JP6085092B2 - インクジェット記録装置及び記録ヘッド保管方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及び記録ヘッド保管方法に関するものである。特に、記録ヘッドのノズル配置面全面を覆い、密閉する手段を備えるインクジェット記録装置及び記録ヘッド保管方法に関する。
従来から、記録ヘッドに備えられたノズルからインク滴を吐出させて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置が知られている。
インクジェット記録装置として、民生用の小型のインクジェット記録装置は勿論、捺染用及び屋外広告用など産業用の大型のインクジェット記録装置も幅広く使用されている。
このようなインクジェット記録装置は、記録ヘッドに備えられた微細なノズル孔から微量のインクを吐出する記録方法であり、ノズル孔近傍のインクが乾燥し、固化してしまうことにより、ノズル孔の目詰まりなどが発生し、正常なインク吐出ができないという問題を抱えている。
特に、インクジェット記録装置を使用せずに放置しておく状況下では、記録ヘッドを大気中に曝すことにより、ノズル近傍のインクの乾燥が促進され、短期間の放置であっても、ノズルの目詰まりなどの不具合が発生し、大きな問題となる。
上記のような、ノズル近傍でのインクの乾燥を防止する従来の記録ヘッド保管方法として、記録ヘッドのノズル配置面付近を凹状のキャップを密着させることで、ノズル配置面とキャップ内部での閉空間を作成し、ノズル配置面を密閉する、いわゆるキャッピングが行われている。
また、記録ヘッドを長期間保管する時は、上記ノズル配置面とキャップ内部の閉空間に保湿液(保管液、ウェット液、洗浄液とも言う)を満たし、ノズル孔の湿潤状態を保つことやノズル孔付近の洗浄も行われている。
さらに、上記キャップの下流側には、廃液タンクなどが備えられており、記録ヘッドの駆動素子を動作させることや、外部に設置したポンプなどによる加圧や吸引により、記録ヘッドノズル近傍の乾燥もしくは増粘したインクを排出させ、記録ヘッド内部に新鮮なインクを供給することも一般的に行われている。本手法は、インクジェット記録装置における一般的な記録ヘッドクリーニング方法の一つとして知られている。
上記のような記録ヘッドの保管方法を行っている場合でも、ノズル孔の目詰まりなどが発生する場合もあるので、その場合の記録ヘッド回復方法として、記録ヘッドノズル面を洗浄液に浸漬する手法が検討され、上記浸漬手段を備えたインクジェット記録装置が提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平11−157087号公報 特開2002−19132号公報
従来のキャッピングでは、記録ヘッドノズル面のクリーニング工程における消費インク量を抑えるため、記録ヘッドノズル配置面とキャップ内部との閉空間を小さくするキャップの構造が好ましく、上記キャップは記録ヘッドノズル配置面全面を覆う構造ではなく、ノズル配置面のうち、全ノズル孔を覆うだけの構造が採用されている。
上記キャップ構造では、記録ヘッドノズル配置外周部とキャップ外郭部とが当接する構造となっている。
そのため、キャッピングを行うたびに、記録ヘッドノズル配置外周部とキャップ外郭部とが当接する際に、物理的衝撃が記録ヘッドノズル配置外周部に加わり、さらにキャッピング保管時は常にキャップ外郭部が記録ヘッドノズル配置外周部に押圧を加えていることになる。
記録ヘッドノズル配置面には、吐出するインクが正常に直進飛行させることや、ノズル面にインク液滴が付着することを避けるために、撥インク処理もしくは撥水処理などが施されており、非常に薄い保護膜層がノズル配置面に形成されている記録ヘッドが一般的である。この保護膜層が劣化もしくは剥離してしまった場合、記録ヘッドは正常なインク吐出ができず、偏向や不吐出といった吐出不良が発生してしまう。
本発明者が鋭意検討した結果、このようなノズル配置面の保護膜層は、キャッピング時の物理的衝撃などを幾度も加えられるうちに、徐々に損傷され、最悪の場合剥離してしまうことが分かった。
さらに本発明者が鋭意検討した結果、キャッピング時の物理的衝撃の加えられる箇所は、ノズル孔よりも離れたノズル配置面外周部であり、外周部の保護膜層剥離により直ちに記録ヘッドのインク吐出不良が発生するわけではないが、保護膜層の剥離した外周部を起因として、ノズル面全面の保護膜層の剥離が徐々に拡がり、最終的には、記録ヘッドのインク吐出不良が引き起こされる場合があることが分かった。
特許文献1及び特許文献2で開示された技術によると、記録ヘッドノズル面を洗浄液に浸漬させることで、ノズル面に付着した汚れやノズル孔の目詰まりを除去し、記録ヘッドを正常に保つことができるというものである。そのため、ノズル面全面が洗浄液に浸漬されており、ノズル面への物理的衝撃は加えられない。
上記技術では、記録ヘッドの洗浄には効果的ではあり、ノズル面の損傷は引き起こされないが、ノズル面を密閉する構造ではないため、洗浄液の蒸発乾燥は防げず、記録ヘッドの長期保管には不適である。
また、記録ヘッドノズル面を洗浄液などに浸漬させるいわゆるウェット保管の場合、記録ヘッド駆動時には、ノズル面に付着した洗浄液が正常なインク吐出を妨げるため、記録ヘッドノズル面をゴムのような弾性体で擦摺し、ノズル面に付着した洗浄液を除去するいわゆるワイピングを行わねばならず、手間と時間を要してしまう。よって、インクジェット記録装置の一時停止などの記録ヘッドの短期保管時に対して、上記浸漬方法は不適である。
そのため、記録ヘッドの短期間保管に対しては、ノズル近傍のインク乾燥を抑止するキャッピングを行い、密閉された閉空間には洗浄液などが存在しない、いわゆるドライ保管が最適であると考えられる。
そこで本発明では、記録ヘッドノズル面の保護膜層損傷の影響を抑えた記録ヘッド保管手段と、インクジェット記録装置の動作条件に応じて、記録ヘッドのドライ保管もしくはウェット保管を選択する保管方法最適化手段とを備えたインクジェット記録装置を提案することを目的とする。
さらに、そのインクジェット記録装置を用いた記録ヘッド保管方法を提案することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明のインクジェット記録装置は、ノズルを備え、該ノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、前記ノズルの配置されたノズル面を覆い、密閉する記録ヘッド保管容器とを備えたインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドの前記記録ヘッド保管容器に対向する側に配置され、前記ノズルが形成されているプレートと、前記記録ヘッドを洗浄する洗浄液を格納し、前記記録ヘッド保管容器に導通する洗浄液格納容器と、前記記録ヘッド保管容器内に前記洗浄液格納容器から前記洗浄液を充填する手段と、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出する手段と、前記ノズル面を擦摺する弾性体からなるワイパーブレードを有し、前記ワイパーブレードを駆動させ、前記ノズル面を擦摺させる擦摺手段と、前記記録ヘッドを前記記録ヘッド保管容器で保管する前に、前記排出する手段によって前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出し、前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に浸さない状態とし、前記記録ヘッドをドライ状態で保管するか、前記充填する手段によって前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器内へ充填し、前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に浸した状態とし、前記記録ヘッドをウェット状態で保管するかの制御をする制御手段と、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管する保管状態の開始からの時間を計測するタイマーと、を少なくとも有し、前記記録ヘッドの前記ノズル面が前記記録ヘッド保管容器で覆われる場合は、前記記録ヘッドの前記プレートから離隔した位置に前記記録ヘッド保管容器が接し、前記制御手段は、前記タイマーによる計測が所定時間を超えない場合は、前記ドライ状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超える場合は、前記ウェット状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超えることで前記ドライ状態での保管から前記ウェット状態での保管に移行する場合は、前記記録ヘッドから前記記録ヘッド保管容器を離してから前記記録ヘッド保管容器に前記洗浄液を充填して満たし、その後に前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記記録ヘッド保管容器で覆う制御を行い、前記制御手段は、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記擦摺手段による前記ノズル面の擦摺をせずに記録を行い、前記記録ヘッドを前記ウェット状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記擦摺手段は前記ワイパーブレードを駆動させて前記ノズル面の擦摺をした後に記録を行うことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための別の本発明の記録ヘッドの保管方法は、ノズルを備え、該ノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、前記ノズルの配置されたノズル面を覆い、密閉する記録ヘッド保管容器とを備えたインクジェット記録装置の記録ヘッド保管方法であって、前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドの前記記録ヘッド保管容器に対向する側に配置され、前記ノズルが形成されているプレートと、前記記録ヘッドを洗浄する洗浄液を格納し、前記記録ヘッド保管容器に導通する洗浄液格納容器と、前記ノズル面を擦摺する弾性体からなるワイパーブレードと、を備え、前記記録ヘッドの前記ノズル面が前記記録ヘッド保管容器で覆われる場合は、前記記録ヘッドの前記プレートから離隔した位置に前記記録ヘッド保管容器が接しており、前記記録ヘッド保管方法は、前記記録ヘッド保管容器内に前記洗浄液格納容器から前記洗浄液を充填する充填工程と、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出する排出工程と、前記ワイパーブレードを駆動させ、前記ノズル面を擦摺させるノズル面擦摺工程と、前記記録ヘッドを前記記録ヘッド保管容器で保管する前に、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出し、前記記録ヘッドを前記洗浄液に浸さない状態とし、前記記録ヘッドをドライ状態で保管するか、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器内へ充填し、前記記録ヘッドを前記洗浄液に浸した状態とし、前記記録ヘッドをウェット状態で保管するかの制御をする工程と、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管する保管状態の開始からの時間を計測する計測工程と、前記時間が、所定時間を超えない場合は、前記ドライ状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超える場合は、前記ウェット状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超えることで前記ドライ状態での保管から前記ウェット状態での保管に移行する場合は、前記記録ヘッドから前記記録ヘッド保管容器を離してから前記記録ヘッド保管容器に前記洗浄液を充填して満たし、その後に前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記記録ヘッド保管容器で覆う工程と、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記ワイパーブレードによる前記ノズル面の擦摺をせずに記録を行い、前記記録ヘッドを前記ウェット状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記ワイパーブレードを駆動させて前記ノズル面の擦摺をした後に記録を行う工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドノズル面全面を覆う記録ヘッド保管容器がノズル面全面を密閉して保管することにより、キャップ部材とノズル面の当接によるノズル面への物理的衝撃を加えないことで、ノズル面の保護膜層の剥離を抑制し、記録ヘッドの長寿命化が可能となる。
さらに、上記記録ヘッド保管容器に記録ヘッド洗浄液を送液する手段と、逆に上記記録ヘッド保管容器から上記洗浄液を排出する手段とを有することで、記録ヘッドのドライ保管とウェット保管を選択することができ、状況に応じての最適な記録ヘッドの保管が可能となる。
本発明の好ましい実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を模式的に示す正面図である。 図1のインクジェット記録装置の記録ヘッド保管部の拡大側面図である。 図2中の記録ヘッド保管容器の記録ヘッド保管時における動作状況を模式的に示す概略図である。 本発明に好ましい実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の記録ヘッド保管方法の好ましい実施形態を示すフローチャートである。 本発明の記録ヘッド保管方法の好ましい実施形態を示す図5とは別のフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を模式的に示す正面図である。
本実施形態のインクジェット記録装置1は、図1に示すように、記録媒体50を水平に配置して図1の紙面奥行き方向に搬送し、インクジェット方式によって、記録媒体50の表面に記録データに応じた画像や文字などを記録する。
インクジェット記録装置1は、記録媒体50を搬送する搬送部40と、記録媒体50に記録する記録部41とを備える。また、記録媒体50の搬送方向と直交する方向に往復走査して記録を行う記録ヘッド9と、記録ヘッド9をクリーニングするクリーニングユニット10とを備える。また、インクジェット記録装置1は、記録データの受信や記録動作の制御を含めた装置全体の制御を行う制御部(不図示)を備える。
搬送部40は、図1の紙面奥行き方向に延ばされた略平板状のプラテン2上に、モータ5によって紙面に沿う水平軸回りに回転される複数のピンチローラ3を備える。そして、これらピンチローラ3によって、ピンチローラ3の回転軸と平行な回転軸回りに回転自在に支持されたグリッドローラ4が、紙面奥行き方向に複数配列されている。これらグリッドローラ4は、プラテン2の上方において図1の紙面奥行き方向に延びる水平面に整列され、記録媒体50の搬送路を形成している。
記録部41は、搬送部40およびクリーニングユニット10の上方で、記録媒体50の搬送方向と直交する方向に延在されたキャリッジレール7と、キャリッジレール7に沿って移動可能に設けられた記録ヘッドユニット8とを備える。また、記録ヘッドユニット8をキャリッジレール7上で位置制御および速度制御可能に往復移動させるモータ6を備える。さらに、記録ヘッドユニット8に記録用のインクを供給する着脱可能なインクカートリッジ17を備える。
本実施形態では、インクカートリッジ17には、カラー記録を行うための複数色のインクが備えられ、配管としての複数のインクチューブ16を介して、色ごとに、記録ヘッドユニット8に供給できるようになっている。なお、インクカートリッジ17の内部には各々のインクに対応した複数のインクタンクが備えられ、各々のインクは各々対応するインクタンクに収容されている。
記録ヘッドユニット8は、下面側に、インクの色や記録範囲などに応じて、複数の記録ヘッド9が設けられ、インクチューブ16から供給されるインクは、同色の記録を行う記録ヘッド9に分配して供給される。また、記録ヘッドユニット8には、各記録ヘッド9の温度を適宜の温度範囲に保つための冷却ファン18が設けられている。
なお、記録ヘッド9の詳細は図示しないが、各ノズルにインクを供給するインク室や、圧電素子などを用いた吐出機構が設けられている。記録ヘッド9は該圧電素子などを用いた吐出機構によってインクの吐出及びノズルのインクメニスカスを微振動させる空駆動動作を行うことが可能な構成となっている。本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクのメニスカスを振動させることで、ノズル近傍でのインク増粘を抑制し、吐出不良を回避している。また、このインク増粘の影響を前記微振動のみでは排除できない場合もあるので、インクジェット記録装置1は、画像形成範囲外において、インクを吐出させ、ノズル近傍の増粘したインクを排出する予備吐出(フラッシングとも言う)を行うことが可能な構成となっている。また、ノズルは吐出機構の構成や記録画素ピッチなどに応じて適宜の個数及び配列ピッチで設けることができる。例えば、256個などの多数のノズルを配列することができる。本実施例の記録ヘッド9は、記録素子として圧電素子を用いているが、記録素子としてヒータを用いた記録ヘッドであっても良い。
モータ6の位置制御、速度制御は、制御部の制御信号に応じて行われる。記録動作時には記録ヘッドが記録媒体50上を所定速度で往復移動するように、モータ6が制御される。また、モータ6はクリーニング動作時にはクリーニングユニット10内の所定のクリーニング位置に記録ヘッドユニット8を移動できるようになっている。
クリーニングユニット10は、本実施形態では、記録ヘッド9内のインクをノズルから外部に吸引することで記録ヘッド9をクリーニングする吸引クリーニング部14Aと、記録ヘッドフェイス面をワイピング処理することで記録ヘッド9をクリーニングするワイプ部14Bとからなる。クリーニングユニット10は、搬送部40の側方かつ記録部41の下方における記録ヘッドユニット8の移動経路上に、搬送部40側からワイプ部14B、吸引クリーニング部14Aの順に配置されている。本実施形態は、これら吸引クリーニング部14A、ワイプ部14Bの上方位置が、所定のクリーニング位置となっている。
吸引クリーニング部14Aの概略構成は、キャップ11、キャップ駆動部(不図示)、吸引ポンプ12、ポンプ駆動部(不図示)、大気開放弁(不図示)および大気開放弁駆動部(不図示)からなる。
これらのうち、少なくともキャップ11は記録ヘッド9ごとに設けられている。ただし、キャップ駆動部、吸引ポンプ12、大気開放弁および大気開放弁駆動部は、記録ヘッド9ごとに各動作を共通化できる場合には、複数のキャップ11に対して1台設ける構成としてもよい。
キャップ駆動部は、キャップ11の上下方向の位置を選択的に切り換えるための上下動を行うものであり、例えば、機械的、電磁的、流体的な適宜の昇降手段からなる。そのため、キャップ駆動部は、モータ6によってキャリッジレール7上を移動して吸引クリーニング部14Aの上方に位置した状態の記録ヘッドユニット8に対して、キャップ11を上下方向に進退させ、キャップ11が記録ヘッドのノズル面を密閉する状態と、密閉を解除する状態とを切り換えることができるようになっている。
吸引ポンプ12は、吸引空間内の空気、インクなどの内容物を吸引して、吸引空間外に排出するためのものであり、適宜構成の流体ポンプ、例えばロータリポンプなどを採用することができる。インクカートリッジ17から記録ヘッド9までインクを通液させるための通液手段とここでは吸引ポンプ12を用いている。吸引ポンプ12は、吸引口が吸引管に接続され、排出口が排出管に接続されている。排出管の他端は、廃液ボトル15に接続されている。
ワイプ部14Bは、周知のワイピング処理を行うものであればどのような構成を有していてもよい。例えば、ワイプ部14Bの上方に移動された記録ヘッド9の記録ヘッド面上でクリーニング液を含んだワイパーブレードを相対移動させることで、記録ヘッドノズル面をワイピングする構成を採用することができる。
また、記録ヘッド保管部20は、記録ヘッド9の保管場所であり、例えば、プラテン2を挟んでクリーニングユニット10の反対側に配置されている。記録ヘッド保管部20は、インクジェット記録装置1の動作条件、例えば長期に停止させた状態にする、一時的に停止させる状態にする、印刷動作を開始する、などの条件に応じて、適正な保管方法で記録ヘッド9を保管する。本機構に関しては、以下で詳細に記述する。
図2は、本発明の好ましい実施形態に係る図1のインクジェット記録装置の記録ヘッド保管部20の拡大側面図である。
図2において、記録ヘッド保管容器22は凹状をした容器であり、記録ヘッド9のノズル面21全面を覆う構造である。記録ヘッド保管容器22の記録ヘッド9とのヘッド接地部23は、ノズル面21を全面覆うために、ノズル面21よりも外郭部で記録ヘッド9と当接する。ノズルはプレートに備わり、そのプレートの記録ヘッド保管容器22と対向する側がノズル面21である。記録ヘッド保管容器22はノズル面21に当たらないので、被膜等を壊さずに済み、吸引クリーニング部14Aのキャップ11より強く当接させ、機密性、密着性を高めることができる。
また、記録ヘッド9もしくは、記録ヘッド保管容器22の少なくともいずれか一方は、上下方向の位置を選択的に切り換えるための上下動を行うための、例えば、機械的、電磁的、流体的な不図示の昇降手段を有しており、両者の相対的距離は可変とすることができる。この上下動により、ヘッド接地部23を記録ヘッド9に密着させることで、ノズル面21全面を密閉させることができる。
ヘッド接地部23は、上記のように記録ヘッド9に密着するので、その気密性を高めるために、高分子樹脂などの弾性体で構成されることが好ましい。
ノズル面21を洗浄するための洗浄液25は、洗浄液格納容器24に格納されている。さらに、洗浄液格納容器24と記録ヘッド保管容器22は送液チューブ26により接続されており、洗浄液送液ポンプ27を介して、洗浄液25は、洗浄液格納容器24と記録ヘッド保管容器22を自由に往来することが可能である。
記録ヘッド保管容器22方向へ送液された洗浄液25は、洗浄液注入口28を経由して、記録ヘッド保管容器22内に充填される。逆に、洗浄液25が洗浄液格納容器24へ戻される場合も、洗浄液注入口を経由して、洗浄液格納容器24へ戻される。
図3は、本発明の好ましい実施形態に係る図2中の記録ヘッド保管容器22の記録ヘッド保管時における動作状況を模式的に示す概略図である。
図3(a)及び図3(b)ともに、ヘッド接地部23と記録ヘッド9が密着されており、ノズル面21全面が密閉されている状態を示している。
図3(a)では、記録ヘッド保管容器22内に洗浄液25は充填されておらず、ドライ保管されている状態を示している。一方、図3(b)では、記録ヘッド保管容器22内に洗浄液25が満たされており、ウェット保管されている状態を示している。
洗浄液25は、ノズル面21の保湿機能を付与させるために、水、グリセリン及びエチレングリコール系溶剤などの保湿性溶媒を含むことが好ましい。
さらに本発明において、洗浄液25はノズル面21の保湿機能だけでなく、ノズル面21の洗浄機能も有しており、その洗浄効果を高めるために、記録ヘッド9から吐出させるインク中の固形物を溶解する能力を有する溶媒を含有することが好ましい。より好ましくは、記録ヘッド9のノズル内部に洗浄液25が侵入しても、悪影響を及ぼさないように、上記インクに含有される溶媒を洗浄液25が含有することである。
上記インク中の固形物としては、顔料、顔料分散剤及びバインダー樹脂などが挙げられ、本発明は、ウェット保管時に、記録ヘッド9下面及びノズル面21に付着した上記のような固形物を洗浄する効果があるため、上記固形物を含有するインクを吐出するインクジェット記録装置において、特に有効である。
図4は、本発明の好ましい実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を模式的に示すブロック図である。
図4において30は制御部であり、制御部30は、演算、制御、判別、設定などの処理動作を実行するCPU31と、該CPU31によって実行すべき制御プログラム等を格納するROM32と、記録データのバッファやCPU31による処理のワークエリア等として用いられるRAM33などを備える。入力部34は、不図示のホストコンピュータから入力した記録データなどを制御部30に入力する。
本実施形態のインクジェット記録装置1において、制御部30は、記録ヘッド駆動部36を介して、記録ヘッド9を動作させる。記録ヘッド9が複数搭載されている場合、制御部30及び記録ヘッド駆動部36は、各々の記録ヘッド9を個別に駆動させることができる。
記録ヘッド駆動部36は制御部30から入力された情報に基づいて、各記録ヘッド9のインク吐出もしくは不吐出のタイミングを生成し、記録ヘッド9を駆動させる。インク吐出をさせる場合は、オン波形を生成し、不吐出させる場合には、オフ波形を生成し、各記録ヘッド9へ転送する。
タイマー43は、所定の工程に要している時間を計測することができ、その計測時間を制御部30へ伝達することができる。
オペレーションパネル35は、インクジェット記録装置1の起動、メンテナンス、給紙(記録媒体の供給)、排紙(記録媒体の排出)その他の動作を行うためのスイッチ、及び、表示画面(例えば液晶画面)を備える。ユーザは表示画面を見ながらスイッチを操作することで上記動作を実行することができる。
また、ユーザはオペレーションパネル35を介して、インクジェット記録装置1の電源の入及び切の信号を送ることができる。さらに、ユーザはオペレーションパネル35を介して、タイマー43の動作条件の設定や記録ヘッド9の保管方法の選択を適宜行うことができる。
記録ヘッドユニット駆動部37は、制御部30からの送られた信号に基づき、記録ヘッドユニット8を動作させ、インクジェット記録装置1上の所望の位置へ記録ヘッドユニット8を移動させることができる。例えば、ワイピング動作時は、制御部30が記録ヘッドユニット駆動部37を制御して、記録ヘッドユニット8をワイプ部14B上へ移動させる。さらに、制御部30は、ワイプ駆動部38を介して、ワイパーブレード39を動作させ、ノズル面21をワイパーブレード39で擦摺し、ワイピングを行う。
制御部30は、洗浄液送液ポンプ駆動部42を介して、洗浄液送液ポンプ27を駆動させ、洗浄液25を記録ヘッド保管容器22から洗浄液格納容器24へ送る、もしくは洗浄液格納容器24から記録ヘッド保管容器22へ送ることが可能となる。この洗浄液25の送液手段により、記録ヘッド保管容器22内を空気で満たすか、洗浄液25で満たすかを制御することが可能となり、ノズル面21のドライ保管とウェット保管との選択ができる。
図5は、上記記録ヘッド保管手段を有したインクジェット記録装置の好ましい実施形態を示すフローチャートである。
インクジェット記録装置1の記録動作が終了し、記録ヘッド9を待機させる必要が生じた場合、本発明の記録ヘッド保管方法が実施される。
まず、記録動作が終了すると、ステップS100へ進み、制御部30は洗浄液送液ポンプ駆動部42を介して、洗浄液送液ポンプ27を動作させ、記録ヘッド保管容器22内に残留している洗浄液25を洗浄液格納容器24へ送液させ、記録ヘッド保管容器22内をドライ状態にする。
次に、ステップS110へ進み、ノズル面21全面を記録ヘッド保管容器22で覆い、密閉することで、ドライ保管を実施する。ドライ保管開始時には、制御部30はタイマー43を動作させ、ドライ保管時間の計測を開始する。また、タイマー43は本計測時間を制御部30に随時伝達する。
次に、ステップS120へ進み、ステップS110で計測開始したドライ保管時間が予め設定した時間T以内に、不図示のホストコンピュータから入力部34を介して、記録データなどが制御部30に入力された場合、直ちにインクジェット記録装置1は入力された記録データの記録を開始する。もし、予め設定した時間T以内に記録データの入力がなければ、ステップS130へ進む。記録が開始された場合も、ステップS130へ進んだ場合でも、制御部30により、制御部30内に格納されたタイマー43の計測時間は消去する。
ステップS130では、記録ヘッド保管容器22によるノズル面21の密閉を解除する。具体的には、両者の相対的な距離を離すことで、密閉を解除する。
次のステップS140では、制御部30は洗浄液送液ポンプ駆動部42を介して、洗浄液送液ポンプ27を動作させ、洗浄液25を記録ヘッド保管容器22内に洗浄液格納容器24から送液させ、記録ヘッド保管容器22内を洗浄液25で満たす。
その次に、ステップS150では、上記ステップS140により洗浄液25で満たされた記録ヘッド保管容器22でノズル面21を覆い、密閉し、ノズル面21のウェット保管状態を形成する。
ステップS160では、上記工程によりノズル面21が洗浄液25に浸漬されたウェット保管状態を維持する。
その後、ステップS170では、新たに記録データが入力部34を介して、制御部30に入力されたかを判定する。上記判定により、新たな記録データが入力されない場合、ステップS160へ戻り、ウェット保管状態を維持し、記録データの入力を待つ。もし、新たな記録データが入力された場合、ステップS180へと進む。
ステップS180は、ノズル面21がウェット保管されている状態から、記録動作を開始するまでの工程を示す。本工程では、ノズル面21が洗浄液25に浸漬されていたため、ノズル面21に付着した洗浄液25の液滴を払拭する動作が行われる。また、記録ヘッド9のノズル孔内に洗浄液25が侵入している可能性もあるので、侵入した洗浄液25を記録ヘッド9外部へ排出する動作も行われる。
まず、ステップS180では、制御部30が記録ヘッドユニット駆動部37を介して、記録ヘッドユニット8をインクジェット記録装置1内の吸引クリーニング部14A上へ移動させ、吸引クリーニングを行い、記録ヘッド9内部に侵入した洗浄液25を含むインクを外部へ排出する。この排出方法として、吸引クリーニングに限らず、加圧による排出方法でもよいし、記録ヘッド9を駆動させ、ノズル近傍のインクを吐出する、いわゆるフラッシングによる排出方法でもよい。
上記排出工程を行った後、ノズル面21に付着した洗浄液25などの液滴を払拭するワイピングを行う。本実施形態においては、制御部30が記録ヘッドユニット駆動部37を介して、記録ヘッドユニット8をインクジェット記録装置1内のワイプ部14Bへ移動させ、ワイプ駆動部38を介してワイパーブレード39を動作させ、ワイピング処理を行い、ノズル面21に付着した液滴を払拭する。本実施形態では、ワイピングによるノズル面21の液滴払拭を行っているが、ワイピングに限らず、不織布などで拭うなどの他の液滴払拭方法を用いてもよい。
上記払拭工程が終了した後、インクジェット記録装置1は入力された記録データに基づいた記録動作を開始する。
本実施形態では、記録ヘッド9の保管方法として、ドライ保管とウェット保管との選択が可能な構成となっているが、ウェット保管の場合、保管後の記録動作前に上記ステップS180に示したノズル面21及びノズル孔内部の洗浄液25の排除を行う必要があり、時間とインクを消費してしまう。そのため、記録途上での一時休止時などの記録ヘッド9を短期間保管する場合は、上記ステップS180を必要としないドライ保管が有用である。
一方で、インクジェット記録装置1を長期間使用しない際の記録ヘッド9の保管方法としては、ノズル面21の保湿及び洗浄が行えるウェット保管が最も効果的である。
そこで、ドライ保管とウェット保管との切り替え動作が行われる所定時間Tは、ユーザがオペレーションパネル35を介して自由に設定できる構成とする。この所定時間Tは1〜3時間の範囲であることが好ましいが、吐出されるインク種やユーザのインクジェット記録装置1の使用状況によって適宜設定してよい。
また、ユーザの終業後など、記録ヘッド9を長期間放置することが予め分かっている場合においては、所定時間Tによらず、オペレーションパネル35を介して、強制的にウェット保管を行わせる構成としてもよい。
図6は、上記記録ヘッド保管手段を有したインクジェット記録装置1の好ましい実施形態を示す別のフローチャートである。本フローチャートは、インクジェット記録装置1の電源がオフされた際の動作について示すものである。
まず、ユーザによりオペレーションパネル35を介して、インクジェット記録装置1の電源を切る信号が発せられる。
ステップS200では、上記電源を切る信号が発せられると、制御部30は洗浄液送液ポンプ駆動部42を介して、洗浄液送液ポンプ27を動作させ、洗浄液25を記録ヘッド保管容器22内に洗浄液格納容器24から送液させ、記録ヘッド保管容器22内を洗浄液25で満たす。
次に、ステップS201では、上記ステップS200により洗浄液25で満たされた記録ヘッド保管容器22でノズル面21を覆い、密閉し、ノズル面21のウェット保管状態を形成する。
上記ステップを終了した後、インクジェット記録装置1の電源を遮断する。
本工程により、インクジェット記録装置1を長期間使用しないため本体の電源を切る場合において、ノズル面21を洗浄液25に浸漬させて保管することにより、長期保管によるノズル孔近傍のインク乾燥を抑制することができる。また、ノズル面21を密閉するための部材であるヘッド接地部23がノズル面21に直接触れないので、ノズル面21に物理的衝撃が加えられることなく、ノズル面21表面に施された表面保護層の劣化や剥離を抑制することもできる。
なお、ノズル面に撥インク処理や撥水処理などの表面保護処理が施された記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置に対して効果的である。これは、ノズル面への物理的衝撃を与えない記録ヘッド保管方法であり、上記表面保護層が劣化することを防ぐためである。
さらに、記録ヘッドから吐出させるインクが、顔料、顔料分散剤及びバインダー樹脂のうち、少なくとも何れか1つの固形分を含有するインクを用いるインクジェット記録装置に対して効果的である。これは、固形分を含有するインクはノズル面に付着し、固化すると、容易に除去できないため、ノズル面の洗浄液浸漬のようなウェット保管によるノズル面洗浄が有用なためである。
上記本発明のインクジェット記録装置及び記録ヘッド保管方法は、一般的なインクジェット記録装置に利用することができる。
1 記録装置
8 記録ヘッドユニット
9 記録ヘッド
10 クリーニングユニット
14A 吸引クリーニング部
14B ワイプ部
20 記録ヘッド保管部
21 ノズル面
22 記録ヘッド保管容器
23 ヘッド接地部
24 洗浄液格納容器
25 洗浄液
27 洗浄液送液ポンプ
43 タイマー

Claims (7)

  1. ノズルを備え、該ノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、前記ノズルの配置されたノズル面を覆い、密閉する記録ヘッド保管容器とを備えたインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドの前記記録ヘッド保管容器に対向する側に配置され、前記ノズルが形成されているプレートと、
    前記記録ヘッドを洗浄する洗浄液を格納し、前記記録ヘッド保管容器に導通する洗浄液格納容器と、
    前記記録ヘッド保管容器内に前記洗浄液格納容器から前記洗浄液を充填する手段と、
    前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出する手段と、
    前記ノズル面を擦摺する弾性体からなるワイパーブレードを有し、前記ワイパーブレードを駆動させ、前記ノズル面を擦摺させる擦摺手段と、
    前記記録ヘッドを前記記録ヘッド保管容器で保管する前に、前記排出する手段によって前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出し、前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に浸さない状態とし、前記記録ヘッドをドライ状態で保管するか、前記充填する手段によって前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器内へ充填し、前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に浸した状態とし、前記記録ヘッドをウェット状態で保管するかの制御をする制御手段と、
    前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管する保管状態の開始からの時間を計測するタイマーと、
    を少なくとも有し、
    前記記録ヘッドの前記ノズル面が前記記録ヘッド保管容器で覆われる場合は、前記記録ヘッドの前記プレートから離隔した位置に前記記録ヘッド保管容器が接し、
    前記制御手段は、前記タイマーによる計測が所定時間を超えない場合は、前記ドライ状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超える場合は、前記ウェット状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を越えることで前記ドライ状態での保管から前記ウェット状態での保管に移行する場合は、前記記録ヘッドから前記記録ヘッド保管容器を離してから前記記録ヘッド保管容器に前記洗浄液を充填して満たし、その後に前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記記録ヘッド保管容器で覆う制御を行い、
    前記制御手段は、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記擦摺手段による前記ノズル面の擦摺をせずに記
    録を行い、前記記録ヘッドを前記ウェット状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記擦摺手段は前記ワイパーブレードを駆動させて前記ノズル面の擦摺をした後に記録を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録ヘッド保管容器の前記記録ヘッドとの当接部が、高分子樹脂からなる弾性体であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記洗浄液は保湿性溶媒を含むことを特徴とする請求項1または請求項2の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記洗浄液は、前記インクの構成溶媒のうち、少なくとも何れか一つを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記ノズル面が撥水処理もしくは撥インク処理の表面処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インクは、顔料、顔料分散剤及びバインダー樹脂のうち、少なくとも何れか一つの固形分を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. ノズルを備え、該ノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、前記ノズルの配置されたノズル面を覆い、密閉する記録ヘッド保管容器とを備えたインクジェット記録装置の記録ヘッド保管方法であって、
    前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドの前記記録ヘッド保管容器に対向する側に配置され、前記ノズルが形成されているプレートと、前記記録ヘッドを洗浄する洗浄液を格納し、前記記録ヘッド保管容器に導通する洗浄液格納容器と、前記ノズル面を擦摺する弾性体からなるワイパーブレードと、を備え、前記記録ヘッドの前記ノズル面が前記記録ヘッド保管容器で覆われる場合は、前記記録ヘッドの前記プレートから離隔した位置に前記記録ヘッド保管容器が接しており、
    前記記録ヘッド保管方法は、
    前記記録ヘッド保管容器内に前記洗浄液格納容器から前記洗浄液を充填する充填工程と、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出する排出工程と、
    前記ワイパーブレードを駆動させ、前記ノズル面を擦摺させるノズル面擦摺工程と、
    前記記録ヘッドを前記記録ヘッド保管容器で保管する前に、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器外へ排出し、前記記録ヘッドを前記洗浄液に浸さない状態とし、前記記録ヘッドをドライ状態で保管するか、前記洗浄液を前記記録ヘッド保管容器内へ充填し、前記記録ヘッドを前記洗浄液に浸した状態とし、前記記録ヘッドをウェット状態で保管するかの制御をする工程と、前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管する保管状態の開始からの時間を計測する計測工程と、
    前記時間が、所定時間を超えない場合は、前記ドライ状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超える場合は、前記ウェット状態で保管している状態を継続し、前記所定時間を超えることで前記ドライ状態での保管から前記ウェット状態での保管に移行する場合は、前記記録ヘッドから前記記録ヘッド保管容器を離してから前記記録ヘッド保管容器に前記洗浄液を充填して満たし、その後に前記記録ヘッドの前記ノズル面を前記記録ヘッド保管容器で覆う工程と、
    前記記録ヘッドを前記ドライ状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記ワイパーブレードによる前記ノズル面の擦摺をせずに記録を行い、前記記録ヘッドを前記ウェット状態で保管している状態から前記記録ヘッドによる記録動作に移る場合には、前記ワイパーブレードを駆動させて前記ノズル面の擦摺をした後に記録を行う工程と、を少なくとも有することを特徴とする記録ヘッド保管方法。
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