以下、本発明に係る測定結果表示装置、測定システムおよび測定結果表示方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す測定装置1は、「測定装置」および「測定結果表示装置」を一体化した「測定システム」の一例であり、かつ「測定装置」が一体的に組み込まれた「測定結果表示装置」の一例であって、移動体(車両、船舶および飛行機等の各種乗り物による移動においては「乗り物」で、徒歩による移動においては「人」)に設置されて移動体と共に移動しつつ、測定対象についての物理量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値および位相などの電気的パラメータや、温度、湿度、輝度(光度)、照度、雨量および流量などの各種パラメータ:一例として、電圧)を測定し、その測定値を記憶することができるように構成されている。この測定装置1は、測定部11、測位部12、通信部13、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17を備えて構成されている。この場合、本例の測定装置1では、測定部11、測位部12、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17が相まって「測定装置」が構成されると共に、通信部13、操作部14、表示部15、記憶部16および制御部17が相まって「測定結果表示装置」が構成されている。
測定部11は、制御部17の制御に従い、測定対象の電圧値(一例として、回生ブレーキ付き電気自動車のバッテリ電圧)を予め規定された測定時間間隔(「第2の時間間隔」の一例)で測定して測定データDsを生成し、生成した測定データDsを制御部17に出力する「測定処理」を実行する。測位部12は、制御部17の制御に従い、予め規定された測位時間間隔(「第1の時間間隔」の一例)でGPS衛星2,2・・から送信されているGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて測定装置1の現在位置を測位し、測位結果を示す測位データDpを生成して制御部17に出力する「測位処理」を実行する。なお、GPS信号Sgに基づく現在位置の測位の具体的な手順については公知のため、詳細な説明を省略する。
通信部13は、一例として、通信ネットワークN(一例として、無線データ通信網)に接続可能に構成されると共に、制御部17の制御に従い、通信ネットワークNを介して地図データサーバ3(「外部装置」の一例)に接続し、地図データサーバ3から地図データDmを受信して制御部17に転送する。なお、通信ネットワークNに測定装置1(通信部13)を直接的に接続する構成を例に挙げて説明するが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、測定装置1に「無線LAN」や「ブルートゥース」等の「近距離無線通信部」を配設して、この「近距離無線通信部」と、携帯電話やスマートフォン等の「通信端末」とを相互に接続した状態において、「通信端末」を介して通信ネットワークNに測定装置1を接続させる構成を採用することもできる。
操作部14は、測定装置1による測定処理条件を設定するための操作スイッチや、表示部15の前面側に設けられたタッチパネルを備え、スイッチ操作やタッチ操作に応じた操作信号を制御部17に出力する。なお、タッチパネルに代えて、(または、タッチパネルに加えて)カーソル移動キーやマウス等の各種ポインティングデバイスを備えて操作部14を構成することもできる。表示部15は、一例として液晶表示パネルを備え、制御部17の制御に従い、図3〜11に示すように、測定位置表示領域Aa(「測定位置表示画面」の一例)および測定値表示領域Ab(「測定値表示画面」の一例)からなる測定結果表示画面などを表示する。記憶部16は、「測定装置側記憶部」および「表示装置側記憶部」に相当し、一例として、フラッシュメモリ等のリムーバブルメディアで構成され、制御部17の制御に従い、上記の地図データDm、測位データDpおよび測定データDsなどを記憶する。
制御部17は、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部17は、測位部12を制御して上記の測位処理を実行させると共に、測位部12から出力される測位データDpを記憶部16に順次記憶させる(「第1の記憶処理」の一例)。この場合、本例の測定装置1では、一例として、測定部11による測定処理の開始に連動して測位部12による測位処理が開始されて測定部11による測定処理が終了するまでこの測位処理が継続的に実行される使用形態と、予め設定された記憶処理開始条件(第1の記憶処理開始条件)が満たされたときに、測定部11による測定処理が実行されているか否かを問わず、測位部12による測位測位処理が開始されて予め設定された終了条件が満たされるまでこの測位処理が継続的に実行される使用形態とのいずれかを利用者が選択することができるように構成されている。
この場合、上記の開始条件としては、操作部14の測位開始/停止スイッチ(図示せず)が操作されたとき、および予め設定された開始時刻が到来したときなどの各種条件のうちから利用者が任意に選択することができる。また、上記の終了条件としては、操作部14の測位開始/停止スイッチが再操作されたとき、予め設定された終了時刻が到来したとき、および予め設定された時間分の測定データDsが得られたときなどの各種条件のうちから利用者が任意に選択することができる。
また、制御部17は、予め設定された測定条件に従って測定部11を制御して上記の測定処理を実行させると共に、測定部11から出力される測定データDsを、測定処理時に測位部12によって生成された測位データDpに関連付けて記憶部16に順次記憶させる(「第2の記憶処理」の一例)。この場合、本例の測定装置1では、一例として、予め設定されたレベルの測定値が測定されたとき、予め設定された開始時刻が到来したとき、測位部12によって測位された測定装置1の現在位置が予め設定された領域内の位置となったとき、測位部12によって測位された測定装置1の現在位置が予め設定された領域外の位置となったとき、および測定開始/停止スイッチ(図示せず)が操作されたときとの各種の記憶処理開始条件(第2の記憶処理開始条件)のうちから利用者によって選択された条件が満たされたときに、制御部17が測定部11を制御して測定処理を開始させると共に測位データDpに関連付けて記憶部16に測定データDsを順次記憶させる構成が採用されている。
さらに、制御部17は、「処理部」に相当し、一例として、測位部12による測位処理が開始されたときに、測位部12から出力される測位データDpに基づいて測定装置1の現在位置を特定すると共に、特定した位置の地図データDmが記憶部16に記憶されていないときに、通信部13を介して地図データサーバ3から地図データDmをダウンロードして(取得して)記憶部16に記憶させる。なお、地図データDmに関しては、例えば操作部14の操作によって指定した地域の地図データDmをダウンロードして記憶部16に記憶させる処理を、測位部12による測位処理とは無関係に予め実行しておくこともできる。
また、制御部17は、操作部14のスイッチ操作によって、測定結果の表示を指示されたときに(「予め規定された表示処理開始条件が満たされたとき」の一例)、上記の「第1の記憶処理」によって記憶部16に記憶させた測位データDpに基づき、測位データDpが生成された各位置を特定すると共に、図3,4,6〜11に示すように、各測位データDpが生成された各位置を含む領域の地図MPを地図データDmに基づいて測定位置表示領域Aa内に表示させ、かつ各測位データDpに基づいて特定した各位置を測位データDpの生成順に結んだ移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Aaに表示させる(「第1の表示処理」の一例)。なお、各測位データDpに基づいて特定した各位置を測定データDsの生成順に結んだ移動軌跡表示MLに代えて、各測位データDpに基づいて特定した各位置を示すマーク(例えば、点)を「移動軌跡表示」として測定位置表示領域Aaに表示させる構成を採用することもできる。
この場合、制御部17は、図3に示すように、移動軌跡表示MLにおいていずれかの測定データDsが関連付けられている測位データDpに対応する区間(「第1の区間」の一例)を、移動軌跡表示MLにおいていずれの測定データDsも関連付けられていない測位データDpに対応する区間(「第2の区間」の一例)とは識別可能に区間表示L1〜L4(以下、区別しないときには「区間表示L」ともいう)、および識別表示Ma1s〜Ma4s,Ma1e〜Ma4e(以下、区別しないときには「識別表示Ma」ともいう)を表示させる。なお、本例では、上記の区間表示Lおよび識別表示Maが相まって「測定処理実行区間表示」に相当する。
この場合、識別表示Ma1s〜Ma4sは、区間表示Lによって示されている「第1の区間」の開始点を示し、識別表示Ma1e〜Ma4eは、区間表示Lによって示されている「第1の区間」の終了点を示している。また、識別表示Ma1s〜Ma4sや識別表示Ma1e〜Ma4e内の文字は、「第2の記憶処理」の実行順序、すなわち、対応する測位データDpの生成順序と、「s:start=開始点」および「e:end=終了点」とを表している(「複数の第1の区間が存在するときに第2の記憶処理の実行順を特定可能に各測定処理実行区間表示を測定位置表示画面に表示させる」との構成の一例)。なお、「第1の区間」、「第2の区間」および「測定処理実行区間表示」等については、後に詳細に説明する。
また、制御部17は、上記の「第2の記憶処理」によって記憶部16に記憶させた測定データDsに基づいて特定される各測定値を測定値表示領域Ab(図4,6〜11参照)に表示させる(「第2の表示処理」の一例)。具体的には、本例の測定装置1では、図4,6〜11に示すように、測定データDsに基づいて特定した測定値のレベル(この例では、電圧値のレベル)を上下方向(「第1の方向」の一例)に対応させ、かつ上記の「データ記憶処理の開始時点からの経過時間」と、「データ記憶処理中における測定装置1の移動距離」とのいずれか一方を左右方向(「第1の方向と交差する第2の方向」の一例)に対応させたグラフG1,G2・・(以下、区別しないときには「グラフG」ともいう)によって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Ab内に表示させる構成が採用されている。
この場合、本例の測定装置1では、測定位置表示領域Aaに表示された移動軌跡表示ML上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が「第1の区間」内のとき(すなわち、「測定処理実行区間表示」を構成する区間表示Lのいずれかが指定されたとき)に、制御部17が上記の「第2の表示処理」を実行して、指定された位置を含む「第1の区間」において生成された測定データDsを記憶部16から読み出して、読み出した測定データDsに基づいて特定される測定値を測定値表示領域Ab内にグラフGによって表示させる構成が採用されている。
また、制御部17は、図3等に示すように、複数の区間表示Lを測定位置表示領域Aaに表示させている状態でいずれかの「第1の区間内」に対応する区間表示Lが指定されたときに、指定された区間表示Lを他の区間表示Lとは識別可能に例えば点滅させて表示させる。なお、図4,6〜8,10,11では、点滅表示されていない区間表示Lを太い実線で示すと共に、点滅表示されている区間表示Lを白抜きの太い破線で示している。
さらに、制御部17は、上記の「第1の区間」内の位置が指定されたときに、指定された位置において生成された測定データDsの測定値を特定可能に「識別表示」に相当する識別表示Mb1s〜Mb4s,Mb1e〜Mb4e(以下、区別しないときには「識別表示Mb」ともいう)をグラフGと共に測定値表示領域Abに表示させる。この場合、各識別表示Mb内の文字は、その測定値の測定データDsが生成された位置に対応する上記の識別表示Ma内の文字と同じ文字で構成されており、これにより、識別表示Mbによって差し示されている測定値がいずれの位置において測定されたかを識別することが可能となっている。
また、制御部17は、指定された位置において生成された測定データDsが複数存在するときに、図5に示すように、いずれの測定データDsの測定値を測定値表示領域Abに表示させるかを選択させる測定データ選択要求画面Acを表示させ、選択された測定データDsに基づいて特定される測定値(グラフG)を測定値表示領域Ab内に表示させる。さらに、制御部17は、測定値表示領域Abに表示させた各グラフGのうちからいずれかのグラフGが指定されたとき(グラフGのいずれかの部位が選択されたとき)に、指定されたグラフGを他のグラフGとは識別可能に強調表示させる(一例として、他のグラフGよりも太く表示させる:図10参照)と共に、指定されたグラフGの測定データDsが生成された「第1の区間」に対応する区間表示Lを、他の区間表示Lとは識別可能に強調表示させる(一例として、点滅表示させる)。
なお、本例の測定装置1では、測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abを1画面内に並べて表示させる構成が採用されているが、このような構成に代えて、測定位置表示領域Aaと測定値表示領域Abとを重ねて1画面内に表示させる構成(例えば、測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abのいずれか一方を透過させて他方の上に表示させる構成)や、測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abを切り替えていずれか一方を表示させる構成を採用することもできる。
この測定装置1の使用に際しては、まず、操作部14を操作して、測位部12による測位処理の条件(開始条件、終了条件および測位時間間隔等)や、測定部11による測定処理の条件(開始条件、終了条件、測定時間間隔および測定レンジ等)を設定する。この際には、測位処理の条件としては、一例として、測位開始/停止スイッチの操作によって測位部12による測位処理が開始され、かつ測位開始/停止スイッチの再操作によって測位処理が終了すると共に、測位時間間隔(第1の時間間隔)が0.5秒間隔の周期となるように設定する。また、測定処理の条件としては、一例として、測定開始/停止スイッチの操作によって測定部11による測定処理が開始され、かつ測定開始/停止スイッチの再操作によって測定処理が終了すると共に、測定時間間隔(第2の時間間隔)が測位処理と同じ0.5秒間隔の周期となるように設定する。なお、測位部12による測位時間間隔(第1の時間間隔)、および測定部11による測定時間間隔(第2の時間間隔)は、上記の例のような同じ時間間隔に限定されず、測定すべき内容に応じて、これらを互いに相異する任意の時間間隔に設定することもできる。
次いで、測定対象(この例では、電気自動車におけるバッテリの出力端子)に測定部11を接続する。これにより、準備作業が完了する。続いて、操作部14の測位開始/停止スイッチを操作して測位部12による測位処理を開始させる。この際に、測位部12は、制御部17の制御に従い、GPS衛星2,2・・からのGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて測定装置1の現在位置を測位して測位データDpを生成し、生成した測位データDpを制御部17に出力する(「測位処理」の一例)。また、制御部17は、測位部12から出力される測位データDpを記憶部16に記憶させる(「第1の記憶処理」の一例)。
さらに、制御部17は、測位データDpに基づいて測定装置1の現在位置を特定し、特定した現在位置の地図データDmが記憶部16に記憶されているか否かを判別する。この際に、現在位置の地図データDmが記憶部16に記憶されていないときには、制御部17は、通信部13を制御して地図データサーバ3から地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させる。さらに、制御部17は、地図データDmに基づき、特定した現在位置の地図MPを表示部15の測定位置表示領域Aaに表示させると共に、特定した現在位置に対応する位置に、現在位置を示すマーク(一例として、「+」の印)を表示させる(図示せず)。この状態において測定対象のバッテリが搭載された車両を走行させたときには、車両の移動に伴って測定装置1の現在位置が逐次変化し、その現在位置が0.5秒間隔の周期で測位部12によって逐次測位されて測位データDpが生成される。
なお、以下に説明する例では、図2に示すように、位置P0において測位開始/停止スイッチが操作されて測位処理が開始され、位置P1sにおいて測定開始/停止スイッチが操作されて最初の測定処理が開始されると共に位置P1eにおいて測定開始/停止スイッチが再操作されて測定処理が終了させられ、同様にして、位置P2s〜P4sにおいて測定開始/停止スイッチが操作されて2回目以降の測定処理がそれぞれ開始されると共に位置P2e〜P4eにおいて測定開始/停止スイッチが再操作されて2回目以降の測定処理がそれぞれ終了させられ、位置P5において測位開始/停止スイッチが再操作されて測位処理が終了させられるものとする。
具体的には、図2に示す位置P0を出発した車両が位置P1sに到達した時点において測定開始/停止スイッチが操作されたときに、制御部17は、測定部11を制御して測定処理を開始させる。この際に、測定部11は、制御部17の制御に従い、車両の走行状態(バッテリを電源として使用しているモータ等に加わる負荷)に応じて変化するバッテリの出力端子間電圧を0.5秒間隔の周期で測定して測定データDsを生成し、生成した測定データDsを制御部17に出力する。
これに応じて、制御部17は、測定部11から出力された測定データDsを、その測定データDsの生成時に測位部12によって生成された(測位部12から出力された)測位データDpに関連付けて記憶部16に順次記憶させる(「第2の記憶処理」の一例)。これにより、走行状態に応じて変化する電圧値の測定データDsと、その測定データDsの生成時における測定装置1の現在位置を特定し得る測位データDpとが相互に関連付けられて記憶部16に順次記憶される。
なお、上記の例とは相異するが、例えば、測定部11による測定処理の実行周期が短く、測位部12による測位処理を測定部11による測定処理の周期で実行するのが困難な場合には、一例として、1回の測位処理によって測位した現在位置を、連続する複数回の測定処理時の現在位置として、測定順で連続する複数の測定データDsに1つの測位データDpを関連付けて記憶部16に記憶させたり、測定順で連続する複数の測定データDsに、複製した複数の測位データDpをそれぞれ関連付けて記憶部16に記憶させたりすることができる。
また、制御部17は、測位データDpおよび測定データDsの記憶部16への記憶処理と並行して、測位データDpに基づいて特定される測定装置1の現在位置に応じて現在位置を示すマーク(この例では、「+」の印)を測定位置表示領域Aa内で移動させつつ、その移動軌跡を地図MPに重ねて表示させる。また、制御部17は、測定データDsの測定値(電圧値)を表示部15の測定値表示領域Ab内に順次プロットすることにより、一例として、測定装置1の移動距離毎の電圧値を示すグラフGを測定値表示領域Ab内に描画する。
この際に、車両の移動に伴い、記憶部16に記憶されている地図データDmでは現在位置の地図MPを測定位置表示領域Aaに表示させることができなくなるときに、制御部17は、通信部13を制御して地図データサーバ3から必要な地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させて現在位置を含む地図MPを測定位置表示領域Aa内に表示させる。さらに、図2に示す位置P1eに車両が到達した時点において測定開始/停止スイッチが再操作されたときに、制御部17は、測定部11を制御して測定処理を終了させる。
この後、車両の走行に伴って測定装置1が図2に示す位置P2s〜P4sに到達した時点において測定開始/停止スイッチが操作されたときに、制御部17は、上記のように位置P1sに到達した時点において測定開始/停止スイッチが操作されたときと同様にして、測定部11を制御して測定処理を開始させる。また、車両の走行に伴って測定装置1が位置P2e〜P4eに到達した時点において測定開始/停止スイッチが再操作されたときに、制御部17は、上記のように位置P1eに到達した時点において測定開始/停止スイッチが再操作されたときと同様にして、測定部11を制御して測定処理を終了させる。さらに、車両の走行に伴って測定装置1が位置P5に到達した時点において測位開始/停止スイッチが再操作されたときに、制御部17は、測定部12を制御して測位処理を終了させる。
また、制御部17は、記憶部16に記憶させた各測位データDp,Dp・・を合成して1つのデータファイル(測位データファイル)を生成すると共に、記憶部16に記憶させた各「第2の記憶処理」毎の測定データDs,Ds・・をそれぞれ合成して4つのデータファイル(測定データファイル)を生成し、生成した両データファイルを、予め規定された手順に従って決定したファイル名(または、利用者が予め設定したファイル名)で記憶部16に記憶させる。これにより、「第1の記憶処理」および複数回の「第2の記憶処理」が完了する。
一方、上記の各記憶処理の結果を表示部15に表示させてバッテリの出力端子間電圧の変化を観察する際には、操作部14を操作して、観察すべき電圧値を取得した際に生成された測位データファイルを指定する。この際に、制御部17は、指定されたデータファイルを記憶部16から読み出し、読み出したデータファイルの測位データDp,Dp・・に基づき、測定装置1が移動させられた経路(測定装置1が移動させられた範囲)を特定する。次いで、制御部17は、特定した経路(範囲)に基づき、その経路の全域が含まれる範囲の地図MPの地図データDmが記憶部16に記憶されているか否かを判別する。
この際に、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されていないときには、制御部17は、通信部13を制御して、地図データサーバ3から地図データDmを受信させ、受信された地図データDmを記憶部16に記憶させる。また、必要な地図データDmが記憶部16に記憶されているとき、または、地図データサーバ3から取得した地図データDmの記憶部16への記憶を完了したときに、制御部17は、図3に示すように、各測位データDp,Dp・・に基づいて特定した経路(範囲)の地図MPを測定位置表示領域Aa内に表示させる。
さらに、制御部17は、同図に示すように、各測位データDp,Dp・・に基づいて特定される各位置を測位データDpの生成順に結んだ移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Aaに表示させる(「第1の表示処理」の一例)。この際に、制御部17は、図2における位置P1sから位置P1eに対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に、生成された測定データDsが存在することを示す区間表示L1を表示させると共に、区間表示L1によって示した「第1の区間」の開始点に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Ma1sを表示させ、かつ、区間表示L1によって示した「第1の区間」の終了点に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Ma1eを表示させる。
同様にして、図2における位置P2s〜P4sから位置P2e〜P4eに対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に、生成された測定データDsが存在することを示す区間表示L2〜L4をそれぞれ表示させると共に、各区間表示L2〜L4によって示した各「第1の区間」の開始点に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Ma2s〜Ma4sをそれぞれ表示させ、かつ、各区間表示L2〜L4によって示した各「第1の区間」の終了点に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Ma2e〜Ma4eをそれぞれ表示させる。また、いずれの測定データDsも関連付けられていない測位データDpに基づいて特定した移動軌跡表示MLについては、一例として、破線で表示させる。
さらに、制御部17は、記憶部16から読み出した測位データファイル中の最初の測位データDpに基づき、測位部12による測位処理が開始された位置(「第1の記憶処理」が開始された位置:この例では、図2における位置P0)を特定し、特定した位置に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Msを表示させる。また、制御部17は、記憶部16から読み出した測位データファイル中の最後の測位データDpに基づき、測位部12による測位処理が終了させられた位置(「第1の記憶処理」が終了させられた位置:この例では、図2における位置P5)を特定し、特定した位置に対応する測定位置表示領域Aa内(地図MP上)の位置に識別表示Meを表示させる。
これにより、測定位置表示領域Aaを見た利用者に対して、識別表示Msによって差し示されている位置において測位部12による測位処理が開始され、識別表示Ma1s〜Ma4sによって差し示されている位置から識別表示Ma1e〜Ma4eによって差し示されている位置からまでの区間表示L1〜L4が表示されている区間において測定部11によって測定処理が実行されて、識別表示Meによって差し示されている位置において測位部12による測位処理が終了させられたことを直感的に認識させることが可能となる。したがって、利用者は、測定値表示領域AbにグラフGを表示させたい測定データDsが生成された位置(各区間表示L1〜L4上の任意の位置)を指定する。
この際に、利用者が表示部15における位置Pa(この例では、区間表示L1上:図3参照)にタッチしたときに(「移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が第1の区間内のとき」との状態、および「複数の測定処理実行区間表示を測定位置表示画面に表示させている状態でいずれかの第1の区間内の位置が指定されたとき」との状態の一例)、制御部17は、まず、指定された位置が区間表示L上の位置であるか否か(「第1の区間」内の位置が指定されたか否か)を判別する。この際に、本例とは相異するが、指定された位置が区間表示L上の位置ではないときに、制御部17は、一例として「ご指定の位置において測定されたデータは存在しません。」とのエラーメッセージを表示部15に表示させる(図示せず)。
一方、指定された位置が区間表示L1上の位置であるこの例では、制御部17は、指定された位置に関連付けられた測定データファイルが複数存在するか否か(指定された位置において複数回の「第2の記憶処理」が実行されたか否か)を判別する。この際に、位置Paに関連付けられた測定データファイルが1つだけのため、制御部17は、指定された位置Paを含む区間表示L1を他の区間表示L2〜L4とは識別可能に点滅表示させる。
次いで、制御部17は、指定された位置Paを含む区間表示L1に対応する「第1の区間」の各測位データDp,Dp・・に関連付けられている測定データDs(測定データファイル)を特定する。続いて、制御部17は、特定した測定データDs,Ds・・を記憶部16から読み出すと共に、読み出した測定データDs,Ds・・に基づき、図4に示すように、一例として、測定装置1の移動距離毎の電圧値を示すグラフG1を測定値表示領域Ab内に表示させる。これにより、利用者が指定した位置を含む「第1の区間」内において生成された測定データDsに基づくグラフG1が測定値表示領域Abに表示される。
この際に、制御部17は、上記の区間表示L1に対応する「第1の区間」の開始点(測定位置表示領域Aaにおける識別表示Ma1sによって差し示されている位置に対応する位置)において生成された測定データDsに基づく測定値の位置に対応させて識別表示Mb1sをグラフG1と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。また、制御部17は、上記の区間表示L1に対応する「第1の区間」の終了点(測定位置表示領域Aaにおける識別表示Ma1eによって差し示されている位置に対応する位置)において生成された測定データDsに基づく測定値の位置に対応させて識別表示Mb1eをグラフG1と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。
一方、利用者が表示部15における位置Pbにタッチしたときに(「移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が第1の区間内のとき」との状態、および「複数の測定処理実行区間表示を測定位置表示画面に表示させている状態でいずれかの第1の区間内の位置が指定されたとき」との状態の他の一例)、制御部17は、指定された位置が区間表示L2,L4の2つの区間表示L上の位置であると判別する。この際に、制御部17は、一例として、図5に示すように、測定データ選択要求画面Acを測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abに重ねて表示部15に表示させ、「指定された位置において2回の測定処理が実施されています。どのデータのグラフを表示しますか?」とのメッセージを測定データ選択要求画面Ac内に表示させる。
この場合、測定データ選択要求画面Ac内には、区間表示L2に対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・の測定データファイルに関する情報(一例として、ファイル名、ファイルサイズ、測定時刻等の情報)と、区間表示L4に対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・の測定データファイルに関する情報とが上記のメッセージと共に表示される。この際に、いずれのデータファイルに基づくグラフGを表示させるかを選択するのが困難なときには、同図における位置Pcにタッチする。この際には、測定データ選択要求画面Acが消去されて、図4に示す状態の測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abが表示部15に表示されるため、利用者は、グラフGの表示を所望する移動軌跡表示ML上の位置を再度選択することが可能となる。
また、図5に示す測定データ選択要求画面Acを見た利用者が、表示部15における位置Pdにタッチしたときに(区間表示L2に対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・の測定データファイルを選択操作した例)、制御部17は、まず、利用者が選択した測定データファイルの各測定データDs,Ds・・が関連付けられた測位データDp,Dp・・に対応する区間表示L2を他の区間表示L1,L3,L4とは識別可能に点滅表示させる。
次いで、制御部17は、区間表示L2に対応する「第1の区間」の各測位データDp,Dp・・に関連付けられている測定データDsを特定して記憶部16から読み出すと共に、読み出した測定データDs,Ds・・に基づき、図6に示すように、グラフG2をグラフG1と並べて測定値表示領域Ab内に表示させる。この際に、制御部17は、新たに表示させるグラフG2(指定された位置において生成された測定データDsの測定値)を、他のグラフG(この例では、グラフG1)とは識別可能に強調表示させる(本例では、グラフG2をグラフG1よりも太く表示させる)。これにより、利用者が指定した位置を含む2つの「第1の区間」のうちの選択された一方において生成された測定データDsに基づくグラフG2が測定値表示領域Abに表示される。
この際に、制御部17は、上記の区間表示L2に対応する「第1の区間」の開始点(測定位置表示領域Aaにおける識別表示Ma2sによって差し示されている位置に対応する位置)において生成された測定データDsに基づく測定値の位置に対応させて識別表示Mb2sをグラフG2と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。また、制御部17は、上記の区間表示L2に対応する「第1の区間」の終了点(測定位置表示領域Aaにおける識別表示Ma2eによって差し示されている位置に対応する位置)において生成された測定データDsに基づく測定値の位置に対応させて識別表示Mb2eをグラフG2と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。
また、利用者が表示部15における位置Pe(この例では、区間表示L4上)にタッチしたときに(「移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が第1の区間内のとき」との状態、および「複数の測定処理実行区間表示を測定位置表示画面に表示させている状態でいずれかの第1の区間内の位置が指定されたとき」との状態のさらに他の一例)、制御部17は、指定された位置Peが区間表示L4上の位置であり、この位置Peに関連付けられた測定データファイルが複数存在しないと判別する。したがって、制御部17は、図7に示すように、指定された位置Pe(図6参照)を含む区間表示L4を他の区間表示L1〜L3とは識別可能に点滅表示させる。
次いで、制御部17は、指定された位置Peを含む区間表示L4に対応する「第1の区間」の各測位データDp,Dp・・に関連付けられている測定データDsを記憶部16から読み出すと共に、読み出した測定データDs,Ds・・に基づき、図7に示すように、グラフG4をグラフG1,G2と並べて測定値表示領域Ab内に表示させる。この際に、制御部17は、新たに表示させるグラフG4を、他のグラフG1,G2とは識別可能に強調表示させる。これにより、利用者が指定した位置を含む「第1の区間」において生成された測定データDsに基づくグラフG4が測定値表示領域Abに表示される。また、制御部17は、上記のグラフG1やグラフG2の表示時と同様にして、識別表示Mb4s,Mb4eをグラフG4と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。
さらに、利用者が表示部15における位置Pf(この例では、区間表示L3上)にタッチしたときに(「移動軌跡表示上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が第1の区間内のとき」との状態、および「複数の測定処理実行区間表示を測定位置表示画面に表示させている状態でいずれかの第1の区間内の位置が指定されたとき」との状態のさらに他の一例)、制御部17は、指定された位置Pfが区間表示L3上の位置であり、この位置Pfに関連付けられた測定データファイルが複数存在しないと判別する。したがって、制御部17は、図8に示すように、指定された位置Pf(図7参照)を含む区間表示L3を他の区間表示L1,L2,L4とは識別可能に点滅表示させる。
次いで、制御部17は、指定された位置Pfを含む区間表示L3に対応する「第1の区間」の各測位データDp,Dp・・に関連付けられている測定データDsを記憶部16から読み出すと共に、読み出した測定データDs,Ds・・に基づき、図8に示すように、グラフG3をグラフG1,G2とグラフG4との間にこれらのグラフGと並べて測定値表示領域Ab内に表示させる。この際に、制御部17は、新たに表示させるグラフG3を他のグラフG1,G2,G4とは識別可能に強調表示させる。これにより、利用者が指定した位置を含む「第1の区間」において生成された測定データDsに基づくグラフG3が測定値表示領域Abに表示される。また、制御部17は、上記の各グラフGの表示時と同様にして、識別表示Mb3s,Mb3eをグラフG3と共に測定値表示領域Ab内に表示させる。
一方、利用者が測定値表示領域AbへのグラフG3の表示を不要と判断したときには、表示部15における位置Pf(強調表示された区間表示L上の位置の一例:図8参照)、または、位置Pg(強調表示されたグラフG上の位置の一例:同図参照)のいずれかにタッチする。この際に、制御部17は、図9に示すように、強調表示させている区間表示L3を他の区間表示L1,L2,L4と同様の表示に変更する。また、制御部17は、区間表示L3に対応する「第1の区間」の各測位データDp,Dp・・に関連付けられている測定データDsに基づくグラフG3、およびグラフG3に対応して表示しさせていた識別表示Mb3s,Mb3eを消去する。これにより、グラフG1,G2,G4、および識別表示Mb1s,Mb1e,Mb2s,Mb2e,Mb4s,Mb4eだけが測定値表示領域Abに表示された状態となる。
この場合、本例の測定装置1では、識別表示Ma1s,Ma1e,Ma2s,Ma2e・・が区間表示L1,L2・・と共に測定位置表示領域Aa内に表示されると共に、各区間表示Lに対応する「第1の区間」内で生成された測定データDs,Ds・・に基づくグラフG1,G2・・と共に識別表示Mb1s,Mb1e,Mb2s,Mb2e・・が測定値表示領域Ab内に表示される構成が採用されている。したがって、本例の測定装置1では、測定値表示領域Ab内に表示されている各グラフGが、いずれの区間表示Lで示されている「第1の区間」において生成された測定データDsに基づく測定結果であるかを容易に認識させることが可能となっている。しかしながら、区間表示Lの数やグラフGの数がさらに多数となったときには、各グラフGに対応する区間表示Lを短時間で見付けるのが困難となることがある。
例えば、測定値表示領域Ab内に表示されているグラフG1に対応する区間表示Lが測定位置表示領域Aa内のいずれの位置に表示されているかを知りたいときには、表示部15における位置Ph(グラフG1上)にタッチする。この際に、制御部17は、図10に示すように、まず、グラフG1を他のグラフG2,G4とは識別可能に強調表示(この例では、他のグラフGよりも太く表示)させると共に、グラフG1の測定データDs,Ds・・が生成された「第1の区間」に対応する区間表示L1を、他の区間表示Lとは識別可能に強調表示(この例では、点滅表示)させる。これにより、利用者が選択した(タッチした)グラフG1が、区間表示L1の位置において生成された測定データDsに基づくものであると直感的に認識させることが可能となる。
一方、図3〜10を参照しつつ説明した例では、各測定データDsに基づいて特定した「電圧値のレベル」を上下方向(第1の方向)に対応させ、かつ各測位データDpに基づいて特定した「データ記憶処理中における測定装置1の移動距離」を左右方向(第2の方向)に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Ab内に表示させている。この場合、本例の測定装置1では、上記のようなグラフGの表示態様に代えて、「電圧値のレベル」を上下方向(第1の方向)に対応させ、かつ各電圧値の測定データDsが生成された際の「データ記憶処理の開始時点からの経過時間」を左右方向(第2の方向)に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Ab内に表示させることができる。
このような表示態様でグラフGを表示させるときには、一例として、図10に示す位置Piにタッチする。これに応じて、制御部17は、表示部15の前面側に配設されているタッチパネルからの操作信号に基づき、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」の表示を指示されたと判別する(「経過時間と移動距離との他方を第2の方向に対応させるように指示されたとき」の一例)。この際に、制御部17は、図11に示すように、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG(図3〜10参照)」に代えて、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」を測定値表示領域Abに表示させる。これにより、前述した各測定処理の開始時点からの各経過時間毎の電圧値を正確かつ容易に特定することが可能となる。
また、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」に代えて、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG」を再び表示させるときには、一例として、図11に示す位置Piにタッチする。これに応じて、制御部17は、表示部15の前面側に配設されているタッチパネルからの操作信号に基づき、「移動距離毎の電圧値を示すグラフG」の表示を指示されたと判別し(「経過時間と移動距離との他方を第2の方向に対応させるように指示されたとき」の他の一例)、図10に示すように、「経過時間毎の電圧値を示すグラフG」を測定値表示領域Abに表示させる。これにより、前述した各測定処理の開始時点における測定装置1の位置からの各移動距離毎の電圧値を正確かつ容易に特定することが可能となる。
このように、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法では、予め規定された表示処理開始条件が満たされたときに、各測位データDpに基づいて特定される各位置を特定可能な(本例では、各測位データDpの生成順に結んだ)移動軌跡表示MLを測定位置表示領域Aaに表示させる「第1の表示処理」を実行して、移動軌跡表示MLにおいていずれかの測定データDsが関連付けられている測位データDpに対応する「第1の区間」を移動軌跡表示MLにおいていずれの測定データDsも関連付けられていない測位データDpに対応する「第2の区間」とは識別可能に区間表示Lおよび識別表示Maを測定位置表示領域Aaに表示させ、移動軌跡表示ML上のいずれかの位置が指定され、かつ指定された位置が「第1の区間」内のときに各測定データDsに基づいて特定される各測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに表示させる「第2の表示処理」を実行して移動軌跡表示ML上の指定された位置において生成された測定データDsに基づいて特定される測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに表示させる。
したがって、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、この種の装置(測定結果表示装置)の使用に不慣れな利用者に対しても、測定位置表示領域Aa内に表示された移動軌跡表示MLにおいて、生成された測定データDsが存在する「第1の区間」と、生成された測定データDsが存在しない「第2の区間」とを確実かつ容易に識別させることができる。また、測定位置表示領域Aa内に表示されている区間表示Lを選択するだけで、その区間表示Lに対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・の測定データファイルが記憶部16から読み出されて測定値表示領域Abに測定値(グラフG)が表示されるため、複数の測定データDs,Ds・・(測定データファイル)が記憶部16に記憶されている状態においても、任意の「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・(測定データファイル)の測定値(グラフG)を確実かつ容易に測定値表示領域Abに表示させることができる。
また、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「第2の表示処理」において、複数の区間表示Lを測定位置表示領域Aaに表示させている状態でいずれかの「第1の区間」内の位置が指定されたときに指定された位置を含む「第1の区間」に対応する区間表示Lを他の区間表示Lとは識別可能に表示させる(上記の例では、点滅表示させる)ことにより、いずれの区間表示Lに対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・の測定値(グラフG)が測定値表示領域Abに表示されたかを利用者に対して確実に認識させることができる。
さらに、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「第2の表示処理」において、指定された位置において生成された測定データDs(測定データファイル)が複数存在するときにいずれの測定データDsの測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに表示させるかを選択させる測定データ選択要求画面Acを表示させると共に、選択された測定データDsに基づいて特定される測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに表示させることにより、同じ位置において複数回の「第2の記憶処理」が実行されて、その位置に対応する測定データDs,Ds・・(測定データファイル)が複数存在する場合においても、所望する測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに確実かつ容易に表示させることができる。
また、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「第2の表示処理」において、いずれかの測定データDsの測定値(グラフG)を測定値表示領域Abに表示させている状態でその測定データDsが生成された「第1の区間」とは相異する「第1の区間」内の位置が指定されたときに、指定された位置において生成された測定データDsの測定値(グラフG)を、上記のいずれかの測定データDsの測定値(グラフG)とは識別可能に測定値表示領域Abに表示させることにより、いずれの測定値(グラフG)が、指定した区間表示Lに対応する「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・に基づく測定値(グラフG)であるかを利用者に対して確実かつ容易に認識させることができる。
さらに、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「第1の表示処理」において、複数の「第1の区間」が存在するときに「第2の記憶処理」の実行順を特定可能に複数の区間表示Lおよび識別表示Maを測定位置表示領域Aaに表示させることにより、測定値(グラフG)の表示を希望する「第1の区間」の区間表示Lを確実かつ容易に特定させることができる。
また、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「第1の表示処理」において、地図データDmに基づく地図MPを移動軌跡表示MLと共に測定位置表示領域Aaに表させることにより、どのような地域において各測定値の測定データDsが生成されたのかを確実かつ容易に特定させることができる。
さらに、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、通信部13を介して地図データサーバ3から地図データDmを取得して記憶部16に記憶させることにより、測定装置1が携行され得る全地域の詳細な地図データDmを記憶部16に記憶させておく必要がないため、ある程度少容量の記憶部16であっても、測位データDp、測定データDsおよび地図データDmを十分に記憶させることができる結果、測定装置1の製造コストを低減することができる。また、地図データDmを固定的に記憶しておく構成とは異なり、地図データサーバ3等において地図データDmが更新されたときに、新たな地図データDmに基づく最新の地図MPを測定位置表示領域Aaに表示させることができるため、どのような地域において各測定値の測定データDsが生成されたのかを正確に特定させることができる。
また、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、測定位置表示領域Aaおよび測定値表示領域Abを1画面内に表示させることにより、指定した位置と、その位置において測定された測定値(グラフG)との関係、測定値表示領域Abに表示されている測定値(グラフG)と、その測定値が測定された位置との関係を一層容易に特定させることができる。
さらに、この測定装置1、および測定装置1による測定結果表示方法によれば、「2の表示処理」において、測定値のレベルを「第1の方向(上記の例では、上下方向)」に対応させ、かつ「第2の記憶処理の開始時点からの経過時間」と「第2の記憶処理中における測定装置1の移動距離」とのいずれか一方を「第1の方向」と交差する「第2の方向(上記の例では、左右方向)」に対応させたグラフGによって各測定データDsの測定値を測定値表示領域Abに表示させると共に、「経過時間」と「移動距離」との他方を「第2の方向」に対応させるように指示されたときに、「他方」を「第2の方向」に対応させたグラフGを測定値表示領域Abに表示させることにより、「経過時間」を「第2の方向」に対応させたグラフG、すなわち、「経過時間」毎の測定値を示すグラフGを測定値表示領域Abに表示させることで「経過時間毎の測定値の変化」を容易に把握させることができ、「移動距離」を「第2の方向」に対応させたグラフG、すなわち、「移動距離」毎の測定値を示すグラフGを測定値表示領域Abに表示させることで「移動距離毎の測定値の変化」を容易に把握させることができるため、観察すべき内容に応じてこれらの表示態様を切り替えることで、測定値の変化の推移を正確に認識させることができる。
なお、「測定結果表示装置」および「測定システム」の構成や、「測定結果表示方法」は、上記の測定装置1の構成、および測定装置1における測定結果の表示方法に限定されない。例えば、「測定装置」と「測定結果表示装置」とを一体化した「測定システム」、および「測定装置」を一体的に組み込んだ「測定結果表示装置」の一例である測定装置1を例に挙げて説明したが、別個独立して構成された「測定装置」および「測定結果表示装置」によって「測定システム」を構成することもできる(図示せず)。このような構成を採用した「測定結果表示装置」および「測定システム」においても、上記の測定装置1と同様にして、任意の地点において生成された測定データに基づく測定結果を確実かつ容易に表示させることができる。
また、測定値表示領域Abや測定位置表示領域Aaを表示可能な表示部15を一体的に備えて構成した測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、「測定値表示画面」や「測定位置表示画面」を外部装置としての表示装置(図示せず)に表示させる構成を採用することもできる。また、地図MPおよび移動軌跡表示MLの双方を測定位置表示領域Aa内に表示させる構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、「移動軌跡表示」だけを「測定位置表示画面」に表示させる構成を採用した場合においても、任意の「第1の区間」において生成された測定データDs,Ds・・に基づくグラフGを測定値表示領域Ab内に確実かつ容易に表示させることができる。
さらに、各測定データDsの測定値をグラフGによって測定値表示領域Ab内に表示させる構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、数値(測定値の一覧表示)等によって「測定データの測定値」を「測定値表示画面」内に表示させる構成を採用することもできる。また、通信部13を備えて地図データサーバ3から地図データDmを取得する構成の測定装置1(測定結果表示装置)を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、光記録ディスク等の各種メディアから「地図データ」を読み取り可能なドライブ装置(「外部装置」の他の一例)を接続可能に構成したり、リームバブルメモリ等の外部記憶装置(「外部装置」のさらに他の一例)を接続可能に構成したりして、これらの装置から「地図データ」を取得して記憶部16に記憶させる構成を採用することもできる。
また、GPS衛星2,2・・から送信されたGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位する構成の測位部12によって生成された測位データDpを利用する例について説明したが、「測位データ」の生成手順(「測位データ」を生成する構成)はこれに限定されない。具体的には、GPS以外の各種衛星測位システム(Galileo、GLONASSおよびCompassなど)を単独で使用して現在位置を測位する構成の測位部、各種衛星測位システムを併用して現在位置を測位する構成(例えば、GPSと準天頂衛星とを併用して測位する構成)の測位部、携帯電話通信網に接続可能な通信部を介して携帯電話基地局から取得した信号に基づいて(携帯基地局測位システムを使用して)現在位置を測位する構成の測位部、および衛星測位システムと携帯基地局測位システムとを併用して現在位置を測位する構成の測位部などの各種の「測位部」によって生成された「測位データ」を利用する構成・方法を採用することができる。