JP6097640B2 - マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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Description

本発明は、マルチ荷電粒子ビーム描画方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置に係り、例えば、マルチビーム描画におけるブランキング手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、ウェハ等へ電子線を使って描画することが行われている。
例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度に多くのビームを照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。かかるマルチビーム方式の描画装置では、例えば、電子銃から放出された電子ビームを複数の穴を持ったマスクに通してマルチビームを形成し、各々、ブランキング制御され、遮蔽されなかった各ビームが光学系で縮小され、偏向器で偏向され試料上の所望の位置へと照射される(例えば、特許文献1参照)。
ここで、マルチビーム描画では、個々のビームの照射量を照射時間により個別に制御する。かかる各ビームの照射量を高精度に制御するためには、ビームのON/OFFを行うブランキング制御を高速で行う必要がある。従来、マルチビーム方式の描画装置では、マルチビームの各ブランキング電極を配置したブランキングプレートに各ビーム用のブランキング制御回路を搭載していた。そして、各ビームに対して非同期で制御していた。例えば、全ビームの制御回路にビームONのトリガ信号を送る。各ビームの制御回路はトリガ信号によりビームON電圧を電極に印加すると同時に、照射時間をカウンタによりカウントし、照射時間が終了するとビームOFF電圧を印加していた。かかる制御には、例えば、10ビットの制御信号で制御していた。しかし、ブランキングプレート上での回路を設置するスペースや使用可能な電流量に制限があるため、制御信号の情報量に対して簡単な回路にせざるを得ず、高速な動作が可能なブランキング回路を内蔵することが困難であった。さらに、ブランキングプレートに各ビーム用のブランキング制御回路を搭載することで、マルチビームのピッチを狭めることへの制限にもなっていた。一方、回路を設置するスペースを確保するため、各ビームの制御回路を描画装置本体の外に配置し、配線で接続する場合、配線が長くなるためクロストークの問題がより顕著になってしまうといった問題があった。
特開2006−261342号公報
上述した問題点を解決すべく、出願人は、未だ公知になっていない特願2012−242644において、各ビームのショット毎に、1ショットあたりの照射時間を2進数に変換し、1ショットあたりのビームの照射を、変換された2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する照射時間として各桁を組み合わせた桁数回の照射ステップに分割して、照射時間がより長い桁とより短い桁とから順に1つずつを組み合わせて2つの桁によりグループ化してグループ順に照射を行う手法を提案した。
しかしながら、かかる手法において、グループ間で、グループの照射時間の合計のばらつきが大きく、照射時間の合計が極端に短いグループの照射の次のグループの照射において、データ転送が前の照射時間の合計が極端に短いグループの照射動作に追いつかず、データ転送時間がビーム照射動作の待ち時間になってしまう場合が生じ得るといった問題が持ち上がってきた。そのため、さらなる改良が求められている。
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、回路設置スペースの制限を維持しながらデータ転送時間によるビーム照射動作の待ち時間を低減或いは回避することが可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画方法は、
ビームのショット毎に、荷電粒子ビームによるマルチビームの各ビームの照射時間を量子化単位で割った階調値を予め設定された桁数の2進数データに変換する工程と、
ビームの1ショットあたりの最大照射時間が、上述した桁数の2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値に量子化単位を乗じた照射時間としてかかる桁数個の複数の第1の照射時間に分割され、複数の第1の照射時間の一部の第2の照射時間がさらに複数の第3の照射時間に分割された、複数の第3の照射時間と分割されなかった残りの複数の第1の照射時間とを用いて、ビームのショット毎に、当該ビームの照射を複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとに分割して、少なくとも2つの照射時間による照射ステップの組み合わせにより構成される複数のグループが順に続くように、グループ毎に当該グループを構成する各照射ステップの照射時間のビームを順に試料に照射する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、照射ステップの組み合わせ数mと、上述した桁数nと、量子化単位Δと、桁数n個の複数の第1の照射時間のうちの2進数のi桁目の第1の照射時間Tiと、を用いた以下の式(3)及び式(4)を満たす基準照射時間T’に対応する個数bの第2の照射時間が分割され、
以下の式(3)及び式(4)を満たす基準照射時間T’に対応する個数aだけ、第2の照射時間を分割することによって照射時間の個数が桁数n個から増えるように構成すると好適である。
Figure 0006097640
Figure 0006097640
また、複数の第1の照射時間のうち、基準照射時間T’よりも大きい第1の照射時間Tiを個数bの第2の照射時間として、個数aだけ複数の第1の照射時間よりも照射時間の個数が増えるように、個数bの第2の照射時間が複数の第3の照射時間に分割され、
各グループの合計照射時間が基準照射時間T’により近づくように、複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとが複数のグループのいずれかに割り当てられると好適である。
また、複数のグループの一部のグループを構成する少なくとも2つの照射時間の一部の照射時間を複数の第4の照射時間に分割して、分割された複数の第4の照射時間の一部の第4の照射時間を他のグループの照射時間に割り当てた、複数のグループを構成する複数の照射時間の各照射ステップに当該ビームの照射が分割されるように構成すると好適である。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム描画装置は、
試料を載置する、連続移動可能なステージと、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
複数の開口部が形成され、複数の開口部全体が含まれる領域に荷電粒子ビームの照射を受け、複数の開口部を荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、
アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーと、
複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、
ビームの1ショットあたりの最大照射時間が、上述した桁数の2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値に量子化単位を乗じた照射時間としてかかる桁数個の複数の第1の照射時間に分割され、複数の第1の照射時間の一部の第2の照射時間がさらに複数の第3の照射時間に分割された、複数の第3の照射時間と分割されなかった残りの複数の第1の照射時間とを用いて、ビームのショット毎に、当該ビームの照射を複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとに分割して、少なくとも2つの照射時間による照射ステップの組み合わせにより構成される複数のグループが順に続くように、グループ毎に当該グループを構成する各照射ステップの照射時間のビームを順に試料に照射するように複数のブランカーの対応するブランカーを制御する偏向制御部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、回路設置スペースの制限を維持しながらデータ転送時間によるビーム照射動作の待ち時間を低減或いは回避できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるアパーチャ部材の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるブランキングプレートの構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるブランキングプレートの構成を示す上面概念図である。 実施の形態1における個別ブランキング制御回路と共通ブランキング制御回路の内部構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における桁数n=10とする場合の各桁数と各桁の照射時間の関係を示すビット加工テーブルを示す図である。 実施の形態1の比較例におけるグループ化された露光テーブルを示す図である。 実施の形態1におけるビット加工テーブル作成部と露光テーブル作成部の内部構成を示す図である。 実施の形態1におけるビット加工テーブルおよび露光テーブル作成方法を示すフローチャート図である。 実施の形態1における桁数n=10とする場合の分割後の各桁数と各桁の照射時間の関係を示すビット加工テーブルを示す図である。 実施の形態1におけるグループ化された露光テーブルを示す図である。 実施の形態1におけるグループ化された調整後の露光テーブルの一例を示す図である。 実施の形態1における1ショット中の照射ステップの一部についてのビームON/OFF切り替え動作を示すタイミングチャート図である。 実施の形態1におけるブランキング動作を説明するための概念図である。 実施の形態1における描画動作の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の他の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の他の一例を説明するための概念図である。 実施の形態2における露光待ち時間を比較例と比較したタイムチャート図である。 実施の形態3における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態3における個別ブランキング制御回路と共通ブランキング制御回路の内部構成を示す概念図である。 実施の形態4におけるロジック回路とブランキングプレート204との配置状況を説明するための概念図である。 実施の形態5におけるグループ化された露光テーブルの一例を示す図である。 実施の形態5におけるグループ化された露光テーブルの他の一例を示す図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、アパーチャ部材203、ブランキングプレート204、縮小レンズ205、偏向器212、制限アパーチャ部材206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。XYステージ105上には、さらに、XYステージ105の位置測定用のミラー210が配置される。
制御部160は、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、ロジック回路132、ステージ位置測定部139及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144を有している。制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、ステージ位置測定部139及び記憶装置140,142,144は、図示しないバスを介して互いに接続されている。記憶装置140(記憶部)には、描画データが外部から入力され、格納されている。
制御計算機110内には、面積密度算出部60、照射時間算出部62、階調値算出部64、ビット変換部66、ビット加工部70、描画制御部72、ビット加工テーブル作成部73、露光テーブル作成部74、及び転送処理部68が配置されている。面積密度算出部60、照射時間算出部62、階調値算出部64、ビット変換部66、ビット加工部70、描画制御部72、ビット加工テーブル作成部73、露光テーブル作成部74、及び転送処理部68といった各機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。面積密度算出部60、照射時間算出部62、階調値算出部64、ビット変換部66、ビット加工部70、描画制御部72、ビット加工テーブル作成部73、露光テーブル作成部74、及び転送処理部68に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1におけるアパーチャ部材の構成を示す概念図である。図2(a)において、アパーチャ部材203には、縦(y方向)m列×横(x方向)n列(m,n≧2)の穴(開口部)22が所定の配列ピッチでマトリクス状に形成されている。図2(a)では、例えば、512×8列の穴22が形成される。各穴22は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。或いは、同じ外径の円形であっても構わない。ここでは、y方向の各列について、x方向にAからHまでの8つの穴22がそれぞれ形成される例が示されている。これらの複数の穴22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム20が形成されることになる。ここでは、縦横(x,y方向)が共に2列以上の穴22が配置された例を示したが、これに限るものではない。例えば、縦横(x,y方向)どちらか一方が複数列で他方は1列だけであっても構わない。また、穴22の配列の仕方は、図2(a)のように、縦横が格子状に配置される場合に限るものではない。図2(b)に示すように、例えば、縦方向(y方向)1段目の列と、2段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法aだけずれて配置されてもよい。同様に、縦方向(y方向)2段目の列と、3段目の列の穴同士が、横方向(x方向)に寸法bだけずれて配置されてもよい。
図3は、実施の形態1におけるブランキングプレートの構成を示す概念図である。
図4は、実施の形態1におけるブランキングプレートの構成を示す上面概念図である。
ブランキングプレート204には、アパーチャ部材203の各穴22の配置位置に合わせて通過孔が形成され、各通過孔には、対となる2つの電極24,26の組(ブランカー:ブランキング偏向器)が、それぞれ配置される。各ビーム用の2つの電極24,26の一方(例えば、電極24)には、電圧を印加するアンプ46がそれぞれ配置される。そして、各ビーム用のアンプ46には、それぞれ独立にロジック回路41が配置される。各ビーム用の2つの電極24,26の他方(例えば、電極26)は、接地される。各通過孔を通過する電子ビーム20は、それぞれ独立にかかる対となる2つの電極24,26に印加される電圧によって偏向される。かかる偏向によってブランキング制御される。このように、複数のブランカーが、アパーチャ部材203の複数の穴22(開口部)を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う。
図5は、実施の形態1における個別ブランキング制御回路と共通ブランキング制御回路の内部構成を示す概念図である。図5において、描画装置100本体内のブランキングプレート204に配置された個別ブランキング制御用の各ロジック回路41には、シフトレジスタ40、レジスタ42、セレクタ48、及びAND演算器44(論理積演算器)が配置される。なお、AND演算器44については、省略しても構わない。実施の形態1では、従来、例えば、10ビットの制御信号によって制御されていた各ビーム用の個別ブランキング制御を、例えば2ビットの制御信号によって制御する。すなわち、シフトレジスタ40、レジスタ42、セレクタ48、及びAND演算器44には、例えば2ビットの制御信号が入出力される。制御信号の情報量が少ないことにより、制御回路の設置面積を小さくできる。言い換えれば、設置スペースが狭いブランキングプレート204上にロジック回路を配置する場合でも、より小さいビームピッチでより多くのビームを配置できる。これはブランキングプレートを透過する電流量を増加させ、すなわち描画スループットを向上することができる。
また、共通ブランキング用の偏向器212には、アンプが配置され、ロジック回路132には、レジスタ50、及びカウンタ52が配置される。こちらは、同時に複数の異なる制御を行うわけではなく、ON/OFF制御を行う1回路で済むため、高速に応答させるための回路を配置する場合でも設置スペース,回路の使用電流の制限の問題が生じない。よってこのアンプはブランキングアパーチャ上に実現できるアンプよりも格段に高速で動作する。このアンプは例えば、10ビットの制御信号によって制御する。すなわち、レジスタ50、及びカウンタ52には、例えば10ビットの制御信号が入出力される。
実施の形態1では、上述した個別ブランキング制御用の各ロジック回路41によるビームON/OFF制御と、マルチビーム全体を一括してブランキング制御する共通ブランキング制御用のロジック回路132によるビームON/OFF制御との両方を用いて、各ビームのブランキング制御を行う。
図6は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図6において、パターン面積密度算出工程(S102)と、ショット時間(照射時間)T算出工程(S104)と、階調値N算出工程(S106)と、2進数変換工程(S108)と、照射時間配列データ加工工程(S109)と、照射時間配列データ出力工程(S110)と、対象グループデータ転送工程(S112)と、対象グループの照射時間による描画工程(S114)と、判定工程(S120)と、グループ変更工程(S122)と、判定工程(S124)と、いう一連の工程を実施する。対象グループの照射時間による描画工程(S114)は、その内部工程として、個別ビームON/OFF切り替え工程(S116)と、共通ビームON/OFF切り替え工程(S118)という一連の工程を実施する。
パターン面積密度算出工程(S102)として、面積密度算出部60は、記憶装置140から描画データを読み出し、試料101の描画領域、或いは描画されるチップ領域がメッシュ状に仮想分割された複数のメッシュ領域のメッシュ領域毎にその内部に配置されるパターンの面積密度を算出する。例えば、まず、試料101の描画領域、或いは描画されるチップ領域を所定の幅で短冊上のストライプ領域に分割する。そして、各ストライプ領域を上述した複数のメッシュ領域に仮想分割する。メッシュ領域のサイズは、例えば、ビームサイズ、或いは、それ以下のサイズであると好適である。例えば、10nm程度のサイズにすると好適である。面積密度算出部60は、例えば、ストライプ領域毎に記憶装置140から対応する描画データを読み出し、描画データ内に定義された複数の図形パターンをメッシュ領域に割り当てる。そして、メッシュ領域毎に配置される図形パターンの面積密度を算出すればよい。
ショット時間(照射時間)T算出工程(S104)として、照射時間算出部62は、所定のサイズのメッシュ領域毎に、1ショットあたりの電子ビームの照射時間T(ショット時間、或いは露光時間ともいう。以下、同じ)を算出する。多重描画を行う場合には、各階層における1ショットあたりの電子ビームの照射時間Tを算出すればよい。基準となる照射時間Tは、算出されたパターンの面積密度に比例して求めると好適である。また、最終的に算出される照射時間Tは、図示しない近接効果、かぶり効果、ローディング効果等の寸法変動を引き起こす現象に対する寸法変動分を照射量によって補正した補正後の照射量に相当する時間にすると好適である。照射時間Tを定義する複数のメッシュ領域とパターンの面積密度を定義した複数のメッシュ領域とは同一サイズであってもよいし、異なるサイズで構成されても構わない。異なるサイズで構成されている場合には、線形補間等によって面積密度を補間した後、各照射時間Tを求めればよい。メッシュ領域毎の照射時間Tは、照射時間マップに定義され、照射時間マップが例えば記憶装置142に格納される。
階調値N算出工程(S106)として、階調値算出部64は、照射時間マップに定義されたメッシュ領域毎の照射時間Tを所定の量子化単位Δを用いて定義する際の整数の階調値Nを算出する。照射時間Tは、次の式(1)で定義される。
Figure 0006097640
よって、階調値Nは、照射時間Tを量子化単位Δで割った整数の値として定義される。量子化単位Δは、様々に設定可能であるが、例えば、1ns(ナノ秒)等で定義できる。量子化単位Δは、例えば1〜10nsの値を用いると好適である。Δは、カウンタで制御する場合のクロック周期等、制御上の量子化単位を意味する。
2進数変換工程(S108)として、ビット変換部66は、ショット毎に、マルチビームの各ビームの照射時間を量子化単位Δで割った階調値Nを予め設定された桁数nの2進数の値に変換する。例えば、N=50であれば、50=2+2+2なので、例えば、10桁の2進数の値に変換すると”0000110010”となる。例えば、N=500であれば、同様に、”0111110100”となる。例えば、N=700であれば、同様に、”
1010111100”となる。例えば、N=1023であれば、同様に、”1111111111”となる。各ビームの照射時間は、ショット毎に、各ビームが照射することになるメッシュ領域に定義された照射時間が相当する。これにより、照射時間Tは、次の式(2)で定義される。
Figure 0006097640
は、階調値Nを2進数で定義した場合の各桁の値(1又は0)を示す。桁数nは、2桁以上であればよいが、好ましくは4桁以上、より好ましくは8桁以上が好適である。
実施の形態1では、各ビームのショット毎に、当該ビームの照射を、変換された2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値にΔを乗じた照射時間として各桁を組み合わせた桁数n回の照射に分割する。言い換えれば、1ショットを、Δa、Δa、・・・Δa、・・・Δan−1n−1、の各照射時間の複数の照射ステップに分割する。桁数n=10とする場合、1ショットは、10回の照射ステップに分割される。
図7は、実施の形態1における桁数n=10とする場合の各桁数と各桁の照射時間の関係を示すビット加工テーブルを示す図である。図7において、1桁目(k=0)(1ビット目)の照射時間はΔ、2桁目(k=1)(2ビット目)の照射時間は2Δ、3桁目(k=2)(3ビット目)の照射時間は4Δ、4桁目(k=3)(4ビット目)の照射時間は8Δ、・・・、10桁目(k=9)(10ビット目)の照射時間が512Δとなる。
例えば、桁数n=10とする場合、N=700であれば、10桁目(10ビット目)の照射時間がΔ×512となる。9桁目(9ビット目)の照射時間がΔ×0=0となる。8桁目(8ビット目)の照射時間がΔ×128となる。7桁目(7ビット目)の照射時間がΔ×0=0となる。6桁目(6ビット目)の照射時間がΔ×32となる。5桁目(5ビット目)の照射時間がΔ×16となる。4桁目(4ビット目)の照射時間がΔ×8となる。3桁目(3ビット目)の照射時間がΔ×4となる。2桁目(2ビット目)の照射時間がΔ×0=0となる。1桁目(1ビット目)の照射時間がΔ×0=0、となる。これらの合計時間は700Δである。
そして、例えば桁数の大きい方から順に照射する場合、例えばΔ=1nsとすれば、1回目の照射ステップが512ns(ビームON)の照射となる。2回目の照射ステップが0ns(ビームOFF)の照射となる。3回目の照射ステップが128ns(ビームON)の照射となる。4回目の照射ステップが0ns(ビームOFF)の照射となる。5回目の照射ステップが32ns(ビームON)の照射となる。6回目の照射ステップが16ns(ビームON)の照射となる。7回目の照射ステップが8ns(ビームON)の照射となる。8回目の照射ステップが4ns(ビームON)の照射となる。9回目の照射ステップが0ns(ビームOFF)の照射となる。10回目の照射ステップが0ns(ビームOFF)の照射となる。
n回の照射ステップ用のデータを例えば大きい順にデータ転送する場合を説明したが、各ビームのk−1ビット目(k−1桁目)のON/OFFデータの転送をkビット目(k桁目)の照射ステップと並列に行うことで、データ転送の時間を照射ステップの照射時間内に含めることができる。しかし、kが小さくなってくると、照射ステップの照射時間が短くなるので、k−1ビット目(k−1桁目)のON/OFFデータの転送を照射ステップの照射時間内に含めることが困難になってくる。そこで、照射時間が長い桁と短い桁とをグループ化する。これにより、次のグループのデータ転送時間を照射ステップ中のグループ化された照射時間の合計内に含めることができ得る。
図8は、実施の形態1の比較例におけるグループ化された露光テーブルを示す図である。図8では、図7と同様、n=10の場合を示している。図8の例では、グループ化された照射時間の合計間の差がより均一に近づくように、露光工程1として、図7のビット加工テーブルの1桁目(k=0)(1ビット目)と10桁目(k=9)(10ビット目)でグループ1を構成する。露光工程2として、2桁目(k=1)(2ビット目)と9桁目(k=8)(9ビット目)でグループ2を構成する。露光工程3として、3桁目(k=2)(3ビット目)と8桁目(k=7)(8ビット目)でグループ3を構成する。露光工程4として、4桁目(k=3)(4ビット目)と7桁目(k=6)(7ビット目)でグループ4を構成する。露光工程5として、5桁目(k=4)(5ビット目)と6桁目(k=5)(6ビット目)でグループ5を構成する。このように5つのグループに分けると、グループの照射時間の合計間の差がグループ化されない場合に比べては小さくできる。しかしながら、図8に示すように、露光工程1で示すグループ1の照射時間の合計が513Δであるのに対して、露光工程5で示すグループ5の照射時間の合計が48Δとなる。このように、露光工程間で、露光時間(照射時間)の合計に10倍以上の開きがあり、依然として、その差が大きい。例えば、露光工程5で示すグループ5の照射時間の合計が48Δの場合、かかる露光工程5で示すグループ5の照射を行う間に次に露光するグループのデータ転送が完了する様にシフトレジスタ40の動作クロックを上げる必要が生じる。そこで、実施の形態1では、図7で示したビット加工テーブルの一部の桁の照射時間をさらに分割する。
図9は、実施の形態1におけるビット加工テーブル作成部と露光テーブル作成部の内部構成を示す図である。図9(a)において、ビット加工テーブル作成部73内には、初期設定部80、基準照射時間T’演算部82、判定部84、増加照射時間数a変更部86、分割部88が配置される。図9(b)において、露光テーブル作成部74内には、割り当て処理部90、及び調整部92が配置される。初期設定部80、基準照射時間T’演算部82、判定部84、増加照射時間数a変更部86、分割部88、割り当て処理部90、及び調整部92といった各機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。初期設定部80、基準照射時間T’演算部82、判定部84、増加照射時間数a変更部86、分割部88、割り当て処理部90、及び調整部92に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
図10は、実施の形態1におけるビット加工テーブルおよび露光テーブル作成方法を示すフローチャート図である。図10において、ビット加工テーブルおよび露光テーブル作成方法は、初期設定工程(S20)と、基準照射時間T’演算工程(S22)と、判定工程(S24)と、増加照射時間数a変更工程(S26)と、分割工程(S30)と、グループ化処理工程(S32)と、時間調整工程(S34)と、いう一連の工程を実施する。なお、時間調整工程(S34)については、省略しても構わない。
ビット加工テーブル作成部73は、ビームの1ショットあたりの照射時間が、桁数nの2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値にΔを乗じた照射時間として桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)に分割され、かかる複数の照射時間の一部のb個の照射時間がさらに複数の照射時間(第2の照射時間)に分割されて、分割された(a+b)個の複数の照射時間(第2の照射時間)と分割されなかった残りの(n−b)個の複数の照射時間(第1の照射時間)とを用いて、ビットデータの桁値kと、それに対応する照射時間との関係を示すビット加工テーブルを作成する。
初期設定工程(S20)として、初期設定部80は、組み合わせ数mと、桁数n個の複数の照射時間から増やす照射時間の個数a(増加照射時間数a)とについて、初期値を設定する。各桁の照射ステップの照射時間配列データにそれぞれ1ビット必要なので、例えば、データ転送を2ビットデータで構成する場合には、2つの桁の照射ステップの組み合わせ(グループ化)になるので、組み合わせ数m=2となる。例えば、データ転送を3ビットデータで構成する場合には、3つの桁の照射ステップの組み合わせ(グループ化)になるので、組み合わせ数m=3となる。例えば、データ転送を4ビットデータで構成する場合には、4つの桁の照射ステップの組み合わせ(グループ化)になるので、組み合わせ数m=4となる。ここでは、例えば、m=2とする。例えば、図7に示したリストでは、k=0〜9の桁数10個の照射時間に分割されている。そして、かかる照射時間のうち、例えば、2つの照射時間を分割して、例えば、4つの照射時間とする場合には、かかる2つの照射時間が4つの照射時間になるので、桁数10個の照射時間が合計12個の照射時間となり、増加照射時間数a=2となる。例えば、2つの照射時間を分割して、例えば、6つの照射時間とする場合には、かかる2つの照射時間が6つの照射時間になるので、桁数10個の照射時間が合計14個の照射時間となり、増加照射時間数a=4となる。ここでは、例えば、a=2とする。
基準照射時間T’演算工程(S22)として、基準照射時間T’演算部82は、組み合わせ数mと、桁数nと、増加照射時間数aと、量子化単位Δと、を用いて、以下の式(3)を解いて、基準照射時間T’を演算する。
Figure 0006097640
例えば、n=10、m=2、a=2の例では、基準照射時間T’=170.5Δ(=1023Δ/{(10+2)/2})となる。次に、演算された基準照射時間T’が妥当かどうかを判定する。
判定工程(S24)として、判定部84は、増化照射時間個数aと、桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)のうちの2進数のi桁目の照射時間Ti(第1の照射時間)と、桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)のうち分割対象となる照射時間の一部の照射時間の個数bと、を用いて、演算された基準照射時間T’が、以下の式(4)を満たすかどうかを判定する。
Figure 0006097640
例えば、上述したn=10、m=2、a=2、基準照射時間T’=170.5Δの例では、図7のビットテーブルのうち、170.5Δを超える照射時間Tiは、256Δと512Δとの2つである。実施の形態1では、かかる基準照射時間T’を超える照射時間を分割対象とする。よって、桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)のうち分割対象となる一部の照射時間(第2の照射時間)の個数bは、b=2と求まる。よって、式(4)の右辺=(256+512)/(2+2)=192となり、式(4)を満たしていないことがわかる。演算された基準照射時間T’が、以下の式(4)を満たしていない場合には、増加照射時間数a変更工程(S26)に進む。
増加照射時間数a変更工程(S26)として、増加照射時間数a変更部86は、増加照射時間数aを変更する。ここでは、例えば、a=4に変更する。そして、基準照射時間T’演算工程(S22)に戻る。そして、判定工程(S24)において、演算された基準照射時間T’が、式(4)を満たすまで、基準照射時間T’演算工程(S22)〜増加照射時間数a変更工程(S26)までの各工程を繰り返す。
増加照射時間数aが例えば、a=4に変更された後の基準照射時間T’演算工程(S22)では、同様に式(3)を演算する。例えば、n=10、m=2、a=4の例では、基準照射時間T’=146.1Δとなる。次に、演算された基準照射時間T’=146.1Δが妥当かどうかを判定する。判定工程(S24)において、146.1Δを超える照射時間は、256Δと512Δとの2つである。よって、b=2と求まる。しかし、a=4であるので、式(4)の右辺=(256+512)/(4+2)=128となる。よって、演算された基準照射時間T’=146.1Δは、式(4)を満たす。よって、基準照射時間T’=146.1Δは妥当であり、その際の分割対象となる照射時間の個数bは、b=2となり、増加照射時間数a=4となる。以上のようにして、基準照射時間T’と、その際の分割対象となる照射時間の個数bと、増加照射時間数aと、を求める。判定工程(S24)において、演算された基準照射時間T’が、式(4)を満たす場合には、分割工程(S30)に進む。
分割工程(S30)として、分割部88は、桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)のうち、基準照射時間T’よりも大きい個数b個の照射時間Ti(第2の照射時間)を個数aだけ複数の照射時間(第1の照射時間)よりも照射時間の個数が増えるように複数の照射時間(第3の照射時間)に分割する。具体的には、例えば、上述したn=10、m=2、a=4、b=2、及びT’=146.1Δの例では、照射時間Tiは、256Δと512Δとの2つである。よって、2個の256Δと512Δとを6つ(a+b)の照射時間に分割する。その際、目標となる照射時間として、基準照射時間T’に最も近い2進数のi桁目の照射時間を用いるとよい。ここでは、T’=146.1Δに最も近いのは、128Δである。よって、2個の256Δと512Δとを6つの128Δに分割する。
図11は、実施の形態1における桁数n=10とする場合の分割後の各桁数と各桁の照射時間の関係を示すビット加工テーブルを示す図である。図11において、1桁目(k=0)(1ビット目)から8桁目(k=7)(8ビット目)までの照射時間は、図7と同様である。図10では、9桁目(k=8)(9ビット目)を、k=8aと8bに分割して、それぞれの照射時間を128Δにする。そして、10桁目(k=9)(10ビット目)を、k=9a〜9dに分割して、それぞれの照射時間を128Δにする。このように合計14個(n+a個)の照射時間の組み合わせにする。
以上のようにして、ビット加工テーブル作成部73は、1ショットあたりの照射時間を定義する(n+a)桁の2進数データを生成するためのビット加工テーブルを作成する。以上のように作成されたかかるビット加工テーブルは、記憶装置144に格納される。なお、分割後の照射時間のON/OFFデータは、分割前の照射時間のON/OFFデータを引き継ぐように構成する。すなわち、例えば、10桁目(10ビット目)の照射時間のON/OFFデータがONであれば、分割されたk=9a〜9dの照射時間のON/OFFデータもONにする。9桁目(9ビット目)の照射時間のON/OFFデータがONであれば、分割されたk=8a〜8bの照射時間のON/OFFデータもONにする。これにより、分割しても、1ショットあたりの照射時間の合計は同じにできる。なお、ビット加工テーブルは、描画処理を開始する前に作成しておく。
以上により、桁数n個の複数の照射時間を(n+a個)の複数の照射時間に生成し直す。言い換えれば、1ショットをn個の複数の照射ステップから(n+a個)の複数の照射ステップに分割し直す。
次に、露光テーブル作成部74は、作成されたビット加工テーブルの各照射時間を少なくとも2つの照射時間の組み合わせにより構成される複数のグループ(照射時間群)のいずれかに割り当てて、グループ化した露光テーブルを作成する。
グループ化処理工程(S32)として、割り当て処理部90は、各ビームのショット毎に、当該ビームの照射時間が、変換された2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する照射時間として桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)に分割され、複数の照射時間(第1の照射時間)の一部の照射時間(第2の照射時間)がさらに複数の照射時間(第3の照射時間)に分割された、複数の照射時間(第3の照射時間)と分割されなかった残りの複数の照射時間(第1の照射時間)とを、少なくとも2つの照射時間の組み合わせにより構成される複数の照射時間群(グループ)のいずれかに割り当てる。具体的には、以下のように割り当てる。割り当て処理部90は、各グループの合計照射時間が基準照射時間T’により近づくように、分割された複数の照射時間(第3の照射時間)と分割されなかった残りの複数の照射時間(第1の照射時間)とを複数のグループのいずれかに割り当てる。ここでは、より小さい(短い)照射時間とより大きい(長い)照射時間とから順に組み合わせる。
図12は、実施の形態1におけるグループ化された露光テーブルを示す図である。図12では、図11と同様、個数14個に照射時間(露光時間)が分割された場合を示している。図12の例では、グループ化された照射時間の合計間の差がより均一に近づくように、露光工程1として、図11のビット加工テーブルの1桁目(k=0)(1ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9d)である14桁目(14ビット目)でグループ1を構成する。露光工程2として、2桁目(k=1)(2ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9c)である13桁目(13ビット目)でグループ2を構成する。露光工程3として、3桁目(k=2)(3ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9b)である12桁目(12ビット目)でグループ3を構成する。露光工程4として、4桁目(k=3)(4ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9a)である11桁目(11ビット目)でグループ4を構成する。露光工程5として、5桁目(k=4)(5ビット目)と9桁目(9ビット目)の分割(k=8b)である10桁目(10ビット目)でグループ5を構成する。露光工程6として、6桁目(k=5)(6ビット目)と9桁目(9ビット目)の分割(k=8a)である9桁目(9ビット目)でグループ6を構成する。露光工程7として、7桁目(k=6)(7ビット目)と8桁目(k=7)(8ビット目)でグループ7を構成する。このように7つのグループに分けると、グループの照射時間の合計間の差が、図8に示した5つのグループの場合に比べて小さくできる。図8で示した比較例では、露光工程間で、露光時間(照射時間)の合計に10倍以上の開きがあったが、実施の形態1では、図12に示すように、露光工程1で示すグループ1の照射時間の合計が129Δであるのに対して、露光工程7で示すグループ7の照射時間の合計が192Δとなる。このように、露光工程間で、露光時間(照射時間)の合計の開きは、1.49倍まで縮めることができる。よって、照射時間が最も短い露光工程7で示すグループ1のデータ転送処理を行う際、シフトレジスタ40の動作クロックを1.5倍にするだけでよく、図8の比較例のように10倍に上げる必要は生じないようにできる。
以上のように作成されたグループ化された露光テーブルは、記憶装置144に格納される。なお、露光テーブルは、描画処理を開始する前に作成しておく。上述した例では、描画装置100内において、グループ化された露光テーブルを作成しているがこれに限るものではない。1ショットあたりの照射時間を2進数データに変換する際の桁数nが予め設定されていれば、グループ化された露光テーブル自体も予め設定可能である。よって、予め外部でグループ化された露光テーブルを作成しておき、描画装置100内に入力して記憶装置144に格納しておいてもよい。言い換えれば、図9で示したビット加工テーブル作成部を外部装置としてもよい。
なお、露光工程間で、露光時間(照射時間)の合計の開きをさらに小さくする場合には、時間調整工程(S34)を実施すればよい。時間調整工程(S34)は、省略しても構わない。
時間調整工程(S34)では、調整部92が、複数のグループのそれぞれの合計照射時間が互いにより近づくように、複数のグループの一部のグループを構成する各照射時間の一部の照射時間を複数の照射時間(第4の照射時間)に分割して、照射時間(第4の照射時間)の一方を、他のグループに割り当てる。調整部92は、各グループの合計照射時間が基準照射時間T’にさらにより近づくように、一部のグループを構成する各照射時間の一部の照射時間を複数の照射時間(第4の照射時間)に分割して、照射時間(第4の照射時間)の一方を、他のグループに割り当てる。
図13は、実施の形態1におけるグループ化された調整後の露光テーブルの一例を示す図である。図13では、照射時間の合計が最も大きいグループの一部の照射時間を分割する。図12の例では、露光工程7で示すグループ7の照射時間の合計が192Δで最大である。上述した例では、基準照射時間T’=146.1Δである。その差は、約46Δである。よって、露光工程7で示すグループ7の照射時間の合計を146Δにしたい。しかしながら、露光工程7で示すグループ7は、7桁目(k=6)(7ビット目)の照射時間64Δと8桁目(k=7)(8ビット目)の照射時間128Δで構成される。よって、分割対象となった照射時間ではない。分割対象以外の照射時間を分割すると、上述したb=2とならない。そこで、実施の形態1では、分割対象となった照射時間を用いて調整する。具体的には、例えば、上述したn=10、m=2、a=4、b=2、及びT’=146.1Δの例では、上述したように露光工程数(グループ数)は7になる。よって、小さい方から7個までは、これらを分割対象の照射時間と同一の工程に所属させる可能性を高くするため、それぞれの露光工程(グループ)に分かれて割り当てられる。
次に、調整部92は、分割対象ではない照射時間同士で組み合わせた際に、より基準照射時間T’=146.1Δに近づく組み合わせを演算する。分割対象ではない照射時間で残っているのは、8桁目(k=7)(8ビット目)の照射時間128Δなので、図13の例では、露光工程5(グループ5)の16Δと組み合わせることで、照射時間の合計を144Δにできる。次に、図12では照射時間の合計が192Δで最大であった露光工程7で示すグループ7について、7桁目(k=6)(7ビット目)の照射時間64Δが割り当てられているので、残りの82Δを分割対象となった10桁目(10ビット目)の分割(k=9d)の照射時間128Δを82Δと46Δに分割して、一方の82Δを割り当てる。これにより、露光工程7で示すグループ7について、照射時間の合計を146Δにできる。次に、1桁目(k=0)(1ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9a)でグループ1を構成する。露光工程2として、2桁目(k=1)(2ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9b)でグループ2を構成する。露光工程3として、3桁目(k=2)(3ビット目)と10桁目(10ビット目)の分割(k=9c)でグループ3を構成する。k=0,1,2は、それぞれΔ、2Δ、4Δなので、共に小さい。よって、k=9dの分割された残りの46Δを16Δ、16Δ、14Δに分割して、k=9a,9b,9cの照射時間に割り当てる。これにより、露光工程1で示すグループ1について、照射時間の合計を145Δにできる。露光工程2で示すグループ2について、照射時間の合計を146Δにできる。露光工程3で示すグループ3について、照射時間の合計を146Δにできる。
かかる処理により、残っているのは、露光工程4で示すグループ4と露光工程6で示すグループ6となる。露光工程4として、4桁目(k=3)(4ビット目)と9桁目(9ビット目)の分割(k=8a)でグループ4を構成する。露光工程6として、6桁目(k=5)(5ビット目)と9桁目(9ビット目)の分割(k=8b)でグループ6を構成する。ここで、露光工程4で示すグループ4について、4桁目(k=3)(4ビット目)の照射時間8Δと、k=8aの128Δが割り当てられているので、残りの10Δが必要となる。一方、露光工程6で示すグループ6について、6桁目(k=5)(5ビット目)の照射時間32Δと、k=8bの128Δが割り当てられているので、14Δ余分である。そこで、k=8bの128Δを118Δと10Δに分割して、一方の118Δを露光工程6で示すグループ6のt8bに割り当て、他方の10Δを露光工程4で示すグループ4のt8aに割り当てる。これにより、露光工程4で示すグループ4について、照射時間の合計を146Δにできる。露光工程6で示すグループ6について、照射時間の合計を150Δにできる。以上のように、時間調整工程(S34)により、さらに、複数のグループのそれぞれの合計照射時間を互いにより近づけることができる。なお、調整後の照射時間のON/OFFデータは、分割前の照射時間のON/OFFデータを引き継ぐように構成する。よって、分割前のビット加工テーブルの各要素またはこれを分割したものを、他の要素またはこれを分割したものと加算して、露光テーブルの要素とすることはできない。
以上のように作成された調整後の露光テーブルは、記憶装置144に格納される。なお、調整後の露光テーブルは、描画処理を開始する前に作成しておく。上述した例では、描画装置100内において、調整後の露光テーブルを作成しているがこれに限るものではない。1ショットあたりの照射時間を2進数データに変換する際の桁数nが予め設定されていれば、調整後の露光テーブル自体も予め設定可能である。よって、予め外部で調整後の露光テーブルを作成しておき、描画装置100内に入力して記憶装置144に格納しておいてもよい。
照射時間配列データ加工工程(S109)において、ビット加工部70は、記憶装置144に格納されたビット加工テーブルを参照して、2進数変換工程(S108)で変換された桁数nの2進数データを(n+a)桁の2進数データに変換する。例えば、図11のビット加工テーブルの場合、10桁の2進数データを14桁の2進数データに変換する。例えば、N=50であれば、10桁の“0000110010”を14桁の“00000000110010”に変換する。例えば、N=500であれば、同様に、10桁の“0111110100”を14桁の“00001111110100”に変換する。ここで10桁の2進数データの9桁目が”1”、10桁目が”0”なので、加工後の14桁の値の9,10桁目(8a,8b)が”1”に、11−14桁目(9a,9b,9c,9d)が0になっている。例えば、N=700であれば、同様に、10桁の“1010111100”を14桁の“11110010111100”に変換する。例えば、N=1023であれば、同様に、10桁の“1111111111”を14桁の“11111111111111”に変換する。
照射時間配列データ出力工程(S110)として、転送処理部68は、各ビームのショット毎に、(n+a)桁の2進数データに変換された照射時間配列データを偏向制御回路130に出力する。その際、転送処理部68は、記憶装置144に格納されたグループ化された露光テーブルを参照して、グループ毎に、照射時間配列データを偏向制御回路130に出力する。
対象グループのデータ転送工程(S112)として、偏向制御回路130は、ショット毎に、各ビーム用のロジック回路41にグループ毎の照射時間配列データを出力する。また、これと同期して、偏向制御回路130は、共通ブランキング用のロジック回路132に各照射ステップのタイミングデータを出力する。
実施の形態1では、図5に示したように、ロジック回路41にシフトレジスタ40を用いているので、データ転送の際、偏向制御回路130は、同じグループを構成する各ビット(同じ桁数)のデータをビームの配列順(或いは識別番号順)にブランキングプレート204の各ロジック回路41にデータ転送する。また、同期用のクロック信号(CLK1)、データ読み出し用のリード信号(read)、及び加算器信号(BLK)を出力する。例えば、ビーム1のkグループ目を構成するkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータとして、2ビットの“11”とする。ビーム2のkグループ目を構成するkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータとして、2ビットの“11”とする。ビーム3のkグループ目を構成するkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータとして、2ビットの“00”とする。ビーム4のkグループ目を構成するkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータとして、2ビットの“11”とする。ビーム5のkグループ目を構成するkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータとして、2ビットの“00”とする。偏向制御回路130は、後のビーム側から“0011001111”の各2ビットデータを転送する。各ビームのシフトレジスタ40は、クロック信号(CLK1)に従って、上位側から順にデータを2ビットずつ次のシフトレジスタ40に転送する。例えば、ビーム1〜5のkグループ目のデータは、5回のクロック信号によって、ビーム1のシフトレジスタ40には2ビットデータである“11”が格納される。ビーム2のシフトレジスタ40には2ビットデータである“11”が格納される。ビーム3のシフトレジスタ40には2ビットデータである“00”が格納される。ビーム4のシフトレジスタ40には2ビットデータである“11”が格納される。ビーム5のシフトレジスタ40には2ビットデータである“00”が格納される。
次に、各ビームのレジスタ42が、リード信号(read)を入力すると、各ビームのレジスタ42が、シフトレジスタ40からそれぞれのビームのkグループ目のデータを読み込む。上述した例では、kグループ目のデータとして、ビーム1のレジスタ42には2ビットデータである“11”が格納される。kグループ目のデータとして、ビーム2のレジスタ42には2ビットデータである“11”が格納される。kグループ目のデータとして、ビーム3のレジスタ42には2ビットデータである“00”が格納される。kグループ目のデータとして、ビーム4のレジスタ42には2ビットデータである“11”が格納される。kグループ目のデータとして、ビーム5のレジスタ42には2ビットデータである“00”が格納される。各ビームの個別レジスタ42は、kグループ目のデータを入力すると、そのデータに従って、ON/OFF信号を、セレクタ48を介してAND演算器44に出力する。実施の形態1では、個別レジスタ42の出力は、セレクタ48の切り替えによって、kビット目(k桁目)の出力からkビット目(k桁目)の出力に切り替わる。セレクタ48は、セレクト信号(select)を入力すると2ビット信号の一方から他方に切り替わる。そして、AND演算器44では、BLK信号がON信号であって、レジスタ42の信号がONであれば、アンプ46にON信号を出力し、アンプ46は、ON電圧を個別ブランキング偏向器の電極24に印加する。それ以外では、AND演算器44は、アンプ46にOFF信号を出力し、アンプ46は、OFF電圧を個別ブランキング偏向器の電極24に印加する。
そして、かかるkグループ目の2ビットデータが処理されている間に、偏向制御回路130は、次のk+1グループ目のデータをビームの配列順(或いは識別番号順)にブランキングプレート204の各ロジック回路41にデータ転送する。以下、同様に、最終グループのデータ処理まで進めればよい。
ここで、図5に示したAND演算器44については、省略しても構わない。但し、ロジック回路41内の各素子のいずれが故障して、ビームOFFにできない状態に陥った場合などに、AND演算器44を配置することでビームをOFFに制御できる点で効果的である。
対象グループの照射時間による描画工程(S114)として、各ビームのショット毎に、複数のグループによる複数の照射ステップに分割した照射のうち、対象グループの各照射ステップの照射時間の描画を実施する。
図14は、実施の形態1における1ショット中の照射ステップの一部についてのビームON/OFF切り替え動作を示すタイミングチャート図である。図14では、例えば、マルチビームを構成する複数のビームのうち、1つのビーム(ビーム1)について示している。ここでは、例えば、ビーム1のkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)により構成されるkグループからkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)により構成される(k+1)グループまでの照射ステップについて示している。照射時間配列データは、例えば、kビット目(k桁目)が”1”、kビット目(k桁目)が”1”、kビット目(k桁目)が”0”、kビット目(k桁目)が”1”の場合を示している。
まず、kビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)により構成されるkグループのリード信号の入力によって、個別レジスタ42(個別レジスタ信号1及び個別レジスタ信号2)は、格納されているkビット目(k桁目)とkビット目(k桁目)のデータ(2ビット)に従ってON/OFF信号を出力する。実施の形態1では、2ビット信号なので信号を選択して切り替える必要がある。図14では、まず、セレクタ48で個別レジスタ1のデータが選択され、kビット目(k桁目)のON信号が個別アンプに出力される。次に、個別レジスタ42の出力は、セレクタ48の切り替えによって、個別レジスタ2のデータが選択され、kビット目(k桁目)の出力からkビット目(k桁目)の出力に切り替える。以下、照射ステップ毎に順次子の切り替えを繰り返す。
ビット目(k桁目)のデータがONデータであるので、個別アンプ46(個別アンプ1)はON電圧を出力し、ビーム1用のブランキング電極24にON電圧を印加する。一方、共通ブランキング用のロジック回路132内では、(n+a)ビット(例えば10ビット)の各照射ステップのタイミングデータに従って、ON/OFFを切り替える。共通ブランキング機構では、各グループの各照射ステップの照射時間だけON信号を出力する。例えば、Δ=1nsとすれば、グループ1の1回目の照射ステップ(例えば、k=0の照射ステップ)の照射時間がΔ×1=1nsとなる。2回目の照射ステップ(例えば、k=9d(14桁目)の照射ステップ)の照射時間がΔ×128=128nsとなる。グループ2の1回目の照射ステップ(例えば、k=1の照射ステップ)の照射時間がΔ×2=2nsとなる。2回目の照射ステップ(例えば、k=9c(13桁目)の照射ステップ)の照射時間がΔ×128=128nsとなる。以下、同様に、各グループの各照射ステップの照射時間だけONとなる。ロジック回路132内では、レジスタ50に各照射ステップのタイミングデータが入力されると、レジスタ50がk桁目(kビット目)のONデータを出力し、カウンタ52がk桁目(kビット目)の照射時間をカウントし、かかる照射時間の経過時にOFFとなるように制御される。以下、グループ毎に順にビームの照射が行われる。
以上のように、実施の形態1によれば、データ転送時間を照射ステップ中のグループ化された照射時間の合計内に含めることができる。
また、共通ブランキング機構では、個別ブランキング機構のON/OFF切り替えに対して、アンプ46の電圧安定時間(セトリング時間)S1/S2を経過した後にON/OFF切り替えを行う。図14の例では、個別アンプ1がONになった後、OFFからONに切り替え時の個別アンプ1のセトリング時間S1を経過後に、共通アンプがONになる。これにより、個別アンプ1の立ち上がり時の不安定な電圧でのビーム照射を排除できる。そして、共通アンプは対象となるk桁目(kビット目)の照射時間の経過時にOFFとなる。その結果、実際のビームは、個別アンプと共通アンプが共にONであった場合に、ビームONとなり、試料101に照射される。よって、共通アンプのON時間が実際のビームの照射時間になるように制御される。一方、個別アンプ1がOFFの時に共通アンプがONになる場合には、個別アンプ1がOFFになった後、ONからOFFに切り替え時の個別アンプ1のセトリング時間S2を経過後に、共通アンプがONになる。これにより、個別アンプ1の立ち下がり時の不安定な電圧でのビーム照射を排除できる。
以上のように、個別ビームON/OFF切り替え工程(S116)として、複数の個別ブランキング機構(ブランキングプレート204等)により、マルチビームのうち、それぞれ対応するビームに対して個別にビームのON/OFF制御を行い、ビーム毎に、kグループ目の各照射ステップ(照射)について、当該ビーム用の個別ブランキング機構によりビームのON/OFF切り替えを行う。図14の例では、kグループ目のk桁目(kビット目)の照射ステップがビームOFFではないので、ONからOFF切り替えを行っていないが、例えば、k桁目(kビット目)の照射ステップがビームOFFであれば、ONからOFF切り替えを行うことは言うまでもない。
そして、共通ビームON/OFF切り替え工程(S118)として、ビーム毎に、kグループ目の各照射ステップ(照射)について、個別ブランキング機構によりビームのON/OFF切り替えが行われた後、共通ブランキング機構(ロジック回路132、及び偏向器212等)を用いてマルチビーム全体に対して一括してビームのON/OFF制御を行い、kグループ目の各照射ステップ(照射)に対応する照射時間だけビームONの状態になるようにブランキング制御を行う。
上述したように、ブランキングプレート204では回路の設置面積や使用電流に制限があるため、簡易なアンプ回路になってしまう。そのため、個別アンプのセトリング時間を短くするにも制限がある。これに対して、共通ブランキング機構では、鏡筒の外に十分な大きさ、使用電流、回路規模の高精度なアンプ回路を搭載可能である。よって、共通アンプのセトリング時間を短くできる。そこで、実施の形態1では、個別ブランキング機構でビームONにした後(或いは対象桁目のリード信号出力後)、セトリング時間経過後に共通ブランキング機構でビームONにすることで、ブランキングプレート上の個別アンプの電圧不安定時間やクロストークを含むノイズ成分を排除でき、かつ、高精度な照射時間でブランキング動作を行うことができる。
判定工程(S120)として、描画制御部72は、照射時間配列データについて全グループのデータの転送が完了したかどうかを判定する。完了していない場合には、グループ変更工程(S122)に進む。完了した場合には、判定工程(S124)に進む。
グループ変更工程(S122)として、描画制御部72は、対象グループを変更する。例えば、kグループ目からk+1グループ目に対象桁を変更する。そして、対象グループのデータ転送工程(S112)に戻る。そして、k+1グループ目の処理について、対象グループのデータ転送工程(S112)からグループ変更工程(S122)までを実施する。そして、判定工程(S120)において照射時間配列データについて全グループのデータの処理が完了するまで、同様に、繰り返す。
以上のように、ビームの1ショットあたりの最大照射時間(2−1)が、設定された桁数nの2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値に量子化単位Δを乗じた照射時間として桁数n個の複数の照射時間(第1の照射時間)に分割され、複数の照射時間(第1の照射時間)の一部の照射時間(第2の照射時間)がさらに複数の照射時間(第3の照射時間)に分割された、照射時間(第3の照射時間)と分割されなかった残りの複数の照射時間(第1の照射時間)とを用いて、ビームのショット毎に、当該ビームの照射を複数の照射時間(第3の照射時間)の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の照射時間(第1の照射時間)の各照射ステップとに分割して、少なくとも2つの照射時間による照射ステップの組み合わせにより構成される複数のグループが順に続くように、グループ毎に当該グループを構成する各照射ステップの照射時間のビームを順に試料に照射する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直にアパーチャ部材203全体を照明する。アパーチャ部材203には、矩形の複数の穴(開口部)が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の穴が含まれる領域を照明する。複数の穴の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかるアパーチャ部材203の複数の穴をそれぞれ通過することによって、例えば矩形形状の複数の電子ビーム(マルチビーム)20a〜eが形成される。かかるマルチビーム20a〜eは、ブランキングプレート204のそれぞれ対応するブランカー(第1の偏向器:個別ブランキング機構)内を通過する。かかるブランカーは、それぞれ、個別に通過する電子ビーム20を偏向する(ブランキング偏向を行う)。
図15は、実施の形態1におけるブランキング動作を説明するための概念図である。ブランキングプレート204を通過したマルチビーム20a〜eは、縮小レンズ205によって、縮小され、制限アパーチャ部材206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングプレート204のブランカーによって偏向された電子ビーム20は、制限アパーチャ部材206(ブランキングアパーチャ部材)の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ部材206によって遮蔽される。一方、ブランキングプレート204のブランカーによって偏向されなかった電子ビーム20は、偏向器212(共通ブランキング機構)によって、偏向されなければ、図1に示すように制限アパーチャ部材206の中心の穴を通過する。かかる個別ブランキング機構のON/OFFと共通ブランキング機構のON/OFFとの組み合わせによって、ブランキング制御が行われ、ビームのON/OFFが制御される。このように、制限アパーチャ部材206は、個別ブランキング機構或いは共通ブランキング機構によってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ部材206を通過したビームにより、1回分のショットをさらに分割した照射ステップのビームが形成される。制限アパーチャ部材206を通過したマルチビーム20は、対物レンズ207により焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像となり、偏向器208によって、制限アパーチャ部材206を通過した各ビーム(マルチビーム20全体)が同方向にまとめて偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの照射位置に照射される。また、例えばXYステージ105が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ105の移動に追従するように偏向器208によって制御される。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的にはアパーチャ部材203の複数の穴の配列ピッチに上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。描画装置100は、ショットビームを連続して順に照射していくラスタースキャン方式で描画動作を行い、所望のパターンを描画する際、パターンに応じて必要なビームがブランキング制御によりビームONに制御される。
判定工程(S124)として、描画制御部72は、全ショットが終了したかどうかを判定する。そして、全ショットが終了していれば終了し、まだ全ショットが終了していない場合には階調値N算出工程(S106)に戻り、全ショットが終了するまで、階調値N算出工程(S106)から判定工程(S124)を繰り返す。
図16は、実施の形態1における描画動作の一例を説明するための概念図である。図16に示すように、試料101の描画領域30は、例えば、y方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域32に仮想分割される。かかる各ストライプ領域32は、描画単位領域となる。まず、XYステージ105を移動させて、第1番目のストライプ領域32の左端、或いはさらに左側の位置に一回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34が位置するように調整し、描画が開始される。第1番目のストライプ領域32を描画する際には、XYステージ105を例えば−x方向に移動させることにより、相対的にx方向へと描画を進めていく。XYステージ105は所定の速度で例えば連続移動させる。第1番目のストライプ領域32の描画終了後、ステージ位置を−y方向に移動させて、第2番目のストライプ領域32の右端、或いはさらに右側の位置に照射領域34が相対的にy方向に位置するように調整し、今度は、XYステージ105を例えばx方向に移動させることにより、−x方向にむかって同様に描画を行う。第3番目のストライプ領域32では、x方向に向かって描画し、第4番目のストライプ領域32では、−x方向に向かって描画するといったように、交互に向きを変えながら描画することで描画時間を短縮できる。但し、かかる交互に向きを変えながら描画する場合に限らず、各ストライプ領域32を描画する際、同じ方向に向かって描画を進めるようにしても構わない。1回のショットでは、アパーチャ部材203の各穴22を通過することによって形成されたマルチビームによって、各穴22と同数の複数のショットパターンが一度に形成される。
図17は、実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の一例を説明するための概念図である。図17の例では、例えば、x,y方向に4×4のマルチビームを用いてストライプ内を描画する例を示している。図17の例では、例えば、y方向にマルチビーム全体の照射領域の約2倍の幅でストライプ領域を分割した場合を示している。そして、x方向或いはy方向に1メッシュずつ照射位置をずらしながら4回のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)でマルチビーム全体の1つの照射領域が露光(描画)終了する場合を示している。まず、ストライプ領域の上側の領域について描画する。図17(a)では、1回のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)で照射したメッシュ領域を示している。次に、図17(b)に示すように、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、2回目のショット(複数の照射ステップの合計)を行う。次に、図17(c)に示すように、x方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、3回目のショット(複数の照射ステップの合計)を行う。
図18は、実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の一例を説明するための概念図である。図18では、図17の続きを示している。次に、図18(d)に示すように、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、4回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。かかる4回のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)でマルチビーム全体の1つの照射領域が露光(描画)終了する。次に、ストライプ領域の下側の領域について描画する。図18(e)に示すように、ストライプ領域の下側の領域について、1回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。次に、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、2回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。次に、x方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、3回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。次に、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に位置をずらして、4回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。以上の動作により、ストライプ領域のうち、マルチビームの照射領域の1列目の描画が終了する。そして、図18(f)に示すように、x方向に移動して、マルチビームの照射領域の2列目について、同様に、描画を行えばよい。以上の動作を繰り返し行うことで、ストライプ領域全体を描画できる。
図19は、実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の他の一例を説明するための概念図である。図19の例では、例えば、x,y方向に4×4のマルチビームを用いてストライプ内を描画する例を示している。図19の例では、各ビーム間の距離を離して、例えば、y方向にマルチビーム全体の照射領域と同等、或いは若干広いの幅でストライプ領域を分割した場合を示している。そして、x方向或いはy方向に1メッシュずつ照射位置をずらしながら16回のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)でマルチビーム全体の1つの照射領域が露光(描画)終了する場合を示している。図19(a)では、1回のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)で照射したメッシュ領域を示している。次に、次に、図19(b)に示すように、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に1メッシュずつ位置をずらしながら、2,3,4回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を順に行う。次に、図19(c)に示すように、x方向にまだ照射されていないメッシュ領域に1メッシュずつ位置をずらし、5回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。次に、y方向に、まだ照射されていないメッシュ領域に1メッシュずつ位置をずらしながら、6,7,8回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を順に行う。
図20は、実施の形態1におけるストライプ内の描画動作の他の一例を説明するための概念図である。図20では、図19の続きを示している。図20(d)に示すように、図13で説明した動作と同様に、繰り返し、残りの9〜16回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を順に行えばよい。図19,図20の例では、例えば、多重描画(多重度=2)を行う場合を示している。かかる場合には、マルチビーム全体の照射領域の約1/2のサイズだけx方向に移動し、図20(e)に示すように、多重描画2層目の1回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行う。以下、図19(b)及び図19(c)で説明したように、順次、多重描画2層目の2〜8回目の各ショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を行い、図20(f)に示すように、図19(b)及び図19(c)で説明した動作と同様に、繰り返し、残りの9〜16回目のショット(1ショットは複数の照射ステップの合計)を順に行えばよい。
以上のように、実施の形態1によれば、回路設置スペースの制限を維持しながら照射時間制御の精度、ひいては照射量制御の精度を向上できる。また、個別ブランキング機構のロジック回路41が1ビットのデータ量なので、消費電力も抑制できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、量子化単位Δ(共通ブランキング機構のカウンタ周期)を一意に設定する場合を示したが、これに限るものではない。実施の形態2では、量子化単位Δを可変に設定する場合について説明する。実施の形態2における装置構成は、図1と同様である。また、実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図は、図6と同様である。また、以下、特に説明する点以外が内容は、実施の形態1と同様である。
図21は、実施の形態2における露光待ち時間を比較例と比較したタイムチャート図である。図21(a)では、1ショットをn回の照射ステップに分割した場合の各照射ステップでの各ビームのビーム照射の有無の一例を示している。ショットをn回の照射ステップに分割する場合、1ショットあたりの照射時間は、最大(2−1)Δとなる。図21(a)では、例えば、n=10である場合を一例として示している。かかる場合、1ショットあたりの照射時間は、最大1023Δとなる。そして、図21(a)では、1ショットあたりの照射時間を、照射時間が長い方から順に記載すると、512Δ、256Δ、128Δ、64Δ、32Δ、16Δ、8Δ、4Δ、2Δ、及び、1Δの計10回の照射ステップに分割している。また、図21(a)では、128Δ未満の短い照射時間の照射ステップについては記載を省略している。図21(a)において、ビーム1は、照射時間が128Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)、照射時間が256Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、そして照射時間が512Δの照射ステップではON(ビーム照射有)であることを示している。ビーム2は、照射時間が128Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、照射時間が256Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、そして照射時間が512Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)であることを示している。ビーム3は、照射時間が128Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)、照射時間が256Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、そして照射時間が512Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)であることを示している。ビーム4は、照射時間が128Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、照射時間が256Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、そして照射時間が512Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)であることを示している。ビーム5は、照射時間が128Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)、照射時間が256Δの照射ステップではON(ビーム照射有)、そして照射時間が512Δの照射ステップではOFF(ビーム照射無)であることを示している。
図21(b)では、図21(a)で示した各ビームの1ショットあたりの全体照射時間の一例を示している。図21(b)では、比較例として、量子化単位Δを一意に設定する場合を示している。また、図21(a)で示した各ビームは、128Δ未満の短い照射時間の照射ステップについてはいずれもOFF(ビーム照射無)である場合について示している。かかる場合、図15(b)に示すように、ビーム1は、1ショットあたりの全体照射時間が、例えば、768Δとなる。ビーム2は、1ショットあたりの全体照射時間が、例えば、384Δとなる。ビーム3は、1ショットあたりの全体照射時間が、例えば、256Δとなる。ビーム4は、1ショットあたりの全体照射時間が、例えば、384Δとなる。ビーム5は、1ショットあたりの全体照射時間が、例えば、256Δとなる。一方、上述したように、1ショットあたりの照射時間は、最大1023Δとなる。各ビームの1ショットあたりの全体照射時間が最大照射時間よりも短い場合、図15(b)に示すように、待ち時間が発生することになる。そこで、実施の形態2では、かかる待ち時間を短縮するべく、量子化単位Δを可変にする。
図21(c)に示すように、全ショット中のマルチビームの全ビームの1ショットあたりの全体照射時間が最大となるビームの1ショットあたりの全体照射時間に1ショットあたりの照射時間の最大値が一致するように、量子化単位Δを設定する。図21(b)の例では、ビーム1の1ショットあたりの全体照射時間が768Δとなり、最大である。よって、1ショットあたりの最大照射時間768Δが、1023Δとなるように量子化単位Δを設定する。これにより、各ショットの繰り返し周期(インターバル)を縮めることができる。
図21(d)では、最大照射時間768Δが、1023Δ1として、改めて1ショットを10回の照射ステップに分割した場合の各照射ステップでの各ビームのビーム照射の有無の一例を示している。また、図21(d)では、128Δ未満の短い照射時間の照射ステップについては記載を省略している。図21(d)において、ビーム1は、繰返し周期の基準となるビームなので、すべての照射ステップにおいてON(ビーム照射有)となる。ビーム2,4は、384Δなので換算すると約512Δとなる。よって、照射時間が512Δの照射ステップでON(ビーム照射有)となり、残りの照射ステップではOFF(ビーム照射無)となる。ビーム3,5は、256Δなので換算すると341Δとなる。よって、照射時間が256Δ,64Δ,16Δ,4Δ,1Δの照射ステップでON(ビーム照射有)となり、残りの照射ステップではOFF(ビーム照射無)となる。
図21(e)では、ショット毎に、マルチビームの全ビームの1ショットあたりの全体照射時間が最大となるビームの1ショットあたりの全体照射時間に1ショットあたりの照射時間の最大値が一致するように、量子化単位Δを設定する。図21(e)の例では、1ショット目のビーム1の1ショットあたりの全体照射時間が768Δとなり、最大である。よって、1ショットあたりの最大照射時間768Δが、1023Δとなるように量子化単位Δを設定する。これにより、1ショット目の繰り返し周期(インターバル)を縮めることができる。また、2ショット目のビーム2の1ショットあたりの全体照射時間が640Δとなり、最大である。よって、1ショットあたりの最大照射時間640Δが、1023Δとなるように量子化単位Δを設定する。これにより、2ショット目の繰り返し周期(インターバル)を縮めることができる。以下、同様に、ショット毎にΔ、Δ、・・・を設定していけばよい。
以上のように、量子化単位Δを可変にする。これにより、待ち時間を抑制できる。よって、描画時間を短縮できる。図15の例では、例えば、n=10である場合を一例として示したが、nの値がその他の場合であっても同様に適用可能である。
以上のように、実施の形態2によれば、照射ステップを実行する際の待ち時間を低減或いは抑制できる。
実施の形態3.
上述した各実施の形態では、個別ブランキング制御用のブランキングプレート204と共通ブランキング用の偏向器212とを用いて、ビーム毎に、1ショットを分割した複数回の照射の各回の照射ステップについてブランキング制御をおこなったが、これに限るものではない。実施の形態3では、共通ブランキング用の偏向器212を用いずに個別ブランキング制御用のブランキングプレート204を用いてビーム毎に、1ショットを分割した複数回の照射の各回の照射ステップについてブランキング制御をおこなう構成について説明する。
図22は、実施の形態3における描画装置の構成を示す概念図である。図22において、偏向器212が無くなった点、ロジック回路132の出力がブランキングプレート204に接続される点、以外は、図1と同様である。また、実施の形態3における描画方法の要部工程は、図6と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は、実施の形態1と同様である。
図23は、実施の形態3における個別ブランキング制御回路と共通ブランキング制御回路の内部構成を示す概念図である。図23において、偏向器212が無くなった点、AND演算器44(論理積回路)に偏向制御回路130からの信号の代わりにロジック回路132の出力信号が入力される点、以外の内容は図5と同様である。
個別ビームON/OFF切り替え工程(S116)として、マルチビームのうち、それぞれ対応するビームに対して個別にビームのON/OFF制御信号を出力するシフトレジスタ40と個別レジスタ42を有する複数のロジック回路(第1のロジック回路)を用いて、ビーム毎に、複数回の照射の各回の照射について、当該ビーム用のロジック回路(第1のロジック回路)によりビームのON/OFF制御信号(第1のON/OFF制御信号)を出力する。具体的には、上述したように、各ビームの個別レジスタ42は、kグループ目の2ビットデータを入力すると、そのデータに従って、ON/OFF信号をセレクタ48を介してAND演算器44に出力する。kグループ目のデータが“11”であれば共にON信号を、“00”であれば共にOFF信号を出力すればよい。
そして、共通ビームON/OFF切り替え工程(S118)として、ビーム毎に、複数回の照射の各回の照射について、個別ブランキング用のロジック回路によりビームのON/OFF制御信号の切り替えが行われた後、マルチビーム全体に対して一括してビームのON/OFF制御信号を出力するロジック回路132(第2のロジック回路)を用いて当該照射に対応する照射時間だけビームONの状態になるようにビームのON/OFF制御信号(第2のON/OFF制御信号)を出力する。具体的には、共通ブランキング用のロジック回路132内では、10ビットの各照射ステップのタイミングデータに従って、ON/OFFを切り替える。ロジック回路132は、かかるON/OFF制御信号をAND演算器44に出力する。ロジック回路132では、各照射ステップの照射時間だけON信号を出力する。
そして、ブランキング制御工程として、AND演算器44は、個別ビーム用のON/OFF制御信号と共通ビーム用のON/OFF制御信号とが共にON制御信号である場合に、当該ビームについて、当該照射に対応する照射時間だけビームONの状態になるようにブランキング制御を行う。AND演算器44は、個別ビーム用と共通ビーム用のON/OFF制御信号が共にON制御信号である場合に、アンプ46にON信号を出力し、アンプ46は、ON電圧を個別ブランキング偏向器の電極24に印加する。それ以外では、AND演算器44は、アンプ46にOFF信号を出力し、アンプ46は、OFF電圧を個別ブランキング偏向器の電極24に印加する。このように、個別ブランキング偏向器の電極24(個別ブランキング機構)は、個別ビーム用と共通ビーム用のON/OFF制御信号が共にON制御信号である場合に、当該ビームについて、当該照射に対応する照射時間だけビームONの状態になるように個別にビームのON/OFF制御を行う。
以上のように、共通ブランキング用の偏向器212を用いずに個別ブランキング制御用のブランキングプレート204を用いても実施の形態1と同様、回路設置スペースの制限を維持することができる。また、個別ブランキング用のロジック回路41が1ビットのデータ量なので、消費電力も抑制できる。また、共通ブランキング用の偏向器212が省略できるメリットもある。
実施の形態4.
上述した各実施の形態では、個別ブランキング制御用の各ロジック回路41をブランキングプレート204上に配置したが、外部に設置してもよい。実施の形態4では、個別ブランキング制御用の各ロジック回路41をブランキングプレート204の外部に配置する場合について説明する。実施の形態4における装置構成は、個別ブランキング制御用の各ロジック回路41をブランキングプレート204の外部に配置する点以外は図1と同様である。また、実施の形態4における描画方法の要部工程を示すフローチャート図は、図6と同様である。また、以下、特に説明する点以外が内容は、実施の形態1〜3のいずれかと同様である。
図24は、実施の形態4におけるロジック回路とブランキングプレート204との配置状況を説明するための概念図である。実施の形態4では、個別ブランキング制御用の各ロジック回路41と各アンプ46は、描画部150の外部に配置されたロジック回路134内に配置される。そして、個別ブランキング制御用の各電極24には配線によって接続される。かかる構成では、配線が長くなるので、クロストークとセトリング時間が増大することになる。しかし、実施の形態4では、上述したように、個別ブランキング機構でON/OFF切り替えをした後に、電圧安定を待って、共通ブランキング機構でON/OFF切り替えを行うため、かかるクロストークとセトリング時間が増大してもこれらの影響を受けずに照射時間を高精度に制御できる。
実施の形態5.
上述した各実施の形態では、各グループを2つの照射ステップによって構成される場合を示したがこれに限るものではない。実施の形態5では、各グループを3つ以上の照射ステップによって構成される場合について説明する。以下、特に説明する点以外の内容は、上述した各実施の形態のいずれかと同様である。
図25は、実施の形態5におけるグループ化された露光テーブルの一例を示す図である。図25では、例えば、1ショットあたりの照射が、個数12個に照射時間(露光時間)の照射ステップに分割された場合を示している。図25の例では、3つの照射ステップによりグループ化された照射時間の合計間の差がより均一に近づくように、露光工程1として、照射時間Δと、照射時間128Δと、照射時間128Δと、でグループ1を構成する。露光工程2として、照射時間32Δと、照射時間64Δと、照射時間158Δと、でグループ2を構成する。露光工程3として、照射時間8Δと、照射時間2Δと、照射時間256Δと、でグループ3を構成する。露光工程4として、照射時間4Δと、照射時間16Δと、照射時間226Δと、でグループ4を構成する。ここで工程1,2,4の露光時間3である128Δ、158Δ、226Δは512Δを分割したものである。以上のように、3つの照射ステップによりグループ化しても好適である。かかる場合には、各グループのデータは、3ビットデータとなる。
図26は、実施の形態5におけるグループ化された露光テーブルの他の一例を示す図である。図26では、例えば、1ショットあたりの照射が、個数12個に照射時間(露光時間)の照射ステップに分割された場合を示している。図24の例では、4つの照射ステップによりグループ化された照射時間の合計間の差がより均一に近づくように、露光工程1として、照射時間4Δと、照射時間16Δと、照射時間64Δと、照射時間256Δと、でグループ1を構成する。露光工程2として、照射時間2Δと、照射時間8Δと、照射時間128Δと、照射時間204Δと、でグループ2を構成する。露光工程3として、照射時間1Δと、照射時間32Δと、照射時間128Δと、照射時間180Δと、でグループ3を構成する。ここで工程2の露光時間4、工程3の露光時間3,4である204Δ、128Δ、180Δは512Δを分割したものである。以上のように、4つの照射ステップによりグループ化しても好適である。かかる場合には、各グループのデータは、4ビットデータとなる。以上のように、各グループを3つ以上の照射ステップによって構成しても好適である。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
20 マルチビーム
22 穴
24,26 電極
30 描画領域
32 ストライプ領域
34 照射領域
40 シフトレジスタ
41 ロジック回路
42 レジスタ
44 加算演算器
46 アンプ
48 セレクタ
50 レジスタ
52 カウンタ
60 面積密度算出部
62 照射時間算出部
64 階調値算出部
66 ビット変換部
68 転送処理部
72 描画制御部
73 ビット加工テーブル作成部
74 露光テーブル作成部
80 初期設定部
82 基準照射時間演算部
84 判定部
86 増化照射時間数変更部
88 分割部
90 割り当て処理部
92 調整部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
112 メモリ
130 偏向制御回路
132 ロジック回路
139 ステージ位置測定部
140,142 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 アパーチャ部材
204 ブランキングプレート
205 縮小レンズ
206 制限アパーチャ部材
207 対物レンズ
208 偏向器
210 ミラー
212 偏向器

Claims (5)

  1. ビームのショット毎に、荷電粒子ビームによるマルチビームの各ビームの照射時間を量子化単位で割った階調値を予め設定された桁数の2進数データに変換する工程と、
    ビームの1ショットあたりの最大照射時間が、前記桁数の2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値に量子化単位を乗じた照射時間として前記桁数個の複数の第1の照射時間に分割され、前記複数の第1の照射時間の一部の第2の照射時間がさらに複数の第3の照射時間に分割された、前記複数の第3の照射時間と分割されなかった残りの複数の第1の照射時間とを用いて、ビームのショット毎に、当該ビームの照射を前記複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとに分割して、少なくとも2つの照射時間による照射ステップの組み合わせにより構成される複数のグループが順に続くように、グループ毎に当該グループを構成する各照射ステップの照射時間のビームを順に試料に照射する工程と、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
  2. 照射ステップの組み合わせ数mと、前記桁数nと、量子化単位Δと、前記桁数n個の前記複数の第1の照射時間のうちの2進数のi桁目の第1の照射時間Tiと、を用いた以下の式(3)及び式(4)を満たす基準照射時間T’に対応する個数bの前記第2の照射時間が分割され、
    以下の式(3)及び式(4)を満たす基準照射時間T’に対応する個数aだけ、前記第2の照射時間を分割することによって照射時間の個数が前記桁数n個から増えることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
    Figure 0006097640
    Figure 0006097640
  3. 前記複数の第1の照射時間のうち、前記基準照射時間T’よりも大きい第1の照射時間Tiを個数bの前記第2の照射時間として、前記個数aだけ前記複数の第1の照射時間よりも照射時間の個数が増えるように、個数bの前記第2の照射時間が前記複数の第3の照射時間に分割され、
    各グループの合計照射時間が前記基準照射時間T’により近づくように、前記複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとが前記複数のグループのいずれかに割り当てられることを特徴とする請求項2記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 前記複数のグループの一部のグループを構成する少なくとも2つの照射時間の一部の照射時間を複数の第4の照射時間に分割して、分割された複数の第4の照射時間の一部の第4の照射時間を他のグループの照射時間に割り当てた、前記複数のグループを構成する複数の照射時間の各照射ステップに当該ビームの照射が分割されることを特徴とする請求項3記載のマルチ荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 試料を載置する、連続移動可能なステージと、
    荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    複数の開口部が形成され、前記複数の開口部全体が含まれる領域に前記荷電粒子ビームの照射を受け、前記複数の開口部を前記荷電粒子ビームの一部がそれぞれ通過することにより、マルチビームを形成するアパーチャ部材と、
    前記アパーチャ部材の複数の開口部を通過したマルチビームのうち、それぞれ対応するビームのブランキング偏向を行う複数のブランカーと、
    前記複数のブランカーによってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽するブランキングアパーチャ部材と、
    ビームの1ショットあたりの最大照射時間が、前記桁数の2進数の各桁の値をそれぞれ10進数で定義した場合に相当する階調値に量子化単位を乗じた照射時間として前記桁数個の複数の第1の照射時間に分割され、前記複数の第1の照射時間の一部の第2の照射時間がさらに複数の第3の照射時間に分割された、前記複数の第3の照射時間と分割されなかった残りの複数の第1の照射時間とを用いて、ビームのショット毎に、当該ビームの照射を前記複数の第3の照射時間の各照射ステップと分割されなかった残りの複数の第1の照射時間の各照射ステップとに分割して、少なくとも2つの照射時間による照射ステップの組み合わせにより構成される複数のグループが順に続くように、グループ毎に当該グループを構成する各照射ステップの照射時間のビームを順に試料に照射するように前記複数のブランカーの対応するブランカーを制御する偏向制御部と、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム描画装置。
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