JP6089716B2 - 光電変換装置と画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

光電変換装置と画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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この発明は、入射する光の強度を電気信号に変換して出力する光電変換装置(光電変換デバイス)と、その光電変換装置を備えた画像読取装置及びその画像読取装置を備えた画像形成装置に関する。
複数の光電変換素子(受光素子)を配列した光電変換装置を備えた画像読取装置において、各画素における光電変換素子ごとの信号読出回路(画素信号生成回路)の個体差によって、画像読取時に画素毎に固定パターンノイズが発生する。それによって、均一な濃度の画像を読み取っても縦スジが発生するなどの画質劣化を引き起こすことがある。
そのため、読取画素値から暗状態での読取値である黒レベルを差し引く黒シェーディング補正を行い、主走査方向における画素単位での濃度変動の発生を抑制するようにしている。その黒シェーディング補正に用いる黒レベルを取得する際には、光電変換素子に光が入射しないように遮光する必要がある。そのため、複数枚の原稿を連続して読み取るときに、1枚読み取るごとに黒レベルを取得しようとすると生産性が低下する。また、完全に遮光できないために、正確な黒レベル取得ができない恐れがあるという問題もあった。
この問題を解決するため、光源の点灯状態においても読取毎に黒レベルの更新を行えるように、受光素子が蓄積した電荷を電圧に変換して検出する電荷検出部を、リセット状態にした電圧(信号)を擬似的な黒レベルとして取得する方法が既に知られている。例えば、特許文献1には、黒レベル発生回路用画素の受光素子に接続された電位検出部がリセットされた状態の信号を読み出して、黒レベルを生成することが開示されている。
しかしながら、従来の光電変換装置において、上述したように電荷検出部をリセット状態にした信号を擬似的な黒レベルとして取得した場合、次のような問題があった。
光電変換装置が画像を読み取る際には、各画素の受光素子が入射光の強度に応じて蓄積した電荷を電荷検出部へ転送するために、電荷転送ゲートを開閉する。そのため、各画素の読取信号(電圧レベル)には、ゲート開閉によるスイッチングノイズ成分が含まれる。
暗状態において、光電変換装置が通常の画像読取時と同様に動作して黒レベルを生成する場合には、電荷転送ゲートを開閉するため、生成した黒レベルの信号にもゲート開閉によるスイッチングノイズ成分が含まれている。
したがって、黒シェーディング補正によって、各画素の読取レベルから黒レベルを減じることによって、そのスイッチングノイズ成分も殆ど除去することができる。
ところが、上述したように電荷検出部をリセット状態にした電圧を擬似的な黒レベルとして取得する場合には、電荷転送ゲートを開いたままにするため、生成した黒レベルの信号にはスイッチングノイズ成分が含まれない。
そのため、黒シェーディング補正によって、各画素の読取レベルから黒レベルを減じても、各画素の読取レベルにおけるスイッチングノイズ成分を除去することができない。それによって、主走査方向における画素単位での濃度のばらつきを精度よく抑制することができないという問題があった。
この発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、光源を点灯したままの状態で、受光素子への入射光を遮光することなく、各画素単位で適切な黒レベルを生成できるようにし、高精度の黒シェーディング補正を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、入射する光の強度に応じた電荷を発生して蓄積する受光素子と、その受光素子で蓄積した電荷を電圧に変換する電荷検出部とを有する光電変換装置において、
入射する光の強度に応じた信号を画素毎に出力する通常出力モードと、入射する光とは無関係な黒レベルの信号を画素毎に出力するダミー黒レベル出力モードとを有し、
上記通常出力モードでは、上記電荷検出部をリセットし、上記受光素子に蓄積された電荷をリセットされた電荷検出部に転送して電圧に変換した信号を出力し、
上記ダミー黒レベル出力モードでは、上記電荷検出部をリセットし、上記通常出力モードにおける電荷転送期間に相当する期間に、上記受光素子に蓄積された電荷をリセットされた上記電荷検出部に転送せずに、その電荷検出部を再度リセットした信号を黒レベルの信号として画素毎に出力することを特徴とする。
この発明の光電変換装置によれば、ダミー黒レベル出力モードでは、入射する光とは無関係な黒レベルの信号を生成でき、その黒レベルの信号には再度リセットしたことによるスイッチングノイズ成分が含まれる。
したがって、連続読取時に、光源を点灯したままの状態でも、各画素単位でスイッチングノイズ成分を含んだ黒レベルを生成でき、それによって、各読取ごとにノイズの影響をキャンセルした高精度の黒シェーディング補正を実現させることができる。
この発明による光電変換装置を備えた画像読取装置の一実施形態の信号系の概略を示すブロック図である。 図1に示した画像読取装置における光電変換装置3の構成例を示すブロック図である。 図2に示した画素信号生成回路の構成例を示す回路図である。 図3に示した画素信号生成回路における出力モード切り替えを説明するための図である。 画素信号生成回路の通常出力モード動作時における各ゲート信号と出力波形を示すタイミングチャートである。
従来のダミー黒レベル出力モードで擬似的な黒レベルを出力する場合の各ゲート信号と出力波形を示すタイミングチャートである。 通常出力モード動作時における各ゲート信号とノイズ成分を含む出力波形を示すタイミングチャートである。 通常出力モードの暗状態で取得した黒レベルによって黒シェーディング補正を行う場合の説明図である。 従来のダミー黒レベル出力モードで取得した擬似的な黒レベルによって黒シェーディング補正を行う場合の説明図である。 この発明による光電変換装置においてダミー黒レベル出力モードで擬似的な黒レベルを出力する場合の各ゲート信号と出力波形を示すタイミングチャートである。
図1に示した画像読取装置による圧板読取時における動作の流れを示すフローチャートである。 同じくそのDF読取時における動作の流れを示すフローチャートである。 図1に示した画像読取装置の一部変更例の変更部分のみを示すブロック図である。 図13に示した画像読取装置による原稿読取時の動作の流れを示すフローチャートである。 この発明による画像形成装置の一実施形態の機構部の概略構成を示す模式的な断面図である。 図15における画像読取装置の機構部の概略構成を示す模式的な拡大断面図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
まず、この発明による光電変換装置を備えた画像読取装置の一実施形態の概要を図1によって説明する。図1は、その画像読取装置の信号系の概略を示すブロック図である。
この画像読取装置200は、光源1と、その光源1の点灯と消灯を制御する光源制御部2と、光電変換装置3と、図示していない圧板の開閉を検知する圧板開閉検知部5と、黒シェーディング補正部7とを備えている。
この光電変換装置3は、光源1によって照明される読取対象(原稿)からの反射光を入射して、その強度に応じた電気信号に変換し、A/D変換を行ってデジタル値として出力する。光源1としては、キセノンランプや蛍光灯又はLEDアレイなどを使用する。
その光電変換装置3内に、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部4を備えている。
この画像読取装置200は、読取対象を覆って抑える圧板を開閉可能に備えており、圧板開閉検知部5は、その圧板の開閉状態を検知するもので、例えばマイクロスイッチや反射型フォトセンサ等である。
黒シェーディング補正部7は、光電変換装置3から出力されるデジタル信号である読取画素値から、暗時の画素値(黒レベルデータ)を減算してオフセットレベル補正を行う。
次に、この画像読取装置200における光電変換装置3の構成例を図2によって説明する。図2は、その光電変換装置3の構成例を示すブロック図である。
光電変換装置3内には、受光素子8が所定画素数分である主走査画素数分だけ直線状に配列されている。その各画素に相当する受光素子8が、光源1に照明された読取対象(原稿)からの反射光を入射(受光)して、その強度に応じた電荷を発生して蓄積する。
その各受光素子8に対してそれぞれ画素信号生成回路9が設けられている。そして、各受光素子8に蓄積された電荷が各画素信号生成回路9に転送されて、内部の電荷検出部で電圧に変換され、ゲイン調整及びA/D変換等の処理を経て、デジタル信号として各画素の画素値が出力される。その各画素信号生成回路9は、タイミング信号生成部4からの信号によってその動作タイミングが制御される。
すなわち、画素信号生成回路9は受光素子8と同数だけ設けられており、各画素信号生成回路9ごとに、対応する受光素子8による画素の画素値が出力される。
光電変換装置3がこのようにして、主走査方向に1ライン分の画素が並ぶ画素値を、副走査方向に順次出力することによって、1次元のラインセンサである光電変換装置3によって2次元の読取データを取得することができる。
図3は、図2に示した画素信号生成回路9の構成例を示す回路図である。
この画素信号生成回路9は、電荷検出部10と増幅器11及びA/D変換器12を有している。その電荷検出部10は、電圧VDDの直流電源とアース間に直列に接続したRS(リセット)ゲート13とコンデンサ14、およびその接続点aと受光素子8であるフォトダイオードPDのカソードとの間に接続したPT(電荷転送)ゲート15とを有する。フォトダイオードPDのアノードはアースに接続されている。
RSゲート13とPTゲート15には、MOSFET等のスイッチングトランジスタが使用される。
電荷検出部10は、PTゲート15がオフでRSゲート13がオンの期間にコンデンサ14を電圧VDDに充電してリセットし、RSゲート13がオフでPTゲート15がオンの期間に、受光素子8に蓄積された電荷をコンデンサ14に転送する。それによって、コンデンサ14を受光素子8の蓄積電荷量に応じて放電させ、a点の電圧を低下させる。したがって、受光素子8で蓄積した電荷がa点の電圧に変換される。
そのRSゲート13とPTゲート15のオン・オフ期間は、図2に示したタイミング信号生成部4からのRSゲート信号とPTゲート信号によって制御される。
その電荷検出部10のa点の電圧を増幅器11によって増幅してゲイン調整を行い、A/D変換器12によってデジタル値に変換して、画素値を出力する。
なお、受光素子8としてフォトダイオードを使用した例を示したが、CCDやCMOSなどの光電変換素子を使用してもよい。
図4は、図3に示した画素信号生成回路9における出力モード切り替えを説明するための図である。
この発明による光電変換装置3は、各画素信号生成回路9における出力モードとして、「通常出力モード」と「ダミー黒レベル出力モード」とを有している。
「通常出力モード」は、図3に示した受光素子8であるフォトダイオードに入射する光の強度に応じた信号を画素毎に出力するモードである。「ダミー黒レベル出力モード」は、受光素子8に入射する光とは無関係な暗状態での黒レベル相当の信号を画素毎に出力するモードである。
これらの2つのモードの動作は、タイミング信号生成部4によるRSゲート信号とPTゲート信号を変更することによって切り替える。それを、図4においては一種の切り替えスイッチのようなモード切替手段16として示している。
図5は、この画素信号生成回路9の通常出力モード動作時における理想的な出力波形を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートに示す動作について、図2及び図3も参照して説明する。
タイミング信号生成部4が出力するRSゲート信号は、所定の周期でリセット期間Trの間だけハイレベルHになり、そのリセット期間Trだけ図3に示したRSゲート13がオンになり、コンデンサ14が電圧VDDに充電される。
一方、PTゲート信号もRSゲート信号と同じ周期で、RSゲート信号がローレべルLの期間中の電荷転送期間Ttの間だけ、ハイレベルHになる。それによって、その間だけ図3に示したPTゲート15がオンになり、受光素子8に蓄積された電荷が電荷検出部10のコンデンサ14に転送される。
コンデンサ14に充電されている電荷と受光素子8から転送される電荷の極性が反対であるため、転送された受光素子8の蓄積電荷量に応じてコンデンサ14が逆極性に充電されて、a点の電圧が図5に示すように低下する。
したがって、リセット時の電荷検出部10の出力(a点の電圧)であるRS出力のレベルはVDDであり、電荷転送後の出力(PT出力とする)のレベルは、転送された電荷による低下電圧をVSとするとVDD−VSになる。
受光素子8に蓄積された電荷量が多いほどこの低下電圧VSが大きく、白レベルに近くなり、受光素子8に蓄積された電荷量が少ないほどこの低下電圧VSが小さく、黒レベルに近くなる。この図5の上側に示す出力波形の信号を図3に示した増幅器11で反転増幅してレベル調整し、A/D変換器12でデジタル値に変換して、PT出力レベルすなわち低下電圧VSに応じた画素値を順次出力する。
増幅器11で反転増幅後の出力レベルは、電圧VDDが0レベルになり、PT出力レベルは低下電圧VSに応じた大きさのレベルになる。
このように、RSゲート信号とPTゲート信号を交互に所定期間だけハイレベルHにすることを繰り返すことによって、受光素子の配列方向(主走査方向)に直交する副走査方向の読取画素値が次々に出力されることになる。
また、図3に示した受光素子8に光が全く入射しない暗状態の場合には、受光素子8に電荷が蓄積されないため、理想的には電荷転送後もコンデンサ14の電荷は変化せず、低下電圧VS=0で、PT出力のレベルはVDDのままの筈である。したがって、電荷検出部10の出力波形は、図5の下側に示すようになる筈である。
そこで、この暗状態における出力レベル(反転増幅後の出力レベルは略0レベル)を黒レベルの画素値として出力する。これは原稿読取前に取得し、複数ラインで平均化した黒レベルの画素値データを用いることによって、ランダムノイズを平滑化する。
そして、図1に示した黒シェーディング補正部7において、原稿読取時における読取画素値からこの黒レベルの画素値を差し引く黒シェーディング補正を行うことによって、主走査方向の画素単位での濃度変動の発生を抑制することができる。
図5によって上述したように、暗状態における出力レベルによって黒レベルの画素値を得るのは、受光素子8であるフォトダイオードに光が全く入射せず、電荷が全く蓄積されないのが前提条件となる。
そのため、例えば原稿読取時において光源が点灯している時や、外部からの光が少しでも受光素子8の受光部に入っている時は暗状態を確保できず、上述のようにして黒レベルを生成できないという問題がある。
そこで、ダミー黒レベル出力モードで、電荷転送を行うPTゲート信号を電荷転送期間にも立ち上げないように強制的に制御することによって、PT出力レベルもRS出力レベルと同じ電圧VDDとなり、擬似的な黒レベルを出力することができる。ただし、ゲインのばらつき等に起因して発生する固定パターンノイズ(FPN)の影響により、出力波形は図5の下側に示したような理想的な出力波形にはならず、図6に示すように、黒レベル(VDD)に±ΔFPNの誤差が生じる。
しかし、この固定パターンノイズによる±ΔFPNの誤差は、原稿読取時にも発生するので、読取画素値からこの黒レベルの画素値を差し引く黒シェーディング補正を行うことによって相殺される。
次に、スイッチングノイズについて図7によって説明する。
上述したダミー黒レベル出力モードによって、擬似的な黒レベルの出力が可能である。しかし、その場合の問題として、スイッチングノイズ(SN)による影響がある。スイッチングノイズとは、信号の立ち上がり及び立ち下がり時に発生するノイズであり、ここではPTゲート信号に起因するものに着目する。
図5の下側に示した暗状態における黒レベルの出力波形は、実際は図7に示すように、画素信号生成回路9ごとに固定パターンノイズ(FPN)及びスイッチングノイズ(SN)が発生している。そのため、黒レベルの出力値は理想的にはVDD(反転増幅後は0)であるが、固定パターンノイズによる誤差±ΔFPNとスイッチングノイズによる誤差±ΔSNを含んだ出力レベルとなる。
このノイズ成分のうち、スイッチングノイズによる誤差±ΔSNは、図6によって説明したように、PTゲート信号を電荷転送期間にも立ち上げないように強制的に制御することによって、擬似的な黒レベルを出力させる場合には含まれない。しかし、通常出力モードによる原稿読取時には、PTゲート15のオン・オフによるスイッチングノイズが発生し、PT出力レベルにはそのノイズによる誤差±ΔSNが含まれる。
そのため、読取画素値からこの黒レベルの画素値を差し引く黒シェーディング補正を行っても、スイッチングノイズによる誤差成分は相殺されない。
したがって、主走査方向の画素ごとに個々の画素信号生成回路を持つ光電変換装置においては、均一な濃度の原稿を読み取った場合でも、主走査方向の画素による読取レベルのばらつきが生じてしまう。
この主走査方向の画素による読取ばらつきについて、図8及び図9によって説明する。 図8は、通常出力モードの暗状態で取得した黒レベルによって黒シェーディング補正を行う場合の説明図である。
この場合は、通常出力モードで取得した原稿読取値にも黒レベル読取値にも同様に、固定パターンノイズによる誤差ΔFPNとスイッチングノイズによる誤差ΔSNの成分が含まれている。そのため、均一な濃度の原稿を読み取った場合の黒シェーディング補正後の原稿読取レベル、すなわち原稿読取値から黒レベル読取値を減算したレベルは、図8に実線aで示すように主走査方向の各画素で均一になる。
しかしながら、図6で説明したように、ダミー黒レベル出力モードで、PTゲート信号を電荷転送期間にも立ち上げないように強制的に制御して得る擬似的な黒レベル生成方法においては、RSゲートのスイッチング動作を行わずに黒レベルを生成している。そのためスイッチングノイズは発生せず、図9に示すように、黒レベル読取値にはスイッチングノイズによる誤差ΔSNの成分が含まれない(誤差ΔFPNのみ含まれる)。したがって、原稿読取値から黒レベル読取値を減算する黒シェーディング補正を行っても、同図に実線bで示すように、誤差ΔSNの成分に関しては相殺できず、主走査方向の読取レベルを均一化できない。
そのため、この発明による光電変換装置3におけるダミー黒レベル出力モードでは、この問題を解決するために次のようにしている。
図10は、この発明による光電変換装置3におけるダミー黒レベル出力モードでの各ゲート信号と出力波形を示すタイミングチャートである。
この例では、ダミー黒レベル出力モードにおいて、通常出力モードにおける電荷転送期間Ttに相当する期間もリセット期間Trとして、この期間にPTゲート信号に代えてRSゲート信号を立ち上げ、図3に示したRSゲート13をオンにした後オフにする。RSゲート13とPTゲート15はコンデンサ14による電荷検出点であるa点から見ると等価に位置し、そのスイッチングノイズによる影響は、RSゲート13とPTゲート15で同程度に発生する。
そのため、図10に示すように、通常出力モードにおける電荷転送期間に相当する期間にRSゲート13をオンにして、電荷検出部10のコンデンサ14を再度リセットする。このように、スイッチング動作を擬似的に行うことによって、画素毎にスイッチングノイズΔSNを含んだ黒レベルの出力を得ることができる。
これにより、完全な暗状態が確保できない状況下においても、通常出力モードにおける暗状態で取得する黒レベルの画素値と等価なスイッチングノイズ成分を含んだダミーの黒レベルデータを画素毎に取得することができる。
したがって、原稿の連続読取時において光源が常時点灯状態のときでも、上記ダミー黒レベル出力モードの動作を行うことによって、経時的な光量変化等に対して通常出力モードにおける暗状態と同様な黒レベルの更新が可能である。
それによって、スイッチングノイズの影響をなくした高精度な黒シェーディング補正を行うことができる。
上記をまとめると、この発明による光電変換装置3は、次の(1)及び(2)を選択して黒シェーディング補正用の黒レベルデータを生成することができる。
(1)通常出力モード:受光素子8に全く光が入射していない時に、通常の読取動作で読み取った読取値を黒レベルデータとして生成する。
(2)ダミー黒レベル出力モード:受光素子8に光が入射している時、電荷転送期間に相当する期間に、PTゲート信号に代えてRSゲート信号を立ち上げる動作を行い、電荷検出部10のコンデンサ14を再度リセットする。それによって、擬似的に暗状態と等価になるダミーの黒レベルデータを生成する。
このように、この発明による光電変換装置3は、受光素子8に光が入射しているか否かによって、入射していない場合は通常出力モードに、入射している場合は前記ダミー黒レベル出力モードに、出力モードを切り替える出力モード切替手段を有する。
そのため、図1に示した画像読取装置200は、読取対象である原稿を覆って押さえる圧板を開閉可能に備え、その圧板の開閉状態を検知する圧板開閉検知部5の検知信号を、光電変換装置3のタイミング信号生成部4に入力させている。
また、光源1の点灯及び消灯を制御する光源制御部2を備えており、その光源制御部2からの光源1の点灯及び消灯を制御する信号を、光電変換装置3のタイミング信号生成部4にも入力させている。
タイミング信号生成部4は、受光素子8に光が入射しているか否かによって出力モードを切り替える出力モード切替手段の機能も有している。
そのため、タイミング信号生成部4は、圧板開閉検知部5からの検知信号による圧板の開閉状態によって、受光素子8に光が入射しているか否かを判断することができる。その場合、タイミング信号生成部4は、圧板が開いていれば受光素子8に光が入射していると判断し、閉じていれば受光素子8に光が入射していないと判断する。
あるいは、タイミング信号生成部4は、光源制御部2からの光源1の点灯及び消灯を制御する信号によっても、受光素子8に光が入射しているか否かを判断することができる。その場合、タイミング信号生成部4は、光源1を点灯していれば受光素子8に光が入射していると判断し、消灯していれば受光素子8に光が入射していないと判断する。
さらに、タイミング信号生成部4がこれらを組み合わせて、圧板の開閉状態と光源1の点灯及び消灯を制御する信号とによって、受光素子8に光が入射しているか否かを判断するようにすれば、より確実な判断ができる。
その場合、タイミング信号生成部4は、圧板が閉じていて且つ光源1が消灯していれば、光電変換装置3の受光素子8に光が入射していないと判断し、それ以外のときには受光素子8に光が入射していると判断する。
ここで、図1に示した画像読取装置200による圧板読取時とDF読取時における動作の流れを、図11及び図12によって説明する。
「圧板読取」とは、後述するコンタクトガラス上の所定位置に利用者が手で原稿をセットして圧板で押さえた状態で読み取る読取方式である。
「DF読取」とは、画像読取装置上に搭載した自動原稿給送装置(ADF)によって、コンタクトガラス上へ原稿を一枚ずつ順次給送して読み取るか、自動給送される原稿がシートスルー読取位置を通過するときに読み取る読取方式である。
図11は、画像読取装置200による圧板読取時における動作の流れを示すフローチャートである。
図1には図示していない読取開始ボタンが押されると、画像読取装置200がこの処理を開始する。そして、まずステップS1で、タイミング信号生成部4が圧板開閉検知部5からの検知信号によって、圧板が閉じているか否かを判断する。圧板読取時には通常は圧板が閉じているが、ブック原稿のような厚い原稿がセットされた場合のように、圧板が完全に閉じていないこともあるためこの判断をする。
ステップS1で圧板が閉じていると判断すれば、ステップS2で光電変換装置3を前述した通常出力モードにし(初期状態ではこのモードになっている)、ステップS3で原稿読取前に暗状態で読取動作を行って、黒レベルを取得する。その後ステップS7へ進んで原稿読取を開始する。
ステップS1で圧板が閉じていないと判断した場合は、ステップS4で光電変換装置3を前述したダミー黒レベル出力モードに切り替え、ステップS5で擬似黒レベル生成処理を行って黒レベルを取得する。その後ステップS6で光電変換装置3を通常出力モードに切り替えた後、ステップS7へ進んで原稿読取を開始する。
ステップS7で原稿読取を開始すると、ステップS8で光源を点灯して原稿を読み取り、ステップS9で原稿読取が終了した後、ステップS10で光源を消灯して処理を終了する。
このようにして、原稿を読み取った画素出力値に対して、ステップS3又はS5で取得した黒レベルのデータを用いて黒シェーディング補正を行う。
この実施形態によれば、ブック原稿などをコンタクトガラス上にセットして読み取る場合のように、圧板が完全には閉じられない状態で圧板読取を行う場合でも、外光の入射に係わらず、精度の高い黒シェーディング補正を維持することができる。
図12は、画像読取装置200によるDF読取時における動作の流れを示すフローチャートである。
図1には図示していない自動原稿給送装置に原稿がセットされ、読取開始ボタンが押されると、画像読取装置200がこの処理を開始する。
そして、まずステップS11で、タイミング信号生成部4が光源制御部2からの光源1の点灯及び消灯を制御する信号によって、光源が消灯しているか否かを判断する。原稿読取を開始する前であるから、通常は光源は消灯しているはずであるが、何らかの原因で点灯している可能性もあるためこの判断をする。
ステップS11で光源が消灯していると判断すれば、ステップS12で光電変換装置3を前述した通常出力モードにし(初期状態ではこのモードになっている)、ステップS13で原稿読取前に暗状態で読取動作を行って、黒レベルを取得する。その後ステップS17へ進んで原稿読取を開始する。
ステップS11で光源が消灯していない(点灯している)と判断した場合は、ステップS14で光電変換装置3を前述したダミー黒レベル出力モードに切り替え、ステップS15で擬似黒レベル生成処理を行って黒レベルを取得する。その後、ステップS16で光電変換装置3を通常出力モードに切り替え、ステップS17へ進んで原稿読取を開始する。
ステップS17で原稿読取を開始すると、ステップS18で光源を点灯して1枚目の原稿を自動給送して読み取る。ステップS19でその原稿読取が終了したら、ステップS20で自動原稿給送装置に次の原稿がないかどうかを判断する。この判断は、自動原稿給送装置に設けられた原稿セット検知センサからの検知信号の有無によって判断する。
次の原稿が有ると判断した場合はステップS11へ戻って、光源が消灯しているか否かを判断するが、その場合は光源を消灯していないので、ステップS14へ進む。そして、光電変換装置3をダミー黒レベル出力モードに切り替え、ステップS15で擬似黒レベル生成処理を行って黒レベルを取得する。その後、ステップS16で光電変換装置3を通常出力モードに切り替え、ステップS17へ進んで原稿読取を開始する。そして、2枚目の原稿を自動給送して読み取る。
こうして、ステップS20で次原稿はないと判断するまで、光源を点灯したまま、ダミー黒レベル出力モードで黒レベルを取得した後、順次原稿を自動給送して読み取る。
ステップS20で次原稿はないと判断すると、ステップS21で光源を消灯して処理を終了する。
このようにして、各原稿を読み取った画素出力値に対して、1枚ごとにステップS13又はS15で取得した黒レベルのデータを用いて黒シェーディング補正を行う。
以上により、光電変換装置の受光素子に外部からの光の入射がある場合や、連続読取時に光源が常時点灯している場合などでも、正確な黒レベル値の生成を行うことができ、生産性を落とさずに、精度の高い黒シェーディング補正を行うことができる。
この図11及び図12によって説明した処理は、画像読取装置200の各部を制御するマイクロコンピュータによって、統括制御して実行するようにしてもよい。
次に、図1に示した画像読取装置の一部変更例を図13及び図14によって説明する。
図13はその画像読取装置の変更部分のみを示すブロック図であり、図1と対応する部部には同一符号を付している。この画像読取装置は、図1における圧板開閉検知部5に代えて、入光検知手段17を設けている。
その入光検知手段17は、黒レベル上限の予め設定した閾値のデータを格納したメモリ18を有している。そして、入光検知手段17は、光電変換装置3が通常出力モードで黒レベル生成時に出力する画素出力値(読取値)が、メモリ18に格納された閾値の範囲内か否かの検知信号を、タイミング信号生成部4へ入力する。
タイミング信号生成部4はその検知信号によって、読取値が閾値の範囲内であれば受光素子に光が入射していないと判断し、読取値が閾値の範囲を超えていれば受光素子に光が入射していると判断する。
図14はその画像読取装置による原稿読取時の動作の流れを示すフローチャートである。この処理は、前述した圧板読取時とDF読取時のいずれにも適用できる。
図14におけるステップS12〜S21の処理は図12の対応する各ステップの処理と同じであるから、同じステップ番号を付してある。
この図14の処理において図12の処理と異なるのは、ステップS11′だけである。このステップS11′では、図13に示したタイミング信号生成部4が、入光検知手段17からの検知信号によって、光電変換装置3による読取値が閾値の範囲内か否かを判断する。その結果、読取値が閾値の範囲内であれば、受光素子に光が入射していないと判断して、ステップS12で光電変換装置3を通常出力モードのままにして、ステップS13で暗状態での黒レベルを取得する。その後、ステップS17で原稿読取を開始する。
読取値が閾値の範囲を超えていれば、受光素子8に光が入射していると判断して、ステップS14で光電変換装置3をダミー黒レベル出力モードに切り替えて、ステップS15で擬似的な黒レベルを取得する。その後、ステップS16で通常出力モードに戻し、ステップS17で原稿読取を開始する。
DF読取の場合は、ステップS20の判断で次原稿はないと判断するまで、光源を点灯したままステップS11′〜S20の処理を繰り返して、複数枚の原稿を順次読み取る。 圧板読取の場合は、ステップS20の判断で次原稿はないと判断するので、ステップS21で光源を消灯して処理を終了する。
このようにすれば、圧板読取時とDF読取時のいずれも同じ処理で、回路規模を増やすことなく、黒レベル生成モードの選択を行うことができる。また、受光素子に光が入射していないか否かを確実に判断することができる。
この図14によって説明した処理も、画像読取装置の各部を制御するマイクロコンピュータによって、統括制御して実行するようにしてもよい。
〔画像形成装置の実施形態〕
次に、この発明による画像形成装置の一実施形態について、図15及び図16によって説明する。図15は、その画像形成装置の機構部の概略構成を示す模式的な断面図であり、図16は、その画像形成装置が備えた画像読取装置の機構部の概略構成を示す模式的な拡大断面図である。
図15に示す画像形成装置は、画像形成装置本体100の上部に、この発明による画像読取装置200を搭載し、さらにその上に自動原稿給送装置(以下「ADF」と称す)300を装着している。
画像形成装置本体100の図15において右側に大容量給紙装置400を、左側に用紙後処理装置500を装備している。この大容量給紙装置400と用紙後処理装置500はオプションであり、その一方又は両方を装備しなくてもよい。
画像形成装置本体100内には、画像書き込み部110、作像部120、定着部130、両面搬送部140、給紙部150、垂直搬送部160、及び手差し部170等を備えている。
画像書き込み部110は、画像読取装置200で読み取った原稿の画像データに基づいて、発光源であるレーザダイオード(LD)の発光を変調し、図示していないポリゴンミラー、fθレンズなどの走査光学系により感光体ドラム121にレーザ書き込みを行う。
作像部120は、感光体ドラム121と、その外周に沿って配置された帯電ローラ122、現像ユニット123、転写ユニット124、図示を省略したクリーニングユニット及び除電ユニットなど、公知の電子写真方式の作像要素からなる。
感光体ドラム121が図15で右回転しながら、その表面が帯電ローラ122によって一様に帯電された後、画像書き込み部110によるレーザ光で走査されて、静電潜像が形成される。その感光体ドラム121の表面の静電潜像が、現像ユニット123を通過する際にトナーによって現像され、トナー像が形成される。
その感光体ドラム121の表面のトナー像が、転写ユニット124との間に送り込まれる転写紙である用紙に転写される。
定着部130は、転写ユニット124によって用紙に転写されたトナー像を、定着ローラと加圧ローラによって熱と圧力を加えて、用紙に定着する。
両面搬送部140は、定着部130の用紙搬送方向下流側に設けられ、用紙の搬送方向を用紙後処理装置500側、あるいは両面搬送部140側に切り換える第1の切換爪141を備えている。また、その両面搬送部140は、第1の切換爪141によって導かれる反転搬送路142と、その反転搬送路142で反転した用紙を再度転写ユニット124側に搬送する画像形成側搬送路143とを有する。さらに、その両面搬送部140は、反転した用紙を用紙後処理装置500側に搬送する後処理側搬送路144を含み、画像形成側搬送路143と後処理側搬送路144との分岐部には、第2の切換爪145が配されている。
給紙部150は、それぞれサイズが異なる用紙を収納できる4段の給紙段151〜154からなり、それぞれピックアップローラ155と給紙ローラ156によって、選択された給紙段に収納された用紙を引き出して、垂直搬送部160へ送り込む。
垂直搬送部160では、各給紙段から送り込まれた用紙を、転写ユニット124の用紙搬送方向上流側の直前に位置する位置決めローラ(レジストローラ)161まで搬送する。位置決めローラ161は、感光体ドラム121上に形成されるトナー像の先端とタイミングを取って、用紙を転写ユニット124に送り込む。それによって、感光体ドラム121上のトナー像が用紙上の所定位置に転写される。
手差し部170は開閉自在な手差しトレイ171を備え、必要に応じて手差しトレイ171を開いて用紙を手差しにより供給する。この場合も、位置決めローラ161で用紙の搬送タイミングが取られて、転写ユニット124へ搬送される。
大容量給紙装置400は、同一サイズの用紙を大量にスタックして供給するもので、用紙が消費されるにしたがって底板402が上昇し、常にピックアップローラ401から用紙のピックアップが可能に構成されている。ピックアップローラ401によって給紙される用紙は、垂直搬送部160によって位置決めローラ161のニップまで搬送される。
用紙後処理装置500は、パンチ、整合、ステイプル、仕分けなどの所定の処理を行うもので、この実施形態ではそれらの機能のために、パンチ501、ステイプルトレイ(整合トレイ)502、ステイプラ503、およびシフトトレイ504を備えている。
そして、画像形成装置本体100から用紙後処理装置500に搬入された用紙は、孔明けを行う場合にはパンチ501で1枚ずつ孔明けが行われ、その後、特に処理する必要がなければ、プルーフトレイ505へ送出される。ソート、スタック、および仕分けを行う場合には、それぞれシフトトレイ504に排紙される。
仕分けは、この実施形態は、シフトトレイ504が用紙搬送方向に直交する方向に所定量往復動することにより行われる。このほかに、用紙搬送路で用紙を用紙搬送方向と直交する方向に移動させて仕分けを行うこともできる。
整合する場合には、必要に応じて孔明けが行われた用紙が下搬送路506に導かれ、ステイプルトレイ502において、後端フェンスで用紙搬送方向と直交する方向が整合され、ジョガーフェンスで用紙搬送方向と平行な方向の整合が行われる。綴じが行われる場合には、整合された用紙束の所定位置、例えば角部、中央2個所など所定の位置がステイプラ503によって綴じられ、放出ベルトによってシフトトレイ504に排紙される。
画像読取装置200は、ADF300によってコンタクトガラス201上に搬送されて停止した原稿の下面の画像を読み取り、その読み取った画像データを記憶装置に一旦記憶する。そして、画像形成装置本体100による画像形成時に、画像書き込み部110によって記憶装置からその画像データが読み出され、その画像データに応じてレーザダイオードの発光を変調し、帯電された感光体ドラム121の表面に光書き込みが行われる。
ADF300は、画像読取装置200の後述するコンタクトガラスの設置面に開閉可能に取り付けられており、読取対象である原稿を覆って押さえる圧板の役目も兼ねている。ADFを装着しない場合は、コンタクトガラスの設置面に圧板を開閉可能に取り付ける。
このADF300は、原稿台301上にセットされた原稿束20Sの最上位の原稿から1枚ずつ、給紙ローラ302によって順次給送し、それを搬送ローラ303及び搬送ベルト304によってコンタクトガラス上の読取位置へ搬送する。読み取り後の原稿は、搬送ベルト304及び排出ローラ対305によって、上部排紙トレイ又は側部排紙トレイ307に排出される。
画像読取装置200内には、図16に示すように、上面に原稿20を載置するコンタクトガラス201を備えている。その下側に、原稿露光用の光源1及び第1反射ミラー202を搭載した第1キャリッジ205と、第2反射ミラー203及び第3反射ミラー204を搭載した第2キャリッジ206とを備えている。この実施形態では、光源1としてキセノンランプ又は蛍光灯を使用している。
この画像読取装置200はさらに、第3反射ミラー204で反射された光を、前述した光電変換装置3の受光素子8上に結像させるためのレンズユニット207を備えている。
光電変換装置3で読み取った1ラインごとの各画素出力値からなる画像データは、信号線209を通して処理記憶部210へ送られ、黒シェーディング補正及びシェーディング補正等が行われた後、記憶装置(画像メモリ)に記憶される。
この画像読取装置200は、シェーディング補正用データを生成するために用いる基準白板等の基準濃度を有する基準部材208を、コンタクトガラス201の端部に隣接して設けている。この基準部材208を読み取ったときのデータに基づいて、原稿読取時の1ラインごとの各画素の白レベルが均一になるように、各画素データのゲインを調整するのがシェーディング補正である。これは公知技術であり、この発明には直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
なお、図示はしていないが、コンタクトガラス201の端部に隣接してシートスルー読取用スリットも備えることができる。
このように構成された画像読取装置200において、コンタクトガラス201上に手操作により、あるいはADF300によって原稿20がセットされ、図示していない読取開始ボタンが押されると、前述したように黒レベルを取得した後、原稿読取を開始する。
そのとき、第1キャリッジ205および第2キャリッジ206が、図示しないステッピングモータによって、矢示A方向(副走査方向)に移動して原稿20を走査する。その際、コンタクトガラス201から受光素子8の受光面までの光路長を一定に維持するために、第2キャリッジ206は第1キャリッジ205の1/2の速度で移動する。
同時に、コンタクトガラス201上にセットされた原稿20の下面である画像面が、第1キャリッジ205の光源1によって照明(露光)される。その画像面からの反射光が、第1キャリッジ205の第1反射ミラー202、第2キャリッジ206の第2反射ミラー203及び第3反射ミラー204によって順次反射される。そして、第3反射ミラー204による反射光束が、レンズユニット207によって集束され、光電変換装置3の1ライン分の各受光素子8上に結像される。
それによって、前述したように、各受光素子8は入射する光の強度に応じた電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を光電変換装置3内で電圧に変換し、さらにデジタル値に変換して、1ライン分ずつの画像データとして処理記憶部210へ送る。
シートスルー読取用スリットを設けた場合には、ADF300によって原稿を自動給送して、その原稿がシートスルー読取用スリットを通過する際に、その画像を読み取ることができる。この読取モードをシートスルーモードという。
このシートスルーモードの時には、第1キャリッジ205および第2キャリッジ206がシートスルー読取用スリットの下側へ移動して停止する。
そして、ADF300によって自動給送され、シートスルー読取用スリット上を通過する原稿の画像面を、光源1によって照明する。その画像面からの反射光を、第1反射ミラー202、第2反射ミラー203及び第3反射ミラー204によって順次反射し、レンズユニット207よって受光素子8上に結像させる。
このように構成した画像形成装置は、前述したこの発明の実施形態である画像読取装置を備えているので、原稿のコピー画像を形成する際、生産性を低下させることなく、原稿読み取りごとに適切な黒レベルデータを生成することができる。そのため、ノイズの影響をキャンセルして常に高精度な黒シェーディング補正を行って、縦スジの発生を抑えた高画質な画像を形成することができる。
以上、この発明による光電変換装置、画像読取装置及び画像形成装置の各実施形態について説明したが、それらの各部の具体的な構成、処理の内容、データの形式等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
また、以上説明してきた各実施形態の構成は、適宜追加、変更、一部の省略等を行うことができ、また、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
1:光源 2:光源制御部 3:光電変換装置 4:タイミング信号生成部
5:圧板開閉検知部 7:黒シェーディング補正部
8:受光素子(フォトダイオード) 9:画素信号生成回路 10:電荷検出部
11:増幅器 12:A/D変換器 13:RS(リセット)ゲート
14:コンデンサ(電荷検出用) 15:PT(電荷転送)ゲート
16:モード切替手段 17:入光検知手段 18:メモリ
20:原稿 20S:原稿束
100:画像形成装置本体 110:画像書き込み部 120:作像部
121:感光体ドラム 130:定着部 140:両面搬送部
150:給紙部 160:垂直搬送部 170:手差し部
200:画像読取装置 201:コンタクトガラス 202:第1反射ミラー
203:第2反射ミラー 204:第3反射ミラー 205:第1キャリッジ
206:第2キャリッジ 207:レンズユニット 208:基準部材
209:信号線 210:処理記憶部
300:自動原稿給送装置(ADF) 400:大容量給紙装置
500:用紙後処理装置
特開2001−339643号公報

Claims (10)

  1. 入射する光の強度に応じた電荷を発生して蓄積する受光素子と、該受光素子で蓄積した電荷を電圧に変換する電荷検出部とを有する光電変換装置において、
    入射する光の強度に応じた信号を画素毎に出力する通常出力モードと、入射する光とは無関係な黒レベルの信号を画素毎に出力するダミー黒レベル出力モードとを有し、
    前記通常出力モードでは、前記電荷検出部をリセットし、前記受光素子に蓄積された電荷を該リセットされた電荷検出部に転送して電圧に変換した信号を出力し、
    前記ダミー黒レベル出力モードでは、前記電荷検出部をリセットし、前記通常出力モードにおける電荷転送期間に相当する期間に、前記受光素子に蓄積された電荷を該リセットされた前記電荷検出部に転送せずに、該電荷検出部を再度リセットした信号を黒レベルの信号として画素毎に出力することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記受光素子が所定画素数分だけ直線状に配列され、その各受光素子ごとに前記電荷検出部を有することを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光電変換装置において、
    前記電荷検出部をリセットするタイミングと、前記受光素子に蓄積された電荷を前記電荷検出部に転送するタイミングとを、それぞれ制御する信号を生成するタイミング信号生成部を有することを特徴とする光電変換装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の光電変換装置と、読取対象を照明する光源と、該光源によって照明された前記読取対象からの反射光を前記受光素子に入射させる光学系とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
  5. 前記受光素子に光が入射しているか否かによって、入射している場合は前記通常出力モードに、入射していない場合は前記ダミー黒レベル出力モードに、前記光電変換装置の出力モードを切り替える出力モード切替手段を有することを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 請求項5に記載の画像読取装置において、
    読取対象を覆って押さえる圧板を開閉可能に備え、
    前記出力モード切替手段は、前記受光素子に光が入射しているか否かを、前記圧板の開閉状態によって判断することを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項5に記載の画像読取装置において、
    前記光源の点灯及び消灯を制御する光源制御部を備え、
    前記出力モード切替手段は、前記受光素子に光が入射しているか否かを、前記光源制御部からの前記光源の点灯及び消灯を制御する信号によって判断することを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項5に記載の画像読取装置において、
    読取対象を覆って抑える開閉可能な圧板と、前記光源の点灯及び消灯を制御する光源制御部とを備え、
    前記出力モード切替手段は、前記受光素子に光が入射しているか否かを、前記圧板の開閉状態と、前記光源制御部からの前記光源の点灯及び消灯を制御する信号とによって判断することを特徴とする画像読取装置。
  9. 前記出力モード切替手段は、前記受光素子に光が入射しているか否かを、該光電変換装置から前記通常出力モードで出力される信号のレベルが、予め設定した閾値の範囲内か否かによって判断することを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  10. 請求項4から9のいずれか一項に記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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