JP6131360B1 - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6131360B1
JP6131360B1 JP2016063567A JP2016063567A JP6131360B1 JP 6131360 B1 JP6131360 B1 JP 6131360B1 JP 2016063567 A JP2016063567 A JP 2016063567A JP 2016063567 A JP2016063567 A JP 2016063567A JP 6131360 B1 JP6131360 B1 JP 6131360B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
neutral point
voltage command
command value
current
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016063567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017184309A (ja
Inventor
正宏 菅原
正宏 菅原
博行 一瀬
博行 一瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority to JP2016063567A priority Critical patent/JP6131360B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6131360B1 publication Critical patent/JP6131360B1/ja
Publication of JP2017184309A publication Critical patent/JP2017184309A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】中性点電位の変動を抑制することができる電力変換装置を提供する。【解決手段】直流電源1の正極側と負極側との間に互いに直列に接続され、接続点を中性点とする正極側コンデンサ11および負極側コンデンサ12を有し、直流電源からの直流電力を交流電力に変換してモータに供給する3レベルインバータ10と、モータに流れる電流を出力電流として検出する電流検出部16と、モータの回転数をモータ回転数として検出する回転数検出部17と、出力電流およびモータ回転数を用いて、3レベルインバータに対する出力電圧指令値を演算する電圧指令演算部と、正極側コンデンサおよび負極側コンデンサの電圧を正極側電圧および負極側電圧として検出する電圧検出部14と、正極側電圧と負極側電圧との電位差、出力電流の極性および出力電圧指令値の極性に基づいて、電位差が小さくなるように、出力電圧指令値を補償する中性点電位制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、3レベルインバータを用いた電力変換装置に関する。
従来から、ゼロとプラス側との間で変化する三角波およびゼロとマイナス側との間で変化する三角波である2つの搬送波と、出力電圧指令値である変調波とを比較し、比較結果の大小関係に基づいて、スイッチング素子をオンまたはオフするためのゲート信号を生成し、ゲート信号に応じて3レベルインバータを制御する電力変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平1−47277号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
すなわち、3相3レベルインバータで中性点電位を出力する場合には、スイッチング素子のスイッチング状態により、正極側コンデンサが充電される期間と負極側コンデンサが充電される期間とがあり、中性点電位が出力周波数の3倍周波数で変化することが知られている。
なお、中性点電位が変動すると、各スイッチング素子およびコンデンサの電圧負担が不平衡となり、コンデンサの過電圧破壊を引き起こす恐れがある。また、モータ負荷の場合、中性点電位が変動することにより、出力電圧の振幅に誤差が生じるため、出力電流が歪み、トルクの脈動が増大する恐れがある。
ここで、過電圧破壊を防止するためには、コンデンサの耐圧を大きくする必要がある。また、中性点電位の変動を抑制するためには、コンデンサの静電容量を大きくする必要がある。これらは、コンデンサの体積が増えて装置が大型化し、装置のコストが高くなるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、中性点電位の変動を抑制することができる電力変換装置を得ることを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、直流電源の正極側と負極側との間に互いに直列に接続され、接続点を中性点とする正極側コンデンサおよび負極側コンデンサを有し、直流電源からの直流電力を交流電力に変換してモータに供給する3レベルインバータと、モータに流れる電流を出力電流として検出する電流検出部と、モータの回転数をモータ回転数として検出する回転数検出部と、出力電流およびモータ回転数を用いて、3レベルインバータに対する出力電圧指令値を演算する電圧指令演算部と、正極側コンデンサおよび負極側コンデンサの電圧を正極側電圧および負極側電圧として検出する電圧検出部と、正極側電圧と負極側電圧との電位差、出力電流の極性および出力電圧指令値の極性に基づいて、電位差が小さくなるように、出力電圧指令値を補償する中性点電位制御部と、補償後の出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのゲート信号を生成するPWM生成部と、を備え、中性点電位制御部は、3レベルインバータの各相について、出力電圧指令値を補償するものである。
この発明に係る電力変換装置によれば、中性点電位制御部は、接続点を中性点として互いに直列に接続された正極側コンデンサおよび負極側コンデンサにおける正極側電圧と負極側電圧との電位差、3レベルインバータの出力電流の極性、および3レベルインバータに対する出力電圧指令値の極性に基づいて、正極側電圧と負極側電圧との電位差が小さくなるように、出力電圧指令値を補償する。
そのため、中性点電位の変動を抑制することができる。
この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の3レベルインバータを、直流電源およびモータとともに示す回路図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の制御部を示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のPWM生成部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 (a)、(b)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の中性点電位制御部の動作を説明するためのタイミングチャートである。 (a)〜(d)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の中性点電位制御部の動作を説明するための別のタイミングチャートである。 中性点電位の変動を抑制しない場合のシミュレーション結果を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のシミュレーション結果を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のシミュレーション結果を示す拡大図である。
以下、この発明に係る電力変換装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
まず、実施の形態の説明に先立って、この発明に係る電力変換装置の概要について説明する。この発明の電力変換装置は、3レベルインバータに出力される出力電圧指令値の極性および3レベルインバータの出力電流(中性点電流)の極性から、中性点電位の変動を抑制するように、各相の出力電圧指令値を補償するものである。
言い換えると、中性点電位の変動を抑制するように、中性点電流を制御するものである。中性点電流の制御は、3レベルインバータの正極側コンデンサおよび負極側コンデンサの電圧を検出し、電位差の状態に応じて、中性点電流を増減させる方針に基づき、中性点電位の変動を抑制するように実行される。
具体的には、中性点電流を増減させる方針に基づいて、中性点素子並びに正極側および負極側素子のオン時間を調整する。このとき、中性点素子並びに正極側および負極側素子のオン時間を調整するために、出力電圧指令値を補償する。これを3相のそれぞれについて、個別に実行する。
これにより、中性点電位の変動が抑制され、電圧負担の不平衡が改善されるので、コンデンサの耐圧や静電容量を不要に大きくする必要がなく、コストを低減するとともに、装置を小型化することができる。また、3レベルインバータの出力電圧歪みも改善され、モータのトルクリプル等を抑制することができるので、インバータの制御性能向上に繋がる。なお、出力電圧指令値を補償することから、V/F制御、ベクトル制御等、制御種類によらず適用することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の3レベルインバータを、直流電源およびモータとともに示す回路図である。図1において、3レベルインバータ10は、中性点が接地された直流電源1とモータ2とに接続されている。
3レベルインバータ10は、直流電源1の正極側と負極側との間に互いに直列に接続され、接続点を中性点とする正極側コンデンサ11および負極側コンデンサ12と、1相あたり4個のスイッチング素子Q〜Qで構成された3相分のアーム13とを備え、直流電源1からの直流電力を交流電力に変換してモータ2に供給する。
ここで、1相分のアーム13を構成する4個のスイッチング素子は、中性点に双方向スイッチとして接続された2個の中性点素子Q、Qと、直流電源1の正極側と負極側との間に互いに直列に接続された正極側素子Qおよび負極側素子Qとを有し、これにより3レベルを実現している。
また、3レベルインバータ10には、正極側コンデンサ11および負極側コンデンサ12の電圧を正極側電圧Vc1および負極側電圧Vc2としてそれぞれ検出する電圧センサ14、15が設けられている。また、3レベルインバータ10には、モータ2に流れる電流を出力電流として検出する電流センサ16と、モータ2の回転数をモータ回転数として検出する回転数センサ17とが設けられている。
図2は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の制御部を示すブロック構成図である。図2において、この制御部は、ベクトル制御部20、中性点電位制御部30およびPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)生成部40から構成されている。
ベクトル制御部20は、電流センサ16で検出された出力電流、回転数センサ17で検出されたモータ回転数、並びに上位制御系から入力されるモータ回転数指令値およびd軸電流指令値を用いて、3レベルインバータ10に対する出力電圧指令値を演算する。また、ベクトル制御部20は、速度制御器21、電源周波数演算部22、3相/dq軸座標変換部23、電流制御器24、25およびdq軸/3相座標変換部26を有している。
速度制御器21は、上位制御系から入力されるモータ回転数指令値Wr*と回転数センサ17で検出されたモータ回転数Wrとの偏差が零になるように、PI制御等でq軸電流指令値Iq*を生成する。
電源周波数演算部22は、上位制御系から入力されるd軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*、モータ回転数Wrおよび二次時定数τr(モータ定数)に基づいて、dq軸/3相座標変換で必要になる位相角θを演算する。
3相/dq軸座標変換部23は、電源周波数演算部22で演算された位相角θを用いて、電流センサ16で検出された出力電流I、I、Iを座標変換し、d軸電流検出値Idおよびq軸電流検出値Iqを出力する。
電流制御器24は、d軸電流指令値Id*とd軸電流検出値Idとの偏差が零となるよう、PI制御等でd軸電圧指令値Vd*を生成する。また、電流制御器25は、q軸電流指令値Iq*とq軸電流検出値Iqとの偏差が零となるよう、PI制御等でq軸電圧指令値Vq*を生成する。
dq軸/3相座標変換部26は、電源周波数演算部22で演算された位相角θを用いて、電流制御器24からのd軸電圧指令値Vd*および電流制御器25からのq軸電圧指令値Vq*を座標変換し、3相の出力電圧指令値V*、V*、V*を出力する。
中性点電位制御部30は、極性判別部31、極性判別部32および電圧指令補償演算部33を有している。極性判別部31は、出力電流I、I、Iの各相について、値が正であるか負であるかを判別する。極性判別部32は、出力電圧指令値V*、V*、V*の各相について、値が正であるか負であるかを判別する。
電圧指令補償演算部33は、正極側電圧Vc1と負極側電圧Vc2との電位差ΔV、直流電源1の電圧Ed/2、出力電流I、I、Iの極性、および出力電圧指令値V*、V*、V*の極性に基づいて、電位差ΔVが小さくなるように、出力電圧指令値V*、V*、V*を補償し、補償後の出力電圧指令値Vuu*、Vvv*、Vww*を出力する。なお、電圧指令補償演算部33の詳細な制御については、後述する。
PWM生成部40は、補償後の出力電圧指令値Vuu*、Vvv*、Vww*に基づいて、3レベルインバータ10のゲート信号を生成する。ここで、PWM生成部40は、ゼロとプラス側との間で変化する三角波およびゼロとマイナス側との間で変化する三角波である2つのキャリアと、出力電圧指令値を定格直流電圧Ed/2で規格化した変調率aとを比較し、比較結果に基づいて、スイッチング素子Q〜Qをオンまたはオフするためのゲート信号を生成する。
図3は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のPWM生成部の動作を説明するためのタイミングチャートである。図3では、キャリアと変調率aとの関係、スイッチング素子Q〜Qの動作およびこのときの3レベルインバータ10からの出力電圧(相電圧)を、u相について示している。
図3において、変調率aが正である場合には、変調率aがキャリアよりも大きいときに、スイッチング素子Qがオンし、スイッチング素子Qがオフする。このとき、スイッチング素子Qは、常時オン状態である。
これに対して、変調率aが負である場合には、変調率aがキャリアよりも小さいときに、スイッチング素子Qがオンし、スイッチング素子Qがオフする。このとき、スイッチング素子Qは、常時オン状態である。
続いて、図4、5を参照しながら、電圧指令補償演算部33の詳細な制御について説明する。図4(a)、(b)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の中性点電位制御部の動作を説明するためのタイミングチャートである。また、図5(a)〜(d)は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の中性点電位制御部の動作を説明するための別のタイミングチャートである。
最初に、電圧指令補償式の導出について説明する。以下、3レベルインバータ10のu相、v相、w相をまとめてu,v,wと記載する。
まず、正極側電圧Vc1と負極側電圧Vc2との電位差ΔV≠0である場合、スイッチング素子Q〜Qの状態に応じて、3レベルインバータ10からの出力電圧は、以下の3つに分けられる。
状態1:Eu,v,w=Ed/2 (1)
状態2:Eu,v,w=−Ed/2 (2)
状態3:Eu,v,w=ΔV (3)
ここで、U相における状態1、状態2、状態3について説明する。状態1は、正極側のスイッチング素子Qのみがオンしている状態を示し、状態2は、負極側のスイッチング素子Qのみがオンしている状態を示し、状態3は、中性点のスイッチング素子Q、Qのみがオンしている状態を示している。V相、W相に関しても、各相のQ、Q、Q、Qに対応するスイッチング素子がオンしている状態を、状態1、状態2、状態3で示している。
また、図1より、Ed/2−Vc1−ΔV=0、ΔV−Vc2+Ed/2=0が成立することから、正極側電圧Vc1と負極側電圧Vc2との電位差ΔVは、次式(4)で表される。
Figure 0006131360
式(4)より、ΔV≠0の場合において、出力電圧指令値Vu,v,w*通りの出力電圧Eu,v,wを出力するために、変調率aをどのように制御すればよいか考える。言い換えると、スイッチング素子のデューティー比、オン時間をどのように制御するかを考える。
まず、図4(a)に示された、変調率a>0(Vu,v,w*>0)の場合について考える。なお、上述したように、変調率aは、出力電圧指令値Vu,v,w*を規格化したものであることから、出力電圧指令値Vu,v,w*と同義と考えることができる。また、図4(a)では、変調率aの周期に対し、キャリア周期Tは非常に短いことから、変調率aは直線として扱うことができる。
図4(a)より、1キャリア周期Tの出力電圧Eu,v,wの平均値Eaveu,v,wは、状態1のEu,v,w=Ed/2と状態3のEu,v,w=ΔVとを組み合わせた値として、次式で表される。なお、この式において、T/Tは、変調率aを直線として扱っていることから、aに置き換えることができる。
Figure 0006131360
続いて、この式において、Eaveu,v,w=Vu,v,w*とするために、平均値Eaveu,v,wを出力電圧指令値Vu,v,w*に置き換え、変調率aについて解くと、次式が得られる。
Figure 0006131360
さらに、この式を展開すると、次式(5)が得られる。
Figure 0006131360
式(5)において、ΔV>0である場合には、第2項が常に正の値になることから、変調率aは、小さくなる方向に補正される。これに対して、変調率aを大きくしたいときには、式(5)の第2項の制御量だけ出力電圧指令値を補償することとし、次式(5)’が得られる。
Figure 0006131360
次に、図4(b)に示された、変調率a<0(Vu,v,w*<0)の場合について考える。なお、上述したように、変調率aは、出力電圧指令値Vu,v,w*を規格化したものであることから、出力電圧指令値Vu,v,w*と同義と考えることができる。また、図4(b)では、変調率aの周期に対し、キャリア周期Tは非常に短いことから、変調率aは直線として扱うことができる。
図4(b)より、1キャリア周期Tの出力電圧Eu,v,wの平均値Eaveu,v,wは、状態2のEu,v,w=−Ed/2と状態3のEu,v,w=ΔVとを組み合わせた値として、次式で表される。なお、この式において、−T/Tは、変調率aを直線として扱っていることから、aに置き換えることができる。
Figure 0006131360
続いて、この式において、Eaveu,v,w=Vu,v,w*とするために、平均値Eaveu,v,wを出力電圧指令値Vu,v,w*に置き換え、変調率aについて解くと、次式が得られる。
Figure 0006131360
さらに、この式を展開すると、次式(6)が得られる。
Figure 0006131360
式(6)において、ΔV>0である場合には、第2項が常に正の値になることから、変調率aは、小さくなる方向に補正される。これに対して、変調率aを大きくしたいときには、式(6)の第2項の制御量だけ出力電圧指令値を補償することとし、次式(6)’が得られる。
Figure 0006131360
すなわち、式(5)、式(5)’、式(6)または式(6)’のように変調率aを補正すれば、出力電圧指令値Vu,v,w*通りの出力電圧Eu,v,wが得られる。
次に、中性点電位制御の制御方針について説明する。
まず、図1より、正極側コンデンサ11を流れる電流i、および負極側コンデンサ12を流れる電流i−iについて、次式(7)および次式(8)が成立する。
Figure 0006131360
また、式(4)、式(7)および式(8)から、次式(9)が得られる。
Figure 0006131360
この式(9)より、中性点を流れる中性点電流i>0のとき、ΔVは減少し、i<0のとき、ΔVは増加することが分かる。
また、3レベルインバータ10からの出力電流については、図1より次式(10)〜(13)が成り立つ。
su=isu’+inu+isu” (10)
sv=isv’+inv+isv” (11)
sw=isw’+inw+isw” (12)
=inu+inv+inw (13)
ここで、図5(a)〜(d)に、変調率a>0およびa<0のそれぞれの場合において、出力電流isu>0またはisu<0であるときの出力電流波形を、u相について示す。図5(a)〜(d)において、キャリア周期Tは非常に短いことから、モータ2のインダクタンスの作用により、この期間においては、どのスイッチング素子に電流が流れたとしても、ほぼ一定の電流が流れるものと考えられる。
続いて、図5(a)〜(d)において、中性点電流inuが流れている期間に着目して、式(13)を、キャリア周期Tの間で積分すると、中性点電流iについて、次式(14)が得られる。
Figure 0006131360
式(14)において、中性点素子Q、Qのオン時間は、次式(15)および次式(16)で表される。
a>0のとき、T=T−T1u、T=T−T1v、T=T−T1w (15)
a<0のとき、T=T−T2u、T=T−T2v、T=T−T2w (16)
ただし、式(15)、(16)では、図5(a)〜(d)における各相のTおよびTを、それぞれT1u、T1v、T1wとT2u、T2v、T2wで表している。
ここで、式(14)より、各相の中性点電流inuは、中性点素子Q、Qがオンしている期間の出力電流と等しいことが分かる。そこで、以上の関係式に基づいて、コンデンサの中性点電位制御の制御方針を以下のように定める。
方針1:電位差ΔV=(Vc2−Vc1)/2>0の場合、正極側電圧Vc1を増加させ、負極側電圧Vc2を減少させる。
このとき、式(9)より、基本的に中性点電流i>0ならよいが、中性点電流i>0のとき、中性点電流iをさらに増加させる。また、中性点電流i<0のとき、中性点電流iを増加させ、徐々に正になるようにする。
方針2:電位差ΔV=(Vc2−Vc1)/2<0のとき、負極側電圧Vc2を増加させ、正極側電圧Vc1を減少させる。
このとき、式(9)より、基本的に中性点電流i<0ならよいが、中性点電流i<0のとき、中性点電流iをさらに減少させる。また、中性点電流i>0のとき、中性点電流iを減少させ、徐々に負になるようにする。
方針3:方針1、2に基づいて、変調率aを補正する場合には、指令した電圧を生じるように求めた式(5)、式(5)’、式(6)または式(6)’の解を適用する。すなわち、式(5)、式(5)’、式(6)または式(6)’の補償を、中性点の電位が0になるように行う。
次に、電圧指令補償演算部33の具体的な制御手法を以下に示す。ここで、図1において、中性点電流iは、負極側コンデンサ12からの放電方向を正とする。したがって、負極側コンデンサ12の負極側電圧Vc2が高ければ、(ΔV>0ならば)中性点電流iを大きくする(方針1)。また、正極側コンデンサ11の正極側電圧Vc1が高ければ、(ΔV<0ならば)中性点電流iを小さくする(方針II)。
ここで、正極側電圧Vc1と負極側電圧Vc2との電位差ΔV、直流電源1の電圧Ed/2、出力電流I、I、Iの極性、および出力電圧指令値V*、V*、V*の極性により、電圧指令補償演算部33の動作パターンを、以下の8つに場合分けすることができる。電圧指令補償演算部33は、各動作パターンについて、下記のように適切な電圧補償式を適用することで、中性点電位の変動を抑制する。
動作パターン1:電圧指令値>0、ΔV>0(Vc2>Vc1)、出力電流>0の場合
中性点電流iを大きくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を長くする。これにより、変調率aを下げる。このとき、式(5)を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン2:電圧指令値>0、ΔV>0(Vc2>Vc1)、出力電流<0の場合
中性点電流iを大きくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を短くする。これにより、変調率aを上げる。このとき、式(5)’を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン3:電圧指令値>0、ΔV<0(Vc2<Vc1)、出力電流>0の場合
中性点電流iを小さくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を短くする。これにより、変調率aを上げる。このとき、式(5)を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン4:電圧指令値>0、ΔV<0(Vc2<Vc1)、出力電流<0の場合
中性点電流iを小さくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を長くする。これにより、変調率aを下げる。このとき、式(5)’を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン5:電圧指令値<0、ΔV>0(Vc2>Vc1)、出力電流<0の場合
中性点電流iを大きくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を短くする。これにより、変調率aを下げる。このとき、式(6)を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン6:電圧指令値<0、ΔV>0(Vc2>Vc1)、出力電流>0の場合
中性点電流iを大きくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を長くする。これにより、変調率aを上げる。このとき、式(6)’を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン7:電圧指令値<0、ΔV<0(Vc2<Vc1)、出力電流<0の場合
中性点電流iを小さくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を長くする。これにより、変調率aを上げる。このとき、式(6)を電圧指令補償式として適用する。
動作パターン8:電圧指令値<0、ΔV<0(Vc2<Vc1)、出力電流>0の場合
中性点電流iを小さくするために、中性点素子Q、Qのオン時間を短くする。これにより、変調率aを下げる。このとき、式(6)’を電圧指令補償式として適用する。
次に、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のシミュレーション結果について、中性点電位の変動を抑制しない場合のシミュレーション結果と比較して説明する。図6は、中性点電位の変動を抑制しない場合のシミュレーション結果を示す説明図である。図7は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のシミュレーション結果を示す説明図である。
図6、7において、中性点電位の変動を抑制しない場合には、モータ回転数指令値Wr*が変動したときに、正極側電圧Vc1と負極側電圧Vc2との電位差ΔVが次第に大きくなっていくのに対して、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置を用いることにより、電位差ΔVが零に収束していることが分かる。
図8は、この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のシミュレーション結果を示す拡大図である。図8では、図7に示したシミュレーション結果の時間軸を拡大して、出力電流Iの1周期分を示している。
図8において、期間aは、V*>0、I<0、ΔV>0であり、V*に対し、Vuu*を大きく補正するものであり、上述した動作パターン2に対応する。期間b、eは、V*>0、I<0、ΔV<0であり、V*に対し、Vuu*を小さく補正するものであり、上述した動作パターン4に対応する。
また、期間cは、V*>0、I>0、ΔV<0であり、V*に対し、Vuu*を大きく補正するものであり、上述した動作パターン3に対応する。期間dは、V*>0、I>0、ΔV>0であり、V*に対し、Vuu*を小さく補正するものであり、上述した動作パターン1に対応する。
また、期間fは、V*<0、I>0、ΔV<0であり、V*に対し、Vuu*を小さく補正するものであり、上述した動作パターン8に対応する。期間gは、V*<0、I>0、ΔV>0であり、V*に対し、Vuu*を大きく補正するものである、上述した動作パターン6に対応する。
また、期間h、jは、V*<0、I<0、ΔV>0であり、V*に対し、Vuu*を小さく補正するものであり、上述した動作パターン5に対応する。期間iは、V*<0、I<0、ΔV<0であり、V*に対し、Vuu*を大きく補正するものであり、上述した動作パターン7に対応する。
以上のように、実施の形態1によれば、中性点電位制御部は、接続点を中性点として互いに直列に接続された正極側コンデンサおよび負極側コンデンサにおける正極側電圧と負極側電圧との電位差、3レベルインバータの出力電流の極性、および3レベルインバータに対する出力電圧指令値の極性に基づいて、正極側電圧と負極側電圧との電位差が小さくなるように、出力電圧指令値を補償する。また、上記電圧指令値の補償をU相、V相、W相の各相で個別に実施する。
そのため、中性点電位の変動を抑制することができる。
また、2レベルインバータと比較して、3レベルインバータは出力電圧のdv/dtが半分となる。そのため、3レベルインバータを用いることにより、モータ端子に発生するマイクロサージ電圧を抑制することができる。
1 直流電源、2 モータ、10 3レベルインバータ、11 正極側コンデンサ、12 負極側コンデンサ、13 アーム、14 電圧センサ(電圧検出部)、16 電流センサ(電流検出部)、17 回転数センサ(回転数検出部)、20 ベクトル制御部(電圧指令演算部)、21 速度制御器、22 電源周波数演算部、23 3相/dq軸座標変換部、24 電流制御器、25 電流制御器、26 dq軸/3相座標変換部、30 中性点電位制御部、31 極性判別部、32 極性判別部、33 電圧指令補償演算部、40 生成部。

Claims (1)

  1. 直流電源の正極側と負極側との間に互いに直列に接続され、接続点を中性点とする正極側コンデンサおよび負極側コンデンサを有し、前記直流電源からの直流電力を交流電力に変換してモータに供給する3レベルインバータと、
    前記モータに流れる電流を出力電流として検出する電流検出部と、
    前記モータの回転数をモータ回転数として検出する回転数検出部と、
    前記出力電流および前記モータ回転数を用いて、前記3レベルインバータに対する出力電圧指令値を演算する電圧指令演算部と、
    前記正極側コンデンサおよび前記負極側コンデンサの電圧を正極側電圧および負極側電圧として検出する電圧検出部と、
    前記正極側電圧と前記負極側電圧との電位差、前記出力電流の極性および前記出力電圧指令値の極性に基づいて、前記電位差が小さくなるように、前記出力電圧指令値を補償する中性点電位制御部と、
    補償後の前記出力電圧指令値に基づいて、前記3レベルインバータのゲート信号を生成するPWM生成部と、
    を備え
    前記中性点電位制御部は、前記3レベルインバータの各相について、前記出力電圧指令値を補償する
    電力変換装置。
JP2016063567A 2016-03-28 2016-03-28 電力変換装置 Expired - Fee Related JP6131360B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016063567A JP6131360B1 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016063567A JP6131360B1 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6131360B1 true JP6131360B1 (ja) 2017-05-17
JP2017184309A JP2017184309A (ja) 2017-10-05

Family

ID=58714770

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016063567A Expired - Fee Related JP6131360B1 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6131360B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114977861A (zh) * 2022-07-29 2022-08-30 深圳市首航新能源股份有限公司 一种母线电压补偿方法、电子设备及其***

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109905048B (zh) * 2017-12-08 2021-01-26 台达电子企业管理(上海)有限公司 三电平电路中点电压平衡控制方法
US11329593B2 (en) * 2018-03-19 2022-05-10 Mitsubishi Electric Corporation Power conversion device and rotating machine drive system
WO2023181368A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 三菱電機株式会社 電力変換装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002252984A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Hitachi Ltd 電力変換器の制御方法および装置
JP2003169480A (ja) * 2001-11-30 2003-06-13 Toshiba Corp 中性点クランプ式電力変換器の制御装置
US20110141786A1 (en) * 2010-09-29 2011-06-16 General Electric Company Dc-link voltage balancing system and method for multilevel converters
JP2011239564A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Toshiba Corp 中性点クランプ式電力変換装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002252984A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Hitachi Ltd 電力変換器の制御方法および装置
JP2003169480A (ja) * 2001-11-30 2003-06-13 Toshiba Corp 中性点クランプ式電力変換器の制御装置
JP2011239564A (ja) * 2010-05-10 2011-11-24 Toshiba Corp 中性点クランプ式電力変換装置
US20110141786A1 (en) * 2010-09-29 2011-06-16 General Electric Company Dc-link voltage balancing system and method for multilevel converters

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114977861A (zh) * 2022-07-29 2022-08-30 深圳市首航新能源股份有限公司 一种母线电压补偿方法、电子设备及其***

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017184309A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9882466B2 (en) Power conversion device including an AC/DC converter and a DC/DC converter
US8243482B2 (en) Control device for matrix converter
US9509229B2 (en) Power supply apparatus including power conversion circuit controlled by PWM control circuit
EP1921740B1 (en) Power converter control
EP2254232B1 (en) Converter control method and control apparatus
JP6131360B1 (ja) 電力変換装置
WO2007129456A1 (ja) 電力変換装置
KR102441722B1 (ko) 변환 장치
US10734917B2 (en) Power conversion device and power conversion method
WO2018061433A1 (ja) インバータの制御方法、制御装置及びインバータ
JP5523508B2 (ja) 電力変換装置
JP2018057207A (ja) 電力変換器の制御装置
JP4069741B2 (ja) パルス幅変調方法および電力変換器
WO2019049713A1 (ja) 電力変換装置およびその制御方法
JP2008312372A (ja) 電力変換装置
JP2006020384A (ja) 電力変換器の制御装置
JPWO2019082316A1 (ja) 電力変換装置
JP2017153277A (ja) 自励式無効電力補償装置
JP2016052167A (ja) 電力変換装置
JP2007097394A (ja) 電力変換器
JP2015126607A (ja) モータ制御システム
JP2019201493A (ja) マルチレベル電力変換装置およびその制御方法
JP2014135878A (ja) 三相コンバータのコントローラ、それを用いた電力変換装置
JP5624504B2 (ja) インバータ装置
JP2006014532A (ja) 3レベル電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170411

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6131360

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees