JP6085870B2 - モータ用ボビン - Google Patents

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Description

本発明はモータ用ボビン、さらに詳しくは、たとえばハイブリッドカーや電気自動車等のモータジェネレータを構成するモータステータ等において、巻線が巻回された状態で磁心巻き線等のコア材に嵌入されるモータ用のボビンに関する。
ハイブリッドカーや電気自動車には、電気モータ及び発電機として選択的に機能するモータジェネレータが搭載される。かかるモータジェネレータは、たとえば、軸心まわりに回転可能に支持された出力軸に固定された円柱状のロータと、該ロータの外周面に対して所定の隙間を隔てた内周面を有するモータステータと、該モータステータを収容するモータハウジングとを備えたものである。
このようなモータジェネレータを構成するモータステータは、一般にコア材と巻線とで構成されており、このコア材と巻線との間を絶縁するために、巻線をモータ用のボビンに巻回し、その巻線が巻回されたボビンをコア材に嵌入している。
従来、このようなモータ用ボビンとしては、たとえば特許文献1や特許文献2のような特許出願がなされており、このような従来のモータ用ボビンは、一般に合成樹脂で構成されており、たとえば集中巻ステータの場合であれば、ポリフェニレンスルフィド等が用いられている。
しかしながら、このような合成樹脂でボビンが構成される場合、そのボビンの厚みは0.6mm程度が下限とされており、近年のモータジェネレータなどの益々の高効率化、大出力化及びコンパクト化には必ずしも十分な対応ができていない。
このような状況下において、コンパクト化に関し、ボビンボディ部及び鍔部が絶縁紙からなり、且つ該絶縁紙からなるボビンボディ部及び鍔部の少なくとも巻線と接触する面が、芳香族ポリアミド繊維で構成されているモーター用ボビンが提案されている(特許文献3)。この技術では、基材の表裏両側に接着剤(10)、(10)を介して芳香族ポリアミド繊維からなる耐熱シート(9)、(9)が設けられた構成からなる絶縁紙を使用しており、接着剤としてはアクリル系接着剤やエポキシ樹脂成分、フェノール樹脂成分、アクリル樹脂成分及びイミダゾール系硬化剤成分を含有する熱硬化性樹脂組成物を使用している。
高効率及び大出力が要求されるモータジ用ボビンには、
1)薄いこと(低厚み)、
2)巻き線とコア材の地絡を防ぐこと(高耐電圧、耐部分放電)
3)巻き線の発熱に耐えること(耐熱性)、
4)機械的強度を有すること
の4つの特性を同時に満たすことが必要とされている。特に低厚みは薄ければその分、巻き線を増量でき、線積率を増加させ、大出力化が可能という意味で、極めて重要であると考えられる。
特開2005−102454号公報 特開2002−142399号公報 特開2008−263704号公報
本発明は、モータジェネレータなどの高効率化・大出力化に耐えうるモータ用ボビンを提供することを目的とする。
本発明者らはかかる状況に鑑み、モータジェネレータなどの高効率化・大出力化に耐えうるモータ用ボビンを開発すべく鋭意検討を進めた結果、本発明に到達した。
第1の態様において、本発明は、巻線が巻回されるボビンボディ部と、その両端部に一体的に設けられた鍔部とを有するボビンにおいて、アミド結合を有するポリマーを用いて成形される樹脂成型体と、アラミドファイブリッドとアラミド短繊維とからなるアラミド紙を含む絶縁紙からなり、且つ前記樹脂成型体表面と前記アラミド紙とが直接接着していることを特徴とするモータ用ボビンを提供する。
第2の態様において、本発明は、樹脂成型体に接する面の絶縁紙に樹脂成型体を形成する樹脂が含浸していることを特徴とする第1の態様に記載のモータ用ボビンを提供する。
第3の態様において、本発明は、樹脂成型体に巻き線の位置決め用の溝があることを特徴とする第1の態様又は第2の態様に記載のモータ用ボビンを提供する。
第4の態様において、本発明は、樹脂成型体を成型するときに絶縁紙との接着を同時に行うことを特徴とする第1〜第3のいずれかの態様に記載のモータ用ボビンの製造方法を提供する。
第5の態様において、本発明は、第1〜第3のいずれかの態様に記載のモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とするモータを提供する。
第6の態様において、本発明は、第1〜第3のいずれかの態様に記載のモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とするモータジェネレータを提供する。
第7の態様において、本発明は、第1〜第3のいずれかの態様に記載のモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とする発電機を提供する。
一実施形態のモータ用ボビンの斜視図である。 一実施形態対となるモータ用ボビンと組み合わせたとき(中央にステータコアが入る)の態様を示す。 ボビンを構成する折り曲げられた絶縁紙の斜視図である。 ボビンを構成する樹脂成型体の斜視図である。
(絶縁紙)
本発明において、絶縁紙とは、少なくとも片側の面はアラミドファイブリッドとアラミド短繊維からなるアラミド紙であることを意味し、アラミド紙そのものあるいはアラミド紙を含む積層シートがこれに該当する。
(アラミド)
本発明において、アラミドとは、アミド結合の60%以上が芳香環に直接結合した線状高分子化合物(芳香族ポリアミド)を意味する。このようなアラミドとしては、例えばポリメタフェニレンイソフタルアミドおよびその共重合体、ポリパラフェニレンテレフタルアミドおよびその共重合体、ポリ(パラフェニレン)−コポリ(3,4’−ジフェニルエーテル)テレフタールアミドなどが挙げられる。これらのアラミドは、例えばイソフタル酸塩化物およびメタフェニレンジアミンを用いた従来既知の界面重合法、溶液重合法等により工業的に製造されており、市販品として入手することができるが、これに限定されるものではない。これらのアラミドの中で、ポリメタフェニレンイソフタルアミドが、良好な成型加工性、熱接着性、難燃性、耐熱性などの特性を備えている点で好ましく用いられる。
(アラミドファイブリッド)
本発明において、アラミドファイブリッドとは、抄紙性を有するフィルム状のアラミド粒子であり、アラミドパルプとも呼ばれる(特公昭35−11851号公報、特公昭37−5732号公報等参照)。
アラミドファイブリッドは、通常の木材パルプと同様に、離解、叩解処理を施し抄紙原料として用いることが広く知られており、抄紙に適した品質を保つ目的でいわゆる叩解処理を施すことができる。この叩解処理は、デイスクリファイナー、ビーター、その他の機械的切断作用を及ぼす抄紙原料処理機器によって実施することが出来る。この操作において、ファイブリッドの形態変化は、日本工業規格P8121に規定の濾水度試験方法(フリーネス)でモニターすることができる。本発明において、叩解処理を施した後のアラミドファイブリッドの濾水度は、10cm3〜300cm3の範囲内にあることが好ましい。この範囲より大きな濾水度のファイブリッドでは、それから成形される多熱性電気絶縁シート材料の強度が低下する可能性がある。一方、10cm3よりも小さな濾水度を得ようとすると、投入する機械動力の利用効率が小さくなり、また、単位時間当たりの処理量が少なくなることが多く、さらに、ファイブリッドの微細化が進行しすぎるためいわゆるバインダー機能の低下を招きやすい。したがって、このように10cm3よりも小さい濾水度を得ようとしても、格段の利点が認められない。
(アラミド短繊維)
アラミド短繊維は、アラミドを材料とする繊維を切断したものであり、そのような繊維としては、例えば帝人(株)の「テイジンコーネックス(登録商標)」、デュポン社の「ノーメックス(登録商標)」などの商品名で入手することができるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アラミド短繊維の長さは、一般に1mm以上50mm未満、好ましくは2〜10mmの範囲内から選ぶことができる。短繊維の長さが1mmよりも小さいと、シート材料の力学特性が低下し、他方、50mm以上のものは、湿式法でのアラミド紙の製造にあたり「からみ」、「結束」などが発生しやすく欠陥の原因となりやすい。
(アラミド紙)
本発明において、アラミド紙とは、前記のアラミドファイブリッド及びアラミド短繊維から主として構成されるシート状物であり、一般に20μm〜1000μm、好ましくは25〜200μmの範囲内の厚さを有している。さらに、アラミド紙は、一般に10g/m2〜1000g/m2、好ましくは15〜200g/m2の範囲内の坪量を有している。特に、アラミドファイブリッド/アラミド短繊維=30/70〜70/30(重量比)であるのが好ましい。
アラミド紙は、一般に、前述したアラミドファイブリッドとアラミド短繊維とを混合した後シート化する方法により製造される。具体的には、例えば上記アラミドファイブリッド及びアラミド短繊維を乾式ブレンドした後に、気流を利用してシートを形成する方法、アラミドファイブリッド及びアラミド短繊維を液体媒体中で分散混合した後、液体透過性の支持体、例えば網またはベルト上に吐出してシート化し、液体を除いて乾燥する方法などが適用できるが、これらのなかでも水を媒体として使用する、いわゆる湿式抄造法が好ましく選択される。
湿式抄造法では、少なくともアラミドファイブリッド、アラミド短繊維を含有する単一または混合物の水性スラリーを、抄紙機に送液し分散した後、脱水、搾水および乾燥操作することによって、シートとして巻き取る方法が一般的である。抄紙機としては長網抄紙機、円網抄紙機、傾斜型抄紙機およびこれらを組み合わせたコンビネーション抄紙機などが利用される。コンビネーション抄紙機での製造の場合、配合比率の異なるスラリーをシート成形し合一することで複数の紙層からなる複合体シートを得ることができる。抄造の際に必要に応じて分散性向上剤、消泡剤、紙力増強剤などの添加剤が使用される。
上記のようにして得られたアラミド紙は、一対のロール間にて高温高圧で熱圧することにより、密度、機械強度を向上することができる。熱圧の条件は、たとえば金属製ロール使用の場合、温度100〜400℃、線圧50〜400kg/cmの範囲内を例示することができるが、これらに限定されるものではない。熱圧の際に複数のアラミド紙を積層することもできる。上記の熱圧加工を任意の順に複数回行うこともできる。
本発明において、前記絶縁紙の樹脂成型体と接着している側の面のアラミドファイブリッドとアラミド短繊維からなるアラミド紙を含む絶縁紙とは、前記アラミド紙単体の他に、前記アラミド紙とポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、半芳香族ポリアミド、フェノキシなどのポリマーあるいはそれらのポリマーのブレント、アロイなどのフィルムとアラミド紙を積層し、接着剤などで接着したシートがあげられる。ここで、アラミド紙を積層するために用いる接着剤としては、当該技術分野において通常用いられる、いずれか適した接着剤を使用することができ、例えば、エポキシ類、アクリル類、フェノール類、ポリウレタン類、シリコン類、ポリエステル類、アミド類などの接着剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。前記アラミド紙の積層体に好ましい接着組成物としては、[アクリル類、シリコン類、ポリウレタン類、ポリエステル類、エポキシ類]が挙げられる。また、上記フィルムとの接着剤による積層の場合、ファイルムは通常延伸されている場合がほとんどで、後に述べるボビン作製時の溶融射出成型法で本発明のモータ用ボビンを製造する場合、収縮による積層シートの変形が起こりやすいので、
予め上記ポリマーを溶融製膜したファイルムと上記アラミド紙を重ね合せて加熱加圧し、ポリマーをアラミド紙中に溶融含浸させる方法、ポリマーの抄造物(ウエブ)とアラミド紙とを抄合せるか、重ね合わせて、加熱加圧し、アラミド紙中に樹脂を溶融含浸させる方法、アラミド紙上に樹脂を溶融押出して熱融着する方法などが好ましく用いられる。
積層の層数は積層体の用途、目的に応じて適宜選択できるが、少なくとも片方の表層はアラミド紙の層であると、すべり性が良好となるため、モータにおいてたとえばモータステータのコア材と巻線との間、すなわちコア材に設けたスロットの間に上記のようなボビンを挿入しやすくなるという効果があり、好ましい。例えば、特開2006−321183に記載されているようなアラミド紙上に樹脂を溶融押出して熱融着する方法で作製された芳香族ポリアミド樹脂と分子内にエポキシ基を有するエポキシ基含有フェノキシ樹脂とからなり、前記エポキシ基含有フェノキシ樹脂の比率が30〜50質量%であるポリマーとアラミド紙の2層積層シート、アラミド紙と前記ポリマーとアラミド紙の3層の積層シートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
積層体の厚みは、積層体の用途及び目的に応じて適宜選択でき、折り曲げ、巻きつけなどの加工性に問題がなければ、任意の厚みを選択することができる。一般には、加工性の観点から50μm〜1000μm(特に好ましくは70〜200μm)の範囲内の厚みのものが好ましいが、これに限定されるものではない。
(樹脂成型体)
本発明において、樹脂成型体とはアミド結合を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、共重合ポリアミド、ポリアミドMXD6、ポリアミド46、メトキシメチル化ポリアミド、半芳香族ポリアミドなどのポリマー、あるいは特開2006−321951に示されるようなポリアミド樹脂組成物を含有するポリマーあるいはそれらの混合物または前記ポリマーとガラス繊維などの無機物との混合物を溶融させた状態で所望の金型に挿入し、冷却後型から外すという溶融射出成型法により作製された成型体を表す。特に半芳香族ポリアミドとガラス繊維の混合物の成型体は耐熱性が高いため好ましい。このような混合物の例としてデュポン社のザイテル(登録商標)HTN51G、52Gなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
樹脂成型体が巻き線と接する部分に巻き線の位置決め用の溝を成型することにより、巻き線の位置が安定し、精度の高い整列巻きが可能となり、モータジェネレータなどの効率が向上するという効果があり、好ましい。
(モータ用ボビンの製造方法)
上記金型内に予め前記絶縁紙を少なくとも一部分が溶融したポリマーと接触するように配置することで溶融したポリマーが絶縁紙の少なくとも表面の部分に含浸することにより、樹脂成型体の部分と絶縁紙が接着したモータ用ボビンを作製することができ、接着剤を使用する必要もなく、樹脂成型体作製時に同時に接着ができるため、好適に実施される。
以下、本発明について実施例を挙げて説明する。なお、これらの実施例は、本発明の内容を、例を挙げては説明するためのものであり、本発明の内容を何ら限定するものではない。
(参考例)
(原料調製)
特開昭52−15621号公報に記載のステーターとローターとの組み合わせで構成されるパルプ粒子の製造装置(湿式沈殿機)を用いて、ポリメタフェニレンイソフタルアミドのファイブリッドを製造した。これを、離解機、叩解機で処理し長さ加重平均繊維長を0.9mmに調節した。得られたアラミドファイブリッドの濾水度は90cm3であった。
一方、デュポン社製メタアラミド繊維(ノーメックス(登録商標)、単糸繊度2デニール)を、長さ6mmに切断(以下「アラミド短繊維」と記載)した。
(絶縁紙の製造)
調製したアラミドファイブリッドとアラミド短繊維をおのおの水中で分散しスラリーを作成した。これらのスラリーを、ファイブリッドとアラミド短繊維とが1/1の配合比率(重量比)となるように混合し、タッピー式手抄き機(断面積625cm2)にてシート状物を作製した。次いで、これを金属製カレンダーロールにより温度330℃、線圧300kg/cmで熱圧加工し、表1の実施例1及び2に示すアラミド紙を得た。
また、特開2006−321183号公報に記載の方法で、前記アラミド紙とエポキシ基含有フェノキシ樹脂が50重量%含有されている半芳香族ポリアミド樹脂組成物を用いて、アラミド紙を外側に配置したアラミド紙/樹脂組成物/アラミド紙の3層構造よりなるアラミド紙を含む表1の実施例3及び4に示す積層シートを得た。
また、アラミド紙と東レ社製ポリエチレンテレフタレートフィルム(S28♯16、厚み16μm)を接着剤で貼り合わせ、アラミド紙を外側に配置したアラミド紙/ポリエチレンテレフタレートフィルム/アラミド紙の3層構造よりなるアラミド紙を含む表1の実施例5及び6に示す積層シートを得た。
(実施例)
(モータ用ボビンの製造)
参考例で製造した絶縁紙と、ポリマーとしてデュポン社製半芳香族ポリアミド(ザイテル(登録商標)HTN51G35G35EF)を用いて、表1に示す条件で挿入成型を実施し、図1に示すモータ用ボビンを得た。即ち、モータ用ボビン成形用金型内のボビンボディ部の両側端面に該当する部分に、予め、参考例で製造した絶縁紙を入れ、そこにデュポン社製半芳香族ポリアミドを導入し、溶融射出成型法により射出成型して樹脂成型体と絶縁紙とが一体的に成型されてなるボビンボディ部(図4に示す)と、溶融したポリマーが絶縁紙の少なくとも表面の部分に含浸して樹脂成型体の表面に直接接着してなる図1に示すモータ用ボビンを得た。このようにして得られたモータ用ボビンの主要特性値を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(測定方法)
(1)坪量、厚みの測定
JIS C2300−2に準じて実施した。
(2)密度の計算
坪量÷厚みで計算した。
(3)接着性
絶縁紙と樹脂成型体の接着部分を目視により観察し、接着部分にしわ(絶縁紙の盛り上がり)がないものを「良好」、しわがあるものを「不良」と判断した。
(4)絶縁紙部分の外観
絶縁紙の部分の成型時の熱による反りの度合いを目視により判定した。
表1
表1の結果から、実施例のモータ用ボビンは、ボビンボディ部は絶縁紙よりなるため、厚みが小さく(最大厚み135〜140μm)、巻き線の高線積化による高効率化が期待でき、絶縁紙と樹脂間の接着も十分なので、絶縁破壊電圧も十分に高く、さらに使用したアラミド紙とポリマーの耐熱性が高いため、巻き線の発熱にも十分に耐えうると考えられることから、モータジェネレータなどの高効率化・大出力化に耐えうるモータ用ボビンとして有用であることがわかる。
(比較例)
(モータ用ボビンの製造)
上記絶縁紙とポリマーとしてポリプラスチックス社製ポリフェニレンサルファイド(フォートロン(登録商標)1140A64))を用いて、表2に示す条件で実施例と同様に挿入成型を実施し、モータ用ボビンを得た。このようにして得られたモータ用ボビンの主要特性値を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
表2
表2の結果から、比較例のモータ用ボビンは、絶縁紙に樹脂が含浸していない部分があり、目視で絶縁紙と樹脂成型体の間に隙間がある部分が確認できた。これは、モータなどに使用したときに部分放電発生や、隙間の部分は厚くなるので巻き線の線積率減少による効率の低下、コアに嵌入するときの障害の原因などを招くと考えられることから、モータジェネレータなどの高効率化・大出力化に耐えうるモータ用ボビンとしては適さないと考えられる。
1…ボビン鍔部
2…ボビン鍔部
3…巻き線の位置決め用の溝
4…ボビンをステータコアにはめ込むときに組み付けるための凸突起
5…ボビンをステータコアにはめ込むときに組み付けるための凹突起

Claims (6)

  1. 巻線が巻回されるボビンボディ部と、その両端部に一体的に設けられた鍔部とを有するボビンにおいて、アミド結合を有するポリマーを用いて成形される樹脂成型体と、アラミドファイブリッドとアラミド短繊維とからなるアラミド紙を含む絶縁紙からなり、且つ金型内に予め前記絶縁紙を少なくとも一部分が溶融した前記ポリマーと接触するように配置することで溶融した前記ポリマーが絶縁紙の少なくとも表面の部分に含浸することにより前記樹脂成型体表面と前記アラミド紙とが直接接着していることを特徴とするモータ用ボビン。
  2. 樹脂成型体に巻き線の位置決め用の溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のモータ用ボビン。
  3. 金型内に予めアラミドファイブリッドとアラミド短繊維とからなるアラミド紙を含む絶縁紙を少なくとも一部分が溶融したアミド結合を有するポリマーと接触するように配置することで溶融した前記ポリマーを絶縁紙の少なくとも表面の部分に含浸させ、樹脂成型体を成型するときに絶縁紙との接着を同時に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ用ボビンの製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載のモータ用ボビン、又は請求項3に記載の製造方法により製造されたモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とするモータ。
  5. 請求項1又は2に記載のモータ用ボビン、又は請求項3に記載の製造方法により製造されたモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とするモータジェネレータ。
  6. 請求項1又は2に記載のモータ用ボビン、又は請求項3に記載の製造方法により製造されたモータ用ボビンにコア材を組み込み、モータ用ボビンに巻き線を巻回したステータを使用することを特徴とする発電機。
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