JP6145864B2 - 非接触電力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触電力伝達装置に関するものである。
従来、特許文献1には、非接触型の電力供給装置において、1次側共振回路から給電する電力の力率から、電気機器の位置ずれを把握する。そして、そのずれた位置での給電動作を行うために、1次側共振回路の特性を調整しながら給電を行い、力率の関係から給電の最適動作を実現させる非接触電力伝達装置が提案されている。
しかしながら、この電力供給装置において、電気機器の位置ずれがあっても高効率に給電するものの、加熱等する異物が存在した場合、異物に対して給電動作を行ってしまうことから、安全を確保する上で異物を検知した時には給電を行わない検知手段が望まれる。
そこで、非接触電力伝達装置には、給電する電気機器を給電のために載置する載置面に載置された電気機器や金属を検知する存在検知装置を備えたものが提案されている。例えば、特許文献2の非接触電力伝達装置では、給電用の1次コイルと、金属検出用の検知コイルの2種類のコイルを備えている。そして、非接触電力伝達装置は、給電用の1次コイルを励磁駆動して電気機器への給電を行い、金属検出用の検知コイルを駆動励磁して、同検知コイルのインピーダンスの変化に基づいて金属や電気機器の検出を行っている。
特開2012−130173号公報 特開2006−230129号公報
ところで、上記非接触電力伝達装置では、検知コイルのインダクタンスと同検知コイルと共振回路を構成するコンデンサの容量について、製品ばらつきによる個体差、経年劣化、使用する環境(温度)等で相異・変動することが考慮されていない。
つまり、検知コイルのインダクタンスとコンデンサの容量が、製品ばらつきによる個体差によって共振特性がばらつく。これによって、製造される非接触電力伝達装置毎に共振特性が相異することから、製造される全ての非接触電力伝達装置について、一様な検出精度を保持することはできない。
また、経年劣化や使用する環境によってインダクタンスや容量が変化し共振特性が変動することから、非接触電力伝達装置は、長年にわたって使用した場合や使用環境(温度)が変わった場合には、その一定の検出精度を維持することはできなかった。
特に、載置面に複数の給電エリアが区画形成され、その複数の各給電エリアに、それぞれ検知コイルを設けた非接触電力伝達装置がある。この場合、個々に検知コイルのインダクタンスとコンデンサの容量について、個体差や経年劣化等による共振特性のばらつきや共振特性の変動が生じることになる。これによって、給電エリア毎で、検出精度が一様でなくなる問題が生じる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、回路素子の個体差、経年劣化、使用環境の変化があっても金属や電気機器の検出精度を一様に維持することができる非接触電力伝達装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の非接触電力伝達装置は、電気機器に設けられた受電装置に対して、電磁誘導現象を利用して非接触給電を行う非接触電力伝達装置であって、前記電気機器や金属の存在検知を行うための検知用周波数の高周波電流を生成する発振回路と、前記発振回路が生成した前記検知用周波数の高周波電流が通電される検知コイルと、前記検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧を出力する検出回路と、前記検知用周波数の高周波電流の通電に基づく前記検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧に基づいて前記電気機器や金属の存在検知を行う存在検知回路とを有し、前記存在検知回路の初期値設定モード時に、前記検知コイルと前記検知コイルと共振回路を構成するコンデンサとで決まる共振特性に応じて、前記存在検知回路による存在検知時の動作状態が給電エリア毎で一様になるように検知条件を変更する検知条件変更回路とを設けたことを特徴とする。
また、上記構成において、前記検知コイルは、前記電気機器に設けられた受電装置の2次コイルに対して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に非接触給電を行うために、前記検知用周波数とは異なる給電用周波数の高周波電流が通電される1次コイルであり、前記発振回路は、前記検知用周波数の高周波電流及び前記給電用周波数の高周波電流を生成することが好ましい。
また、上記構成において、前記検知コイルは、前記電気機器を載置するエリアに1つ又は複数設けられていることが好ましい。
また、上記構成において、前記検知条件変更回路は、前記共振特性に応じて、前記検知用周波数を変更する検知用周波数変更回路であることが好ましい。
また、上記構成において、前記検知用周波数変更回路は、前記発振回路に対して、検知コイルに流す前記高周波電流の周波数を制御するための制御信号を出力する周波数調整回路と、前記周波数調整回路からの制御信号に基づいて、前記検知コイルに種々異なる調整周波数の高周波電流を順次流すことによって、順次出力される前記検出回路から出力される出力電圧と、予め定めた第1目標電圧とを順次比較する第1比較回路と、前記第1比較回路が、前記出力電圧が前記第1目標電圧に達した判断したとき、その第1目標電圧に達した時の前記検知コイルに流した前記高周波電流の調整周波数を検知用周波数としてメモリに記憶する第1設定回路とを有することが好ましい。
また、上記構成において、前記周波数調整回路は、前記検知コイルとその検知コイルと共振回路を構成するコンデンサとで決まる共振特性における共振周波数よりも高い周波数から当該共振周波数に段階的に近づく前記調整周波数の制御信号を順次出力することが好ましい。
また、上記構成において、前記第1設定回路は、前記第1目標電圧に達したときの前記検知コイルに流した前記高周波電流の周波数を検知用周波数としてメモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用周波数が記憶されている時、新たな検知用周波数が先に記憶された検知用周波数を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用周波数を書き替えないことが好ましい。
また、上記構成において、前記検知条件変更回路は、前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流した時、前記検出回路からの出力電圧の読出時間を、前記共振特性に応じて変更する検知用読出時間変更回路を有することが好ましい。
また、上記構成において、前記検知用読出時間変更回路は、前記初期値設定モード時に、前記検出回路から検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧を読み出す調整読出時間を制御するためのサンプリング信号を出力する読出時間調整回路と、前記読出時間調整回路からの前記調整読出時間に基づく前記サンプリング信号に応答して、前記第1設定回路が設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、その読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、その第2目標電圧に達した時の前記出力電圧の調整読出時間を検知用読出時間とし前記メモリに記憶する第2設定回路とを有することが好ましい。
また、上記構成において、前記読出時間調整回路は、前記読み出される出力電圧が、第2目標電圧に段階的に近づく前記調整読出時間のサンプリング信号を順次出力することが好ましい。
また、上記構成において、前記第2設定回路は、前記第2目標電圧に達したときの読み出した時間を検知用読出時間として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用読出時間が記憶されている時、新たな検知用読出時間が先に記憶された検知用読出時間を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用読出時間を書き替えないことが好ましい。
また、上記構成において、前記検知条件変更回路は、前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流す時、前記発振回路を発振駆動するためのパルス駆動信号のデューティー比を、前記共振特性に応じて変更する検知用デューティー比変更回路を有することが好ましい。
また、上記構成において、前記検知用デューティー比変更回路は、前記初期値設定モード時に、前記パルス駆動信号の調整のための調整デューティー比を制御する励磁制御信号を出力するデューティー比調整回路と、前記デューティー比調整回路からの前記調整デューティー比に応答して、前記発振回路が前記第1設定回路で設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、その読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、その第2目標電圧に達した時の前記調整デューティー比を検知用デューティー比とし前記メモリに記憶する第2設定回路とを有することが好ましい。
また、上記構成において、前記デューティー比調整回路は、前記読み出される出力電圧が、第2目標電圧に段階的に近づく前記調整デューティー比の励磁制御信号を順次出力することが好ましい。
また、上記構成において、前記第2設定回路は、前記第2目標電圧に達したときの調整デューティー比を検知用デューティー比として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用デューティー比が記憶されている時、新たな検知用デューティー比が先に記憶された検知用デューティー比を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用デューティー比を書き替えないことが好ましい。
また、上記構成において、前記検知条件変更回路は、前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流す時、前記発振回路に印加する直流電圧を、前記共振特性に応じて変更する検知用直流電圧変更回路を有することが好ましい。
また、上記構成において、前記検知用直流電圧変更回路は、前記初期値設定モード時に、前記発振回路に印加する調整のための調整直流電圧を制御するため直流電圧調整回路と、前記直流電圧調整回路からの前記調整直流電圧に応答して、前記発振回路が前記第1設定回路が設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、前記第2目標電圧に達した時の前記調整直流電圧を検知用直流電圧とし前記メモリに記憶する第2設定回路と
を有することが好ましい。
また、上記構成において、前記直流電圧調整回路は、読み出される出力電圧が、前記第2目標電圧に段階的に近づく前記調整直流電圧を順次出力することが好ましい。
また、上記構成において、前記第2設定回路は、前記第2目標電圧に達したときの調整直流電圧を検知用直流電圧として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用直流電圧が記憶されている時、新たな検知用直流電圧が先に記憶された検知用直流電圧を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用直流電圧を書き替えないことが好ましい。
また、上記構成において、前記存在検知回路の初期値設定モードは、出荷前に操作される調整スイッチ操作した時、電源スイッチ操作した時、予め定めた時間経過した時に実行されることが好ましい。
本発明によれば、回路素子の個体差、経年劣化、使用環境の変化があっても検出精度を一様に維持することができる。
非接触電力伝達装置と電気機器を示す全体斜視図。 給電エリアに設けた1次コイルの配列状態を示す説明図。 非接触電力伝達装置と電気機器の電気ブロック回路図。 電気機器の受電装置の電気ブロック回路図。 基本給電ユニット回路を説明するための電気ブロック回路図。 ハーフブリッジ回路を説明するための電気回路図。 基本給電ユニット回路の動作を説明するための各信号波形図。 存在検知の原理を説明するための周波数に対する出力を示す特性図。 初期値設定モードの処理動作を説明するためのフローチャート図。 周波数調整処理の動作を説明するためのフローチャート図。 読出時間調整処理の動作を説明するためのフローチャート図。 (a)検知用周波数と第1目標電圧を説明するための波形図、(b)検知用読み出し時間と第2目標電圧を説明するための波形図。
以下、本発明を具体化した非接触電力伝達装置の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、非接触電力伝達装置(以下、給電装置という)1とその給電装置1から非接触給電される電気機器(以下、機器という)Eの全体斜視図を示す。
給電装置1は、四角形の板状の筐体2を有し、その上面が平面であって機器Eを載置する載置面3を形成している。載置面3は、複数の四角形状の給電エリアARが区画形成され、本実施形態では、左右方向(横方向)に4個、上下方向(縦方向)方向に6個並ぶように24個の給電エリアARが区画形成されている。
図2に示すように、筐体2内であって、区画形成された各給電エリアARに対応する位置に、給電エリアARの外形形状にあわせて四角形状に巻回された1次コイルL1が配置されている。各給電エリアARの1次コイルL1は、給電エリアAR毎に筐体2内に設けられたそれぞれの基本給電ユニット回路4(図3参照)と接続されている。各給電エリアARの1次コイルL1は、対応する基本給電ユニット回路4にて給電用共振周波数fpの高周波電が通電されて交番磁界を放射する。
次に、給電装置1と機器Eの電気的構成を図3に従って説明する。
(機器E)
まず、機器Eについて説明する。図3において、機器Eは、給電装置1から2次電力を受電する受電装置としての受電回路8と負荷Zを有している。
受電回路8は、図4に示すように、整流回路8aと通信回路8bを有している。
整流回路8aは、2次コイルL2と共振コンデンサC2の直列回路よりなる機器Eの2次側回路に接続されている。2次コイルL2は、1次コイルL1が放射する交番磁界に基づいて2次電力を発生し、その2次電力を整流回路8aに出力する。整流回路8aは、1次コイルL1の励磁による電磁誘導にて2次コイルL2に発生した2次電力をリップルのない直流電圧に変換する。そして、整流回路8aは、変換した直流電圧を機器Eの負荷Zに供給する。このとき、整流回路8aと負荷Zの間に、例えばDC/DCコンバータを設け、DC/DCコンバータにて整流回路8aからの直流電圧を機器Eの負荷Zにあわせた直流電圧に変換して同負荷Zに供給するようにしてもよい。
ここで、負荷Zは、2次コイルL2にて発生する2次電力で駆動する機器であればよい。例えば、整流回路8aが変換した直流電源を使って該負荷Zを載置面3上で駆動する機器であったり、2次電力をそのまま交流電源として使って該負荷Zを載置面3上で駆動する機器であったりしてもよい。また、整流回路8aが変換した直流電源を使って内蔵する充電池(2次電池)を充電する機器であってもよい。
また、整流回路8aが変換した直流電圧は、通信回路8bの駆動源としても利用されている。このとき、前記したDC/DCコンバータにて整流回路8aからの直流電圧を通信回路8bにあわせた直流電圧に変換して同通信回路8bに供給するようにしてもよい。通信回路8bは、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成し、2次コイルL2を介して給電装置1に送信する回路である。機器認証信号IDは、給電装置1に対して該給電装置1にて給電を受けられる機器Eである旨の認証信号である。励磁要求信号RQは、給電装置1に対して給電を要求する要求信号である。
また、通信回路8bは、機器Eに設けられた例えば負荷Zを駆動させるための電源スイッチがオフのときには、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しない。さらに、通信回路8bは、機器Eにマイクロコンピュータが設けられている場合、マイクロコンピュータの判断で給電を休止したいと判断したときには、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しないようになっている。例えば、ノートパソコンのような場合、給電状態が続いていてノートパソコン側で電力を消費しない動作を実行しているときに機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを生成しないようにしてもよい。
機器認証信号ID及び励磁要求信号RQは、複数ビットからなる2値化(ハイレベル・ロウレベル)された信号であって、その2値化された信号を、共振コンデンサC2と整流回路8aとを接続する受電線に出力する。受電線に2値化された信号が出力されると、給電用共振周波数fpにて駆動励磁されている1次コイルL1の励磁による電磁誘導にて2次コイルL2に流れる2次電流の振幅が2値化された信号に対応して変化する。
この給電用共振周波数fpの2次電流の振幅変化よって、2次コイルL2が放射する磁束が変化し、その変化した磁束は1次コイルL1に電磁誘導として伝搬し、1次コイルL1に流れる1次電流の振幅を変化させる。
つまり、2値化された信号(機器認証信号ID及び励磁要求信号RQ)によって、2次コイルL2の両端子間を流れる給電用共振周波数fpの2次電流は、振幅変調される。そして、その振幅変調された給電用共振周波数fpの2次電流の磁束は、1次コイルL1に送信信号として伝搬される。
(給電装置1)
次に、給電装置1について説明する。図3に示すように、給電装置1は、共通ユニット部10と24個の1次コイルL1毎に設けられた基本給電ユニット回路4からなる基本ユニット部20を有している。
共通ユニット部10は、基本ユニット部20に電源を供給する電源回路11、基本ユニット部20を統括制御するシステム制御部12、各種データを記憶するメモリ13を備えている。
電源回路11は、整流回路及びDC/DCコンバータを有し、外部から商用電源を入力して整流回路にて整流する。電源回路11は、整流した直流電圧をDC/DCコンバータにて所望の電圧に変換した後、その直流電圧Vddを駆動電源としてシステム制御部12、メモリ13及び基本ユニット部20に出力する。
システム制御部12は、マイクロコンピュータよりなり、基本ユニット部20を制御する。すなわち、システム制御部12は、マイクロコンピュータの制御プログラムに従って、24個の1次コイルL1毎に設けられた基本給電ユニット回路4を統括制御する。
システム制御部12は、初期値設定処理を実行する初期値設定モード、給電エリアARに機器Eが載置されたかどうか判定処理を実行する存在検知モード、給電エリアARに機器Eが載置された時、該機器Eに給電処理を実行する給電モードを有する。
初期値設定モードは、システム制御部12が、存在検知のために基本給電ユニット回路4毎に、1次コイルL1を励磁駆動する検知用周波数fsをそれぞれ設定する。そして、基本給電ユニット回路4毎に、その検知用周波数fsで励磁駆動させた際の1次電流の検出する検知用読出時間tsをそれぞれ設定処理するモードである。
存在検知モードは、システム制御部12が、基本給電ユニット回路4毎の初期値設定モードの処理で得られた検知用周波数fsに基づいて各基本給電ユニット回路4をそれぞれ検知用周波数fsにて励磁駆動する。そして、システム制御部12は、各基本給電ユニット回路4がそれぞれ検知用周波数fsで励磁駆動されている時の1次コイルL1の出力電圧Vsを、基本給電ユニット回路4毎に初期値設定モードの処理で得られた検知用読出時間tsにて読み出す。最後に、システム制御部12が、その読み出した出力電圧Vsに基づいて機器Eの存在の有無、金属M(図1参照)の有無等を検知するモードである。
給電モードは、システム制御部12が、存在検知モードの処理で得られた基本給電ユニット回路4毎の判定結果に基づいて各基本給電ユニット回路4をそれぞれ給電、休止状態等に駆動制御するモードである。
メモリ13は、不揮発性メモリであって、システム制御部12が各種判定処理動作を行う際に使用する各種のデータを記憶している。また、メモリ13は、24個の各給電エリアARについての記憶領域が割り当てられていて、その割り当てられた記憶領域にはその時々の給電エリアARの情報がそれぞれ記憶されるようになっている。
詳述すると、メモリ13は、初期値設定モードの処理で得られた基本給電ユニット回路4毎の検知用周波数fs及び検知用読出時間tsが、それぞれ基本給電ユニット回路4毎に割り当てられた記憶領域に記憶されるようになっている。
基本ユニット部20は、図3に示すように、各給電エリアAR(各1次コイルL1)に対して設けられた複数(24個)の基本給電ユニット回路4から構成されている。そして、各基本給電ユニット回路4は、システム制御部12との間でデータの授受を行い、システム制御部12にて制御されている。
各基本給電ユニット回路4は、その回路構成が同じであるため説明の便宜上、1つの基本給電ユニット回路4について、図5に従って説明する。
図5に示すように、基本給電ユニット回路4は、ハーフブリッジ回路21、ドライブ回路22、電流検出回路23、出力検出回路24及び信号抽出回路25を有している。
(ハーフブリッジ回路21)
図6に示すように、ハーフブリッジ回路21は、公知のハーフブリッジ回路である。ハーフブリッジ回路21は、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbを直列に接続した分圧回路と、この分圧回路に対して、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbを直列に接続した直列回路からなる駆動回路が並列に接続されている。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、本実施形態では、NチャネルMOSFETにて構成されている。
そして、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbの接続点(ノードN1)と、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの接続点(ノードN2)との間に、1次コイルL1と共振用の共振コンデンサC1の直列回路が接続される。
図7に示すように、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの各ゲート端子には、ドライブ回路22から駆動信号PSa,PSbが入力される。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、そのゲート端子にそれぞれ入力される駆動信号PSa,PSbに基づいて交互にオンオフされる。これによって、1次コイルL1を通電する高周波電流が生成される。そして、1次コイルL1は、この高周波電流の通電により、交番磁界を発生する。
(ドライブ回路22)
ドライブ回路22は、システム制御部12から1次コイルL1に流す高周波電流の周波数を制御する励磁制御信号CTを入力し、第1及び第2パワートランジスタQa,Qbのゲート端子にそれぞれ出力する駆動信号PSa,PSbを生成する。つまり、図7に示すように、ドライブ回路22は、励磁制御信号CTに基づいて第1及び第2パワートランジスタQa,Qbを交互にオン・オフさせて、1次コイルL1に流す高周波電流の周波数を設定する駆動信号PSa,PSbを生成する。
駆動信号PSa,PSbは、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbが同時にオンしないようにデットタイムを持たせている。また、第2パワートランジスタQbについては、オフ時間とオン時間を同じで一定にし、第1パワートランジスタQaについては、オン時間を短くしその分オフ時間を長くしている。
ここで、システム制御部12からの励磁制御信号CTは、1次コイルL1を通電する高周波電流の周波数を決定するデータ信号である。
初期値設定モードにおいては、システム制御部12は、初期値設定のために種々の周波数(調整用周波数fx)の高周波電流が1次コイルL1に流れるように、励磁制御信号CTを選択し出力するようになっている。
従って、初期値設定モードにおいては、24個の基本給電ユニット回路4(ドライブ回路22)は、初期値設定のために種々の周波数に基づく励磁制御信号CTがそれぞれシステム制御部12から出力されることになる。
また、存在検知モードにおいては、システム制御部12は、メモリ13に記憶した当該基本給電ユニット回路4における検知用周波数fsの情報を読み出す。そして、システム制御部12は、その読み出した検知用周波数fsの高周波電流が1次コイルL1に流れるように、読み出した検知用周波数fsの情報に基づいて励磁制御信号CTを生成し出力するようになっている。
従って、存在検知モードにおいては、24個の基本給電ユニット回路4(ドライブ回路22)は、メモリ13に記憶した対応する基本給電ユニット回路4の検知用周波数fsに基づく励磁制御信号CTがそれぞれシステム制御部12から出力されることになる。
また、給電モードにおいては、システム制御部12は、24個の1次コイルL1が給電のための同じ共振周波数(給電用共振周波数fp)の高周波電流にて通電されるための励磁制御信号CTを出力するようになっている。
従って、給電モードにおいては、24個の基本給電ユニット回路4(ドライブ回路22)は、給電のための全て同じ周波数に基づく励磁制御信号CTがそれぞれシステム制御部12から出力されることになる。
(電流検出回路23)
電流検出回路23は、1次コイルL1の一方の端子とハーフブリッジ回路21の間に設けられ、1次コイルL1に流れるその時々の1次電流を検出し、電流検出信号SG1を出力する。つまり、電流検出回路23は、図7に示す駆動信号PSa,PSbが出力されると、図7に示す電流検出信号SG1を出力する。
(出力検出回路24)
出力検出回路24は、電流検出回路23と接続されている。出力検出回路24は、電流検出回路23が検出した電流検出信号SG1を入力し、電流検出信号SG1に相対して出力電圧に変換し、デジタル値に変換して出力する。出力検出回路24は、包絡線検波回路を含み、電流検出回路23の電流検出信号SG1を同包絡線検波回路にて検波する。出力検出回路24(包絡線検波回路)は、電流検出信号SG1から該電流検出信号SG1の外側を包んだ図7に示す包絡線波形信号(出力電圧Vs)を生成する。
出力検出回路24は、アナログ値をデジタル値に変換するAD変換器を備え、その時々の出力電圧Vsをデジタル値に変換する。出力検出回路24は、出力電圧Vsのデジタル値を、システム制御部12からのサンプリング信号SPに応答して同システム制御部12に出力するようになっている。
ここで、システム制御部12からのサンプリング信号SPは、即ちシステム制御部12から基本給電ユニット回路4(出力検出回路24)に出力される読み出しタイミングは、システム制御部12にて制御されている。換言すると、システム制御部12は、各基本給電ユニット回路4について、1次コイルL1の励磁に基づく出力検出回路24から出力電圧Vsのデジタル値を読み出す読出時間をそれぞれ設定している。
読出時間とは、システム制御部12が基本給電ユニット回路4(ドライブ回路22)に励磁制御信号CTを出力した時を基準として、当該基本給電ユニット回路4の出力検出回路24の出力電圧Vs(デジタル値)を読み出し行う時間をいう。
そして、本実施形態では、初期値設定モードにおいては、システム制御部12は、後記する初期値設定モードで実行する周波数調整処理動作の時の読出時間と、読出時間調整処理動作の時の読出時間とは相異させている。
詳述すると、周波数調整処理動作においては、システム制御部12は、各基本給電ユニット回路4について同じ読出時間に設定されていて、その読出時間に基づいてサンプリング信号SPを生成し出力するようになっている。一方、読出時間調整処理動作においては、システム制御部12は、各基本給電ユニット回路4において読出時間(調整読出時間tx)を可変させるように設定している。そして、システム制御部12は、その時々で変更させた読出時間(調整読出時間tx)に基づいてサンプリング信号SPを生成し出力するようになっている。これは、読出時間調整処理動作が、各基本給電ユニット回路4において最適な読出時間(検知用読出時間ts)を求めるための処理動作であるからである。
また、存在検知モードにおいては、システム制御部12は、メモリ13に記憶した当該基本給電ユニット回路4の検知用読出時間tsを読み出す。そして、システム制御部12は、その読み出した検知用読出時間tsに基づいてサンプリング信号SPを生成し出力するようになっている。
従って、存在検知モードにおいては、24個の基本給電ユニット回路4(出力検出回路24)は、メモリ13に記憶した対応する基本給電ユニット回路4の検知用読出時間tsに基づくサンプリング信号SPがそれぞれシステム制御部12から出力されることになる。
(信号抽出回路25)
信号抽出回路25は、電流検出回路23と接続されている。信号抽出回路25は、1次コイルL1を給電用共振周波数fpで励磁駆動している間、電流検出回路23からその時の1次コイルL1の1次電流を入力する。そして、信号抽出回路25は、載置面3に載置された機器Eの2次コイルL2から送信された振幅変調された送信信号を、電流検出回路23を介して入力する。
信号抽出回路25は、入力した送信信号から機器認証信号ID及び励磁要求信号RQを抽出する。信号抽出回路25は、送信信号から機器認証信号ID及び励磁要求信号RQの両信号を抽出した時、システム制御部12に許可信号ENを出力する。ちなみに、信号抽出回路25は、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQのいずれか一方しか抽出しなかった時、又は、両信号とも抽出しなかった時には、システム制御部12に許可信号ENを出力しない。
次に、上記のように構成した給電装置1の作用をシステム制御部12に処理動作に従って説明する。
まず、作用を説明する前に、この作用を容易に理解する上で、まず、存在検知の原理を図8に従って説明する。
図8に示すように、第1共振特性A1は、給電エリアARに何も載置されていない場合の1次コイルL1と共振コンデンサC1の直列回路からなる1次側回路における周波数に対する1次コイルL1の出力を示す。
また、第2共振特性A2は、給電エリアARに金属Mが載置された場合の1次コイルL1と金属Mの間での、周波数に対する1次コイルL1の出力を示す。
さらに、第3共振特性A3は、給電エリアARに機器Eが載置された場合の1次コイルL1と対向する機器Eにおいて、2次コイルL2と共振コンデンサC2からなる2次側回路における周波数に対する1次コイルL1の出力を示す。
そして、この第1〜第3共振特性A1〜A3は、第3共振特性A3、第1共振特性A1、第2共振特性A2の順で共振周波数が高くなることが予め実験、試験等で求められている。しかも、これら周波数帯域は、第1共振特性A1が金属Mや機器Eによるインダクタンスの変動に基づくものであるから、非常に隣接して存在する。
ここで、図8に示すように、第1共振特性A1の特定周波数fkにて1次コイルL1を励磁した状態で給電エリアARに何も載置しない場合、1次コイルL1のインダクタンスは変化しない。そのため、共振特性は第1共振特性A1のまま変化しないことから、1次コイルL1に現れる特定周波数fkに対する出力は中間値Vmidとなる。
また、第1共振特性A1の特定周波数fkにて1次コイルL1を励磁した状態で給電エリアARに金属Mを載置した場合、1次コイルL1のインダクタンスが載置された金属Mにより変化する。これによって、共振特性が第1共振特性A1から第2共振特性A2にシフトする。その結果、1次コイルL1に現れる特定周波数fkに対する出力は、図8に示すように、最大値Vmaxとなる。
さらに、第1共振特性A1の特定周波数fkにて1次コイルL1を励磁した状態で給電エリアARに機器Eを載置した場合、1次コイルL1のインダクタンスが載置された機器Eにより変化する。これによって、共振特性が第1共振特性A1から第3共振特性A3にシフトする。その結果、1次コイルL1に現れる特定周波数fkに対する出力は、図8に示すように、最小値Vminとなる。
つまり、このことから、第1共振特性A1におけるこの特定周波数fkを、存在検知のための検知用周波数fsとして1次コイルL1を励磁駆動する。そして、1次コイルL1に現れる検知用周波数fsに対する出力値を知ることによって、給電エリアAR上の機器Eの有無、及び、金属Mの有無を検知することができることがわかる。
以上のことから、存在検知をするためには、給電エリアARに何も載置していない状態で、第1共振特性A1における存在検知のための検知用周波数fsを事前に求める必要がある。
なお、検知用周波数fsの設定は、1次コイルL1上に機器Eを載置する際、機器Eの位置やサイズ等に因らず第1共振特性A1での周波数に対する出力が小さくなるような周波数に設定する。かつ、検知用周波数fsの設定は、1次コイルL1上に金属Mを載置する際、金属Mの位置やサイズ等に因らず第1共振特性A1での周波数に対する出力が大きくなるような周波数に設定する。
また、各1次コイルL1は、単独又は他の1次コイルL1と協働して励磁駆動して、給電エリアARに載置された機器E内の2次コイルL2に対して給電をする必要がある。
そこで、機器Eへの給電のために基本給電ユニット回路4が1次コイルL1を励磁駆動させる際の給電用共振周波数fpは、以下のように設定している。給電用共振周波数fpは、機器Eが給電エリアARに載置された時、1次コイルL1と2次コイルL2でトランスのような構成が形成される。そして、この構成において、機器E側のインダクタンス成分及びキャパシタ成分で決まる共振周波数を給電用共振周波数fpとしている。
従って、本実施形態では、機器E側で決まる給電用共振周波数fpで1次コイルL1を励磁駆動させることにより、機器E側で1次コイルL1から給電された電力を低損失に受電可能である。
また、このとき、給電用共振周波数fpは、検知用周波数fsとの間隔が以下のように設定されている。
図8に示す第4共振特性A4は、給電用共振周波数fpで最大出力となる共振特性であって、給電エリアARに機器Eが載置された場合の1次コイルL1と対向する機器Eにおいて、前記2次側回路における周波数に対する1次コイルL1の出力を示す。
そして、この第4共振特性A4は、1次コイルL1に現れる検知用周波数fsに対する出力は、図8に示すように、最小値Vminよりも小さく0ボルトに近い電圧値Vnになっている。これは、給電用共振周波数fpと検知用周波数fsの間隔が大きいほど電圧値Vnが小さくなる。
ここで、最大値Vmaxと最小値Vminの幅をW1(=Vmax−Vmin)とし、これに対して、第4共振特性A4の検知用周波数fsにおける電圧値Vnと0ボルトの幅をW2(=Vn−0)とする。このとき、W1>W2となる。
従って、第4共振特性A4の給電用共振周波数fpで1次コイルL1を励磁駆動して給電している給電エリアARがあるとする。そして、その隣接する給電エリアARが検知用周波数fsで1次コイルL1を励磁駆動して存在検知している場合、W1>W2となることから、給電用共振周波数fpで1次コイルL1を励磁駆動して給電している給電エリアARからの影響は小さい。
つまり、機器E側のインダクタンス成分及びキャパシタ成分で決まる共振回路において、給電用共振周波数fpが検知用周波数fsとの間隔がW1>W2となるような、図8に示す第4共振特性A4を持つ共振回路を設定する必要がある。
ちなみに、本実施形態では、検知用周波数fsは70kHz付近、給電用共振周波数fpは140kHz付近に設定している。そして、この検知用周波数fsは、例えば、出荷前、一定の使用期間経過後毎に、又は、給電装置1に設けた調整スイッチ(図示略)を操作する毎に、調整されるようになっている。
(初期値設定モード)
各給電エリアAR(基本給電ユニット回路4)の1次コイルL1及び共振コンデンサC1は、給電エリアAR毎に製造バラツキ等の個体差、経年変化の度合いによってそれら値が一様でない。そのため、1次コイルL1と共振コンデンサC1によって決まる第1共振特性A1が給電エリアAR毎に相異することになる。
このことは、全て同じ検知用周波数fsで各1次コイルL1を励磁して存在検知を行う場合、検知用周波数fsに対する出力値(出力電圧Vs)が給電エリアAR毎に異なることを意味する。
その結果、システム制御部12は、各基本給電ユニット回路4の出力検出回路24から取得する出力電圧Vsが一様でなく精度の高い存在検知ができない。
そこで、初期値設定モードは、全ての給電エリアAR(基本給電ユニット回路4)において、常に一様の出力を維持し、機器Eや金属Mの存在検知を正確に行うために、給電エリアAR毎に検知用周波数fsと検知用読出時間tsの設定をそれぞれ行う。
さて、システム制御部12が実行する初期値設定モードでは、載置面3の24個の給電エリアARに何も置かれていない状態にする。この状態で、調整スイッチ(図示しない)を操作すると、システム制御部12は、調整スイッチのオン信号に応答して、図9に示すフローチャートに従った初期値設定モードを実行する。
まず、図9のフローチャートに従って、システム制御部12は、メモリ13に予め記憶した全ての各給電エリアARの基本給電ユニット回路4毎に記憶した検知用周波数fsと検知用読出時間tsのデータを全てクリアにして初期化する(ステップS1)。この時、システム制御部12は、あわせて同システム制御部12に内蔵したアドレスカウンタCNTを「1」にセットする。
次に、ステップS2において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの「1」の内容に基づいて1番目の給電エリアARを指定し、その給電エリアARに設けた1次コイルL1の検知用周波数fsの設定のための周波数調整処理(ステップS3)を実行する。
(周波数調整処理)
図12(a)に示すように、周波数調整処理とは、1次コイルL1を励磁駆動して出力検出回路24にて得られる出力電圧Vsが予め定めた第1目標電圧Vp1を出力する時の周波数(これを、検知用周波数fsという)を求める処理である。
ここで、第1目標電圧Vp1は、周波数の変動による出力電圧の変動が小さくノイズ等に影響されない第1共振特性A1の共振周波数frから外れた周波数(検知用周波数fs)に対する電圧であって、予め実験、試験、計算等で求めた値である。
なお、第1共振特性A1の共振周波数frから外れた検知用周波数fsに対する第1目標電圧Vp1は、共振周波数frを挟んで2つ存在するが、本実施形態では、共振周波数frより高い周波数側の検知用周波数fsを求めるようにしている。
つまり、図8に示すように、第1共振特性A1における1次コイルL1を共振周波数frにて励磁した場合には、その出力電圧Vsは最大値となる。しかしながら、この共振周波数を含む付近では、少しの周波数の変動によって出力電圧が大きく上下に変動する。つまり、この共振周波数を含む付近では、ノイズ等によって変動の無い安定した出力が望めない。そこで、少しの周波数の変動による出力電圧の変動が小さく、ノイズ等に影響されない共振周波数frから外れた周波数(検知用周波数fs)を求める処理である。
図10に示すように、ステップS3において、システム制御部12は、最初(1番目)の給電エリアARの1次コイルL1に対して最初に励磁する調整周波数fxを設定する(ステップS3−1)。ここで、ステップS3−1において初めに設定される調整周波数は、予め実験等で用意した調整周波数fxである。この調整周波数fxは、各給電装置1において各給電エリアARに対して該調整周波数fxで1次コイルL1を励磁する。その時、その該調整周波数fxに対する出力電圧Vsが少なくとも第1目標電圧Vp1以上にならない周波数である。
これは、各給電エリアARで第1共振特性A1が相異することから、全ての給電エリアARについて第1目標電圧Vp1を超えない調整周波数fxとなることを見越した余裕を持たせた周波数に設定している。そして、この調整周波数fxは、予め試験、実験、計算等で求めた周波数である。
次に、システム制御部12は、この調整周波数fxのデータに基づく励磁制御信号CTをドライブ回路22に出力し、1番目の給電エリアARの1次コイルL1をこの調整周波数fxにて励磁駆動する(ステップS3−2)。システム制御部12は、サンプリング信号SPを出力してこの調整周波数fxで励磁駆動された1番目の給電エリアARの出力検出回路24が検出した出力電圧Vsを入力する(ステップS3−3)。
なお、システム制御部12からのサンプリング信号SPは、周波数調整処理動作においては他の給電エリアARの場合も同じタイミングで出力される。換言すると、システム制御部12の読出時間は、この周波数調整処理動作においては24個の給電エリアARについて同じにしている。
この場合の読出時間は、図7に示す出力検出回路24が生成する出力電圧Vsにおいて、その波形が不飽和領域Z1から飽和領域Z2になった時の値を読み出す時間に設定されている。これは、出力電圧Vsの波形が飽和領域Z2に入る時間は、各給電エリアARで第1共振特性A1、即ち1次コイルL1のインダクタンス及び共振コンデンサC1の容量のバラツキによって相異することから異なる。従って、全ての給電エリアARの出力電圧Vsの波形が飽和領域Z2に入る時間を見越した余裕を持たせた時間に設定している。従って、各給電エリアARにおいて、その第1共振特性A1の相異に基づく調整周波数fxに対する出力電圧Vsの差を正確に検出できる。
システム制御部12は、調整周波数fxにおける出力電圧Vsが、前記第1目標電圧Vp1にあるかどうか比較する(ステップS3−4)。システム制御部12は、調整周波数fxにおける出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1でない場合(ステップS3−4でNO)、新たに励磁制御を行うべくステップS3−5に移る。ステップS3−5において、システム制御部12は、調整周波数fxを低い周波数側に予め定めた単位周波数Δfだけずらした新たな調整周波数fxを設定し、ステップS3−2に戻る。
そして、システム制御部12は、この新たな調整周波数fxにて1番目の給電エリアARの1次コイルL1を励磁駆動する(ステップS3−2)。システム制御部12は、新たな調整周波数fxで励磁駆動された時の、1番目の給電エリアARの出力検出回路24が検出した出力電圧Vsを入力する(ステップS3−3)。
システム制御部12は、新たな調整周波数fxにおける出力電圧Vsが、第1目標電圧Vp1であるかどうか比較する(ステップS3−4)。そして、システム制御部12は、新たな調整周波数fxにおける出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1でない場合(ステップS3−4でNO)、新たに励磁制御を行うべくステップS3−5に移る。ステップS3−5において、システム制御部12は、調整周波数fxを低い周波数側に単位周波数Δfだけずらした新たな調整周波数fxを設定し、ステップS3−2に戻る。
以後、新たに設定された調整周波数fxに対する出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1となるまで、ステップS3−2からステップS3−4の処理動作を繰り返される。
そして、ステップS3−4において、調整周波数fxに対する出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1となった場合(ステップS3−4でYES)、システム制御部12は、ステップS3−6に移る。ステップS3−6に移ると、システム制御部12は、その時の調整周波数fxを1番目の給電エリアARの検知用周波数fsとしてメモリ13に記憶し、読出時間調整処理(ステップS4)に移る。
なお、ステップS3−4において、調整周波数fxに対する出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1を超えたが予め定めた許容範囲にある場合、ステップS3−6に移るようにしてもよい。反対に、調整周波数fxに対する出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1を超えかつ予め定めた許容範囲を超えた場合には、1つ前の調整周波数fxを検知用周波数fsとしてステップS3−6に移ってもよい。
(読出時間調整処理)
読出時間調整処理とは、先の周波数調整処理で設定された検知用周波数fsにて1次コイルL1を励磁する。そして、図12(b)に示すように、1次コイルL1の励磁開始から出力検出回路24にて得られる出力電圧Vsが、予め定めた第2目標電圧Vp2に到達するまでの時間(検知用読出時間ts)を求める処理である。
ここで、第2目標電圧Vp2は、図7に示すように出力検出回路24が生成する出力電圧Vsが飽和領域Z2に至る前の不飽和領域Z1中の電圧であり、各給電エリアARで第1共振特性A1が相異しても時間が経過すれば通過する電圧である。
換言すれば、各給電エリアARついて、この第2目標電圧Vp2を通過する時間を知って、その時間に出力検出回路24から読み出される出力電圧Vsは第2目標電圧Vp2となる。
つまり、先の周波数調整処理にて第1目標電圧Vp1を出力するための検知用周波数fsを見出したが、図7に示す出力検出回路24の出力電圧Vsの波形において飽和領域Z2(第1目標電圧Vp1)に至る不飽和領域Z1の傾き(時間)が相異する。これは、各給電エリアARで第1共振特性A1、即ち1次コイルL1のインダクタンス及び共振コンデンサC1の容量のばらつきによって相異することによって生じる。この不飽和領域Z1において、その相異は大きく現れる。
従って、第2目標電圧Vp2に到達する時間は、各給電エリアARで第1共振特性A1が異なれば各給電エリアAR毎で相異する。換言すれば、各給電エリアARについてそれぞれの第2目標電圧Vp2に到達する時間で、出力検出回路24の出力電圧Vsを読み出せば、全ての第2目標電圧Vp2となる。そして、この第2目標電圧Vp2は、予め試験、実験、計算等で求めた電圧である。
図11に示すように、ステップS4において、システム制御部12は、1番目の給電エリアARの1次コイルL1に対する最初に読み出しを行うための調整読出時間txを設定する(ステップS4−1)。
ここで、ステップS4−1において初めに設定される調整読出時間txは、予め実験等で用意した調整読出時間txである。この調整読出時間txは、各給電装置1において各給電エリアARに対して該調整読出時間txで出力検出回路24の出力電圧Vsを読み出した時、その該調整読出時間txに対する出力電圧Vsが少なくとも第2目標電圧Vp2以上にならない読出時間である。
つまり、各給電エリアARで第1共振特性A1が相異することから、全ての給電エリアARについて第2目標電圧Vp2を超えない調整読出時間となることを見越した余裕を持たせた読出時間に設定している。そして、この調整読出時間は、予め試験、実験、計算等で求めた読出時間である。
次に、システム制御部12は、該給電エリアARの検知用周波数fsのデータに基づく励磁制御信号CTをドライブ回路22に出力し、1番目の給電エリアARの1次コイルL1をこの検知用周波数fsにて励磁駆動する(ステップS4−2)。システム制御部12は、調整読出時間txのデータに基づくサンプリング信号SPを出力する。即ち、システム制御部12は、検知用周波数fsで励磁駆動を開始した時から調整読出時間txが経過したときの1番目の給電エリアARの出力検出回路24が検出した出力電圧Vsを入力する(ステップS4−3)。
システム制御部12は、調整読出時間txでの出力電圧Vsが、第2目標電圧Vp2にあるかどうか比較する(ステップS4−4)。システム制御部12は、調整読出時間txにおける出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2でない場合(ステップS4−4でNO)、新たな調整読出時間txで制御を行うべくステップS4−5に移る。ステップS4−5において、システム制御部12は、調整読出時間txを読出時間が遅くなる側に予め定めた単位時間Δtだけずらした新たな調整読出時間txを設定し、ステップS4−2に戻る。
そして、システム制御部12は、検知用周波数fsにて1番目の給電エリアARの1次コイルL1を励磁駆動する(ステップS4−2)。システム制御部12は、新たな調整読出時間txのデータに基づくサンプリング信号SPを出力する。即ち、システム制御部12は、検知用周波数fsで励磁駆動を開始した時から新たな調整読出時間txが経過したときの1番目の給電エリアARの出力検出回路24が検出した出力電圧Vsを入力する(ステップS4−3)。
システム制御部12は、新たな調整読出時間txにおける出力電圧Vsが、第2目標電圧Vp2であるかどうか比較する(ステップS4−4)。そして、システム制御部12は、新たな調整読出時間txにおける出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2でない場合(ステップS4−4でNO)、新たな調整読出時間txで制御を行うべくステップS4−5に移る。ステップS4−5において、システム制御部12は、読出時間が遅くなる側に単位時間Δtだけずらした新たな調整読出時間txを設定し、ステップS4−2に戻る。
以後、新たに設定された調整読出時間txに対する出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2となるまで、ステップS4−2からステップS4−4の処理動作を繰り返される。
そして、ステップS4−4において、調整読出時間txに対する出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2となった場合(ステップS4−4でYES)、システム制御部12は、ステップS4−6に移る。ステップS4−6に移ると、システム制御部12は、その時の調整読出時間txを1番目の給電エリアARの検知用読出時間tsとしてメモリ13に記憶し、読出時間調整処理を終了してステップS5に移る。
なお、ステップS4−4において、調整読出時間txに対する出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2を超えたが予め定めた許容範囲にある場合、ステップS4−6に移るようにしてもよい。反対に、調整読出時間txに対する出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2を超えかつ予め定めた許容範囲を超えた場合には、1つ前の調整読出時間txを検知用読出時間tsとしてステップS4−6に移ってもよい。
ステップS5に移ると、システム制御部12は、1番目の給電エリアARにおける検知用周波数fsと検知用読出時間tsが設定されたとして、アドレスカウンタCNTを「1」インクリメントして内容を「2」とする。つまり、システム制御部12は、2番目の給電エリアARを指定する。
続いて、ステップS6に移り、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの内容が「0」かどうか判別する。この時点では、アドレスカウンタCNTの内容が「0」ではないので(ステップS6でNO)、ステップS2に戻る。システム制御部12は、2番目の給電エリアARにおける検知用周波数fsと検知用読出時間tsを、先の1番目の給電エリアARと同様な処理を行って求める。
そして、以後、ステップS2〜ステップS6の処理を繰り返すことによって、24個の給電エリアARにおける検知用周波数fsと検知用読出時間tsがそれぞれ設定され、メモリ13に記憶される。
やがて、24番目の給電エリアARにおける検知用周波数fsと検知用読出時間tsがメモリ13に記憶されると、ステップS5において、システム制御部12がアドレスカウンタCNTの内容を「24」から「0」にリセットする。
そして、ステップS6において、システム制御部12は、アドレスカウンタCNTの内容が「0」であることを判別し(ステップS6でYES)、全ての給電エリアARにおける検知用周波数fsと検知用読出時間tsの設定が終了し第1モードが完了する。
従って、各給電エリアARに何も載置されていない状態にする。そして、各給電エリアARにあわせて設定した検知用周波数fs及び検知用読出時間tsにて各給電エリアARの給電ユニット回路4をそれぞれ制御すると、各基本給電ユニット回路4からの出力電圧Vsが一様の第2目標電圧Vp2を入力することになる。
(存在検知モード)
今、24個の給電エリアARの基本給電ユニット回路4が順番にシステム制御部12にて一定期間アクセスされ、それが繰り返される。
この時、まず、システム制御部12は、1番目の給電エリアARに設けた基本給電ユニット回路4のドライブ回路22に対して、物体の存在検知のための励磁制御信号CTを出力する。
このとき、システム制御部12はメモリ13に記憶した1番目の給電エリアARの検知用周波数fsに基づく励磁制御信号CTをドライブ回路22に出力する。ドライブ回路22は、この励磁制御信号CTに応答して1次コイルL1を検知用周波数fsで励磁駆動する。
続いて、システム制御部12はメモリ13に記憶した1番目の給電エリアARの検知用読出時間tsに基づいてサンプリング信号SPを出力して1番目の給電エリアARの出力検出回路24から出力電圧Vs(デジタル値)を入力する。システム制御部12は、出力電圧Vs(デジタル値)に基づいて存在検知の判定を行う。判定は、入力した出力電圧Vsを下側基準値と上側基準値を比較して行う。1番目の給電エリアARに何もない場合には、出力電圧Vsは第2目標電圧Vp2である。また、1番目の給電エリアARに機器Eがある場合には、出力電圧Vsは第2目標電圧Vp2より小さく下側基準値以下である。また、1番目の給電エリアARに金属Mがある場合には、出力電圧Vsは第2目標電圧Vp2より大きく上側基準値以上である。
ここで、下側基準値は、図8に基づいて説明した存在検知の原理で説明したように、機器Eが載置されたときに第1共振特性A1が第3共振特性A3にシフトする。そして、検知用周波数fs及び検知用読出時間tsに対する出力電圧Vs(第2目標電圧Vp2)が下がることがわかっている。そこで、下側基準値は、第2目標電圧Vp2より小さく予め試験等で求めた機器Eが検知できる値に設定されている。
また、上側基準値は、同様に、金属Mが載置されたときに第1共振特性A1が第2共振特性A2にシフトする。そして、検知用周波数fs及び検知用読出時間tsに対する出力電圧Vs(第2目標電圧Vp2)が上がることがわかっている。そこで、上側基準値は、第2目標電圧Vp2より大きく予め試験等で求めた機器Eが検知できる値に設定されている。
従って、正確には、出力電圧Vsが下側基準値と上側基準値の間にある場合は、給電エリアARに何もないと判定する。
システム制御部12は、1番目の給電エリアARの存在検知の判定を行うと、2番目の給電エリアARの存在検知の判定に移る。
なお、システム制御部12は、2番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る前に、1番目の該給電エリアARの存在検知の判定結果をメモリ13の1番目の給電エリアARに割り当てられた記憶領域に記憶する。
2番目の給電エリアARの存在検知において、システム制御部12は、メモリ13に記憶した2番目の給電エリアARの検知用周波数fsに基づく励磁制御信号CTを2番目の給電エリアARに設けた基本給電ユニット回路4のドライブ回路22に出力する。ドライブ回路22は、この励磁制御信号CTに応答して1次コイルL1を検知用周波数fsで励磁駆動する。
続いて、システム制御部12はメモリ13に記憶した2番目の給電エリアARの検知用読出時間tsに基づいてサンプリング信号SPを出力して2番目の給電エリアARの出力検出回路24から出力電圧Vs(デジタル値)を入力する。
システム制御部12は、1番目の給電エリアARの場合と同様に、2番目の給電エリアARの出力電圧Vs(デジタル値)に基づいて存在検知の判定を行う。
そして、システム制御部12は、2番目の該給電エリアARの存在検知の判定結果をメモリ13の2番目の2番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る前に記憶した後、3番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る。
以後、同様に順番に24番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御が行われ、存在検知の判定が行われる。そして、システム制御部12は、2巡目の制御に移り、再び、1番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る。そして、1番目の給電エリアARの基本給電ユニット回路4からそれぞれメモリ13に記憶された判定結果に基づく制御に移る。
2巡目以降において、メモリ13の内容に基づいて何も載置されていないと判定された給電エリアARについては、システム制御部12は、当該給電エリアARの基本給電ユニット回路4について同様の存在検知モードを実行する。
また、2巡目以降において、メモリ13の内容に基づいて機器Eが載置されている判定された給電エリアARについては、システム制御部12は、当該給電エリアARの基本給電ユニット回路4について給電モードを実行する。
(給電モード)
システム制御部12は、メモリ13の内容に基づいて機器Eが載置されている情報に基づいて当該給電エリアARのドライブ回路22に対して給電用共振周波数fpで励磁駆動させるための励磁制御信号CTを出力する。ドライブ回路22は、給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTに応答して、1次コイルL1を給電用共振周波数fpで励磁駆動する。
この給電用共振周波数fpで1次コイルL1が励磁駆動されると、その磁束が該給電エリアAR上に載置された、物体に伝搬する。
このとき、該給電エリアAR上に載置された物体が、機器Eの場合には機器Eの2次コイルL2の間で共振し、機器Eは高い効率の給電を受ける。そして、この高い直流電圧に基づいて機器Eの通信回路8bは動作し2値化された信号(機器認証信号ID及び励磁要求信号RQ)を出力する。これによって、2次コイルL2の両端子間を流れる給電用共振周波数fpの2次電流は振幅変調され、振幅変調された給電用共振周波数fpの2次電流の磁束は、1次コイルL1に送信信号として伝搬される。
信号抽出回路25は、振幅変調された送信信号を電流検出回路23を介して入力する。信号抽出回路25は、入力した送信信号に機器認証信号ID及び励磁要求信号RQがあるかどうか判別する。そして、信号抽出回路25は、機器認証信号ID及び励磁要求信号RQがある場合には、システム制御部12に許可信号ENを出力する。システム制御部12は、この許可信号ENに応答して、ドライブ回路22に対して給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTを出力する。ドライブ回路22は、給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTに応答して、1次コイルL1を給電用共振周波数fpで励磁駆動する。従って、機器Eは、一定の期間、給電を受ける。
一定の期間が終了すると、システム制御部12は、該基本給電ユニット回路4の励磁駆動を機器Eからの機器認証信号ID等(許可信号EN)を定期的に確認しながら継続しつつ、次の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る。
なお、システム制御部12は、次の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る前に、当該給電エリアARは機器Eが載置され給電中ある旨の情報を、メモリ13の当該給電エリアARに割り当てられた記憶領域に記憶する。これによって、次に当該給電エリアARの制御が巡ってきたとき、システム制御部12は、ドライブ回路22に対して給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTを出力して、該給電エリアARに載置された機器Eに対して給電を継続する。
ちなみに、該基本給電ユニット回路4の励磁駆動を継続している途中において、機器Eからの機器認証信号ID等(許可信号EN)が消失した時、システム制御部12は、該基本給電ユニット回路4の給電のための励磁駆動を停止する。
また、信号抽出回路25は、機器認証信号ID又は励磁要求信号RQがない場合、又はいずれもない場合には、システム制御部12に許可信号ENを出力しない。システム制御部12は、この許可信号ENがないことに基づいて、ドライブ回路22に対して給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTを消失する。ドライブ回路22は、給電用共振周波数fpのための励磁制御信号CTの消失に基づいて、給電用共振周波数fpでの1次コイルL1の給電のための励磁駆動を停止する。
また、2巡目以降において、メモリ13の内容に基づいて金属Mが載置されている判定された給電エリアARについては、システム制御部12は、この情報に基づいて、ドライブ回路22に対して励磁制御信号CTを出力しない。即ち、当該給電エリアARを休止状態にする。そして、システム制御部12は、次の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る。
なお、システム制御部12は、次の給電エリアARの基本給電ユニット回路4の制御に移る前に、当該給電エリアARは先の存在検知で金属Mが検知された旨の情報を、メモリ13の当該給電エリアARに割り当てられた記憶領域に記憶する。そして、システム制御部12は、次の制御に備える。
なお、システム制御部12は、金属Mが載置されている情報に基づいて、休止状態の給電エリアARについて、最初の金属Mの検知から予め定めた時間(予め定めた巡回した回数)した後、存在検知モードに戻り存在検知モードを実行するようになっている。
次に、上記のように構成した実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、給電エリアAR毎に1次コイルL1の第1共振特性A1が相異している場合に、その存在検知時の動作状態が一様になるように、システム制御部12にて給電エリアAR毎にその基本給電ユニット回路4の動作を制御した。
従って、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1が製造ばらつき等の個体差、経年変化の度合いによって、給電エリアAR毎に第1共振特性A1が異なっていても、各給電エリアARにおける存在検知機能が同一となり精度よく行える。
(2)上記実施形態によれば、24個の給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1の個体差等に起因して各給電エリアARの第1共振特性A1が相異する。
そこで、存在検知時の動作条件を一様にするために、24個の給電エリアAR毎に、存在検知のために1次コイルL1を励磁する検知用周波数fsを設定した。従って、給電エリアAR毎に第1共振特性A1が異なっていても、各給電エリアARにおける存在検知時の動作条件が一様となり精度よく存在検知が行える。
しかも、存在検知時の動作条件をさらに一様にするために、24個の給電エリアAR毎に、設定した検知用周波数fsで励磁駆動されている時の1次コイルL1の出力電圧Vsを読み出すタイミングの検知用読出時間tsを設定した。従って、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1の個体差等による給電エリアAR毎の相異する第1共振特性A1に対して各給電エリアARにおける存在検知時の動作条件がより一様に微調整されてより精度の高い存在検知が行える。
(3)上記実施形態によれば、各給電エリアARの第1共振特性A1の共振周波数frに対する電圧より小さい値を第1目標電圧Vp1とする。そして、各給電エリアARの検知用周波数fsを設定する際、調整周波数fxを単位周波数Δfずつ減じてその新たな調整周波数fxを使っての出力電圧Vsが先の調整周波数fxに対する出力電圧Vsよりも大きくなるように調整周波数fxを減じていく。そして、調整周波数fxに対する出力電圧Vsが第1目標電圧Vp1となったとき、その調整周波数fxを検知用周波数fsとした。
つまり、各給電エリアARの第1共振特性A1に対して、それぞれ調整周波数fxを単調に下げていくだけで、各給電エリアARの第1共振特性A1における検知用周波数fsを容易に設定できる。
しかも、調整周波数fxを単位周波数Δfずつ減じてその新たな調整周波数fxを使っての出力電圧Vsが先の調整周波数fxに対する出力電圧Vsよりも大きくなるようにして第1目標電圧Vp1を求めるようにした。つまり、各給電エリアARの基本給電ユニット回路4(ドライブ回路22)を進相動作条件で動作させることがないことから、ドライブ回路22の第1及び第2パワートランジスタQa,Qbに貫通電流が流れる虞はない。
(4)上記実施形態によれば、調整読出時間txを単位時間Δtずつ加算してその新たな調整読出時間txを使って調整読出時間txに対する出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2となったとき、その調整読出時間txを検知用読出時間tsとした。
つまり、各給電エリアARの第1共振特性A1に対して、それぞれ調整読出時間txを単調に増加していくだけで、各給電エリアARの第1共振特性A1における検知用読出時間tsを容易に設定できる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、初期値設定モードは、給電装置1の出荷前に図示しない調整スイッチを操作することによって実行されるようにした。これを、例えば、ユーザが給電装置1の電源を投入した時に、初期値設定モードを実行するようにしてもよい。また、図示しない電源スイッチを操作し電源を投入した後であって、定期的に初期値設定モードを実行して新たな検知用周波数fs及び検知用読出時間tsに更新を行ってもよい。
これによって、特に使用環境が変わった場合に、最適な検知用周波数fs及び検知用読出時間tsが設定され、精度の高い存在検知が維持される。
○上記実施形態では、図9〜図11に示すフローチャートに基づく初期値設定モードの処理動作は、24個の給電エリアARに対する検知用周波数fs及び検知用読出時間tsが求めたとき、その検知用周波数fs及び検知用読出時間tsをメモリ13に記憶した。
これを、例えば、先の初期値設定モードで求めた先の検知用周波数fs及び検知用読出時間tsがメモリ13に記憶されている場合には、先の検知用周波数fs及び検知用読出時間tsと新たに求めた検知用周波数fs及び検知用読出時間tsをそれぞれ比較する。そして、比較の結果、予め定めた範囲(ノイズ量)を超えていない場合には、書き替えを行わず先の検知用周波数fs及び検知用読出時間tsのままで存在検知を行うようにして実施してもよい。
予め定めた範囲(ノイズ量)は、回路動作、回路基板レイアウト等で生じる基本給電ユニット回路4へのノイズ量であって、事前に求めることのできる値である。
つまり、新たな検知用周波数fs及び検知用読出時間tsが先の検知用周波数fs及び検知用読出時間tsのノイズ量の範囲内にある場合には、新たな検知用周波数fs及び検知用読出時間tsは、ノイズによって設定されたものとして書き換えを行わない。
従って、メモリ13の不要な書き込みがなくなり、書き替え回数が減少することによって、不要な動作の低減や、書き替え回数に制限のあるメモリ13の寿命を延ばすことができる。
○上記実施形態では、図9〜図11に示すフローチャートに基づく初期値設定モードの処理動作では、24個の給電エリアARに対する検知用周波数fs及び検知用読出時間tsが求められて設定される前提の処理動作を説明した。
ところで、周波数調整処理や読出時間調整処理において予め定めた回数、調整周波数fxや調整読出時間txを変更しても検知用周波数fsまたは検知用読出時間tsが求められない場合が考えられる。この場合、給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1を含む基本給電ユニット回路4が不良と判断し、給電装置1の製品検査に利用するようにしてもよい。
この場合、検知用周波数fsが求められない場合は、例えば、図10のステップ3−5において新たな調整周波数fxが予め定めた周波数に達したことを判断したり、調整回数をカウントして予め定めた数に達したことを判断したりして実施することが考えられる。
また、検知用読出時間tsが求められない場合は、例えば、図11のステップ4−5において新たな調整読出時間txが予め定めた時間に達したことを判断したり、調整回数をカウントして予め定めた数に達したことを判断したりして実施することが考えられる。
そして、不良と判断したとき、給電装置1に設けた図示しない表示装置で警告したり、不良の給電エリアARの番号を表示したりすることが考えられる。
○上記実施形態では、存在検知モードにおいて、各給電エリアARの検知用読出時間tsを出力電圧Vsの読み出しタイミングとして利用したが、この検知用読出時間tsを検知用周波数fsで1次コイルL1の励磁通電する励磁通電時間として実施してもよい。この場合、励磁通電時間で励磁駆動される出力電圧Vsの値(ピーク値)を検出して存在検知を行うことが考えられる。
○上記実施形態では、初期値設定モードの読出時間調整処理において、検知用読出時間tsを求める場合、図7に示す駆動信号Pa,Pbを一定の期間出力して、図7及び図12(b)に示す飽和領域Z2に至る出力電圧Vsを形成して求めた。これを、駆動信号Pa,Pbの出力する期間(パルスの数)を少しずつ増加させるようにする。そして、出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2に到達したときの駆動信号Pa,Pbの出力期間、即ち、ドライブ回路22の発振期間を各給電エリアARの1次コイルL1毎に設定する。そして、存在検知モードにおいて、検知用周波数fsで1次コイルL1の励磁通電する場合、その励磁通電時間を各給電エリアARの1次コイルL1毎で変更させるようにしてもよい。
○上記実施形態では、初期値設定モードにおいて、周波数調整処理と読出時間調整処理とを行った。これを、読出時間調整処理を省略して、周波数調整処理だけの初期値設定モードで実施してもよい。この場合、メモリ13には、給電エリアAR毎の検知用周波数fsの情報が記憶され、検知用読出時間tsの情報が省略される。また、この場合、検知用周波数fsで励磁駆動されている時の1次コイルL1の出力電圧Vsを読み出すタイミング(読出時間)は、例えば、上記実施形態の周波数調整処理のステップS3−3で説明した周波数調整処理動作において使用された読出時間が使用される。
○上記実施形態では、初期値設定モードの周波数調整処理では、第1目標電圧Vp1と比較するための調整周波数fxに基づく出力電圧Vsの読み出し時間は、その出力電圧Vsの波形が飽和領域Z2になった時を読み出す時間とした。
これを、調整周波数fxに基づく出力電圧Vsの読み出し時間を、その出力電圧Vsの波形が不飽和領域Z1にある時を読み出す時間として実施してもよい。従って、この読出時間は、その波形が飽和領域Z2に入らない前の不飽和領域Z1にある時の値を読み出す時間(不飽和領域読出時間)に設定され、サンプリング信号SPが出力される。
このとき、不飽和領域Z1での出力電圧Vsの波形は、1次コイルL1のインダクタンス及び共振コンデンサC1の容量のバラツキによって相異し飽和領域Z2に至る時間も異なる。従って、不飽和領域読出時間は、全ての給電エリアARの出力電圧Vsの波形が不飽和領域Z1にある時間を見越した余裕を持たせた時間に設定している。
そして、全ての給電エリアARの1次コイルL1において、その不飽和領域読出時間でサンプリングされ、調整周波数fxを調整しながら第1目標電圧Vp1と一致する調整周波数fx、即ち、検知用周波数fsを求めるようにしてもよい。
なお、不飽和領域Z1での出力電圧Vsは、調整周波数fxの僅かな変化で、大きく変化する。そのため、第1目標電圧Vp1は、予め定めた幅を持たせている。従って、不飽和領域読出時間でサンプリングされた出力電圧Vsが、第1目標電圧Vp1を含む一定の範囲内にあれば、その時の調整周波数fxを検知用周波数fsとしている。
続いて、読出時間調整処理において、上記方法で求めた検知用周波数fsを使って、検知用読み出し時間tsを求めることになる。ここで、上記実施形態では、ステップS4−1で最初に読み出しを行うための予め実験等で用意した調整読出時間txを初期値として設定した。これを、不飽和領域読出時間を初期値として最初に読み出しを行うための調整読出時間txとして設定して読み出しを行う。
そして、不飽和領域読出時間を初期値とした調整読出時間txを順次調整して、その時々で読み出された出力電圧Vsと第2目標電圧Vp2を比較する。
従って、周波数調整処理で使われた不飽和領域読出時間が調整読出時間txの初期値とし使われるため、周波数調整処理から読出時間調整処理へ移行する際、読出時間が連続性を持って行われる。
このとき、読出時間が連続性が保たれていること、及び、先の周波数調整処理において第1目標電圧Vp1を含む一定の範囲内にある調整周波数fxを検知用周波数fsとした。そのため、整読出時間txで読み出される出力電圧Vsは、第2目標電圧Vp2より、大きかったり、小さかったりする。従って、上記実施形態と相異して新たな調整読出時間txを設定する場合には、先の調整読出時間txに単位時間Δtを減算したり、加算したりして第2目標電圧Vp2に近づけることになる。その結果、第2目標電圧Vp2を読み出すことのできる検知用読出時間tsを高精度に絞り込み設定することができる。
このように、周波数調整処理において設定した不飽和領域読出時間を、読出時間調整処理での調整読出時間txの初期値として使用した。従って、周波数調整処理から読出時間調整処理へ移行する際、読出時間の連続性が保たれることから、初期値設定モードにおける制御が容易になるとともに初期値設定モードの調整処理時間の短縮化を図ることができる。
なお、この場合においても、読出時間調整処理を省略して周波数調整処理のみ行って実施してもよい。
○上記実施形態では、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1の固体ばらつきが、出力電圧Vsの不飽和領域Z1での波形の相異として現れる。この不飽和領域Z1での波形の相異に着目して、読出時間調整処理では各給電エリアARの存在検知時の出力電圧Vsが一様に第2目標電圧Vp2になるように、検知用周波数fsと調整読取時間txを使って検知用読出時間tsを求めた。
これを、例えば、ハーフブリッジ回路21に出力する駆動信号Pa,Pbのパルス幅(デューティー比)をシステム制御部12にて調整変更させる。これによって、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1の固体ばらつきに基づいて波形の相異する出力電圧Vsから一様に検出できる。
つまり、例えば、上記別例で示した周波数調整処理において不飽和領域読出時間を使用して各給電エリアARの1次コイルL1の検知用周波数fsを求める。次に、各給電エリアARの1次コイルL1について、それぞれ駆動信号Pa,Pbのデューティー比(調整デューティー比)を単位デューティー比の単位で調整変更させて、それに基づく出力電圧Vsを不飽和領域読出時間で読み出す。そして、給電エリアAR毎に、不飽和領域読出時間で読み出された出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2になった時の駆動信号Pa,Pbのパルス幅(デューティー比)を検出用デューティー比としてメモリ13にそれぞれ記憶する。
そして、存在検知モードにおいて、給電エリアAR毎に、求めた検知用周波数fsとその検知用デューティー比にて1次コイルL1を励磁し、不飽和領域読出時間で出力電圧Vsをそれぞれ読み出す。これによって、その存在検知時の動作状態が各給電エリアARにおいて一様にできる。従って、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1が製造ばらつき等の個体差、経年変化の度合いによって、給電エリアAR毎に第1共振特性A1が異なっていても、各給電エリアARにおける存在検知機能が同一となり精度よく行える。
ここで、給電エリアAR毎の検知用デューティー比を求めた後、さらに、上記した読出時間調整処理を行うようにしてもよい。つまり、給電エリアAR毎に、求めた検知用周波数fsとその検知用デューティー比にて1次コイルL1を励磁して出力電圧Vsが、新たに設定した目標電圧(第2目標電圧Vp2でもよい)となる読出時間(検知用読出時間ts)を求めて実施してもよい。
このとき、不飽和領域読出時間を初期値として読出調整時間txを変更させて、出力電圧Vsが新たに設定した目標電圧となる読出調整時間txを求め、検出用読出時間tsとしてメモリ13にそれぞれ記憶することになる。
従って、この場合、給電エリアAR毎に、求めた検知用周波数fsとその検知用デューティー比にて1次コイルL1を励磁させ、かつ、求めた検知用読出時間tsで出力電圧Vsがそれぞれ読み出されることから、より精度の高い存在検知が可能となる。
なお、前記別例で述べたように、初期値設定モードの処理動作を定期的に行われる。この時、前記別例と同様に、新たな検知用デューティー比が求められたとき、メモリ13に先の初期値設定モードで求めた先の検知用デューティー比が記憶されている場合には、先の検知用デューティー比と新たに求めた検知用デューティー比をそれぞれ比較する。そして、比較の結果、予め定めた範囲(ノイズ量)を超えていない場合には、書き替えを行わず先の検知用デューティー比のままで存在検知を行うようにして実施してもよい。
これによって、同様に、メモリ13の不要な書き込みがなくなり、書き替え回数が減少することによって、不要な動作の低減や、書き替え回数に制限のあるメモリ13の寿命を延ばすことができる。
また、ハーフブリッジ回路21に印加する直流電圧Vddをシステム制御部12にて調整変更させる。これによって、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1の固体ばらつきに基づいて波形の相異する出力電圧Vsから一様に検出できる。
つまり、例えば、上記別例で示した周波数調整処理において不飽和領域読出時間を使用して各給電エリアARの1次コイルL1の検知用周波数fsを求める。次に、各給電エリアARのハーフブリッジ回路21について、それぞれ印加される直流電圧Vdd(調整直流電圧)を単位直流電圧の単位で調整変更させて、それに基づく出力電圧Vsを不飽和領域読出時間で読み出す。そして、給電エリアAR毎に、不飽和領域読出時間で読み出された出力電圧Vsが第2目標電圧Vp2になった時の直流電圧Vddを検出用直流電圧としてメモリ13にそれぞれ記憶する。
そして、存在検知モードにおいて、給電エリアAR毎に、求めた検出用直流電圧をハーフブリッジ回路21に印加して検知用周波数fsの高周波電流にて1次コイルL1を励磁し、不飽和領域読出時間で出力電圧Vsをそれぞれ読み出す。これによって、その存在検知時の動作状態が各給電エリアARにおいて一様にできる。従って、各給電エリアARの1次コイルL1及び共振コンデンサC1が製造ばらつき等の個体差、経年変化の度合いによって、給電エリアAR毎に第1共振特性A1が異なっていても、各給電エリアARにおける存在検知機能が同一となり精度よく行える。
なお、直流電圧Vddを変更する手段として、基本給電ユニット回路4毎に電源回路11とハーフブリッジ回路21との間に、例えばバックコンバータ等の電圧変換回路を設けることが考えられる。そして、各電圧変換回路に対してシステム制御部12が電圧制御信号を出力して調整直流電圧を制御することになる。
ここで、給電エリアAR毎の検知用直流電圧を求めた後、さらに、上記した読出時間調整処理を行うようにしてもよい。つまり、給電エリアAR毎に、求めた検知用直流電圧をハーフブリッジ回路21に印加し、求めた検知用周波数fsの高周波電流にて1次コイルL1を励磁させる。そして、これによって得られる出力電圧Vsが、新たに設定した目標電圧(第2目標電圧Vp2でもよい)となる読出時間(検知用読出時間ts)を求めて実施してもよい。
このとき、不飽和領域読出時間を初期値として読出調整時間txを変更させて、出力電圧Vsが新たに設定した目標電圧となる読出調整時間txを求め、検出用読出時間tsとしてメモリ13にそれぞれ記憶することになる。
従って、この場合、給電エリアAR毎に、求めた検知用直流電圧をハーフブリッジ回路21に印加し、求めた検知用周波数fsにて1次コイルL1を励磁させ、かつ、求めた検知用読出時間tsで出力電圧Vsがそれぞれ読み出される。その結果、より精度の高い存在検知が可能となる。
なお、前記別例で述べたように、初期値設定モードの処理動作を定期的に行われる。この時、前記別例と同様に、新たな検知用直流電圧が求められたとき、メモリ13に先の初期値設定モードで求めた先の検知用直流電圧が記憶されている場合には、先の検知用直流電圧と新たに求めた検知用直流電圧をそれぞれ比較する。そして、比較の結果、予め定めた範囲(ノイズ量)を超えていない場合には、書き替えを行わず先の検知用直流電圧のままで存在検知を行うようにして実施してもよい。
これによって、同様に、メモリ13の不要な書き込みがなくなり、書き替え回数が減少することによって、不要な動作の低減や、書き替え回数に制限のあるメモリ13の寿命を延ばすことができる。
○上記実施形態では、出力検出回路24は、電流検出回路23に接続され、同電流検出回路23から1次コイルL1に流れる1次電流の電流検出信号SG1を出力した。これを、電流検出回路23に代えて、1次コイルL1の電圧を検出してその検出電圧を出力検出回路24に出力してもよい。
○上記実施形態では、給電装置1の給電エリアAR(基本給電ユニット回路4)の数を24個にしたが、それ以外の数で実施してもよい。勿論、給電エリアAR(基本給電ユニット回路4)の数が1つの給電装置1に具体化してもよい。この場合も同様に、同一規格の存在検知機能及び高検知感度を備えた給電装置1を製造することができる。
○上記実施形態では、1次コイルL1、2次コイルL2の形状を四角形状にしたが、四角形状に限定されるものではなく、例えば、四角形以外の多角形や円形等、その他の形状で実施してもよい。また、1次コイルL1、2次コイルL2の大きさも特に限定されるものではなく、例えば、1次コイルL1の大きさと2次コイルL2の大きさとを相対的に異なるようにして実施してもよい。
○上記実施形態では、1次コイルL1が存在検知のための検知コイルと機器Eへの給電のための給電コイルを兼用したものであったが、存在検知のためだけの検知コイルに応用してもよい。
1…給電装置(非接触電力伝達装置)、2…筐体、3…載置面、4…基本給電ユニット回路、8…受電回路(受電装置)、8a…整流回路、8b…通信回路、10…基本ユニット部、11…電源回路、12…システム制御部(存在検知回路、検知条件変更回路、検知用周波数変更回路、周波数調整回路、第1及び第2比較回路、第1及び第2設定回路、検知用読出時間変更回路、読出時間調整回路、検知用直流電圧変更回路、直流電圧調整回路、検知用デューティー比変更回路、デューティー比調整回路)、13…メモリ、20…共通ユニット部、21…ハーフブリッジ回路(発振回路)、22…ドライブ回路(発振回路)、23…電流検出回路(検出回路)、24…出力検出回路(検出回路)、25…信号抽出回路、E…機器(電気機器)、M…金属、Z…負荷、AR…給電エリア、L1…1次コイル(検知コイル)、L2…2次コイル、CT…励磁制御信号、PSa,PSb…駆動信号、Qa,Qb…第1及び第2パワートランジスタ、C1,C2…共振コンデンサ、Ca,Cb…第1及び第2コンデンサ、SP…サンプリング信号、CNT…アドレスカウンタ、EN…許可信号、ID…機器認証信号、RQ…励磁要求信号、Vmax…最大値、Vmid…中間値、Vmin…最小値、Vdd…直流電圧、Vs…出力電圧、A1…第1共振特性,A2…第2共振特性,A3…第3共振特性、A4…第4共振特性、SG1…電流検出信号、fr…共振周波数、fk…特定周波数、fp…給電用共振周波数、fs…検知用周波数、fx…調整周波数、ts…検知用読出時間、tx…調整読出時間、Δf…単位周波数、Δt…単位時間、Vp1,Vp2…第1及び第2目標電圧、Z1…不飽和領域、Z2…飽和領域。

Claims (20)

  1. 電気機器に設けられた受電装置に対して、電磁誘導現象を利用して非接触給電を行う非接触電力伝達装置であって、
    前記電気機器や金属の存在検知を行うための検知用周波数の高周波電流を生成する発振回路と、
    前記発振回路が生成した前記検知用周波数の高周波電流が通電される検知コイルと、
    前記検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧を出力する検出回路と、
    前記検知用周波数の高周波電流の通電に基づく前記検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧に基づいて前記電気機器や金属の存在検知を行う存在検知回路とを有し、
    前記存在検知回路の初期値設定モード時に、前記検知コイルと前記検知コイルと共振回路を構成するコンデンサとで決まる共振特性に応じて、前記存在検知回路による存在検知時の動作状態が給電エリア毎で一様になるように検知条件を変更する検知条件変更回路とを設けたことを特徴とする非接触電力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知コイルは、前記電気機器に設けられた受電装置の2次コイルに対して、電磁誘導現象を利用して前記電気機器に非接触給電を行うために、前記検知用周波数とは異なる給電用周波数の高周波電流が通電される1次コイルであり、
    前記発振回路は、前記検知用周波数の高周波電流及び前記給電用周波数の高周波電流を生成することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  3. 請求項1又は2に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知コイルは、前記電気機器を載置するエリアに1つ又は複数設けられていることを特徴とする非接触電力伝達装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知条件変更回路は、前記共振特性に応じて、前記検知用周波数を変更する検知用周波数変更回路であることを特徴とする非接触電力伝達装置。
  5. 請求項4に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知用周波数変更回路は、
    前記発振回路に対して、検知コイルに流す前記高周波電流の周波数を制御するための制御信号を出力する周波数調整回路と、
    前記周波数調整回路からの制御信号に基づいて、前記検知コイルに種々異なる調整周波数の高周波電流を順次流すことによって、順次出力される前記検出回路から出力される出力電圧と、予め定めた第1目標電圧とを順次比較する第1比較回路と、
    前記第1比較回路が、前記出力電圧が前記第1目標電圧に達した判断したとき、その第1目標電圧に達した時の前記検知コイルに流した前記高周波電流の調整周波数を検知用周波数としてメモリに記憶する第1設定回路と
    を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  6. 請求項5に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記周波数調整回路は、前記検知コイルとその検知コイルと共振回路を構成するコンデンサとで決まる共振特性における共振周波数よりも高い周波数から当該共振周波数に段階的に近づく前記調整周波数の制御信号を順次出力することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  7. 請求項5又は6に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記第1設定回路は、前記第1目標電圧に達したときの前記検知コイルに流した前記高周波電流の周波数を検知用周波数としてメモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用周波数が記憶されている時、新たな検知用周波数が先に記憶された検知用周波数を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用周波数を書き替えないことを特徴とする非接触電力伝達装置。
  8. 請求項〜7のいずれか1つに記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知条件変更回路は、
    前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流した時、前記検出回路からの出力電圧の読出時間を、前記共振特性に応じて変更する検知用読出時間変更回路を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  9. 請求項8に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知用読出時間変更回路は、
    前記初期値設定モード時に、前記検出回路から検知コイルに流れる電流に相対した出力電圧を読み出す調整読出時間を制御するためのサンプリング信号を出力する読出時間調整回路と、
    前記読出時間調整回路からの前記調整読出時間に基づく前記サンプリング信号に応答して、前記第1設定回路が設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、その読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、
    前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、その第2目標電圧に達した時の前記出力電圧の調整読出時間を検知用読出時間とし前記メモリに記憶する第2設定回路と
    を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  10. 請求項9に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記読出時間調整回路は、前記読み出される出力電圧が、第2目標電圧に段階的に近づく前記調整読出時間のサンプリング信号を順次出力することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  11. 請求項9又は10に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記第2設定回路は、
    前記第2目標電圧に達したときの読み出した時間を検知用読出時間として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用読出時間が記憶されている時、新たな検知用読出時間が先に記憶された検知用読出時間を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用読出時間を書き替えないことを特徴とする非接触電力伝達装置。
  12. 請求項〜7のいずれか1つに記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知条件変更回路は、
    前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流す時、前記発振回路を発振駆動するためのパルス駆動信号のデューティー比を、前記共振特性に応じて変更する検知用デューティー比変更回路を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  13. 請求項12に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知用デューティー比変更回路は、
    前記初期値設定モード時に、前記パルス駆動信号の調整のための調整デューティー比を制御する励磁制御信号を出力するデューティー比調整回路と、
    前記デューティー比調整回路からの前記調整デューティー比に応答して、前記発振回路が前記第1設定回路で設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、その読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、
    前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、その第2目標電圧に達した時の前記調整デューティー比を検知用デューティー比とし前記メモリに記憶する第2設定回路と
    を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  14. 請求項13に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記デューティー比調整回路は、前記読み出される出力電圧が、第2目標電圧に段階的に近づく前記調整デューティー比の励磁制御信号を順次出力することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  15. 請求項13又は14に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記第2設定回路は、
    前記第2目標電圧に達したときの調整デューティー比を検知用デューティー比として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用デューティー比が記憶されている時、新たな検知用デューティー比が先に記憶された検知用デューティー比を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用デューティー比を書き替えないことを特徴とする非接触電力伝達装置。
  16. 請求項〜7のいずれか1つに記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知条件変更回路は、
    前記発振回路に対して、前記検知コイルに検知用周波数の高周波電流を流す時、前記発振回路に印加する直流電圧を、前記共振特性に応じて変更する検知用直流電圧変更回路を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  17. 請求項16に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記検知用直流電圧変更回路は、
    前記初期値設定モード時に、前記発振回路に印加する調整のための調整直流電圧を制御するため直流電圧調整回路と、
    前記直流電圧調整回路からの前記調整直流電圧に応答して、前記発振回路が前記第1設定回路が設定した前記検知用周波数の高周波電流を前記検知コイルに流し前記検出回路から出力される前記出力電圧を読み出し、読み出された前記出力電圧と予め定めた第2目標電圧とを比較する第2比較回路と、
    前記第2比較回路が、前記出力電圧が前記第2目標電圧に達した判断したとき、前記第2目標電圧に達した時の前記調整直流電圧を検知用直流電圧とし前記メモリに記憶する第2設定回路と
    を有することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  18. 請求項17に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記直流電圧調整回路は、読み出される出力電圧が、前記第2目標電圧に段階的に近づく前記調整直流電圧を順次出力することを特徴とする非接触電力伝達装置。
  19. 請求項17又は18に記載の非接触電力伝達装置において、
    前記第2設定回路は、
    前記第2目標電圧に達したときの調整直流電圧を検知用直流電圧として前記メモリに記憶する場合、前記メモリに先の検知用直流電圧が記憶されている時、新たな検知用直流電圧が先に記憶された検知用直流電圧を含む予め定めた範囲内にあるとき、前記メモリに該新たな検知用直流電圧を書き替えないことを特徴とする非接触電力伝達装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1つに記載の非接触電力伝達装置において、
    前記存在検知回路の初期値設定モードは、出荷前に操作される調整スイッチ操作した時、電源スイッチ操作した時、予め定めた時間経過した時に実行されることを特徴とする非接触電力伝達装置。
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