JP6141762B2 - 染料化合物及びその製造方法、着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、画像表示装置、並びに固体撮像素子 - Google Patents

染料化合物及びその製造方法、着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、画像表示装置、並びに固体撮像素子 Download PDF

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本発明は、染料化合物及びその製造方法、着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、画像表示装置、並びに固体撮像素子に関する。
従来、携帯電話、モバイルゲーム機、PDA等の小型の液晶表示装置、有機EL表示装置は、バックライト用光源を備えており、この光源から照射された光はカラーフィルタを通して所望の画像が表示される。このような表示装置を構成するカラーフィルタに用いられる色材としては、輝度が高く、バックライトの輝線をよく透過させて色表示できる着色剤が有利である。
近年は、パーソナルコンピュータの表示モニターやテレビ等の用途における液晶表示装置、有機EL表示装置の大型化が進み、大型画面を有する表示装置では、小型の表示装置以上の色再現性を備えていることが重要とされている。カラーフィルタに使用される着色剤には、輝度に加え、画像品質の向上を左右する色純度、コントラストを高め得るものが必要とされている。
このような要求に対して、従来から使用されている顔料に代えて、色相調整の比較的容易な染料を着色剤として使用する検討が進められている。
着色剤として染料を用いることで、染料自体が有する色純度やその色相の鮮やかさにより、画像表示させたときの表示画像の色相や輝度を高めることができる利点がある。更に、染料を用いることで、顔料に含まれるような粗大粒子が減るため、高いコントラストが得られやすいという利点がある。
染料の例としては、ジピロメテン染料、ピリミジンアゾ染料、ピラゾールアゾ染料、キサンテン染料、トリアリールメタン染料など、多種多様な染料母体を持つ染料化合物が提案されている。
上記した染料のほか、熱堅牢性や光堅牢性に優れる染料の例として、特定構造を有するメチン色素が開示されている(例えば、特許文献1参照)。更に、カラーフィルタ用の染料種として、2つのピラゾロトリアゾール環がメチン基で連結された構造の染料が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−250420号公報 特開2013−209593号公報
これまで種々の用途や目的等に応じて、多種多様な染料が提案されているものの、記録材料用途の観点からは、必ずしも充分な特性を満足するに至っていないのが実情である。色材が有すべき性能のうち、特に色純度は、画像の品質を左右する特性として極めて重要であり、吸収ピークのシャープな色相を示すことが望まれる。
更に、色材は、色純度そのものが良好であるのみならず、オーバーコート適性、具体的には、色材を含む着色硬化性組成物を用いて形成した着色パターン上にオーバーコートする場合に、オーバーコート用溶剤に染料が溶出することによる、輝度の低下や、他の着色硬化性組成物との混色を引き起こさないことが求められる。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れた染料化合物及びその製造方法、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れた着色硬化膜が得られる着色硬化性組成物、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れたカラーフィルタ及びその製造方法、色相が良好で優れた画像を表示する画像表示装置及び固体撮像素子を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記(Y−1)〜(Y−5)から選ばれるいずれか一つで表される染料化合物。
<2> <1>に記載の染料化合物と、染料化合物とは構造の異なる重合性化合物と、を含む着色硬化性組成物。
<3> 更に、フタロシアニン染料及びフタロシアニン顔料から選ばれる少なくとも一つの着色剤を含む<2>に記載の着色硬化性組成物。
<4> 更に、重合開始剤を含む<2>又は<3>に記載の着色硬化性組成物。
<5> 重合開始剤が、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤である<4>に記載の着色硬化性組成物。
<6> 更に、アルカリ可溶性バインダーを含む<2>〜<5>のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物。
<7> <2>〜<6>のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物を用いた着色パターンを有するカラーフィルタ。
<8> 支持体上に、<2>〜<6>のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物を付与して着色膜を形成する着色膜形成工程と、形成された着色膜をパターン様に露光し、パターン様に露光された着色膜を現像して、パターン様の着色硬化膜を形成する着色パターン形成工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
<9> <7>に記載のカラーフィルタ、又は<8>に記載のカラーフィルタの製造方法で製造されたカラーフィルタを備える画像表示装置。
<10> <7>に記載のカラーフィルタ、又は<8>に記載のカラーフィルタの製造方法で製造されたカラーフィルタを備える固体撮像素子。
<11> 下記一般式1で表されるアニリン化合物と、下記一般式2であらわされるハロゲン化合物とを、ピコリンの共存の下で反応させて、下記一般式3で表される染料中間体を製造し、染料中間体を用いて、下記一般式4で表される染料化合物を製造する染料化合物の製造方法。
一般式1中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。
一般式2中、RはSO、又はCORを表し、R及びRは炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表し、XはCl、Br、I、又はFを表す。
〔一般式3中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、RはSO、又はCORを表し、R及びRは炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表す。〕
一般式4中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、RはSO、又はCORを表し、R及びRは炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表す。
本発明によれば、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れた染料化合物及びその製造方法、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れた着色硬化膜が得られる着色硬化性組成物、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れたカラーフィルタ及びその製造方法、並びに、上記カラーフィルタを備える画像表示装置及び固体撮像素子が提供される。
以下、本発明に係る染料化合物、及びその製造方法、着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びにカラーフィルタを備える画像表示装置及び固体撮素子について詳細に説明する。
なお、本明細書中において、(メタ)アクリレートは、アクリレート及びメタクリレートの双方を含む意味であり、また、(メタ)アクリルはアクリル及びメタクリルの双方を、(メタ)アクリロイルはアクリロイル及びメタクリロイルの双方を、それぞれ含む意味で用いられる。
本明細書において、置換基(原子団)の表記について、置換及び無置換を記していない基は、特に断りのない限り、無置換のものと置換基を有するものの双方を包含する意味である。例えば、「アルキル基」との記載は、特に断りのない限り、該アルキル基は、無置換のアルキル基、及び置換基をさらに有するアルキル基の双方を包含する意味で用いられる。その他の置換基(原子団)も同様である。
本発明に係る染料化合物は、下記(Y−1)〜(Y−5)から選ばれるいずれか一つで表される。
本発明に係る染料化合物(以下、「特定染料化合物」ともいう。)は、色相が良好で高い輝度を有し、オーバーコート適性に優れるという優れた性能を有している。その理由は必ずしも明らかではないが、特定染料化合物が、ピロロトリアゾール環に、p−スルホニルアミノフェニル基を含む連結基を介して、ビニル基、又は(メタ)アクリロイル基を有しているという化学構造に起因していると思われる。即ち、上記化学構造により、高い輝度を有するという性能が得られるものと思われる。更に、後述する着色パターン中においては、特定染料化合物が有するビニル基、又は(メタ)アクリロイル基において、特定染料化合物同志が重合するか、特定染料化合物とは異なる重合性化合物と重合するか、又はバインダーと重合して化学的に結合するか、のいずれか少なくとも一つの重合が生じているため(以下、このような重合を生じた特定染料化合物を「特定染料重合体」ともいう。)、着色パターン中で固定されており、それ故にオーバーコート適性に優れるという性能が得られるものと思われる。
本発明に係る前述の(Y−1)〜(Y−5)から選ばれるいずれか一つで表される染料化合物は、下記スキームで示される製造方法を利用し、染料化合物を製造するための染料中間体を用いて特定染料化合物を製造することが、純度の高い染料化合物が得られるので好ましい。
本発明に係る染料化合物の製造は、下記スキームにおける前半のスキームで示されるとおり、一般式1で表されるアニリン化合物と、一般式2で表されるハロゲン化合物とを、ピコリンの共存の下で反応させて、下記一般式3で表される染料中間体を製造し、得られた染料中間体を用いて染料化合物を製造する製造方法により行われる。
上記スキーム中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。RはSO、又はCORを表す。R及びRは、無置換または置換基を有する、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基を表す。XはCl、Br、I、又はFを表す。
一般式1中のR、即ち、炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖構造又は分岐構造のいずれでもよく、無置換のものでも、更に置換基で置換されているものが含まれるが、無置換のものが好ましい。Rで表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基等が挙げられる。中でも、色純度や耐熱性の観点から、ターシャリーブチル基が好ましい。
一般式2中のRが表すSO、又はCORにおけるR及びR、即ち、無置換または置換の、炭素数1〜10のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基としては、具体的には、以下のものが含まれる。
及びRの炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のものが含まれ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、3−ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドシル基、テトラデシル基などが例示される。
炭素数1〜10のアルキル基は、置換されていてもよく、置換基としては、メトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ビニル基等のアルケニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシアルキルオキシカルボニル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基などが挙げられる。
これらの置換基の中では、2−{(メタ)アクリロイルオキシ}エチルオキシカルボニル基が好ましく、特に2−(アクリロイルオキシ)エチルオキシカルボニル基が更に好ましい。
一般式2におけるXは、好ましくはClである。
及びRの炭素数6〜20のアリール基は、無置換のものでも、更に置換基を有するものでもよい。
無置換のアリール基としては、フェニル基が好ましい。
置換アリール基の置換基としては、メチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、クロル等のハロゲン原子、エトキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。これらの置換基のうち、ビニル基、(メタ)アクリロイルオキシ基が好ましい。具体的な置換アリール基としては、2−メチルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−クロロフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)フェニル基、スチリル基、4−アクリロイルフェニル基、4−メタクリロイルフェニル基等が挙げられる。中でも、オーバーコート適性の観点から、R、Rで表される炭素数6〜20のアリール基としては、スチリル基、及び4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル基が好ましく、更に、スチリル基、及び4−アクリロイルオキシフェニル基が好ましく、4−スチリル基が特に好ましい。
(一般式3で表される化合物の製造方法)
一般式1で表される化合物、及びその合成方法は、欧州特許出願公開第0571959号明細書にされている。一般式1で表される化合物及びピコリンを、例えば、テトラヒドロフランと酢酸エチルの混合溶媒等の反応溶媒に溶解させた混合溶液中に、一般式2で表される化合物を滴下し、反応液を攪拌させた後、貧溶媒を用いて晶析させることにより、一般式3で表される化合物を得る。一般式1で表される化合物と、一般式2で表される化合物とを反応させる際に、ピコリンを共存させることにより、晶析させた一般式3で表される化合物の着色が抑制され、一般式3で表される化合物を純度よく得ることができる。一般式3で表される化合物が着色していると、染料化合物の純度も低下して、染料化合物の輝度を低下させてしまうため、着色が抑制された、純度の高い一般式3で表される化合物、即ち、染料化合物の中間体(染料中間体)が得られる製造方法が好ましい。
ピコリンの量は、一般式1で表される化合物1質量部に対して0.4質量部〜2質量部であることが好ましい。反応温度は0℃〜50℃が好ましく、反応溶媒の量は、一般式1で表される化合物の量に対して、質量基準で1倍〜20倍であることが好ましい。
反応溶媒は一般式1で表される化合物や一般式2で表される化合物と反応しないものであれば特に限定はない。例えば、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどが挙げられる。反応溶媒は二種以上混合して使用してもよい。
(染料化合物の製造方法)
例えば、一般式3で表される染料中間体、オルトギ酸トリエチル、トルエン、及び酢酸の混合溶液を攪拌させた後、貧溶媒を用いて晶析させて、染料化合物を得る。
<着色硬化性組成物>
本発明に係る着色硬化性組成物は、前述の(Y−1)〜(Y−5)から選ばれるいずれか1つで表される染料化合物(特定染料化合物)と、特定染料化合物とは構造の異なる重合性化合物(以下、単に「重合性化合物」ともいう。)と、を含む。好ましくは重合開始剤を更に含む。
本発明に係る着色硬化性組成物は、更に、必要に応じて、その他の色材、バインダー、架橋剤、界面活性剤、有機溶剤などを含有しても良い。
−重合性化合物−
本発明の着色硬化性組成物は、更に、重合性化合物の少なくとも1種を含有する。重合性化合物を含むことで、より良好な着色パターンが形成される。
重合性化合物としては、例えば、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性の化合物が挙げられる。少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物としては、公知の化合物の中から適宜選択することができ、例えば、特開2006−23696号公報の段落番号0010〜0020に記載の化合物、特開2006−64921号公報の段落番号0027〜0053に記載の化合物を挙げることができる。
本発明に係る着色硬化性組成物においては、重合性化合物の化学構造、単独使用か併用か、添加量等の詳細については、着色硬化性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定することができる。例えば、硬化感度の観点では、1分子あたりのエチレン性不飽和二重結合の含有量が多い化学構造を有するものが好ましく、多くの場合は1分子あたりのエチレン性不飽和二重結合の個数(以下、「官能数」ともいう。)が2以上のものが好ましい。また、着色パターンの強度を高める観点では、官能数が3以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、硬化感度と着色パターンの強度の両方を調節する方法も有効である。また、着色硬化性組成物に含有される他の成分(例えば、重合開始剤、着色剤(顔料)、バインダー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
重合性化合物としては、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン付加重合性化合物も好適であり、例えば、特開昭51−37193号公報、特公平2−32293号公報、特公平2−16765号公報に記載のウレタンアクリレート、特公昭58−49860号公報、特公昭56−17654号公報、特公昭62−39417号公報、特公昭62−39418号公報に記載のエチレンオキサイド骨格を有するウレタン化合物も好適である。その他の例として、特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52−30490号公報の各公報に記載のポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるエポキシアクリレート等の多官能の(メタ)アクリレートを挙げることができる。更に、日本接着協会誌vol.20、No.7、300頁〜308頁(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも挙げられる。
重合性化合物の具体例として、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートEO変性体(「EO」は「エチレンオキサイド」を意味する。)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートEO変性体などが挙げられる。また、重合性化合物は、上市されている市販品を用いてもよい。該市販品の例としては、NKエステル A−TMMT、NKエステル A−TMM−3、NKオリゴUA−32P、NKオリゴUA−7200(以上、新中村化学工業(株)製)、アロニックス M−305、アロニックス M−306、アロニックス M−309、アロニックス M−450、アロニックス M−402、TO−1382(以上、東亞合成(株)製)、V#802(大阪有機化学工業(株)製)、カヤラド D−330、カヤラド D−320、カヤラド D−310、カヤラド DPHA(以上、日本化薬(株)製)等が好ましい例として挙げられる。また、重合性化合物は2種以上を併用してもよく、例えば、硬化感度、及び現像性調整の観点から、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートEO変性体、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートEO変性体等のEO変性体とを組合せて用いることが好ましい。これらの組合せによりパターニング適性をより向上させることができる。
重合性化合物の着色硬化性組成物中における含有量(2種以上を含む場合は総含有量)は、本発明の効果がより効果的に奏される点で、着色硬化性組成物の全固形分に対して、10質量%〜80質量%が好ましく、15質量%〜75質量%がより好ましく、20質量%〜60質量%が特に好ましい。
−重合開始剤−
本発明の着色硬化性組成物は、重合開始剤の少なくとも一種を含有していることが好ましい。本発明における硬化の態様は、重合性化合物の重合反応により硬化する形態であれば制限はなく、熱重合又は光重合のいずれで硬化するものでもよい。本発明の着色硬化性組成物としては、光重合で硬化する組成物が好ましく、この場合には、重合開始剤として光重合開始剤を含有する組成とされる。
以下、光重合開始剤を中心に説明する。光重合開始剤は、光に感応して重合性化合物の重合を開始、促進する化合物である。中でも、波長300nm以上の活性光線に感応し、重合性化合物の重合を開始、促進する化合物が好ましい。光重合開始剤は、重合性化合物を重合させ得るものであれば特に制限はなく、特性、開始種の発生効率、吸収波長、入手性、コスト等を考慮して選ばれることが好ましい。また、波長300nm以上の活性光線に直接感応しない光重合開始剤についても、増感剤と組み合わせることで好ましく用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、ハロメチルオキサジアゾール化合物及びハロメチル−s−トリアジン化合物から選択される少なくとも1つの活性ハロゲン化合物、3−アリール置換クマリン化合物、ロフィン2量体、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、オキシム系化合物などが挙げられる。光重合開始剤の具体例は、特開2004−295116号公報の段落番号0070〜0077に記載のものが挙げられる。中でも、有機ハロゲン化化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、オキシム化合物(以下、オキシム光重合開始剤ともいう。)などが好ましく、重合反応が迅速である点等から、オキシム光重合開始剤が好ましい。
オキシム光重合開始剤としては、特に限定はなく、例えば、特開2000−80068号公報、WO02/100903A1、特開2001−233842号公報等に記載のオキシム化合物が挙げられる。
具体的な例としては、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ペンタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘキサンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−ヘプタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(エチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−[4−(ブチルフェニルチオ)フェニル]−1,2−ブタンジオン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−メチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−プロピル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、1−(O−アセチルオキシム)−1−[9−エチル−6−(2−ブチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン、2−(ベンゾイルオキシイミノ)−1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−1−オクタノン、2−(アセトキシイミノ)−4−(4−クロロフェニルチオ)−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−ブタノンなどが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
本発明においては、感度、経時安定性、後加熱時の着色の観点から、オキシム光重合開始剤として、下記式(1)又は下記式(2)で表される化合物よりなる群から選ばれる化合物がより好ましい。
式(1)において、R及びXは、各々独立に1価の置換基を表し、Aは、2価の有機基を表し、Arは、アリール基を表す。nは、0〜5の整数である。
Rとしては、高感度化の点から、アシル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トルイル基がより好ましい。
Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
Arとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。置換フェニル基の場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基が好ましい。
Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルチオキシ基、置換基を有してもよいアリールチオキシ基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、式(1)におけるnは、0〜2の整数が好ましい。
式(1)で表される化合物の例としては、下記の化合物1−1が好ましい。
式(2)中、R101はアルキル基、アルカノイル基、アルケノイル基、アリーロイル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基、ヘテロ環チオカルボニル基、ヘテロアリールチオカルボニル基、−CO−CO−Rf(Rfは置換基を有してもよい芳香環またはヘテロ芳香環)を表す。
102はアルキル基、アリール基、ヘテロ環基を示し、これらは置換されていても良い。
103、R104は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基、アリール基、ヘテロ環基を示し、これらはさらにハロゲン、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基等で置換されていても良い。
105〜R111は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリーロイル基、ヘテロアリーロイル基、アルキルチオ基、アリーロイルチオ基、ヘテロアリーロイル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、ヒドロキシ基、カルボン酸基、アミド基、カルバモイル基、シアノ基を表す。
105〜R111は電子吸引性の置換基であることが好ましく、この観点から、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基が好ましい。
式(2)で表されるオキシムエステルの具体例としては、下記に例示するものが挙げられる。
有機ハロゲン化化合物の例としては、若林等、「Bull Chem.Soc.Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭55−32070号公報、特開昭60−239736号公報、特開昭61−169835号公報、特開昭61−169837号公報、特開昭62−58241号公報、特開昭62−212401号公報、特開昭63−70243号公報、特開昭63−298339号公報、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)等に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が好適なものとして挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物の例としては、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。 また、特開2004−295116号公報の段落番号0079に記載の公知の光重合開始剤を使用してもよい。
中でも、光重合開始剤としては、オキシム化合物を好適であり、上記の化合物(1−1)が特に好ましい。
光重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
光重合開始剤の着色硬化性組成物中における含有量(2種以上の場合は総含有量)は、本発明の効果がより効果的に奏される観点から、着色硬化性組成物の全固形分に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、3質量%〜20質量%がより好ましく、4質量%〜19質量%がさらに好ましく、5質量%〜18質量%が特に好ましい。
−他の色材−
本発明の着色硬化性組成物は、上記した染料化合物に加え、さらにフタロシアニン染料やフタロシアニン顔料を含有していてもよい。
フタロシアニン染料としては、特開2013−209623号公報に記載の染料が好ましい。
フタロシアニン顔料としては、銅フタロシアニン顔料、亜鉛フタロシアニン顔料、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、及びハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が挙げられる。これらの顔料の具体例としては、ピグメント・ブルー15:6、ピグメント・グリーン7、ピグメント・グリーン36、ピグメント・グリーン58が挙げられる。緑色の着色硬化膜を形成する場合、ピグメント・グリーン58又はピグメント・グリーン36等のハロゲン化フタロシアニン顔料が好ましい。
好ましいフタロシアニン顔料として、下記一般式(P)で表される亜鉛フタロシアニン化合物が挙げられる。
一般式(P)において、A、A、A、A、A、A、A、A、A、A10、A11、A12、A13、A14、A15、及びA16は、各々独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はチオアルコキシ基を表す。
一般式(P)中のA〜A16は、好ましくは、各々独立に水素原子、塩素原子、又は臭素原子を表し、これらの少なくとも8つは臭素原子であることが好ましい。A〜A16のうち8個以上が臭素原子であることによって、黄味を帯びた明度の高い緑色を呈し、カラーフィルタの緑色の着色領域を形成するのに適している。更には、臭素原子を10個以上有する亜鉛フタロシアニン化合物が好適である。
亜鉛フタロシアニン化合物の平均組成は、マススペクトロスコピーに基づく質量分析と、フラスコ燃焼イオンクロマトグラフによるハロゲン含有量分析から容易に求められる。
亜鉛フタロシアニン化合物は、例えば、クロルスルホン酸法、ハロゲン化フタロニトリル法、溶融法等の公知の製造方法で製造できる。より具体的な製造方法については、特開2008−19383号公報、特開2007−320986号公報、特開2004−70342号公報等に詳細に記載されている。
黄色の色相を呈する既述の特定染料化合物及び/又は特定染料重合体と組み合わせて用いられる他の着色剤としては、カラーフィルタ用途に適するという観点からは、380nm以上800nm以下の波長域において、500nm以上800nm以下の波長域に最大吸収波長を有するものが好ましく、600nm以上700nm以下の波長域に最大吸収波長を有するものがより好ましい。特に、緑色の色相、すなわち600nm以上700nm以下の長域に最大吸収波長を有するものが好ましく、例えばピグメント・グリーン36やピグメント・グリーン58などが挙げられる。
なお、ピグメント・グリーン58として公知の顔料は、臭素化フタロシアニン顔料に包含される顔料である。
フタロシアニン顔料としては、平均一次粒子径が10nm〜40nmの範囲のものが好ましい。この範囲の平均一次粒子径の亜鉛フタロシアニン化合物を、既述の一般式(1)で表される染料化合物と併用することにより、分散安定性や着色力に優れ、かつ輝度が高く、コントラストの高い着色硬化性組成物を得ることができる。
なお、平均一次粒子径は、透過型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影し、二次元画像上の凝集体を構成する亜鉛フタロシアニン系顔料の一次粒子の100個につき、長い方の径(長径)と短い方の径(短径)の平均値を各々求め、それを平均した値である。
フタロシアニン顔料を用いる場合、顔料分散物を予め調製して用いることが好ましい。顔料分散物は、例えば、特開平9−197118号公報や特開2000−239544公報の記載にしたがって調製することができる。
他の着色剤としての染料又は顔料を併用する場合の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であればよく、具体的には、本発明の着色硬化性組成物の全固形分に対して、0.5質量%〜70質量%が好ましい。他の着色剤の含有比率は、特定染料化合物100質量部に対して、20質量部〜500質量部が好ましい。
−バインダー−
本発明の着色硬化性組成物は、バインダーを含んでいてもよい。バインダーとしては、アルカリ可溶性を有するアルカリ可溶性バインダーが好ましく、耐熱性、現像性、入手性等の観点から選択することができる。
アルカリ可溶性バインダーとしては、線状有機高分子重合体であり、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液で現像できるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号等の各公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられる。また、側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体も好適である。さらに、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加したもの等や、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール等が好適に挙げられる。
上記の中でも、アルカリ可溶性バインダーとしては、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。また、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
これらのうち、アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体(例えば、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=65/35[モル比])共重合体)や、上市されている市販品の例として、KS−レジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーP−シリーズ(ダイセル化学工業(株))等が好適なものとして挙げられる。
また、着色硬化性組成物をポジ型の組成物に構成する場合には、アルカリ可溶性バインダーとして、アルカリ可溶性フェノール樹脂を用いることができる。アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ビニル重合体等が挙げられる。
ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。ここで、フェノール類の例としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、ビスフェノールA等が挙げられる。アルデヒド類の例としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。フェノール類及びアルデヒド類は、一種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ノボラック樹脂の具体例としては、メタクレゾール、パラクレゾール、又はこれらの混合物とホルマリンとの縮合生成物が挙げられる。また、ノボラック樹脂には、ビスフェノールCやビスフェノールA等のフェノール系水酸基を有する低分子量成分を混合してもよい。
バインダーの重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)としては、1000〜2×10が好ましく、2000〜1×10がより好ましく、5000〜5×10が特に好ましい。
着色硬化性組成物中におけるバインダーの含有量としては、硬化性、現像性、膜の強度、及び形状等の観点から、着色硬化性組成物の全固形分に対して、10質量%〜90質量%が好ましく、20質量%〜80質量%がより好ましく、30質量%〜70質量%が更に好ましい。
−他の成分−
本発明の着色硬化性組成物は、上記成分に加え、必要に応じて、増感剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、有機溶剤、架橋剤、界面活性剤、密着改良剤、及び現像促進剤、並びに充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等の各種添加物などを含んでいてもよい。
(増感剤)
本発明の着色硬化性組成物は、増感剤を含んでもよい。増感剤としては、クリベロ〔J.V.Crivello,Adv.in Polymer Sci,62,1(1984)〕に記載のもの等が挙げられ、具体的には、ピレン、ペリレン、アクリジン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、ベンゾフラビン、N−ビニルカルバゾール、9,10−ジブトキシアントラセン、アントラキノン、ベンゾフェノン、クマリン、ケトクマリン、フェナントレン、カンファキノン、フェノチアジン誘導体などを挙げることができる。増感剤は、光重合開始剤に対して、50〜200質量%の割合で添加することが好ましい。
増感剤は、共存する光重合開始剤の感度を向上させるが、既述のように適切な増感剤を併用することで、露光波長に直接感応しない光重合開始剤をも着色硬化性組成物に適用しうるようになる利点がある。
(連鎖移動剤)
本発明の着色硬化性組成物は、連鎖移動剤を含有してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、N−フェニルメルカプトベンゾイミダゾール、1,3,5−トリス(3−メルカブトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンなどの複素環を有するメルカプト化合物、及び、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンなどの脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられる。
連鎖移動剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。連鎖移動剤の含有量は、感度バラツキを低減する点で、着色硬化性組成物の全固形分に対して、0.01質量%〜15質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましく、0.5質量%〜5質量%が特に好ましい。
(重合禁止剤)
本発明の着色硬化性組成物は、重合禁止剤を含有してもよい。重合禁止剤とは、光や熱により着色硬化性組成物中に発生したラジカル等の重合開始種に対して水素供与(又は水素授与)、エネルギー供与(又はエネルギー授与)、電子供与(又は電子授与)などを行なって重合開始種を失活させ、意図しない重合反応の開始を抑制する機能を担う。重合禁止剤の例としては、特開2007−334322号公報の段落0154〜0173に記載の重合禁止剤などが挙げられる。中でも、好ましい重合禁止剤として、p−メトキシフェノールが挙げられる。
重合禁止剤の着色硬化性組成物中における含有量は、重合性化合物に対して、0.0001質量%〜5質量%が好ましく、0.001質量%〜5質量%がより好ましく、0.001質量%〜1質量%が特に好ましい。
(有機溶剤)
本発明の着色硬化性組成物は、有機溶剤を含有することができる。有機溶剤は、各成分の溶解性や着色硬化性組成物とした場合の塗布性を満足できるものであれば特に制限はなく、バインダー等固形分の溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれる。
有機溶剤の例としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキルエステル類(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等が挙げられる。
また、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等が挙げられる。
芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が好適に挙げられる。
これらの有機溶剤は、各成分の溶解性、及びアルカリ可溶性バインダーを含む場合はその溶解性、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合することも好ましい。この場合、特に好ましくは、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である。
有機溶剤の着色硬化性組成物中における含有量としては、組成物中の全固形分濃度が5質量%〜80質量%になる量が好ましく、5質量%〜60質量%になる量がより好ましく、10質量%〜60質量%になる量が特に好ましい。
(架橋剤)
本発明の着色硬化性組成物は、補足的に架橋剤を含有することができる。架橋剤を含有することで、着色硬化性組成物を硬化させた着色硬化膜の硬度がより高められる。
架橋剤としては、架橋反応により膜硬化を行なえるものであれば、特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも1つの置換基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。なかでも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
架橋剤の具体例などの詳細については、特開2004−295116号公報の段落番号0134〜0147の記載を参照することができる。
(界面活性剤)
本発明の着色硬化性組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、又は、両性のいずれでもよいが、好ましい界面活性剤はノニオン系界面活性剤である。
ノニオン系界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン高級アルキルエーテル類、ポリオキシエチレン高級アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレングリコールの高級脂肪酸ジエステル類、シリコーン系、フッ素系界面活性剤を挙げることができる。また、界面活性剤は、上市されている市販品を用いてもよく、市販品の例として、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(JEMCO社製)、メガファック(DIC(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子(株)製)PolyFox(OMNOVA社製)等の各シリーズを挙げることができる。
界面活性剤として、下記式(W)で表される構成単位A及び構成単位Bを含み、ゲルパーミエーションクロマトグラフィで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が1,000以上10,000以下である共重合体を好ましい例として挙げることができる。
式(W)において、R及びRは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1以上4以下の直鎖アルキレン基を表し、Rは、水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、Lは、炭素数3以上6以下のアルキレン基を表す。p及びqは、重合比を表す質量基準百分率であり、pは10質量%以上80質量%以下の数値を表し、qは20質量%以上90質量%以下の数値を表す。rは、1以上18以下の整数を表す。nは、1以上10以下の整数を表す。
式(W)におけるLは、下記式(W−2)で表される分岐アルキレン基が好ましい。
式(W−2)において、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基を表し、相溶性と被塗布面に対する濡れ性の点で、炭素数1以上3以下のアルキル基が好ましく、炭素数2以上3以下のアルキル基がより好ましい。
式(W)で表される界面活性剤としての共重合体の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上5,000以下がより好ましい。
界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。界面活性剤の着色硬化性組成物中における含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択することができる。
(密着改良剤)
本発明の着色硬化性組成物は、密着改良剤を含有してもよい。密着改良剤は、基材となる無機物、例えば、ガラス、シリコン、酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン化合物、金、銅、アルミニウム等と硬化膜との密着性を向上させる化合物である。具体的には、シランカップリング剤、チオール系化合物等が挙げられる。密着改良剤としてのシランカップリング剤は、界面の改質を目的とするものであり、特に限定することなく、公知のものを使用することができる。
シランカップリング剤としては、特開2009−98616号公報の段落0048に記載のシランカップリング剤が好ましく、中でもγ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシランやγ−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランがより好ましい。
密着改良剤は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。密着改良剤の着色硬化性組成物中における含有量は、着色硬化性組成物の全固形分量に対して、0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.2質量%〜5質量%がより好ましい。
(現像促進剤)
本発明の着色硬化性組成物は、現像促進剤を含有してもよい。現像促進剤を含有することで、非露光領域のアルカリ溶解性を促進し、着色硬化性組成物の現像性の更なる向上を図ることができる。現像促進剤としては、分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸化合物、分子量1000以下の低分子量フェノール化合物が好ましい。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、ケイ皮酸ベンジル、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等が挙げられる。
(他の添加物)
本発明の着色硬化性組成物は、必要に応じて、他の各種添加物、例えば、充填剤、上記以外の高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、凝集防止剤等を添加することができる。これら添加物としては、特開2004−295116号公報の段落〔0155〕〜〔0156〕に記載のものを挙げることができる。本発明の着色硬化性組成物においては、特開2004−295116号公報の段落〔0078〕に記載の光安定剤、同公報の段落〔0081〕に記載の熱重合防止剤を含有することができる。
〜着色硬化性組成物の調製〜
本発明の着色硬化性組成物の調製は、例えば、特定染料化合物と、重合性化合物と、重合開始剤と、必要によりバインダー、各種添加剤とを混合することにより調製することができる。
着色硬化性組成物の調製に際しては、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、各成分を混合した後、フィルタにより濾過することが好ましい。フィルタは、従来、ろ過用途等に用いられているものが特に限定されることなく用いられる。具体的には、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む)等から選ばれる樹脂素材を用いて形成されたフィルタが挙げられる。これらフィルタ素材のなかでも、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
フィルタの孔径は、0.01μm〜7.0μm程度が適しており、好ましくは0.01μm〜2.5μm程度、さらに好ましくは0.01μm〜2.0μm程度である。フィルタの孔径を上記範囲とすることにより、後工程において均一な着色硬化性組成物の調製を阻害する、微細な異物が確実に除去され、均一及び平滑な着色パターンの形成が可能な着色硬化性組成物となる。
フィルタを使用する際、異なるフィルタを組み合わせてもよい。その際、第1のフィルタを用いたフィルタリングは、1回のみでもよいし、2回以上行なってもよい。また、上述した範囲内で異なる孔径のフィルタを組み合わせて、第1のフィルタを複数のフィルタからなるものとして、第1回目のフィルタリングとしてもよい。ここでいう孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルタとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
第2のフィルタは、上述した第1のフィルタと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
また、例えば、第1のフィルタでのフィルタリングは、顔料分散物のみに対して行い、顔料分散物に他の成分を混合して着色硬化性組成物とした後に、第2のフィルタリングを行なってもよい。
本発明の着色硬化性組成物は、固体撮像素子用のカラーフィルタ、液晶表示装置用のカラーフィルタ、印刷用インク、インクジェット用インク等の各種の用途に適用することができる。
<カラーフィルタ>
本発明に係るカラーフィルタは、本発明に係る既述の着色硬化性組成物を用いた着色膜、好ましくは着色パターン、を有している。本発明のカラーフィルタは、本発明に係る着色硬化性組成物を用いて形成された着色硬化膜で構成された画素を、好ましくは支持体上に設けて構成されている。
本発明に係る着色硬化性組成物を用いて形成された着色硬化膜で構成された画素は、特定染料化合物又は特定染料重合体を含有することで、最大吸収波長での吸収ピークがシャープで色相に優れ、高い輝度を有している。また、本発明のカラーフィルタは、本発明の染料化合物又は染料重合体を含有することで、着色領域の色相が良好で高い輝度を呈すると共に、オーバーコート適性に優れている。
本発明に係るカラーフィルタは、既述の特定染料化合物を含むこと以外は、特に制限されるものではなく、公知の方法により製造することができる。
支持体上に着色硬化性組成物を付与する方法には、支持体上に、本発明に係る着色硬化性組成物を含む塗布液を常法により塗布する塗布法、又は支持体を着色硬化性組成物の溶液に浸漬する浸漬法などの方法が含まれる。支持体上に付与された着色硬化性組成物を含む塗布液は乾燥されて、着色硬化性組成物からなる着色膜を形成される。支持体上の着色膜は、パターン様に、又は全面に亘って硬化させることで着色硬化膜が得られる。また、パターン様の着色硬化膜を形成する場合、支持体上にインクジェット法により所望の領域に選択的に着色硬化性組成物を付与し、付与された着色硬化性組成物を硬化させて、着色パターンを形成してもよい。また、捺染やオフセット印刷などの公知の印刷法を適用して所望の領域に選択的に着色硬化性組成物を形成したのち、硬化させて、着色パターンを形成してもよい。
特にカラーフィルタを製造する場合、高精細なパターンを形成する観点から、以下に示す方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)が好適である。すなわち、本発明のカラーフィルタは、着色硬化性組成物を支持体上に付与し、着色膜を形成する工程(着色膜形成工程)と、着色膜をパターン様に露光し、現像することでパターン様の着色硬化膜を形成する工程(着色パターン形成工程)と、を有する製造方法により最も好適に製造される。
−着色膜形成工程−
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、支持体上に直接又は他の層を介して、既述の本発明の着色硬化性組成物を所望の方法により付与し、着色硬化性組成物からなる着色膜(着色硬化性組成物層)を形成する。形成された着色膜に対しては、必要に応じて、予備硬化(プリベーク)を行なって乾燥させてもよい。
支持体としては、例えば、液晶表示装置等に用いられる無アルカリガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコン基板や、プラスチック基板等が挙げられる。また、これらの支持体上には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されていたり、密着促進等のために透明樹脂層が設けられたりしていてもよい。また、支持体上には必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために、下塗り層を設けてもよい。プラスチック基板は、その表面に、ガスバリヤー層及び耐溶剤性層から選ばれる少なくとも1つの層を、さらに有していることが好ましい。
支持体として、薄膜トランジスター(TFT)方式カラー液晶表示装置の薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板(以下、「TFT方式液晶駆動用基板」という。)を用い、この駆動用基板上にも、本発明の着色硬化性組成物を用いてなる着色パターンを形成し、カラーフィルタを作製することができる。
TFT方式液晶駆動用基板における基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。例えば、TFT方式液晶駆動用基板の表面に、窒化ケイ素膜等のパッシベーション膜を形成した基板を用いることができる。
着色硬化性組成物を支持体上に付与する方法としては、回転塗布、スリット塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布、インクジェット等の塗布方法が挙げられる。スリット塗布による方法の中では、スリット・アンド・スピン法、スピンレス塗布法等のスリットノズルを用いる方法(以下、スリットノズル塗布法)が好ましい。スリットノズル塗布法において、スリット・アンド・スピン塗布法とスピンレス塗布法は、塗布基板の大きさによって条件は異なるが、例えば、スピンレス塗布法により第五世代のガラス基板(1100mm×1250mm)に着色硬化性組成物を塗布する場合、スリットノズルからの着色硬化性組成物の吐出量は、通常500〜2000マイクロリットル/秒、好ましくは800〜1500マイクロリットル/秒であり、また塗工速度は、通常50〜300mm/秒、好ましくは100〜200mm/秒である。
また、着色硬化性組成物の固形分濃度としては、通常10〜20質量%、好ましくは13〜18質量%である。
着色膜形成後には、プリベーク処理を施すことが好ましく、必要によりプリベーク前に真空処理を施してもよい。真空乾燥の条件は、真空度が、通常、13.33Pa(0.1torr)〜133.32Pa(1.0torr)、好ましくは26.66Pa(0.2torr)〜66.66Pa(0.5torr)程度である。また、プリベーク処理は、ホットプレート、オーブン等を用いて50℃〜140℃の温度範囲で、好ましくは70℃〜110℃程度であり、10秒〜300秒の条件にて行なうことができる。なお、プリベーク処理には、加熱処理にさらに高周波処理などを併用してもよい。また、支持体上に塗布された着色硬化性組成物層の乾燥を行う場合、プリベーク処理に代えて高周波処理を単独で行うことも可能である。
また、着色硬化性組成物により形成される着色膜の厚みは、目的に応じて適宜選択される。液晶表示装置用カラーフィルタにおいては、0.2μm〜5.0μmの範囲が好ましく、1.0μm〜4.0μmの範囲が更に好ましく、1.5μm〜3.5μmの範囲が最も好ましい。また、固体撮像素子用カラーフィルタにおいては、0.2μm〜5.0μmの範囲が好ましく、0.3μm〜2.5μmの範囲が更に好ましく、0.3μm〜1.5μmの範囲が最も好ましい。なお、着色膜の厚みは、プリベーク後の膜厚である。
−着色パターン形成工程−
着色パターン形成工程では、支持体上に形成された着色膜(着色硬化性組成物層)に対して、パターン様の露光(パターン露光)と、現像とが行なわれる。
パターン露光は、例えばフォトマスクを介して光照射することにより行なわれる。露光は、着色膜中の色材の酸化褪色を抑制するため、チャンバー内に窒素ガスを流しながら行なうことができる。
露光に適用し得る光もしくは放射線としては、g線、h線、i線、j線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100〜10000mJ/cmの露光量で照射することが好ましい。光源としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視及び紫外の各種レーザー光源、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等を使用してもよい。
レーザー光源を用いた露光方式では、光源として紫外光レーザーを用いることが好ましい。照射光は、波長が300nm〜380nmの範囲である波長の範囲の紫外光レーザーが好ましく、さらに好ましくは300nm〜360nmの範囲の波長である紫外光レーザーがレジストの感光波長に合致しているという点で好ましい。具体的には、特に出力が大きく、比較的安価な固体レーザーのNd:YAGレーザーの第三高調波(355nm)や、エキシマレーザーのXeCl(308nm)、XeF(353nm)を好適に用いることができる。
被露光物(パターン)の露光量としては、1mJ/cm〜100mJ/cmの範囲であり、1mJ/cm〜50mJ/cmの範囲がより好ましい。露光量がこの範囲であると、パターン形成の生産性の点で好ましい。
露光装置としては、特に制限はないが、市販されているものとして、LE5565A(日立ハイテクノロジーズ社製)、Callisto(ブイテクノロジー株式会社製)やEGIS(ブイテクノロジー株式会社製)やDF2200G(大日本スクリーン株式会社製)などが使用可能である。また、上記以外の装置も使用可能である。
本発明のカラーフィルタの製造方法を液晶表示装置用のカラーフィルタの製造に適用する際には、プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機により、主としてh線、i線を照射する露光方法が好ましい。また、本発明のカラーフィルタの製造方法を固体撮像素子用のカラーフィルタの製造に適用する際には、ステッパー露光機にて主としてi線を照射する露光方法が好ましい。なお、TFT方式液晶駆動用基板を用いてカラーフィルタを製造する際には、用いられるフォトマスクは、画素(着色パターン)を形成するためのパターンの他、スルーホールあるいはの字型の窪みを形成するためのパターンが設けられているものが使用される。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源が必要な場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学工業社より上市されている、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを使用できる。更に一層短い波長が必要とされる場合、米国特許第6,084,250号明細書に記載の、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDが挙げられる。また、入手が可能な他の紫外LEDを使用してもよい。特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、中でも340〜370nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
紫外光レーザーは平行度が良好なので、露光の際にマスクを使用せずとも、パターン様に露光ができる。しかし、マスクを用いてパターン露光した場合、さらにパターンの直線性が高くなるのでより好ましい。
続いて、パターン露光後の着色膜は、現像液で現像が行なわれる。これにより、着色パターンを形成することができる。現像では、パターン露光における非露光領域の着色膜(着色膜の未硬化部)を現像液に溶出させ、着色膜の硬化部のみを基板上に残存させる。
現像は、デイップ方式、シャワー方式、スプレー方式などの方法により行なうことができる。また、スウィング方式、スピン方式、超音波方式などを組み合わせてもよい。現像は、着色膜が現像液に触れる前にあらかじめ被現像面を水等で湿しておき、現像ムラを防ぐ処理を採った後に行なってもよい。また、現像処理は、パターン露光後の着色膜を有する支持体を傾斜させて行なってもよい。固体撮像素子用のカラーフィルタを製造する場合は、スピンコーター上で現像処理する、いわゆるパドル現像を適用してもよい。
現像液は、未硬化部における着色膜を溶解する一方、硬化部を溶解しないものであれば使用可能である。例えば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性水溶液を用いることができる。有機溶剤としては、本発明の着色硬化性組成物を調製する際に使用可能な既述の有機溶剤が挙げられる。
アルカリ性の水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解したアルカリ性水溶液が挙げられる。この場合、アルカリ濃度は、好ましくはpH11〜13、更に好ましくはpH11.5〜12.5となるように調整されるのがよい。
アルカリ性水溶液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。
現像温度としては、通常は20℃〜30℃の温度範囲が好ましく、現像時間としては20秒〜90秒が好ましい。
現像処理後は、余剰の現像液を洗浄除去するリンス処理を行なうことが好ましい。リンス処理は、通常は純水で行なうが、省液のため、洗浄初期は使用済の純水を使用し、仕上げに未使用の純水で処理してもよい。更に、基板を傾斜させて洗浄してもよく、また超音波照射を併用してもよい。
リンス処理後には、乾燥を施した後、硬化を促進させるために加熱処理(ポストベーク)を施すことも好ましい。ポストベークは通常、約150℃〜250℃の加熱処理により行なわれる。ポストベークは、現像後の塗布膜を上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行なうことができる。
以上の各工程を、所望の色相数に合わせて各色毎に順次繰り返し行うことにより、複数色の着色パターンが着色画素として形成されたカラーフィルタを作製することができる。
上記工程のほか、本発明のカラーフィルタの製造方法では、形成された着色パターンに対して、さらに紫外線照射を行なって後露光を施してもよい。
後露光が行なわれた着色パターンに対し、さらに加熱処理を行なってもよい。加熱処理することにより、着色パターンをより硬化させることができる。加熱処理は、例えば、ホットプレート、各種ヒーター、オーブンなどにより行なえる。加熱処理時の温度は、100℃〜300℃が好ましく、更に好ましくは150℃〜250℃である。また、加熱時間は、10分〜120分程度が好ましい。
本発明に係るカラーフィルタは、本発明に係る特定染料化合物を用いていることから、画像表示したときの彩色が鮮やかでコントラストが高く、耐熱性に優れている。また、後述するように、公知のCCFLのみならず、白色LEDをバックライトとして用いた場合において、良好な色相を再現しうるという優れた効果を奏する。
本発明に係るカラーフィルタは、液晶表示装置などの画像表示装置や、固体撮像素子に用いることが可能であり、特に液晶表示装置の用途に好適である。液晶表示装置に用いた場合、染料を着色剤として用い、良好な色相を達成しながら、分光特性及びコントラストに優れた画像の表示が可能となり、更には、白色LEDに対する適性に優れたものとなる。
本発明に係る着色硬化性組成物の用途としては、上記において主にカラーフィルタの着色パターンの形成用途を中心に説明したが、カラーフィルタを構成する各画素を隔離するブラックマトリックスの形成にも適用することができる。ブラックマトリックスは、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色顔料の遮光顔料を含有する着色硬化性組成物を用い、塗布、露光、及び現像の各工程を経て、その後、必要に応じて、ポストベークすることにより形成することができる。
本発明の着色硬化性組成物を基板上に付与して着色膜を形成する場合、着色膜の乾燥厚みとしては、一般に0.3μm〜5.0μmであり、好ましくは0.5μm〜3.5μmであり、最も望ましくは1.0μm〜2.5μmである。
<画像表示装置>
画像表示装置は、既述の本発明に係るカラーフィルタ、又は既述の本発明に係るカラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタを備えている。画像表示装置は、既述の特定染料化合物又は特定染料重合体を含む画素を有するカラーフィルタを備えるため、表示画像は鮮やかでコントラストが高く、長期に亘り安定した画像の表示が可能である。
画像表示装置の定義や各表示装置の説明は、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置、に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、なかでも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に用いたときにその効果が著しい。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。更に、本発明のカラーフィルタは、IPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter
On Array)方式にも供することが可能である。COA方式の液晶表示装置にあっては、カラーフィルタに対する要求特性は前述のような通常の要求特性に加え、層間絶縁膜に対する要求特性、即ち低誘電率及び剥離液耐性が必要である。本発明のカラーフィルタは、紫外光レーザーによる露光方法に加え、本発明が規定する画素の色相や膜厚を選択することによって、露光光である紫外光レーザーの透過性を高めるものと考えられる。これによって、着色画素の硬化性が向上し、欠けや剥がれ、ヨレのない画素を形成できるので、TFT基板上に直接または間接的に設けた着色層の、特に剥離液耐性が向上し、COA方式の液晶表示装置に有用である。低誘電率の要求特性をより向上させるためには、カラーフィルタ層の上にさらに、樹脂被膜を設けてもよい。
COA方式により形成される着色層には、着色層上に配置されるITO電極と着色層の下方の駆動用基板の端子とを導通させるために、一辺の長さが1μm〜15μm程度の矩形のスルーホールあるいはコの字型の窪み等の導通路を形成する必要であり、導通路の寸法(即ち、一辺の長さ)を5μm以下にすることが特に好ましいが、硬化性が良好な着色層を有する本発明のカラーフィルタを用いることにより、5μm以下の導通路を容易に形成することも可能である。
既述の画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
液晶表示装置、及び有機EL表示装置は、本発明に係るカラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなどさまざまな部材から構成される。本発明に係るカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示装置及び有機EL表示装置に適用することができる。
これらの部材については、例えば、「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊ディスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木 隆明)などに記載されている。
本発明に係るカラーフィルタを液晶表示装置に用いると、バックライトとして冷陰極管の三波長管や赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)と組み合わせたときに高いコントラストを実現できる。本発明の着色硬化性組成物を用いて得られた着色画素を有するカラーフィルタは、450nm近辺と550nm近辺の波長に発光スペクトルを有するLED光源をバックライトとする場合に、特に好ましい色相が得られ、高い色再現性が得られる。
特に好ましいバックライトとしては、430nm〜470nmの範囲内に発光強度のピーク波長を有するLED光源が挙げられる。
即ち、本発明に係る着色硬化性組成物を用いて得られた着色画素を有するカラーフィルタと、430nm〜470nmの範囲内に発光強度のピーク波長を有するLEDバックライトと、を備える液晶表示装置は、特に良好な画像を提供しうる液晶表示装置となる。
また、本発明に係る着色硬化性組成物を用いて得られた着色パターンを有するカラーフィルタと、430nm〜470nmの範囲内に発光強度のピーク波長を有する蛍光体と、を備える有機EL表示装置は、輝度が高く、色再現性の良好な画像を提供しうる画像表示装置となる。
430nm〜470nmの範囲内に発光強度のピーク波長を有するLEDバックライトとしては、Y蛍光体:YAG系蛍光体、TAG系蛍光体、α−サイアロン蛍光体、G蛍光体:β−サイアロン蛍光体、シリケート系蛍光体、BSS蛍光体、BSON蛍光体、R蛍光体:CASN蛍光体、SCASN蛍光体などが挙げられ、いずれも本発明の画像表示装置に適用することができる。
<固体撮像素子>
本発明に係るカラーフィルタは、固体撮像素子用途としても好ましく用いることができる。固体撮像素子の構成としては、本発明に係るカラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
支持体上に、固体撮像素子(CCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサー、等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、フォトダイオード及び転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、デバイス保護膜上に、本発明に係るカラーフィルタを有する構成である。
更に、デバイス保護層上であってカラーフィルタの下(支持体に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
以下に示す合成スキームに準じて、(Y−1)〜(Y−5)で表される染料化合物を合成した。
[合成例1]<(Y−1)で表される染料化合物(以下、「染料Y−1」ともいう。)の合成>
−中間体A−1の合成−
化合物(A)(欧州特許出願公開第0571959号明細書に記載の方法にて合成)を用意し、上記の合成スキームにしたがって、まず化合物(A)100部、γ−ピコリン55部、テトラヒドロフラン300部、及び酢酸エチル600部の混合溶液を5℃まで冷却し、これにp−スチレンスルホニルクロリド114部を反応温度20度以下で滴下した。反応液を室温で3時間攪拌した後、析出物をろ過し、アセトニトリルで洗浄することにより、150部の中間体A−1を得た。収率は、91%であった。
得られた中間体A−1の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,9H),5.4(d,1H),5.6(s,1H),6.0(d,1H),6.8(q,1H),7.2(d,2H),7.6(d,2H),7.8(t,4H),10.8(s,1H),12.9(s,1H)
−染料Y−1の合成−
続いて、上記の合成スキームに従って、中間体A−1 50部、酢酸14部、トルエン150部、及び、オルトギ酸エチル140部の混合溶液を80℃で4時間攪拌した。冷却後、イソプロパノール/水の混合溶液600部を加え、析出物をろ取することにより、46部の染料Y−1を得た。収率は、76%であった。
得られた染料Y−1の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.5(s,18H),5.4(d,2H),5.9(d,2H),6.8(q,2H),7.2(d,4H),7.6(d,4H),7.7(d,4H),7.8(d,4H),8.3(s,1H),10.9(s,2H),15.6(s,1H)
[合成例2]<(Y−2)で表される染料化合物(以下、「染料Y−2」ともいう。)の合成>
−中間体A−2の合成−
p−スチレンスルホニルクロリドに代えて、4−アクリロイルオキシベンゼンスルホニルクロリドを用いたこと以外は、合成例1における中間体A−1の合成と同様にして、中間体A−2を合成した。
得られた中間体A−2の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ1.3(s,9H),5.5(d,1H),5.6(s,1H),6.0(m,2H),7.2(d,2H),7.6(d,2H),7.9(t,4H),10.8(s,1H),12.9(s,1H)
−染料Y−2の合成−
中間体A−1に代えて中間体A−2を用いたこと以外は、合成例1における染料Y−1の合成と同様にして、染料Y−2を合成した。
得られた染料Y−2の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.5(s,18H),5.5(d,2H),6.2(m,4H),7.2(d,4H),7.6(d,4H),7.7(d,4H),7.8(d,4H),8.3(s,1H),10.9(s,2H),15.5(s,1H)
[合成例3]<(Y−3)で表される染料化合物(以下、「染料Y−3」ともいう。)の合成>
−中間体A−3の合成−
p−スチレンスルホニルクロリドに代えて、4−メタクリロイルオキシベンゼンスルホニルクロリドを用いたこと以外は、合成例1における中間体A−1の合成と同様にして、中間体A−3を合成した。
得られた中間体A−3の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl
δ1.3(s,9H),2.0(s,3H),5.5(s,1H)6.2(d,1H),6.4(d,1H),7.4(d,2H),7.6(d,2H),7.8(t,4H),10.8(s,1H),12.9(s,1H)
−染料Y−3の合成−
中間体A−1に代えて中間体A−3を用いたこと以外は、合成例1における染料Y−1の合成と同様にして、染料Y−3を合成した。
得られた染料Y−3の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.5(s,18H),2.2(s,6H),6.2(d,4H),6.4(d,4H),7.6(d,4H),7.7(d,4H),7.8(d,4H),8.2(s,1H),10.9(s,2H),15.5(s,1H)
[合成例4]<(Y−4)で表される染料化合物(以下、「染料Y−4」ともいう。)の合成>
−中間体A−4の合成−
p−スチレンスルホニルクロリドに代えて、下記化合物(2−B)を用いたこと以外は、合成例1における中間体A−1の合成と同様にして、中間体A−4を合成した。
得られた中間体A−4の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,9H),1.6(d,3H),3.5(m,1H),4.5(m,4H),5.9(t,1H),6.1(m,1H),6.5(t,1H),7.3(d,2H),7.8(d,4H),10.5(s,1H),12.7(s,1H)
−染料Y−4の合成−
中間体A−1に代えて中間体A−4を用いたこと以外は、合成例1における染料Y−1の合成と同様にして、染料Y−4を合成した。
得られた染料Y−4の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,18H),1.6(d,6H),3.7(m,2H),4.5(m,8H),5.6(s,1H),5.9(t,2H),6.1(m,2H),6.5(t,2H),7.3(d,4H),7.4(t,1H),7.8(d,4H),8.1(d,1H)
[合成例5]<(Y−5)で表される染料化合物(以下、「染料Y−5」ともいう。)の合成>
−中間体A−5の合成−
p−スチレンスルホニルクロリドに代えて、下記化合物(2−C)を用いたこと以外は、合成例1における中間体A−1の合成と同様にして、中間体A−5を合成した。
得られた中間体A−5の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,9H),1.6(d,3H),2.5(s,3H),3.5(m,1H),4.5(m,4H),6.0(t,1H),6.1(m,1H),6.(t,1H),7.3(d,2H),7.8(d,4H),10.5(s,1H),12.7(s,1H)
−染料Y−5の合成−
中間体A−1に代えて中間体A−5を用いたこと以外は、合成例1における染料Y−1の合成と同様にして、染料Y−5を合成した。
得られた染料Y−5の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,18H),1.6(d,6H),2.5(s,6H),3.7(m,2H),4.5(m,8H),5.6(s,1H),6.0(t,2H),6.1(m,2H),6.5(t,2H),7.3(d,4H),7.4(t,1H),7.8(d,4H),8.1(d,1H)
(実施例2)
−着色硬化性組成物X−1の調製−
下記の各成分を混合して、着色硬化性組成物X−1を調製した。
<着色硬化性組成物X−1の組成>
・染料Y−1 ・・・22部
・下記化合物(P−1)(特開2013−209623に記載の化合物)・・・22部
・ジペンタエリスリトールヘキシルアクリレート[重合性化合物] ・・・30部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(質量比65/35)共重合体[アルカリ可溶性バインダー] ・・・26部
・下記化合物(1−1)[光重合開始剤] ・・・ 3部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル[溶剤] ・・・55部
−着色硬化性組成物X−2〜X−5の調製−
染料Y−1を染料Y−2〜染料Y−5に代えたこと以外は、着色硬化性組成物X−1の調製と同様にして、着色硬化性組成物X−2〜X−5を調製した。
−着色硬化性組成物X−6(比較例)の調製−
染料Y-1を下記染料Aに代えたこと以外は、着色硬化性組成物X−1の調製と同様にして、着色硬化性組成物X−6を調製した。
−着色硬化性組成物X−7(比較例)の調製−
実施例2の着色硬化性組成物X−1の調製において、染料Y-1を下記化合物に代えたこと以外は、実施例2の着色硬化性組成物X−1の調製と同様にして、着色硬化性組成物X−7を調製した。
−カラーフィルタの作製−
上記のようにして調製された着色硬化性組成物X−1〜X−5、着色硬化性組成物X−6、及びX−7を用いて、以下のようにしてカラーフィルタを作成した。
ガラス〔コーニング社製;EAGLE−XG(商品名:厚さ0.7mm)〕上に、上記で得た着色硬化性組成物X−1〜X−7を順次、スピンコート法で塗布した後、80℃で2分間の条件にて揮発成分を揮発させ、塗布膜(着色膜)1を形成した。冷却後、この塗布膜1にi線〔波長365nm〕を照射した。i線照射用の光源には、超高圧水銀ランプを用い、平行光に調整してからプロキシミティー・ギャップを200μmとしてストライプ状のパターニングマスクを介して照射した。このときの照射光量は、50mJ/cmとした。露光終了後、0.045質量%水酸化カリウム系現像液(富士フイルムエレクトロニクスマテリアル社製CDK−1を純水で100倍に希釈した現像液)で現像し、緑色画素パターンを得た。次いで、画素パターンを230℃で90分間、ポストベーク処理を行ない、膜厚2μmの緑色の着色パターンを有するガラス基板(カラーフィルタ)を得た。
(評価)
上記のようにして調製された着色硬化性組成物X−1〜X−5、着色硬化性組成物X−6、及びX−7について、下記の評価を行った。評価結果は下記表1に示す。
−1.耐熱性−
ガラス〔コーニング社製;EAGLE−XG(商品名:厚さ0.7mm)〕上に、上記で得た着色硬化性組成物X−1〜X−7を順次、スピンコート法で塗布した後、80℃で2分間の条件にて揮発成分を揮発させ、塗布膜(着色膜)1を形成した。冷却後、この塗布膜1にi線〔波長365nm〕を照射した。i線照射用の光源には、超高圧水銀ランプを用い、平行光に調整してから照射した。このときの照射光量は、50mJ/cmとした。次いで、照射後の塗布膜1を230℃で90分間、ポストベーク処理を行ない、膜厚2μmの着色硬化膜1を得た。得られた着色硬化膜のポストベーク前後における色差(ΔEab)を測定し評価した。ΔEabは、数値が小さいほど、色相変化が小さく、耐熱性に優れていることを示す。
−2.輝度−
上記で得た着色層の透過スペクトルを、顕微分光測定装置(オリンパス(株)社製、型番OSP−SP200)を用いて測定した。得られた透過スペクトルより、CIE1931表色系における色度座標(x,y)=(0.300,0.600)におけるY値を求めた。Y値が大きいほど高輝度であるといえる。
−3.オーバーコート適性−
上記の「1.耐熱性」と同様にして着色硬化膜を形成した後、この着色硬化膜にジエチレングリコールエチルメチルエーテル/メチルメトキシプロピオネート(オーバーコート溶剤)の混合溶剤を塗布したのち、混合溶剤を除去し、溶剤塗布前の吸収スペクトルの吸光度に対する、塗布後の吸光度の割合をピーク残存率として求めた。溶剤塗布後のピーク残存率を以下の評価基準に従って評価した。ピーク残存率が少ないほど、オーバーコート適性に優れているといえる。
<評価基準>
A:ピーク残存率が95%以上である。
B:ピーク残存率が70%以上95%未満である。
C:ピーク残存率が70%未満である。
―4.溶解性―
上記で合成した染料化合物0.5質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル6.6質量部に溶解させ、15℃下で3日間静置させたものを、以下の評価基準に従って評価した。
<評価基準>
A:3日後、析出なし。
B:3日後、析出あり。
C:プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液に完溶しない
表1に示された結果から、本発明に係る特定染料化合物を用いた着色硬化性組成物では、比較用の染料A又は染料Bを用いた着色硬化性組成物に比べ、オーバーコート適性に優れていることが分かる。
(参考例)
[合成例A]−中間体A-1の合成−
γ-ピコリンに代えて、ピリジンを用いたこと以外は、合成例1における中間体A-1の合成と同様にして、中間体A-1を合成した。
得られた中間体A−1の構造確認をNMRにより行った結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz、CDCl)δ1.3(s,9H),5.4(d,1H),5.6(s,1H),6.0(d,1H),6.8(q,1H),7.2(d,2H),7.6(d,2H),7.8(t,4H),10.8(s,1H),12.9(s,1H)
−染料C(比較例)の合成−
実施例1のY−1の調製において、染料Y−1を先述の合成例Aにおける中間体A−1の合成により得られた中間体A−1に代えたこと以外は、実施例1の染料Y−1の合成と同様にして、染料Cを合成した。
−着色硬化性組成物Cの調整−
実施例2の着色硬化性組成物X−1の調製において、染料Y−1を染料Cに代えたこと以外は、実施例2の着色硬化性組成物X−1の調製と同様にして、着色硬化性組成物Cを調製した。
―染料中間体の製造方法の評価―
前述の合成例1における中間体A−1の合成により得られた中間体A−1と、前述の合成例Aにより得られた中間体A−1の、HPLC純度及び結晶の色を評価した。
結果を下記表2に示す。
表2に示されるように、中間体の合成にピコリンを用いることにより、着色性の不純物の生成を抑制することができることが分かる。
−染料中間体の製造方法による輝度の評価−
先述した「2.輝度」と同様の方法により、実施例2の着色硬化性組成物X−1と、着色硬化性組成物Cの輝度を評価した。
結果を下記表3に示す。

Claims (11)

  1. 下記(Y−1)〜(Y−5)から選ばれるいずれか1つで表される染料化合物。

  2. 請求項1に記載の染料化合物と、該染料化合物とは構造の異なる重合性化合物と、を含む着色硬化性組成物。
  3. 更に、フタロシアニン染料及びフタロシアニン顔料から選ばれる少なくとも一つの着色剤を含む、請求項2に記載の着色硬化性組成物。
  4. 更に、重合開始剤を含む請求項2又は請求項3に記載の着色硬化性組成物。
  5. 前記重合開始剤が、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤である請求項4に記載の着色硬化性組成物。
  6. 更に、アルカリ可溶性バインダーを含む請求項2〜請求項5のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物。
  7. 請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物を用いた着色膜を有するカラーフィルタ。
  8. 支持体上に、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の着色硬化性組成物を付与して着色膜を形成する着色膜形成工程と、
    形成された着色膜をパターン様に露光し、パターン様に露光された着色膜を現像して、パターン様の着色硬化膜を形成する着色パターン形成工程と、
    を有するカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項7に記載のカラーフィルタを備えた画像表示装置。
  10. 請求項7に記載のカラーフィルタを備えた固体撮像素子。
  11. 下記一般式1で表されるアニリン化合物と、下記一般式2で表されるハロゲン化合物とを、ピコリンの共存の下で反応させて、下記一般式3で表される染料中間体を製造し、前記染料中間体を用いて、下記一般式4で表される染料化合物を製造する染料化合物の製造方法。

    一般式1中、Rはターシャリーブチル基を表す。

    一般式2中、Rは4−スチリルスルホニル基、4−(メタ)アクリロイルオキシフェニルスルホニル基、又は1−[2−{(メタ)アクリロイルオキシ}エチルオキシカルボニル]エチル−1−スルホニル基を表し、XはCl、Br、I、又はFを表す。

    一般式3中、Rはターシャリーブチル基を表し、Rは4−スチリルスルホニル基、4−(メタ)アクリロイルオキシフェニルスルホニル基、又は1−[2−{(メタ)アクリロイルオキシ}エチルオキシカルボニル]エチル−1−スルホニル基を表す。

    一般式4中、Rはターシャリーブチル基を表し、Rは4−スチリルスルホニル基、4−(メタ)アクリロイルオキシフェニルスルホニル基、又は1−[2−{(メタ)アクリロイルオキシ}エチルオキシカルボニル]エチル−1−スルホニル基を表す。
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