JP4807062B2 - 液体噴射装置およびそのメンテナンス方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として印刷データに対応してノズルからインク滴を吐出させて記録媒体にドットを形成させるインクジェット記録装置として用いられる液体噴射装置において、排出口から排出される液体に含有される泡を消失し、排出される液体を円滑に吸収して回収することができる液体噴射装置およびそのメンテナンス方法に関するものである。
ターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置には、記録媒体に対してインクを噴射するインクジェット式プリンタ(以下単に、プリンタという。)が知られている。このプリンタでは、インクの噴射不良を低減するために、インクを噴射する噴射ノズルから増粘したインクなどを吐出させるクリーニングが適宜行われている。
このクリーニングでは、ノズルの形成されるノズル形成面をキャップで封止した後に、そのノズル形成面とキャップとで気密にされる空間(キャップ内)を吸引ポンプにより吸引している。つまり、クリーニングでは、インクの吐出方向側に負圧となる空間を形成し、その負圧を利用して増粘したインクなどをノズルから吐出させている。
さて、こうしたクリーニングでは、一般に、ノズルから吐出されるインクは、吸引ポンプで吸引された後、液体回収ユニットとしてのインク回収ユニットに排出されている。そのインク回収ユニットには、インクを吸収するインク吸収体が収容されている。そして、そのインク吸収体が排出されるインク(以下単に、排出インクという。)を吸収することによって、吸引ポンプから排出されるインクを漏れないようにして回収している。
ところが、このインク吸収体の吸収能力を超えるクリーニングが行われると、インク回収ユニット内が排出インクで満杯となり、ついにはインク回収ユニットからその排出インクが溢れ出してプリンタ内を汚染する問題となる。
そこで、従来より、こうしたインク回収ユニットには、回収した排出インクを溢れ出すことなく適宜処理する提案がなされている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載される回収ユニットは、プリンタに着脱可能に装着され、かつ回収したインクの量(インク回収量)を記憶できるようになっている。そして、そのインク回収量に基づいて、インク回収ユニットが排出インクで満杯になったときには、そのインク回収ユニットを取り出して回収した排出インクを処理することができ、排出インクの漏洩によるプリンタ内の汚染を回避することができている。
特開2001−341327
しかしながら、上記する排出インクには、増粘したインクと同時にキャップ内の大気が多量に含まれている。そのため、上記するようなインク回収ユニットでは以下の問題を生じる。
図6に示すように、インク回収ユニット101には、排出インクを排出する排出チューブ102の開口から、増粘したインクとともに多量の細かい泡103が排出される。これらの泡103は、インク回収ユニット101内のインク吸収体104に吸収されにくいため、インク吸収体104の排出チューブ102側に蓄積され、やがて回収ユニット101から溢れ出すようになる。
その結果、回収ユニット101をプリンタから取り出す際に、これら排出チューブ102近傍の泡103が飛び散って、プリンタ内を汚染する問題となる。しかも、こうした泡103の一部は、消失することなく増粘して固化するため、導入チューブ102開口やインク吸収体104の目詰まりを起こし、ひいてはインクの回収不良を招く虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、排出口から排出される液体に含有される泡を消失し、排出される液体を円滑に吸収して回収することができる液体噴射装置およびそのメンテナンス方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射装置は、液体カートリッジから供給される液体をノズルから噴射させる噴射ヘッドと、上記噴射ヘッドのノズル形成面を封止する封止手段と、上記封止手段とノズル形成面とで形成される空間内の液体と気体を吸引する吸引手段と、上記吸引手段の排出口から排出される液体を回収する回収手段と、上記回収手段に対して吸引手段の排出口が開口している近傍に向かって所定のタイミングで流体を噴射して消泡する消泡流路とを備えていることを要旨とする。
上記目的を達成するため、本発明の液体噴射装置のメンテナンス方法は、液体カートリッジから供給される液体をノズルから噴射させる噴射ヘッドと、上記噴射ヘッドのノズル形成面を封止する封止手段と、上記封止手段とノズル形成面とで形成される空間内の液体と気体を吸引する吸引手段と、上記吸引手段の排出口から排出される液体を回収する回収手段とを備えた液体噴射装置におけるメンテナンス方法であって、上記回収手段に対して吸引手段の排出口が開口している近傍に向かって所定のタイミングで流体を噴射して消泡することを要旨とする。
本発明の液体噴射装置およびそのメンテナンス方法によれば、排出口から液体とともに多量の泡が排出されたとしても、回収手段に対して吸引手段の排出口が開口している近傍に向かって所定のタイミングで流体を噴射して消泡するため、泡が速やかに消失し、泡が蓄積して固化することにより排出口や回収手段内部の吸収体の目詰まりや液体の回収不良を防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も防止できる。このように、泡による吸収体の吸収能力の低下を回避することができ、吸引手段の排出口から排出される液体を吸収体へ円滑に吸収させることができる。
本発明において、上記消泡流路は、装置本体に備えたポンプユニットに接続されて上記ポンプユニットから送られた流体を噴射する場合には、もともと装置本体に備えているポンプユニットを利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
本発明において、上記ポンプユニットは、上記液体カートリッジに対して圧力を与えてこの圧力の作用により液体カートリッジから噴射ヘッドに向かって液体を送るための加圧ポンプである場合には、液体カートリッジから噴射ヘッドに向かって液体を送るために装置に備えられた加圧ポンプを利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
本発明において、上記加圧ポンプの圧力を、液体カートリッジに対して与える液体補給状態と、上記消泡流路に対して与える消泡状態とを切換える第1切換手段を備えている場合には、上記第1切換手段を動作させて液体補給状態から消泡状態に切換えることにより、所定のタイミングでの消泡が容易かつ確実に行える。
本発明において、上記吸引手段における噴射ヘッドから液体を吸引する吸引動作が終了したときに上記第1切換手段を液体補給状態から消泡状態に切換えるよう制御する場合には、液体を吸引して排出口から液体と泡を排出したときに、その泡を確実かつ速やかに消失させるため、泡が蓄積して固化することによる液体の回収不良を確実に防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も確実に防止できる。
本発明において、上記ポンプユニットは、上記吸引手段における吸引を行うための吸引ポンプである場合には、噴射ヘッドから液体を吸引するための吸引ポンプを利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
本発明において、上記吸引ポンプにおいて、噴射ヘッドから液体を吸引する吸引動作と、消泡用液体を吸引して消泡する消泡動作とを切換える第2切換手段を備えている場合には、上記第2切換手段を動作させて吸引動作から消泡動作に切換えることにより、所定のタイミングでの消泡が容易かつ確実に行える。
本発明において、上記吸引ポンプによる吸引動作が終了したときに上記第2切換手段を吸引動作から消泡動作に切換えるよう制御する場合には、液体を吸引して排出口から液体と泡を排出したときに、その泡を確実かつ速やかに消失させるため、泡が蓄積して固化することによる液体の回収不良を確実に防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も確実に防止できる。
本発明において、上記吸引手段による吸引動作は、装置に最初に液体を充填する初期充填時に実行される吸引動作、液体カートリッジの交換時に実行される吸引動作、液体カートリッジの再装填時に実行される吸引動作、噴射ヘッドのクリーニング時に実行される吸引動作のうち少なくともいずれかである場合には、初期充填、液体カートリッジの交換、再装填、噴射ヘッドのクリーニング等の吸引では、排出口から大量の液体とともに泡が排出されることから、その泡を確実に消失させて液体の回収不良ならびに周囲の汚染を確実に防止する効果が顕著である。
本発明において、上記回収手段における泡量に応じて上記回収手段に対して噴射する流体量を制御するように構成されている場合には、例えば泡量が多い場合には噴射する流体量を多くして確実に消泡し、泡量が少ない場合には噴射する流体量を少なくして不要な処理を省略して効率化を図ることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
以下、本発明を具体化した液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタの一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1は、インクジェット式プリンタのケース(図示せず)内に備えられたインクジェット式のプリンタ本体1の模式平面図である。
プリンタ本体1には、メインタンクとしてのインクカートリッジ部2a〜2dが設けられている。各インクカートリッジ部2a〜2dには、それぞれ液体カートリッジとしてのインクカートリッジ15(図2参照)、図示しないホルダおよびガイド板が設けられており、非印刷領域に配置されている。
上記インクカートリッジ部2a〜2dは使用されるインク数に対応しており、本実施形態は4個のインクカートリッジ部2a〜2dが設けられている。インクカートリッジ部2a〜2d部の内部にはインクが貯留されたインクパック16(図2参照)が設けられ、このインクパック16から、補給用チューブ4a〜4dを介して、サブタンク5a〜5dにインクが補給されるように構成されている。
サブタンク5a〜5dは、各インク数に対応させてキャリッジ3上に設けられる。本実施形態では、合計4個のサブタンク5a〜5dがキャリッジ3上に搭載されている。このサブタンク5a〜5dは、補給用チューブ4a〜4dを介して補給されたインクを、キャリッジ3下面に搭載されてインクカートリッジ15から供給されるインクをノズルから噴射させる噴射ヘッドとしての記録ヘッド30(図2参照)に対して供給可能に構成されている。
また、サブタンク5a〜5dが搭載されるキャリッジ3は、キャリッジモータ6によって駆動され、タイミングベルト7を介し、走査ガイド部材8に案内されて、紙送り部材9の長手方向、すなわち記録用紙の幅方向である主走査方向に往復移動されるように構成されている。
一方、キャリッジ3の移動経路上における非印刷領域には、封止手段としてのキャップ部材10、吸引ポンプ11(図2参照)、廃液タンク12が配置されている。キャップ部材10は、ゴム等の可撓性素材により形成されている。そして、キャリッジ3が非印刷領域に移動したときに、上記キャップ部材10によって、記録ヘッド30のノズル形成面30aが封止されるように構成されている。このため、キャップ部材10は、プリンタ本体1の休止期間中において記録ヘッドのノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する。
また、上記キャップ部材10の底面は、チューブ13(図2参照)を介して吸引ポンプ11に接続されている。これらのキャップ部材10および吸引ポンプ11は、吸引ポンプ11により生じる負圧を記録ヘッド30に作用させ、記録ヘッド30側からインクを排出できるように構成されている。更に、キャップ部材10の印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材によるワイピング部材14が配置されており、必要に応じて記録ヘッド30のノズル形成面30aを払拭して清掃できるように構成されている。
図2は、上記プリンタ本体1のインクの流路の構成を模式的に示したものである。
この図は、便宜上、1色に対応した流路を構成する、インクカートリッジ15、インクパック16、サブタンク5、補給用チューブ4、供給用チューブ29を示している。
上記インクカートリッジ15には、液体としてのインクが封入されている。本実施形態では、インク各色に対応した数のインクカートリッジ15、インクパック16、サブタンク5、補給用チューブ4等がプリンタ本体1に備えられている。補給用チューブ4および供給用チューブ29等は、液体供給路を構成する。
図に示すように、インクカートリッジ15内部には、上述したように、インクパック16が収容されており、このインクパック16は可撓性部材から形成されている。インクパック16とインクカートリッジ15との間の空間には、圧力室Rが形成されており、インクカートリッジ15には、圧力室Rに空気を流入させるための導入孔17が形成されている。
この導入孔17には、加圧用チューブ18を介して、圧力検出器19と、圧力調整弁20と、加圧ポンプ21とが接続されている。加圧用チューブ18、圧力検出器19、圧力調整弁20および加圧ポンプ21は、加圧ユニットを構成する。また、加圧用チューブ18、圧力検出器19、圧力調整弁20および加圧ポンプ21は、図示しない加圧ユニット制御手段により制御される。圧力検出器19および圧力調整弁20は、プリンタ本体1にそれぞれ1個備えられる。
上記加圧ポンプ21により、生成された加圧空気は、圧力調整弁20に供給され、圧力検出器19を介して、インクカートリッジ15の圧力室Rに導入される。圧力検出器19は、各インクカートリッジ15内に加わる空気圧が所定範囲に維持されるように、加圧ポンプ21によって生成された空気圧を検知し、加圧ポンプ21の駆動を制御する機能を有している。
また、圧力調整弁20は、加圧ポンプ21によって加圧された空気圧が過度の状態に達したときに、圧力を開放して各インクカートリッジ15内に加わる空気圧を所定範囲に維持させる機能を有している。この圧力調整弁20は、圧力検出器19および加圧ポンプ21の制御系統に何らかの障害が発生したときに、加圧ポンプ21から送出される加圧空気によりインクカートリッジ15等を破損することを防止するように作用する。
したがって、インク補給開始時には、加圧ポンプ21が動作し、加圧ポンプ21による加圧空気が圧力調整弁20、圧力検出器19を通過する。このときの空気圧が所定範囲より大きければ、加圧ポンプの動作を停止するための信号が出力される。空気圧が所定範囲内であれば、加圧空気が圧力室Rに流入し、インクパック16が加圧され、インクがサブタンク5に補給される。
インクカートリッジ15から補給されたインクは、サブタンク5により一時貯留される。このサブタンク5の重力方向の最上部には、空気孔22が形成されており、サブタンク5内の圧力を大気圧となるように保持している。また、サブタンク5の内部には、フロート部材23が取り付けられており、その一端部に永久磁石24が固定されている。そして、永久磁石24に対向するサブタンク5の一側面の外側には、基板25が設けられており、基板25上にはホール素子に代表される磁電変換素子26a,26bが設けられている。これらの磁電変換素子26a,26bは、永久磁石24が発する磁力の線量を検出可能に配置されており、検出した磁力線量に比例した電気的信号を出力する。
サブタンク5内のインク量が少なくなると、フロート部材23の位置が重力方向の下方へ移動する。この移動に伴い、磁電変換素子26a,26bが永久磁石24から受ける磁力線量が変化する。したがって、磁電変換素子26a,26bの出力する電気的信号の変化はサブタンク5内のインク量の減少として感知することが可能となる。
そして、インク量減少の信号が出力されると、補給用バルブ27を開状態とし、インクがサブタンク5に補給される。そして、サブタンク5内のインク量が所定の容量に達した場合には、磁電変換素子26a,26bの電気的信号により、補給用バルブ27が閉状態とされ、それ以上インクをサブタンク5に補給しない。
サブタンク5内に一時貯留されたインクは、供給用バルブ28および供給用チューブ29を介して、キャリッジ3下面に搭載された記録ヘッド30に供給される。記録ヘッド30に供給されたインクは、記録ヘッド30のノズル形成面30aに形成されたノズルより吐出される。
上記ノズル形成面30aを封止するキャップ部材10には、上述したようにチューブ13および吸引ポンプ11が接続され、上記吸引ポンプ11には排出パイプ31が接続されている。上記チューブ13、吸引ポンプ11、排出パイプ31は、上記キャップ部材10とノズル形成面30aとで形成される空間内のインクと空気を吸引する本発明の吸引手段として機能する。
上記排出パイプ31の排出口32が、回収手段としての廃液タンク12の回収口33に向かって開口し、上記排出口32から排出されるインクを廃液タンク12で回収するようになっている。
上記廃液タンク12は、内部に液体を吸収する吸収体34が充填されており、回収したインクを吸収材で保持しうるようになっている。上記吸収体34は、高分子材料からなる多孔質材から形成され、回収口33の開口部に対応する部分に飛散防止用の凹部35が形成されている。一方、廃液タンク12の回収口33の開口縁には、飛散防止用の枠状突部36が立設されている。
そして、このプリンタ本体1には、上記廃液タンク12に対して吸引手段の排出口32が開口している近傍に向かって所定のタイミングで流体を噴射して消泡する消泡流路37が設けられている。上記消泡流路37の噴射口38は、上記廃液タンク12の回収口33に向かって開口しており、吸収体上面の凹部35および回収口33の開口縁の枠状突部36で囲われた空間内に向かって流体を噴射し、吸引手段の排出口32から排出された泡を消失させるようになっている。
上記消泡流路37は、加圧ポンプ21の下流側に設けられた圧力調整弁20のさらに下流のチューブに設けられた第1切換弁39と接続されている。これより、プリンタ本体1に備えたポンプユニットである加圧ポンプ21に接続されて、流体として上記加圧ポンプ21から送られた空気を噴射する。上記加圧ポンプ21は、上述したように、インクカートリッジ15に対して空気圧を与えてこの空気圧の作用によりインクカートリッジ15から記録ヘッド30に向かってインクを送るためのポンプである。
そして、上記第1切換弁39は、上記加圧ポンプ21の空気圧を、インクカートリッジ15に対して与える液体補給状態と、上記消泡流路37に対して与える消泡状態とを切換える第1切換手段として機能する。
上記のような構成により、所定のタイミングで第1切換弁39を切換えて、廃液タンク12の回収口33に溜まった泡に対し、消泡流路37から空気を噴射して消泡する。このとき、吸収体34の回収口33の開口部に対応する部分に飛散防止用の凹部35が形成されるとともに、廃液タンク12の回収口33の開口縁に、飛散防止用の枠状突部36が形成されていることから、空気の噴射で消泡した際に、泡がはじけて生じた微小液滴が飛散して周囲を汚染するのを防止する。また、上記凹部35に泡がある程度溜まった状態で空気を噴射して消泡することができるため、頻繁に第1切換弁39を切換え操作する必要がなく、消泡処理の効率がよくなる。
図3は、上記プリンタ本体1のシステム構成を示すブロック図である。
図において、44はホストコンピュータであり、プリンタドライバ45が内蔵され、このプリンタドライバ45のユーティリティ上で入力装置(図示せず)からの入力によって記録紙のサイズ,モノクロ/カラー印刷の選択,記録モードの選択,フォント等のデータおよび印字指令等を入力しうるように構成されている。また、上記プリンタドライバ45のユーティリティにおいて、クリーニング開始の指令も入力しうるように構成されている。
印字指令の入力により、プリンタドライバ45からは印刷制御手段46に対して液体噴射データである印刷データが送出されるようになっている。また、印刷制御手段46は印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、ヘッド駆動手段48により駆動信号を発生させて圧電振動子に入力し、記録ヘッド30からインク滴を吐出させるようになっている。このとき、印刷制御手段46からの指示により紙送り制御手段52は図示しない紙送りモータを制御して記録紙の副走査方向への移動制御を行う。また、印刷制御手段46からの指示によりキャリッジ制御手段47はパルスモータであるキャリッジモータ6を制御してキャリッジ3の主走査方向への往復移動制御を行う。
上記ヘッド駆動手段48は、駆動手段として機能するもので、印刷データに基づく駆動信号のほかに、メンテナンス制御手段49からのフラッシング指令信号を受けてフラッシングのための駆動信号を記録ヘッド30に出力する。このフラッシング動作により、フラッシングボックスとしてのキャップ部材10に対してノズルから印字とは無関係のインクを噴射することにより、ノズル近傍の増粘インクを排出して記録ヘッド30の噴射特性を回復する。
ここで、ノズルの吐出能力が低下するメカニズムについて説明すると、印刷実行中は記録ヘッド30のノズル面がキャップ部材10から開放された状態となり、加えてキャリッジ3で往復移動されている。このような状態でインクの吐出がなければ、ノズルの開口部に存在するインクから溶媒が蒸発して徐々にその粘度が高くなり、吐出能力が低下するのである。そして、印刷中に頻繁にインク滴を吐出しているノズルは、新しいインクが順次供給されて目詰まりはあまり生じないが、インク滴を吐出する機会が少ないノズルでは目詰まりを生じやすい。したがって、インクの吐出量が少なく空送時間が長いノズルほど増粘が進行し、その程度はノズル毎にばらつきがある。
なお、この例では、噴射ヘッドが噴射する液体がインクであり、インクの増粘によりノズルの噴射能力が低下する場合を説明したが、噴射特性の低下するメカニズムは、噴射する液体の種類によって異なる場合があり、本発明は、低下したノズルの噴射特性を液体の噴射で回復しうるものであれば、インクに限らず種々の液体を噴射する装置に適用できる趣旨である。
キャリッジ制御手段47は、印刷動作中にキャリッジ3を主走査方向に往復移動させる移動制御を行うほか、所定のフラッシングタイミングにおいてキャリッジを印刷領域以外のフラッシングポジションに移動させ、記録ヘッド30をキャップ部材10に対面させてフラッシング動作を行う位置に移動する移動制御を行う。
また、上記キャリッジ制御手段47は、装置の電源オフのときや吸引動作を行う際には、記録ヘッド30をキャップ部材10の位置に移動させる移動制御を行う。
この吸引動作は、また、プリンタ本体1を使用せずに放置しているときは、キャップ部材10でノズル形成面30aを封止した状態であっても、図示しない放置タイマで計測した放置時間(前回の電源オフから今回の電源オンまでの時間)が長いと徐々にノズルの開口部に存在するインクから溶媒が蒸発してその粘度が高くなり、吐出能力が低下するので、それを回復するクリーニングのために電源オン時に実行される。また、印刷動作を継続していると、流路内に残存した気泡が徐々に内部のフィルタ上流部に溜まることがあるため、定期的に気泡を強制吸引して除去するクリーニングのために実行されることもある。
また、プリンタ本体1を最初に使用するときに、最初にインクカートリッジ15を装着した際、記録ヘッド30やサブタンク5等の流路にインクを最初に充填する初期充填動作の際に実行される。また、インクカートリッジ15を交換したときや、使用していたインクカートリッジ15を一旦取り外して再装填するときには、交換や再装填に伴って記録ヘッド30の流路内に空気が混入して正常な吐出ができなくなるため、混入した気泡を記録ヘッド30から強制吸引して除去するために実行される。
このように、吸引動作は、初期充填時、インクカートリッジ15の交換時、インクカートリッジ15の再装填時、クリーニング時の各種のタイミングで実行されるが、吸引の原因となる状況によって吸引条件が異なる場合があるため、メンテナンス動作選定手段50により、予め複数準備されたメンテナンス条件を選定してメンテナンス制御手段49にメンテナンス条件の指令を与える。符号51は、装置の操作パネル等に配置されたクリーニング指令スイッチ51であり、ユーザが例えば印字不良状態を認識した場合にこれを操作することにより、メンテナンス動作選定手段50およびメンテナンス制御手段49を動作させて、マニュアルによるクリーニング動作が実行されるように構成されている。
そして、上記吸引動作は、メンテナンス制御手段49により、つぎのように制御される。すなわち、キャリッジ3をキャップ部材10に対面させる位置に移動させるとともに、キャップ部材10を図示しないメンテナンスモータの動作により例えばカム機構等により上昇させて記録ヘッド30のノズル形成面30aをキャップ部材10で封止し、メンテナンスモータによって駆動される吸引ポンプ11の作用によりキャップ部材10内を吸引してノズルからインク等を強制的に排出させる。
メンテナンス動作選定手段50で選定された所定時間の吸引を行った後、図示しない弁機構によりキャップ部材10内を大気開放した状態で吸引ポンプ11を駆動して空吸引を行ってキャップ部材10内の空間に残存したインクを排出する。
その後、キャップ部材10を下降させると、この状態ではノズル形成面30aにインクが付着しているため、メンテナンスモータの駆動によりワイピング部材14をその先端部がノズル形成面30aに接触し得る位置まで上昇させたのち、キャリッジ3を移動制御することにより、ノズル形成面30aに付着したインクをワイピング部材14で払拭することが行われる。
一方、上記記録ヘッド30からのインクの吸引とキャップ部材10内の空吸引により、排出口32からはインクとともにインクと空気が混じってできた細かい泡が排出される。インクは廃液タンク12の吸収体34に吸収されるが、泡は速やかに吸収されずに廃液タンク12の回収口33の凹部35内に溜まることになる。
そして、上記メンテナンス制御手段49は、上記吸引手段における記録ヘッド30からインクを吸引する吸引動作が終了したときに、上記第1切換弁39を、加圧ポンプ21の圧力をインクカートリッジ15に対して与える液体補給状態から消泡流路37に対して与える消泡状態に切換えるよう制御する。
上記第1切換弁39の切換えにより、加圧ポンプ21の空気圧が消泡流路37に与えられて空気が噴射口38から廃液タンク12の泡が溜まった回収口33の凹部35に向かって噴射され、ここに溜まった泡は、はじけてインクとなり速やかに吸収体34に吸収される。
図4は、上記プリンタ本体1のメンテナンス動作の一例を示すフローチャートである。
このフローチャートは、プリンタ本体1に動作電源を投入(ON)した場合になされる回復処理動作を示している。プリンタ本体1に動作電源が投入されると、ステップS1において、記録装置のイニシャライズ動作が実行される。このイニシャライズ動作においては、例えばインク供給路にインクが初期充填されているかの判定、あるいはブラックインクカートリッジおよびカラーインクカートリッジが装填状態とされているか等の判定処理がなされる。
そして、これらのイニシャライズ動作が終わるとステップS2においてインクカートリッジのステータス確認が実行される。このステータス確認は記録装置にインクカートリッジを装填した場合におけるカートリッジの装填形態、すなわち記録装置に初めてインクを充填する初期充填であったか、インクカートリッジの通常交換であったか、さらに使用済みインクカートリッジを再装填した状態であったかに基づいて識別される(カートリッジ装填形態判定ステップ)。
そして、ステップS3において、メンテナンス動作選定手段50は、例えば予め準備された回復動作テーブルを参照し、図示しない放置タイマによる計時時間および累積印字タイマによる計時時間に基づいて、クリーニング動作が必要か否かを判定する。
結果として、クリーニング動作が必要(Y)と判定されると、ステップS4において、メンテナンス動作選定手段50は、インクカートリッジ15のステータスが初期充填か、インクカートリッジ15の通常交換か、使用済みインクカートリッジ15を再装填した状態か、またはクリーニング動作か、によって吸引動作の条件を選択する。
そして、ステップS5に移行し、選択された処理モードに対応する吸引動作が実行される。
このとき、ステップS2におけるインクカートリッジ15のステータス確認において、例えば初期充填であったと確認した場合は、ステップS5において強力吸引が実行される。この強力吸引を実行するにあたっては、メンテナンス動作選定手段50よりメンテナンス制御手段49に制御信号が送られ、吸引ポンプ11を例えば高速駆動させて強力吸引を実行することにより、インク流路中に残留する気泡の排出効果を高めることができる。
また、ステップS2におけるインクカートリッジ15のステータス確認において、インクカートリッジ15の通常交換であったと確認した場合は、ステップS5において通常吸引が実行される。この通常吸引は、記録ヘッド30内の増粘インクを排出させることを主目的として行なわれるもので、この時には、吸引ポンプ11を通常速度で駆動させて、記録ヘッド30より増粘インクを排出させる操作がなされる。
さらに、ステップS2におけるインクカートリッジ15のステータス確認において、使用済みインクカートリッジ15を再装填した状態であったと確認した場合は、ステップS5において強力吸引が実行される。この強力吸引は吸引ポンプ11を例えば高速駆動させて強力吸引を実行し、インク流路中に残留する気泡の排出効果を高めることができる。
前記ステップS5における吸引動作の最後には、放置タイマをゼロリセットさせるとともに、再スタートさせて経過時間を再びカウントアップするように動作させる。また累積印字タイマをゼロリセットさせる。
上記吸引動作が終了すると、ステップS6に移行し、消泡動作が実行される。この消泡動作は、上記第1切換弁39を、インクカートリッジ15側から消泡流路37側に切換えて、加圧ポンプ21の空気圧を消泡流路37に与え、噴射口38から廃液タンク12の泡が溜まった回収口33の凹部35に向かって空気を噴射し、ここに溜まった泡を速やかに消泡する。
所定時間の空気噴射の後、上記第1切換弁39を消泡流路37側からインクカートリッジ15側に切換えて、インク供給状態を復元する。このときの空気噴射時間は、第1切換弁39の切換えタイミングにより調節することが可能である。したがって、上記廃液タンク12における泡量に応じて上記廃液タンク12に対して噴射する流体量を制御するように構成することができる。
例えば、ステップS4において選択された吸引条件に応じて、メンテナンス制御手段49により、空気噴射時間を変更するよう制御することも可能である。例えば、強力吸引のときは空気噴射時間を相対的に長くし、通常吸引のときは空気噴射時間を相対的に短くする等の制御を行うことができる。
このとき、吸引条件に応じて噴射する空気量を変更するのではなく、廃液タンク12に泡を検知するセンサを設け、泡量を実際にセンシングで検知してそれに応じて噴射する空気量を変更することもできる。また、噴射する空気量を制御する方法として、空気噴射時間を変更するのではなく、流量制御弁等により消泡流路37から噴射する空気の流量を変更して空気量を制御するようにすることもできる。
一方、ステップS3において、メンテナンス動作選定手段50がメンテナンス動作テーブルを参照し、放置タイマによる計時時間および累積印字タイマによる計時時間に基づいて、クリーニング動作は必要ではない(N)、すなわちフラッシング動作の領域であると判定されると、ステップS7に移行し、回復処理ステップとしての予め定められたショット数のフラッシング動作が実行され、記録ヘッドのインク吐出能力の回復動作が終了する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、排出口32からインクとともに多量の泡が排出されたとしても、廃液タンク12に対して吸引手段の排出口32が開口している近傍に向かって所定のタイミングで流体すなわち空気を噴射して消泡するため、泡が速やかに消失し、泡が蓄積して固化することにより排出口32や廃液タンク12内部の吸収体34の目詰まりやインクの回収不良を防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も防止できる。このように、泡による吸収体34の吸収能力の低下を回避することができ、吸引手段の排出口32から排出されるインクを吸収体34へ円滑に吸収させることができる。
また、上記消泡流路37は、プリンタ本体1に備えたポンプユニットに接続されて上記ポンプユニットから送られた流体を噴射するため、もともとプリンタ本体1に備えているポンプユニットを利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
また、上記ポンプユニットは、上記インクカートリッジ15に対して圧力を与えてこの圧力の作用によりインクカートリッジ15から記録ヘッド30に向かってインクを送るための加圧ポンプ21であるため、インクカートリッジ15から記録ヘッド30に向かってインクを送るために装置に備えられた加圧ポンプ21を利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
また、上記加圧ポンプ21の圧力を、インクカートリッジ15に対して与える液体補給状態と、上記消泡流路37に対して与える消泡状態とを切換える第1切換弁39を備えているため、上記第1切換弁39を動作させて液体補給状態から消泡状態に切換えることにより、所定のタイミングでの消泡が容易かつ確実に行える。
また、上記吸引手段における記録ヘッド30からインクを吸引する吸引動作が終了したときに上記第1切換弁39を液体補給状態から消泡状態に切換えるよう制御するため、インクを吸引して排出口32からインクと泡を排出したときに、その泡を確実かつ速やかに消失させるため、泡が蓄積して固化することによるインクの回収不良を確実に防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も確実に防止できる。
また、上記吸引手段による吸引動作は、プリンタ本体1に最初にインクを充填する初期充填時に実行される吸引動作、インクカートリッジ15の交換時に実行される吸引動作、インクカートリッジ15の再装填時に実行される吸引動作、記録ヘッド30のクリーニング時に実行される吸引動作のうち少なくともいずれかであるため、初期充填、インクカートリッジ15の交換、再装填、記録ヘッド30のクリーニング等の吸引では、排出口32から大量のインクとともに泡が排出されることから、その泡を確実に消失させてインクの回収不良ならびに周囲の汚染を確実に防止する効果が顕著である。
また、上記廃液タンク12における泡量に応じて上記廃液タンク12に対して噴射する流体量を制御するように構成されているため、例えば泡量が多い場合には噴射する流体量を多くして確実に消泡し、泡量が少ない場合には噴射する流体量を少なくして不要な処理を省略して効率化を図ることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態を示す。
この例は、加圧ポンプ21の空気圧により空気噴射する消泡流路37を設けたのではなく、上記消泡流路37が接続されたプリンタ本体1のポンプユニットが、上記吸引手段における吸引を行うための吸引ポンプ11とした例である。
すなわち、キャップ部材10から吸引ポンプ11に至る流路の途中に、消泡液が収容された消泡液タンク40に接続された第2切換弁41が設けられ、上記第2切換弁41を切換えることにより、上記吸引ポンプ11において、記録ヘッド30からインクを吸引する吸引動作と、消泡液タンク40から消泡液を吸引して消泡する消泡動作とを切換えるようになっている。
そして、この例では、プリンタ本体1に最初にインクを充填する初期充填時に実行される吸引動作、インクカートリッジ15の交換時に実行される吸引動作、インクカートリッジ15の再装填時に実行される吸引動作、記録ヘッド30のクリーニング時に実行される吸引動作のいずれかの吸引動作が終了したときに上記第2切換弁41を吸引動作から消泡動作に切換え、排出口32から廃液タンク12の泡が溜まった回収口33の凹部35に向かって消泡液を吐出し、ここに溜まった泡を速やかに消泡する。
所定時間の消泡液吐出の後、上記第2切換弁41を消泡液タンク40側からキャップ部材10側に切換えて、吸引動作が可能な状態を復元する。このときの消泡液の吐出量は、吸引ポンプ11の吸引時間により調節することが可能である。そして、記録ヘッド30からのインクを吸引して排出する吸引動作の吸引条件に応じて、メンテナンス制御手段49により、消泡液の吐出量を変更するよう制御することも可能である。例えば、強力吸引のときは消泡液の吐出量を相対的に多くし、通常吸引のときは消泡液の吐出量を相対的に少なくする等の制御を行うことができる。
このとき、吸引条件に応じて噴射する空気量を変更するのではなく、廃液タンク12に泡を検知するセンサを設け、泡量を実際にセンシングで検知してそれに応じて噴射する空気量を変更することもできる。また、消泡液の吐出量を制御する方法としては、吸引ポンプ11の駆動時間で制御することもできるし、回転速度で制御することもできる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、上記ポンプユニットは、上記吸引手段における吸引を行うための吸引ポンプ11であるため、記録ヘッド30からインクを吸引するための吸引ポンプ11を利用して消泡するため、消泡のために装置に余分な装備を付加する必要がなく、装置的にも複雑化大型化せず、コスト面でも有利である。
また、上記吸引ポンプ11において、記録ヘッド30からインクを吸引する吸引動作と、消泡液を吸引して消泡する消泡動作とを切換える第2切換弁41を備えているため、上記第2切換弁41を動作させて吸引動作から消泡動作に切換えることにより、所定のタイミングでの消泡が容易かつ確実に行える。
また、上記吸引ポンプ11による吸引動作が終了したときに上記第2切換弁41を吸引動作から消泡動作に切換えるよう制御するため、インクを吸引して排出口32からインクと泡を排出したときに、その泡を確実かつ速やかに消失させるため、泡が蓄積して固化することによるインクの回収不良を確実に防止し、泡の蓄積による周囲の汚染も確実に防止できる。
それ以外は、上記第1の実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定するものではなく、以下のような変更例を包含する趣旨である。
キャップ部材10を昇降させるキャップ昇降手段は、従来のように、鉛直方向にも水平方向にも移動する機構、すなわち斜めに昇降する構成であってもよい。
上記各実施形態において、記録ヘッド30は、液体を噴射させる駆動素子である圧力発生素子として、圧電振動子を利用した液体噴射装置に適用することもできるし、発熱素子を利用したタイプの液体噴射装置に適用することもできる。
また、本発明のメンテナンス方法をコンピュータ装置に実行させるプログラムを、記録媒体に記録して提供したり、通信ネットワークを介して提供したりすることもできる。
また、液体噴射装置の代表例としては、上述したような画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置があるが、本発明は、その他の液体噴射装置として、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等、各種の液体噴射装置に適用することができる。
本実施形態のプリンタ本体の模式平面図である。 上記プリンタのインクの流路を示す模式図である。 上記プリンタのシステム構成を示す機能ブロック図である。 上記プリンタのメンテナンス動作を示すフローチャートである。 第2実施形態のプリンタのシステム構成を示す機能ブロック図である。 従来例を説明する図である。
符号の説明
1 プリンタ本体,2a〜2d インクカートリッジ部,3 キャリッジ,4 補給用チューブ,4a〜4d 補給用チューブ,5 サブタンク,5a〜5d サブタンク,6 キャリッジモータ,7 タイミングベルト,8 走査ガイド部材,9 紙送り部材,10 キャップ部材,11 吸引ポンプ,12 廃液タンク,13 チューブ,14 ワイピング部材,15 インクカートリッジ,16 インクパック,17 導入孔,18 加圧用チューブ,19 圧力検出器,20 圧力調整弁,21 加圧ポンプ,22 空気孔,23 フロート部材,24 永久磁石,25 基板,26a,26b 磁電変換素子,27 補給用バルブ,28 供給用バルブ,29 供給用チューブ,30 記録ヘッド,30a ノズル形成面,31 排出パイプ,32 排出口,33 回収口,34 吸収体,35 凹部,36 枠状突部,37 消泡流路,38 噴射口,39 第1切換弁,40 消泡液タンク,41 第2切換弁,44 ホストコンピュータ,45 プリンタドライバ,46 印刷制御手段,47 キャリッジ制御手段,48 ヘッド駆動手段,49 メンテナンス制御手段,50 メンテナンス動作選定手段,51 クリーニング指令スイッチ,52 紙送り制御手段,101 インク回収ユニット,101 回収ユニット,102 導入チューブ,102 排出チューブ,103 泡,104 インク吸収体

Claims (3)

  1. 液体カートリッジから供給される液体をノズルから噴射させる噴射ヘッドと、
    上記液体カートリッジに対して空気圧力を与えてこの圧力の作用により液体カートリッジから噴射ヘッドに向かって液体を送るための加圧ポンプと、
    上記噴射ヘッドのノズル形成面を封止する封止手段と、
    上記封止手段とノズル形成面とで形成される空間内の液体と気体を吸引する吸引手段と、
    上記吸引手段の排出口から排出される液体を回収する回収手段と、
    上記加圧ポンプの空気を、上記回収手段に対して上記吸引手段の排出口が開口している近傍に向かって噴射して消泡する消泡状態と、上記液体カートリッジに対して与える液体補給状態とを切換える切換手段を備え
    上記吸引手段における噴射ヘッドから液体を吸引する吸引動作が終了したときに上記切換手段を液体補給状態から消泡状態に切換えるよう制御することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 上記回収手段は、上記液体を吸収し、上記吸引手段の排出口に対応する部分に凹部を備える吸収部材と、上記吸収部材を収容し、上記凹部に対応する部分に開口部と、上記開口部の周囲に枠状突部を形成するタンクと、を有し、
    上記加圧ポンプの空気を、上記凹部および上記枠状突部で囲まれた空間内に向かって噴射することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 液体カートリッジから供給される液体をノズルから噴射させる噴射ヘッドと、上記液体カートリッジに対して空気圧力を与えてこの圧力の作用により液体カートリッジから噴射ヘッドに向かって液体を送るための加圧ポンプと、上記噴射ヘッドのノズル形成面を封止する封止手段と、上記封止手段とノズル形成面とで形成される空間内の液体と気体を吸引する吸引手段と、上記吸引手段の排出口から排出される液体を回収する回収手段とを備えた液体噴射装置におけるメンテナンス方法であって、
    上記吸引手段における噴射ヘッドから液体を吸引する吸引動作が終了後に、上記加圧ポンプの空気を、上記液体カートリッジに対して与える液体補給状態から、上記回収手段に対して上記吸引手段の排出口が開口している近傍に向かって噴射して消泡する消泡状態に切換えることを特徴とする液体噴射装置のメンテナンス方法。
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