JP6124069B2 - キッチン用水栓 - Google Patents

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Description

本発明は、キッチンに用いられ水を供給するキッチン用水栓に関する。
下記特許文献1に記載されているように、キッチンのシンク上面などに取り付けて使用され、使用者側に延設されたスパウト部を備えたキッチン水栓が知られている。特許文献1に記載のキッチン水栓は、スパウト部に複数の散水孔が設けられており、これらの散水孔からシンクに向けてシャワー状に水を供給する。
特許第4449083号公報
キッチン用水栓や、手洗い用水栓等の機器では、供給する水の流速を変動させて使用者が受ける刺激感を高めたり、水を泡沫状にして量感を高めたりするために、水に気泡を混入させることが一般的に行われている。この場合、スパウト部内における水の流れによっていわゆるエジェクタ作用を生じさせ、スパウト部外から空気を吸引し、気泡状にして水に混入させる。スパウト部外から空気を吸引して内部に導入するために、スパウト部の外側面には空気導入口が開設され、スパウト部内にはこの空気導入口から吸引された空気を導くための空気導入路が形成される。
スパウト部に空気導入口及び空気導入路を設けると、スパウト部内はそれらを介して大気連通した状態となる。この構成は、スパウト部から水を供給する吐水状態では、水への気泡の混入に有効に機能する。しかしながら、スパウト部の上流側に設けられるバルブ等を使用者が閉止操作し、水の供給を停止する止水状態へと切換える際には、出水の停止の点において課題を有するものであった。
この課題について詳述すると、まず、吐水状態から止水状態へと切換えるよう、使用者がバルブの閉止操作を行っても、それまでスパウト部内を流れていた水の慣性により、バルブ閉止後もスパウト部の散水孔から水が出ようとする。スパウト部内が大気連通していなければ、スパウト部内の水には吐水方向に大気圧が作用しないため、バルブ閉止から程なくして散水孔からの出水が停止する。
ところが、スパウト部内が大気連通した状態であると、散水孔からの出水に伴って、空気導入口及び空気導入路を介してスパウト部内に空気が流入するため、スパウト部内の水には吐水方向に大気圧が作用し、出水が停止しない。したがって、使用者は、吐水状態から止水状態へと切換えるためにバルブの閉止操作を行ったにもかかわらず、その後なかなか散水孔からの出水が停止しないことで、水栓内部で漏水が生じていると誤認してしまうおそれがあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エジェクタ作用によって水に気泡を混入するため、スパウト部内を大気連通させた構成であっても、止水状態において散水孔からの出水を確実に停止させることができるキッチン用水栓を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るキッチン用水栓は、キッチンに用いられシンクに向けて水を供給するキッチン用水栓であって、キッチンに取り付けられる取付部と、前記取付部よりも上方側に設けられ、使用者のいる前方側に傾斜するよう延設されるスパウト部と、前記スパウト部に設けられ、複数の散水孔を有し、前記複数の散水孔から吐出される複数の水流を前記シンクに向けてシャワー水流として供給するシャワー吐水部と、前記スパウト部の外側面に開設された空気導入口よりエジェクタ作用によって空気を吸引し、前記スパウト部内に形成された空気導入路を介して空気を導入することで、水に気泡を混入させる気泡混入部と、を備え、更に、前記シャワー吐水部を吐水状態から止水状態に切換える際に、前記複数の散水孔から出て前記スパウト部の外側面を伝う水を前記空気導入口に案内するガイド手段を備えることを特徴としている。
本発明に係るキッチン用水栓は、ガイド手段を備えたことで、シャワー吐水部を吐水状態から止水状態に切換える際に、複数の散水孔から出てスパウト部の外側面を伝う水を空気導入口に案内し、その水で空気導入口を塞ぐことが可能となる。これにより、上記切換えの後に複数の散水孔から出水しようとしても、空気導入口及び空気導入路を介したスパウト部内への空気の流入が妨げられる。散水孔からの出水は、散水孔から出る水と、スパウト部内に流入してくる空気とが置換されることによって継続するため、上記のように空気の流入を妨げることによって、そのような置換を抑制できる。これにより上記切換えの後に散水孔からの出水を確実に停止させることが可能となる。
また本発明に係るキッチン用水栓では、前記スパウト部は、前記スパウト部の外側面を伝う水を受け止めて貯留する貯留部を有し、該貯留部で貯留された水によって前記空気導入口を塞ぐよう構成されることも好ましい。
この好ましい態様では、空気導入口を塞ぐように貯留部に水を貯留することで、散水孔から出てスパウト部の外側面を伝う水によって継続的に空気導入口を塞ぐことができる。ここで、空気導入口はその全てを塞がれる必要はなく、シャワー吐水部を吐水状態から止水状態に切換えた後に、使用者に故障と誤認されない程度に散水孔からの出水を停止させることができれば、その一部を塞がれるものであってもよい。これにより、上記切換え後に、より確実に散水孔からの出水を停止させることが可能となる。
また本発明に係るキッチン用水栓では、前記貯留部は、貯留する水の量が所定量以上になると落下させるよう構成されることも好ましい。
止水状態で貯留部に水を貯留している状態から、吐水状態への切換えが行われると、貯留部に貯留されている水が空気とともに空気導入口に吸引され、空気導入路内に浸入する。このため、空気導入路内では、水に含まれるカルシウム等がスケールとして付着しやすくなる。このスケールの付着により、空気導入路内が実質的に狭くなるため、水に気泡を混入させるための空気の吸引を適切に行えなくなるおそれがある。
そこで、この好ましい態様では、貯留部で貯留する水量が所定水量以上になると落下させることで、止水状態から吐水状態に切換えた際に空気導入路内に浸入する水の量を低減させることができ、空気導入路におけるスケールの付着を抑制することができる。
また本発明に係るキッチン用水栓では、前記空気導入路は、前記空気導入口から上方に向けて延びるよう形成されることも好ましい。
この好ましい態様では、止水状態から吐水状態への切換えが行われて、貯留部に貯留されている水が吸引され、空気導入口から空気導入路内に浸入したとしても、空気導入路は上方に向けて延びるよう構成されているため、水は自重によって排出され易い。したがって、簡易な構成ながらも、空気導入路におけるスケールの付着を抑制することができる。
また本発明に係るキッチン用水栓では、前記スパウト部は、前記複数の散水孔から出た水を前記ガイド手段に集水する集水部を有することも好ましい。
この好ましい態様では、複数の散水孔から出る水がガイド手段に集水されるため、より大量の水を貯留部に案内し、空気導入口を確実に塞ぐことが可能となる。これにより、より迅速に貯留部に水を貯留し、散水孔からの出水を停止させることができる。
本発明によれば、エジェクタ作用によって水に気泡を混入するため、スパウト部内を大気連通させた構成であっても、止水状態において散水孔からの出水を確実に停止させることができるキッチン用水栓を提供することができる。
本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンを表す模式図である。 本実施形態にかかるキッチン用水栓からシャワー水流が吐水されている状態を表す側面模式図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓のスパウト部の断面図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓の散水板を噴射口が噴射水流を噴射する方向に見た模式図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓の散水板近傍を表す模式図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓のスパウト部の外側面における水の流れを表す模式図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓において吐水状態から止水状態へと切換えた場合の水と空気の流れを表す模式図である。 本実施形態に係るキッチン用水栓において空気導入口が水で塞がれた状態を表す模式図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓の使用状態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るシステムキッチンを表す模式図である。
システムキッチン10は、シンク20と、このシンク20に取り付けて使用されるキッチン用水栓KFとを備えている。
シンク20は、シンク上面22と、シンク底面24と、を有している。なお、シンク20は、シンク上面22の左側方および右側方の少なくともいずれかに延在する調理台(図示せず)を有していてもよい。
キッチン用水栓KFは、使用者から見てシンク20の奥側、すなわちシステムキッチン10の後方、且つシンク上面22に設けられ、シンク上面22に取り付けられる取付部30と、その取付部30よりも上方側に設けられるスパウト部40を有している。取付部30はシンク上面22に対して略垂直に設けられているが、スパウト部40は使用者のいる前方側に傾斜するよう上方に向けて延設されている。この傾斜角度は、シンク上面22に対して例えば約60度程度である。但し、この傾斜角度は、適宜変更することができる。
取付部30の側面部には、操作レバー32が設けられている。操作レバー32は、取付部30に回動自在に枢支されており、使用者は、この操作レバー32を前後方向や左右方向に回動させることにより、取付部30に内蔵されるバルブ(図示せず)を動作させ、キッチン用水栓KFの止水状態と吐水状態の切換えや、供給する水の流量等の調整を行うことができる。
スパウト部40の前方側の外側面には、整流吐水部40rと、シャワー吐水部40sが設けられている。スパウト部40の前方側の外側面は、シンク上面22およびシンク底面24に対して傾斜しているため、そこに設けられる整流吐水部40rとシャワー吐水部40sから供給される水は、いずれもシンク上面22およびシンク底面24に対して斜めに供給される。なお、本願明細書において「水」という場合には、「湯」を含むものとする。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓からのシャワー水流の供給について説明する。図2は、本実施形態に係るキッチン用水栓からシャワー水流が供給されている状態を表す側面模式図である。
図2に表すように、キッチン用水栓KFに所定値以上の流量の水が供給され、シャワー吐水部40sから供給する場合、その水は複数の水流から成るシャワー水流Wsとして、シンク20に向けて供給される。シャワー水流Wsは、シンク上面22に対して供給され、シンク上面22と、シンク前面26とシンク後面28との中央部と、が交差する領域(以下、「洗浄領域」という)WAを通過する。
また、シャワー吐水部40sから斜めに供給されたシャワー水流Wsは、洗浄領域WAを傾斜して通過する。このため、スパウトから真下に水を供給する一般的なキッチン用水栓と異なり、本キッチン用水栓KFでは、洗浄領域WAの上方をスパウト部40によって覆われることがない。したがって、洗浄領域WAの上方に広い空間を確保することが可能となり、大型の被洗浄物であっても洗浄領域WAに配置し、その洗浄作業を行うことが容易となる。
一方、キッチン用水栓KFに所定値以上の流量の水が供給され、整流吐水部40rから供給される場合、その水は単一の水流である整流Wrとして、シンク20に向けて供給される。整流吐水部40rは、シャワー吐水部40sの上方かつ前方で、且つ洗浄領域WAよりも後方に配設される。整流吐水部40rから供給される整流Wrは、シャワー水流Wsと同様に、洗浄領域WAを通過する。そのため、吐水形態に応じて使用者が洗浄領域WAから被洗浄物を動かすことなく洗浄を行うことが可能となり、洗浄時の作業性を向上させることができる。
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓のスパウト部について説明する。図3は、本実施形態に係るキッチン用水栓のスパウト部の断面図である。
スパウト部40は、その外形が略円柱形を呈するスパウト部本体410を有している。スパウト部本体410の内部には、スパウト部40の延設方向に沿って斜め上方に延びる給水流路411が設けられており、上流から供給される水は給水流路411の内部を流れて斜め上方へと導かれる。
給水流路411の下流側端部であって、スパウト部本体410内部の上端には、給水流路411を流れた水を受け入れる空間である切替室413が形成されている。また、切替室413の下流側には、整流用流路414とシャワー用流路415が切替室413と連通するよう設けられている。整流用流路414はシンク20側に向けて延び、シャワー用流路415はスパウト部40が延設する方向に沿って斜め下方に延びる。
切替室413内には切替バルブ(図示せず)が配置されており、切替室413内から流出する水を整流用流路414とシャワー用流路415のいずれか一方に導くよう、使用者の操作によって選択できるよう構成されている。
切替バルブが切替室413内の水を整流用流路414に導くよう設定されている場合、その水は矢印W3のように整流用流路414内に配置されたメッシュ状の整流網419を通過し、さらに、整流吐水部40rから矢印W4のように下方のシンク20(図3では図示せず)に向けて供給される。このとき供給される整流Wrは、図2で表したように、単一の水流となる。
一方、切替バルブが、切替室413内の水をシャワー用流路415に導くよう設定されている場合、矢印W5のようにシャワー用流路415内に流入した水は、その下流に配置されている噴射板420に至る。噴射板420は、スパウト部40が延設する方向に沿って延びる薄板状の部材であり、複数の噴射口421がその厚み方向に貫通するよう形成されている。噴射板420に到達した水は、複数の噴射口421を通過することでその流速が高められ、複数の噴射水流として下流側に噴射される。
噴射板420の下流側には、噴射板420と所定間隔を空けてスロート部材440が配置されている。スロート部材440は、噴射板420の複数の噴射口421と対応する位置にスロート441が複数形成されている。このため、複数の噴射口421から噴射された噴射水流は、各々の下流側に設けられたスロート441を通過して、スロート部材440の下流側に至る。
ここで、スパウト部本体410の前方側の外側面には、空気導入口416が開設されている。さらに、スパウト部本体410の内部には、この空気導入口416からスパウト部本体410の中央部に向けて延び、さらにスパウト部40が延設する方向に沿って斜め上方へと延びるようにして、空気導入路417が形成されている。そしてこの空気導入路417は、噴射板420とスロート部材440との間に形成された空間である空気吸引室430に連通している。
これにより、複数の噴射口421から噴射された噴射水流が空気吸引室430を通過する際、それに伴って発生する負圧により、空気導入口416及び空気導入路417を介して空気吸引室430内に空気が吸引される。吸引されたこの空気は、噴射水流とともに複数のスロート441を通過し、スロート部材440の下流側に至る。
スロート部材440の下流側には、スロート部材440よりも大きな空間である空気混入室450が形成されており、この空気混入室450の下流側を覆うようにして散水板460が配置されている。散水板460は、スパウト部40が延設する方向に沿って延びる板状部材であり、シャワー吐水部40sを構成している。また、散水板460には、複数の散水孔461が厚み方向に貫通するよう形成されている。
空気吸引室430内に吸引された空気とともに複数のスロート441を通過した噴射水流は、後に詳述するように、空気混入室450において空気を混入される。空気は気泡となって噴射水流に混入する。この気泡混じりの水である気泡混入水が、複数の散水孔461の各々を通過し、矢印W6で示すように、複数の水流となってスパウト部本体410の外部に吐出される。これら複数の水流からなるシャワー水流が、シンク20(図3では図示せず)に向けて供給される。
スパウト部本体410の外側面には、前方に向けて突出する突起470が設けられている。この突起470は、空気導入口416の下方に設けられている。また、突起470は、その上部に椀状に形成された貯留部471を有しており、後述するように、ここに所定量の水を貯留することができる。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓の散水板について説明する。図4は、本実施形態に係るキッチン用水栓の散水板を噴射口が噴射水流を噴射する方向に見た模式図である。
散水板460は、幅方向(左右方向)寸法に比べて長さ方向(前後方向)寸法を大きく形成されている。この散水板460を厚み方向(紙面奥行方向)に貫通する複数の散水孔461は、いずれも断面形状が略円形で、前後方向に沿う7列に配列され、散水板460の幅方向中央を通る中心線CLで対照となるよう配置されている。また、複数の散水孔461は、前方側に設けられる前方側散水孔群461Fと、前方側散水孔群461Fよりも後方側に設けられる後方側散水孔群461Bとを構成している。
図4では、散水板460の上流側(紙面奥行側)に設けられた噴射板420の複数の噴射口421を、破線で示している。噴射口421の断面形状は、散水孔461よりも径が大きい略円形である。噴射口421は、後方側散水孔群461Bに向けて噴射水流を噴射するよう構成されている。また、複数の噴射口421が噴射水流を噴射する方向に見た場合に、噴射口421と、後方側散水孔群461Bを構成する散水孔461の少なくとも一部とが重合するよう配置されている。一方、前方側散水孔群461Fを構成する散水孔461については、噴射口421との重合は無い。また、噴射口421の配置は、噴射口421と異なり中心線CLで対称とはされていない。
次に、図5を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓における空気の混入について説明する。図5は、本実施形態に係るキッチン用水栓の散水板近傍を表す模式図である。
スパウト部本体410内部のシャワー用流路415を流れて噴射板420に到達した水は、図5に表すように、噴射口421a〜421cを通過し、噴射板420の下流側に噴射水流Ja〜Jcとして噴射される。噴射口421a〜421cは、互いに略平行に噴射板420を貫通していることから、そこを通過した噴射水流Ja〜Jcも略平行に噴射される。また、噴射口421a〜421cは、各々から噴射される噴射水流Ja〜Jcが、いずれも散水板460の異なる位置に衝突するよう配置されている。
噴射水流Ja〜Jcが、噴射板420とスロート部材440との間に設けられた空気吸引室430を通過する際、それに伴って空気吸引室430内に負圧が発生する(空気吸引室430内が陰圧となる)。このため、いわゆるエジェクタ作用により、矢印A1で示すように噴射板420に沿って空気吸引室430内に空気が吸引される。この空気は、空気導入口416及び空気導入路417(図5では図示せず)を介して、スパウト部本体410の外部から吸引されたものである。
空気吸引室430内に吸引された空気は、噴射水流Ja〜Jcによってさらに引き込まれ、その流れる方向を変え(矢印A2)、噴射水流Ja〜Jcとともにスロート441a〜441cに流入する。
上述したように、噴射口421a〜421cの断面形状は、散水孔461よりも径が大きい略円形とされている。したがって、噴射口421a〜421cから噴射された噴射水流Ja〜Jcの断面形状も、散水孔461よりも径が大きい略円形となる。このため、噴射水流Ja〜Jcの一部の水は、噴射口421a〜421cのぞれぞれと重合配置された散水孔461a〜461cを矢印Wsa〜Wscのように通過するものの、その他の水は散水板460と干渉し、散水孔461a〜461cを直接通過できない。散水板460の上流側には、通過できなかったこの噴射水流が一時的に滞留する(滞留水Wst)。
噴射口421a〜421cにおける噴射水流Ja〜Jcの噴射を開始して所定時間が経過すると、滞留水Wstの水位が上昇し、その気液界面Wst1はスロート441a〜441c内部まで侵入する。このため、噴射水流Ja〜Jcは、スロート441a〜441cの内部において、滞留水Wstの気液界面Wst1に突入する。噴射水流Ja〜Jcの突入によって気液界面Wst1は大きく乱れ、矢印A3で示すように、気液界面Wst1上の空気が内部に巻き込まれる。滞留水Wst内部に巻き込まれた空気は気泡状となることで、滞留水Wstが気泡混入水となる。
噴射水流Ja〜Jcが突入することにより、散水板460の複数の散水孔461の近傍で、気泡混入水が攪拌される。この攪拌により、気泡混入水中の気泡の結合又は***が促され、種々の大きさの気泡が生成される。このため、複数の散水孔461から、種々の大きさの気泡が混入された気泡混入水が吐出される。このようにして複数の散水孔461から吐出する水に気泡を混入することで、吐出される水流の流速を変動させて使用者が受ける刺激感を高めたり、水を泡沫状にして量感を高めたりすることができる。
次に、図6乃至図8を参照して、本発明の実施形態に係るキッチン用水栓における吐水状態から止水状態への切換えについて説明する。図6は、本実施形態に係るキッチン用水栓のスパウト部の外側面における水の流れを表す模式図であり、図7は、本実施形態に係るキッチン用水栓において吐水状態から止水状態へと切換えた場合の水と空気の流れを表す模式図であり、図8は、本実施形態に係るキッチン用水栓において空気導入口が水で塞がれた状態を表す模式図である。図7(A)、図7(B)、図8(A)、図8(B)の各々は、スパウト部40の断面図を左側に図示し、シャワー吐水部40sの正面図を右上に図示している。
上述したように、スパウト部40は、使用者のいる前方側に傾斜するよう上方に向けて延設されており、スパウト部本体410は、その外形が略円柱形を呈している。このため、スパウト部40のシャワー吐水部40sから水を供給している吐水状態から、使用者が操作レバー32を操作して水の供給を停止する止水状態へと切換えると、その際にスパウト部本体410の外側面にあった水は、その外側面を伝って流れ始める。
詳細には、まず、使用者が操作レバー32を操作して吐水状態から止水状態へと切換えた際、スパウト部本体410の複数の散水孔461から出た水は、図6に矢印C1、C2で示すように、スパウト部本体410の外側面の椀曲に沿って、その左右両端側から中央側に向けて比較的細い幅で伝って流れる。このような水の流れは、矢印C3〜C8で示すように、スパウト部本体410の複数の部位で生じている。
矢印C1〜C8で示すように、スパウト部本体410の複数の散水孔461から出た水は、細い幅で伝って流れスパウト部本体410の中央側に集水される。そして、集水されたその水は合流し、矢印G1で示すように、比較的太い幅の水の流れとなり、スパウト部本体410の中央部を伝って下方に流れ始める。スパウト部本体410の外側面の曲面及び傾斜により、この水は、シャワー吐水部40sの下方に設けられる空気導入口416及び突起470まで案内される。
これをスパウト部本体410内の水や空気の流れと併せて見ると、まず、図7(A)に表す吐水状態では、図示しないバルブが開かれているため、スパウト部40の上流側から水が供給され、矢印W20で示すようにシャワー吐水部40sの複数の散水孔461からシャワー水流Wsとして供給される。このとき、噴射板420に形成された複数の噴射口421から噴射水流が噴射され、この噴射によって生じるエジェクタ作用により、スパウト部本体410外から、空気導入口416及び空気導入路417を介して矢印A5のように空気が吸引される。
このような吐水状態から、使用者が操作レバー32を操作して止水状態へと切換えると、図示しないバルブが閉止し、スパウト部40への水の供給が停止する。スパウト部40に水が供給されなくなっても、それまでスパウト部40内を流れていた水の慣性により、図7(B)に矢印W22で示すように、シャワー吐水部40sの複数の散水孔461から水が出ようとする。このとき、この水と置換するようにして、空気導入口416及び空気導入路417を介して矢印A7で示すように空気が吸引される。複数の散水孔461から出る水は水勢が小さいため、もはやシャワー水流とはならず、スパウト部本体410の外側面を伝って流れ始める。そして、上述したようなスパウト部本体410の外側面における集水と合流を行いながら、水滴WDeとなって下方の空気導入口416及び突起470まで案内される。
複数の散水孔461から出た水が突起470に到達すると、図8(A)に表すように、突起470上部の椀状に形成された貯留部471に貯留される。そして、空気導入口416は、この貯留部471に貯留される水によって前方側の大部分を継続的に塞がれるため、空気導入口416が空気を吸引できる実質的な断面積が小さくなる。これにより、空気導入口416及び空気導入路417を介した矢印A9のような空気の吸引がスムーズに行われなくなるとともに、その空気と置換して複数の散水孔461から出る水(矢印W24)も、ますます水勢を失っていく。
このようにして、複数の散水孔461から出ようとする水が徐々に水勢を失っていくと、やがて水が散水孔461から出ようとする力よりも、散水孔461内における水の表面張力の方が大きくなり、図8(B)に表すように、散水孔461からの出水が停止する。
ここで、突起470の貯留部471では、貯留する水の量が所定量以上になると、水滴WDgのように落下させるよう構成されている。これにより、それまで貯留部471で貯留していた水によって塞がれていた空気導入口416の前方側が再度開放され、次回吐水状態への切換えが行われた際に、スムーズに空気を吸引することができる。
また、この吐水状態への切換えが行われた際、貯留部471で貯留している水が、空気とともに空気導入口416に吸引され、空気導入路417内に浸入することがある。水が浸入することで、空気導入路417内に、水に含まれるカルシウム等がスケールとして付着してしまうと、空気導入路417内が実質的に狭くなるため、水に気泡を混入させるための空気の吸引を適切に行えなくなるおそれがある。
しかしながら、貯留部471を、貯留する水の量が所定量以上になると、水滴WDgのように落下させるよう構成することで、止水状態から吐水状態に切換えた際に空気導入路417内に浸入する水の量を低減させ、空気導入路417におけるスケールの付着を抑制することができる。
また、空気導入路417は、空気導入口416から上方に向けて延びるよう形成されている。したがって、水が空気導入口416から空気導入路417内に浸入したとしても、自重によって排出され易く、空気導入路417におけるスケールの付着を抑制することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
KF:キッチン用水栓
10:システムキッチン
20:シンク
30:取付部
40:スパウト部
40r:整流吐水部
40s:シャワー吐水部
90:被洗浄物
410:スパウト部本体
411:給水流路
414:整流用流路
415:シャワー用流路
416:空気導入口
417:空気導入路
420:噴射板
421:噴射口
430:空気吸引室
440:スロート部材
441:スロート
442:(スロートの)内壁面
450:空気混入室
460:散水板
461:散水孔
470:突起
471:貯留部

Claims (5)

  1. キッチンに用いられシンクに向けて水を供給するキッチン用水栓であって、
    キッチンに取り付けられる取付部と、
    前記取付部よりも上方側に設けられ、使用者のいる前方側に傾斜するよう延設されるスパウト部と、
    前記スパウト部に設けられ、複数の散水孔を有し、前記複数の散水孔から吐出される複数の水流を前記シンクに向けてシャワー水流として供給するシャワー吐水部と、
    前記スパウト部の外側面に開設された空気導入口よりエジェクタ作用によって空気を吸引し、前記スパウト部内に形成された空気導入路を介して空気を導入することで、水に気泡を混入させる気泡混入部と、を備え、
    更に、前記シャワー吐水部を吐水状態から止水状態に切換える際に、前記複数の散水孔から出て前記スパウト部の外側面を伝う水を前記空気導入口に案内するガイド手段を備えることを特徴とするキッチン用水栓。
  2. 前記スパウト部は、前記スパウト部の外側面を伝う水を受け止めて貯留する貯留部を有し、該貯留部で貯留された水によって前記空気導入口を塞ぐよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のキッチン用水栓。
  3. 前記貯留部は、貯留する水の量が所定量以上になると落下させるよう構成されることを特徴とする請求項2に記載のキッチン用水栓。
  4. 前記空気導入路は、前記空気導入口から上方に向けて延びるよう形成されることを特徴とする請求項3に記載のキッチン用水栓。
  5. 前記スパウト部は、前記複数の散水孔から出た水を前記ガイド手段に集水する集水部を有することを特徴とする請求項3に記載のキッチン用水栓。
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