JP6115302B2 - 定着用回転部材および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着用回転部材および画像形成装置に関し、特に、トナー像を記録媒体上に定着させる定着用回転部材、およびそのような定着用回転部材を備える画像形成装置に関する。
プリンター、複写機および複合機などの画像形成装置は、電子写真方式を用いて紙などの記録媒体上にトナー像を形成する。トナー像は、画像形成装置内の定着部で加熱および加圧され、記録媒体上に定着する。一般的な定着部では、回転自在に支持された2つのローラー(定着用回転部材)が用いられる。これらのローラー間には、圧接ニップが形成される。圧接ニップ内に入り込んだ記録媒体は、これらのローラーに挟まれつつこれらのローラーが回転することに伴って下流側に搬送され、その搬送の過程において加熱および加圧されることにより、上記の定着が行われる。
記録媒体が圧接ニップを通過する際、圧接ニップに作用している高い圧接力により、記録媒体にはしわが発生しやすい。記録媒体として低い剛性を有する薄紙が用いられる場合、しわはより発生しやすい。特開平04−274473号公報(特許文献1)および特開2005−195856号公報(特許文献2)が開示しているように、しわの発生を抑制するために、逆クラウン形状を有するローラーが用いられる場合がある。このようなローラーは、回転軸方向における端部側から中央側に向かうにつれて、回転方向における外径(周長)が徐々に小さくなる形状を有している。
ローラーが逆クラウン形状を有している場合、ローラーの中央側の回転半径に比べて、ローラーの端部側の回転半径の方が大きくなる。ローラーの中央側の表面速度に比べて、ローラーの端部側の表面速度の方が速くなる。記録媒体が圧接ニップを通過するとき、この表面速度の差に起因して、圧接ニップには、記録媒体の中央側から記録媒体の端部側に向かってこの記録媒体を引っ張ろうとする引張力が発生する。
記録媒体が圧接ニップに入り込んだ際、記録媒体の一部に撓み等が形成されている場合がある。この撓みは、記録媒体にしわが発生することの原因となり得る。ローラーが逆クラウン形状を有している場合、記録媒体の一部に撓み等が形成されていたとしても、記録媒体が上記引張力によって中央側から端部側に向かって引き延ばされることにより、その撓みを減少させるか、または消滅させることが可能となり、しわの発生が抑制される。
特開平04−274473号公報 特開2005−195856号公報
逆クラウン形状を有するローラー(定着用回転部材)を用いてより高い品質を有する出力画像を得ることを考えた場合、そのローラーの逆クラウン量が重要となる。逆クラウン量とは、ローラーの回転軸方向における端部側の外径と中央側の外径との差で現わされる値である。特開平04−274473号公報(特許文献1)および特開2005−195856号公報(特許文献2)は、逆クラウン量が回転方向において(換言すると、周方向の各位置において)常に一定である形状を有するローラーを開示している。
逆クラウン量が回転方向において常に一定である場合には、記録媒体が圧接ニップを通過する過程で記録媒体に過度なひずみが蓄積しやすい。これは、逆クラウン量が必要以上に大きく、ローラーの中央側の表面速度に比べてローラーの端部側の表面速度の方が必要以上に速い場合に生じやすい現象である。過度なひずみの蓄積の影響は、記録媒体の搬送方向における後端部に現れる。たとえば過度なひずみが蓄積した場合、記録媒体の搬送方向における後端部は、搬送の過程において跳ね上がったりバタついたりする。
逆クラウン量が回転方向において常に一定である場合には、記録媒体に形成されていた撓み等を適切に減少させることが難しくなることもある。これは、逆クラウン量が必要以上に小さく、ローラーの中央側の表面速度に比べてローラーの端部側の表面速度の方が必要以上に遅い場合に生じやすい現象である。記録媒体の一部に撓み等が形成されていたとしても、その撓みを減少させたり消滅させたりすることができず、記録媒体にしわが発生してしまう。
記録媒体の後端部に跳ね上がりまたはバタつきが生じた場合、記録媒体が搬送ガイドに接触したり、記録媒体が意図しない姿勢で圧接ニップに入り込んだりしやすくなる。記録媒体が意図しない姿勢で圧接ニップに入り込んだ場合、記録媒体に付与される熱量にムラが発生し、その結果、光沢ムラ等の画像不良が発生することもある。記録媒体にしわが発生した場合も、画像不良が発生する。これらの現象が生じた場合、より高い品質を有する出力画像を得ることは難しくなる。
本発明は、上記のような実情に鑑みて為されたものであって、逆クラウン形状を有する定着用回転部材を用いる場合に、より高い品質を有する出力画像を記録媒体上に定着させることが可能な定着用回転部材、およびそのような定着用回転部材を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく定着用回転部材は、対向配置された部材との間に圧接ニップを形成し、トナー像が転写された記録媒体を上記圧接ニップに通過させることによって上記トナー像を上記記録媒体上に定着させる定着用回転部材であって、小径部と、回転軸方向において上記小径部の両外側にそれぞれ位置し、回転方向における周長が上記小径部よりも長い大径部と、回転軸方向において上記小径部と上記大径部との間に位置し、上記小径部の側から上記大径部の側に向かうにつれて周長が徐々に長くなる形状を有する中間部と、を備え、上記小径部と上記大径部とを上記回転軸方向に沿って投影して上記回転軸方向に対して直交する投影平面上でこれらを仮想的に重ね合わせて見た場合、上記投影平面内で描かれた上記小径部の表面上における周方向の複数の任意箇所について、上記任意箇所毎の法線方向における上記小径部の表面と上記大径部との表面との間の間隔は、上記任意箇所毎に異なっている。
好ましくは、上記回転軸方向に対して直交する方向の断面形状を見た場合、上記小径部の外縁および上記大径部の外縁は、双方ともに円形形状を有しており、上記投影平面内で描かれる上記小径部の中心および上記大径部の中心は、互いにずれた位置に形成されている。
好ましくは、上記回転軸方向に対して直交する方向の断面形状を見た場合、上記小径部の外縁および上記大径部の外縁は、いずれか一方が非円形形状を有している。
好ましくは、上記投影平面内に描かれた上記小径部の外縁の一部は、上記投影平面内に描かれた上記大径部の外縁に重なっている。
本発明に基づく画像形成装置は、記録媒体上にトナー像を形成する画像形成部と、本発明に基づく上記の定着用回転部材を含み、上記トナー像を上記記録媒体上に定着させる定着部と、を備える。
好ましくは、上記定着用回転部材の上記小径部の周長は、上記記録媒体の搬送方向における全長よりも長い。
好ましくは、上記定着用回転部材の回転角度を検出する検出部と、上記検出部が検出した上記回転角度に基づいて、上記記録媒体が上記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する制御部と、をさらに備える。
好ましくは、上記制御部は、上記定着用回転部材の周方向における表面のうちの上記法線方向における上記小径部の表面と上記大径部との表面との間の間隔が最大となる部分が上記圧接ニップに入り込むタイミングと上記記録媒体の搬送方向の先端が上記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる。
好ましくは、上記制御部は、上記定着用回転部材の周方向における表面のうちの上記法線方向における上記小径部の表面と上記大径部との表面との間の間隔が最小となる部分が上記圧接ニップに入り込むタイミングと上記記録媒体の搬送方向の後端が上記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる。
好ましくは、上記検出部は、上記定着用回転部材の表面に対向するように配置された測距センサーである。
好ましくは、上記定着用回転部材にはマーキングが設けられ、上記検出部は、上記マーキングを検出することにより、上記定着用回転部材の回転角度を検出する。
好ましくは、上記制御部には、上記画像形成部が上記記録媒体上に上記トナー像を形成するタイミングに関する情報が入力され、上記制御部は、当該情報に基づいて上記記録媒体が上記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する。
好ましくは、上記記録媒体の搬送速度を調節する速度調節部をさらに備え、上記制御部は、上記速度調節部を制御して上記搬送速度を調節することにより、上記記録媒体が上記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する。
好ましくは、互いに対向配置された上記部材と上記定着用回転部材との相対的な位置関係を変更することにより、上記圧接ニップに作用している圧接力を調節する位置調節部をさらに備え、上記制御部は、上記記録媒体が上記圧接ニップ内に位置していないときは、上記圧接力が小さくなるように上記位置調節部を制御する。
本発明によれば、逆クラウン形状を有する定着用回転部材を用いる場合に、より高い品質を有する出力画像を記録媒体上に定着させることが可能な定着用回転部材、およびそのような定着用回転部材を備える画像形成装置を得ることができる。
実施の形態1における画像形成装置を示す図である。 実施の形態1における画像形成装置に用いられる定着ローラーを示す斜視図である。 実施の形態1における画像形成装置に用いられる定着ローラーを図2中の矢印III方向から見たときの様子を示す図である。 実施の形態1における画像形成装置に用いられる定着ローラーの回転角度θ(°)と、その定着ローラーのうちの圧接ニップに面する部分の回転半径との関係を示す図である。 実施の形態1における画像形成装置に用いられる定着ローラーの作用および効果を模式的に示す第1平面図である。 実施の形態1における画像形成装置に用いられる定着ローラーの作用および効果を模式的に示す第2平面図である。 比較例における画像形成装置に用いられる定着ローラーの作用および効果を模式的に示す平面図である。 実施の形態2における画像形成装置を示す図である。 実施の形態2における画像形成装置に用いられる定着ローラーを示す図であり、実施の形態1における図3に対応するものである。 実施の形態2における画像形成装置に用いられる定着ローラーの回転角度θ(°)と、その定着ローラーのうちの圧接ニップに面する部分の回転半径との関係を示す図である。 実施の形態2の変形例における画像形成装置に用いられる定着ローラー等を示す斜視図である。 実施の形態3における画像形成装置に用いられる定着ローラーを示す図であり、実施の形態1における図3に対応するものである。 実施の形態3における画像形成装置に用いられる定着ローラーの回転角度θ(°)と、その定着ローラーのうちの圧接ニップに面する部分の回転半径との関係を示す図である。 実施の形態3の変形例における画像形成装置に用いられる定着部およびカム機構などを示す図である。 実施の形態3の他の変形例における画像形成装置に用いられる定着部およびカム機構などを示す図である。 他の実施の形態における画像形成装置を示す図である。 実験例(A3サイズ紙)に関する結果を示す図である。 実験例(A2サイズ紙)に関する結果を示す図である。
本発明に基づいた各実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。各実施の形態の説明において、個数および量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数およびその量などに限定されない。各実施の形態の説明において、同一の部品および相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[実施の形態1]
(画像形成装置100)
図1は、本実施の形態における画像形成装置100を示す図である。画像形成装置100は、画像形成部10および定着部20を備える。画像形成部10には、図示しない装置から記録媒体90が供給される(矢印AR90参照)。記録媒体90は、先端91および後端92を有する。先端91は、記録媒体90のうちの搬送方向(矢印AR90方向)における最も下流側(前方側)に位置する部位である。後端92は、記録媒体90のうちの搬送方向(矢印AR90方向)における最も上流側(後方側)に位置する部位である。
画像形成部10は、記録媒体90上にトナー像94を形成する(詳細は後述する)。図示しない搬送装置によって、記録媒体90は、搬送経路93に沿いながら画像形成部10から定着部20に向かって搬送される。定着部20は、圧接ニップ50を有する。定着部20は、記録媒体90が圧接ニップ50内を通過している時に、記録媒体90上のトナー像94を加熱および加圧し、トナー像94を記録媒体90上に定着させる。定着部20を通過した記録媒体90は、図示しない排紙部に送られる。以上により、画像が形成された記録媒体90を得ることができる。以下、これらの各構成の詳細について説明する。
(画像形成部10)
画像形成部10は、感光体ドラム11、中間転写ローラー12、クリーニング装置13、帯電装置14、露光装置15、液体現像装置16、2次転写ローラー17およびクリーニング装置18を含む。感光体ドラム11は、矢印AR11方向に回転する。中間転写ローラー12、クリーニング装置13、帯電装置14、露光装置15および液体現像装置16は、感光体ドラム11の周りに、感光体ドラム11の回転方向に沿ってこの順に配置される。
帯電装置14は、感光体ドラム11の表面を所定の電位に帯電させる。露光装置15は、感光体ドラム11の表面に、所定の画像情報に基づいた光を照射する。露光装置15からの光によって、感光体ドラム11の表面は露光される。感光体ドラム11の表面には、静電潜像が形成される。
液体現像装置16は、液体現像剤(図示せず)を含む。液体現像剤は、キャリア液およびトナー粒子を有する。液体現像剤は、感光体ドラム11の表面上に搬送される。キャリア液およびトナー粒子は、感光体ドラム11の表面上に静電吸着する。感光体ドラム11に担持されていた静電潜像が現像されることによって、感光体ドラム11の表面には、静電潜像の形状に対応したトナー像(図示せず)が形成される。
中間転写ローラー12は、感光体ドラム11と接触しながら矢印AR12方向に回転する。感光体ドラム11と中間転写ローラー12との接触部(ニップ部)において、感光体ドラム11上のトナー像は、感光体ドラム11から中間転写ローラー12上に転写される。転写されずに感光体ドラム11上に残存したキャリア液およびトナー粒子は、クリーニング装置13によって、感光体ドラム11の表面から除去される。
2次転写ローラー17は、中間転写ローラー12に対向するように配置され、矢印AR17方向に回転する。記録媒体90は、2次転写ローラー17と中間転写ローラー12との間を通過する(矢印AR90参照)。これらのローラーの間のニップ部において、トナー像は、中間転写ローラー12から記録媒体90上に転写される。記録媒体90上には、トナー像94が形成される。転写されずに中間転写ローラー12上に残存したキャリア液およびトナー粒子は、クリーニング装置18によって、中間転写ローラー12の表面から除去される。トナー像94が形成された記録媒体90は、搬送経路93に沿いながら図示しない搬送装置によって定着部20に向かって搬送される。
図1に示される画像形成装置100の画像形成部10は、一台の液体現像装置16を備えている。画像形成装置100は、カラー画像を形成するために、複数台の液体現像装置16を備えていてもよい。液体現像装置16の設置数は、画像形成装置100に求められるカラー現像の方式などに応じて決定される。中間転写ローラー12も、必須の構成ではなく、必要に応じて用いられる。本実施の形態の画像形成装置100は、いわゆる湿式画像形成装置を構成しており、現像手段としては液体現像剤が用いられる。画像形成装置100は、液体現像剤の代わりに、トナーのみからなる乾式一成分現像剤を用いてもよいし、トナーおよびキャリア粒子からなる乾式二成分現像剤を用いてもよい。
(定着部20)
定着部20は、記録媒体90上に転写されたトナー像94を加熱し、トナー像94を記録媒体90上に定着させる。本実施の形態の定着部20は、定着ローラー30および加圧ローラー40を含む。定着ローラー30および加圧ローラー40は、各々の回転軸が互いに平行になるように配置される。定着ローラー30および加圧ローラー40の各々の軸方向の両端には、図示しない軸受部材が設けられる。定着ローラー30および加圧ローラー40は、これらの軸受部材によって回転自在に支持される。定着ローラー30および加圧ローラー40は、搬送経路93に沿って搬送される記録媒体90が、定着ローラー30と加圧ローラー40との間を通過するように構成されている。
定着ローラー30および加圧ローラー40は、金属製芯金と、この芯金の外周に設けられたシリコンゴム層と、このシリコンゴム層の外周に設けられたフッ素系樹脂製離型層とをそれぞれ含む。金属製芯金は、アルミ等の熱伝導率の高い部材から構成される。シリコンゴム層は、弾性層として、圧接ニップ幅を確保するために設けられる。フッ素系樹脂製離型層は、ローラー表面の離型性を高めるために設けられる。フッ素系樹脂製離型層の厚さは、たとえば10μm〜50μmであり、その材質はたとえばPTFE(polytetrafluoroethylene)またはPFA(perfluoroalkoxy polymer)である。
加圧ローラー40には、バネなどを有する図示しない加圧機構がさらに設けられる。加圧ローラー40は、定着ローラー30に対して所定の力で圧接するように、定着ローラー30が設けられている方向に付勢されている。当該付勢によって、定着ローラー30および加圧ローラー40の間には、圧接ニップ50が形成される。加圧ローラー40は、図示しない駆動機構によって、所定の周速度で回転駆動される。定着ローラー30は、加圧ローラー40からの圧接摩擦力を受けて従動回転する。定着ローラー30を回転駆動させて、加圧ローラー40を従動回転させてもよい。
定着ローラー30および加圧ローラー40は、ヒータランプ30Hおよびヒータランプ40Hをそれぞれ内蔵している。定着ローラー30および加圧ローラー40の各々の表面温度は、図示しない制御手段により、所望の温度に制御される。記録媒体90が圧接ニップ50内を通過している時に、定着ローラー30および加圧ローラー40は記録媒体90上のトナー像94を加熱および加圧し、トナー像94を記録媒体90上に定着させる。定着部20を通過した記録媒体90は、図示しない排紙部に送られる。以上により、記録媒体90上には画像が形成される。
(定着ローラー30)
図2は、定着ローラー30を示す斜視図である。図3は、定着ローラー30を図2中の矢印III方向から見たときの様子を示す図である。上述のとおり、本実施の形態の定着ローラー30は、定着ローラー30に対向配置された加圧ローラー40(図1参照)との間に圧接ニップ50(図1参照)を形成する。定着ローラー30は、トナー像94が転写された記録媒体90を圧接ニップ50に通過させることによって、トナー像94を記録媒体90上に定着させる。
定着ローラー30は「定着用回転部材」として機能し、加圧ローラー40は「対向配置された部材」として機能する。以下では、定着ローラー30に着目して、いわゆる逆クラウン形状を有する定着ローラー30の構成および機能の詳細について説明するが、本発明はこの構成に限られるものではない。加圧ローラー40が「定着用回転部材」として機能することもできる。この場合には、加圧ローラー40が下記に詳述するような逆クラウン形状を有し、定着ローラー30が「対向配置された部材」として機能する。定着ローラー30および加圧ローラー40の双方が、下記に詳述するような逆クラウン形状を有していてもよい。この場合には、定着ローラー30および加圧ローラー40のうちの一方が「定着用回転部材」として機能し、定着ローラー30および加圧ローラー40のうちの他方が「対向配置された部材」として機能する。これらに関しては、本実施の形態のみならず、下記の各実施の形態についても共通して言えることである。
図2および図3を参照して、定着ローラー30は、大径部31,32、小径部33、中間部34,35、および支持軸36を備える。本実施の形態の小径部33は、定着ローラー30の回転軸37が延びる方向(以下、回転軸方向ともいう)において、定着ローラー30の丁度中心に位置している。
大径部31,32および中間部34,35は、回転軸方向において小径部33の両外側にそれぞれ位置している。大径部31は、回転軸方向において中間部34の外側に位置し、大径部32は、同方向において中間部35の外側に位置している。中間部34は、回転軸方向において小径部33と大径部31との間に位置し、中間部35は、同方向において小径部33と大径部32との間に位置している。
大径部31,32は、定着ローラー30のうちの回転軸方向における両端面を構成している部位である。大径部31,32は、定着ローラー30のうちの回転軸方向における両端面を含んでいる。大径部31,32は、回転方向における周長が小径部33のそれよりも長くなる形状を有している。
中間部34は、小径部33の側から大径部31の側に向かうにつれて回転方向における周長が徐々に長くなる形状を有し、中間部35も、小径部33の側から大径部32の側に向かうにつれて回転方向における周長が徐々に長くなる形状を有している。中間部34,35は、いわゆるテーパー形状を有し、定着ローラー30の全体としては、いわゆる逆クラウン形状を有している。
定着部20(図1参照)が定着動作を行なう際、定着ローラー30は回転軸37を中心として回転する。回転軸37を基準とする回転半径を見た場合、大径部31は回転半径RE1を有し、大径部32は回転半径RE2を有し、小径部33は回転半径RCを有する。本実施の形態においては、回転半径RE1と回転半径RE2とは同一の値であり、回転半径RCはこれらの値よりも小さくなっている。
回転軸方向に対して直交する方向の断面形状を見た場合、小径部33の外縁および大径部31,32の外縁は、双方ともに円形形状を有している(図3参照)。小径部33と大径部31,32とを回転軸方向に沿って投影し、回転軸方向に対して直交する投影平面PP(図3参照)上でこれらを仮想的に重ね合わせて見た場合、大径部31,32の中心39は、定着ローラー30の回転軸37上に位置している。大径部31,32の回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30が回転したとしても、一定の値であり変化しない(図4中の実線LE参照)。
一方で、投影平面PP内で描かれる小径部33の中心38および大径部31,32の中心39は、互いにずれた位置に形成されている。小径部33は、その中心38が回転軸37からずれるように形成されている。小径部33の回転半径RCは、定着ローラー30が回転することにつれて変化する(図4中の点線LC参照)。
図3を参照して、小径部33と大径部31,32とを回転軸方向に沿って投影して回転軸方向に対して直交する投影平面PP上でこれらを仮想的に重ね合わせて見たとする。投影平面PP内で描かれた大径部31,32の表面は、図3中では実線を用いて示している。上述の通り、この実線は円形形状を有している。投影平面PP内で描かれた小径部33の表面は、図3中では点線を用いて示している。上述の通り、この点線も円形形状を有している。
小径部33の表面(図3中の点線で示す線)上における周方向の複数の任意箇所S1〜S4のそれぞれについて、任意箇所毎に法線L1〜L4を描いたとする。本実施の形態においては、これらの法線L1〜L4が延びる方向(以下、法線方向ともいう)における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔D1〜D4は、任意箇所毎に異なっている。このようなローラー形状は、金属製芯金の形状によって実現してもよいし、弾性層の肉厚によって実現してもよい。
図4は、定着ローラー30の回転角度θ(°)と、定着ローラー30のうちの圧接ニップ50(図1参照)に面する部分の回転半径との関係を示す図である。図4に示すように、定着ローラー30の回転角度がθであるとき、大径部31,32は回転半径RE1,RE2を有しており、小径部33は回転半径RCを有している。回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30が回転したとしても、一定の値であり変化しない(図4中の実線LE参照)。一方で、回転半径RCは、定着ローラー30が回転することに伴って変化する(図4中の点線LC参照)。
すなわち、定着ローラー30を回転させたとき、大径部31,32の断面円の中心(中心39)と回転軸37とは常時一定であり、大径部31,32の回転半径RE1,RE2は変化しない。一方で、小径部33の断面円の中心(中心38)と回転軸37とはずれており、小径部33の回転半径RCは、ローラーの回転に伴って変化することとなる。記録媒体90の表面に対する定着ローラー30の当たり方は、ローラーの回転に伴って変化することとなる。
定着ローラー30は、いわゆる逆クラウン形状を有しているため、圧接ニップ50には、記録媒体90の中央側から端部側に向かってこの記録媒体を引っ張ろうとする引張力が発生する。本実施の形態においては、定着ローラー30の中央に位置する小径部33の回転半径RCと、定着ローラー30の端部側に位置する大径部31,32の回転半径RE1,RE2との差の変動に応じて、記録媒体90の中央側から端部側に向けて作用する引張力を、周期的に変動させることが可能になる。
図5を参照して、記録媒体90が圧接ニップ50内を通過する際に、記録媒体90に形成されていた撓み71が圧接ニップ50の中の高い押圧力によって押しつぶされることで、記録媒体90にしわが発生する。本実施の形態の定着ローラー30は、逆クラウン形状を有しており、ローラーの中央側の表面速度に比べて、ローラーの端部側の表面速度の方が速い(図5中の白矢印を参照)。
記録媒体90に撓み71が形成されていたとしても、記録媒体90が圧接ニップ50内を通過している時に記録媒体90に対して中央側から端部側に向かう引張力(図5中の黒矢印を参照)が作用することにより、撓み71が押しつぶされる前に撓み71は記録媒体90から取り除かれ、しわの発生を抑制することが可能となる。記録媒体90に対して作用する引張力が大きいほど、しわの発生をより一層抑制することが可能となる。記録媒体90に対して作用する引張力を大きくするためには、ローラーの端部側(大径部31,32)と中央側(小径部33)との回転半径の差(すなわち逆クラウン量)を大きくすればよい。
図6を参照して、一方で、記録媒体90が圧接ニップ50内を通過している時に記録媒体90に付与される引張力に伴い、記録媒体90にはひずみが徐々に蓄積する。ひずみの蓄積の影響は、記録媒体90の搬送方向における後端部(後端92)に現れる。ひずみが過度に蓄積した場合、記録媒体90の搬送方向における後端部は、搬送の過程において跳ね上がったりバタついたりする。記録媒体90の後端部の跳ね上がりやバタつきを抑制するためには、引張力に起因するひずみの蓄積を軽減すること、すなわち、記録媒体90に対して作用する引張力を小さくすることが有効である。
記録媒体90に対して作用する引張力を小さくするためには、ローラー端部側(大径部31,32)と中央側(小径部33)との回転半径の差(すなわち逆クラウン量)を小さくすればよい。図3および図4を参照して上述した通り、本実施の形態においては、小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔D1〜D4を任意箇所毎に異ならせている。したがって本実施の形態の定着ローラー30によれば、定着ローラー30の回転に伴って圧接ニップ50に面する領域の逆クラウン量が変動するため、過度なひずみの蓄積を抑制すること、および、記録媒体90に形成された撓みを効果的に軽減することとの両立を企図することが可能となっている。たとえば、定着ローラー30の回転に伴って圧接ニップ50に面する領域の逆クラウン量が変動するため、逆クラウン量の小さい領域(引張力の小さい領域)の存在によって過度なひずみの蓄積を抑制することが可能となっており、逆クラウン量の大きい領域(引張力の大きい領域)の存在によって記録媒体90に形成された撓みを効果的に軽減することが可能となっている。
図7を参照して、冒頭で説明したように、特開平04−274473号公報(特許文献1)および特開2005−195856号公報(特許文献2)は、逆クラウン量が回転方向において(換言すると、周方向の各位置において)常に一定である形状を有するローラーを開示している。このような構成(図7中の定着ローラー30Z)の場合、過度なひずみの蓄積を抑制すること、および、記録媒体90に形成された撓みを効果的に軽減することの双方を両立することは困難である。たとえば、記録媒体90の先端91に形成されていた撓みを無くすことができたとしても、ひずみが過度に蓄積することにより、記録媒体90の後端92付近には、跳ね上がり72が発生したり、バタつき73が発生したりする。跳ね上がり72およびバタつき73の発生を抑制するために逆クラウン量を小さくすると、引張力が不足して、撓みを適切に除去することが難しくなる。
本実施の形態のように、小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔D1〜D4を任意箇所毎に異ならせた場合、たとえば、逆クラウン量の大きい領域(引張力の大きい領域)が有効に機能することによって、しわの発生の原因となる記録媒体90の撓みを除去することができ、逆クラウン量の小さい領域(引張力の小さい領域)が有効に機能することによって、引張力が過度に蓄積することは抑制され、跳ね上がりやバタつきといった現象も発生しにくくなる。したがって本実施の形態の定着ローラー30は、逆クラウン量が回転方向において常に一定である形状を有するローラーに比べて、より高い品質を有する出力画像を得ることが可能となる。より好適には、次述する実施の形態2のような制御を行なうことによって、高い品質を有する出力画像をより容易に得ることが可能となる。
[実施の形態2]
図8〜図10を参照して、本実施の形態における画像形成装置101について説明する。図8に示すように、画像形成装置101は、画像形成部10、定着部20A、搬送装置60、制御部80、速度調節部81、および検出部82,83を備える。画像形成装置101の画像形成部10は、上述の実施の形態1における画像形成部10と同様に構成される。定着部20Aは、定着ローラー30A(定着用回転部材)および加圧ローラー40を有する。
図9は、定着ローラー30Aを示す図であり、実施の形態1における図3に対応するものである。本実施の形態においても、大径部31,32は円形形状を有しており、大径部31,32の回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30Aが回転したとしても、一定の値であり変化しない(図10中の実線LE参照)。小径部33も円形形状を有しており、小径部33の回転半径RCは、定着ローラー30Aが回転することにつれて変化する(図10中の点線LC参照)。
小径部33と大径部31,32とを回転軸方向に沿って投影して回転軸方向に対して直交する投影平面PP上でこれらを仮想的に重ね合わせて見たとする。投影平面PP内で描かれた大径部31,32の表面は、図9中では実線を用いて示している。投影平面PP内で描かれた小径部33の表面は、図9中では点線を用いて示している。本実施の形態においては、投影平面PP内に描かれた小径部33の外縁の一部は、点Pに示す位置において、投影平面PP内に描かれた大径部31,32の外縁に重なっている。すなわち、点Pに示す位置における逆クラウン量は、ゼロとなっている。
点Pに示す位置は、定着ローラー30Aの周方向における表面のうち、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最小となる部分に相当している。一方で、定着ローラー30Aは、回転軸37を中心として点Pの丁度反対側に、点Qで示す位置を有している。点Qに示す位置は、定着ローラー30Aの周方向における表面のうち、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最大となる部分に相当している。点Qに示す位置における逆クラウン量は、定着ローラー30Aの中では最大となっている。
図10は、定着ローラー30Aの回転角度θ(°)と、定着ローラー30Aのうちの圧接ニップ50(図8参照)に面する部分の回転半径との関係を示す図である。図10に示すように、定着ローラー30Aの回転角度がθであるとき、大径部31,32は回転半径RE1,RE2を有しており、小径部33は回転半径RCを有している。回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30Aが回転したとしても、一定の値であり変化しない(図10中の実線LE参照)。一方で、回転半径RCは、定着ローラー30Aが回転することに伴って変化する(図10中の点線LC参照)。
図8を再び参照して、搬送装置60は、ローラー61,62およびベルト部材63を含む。ベルト部材63は、ローラー61,62に巻回される。搬送装置60のベルト部材63によって、記録媒体90は、画像形成部10から定着部20Aに搬送される。ローラー61の回転速度は、速度調節部81によって調節される。
速度調節部81は、制御部80によって制御され、ローラー61の回転速度が調節されることにより、ベルト部材63が記録媒体90を搬送するときの速度(搬送速度)が調節される。検出部82は、ベルト部材63によって搬送される記録媒体90の動きを検出する。検出部82によって検出された記録媒体90の動き(位置)に関する情報は、制御部80に送られる。検出部82が検出した情報に基づいて制御部80が速度調節部81を制御することにより、記録媒体90が定着部20Aの圧接ニップ50に入り込むタイミングを調節すること(遅らせたり早めたりすること)ができる。
検出部83は、定着ローラー30Aの表面に対向するように配置される。検出部83は、たとえば測距センサーであり、検出部83とローラー中央部の表面との間の距離を直接計測することで、定着ローラー30Aの回転角度を検出することができる。検出部83によって検出された定着ローラー30Aの回転角度に関する情報は、制御部80に送られる。本実施の形態の制御部80は、検出部83が検出した定着ローラー30Aの回転角度に関する情報に基づいて、記録媒体90が定着部20Aの圧接ニップ50に入り込むタイミングを制御する。
制御部80は、たとえば、定着ローラー30Aのうちの点Q(図9参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最大となる部分)が圧接ニップ50に入り込むタイミングと、記録媒体90の搬送方向における先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させる。制御部80は、検出部82から取得した情報に基づいて速度調節部81を制御することにより、記録媒体90の搬送方向における先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングを調節することができる。
定着工程よりも上流の工程である給紙工程、転写工程、および転写から定着への搬送工程において、しわの原因となり得るたわみが記録媒体90の先端91に形成されることがある。制御部80による上記の制御によれば、点Qの位置が圧接ニップ50を形成している時に、記録媒体90の先端91が圧接ニップ50に入り込む。点Qの位置によって記録媒体90に付与される引張力は、他の部分によって記録媒体90に付与される引張力に比べて大きい。しわが発生することに対する抑制効果の大きい点Qの位置を実際のしわ抑制に活用することによって、記録媒体90が圧接ニップ50を通過した後に記録媒体90にしわが形成されてしまうことを効果的に抑制することが可能となる。
さらに、制御部80による上記の制御によれば、記録媒体90が圧接ニップ50内を通過するにつれて、定着ローラー30Aのうちの記録媒体90に接触する部分の逆クラウン量が徐々に小さくなる。記録媒体90が圧接ニップ50に入り込んだ時点で、十分なしわの抑制機能が発揮されている。したがって、しわの発生が抑制されているだけでなく、ひずみの蓄積も抑制されており、記録媒体90の搬送方向における後端92が、搬送の過程において跳ね上がったりバタついたりすることも効果的に抑制されている。
記録媒体90が圧接ニップ50に入り込んだ時点で十分なしわの抑制機能が発揮されているため、逆クラウン量の変動幅を大きくすることもできる。たとえば、本実施の形態のように点Pの位置において逆クラウン量をゼロとしたり、点Pの位置における逆クラウン量を比較的に小さくとることも可能である。この場合、定着ローラー30Aの小径部33の周長は、記録媒体90の搬送方向における全長よりも長いことが好ましい。定着ローラー30Aの表面のうちの点Qから点Pまでの領域によって定着が行われることにより、定着ローラー30Aのうちの記録媒体90に接触する部分の逆クラウン量は、定着の過程の全体を通して徐々に小さくなることとなる。過度なひずみの蓄積を抑制すること、および、記録媒体90に形成された撓みを効果的に軽減することとの両立をより一層期待することが可能となる。
制御部80は、たとえば、定着ローラー30Aのうちの点P(図9参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最小またはゼロとなる部分)が圧接ニップ50に入り込むタイミングと、記録媒体90の搬送方向における後端92が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させてもよい。この制御によれば、点Pの位置が圧接ニップ50を形成している時に、記録媒体90の後端92が圧接ニップ50に入り込む。点Pの位置によって記録媒体90に付与される引張力は、他の部分によって記録媒体90に付与される引張力に比べて小さい。しわが発生することに対する抑制効果の大きい点P以外の位置をしわ抑制に使用し、ひずみの蓄積を最も抑制可能な点Pの位置が圧接ニップ50に入り込むタイミングと記録媒体90の後端92が圧接ニップ50に入り込むタイミングとが一致する。当該制御によっても、過度なひずみの蓄積を抑制すること、および、記録媒体90に形成された撓みを効果的に軽減することとの両立をより一層期待することが可能となる。
本実施の形態においては、検出部82が検出した情報に基づいて制御部80が速度調節部81を制御することにより、記録媒体90が定着部20Aの圧接ニップ50に入り込むタイミングを調節する。この構成に限られず、制御部80には、画像形成部10が記録媒体90上にトナー像94を形成するタイミングに関する情報が入力され、制御部80は、当該情報に基づいて記録媒体90が圧接ニップ50に入り込むタイミングを制御してもよい。当該制御によっても、点Qに示す部分が圧接ニップ50に入り込むタイミングと記録媒体90の先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させたり、点Pに示す部分が圧接ニップ50に入り込むタイミングと記録媒体90の後端92が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させたりすることができる。速度調節部81を用いることなくこれらの制御が可能であり、速度調節部81を用いた場合には、記録媒体90が圧接ニップ50に入り込むタイミングをより精度高く制御することが可能となる。
(変形例)
図11を参照して、上述の実施の形態では、定着ローラー30A(図8参照)の回転角度を検出する手段として、検出部83(図8参照)が用いられる。上述の通り、検出部83は、たとえば測距センサーである。
図11に示す定着ローラー30B(定着用回転部材)のように、大径部31の中の定着に使用しない領域内にマーキング85を設け、検出部84がこのマーキング85の位置を読み取ることによって、定着ローラー30Bの回転角度を検出するようにしてもよい。マーキング85は、ローラーの外側端面に設けてもよいし、ローラーの支持軸36に設けてもよい。当該構成によっても、上記と同様の作用および効果を得ることができる。
マーキング85は、定着ローラー30Bの周方向における表面のうち、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最大となる部分(図9に示す点Qの位置)に対応するように設けたり、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最小となる部分(図9に示す点Pの位置)に対応するように設けたりするとよい。
[実施の形態3]
図12および図13を参照して、本実施の形態における画像形成装置について説明する。図12を参照して、本実施の形態では、定着用回転部材として、定着ローラー30Cが用いられる。図12は、定着ローラー30Cを示す図であり、実施の形態1における図3に対応するものである。
本実施の形態においては、大径部31,32の断面形状の外縁は、円形形状を有しており、大径部31,32の回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30Aが回転したとしても、一定の値であり変化しない(図13中の実線LE参照)。一方で、小径部33の断面形状の外縁は、非円形形状を有しており(円形形状を有しておらず)、小径部33の回転半径RCは、定着ローラー30Aが回転することにつれて変化する(図13中の点線LC参照)。
小径部33と大径部31,32とを回転軸方向に沿って投影して回転軸方向に対して直交する投影平面PP上でこれらを仮想的に重ね合わせて見たとする。投影平面PP内で描かれた大径部31,32の表面は、図12中では実線を用いて示している。投影平面PP内で描かれた小径部33の表面は、図12中では点線を用いて示している。投影平面PP内に描かれた小径部33の外縁の一部は、点Pに示す位置において、投影平面PP内に描かれた大径部31,32の外縁に重なっている。すなわち、点Pに示す位置における逆クラウン量は、ゼロとなっている。
点Pに示す位置は、定着ローラー30Cの周方向における表面のうち、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最小となる部分に相当している。点Qに示す位置は、定着ローラー30Cの周方向における表面のうち、法線方向における小径部33の表面と大径部31,32との表面との間の間隔が最大となる部分に相当している。点Qに示す位置における逆クラウン量は、定着ローラー30Cの中では最大となっている。
図13は、定着ローラー30Cの回転角度θ(°)と、定着ローラー30Cのうちの圧接ニップ50(図示せず)に面する部分の回転半径との関係を示す図である。図13に示すように、定着ローラー30Cの回転角度がθであるとき、大径部31,32は回転半径RE1,RE2を有しており、小径部33は回転半径RCを有している。回転半径RE1,RE2は、定着ローラー30Cが回転したとしても、一定の値であり変化しない(図13中の実線LE参照)。一方で、回転半径RCは、定着ローラー30Cが回転することに伴って変化する(図13中の点線LC参照)。
図13に示すように、本実施の形態の定着ローラー30Cは、第1領域R1および第2領域R2を有している。第1領域R1においては、ローラーの端部(大径部31,32)の回転半径RE1,RE2とローラーの中央部(小径部33)の回転半径RCの差(逆クラウン量)が、ローラーの回転に伴い緩やかに小さくなる。第2領域R2においては、ローラーの端部(大径部31,32)の回転半径RE1,RE2とローラーの中央部(小径部33)の回転半径RCの差(逆クラウン量)が、ローラーの回転に伴い急峻に大きくなる。
ここで、定着ローラー30Cの小径部33の周長を、使用する記録媒体90の搬送方向における全長よりも長くし、記録媒体90の搬送方向における全長を第1領域R1に対応するようにしたとする。上述の実施の形態2の場合と同様に、制御部は、定着ローラー30Cのうちの点Q(図12参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最大となる部分)が圧接ニップに入り込むタイミングと、記録媒体90の搬送方向における先端91が圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる。
定着ローラー30Cの表面のうちの点Qから点Pまでの領域によって定着が行われることにより、定着ローラー30Cのうちの記録媒体90に接触する部分の逆クラウン量は、定着の過程の全体を通して徐々に小さくなることとなる。記録媒体90の先端91に対応する部分において逆クラウン量を大きくすることで、その部分に作用する引張力は大きくなる。しわが発生することに対する抑制効果の大きい点Qの位置を実際のしわ抑制に活用することによって、記録媒体90が圧接ニップ50を通過した後に記録媒体90にしわが形成されてしまうことを効果的に抑制することが可能となる。
一方で、記録媒体90の後端92に対応する部分において逆クラウン量を小さくすることで、その部分に作用する引張力は小さくなる。記録媒体90が圧接ニップ50に入り込んだ時点で十分なしわの抑制機能が発揮されており、引張力が小さくなることによってひずみの蓄積も抑制でき、記録媒体90の搬送方向における後端92が、搬送の過程において跳ね上がったりバタついたりすることも効果的に抑制されている。当該構成によれば、1枚の記録媒体90(記録用紙)が圧接ニップ内で搬送される過程において、その記録媒体90の搬送位置に応じた逆クラウン量を設計でき、しわの発生および後端の跳ね上がりやバタつきを一層抑制することが可能となる。
本実施の形態においては、定着ローラー30Cの表面のうちの点Qから点Pまでの領域が設けられている範囲は、周方向における角度で現すと180°よりも大きくなっている。一方で、上述の実施の形態2においては、定着ローラー30A(図9参照)の表面のうちの点Qから点Pまでの領域が設けられている範囲は、周方向における角度で現すと180°となっている。本実施の形態の定着ローラー30Cによれば、より小さなローラーサイズで、1枚の記録媒体90(記録用紙)に対してしわやばたつきの発生を抑制しつつ定着動作を行なうことが可能となっている。
本実施の形態においては、大径部31,32の断面形状の外縁が円形形状を有しており、小径部33の断面形状の外縁が非円形形状を有している。この構成に限られず、小径部33の外縁および大径部31,32の外縁のうちのいずれか一方が非円形形状を有していれば、上記と同様の作用効果を得ることができる。この場合も、たとえば点Pに示す位置において小径部33の外縁が大径部31,32の外縁に重なるように構成し(逆クラウン量が最小となるように構成し)、点Qに示す位置において逆クラウン量が最大となるように構成し、記録媒体90の搬送方向における先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングを調節するとよい。記録媒体90の搬送方向における後端92が圧接ニップ50に入り込むタイミングを調節してもよい。
(変形例)
図14を参照して、上述のとおり、実施の形態3の定着ローラー30Cは、第1領域R1および第2領域R2を有する。第2領域R2においては、逆クラウン量がローラーの回転に伴い急峻に大きくなるため、この領域においてはローラー間の圧接力の変動も大きく、ローラーの回転軸方向(長手方向)に作用する剪断力の変動も大きくなる。したがって、特段の措置を講じていない場合、第2領域R2が圧接ニップ50を形成しているときにはローラーの表層や弾性層の接着界面に比較的大きなストレスが作用し、ローラーの耐久性の低下を招いたり、接着面が剥離したりすることがある。
図14に示すように、このようなストレスを緩和するため、ローラー間の圧接力を軽減する手段を設けるとよい。本変形例の定着部20Dでは、カム機構86を駆動部87が制御する。圧接ニップ50に押圧力を発生させるバネ88に対し、カム機構86のカムが回転することによって、定着ローラー30および加圧ローラー40同士が遠ざけられる。駆動部87は、第2領域R2が圧接ニップ50を形成しているときに、定着ローラー30および加圧ローラー40同士の相対的な位置関係を変更してこれらを遠ざける。第2領域R2が圧接ニップ50を形成しているときにローラーの表層や弾性層の接着界面に作用するストレスを小さくすることができるため、ローラーの耐久性の低下や、接着面が剥離することを抑制することが可能となる。したがって、カム機構86および駆動部87は、圧接ニップに作用している圧接力を調節する位置調節部として機能することができる。
定着ローラー30の小径部33の周長を、使用する記録媒体90の搬送方向における全長よりも長くし、記録媒体90の搬送方向における全長を第1領域R1に対応するようにした場合、第2領域R2が圧接ニップ50を形成しているときには記録媒体90は圧接ニップ50内に位置しないように構成するとよい。この場合、カム機構86および駆動部87が定着ローラー30および加圧ローラー40同士の圧接力を小さくしたとしても、記録媒体90(記録用紙)に対してしわやばたつきの発生を効果的に抑制しつつ、良好な定着動作を行なうことが可能となる。
図15に示す定着部20Eのように、検出部83によって検出された定着ローラー30の回転角度に関する情報に基づいて、制御部80が駆動部87を制御してもよい。記録媒体90の搬送動作および第2領域R2の回転位置に応じて、定着ローラー30および加圧ローラー40同士の相対的な位置関係を変更してこれらを遠ざけることを、より精度高く制御することが可能となる。この場合は、制御部80、検出部83、カム機構86および駆動部87が、圧接ニップに作用している圧接力を調節する位置調節部として機能することができる。
[他の実施の形態]
図16を参照して、上述の各実施の形態の定着部は、定着ローラー(定着用回転部材)および加圧ローラーを含むという構成を有している。図16に示す定着部20Fのように、定着部を構成する一方の定着用回転部材または両方の定着用回転部材は、複数のローラーと、これらのローラーによって張架された定着ベルト部材42とを有していてもよい。
定着部20Fにおいては、定着ベルト部材42が定着ローラー43および加熱ローラー41によって張架されており、ヒーターランプ41Hが加熱ローラー41に内臓されている。定着ベルト部材42は、ニッケル電鋳ベルトや、耐熱ポリイミドベルト等を基体とし、その表面に弾性層や離型層を設けられるという構成を有している。当該構成によっても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
上述の各実施の形態における定着ローラーは、定着ローラーの端部(大径部31,32)の断面円の中心(中心39)がローラーの回転軸37に一致するという構成を有しているが、定着ローラーの中央部(小径部33)の断面円の中心(中心38)がローラーの回転軸37に一致するという構成を有していてもよい。上述の通り、大径部31,32の断面形状の外縁が円形形状を有しており、小径部33の断面形状の外縁が非円形形状を有しているという構成に限られず、小径部33の外縁および大径部31,32の外縁のうちのいずれか一方が非円形形状を有していてもよい。
[実験例]
図17および図18を参照して、上述の各実施の形態の効果を検証するために行った実験例について説明する。本実験例は、実施例1A〜2A,1B〜3Bおよび比較例1A〜3A,1B〜3Bを含む。実施例1A〜2A,1B〜3Bおよび比較例1A〜3A,1B〜3Bにおいては、いずれも図16に示す画像形成装置を用いた。相違点は、以下のとおりである。
(実施例1A,1B)
定着ローラー30としては、実施の形態1と同様に図2〜図4に示す構成を有するものを用いた。定着ローラー30の逆クラウン量の最大値を1.0mmとし、最小値を0.2mmとし、ローラー面の回転軸方向における幅を540mmとした。
(実施例2A,2B)
定着ローラー30としては、実施の形態2と同様に図9および図10に示す構成を有するものを用いた。定着ローラー30の逆クラウン量の最大値を1.0mmとし、最小値を0mmとし、ローラー面の回転軸方向における幅を540mmとした。さらに、図8に示すように、定着ローラー30の回転角度を検出する検出部83と、記録媒体90が圧接ニップ50に入り込むタイミングを制御する制御部80とを用いた。制御部80の制御により、記録媒体90の先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングと、定着ローラー30のうちの点Q(図12参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最大となる部分)が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させた。
(実施例3B)
定着ローラー30としては、実施の形態3と同様に図12および図13に示す構成を有するものを用いた。定着ローラー30の逆クラウン量の最大値を1.0mmとし、最小値を0mmとし、ローラー面の回転軸方向における幅を540mmとした。さらに、図8に示すように、定着ローラー30の回転角度を検出する検出部83と、記録媒体90が圧接ニップ50に入り込むタイミングを制御する制御部80とを用いた。制御部80の制御により、記録媒体90の先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングと、定着ローラー30のうちの点Q(図12参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最大となる部分)が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させた。定着ローラー30の小径部33の周長を、200mmとした。この値は、使用する記録媒体90の搬送方向における全長よりも長く、記録媒体90の搬送方向における全長は第1領域R1に略対応している。
(比較例1A,1B)
定着ローラー30としては、逆クラウン量が回転方向において常に一定であるものを用いた。その逆クラウン量は、1.0mmとした。
(比較例2A,2B)
定着ローラー30としては、逆クラウン量が回転方向において常に一定であるものを用いた。その逆クラウン量は、0.6mmとした。
(比較例3A,3B)
定着ローラー30としては、逆クラウン量が回転方向において常に一定であるものを用いた。その逆クラウン量は、0.2mmとした。
(実験方法)
A3サイズおよびA2サイズの記録媒体90を準備した。各実施例および各比較例の構成を有する画像形成装置を用いて、これらの記録媒体90に、それぞれ50枚ずつ連続して印刷した。具体的には、実施例1Aに基づく画像形成装置を用いて、A3サイズを有する50枚の記録媒体90に連続して印刷し、実施例1Bに基づく画像形成装置を用いて、A3サイズを有する50枚の記録媒体90に連続して印刷した。
同様に、比較例1A〜3Aでは、A3サイズを有する50枚の記録媒体90にそれぞれ連続して印刷した。実施例1B〜3Bでは、A2サイズを有する50枚の記録媒体90にそれぞれ連続して印刷した。比較例1B〜3Bでは、A2サイズを有する50枚の記録媒体90にそれぞれ連続して印刷した。使用した記録媒体90は、OKコートL(王子製紙株式会社製)であり、その坪量は64g/mであるものを用いた。定着の際、記録媒体90は定着ローラーの回転軸方向における丁度中央に通紙させるというセンター通紙を行なった。
上記の条件の下、記録媒体90にしわが発生したかどうかと、記録媒体90の後端部に発生した跳ね上がりおよびバタつきに起因して画像乱れが画像内に発生したかどうかを検証した。図17は、A3サイズ紙に対する評価結果を示すものであり、図18は、A2サイズ紙に対する評価結果を示すものである。評価基準としては、しわまたは画像乱れが発生した記録媒体90の数が0枚の場合、評価Aとした。しわまたは画像乱れが発生した記録媒体90の数が1枚以上5枚未満の場合、評価Bとした。しわまたは画像乱れが発生した記録媒体90の数が5枚以上の場合、評価Cとした。
図17を参照して、A3サイズ紙を用いた場合、実施例1A,2Aでは、しわの発生を抑えつつ、画像乱れを抑制できていることがわかる。一方で、逆クラウン量が一定であるローラーを用いた比較例1A,2A,3Aでは、しわの抑制と画像乱れの抑制との両立が困難であることがわかる。
図18を参照して、A2サイズ紙を用いた場合も、実施例1B,2B,3Bでは、しわの発生を抑えつつ、画像乱れを抑制できていることがわかる。一方で、逆クラウン量が一定であるローラーを用いた比較例1B,2B,3Bでは、しわの抑制と画像乱れの抑制との両立が困難であることがわかる。なお、A2サイズ紙はA3サイズ紙よりも大きく、しわの抑制と画像乱れの抑制との両立を図るための条件としては、A2サイズ紙を用いる場合の方が、A3サイズ紙を用いる場合に比べて厳しい。比較例1B,2B,3Bでは、しわの抑制および画像乱れの抑制に対する評価のいずれかが評価Cであるのに対して、実施例1B,2B,3Bでは、最低でも評価Bが得られている。換言すると、実施例1B,2B,3Bによれば、すべてにおいて評価B以上が得られている。
以上の実験例の結果からも、上述の実施の形態の定着ローラーは、逆クラウン量が回転方向において常に一定である形状を有するローラーに比べて、より高い品質を有する出力画像を得ることが可能となることがわかる。また、記録媒体90の先端91が圧接ニップ50に入り込むタイミングと、定着ローラー30のうちの点Q(図9,12参照)に示す部分(記録媒体90に対する引張力が最大となる部分)が圧接ニップ50に入り込むタイミングとを一致させような制御を行なうことによって、より高い品質を有する出力画像を得ることが可能であることがわかる。
以上、本発明に基づいた各実施の形態および実験例について説明したが、今回開示された各実施の形態および実験例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 画像形成部、11 感光体ドラム、12 中間転写ローラー、13,18 クリーニング装置、14 帯電装置、15 露光装置、16 液体現像装置、17 次転写ローラー、20,20A,20D,20E,20F 定着部、30,30A,30B,30C,30Z,43 定着ローラー(定着用回転部材)、30H,40H ヒータランプ、31,32 大径部、33 小径部、34,35 中間部、36 支持軸、37 回転軸、38,39 中心、40 加圧ローラー、41 加熱ローラー、41H ヒーターランプ、42 定着ベルト部材、50 圧接ニップ、60 搬送装置、61,62 ローラー、63 ベルト部材、73 バタつき、80 制御部、81 速度調節部、82,83,84 検出部、85 マーキング、86 カム機構、87 駆動部、88 バネ、90 記録媒体(記録用紙)、91 先端、92 後端、93 搬送経路、94 トナー像、100,101 画像形成装置、AR90 矢印(搬送方向)、D1〜D4 間隔、L1〜L4 法線、P,Q 点、PP 投影平面、R1 第1領域、R2 第2領域、RC,RE1,RE2 回転半径、S1〜S4 任意箇所。

Claims (22)

  1. 対向配置された部材との間に圧接ニップを形成し、トナー像が転写された記録媒体を前記圧接ニップに通過させることによって前記トナー像を前記記録媒体上に定着させる定着用回転部材であって、
    小径部と、
    回転軸方向において前記小径部の両外側にそれぞれ位置し、回転方向における周長が前記小径部よりも長い大径部と、
    前記回転軸方向において前記小径部と前記大径部との間に位置し、前記小径部の側から前記大径部の側に向かうにつれて周長が徐々に長くなる形状を有する中間部と、を備え、
    前記小径部と前記大径部とを前記回転軸方向に沿って投影して前記回転軸方向に対して直交する投影平面上でこれらを仮想的に重ね合わせて見た場合、前記投影平面内で描かれた前記小径部の表面上における周方向の複数の任意箇所について、前記任意箇所毎の法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔は、前記任意箇所毎に異なっており、
    前記回転軸方向に対して直交する方向の断面形状を見た場合、前記小径部の外縁および前記大径部の外縁は、いずれか一方が非円形形状を有している、
    定着用回転部材。
  2. 記録媒体上にトナー像を形成する画像形成部と、
    請求項1に記載の定着用回転部材を含み、前記トナー像を前記記録媒体上に定着させる定着部と、を備える、
    画像形成装置。
  3. 前記定着用回転部材の前記小径部の周長は、前記記録媒体の搬送方向における全長よりも長い、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記定着用回転部材の回転角度を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記回転角度に基づいて、前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する制御部と、をさらに備える、
    請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記定着用回転部材の周方向における表面のうちの前記法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔が最大となる部分が前記圧接ニップに入り込むタイミングと前記記録媒体の搬送方向の先端が前記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記定着用回転部材の周方向における表面のうちの前記法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔が最小となる部分が前記圧接ニップに入り込むタイミングと前記記録媒体の搬送方向の後端が前記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる、
    請求項4または5に記載の画像形成装置。
  7. 前記検出部は、前記定着用回転部材の表面に対向するように配置された測距センサーである、
    請求項4から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記定着用回転部材にはマーキングが設けられ、
    前記検出部は、前記マーキングを検出することにより、前記定着用回転部材の回転角度を検出する、
    請求項4から6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部には、前記画像形成部が前記記録媒体上に前記トナー像を形成するタイミングに関する情報が入力され、
    前記制御部は、当該情報に基づいて前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する、
    請求項4から8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記記録媒体の搬送速度を調節する速度調節部をさらに備え、
    前記制御部は、前記速度調節部を制御して前記搬送速度を調節することにより、前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する、
    請求項4から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 互いに対向配置された前記部材と前記定着用回転部材との相対的な位置関係を変更することにより、前記圧接ニップに作用している圧接力を調節する位置調節部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記録媒体が前記圧接ニップ内に位置していないときは、前記圧接力が小さくなるように前記位置調節部を制御する、
    請求項4から10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 記録媒体上にトナー像を形成する画像形成部と、
    定着用回転部材を含み、前記トナー像を前記記録媒体上に定着させる定着部と、を備える、画像形成装置であって、
    前記定着用回転部材は、対向配置された部材との間に圧接ニップを形成し、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記圧接ニップに通過させることによって前記トナー像を前記記録媒体上に定着させ、
    前記定着用回転部材は、
    小径部と、
    回転軸方向において前記小径部の両外側にそれぞれ位置し、回転方向における周長が前記小径部よりも長い大径部と、
    前記回転軸方向において前記小径部と前記大径部との間に位置し、前記小径部の側から前記大径部の側に向かうにつれて周長が徐々に長くなる形状を有する中間部と、を備え、
    前記小径部と前記大径部とを前記回転軸方向に沿って投影して前記回転軸方向に対して直交する投影平面上でこれらを仮想的に重ね合わせて見た場合、前記投影平面内で描かれた前記小径部の表面上における周方向の複数の任意箇所について、前記任意箇所毎の法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔は、前記任意箇所毎に異なっており、
    前記画像形成装置は、
    前記定着用回転部材の回転角度を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記回転角度に基づいて、前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する制御部と、をさらに備える、
    画像形成装置。
  13. 前記定着用回転部材の前記小径部の周長は、前記記録媒体の搬送方向における全長よりも長い、
    請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御部は、前記定着用回転部材の周方向における表面のうちの前記法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔が最大となる部分が前記圧接ニップに入り込むタイミングと前記記録媒体の搬送方向の先端が前記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる、
    請求項12または13に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御部は、前記定着用回転部材の周方向における表面のうちの前記法線方向における前記小径部の表面と前記大径部との表面との間の間隔が最小となる部分が前記圧接ニップに入り込むタイミングと前記記録媒体の搬送方向の後端が前記圧接ニップに入り込むタイミングとを一致させる、
    請求項12から14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記検出部は、前記定着用回転部材の表面に対向するように配置された測距センサーである、
    請求項12から15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記定着用回転部材にはマーキングが設けられ、
    前記検出部は、前記マーキングを検出することにより、前記定着用回転部材の回転角度を検出する、
    請求項12から15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御部には、前記画像形成部が前記記録媒体上に前記トナー像を形成するタイミングに関する情報が入力され、
    前記制御部は、当該情報に基づいて前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する、
    請求項12から17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記記録媒体の搬送速度を調節する速度調節部をさらに備え、
    前記制御部は、前記速度調節部を制御して前記搬送速度を調節することにより、前記記録媒体が前記圧接ニップに入り込むタイミングを制御する、
    請求項12から18のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  20. 互いに対向配置された前記部材と前記定着用回転部材との相対的な位置関係を変更することにより、前記圧接ニップに作用している圧接力を調節する位置調節部をさらに備え、
    前記制御部は、前記記録媒体が前記圧接ニップ内に位置していないときは、前記圧接力が小さくなるように前記位置調節部を制御する、
    請求項12から19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記回転軸方向に対して直交する方向の断面形状を見た場合、前記小径部の外縁および前記大径部の外縁は、双方ともに円形形状を有しており、
    前記投影平面内で描かれる前記小径部の中心および前記大径部の中心は、互いにずれた位置に形成されている、
    請求項12から20のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  22. 前記投影平面内に描かれた前記小径部の外縁の一部は、前記投影平面内に描かれた前記大径部の外縁に重なっている、
    請求項1から21のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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