JP6135089B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、濃度検出センサで像担持体に形成された補正パッチを検知して画像形成を行う作像条件を補正する画像形成装置に関する。
画像形成装置は、用紙に画像を形成するために、感光体や中間転写ベルト等の像担持体にトナー像を形成し、形成したトナー像を転写部によって用紙に転写している。そして、用紙に転写したトナー像を定着部によって用紙に定着させることで、用紙に画像を形成している。
従来から、画像の品質の安定化を図るために、中間転写ベルトにおける転写部の下流側に濃度検出センサを配置した画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、中間転写ベルトにトナーで形成された補正パッチを作成し、濃度検出センサで補正パッチの濃度を検出することで、画像を形成するための作像条件を補正している。この補正パッチを用いた補正は、例えば、所定の画像形成処理の実行回数毎に行われる。
また、補正パッチが中間転写ベルトと転写部の転写ローラとの間(転写ニップ部)を通過する際、補正パッチのトナーの一部が転写ローラに付着することを防止するために、中間転写ベルトから転写ローラを離間させている。そして、補正パッチが転写ニップ部を通過した後に、再び転写ローラを中間転写ベルトに接触させている。この場合、転写ローラを離間及び接触動作にかかる時間だけ画像形成処理を中断する必要があり、生産性が低下していた。
生産性が低下することを抑制するために、特許文献1には、像担持体と転写ローラを接触させた状態で補正パッチを転写ニップ部へ通過させる画像形成装置が開示されている。この特許文献1に記載された画像形成装置では、補正パッチのトナーが転写ローラへ転移することを抑制するために、補正パッチが転写部を通過する際に、転写ローラに補正パッチのトナーと同極性のバイアスを印加している。
特開2006−47779号公報
しかしながら、特許文献1に記載された画像形成装置では、補正パッチのトナー像が乱れることを防止することはできるが、転写ローラへトナーが転移していた。なお転写ローラへ転移するトナーの量(以下、「トナー転移量」という。)は、トナーの帯電量や転写ローラの抵抗値などの外乱によって変動するが、特許文献1に記載された画像形成装置では、外乱によって変動するトナーの転移量を考慮していなかった。そのため、外乱によってトナーの転移量が変動した場合、濃度検出センサの出力値も変動し、作像条件を補正する際の精度が低下する、という問題を有していた。
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、外乱によって生じるトナーの転移量の変動を予測し、作像条件の補正精度の向上を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、像担持体と、画像形成部と、転写部と、濃度検出センサと、制御部とを備えている。画像形成部は、現像部を有し、像担持体にトナーを付着させて補正パッチ用の又は画像形成用のトナー像を形成する。転写部は、像担持体に接触して配置され、用紙にトナー像を(2次)転写する。濃度検出センサは、記像担持体における転写部の下流側に配置され、像担持体に形成された補正パッチ用のトナー像のトナー濃度を検出する。制御部は、濃度検出センサが検出した検出値に基づいて、画像形成部の作像条件を補正する。そして、制御部は、トナーの帯電量基づいて、濃度検出センサが検出した検出値を補正して画像形成部の作像条件を補正する。トナーの帯電量は、現像電流検知部によって検出した補正パッチ用のトナー像を現像する工程における電流値と、濃度検出センサが検出した補正パッチ用のトナー像のトナー量から算出される。
また、本発明の画像形成装置は、像担持体と、画像形成部と、転写部と、濃度検出センサと、制御部とを備えている。画像形成部は、現像部を有し、像担持体にトナーを付着させて補正パッチ用の又は画像形成用のトナー像を形成する。転写部は、像担持体に接触して配置され、用紙にトナー像を(2次)転写する。濃度検出センサは、記像担持体における転写部の下流側に配置され、像担持体に形成された補正パッチ用のトナー像のトナー濃度を検出する。制御部は、濃度検出センサが検出した検出値に基づいて、画像形成部の作像条件を補正する。そして、制御部は転写部の抵抗値基づいて、濃度検出センサが検出した検出値を補正して画像形成部の作像条件を補正する。前記転写部の抵抗値は、前記転写部に一定の電流値を印加した際の電圧値から算出される。
本発明の画像形成装置では、トナーの転移量を変動させる外乱であるトナーの帯電量及び転写部の抵抗値のうち少なくとも1つ以上の情報を用いて、濃度検出センサからの信号を補正している。これにより、トナーの転移量の変動を予測することができ、外乱を考慮した補正を行うことができ、より正確に作像条件の補正することができる。
上記構成の画像形成装置によれば、外乱によって生じるトナー転移量の変動を予測することができ、作像条件を補正する際の精度を向上させることができる。その結果、品質のよい画像を安定して作成することが可能となる
本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置を示す全体構成図である。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の各部のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の安定化一括補正処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の画像間安定化補正処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の画像間安定化補正における要部を拡大して示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の濃度検出センサの出力と濃度との関係を示すグラフである。 トナーの帯電量分布を示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置のトナー帯電量と帯電量補正値との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態例にかかる画像形成装置の中間転写ベルトまたは2次転写ローラからなる転写体の抵抗値と抵抗補正値との関係を示すグラフである。 カバレッジ情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。 現像剤の使用経過情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。 トナーの温度又は湿度情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。 現像停止時間とトナー帯電量との関係を示すグラフである。 トナー濃度情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。 現像DCバイアスとトナー帯電量との関係を示すグラフである。 中間転写ベルトまたは2次転写ローラからなる転写体の抵抗値と中間転写ベルト又は2次転写ローラの回転数と関係を示すグラフである。 中間転写ベルトまたは2次転写ローラからなる転写体の抵抗値と温度又は湿度情報との関係を示すグラフである。
以下、画像形成装置を実施するための形態について、図1〜図17を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.画像形成装置の構成例
まず、実施の形態に係る画像形成装置の構成例について、図1を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る画像形成装置を示す全体構成図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真方式により用紙に画像を形成するものであり、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせるタンデム形式のカラー画像形成装置である。この画像形成装置1は、原稿搬送部10と、用紙収納部20と、画像読取部30と、画像形成部40と、像担持体である中間転写ベルト50と、2次転写部60と、定着部80と、制御基板90とを有する。
原稿搬送部10は、原稿Gをセットする原稿給紙台11と、複数のローラ12と、搬送ドラム13と、搬送ガイド14と、原稿排出ローラ15と、原稿排出トレイ16とを有している。原稿給紙台11にセットされた原稿Gは、複数のローラ12及び搬送ドラム13によって、画像読取部30の読取位置に1枚ずつ搬送される。搬送ガイド14及び原稿排出ローラ15は、複数のローラ12及び搬送ドラム13により搬送された原稿Gを原稿排出トレイ16に排出する。
画像読取部30は、原稿搬送部10により搬送された原稿G又は原稿台31に載置された原稿の画像を読み取って、画像データを生成する。具体的には、原稿Gの画像がランプLによって照射される。原稿Gからの反射光は、第1ミラーユニット32、第2ミラーユニット33、レンズユニット34の順に導かれて、撮像素子35の受光面に結像する。撮像素子35は、入射した光を光電変換して所定の画像信号を出力する。出力された画像信号は、A/D変換されることにより画像データとして作成される。
また、画像読取部30は、画像読取制御部36を有している。画像読取制御部36は、A/D変換によって作成された画像データに、シェーディング補正やディザ処理、圧縮等の処理を施して、制御基板90のRAM103(図2参照)に格納する。なお、画像データは、画像読取部30から出力されるデータに限定されず、画像形成装置1に接続されたパーソナルコンピュータや他の画像形成装置などの外部装置から受信したものであってもよい。
用紙収納部20は、装置本体の下部に配置されており、用紙Sのサイズや種類に応じて複数設けられている。この用紙Sは、給紙部21により給紙されて搬送部23に送られ、搬送部23によって転写位置を有する転写部である2次転写部60に搬送される。また、用紙収納部20の近傍には、手差部22が設けられている。この手差部22からは、用紙収納部20に収納されていないサイズの用紙やタグを有するタグ紙、OHP(Overhead projector)シート等の特殊紙が転写位置へ送られる。
画像読取部30と用紙収納部20との間には、画像形成部40と中間転写ベルト50が配置されている。画像形成部40は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像を形成するために、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kを有する。すなわち、画像形成部40は、中間転写ベルト50にトナーを付着させて補正パッチ用のトナー像又は画像形成用のトナー像を形成する。
第1の画像形成ユニット40Yは、イエローのトナー像を形成し、第2の画像形成ユニット40Mは、マゼンダのトナー像を形成する。また、第3の画像形成ユニット40Cは、シアンのトナー像を形成し、第4の画像形成ユニット40Kは、ブラックのトナー像を形成する。これら4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは第1の画像形成ユニット40Yの構成について説明する。
第1の画像形成ユニット40Yは、ドラム状の感光体41と、感光体41の周囲に配置された帯電部42と、露光部43と、現像部44と、クリーニング部45を有している。感光体41は、不図示の駆動モータによって回転する。帯電部42は、感光体41に電荷を与え感光体41の表面を一様に帯電する。露光部43は、原稿Gから読み取られた画像データ又は外部装置から送信された画像データに基づいて、感光体41の表面に対して露光操作を行うことにより感光体41上に静電潜像を形成する。
現像部44は、内部に貯留したトナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いて、感光体41上に形成された静電潜像を現像する。現像部44は、トナーを撹拌して摩擦帯電させる撹拌部44aと、帯電したトナーを搬送して感光体41上に形成された静電潜像に付着させる現像ローラ44bと有している。この現像部44は、感光体41に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させる。これにより、感光体41の表面は、イエローのトナー画像が形成される。
感光体41にトナーを付着させトナー画像を形成する際に、感光体41と現像部44との間には、所定の電圧、いわゆる現像DCバイアスが印加される。この現像DCバイアスを調整することで、感光体41に付着するトナーの量を調整することができ、画像の濃度を調整することができる。
なお、第2の画像形成ユニット40Mの現像部44は、感光体41にマゼンタのトナーを付着させ、感光体41の表面にマゼンタのトナー画像を形成する。また、第3の画像形成ユニット40Cの現像部44は、感光体41にシアンのトナーを付着させ、感光体41の表面にシアンのトナー画像を形成する。そして、第4の画像形成ユニット40Kの現像部44は、感光体41にブラックのトナーを付着させ、感光体41の表面にブラックのトナー画像を形成する。
感光体41上に形成されたトナー画像は、中間転写体の一例を示す中間転写ベルト50に一次転写される。クリーニング部45は、トナー画像を中間転写ベルト50に一次転写後に感光体41の表面に残留しているトナーを除去する。
像担持体の一例を示す中間転写ベルト50は、無端状に形成されており、複数のローラに掛け渡されている。この中間転写ベルト50は、不図示の駆動モータで感光体41の回転(移動)方向とは逆方向に回転駆動する。
中間転写ベルト50における各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kの感光体41と対向する位置には、1次転写部51が設けられている。この1次転写部51は、中間転写ベルト50にトナーと反対の極性の電圧を印加させることで、感光体41上に形成されたトナー画像を中間転写ベルト50に一次転写する。
そして、中間転写ベルト50が回転駆動することで、中間転写ベルト50の表面には、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kで形成されたトナー画像が順次一次転写される。これにより、中間転写ベルト50上には、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのトナー像が重なり合いカラーのトナー画像が形成される。
また、中間転写ベルト50には、ベルトクリーニング装置53が対向している。このベルトクリーニング装置53は、用紙Sへのトナー画像の転写を終えた中間転写ベルト50の表面を清掃する。
中間転写ベルト50の近傍で、かつ搬送部23の用紙搬送方向下流には、本発明の転写部の一例を示す2次転写部60が配置されている。この2次転写部60は、搬送部23によって送られてきた用紙Sを中間転写ベルト50に接触させて、中間転写ベルト50の外周面上に形成されたトナー画像を用紙Sに2次転写する。
2次転写部60は、2次転写ローラ61を有している。2次転写ローラ61は、対向ローラ52に圧接されている。そして、2次転写ローラ61と中間転写ベルト50が接触する部分は、2次転写ニップ部62となる。この2次転写ニップ部62は、中間転写ベルト50の外周面上に形成されたトナー画像を用紙Sに2次転写する2次転写位置である。
2次転写部60における用紙Sの排出側には、定着部80が設けられている。この定着部80は、用紙Sを加圧及び加熱して、2次転写されたトナー像を用紙Sに定着させる。定着部80は、例えば、一対の定着部材である定着上ローラ81及び定着下ローラ82で構成されている。定着上ローラ81及び定着下ローラ82は、互いに圧接した状態で配置されており、定着上ローラ81と定着下ローラ82との圧接部が、用紙Sを加圧及び加熱する定着ニップ部である。
定着上ローラ81の内部には、加熱部が設けられている。この加熱部からの輻射熱により定着上ローラ81の外周部が温められる。そして、定着上ローラ81の外周部の熱が用紙Sへ伝達されることにより、用紙S上のトナー画像が熱定着される。
用紙Sは、2次転写部60によりトナー画像が転写された面(定着対象面)が定着上ローラ81と向き合うように搬送され、定着ニップ部を通過する。したがって、定着ニップ部を通過する用紙Sには、定着上ローラ81と定着下ローラ82とによる加圧と、定着上ローラ81のローラ部の熱による加熱が行われる。
定着部80の用紙搬送方向下流には、切換ゲート24が配置されている。切換ゲート24は、定着部80を通過した用紙Sの搬送路を切り換える。すなわち、切換ゲート24は、片面画像形成における画像形成面を上方に向けて排紙するフェースアップ排紙を行う場合に、用紙Sを直進させる。これにより、用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。また、切換ゲート24は、片面画像形成における画像形成面を下方に向けて排紙するフェースダウン排紙及び両面画像形成を行う場合に、用紙Sを下方に案内する。
フェースダウン排紙を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転して上方に搬送する。これにより、表裏が反転されて画像形成面が下方に向いた用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。
両面画像形成を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転し、再給紙路27により再び転写位置へ送られる。
一対の排紙ローラ25の下流側には、用紙Sを折ったり、用紙Sに対してステープル処理等を行ったりする後処理装置を配置してもよい。
また、中間転写ベルト50におけるベルトクリーニング装置53と、2次転写部60の間には、画像濃度検出センサであるIDC(イメージ・デンシティ・コントローラ:Image・Density・Control)センサ91が配置されている。すなわち、IDCセンサ91は、中間転写ベルト50の回転方向における2次転写部60よりも下流側に配置される。このIDCセンサ91は、中間転写ベルト50の表面に向けて光を照射する発光部と、中間転写ベルト50からの反射光を受光する受光部とを有している。また、IDCセンサ91の受光部及び発光部は、中間転写ベルト50の表面と対向している。
[画像形成装置の各部のハードウェア構成]
次に、画像形成装置1の各部のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。
図2は、画像形成装置1の各部のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置1は、制御部100を備えている。この制御部100は、上述の制御基板90(図1参照)上に構成されている。
制御部100は、例えばCPU(中央演算処理装置)101と、CPU101が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)102と、CPU101の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)103とを有している。なお、ROM102としては、例えば、通常電気的に消去可能なプログラマブルROMを用いる。
CPU101は、装置全体を制御する。このCPU101は、HDD104、操作表示部105、通信部108にそれぞれシステムバス107を介して接続されている。また、CPU101は、温度計97、湿度計98にシステムバス107を介して接続されている。さらに、CPU101は、画像読取部30、画像処理部106、画像形成部40、給紙部21、定着部80、2次転写部60、IDCセンサ91にシステムバス107を介して接続されている。
HDD104は、画像読取部30で読み取って得た原稿画像の画像データを記憶したり、出力済みの画像データ等を記憶したりする。操作表示部105は、液晶表示装置(LCD)又は有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイからなるタッチパネルである。この操作表示部105は、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。さらに、操作表示部105は、複数のキーを備え、ユーザのキー操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付けて、入力信号を制御部100に出力する。
通信部108は、外部の情報処理装置であるPC(パーソナルコンピュータ)120から送信されるジョブ情報を、通信回線を介して受け取る。そして、受け取ったジョブ情報を、システムバス107を介して制御部100に送る。ジョブ情報には、形成する画像の画像データと、その画像データに対応付けられた使用する用紙の種類及び枚数などの情報が含まれている。
なお、本実施形態では、外部装置としてパーソナルコンピュータを適用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、外部装置としては、例えばファクシミリ装置等その他各種の装置を適用することができる。
温度計97及び湿度計98は、画像形成装置1内に配設されている。温度計97は、装置内の温度を検出し、その検出結果を制御部100に送信する。湿度計98は、装置内の湿度を検出し、その検出結果を制御部100に送信する。
また、現像部44に収納されたトナーの温度を測る温度計及び湿度を測る湿度計と、中間転写ベルト50及び2次転写部60の周囲の温度を測る温度計及び湿度を測る湿度計を設けてもよい。トナーの温度を測る温度計及び湿度を測る湿度計は、画像形成装置1の側面部におけるトナー冷却用の空気を取り込む吸気口に設けてもよい。
IDCセンサ91は、中間転写ベルト50に光を照射すると共に、中間転写ベルト50から反射された光を受光する。このIDCセンサ91は、中間転写ベルト50に付着するトナーの濃度を検出し、その検出結果を制御部100に送信する。制御部100は、IDCセンサ91からの情報に基づいて、画像形成部40が画像を形成する際の作像条件を補正する。なお、作像条件の補正方法の詳細は、後述する。
画像読取部30は、原稿画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。例えば、カラー原稿を読み取る場合は、一画素当たりRGB各10ビットの輝度情報をもつ画像データを生成する。画像読取部30によって生成された画像データや、画像形成装置1に接続された外部装置の一例を示すPC120から送信される画像データは、画像処理部106に送られ、画像処理される。画像処理部106は、受信した画像データに対してアナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮等の処理を行う。
例えば、画像形成装置1でカラー画像を形成する場合、画像読取部30等によって生成されたR・G・Bの画像データを画像処理部106における色変換LUT(Look up Table)に入力する。そして、画像処理部106は、R・G・BデータをY・M・C・Kの画像データに色変換する。そして、色変換した画像データに対して、階調再現特性の補正、濃度補正LUTを参照した網点などのスクリーン処理、あるいは細線を強調するためのエッジ処理などを行う。
画像形成部40は、制御部100により駆動制御され、用紙S上にトナー画像を形成する。定着部80は、制御部100により駆動制御され、用紙Sを加圧及び加熱して、トナー画像を用紙Sに定着させる。
2.作像条件の補正方法
次に、上述した画像形成装置1にかかる作像条件の補正方法について説明する。
形成される画像の濃度を安定させるために、画像形成装置1では、IDCセンサ91を用いて作像条件を補正している。また、この作像条件の補正方法には、安定化一括補正処理と、画像間安定化補正処理がある。安定化一括補正処理は、例えば、画像形成処理を長時間行っていないときや、環境変化時に行われる。また、画像間安定化補正処理は、所定の画像形成の実行回数毎や所定の時間毎に行われる。
[安定化一括補正]
図3は、安定化一括補正処理を示すフローチャートである。
安定化一括補正処理は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色に行われる。また、この安定化一括補正処理では、2次転写部60の2次転写ローラ61を中間転写ベルト50から離間させた状態で行われる。
図3に示すように、まず、制御部100は、中間転写ベルト50の表面性及びIDCセンサ91の汚れを補正するベース補正処理を行う(ステップS11)。ステップS11にかかるベース補正では、IDCセンサ91の発光部を発光させ、トナー像や補正パッチ等が形成されていない中間転写ベルト50に光を照射する。そして、IDCセンサ91は、中間転写ベルト50から反射された光を受光部で受光し、検出値を制御部100に送信する。制御部100は、検出値が所定の値となるように、IDCセンサ91の発光部の光量を補正する。
ステップS11に示すベース補正処理が終了すると、制御部100は、画像形成部40の現像性の補正をするDmax補正処理を行う(ステップS12)。ステップS12にかかるDmax補正処理では、中間転写ベルト50に単色のベタ画像であるベタ画像パッチを形成する。次に、ベタ画像パッチの濃度をIDCセンサ91で検出する。
そして、ベタ画像パッチの濃度が所定の濃度よりも濃い場合、すなわちトナーの帯電量が高く、感光体41へ多量のトナーが付着する場合、制御部100は、画像形成部40における現像DCバイアスの値を下げる。また、ベタ画像パッチの濃度が所定の濃度よりも薄い場合、すなわち、トナーの帯電量が低く、感光体41へトナーが付着し難い場合、制御部100は、画像形成部40における現像DCバイアスの値を上げる。
次に、制御部100は、中間調、ドット径及び線幅の補正をするドット径補正処理を行う(ステップS13)。このステップS13のドット径補正処理では、中間転写ベルト50に中間調のラインパターンからなるライン補正パッチを形成し、このライン補正パッチの濃度をIDCセンサ91で検出する。制御部100は、線幅が所定の太さとなるように、露光部43の光量を補正する。
ステップS13のドット径補正処理が終了すると、制御部100は、γ補正処理を行う(ステップS14)。ステップS14にかかるγ補正処理は、トナー濃度の階調性の補正を行うものである。そして、制御部100は、トナーの濃度の階調性が滑らかになるように補正する。これにより、安定化一括補正処理が終了する。
[画像間安定化補正]
次に、本発明の目的である画像間安定化補正処理について図4〜図6を参照して説明する。
図4は、画像間安定化補正処理を示すフローチャート、図5は、画像間安定化補正処理における要部を拡大して示す説明図、図6は、IDCセンサ91の出力と濃度の関係を示すグラフである。
図4及び図5に示すように、制御部100は、中間転写ベルト50にイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色の画像間補正パッチP1を作成する(ステップS21)。各色の画像間補正パッチP1は、中間転写ベルト50に形成される画像形成のためのトナー像の間に形成される。すなわち、画像間安定化補正処理は、複数の用紙に対して連続して画像を形成する処理の中で行われる。
また、図5に示すように、画像間補正パッチP1は、中間転写ベルト50と2次転写ローラ61が接触する2次転写ニップ部62を通過する。このとき、2次転写ローラ61は、中間転写ベルト50に接触している。これにより、2次転写ローラ61を中間転写ベルト50に対して離間及び接触させる動作を省略することができ、画像形成処理の生産性が低下することを防止することができる
また、補正パッチのトナーが2次転写ローラ61へ転移する量を軽減させるために、2次転写部60に補正パッチのトナーと同極性のバイアスを印加させる。すなわち、通常の2次転写時とは、逆のバイアスを2次転写部60に印加し、反発力によって補正パッチのトナーが2次転写ローラ61に転移する量を少なくしている。
次に、図4及び図5に示すように、2次転写ニップ部62を通過した画像間補正パッチP1の濃度をIDCセンサ91で検出する(ステップS22)。図6に示すように、例えば、IDCセンサ91が検出した補正パッチ検出値である検出値Q2が目標値Q1よりも高い場合、画像間補正パッチP1の濃度は、標準濃度よりも薄いことが分かる。そして、図4に示すように、制御部100は、検出値Q2と目標値Q1の差分値Q3を算出する(ステップS23)。
また、図5に示すように、画像間補正パッチP1が2次転写ニップ部62を通過すると、2次転写ローラ61には、画像間補正パッチP1のトナーP2が付着する。また、この2次転写ローラ61に付着するトナーP2の量は、トナーの帯電量や転写体の抵抗値等の外乱によって変動する。そのため、図4に示すように、制御部100は、2次転写ローラ61へ転移したトナーの変動量(以下、「トナー転移変動量」という)P3を算出する(ステップS24)。
トナー転移変動量P3は、トナーの帯電量から算出された帯電量補正値と、中間転写ベルト50または2次転写ローラ61からなる転写体の抵抗値から算出された抵抗補正値のうち少なくとも1つの情報から算出される。なお、トナー転移変動量P3の詳細な算出方法は、後述する。
次に、制御部100は、下記式1に示すように、ステップS23で算出した目標値とセンサ出力値との差分値Q3を、ステップS24で算出したトナー転移変動量P3を用いて補正し、作像条件の補正値Q4を算出する(ステップS25)。なお、この補正値Q4は、例えば露光部43の露光量である。
[式1]
補正値Q4=(差分値Q3−トナー転移変動量P3)×補正係数W1
なお、補正係数W1は、IDCセンサ91のセンサ出力値を光量へ変換する係数である。
次に、制御部100は、算出した補正値Q4を画像形成部40の作像条件にフィードバックする(ステップS26)。これにより、画像形成装置1の画像間安定化補正が終了する。
ステップS24で行われるトナー転移変動量P3の算出工程は、ステップS21において画像間補正パッチP1を作成する際に行ってもよく、またはステップ23で差分値Q3を算出する際に、行ってもよい。
[トナー転移変動量の算出方法]
次に、図7〜図9を参照してトナー転移変動量P3の算出方法について説明する。
図7は、トナーの帯電量分布を示す図であり、図8は、トナー帯電量と帯電量補正値との関係を示すグラフである。なお、図8以降に示すトナー帯電量は、トナー全体の帯電量の平均値である。
図7に示す実線R1のようなトナー帯電分布を有している状態において、トナーの帯電量が増加、すなわちトナー全体の帯電量が増加すると、点線R2に示すように、低帯電または逆帯電したトナーの数が減少する。ここで、2次転写ローラ61には補正パッチのトナーと同極性のバイアスが印加されている。そのため、図8に示すように、トナーの帯電量が増加すると、バイアスの影響を受け易い低帯電トナーや逆帯電したトナーの数が減少するため、2次転写ローラ61へのトナーの転移量が減少し、帯電量補正値は減少する。
また、図7に示す点線R3のように、トナーの帯電量が低下、すなわちトナー全体の帯電量が低下すると、低帯電または逆帯電したトナーの量が増加する。そのため、図8に示すように、トナーの帯電量が低下すると、低帯電トナーと逆帯電したトナーの数が増加するため、2次転写ローラ61へのトナーの転移量が増加し、帯電量補正値は増加する。
図9は、中間転写ベルト50または2次転写ローラ61からなる転写体の抵抗値と抵抗補正値との関係を示すグラフである。
図9に示すように、転写体の抵抗値が増加した場合、2次転写ローラ61には一定の電流値を印加しているため、2次転写ローラ61の電圧値が増加する。そして、画像間補正パッチP1のトナーにおける低帯電トナーや逆帯電したトナーと2次転写ローラ61との電位差が増加する。そのため、2次転写ローラ61が低帯電トナーや逆帯電したトナーを引き付ける力が強まる。その結果、2次転写ローラ61へのトナーの転移量が増加し、抵抗補正値が増加する。
また、転写体の抵抗値が低下すると、2次転写ローラ61の電圧が下がるため、2次転写ローラ61が低帯電または逆帯電したトナーを引き付ける力が弱まる。その結果、2次転写ローラ61へのトナーの転移量が減少し、抵抗補正値が減少する。
このように、トナーの帯電量を検出することで、帯電量補正値が算出でき、転写体の抵抗値を検出することで、抵抗補正値が算出できる。また、トナー転移変動量P3は、帯電量補正値及び抵抗補正値のうち少なくとも1つ以上の情報から算出される。したがって、制御部100は、トナーの帯電量及び転写体の抵抗値のうち少なくとも1つ以上の情報を検出することで、トナー転移変動量P3を算出することができる。
[トナー帯電量の第1の算出方法]
次に、図10〜図13を参照してトナー帯電量の第1の算出方法について説明する。
図10は、カバレッジ情報とトナー帯電量との関係を示すグラフ、図11は、現像剤の使用経過情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。図12は、温度または湿度とトナー帯電量との関係を示すグラフ、図13は、現像停止時間とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
トナー帯電量の第1の算出方法では、制御部100は、カバレッジ情報、現像剤の使用経過情報、温度または湿度情報及び現像停止時間情報を取得する。なお、カバレッジ情報とは、用紙に形成された画像領域の割合を示している。このカバレッジ情報は、所定の画像形成処理数の平均値である。なお、カバレッジ情報は、所定の画像形成処理数の積算値でもよい。
現像剤の使用経過情報は、例えば現像部44に設けた撹拌部44aまたは現像ローラ44bの回転数から検出されるものである。さらに、現像停止時間情報とは、画像形成処理を停止している時間、すなわち現像部44における撹拌部44aの撹拌動作を停止している時間を示している。制御部100は、画像形成処理が停止してから、次に開始されるまでの時間を計測することで現像停止時間情報を取得する。また、制御部100は装置内に配設された温度計97及び湿度計98から、温度情報及び湿度情報を取得する。
そして、制御部100は、取得したカバレッジ情報、現像剤の使用経過情報、温度または湿度情報及び現像停止時間情報のうち少なくとも1つ以上の情報からトナー帯電量を算出する。
ここで、カバレッジ、すなわち用紙に形成される画像領域の割合が増えると、画像形成に使用されるトナーの量も増加する。トナーの使用量が増加すると、現像部44には、不図示のトナー収納部からのトナーの供給量が増加する。トナー収納部から供給されたばかりのトナーは、帯電していない。その結果、図10に示すように、カバレッジ情報が増加して、トナーの入れ替わりが頻繁に行われると、トナー帯電量は、低下する。
さらに、現像剤を長期間に使用すると、現像剤自体が劣化し、帯電し難くなる。そのため、図11に示すように、現像剤の使用経過が長くなるとトナー帯電量は、低下する。
図12に示すように、温度または湿度が低下すると、トナー帯電量が増加することが分かる。なお、この温度情報及び湿度情報は、画像形成装置1の側面部におけるトナー冷却用の空気を取り込む吸気口に設けた温度計及び湿度計から取得してもよい。
また、現像部44を停止している時間が長くなると、現像部44に貯留されたトナーが放電する。その結果、図13に示すように、現像停止時間が長くなると、トナー帯電量が低下する。
このように、第1の算出方法によれば、カバレッジ情報、現像剤の使用経過情報、温度または湿度情報及び現像停止時間情報というトナー帯電量に関係する複数の情報を用いている。これにより、画像間安定化補正時におけるトナー転移変動量P3を的確に算出でき、画像濃度の安定性を向上させることができる。
また、画像間安定化補正時にトナー帯電量に関するリアルタイムの値を用いることができるため、トナーの転移量の変動に対して即時に対応することができる。
[トナー帯電量の第2の算出方法]
次に、トナー帯電量の第2の算出方法について図14を参照して説明する。
図14は、トナー濃度情報とトナー帯電量との関係を示すグラフである。
この第2の算出方法では、現像部44に現像剤の単位体積当たりに含まれるキャリアとトナーとの比率を検出する透磁率センサ(TCRセンサ)を設け、この透磁率センサによって現像部44内のトナー濃度を検出している。透磁率センサは、検出したトナー濃度情報を制御部100に送信する。そして、制御部100は、透磁率センサが検出したトナー濃度情報からトナー帯電量を算出する。ここで、図14に示すように、トナー濃度が低下すると、トナー帯電量が増加する。
この第2の算出方法によれば、画像間安定化補正時にトナー帯電量に関するリアルタイムの値を用いることができるため、トナーの転移量の変動に対して即時に対応することができ、画像濃度を安定させることができる。さらに、画像間安定化補正時に透磁率センサによる実測値を用いることができるため、より正確にトナー転移変動量P3を算出することができる。
なお、第2の算出方法では、トナー濃度情報を検出するための現像部内トナー濃度センサの一例として透磁率センサを用いた例を説明したが、これに限定されるものではない。現像部内トナー濃度センサとしては、例えばトナー濃度を光学的に検出するセンサを用いてもよい。
[トナー帯電量の第3の算出方法]
次に、トナー帯電量の第3の算出方法について図3及び図15を参照して説明する。
この第3の算出方法では、制御部100は、図3に示すステップS12のDmax補正時に設定した現像DCバイアスの値をROM102から呼び出す。そして、制御部100は、呼び出した現像DCバイアスの値を用いてトナー帯電量を算出する。
図15は、現像DCバイアスとトナー帯電量との関係を示すグラフである。
図15に示すように、現像DCバイアスが増加すると感光体41へトナーを付着する際の電位が増加するため、トナー帯電量も増加する。この現像DCバイアスの変動要因は、主にトナー帯電量であるため、現像DCバイアスから算出されるトナー帯電量は、実測値に近似する。その結果、第3の算出方法によれば、より正確なトナー転移変動量P3を算出することができ、画像濃度の安定性を向上させることができる。
[トナー帯電量の第4の算出方法]
次に、トナー帯電量の第4の算出方法について説明する。
第4の算出方法では、制御部100は、例えば、安定化一括補正の際に、2次転写ローラ61と中間転写ベルト50を離間させた状態における現像部44に流れる電流値を現像電流検知部によって測定する。そして、この電流値と中間転写ベルトへの単位面積当たりのトナー付着量から、制御部100は、トナー帯電量を算出する。単位面積当たりのトナー付着量は、2次転写ローラ61と中間転写ベルト50を離間させた状態で、中間転写ベルト50に形成されたトナー像を基に、IDCセンサ91が検出した値から求められる。
具体的には、制御部100は、測定した電流値を積分し、トナー像を現像するときに移動したトナーの総電荷量を求める。そして、制御部100は、求めた総電荷量と単位面積当たりのトナー付着量からトナー帯電量を算出する。
この第4の算出方法で算出されるトナー帯電量は、画像間安定化補正処理を行う際の実測値である。そのため、より精度の高い補正を行うことができる。
なお、トナー帯電量の算出方法は、上述した第1の算出方法〜第4の算出方法を組み合わせて行ってもよい。
[転写体の抵抗値の第1の算出方法]
次に、転写体の抵抗値の第1の算出方法について図16及び図17を参照して説明する。
図16は、転写体の抵抗値と中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の回転数との関係を示すグラフ、図17は、転写体の抵抗値と温度又は湿度情報との関係を示すグラフである。
第1の算出方法では、制御部100は、中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の回転数をカウントする。さらに、制御部100は、温度計97から温度情報を取得し、または湿度計98から湿度情報を取得する。そして、制御部100は、温度又は湿度情報、及び中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の回転数情報のうち少なくとも一つ以上の情報を用いて転写体の抵抗値を算出する。
ここで、中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の回転数が増加すると、中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61は、経年劣化する。そのため、図16に示すように、経年劣化によって中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61に対して電流が流れ難くなり、転写体の抵抗値が増加する。
また、図17に示すように、温度または湿度が上昇すると、転写体の抵抗値が減少することが分かる。なお、温度情報及び湿度情報は、トナー帯電量の第1の算出方法で用いた同じ温度計及び湿度計から取得してもよい。また、中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の近傍に温度計及び湿度計を設けてよい。これにより、中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の温度情報及び湿度情報をより正確に取得することができる。
このように、第1の算出方法によれば、温度又は湿度情報、及び中間転写ベルト50又は2次転写ローラ61の回転数情報という転写体の抵抗値に関係する複数の情報を用いている。これにより、画像間安定化補正時におけるトナー転移変動量P3を的確に算出でき、画像濃度の安定性を向上させて高品質の画像を安定して形成することができる。
また、画像間安定化補正時に転写体の抵抗値に関するリアルタイムの値を用いることができるため、トナーの転移量の変動に対して即時に対応することができる。
[転写体の抵抗値の第2の算出方法]
次に、転写体の抵抗値の第2の算出方法について説明する。
この第2の算出方法では、制御部100は、2次転写ローラ61に対して一定の電流を印加する。そして、制御部100は、その際の電圧値の変化から抵抗値を算出する。この第2の算出方法で算出される抵抗値は、転写体の抵抗値を実測値であるため、より正確に補正値を算出することができる。
なお、転写体の抵抗値の算出方法は、上述した第1の算出方法と第2の算出方法を組み合わせて行ってもよい。また、トナー帯電量の第1の算出方法〜第4の算出方法と、転写体の抵抗値の第1の算出方法〜第2の算出方法を組み合わせて行ってもよい。
本例の画像形成装置1によれば、トナーの転移量を変動させる外乱であるトナー帯電量及び転写体の抵抗値を用いてIDCセンサの検出値Q2と目標値Q1の差分値Q3を補正している。これにより、トナーの転移量を予測して、外乱を考慮した補正を行うことができる。その結果、作像条件を補正する補正値Q4の算出精度を向上させ、画像濃度の安定性を向上させて高品質の画像を安定して形成することが可能となる。
以上、画像形成装置の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の画像形成装置は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施の形態例では、4組の画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kを用いてカラー画像を形成する構成としたが、本発明に係る画像形成装置としては、1つの画像形成部を用いて単色画像を形成する構成としてもよい。
また、上述した画像形成装置1は、感光体に形成されたトナー像を転写させる転写材として中間転写ベルトを有し、中間転写ベルトから用紙に画像を2次転写させる構成とした。しかし、本発明に係る画像形成装置としては、感光体からベルト部材によって搬送された用紙に直接トナー像を転写させる構成であってもよい。
1…画像形成装置、 10…原稿搬送部、 20…用紙収納部、 30…画像読取部、40…画像形成部、 41…感光体、 42…帯電部、 43…露光部、 44…現像部、 44a…撹拌部、 44b…現像ローラ、 45…クリーニング部、 50…中間転写ベルト(像担持体)、 51…1次転写部、 60…2次転写部(転写部)、 61…2次転写ローラ(転写ローラ)、 62…2次転写ニップ部(転写ニップ部)、 80…定着部、 91…IDCセンサ(濃度検出センサ)、 97…温度計、 98…湿度計、 100…制御部、 P1…画像間補正パッチ(補正パッチ用トナー像)、 P3…トナー転移変動量、 Q1…目標値、 Q2…検出値(補正パッチ検出値)、 Q3…差分値、 Q4…補正値

Claims (2)

  1. 像担持体と、
    現像部を有し、前記像担持体にトナーを付着させて補正パッチ用の又は画像形成用のトナー像を形成する画像形成部と、
    前記像担持体に接触して配置された転写部と、
    前記像担持体における前記転写部の下流側に配置され、前記像担持体に形成された前記補正パッチ用のトナー像のトナー濃度を検出する濃度検出センサと、
    前記濃度検出センサが検出した検出値に基づいて、前記画像形成部の作像条件を補正する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記トナーの帯電量基づいて、前記濃度検出センサが検出した検出値を補正して前記画像形成部の作像条件を補正し、
    前記トナーの帯電量は、現像電流検知部によって検出した前記補正パッチ用のトナー像を現像する工程における電流値と、前記濃度検出センサが検出した前記補正パッチ用のトナー像のトナー量から算出される
    画像形成装置。
  2. 像担持体と、
    現像部を有し、前記像担持体にトナーを付着させて補正パッチ用の又は画像形成用のトナー像を形成する画像形成部と、
    前記像担持体に接触して配置された転写部と、
    前記像担持体における前記転写部の下流側に配置され、前記像担持体に形成された前記補正パッチ用のトナー像のトナー濃度を検出する濃度検出センサと、
    前記濃度検出センサが検出した検出値に基づいて、前記画像形成部の作像条件を補正する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    記転写部の抵抗値基づいて、前記濃度検出センサが検出した検出値を補正して前記画像形成部の作像条件を補正し、
    前記転写部の抵抗値は、前記転写部に一定の電流値を印加した際の電圧値から算出される
    画像形成装置。
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