JP5098394B2 - 連続鋳造鋳片の製造方法、連続鋳造機 - Google Patents
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この中心偏析は鋼製品の品質を劣化させる。例えば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点として水素誘起割れ(「HIC」とも云う)が発生し、また、飲料水用の缶製品に用いられる深絞り材においては、成分の偏析により加工性に異方性が出現する。
そのなかで、安価に且つ効果的に鋳片の中心偏析を低減する手段として、凝固末期に未凝固鋳片を鋳片の凝固収縮量に見合った圧下量で徐々に圧下する方法(以下、「軽圧下」と呼ぶ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
従って、鋳片の凝固完了位置(「クレータエンド位置」ともいう)を、軽圧下を実施するためのロール群からなる軽圧下帯の範囲内に制御することが必要となる。
しかも、ノズル詰まりによる溶鋼流動の変化や、時間によってもその形状が刻々と変動することが知られている。
凝固完了位置が鋳片幅方向で異なると、軽圧下帯における軽圧下量が鋳片幅方向の各位置で異なってしまうため、軽圧下量の少ない位置即ち凝固完了位置が伸張した位置では十分な中心偏析改善効果が得られず、軽圧下を実施しても中心偏析を抑制できない場合が生ずる。
したがって、鋳片幅方向において凝固完了位置が同じになるように制御することが、軽圧下による中心偏析改善には極めて重要なのである。
このような制御を行なうには、鋳片幅方向の凝固状態、すなわち、クレーターエンドの幅方向分布を正確に計測し、均一でない場合にそれを修正するという方法が考えられる。
連続鋳造鋳片に対して横波超音波を送信し且つ送信した横波超音波を受信する横波超音波センサーと、該横波超音波センサーの配置位置と連続鋳造機の同一位置または鋳造方向に離れた鋳片幅方向の同一位置に設置された、連続鋳造鋳片に対して縦波超音波を送信し且つ送信した縦波超音波を受信する縦波超音波センサーと、該縦波超音波センサーで受信した受信信号に基づき計算式を用いて鋳片の凝固完了位置を求める凝固完了位置演算部と、を備え、前記横波超音波センサーの受信信号の強度の変化によって横波超音波センサーの配置位置と鋳片の凝固完了位置とが一致したことが確認された時点において、前記計算式により算出される凝固完了位置が横波超音波センサーの配置位置と合致するように、前記計算式が校正される凝固完了位置検知装置を用いて、連続鋳造鋳片の鋳片幅方向の凝固完了位置を検出し、検出された最短凝固完了位置と検出された最長凝固完了位置との差が予め設定されている基準範囲内となるように、鋳型内の溶鋼流動を調整するか、または二次冷却の幅切り量を調整するか、少なくとも何れかの一方を実施することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法(特許文献2)。
しかしながら、二次冷却の幅切り量の調整だけでは緻密なクレーターエンド形状の制御には十分とは言えない。
例えば、コーナー部の過冷却(コーナー割れ)を防止するために幅切りを実施し、その幅切り量が過大であった場合、長辺の両端部の冷却がむしろ不十分となり結果的にその部分の凝固が遅れ、両短辺側のクレーターエンドが長くなる場合がある。そのような場合には、特許文献2のように幅切り量を低減させ、長辺の両端部の冷却を強化することは有効であるといえる。しかし、幅切り量で調整できるクレーターエンド形状は過大な幅切りが原因で生じたクレーターエンドの不均一性(長辺両端部近傍の凝固遅れ)のみであり、浸漬ノズル詰まりによる吐出孔からの溶鋼流動の変化や2次冷却スプレーの詰まりなどを起因とするような両側非対称なクレーターエンド形状、あるいは、長辺両端部近傍のみではなく、鋳片幅方向数箇所に発生するクレーターエンドの伸長を制御することは幅切り量の調整では困難である。
しかし、特許文献2に示された2次冷却の幅切り量を調整するという方法では、前述したようにクレーターエンド形状の緻密な制御には不十分である。
しかしながら、2次冷却帯よりも下流側に現れるクレーターエンド形状を制御するため、2次冷却帯における幅方向の水量密度の調整を具体的にどのようにするかは簡単なことではない。なぜなら、冷却水を鋳片表面に散布したとしても凝固シェルそのものが熱抵抗となり、表面冷却のように単純な冷却効果は期待できず、どの程度クレーターが変化するかは予測が困難であるからである。
また、計測の容易な鋳片の表面温度が幅方向に均一になるように2次冷却帯における幅方向の水量密度を調整する方法も考えられるが、一旦、クレーターエンドの幅方向不均一が生じてしまった場合、その不均一を解消するにはクレーターエンドが伸長している位置には周囲よりも強い冷却が必要となり、むしろ積極的に表面温度を不均一にする必要も考えられ、鋳片幅方向で表面温度を均一にする方法では対応できない。
さらに、時間の経過と共にクレーターエンド形状が変化することも考えられ、幅方向の水量密度の調整はますます困難である。
発明者はクレーターエンド形状を正確に計測できる連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法に着目し、この方法を用い、この方法で取得できる情報に基づいて、2次冷却の鋳片幅方向水量密度を制御することで、クレーターエンド形状を緻密に制御できるとの知見を得て、本発明を完成させたものである。
鋳片の凝固完了位置をオンラインで検知できる凝固完了位置検知装置を用いて凝固完了位置情報を取得し、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って求め、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定し、判定の結果、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した範囲を超えている場合に、前記クレータエンド形状から最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、前記最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を調整することを特徴とするものである。
このように、「鋳片幅方向水量密度を調整する」というのは、従来例において「幅切り」と称して説明されている鋳片幅方向の両端部において、水の散布を行なうか行なわないかの制御とは意味の異なるものである。
なお、本明細書においては、鋳型内の溶鋼湯面に最も近い凝固完了位置を「最短凝固完了位置」といい、逆に、鋳型内の溶鋼湯面から最も離れた凝固完了位置を「最長凝固完了位置」という。
具体的には、凝固完了位置の鋳片幅方向の形状を平坦と見なせる場合には、数100mm離れていてもよく、逆に、凝固完了位置の鋳片幅方向の形状が大きく変化している場合には、数10mm以内とする必要がある。これは、この目的に用いられる超音波の波長が数10mmであり、且つセンサーの大きさが数10mm程度であることから、回折の影響も考慮すると、数10mm以内であれば同一位置と見なすことができるからである。また、連続鋳造機の同一位置とは、鋳片幅方向が同一位置であるのみならず、鋳造方向にも同一位置であるという意味である。鋳造方向に同一位置とは、センサーを配置する鋳片支持ロール間隙の位置が同一であるという意味である。
この点は、下記の第4の形態においても同様である。
本実施形態では、図2に示すように、幅方向に複数の水スプレーノズル5が設置され、各ノズルには流量調整弁7が設置されている。各流量調整弁7は流量制御装置9によって流量が調整され、幅方向に散布される流量、すなわち幅方向水量密度が調整される。
流量制御装置9は、後述するクレーターエンド形状制御装置15の制御信号に基づいて各流量調整弁7の流量を調整する。
軽圧下帯11を設けているのは、凝固末期の鋳片を圧下することにより、凝固収縮に基づく濃化溶鋼の流動を抑えて、中心偏析を改善するためである。この軽圧下帯11におけるロール間隔の勾配は、圧下速度が0.6〜1.5mm/minの範囲になる程度に設定すればよい。圧下速度が0.6mm/min未満では、偏析を軽減する効果が少なく、一方、圧下速度が1.5mm/minを越えると、濃化溶鋼が鋳造方向とは逆方向に絞り出され、鋳片中心部には負偏析が生成される虞があるからである。また、総圧下量は2〜6mm程度である。
さらに、軽圧下帯11の下流側には、凝固が完了した鋳片を所定の長さに切断する鋳片切断機17が配置され、その下流側には切断された鋳片を搬送する搬送用ロール19が設置されている。
<凝固完了位置検知装置>
凝固完了位置検知装置13は、鋳片を挟んで対向配置した横波超音波送信器31及び横波超音波受信器33からなる横波超音波センサーと、同じく鋳片を挟んで対向配置させた縦波超音波送信器35及び縦波超音波受信器37からなる縦波超音波センサーと、横波超音波送信器31及び縦波超音波送信器35へ電気信号を与えて鋳片25に超音波を送出するための電気回路である超音波送信部39と、横波超音波受信器33及び縦波超音波受信器37にて受信した受信信号を処理するための横波透過強度検出部41、横波透過強度検出部41の検知信号に基づいて凝固完了位置が横波超音波センサーの設置位置に到達しているか否かを検出する凝固完了位置到達検出部43、縦波の伝播時間を検出する縦波伝播時間検出部45、縦波伝播時間検出部45の検出時間に基づいて凝固完了位置を演算する凝固完了位置演算部47と、を備えている。
横波超音波センサー及び縦波超音波センサーは、例えば鋳片25の幅方向に移動可能な架台に取り付けられており、送信器と受信器とが同期して移動することにより、鋳片25の幅方向各位置における凝固完了位置27を検出できるようになっている。この場合、横波超音波センサー及び縦波超音波センサーも同期して移動する構造になっている。
また、縦波伝播時間検出部45は、縦波超音波受信器37にて受信した受信信号から鋳片25を透過する縦波超音波の伝播時間を検出する。また、凝固完了位置演算部47は、縦波伝播時間検出部45で検出された縦波超音波の伝播時間から凝固完了位置27を演算して求める。
なお、横波超音波受信器33及び縦波超音波受信器37とCPUとの間には、超音波信号増幅器や波形をCPUに取り込むためのA/D変換器などが必要であるが、図中では省略している。また、図1に示す本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置13においては、横波超音波送信器31と縦波超音波送信器35とが一体的に構成され、同様に、横波超音波受信器33と縦波超音波受信器37とが一体的に構成されている。
まず、横波透過強度検出部41の動作について図3を参照して説明する。図3は、横波透過強度検出部41の動作を示す図で、送信信号の1発分に対応した受信信号波形を示している。図3中の最初の波は、送信信号が電気的に横波超音波受信器33に漏れ込んだものであり、2番目の波が横波超音波の透過信号である。
なお、実際には、送信信号は数10Hz〜数100Hzの周期で繰り返されるので、その一つ一つの波形を平均化してから横波超音波の透過強度を求めたり、一つ一つの波形の透過強度を平均化したりして、ノイズによる揺らぎの影響を少なくすることが有効である。
凝固完了位置到達検出部43では、透過信号の強度が所定の判定しきい値を横切った時点で、凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定する。この判定しきい値は、予め定めた固定値でも、或いは横波超音波の透過信号が現れない時間領域の信号レベルからノイズレベルを求め、その値を用いた変動しきい値でも、どちらでも構わない。凝固完了位置到達検出部43は、このようにして凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定すると、凝固完了位置演算部47へタイミング信号を送出する。
また、実際には、送信信号は数10Hz〜数100Hzの周期で繰り返されるので、その一つ一つの波形を平均化してから縦波超音波の伝播時間を求めたり、一つ一つの波形の伝播時間を平均化したりして、ノイズによる揺らぎの影響を少なくすることが有効である。
CE=a1・Δt+a0 ・・・・・(1)
但し、CE :鋳型内の溶鋼湯面49から凝固完了位置27までの距離
Δt :縦波超音波の伝播時間
a1,a0:多項式の係数
しかしながら、縦波超音波の伝播速度は鋼種等によって異なるため、当該鋼種等によって係数a0を更正する必要がある。そこで、以下、その更正方法を説明する。
a0=CE1−a1・Δt1 ・・・・・(2)
但し、CE1:鋳型内の溶鋼湯面49から横波超音波センサーの配置位置までの距離
Δt1:凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定
した時点の縦波超音波の伝播時間
校正する時点は、新たな鋼種を鋳造する毎の1回だけでも、また、連続鋳造の操業中に横波超音波センサーの配置位置を凝固完了位置27が横切る毎に、或いは、操作員の判断による適当な時期の何れでもよい。
<クレーターエンド形状制御装置>
クレーターエンド形状制御装置15は、凝固完了位置検知装置13における凝固完了位置演算部47の演算結果に基づいてクレーターエンド形状を演算するクレーターエンド形状演算部51と、演算されたクレーターエンド形状が予め設定した形状の範囲内にあるかどうかを判定する形状判定部53と、形状判定部53の判定結果に基づいて2次冷却帯の幅方向の水量密度を演算する水量密度演算部55と、を備えている。
クレーターエンド形状演算部51は、凝固完了位置演算部47で演算された鋳片幅方向における各位置での凝固完了位置情報と、それが計測された鋳片幅方向位置情報に基づいて、鋳片の全幅に亘るクレーターエンド形状を演算する。
クレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定するしきい値は、基本的には以下に示すように実績を積んで決定する。
図7は、本発明者等が実機で調査した、クレーターエンド形状の山谷差と最長凝固完了位置での炭素の偏析度(C/C0)との関係を示す図であり、横軸が山谷差(m)を示し、縦軸が偏析度(C/C0)を示している。図7に示すように、クレーターエンド形状の山谷差が大きくなるほど偏析度(C/C0)は悪化する。したがって、クレーターエンド形状の山谷差をどこまで小さくするか、すなわちクレーターエンド形状が平坦かどうかを判定するしきい値は、製品の中心偏析に対する要求レベルによって決定すればよい。
クレーターエンド形状から、最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出する。そして、検出された最長凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する冷却水量の増加割合を演算し、また、検出された最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する冷却水量の減少割合を演算する。そして、演算した結果を流量制御装置9に出力する。
なお、冷却水量の増加割合や減少割合、水量変更する水ノズルの選択については、経験に基づいて予め設定するようにすればよい。
次に上記のように構成された連続鋳造機よる連続鋳造鋳片の製造方法について説明する。
浸漬ノズル(図示せず)を介して鋳型1に溶鋼を注入する。鋳型1に注入された溶鋼は鋳型1で冷却されて固相部21を形成し、内部に液相部23を有する鋳片25として、鋳片支持ロール3に支持されつつ下方に連続的に引き抜かれる。鋳片25は軽圧下帯11により適宜な量の軽圧下量を付加されつつ2次冷却帯で冷却され、固相部21の厚みを増大して、やがて中心部まで凝固を完了する。
さらに、クレーターエンド形状が平坦になるように、すなわちクレーターエンド形状の山谷差が所定の基準値の範囲になるように、2次冷却帯の幅方向の水量密度を調整する。
このクレーターエンド形状を平坦にする動作は、具体的には以下のようにする。
クレーターエンド形状制御装置15のクレーターエンド形状演算部51が鋳片の全幅に亘るクレーターエンド形状を演算する。そして、形状判定部53が、クレーターエンド形状演算部51で演算されたクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定する。
この判定によって、クレーターエンド形状の山谷差が基準範囲内であると判定されれば、そのままの操業条件での操業を続ける。
他方、形状判定部53によってクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲を超えていると判断された場合には、水量密度演算部55が、クレーターエンド形状の山谷差を基準範囲に入れるため、2次冷却帯における鋳片幅方向の水量密度を演算し、演算結果を水量制御装置に出力する。
このような2次冷却帯の幅方向の水量密度の変更を行い、その後、所定の時間経過後に同様の動作により、クレーターエンド形状の山谷差が基準範囲内になったかどうかを判定し、未だクレーターエンド形状が平坦でないと判定された場合には、クレーターエンド形状が平坦になったと判定されるまで、同様の動作を繰り返す。
このような動作の繰り返しによって、クレーターエンド形状は、図8(b)に示すように平坦な形状になる。クレーターエンド形状が平坦になった鋳片を軽圧下帯11で圧下することにより、中心偏析を幅方向で均一に低減でき、高品質の連続鋳造鋳片を製造できる。
組成がC:0.15mass%(以下、単に「%」と記す)、Si:0.15%、Mn:1.0%、P:0.015%、S:0.005%、Ti:0.01%、sol.Al:0.03%の中炭素鋼を溶製し、断面形状:幅1950mm、厚み220mmの鋳型を用い、鋳型内にモールドパウダーを添加し、軽圧下帯におけるロール間隔の絞り込み勾配を1m当たり0.53mmとし、鋳造速度を1.5m/minとして鋳造した。
図10に、上記試験における幅方向クレーターエンド分布と偏析度(C/C0)の幅方向分布をあわせて示す。図10から明らかなように、凝固完了位置が均一化されており、偏析度(C/C0)も幅方向に均一化されていることが分かる。
3 鋳片支持ロール
5 水スプレーノズル
7 流量調整弁
9 流量制御装置
11 軽圧下帯
13 凝固完了位置検知装置
15 クレーターエンド形状制御装置
21 固相部
23 液相部
25 鋳片
27 凝固完了位置
31 横波超音波送信器
33 横波超音波受信器
35 縦波超音波送信器
37 縦波超音波受信器
39 超音波送信部
41 横波透過強度検出部
43 凝固完了位置到達検出部
45 縦波伝播時間検出部
47 凝固完了位置演算部
51 クレーターエンド形状演算部
53 形状判定部
55 水量密度演算部
57 幅移動式スプレー
Claims (2)
- 鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機を用いて連続鋳造鋳片を製造する方法であって、
鋳片の凝固完了位置をオンラインで検知できる凝固完了位置検知装置を用いて凝固完了位置情報を取得し、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って求め、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定し、判定の結果、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した範囲を超えている場合に、前記クレータエンド形状から最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、前記最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を調整することを特徴とする連続鋳造鋳片の製造方法。 - 鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機において、鋳片の幅方向における最短凝固完了位置と最長凝固完了位置をオンラインで検知する凝固完了位置検知装置と、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って演算するクレータエンド形状演算部と、演算されたクレータエンド形状が予め設定した形状の範囲内にあるかどうかを判定する形状判定部と、該形状判定部の判定結果に基づいて2次冷却装置によって散布する水量及び/又は鋳片幅方向水量密度制御を行う水量制御装置とを備え、前記水量密度演算部は、クレータエンド形状から、最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、検出された最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を前記水量制御装置に出力することを特徴とする連続鋳造機。
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