JP6120025B2 - 偽造防止用紙 - Google Patents
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Description
以下に、前記先行技術文献を示す。
防止用紙としたものである。
また、前記中間層の少なくとも片面に、用紙基材と中間層との密着を強固にするための接着層を有する事から、中間層と用紙基材との密着が良好で改竄が困難な偽造防止用紙とする事ができる。
本発明の用紙基材1の原料としては、針葉樹や広葉樹、コットン、イネ、エスパルト、バガス、麻、亜麻、ケナフ、カンナビス等の植物パルプや、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリ塩化ビニル等のプラスチックから作られた合成繊維が用いられる。
中間層2は、透明な高分子樹脂フィルムからなる中間層基材3を含み、必要に応じてその中間層基材3に凹凸形成層4や光反射層5、印刷層6、接着層7あるいは密着補助層などを順次積層してなる。
中間層基材3としては、透明性に優れ、機械的に強く柔軟性や可撓性を有するポリエチレンテレフタレートやポリ塩化ビニル、ポリアクリレート等の高分子材料からなるフィルム状のプラスチックが必要に応じて用いられる。本発明の場合、中間層基材3が薄過ぎると強度が低下して凹凸加工時に破断したり、凹凸の差が少な過ぎて透かしの階調が無くなってしまったりする。一方、あまり厚いと偽造防止用紙としての適性を損なってしまうため、偽造防止用紙としての厚さも考慮すると、本発明において中間層基材3の厚さは6μm〜100μmの間である事が好ましい。
中間層2において、凹凸を精密に形成する場合には、中間層基材3に凹凸形成層4を積層し、熱や圧力などによって微細凹凸構造が成型される。また、微細凹凸構造がレリーフ型回折格子や体積型回折格子等によって形成されている場合には、回折構造32となる。
光反射層5としては、反射輝度が高いのと、その製膜厚さが制御しやすく、除去もし易い点で金属薄膜が好ましく利用できる。このような金属としては、例えば、Al、Sn、Cr、Ni、Cu、Au、真鍮等が挙げられる。そして、真空製膜法を利用してこの金属薄膜を形成する事ができる。真空製膜法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等が適用でき、厚みが5〜1000nmの間で制御できれば良く、可視光の反射率や真空製膜の形成性の点で20nm〜100nmの厚みが好ましい。
第7の方法は、全面一様に形成された光反射層5にレーザ光を照射して直接除去する事により、残存する光反射層5が画像パターン状となる方法である。
印刷層6は公知の印刷法、例えば、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法など、どのような印刷法でもよく、本発明では、印刷される場所も、中間層2のどの層に印刷してもよい。
接着層7として、中間層2の樹脂と用紙基材1との接着には、澱粉系、メチルセルロース系、カルボキシル化セルロース系、ヒドロキシエチルセルロース系、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系、ビニルエチルエーテル−無水マレイン酸共重合体系、ポリアクリル酸系ポリエチレンオキサイド系等が使用可能である。但し、透かし用紙としての適性が必要であるため、接着層7は、光透過性が高いものが望ましい。
密着補助層は、各層間同士の密着を向上させるものであれば公知の材料や形成方法が使用可能であり、例えば、樹脂同士の接着には、密着性が良い塩酢ビ樹脂やアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などの樹脂材料をベースとした接着材料や粘着材料、熱もしくは光硬化性樹脂材料など使用可能である。但し、密着補助層も、透かし用紙としての適性が必要であるため、光透過性が高いものが望ましい。
まず、前述の第1の実施形態である、中間層基材3になだらかな凹凸加工を施して厚みが連続的に変化する中間層2を漉き込んだ偽造防止用紙11について説明する。
前述の第2の実施形態である、中間層基材3の片面に凹凸形成層4を積層し、更に凹凸形成層4の一部に回折構造32を形成して中間層2としたものを、用紙基材1の中に漉き込んだ偽造防止用紙12について説明する。
シリコン添加剤 0.2重量部
メチルエチルケトン 70.0重量部
次に、針葉樹パルプを水中で叩解して原料濃度を1.5%とした後、金属で加工され、部分的に円形に窓開きになるように金属で加工された透き網と手漉き装置を用いて一度漉き、漉いた針葉樹パルプの上に中間層2を所望の位置に配置して更にもう一度漉き合わせを行い、脱水、乾燥させる事で、秤量100g/m2と同程度の厚み(約0.1mm)を持った本発明の偽造防止用紙12を作製した(図4〜図6に示した偽造防止用紙に対応する)。
一方、逆光環境下では、用紙基材1には階調豊かな透かし模様を観察する事ができ、中間層露出部21は明るい透過光を観察する事ができた。
前述の第3の実施形態である、中間層基材3の片面に凹凸形成層4を積層し、更に凹凸形成層4の一部に回折構造32を形成した後、回折構造32上の一部に金属光沢を持った光反射層5を設けて中間層2としたものを、用紙基材1の中に漉き込んだ偽造防止用紙13について説明する。
シリコン添加剤 0.2重量部
メチルエチルケトン 70.0重量部
次に、凹凸形成層4を表にした上に円形に窓開きになっているマスク板を載せた状態で真空蒸着加工を行い、凹凸形成層4上で回折構造32が形成されている所望の位置に、膜厚40nmのアルミ蒸着膜を光反射層5として形成し、中間層2を作製した。
前述の第4の実施形態である、中間層基材3の片面に凹凸形成層4を積層し、更に凹凸形成層4の一部に回折構造32を形成した後、回折構造32上の一部に金属光沢を持った光反射層5を設け、更に、凹凸形成層4上に印刷層6を設けてから表裏に接着層7を積層して中間層2としたものを、用紙基材1の中に漉き込んだ偽造防止用紙14について説明する。
シリコン添加剤 0.2重量部
メチルエチルケトン 70.0重量部
次に、凹凸形成層4を表にした上に、円形に窓開きになっているマスク板を載せた状態で真空蒸着加工を行い、凹凸形成層4上で回折構造32が形成されている所望の位置に、膜厚40nmのアルミ蒸着膜を光反射層5として形成した。
イソプロピルアルコール 40.0重量部
蒸留水 40.0重量部
次に、針葉樹パルプを水中で叩解して原料濃度を1.5%とした後、金属で加工され、部分的に円形に窓開きになるように金属で加工された透き網と手漉き装置を用いて一度漉き、漉いた針葉樹パルプの上に中間層2を所望の位置に配置して更にもう一度漉き合わせを行い、脱水、乾燥させる事で、秤量100g/m2と同程度の厚み(約0.1mm)を持った本発明の偽造防止用紙14を作製した(図10〜図12に示した偽造防止用紙に対応する)。
2…中間層
3…中間層基材
4…凹凸形成層
5…光反射層
6…印刷層
7…接着層
11,12,13,14…偽造防止用紙
21…中間層露出部
32…回折構造
33…回折光画像
Claims (11)
- 透明な高分子樹脂フィルムからなる中間層基材を含む中間層を用紙基材の紙層中に含む透かし用紙であり、
前記中間層は前記中間層基材および凹凸形成層を有し、前記中間層基材の一部または全面に前記凹凸形成層が積層され、
前記中間層は、前記中間層基材の厚さの変化に起因して厚さの変化している部分を含み、
前記用紙基材は、前記中間層の厚さの変化を相殺する厚さの変化を有しており、
前記中間層の厚さは、前記用紙基材における厚さの差が、前記透かし用紙を透過する光の光透過濃度の差を生じさせ、それによって、前記光透過濃度の差を透かし模様として発現させるように変化しており、
前記中間層の一部が前記用紙基材の片面側、または両面側に露出しており、
前記中間層の前記用紙基材から露出する部分では、前記凹凸形成層に回折構造が形成されており、かつ、前記光透過濃度の差が生じている部分よりも前記中間層基材の厚さの変化が小さく、
前記光透過濃度の差が生じている部分での前記中間層基材の厚さの変化は、前記回折構造を形成する凹凸による前記凹凸形成層の厚さの変化よりも大きく、前記中間層基材の厚さは、前記光透過濃度の差を透かし模様として発現させるように視認可能なパターンで変化している事を特徴とする偽造防止用紙。 - 前記中間層の一部または全面に、光学多層干渉膜の多層薄膜、コレステリック液晶の層、および、観察する角度に応じて異なる色彩を見る事ができる粉末を含有する印刷層のいずれかが積層されている事を特徴とする請求項1に記載の偽造防止用紙。
- 前記中間層の一部に光反射層が設けられている事を特徴とする請求項1又は2に記載の偽造防止用紙。
- 前記凹凸形成層の一部または全面に、0.01μm〜5μmの微細な凹凸が形成されている事を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の偽造防止用紙。
- 前記光反射層が、前記中間層の前記用紙基材から露出する部分にのみ設けられている事を特徴とする請求項3に記載の偽造防止用紙。
- 前記光反射層が、任意のパターンで設けられている事を特徴とする請求項3又は5に記載の偽造防止用紙。
- 前記光反射層が、可視光線透過率20%〜90%である事を特徴とする請求項3,5,6のいずれかに記載の偽造防止用紙。
- 前記中間層に設けられている多層薄膜やコレステリック液晶の層、観察する角度に応じて異なる色彩を見る事ができる粉末を含有する印刷層、回折構造、光反射層が、前記中間層の前記用紙基材から露出する部分にのみ設けられている事を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の偽造防止用紙。
- 前記中間層の少なくとも片面の一部、または全体に印刷層が設けられている事を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の偽造防止用紙。
- 前記中間層の片面、または両面に、前記用紙基材と前記中間層との密着を強固にするための接着層が設けられている事を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の偽造防止用紙。
- 前記中間層と前記用紙基材との密着を更に強固にするために、接着層及び密着補助層の2層が、前記中間層の少なくとも片面に設けられている事を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の偽造防止用紙。
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