JP6129106B2 - 外部給電システム - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電装置から電力でモータを駆動するとともに、外部の電気負荷に電力を供給する外部給電システムに関する。
特許文献1は、車両外部の交流電源または交流電気負荷と、車載直流電源(蓄電装置)との間で電力を授受可能な電動機駆動および動力処理装置を開示する。この装置は、直流電源と、パルス幅変調(Pulse Width Modulation、以下「PWM」とも称する。)される2つのインバータと、2つの誘導電動機と、制御ユニットと、入力/出力ポートと、EMIフィルタとを備える。各誘導電動機は、Y結線された巻線を含み、各巻線の中性点に入力/出力ポートが接続される。
この装置においては、再充電モード時、入力/出力ポートに接続される単相電源から各巻線の中性点に与えられる交流電力を直流電力に変換して直流電源を充電することができる。また、各巻線の中性点間に正弦波の調整された交流電力を発生し、その発生した交流電力を入力/出力ポートに接続される外部装置へ出力することができる。
特許文献2は、蓄電装置と車両外部の電気負荷または電源との間で電力を授受する際に発生するコモンモードノイズを十分に抑制し、かつ、コモンモードチョークコイルを小型化することができる。その結果、車両の小型化を阻害することなく、コモンモードノイズを十分に抑制することができる。
特開平4−295202号公報 特開2008−154399号公報
特許文献1,2においては、軽負荷時にインバータのデッドタイムに起因する直流誤差電圧が発生することについて認識がない。このため、出力に絶縁トランスを接続した場合、トランスが偏磁して過電流よる過熱が発生したり、出力波形歪により電力品質が悪化する可能性がある。
本発明は、直流電力を出力する蓄電装置と、それぞれが上下のスイッチ素子を含む複数のインバータアームを有し、蓄電装置からの直流電力を交流にそれぞれ変換する2つのインバータと、前記2つのインバータによって駆動される2つのモータと、前記2つのインバータを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記2つのインバータにそれぞれ駆動信号を供給し、この駆動信号において、前記2つのインバータのキャリア周波数差あるいはキャリア位相差を調整することで、前記2つのモータの中性点間に所定の交流電力を発生するとともに、前記2つのインバータにおける各インバータアームの上下のスイッチ素子がともにオフ状態で前記駆動信号が供給される期間であるデッドタイム期間に発生するデッドタイム誤差電圧による直流誤差電圧を補償する。
また、一実施形態では、前記制御部は、外部給電を行うか否かを判定し、外部給電を行う場合に、2つのインバータのキャリア周波数を同じに設定する。
また、他の実施形態では、前記制御部は、外部給電を行うか否かを判定し、外部給電を行う場合に、2つのインバータのキャリアを同期させるとともに、2つのインバータのキャリアの位相差を所定値に設定する。
デッドタイム期間の直流誤差電圧が低減され、トランス偏磁による過電流や出力波形歪を防止できる。
システム構成を示すブロック図である。 過電流の発生状態を示す図である。 インバータの構成及びデッドタイムとPWM電圧を示す図である。 中性点出力電圧に対するキャリア周波数の影響を示す図である。 中性点出力電圧に対するキャリア位相の影響を示す図である。 トランス一次電流に対するキャリア位相の影響を示す図である。 トランス一次電流に対するキャリア周波数の影響を示す図である。 制御部の内部構成を示す図である。 キャリア周波数の制御を示すフローチャートである。 キャリアの位相差の制御を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態1による外部給電システムの全体構成を示すブロック図であり、このシステムは、車載されて車両内部または外部の電気負荷に給電する。
直流電力を出力する蓄電装置であるバッテリ10には、オンオフスイッチであるメインリレーMrを介しコンデンサ12が並列接続されている。コンデンサ12には、昇圧コンバータ14が接続されており、バッテリ側10の昇圧前電圧VLを昇圧電圧VHに昇圧する。
昇圧コンバータ14は、コイル16と、直列接続されたスイッチング素子18,20からなっている。スイッチング素子18,20は、IGBTなどのトランジスタとトランジスタとは逆方向電流を流すダイオードの並列接続で形成されている。
バッテリ10の正極にはコイル16の一端が接続され、コイル16の他端は直列接続したスイッチング素子18とスイッチング素子20の中間点に接続されている。すなわち、コイル16の他端がスイッチング素子18のエミッタおよびスイッチング素子20のコレクタに接続されている。スイッチング素子18のコレクタは、昇圧コンバータ14の出力である昇圧電圧VHの正側母線に接続されており、スイッチング素子20のエミッタは昇圧前電圧VLおよび昇圧前電圧VHの負側母線に接続されている。また、VHの正側母線と負側母線の間には平滑用のコンデンサ22が接続されている。
昇圧電圧VHは、MG1用インバータINV1およびMG2用インバータINV2に供給される。すなわち、昇圧電圧VHの正負母線はそれぞれINV1およびINV2の正負母線に接続されている。
INV1,INV2は、三相の交流電流を出力するもので、それぞれ6つのスイッチング素子からなっており、同様の構成を有している。すなわち、INV1は、U相アームINV1u、V相アームINV1vおよびW相アームINV1wを含み、これらは正負母線間に並列に接続される。各相相アームは、正負母線間に直列接続されたスイッチング素子からなる。各スイッチング素子は昇圧コンバータ14のスイッチング素子と同様に、トランジスタとダイオードの並列接続で構成されている。インバータの駆動信号により、各スイッチング素子がオンオフされて、三相交流電流が出力される。
INV1,INV2の出力には、三相交流モータであるモータジェネレータMG1,MG2が接続されている。すなわち、INV1の3つのアームINV1u,INV1v,INV1wの中点には、MG1のU,V,W相コイル端、INV2の3つのアームINV2u,INV2v,INV2wの中点には、MG2のU,V,W相コイル端が接続されている。各相コイルの他端は中性点で相互に接続されている。従って、MG1,MG2がINV1,INV2から出力される三相交流電力によって駆動される。
例えば、ハイブリッド車においては、内燃機関であるエンジンが別途搭載されており、エンジンの駆動力によって、発電したり、車両の駆動力を発生する。例えば、MG1は、主としてエンジン駆動力によって発電し、MG2は主として車両の駆動力を発生する。この場合、MG1,MG2と、エンジンの出力軸を遊星歯車機構からなる動力変換機構に接続し、ここからの駆動力を車両の駆動軸を介し車輪に伝達するとよい。
そして、MG1,MG2のステータコイルの中性点間には、コンデンサ28が接続されるとともに、絶縁トランス30の一次側が接続されている。この絶縁トランス30は、一次側コイルと鉄心を介して配置された二次側コイルからなり一次側からの交流電力を二次側に伝達する。特に、一次側と二次側とは磁気結合しているだけであって電気的には絶縁されている。
絶縁トランス30の二次側は、例えば、商用電源と同様の交流出力となっており、例えばコンセントが形成され、このコンセントに接続される電気負荷32に所望の交流電力を供給する。通常は、絶縁トランス30の一次側に50Hzまたは60Hzの交流電力を供給し、絶縁トランス30の二次側に商用電源と同様の50Hzまたは60Hzで100vの交流電力を得る。
制御部40は、MG1ECU、MG2ECUの2つの独立したECUを含んでおり、MG1ECUがINV1,MG2ECUがINV2を駆動するためのPWM信号(駆動信号)を生成し、その生成したPWM信号をINV1,INV2に供給し、MG1,MG2の駆動を制御する。また、制御部40は、昇圧コンバータ14を駆動するためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を昇圧コンバータ14に供給する。すなわち、アクセルペダルの踏み込み量などから目標出力トルクが決定され、MG2の目標出力が決定され、目標d,q軸電流が算出される。MG2のモータ電流、回転位相の検出結果から現在のd,q軸電流(実d,q軸電流)を算出し、この実d,q軸電流と目標d,q軸電流の誤差が小さくなるようにPWM信号(駆動信号)を生成する。また、目標出力トルクなどに基づき、目標昇圧電圧VH*を算出し、昇圧コンバータ14のスイッチング素子をPWM制御する。さらに、バッテリ10の充電状態(SOC)に基づき、エンジンの駆動を制御し、INV2の駆動を制御しMG1による発電の制御も行う。
ここで、本実施形態においては、上述のようなMG1,MG2の駆動制御の他に、INV1,INV2の駆動制御によって、MG1,MG2の中性点電圧を制御し、絶縁トランス30の一次側に所定の交流電流を供給する。すなわち、上側スイッチング素子のオンデューティと下側スイッチング素子のオンデューティーを変化させることで、MG1,MG2の中性点電圧を同一周期で変更し、かつ両者の位相を180度異ならせることで、所望の交流電流を絶縁トランス30の一次側に供給する。そして、絶縁トランスの二次側に商用電源と同等の交流電力を得る。
このために、制御部40は、出力電圧制御指令出力部50を有しており、この出力電圧制御指令出力部50が、絶縁トランス30の二次側出力が目標となるAC出力となるように制御信号を生成する。そして、この制御信号をMG1ECU,MG2ECUからのPWM信号に重畳することで、MG1,MG2の中性点電圧を制御する。さらに本実施形態では、キャリア周波数・位相制御指令出力部52を有しており、絶縁トランス30の出力が所定の条件の場合において、INV1,INV2のキャリア周波数や、キャリア位相を制御する。
INV1,INV2をPWM制御して、絶縁トランス30の一次側に交流電流を供給する際に、PWM制御のデッドタイムに起因して直流電流が流れ、絶縁トランス30に偏磁が発生し過電流が流れる場合がある。
すなわち、図1に示すようなシステムでは、絶縁トランス30の二次側の無負荷時においてINV1,INV2における電流が変動し、両者の中性点の電圧が変動が所期のものとならず、絶縁トランス30において過電流が発生する場合がある。
そこで、本実施形態の制御部40のキャリア周波数・位相制御指令出力部52においては、MG1ECUと、MG2ECUにおいてそれぞれ発生するPWM信号のキャリア周波数を調整したり、キャリアの位相差を制御する信号を出力し、これによってMG1,MG2の中性点電圧を制御して、過電流の発生を防止する。これらについて、以下に説明する。
<過電流の発生>
図2に過電流保護で交流出力停止した状況を示す。このように、絶縁トランス30の二次側には、所望の交流電圧が出力されている。ところが、絶縁トランス30の二次側を開放した無負荷状態にもかかわらず、一次側の電流値が徐々に大きくなる。この例では100A程度の電流が流れ、過電流保護動作が発生し、絶縁トランス30の一次側への電流供給が停止する。回路の状態と、絶縁トランス30の電圧電流波形から、絶縁トランス30の偏磁・磁気飽和により自己インダクタンスが低下し、過電流が発生していると考えられる。
絶縁トランスの偏磁要因としては、
(1)センサ誤差や、演算誤差に起因する、指令値直流誤差
(2)素子特性、駆動回路に起因する、スイッチングのばらつき
(3)MG1とMG2の電圧差に起因するデッドタイム誤差
があげられる。
ここで、(1),(2)により交流出力端に直流成分が含まれ、この直流成分が大きいと絶縁トランス30の鉄心が飽和し、励磁インダクタンスが低下するため励磁電流が急激に増加する。しかし、この(1),(2)では、無負荷時、負荷時にかかわらず、トランスの磁気飽和が発生するはずである。
一方、本システムでは、無負荷時に磁気飽和現象が発生し、負荷が大きい時には発生しない。これから、(1),(2)ではなく、(3)の要因で磁気飽和が発生していると考えられる。
本システムでは、INV1,INV2を利用し、MG1,MG2の中性点間電圧を制御して給電する。また、INV1,INV2は、制御部40内に設けられる、独立したMG1ECUと、MG2ECUで行われ、これらは通常非同期で制御される。
また、INV1のPWMキャリア周波数は10kHz、INV2のPWMキャリア周波数は5kHzである。キャリア周波数は高い方が制御性が高いが、MG2は大きな駆動力を出力する必要があり、キャリア周波数をあまり高くできない。そこで、MG1,MG2の特性を考慮すると、両キャリア周波数を異ならせることが好適である。
一方、本システムでは、INV1,INV2の中性点間電圧を外部給電用の絶縁トランス30へのAC出力としている。
従って、
要因i:MG1、MG2間キャリア周波数差、
要因ii:MG1、MG2間キャリア位相差、
が中性点間のAC出力電圧に影響する。
要因iは、デッドタイム誤差とINV1とINV2のキャリア周波数の違いが出力電圧に影響を与える要因である。要因iiは、INV1とINV2のキャリア位相差が出力電圧に影響を与える要因である。
INV1,INV2のデッドタイムとPWM電圧の関係を図3に示す。図3(a)に示すように、インバータは各アームの上下スイッチング素子Q1,Q2を交互にON/OFFを切替えて必要な出力電圧を実現している。なお、実際は、INV1,INV2とも、3本のアームを有し、6つのスイッチング素子をスイッチングしているが、図3(a)では、上下1つずつのスイッチング素子Q1,Q2のみに簡略化して示している。
この上下スイッチング素子Q1,Q2の制御端(ゲート)への制御信号入力経路には、デッドタイム生成器60−1,60−2が設けられている。そして、このデッドタイム生成器60−1,60−2は、上下スイッチング素子Q1,Q2のON/OFF切替え時において双方ONによるアーム短絡防止のため、スイッチング素子Q1,Q2の両方をオフするデッドタイムを付与している。デッドタイム期間中はQ1,Q2ともにOFFとなるため、インバータ電流の極性に応じてデッドタイム誤差電圧が発生する。
すなわち、図3(b)の上段に示すように、インバータ出力電流が+Iaと正方向の場合、スイッチング素子Q2がオフになりスイッチング素子Q1がONになるまでのデッドタイム期間中は正方向の電流+Iaによりインバータ出力電圧が0Vのままになる。このため、マイナスのデッドタイム誤差電圧−Vdが発生する。一方、図3(b)の下段に示すように、インバータ出力電流が−Iaと負方向の場合、スイッチング素子Q1がOFFになりスイッチング素子Q2がONになる前のデッドタイム期間中はインバータ出力電圧がVdが出力され続けるため、プラスの誤差電圧+Vdが発生する。
そして、本システムの場合は、非同期で動作するINV1,INV2で出力電流を制御するため、片側のインバータのスイッチング動作でインバータ出力電流の極性が変化する。そのため、デッドタイムによる出力電圧誤差が各インバータのスイッチング動作にも依存することになる。
次に、上述したデッドタイムとPWM電圧の関係から、キャリア周波数の差異およびキャリア位相差の影響について回路動作により検討する。
<キャリア周波数差の影響>
図4に、キャリア周波数差異の中性点出力電圧への影響を示す。図3で説明したように、デッドタイム誤差電圧は、インバータ出力電流の極性に依存する。インバータ出力電流が零付近ではINV1,INV2のスイッチング動作によって、インバータ出力電流の極性が変化するため、インバータのスイッチング動作にデッドタイム誤差電圧が影響を受ける。
図4(a)は、キャリア周波数(Fs1,Fs2)がINV1,INV2で等しい場合である(Fs1=Fs2)。この例では、INV1のキャリアと、INV2のキャリアの位相差は60度としている。インバータ電流として、2つのインバータINV1,INV2間の電流を示してある。2つのインバータINV1,INV2間の電流は、MG1,MG2間の中性点間の電流であり、ここで示すのは、PWMのキャリア周期レベルでの電流変化である。また、INV1ゲート、INV2ゲートは、デッドタイムを付加したPWM信号を示しており、上側のスイッチング素子の制御信号である。
各インバータINV1,INV2において、インバータの出力電流が負方向のときにQ1がONし、正方向のときにQ1がOFFする。このため、デッドタイム誤差電圧が発生しない。その結果、INV1出力電圧Vo1とINV2出力電圧Vo2の電圧差である中性点出力電圧に、誤差電圧は生じない。
図4(b)は、キャリア周波数がMG1の方がMG2より大きい場合(2倍)である(Fs1>Fs2)。また、INV1とINV2のキャリアについては30度程度の位相差がある。
この例では、図における最初の周期において、INV1がインバータの出力電流が正方向のときにスイッチング素子Q1がONする。このため、その際に−Vdのデッドタイム誤差電圧が発生する。その周期において、スイッチング素子Q1がオフする時はインバータの出力電流が正方向であり、デッドタイム誤差電流は生じない。また、2回目の周期では、インバータ出力電流が負方向のときにスイッチング素子Q1がONし、正方向のときにOFFする。従って、2回目の周期では、デッドタイム誤差電圧は生じず、−Vdのデッドタイム誤差電圧スイッチング素子Q1のPWMキャリア周期の2周期に一回、発生する。また、INV2はその出力電流が負方向のときにQ1がONし、正方向のときにQ1がOFFするため、デッドタイム誤差電圧が発生しない。
この結果、INV1とINV2の出力における電位差である中性点出力電圧にはマイナスの直流電圧誤差(−Vd/2)が生じる。
<キャリア位相差の影響>
図5に、キャリア位相差異の中性点出力電圧への影響を示す。すなわち、中性点出力電圧のデッドタイム誤差電圧は、キャリア位相差にも依存する。
図5(a)に図4(b)の場合をもう一度記載する。INV1がINV2に対してキャリア周波数が2倍で、キャリア位相差が30度の場合である。この場合、前述したように、中性点出力電圧にマイナスのデッドタイム誤差電圧(−Vd/2)が生じる。
図5(b)は、INV1とINV2のキャリア位相差が65度の場合である。この場合、最初の周期において、スイッチング素子Q1がONする際にインバータ出力電流が正方向であり、マイナスのデッドタイム誤差電圧(−Vd)が発生する。また、その周期のスイッチング素子Q1がオフする時には、インバータ出力電流の極性が反転しており、インバータ出力電流が負方向のときにスイッチング素子Q1がOFFする。このため、このスイッチング素子Q1のオフの際に、プラスのデッドタイム誤差電圧(+Vd)が発生する。また、2回目の周期では、インバータ出力電流が負方向のときにスイッチング素子Q1がONし、正方向のときにOFFする。従って、2回目の周期では、デッドタイム誤差電圧は生じない。
一方、INV2は、図5(a)と同様に出力電流が負のときにQ1がONし、正のときにQ1がOFFするため、デッドタイム誤差電圧が発生しない。
従って、中性点間出力電圧の誤差電圧はプラスのデッドタイム誤差電圧とマイナスのデッドタイム誤差電圧でキャンセルされるため結局、中性点間電圧の誤差電圧の平均値は0Vとなる。
このように、2つのインバータINV1,INV2においてそのキャリア周波数が異なる場合、少なくとも1:2であるには、位相差を調整することで、発生するデッドタイム誤差電圧の平均値を0にすることが可能である。
特に、ハイブリッド車両における2つのモータジェネレータMG1,MG2においては、上述したように、10kHz,5kHzのキャリア周波数を使用する場合がある。このような場合には、キャリア周波数の位相差を65度程度とすることが好適である。
<直流電流流出のメカニズム>
キャリア周波数差、キャリア位相差によるデッドタイム誤差電圧の解析結果から直流流出のメカニズムを、実車の出力波形と対比して検討する。
図6に、無負荷時(絶縁トランス30の出力側の電気負荷32がない状態)の直流流出メカニズムと実機出力波形を示す。これらは、PWMキャリア周波数が5kHz、10kHzの2種類で、図中(a)がキャリアの位相差30度、(b)がキャリアの位相差65度、(c)がキャリア位相差100度の場合を示している。絶縁トランス30の一次側の交流の周波数は60Hzとしている。
図から明らかなように、INV1とINV2のキャリア周波数が異なると、キャリア位相差に依存する出力電圧誤差が発生する。
(i)キャリア位相差が30度の場合:中性点間出力電圧にマイナスのデッドタイム誤差電圧が発生するため、出力電圧にマイナスの直流電圧が発生する。
(ii)キャリア位相差65度の場合:プラスのデッドタイム誤差電圧とマイナスのデッドタイム誤差電圧がキャンセルされるため、出力電圧に直流電圧は発生しない。
(iii)キャリア位相差100度の場合:中性点間出力電圧にプラスのデッドタイム誤差電圧が発生するため、出力電圧にプラスの直流電圧が発生する。
このように、キャリア周波数が異なる場合には、上述したようにデッドタイム誤差電圧が発生し、キャリア位相差30,100度の場合には、絶縁トランス30の一次側電流、電圧がデッドタイム誤差電圧に基づき変動する。
また、INV1とINV2のPWMキャリア信号が非同期なため、時間と共にINV1とINV2のキャリア位相差が変化する。システムにおける無負荷時の出力電圧は、キャリア位相差とともに直流電圧が変化し、その極性に応じてトランスの磁束レベルが変化してトランス1次側に過電流が生じる。
図7に、キャリア周波数がINV1を10kHz、INV2を5kHzの場合(図7(a))とINV1,INV2とも5kHz(図7(b))の場合の実機出力波形を示す。INV1とINV2のキャリア周波数が等しい場合は、中性点間出力電圧に基本的にはデッドタイム誤差電圧が発生しないため、出力電圧の直流成分が17.1(V)から2.3(V)に低減され、トランス偏磁が発生していないため、出力電圧の波形歪が発生していない。
<本実施形態におけるトランス偏磁対策>
トランス偏磁の原因である直流誤差電圧は、交流電力出力(主に軽負荷時に発生)、キャリア周波数、キャリア位相差に依存する。そのため、特に無負荷時にキャリア周波数、キャリア位相差を直流出力誤差電圧が極力発生しない値に設定することで、トランス偏磁現象を回避できる。図8に、制御部40の具体的な構成例を示す。
MG1ECU,MG2ECUは、それぞれ制御指令出力部と、PWM変調部を有している。制御指令出力部が、電圧指令を生成し、これをPWM変調部に供給し、PWM変調部から出力されるPWM信号によってINV1,INV2のスイッチングが制御される。ここで、本実施形態では、MG1,MG2のステータコイル中性点電圧をINV1とINV2の零相電圧(中性点電圧)を制御することにより、MG1,MG2の中性点間に所望のAC電圧を発生させて、これを出力する。
そこで、出力電圧制御指令出力部50は、出力電圧指令値Vsrと出力電圧検出値Vsを比較し、出力電圧が出力電圧指令値に追従するための制御指令を出力する。その制御指令は発電機イオンバータと電動機インバータ制御指令の零相分にある比率(MG1についてk倍、MG2について(1−k)倍)で分配されて、制御指令出力部からの電圧指令にそれぞれ加算される。
そして、キャリア周波数・位相制御指令出力部52は、出力トランス偏磁の原因となる直流出力誤差電圧を低減するための制御部であり、AC発電指令およびMG1およびMG2の動作状態から、INV1,INV2における、PWMキャリア周波数、キャリア位相差を制御する。すなわち、制御部40におけるキャリア周波数・位相制御指令出力部52がAC電圧出力に対する負荷が軽負荷または無負荷である場合において、INV1,INV2のキャリア周波数を同一にするか、または両者の位相差を適切なものに制御する。
上述したように、MG1は発電用であり、MG2は駆動用であり、MG2の方が出力が大きい。そこで、INV2のPWMキャリア周波数が、INV1のキャリア周波数より小さい。実施形態では、INV2のPWMキャリア周波数が5kHz、INV1のPWMキャリア周波数が10kHzである。
このように、キャリア周波数が異なると、上述したように絶縁トランス30の一次コイルに偏磁による過大電流が流れる可能性がある。本実施形態では、制御部40のキャリア周波数・位相制御指令出力部52が次のような処理を行う。
図9(A),(B)では、キャリア周波数を変更する。
図9(A)では、まずAC出力を行うかを判定する(S11)。この判定でNOの場合には処理を終了する。S11の判定でYESの場合には、INV1およびINV2のキャリア周波数を同一にする(S12)。ここで、MG2の出力が大きいときには、INV1のキャリア周波数を5kHz等に下げ、MG2の出力が比較的小さいときにはINV2のキャリア周波数を10kHzにあげることが好適である。
この例では、INV1とINV2のキャリア周波数が同等であれば直流出力誤差電圧が小さいため、AC発電モード時はINV1とINV2のキャリア周波数が同等になるよう切替える。
図9(B)では、まずAC出力を行うかを判定する(S21)。S21の判定でYESの場合には、AC出力の負荷が軽負荷かを判定する(S22)。軽負荷かどうかの判定は、負荷が所定の閾値以下かにより行い、この閾値は、偏磁による過電流が発生する可能性があるかで決定すればよい。S22の判定でYESの場合には、INV1およびINV2のキャリア周波数を同一にする(S23)。なお、S21,S22の判定でNOの場合にはそのまま処理を終了する。
特に、軽負荷時に直流出力誤差電圧が発生するため、AC発電モード時で、さらに軽負荷時であればINV1とINV2のキャリア周波数が同等になるよう切替える。
図10(A),(B)では、キャリア周波数は変更せず、キャリアの位相差を変更する。
図10(A)では、まずAC出力を行うかを判定する(S31)。この判定でNOの場合には処理を終了する。S31の判定でYESの場合には、INV1およびINV2のキャリアの位相差を所定値に設定する(S32)。上述したように、キャリア周波数が10kHz,5kHzの場合には、位相差を65度程度に設定することで、偏磁による過大電流の発生を防止できる。INV1,INV2のキャリア周波数は、予め設定された値であり、その場合において位相差をどのように設定すればよいかは予めわかっている。従って、AC電圧を出力する際には、INV1,INV2のキャリアの位相差を予め設定されている値になるようにPWM信号を制御することで、偏磁による過電流を防止することができる。
INV1,INV2のキャリア周波数によっては、キャリアの適切な位相差が存在しない場合もある。その場合には、キャリア周波数を同一にしたり、適切な位相差が存在するキャリア周波数に変更し、キャリアの位相差を設定することが好適である。
直流出力誤差電圧はキャリア周波数の他に、INV1とINV2のキャリア位相差にも依存することから、AC発電モード時は、INV1とINV2のキャリア位相を同期し、INV1とINV2のキャリア位相を直流出力誤差電圧が小さい値に設定する。
図10(B)では、まずAC出力を行うかを判定する(S41)。S41の判定でYESの場合には、AC出力の負荷が軽負荷かを判定する(S42)。S42でYESの場合には、INV1およびINV2のキャリアを同期させるとともにその位相差を所定値に設定する(S43)。なお、S41,S42の判定でNOの場合にはそのまま処理を終了する。
特に、軽負荷時に直流出力誤差電圧が発生するため、AC電圧出力モード時で、さらに軽負荷時であればINV1とINV2のキャリア位相を同期し、INV1とINV2のキャリア位相を直流出力誤差電圧が小さい値に設定する。
図10(C)では、まずAC出力を行うかを判定する(S51)。S51の判定でYESの場合には、クランキング時か否かを判定する(S52)。S52でYESの場合には、INV1およびINV2のキャリアを同期させるとともにその位相差を所定値に設定する(S53)。なお、S51,S52の判定でNOの場合にはそのまま処理を終了する。
MG1は、エンジンの始動(クランキング)に用いられる。クランキング時は、MG1が駆動力を出力するがエンジンの始動時には出力の変動が大きく、インバータ電流の過渡変動により、絶縁トランス30へのAC出力において直流成分が生じやすくなる。本実施形態では、このようなクランキング期間において、キャリアの位相を所定のものに設定することで、絶縁トランス30の偏磁を防止することができる。
このように、本実施形態の外部給電システムでは、2つのインバータINV1,INV2による出力電圧にデッドタイム期間にデッドタイム誤差電圧が発生しない、あるいはデッドタイム誤差電圧が直流とならないため、出力の絶縁トランスの偏磁現象が発生せず、過電流や出力波形歪を防止できる。
10 バッテリ、12,22,28 コンデンサ、14 昇圧コンバータ、16 コイル、18,20 スイッチング素子、30 絶縁トランス、32 電気負荷、40 制御部、50 出力電圧制御指令出力部、52 キャリア周波数・位相制御指令出力部、60 デッドタイム生成器。

Claims (3)

  1. 直流電力を出力する蓄電装置と、
    それぞれが上下のスイッチ素子を含む複数のインバータアームを有し、蓄電装置からの直流電力を交流にそれぞれ変換する2つのインバータと、
    前記2つのインバータによって駆動される2つのモータと、
    前記2つのインバータを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記2つのインバータにそれぞれ駆動信号を供給し、
    この駆動信号において、前記2つのインバータのキャリア周波数差あるいはキャリア位相差を調整することで、前記2つのモータの中性点間に所定の交流電力を発生するとともに、
    前記2つのインバータにおける各インバータアームの上下のスイッチ素子がともにオフ状態で前記駆動信号が供給される期間であるデッドタイム期間に発生するデッドタイム誤差電圧による直流誤差電圧を補償する、外部給電システム。
  2. 請求項1に記載の外部給電システムにおいて、
    前記制御部は、
    外部給電を行うか否かを判定し、外部給電を行う場合に、2つのインバータのキャリア周波数を同じに設定する、
    外部給電システム。
  3. 請求項1に記載の外部給電システムにおいて、
    前記制御部は、
    外部給電を行うか否かを判定し、外部給電を行う場合に、2つのインバータのキャリアを同期させるとともに、2つのインバータのキャリアの位相差を所定値に設定する、
    外部給電システム。
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