JP6167856B2 - 連続鋳造機、連続鋳造機の2次冷却制御方法および2次冷却制御装置 - Google Patents
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また、鋳片表面のスケール付着や鋳型内モールドパウダー流入に偏りが生じるなどにより、鋳片の熱伝達係数が幅方向に不均一になると、冷却水量密度が均一であっても、鋳片の表面温度分布は鋳片の幅方向に不均一になる。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、鋳片の幅方向に複数の表面温度計が備えられていないので、鋳片の幅方向の温度分布が対称であるか否かを知る手段がない。したがって、特許文献1に開示されている技術では、鋳片の幅方向の表面温度を、鋳片の幅方向中心線の両側で対称に制御することは困難である。
本発明の連続鋳造機9では、外側が凝固したストランドをロール対で挟んで支持しながら、駆動装置を備えたピンチロールによって、鋳型1からストランドが所定の引抜き速度(鋳造速度)で引抜かれる。符号4は溶鋼メニスカスである。鋳造方向に所定の間隔をあけて、鋳片の幅方向両側にそれぞれ配置された隣接する支持ロールの間には、鋳片5へ向けて冷却水を散布するミストスプレー2(またはスプレー2)の噴出口が設置される。散布される冷却水は、鋳片5の鋳造方向長さを複数個に区分したそれぞれの冷却ゾーンに対応して設置された冷却水配管を通じてミストスプレー2に供給され、冷却水の流量は、冷却水配管に設置された流量調整弁3により制御される。この流量調整弁3の開度は、冷却制御装置10から与えられる流量指示値に基づいて調節される。冷却水配管は、鋳片5の鋳造方向長さを複数個に区分した冷却ゾーン(冷却ゾーン境界線6によって区分された冷却ゾーン)に対応して設置されるので、ストランド内の鋳造方向冷却水流量分布は、冷却ゾーン毎に制御される。以下の説明において、鋳型直下の冷却ゾーンから順に、第1冷却ゾーン、第2冷却ゾーン、…ということがある。
S5では、鋳片の鋳造方向に一定間隔で設定した垂直な断面における温度および固相率分布の、前回制御周期からの変更量を、鋼が凝固する際の変態発熱を考慮した熱伝導方程式を解くことにより算出する。
より具体的には、現在時刻をtとし、上記式(2)乃至式(10)を時刻t−1と時刻tとの間の変数間の関係式とみなして、鋳型内湯面に隣接する計算点から2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの各計算点における断面の温度および固相率分布を計算する。
2)予め定めた時間Taを現在からさかのぼり、現在時刻tにおいて測温位置zkにある断面が時刻t−Taにあった鋳造方向位置zk(t−Ta)における温度および固相率の断面内分布を初期値とする。そして、時刻t−Taにおける位置zk(t−Ta)から現在時刻tにおける測温位置zkまでの冷却条件の履歴を与えて、上記式(2)乃至(10)の計算を繰返すことにより、現在時刻tにおいてパラメータを微小変更した場合の、測温点における温度推定値を算出する。遡及時間範囲Taは、修正対象パラメータが測温位置zkにある断面の状態に影響を及ぼす範囲に限定すればよい。
3)各パラメータ修正量に対する温度変化量の関係を表す線形関係式を、下記手順で求める。
パラメータθiをΔθiだけ変更したときに、S5で推定した現在時刻tにおける表面温度Tk(t)に対し、上記2)で算出した表面温度の推定値がTk+ΔTk、iに変化したとすると、ΔTk、iは下記式(13)で表すことができる。
以上のようにして求めたパラメータ修正量Δθ(t)を現在のパラメータに加えた
S11では、例えばR側について、現在時刻において第i冷却ゾーンの入り口にある断面の温度評価点zjにおける参照目標温度Tij (R)refは、下記式(21)に示したように、将来予測温度Tij (R)predと目標温度Tj (R)tgtとの間を時間tijの指数関数に従う比で内分する温度として定めることができる。S11は、時間の関数で表される参照目標温度軌道Tij (R)refを求め、且つ、以下同様にして、時間の関数で表される参照目標温度軌道Tij (L)refを求める工程、とすることができる。Tij (L)refは下記式(22)で表すことができる。
S12では、各冷却ゾーンにおける冷却水流量の、上記R側およびL側各々の変更ステップ幅Δq(R) kおよびΔq(L) kの最適値を、評価時刻tにおける各評価位置zjの鋳片表面温度応答Tij pred(t)+ΔTij(t)と参照温度Tij ref(t)との偏差の重み付き二乗和と、各冷却ゾーンにおける冷却水流量の変更ステップ幅Δqkの二乗和との合計を、下記式(23)で表されるR側評価関数J(R)と、下記式(24)で表されるL側評価関数J(L)との和で表される評価関数J=J(R)+J(L)を最小化するΔq=[Δq(R) 1 Δq(R) 2 … Δq(R) K Δq(L) 1 Δq(L) 2 … Δq(L) K]Tとして求める。
温度目標値は、鋳造速度一定と仮定して、各冷却ゾーンの冷却水流量を最適化した場合のストランド伝熱凝固計算による、トラッキング面位置における鋳片表面温度計算値を用いた。本実施例で使用した連続鋳造機は、鋳片幅2300mm、鋳片厚300mm、鋳型内メニスカス位置から2次冷却帯出口までの距離28.5mであり、且つ、表面温度測定装置よりも鋳造方向の下流側において鋳片の幅方向中心線の両側でそれぞれ独立に、冷却水流量を調整できる2次冷却制御装置を備えたスラブ用連続鋳造機である。以下において、鋳片の上面に立って鋳造方向の上流側を見たときに、鋳片の幅方向中心線の右側の2次冷却帯をR側、鋳片の幅方向中心線の左側の2次冷却帯をL側と呼称する。
本実施例における伝熱計算の更新間隔は25mm、トラッキング面の間隔は125mm、将来温度予測面の間隔は1.25mとした。トラッキング面では、鋳片の断面を短辺中心線で分割した2分の1断面を、厚み方向に20分割および幅方向に40分割して、上記伝熱凝固モデルによる計算を行った。
なお、鋳片の表面温度の測定は、第4冷却ゾーン出側で行い、鋳片のL側の温度測定位置およびR側の温度測定位置は、鋳片幅2300mmの1/6幅位置および5/6幅位置とし、鋳片の表面温度は放射温度計にて測定を行った。
鋳造中に鋳造速度を0.7m/minから0.8m/minへと変更した後に、本発明の冷却制御方法を適用することにより、鋳片のL側およびR側の表面温度を制御した。L側およびR側の、鋳片の目標温度、鋳片の表面温度の実績値、冷却水流量、ならびに、鋳造速度の結果を図6に示す。
事前の冷却水流量の計算で設定した冷却水流量で冷却したところ、R側の表面温度は一定に保たれていたが、L側の表面温度は図6の時間0の位置に示すように742℃で、R側の表面温度である726℃よりも16℃高い状態であり、鋳片のL側とR側とでは表面温度が非対称になっていた。
そこで、上述した方法で実際の熱伝達係数を逐次推定しながら、R側の冷却水流量は変更することなく、L側のみ冷却水流量をステップ関数状に変更させながら冷却水流量を最適制御した。その結果、図6に示したように、L側では冷却水流量が当初の設定値よりも増大し、L側の測温点の温度は350秒後に目標値に一致した。以上より、本発明によれば、鋳造速度を途中で変更しても、鋳片の全幅方向の表面温度分布を鋳片の中心線に対称に、目標値に制御可能であることが確認された。
一方、鋳造中に0.7m/minから0.8m/minへと変更した後、L側の温度測定値および温度予測結果を基に鋳片の幅方向全体の冷却水流量を最適化して、鋳片の幅方向に均一に冷却水流量を変更する従来の冷却制御方法を適用することにより、鋳片の表面温度を制御した。L側の鋳片の目標温度および鋳片の表面温度の実績値、R側の鋳片の目標温度および鋳片の表面温度の実績値、冷却水流量、ならびに、鋳造速度の結果を図7に示す。なお、実施例とは異なり、比較例ではL側およびR側で独立に冷却水流量を制御していないため、図7に示した冷却水流量の結果を表す線は、1本のみである。
従来の方法で冷却水流量を制御した結果、第4冷却ゾーンの冷却水流量は鋳造速度の増加後に次第に増大し、第4冷却ゾーンのR側の表面温度は目標値から大きく離れずに制御されていた。
一方、図7に示したように、冷却水流量を増大するにつれて、L側の表面温度は低下した。これは、L側はR側よりもスケール付着が少なく、熱伝達係数が大きいため、R側と同様の温度制御ができなかったものと考えられる。
2…ミストスプレー
3…冷却水流量調整弁
4…溶鋼メニスカス
5…鋳片
6…冷却ゾーン境界線(入口または出口位置)
7…表面温度測定装置(表面温度測定部)
7L…L側測温装置(表面温度測定装置、表面温度測定部)
7R…R側測温装置(表面温度測定装置、表面温度測定部)
8…鋳造速度測定ロール(鋳造速度把握部)
9…連続鋳造機
10…冷却制御装置(2次冷却制御装置)
10a…トラッキング面設定部
10b…鋳片目標温度設定部
10c…温度固相率推定部
10dL…L側熱伝達係数推定部(熱伝達係数推定部)
10dR…R側熱伝達係数推定部(熱伝達係数推定部)
10eL…L側熱伝達係数モデルパラメータ修正部(熱伝達係数モデルパラメータ修正部)
10eR…R側熱伝達係数モデルパラメータ修正部(熱伝達係数モデルパラメータ修正部)
10f…将来予測面設定部
10gL…L側将来予測部(将来予測部)
10gR…R側将来予測部(将来予測部)
10hL…L側将来温度影響係数予測部(将来温度影響係数予測部)
10hR…R側将来温度影響係数予測部(将来温度影響係数予測部)
10iL…L側鋳片表面参照温度算出部(鋳片表面参照温度算出部)
10iR…R側鋳片表面参照温度算出部(鋳片表面参照温度算出部)
10j…最適化問題係数行列算出部
10k…最適化問題求解部
10l…冷却水流量変更部
10mL…L側冷却水流量制御部
10mR…R側冷却水流量制御部
Claims (2)
- 連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、前記鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、前記鋳片へ向けて噴射される冷却水流量を各冷却ゾーンで制御することにより、前記鋳片の表面温度を制御する方法において、
前記鋳片の幅方向中心線を軸にしてその両側の対称位置に対になるように配置された表面温度測定装置により、前記鋳片の前記対称位置における表面温度を鋳造中に測定する、鋳片表面温度測定工程と、
前記連続鋳造機の鋳造速度を把握する、鋳造速度把握工程と、
前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定する、トラッキング面設定工程と、
前記トラッキング面の、前記両側の各対称位置に、前記鋳片の表面温度の同一の目標値を定める、鋳片目標温度設定工程と、
鋳造が進むことにより、前記トラッキング面が前記鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を算出して更新する、温度固相率推定工程と、
前記伝熱凝固モデルで用いる前記鋳片の表面の熱伝達係数を、前記冷却水流量を用いた熱伝達係数モデルにより算出する、熱伝達係数推定工程と、
前記鋳片表面温度測定工程で測定された前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記温度固相率推定工程で推定された前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度との差を用いて、前記熱伝達係数モデルのパラメータを修正する、熱伝達係数モデルパラメータ修正工程と、
前記トラッキング面設定工程で設定された前記トラッキング面の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する、将来予測面設定工程と、
鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達したときの、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を、前記将来予測面設定工程で用いた前記間隔毎に、前記伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する、将来予測工程と、
鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、前記各冷却ゾーンの冷却水流量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度を、前記伝熱凝固モデルを用いて予測し、該予測した前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記将来予測工程で予測した前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度との偏差を求め、該偏差およびステップ関数状に変化する前記冷却水流量に関連する将来温度影響係数を求める、将来温度影響係数予測工程と、
前記将来予測工程で予測された、前記将来予測面が前記トラッキング面位置に到達したときの前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記鋳片目標温度設定工程で定めた、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度の目標値と、を結ぶ、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における中間目標温度である鋳片表面の参照温度を算出する、鋳片表面参照温度算出工程と、
現在時刻における、前記鋳片の幅方向中心線の両側でそれぞれ独立に設定される冷却水流量を含む前記各冷却ゾーンの冷却水流量を決定変数とし、前記将来予測工程および前記将来温度影響係数予測工程の各々においてそれぞれの前記将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、ならびに、前記鋳片表面参照温度算出工程で算出した前記参照温度と前記将来予測工程で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの前記将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題を特定し、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する、最適化問題係数行列算出工程と、
前記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する、前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における、前記冷却ゾーンの現在時刻における冷却水流量の変更量の最適値を求める、最適化問題求解工程と、
前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における前記最適値を、前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における前記冷却ゾーンの現在の冷却水流量へと加えることにより冷却水流量を変更する、冷却水流量変更工程と、を有し、
前記冷却水流量変更工程で、前記冷却水流量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が前記2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、前記将来予測面の、前記将来予測面位置における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度を、前記鋳片目標温度設定工程で定めた前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御方法。 - 連続鋳造機の鋳型から引き抜かれた鋳片を冷却する2次冷却帯を、前記鋳片の鋳造方向に複数の冷却ゾーンへと分割し、前記鋳片へ向けて噴射される冷却水流量を各冷却ゾーンで制御することにより、前記鋳片の表面温度を制御する装置であって、
前記鋳片の幅方向中心線を軸にしてその両側の対称位置に対になるように配置され、且つ、前記鋳片の前記対称位置における表面温度を鋳造中に測定する、鋳片表面温度測定部と、
前記連続鋳造機の鋳造速度を把握する、鋳造速度把握部と、
前記鋳片の断面内温度、前記鋳片の表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を計算する対象であるトラッキング面を、鋳型内湯面位置から少なくとも2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口までの領域で、予め定めた間隔で設定する、トラッキング面設定部と、
前記トラッキング面の、前記両側の各対称位置に、前記鋳片の表面温度の同一の目標値を定める、鋳片目標温度設定部と、
鋳造が進むことにより、前記トラッキング面が前記鋳片の鋳造方向へ予め定めた間隔だけ進む毎に、伝熱方程式に基づく伝熱凝固モデルにより、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、および、前記鋳片の固相率分布を算出して更新する、温度固相率推定部と、
前記伝熱凝固モデルで用いる前記鋳片の表面の熱伝達係数を、前記冷却水流量を用いた熱伝達係数モデルにより算出する、熱伝達係数推定部と、
前記鋳片表面温度測定部で測定された前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記温度固相率推定部で推定された前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度との差を用いて、前記熱伝達係数モデルのパラメータを修正する、熱伝達係数モデルパラメータ修正部と、
前記トラッキング面設定部で設定された前記トラッキング面の中から、予め定めた鋳造方向に一定の間隔で、将来時刻における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を予測する将来予測面を設定する、将来予測面設定部と、
鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む間に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達したときの、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度、前記鋳造方向に垂直な前記鋳片の断面内温度、および、前記鋳片の固相率分布を、前記将来予測面設定部で用いた前記間隔毎に、前記伝熱凝固モデルを用いて繰り返し予測して更新する、将来予測部と、
鋳造が進むことによって、任意の前記将来予測面が現在時刻からその下流側に隣接する将来予測面位置まで進む毎に、鋳造速度が現在時刻から変化しないと仮定して、前記各冷却ゾーンの冷却水流量がステップ関数状に変化した場合の、それぞれの前記将来予測面が前記将来予測面位置に到達するまでに通過する、各トラッキング面位置における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度を、前記伝熱凝固モデルを用いて予測し、該予測した前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記将来予測部で予測した前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度との偏差を求め、該偏差およびステップ関数状に変化する前記冷却水流量に関連する将来温度影響係数を求める、将来温度影響係数予測部と、
前記将来予測部で予測された、前記将来予測面が前記トラッキング面位置に到達したときの前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度と、前記鋳片目標温度設定部で定めた、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度の目標値と、を結ぶ、前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における中間目標温度である鋳片表面の参照温度を算出する、鋳片表面参照温度算出部と、
現在時刻における、前記鋳片の幅方向中心線の両側でそれぞれ独立に設定される冷却水流量を含む前記各冷却ゾーンの冷却水流量を決定変数とし、前記将来予測部および前記将来温度影響係数予測部の各々においてそれぞれの前記将来予測面が通過した各将来予測面位置における将来温度影響係数、ならびに、前記鋳片表面参照温度算出部で算出した前記参照温度と前記将来予測部で予測した前記鋳片の表面温度との偏差を算出し、それぞれの前記将来予測面で算出した該偏差の和を最小化する最適化問題の2次計画問題を特定し、該2次計画問題における決定変数に対する係数行列を算出する、最適化問題係数行列算出部と、
前記2次計画問題を数値的に解くことにより、ステップ関数状に変化する、前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における、前記冷却ゾーンの現在時刻における冷却水流量の変更量の最適値を求める、最適化問題求解部と、
前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における前記最適値を、前記鋳片の幅方向中心線の両側各々における前記冷却ゾーンの現在の冷却水流量へと加えることにより冷却水流量を変更する、冷却水流量変更部と、を有し、
前記冷却水流量変更部で、前記冷却水流量の変更を繰り返すことにより、鋳造中の任意の時刻において各トラッキング面が前記2次冷却制御対象の冷却ゾーン出口まで移動する間に、前記将来予測面の、前記将来予測面位置における前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度を、前記鋳片目標温度設定部で定めた前記鋳片のそれぞれの前記対称位置における表面温度の目標値に制御することを特徴とする、連続鋳造機の2次冷却制御装置。
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