JP6171845B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、苗移植機に関するものである。
特許文献1には、旋回連動機構を備えた苗移植機が開示されている。この旋回連動機構を用いることで、苗移植機の操縦者が圃場端で苗移植機を旋回させる際に、苗の植付終了位置と植付開始位置を揃えることが容易となり、苗の植付精度を向上させることができる。苗移植機は、特許文献1に記載の旋回連動機構により以下のような動作を行う。
機体を旋回させるためにハンドルを切ると、第一にハンドルの動作に機械的に連動して、ワイヤにより植付操作レバーを「上昇」位置に移動することで、苗の植付けを停止させると共に苗植付部を上昇させる。第二に機体を反転させた後、後輪回転センサが所定数回転したことを検知すると切替モータが作動して植付操作レバーを「下降」位置に移動させることで、苗植付部を下降させる。第三に苗植付部の下降開始後に左右の後輪回転センサが更に所定量以上回転すると、植付開始位置と判定して切替モータが作動し、植付操作レバーを「植付」位置に移動させて植付クラッチを繋ぎ、苗の植付け作業を開始する。
特開2013−66391号公報
上記苗移植機は、苗植付部を昇降させるための油圧シリンダと、この油圧シリンダに作動油を供給する油圧バルブを備える。しかし、この油圧バルブの作動が経年劣化等により所定位置に保持できなくなると、苗植付部が所定位置に保持できなくなり、苗植付部の上昇や下降のタイミングがずれ、苗の植付精度が低下する問題がある。特に苗を補給するために圃場端で苗移植機を停止させ、苗植付部が上昇位置にある時間が長くなる場合に問題が顕著になる。
このように上昇位置に保持されているはずの苗植付部が、若干下がった位置に移動していると、苗植付部が通常よりも早く下降するので、苗植付部の下部で圃場端を荒らして凹凸を生じさせ、圃場端に苗を植付ける枕地作業時に苗の植付深さが乱れ、生育不良が生じる問題があると共に、枕地作業時に苗が重複する位置に植付けられ、余分に苗を消費してしまう問題がある。さらに上記状態を修正するための操縦者の労力が増加する問題がある。
よってこれらの問題を解消する伝動系を備えた苗移植機を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、走行車体(2)と、
この走行車体(2)を操舵操作する操舵部材(31)と、
圃場に積載した苗を植付ける苗植付部(40)と、
この苗植付部(40)の昇降や植付の入切を操作する植付操作レバー(36)と、
前記操舵部材(31)の旋回操作に連動して前記苗植付部(40)の昇降状態及び植付動作の入切を切り替える旋回連動機構と、を備えた苗移植機において、
前記苗植付部(40)の昇降時の位置を保持する保持部材を設け、
前記旋回連動機構により苗植付部(40)が上昇した後、下降させるまでの間、
前記保持部材が前記苗植付部(40)の上昇位置を保持する構成とし、さらに、
前記植付操作レバー(36)の位置を検知するレバー位置検知部材(125)と、前記旋回連動機構に連動して前記植付操作レバー(36)を移動させる切替アクチュエータ(110)とを設け、前記旋回連動機構は、前記操舵部材(31)の操作で作動すると、第一に機械的連動により植付操作レバー(36)を「上昇」位置に移動させて苗植付部(40)の植付動作を停止させると共に、苗植付部(40)を上昇させ、第二に前記走行車体(2)の走行距離を検知する距離検知部材(171)の検知距離が第1所定距離に到達すると、制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)により植付操作レバー(36)を「下降」位置に移動させて前記苗植付部(40)を下降させ、第三に前記距離検知部材(171)の検知距離が第2所定距離に到達すると、前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)により前記植付操作レバー(36)を「植付」位置まで移動させて苗の植付けを開始する構成とし、さらに、前記レバー位置検知部材(125)の検知する前記植付操作レバー(36)の操作位置が、「上昇」「中立」「下降」「植付」のいずれにも位置していないときは、前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させて前記植付操作レバー(36)を一方向のみに移動して、上記何れかの位置に移動させる構成としたことを特徴とする苗移植機である。
また、請求項2記載の発明は、前記レバー位置検知部材(125)の検知する前記植付操作レバー(36)の操作位置が、「上昇」「中立」「下降」「植付」のいずれにも位置していないことを検知してから所定時間経過すると、前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機である。
また、請求項3記載の発明は、前記旋回連動機構の作動時に前記レバー位置検知部材(125)が、前記植付操作レバー(36)が「中立」位置にあることを検知すると、前記保持部材により苗植付部(40)の昇降位置を保持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗移植機である。
また、請求項4記載の発明は、前記苗植付部(40)を昇降させる昇降リンク装置(51)と、この昇降リンク装置(51)に所定の高さまで上昇したことを検知する上昇検知部材(142)とを設け、この上昇検知部材(142)により苗植付部(40)が上昇位置にあることを検知すると、前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させて、前記植付操作レバー(36)を「上昇」から「中立」位置に移動させる構成としたことを特徴とする請求項に記載の苗移植機である。
請求項1記載の発明によれば、苗植付部(40)の昇降時の位置を保持する保持部材を設け、旋回連動機構により苗植付部(40)が上昇した後、下降させるまでの間、保持部材が苗植付部(40)の上昇位置を保持することにより、苗植付部(40)が速いタイミングで圃場に下降することを防止でき、旋回後の苗の植付位置の調整が容易になる。
また、切替アクチュエータ(110)によって植付操作レバー(36)を移動させることにより、機械的摩耗等がなく、長期間使用しても植付操作レバー(36)の移動量が不足して「中立」位置まで移動しなくなることが防止できる。よって、旋回連動機構作動時に苗植付部(40)の下降による苗植付の開始が遅れることがなく、苗の植付精度が向上する。
また、植付操作レバー(36)の位置ずれを、切替アクチュエータ(110)を作動させて補正することにより、苗植付部(40)の下降位置や、植付開始位置がずれるのを防止できるので、苗の植付精度が向上する。
また、切替アクチュエータ(110)を作動させて植付操作レバー(36)を一方向のみに移動させる構成としてことにより、逆の補正動作を設定する必要がなく、簡潔な制御構成とできる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、所定位置に植付操作レバー(36)が位置していないことを検知して所定時間経過した後に植付操作レバー(36)を作動させることにより、操縦者が意識していない時のみ植付操作レバー(36)を作動させる構成とできる。これにより操縦者の操作を妨げずに、植付操作レバー(36)を所定位置に動作させることができるので、安全に操縦者が操作できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、旋回連動機構の作動時にレバー位置検知部材(125)が、植付操作レバー(36)が「中立」位置にあることを検知すると、保持部材により苗植付部(40)の昇降位置を保持することにより、苗植付部(40)が所定位置以外で下降することを防止でき、苗の植付位置が揃いやすく。苗の植付精度が向上する。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、苗植付部(40)上昇後に植付操作レバー(36)が「中立」位置に移動することにより、切替アクチュエータ(110)の誤指示等で植付操作レバー(36)が「上昇」位置から移動せず、苗植付部(40)が下降しなくなるという事態を防止できる。これにより旋回後は苗植付部(40)を確実に下降させることができ、所定位置で苗を植えはじめ、苗の植付精度が向上する。

本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の右側面図である。 図1の苗移植機の平面図である。 図1の苗移植機のステアリングアーム周辺の平面図である。 図3のステアリングアーム周辺の右側面図である。 図1の苗移植機の切替カム周辺の斜視図である。 図5の切替カムを正面から見た図である。 図1の苗移植機の植付操作レバーと切替カムとの関係を示す説明図である。 図1の苗移植機の上昇検知部材の設置状態の説明図である。 図7の植付操作レバーが「中立」位置にある場合の説明図である。 図7の植付操作レバーが「下降」位置にある場合の説明図である。 図7の植付操作レバーが「植付」位置にある場合の説明図である。 図1の苗移植機の制御構成図である。 第二実施形態にかかる苗移植機の右側面図である。 第三実施形態にかかる苗移植機の植付操作レバー周辺の側面図である。 第四実施形態にかかる苗移植機の主変速レバー周辺の説明図である。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお、苗移植機の前進方向を基準として、それぞれ前後及び左右とする。
図1には本発明の第一実施形態にかかる苗移植機の右側面図を、図2には平面図を示す。本発明の第一実施形態にかかる苗移植機は、左右の前輪4、4と左右の後輪5,5とによる走行部および、エンジン10と一体に変速動力を伝動するミッションケース12、左右の前輪4,4を伝動支持する左右の前輪ファイナルケース21,21、左右の後輪5,5を伝動支持する左右の後輪ギアケース22、22等の伝動部を備えて圃場走行可能に走行車体2を構成し、この走行車体2の後部に、苗植付部上昇機構50によって昇降動作可能に設けられて苗株の植付けを行う苗植付部40とを備えて構成される。
苗移植機の動力伝達経路は以下のようになる。エンジン10はメインフレーム7の上に搭載されており、該エンジン10の回転動力が、動力伝達装置15を構成するベルト式動力伝達機構17及び油圧式無段変速機16を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
走行動力は、一部が前輪ファイナルケース21に伝達されて前輪4,4を駆動すると共に、残りが後輪ギアケース22に伝達されて後輪5,5を駆動する。左右の前輪ファイナルケース21,21は、ミッションケース12の側方で左右の前輪4,4を伝動支持し、左右の後輪ギアケース22,22は、機体左右側に左右の後輪5を軸着する車軸を機体左右側に突出させて設け、該ミッションケース12から左右それぞれの変速動力を受ける。
操縦者は主変速レバー35を操作することで油圧式無段変速機16を前進7段から中立位置を経て後進4段まで連続的(無段階的)に変速でき、副変速レバー(不図示)を操作することで歯車式変速装置内の周知の副変速装置により圃場外の道路等を走行するための「路上形態」と、圃場で植付作業を行いながら走行するための「植付形態」と、走行動力を遮断し苗植付部40等を駆動する「中立形態」を変更することができる構成である。なお、上記の油圧式無段変速装置23の操作段階は一例であり、段数をより細かく設定可能としてもよく、あるいは段数を大まかに設定可能としてもよい。
次に、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース内部の植付クラッチ機構に伝達され、それから植付伝動軸によって苗植付部40へ伝動されるとともに、施肥伝動機構(不図示)によって施肥装置150へ伝動される。この苗植付部40は、機体後部の植付伝動軸から動力を受ける伝動ケース44を備え、苗載せ部45に操縦者が苗を供給するとともに、植付条別に並列配置した植付爪42で載置された苗株の圃場への植付けを行う。
上記苗植付部40の構成は以下のようになる。
本件に示す苗移植機の走行車体2の後方に設けられた苗植付部40は、4条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース44、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分ずつ各条の苗取出口42a、…に供給するとともに苗送りベルト42b、…により苗を下方に移送する苗載せ部42、そして伝動ケース44から後方に延びる植付伝動ケースの各後端両側部に設け、苗取出口42a、…に供給された苗を圃場に植付ける植付爪42、…等を備えている。苗植付部40の下部には中央にセンターフロート48、その左右両側にサイドフロート49、49がそれぞれ設けられている。これらセンターフロート48及び左右のサイドフロート49,49を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、センターフロート48及び左右のサイドフロート49、49が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に植付爪42、…により苗が植付けられる。前記各フロート47(48、49、49)は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられている。また、苗載せ部45は苗植付部40の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体43の支持ローラをレールとして左右方向にスライドする構成である。
苗植付部40は苗植付部上昇機構50により昇降する。苗植付部上昇機構50は、平行リンク機構52である昇降リンク装置51を備え、平行リンク機構52は1本の上リンクと左右一対の下リンクを備えている。これらのリンクは、その基部側がメインフレーム7の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム53に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク55が連結されている。そして、縦リンク55の下端部に苗植付部40に回転自在に支承された連結軸56が挿入連結され、連結軸56を中心として苗植付部40がローリング自在に連結されている。
また苗植付部上昇機構50は、油圧昇降シリンダ54をメインフレーム7に設けており、この油圧昇降シリンダ54を油圧で伸縮させることにより、平行リンク機構52が上下に回動し、苗植付部40がほぼ一定姿勢のまま昇降する。油圧昇降シリンダ54は、油圧バルブ62により制御され、この油圧バルブ62にはバルブの位置を保持するためのバルブロックアーム63を設け、このバルブロックアーム63をロック用シリンダ64で作動させる。本発明の第一実施形態にかかる苗移植機では、苗植付部40の昇降時の位置を保持する保持部材は、このバルブロックアーム63が該当する。なお、昇降リンク装置51を構成する、リンクベースフレーム53、上リンク及び下リンクとの間にはポテンショメータ等の上昇検知部材142を配置し、苗植付部40が所定の高さまで上昇したことを検知している。
苗移植機の操縦者周辺の構成は以下のようになる。
エンジン10の上部はエンジンカバー11で覆われており、その上に操縦席28が設置されている。操縦席28の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー30があり、その上方に前輪4を操向操作するハンドルである操舵部材31を設ける。この操舵部材31により、走行車体2を走行操舵する。操舵部材31の左側には、主変速レバー35を設けると共に、右側には苗植付部40の動作状態を切り替えることができる植付操作レバー36を配設する。操縦者が植付操作レバー36を、「上昇」「中立」「下降」「植付」の各位置に位置させることで、苗植付部40の昇降や植付の入切を操作する。植付操作レバー36周辺の構成については後述する。
エンジンカバー11及びフロントカバー30の下端左右両側は水平状のフロアステップ25になって、走行車体2の右側に、エンジン10の回転数を制御するアクセルペダルや、走行車体2を減速させて停止させるブレーキを配置する。フロアステップ25は一部格子状になっており、該ステップ25を歩く操縦者の靴についた泥がフロアステップ25上に留まらず、圃場に落下する構成としている。フロアステップ25上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ26となっている。
施肥装置150は、走行車体2の後上部に設け、施肥タンク151に貯留されている粒状の肥料を肥料繰出部152、…によって一定量ずつ繰り出し、その肥料を施肥ホース154、…でフロート47の左右両側に取り付けた施肥ガイド155まで導き、施肥ガイド155の前側に設けた作溝器156、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用モータで駆動するブロアで発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバを経由して施肥ホース154、…に吹き込まれ、施肥ホース154、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく左右の予備苗載せ部材130、130が機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられ、左右の予備苗載せ部材130、130は走行車体2のフロアステップ25の下部に基部側を配置したフレームに支持される。
本発明の第一実施形態にかかる苗移植機は旋回連動機構を有する。この旋回連動機構は、苗移植機の操縦者の操舵部材31の旋回操作に連動して、苗植付部40の昇降状態および植付動作の入切を切り替えるものである。この旋回連動機構について説明する。
図3には、本実施形態にかかる苗移植機のステアリングアーム60周辺の平面図を、図4には、図3ステアリングアーム60の右側面図を示す。走行車体2には、操舵部材31の操舵を受けて前輪4を回動させるステアリングアーム60が、走行車体2の前方底部側に配設されている。このステアリングアーム60は、操舵シャフト32に連結し、操舵シャフト32が操舵部材31により回動させられることにより、操舵シャフト32の軸心を中心に回動する。よって、ステアリングアーム60は、操舵部材31を操舵することにより回動する旋回連動アームとなっている。
このステアリングアーム60の左右方向における両端には、それぞれタイロッド(不図示)が連結されるタイロッド連結部61が形成されている。このタイロッド連結部61に連結される2本のタイロッドは、左右の前輪ファイナルケース21に取り付けられているナックルアーム(図示省略)に連結されており、ステアリングアーム60の動きをナックルアームに伝達可能になっている。これらにより、操舵部材31を操舵することにより、左右の前輪4の操舵が可能になっている。
また、ステアリングアーム60は、左右方向における中央付近に、前方に延在する回動伝達部65を有しており、回動伝達部65の先端、即ち、回動伝達部65における操舵シャフト32が位置する側の反対側の端部付近に、取付ピン66が配設されている。この取付ピン66は、ハンドル31が直進位置にあるときに、走行車体2における機体左右方向の中央部に位置している。
ステアリングアーム60の前方には、ステアリングアーム60の回動に連動し、苗植付部上昇機構50を作動させることができる作動アームであるオートリフト作動アーム70が配設されている。このオートリフト作動アーム70を、回動動作させることにより、旋回連動が行われる。
オートリフト作動アーム70は、ステアリングアーム60の取付ピン66に対して、連結スプリング75によって連結されている。この連結スプリング75は、伸縮性を有してステアリングアーム60とオートリフト作動アーム70とを連結することにより、双方の距離が変化可能な状態で、ステアリングアーム60の回動をオートリフト作動アーム70に伝達する伸縮部材として用いられている。さらに、連結スプリング75は、2本が用いられており、2本の連結スプリング75は、ステアリングアーム60が有する上面側と下面側とで、取付ピン66とオートリフト作動アーム70とを連結している。
オートリフト作動アーム70は、上方に向うスプリング側連結部71と、一端がスプリング側連結部71に連結されて水平に横に伸びる軸である回動軸72と、回動軸72における他端側に連結されると共に、連結部分から上方に延びるケーブル側連結部73と、を有している。さらに、ケーブル側連結部73の上端部分には、アーム用ケーブル77が、連結部材78によって回動自在に接続されている。このように構成されるオートリフト作動アーム70は、回動軸72を中心として一体となって回動可能になっており、これにより、スプリング側連結部71とケーブル側連結部73とは、回動軸72を中心とする方向に回動する。
連結スプリング75は、このうちスプリング側連結部71に連結しており、ステアリングアーム60とスプリング側連結部71との距離を変化させることができる状態で、双方を連結している。なお連結スプリング75は、ハンドル31が直進位置にあるときには、自由長になるように、相対的な位置関係、及び連結スプリング75の特性が設定されている。
図5には、第一実施形態にかかる苗移植機の切替カム80周辺の斜視図を、図6にはこの切替カム80を正面から見た図を示す。この切替カム80は、植付操作レバー36と一体として回動動作する部材であり、アーム用ケーブル77が、切替カム80と連動するオートリフトアーム90と接続することで、機械的な旋回連動が可能となる。即ちアーム用ケーブル77は、オートリフトアーム90とオートリフト作動アーム70とを連結して、オートリフト作動アーム70の動作をオートリフトアーム90に伝達するアーム連繋部材として設けられている。
切替カム80は、板状の部材によって形成されており、中央付近に横長形状の孔である位置決め孔81が形成されており、この位置決め孔81の上側端縁には、上方に凸となる円弧状に形成される4つの位置決め部82が形成されている。即ち、位置決め孔81の上側端縁には、第1位置である「上昇」位置83と、第2位置である「中立」位置84と、第3位置である「下降」位置85と、第4位置である「植付」位置86と、の4つの位置決め部82が形成されている。位置決めローラ105は、先端部分が、この位置決め孔81に挿入されている。また、位置決めローラ105には、スプリング(図示省略)によって上方の付勢力が常時付与されているため、位置決めローラ105は、4つの位置決め部82のいずれかに半分程度嵌められた状態になる。
オートリフトアーム90を、アーム用ケーブル77で下方に回動させると、切替カム80が後述する連結軸38を中心に回動する。またバックリフトアーム95及びバックリフト入切レバー96等の構成により、主変速レバー35を後進に位置させると、同じように切替カム80が連結軸38を中心に回動する。そして切替カム80が回動することで、油圧昇降シリンダ54により苗植付部40が上昇する。この構成の作用については、後述する。
また、バックリフトアーム95には、オートリフトアーム90の方向に突出したロックピン101が設けられている。一方、オートリフトアーム90には、このロックピン101が入り込む孔(図示省略)があけられており、ロックピン101は、通常、このオートリフトアーム90の孔に入り込んでいる。さらに、バックリフトアーム95は、位置決めローラ105と連結している。このため、ロックピン101がオートリフトアーム90の孔に入り込んだ状態では、オートリフトアーム90とバックリフトアーム95と位置決めローラ105とは、一体で移動可能になっている。また、オートリフトアーム90は、支持軸100や位置決めローラ105の軸方向に移動可能になっており、このため、任意でロックピン101から外すことができる。
オートリフトアーム90がロックピン101からはずせる構成により、主変速レバー35を後進操作した際に苗植付部40を自動上昇させるバックリフト、及び操舵部材31を旋回操作した際に苗植付部40を自動上昇させるオートリフトを作動させない状態を選択することができる。
図7には、第一実施形態にかかる苗移植機の植付操作レバー36と切替カム80との関係を示す説明図を示す。植付操作レバー36は、下端がブラケット37と連結軸38とを介して、切替カム80に連結されている。連結軸38が切替カム80の上端付近に形成された連結孔87に嵌り込み、植付操作レバー36と切替カム80とは連結する。これにより、切替カム80は、連結軸38を中心として、植付操作レバー36と共に回動する。また、切替カム80には、スプリング(図示省略)によって、オートリフトアーム90におけるケーブル接続部91側の方向(図5の矢印F方向)の付勢力が、常時付与されている。
植付操作レバー36は、苗植付部40の複数の作動状態を切り替えることができる。具体的には、「上昇」、「中立」、「下降」、「植付」の各モードを切り替えが可能である。植付操作レバー36を前後に操作し、切替カム80を動作させて、位置決めローラ105を切替カム80の「上昇」位置83、「中立」位置84、「下降」位置85、「植付」位置86に位置させる。切替カム80の動作により、この切替カム80とワイヤ等で連動するように構成した油圧バルブ62等が操作される。
詳細に説明すると、位置決めローラ105は、植付操作レバー36のそれぞれの位置に従って、通常、4つの位置決め部82のいずれかに嵌められた状態になる。操縦者が植付操作レバー36を図7に示す「下降」位置から「上昇」位置の移動させた場合には、連結軸38を中心として植付操作レバー36と共に回動する切替カム80は、図7において反時計方向に回動する。これにより、位置決めローラ105は、位置決め孔81を相対的に移動し、位置決め部82の「上昇」位置83に収まる。同様に、植付操作レバー36を「中立」の位置へ移動させた場合には、位置決めローラ105は、位置決め部82の「中立」位置84に収まり、植付操作レバー36を「植付」位置に移動させた場合には、位置決めローラ105は、位置決め部82の「植付」位置86に収まる。
また、連結軸38を中心として回動する切替カム80は、ワイヤやロッド、アーム等を介して、苗植付部上昇機構50の油圧昇降シリンダ54への油路を切り替える油圧バルブ62に連動している。このため、連結軸38を中心とする切替カム80の角度に応じて、苗植付部40の「上昇」、「中立」、「下降」、「植付」が、それぞれ制御される。即ち、切替カム80は、植付操作レバー36と連動して回動することにより、苗植付部40の動作状態を切り替え可能になっている。
加えて、切替カム80の近傍には、切替アクチュエータ110を配設する。この切替アクチュエータ110は、切替カム80を動作させることができると共に、植付操作レバー36を移動させることができる。これにより、操縦者が植付操作レバー36を操作していない時でも、切替カム80を動作させ、苗植付部40等の昇降状態や、植付動作の入切を切り替えることができる。切替アクチュエータ110は、走行車体2が圃場の端に達して旋回走行に移り、旋回に伴って後輪5が回転する際、その後輪5が所定数回転した時点で苗植付部40を自動的に下降させるための手段となる。
具体的には、切替アクチュエータ110の駆動時に回動する作動軸111には、モータアーム112が固定されており、モータアーム112の先端にはモータ側ピン113が立設し、他方、切替カム80には、上昇位置83付近にピン孔88が形成されており、切替カム80にも、このピン孔88にカム側ピン116が嵌り込むことにより、カム側ピン116が立設されている。さらに、このカム側ピン116には、植え付けアーム115が連結しており、植え付けアーム115には、長孔が開設されている。この長孔には、モータ側ピン113が入り込み、摺動可能に嵌め合わされている。これらの構成により切替カム80を回動させることができる。
なお、切替カム80の下方には、切替カム80の回動位置を検出するための機構を設ける。具体的には、三角形状のプレート120を固定し、プレート120の頂点には、プレートピン121が立設する。また、プレート120の近傍で、且つ、切替アクチュエータ110の下方には、ポテンショメータであるレバー位置検知部材125を配設し、長孔127が開設されたメータアーム126を、当該レバー位置検知部材125の軸に固定する。レバー位置検知部材125は、メータアーム126の角度を検出可能になっており、メータアーム126の長孔127には、プレートピン121が摺動可能に嵌め合わされている。
この構成により、切替カム80を回動した場合には、プレートピン121とレバー位置検知部材125との相対的な位置関係が変化するため、メータアーム126が回動し、レバー位置検知部材125は、このメータアーム126の回動により、切替カム80の回動状態、及び植付操作レバーを検出できる。
図8は、第一実施形態にかかる苗移植機の上昇検知部材142の設置状態の説明図である。苗植付部上昇機構50の油圧昇降シリンダ54には、苗植付部40の所定高さよりも上方への上昇を検知する上昇検知手段である上昇検知部材142が備えられている。
第一実施形態にかかる苗移植機の作用について説明する。苗移植機の運転時は、エンジン10で発生する動力によって、走行車体2の走行と、苗載せ部45に載せた苗の植え付け作業を行う。このうち、植え付け作業は、回転軸が左右方向になる向きで植付装置41全体が回転しながら、植付爪42も回転することにより、苗載せ部45に載せられた苗を徐々に圃場に植え付ける。植え付け作業時は、このように植付装置41を作動させながら圃場内を走行車体2で走行することにより、複数の列状に苗を植え付ける。
このため、植え付け作業時は、苗移植機を運転する操縦者は、主変速レバー35を前進にし、苗植付部40を下降させた状態で作業を行う。この作業状態では、植付操作レバー36は「植付」の位置に設定する。従って、植付操作レバー36に連結されている切替カム80は、位置決めローラ105が位置決め部82の「植付」位置86に入った状態になる。
走行車体2が圃場の端に到達すると、操縦者は操舵部材31を回動させることにより、走行車体2を旋回させる。操舵部材31の回動させた場合、この回動に伴ってステアリンアーム60が操舵シャフト32を中心として回動する。これにより、ステアリングアーム60のタイロッド連結部61に連結されている2本のタイロッドが移動し、それぞれのタイロッドが取り付けられている、左右の前輪ファイナルケース21のナックルアームが回動する。これにより、前輪4は回動するため、走行車体2は旋回を開始する。
このとき、ステアリングアーム60の回動に伴って、ステアリングアーム60に取り付けられている取付ピン66は、操舵シャフト32を中心として回動しつつ、オートリフト作動アーム70のスプリング側連結部71から離れる方向に移動する。この取付ピン66とスプリング側連結部71とは、連結スプリング75によって連結しているため、取付ピン66がスプリング側連結部71から離れる方向に移動した場合には、スプリング側連結部71には、連結スプリング75の引張り力によって、取付ピン66の方向に向わせる力が作用する。
旋回連動機構の動作について詳細に説明する。第一実施形態にかかる苗移植機の旋回連動機構は、操舵部材31の操作で作動すると、旋回連動機構の動作の第一として機械的連動により苗植付部40の植付動作を停止させると共に、苗植付部40を上昇させる。
機械的連動とは以下のような動作を言う。即ちスプリング側連結部71は、オートリフト作動アーム70の回動軸72を中心として回動可能になっているため、スプリング側連結部71に取付ピン66の方向に向わせる力が作用した場合には、スプリング側連結部71は、回動軸72を中心として回動することにより、取付ピン66の方向に移動する。また、オートリフト作動アーム70は、回動軸72を中心として全体が回動可能になっているため、スプリング側連結部71が、連結スプリング75の引張り力によって、取付ピン66の方向に移動した場合には、オートリフト作動アーム70全体が、回動軸72を中心として回動する。
この場合、ケーブル側連結部73は、当該ケーブル側連結部73に連結されているアーム用ケーブル77を引っ張る方向に移動する。このため、アーム用ケーブル77の他端側が接続されているオートリフトアーム90は、ケーブル接続部91側の部分に、アーム用ケーブル77からの引張り力が作用する。これにより、オートリフトアーム90は、ケーブル接続部91側の部分が、アーム用ケーブル77の引張り力の方向である下方側に移動する。
オートリフトアーム90とバックリフトアーム95とが連動しているので、オートリフトアーム90が下方に移動させられると、バックリフトアーム95も下方に移動させられ、それに伴いバックリフトアーム95に連結されている位置決めローラ105も下方に移動させられる。これにより、位置決めローラ105は、切替カム80の位置決め部82から外れる。
他方、切替カム80には、スプリングによって付勢力が常時付与されているので(図5
矢印F方向)、位置決めローラ105が位置決め部82から外れると、切替カム80は、位置決めローラ105によって移動が規制されなくなるため、連結軸38を中心として、一気に付勢力の方向に回動する。これにより、切替カム80と一体となって回動する植付操作レバー36も切替カム80と共に回動し、「上昇」の位置まで移動する。
この移動に従って、苗植付部上昇機構50の油圧昇降シリンダ54への油路を切り替える油圧バルブ62が「上昇」側へ切り替わり、苗植付部40は上方へ移動する。このように、操縦者が圃場の端で操舵部材31を回動させると、苗植付部40は自動的に上昇する。この苗植付部40が上昇した後、下降させるまでの間、ロック用シリンダ64を作動させ、保持部材であるバルブロックアーム63が、油圧バルブ62の位置を保持することにより、苗植付部40の上昇位置を保持する。
苗植付部40の昇降時の位置を保持する保持部材を設け、旋回連動機構により苗植付部40が上昇した後、下降させるまでの間、保持部材が苗植付部40の上昇位置を保持することにより、苗植付部40が速いタイミングで圃場に下降することを防止でき、旋回後の苗の植付位置の調整が容易になる。
図9から図11には、図7の植付操作レバー36が切替アクチュエータ110によって切替カム80をそれぞれの位置に移動させた状態の説明図を、図12には、図1の苗移植機の制御構成図を示す。図9は植付操作レバー36が「中立」位置に位置している場合、図10は「下降」位置に位置している場合、図11は「植付」位置に位置している場合を示す。旋回連動機構を使用している場合、走行車体2の旋回に伴って苗植付部40は自動的に上昇し、さらに走行車体2を旋回させ走行機体2を反転させると、苗植付部40は自動的に下降する。苗移植機には、当該苗移植機に搭載されるセンサ類などの電子機器を制御する電子制御装置である制御装置200(図12参照)を搭載し、後輪ギヤケース22には、後輪5の回転量を検出することにより、走行車体2の走行距離を検出する距離検知センサ171(図12参照)を設ける。
旋回中、苗植付部40は上昇位置に位置し、植付操作レバー36は「上昇」位置にあり、位置決めローラ105は上昇位置83に入った状態になっている。この際、上昇検知部材142により苗植付部40が上昇位置にあることを検知すると、制御装置200が、切替アクチュエータ110を作動させて、植付操作レバー36を「上昇」から「中立」位置に移動させる。
苗植付部40上昇後に植付操作レバー36が「中立」位置に移動することにより、切替アクチュエータ110の誤指示等で植付操作レバー36が「上昇」位置から移動せず、苗植付部40が下降しなくなるという事態を防止できる。これにより旋回後は苗植付部40を確実に下降させることができ、所定位置で苗を植えはじめ、苗の植付精度が向上する。
また、切替アクチュエータ110によって植付操作レバー36を移動させることにより、機械的摩耗等がなく、長期間使用しても植付操作レバー36の移動量が不足して「中立」位置まで移動しなくなることが防止できる。よって、旋回連動機構作動時に苗植付部40の下降による苗植付の開始が遅れることがなく、苗の植付精度が向上する。
旋回連動機構の動作の第二として、距離検知センサ171で検出した走行車体2の検知距離が、第一所定距離に到達すると、制御装置200が、切替アクチュエータ110に駆動信号を出力する。切替アクチュエータ110は、この駆動信号を受けて、切替カム80及び植付操作レバー36を「下降」位置に移動させ、苗植付部40を下降させる。即ち、制御装置200は、切替アクチュエータ110を駆動して、モータアーム112のモータ側ピン113を図9において、時計方向に回動させる。これにより、植え付けアーム115及びカム側ピン116を介して、切替カム80が、図9の時計方向に回動する。
なお、位置決め部82に入り込んでいる位置決めローラ105は、スプリングの付勢力によって上方に付勢されているが、切替アクチュエータ110の駆動力によって、切替カム80が強制的に回動する場合には、位置決めローラ105は、位置決め部82を順次乗り越えていく。このため、上昇位置83にあった位置決めローラ105は、「中立」位置84(図9)から「下降」位置85(図10)に移動する。即ち、切替カム80と植付操作レバー36は、位置決めローラ105が「下降」位置85に位置するまで回動する。これにより、苗植付部40は下降する。また、このように切替アクチュエータ110を駆動させることにより切替カム80を回動させる場合、レバー位置検知部材125によって切替カム80の状態を検出しながら、適切な角度になるように回動させる。
旋回連動機構の第三として、距離検知部材171の検知距離が、第二所定距離に到達すると、制御装置200が、切替アクチュエータ110を駆動させることにより、位置決めローラ105が「植付」位置86(図11)に位置するまで、切替カム80と植付操作レバー36とを回動させる。これにより、苗植付部40の植付装置41は作動を開始し、苗の植え付けを再開する。
なお、旋回連動機構の作動時にレバー位置検知部材125が、前記植付操作レバー36が「中立」位置にあることを検知すると、保持部材により苗植付部40の昇降位置を保持する構成とする。
旋回連動機構の作動時にレバー位置検知部材125が、植付操作レバー36が「中立」位置にあることを検知すると、保持部材により苗植付部40の昇降位置を保持することにより、苗植付部40が所定位置以外で下降することを防止でき、苗の植付位置が揃いやすく。苗の植付精度が向上する。
旋回連動機構により、植付操作レバー36を操作すると、経年劣化等により植付操作レバー36が位置決め部82のいずれにも位置しない位置で停止することがある。この場合制御装置200が、切替アクチュエータ110を作動させて植付操作レバー36を一方向のみに移動して、上記何れかの位置に移動させる構成とする。具体的には、「中立」から「下降」、もしくは「下降」から「植付」位置の方向に作動させ、「下降」から「中立」、もしくは、「植付」から「下降」位置の方向には作動させないようにする。また、切替アクチュエータ110による作動は、レバー位置検知部材125の検知する植付操作レバー36の操作位置が、「上昇」「中立」「下降」「植付」のいずれにも位置していないことを検知してから所定時間経過した後、制御装置200からの指令により行う。所定時間経過したか否かは、制御装置200内に設けたタイマー172により行う。
植付操作レバー36の位置ずれを、切替アクチュエータ110を作動させて補正することにより、苗植付部40の下降位置や、植付開始位置がずれるのを防止できるので、苗の植付精度が向上する。
また、切替アクチュエータ110を作動させて植付操作レバー36を一方向のみに移動させる構成としてことにより、逆の補正動作を設定する必要がなく、簡潔な制御構成とできる。
所定位置に植付操作レバー36が位置していないことを検知して所定時間経過した後に植付操作レバー36を作動させることにより、操縦者が意識していない時のみ植付操作レバー36を作動させる構成とできる。これにより操縦者の操作を妨げずに、植付操作レバー36を所定位置に動作させることができるので、安全に操縦者が操作できる。
第一実施形態にかかる苗移植機には、旋回連動機構を使用した場合の植え始め位置の前後調整が可能な、植え始めダイヤル170を設ける。更に、この植え始めダイヤルの基準位置である0位置を任意に変更できるダイヤルリセットボタン170aを設ける。このダイヤルリセットボタン170aを設けることで、植え始め位置の前後調整量を大きくすることができる。
第一実施形態にかかる苗移植機では、旋回連動機構で苗植付部40が上昇したときにその位置を保持する保持部材として、バルブロックアーム63を採用したが、苗植付部40を直接保持する部材を設けても問題ない。例えば、平行リンク機構52を構成する上リンク等が回動しないようにする部材により、苗植付部40の位置を保持することも可能である。
図13は、第二実施形態にかかる苗移植機の右側面図を示す。第一実施形態にかかる苗移植機との相違点は、メインフレーム7の下部にエアバッグ68を設けた点である。圃場で、非常に泥が柔らかい部分がある場合、苗移植機が沈み込む場合があるが、エアバッグ68をメインフレーム7の下部に設けることで、走行車体2が沈み込むことを防止できる。
図14は、第三実施形態にかかる苗移植機の植付操作レバー36周辺の側面図を示す。第一実施形態にかかる苗移植機との相違点は、オートリフトアーム90を操縦者側に延伸した点である。オートリフトアーム90を仕切板102よりも更に延伸させる。これにより、バックリフトアーム95との連結解除を操縦者が操縦席28に座ったまま行うことができる。即ちバックリフトアーム95のロックピン101を、オートリフトアーム90を操作することで抜き、連結を解除できる。
図15は、第四実施形態にかかる苗移植機の主変速レバー35周辺の説明図である。図15(a)は、主変速レバー35周辺の平面図、図15(b)は、主変速レバー35周辺の右側面図である。第四実施形態にかかる苗移植機は、株間切替レバー34により株間を広くしたときに、主変速レバー35の操作量を規制ピン99により規制し、主変速レバー35が高速域に位置しないようにする。具体的には、株間切替レバー34と規制ピン99とを連繋ワイヤ98で連結し、株間切替レバー34を、図15(a)で時計方向に回動すると、株間を広くする方向に苗植付部40が作動する構成とする。操縦者が、株間切替レバー34を時計方向に回動させると、株間が広くなると共に、連繋ワイヤ98により規制ピン99が主変速レバー35に近づき、主変速レバー35の操作量を規制する。これにより、株間を広くしたときに、走行車体2の走行速度を規制でき、植付が乱れることを防止できる。
1 苗移植機
2 走行車体
31 操舵部材
36 植付操作レバー
40 苗植付部
51 昇降リンク装置
110 切替アクチュエータ
125 レバー位置検知部材
142 上昇検知部材
171 距離検知部材
200 制御装置

Claims (4)

  1. 走行車体(2)と、
    この走行車体(2)を操舵操作する操舵部材(31)と、
    圃場に積載した苗を植付ける苗植付部(40)と、
    この苗植付部(40)の昇降や植付の入切を操作する植付操作レバー(36)と、
    前記操舵部材(31)の旋回操作に連動して前記苗植付部(40)の昇降状態及び植付動作の入切を切り替える旋回連動機構と、を備えた苗移植機において、
    前記苗植付部(40)の昇降時の位置を保持する保持部材を設け、
    前記旋回連動機構により苗植付部(40)が上昇した後、下降させるまでの間、
    前記保持部材が前記苗植付部(40)の上昇位置を保持する構成とし、さらに、
    前記植付操作レバー(36)の位置を検知するレバー位置検知部材(125)と、
    前記旋回連動機構に連動して前記植付操作レバー(36)を移動させる切替アクチュエータ(110)とを設け、
    前記旋回連動機構は、前記操舵部材(31)の操作で作動すると、
    第一に機械的連動により植付操作レバー(36)を「上昇」位置に移動させて苗植付部(40)の植付動作を停止させると共に、苗植付部(40)を上昇させ、
    第二に前記走行車体(2)の走行距離を検知する距離検知部材(171)の検知距離が第1所定距離に到達すると、
    制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)により植付操作レバー(36)を「下降」位置に移動させて前記苗植付部(40)を下降させ、
    第三に前記距離検知部材(171)の検知距離が第2所定距離に到達すると、
    前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)により前記植付操作レバー(36)を「植付」位置まで移動させて苗の植付けを開始する構成とし、さらに、
    前記レバー位置検知部材(125)の検知する前記植付操作レバー(36)の操作位置が、「上昇」「中立」「下降」「植付」のいずれにも位置していないときは、
    前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させて前記植付操作レバー(36)を一方向のみに移動して、上記何れかの位置に移動させる構成としたことを特徴とする苗移植機。
  2. 前記レバー位置検知部材(125)の検知する前記植付操作レバー(36)の操作位置が、「上昇」「中立」「下降」「植付」のいずれにも位置していないことを検知してから所定時間経過すると、
    前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させることを特徴とする請求項1に記載の苗移植機
  3. 前記旋回連動機構の作動時に前記レバー位置検知部材(125)が、
    前記植付操作レバー(36)が「中立」位置にあることを検知すると、前記保持部材により苗植付部(40)の昇降位置を保持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の苗移植機。
  4. 前記苗植付部(40)を昇降させる昇降リンク装置(51)と、
    この昇降リンク装置(51)に所定の高さまで上昇したことを検知する上昇検知部材(142)とを設け、
    この上昇検知部材(142)により苗植付部(40)が上昇位置にあることを検知すると、前記制御装置(200)が、前記切替アクチュエータ(110)を作動させて、前記植付操作レバー(36)を「上昇」から「中立」位置に移動させる構成としたことを特徴とする請求項3に記載の苗移植機。
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