JP6127910B2 - 車両用回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用回転電機に関する。
従来から、界磁巻線と永久磁石を含む回転子を備え、界磁巻線の電流の向きを反対にすることにより、不要な発電電力を抑制するようにした発電装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この発電装置では、界磁巻線への通電方向と電流との両方を制御することにより、界磁巻線の磁束が永久磁石の磁束と逆方向に作用して打ち消す状態とすることが可能であり、発電抑制時の発電を停止あるいは低減することができる。
特許第3063106号公報
ところで、特許文献1に開示された発電装置では、界磁巻線への通電方向を反対にすることで永久磁石の磁束を打ち消しているため、この通電方向を反対にする回路が故障した場合に発電を抑制することができなくなるという問題があった。この場合には、車両用発電機が過発電になって出力電圧が上昇してしまうため、過充電状態になるおそれがある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、永久磁石を含む回転子を用いる場合に過発電状態を回避することができる車両用回転電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用回転電機は、回転子、固定子、電力変換器、第1および第2の発電抑制部、故障検出部を備えている。回転子は、界磁巻線と永久磁石を有する。固定子は、回転子によって発生する回転磁界によって交流電圧を発生する固定子巻線を有する。電力変換器は、スイッチング素子をオンオフすることにより、固定子巻線に発生した交流電圧を直流電圧に変換する。第1の発電抑制部は、永久磁石によって発生する磁束を打ち消すように、界磁巻線に供給する電流を制御することにより発電抑制を行う。第2の発電抑制部は、永久磁石によって発生する磁束を打ち消すように、電力変換器に含まれるスイッチング素子をオンオフ制御することにより発電抑制を行う。故障検出部は、第1の発電抑制部の故障の有無を検出する。また、第2の発電抑制部は、故障検出部によって第1の発電抑制部の故障が検出されたときに、弱め界磁制御を行うことにより発電抑制を行う。永久磁石を有する回転子を用いる場合であっても、2種類の発電抑制部を備えることにより、確実に過発電状態を回避することが可能となる。
一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。 MOSモジュールの構成を示す図である。 Hブリッジ回路の構成を示す図である。 回転角センサの具体的な配置例を示す図である。 回転子と固定子を示す断面図である。 回転子の斜視図である。 発電抑制を行う構成を示す図である。 制御回路の具体的な構成例を示す図である。 制御回路内の第2の発電抑制部の具体的な構成を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用回転電機について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、一実施形態の車両用回転電機100は、2つの固定子巻線1A、1B、界磁巻線2、2つのMOSモジュール群3A、3B、UVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジ回路5、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9、電源回路10、ダイオード11、コンデンサ12を含んで構成されている。この車両用回転電機100は、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)と称されており、電動機の機能と発電機の機能を併せ持っている。
一方の固定子巻線1Aは、U相巻線、V相巻線、W相巻線からなる三相巻線であって、固定子鉄心16(図5)に巻装されている。同様に、他方の固定子巻線1Bは、X相巻線、Y相巻線、Z相巻線からなる三相巻線であって、上述した固定子鉄心16に、固定子巻線1Aに対して電気角で30度ずらした位置に巻装されている。本実施形態では、これら2つの固定子巻線1A、1Bと固定子鉄心16によって固定子14が構成されており、回転子が発生する回転磁界によって固定子巻線1A、1Bに交流電圧を発生している。なお、固定子巻線1A、1Bのそれぞれの相数は3以外であってもよい。
界磁巻線2は、ベルトあるいはギアを介してエンジンとの間で駆動力の入出力を行う回転軸を有する回転子に磁界を発生させるためのものであり、界磁極となるランデル型鉄心に巻装されて回転子を構成している。また、この回転子には、ランデル型鉄心の爪状磁極間に、漏洩磁束を防ぐ向きに配置された永久磁石を有するが、この構成については後述する。
一方のMOSモジュール群3Aは、一方の固定子巻線1Aに接続されており、全体で三相ブリッジ回路が構成されている。このMOSモジュール群3Aは、発電動作時に固定子巻線1Aに誘起される交流電圧を直流電圧に変換するとともに、電動動作時に外部(高電圧バッテリ200)から印加される直流電圧を交流電圧に変換して固定子巻線1Aに印加する電力変換器として動作する。MOSモジュール群3Aは、固定子巻線1Aの相数に対応する3個のMOSモジュール3AU、3AV、3AWを備えている。MOSモジュール3AUは、固定子巻線1Aに含まれるU相巻線に接続されている。MOSモジュール3AVは、固定子巻線1Aに含まれるV相巻線に接続されている。MOSモジュール3AWは、固定子巻線1Aに含まれるW相巻線に接続されている。
図2に示すように、MOSモジュール3AUは、2つのMOSトランジスタ30、31、電流検出用抵抗32を備えている。一方のMOSトランジスタ30は、ソースが固定子巻線1AのU相巻線に接続され、ドレインがパワー電源端子PBに接続された上アーム(ハイサイド側)のスイッチング素子である。パワー電源端子PBは、例えば定格48Vの高電圧バッテリ200(第1のバッテリ)や高電圧負荷210の正極端子に接続されている。他方のMOSトランジスタ31は、ドレインがU相巻線に接続され、ソースが電流検出用抵抗32を介してパワーグランド端子PGNDに接続された下アーム(ローサイド側)のスイッチング素子である。これら2つのMOSトランジスタ30、31からなる直列回路が高電圧バッテリ200の正極端子と負極端子の間に配置され、これら2つのMOSトランジスタ30、31の接続点にP端子を介してU相巻線が接続されている。また、MOSトランジスタ30のゲート、ソース、MOSトランジスタ31のゲート、電流検出用抵抗32の両端のそれぞれがUVW相ドライバ4Aに接続されている。
MOSトランジスタ30、31のそれぞれのソース・ドレイン間にはダイオードが並列接続されている。このダイオードはMOSトランジスタ30、31の寄生ダイオード(ボディダイオード)によって実現されるが、別部品としてのダイオードをさらに並列接続するようにしてもよい。上アームおよび下アームの少なくとも一方を、MOSトランジスタ以外のスイッチング素子を用いて構成するようにしてもよい。
なお、MOSモジュール3AU以外のMOSモジュール3AV、3AWや後述するMOSモジュール3BX、3BY、3BZも基本的に同じ構成を有しており、詳細な説明は省略する。
他方のMOSモジュール群3Bは、他方の固定子巻線1Bに接続されており、全体で三相ブリッジ回路が構成されている。このMOSモジュール群3Bは、発電動作時に固定子巻線1Bに誘起される交流電圧を直流電圧に変換するとともに、電動動作時に外部(高電圧バッテリ200)から印加される直流電圧を交流電圧に変換して固定子巻線1Bに印加する電力変換器として動作する。MOSモジュール群3Bは、固定子巻線1Bの相数に対応する3個のMOSモジュール3BX、3BY、3BZを備えている。MOSモジュール3BXは、固定子巻線1Bに含まれるX相巻線に接続されている。MOSモジュール3BYは、固定子巻線1Bに含まれるY相巻線に接続されている。MOSモジュール3BZは、固定子巻線1Bに含まれるZ相巻線に接続されている。
UVW相ドライバ4Aは、3個のMOSモジュール3AU、3AV、3AWのそれぞれに含まれるMOSトランジスタ30、31を駆動するためにそれぞれのゲートに入力する制御信号を生成するとともに、電流検出用抵抗32の両端電圧を取り込んで増幅する。同様に、XYZ相ドライバ4Bは、3個のMOSモジュール3BX、3BY、3BZのそれぞれに含まれるMOSトランジスタ30、31を駆動するためにそれぞれのゲートに入力する制御信号を生成するとともに、電流検出用抵抗32の両端電圧を取り込んで増幅する。上述した一方のMOSモジュール群3AとUVW相ドライバ4Aによって第1のインバータ装置が構成されている。また、他方のMOSモジュール群3BとXYZ相ドライバ4Bによって第2のインバータ装置が構成されている。
Hブリッジ回路5は、界磁巻線2の両端に接続されており、界磁巻線2に励磁電流を供給する励磁回路である。図3に示すように、Hブリッジ回路5は、4つのMOSトランジスタ50、51、52、53、電流検出用抵抗54、55を備えている。ハイサイド側のMOSトランジスタ50とローサイド側のMOSトランジスタ52と電流検出用抵抗55とが直列に接続されており、MOSトランジスタ50とMOSトランジスタ52の接続点に界磁巻線2の一方端が接続されている。また、ハイサイド側のMOSトランジスタ51とローサイド側のMOSトランジスタ53と電流検出用抵抗54とが直列に接続されており、MOSトランジスタ51とMOSトランジスタ53の接続点に界磁巻線2の他方端が接続されている。このHブリッジ回路5は、パワー電源端子PBとパワーグランド端子PGNDのそれぞれに接続されている。発電動作時には、MOSトランジスタ50、53をオン(このとき他のMOSトランジスタ51、52はオフ)することにより、Hブリッジ回路5から界磁巻線2に励磁電流が供給される。この状態でMOSトランジスタ50、53のいずれか一方をオフすることにより励磁電流の供給が停止されるとともに、MOSトランジスタ52、51のいずれかの寄生ダイオードを介して界磁巻線2を流れる励磁電流を環流させることができる。
また、MOSトランジスタ51、52をオン(このとき他のMOSトランジスタ50、53はオフ)することにより、Hブリッジ回路5から界磁巻線2に、上述した発電動作時とは逆向きの電流を供給することができる。
Hブリッジドライバ6は、Hブリッジ回路5に含まれるMOSトランジスタ50〜53の各ゲートに入力する駆動信号を生成するとともに、電流検出用抵抗54、55の両端電圧を取り込んで増幅する。
なお、上述した説明では、界磁巻線2に流れる発電時の電流値と非発電時(発電抑制時)の電流値を別々に検出するために2つの電流検出用抵抗54、55を用いたが、界磁巻線2に直列に電流検出用抵抗を挿入し、この電流検出用抵抗を用いて発電時と非発電時の双方の電流値を検出するようにしてもよい。
回転角センサ7は、回転子の回転角を検出する。例えば、永久磁石とホール素子を用いて回転角センサ7を構成することができる。具体的には、図4に示すように、回転子20の回転軸21先端に永久磁石22を固定するとともに、この永久磁石22と対向する位置にホール素子23、24を配置(例えば、永久磁石22の外周近傍であって互いに90°隔たった位置に配置されている)する。その出力を取り出すことにより、永久磁石22とともに回転する回転子20の回転角を検出することができる。なお、回転角センサ7は、ホール素子23、24以外を用いて構成するようにしてもよい。また、図4に示した永久磁石22の配置や取付方法は一例であって、回転軸21やその周辺構造に合わせて適宜変更するようにしてもよい。
制御回路8は、車両用回転電機100の全体を制御する。この制御回路8には、アナログ−デジタル変換器やデジタル−アナログ変換器が備わっており、他の構成との間で信号の入出力を行う。制御回路8は、例えばマイコン(マイクロコンピュータ)によって構成されており、所定の制御プログラムを実行することにより、UVWドライバ4A、XYZドライバ4B、Hブリッジドライバ6を制御して車両用回転電機100を電動機や発電機として動作させたり、発電抑制などの各種処理を行う。
入出力回路9は、制御用ハーネス310を介して外部との間の信号の入出力や、高電圧バッテリ200の端子電圧やパワーグランド端子PGNDの電圧のレベル変換等を行う。入出力回路9は、入出力される信号や電圧を処理するための入出力インタフェースであって、例えばカスタムICによって必要な機能が実現されている。
電源回路10は、定格12Vの低電圧バッテリ202(第2のバッテリ)が接続されており、例えばスイッチング素子をオンオフしてその出力をコンデンサで平滑することにより、5Vの動作電圧を生成する。この動作電圧によって、UVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9が動作する。
コンデンサ12は、電動動作させるためにMOSモジュール3AU等のMOSトランジスタ30、31をオンオフする際に発生するスイッチングノイズを除去あるいは低減するためのものである。図1に示す例では1つのコンデンサ12が用いられているが、スイッチングノイズの大きさに応じて適宜その数を変更することができる。
上述したUVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジ回路5、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7(回転子に取り付けられた永久磁石を除く)、制御回路8、入出力回路9、電源回路10が制御基板102に搭載されている。
また、図1に示すように、車両用回転電機100には、パワー電源端子PB、パワーグランド端子PGNDや、制御グランド端子CGNDと制御電源端子CBと制御用ハーネス310などが取り付けられるコネクタ400が備わっている。パワー電源端子PBは、高電圧の正極側入出力端子であり、高電圧バッテリ200や高電圧負荷210が所定のケーブル(第1の電力供給線)を介して接続される。制御電源端子CBは、低電圧の正極側入力端子であり、低電圧バッテリ202や低電圧負荷204が所定のケーブル(第2の電力供給線)を介して接続される。
パワーグランド端子PGNDは、第1のグランド端子であって、パワー系回路を接地するためのものである。このパワーグランド端子PGNDは、第1の接続線としての接地用ハーネス320を介して車両フレーム500に接続されている。上述したMOSモジュール群3A、3B(電力変換器)およびHブリッジ回路5(励磁回路)がパワー系回路である。このパワー系回路には、固定子巻線1A、1Bや界磁巻線2と共通の電流が流れるパワー素子としてのMOSトランジスタ30、31、50、51が含まれている。
また、制御グランド端子CGNDは、パワーグランド端子PGNDとは別に設けられた第2のグランド端子であって、制御系回路を接地するためのものである。この制御グランド端子CGNDは、接地用ハーネス320とは別の接地用ケーブル330(第2の接続線)を介して接地されている。この制御グランド端子CGNDと車両用回転電機100のフレーム(以後、「ISGフレーム」と称する)110との間には、入出力回路9の内部配線を介してダイオード11が挿入されている。具体的には、ダイオード11のカソードがフレームグランド端子FLMGNDに接続されており、このフレームグランド端子FLMGNDがISGフレーム110に接続されている。上述したUVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジドライバ6、回転角センサ7、制御回路8、入出力回路9、切断スイッチ13A、13Bなどが制御系回路である。なお、この接地用ケーブル330の接続先は、車両側に用意されたグランド電位(0V)の部位であり、電圧変動がないものとする。また、図1では、ダイオード11は入出力回路9の外部に設けられているが、ダイオード11を入出力回路9に搭載するようにしてもよい。
コネクタ400は、パワー電源端子PB、パワーグランド端子PGND以外の端子(制御グランド端子CGNDや制御電源端子CBなど)に制御用ハーネス310や接地用ケーブル330、その他のケーブルを取り付けるためのものである。
上述した車両用回転電機100のISGフレーム110は、例えばアルミダイカストによって形成された導電体であり、このISGフレーム110がエンジン(E/G)ブロック510にボルトによって固定されている。さらに、エンジンブロック510は接地用ハーネス322によって車両フレーム500に接続されている。
本実施形態の車両用回転電機100はこのような構成を有しており、次に、発電抑制を行って過発電状態を回避する動作について説明する
本実施形態では、界磁極に永久磁石が挿入された回転子20が用いられている。具体的には、図6に示すように、回転子20は、回転軸21と一体になって回転するものであり、一対のランデル型鉄心25と、ランデル型鉄心25を磁化する界磁巻線2と、回転軸6の後方端部近傍に設けられて界磁巻線2の両端に接続されたスリップリング26とを含んで構成されている。また、回転子20は、それぞれのランデル型鉄心25の軸方向端面に取り付けられた冷却ファン27、28(図5)と、一対のランデル型鉄心25の隣接する爪状磁極間に配置されてこれらの間の漏洩磁束を低減する向きに着磁された永久磁石29とを含んで構成されている。永久磁石29は、例えばネオジウム磁石などの希土類磁石が用いられている。このような永久磁石29を用いることによる出力増大が可能になる。また、それぞれの永久磁石29は、ステンレスなどの非磁性材料により成形された磁石保持器に収納された状態で回転子20に保持されている。
このように、回転子20には、隣接するランデル型鉄心25の爪状磁極間の漏洩磁束を低減する向きに着磁された永久磁石29が備わっているため、界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止しただけでは、回転子20の回転磁界の発生を停止することはできない。したがって、高電圧バッテリ200が満充電に近い場合(あるいは、目標とする充電量に達した場合)や、使用する電気負荷210が小さい場合等において、発電が不要な場合には、界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止する以外の発電抑制の工夫が必要となる。
このため、本実施形態では、以下の2種類の発電抑制方法が行われる。
(1)界磁巻線2に、通常発電時とは反対の向きに電流を流して、永久磁石29によって発生した磁束を打ち消す。
(2)電力変換器(MOSモジュール群3A、3B)に含まれるMOSトランジスタ30、31をオンオフして弱め界磁制御を行うことにより、永久磁石29によって発生した磁束を打ち消す。
このような2種類の発電抑制方法を実施するために、図7に示すように、本実施形態の制御回路8には、発電抑制判定部82、第1の発電抑制部84、故障検出部86、第2の発電抑制部88が備わっている。
発電抑制判定部82は、発電抑制の実施の要否を判定する。高電圧バッテリ200が満充電に近い場合、目標とする充電量に達した場合、使用する電気負荷210が小さい場合等において、発電が不要なときには、永久磁石29によって発生する磁束によって形成される回転磁界によって発電が行われないように発電抑制制御を行う必要があり、この発電抑制制御の要否が判定される。例えば、界磁巻線2に対する励磁電流の供給を停止してもパワー電源端子PBの電圧VPBの上昇が止まらない場合に発電抑制制御が必要であると判定される。なお、この発電抑制判定部82によって行われる判定動作自体は、車両用回転電機100とは別の外部制御装置(図示せず)によって行うようにしてもよい。
第1の発電抑制部84は、回転子20に備わった永久磁石29によって発生する磁束(ランデル型鉄心25と固定子鉄心16を通る磁束)を打ち消すように、界磁巻線2に供給する電流を制御する。第1の発電抑制制御部84は、Hブリッジドライバ6に指示を送り、Hブリッジ回路回路5内のMOSトランジスタ51、52をオンするとともに、MOSトランジスタ50、53をオフすることにより、Hブリッジ回路5から界磁巻線2に、発電動作時とは逆向きの電流を供給して発電抑制を行う。
故障検出部86は、第1の発電抑制部84の故障の有無を検出する。例えば、第1の発電抑制部84の制御によって界磁巻線2に発電動作時と逆向きの電流を供給する動作を行ったにもかかわらず、界磁巻線2に流れる電流が逆向きにならない場合(あるいは、逆向きになったが指定した電流値に達しない場合)に、第1の発電抑制部84が故障した旨の判定が行われる。あるいは、第1の発電抑制部84の制御によって界磁巻線2に発電動作時と逆向きの電流を供給する動作を行ったにもかかわらず、出力電流(パワー電源端子PBから出力される電流)が減少しない場合や出力電圧(パワー電源端子PBの電圧VPB)が低下しない場合に、第1の発電抑制部84が故障した旨の判定が行われる。なお、検出の対象となる第1の発電抑制部84の故障には、第1の発電抑制部84自体の故障の他に、第1の発電抑制部84の制御によって発電抑制を行うために必要な構成の故障も含まれる。例えば、Hブリッジ回路5内のMOSトランジスタ51、52のオープン故障や、Hブリッジドライバ6においてこれらのMOSトランジスタ51、52を駆動する部分の故障なども含まれる。
第2の発電抑制部88は、回転子20に備わった永久磁石29によって発生する磁束を打ち消すように、電力変換器(MOSモジュール群3A、3B)に含まれるMOSトランジスタ30、31をオンオフ制御することにより発電抑制を行う。例えば、弱め界磁制御を行うことにより、具体的には、固定子巻線1A、1Bに流れるq軸電流を0に、d軸電流を0よりも小さい所定値に制御することにより発電抑制が行われる。なお、第2の発電抑制部88による発電抑制は、故障検出部86によって第1の発電抑制部84の故障が検出されたときに行われる。
この第2の発電抑制部88の動作を実施するための具体的な構成として図8および図9に示す構成が備わっている。図8に示すように、UVW相ドライバ4Aは、MOSモジュール3AU、3AV、3AW内の各電流検出用抵抗32の両端電圧を増幅する3つの増幅器40U、40V、40Wを備えている。同様に、XYZ相ドライバ4Bは、MOSモジュール3BX、3BY、3BZ内の各電流検出用抵抗32の両端電圧を増幅する3つの増幅器40X、40Y、40Zを備えている。また、Hブリッジドライバ6は、Hブリッジ回路5内の電流検出用抵抗55の両端電圧を増幅する増幅器60を備えている。
また、制御回路8は、図8に示すように、上述した発電抑制判定部82、第1の発電抑制部84、故障検出部86、第2の発電抑制部88と、7つのアナログ−デジタル変換器(A/D)80U、80V、80W、80X、80Y、80Z、81とを備えている。7つのアナログ−デジタル変換器80U等のそれぞれは、UVW相ドライバ4A、XYZ相ドライバ4B、Hブリッジドライバ6内の増幅器60等と1対1に対応しており、対応する増幅器40U等の出力電圧をデジタルデータ(相電流データ、励磁電流データ)に変換する。
第2の発電抑制部88は、図9に示すように、UVW相ドライバ4Aに対応する三相−二相変換器(3/2)180、加算器181、電流制御部182、二相/三相変換器(2/3)183、PWM制御部184と、XYZ相ドライバ4Bに対応する三相−二相変換器280、加算器281、電流制御部282、二相/三相変換器283、PWM制御部284とを備える。UVW相ドライバ4Aに対応する構成とXYZ相ドライバ4Bに対応する構成は、基本的に同じであるため、以下ではUVW相ドライバ4Aに対応する一方の構成について説明を行うものとする。
三相−二相変換器180は、アナログ−デジタル変換器80U、80V、80Wから出力されるその時点における相電流データiu、iv、iwと回転角センサ7によって検出された回転角データθとが入力されており、これらに基づいてd軸電流データidとq軸電流データiqを検出(計算)する。
加算器181は、d軸電流の指令値id*とq軸電流の指令値iq*が入力されており、これらの指令値id*、iq*と、検出された電流データid、iqとの差分を演算して出力する。例えば、駆動トルクに関連するq軸電流の指令値iq*は0に設定され、無効電力に関連するd軸電流の指令値id*は0よりも小さい所定値(その時点における電圧VPBあるいはパワー電源端子PBから出力される電流や固定子巻線1Aの抵抗値などで決まる所定値、あるいは固定値)に設定される。d軸の差分データをΔid、q軸の差分データをΔiqとすると、
Δid=id*−id
Δiq=iq*−iq
となる。なお、図9では、d軸成分とq軸成分の両方について1つの加算器181で演算しているように図示したが、実際には、d軸成分について差分を演算する加算器181と、q軸成分について差分を演算する加算器181とが別々に設けられている。
電流制御部182は、PI制御等を行うことにより、上述したd軸、q軸電流のそれぞれの差分データΔid、Δiqを、これらに対応するd軸、q軸の電圧データVd、Vqに変換する。二相−三相変換器183は、電流制御部182から出力される電圧データVd、Vqと回転角センサ7によって検出された回転角データθとが入力されており、これらの電圧データVd、Vqに対応する相電圧Vu、Vv、Vwに変換する。PWM制御部184は、相電圧Vu、Vv、Vwを各相巻線に発生させるために必要なPWM信号を各相毎に生成する。このPWM信号はUVW相ドライバ4Aに入力され、UVW相ドライバ4Aは、このPWM信号でMOSモジュール3AU、3AV、3AWに含まれるMOSトランジスタ30、31を駆動する。
このように制御することにより、駆動トルク(発電トルク)を抑制するとともに無効電流を増加させて、車両用回転電機100から出力される電流を減少させる発電抑制を行うことができる。
このように、本実施形態の車両用回転電機100では、永久磁石29を有する回転子20を用いる場合であっても、第1および第2の発電抑制部84、88を備えることにより、確実に過発電状態を回避することが可能となる。特に、界磁巻線2に流す電流の向きを制御して永久磁石29の磁束を打ち消して発電抑制を行う第1の発電抑制部84が故障したときに、第2の発電抑制部88による発電抑制を行っており、界磁巻線2に逆向きの電流を流して発電抑制を行う構成が故障した場合であっても継続的に発電抑制を行うことが可能となる。
また、第2の発電抑制部88は、固定子巻線1A、1Bに流れるq軸電流を0に、d軸電流を0よりも小さい所定値に制御することにより発電抑制を行っており、エンジンに負荷をかけることなく発電抑制を行うことが可能となる。また、第2の発電抑制部88は、弱め界磁制御を行うことにより発電抑制を行っており、永久磁石29によって発生する磁束を打ち消して発電抑制を行うことが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、2つの固定子巻線1A、1Bと2つのMOSモジュール群3A、3Bを備えるようにしたが、1つあるいは3つ以上の固定子巻線やMOSモジュールを備えた車両用回転電機についても本発明を適用することができる。
上述したように、本発明によれば、永久磁石を有する回転子を用いる場合であっても、2種類の発電抑制部を備えることにより、確実に過発電状態を回避することが可能となる。
1A、1B 固定子巻線
2 界磁巻線
3A、3B MOSモジュール群
20 回転子
25 ランデル型鉄心
29 永久磁石
30、31 MOSトランジスタ
84 第1の発電抑制部
86 故障検出部
88 第2の発電抑制部

Claims (6)

  1. 界磁巻線(2)と永久磁石(29)を有する回転子(20)と、
    前記回転子によって発生する回転磁界によって交流電圧を発生する固定子巻線(1A、1B)を有する固定子(14)と、
    スイッチング素子(30、31)をオンオフすることにより、前記固定子巻線に発生した交流電圧を直流電圧に変換する電力変換器(3A、3B)と、
    前記永久磁石によって発生する磁束を打ち消すように、前記界磁巻線に供給する電流を制御することにより発電抑制を行う第1の発電抑制部(84)と、
    前記永久磁石によって発生する磁束を打ち消すように、前記電力変換器に含まれる前記スイッチング素子をオンオフ制御することにより発電抑制を行う第2の発電抑制部(88)と、
    前記第1の発電抑制部の故障の有無を検出する故障検出部(86)と、
    を備え、前記第2の発電抑制部は、前記故障検出部によって前記第1の発電抑制部の故障が検出されたときに、弱め界磁制御を行うことにより発電抑制を行うことを特徴とする車両用回転電機。
  2. 請求項において、
    前記故障検出部は、前記第1の発電抑制部による発電抑制の成否を監視し、発電抑制が未達成のときに前記第1の発電抑制部が故障した旨の判定を行うことを特徴とする車両用回転電機。
  3. 請求項において、
    前記故障検出部は、出力電流に基づいて前記第1の発電抑制部による発電抑制の成否を監視することを特徴とする車両用回転電機。
  4. 請求項において、
    前記故障検出部は、出力電圧に基づいて前記第1の発電抑制部による発電抑制の成否を監視することを特徴とする車両用回転電機。
  5. 請求項1〜のいずれか一項において、
    前記第2の発電抑制部は、前記固定子巻線に流れるq軸電流を0に、d軸電流を0よりも小さい所定値に制御することにより発電抑制を行うことを特徴とする車両用回転電機。
  6. 請求項1〜のいずれか一項において、
    前記回転子は、一対のランデル型鉄心(25)を有し、
    前記永久磁石は、隣接する前記ランデル型鉄心の爪状磁極間に、漏洩磁束を防ぐ向きに配置されていることを特徴とする車両用回転電機。
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