JP5098394B2 - 連続鋳造鋳片の製造方法、連続鋳造機 - Google Patents

連続鋳造鋳片の製造方法、連続鋳造機 Download PDF

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Description

本発明は、連続鋳造鋳片の製造方法、連続鋳造機に関し、詳しくは、鋳造中に鋳片の凝固完了位置の形状を検出し、検出した凝固完了位置の形状が所定の形状になるように制御して軽圧下を行なうことにより、中心偏析が全断面において少ない鋳造鋳片を製造する方法、連続鋳造機に関するものである。
鋼の連続鋳造においては、鋳片の凝固末期の未凝固相には十分な量の溶鋼が存在しないため、最終凝固部であるデンドライト樹間の濃化溶鋼が流動をおこし、それが鋳片中心部に集積して凝固し、所謂「中心偏析」が生成されることが知られている。
この中心偏析は鋼製品の品質を劣化させる。例えば、石油輸送用や天然ガス輸送用のラインパイプ材においては、サワーガスの作用により中心偏析を起点として水素誘起割れ(「HIC」とも云う)が発生し、また、飲料水用の缶製品に用いられる深絞り材においては、成分の偏析により加工性に異方性が出現する。
そのため、鋳造工程から圧延工程に至るまで、中心偏析を低減する対策が多数提案されている。
そのなかで、安価に且つ効果的に鋳片の中心偏析を低減する手段として、凝固末期に未凝固鋳片を鋳片の凝固収縮量に見合った圧下量で徐々に圧下する方法(以下、「軽圧下」と呼ぶ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この軽圧下では、凝固収縮量に見合った軽圧下量で鋳片を徐々に圧下して未凝固相の体積を減少させ、デンドライト樹間の濃化溶鋼の流動を起こさないようにして中心偏析を防止している。
従って、鋳片の凝固完了位置(「クレータエンド位置」ともいう)を、軽圧下を実施するためのロール群からなる軽圧下帯の範囲内に制御することが必要となる。
ところで、スラブ鋳片(以下、「鋳片」と記す)においては、その断面が扁平形状であるため、凝固完了位置は必ずしも幅方向で均一でない。
しかも、ノズル詰まりによる溶鋼流動の変化や、時間によってもその形状が刻々と変動することが知られている。
凝固完了位置が鋳片幅方向で異なると、軽圧下帯における軽圧下量が鋳片幅方向の各位置で異なってしまうため、軽圧下量の少ない位置即ち凝固完了位置が伸張した位置では十分な中心偏析改善効果が得られず、軽圧下を実施しても中心偏析を抑制できない場合が生ずる。
したがって、鋳片幅方向において凝固完了位置が同じになるように制御することが、軽圧下による中心偏析改善には極めて重要なのである。
このような制御を行なうには、鋳片幅方向の凝固状態、すなわち、クレーターエンドの幅方向分布を正確に計測し、均一でない場合にそれを修正するという方法が考えられる。
このような方法を採用したものとして以下のものが提案されている。
連続鋳造鋳片に対して横波超音波を送信し且つ送信した横波超音波を受信する横波超音波センサーと、該横波超音波センサーの配置位置と連続鋳造機の同一位置または鋳造方向に離れた鋳片幅方向の同一位置に設置された、連続鋳造鋳片に対して縦波超音波を送信し且つ送信した縦波超音波を受信する縦波超音波センサーと、該縦波超音波センサーで受信した受信信号に基づき計算式を用いて鋳片の凝固完了位置を求める凝固完了位置演算部と、を備え、前記横波超音波センサーの受信信号の強度の変化によって横波超音波センサーの配置位置と鋳片の凝固完了位置とが一致したことが確認された時点において、前記計算式により算出される凝固完了位置が横波超音波センサーの配置位置と合致するように、前記計算式が校正される凝固完了位置検知装置を用いて、連続鋳造鋳片の鋳片幅方向の凝固完了位置を検出し、検出された最短凝固完了位置と検出された最長凝固完了位置との差が予め設定されている基準範囲内となるように、鋳型内の溶鋼流動を調整するか、または二次冷却の幅切り量を調整するか、少なくとも何れかの一方を実施することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法(特許文献2)。
特開昭54−107831号公報 特開2006−198644号公報
特許文献2に開示された方法は、二次冷却の幅切り量とクレーターエンド位置との関係についての検討を基に、軽圧下帯における鋳片幅方向のクレーターエンド形状を制御しようとするものである。
しかしながら、二次冷却の幅切り量の調整だけでは緻密なクレーターエンド形状の制御には十分とは言えない。
例えば、コーナー部の過冷却(コーナー割れ)を防止するために幅切りを実施し、その幅切り量が過大であった場合、長辺の両端部の冷却がむしろ不十分となり結果的にその部分の凝固が遅れ、両短辺側のクレーターエンドが長くなる場合がある。そのような場合には、特許文献2のように幅切り量を低減させ、長辺の両端部の冷却を強化することは有効であるといえる。しかし、幅切り量で調整できるクレーターエンド形状は過大な幅切りが原因で生じたクレーターエンドの不均一性(長辺両端部近傍の凝固遅れ)のみであり、浸漬ノズル詰まりによる吐出孔からの溶鋼流動の変化や2次冷却スプレーの詰まりなどを起因とするような両側非対称なクレーターエンド形状、あるいは、長辺両端部近傍のみではなく、鋳片幅方向数箇所に発生するクレーターエンドの伸長を制御することは幅切り量の調整では困難である。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、クレーターエンド形状の緻密な制御ができ、軽圧下による幅方向均一な中心偏析の改善が可能となる連続鋳造鋳片の製造方法、連続鋳造機を得ることを目的としている。
クレーターエンド形状を凝固完了位置検出装置の凝固完了位置情報に基づいて制御するものとしては、前述の特許文献2のものが知られているだけである。
しかし、特許文献2に示された2次冷却の幅切り量を調整するという方法では、前述したようにクレーターエンド形状の緻密な制御には不十分である。
そこで、クレーターエンド形状を緻密に制御するために、2次冷却帯における幅方向の水量密度を調整することが考えられる。
しかしながら、2次冷却帯よりも下流側に現れるクレーターエンド形状を制御するため、2次冷却帯における幅方向の水量密度の調整を具体的にどのようにするかは簡単なことではない。なぜなら、冷却水を鋳片表面に散布したとしても凝固シェルそのものが熱抵抗となり、表面冷却のように単純な冷却効果は期待できず、どの程度クレーターが変化するかは予測が困難であるからである。
また、計測の容易な鋳片の表面温度が幅方向に均一になるように2次冷却帯における幅方向の水量密度を調整する方法も考えられるが、一旦、クレーターエンドの幅方向不均一が生じてしまった場合、その不均一を解消するにはクレーターエンドが伸長している位置には周囲よりも強い冷却が必要となり、むしろ積極的に表面温度を不均一にする必要も考えられ、鋳片幅方向で表面温度を均一にする方法では対応できない。
さらに、時間の経過と共にクレーターエンド形状が変化することも考えられ、幅方向の水量密度の調整はますます困難である。
そこで、2次冷却によって、クレーターエンド形状を緻密に制御するには、オンラインでクレーターエンド形状を把握して、常時それを観察しながらフィードバックによる制御が必要となる。
発明者はクレーターエンド形状を正確に計測できる連続鋳造鋳片の凝固完了位置検知方法に着目し、この方法を用い、この方法で取得できる情報に基づいて、2次冷却の鋳片幅方向水量密度を制御することで、クレーターエンド形状を緻密に制御できるとの知見を得て、本発明を完成させたものである。
(1)本発明の第1の形態に係る連続鋳造鋳片の製造方法は、鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機を用いて連続鋳造鋳片を製造する方法であって、
鋳片の凝固完了位置をオンラインで検知できる凝固完了位置検知装置を用いて凝固完了位置情報を取得し、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って求め、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定し、判定の結果、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した範囲を超えている場合に、前記クレータエンド形状から最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、前記最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を調整することを特徴とするものである。
「鋳片幅方向水量密度を調整する」とは、鋳片幅方向全体での水量は変化させないで鋳片幅方向に散布する水量の分布を調整することを意味する。したがって、鋳片幅方向水量密度の調整のパターンとしては、仮に鋳片幅方向を、両端部、中央部という3つの領域に分けて説明すると、両端部および中央部の全ての領域で水量調整が行なわれる場合、両端部の水量は変化なく中央部において中央部の領域内における水量調整が行われる場合、一端部と中央部の水量調整が行われる場合などが含まれる。
このように、「鋳片幅方向水量密度を調整する」というのは、従来例において「幅切り」と称して説明されている鋳片幅方向の両端部において、水の散布を行なうか行なわないかの制御とは意味の異なるものである。
なお、本明細書においては、鋳型内の溶鋼湯面に最も近い凝固完了位置を「最短凝固完了位置」といい、逆に、鋳型内の溶鋼湯面から最も離れた凝固完了位置を「最長凝固完了位置」という。
(2)また、本発明の第2の形態に係る連続鋳造鋳片の製造方法は、上記(1)における凝固完了位置検知装置は、連続鋳造鋳片に対して横波超音波を送信し且つ送信した横波超音波を受信する横波超音波センサーと、該横波超音波センサーの配置位置と同一位置または鋳造方向に離れた鋳片幅方向の同一位置に設置された、連続鋳造鋳片に対して縦波超音波を送信し且つ送信した縦波超音波を受信する縦波超音波センサーと、該縦波超音波センサーで受信した受信信号に基づき計算式を用いて鋳片の凝固完了位置を求める凝固完了位置演算部とを備え、該凝固完了位置演算部は、前記横波超音波センサーの受信信号の強度変化によって横波超音波センサーの配置位置と鋳片の凝固完了位置とが一致したことが確認された時点において、前記計算式により算出される凝固完了位置が横波超音波センサーの配置位置と合致するように、前記計算式を校正する機能を有していることを特徴とするものである。
なお、本発明における鋳片幅方向の同一位置とは、凝固完了位置の鋳造方向の変化がほとんど無いと見なせる範囲内を意味するものとする。スラブ連続鋳造機では、凝固完了位置が鋳片の幅方向で異なる場合もあるので、横波超音波センサーと縦波超音波センサーとで検出する凝固完了位置が同一であるか、或いは、凝固完了位置に鋳造方向の変化が生じたとしても変化の差がほとんど無いと見なせる幅方向の範囲内に横波超音波センサー及び縦波超音波センサーを配置する必要がある。
具体的には、凝固完了位置の鋳片幅方向の形状を平坦と見なせる場合には、数100mm離れていてもよく、逆に、凝固完了位置の鋳片幅方向の形状が大きく変化している場合には、数10mm以内とする必要がある。これは、この目的に用いられる超音波の波長が数10mmであり、且つセンサーの大きさが数10mm程度であることから、回折の影響も考慮すると、数10mm以内であれば同一位置と見なすことができるからである。また、連続鋳造機の同一位置とは、鋳片幅方向が同一位置であるのみならず、鋳造方向にも同一位置であるという意味である。鋳造方向に同一位置とは、センサーを配置する鋳片支持ロール間隙の位置が同一であるという意味である。
本発明の第2の形態に係る凝固完了位置検知装置によれば、鋳片の凝固完了位置を横波超音波センサーによって検出した時点で、縦波超音波センサーで測定された縦波超音波の伝播時間から求められる凝固完了位置を校正するので、鋳片への鋲打ち込みなどの手間のかかる校正作業を施すことなく、横波超音波センサー及び縦波超音波センサーの測定値のみから鋳片の凝固完了位置を精度良く検知することが可能となる。これにより、全ての鋼種の様々な鋳造条件において凝固完了位置を鋳造中に精度良く把握することが可能となる。
この点は、下記の第4の形態においても同様である。
(3)本発明の第3の形態に係る連続鋳造機は、鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機において、鋳片の幅方向における最短凝固完了位置と最長凝固完了位置をオンラインで検知する凝固完了位置検知装置と、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って演算するクレータエンド形状演算部と、演算されたクレータエンド形状が予め設定した形状の範囲内にあるかどうかを判定する形状判定部と、該形状判定部の判定結果に基づいて2次冷却装置によって散布する水量及び/又は鋳片幅方向水量密度制御を行う水量制御装置とを備え、前記水量密度演算部は、クレータエンド形状から、最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、検出された最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を前記水量制御装置に出力することを特徴とするものである。
(4)また、本発明の第4の形態に係る連続鋳造機は、上記(3)における凝固完了位置検知装置は、連続鋳造鋳片に対して横波超音波を送信し且つ送信した横波超音波を受信する横波超音波センサーと、該横波超音波センサーの配置位置と同一位置または鋳造方向に離れた鋳片幅方向の同一位置に設置された、連続鋳造鋳片に対して縦波超音波を送信し且つ送信した縦波超音波を受信する縦波超音波センサーと、該縦波超音波センサーで受信した受信信号に基づき計算式を用いて鋳片の凝固完了位置を求める凝固完了位置演算部とを備え、該凝固完了位置演算部は、前記横波超音波センサーの受信信号の強度変化によって横波超音波センサーの配置位置と鋳片の凝固完了位置とが一致したことが確認された時点において、前記計算式により算出される凝固完了位置が横波超音波センサーの配置位置と合致するように、前記計算式を校正する機能を有していることを特徴とするものである。
本発明によれば、鋳造中にクレーターエンド形状が変動しても、それを修正することができ、常に軽圧下による幅方向均一な中心偏析の改善が可能となり、生産性向上になど工業上極めて有益な効果がもたらされる。
図1は本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機の概要を説明する説明図である。本実施の形態に係る連続鋳造機は、鋳型1と、鋳型1の下方に対向して配置された複数対の鋳片支持ロール3を備えている。そして、鋳造方向に隣り合う鋳片支持ロール3の間隙には、対向する鋳片支持ロール3内を通過する鋳片の表面に向けて冷却水を吹き付けるエアーミストスプレーノズルや水スプレーノズルなどからなる2次冷却帯(図示せず)が設置されている。
本実施形態では、図2に示すように、幅方向に複数の水スプレーノズル5が設置され、各ノズルには流量調整弁7が設置されている。各流量調整弁7は流量制御装置9によって流量が調整され、幅方向に散布される流量、すなわち幅方向水量密度が調整される。
流量制御装置9は、後述するクレーターエンド形状制御装置15の制御信号に基づいて各流量調整弁7の流量を調整する。
2次冷却帯の下流側には軽圧下帯11が設置されている。軽圧下帯11は、鋳片支持ロール3の対向するロール間の間隔(「ロール間隔」という)が鋳造方向下流側に向かって徐々に狭くなるように設定され、鋳片に対して圧下力を付与することができる支持ロール102の群が存在する一帯である。
軽圧下帯11を設けているのは、凝固末期の鋳片を圧下することにより、凝固収縮に基づく濃化溶鋼の流動を抑えて、中心偏析を改善するためである。この軽圧下帯11におけるロール間隔の勾配は、圧下速度が0.6〜1.5mm/minの範囲になる程度に設定すればよい。圧下速度が0.6mm/min未満では、偏析を軽減する効果が少なく、一方、圧下速度が1.5mm/minを越えると、濃化溶鋼が鋳造方向とは逆方向に絞り出され、鋳片中心部には負偏析が生成される虞があるからである。また、総圧下量は2〜6mm程度である。
軽圧下帯11には、対向する鋳片支持ロール3内を通過する鋳片の凝固完了位置を検知する凝固完了位置検知装置13が設置され、また凝固完了位置検知装置13の検知信号に基づいてクレーターエンド形状を制御するクレーターエンド形状制御装置15が設置されている。
さらに、軽圧下帯11の下流側には、凝固が完了した鋳片を所定の長さに切断する鋳片切断機17が配置され、その下流側には切断された鋳片を搬送する搬送用ロール19が設置されている。
以上のように構成された連続鋳造機においては、鋳型1に注入された溶鋼は、鋳型1の表面から冷却され固相部21を形成し、内部に液相部23を有する鋳片25として鋳造方向下流側に引き抜かれながら二次冷却帯で冷却され、軽圧下帯11において、中心部まで完全に凝固する。この中心部まで完全に凝固した位置が凝固完了位置27である。凝固が完了した鋳片25は、鋳片切断機17で所定の長さに切断され、鋳片25Aとして搬送用ロール19によって搬出される。
ここで、凝固完了位置検知装置13とクレーターエンド形状制御装置15について詳細に説明する。
<凝固完了位置検知装置>
凝固完了位置検知装置13は、鋳片を挟んで対向配置した横波超音波送信器31及び横波超音波受信器33からなる横波超音波センサーと、同じく鋳片を挟んで対向配置させた縦波超音波送信器35及び縦波超音波受信器37からなる縦波超音波センサーと、横波超音波送信器31及び縦波超音波送信器35へ電気信号を与えて鋳片25に超音波を送出するための電気回路である超音波送信部39と、横波超音波受信器33及び縦波超音波受信器37にて受信した受信信号を処理するための横波透過強度検出部41、横波透過強度検出部41の検知信号に基づいて凝固完了位置が横波超音波センサーの設置位置に到達しているか否かを検出する凝固完了位置到達検出部43、縦波の伝播時間を検出する縦波伝播時間検出部45、縦波伝播時間検出部45の検出時間に基づいて凝固完了位置を演算する凝固完了位置演算部47と、を備えている。
横波超音波送信器31及び縦波超音波送信器35にて送出された超音波は鋳片25を透過し、横波超音波受信器33及び縦波超音波受信器37でそれぞれ受信され、電気信号に変換される。
横波超音波センサー及び縦波超音波センサーは、例えば鋳片25の幅方向に移動可能な架台に取り付けられており、送信器と受信器とが同期して移動することにより、鋳片25の幅方向各位置における凝固完了位置27を検出できるようになっている。この場合、横波超音波センサー及び縦波超音波センサーも同期して移動する構造になっている。
横波透過強度検出部41は、横波超音波受信器33により受信された横波超音波信号の強度を検出する。また、凝固完了位置到達検出部43は、横波透過強度検出部41によって検出された横波超音波の透過信号の変化から、凝固完了位置27が横波超音波送信器31及び横波超音波受信器33の配置位置よりも鋳造方向の上流側か、或いは下流側かを判定する。
また、縦波伝播時間検出部45は、縦波超音波受信器37にて受信した受信信号から鋳片25を透過する縦波超音波の伝播時間を検出する。また、凝固完了位置演算部47は、縦波伝播時間検出部45で検出された縦波超音波の伝播時間から凝固完了位置27を演算して求める。
横波透過強度検出部41、凝固完了位置到達検出部43、縦波伝播時間検出部45及び凝固完了位置演算部47は、CPUがプログラムを実行することで実現される。
なお、横波超音波受信器33及び縦波超音波受信器37とCPUとの間には、超音波信号増幅器や波形をCPUに取り込むためのA/D変換器などが必要であるが、図中では省略している。また、図1に示す本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置13においては、横波超音波送信器31と縦波超音波送信器35とが一体的に構成され、同様に、横波超音波受信器33と縦波超音波受信器37とが一体的に構成されている。
ここで、凝固完了位置検知装置13の動作を説明する。
まず、横波透過強度検出部41の動作について図3を参照して説明する。図3は、横波透過強度検出部41の動作を示す図で、送信信号の1発分に対応した受信信号波形を示している。図3中の最初の波は、送信信号が電気的に横波超音波受信器33に漏れ込んだものであり、2番目の波が横波超音波の透過信号である。
横波超音波の透過信号が現れる時間位置は、鋳片25の厚み、鋳片25のおよその温度、及び横波超音波の伝播速度から、大まかに既知であるので、その位置の信号だけを取り出すゲートを設け、そのゲート内の信号の最大値を求めるようにする。この処理は、受信信号の波形をA/D変換で計算機内に取り込むことにより、計算処理で容易に実現することができる。信号の最大値の取り方としては、0Vを基準にした絶対値でも、また、ピークトゥーピーク値でも何れでもよい。
なお、実際には、送信信号は数10Hz〜数100Hzの周期で繰り返されるので、その一つ一つの波形を平均化してから横波超音波の透過強度を求めたり、一つ一つの波形の透過強度を平均化したりして、ノイズによる揺らぎの影響を少なくすることが有効である。
次いで、凝固完了位置到達検出部43の動作について図4を参照して説明する。図4は、凝固完了位置到達検出部43の動作の1例を示す図で、連続鋳造操業の数10分間にわたって鋳造条件を変化させながら、横波透過強度検出部41から送られてくる横波超音波の透過信号の強度を検出したチャート図である。
図4に示すように、連続鋳造操業の鋳造条件の変化に応じて横波超音波の透過信号の強度は変化する。図4中のA及びBの範囲では透過信号の強度は非常に小さくなっており、横波超音波が液相を透過しないことから、凝固完了位置27が横波超音波送信器31及び横波超音波受信器33の配置位置よりも鋳造方向の下流側に存在する状態を表している。
凝固完了位置到達検出部43では、透過信号の強度が所定の判定しきい値を横切った時点で、凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定する。この判定しきい値は、予め定めた固定値でも、或いは横波超音波の透過信号が現れない時間領域の信号レベルからノイズレベルを求め、その値を用いた変動しきい値でも、どちらでも構わない。凝固完了位置到達検出部43は、このようにして凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定すると、凝固完了位置演算部47へタイミング信号を送出する。
次ぎに、縦波伝播時間検出部45の動作について図5を参照して説明する。図5は、縦波伝播時間検出部45の動作を示す図で、送信信号の1発分に対応した受信信号の波形を示す図である。図5中の最初の波は、送信信号が電気的に縦波超音波受信器37に漏れ込んだものであり、2番目の波が縦波超音波の透過信号である。
縦波伝播時間検出部45は、送信信号の送出タイミングから縦波超音波の透過信号の出現タイミングまでの時間を検出する。縦波超音波の透過信号の検出方法としては、図5に示すように、しきい値以上になる時点としても、或いはゲート内の最大値となる時点としても、どちらでもよい。この処理は、横波透過強度検出部41と同様に、受信信号の波形をA/D変換で計算機内に取り込むことにより、計算処理で容易に実現することができる。
また、実際には、送信信号は数10Hz〜数100Hzの周期で繰り返されるので、その一つ一つの波形を平均化してから縦波超音波の伝播時間を求めたり、一つ一つの波形の伝播時間を平均化したりして、ノイズによる揺らぎの影響を少なくすることが有効である。
最後に、凝固完了位置演算部47の動作について図6を参照して説明する。図6は、第1の実施の形態例における凝固完了位置演算部47の動作を示す図で、縦波超音波の伝播時間から凝固完了位置27を算出する近似式を図示したものである。凝固完了位置27が縦波超音波送信器35及び縦波超音波受信器37の配置位置よりも鋳造方向の下流側になるほど、前記配置位置における液相部23の厚みが増大するため、当該位置における伝播時間は長くなる。
従って、伝播時間と、鋳型内の溶鋼湯面49(図1参照)から凝固完了位置27までの距離とはおよそ比例関係になり、図6のような関係を示す。そこで、伝播時間から凝固完了位置27を求めるには、多項式の近似式、例えば下記の(1)式に示す一次式などを用いればよい。
CE=a1・Δt+a0 ・・・・・(1)
但し、CE :鋳型内の溶鋼湯面49から凝固完了位置27までの距離
Δt :縦波超音波の伝播時間
a1,a0:多項式の係数
図6中、Aで示す線は、縦波超音波に基づく鋳型内の溶鋼湯面49から凝固完了位置27までの距離校正前の近似式を表している。
しかしながら、縦波超音波の伝播速度は鋼種等によって異なるため、当該鋼種等によって係数a0を更正する必要がある。そこで、以下、その更正方法を説明する。
凝固完了位置到達検出部43から凝固完了位置27の通過判定のタイミング信号が凝固完了位置演算部47に送出されると、凝固完了位置演算部47では、その時点における縦波超音波の伝播時間(Δt1)を求め、更に、鋳型内の溶鋼湯面49から凝固完了位置27までの距離(CE)が、横波超音波センサーの配置位置と合致するように、下記の(2)式を用いて(1)式の係数(a0)を修正する。
a0=CE1−a1・Δt1 ・・・・・(2)
但し、CE1:鋳型内の溶鋼湯面49から横波超音波センサーの配置位置までの距離
Δt1:凝固完了位置27が横波超音波センサーの配置位置を通過したと判定
した時点の縦波超音波の伝播時間
これによって、凝固完了位置27を求める近似式は校正され、例えば図6中にBで示す校正後となる。校正後は、Bで示す校正後の近似式を用いて、縦波超音波の伝播時間に基づいて精度良く凝固完了位置27を鋳造中にオンラインで検知できる。
校正する時点は、新たな鋼種を鋳造する毎の1回だけでも、また、連続鋳造の操業中に横波超音波センサーの配置位置を凝固完了位置27が横切る毎に、或いは、操作員の判断による適当な時期の何れでもよい。
次に、クレーターエンド形状制御装置15について説明する。
<クレーターエンド形状制御装置>
クレーターエンド形状制御装置15は、凝固完了位置検知装置13における凝固完了位置演算部47の演算結果に基づいてクレーターエンド形状を演算するクレーターエンド形状演算部51と、演算されたクレーターエンド形状が予め設定した形状の範囲内にあるかどうかを判定する形状判定部53と、形状判定部53の判定結果に基づいて2次冷却帯の幅方向の水量密度を演算する水量密度演算部55と、を備えている。
クレーターエンド形状演算部51は、凝固完了位置演算部47で演算された鋳片幅方向における各位置での凝固完了位置情報と、それが計測された鋳片幅方向位置情報に基づいて、鋳片の全幅に亘るクレーターエンド形状を演算する。
形状判定部53は、クレーターエンド形状演算部51で演算されたクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定する。
クレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定するしきい値は、基本的には以下に示すように実績を積んで決定する。
図7は、本発明者等が実機で調査した、クレーターエンド形状の山谷差と最長凝固完了位置での炭素の偏析度(C/C0)との関係を示す図であり、横軸が山谷差(m)を示し、縦軸が偏析度(C/C0)を示している。図7に示すように、クレーターエンド形状の山谷差が大きくなるほど偏析度(C/C0)は悪化する。したがって、クレーターエンド形状の山谷差をどこまで小さくするか、すなわちクレーターエンド形状が平坦かどうかを判定するしきい値は、製品の中心偏析に対する要求レベルによって決定すればよい。
水量密度演算部55は、形状判定部53によってクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲を超えている場合に、クレーターエンド形状の山谷差を基準範囲に入れるため、2次冷却帯における鋳片幅方向の水量密度を演算する。具体的には以下のようにする。
クレーターエンド形状から、最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出する。そして、検出された最長凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する冷却水量の増加割合を演算し、また、検出された最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する冷却水量の減少割合を演算する。そして、演算した結果を流量制御装置9に出力する。
なお、冷却水量の増加割合や減少割合、水量変更する水ノズルの選択については、経験に基づいて予め設定するようにすればよい。
<連続鋳造鋳片の製造方法の説明>
次に上記のように構成された連続鋳造機よる連続鋳造鋳片の製造方法について説明する。
浸漬ノズル(図示せず)を介して鋳型1に溶鋼を注入する。鋳型1に注入された溶鋼は鋳型1で冷却されて固相部21を形成し、内部に液相部23を有する鋳片25として、鋳片支持ロール3に支持されつつ下方に連続的に引き抜かれる。鋳片25は軽圧下帯11により適宜な量の軽圧下量を付加されつつ2次冷却帯で冷却され、固相部21の厚みを増大して、やがて中心部まで凝固を完了する。
軽圧下帯11においては、凝固完了位置検知装置13により、上述した動作によって凝固完了位置27の位置が検出される。この検出情報に基づいて、最短凝固完了位置及び最長凝固完了位置の両者が軽圧下帯11の範囲内になるように、鋳造速度及び2次冷却水量を調整する。
さらに、クレーターエンド形状が平坦になるように、すなわちクレーターエンド形状の山谷差が所定の基準値の範囲になるように、2次冷却帯の幅方向の水量密度を調整する。
スプレーノズルの詰まりなどがない状態で鋳片25を冷却している場合には、最短凝固完了位置は鋳片幅中央部に存在し、最長凝固完了位置は、例えば鋳片厚みが250mm程度の場合には、鋳片短辺面から200〜300mm前後離れた位置に存在する。そのため、クレーターエンド形状は図8(a)に示すようなW型になっている場合が多い。このW型の具体的な形状を検知して、2次冷却の幅方向水量制御を行うことにより、図8(b)に示すようなU型の形状に修正するのである。
このクレーターエンド形状を平坦にする動作は、具体的には以下のようにする。
凝固完了位置検知装置13により検出された鋳片幅方向の凝固完了位置27の情報に基づいて、
クレーターエンド形状制御装置15のクレーターエンド形状演算部51が鋳片の全幅に亘るクレーターエンド形状を演算する。そして、形状判定部53が、クレーターエンド形状演算部51で演算されたクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定する。
この判定によって、クレーターエンド形状の山谷差が基準範囲内であると判定されれば、そのままの操業条件での操業を続ける。
他方、形状判定部53によってクレーターエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲を超えていると判断された場合には、水量密度演算部55が、クレーターエンド形状の山谷差を基準範囲に入れるため、2次冷却帯における鋳片幅方向の水量密度を演算し、演算結果を水量制御装置に出力する。
水量制御装置は、水量密度演算部55からの演算結果を入力し、入力値に基づいて流量調整弁7の開度を調整して鋳片に噴霧する鋳片幅方向の水量密度を変更する。
このような2次冷却帯の幅方向の水量密度の変更を行い、その後、所定の時間経過後に同様の動作により、クレーターエンド形状の山谷差が基準範囲内になったかどうかを判定し、未だクレーターエンド形状が平坦でないと判定された場合には、クレーターエンド形状が平坦になったと判定されるまで、同様の動作を繰り返す。
このような動作の繰り返しによって、クレーターエンド形状は、図8(b)に示すように平坦な形状になる。クレーターエンド形状が平坦になった鋳片を軽圧下帯11で圧下することにより、中心偏析を幅方向で均一に低減でき、高品質の連続鋳造鋳片を製造できる。
以上説明したように、本発明によれば鋳造される鋳片25の凝固完了位置の形状を正確に計測し、この正確な計測値に基づいてクレーターエンド形状の山谷差が基準範囲になるように形状制御を行い、その上で軽圧下を施すようにしたので、中心偏析を幅方向均一に低減でき、鋼材の品質を高度に維持することができる。
なお、上記の実施の形態においては、2次冷却帯の例として幅方向に複数のエアーミストスプレーノズルを設置したものを示したが、これに代えて図9に示すように幅移動式スプレー57を設置してもよい。この場合においても、流量制御装置9によって、幅移動式スプレー57は幅方向の所定位置での散布水量が制御される。
本発明の効果を以下のようにして確認したので、それについて説明する。
組成がC:0.15mass%(以下、単に「%」と記す)、Si:0.15%、Mn:1.0%、P:0.015%、S:0.005%、Ti:0.01%、sol.Al:0.03%の中炭素鋼を溶製し、断面形状:幅1950mm、厚み220mmの鋳型を用い、鋳型内にモールドパウダーを添加し、軽圧下帯におけるロール間隔の絞り込み勾配を1m当たり0.53mmとし、鋳造速度を1.5m/minとして鋳造した。
鋳造した鋳片から検査用の鋳片全幅試料を採取し、偏析調査に用いた。鋳片からは、鋳片の1/2厚位置より幅方向100mmピッチで5mm直径のドリルで切り粉を採取し、燃焼式炭素分析計によって炭素の分析を行ない、炭素の偏析度(C/C0)を調査した。
図10に、上記試験における幅方向クレーターエンド分布と偏析度(C/C0)の幅方向分布をあわせて示す。図10から明らかなように、凝固完了位置が均一化されており、偏析度(C/C0)も幅方向に均一化されていることが分かる。
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機の概要を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る水スプレーノズルの説明図である。 本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置における横波透過強度検出部41の動作を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置における凝固完了位置到達検出部43の動作を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置における縦波伝播時間検出部45の動作を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係る凝固完了位置検知装置における凝固完了位置演算部47の動作を説明する説明図である。 クレーターエンド形状の山谷差と最長凝固完了位置での炭素の偏析度(C/C0)との関係を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る連続鋳造鋳片の製造方法の説明図である。 本発明の一実施の形態に係る水スプレーノズルの他の例の説明図である。 本発明の実施例の説明図である。
符号の説明
1 鋳型
3 鋳片支持ロール
5 水スプレーノズル
7 流量調整弁
9 流量制御装置
11 軽圧下帯
13 凝固完了位置検知装置
15 クレーターエンド形状制御装置
21 固相部
23 液相部
25 鋳片
27 凝固完了位置
31 横波超音波送信器
33 横波超音波受信器
35 縦波超音波送信器
37 縦波超音波受信器
39 超音波送信部
41 横波透過強度検出部
43 凝固完了位置到達検出部
45 縦波伝播時間検出部
47 凝固完了位置演算部
51 クレーターエンド形状演算部
53 形状判定部
55 水量密度演算部
57 幅移動式スプレー

Claims (2)

  1. 鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機を用いて連続鋳造鋳片を製造する方法であって、
    鋳片の凝固完了位置をオンラインで検知できる凝固完了位置検知装置を用いて凝固完了位置情報を取得し、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って求め、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した基準範囲内にあるかどうかを判定し、判定の結果、前記クレータエンド形状の山谷差が予め設定した範囲を超えている場合に、前記クレータエンド形状から最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、前記最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を調整することを特徴とする連続鋳造鋳片の製造方法。
  2. 鋳片を軽圧下するための軽圧下帯を有する連続鋳造機において、鋳片の幅方向における最短凝固完了位置と最長凝固完了位置をオンラインで検知する凝固完了位置検知装置と、該凝固完了位置情報に基づいてクレータエンド形状を鋳片の全幅に亘って演算するクレータエンド形状演算部と、演算されたクレータエンド形状が予め設定した形状の範囲内にあるかどうかを判定する形状判定部と、該形状判定部の判定結果に基づいて2次冷却装置によって散布する水量及び/又は鋳片幅方向水量密度制御を行う水量制御装置とを備え、前記水量密度演算部は、クレータエンド形状から、最長凝固完了位置及び最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置を検出し、検出された最長凝固完了位置と前記最短凝固完了位置が存在する鋳片幅方向位置に相当する2次冷却装置における水量及び/又は鋳片幅方向水量密度を前記水量制御装置に出力することを特徴とする連続鋳造機。
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