JP6150696B2 - 車両用バックドア - Google Patents

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Description

本発明は、車両用バックドアの改良に関する。詳しくは、本発明は、樹脂製パネルからなるドア本体を備えた車両用バックドアでの車両衝突時におけるパネルの飛散対策に関する。
特許文献1には、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを接合してなりこれら両パネルの間に内部空間を有するドア本体を備え、このドア本体の上半部分に窓部が設けられた車両用バックドアが開示されている。このバックドアは、インナーパネルのうち、上半部分から下半部分の一部にかけて左右の両側端部に当該インナーパネルを補強する剛性部材として補強ブラケット(リインフォース)が取り付けられ、下端中央に車体に設けられたストライカに係合するラッチ装置(ロックリインフォース)が取り付けられた構造を有する。
そして、このバックドアでは、車両の後面衝突時の破損によってドア本体を構成するパネルの飛散を防止すべく、ドア本体のうち窓部よりも下側に位置するロア部の内部空間に、上端部を補強ブラケットに連結する一方、下端部をラッチ装置に連結したワイヤーがインナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。
特開2010−159037号公報
しかしながら、特許文献1のバックドアでは、ワイヤーは、その両端部が補強ブラケット及びラッチ装置を介して車体に連結されているものの、これら両端部を除いてはインナーパネルにもアウターパネルにも留まっていないし、しかも、インナーパネルの外周縁部に沿って架設されている。このため、ドア本体のロア部における中央寄りの部分には、車両の後面衝突時に同部分を構成するパネルが飛散するおそれがあることから、パネルの飛散対策を施すことが望まれる。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、このロア部に対応する箇所に大きな穴が開くことを防止できる車両用バックドアを提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、ドア本体のロア部における内部空間に、ロア部の上縁部及び下縁部に沿わせて車幅方向に延びる一対の保持部材を設け、各保持部材をドア本体に取り付けられた剛性部材を介して車体に繋げると共に、これら一対の保持部材に延伸性を有する補強シート状物の上下両縁部を固定することで、補強シート状物をロア部の内部空間において車幅方向に広げた状態で上下方向に掛け渡して保持するようにした。
具体的には、本発明は、樹脂製インナーパネルと樹脂製アウターパネルとを互いに対向させた状態に接合してなりこれら両パネルの間に内部空間を有するドア本体を備え、このドア本体の上半部分に窓部を有する車両用バックドアを対象とし、以下の解決手段を講じたものである。
すなわち、第1の発明は、インナーパネルのアウターパネル対向側の面のうち車幅方向における両側端部の少なくとも上下方向中程に、車体に連結される第1剛性部材がそれぞれ取り付けられ、インナーパネルのアウターパネル対向側の面のうち下端部に、車体に係合する第2剛性部材が取り付けられた構成を有する。ドア本体のうち窓部よりも下側に位置するロア部の内部空間において、当該ロア部の上縁部に沿う箇所には、車幅方向に延びる上側保持部材が両端部を第1剛性部材にそれぞれ連結した状態で設けられている。一方、ドア本体のロア部における内部空間のうち当該ロア部の下縁部に沿う箇所には、車幅方向に延びる下側保持部材が第2剛性部材と連結した状態で設けられている。さらに、ドア本体のロア部における内部空間のうちこれら上側保持部材と下側保持部材との間には、延伸性を有する繊維からなる補強シート状物が車幅方向に広げられた状態で設けられている。そして、第1の発明は、補強シート状物の上縁部が上側保持部材に固定され、且つ補強シート状物の下縁部が下側保持部材に固定されることによって、補強シート状物がこれら上側保持部材及び下側保持部材に保持されて上下方向に掛け渡されていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の車両用バックドアにおいて、インナーパネルのうち上側保持部材に対応する部分に、ワイパー装置が車体前方から取り付けられた構成を有する。そして、第2の発明は、ワイパー装置が上側保持部材に連結されていることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明の車両用バックドアにおいて、ドア本体のロア部における上縁部及び下縁部は、インナーパネルとアウターパネルとがゴム弾性を有する接着剤で接着された弾性接着部である構成を有する。そして、第3の発明は、補強シート状物の上縁部が、上側保持部材とアウターパネルとの間に接着剤と共に挟み込まれて、当該アウターパネルのうちロア部の上縁部における弾性接着部に沿った内部空間側の部分にも接着されていることを特徴とする。さらに、第3の発明は、補強シート状物の下縁部が、下側保持部材とアウターパネルとの間に接着剤と共に挟み込まれて、当該アウターパネルのうちロア部の下縁部における弾性接着部に沿った内部空間側の部分にも接着されていることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明の車両用バックドアにおいて、上側保持部材及び下側保持部材が、車幅方向に互いに間隔をあけて前記インナーパネルに突設された複数のリブで支持されていることを特徴とする。
第5の発明は、第3又は第4の発明の車両用バックドアにおいて、補強シート状物が、多数の網目を有するネット状の部材である構成となっている。補強シート状物の上縁部をアウターパネルに接着する接着剤は、インナーパネル側から当該補強シート状物の縁部を包み込みその補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着していると共に、前記上側保持部材にも付着している。そして、第5の発明は、補強シート状物の上縁部が、当該接着剤、つまり補強シート状物の上縁部をアウターパネルに接着する接着剤で上側保持部材にも接着されていることを特徴とする。また、補強シート状物の下縁部をアウターパネルに接着する接着剤は、インナーパネル側から補強シート状物の下縁部を包み込みその補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着していると共に、下側保持部材にも付着している。そして、第5の発明は、補強シート状物の下縁部が、当該接着剤、つまり補強シート状物の下縁部をアウターパネルに接着する接着剤で下側保持部材にも接着されていることを特徴とする。
第1の発明によれば、ドア本体のロア部における内部空間に、当該ロア部の上縁部に沿わせて車幅方向に延びる上側保持部材を設け、この上側保持部材の両端部をインナーパネルの両側端部に取り付けられた第1剛性部材に連結し、上側保持部材を両方の第1剛性部材を介して車体に繋ぐようにしたから、上側保持部材を、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体から外れ難くし、ロア部の上縁部に沿って配置された状態に維持することができる。また、ドア本体のロア部における内部空間に、当該ロア部の下縁部に沿わせて車幅方向に延びる下側保持部材を設け、この下側保持部材を、インナーパネルに取り付けられた第2剛性部材に連結し、第2剛性部材を介して車体に繋ぐようにしたから、下側保持部材も、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体から外れ難くし、ロア部の下縁部に沿って配置された状態に維持することができる。
そして、第1の発明によれば、ドア本体のロア部における内部空間に補強シート状物を車幅方向に広げた状態で設け、この補強シート状物の上下両縁部を、上述したドア本体から外れ難い上側保持部材及び下側保持部材にそれぞれ固定するようにしたので、ドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、車幅方向に広げた補強シート状物を上下方向に掛け渡した状態でロア部に残すことができる。この補強シート状物は、延伸性を有するので、ドア本体のロア部が大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成する両パネルが飛散しても、バックドアのうちロア部に対応する箇所には補強シート状物を残すことができるので、同箇所に大きな穴が開くことを防止できる。
第2の発明によれば、ワイパー装置を、第1剛性部材を介して車体に繋がる上側保持部材に連結するようにしたから、車両の後面衝突時において、その衝撃でインナーパネルが破損して同パネルのうちワイパー装置の取付け箇所が飛散し無くなっても、ワイパー装置は上側保持部材に保持される。これによって、車両衝突時の衝撃でワイパー装置が打っ飛ぶことを防止できる。
第3の発明によれば、ドア本体のうちロア部の上縁部及び下縁部をインナーパネルとアウターパネルとがゴム弾性を有する接着剤で接着された弾性接着部としたから、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体に生じる応力がこの弾性接着部で部分的に吸収されて、ドア本体の弾性接着部とアウターパネルのうちこの弾性接着部に沿う内部空間側の部分とを飛散させずにドア本体として残すことができる。そして、補強シート状物の上縁部及び下縁部を、ドア本体のうち上述した車両の後面衝突時に飛散させずに残すことができる部分、すなわちアウターパネルのうち弾性接着剤に沿う部分にも接着するようにしたので、補強シート状物は、上側保持部材及び下側保持部材に加えてドア本体にも固定され、これら一対の保持部材とドア本体とによって強固に保持される。これにより、車両の後面衝突時において、ドア本体のロア部を構成する両パネルが飛散しても、補強シート状物を車幅方向に広げた車両衝突前の好適な状態でドア本体のロア部に残すことができる。
また、第3の発明によれば、補強シート状物の上縁部を上側保持部材とアウターパネルとの間に、補強シート部材の下縁部を下側保持部材とアウターパネルとの間にそれぞれ接着剤と共に挟み込んで、これら補強シート状物の上下両縁部をアウターパネルに接着剤で接着するようにしたから、アウターパネルに対する補強シート状物の接着作業をインナーパネルとアウターパネルとの接合作業と併せて行うことができ、補強シート状物の接着作業を簡素化することができる。
第4の発明によれば、上側保持部材及び下側保持部材をインナーパネルに突設された複数のリブで支持するようにしたから、インナーパネルとアウターパネルとの接合時にこれら両保持部材で接着剤になるべく均一な圧力をかけながら、アウターパネルのうち弾性接着部に沿った内部空間側の部分に補強シート状物の上下両縁部を安定して接着することができる。
第5の発明によれば、ネット状の部材である補強シート状物の上下両縁部を、インナーパネル側から接着剤でそれぞれ包み込み、この接着剤を補強シート状物の網目を通してアウターパネルに付着させることによりアウターパネルに接着すると共に、この接着剤を当該補強シート状物の縁部に対応する上側保持部材又は下側保持部材にも付着させることによってこれら両保持部材にそれぞれ接着し固定するようにしたから、補強シート状物が接着剤を通す網目などの隙間や孔のない織物又は編物であってその補強シート状物の上下両縁部の両面を別々に塗布した接着剤で上側保持部材又は下側保持部材とアウターパネルとにそれぞれ接着する場合に比べて、これら上側保持部材及び下側保持部材とアウターパネルとに対する補強シート状物の接着強度を高めることができる上に、接着剤の塗布処理が少なく済む分だけ補強シート状物の接着作業を簡素化することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアが取り付けられた車体後部を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアの分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係るインナーパネルのアウターパネル対向側の面を示す正面図である。 図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドアの断面図である。 図5は、図3のV−V線相当におけるバックドアの断面図である。 図6は、図3のVI−VI線相当におけるバックドアの断面図である。 図7(a),(b)は、本発明の実施形態に係るバックドア本体の組立作業を示す工程図である。 図8は、本発明の実施形態に係る車両用バックドアの後面衝突時におけるロア部に対応する箇所の様子について一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、或いはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。なお、本明細書では、説明の便宜上、車両前後方向における前側を「前」、後側を「後」と称し、車幅方向における左側を「左」、右側を「右」と称し、車高方向における上側を「上」、下側を「下」と称する。
図1は、この実施形態に係る車両用バックドア1が取り付けられた車体101後部を示す斜視図である。このバックドア1は、図1に示すように、ハッチバック車の車体101の後部に設けられたバックドア開口103を開閉するためのものである。車体のバックドア開口103における左右両側の下半部分に対応する位置には、ウインカ(リヤランプ)105が設けられている。本実施形態に係るバックドア1は、これら両ウインカ105を車体101後方に露出させるために、その下半部分の左右方向における幅が下方に向かうに従って狭くなっている。
図2は、バックドア1の分解斜視図である。なお、この図2では、後述する一対のサイド補強ブラケット43について、右側にあるサイド補強ブラケット43だけを示し、左側にあるサイド補強ブラケット43の図示を省略している。バックドア1は、図2に示すように、樹脂製パネルからなるドア本体3と、このドア本体3の上半部分に保持された樹脂製又はガラス製の窓パネル5とを備え、ドア本体3のうち窓パネル5の対応箇所に、車内に採光可能な窓部6(図1参照)が設けられた構造を有する。ドア本体3は、車内側(前側)に位置する樹脂製インナーパネル7と、車外側(後側)に位置する樹脂製アウターパネル9とを互いに対向させた状態に接合してなり、これら両パネル7,9の間に内部空間S(後に参照する図4に示す)を有する。
インナーパネル7は、射出成形などで成形された一枚物の樹脂成形品であって、例えば、ガラス繊維入りポリプロピレン(PP−GF;Polypropylene Glass Fiber)や炭素繊維入りポリプロピレン(PP−CF;Polypropylene Carbon Fiber)などの繊維補強材を含有する熱可塑性樹脂からなる。他方、アウターパネル9は、上下に分割され、上側に位置するアウタアッパーパネル9aと下側に位置するアウタロアパネル9bとで構成されている。後に詳述するが、窓パネル5は、これらアウタアッパーパネル9aとアウタロアパネル9bとの間に取り付けられている。
アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bは、射出成形などで成形された樹脂成形品であって、例えば、タルク入りポリプロピレン(PP−T;Polypropylene Talc)やこれにエチレンプロピレンジエンメチレンゴム(EPDM;Ethylene-Propylene-Diene-Monomer)を混合した樹脂からなる。そのことで、インナーパネル7の剛性はアウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bの剛性よりも高くなっている一方、アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bの靱性はインナーパネル7の靱性よりも高くなっている。
図3は、インナーパネル7におけるアウターパネル9対向側の面、つまり車両後方側の面を示す正面図である。図4は、図3のIV−IV線相当におけるバックドア1の断面図である。図5は、図3のV−V線相当におけるバックドア1の断面図である。また、図6は、図3のVI−VI線相当におけるバックドア1の断面図である。インナーパネル7は、図3〜図6に示すように、アウターパネル9と前後方向に対向する本体部11を有する。この本体部11のうち、上半部分は、下半部分に向かって左右方向における幅が広くなる略台形状に形成され、下半部分は、左右両側のウインカ105の外形に沿い下方に向かうに従って左右方向の幅が狭くなる形状に形成されている。
インナーパネル7における本体部11の上半部分には、車幅方向(左右方向)に延びる窓用開口13が形成されている。窓用開口13は、インナーパネル7における本体部11の上半部分と相似形の略台形状に形成されている。インナーパネル7のうち、この窓用開口13を含む上半部分はドア本体3のアッパー部3aを構成し、この窓用開口13よりも下側に位置する部分はドア本体3のロア部3bを構成している。
また、インナーパネル7のうち本体部11の外周縁には、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる外側立ち壁15が全周に亘って一体に突設されている。この外側立ち壁15の突出端には、接合用の外側フランジ17が外側方に張り出すように一体に設けられている。この外側フランジ17は、外側立ち壁15の全周に亘って形成されている。
さらに、インナーパネル7のうち本体部11の窓用開口13周りには、アウターパネル9側(車両後方)に立ち上がる内側立ち壁19が全周に亘って一体に突設されている。この内側立ち壁19の突出端には、接合用の内側フランジ21が窓用開口13の内方に張り出すように一体に設けられている。この内側フランジ21は、内側立ち壁19の全周に亘って形成されている。
アウターパネル9のうちアウタアッパーパネル9aは、図2に示すように、車幅方向(左右方向)に細長い帯板状に形成されている。このアウタアッパーパネル9aは、インナーパネル7の窓用開口13よりも上側の部分に対向し、ドア本体3のアッパー部3aを構成している。アウタアッパーパネル9aの下縁部には、前方に凹む段差部23が車幅方向における全体に亘って設けられている。アウタアッパーパネル9aの外周縁部は、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における上端部分及び上辺部と、窓用開口13の上縁部、つまり内側フランジ21の上辺部とに接着剤(不図示)で接着されている。
他方、アウタロアパネル9bは、インナーパネル7の下半部分の形状に対応して下方に向かうに従って左右の幅が狭くなる形状に形成されている。このアウタロアパネル9bは、インナーパネル7の窓用開口13よりも下側の部分に対向し、ドア本体3のロア部3bを構成している。アウタロアパネル9bの上縁部には、前方に凹む段差部25が車幅方向における全体に亘って形成されている。アウタロアパネル9bの外周縁部は、図4〜図6に示すように、インナーパネル7の外周縁部、つまり外側フランジ17のうち左右両側の側辺部における下半部分及び下辺部と、窓用開口13の下縁部、つまり内側フランジ21の下辺部とに接着剤27で接着されている。このアウタロアパネル9bの中央部には、ナンバープレート取付部29が前方に向かって凹むように設けられている。
窓パネル5は、図2に示すように、インナーパネル7の上半部分のうちアウターパネル9対応箇所を除く部分と同様な略台形状に形成されている。この窓パネル5は、アウタアッパーパネル9aの下縁部にある段差部23とアウタロアパネル9bの上縁部にある段差部25との間に嵌め込まれている。そして、窓パネル5の上縁部及び下縁部は、これら両段差部23,25に後方から接着剤31で接着されている(図4及び図5参照)。また、窓パネル5の左右両側の側縁部は、インナーパネル7の左右両側の側縁部、つまり外側フランジ17の側辺部に接着剤(不図示)で接着されている。
この窓パネル5のうち窓用開口13に対応する領域は透明な窓領域5aであって、その外側領域5bは黒色のセラミックスなどからなる隠蔽層によって隠蔽された隠蔽領域となっている。窓パネル5のうち窓領域5aは、インナーパネル7に形成された窓用開口13と共に窓部6を構成している。窓パネル5の下縁寄り部分のうち車幅方向における中央位置には、貫通孔33が形成されている。
上記アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bとインナーパネル7とを接着する接着剤27は、ゴム弾性を有する接着剤、いわゆる弾性接着剤である。弾性接着剤27は、硬化するとゴム状弾性体となって、被着体からの内部圧力を分散すると共に、振動や衝撃などの外部応力を吸収するものである。そのことで、ドア本体3のうちロア部3bの上縁部及び下縁部を含めてアウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bとインナーパネル7とが接着された部分は、図4〜図6に示すように、これら両パネル7,9a,9bが重ねられてドア本体3の中でも他の部分と比べて相対的に厚く比較的強度の高い部分である上に、これら両パネル7,9a,9bが弾性接着剤27で接着された弾性接着部35となっている。
この弾性接着部35は、車両の後面衝突時において、その衝撃でドア本体3に生じる応力を部分的に吸収する。これによって、ドア本体3のうち弾性接着部35及びこれに沿うアウタアッパーパネル9a部分及びアウタロアパネル9b部分は、完全に折損することが抑制されて、飛散し難くなっている。また、インナーパネル7、アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bと窓パネル5とを接着する接着剤31も弾性接着剤であり、これら両パネル5,7,9a,9bが接着された部分も弾性接着部36となっている。弾性接着剤27,31としては、例えばウレタン系接着剤を採用することができる。
インナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち窓用開口13よりも上側に位置する上縁部、具体的にはこの上縁部における本体部11と外側立ち壁15との間の部分には、図2及び図3に示すように、前側に凹んで後方へ突出した左右一対のヒンジ取付部37が車幅方向における両外側寄りに互いに間隔をあけて設けられている。これら一対のヒンジ取付部37は、左右に並ぶ2つのヒンジ取付孔38をそれぞれ有する。
また、インナーパネル7の上半部分のうち車幅方向における両側端部の下方位置、すなわちインナーパネル7の車幅方向における両側端部の上下方向中程には、外側立ち壁15を貫通するダンパー取付孔39がそれぞれ形成されている。さらに、インナーパネル7の本体部11における上半部分のうち、左側のヒンジ取付部37から左側のダンパー取付孔39対応箇所にかけての部分と、右側のヒンジ取付部37から右側のダンパー取付孔39対応箇所にかけての部分とには、複数のブラケット取付ボス40が互いに間隔をあけて突設されている。これら各ブラケット取付ボス40は、ボルトやリベットなどの締結具41が挿入されて取り付けられる取付孔42を有する。
そして、インナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち上半部分の車幅方向における両側端部、つまり同面のうち車幅方向における両側端部の上下方向中程から上端にかけての部分には、バックドア1開閉用のダンパー107に取り付けられる鋼材などの金属製の板材からなる略L字状のサイド補強ブラケット43が、インナーパネル7を補強する第1剛性部材として1つずつ取り付けられている。サイド補強ブラケット43のうち各ブラケット取付ボス40に対応する箇所には、締結具41が挿通される挿通孔44を有する取付面部45が形成されている。
サイド補強ブラケット43は、これら各取付面部45の挿通孔44に挿通させた締結具41を当該挿通孔44に対応するブラケット取付ボス40の取付孔42に挿入することで、インナーパネル7に取り付けられている。このサイド補強ブラケット43の下端部には、窓用開口13の下隅部分の外周へ延び出る延出部43aが設けられており、この延出部43aには、後述する上側保持部材79と連結するための連結用孔46が形成されている。
また、サイド補強ブラケット43の上端部においてインナーパネル7のヒンジ取付部37に対応する箇所には、当該ヒンジ取付部37の外形に対応するように前側に凹んで後方へ突出した取付補強部47が設けられている。この取付補強部47においてインナーパネル7の各ヒンジ取付孔38に対応する箇所には、ヒンジ取付孔48が形成されている。そして、インナーパネル7の各ヒンジ取付部37には、バックドア開口103の上縁部に回転軸を車幅方向に沿わせて固定されるヒンジ(不図示)が、当該ヒンジに設けられた取付孔とこれに対応するインナーパネル7及びサイド補強ブラケット43の両ヒンジ取付孔38,48とにボルト49を挿入することで、前方から取り付けられている。また、そのことで、各サイド補強ブラケット43は、取付補強部47でヒンジと連結され、ヒンジを介して車体101に連結されている。
また、サイド補強ブラケット43の下端側部分においてインナーパネル7のダンパー取付孔39に対応する箇所には、ダンパー取付孔50が形成されている。そして、インナーパネル7のうちダンパー取付孔39が形成された部分には、ダンパー107の下端が、当該ダンパー107の下端に設けられた取付孔(不図示)とこれに対応するインナーパネル7及びサイド補強ブラケット43の両ダンパー取付孔39,50とにボルト51を挿入することで、取り付けられている。また、そのことで、サイド補強ブラケット43の下端側部分は、ダンパー107の下端と連結されている。このダンパー107の上端は、車体101のバックドア開口103における左右両側の上部寄りの位置に固定されている。こうして、各サイド補強ブラケット43は、ダンパー107を介して車体101に連結されている。
一対のダンパー107は、ガスを封入したシリンダ式のステーであり、その長手方向に伸縮自在となっていて、ガスの圧力により常時伸長するように付勢されている。バックドア1は、ヒンジを支点に上下方向に回動することでバックドア開口103を開閉するようになっており、これら各ダンパー107の伸長作動により開動作が補助され、また、各ダンパー107の伸縮摺動抵抗で急激な開閉動作を防止するように車体101に取り付けられる。
また、インナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち窓用開口13よりも下側に位置する下半部分の車幅方向における中央部には、上下方向に互いに平行に延びる一対の中央補強リブ53が左右方向に間隔をあけて突設されている。これら各中央補強リブ53の上端は、内側立ち壁19の下辺部と一体に連結されている。また、これら各中央補強リブ53の下端は、外側立ち壁15の下辺部と一体に連結されている。
これら各中央補強リブ53の基端側には、複数の肉抜き孔54が形成されている。これら複数の肉抜き孔54は、中央補強リブ53の厚さ方向に貫通し、同リブ53の長さ方向に沿って間隔をあけて配置されている。そして、各中央補強リブ53における隣り合う肉抜き孔54の間には、比較的薄肉の脆弱部55が設けられている。この脆弱部55の厚さは、車両の後面衝突時にインナーパネル7の本体部11が変形や飛散する程の大きな衝撃を受けたときに折損する程度の厚さである。このような脆弱部55を設けることで、インナーパネル7のうち中央補強リブ53に対応する部位にヒケが生じることを抑え、同パネル7の外見が損なわれるのを防止できる。
さらに、一対の中央補強リブ53の間には、左右方向に互いに平行に延びる一対の連結部57が上下方向に間隔をあけて突設されていて、一対の中央補強リブ53はこれら各連結部57によって連結されている。一対の中央補強リブ53及び一対の連結部57は、全体として正面視で梯子状をなしている。一対の連結部57のうち下側に位置する連結部57は、ナンバープレート照明用のライト(不図示)が取り付けられるライト取付部58を構成している。
インナーパネル7のうちこのライト取付部58の下方に位置する部分、つまりインナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち下端部で一対の中央補強リブ53の間には、ラッチ59が取り付けられるラッチ取付部61が設けられている。ラッチ59は、バックドア開口103の下縁部に設けられたストライカ109に着脱可能に係合し、ストライカ109と協働してバックドア1を閉状態で車体101にロックするロック装置を構成するものである。ラッチ取付部61の車幅方向における中程には、ラッチ59を外部に臨ませるためのラッチ用開口62が形成されている。ラッチ用開口62は、外側立ち壁15の下辺部からその近辺の本体部11にかけて形成されている。
外側立ち壁15の下辺部のうちこのラッチ用開口62の左右両側に位置する部分には、ボルト63が挿通される挿通孔64が1つずつ形成されている。そして、ラッチ取付部61には、ラッチ59をインナーパネル7に取り付けるためのラッチ取付ブラケット65が、ラッチ用開口62の周縁部分、つまりは当該ラッチ取付部61を補強する第2剛性部材として取り付けられている。ラッチ59は、このラッチ取付ブラケット65を介してインナーパネル7に取り付けられている。すなわち、ラッチ取付ブラケット65は、ラッチ59を介して車体101と係合する。
ラッチ取付ブラケット65は、鋼板等の金属板をプレス成形してなり、後方に向けて開口する縦断面コ字状に形成されている。具体的には、ラッチ取付ブラケット65は、外側立ち壁15に当接する下板部65aと、この下板部65aの前端から上方に折り曲げられてインナーパネル7の本体部11に当接する前板部65bと、この前板部65bの上端から後方に折り曲げられて下板部65aと対向する上板部65cとで構成されている。ラッチ取付ブラケット65のうち上板部65cには、ボルト67が挿通される左右一対の挿通孔66が形成されている。
このラッチ取付ブラケット65のうちインナーパネル7のラッチ用開口62に対応する箇所には、ラッチ59が受容される開口68が下板部65aから前板部65bにかけて形成されている。下板部65aのうちこの開口68の左右両側で外側立ち壁15の挿通孔64に対応する箇所には、ボルト63が挿通される挿通孔69がそれぞれ形成されている。そして、ラッチ取付ブラケット65は、当該ラッチ取付ブラケット65及び外側立ち壁15の両挿通孔64,69に外部からボルト63を挿通させ、このボルト63の基部先端側を当該ブラケット65の下板部65aに固定されたウェルドナット71に留めることで、ラッチ取付部61に取り付けられている。
また、インナーパネル7のうち一対の中央補強リブ53の間において窓用開口13の下縁部沿いの部分には、前側に凹んで後方へ突出したワイパー取付部82が形成されている。このワイパー取付部82には、ボルト87が挿通される左右一対の挿通孔83が形成されている。そして、ワイパー取付部82には、図2及び図5に示すように、窓パネル5の外面を払拭するワイパー装置84が前方から取り付けられている。
ワイパー装置84は、インナーパネル7の前側に取り付けられるモータ部85と、このモータ部85の出力軸85aに取り付けられるワイパー(不図示)とを備える。モータ部85の出力軸85aは、窓パネル5に形成された貫通孔33を通して車外側に突出しており、ワイパーは窓パネル5の車外側に配置されている。
このワイパー装置84のモータ部85のうち下端側の部分は、ワイパー取付部82に前方から当接しており、両側方に突出した左右一対の板状のブラケット86を有する。これら一対のブラケット86においてワイパー取付部82の各挿通孔83に対応する箇所には、ボルト87が挿通される挿通孔88が形成されている。
また、インナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち窓用開口13の下縁部沿いの部分には、複数の上側支持リブ73が車幅方向に間隔をあけて略全体に亘って突設されている。各上側支持リブ73は、アウタロアパネル9b側に突出すると共に上下方向に延びていて、先端部分が後方に向かうに従って上下方向に狭まる形状に形成されている。これら各上側支持リブ73の上端は、内側立ち壁19の下辺部と一体に連結されている。また、各上側支持リブ73の前端は、インナーパネル7の本体部11と一体に連結されている。
これら複数の上側支持リブ73がなす列の車幅方向における左右両側には、保持部材取付ボス75が1つずつ突設されている。左側の保持部材取付ボス75は、インナーパネル7の本体部11のうち左側のサイド補強ブラケット43の延出部43aの前側に対応する箇所に配置され、右側の保持部材取付ボス75は、インナーパネル7の本体部11のうち右側のサイド補強ブラケット43の延出部43aの前側に対応する箇所に配置されている。これら各保持部材取付ボス75は、ボルト81が挿入されて取り付けられる取付孔76を有する。
さらに、ドア本体3におけるロア部3bの内部空間Sにおいて、当該ロア部3bの上縁部における弾性接着部35に沿う箇所には、車幅方向に延びる上側保持部材79が、一対の保持部材取付ボス75の間に亘って設けられ、複数の上側支持リブ73で支持されている。上側保持部材79は、鋼材等の金属製の板材からなる剛性部材である。この上側保持部材79は、上側支持リブ73の後端面に当接する細長い帯板状の後板部79aと、この後板部79aの下端から前方に折れ曲がって上側支持リブ73の下端面に当接する細長い帯板状の下板部79bとを備えている。ワイパー取付部82は、この上側保持部材79の車幅方向における中央部分に対応している。
上側保持部材79の後板部79aのうち両端に位置する部分は、各サイド補強ブラケット43の延出部43a及び保持部材取付ボス75に対応し、ボルト81が挿通される挿通孔80を有する。そして、上側保持部材79は、当該上側保持部材79の各挿通孔80に挿通させたボルト81を、当該挿通孔80に対応するサイド補強ブラケット43の延出部43aの連結用孔46に挿通させると共に、保持部材取付ボス75の取付孔76に挿入することで、両端部を対応するサイド補強ブラケット43に連結した状態でインナーパネル7に取り付けられている。このように上側保持部材79は、両サイド補強ブラケット43を介して車体101に繋がれていて、そのことにより、車両の後面衝突時に、その衝撃でドア本体3から外れ難く、ロア部3bの上縁部における弾性接着部35に沿って配置された状態に維持されるようになっている。
上側保持部材79の下板部79bは、図示しないが、一対の中央補強リブ53よりも左側に位置する部分と、一対の中央補強リブ53よりも右側に位置する部分と、これら一対の中央補強リブ53の間に位置する中央部分とに3分割されており、これら3つの部分のうち隣り合う部分の間に中央補強リブ53が差し入れられる。この下板部79bのうち中央部分には、図5に示すように、当該下板部79bの延長でインナーパネル7側に延びた後に下方に折れ曲がってワイパー取付部82に当接する連結片79cが設けられている。この連結片79cにおいてワイパー取付部82の各挿通孔83に対応する箇所には、ボルト87が挿通される挿通孔78が形成されている。
この上側保持部材79の連結片79cには、上記ワイパー装置84が連結されている。ワイパー装置84は、各ブラケット86の挿通孔88に前方から挿通させたボルト87をワイパー取付部82及び上側保持部材79における連結片79cの両挿通孔78,83にも挿通させ、このボルト87の基部先端側を上側保持部材79の連結片79cに固定されたウェルドナット89に留めることにより、上側保持部材79に連結された状態で、ワイパー取付部82に取り付けられている。
また、インナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち下縁部、具体的にはこの下縁部において一対の中央補強リブ53の両側に位置する部分には、複数の下側支持リブ91が車幅方向に互いに間隔をあけて略全体に亘って突設されている。各下側支持リブ91は、アウタロアパネル9b側に突出すると共に上下方向に延びていて、側面視で略台形状に形成されている。これら各下側支持リブ91の下端は、外側立ち壁15の下辺部と一体に連結されている。また、各下側支持リブ91の前端はインナーパネル7の本体部11と一体に連結されている。これら複数の下側支持リブ91がなす列の車幅方向における左右両側には、保持部材取付ボス70が1つずつ突設されている。これら各保持部材取付ボス70は、ボルト74が挿入されて取り付けられる取付孔72を有する。
さらに、ドア本体3におけるロア部3bの内部空間Sにおいて、当該ロア部3bの下縁部における弾性接着部35に沿う箇所には、車幅方向に延びる下側保持部材92が、略全体に亘って設けられ、複数の下側支持リブ91で支持されている。下側保持部材92は、上側保持部材79と同じく鋼材等の金属製の板材からなる剛性部材である。この下側保持部材92は、下側支持リブ91の後端面に当接する細長い帯板状の後板部92aと、この後板部92aの上端から前方に折れ曲がって下側支持リブ91の上端面に当接する帯板状の上板部92bとを備え、両端部に当該下側保持部材92をインナーパネル7に取り付けるための取付部92fが設けられた構造を有する。
下側保持部材92の各取付部92fは、保持部材取付ボス70に対応し、後板部92aの端から前方に延びた後に当該下側保持部材92を延長するように直角に屈曲して側方に延びるL字状の横断面形状を有し、そのうち側方に延びる部分にボルト74が挿通される挿通孔90を有している。下側保持部材92は、各取付部92cの挿通孔90に挿通させたボルト74を当該取付部92cに対応する保持部材取付ボス70の取付孔72に挿入することにより、インナーパネル7に固定されている。
下側保持部材92の上板部92bは、一対の中央補強リブ53よりも左側に位置する部分92cと、一対の中央補強リブ53よりも右側に位置する部分92dと、これら一対の中央補強リブ53の間に位置する中央部分92eとに3分割されており、これら3つの部分のうち隣り合う部分の間に中央補強リブ53が差し入れられる。この下側保持部材92の上板部92bのうち中央部分92eは、ラッチ取付ブラケット65の上板部65cに下方から当接し、同ブラケット65における上板部65cの各挿通孔66に対応する箇所にボルト67が挿通される挿通孔93を有する。
そして、下側保持部材92は、当該下側保持部材92の上板部92bのうち中央部分92e及びラッチ取付ブラケット65の上板部65cの両挿通孔66,93にラッチ取付ブラケット65の上板部65c上側からボルト67を挿通させ、このボルト67の基部先端側を下側保持部材92の上板部92bのうち中央部分92eに固定されたウェルドナット94に留めることで、ラッチ取付ブラケット65と連結されている。このように下側保持部材92は、ラッチ取付ブラケット65及びラッチ59を介して車体101に繋がれていて、そのことにより、車両の後面衝突時に、その衝撃でドア本体3から外れ難く、ロア部3bの下縁部に沿って配置された状態に維持されるようになっている。
さらに、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sにおいて、上側保持部材79と下側保持部材92との間には、長方形状の補強シート状物95が長辺を車幅方向に沿わせて同方向に広げられた状態で設けられている。補強シート状物95は、矩形や菱形、六角形などの多数の網目96を有する無結節網からなるネット状の部材である。補強シート状物95の網目96の目合いは、1.0mm〜20.0mm程度であって、当該補強シート状物95の接着で使用される後述する弾性接着剤97の流れ性と硬化後の接着保持強度とによって適切な大きさのものが選定される。
また、補強シート状物95は、ポリエステル、ポリエチレン、ゴム又はナイロンなどの延伸性を有する繊維からなる撚糸95aを編網して形成されており、上下左右などの多方向に延伸性を有する。この補強シート状物95の中央部分には、ナンバープレート照明用のランプへの給電等を行う配線(不図示)を通すための開口99が形成されている。
補強シート状物95の上縁部は、車幅方向における全体に亘って上側保持部材79に弾性接着剤97で接着されて固定されている。また、補強シート状物95の下縁部は、車幅方向における全体に亘って下側保持部材92に弾性接着剤97で接着されて固定されている。そのことによって、補強シート状物95は、これら上側保持部材79及び下側保持部材92に保持されて上下方向に掛け渡され、ドア本体3のロア部3bの略全域、すなわちロア部3bのうち左右両側の側端側部分を除く中央寄りの部分全体に配置されている。
この補強シート状物95の上縁部は、上側保持部材79とアウタロアパネル9bとの間に弾性接着剤97と共に挟み込まれて、上側保持部材79の後板部79aに弾性接着剤97で接着されていると共に、アウタロアパネル9bのうちロア部3bの上縁部における弾性接着部35に沿った内部空間S側の部分にも弾性接着剤97で接着されている。この補強シート状物95の上縁部を接着する弾性接着剤97は、インナーパネル7側から当該補強シート状物95の上縁部を包み込み、その補強シート状物95の網目96を通してアウタロアパネル9bに付着していると共に、上側保持部材79の後板部79aにも付着している。こうして、補強シート状物95の上縁部を構成する撚糸95aは、弾性接着剤97に埋設された状態となっている。
また、補強シート状物95の下縁部は、下側保持部材92とアウタロアパネル9bとの間に弾性接着剤97と共に挟み込まれて、下側保持部材92の後板部92aに弾性接着剤97で接着されていると共に、アウタロアパネル9bのうちロア部3bの下縁部における弾性接着部35に沿った内部空間S側の部分にも弾性接着剤97で接着されている。この補強シート状物95の下縁部を接着する弾性接着剤97は、インナーパネル7側から当該補強シート状物95の下縁部を包み込み、その補強シート状物95の網目96を通してアウタロアパネル9bに付着していると共に、下側保持部材92の後板部92aにも付着している。こうして、補強シート状物95の下縁部を構成する撚糸95aも、弾性接着剤97に埋設された状態となっている。
このように、ネット状の部材である補強シート状物95の上下両縁部は、当該補強シート状物95の網目96を通して弾性接着剤97がアウタロアパネル9bに付着することによってアウタロアパネル9bに接着されると共に、この弾性接着剤97が当該補強シート状物95の縁部に対応する上側保持部材79又は下側保持部材92にも付着していることによって当該保持部材79,92にもそれぞれ接着されているから、補強シート状物95が接着剤を通す網目などの隙間や孔のない織物又は編物であってその補強シート状物95の上下両縁部の両面を別々に塗布した接着剤でアウタロアパネル9bと上側保持部材79又は下側保持部材92にそれぞれ接着する場合に比べて、上側保持部材79及び下側保持部材92とアウタロアパネル9bとに対する補強シート状物95の接着強度を高めることができる上に、接着剤の塗布処理が少なく済む分だけ補強シート状物95の接着作業を簡素化することができる。
次に、上記構成のバックドア1の組立方法について、図7(a),(b)を参照しながら説明する。図7(a)は、弾性接着剤27,97の塗布工程を示す断面図である。図7(b)は、インナーパネル7とアウタロアパネル9bとの接合工程を示す断面図である。
バックドア1を組み立てるには、まず、各サイド補強ブラケット43を複数のブラケット取付ボス40に締結具41で締結してインナーパネル7に取り付ける。そして、上側保持部材79の両端部をサイド補強ブラケット43の延出部43aともどもインナーパネル7の保持部材取付ボス75にボルト81で締結することにより、当該上側保持部材79を、複数の上側支持リブ73に支持させた状態で固定しインナーパネル7に取り付けると共に、両サイド補強ブラケット43に連結させる。
また、下側保持部材92の上板部92bのうち中央部分92eをラッチ取付ブラケット65の上板部65cにボルト67で締結することにより、当該下側保持部材92とラッチ取付ブラケット65とを連結させる。そして、下側保持部材92の両端部にある取付部92fをインナーパネル7の保持部材取付ボス70にボルト74で締結することにより、当該下側保持部材92を、複数の下側支持リブ91に支持させた状態で固定し、インナーパネル7に取り付ける。このとき、ラッチ取付ブラケット65は、ラッチ取付部61に配置される。
なお、上側保持部材79及び下側保持部材92の少なくとも後板部79a,92a表面には、接着剤97での接着性を向上させるべく、予めプライマー処理や洗浄処理などの表面処理が施されていてもよい。
次いで、アウタロアパネル9bのインナーパネル7対向面の面上に補強シート状物95を載置し、この補強シート状物95をアウタロアパネル9b上において所定の位置に位置合わせする。このとき、補強シート状物95の上縁部を、アウタロアパネル9bのうち同パネル9bの上縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った部分に配置させると共に、補強シート状物95の下縁部を、アウタロアパネル9bのうち同パネル9bの下縁部におけるインナーパネル7との接着予定部分に沿った部分に配置させる。
続いて、アウタロアパネル9bのうち上下両縁部における接着予定部分の内側に沿った各部分、つまり補強シート状物95の上下両縁部に、図5(a)に示すように、接着装置のノズル201を走査させながらこのノズル201から弾性接着剤97を吐出させることで、当該補強シート状物95の上下両縁部を覆うように弾性接着剤97を塗布する。このとき、アウタロアパネル9bのうち上下両縁部における接着予定部分にも、併せて弾性接着剤27を塗布しておく。
次に、インナーパネル7の下半部分にある外側フランジ17のうち左右の両側辺部及び下辺部とそれらの周辺に位置する本体部11の一部とを、図11(b)に示すように、押圧治具205でアウタロアパネル9bの左右の両側縁部及び下縁部にそれぞれ弾性接着剤27を介して押圧することで接着する。また、それと共に、インナーパネル7の内側フランジ21の下辺部をアウタロアパネル9bの上縁部に弾性接着剤27を介して押圧することで接着する。
このとき、補強シート状物95の上縁部に塗布された弾性接着剤97が上側保持部材79の後板部79aで補強シート状物95もとろもアウタロアパネル9bに押さえ付けられると共に、補強シート状物95の下縁部に塗布された弾性接着剤97が下側保持部材92の後板部92aで補強シート状物95もろともアウタロアパネル9bに押さえ付けられる。これによって、補強シート状物95のうち弾性接着剤97が塗布された部分では、弾性接着剤97が網目96に充填されると共にこの網目96を通してアウタロアパネル9bにまで行き渡り、補強シート状物95の上下両縁部を構成する撚糸95aが弾性接着剤97に埋設される。
さらに、上側保持部材79は複数の上側支持リブ73でインナーパネル7側から支持され、下側保持部材92は複数の下側支持リブ91でインナーパネル7側から支持されているので、これら両保持部材79,92で押圧された弾性接着剤97には略均一な圧力がかかる。これによって、補強シート状物95の上下両縁部を安定してアウタロアパネル9bに接着させることができる。しかる後、弾性接着剤97を硬化(乾燥)させることにより、補強シート状物95の上下両縁部が当該縁部に対応する上側保持部材79又は下側保持部材92とアウタロアパネル9bとに接着されると共に、インナーパネル7とアウタロアパネル9bとが接着されてこれら両パネル7,9bが接合される。
また、アウタアッパーパネル9aの外周縁部における接着予定部分に弾性接着剤を塗布し、その後に、インナーパネル7の外側フランジ17の左右両側の側辺部における上端部分及び上辺部と内側フランジ21の上辺部とをアウタアッパーパネル9aの外周縁部にそれぞれ弾性接着剤を介して押圧することにより、インナーパネル7とアウタアッパーパネル9aとが接着されてこれら両パネル7,9aが接合される。
しかる後、インナーパネル7に接合されたアウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bの各段差部23,25にインナーパネル7の外側フランジ17のうち窓パネル5と対向する左右両側の側辺部とに、弾性接着剤31を塗布する。そして、窓パネル5を、これら両段差部23,25の間に嵌め込んで、アウタアッパーパネル9aとアウタロアパネル9bとインナーパネル7とに弾性接着剤31を介して接着する。
最後に、ラッチ取付ブラケット65の下板部65aを外部からボルト63でラッチ取付部61に締結することにより、当該ラッチ取付ブラケット65をラッチ取付部61に取り付けると共に、ラッチ取付ブラケット65にラッチ59を固定する。また、ワイパー装置84のモータ部85の出力軸85aを窓パネル5の貫通孔33を通して車外側に突出させると共に、モータ部85の両ブラケット86をボルト87でインナーパネル7のワイパー取付部82に締結することにより、当該モータ部85をワイパー取付部82に取り付けた後に、その出力軸85aにワイパーを取り付けてワイパー装置84を構成する。
上記の作業を経て、図1に示すバックドア1が組み立てられる。なお、上記窓パネル5の接着作業は、予め窓パネル5側に弾性接着剤31を塗布しておき、アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bとインナーパネル7との接着作業と併せて行うこともできる。
−実施形態の効果−
図8は、バックドア1の後面衝突時におけるロア部3bに対応する箇所の様子について一例を示す断面図である。この実施形態では、ドア本体3のロア部3bにおける内部空間Sに補強シート状物95が車幅方向に広げた状態で設けられ、この補強シート状物95の上下両縁部が、ドア本体3から外れ難い上側保持部材79及び下側保持部材92にそれぞれ接着され、その上、ドア本体3のうち車両の後面衝突時に飛散させずに残すことができる部分、つまりアウタロアパネル9bのうち弾性接着部35に沿う部分にも接着されていることで、補強シート状物95は、上側保持部材79及び下側保持部材92とアウタロアパネル9bとによって強固に固定されるので、図7に示すように、ドア本体3のロア部3bを構成する両パネル7,9b、つまり剛性の高いインナーパネル7だけでなく靱性の高いアウタロアパネル9bまでが飛散する事態となっても、補強シート状物95を車幅方向に広げて上下方向に掛け渡した状態でロア部3bに残すことができる。この補強シート状物95は、延伸性を有するので、ドア本体3のロア部3bが大きく変形してもその変形に応じて延伸し、車両の後面衝突時の衝撃にも耐え得て裂開し難い。したがって、この実施形態によれば、車両の後面衝突時においてドア本体3のロア部3bを構成する両パネル7,9bが飛散しても、バックドア1のうちロア部3bに対応する箇所には補強シート状物95を残すことができるので、同箇所に大きな穴が開くことを防止できる。
さらに、この実施形態によれば、ワイパー装置84が、両サイド補強ブラケット43を介して車体101に繋がる上側保持部材79に連結されているから、車両の後面衝突時において、その衝撃でインナーパネル7が破損して同パネル7のうちワイパー取付部82が飛散し無くなっても、ワイパー装置84を上側保持部材79に保持させて、車両衝突時の衝撃で同装置84が打っ飛ぶことを防止できる。
なお、上記実施形態では、補強シート状物95が長方形状に形成された無結節網からなるネット状の部材である形態を例に挙げて説明したが、補強シート状物95を構成するネット状の部材は有結節網からなっていても構わない。また、補強シート状物95は、延伸性を有する繊維からなる編物や織物であってもよく、台形状などの他の形状に形成されていても構わない。この補強シート状物95としては、多方向に延伸性を有することが望ましいが、少なくとも一方向に延伸性を有するものであれば採用することが可能である。
また、上記実施形態では、補強シート状物95の上下両縁部をアウタロアパネル9b等に接着する接着剤97が弾性接着剤であるとしたが、これに限定されず、当該接着剤97には、エポキシ系接着剤などの弾性接着剤以外の接着剤を採用することもできる。このことは、アウタアッパーパネル9a及びアウタロアパネル9bとインナーパネル7とを接着する接着剤27、及びこれらのパネル7,9a,9bに窓パネル5を接着する接着剤31についても同様である。
また、上記実施形態では、サイド補強ブラケット43がインナーパネル7のアウターパネル9対向側の面のうち車幅方向における両側端部の上下方向中程から上端にかけての部分にそれぞれ取り付けられているとしたが、これに限定されず、サイド補強ブラケット43は、同面のうち車幅方向における両側端部の上端から下端の全体に亘ってそれぞれ取り付けられていてもよく、同面のうち車幅方向における両側端部の少なくとも上下方向中程に取り付けられていればよい。
また、上記実施形態では、アウターパネル9がアウタアッパーパネル9aとアウタロアパネル9bとの2つの分割体で構成されている形態を例示したが、これに限定されず、アウターパネル9は一枚物のパネルで構成されていてもよい。この場合、アウターパネル9は、例えば、アウタアッパーパネル9aとアウタロアパネル9bとの間に窓用開口が形成されたミドルパネルを設けた構成を有し、これら3者を一体的に成形することで製造される。
以上説明したように、本発明は、車両用バックドアについて有用であり、特に、車両の後面衝突時においてドア本体のロア部を構成するインナーパネル及びアウターパネルが飛散しても、このロア部に対応する箇所に大きな穴が開くのを防止することが要望される車両用バックドアに適している。
S 内部空間
1 バックドア
3 ドア本体
3a アッパー部
3b ロア部
5 窓パネル
5a 窓領域
5b 外側領域(隠蔽領域)
6 窓部
7 インナーパネル
9 アウターパネル
9a アウタアッパーパネル
9b アウタロアパネル
13 窓用開口
27 弾性接着剤
35 弾性接着部
43 サイド補強ブラケット(第1剛性部材)
65 ラッチ取付ブラケット(第2剛性部材)
73 上側支持リブ
79 上側保持部材
82 ワイパー取付部
84 ワイパー装置
91 下側支持リブ
92 下側保持部材
95 補強シート状物
96 網目
97 弾性接着剤
101 車体

Claims (5)

  1. 樹脂製インナーパネル(7)と樹脂製アウターパネル(9)とを互いに対向させた状態に接合してなりこれら両パネル(7, 9)の間に内部空間を有するドア本体(3)を備え、該ドア本体(3)の上半部分に窓部(6)が設けられた車両用バックドアであって、
    前記インナーパネル(7)のアウターパネル(9)対向側の面のうち車幅方向における両側端部の少なくとも上下方向中程には、車体(101)に連結される第1剛性部材(43)がそれぞれ取り付けられ、前記インナーパネル(7)のアウターパネル(9)対向側の面のうち下端部には、車体(101)に係合する第2剛性部材(65)が取り付けられ、
    前記ドア本体(3)のうち前記窓部(6)よりも下側に位置するロア部(3b)の内部空間(S)において、当該ロア部(3b)の上縁部に沿う箇所には、車幅方向に延びる上側保持部材(79)が両端部を前記第1剛性部材(43)にそれぞれ連結した状態で設けられ、前記ロア部(3b)の下縁部に沿う箇所には、車幅方向に延びる下側保持部材(92)が前記第2剛性部材(65)と連結した状態で設けられ、これら上側保持部材(79)と下側保持部材(92)との間には、延伸性を有する繊維からなる補強シート状物(95)が車幅方向に広げられた状態で設けられ、
    前記補強シート状物(95)の上縁部が前記上側保持部材(79)に固定され、且つ前記補強シート状物(95)の下縁部が前記下側保持部材(92)に固定されることによって、前記補強シート状物(95)は、これら上側保持部材(79)及び下側保持部材(92)に保持されて上下方向に掛け渡されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  2. 請求項1に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記インナーパネル(7)のうち前記上側保持部材(79)に対応する部分には、ワイパー装置(84)が車体(101)前方から取り付けられ、
    前記ワイパー装置(84)は、前記上側保持部材(79)に連結されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  3. 請求項1又は2に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記ロア部(3b)の上縁部及び下縁部は、前記インナーパネル(7)と前記アウターパネル(9)とがゴム弾性を有する接着剤(27)で接着された弾性接着部(35)であり、
    前記補強シート状物(95)の上縁部は、前記上側保持部材(79)と前記アウターパネル(9)との間に接着剤(97)と共に挟み込まれて、前記アウターパネル(9)のうち前記ロア部(3b)の上縁部における弾性接着部(35)に沿った前記内部空間(S)側の部分にも前記接着剤(97)で接着され、
    前記補強シート状物(95)の下縁部は、前記下側保持部材(92)と前記アウターパネル(9)との間に接着剤(97)と共に挟み込まれて、前記アウターパネル(9)のうち前記ロア部(3b)の下縁部における弾性接着部(35)に沿った前記内部空間(S)側の部分にも前記接着剤(97)で接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  4. 請求項3に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記上側保持部材(79)及び下側保持部材(92)は、車幅方向に互いに間隔をあけて前記インナーパネル(7)に突設された複数のリブ(73, 91)で支持されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。
  5. 請求項3又は4に記載された車両用バックドアにおいて、
    前記補強シート状物(95)は、多数の網目(96)を有するネット状の部材であり、
    前記補強シート状物(95)の上縁部を前記アウターパネル(9)に接着する接着剤(97)は、前記インナーパネル(7)側から当該補強シート状物(95)の上縁部を包み込み前記網目(96)を通して前記アウターパネル(9)に付着していると共に、前記上側保持部材(79)にも付着し、前記補強シート状物(95)の上縁部が前記上側保持部材(79)に当該接着剤(97)で接着され、
    前記補強シート状物(95)の下縁部を前記アウターパネル(9)に接着する接着剤(97)は、前記インナーパネル(7)側から当該補強シート状物(95)の下縁部を包み込み前記網目(96)を通して前記アウターパネル(9)に付着していると共に、前記下側保持部材(92)にも付着し、前記補強シート状物(95)の下縁部が前記下側保持部材(92)に当該接着剤(97)で接着されている
    ことを特徴とする車両用バックドア。

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