JP6105656B2 - 揺動車両のマフラー支持構造 - Google Patents
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Description
このため、車両設計の際にマフラーの振れを低減したり、あるいは振れ方向を制限したりするように構造設計している。この場合、マフラー支持ステーにより上記振れ方向の制限をおこなうようにできれば、比較的小さな部品で簡単に対応できることになるので好ましい。しかし、上記特許文献1に記載されたマフラー支持ステーは、内外に配置された二枚の板状部材が同一構造になっているので、旋回時におけるマフラーの振れに対して、それぞれが内外いずれの方向にも同じように変形するため、マフラーの振れの方向を制限することが難しかった。そこで、本願発明は、マフラー支持ステーによりマフラーの振れの方向を制限できるようにすることを目的とする。
前記マフラー支持ステー(32)は、車両内側に配置される内側部材(37)と、外側に配置される外側部材(38)とを備えた複数の板状部材を張り合わせて形成され、
これら内側部材(37)と外側部材(38)は、それぞれの下端部が前記マフラー(31)の外周面に取り付けられ、上部には前記車体フレームへ固定されるための取付孔(37c、38c)が設けられるとともに、
前記内側部材(37)のみに、前記取付孔(37c)の下方部位において車両の内外方向へ貫通する剛性調整穴(58)が形成されていることを特徴とする。
前記剛性調整穴(58)は、前記本体部(50)から前記フランジ(37a)へ跨って形成されることを特徴とする。
前記剛性調整穴(58)は、前記内側部材(37)の外形に概ね沿った略矩形状に形成されていることを特徴とする。
前記剛性調整穴(58)における開口縁部のうち、上側部分である上開口縁部(58c)は前記取付孔(37c)に向かって凹み隅アール(58e)を形成する凹曲線をなし、この凹曲線の隅アール(58e)が前記上部側の隅アール(58f・58g)よりも大きく設定されていることを特徴とする。
前記内側部材(37)の前記底辺(56)における前記マフラー(31)との溶接範囲が、前記外側部材(38)の前記底辺(56)における前記マフラー(31)との溶接範囲に対して短くなっていることを特徴とする。
前記内側部材(37)の底辺(56)と前記マフラー(31)との溶接範囲を前後に離間配置し、それぞれ溶接範囲の相互に対向する内端の終端位置に、前記底辺(56)から一体に突出する突出部(59a・59b)がそれぞれの位置に対応させて形成されていることを特徴とする。
なお、本願において前後・上下・左右の各方向は、自動2輪車の直進走行時における乗員を基準とし、必要により前方をFf、後方をRrとして図面中に矢示する。また、内外とは車体中心側を内側とし、必要により内側をIN、外側をOUTとして図面中に矢示する。
図1は車両の右側面を示し、この自動2輪車は、車体フレーム10の前後に前輪11と後輪12を支持し、前輪11と後輪12の中間にてエンジン13を支持している。
車体フレーム10は前端にヘッドパイプ14を備え、ここに左右一対のフロントフォーク15が回動自在に支持されている。フロントフォーク15の下端に前輪11が支持され、フロントフォーク15の上部に設けられたハンドル16にて操舵される。
ピボットフレーム18には、リヤスイングアーム20の前端部が揺動自在に支持され、その後端に後輪12が支持される。
エンジン13の上方には燃料タンク23がメインフレーム17上に支持され、燃料タンク23の後方にはシート24が配置され、シートレール21に支持される。
マフラー31は、略円形断面でテーパー筒状をなす大型で重量のある部品であり、後輪12の右側方を斜め上がりに後方へ延び、長さ方向中間部がステップブラケット27に支持されている。
マフラー支持ステー32の下部はマフラー31の外周面へ溶接されている。
図2に示すように、ブラケットホルダ28はパイプ部材であり、両端は扁平にされた上端28aと下端28bをなす。上端28aはバックステー22の中間部外側へ重なり、予めバックステー22の外周面へ取付けられている取付部材22aへ重ねてボルト29にて固定されている。取付部材22aは扁平な上端28aが重なる平面を形成するために設けられ部材であり、ボルト22bでバックステー22へ固定されている。
下端28bはピボットフレーム18の外側方へ重なり、ピボット軸40にてピボットフレーム18側へ取付けられている。
外側のフランジ38aは、外側へ開くように曲がり、マフラー31の上面において頂部からやや内側の範囲へ重なって溶接されている。
内側部材37の下部には大きな剛性調整穴58が貫通形成されている。この剛性調整穴58は外側部材38には設けられず、内側部材37の撓み剛性を調整している。
内側部材37と外側部材38は、それぞれの上端面(後述する上部前側斜辺52及び上部後側斜辺53の各端面)で溶接一体化されている(図7)。
このように配置することで、マフラー支持ステー32のマフラー31に対する結合剛性を調整し、旋回における撓み易さを調整している。
なお、前辺54及び後辺55の上下幅は、前辺54及び後辺55の各上端(前辺54及び後辺55における後述する角アールのアール止まり部)と底辺56との間隔である。
上部前側斜辺52は上部後側斜辺53よりも長くなっている。また、上部前側斜辺52及び上部後側斜辺53はそれぞれ下方へ湾曲する凹曲線状をなしている。上部前側斜辺52と上部後側斜辺53の接続する頂部51は、上方へ凸の大きなアール形状をなしている。なお、アールの大きさとはアール曲線における曲率半径の大きさである。
上部後側斜辺53と後辺55の接続部は、前側の角アールよりも若干大きな角アール形状をなしている。
底辺56の前端部及び後端部も上辺における前後の角アールよりも大きなアールになっている。また、前側の角アールの方が後側の角アールよりも大きくなっている。
この剛性調整穴58は、内側部材37の剛性を下げるように、取付孔37cより下方部位に設けられる肉抜き穴であり、取付孔37cよりも遙かに大きく、内側部材37を内外方向へ貫通して形成されている。
剛性調整穴58が、本体部50から一部がマフラー31の表面へ溶接されるフランジ37aまで跨って形成されるので、撓みの調整幅を大きく設定できる。このため十分な調整代を確保できる。
この凹曲線の中間部において山形状をなす凹部は大きな中間部隅アール58eになっている。上開口縁部58cの前後両端部は中間部隅アール58eよりは小さいが比較的大きな上部隅アール58f、58gをなしている。
下開口縁部58dの前後両端部は上部隅アール58f、58gより小さい下部隅アール58h、58iをなしている。
後側の突部59bは、剛性調整穴58の後開口縁部58bよりも前方で底辺56の中間部より後方に設けられている。
図9は、車両の直立時における図3と同じ断面を簡略化して示す図であり、車体中心CLは、地面Eに対して垂直であり、後輪12は地面Eと垂直に接触している。この状態におけるマフラー31の重心W1は重量物であるマフラー31の内側にあり、後輪12を地面Eへ押しつける車両の荷重F1は後輪12の接地面12a中央にかかっている。
このとき、マフラー31は、旋回外側(右側)へ向かう遠心力F2と重力gを受けるが、マフラー支持ステー32のうち、遠心力側となる外側部材38は剛性が高く、重力側となる内側部材37は撓みやすくしてある。すなわち、マフラー支持ステー32の内側部材37は、剛性調整穴58が設けられているため、剛性が低くなっており、しかもフランジ37aは中間部が溶接されず、溶接長が比較的短いため結合剛性も低くなっている。このため、マフラー31は、マフラー支持ステー32を内側へ撓ませることにより、左側へ移動しようとする。
また、マフラー支持ステー32の撓みにおいて、内側への撓みは、内側部材37の撓み易さの程度が主体的な影響をもつ。このため、マフラー支持ステー32は内側へ大きく撓み、マフラー31は、仮想線で示す直立時の位置から、左側の実線で示す内側位置に向かって若干量移動する。
内側部材37と外側部材38との間に剛性差を設け、撓み易さに差をつけることで、マフラー支持ステー32により、マフラー31の振れの方向を制限することが可能になった。
また、外側部材38は、実施形態に示したように内側部材37とほぼ同形状にすることが好ましいが、異なる形状にしてより積極的に剛性差を生じるようにしても良い。同様に、材質や板厚を変えて剛性差を生じささせてもよい。
また、内側部材37の外形形状も略矩形状とせず、例えば、三角形状等にすることもできる。そのうえ、内側部材37の外形と剛性調整穴58の穴形状を略相似形とせず、異ならせることもできる。
Claims (8)
- 車体フレーム(10)に支持された内燃機関(13)と、この内燃機関の排気装置であるマフラー(31)とを備え、旋回時に車両を傾斜させて曲がる揺動車両であって、前記マフラー(31)をマフラー支持ステー(32)により前記車体フレーム(10)へ支持させた、揺動車両のマフラー支持構造において、
前記マフラー支持ステー(32)は、車両内側に配置される内側部材(37)と、外側に配置される外側部材(38)とを備えた複数の板状部材を張り合わせて形成され、
これら内側部材(37)と外側部材(38)は、それぞれの下端部が前記マフラー(31)の外周面に取り付けられ、上部には前記車体フレームへ固定されるための取付孔(37c、38c)が設けられるとともに、
前記内側部材(37)のみに、前記取付孔(37c)の下方部位において車両の内外方向へ貫通する剛性調整穴(58)が形成されていることを特徴とする揺動車両のマフラー支持構造。 - 前記内側部材(37)は、前記取付孔(37c)が設けられた本体部(50)と、その下方部分で一部が前記マフラー(31)へ密着して取り付けられるフランジ(37a)とを一体に備え、
前記剛性調整穴(58)は、前記本体部(50)から前記フランジ(37a)へ跨って形成されることを特徴とする請求項1に記載した揺動車両のマフラー支持構造。 - 前記内側部材(37)は、上辺(52・53)、前辺(54)、後辺(55)及び底辺(56)からなる外形を有する略矩形状をなすとともに、
前記剛性調整穴(58)は、前記内側部材(37)の外形に概ね沿った略矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した揺動車両のマフラー支持構造。 - 前記略矩形状の剛性調整穴(58)には四隅に、隅アール(58f・58g・58h・58i)が形成され、上部側の隅アール(58f・58g)が下部側の隅アール(58h・58i)より大きく設定されるとともに、
前記剛性調整穴(58)における開口縁部のうち、上側部分である上開口縁部(58c)は前記取付孔(37c)に向かって凹み隅アール(58e)を形成する凹曲線をなし、この凹曲線の隅アール(58e)が前記上部側の隅アール(58f・58g)よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項3に記載した揺動車両のマフラー支持構造。 - 前記内側部材(37)と前記外側部材(38)は、それぞれ下端縁である底辺(56)を備え、この底辺(56)が前記マフラー(31)へ溶接されるとともに、
前記内側部材(37)の前記底辺(56)における前記マフラー(31)との溶接範囲が、前記外側部材(38)の前記底辺(56)における前記マフラー(31)との溶接範囲に対して短くなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した揺動車両のマフラー支持構造。 - 前記内側部材(37)は、下端縁である底辺(56)を備え、この底辺(56)が前記マフラー(31)へ溶接されるとともに、
前記内側部材(37)の底辺(56)と前記マフラー(31)との溶接範囲を前後に離間配置し、それぞれ溶接範囲の相互に対向する内端の終端位置に、前記底辺(56)から一体に突出する突出部(59a・59b)がそれぞれの位置に対応させて形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載した揺動車両のマフラー支持構造。
- 前記内側部材(37)は、前辺(54)と後辺(55)を備え、これら前辺(54)と後辺(55)の各上下幅について、前記後辺の上下幅(H2)が、前記前辺(54)の上下幅(H1)より大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項5に記載した揺動車両のマフラー支持構造。
- 前記内側部材(37)の上辺は、前記取付孔(37c)を挟んで、それぞれ前記底辺(56)に向かって逆方向に傾斜する傾斜部(52・53)を備え、これらの傾斜部(52・53)がそれぞれ下方へ凹む凹曲線状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載した揺動車両のマフラー支持構造。
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