JP6088484B2 - コーティング組成物及びその製造方法、並びに、プラスチックレンズ及びその製造方法 - Google Patents

コーティング組成物及びその製造方法、並びに、プラスチックレンズ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材とハードコート層との密着性に優れ、さらに耐擦傷性に優れた、光硬化性のコーティング組成物及びその製造方法、並びに、上記コーティング組成物を用いて得られるプラスチックレンズ及びその製造方法に関する。
プラスチックレンズは、ガラスと比べて軽量で耐衝撃性に優れているが、表面硬度が不十分であるため表面を種々のハードコート膜で被覆して耐摩耗性を向上させている。
ハードコート膜を成膜するコーティング液の硬化方法としては、大きく分けて熱硬化、紫外線硬化に大別できるが、熱硬化では高い耐摩耗性改善効果が得られるものの、硬化処理時間が長く、ポットライフが短いという欠点がある。
また、プラスチックレンズが眼鏡レンズの場合、従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材に対応でき、さらに耐擦傷性及び密着性を両立させることができるコーティング液が存在していない。そのため基材に応じて、例えばプライマー層を設けるあるいは基材をアルカリ洗浄する等の膜構成や、コーティング液の樹脂組成等を変えているのが現状である。
一方、紫外線硬化では、硬化処理時間が短く、生産性が高い反面、耐摩耗性が熱硬化に劣る傾向にある。とりわけ、生産性の利点から、様々な光硬化性コーティング液の組成が提案されているが、耐擦傷性と種々の基材に対する密着性との両立は困難である。加えて、ラジカル硬化では、硬化時に酸素阻害の影響があり、窒素雰囲気下においても十分な膜硬度が得られていない。
上記状況の中、種々の基材に対して優れた耐擦傷性及び密着性を示すことができる光硬化性コーティング液が検討され、様々な組成が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また上記とは別に、デンドリマーの特性に着目し、高硬化性の塗膜を成膜する硬化性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4)。
特開2005−343119号公報 特開2010−031090号公報 特開平08−302284号公報 特開平11−60540号公報
上記特許文献1〜3のコーティング液は、基材とハードコート膜との密着性及び表面硬度が改善されているものの、耐擦傷性及び密着性の両立という点で満足できるものでなく、さらにラジカル硬化での酸素阻害による問題、熱硬化に比べハードコート膜の硬度が劣るという問題、カチオン硬化はラジカル硬化に比べ硬化時間が長いという問題を解決するまでには至っていない。
また、上記特許文献4の硬化性樹脂組成物は、基材に対する塗膜との密着性について、従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材に対応されておらず、さらに主成分であるデンドリマーに芳香環が含まれるため、紫外線照射時にハードコート膜が黄変して透明性が損なわれてしまい、硬化性樹脂組成物の用途が制限される。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、紫外線照射時の酸素阻害を抑制し、硬化時間を短縮して硬化収縮を抑え、従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材に対する優れた密着性と、優れた耐擦傷性とを両立できるコーティング組成物及びその製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材に対するハードコート層の優れた密着性と、優れた耐擦傷性とを両立したプラスチックレンズ及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、特定のアクリレート化合物及び樹枝状脂肪族化合物を用いるコーティング組成物により、また上記コーティング組成物を硬化させて形成されたハードコート層を基材上に設けたプラスチックレンズにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記のコーティング組成物及びその製造方法、並びに、プラスチックレンズ及びその製造方法を提供する。
1. 下記(A)成分25〜95質量%、下記(B)成分5〜75質量%及び下記(C)成分0〜40質量%からなるアクリレート成分を含有するコーティング組成物。
(A)成分:1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物
(B)成分:アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物
(C)成分:1分子中に2個のアクリレート基を含む二官能アクリレート化合物
2. 前記(A)成分として、1分子中に3個以上のアクリレート基、さらに水酸基を含有する多官能アクリレート化合物を含む、前記1に記載のコーティング組成物。
3. 前記(B)成分が、デンドリマー又はハイパーブランチポリマーである、前記1又は2に記載のコーティング組成物。
4. 前記アクリレート成分100質量部に対し、さらに(D)成分として金属酸化物を5〜180質量部含有する、前記1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。
5. 前記アクリレート成分が、前記(A)成分30〜70質量%、前記(B)成分15〜50質量%及び前記(C)成分0〜35質量%からなるアクリレート成分である、前記4に記載のコーティング組成物。
6. 少なくとも下記(A)成分、下記(B)成分及び下記(D)成分を用いるコーティング組成物の製造方法であって、前記(D)成分をシランカップリング剤で被覆する被覆工程と、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記被覆工程で得られたシランカップリング剤で被覆された(D)成分を混合する混合工程と、を含むコーティング組成物の製造方法。
(A)成分:1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物
(B)成分:アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物
(D)成分:金属酸化物
7. 前記(A)成分及び前記(B)成分の合計100質量部に対し、前記(D)成分を5〜180質量部配合し、かつ前記(A)成分を30〜70質量%及び前記(B)成分を30〜70質量%の割合で配合する、前記6に記載のコーティング組成物の製造方法。
8. 少なくとも前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(D)成分、さらに下記(C)成分を用い、前記混合工程が、前記(A)成分、前記(B)成分、前記被覆工程で得られたシランカップリング剤で被覆された(D)成分、及び前記(C)成分を混合する工程である、前記6に記載のコーティング組成物の製造方法。
(C)成分:1分子中に2個のアクリレート基を含む二官能アクリレート化合物
9. 前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分の合計100質量部に対し、前記(D)成分を5〜180質量部配合し、かつ前記(A)成分を30〜70質量%、前記(B)成分を15〜35質量%及び前記(C)成分を15〜35質量%の割合で配合する、前記8に記載のコーティング組成物の製造方法。
10. 基材上にハードコート層を有するプラスチックレンズであって、前記ハードコート層が、前記1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物、又は、前記6〜9のいずれかに記載の製造方法により得られたコーティング組成物を硬化させて形成されたハードコート層であるプラスチックレンズ。
11. 下記(A)成分及び下記(B)成分を含有するコーティング組成物を基材の表面に塗布する工程と、紫外線を照射することにより、塗布した前記コーティング組成物を硬化させてハードコート層を形成する工程と、を有するプラスチックレンズの製造方法。
(A)成分:1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物
(B)成分:アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物
12. 前記コーティング組成物が、前記1〜5のいずれかに記載のコーティング組成物、又は、前記6〜9のいずれかに記載の製造方法により得られたコーティング組成物である、前記11に記載のプラスチックレンズの製造方法。
本発明のコーティング組成物は、紫外線照射時の硬化収縮を最大限に抑え、酸素阻害を抑制することができ、また熱硬化に劣らない高硬度を有し、かつ従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材、例えば1.50程度の屈折率から1.67以上の高屈折率を示す各々の基材に対する優れた密着性と、優れた耐擦傷性とを両立したハードコート膜を短時間で成膜することができる。
また、本発明のプラスチックレンズは基材上のハードコート層を、紫外線照射時の硬化収縮を最大限に抑え、酸素阻害を抑制して成膜することができる。また本発明のプラスチックレンズは、熱硬化に劣らない高硬度を有し、かつ従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材、例えば1.50程度の屈折率から1.67以上の高屈折率を示す各々の基材に対する優れた密着性と、優れた耐擦傷性とを両立したハードコート層を有するプラスッチクレンズである。さらに、本発明のプラスチックレンズの製造方法によれば、ハードコート層を短時間で成膜するこができるため、生産性よくプラスチックレンズを製造することができる。
[コーティング組成物]
本発明のコーティング組成物は、下記(A)成分25〜95質量%、下記(B)成分5〜75質量%及び下記(C)成分0〜40質量%からなるアクリレート成分を含有するものである。
(A)成分:1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物
(B)成分:アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物
(C)成分:1分子中に2個のアクリレート基を含む二官能アクリレート化合物
〈(A)成分:1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物〉
本発明において、ハードコート膜の密着性及び耐擦傷性の観点から、(A)成分として1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物が用いられる。該多官能アクリレート化合物を用いることにより、ハードコート膜を高硬度とすることができ、また(B)成分と併用することにより密着性及び耐擦傷性をより向上させることができる。
(A)成分は、ハードコート膜の耐候性の観点から芳香環を含まない、脂肪族多官能アクリレート化合物であることが好ましい。
(A)成分としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。また、上記化合物のアルキル変性(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレートや、上記以外の脂肪族ポリオールの(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記多官能アクリレート化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記のなかでもジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトール(メタ)アクリレートが好ましい。
また、ハードコート膜の透明性及び可とう性の観点から、(A)成分として、1分子中に3個以上のアクリレート基、さらに水酸基を含有する多官能アクリレート化合物を含むことが好ましい。
上記水酸基を含有する多官能アクリレート化合物の含有割合としては、(A)成分中好ましくは30〜80モル%であり、より好ましくは40〜70モル%である。上記含有割合が30モル%以上であればハードコート膜にくもりが生じず、良好な透明性とすることができ、80モル%以下であれば架橋密度の高い高硬度な膜を形成できる。
(A)成分として、上記水酸基を含有する多官能アクリレート化合物を単独で使用してもよく、また水酸基を含有しない多官能アクリレート化合物と上記水酸基を含有する多官能アクリレート化合物とを併用してもよい。
例えば、水酸基を有する多官能アクリレート化合物と、該多官能アクリレート化合物の水酸基がアクリレート基に置換された、水酸基を含有しない多官能アクリレート化合物との混合物として市販されているものが入手可能である。
また、(A)成分の分子量としては、好ましくは200〜1,500であり、より好ましくは250〜1,000である。
〈(B)成分:アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物〉
本発明において、ハードコート膜の密着性及び耐擦傷性の観点から、(B)成分としてアクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物が用いられる。該樹枝状脂肪族化合物であれば、短時間で硬化反応が進行するため、紫外線硬化時の酸素阻害の影響を受けずに高硬度のハードコート膜を成膜することができ、また硬化収縮を抑えて密着性を向上させることができる。さらに、(B)成分は芳香環を含まないため、紫外線照射時に黄変することなく、またハードコート膜を透明性及び耐候性に優れたものとすることができる。
(B)成分のアクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物は、芳香環を含まない樹枝状に枝分かれした脂肪族化合物であり、樹枝状であることにより分子末端に多くのアクリレート基を有することができるため高い反応性を示すものである。
また、(B)成分はアクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物であれば特に制限はなく、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。上記のような樹枝状脂肪族化合物のなかでも、デンドリマー又はハイパーブランチポリマーが好ましい。デンドリマーは高い規則性で分岐されたポリマーであり、ハイパーブランチポリマーは低い規則性で分岐されたポリマーであって、直鎖状の高分子に比べ低粘度で溶剤溶解性に優れる。
(B)成分として用いることができるデンドリマーとしては、大阪有機化学工業社製のビスコート#1000及びビスコート#1020(商品名)等を入手することができる。このビスコート#1000及びビスコート#1020は、末端にアクリレート基を有する多分岐(デンドリマー型)ポリエステルアクリレートを主成分とするものである。また、ビスコート#1000は分子量1,000〜2,000程度であり、ビスコート#1020は分子量1,000〜3,000程度である。
(B)成分として用いることができるハイパーブランチポリマーとしては、大阪有機化学工業社製のSTAR−501(SIRIUS−501、SUBARU−501)(商品名)等を入手することができる。このSTAR−501は、ジペンタエリスリトールをコアとするものであり、末端にアクリレート基を有する多分岐(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)連結型)ポリアクリレートを主成分とするものである。また、STAR−501は分子量16,000〜24,000程度である。
〈(C)成分:二官能アクリレート化合物〉
また、本発明のコーティング組成物には、ハードコート膜の柔軟性を持たせる観点から、アクリレート成分として上記(A)成分及び(B)成分に加え、(C)1分子中に2個のアクリレート基を含む二官能アクリレート化合物を含有させることができる。
二官能アクリレート化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、クリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記二官能アクリレート化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
〈(D)成分:金属酸化物〉
本発明のコーティング組成物において、耐擦傷性をより向上させる観点から、(D)金属酸化物を含有させてもよい。
(D)成分としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化鉄、変成された酸化ジルコニウム−酸化第二スズ複合体ゾル等の微粒子が挙げられる。上記金属酸化物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ハードコート膜中で偏在することを抑制するために金属酸化物は、シリカゾル及びジルコニアゾル等のゾル状のものが好ましい。
また、(D)金属酸化物を含有させる場合、金属酸化物をシランカップリング剤で被覆したものを含有させることが好ましい。シランカップリング剤で被覆した金属酸化物を用いることにより、ハードコート膜の透明性及び密着性が良好となる。
シランカップリング剤としては、(メタ)アクリロキシ基等の官能基を有するシランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤として具体的には、メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シランカップリング剤の使用量は、(D)金属酸化物に対して好ましくは1.5〜10質量%であり、より好ましくは3〜8質量%である。1.5質量%以上であれば(A)及び(B)成分との相溶性が良好であり、10質量%以下であれば膜硬度を損なうことがない。
〈含有割合〉
アクリレート成分として用いられる前記(A)多官能アクリレート化合物、(B)樹枝状脂肪族化合物、(C)二官能アクリレート化合物の含有割合は、(D)金属酸化物の使用の有無によって次のとおりである。
コーティング組成物に(D)成分を含有させない場合、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有割合は、(A)成分25〜95質量%、(B)成分5〜75質量%及び(C)成分0〜40質量%であり、好ましくは(A)成分25〜90質量%、(B)成分5〜70質量%及び(C)成分5〜40質量%であり、より好ましくは(A)成分40〜80質量%、(B)成分10〜30質量%及び(C)成分10〜30質量%である。(B)成分が5質量%以上であれば含有させた効果を発揮させることができ、(B)成分が75質量%以下であれば密着性が良好である。また、(C)成分が40質量%以下であれば膜硬度を損なうことはない。
また、上記(D)成分を含有させない場合において、(C)成分の含有割合が0質量%のとき(A)成分及び(B)成分の含有割合は、密着性及び耐擦傷性並びに成膜性の観点から、好ましくは(A)成分30〜95質量%、(B)成分5〜70質量%であり、より好ましくは(A)成分40〜70質量%、(B)成分30〜60質量%であり、さらに好ましくは(A)成分50〜60質量%、(B)成分40〜50質量%である。
また、コーティング組成物に(D)成分を含有させる場合、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有割合は、好ましくは(A)成分30〜70質量%、(B)成分15〜50質量%及び(C)成分0〜35質量%であり、より好ましくは(A)成分30〜70質量%、(B)成分15〜35質量%及び(C)成分15〜35質量%であり、さらに好ましくは(A)成分35〜65質量%、(B)成分20〜35質量%及び(C)成分15〜30質量%である。(D)成分を含有させる場合(B)成分の含有割合が15質量%以上であれば含有させた効果を発揮させることができ、(B)成分が50質量%以下であればハードコート膜にくもりが生じず良好な透明性とすることができる。また、(C)成分が35質量%以下であれば膜硬度を損なうことはない。
また、上記(D)成分を含有させる場合において、(C)成分の含有割合が0質量%のとき(A)成分及び(B)成分の含有割合は、密着性及び耐擦傷性並びに成膜性の観点から、好ましくは(A)成分30〜70質量%、(B)30〜70質量%であり、より好ましくは(A)成分50〜60質量%、(B)40〜50質量%である。
(D)成分の含有割合は、上記アクリレート成分100質量部に対し、好ましくは5〜180質量部であり、より好ましくは60〜150質量部である。(D)成分の含有割合が5質量部以上であれば含有させた効果を発揮させることができ、180質量部以下であればハードコート膜の可とう性を持たせ、耐熱性が損なわれることがない。
〈添加剤〉
本発明のコーティング組成物には、所望により、より短時間でコーティング組成物を硬化させるために反応開始剤を添加することができる。また、コーティング組成物塗布時における濡れ性を向上させ、硬化膜の平滑性を向上させる目的で各種の有機溶剤やレベリング剤を添加することもできる。さらに、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等も硬化膜の物性に影響を与えない限り添加することも可能である。
[コーティング組成物の製造方法]
本発明のコーティング組成物は、前記(A)成分及び(B)成分、さらに必要に応じて(C)成分、(D)成分並びに添加剤を混合撹拌することにより製造することができる。混合撹拌する際に、有機溶媒を使用してもよく、具体的には、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を使用してもよい。
また本発明はコーティング組成物の製造方法として、前記(A)成分、(B)成分、及び(D)成分を用い、(D)成分をシランカップリング剤で被覆する被覆工程と、(A)成分、(B)成分及び前記被覆工程で得られたシランカップリング剤で被覆された(D)成分を混合する混合工程と、を含む製造方法を提供する。
さらに、前記(C)成分を用いるコーティング組成物の製造方法は、上記混合工程において(A)成分、(B)成分、前記被覆工程で得られたシランカップリング剤で被覆された(D)成分、及び(C)成分を混合すればよい。
上記被覆工程は、(D)金属酸化物とシランカップリング剤と混合撹拌することによって行われるが、撹拌が不十分であるとハードコート膜の透明性が損なわれるため均一になるまで撹拌する。
また、上記被覆工程を行う際に有機溶媒を使用してもよく、具体的には、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を使用してもよい。さらに、被覆工程を行った後に被覆された金属酸化物を含む溶液をフィルターろ過してもよい。
上記混合工程は、(A)成分、(B)成分及び被覆された(D)金属酸化物を混合撹拌することによって行われ、各成分の配合の順番に特に制限はない。
また、(C)成分を含有させる場合も同様に、上記混合工程において(A)成分、(B)成分、(C)成分及び被覆された(D)金属酸化物を混合撹拌することによって行われ、各成分の配合の順番に特に制限はない。
さらに、上記混合工程を行った後、必要に応じレベリング剤及び反応開始剤等の添加物を添加し、撹拌、混合してコーティング組成物とすることができる。
本発明のコーティング組成物は、紫外線照射時の硬化収縮を最大限に抑え、酸素阻害を抑制することができ、基材に対し高硬度で密着性のあるハードコート膜を短時間で成膜することができる。また、様々な種類の材料からなるプラスチック基材、例えば1.50程度の屈折率から1.67以上の高屈折率を示す各々の基材においても本発明の効果が奏され、さらに紫外線照射時に黄変することなく、ハードコート膜の透明性及び耐候性に優れるため、特に眼鏡レンズのハードコート膜を成膜するコーティング組成物として好適である。
[プラスチックレンズ及びその製造方法]
また本発明は、基材上にハードコート層を有するプラスチックレンズを提供するものであり、上記ハードコート層は、前述のコーティング組成物を硬化させて形成されたものである。なお本明細書において、前述のコーティング組成物の説明におけるハードコート膜と、上記ハードコート層とは同義である。
また、本発明のプラスチックレンズの製造方法は、前述のコーティング組成物を基材の表面に塗布する工程と、紫外線を照射することにより、塗布したコーティング組成物を硬化させてハードコート層を形成する工程と、を有する製造方法である。
コーティング組成物を基材の表面に塗布する方法としては、ディッピング法、スピンコーティング法、スプレー法等、通常行われる方法が適用できるが、面精度及び塗布の速さの面からスピンコーティング法が特に望ましい。
紫外線を照射することによるコーティング組成物の硬化において、高圧水銀灯、メタルハイドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯等の各種紫外線ランプ、レーザー光等を用いることができる。紫外線照射量は、光源の種類により異なるが、例えば、100〜3,000mJ/cm2が好ましく、さらに100〜2,000mJ/cm2がより好ましい。
また上記紫外線照射は、例えば窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行ってもよいが、本発明におけるコーティング組成物であれば、不活性ガス雰囲気下でなくとも酸素に阻害されずに硬化させることができる。
上記ハードコート層の厚みは、通常数μm程度であり、プラスチックレンズの表面硬度向上の観点から、好ましくは0.1〜10μmである。
本発明のプラスチックレンズに用いられる基材は、特に制限なく様々な種類の材料からなるプラスチック基材を用いることできる。プラスチック基材の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、エピチオ樹脂、アクリル樹脂、アリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂等が挙げられる。
さらに、前記コーティング組成物を基材に塗布する前に、基材に、酸、アルカリ、各種有機溶剤による化学的処理、プラズマ、紫外線等による物理的処理、各種洗剤を用いる洗剤処理、サンドブラスト処理、さらには各種樹脂を用いたプライマー処理を施してもよい。これら処理を施すことによって、基材とハードコート層との密着性等をさらに向上させることができる。
また、前記コーティング組成物を基材に塗布し硬化して、ハードコート層を形成した後、ハードコート層の上に真空蒸着法やスパッタリング等の物理気相蒸着法等にて、無機酸化物、有機化合物を原料とした反射防止膜を設けることができる。また、さらに反射防止膜上に、例えば撥水性、帯電防止性、防曇性等の種々の機能性膜を、間接的又は直接的に、また組み合わせて付与することもできる。
実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
また、実施例及び比較例において、下記の材料を使用した。
(A)多官能アクリレート化合物
・V300(商品名ビスコート#300、大阪有機化学工業株式会社製)
[ペンタエリスリトールアクリレート(テトラアクリレート35〜40%、及びトリアクリレート〈1分子中水酸基1個〉40〜45%の混合物)]
・M−306(商品名M−306、東亜合成株式会社製)
[ペンタエリスリトールアクリレート(トリアクリレート〈1分子中水酸基1個〉65〜70%含有する混合物)]
・V295(商品名ビスコート#295、大阪有機化学工業株式会社製)
[トリメチロールプロパントリアクリレート]
・DPHA
[ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート]
・V802(商品名ビスコート#802、大阪有機化学工業株式会社製)
[トリペンタエリスリトールアクリレート(1分子中水酸基1個含有する分子を含む混合物)]
・M−313(商品名M−313、東亜合成株式会社製)
[イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性アクリレート(ジアクリレート及びトリアクリレートの混合物)]
(B)樹枝状脂肪族化合物
・SIRIUS(商品名SIRIUS−501、大阪有機化学工業株式会社製)
・V1000(商品名ビスコート#1000、大阪有機化学工業株式会社製)
(C)二官能アクリレート化合物
・DA−920(商品名DA−920、ナガセケムテックス株式会社製)
[ポリプロピレングリコールグリシジルエーテルのジアクリレート]
・M−215(商品名M−215、東亜合成株式会社製)
[イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート]
(D)金属酸化物
・シリカゾル(商品名PGM−ST、日産化学工業株会社製)
・ジルコニアゾル(商品名HZ−407MH、日産化学工業株式会社製)
(その他)
比較材料として次の硬化性化合物を用いた。
・KBM−403(商品名KBM−403、信越化学工業株式会社)
「γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン」
[実施例1〜32][比較例1〜6]
前記の材料を用い、表1又は2に示す配合割合でコーティング組成物溶液を製造した。コーティング組成物溶液の製造方法としては、(D)金属酸化物の有無によって次の手順で行った。
((D)金属酸化物を用いない場合)
ガラス製容器に、溶媒として1−メトキシ−2−プロパノール、(A)多官能アクリレート化合物、(B)樹枝状脂肪族化合物を配合し、さらに(C)二官能アクリレート化合物は用いる場合に配合し、撹拌した。その後、レベリング剤(商品名:Y−7006、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサン コポリマー 東レダウコーニング株式会社製)及び反応開始剤(商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)を添加し、撹拌してコーティング組成物溶液を製造した。
((D)金属酸化物を用いる場合)
ガラス製容器に、溶媒として1−メトキシ−2−プロパノール、(D)金属酸化物とシランカップリング剤(商品名:KBM−503、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、信越化学工業株式会社製)を入れ、55℃、450rpmで撹拌し、(D)金属酸化物にシランカップリング剤を被覆させた。
被覆された金属酸化物を含む溶液を、濾過径5μmのフィルターでろ過した後、これに(A)多官能アクリレート化合物、(B)樹枝状脂肪族化合物を配合し、さらに(C)二官能アクリレート化合物は用いる場合にこの段階で配合し、撹拌した。その後、レベリング剤(商品名:Y−7006、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサン コポリマー 東レダウコーニング株式会社製)及び反応開始剤(商品名:IRGACURE184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)を添加し、撹拌してコーティング組成物溶液を製造した。
<評価方法>
上記実施例及び比較例で得られたコーティング組成物溶液(コーティング液)を用い、下記の方法によりレンズ基材上にハードコート層を成膜し、密着性及び耐擦傷性について評価した。評価結果を表1又は2に示す。
(ハードコート層の成膜)
レンズ基材として、屈折率1.50(材料:ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂)、屈折率1.53(材料:ポリウレタンウレア樹脂)、屈折率1.58(材料:ポリカーボネート樹脂)、屈折率1.60(材料:チオウレタン系樹脂)、屈折率1.67(材料:チオウレタン系樹脂)を用い、それぞれの基材に得られたコーティング液をスピンコーター(ミカサ株式会社製)で塗布した。
機種名F300S(フュージョン・UVシステムズ製)を用い、コーティング液を塗布した基材に紫外線を照射し、コーティング液を硬化させハードコート層を成膜して、基材上にハードコート層を有するプラスチックレンズを製造した。
なお、紫外線照射時において、窒素パージを行う場合と窒素パージを行なわない場合の両条件でそれぞれ行い、またハードコート層の厚みを3μmとした。
(密着性の評価)
ハードコート層に1.5mm間隔で100目クロスカットし、このクロスカットしたところに粘着テープ(登録商標:セロファンテープ、ニチバン株式会社製)を強く貼り付けた後、粘着テープを急速に剥がした後のハードコート層の剥離の有無を調べた。
全く剥がれないものは100/100として、全て剥がれたものは0/100として評価した。
(耐擦傷性の評価)
スチールウール#0000でハードコート層の表面を1kgの荷重をかけて前後に20往復擦り、傷のつきにくさを目視で判断した。判定基準は以下のとおり。
○.ほとんど傷がつかない
△.10本未満の傷が入る
×.10本以上の傷が入る
Figure 0006088484
Figure 0006088484
実施例1〜32において得られたプラスチックレンズは、基材とハードコート層との密着性及び耐擦傷性に優れることから、本発明のコーティング組成物は、様々な種類の材料からなるプラスチック基材であっても優れた密着性及び耐擦傷性効果を有することがわかる。
実施例1〜32と比較例4とにおいて得られたプラスチックレンズの比較から、本発明のコーティング組成物は、熱硬化に劣らない高い表面硬度を有し、また比較例2及び3から(B)成分を用いない場合、窒素パージの有無によって表面高度に差がでることがわかるが、本発明のコーティング組成物は、窒素パージの有無に関わらず密着性及び耐擦傷性に優れることから、酸素阻害を抑制していることがわかる。
さらに、比較例5から、(A)成分と(B)成分との含有割合が本発明の範囲外であると、優れた密着性及び耐擦傷性の効果が得られず、また全ての基材に対し効果を得ることができず、比較例6にいたっては紫外線照射時にクラックが発生し、コーティング層として使用できないものとなった。
本発明のコーティング組成物は、紫外線照射時の硬化収縮を最大限に抑え、酸素阻害を抑制することができ、従来からある様々な種類の材料からなるプラスチック基材、例えば屈折率1.50程度の屈折率から1.67以上の高屈折率を示す各々の基に対し、高硬度で密着性のあるハードコート膜を短時間で成膜することができることから、特に眼鏡レンズのハードコート層を成膜するコーティング組成物として好適である。

Claims (11)

  1. 下記(A)成分25〜95質量%、下記(B)成分5〜75質量%及び下記(C)成分0〜40質量%からなるアクリレート成分を含有するプラスチックレンズ用コーティング組成物。
    (A)成分:分子量200以上1,000未満の、1分子中に3個以上のアクリレート基を含む多官能アクリレート化合物
    (B)成分:分子量1,000以上の、アクリレート基を末端に有する樹枝状脂肪族化合物
    (C)成分:1分子中に2個のアクリレート基を含む二官能アクリレート化合物(ただし、上記(B)成分を除く)
  2. 前記(A)成分として、1分子中に3個以上のアクリレート基、さらに水酸基を含有する多官能アクリレート化合物を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
  3. 前記(B)成分が、デンドリマー又はハイパーブランチポリマーである、請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
  4. 前記アクリレート成分100質量部に対し、さらに(D)成分として金属酸化物を5〜180質量部含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。
  5. 前記アクリレート成分が、前記(A)成分30〜70質量%、前記(B)成分15〜50質量%及び前記(C)成分0〜35質量%からなるアクリレート成分である、請求項4に記載のコーティング組成物。
  6. 前記アクリレート成分が、前記(A)成分25〜90質量%、前記(B)成分5〜70質量%及び前記(C)成分5〜40質量%からなるアクリレート成分である、請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング組成物。
  7. 前記プラスチックレンズの材料は、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかに記載のコーティング組成物。
  8. 眼鏡レンズ用である、請求項1〜7のいずれかに記載のコーティング組成物。
  9. 基材上にハードコート層を有するプラスチックレンズであって、前記ハードコート層が、請求項1〜のいずれかに記載のコーティング組成物を硬化させて形成されたハードコート層であるプラスチックレンズ。
  10. 前記基材は、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項9に記載のプラスチックレンズ。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のコーティング組成物を基材の表面に塗布する工程と、紫外線を照射することにより、塗布した前記コーティング組成物を硬化させてハードコート層を形成する工程と、を有するプラスチックレンズの製造方法。
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