JP6077418B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源の動力をクラッチを介して駆動輪に伝達する車両の制御装置に関し、特に、アクセルペダルを踏んだ状態で上り坂に停車している車両を保持するように制御する車両の制御装置に関する。
従来のこの種の車両の制御装置として、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。この車両は、内燃機関、モータジェネレータ及び駆動輪を直列に連結したハイブリッド車両であり、内燃機関とモータジェネレータの間には第1クラッチが配置され、モータジェネレータと駆動輪の間には第2クラッチが配置されている。また、車両の制動装置として、ブレーキペダルの操作に応じて制動を行うフットブレーキ装置に加えて、これとは独立して制動を行う第2ブレーキ装置を備えている。
この制御装置では、車両が停車中のときには、第1クラッチを締結状態に保持するとともに、第2クラッチを滑り状態に制御する。また、アクセルペダルの開度に応じて要求トルクを算出するとともに、路面勾配に応じて勾配負荷トルクを算出する。この勾配負荷トルクは、車両が上り坂に停車中のときに、重力の作用によって車両を後退させようとするトルクである。
そして、路面勾配が所定値以上、フットブレーキがオフ、かつアクセルペダルがオンの状態で、要求トルクが勾配負荷トルクよりも小さいという条件が成立したときに、第2ブレーキ装置を作動させるとともに、第2クラッチを解放する。この第2ブレーキ装置の作動により、車両の後退を防止するとともに、第2クラッチの解放により、第2クラッチの滑りによる発熱とそれに起因する劣化を抑制することによって、第2クラッチを保護するようにしている。
特開2009−162291号公報
以上のように、この従来の制御装置では、上り坂に停車中の車両の後退を防止し、クラッチを保護するために、第2ブレーキ装置の作動と第2クラッチの解放(以下「ブレーキ協調制御」という)が、路面勾配が所定値以上で、要求トルクが勾配負荷トルクより小さいことなどを条件として実行される。このため、これらの条件が成立する限り、実際には、内燃機関と駆動輪との間の差回転が小さく、第2クラッチの滑りやそれに起因する発熱の度合が低い場合にも、ブレーキ協調制御が実行されてしまう。ブレーキ協調制御が一旦、実行されると、その後の発進の際に、第2ブレーキ装置を解除するとともに第2クラッチを接続することが必要になるため、それらの動作に要する時間の分、発進が遅れる。したがって、従来の制御装置では、ブレーキ協調制御が必要以上に実行されることによって、発進性能が著しく低下するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、上り坂に停車中の車両の後退を防止するためのブレーキ協調制御を、クラッチの負荷に応じて適度に実行でき、それにより、クラッチの保護と発進性能の確保をバランス良く両立させることができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本願の請求項1に係る発明は、動力源(実施形態における(以下、本項において同じ)内燃機関3)の動力を接続/遮断可能なクラッチ(第1クラッチ7、第2クラッチ8)を介して駆動輪(前輪WF)に伝達するとともに、フットブレーキ51の操作状態に応じた制動とは独立して駆動輪を制動することが可能なブレーキ装置(第2ブレーキ装置70)を有する車両の制御装置であって、車両Vのアクセルペダルの開度(アクセル開度AP)を検出するアクセル開度検出手段(アクセル開度センサ87)と、検出されたアクセルペダルの開度に基づいて、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDを設定する目標駆動トルク設定手段(ECU2、図4のステップ1)と、設定された目標駆動トルクTRQVCMDに基づいて、クラッチの締結トルク(第1締結トルクTRQCL1、第2締結トルクTRQCL2、締結トルクTRQCL)を制御する締結トルク制御手段(第1クラッチ・アクチュエータ71、第2クラッチ・アクチュエータ72、ECU2)と、車両の速度(車速VP)を検出する車速検出手段(出力回転数センサ84)と、目標駆動トルクTRQVCMDが0よりも大きく、かつ検出された車両の速度がほぼ0であるときに、車両Vがストール状態にあると判定するストール状態判定手段(ECU2、図4のステップ3、4、9)と、車両Vがストール状態にあると判定されたときに、クラッチの負荷を表す負荷パラメータ(クラッチ差分トルクΔTRQCL、クラッチ温度TCL、車速VP)を検出する負荷パラメータ検出手段(第1クラッチ回転数センサ82、第2クラッチ回転数センサ83、第1クラッチ温度センサ85、第2クラッチ温度センサ86、出力回転数センサ84、ECU2)と、検出された負荷パラメータに基づいて、駆動輪をブレーキ装置で制動するとともにクラッチを遮断するブレーキ協調制御を実行するブレーキ協調制御手段(ECU2、図4のステップ16)と、を備え、負荷パラメータは、目標駆動トルクTRQVCMDとクラッチの出力トルク(クラッチ出力トルクTRQOUT)との差分である差分トルク(クラッチ差分トルクΔTRQCL)、クラッチの温度(クラッチ温度TCL)、及び車両Vの速度(車速VP)の少なくとも1つであることを特徴とする。
この車両は、動力源の動力をクラッチを介して駆動輪に伝達するように構成されるとともに、フットブレーキの操作と独立して駆動輪を制動することが可能なブレーキ装置を有する。この制御装置では、検出されたアクセルペダルの開度に基づいて、車両の目標駆動トルクを設定し、この目標駆動トルクに基づいて、クラッチの締結トルク(クラッチ締結トルクTRQCL)を制御する。また、目標駆動トルクが0よりも大きく、かつ検出された車両の速度がほぼ0であるときに、車両がストール状態にあると判定する。そして、車両がストール状態にあると判定されたときに、クラッチの負荷を表す負荷パラメータを検出し、検出された負荷パラメータに基づいて、駆動輪をブレーキ装置で制動するとともにクラッチを遮断するブレーキ協調制御を実行する。
上記のように定義される車両のストール状態は、上り坂において、アクセルペダルが軽く踏み込まれ、車両がほぼ停止している状態である。このため、このストール状態では、内燃機関と駆動輪の間の差回転によって、クラッチに滑りが生じていると推定される。本発明では、車両がストール状態にあると判定されたときに、ブレーキ協調制御を実行するので、ブレーキ装置による制動により、車両の後退を防止するとともに、クラッチの遮断により、クラッチの滑りによる発熱とそれに起因する劣化を抑制することによって、クラッチを適切に保護することができる。
また、本発明によれば、車両がストール状態と判定されたときに、クラッチの負荷を表す負荷パラメータを検出し、検出された負荷パラメータに基づいてブレーキ協調制御を実行する。これにより、クラッチの負荷による滑りや発熱の度合に応じて、ブレーキ協調制御を適度に実行でき、それにより、車両の発進性能を確保することができる。
また、目標駆動トルクとクラッチの出力トルクとの差分である差分トルク、クラッチの温度、及び車両の速度はいずれも、車両がストール状態にあるときのクラッチの負荷による滑りや発熱の度合を良好に表す。例えば、目標駆動トルクとクラッチの出力トルクとの差分は、クラッチで吸収されるべき負荷そのものであり、その値が大きいほど、クラッチの滑りや発熱の度合は高くなる。
また、クラッチの温度が高いほど、クラッチの劣化が生じないとみなされる上限温度までの余裕度合が低くなり、クラッチが過熱状態に至りやすくなる。さらに、車両の速度が小さいほど、内燃機関と駆動輪との差回転が大きく、クラッチの負荷が大きいため、クラッチの滑りや発熱の度合はより高くなる。したがって、本発明によれば、これらの3つのパラメータの少なくとも1つを負荷パラメータとして用いることにより、その検出結果に基づいてブレーキ協調制御を適度に実行することができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載の車両の制御装置において、車両Vがストール状態に移行したときの差分トルクを算出する差分トルク算出手段(ECU2、図5のステップ31、32)と、算出された差分トルクに応じて第1所定時間TMREF1を設定する第1所定時間設定手段(ECU2、図4のステップ10、図5のステップ33、36)と、車両Vがストール状態に移行した後の経過時間を計時する第1タイマ(ストールタイマ)と、をさらに備え、ブレーキ協調制御手段は、第1タイマで計時された経過時間(ストールタイマ値TM_STL)が第1所定時間TMREF1に達したときに、ブレーキ協調制御を開始すること(図4のステップ11、12、16)を特徴とする。
この構成によれば、車両のストール状態が第1所定時間、継続することを条件として、ブレーキ協調制御を実行するので、ストール状態が比較的、短時間で終了する場合のブレーキ協調制御の実行を確実に回避できる。また、前述したように、目標駆動トルクとクラッチの出力トルクとの差分トルクが大きいほど、クラッチの滑りが大きくなり、発熱の度合も高くなる。この構成によれば、第1所定時間を、車両がストール状態に移行したときの差分トルクに応じて設定するので、想定されるクラッチの滑りや発熱の状態に見合った適切なタイミングで、ブレーキ協調制御を開始することができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載の車両の制御装置において、クラッチの温度(第1クラッチ温度TCL1、第2クラッチ温度TCL2、クラッチ温度TCL)を検出するクラッチ温度検出手段(第1クラッチ温度センサ85、第2クラッチ温度センサ86)をさらに備え、第1所定時間設定手段は、検出されたクラッチの温度及び車両の速度(車速VP)にさらに応じて、第1所定時間TMREF1を設定すること(図5のステップ34、35、36)を特徴とする。
前述したように、クラッチの温度が高いほど、クラッチの上限温度までの余裕度合が低いため、クラッチの過熱が生じやすくなり、車両の速度が小さいほど、クラッチの滑り及び発熱の度合はより高くなる。この構成によれば、第1所定時間を、差分トルクに加え、検出されたクラッチの温度及び車両の速度にさらに応じて設定するので、クラッチの実際の温度や、想定されるクラッチの滑り及び発熱の状態にさらに見合った、より適切なタイミングで、ブレーキ協調制御を開始することができる。
請求項4に係る発明は、動力源(内燃機関3)の動力を接続/遮断可能なクラッチ(第1クラッチ7、第2クラッチ8)を介して駆動輪(前輪WF)に伝達するとともに、フットブレーキ51の操作状態に応じた制動とは独立して駆動輪を制動することが可能なブレーキ装置(第2ブレーキ装置70)を有する車両の制御装置であって、車両Vのアクセルペダルの開度(アクセル開度AP)を検出するアクセル開度検出手段(アクセル開度センサ87)と、検出されたアクセルペダルの開度に基づいて、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDを設定する目標駆動トルク設定手段(ECU2、図4のステップ1)と、設定された目標駆動トルクTRQVCMDに基づいて、クラッチの締結トルク(第1締結トルクTRQCL1、第2締結トルクTRQCL2、締結トルクTRQCL)を制御する締結トルク制御手段(第1クラッチ・アクチュエータ71、第2クラッチ・アクチュエータ72、ECU2)と、車両の速度(車速VP)を検出する車速検出手段(出力回転数センサ84)と、目標駆動トルクTRQVCMDが0よりも大きく、かつ検出された車両の速度がほぼ0であるときに、車両Vがストール状態にあると判定するストール状態判定手段(ECU2、図4のステップ3、4、9)と、車両Vがストール状態にあると判定されたときに、クラッチの負荷を表す負荷パラメータ(クラッチ温度TCL、車速VP)を検出する負荷パラメータ検出手段(第1クラッチ温度センサ85、第2クラッチ温度センサ86、出力回転数センサ84、ECU2)と、検出された負荷パラメータに基づいて、駆動輪をブレーキ装置で制動するとともにクラッチを遮断するブレーキ協調制御を実行するブレーキ協調制御手段(ECU2、図4のステップ16)と、を備え、負荷パラメータは、クラッチの温度(クラッチ温度TCL)及び車両Vの速度(車速VP)の少なくとも1つであることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の車両の制御装置において、クラッチの温度(第1クラッチ温度TCL1、第2クラッチ温度TCL2、クラッチ温度TCL)を検出するクラッチ温度検出手段(第1クラッチ温度センサ85、第2クラッチ温度センサ86)と、検出されたクラッチの温度及び車両Vの速度に応じて、第1所定時間TMREF1を設定する第1所定時間設定手段(ECU2、図4のステップ10、図5のステップ34、35、36)と、車両Vがストール状態に移行した後の経過時間を計時する第1タイマ(ストールタイマ)と、をさらに備え、ブレーキ協調制御手段は、第1タイマで計時された経過時間(ストールタイマ値TM_STL)が第1所定時間TMREF1に達したときに、ブレーキ協調制御を開始すること(図4のステップ11、12、16)を特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の車両の制御装置において、車両Vがストール状態に移行したときの、目標駆動トルクTRQVCMDとクラッチの出力トルク(クラッチ出力トルクTRQOUT)との差分である差分トルク(クラッチ差分トルクΔTRQCL)を算出する差分トルク算出手段(ECU2、図5のステップ31、32)をさらに備え、第1所定時間設定手段は、算出された差分トルクにさらに応じて、第1所定時間TMREF1を設定すること(図5のステップ33、36)を特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両の制御装置において、ブレーキ協調制御手段は、ブレーキ協調制御中に、目標駆動トルクTRQVCMDの増加量(目標駆動トルク変化量ΔTRQV)が第1所定量TRQREF1に達したときに、ブレーキ協調制御を終了すること(図4のステップ18、19、20)を特徴とする。
この構成によれば、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏込み量が増加するのに応じて目標駆動トルクが増加し、その増加量が第1所定量に達したときに、ブレーキ協調制御を終了するので、運転者の発進要求に応じて、発進動作に速やかに移行することができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載の車両の制御装置において、ブレーキ協調制御手段は、ブレーキ協調制御中に、目標駆動トルクTRQVCMDの減少量(目標駆動トルク変化量ΔTRQV)が、第1所定量TRQREF1よりも大きな第2所定量TRQREF2に達したときに、ブレーキ協調制御を終了すること(図4のステップ21、19、20)を特徴とする。
この構成によれば、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏戻しに応じて目標駆動トルクが減少し、その減少量が第2所定量に達したときに、ブレーキ協調制御を終了するので、アクセルペダルの踏戻しに続くと予測される発進動作に円滑に移行することができる。また、第2所定量が目標駆動トルクの増加時に用いられる第1所定量よりも大きいことにより、ブレーキ協調制御の実行時間がより長く確保されることによって、クラッチの保護を十分に行うことができる。
請求項に係る発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の車両の制御装置において、ブレーキ協調制御が開始された後の経過時間を計時する第2タイマ(ブレーキ協調制御タイマ)をさらに備え、ブレーキ協調制御手段は、第2タイマで計時された経過時間(ブレーキ協調制御タイマ値TM_CONB)が第2所定時間TMREF2に達したときに、ブレーキ協調制御を終了すること(図4のステップ22、19、20)を特徴とする。
この構成によれば、ブレーキ協調制御が開始された後、第2所定時間が経過したときに、ブレーキ協調制御を終了する。これにより、ブレーキ協調制御によりクラッチの温度が十分に低下した適切なタイミングで、ブレーキ協調制御を終了し、その後の発進動作に円滑に移行することができる。
本発明を適用した車両の構成を概略的に示す図である。 車両の制動装置の構成を概略的に示す図である。 車両の制御装置を示すブロック図である。 停車時制御処理を示すフローチャートである。 第1所定時間の算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 第1所定時間の基本値を算出するためのマップである。 第1所定時間のクラッチ温度補正項を算出するためのマップである。 第1所定時間の車速補正項を算出するためのマップである。 第2所定時間を算出するためのマップである。 停車時制御処理によって得られる動作例を示すタイミングチャートである。 停車時制御処理によって得られる他の動作例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す車両Vは、動力源としての内燃機関(以下「エンジン」という)3及び電動機(以下「モータ」という)4と、駆動輪としての左右の前輪WF(WFL、WFR)、及び従動輪としての左右の後輪WR(WRL、WRR)(図2参照)を備えた四輪ハイブリッド車両である。車両Vは、さらに、エンジン3及びモータ4の動力を変速するための自動変速装置5と、車両Vを制動するための制動装置6などを備えている。
エンジン3は、クランク軸3aと、気筒ごとに設けられた燃料噴射弁3b及び点火プラグ3c(図3に1つのみ図示)などを有している。燃料噴射弁3b及び点火プラグ3cの動作は、後述するECU2によって制御され、それにより、エンジン3の動力が制御され、クランク軸3aから出力される。
モータ4は、例えばブラシレスDCモータから成り、モータジェネレータとして構成されており、バッテリ(図示せず)から供給された電力を動力に変換し、出力する力行と、入力された動力を電力に変換(発電)し、バッテリに充電する回生を行うことが可能である。このモータ4の動作もまた、ECU2によって制御される。
自動変速装置5は、いわゆるデュアルクラッチタイプのものであり、第1及び第2クラッチ7、8と、互いに平行な第1入力軸11、第2入力軸12、副軸20、出力軸30及びリバース軸40などを備えている。
第1クラッチ7は、例えば乾式多板クラッチで構成されており、クランク軸3aに同軸状かつ一体に設けられたフライホイールタイプのアウタクラッチ板7aと、第1入力軸11の一端部に同軸状かつ一体に設けられたインナクラッチ板7bと、これをアウタクラッチ板7a側に駆動するための第1クラッチ・アクチュエータ71(図3参照)と、インナクラッチ板7bをアウタクラッチ板7aと反対側に付勢する復帰ばね(図示せず)などを備えている。
第1クラッチ・アクチュエータ71は、ECU2に電気的に接続された電動機と、この電動機によって駆動される油圧シリンダを含む油圧回路などで構成されている(いずれも図示せず)。第1クラッチ・アクチュエータ71の動作は、ECU2から出力される制御信号に応じて制御され、それにより、第1クラッチ7の接続/遮断と接続時の締結力が制御される。例えば、ECU2から駆動信号が出力されたときには、インナクラッチ板7bが、復帰ばねの付勢力に抗して駆動され、アウタクラッチ板7aに強く押し当てられることによって、第1クラッチ7が接続される。この第1クラッチ7の接続状態では、エンジン3の動力は、クランク軸3aから第1クラッチ7を介して、第1入力軸11に伝達される。
第2クラッチ8は、第1クラッチ7と同様に構成されており、第1クラッチ7のアウタクラッチ板7aに同軸状かつ一体に設けられたアウタクラッチ板8aと、第2入力軸12の一端部に一体に設けられたインナクラッチ板8bと、これをアウタクラッチ板8a側に駆動する第2クラッチ・アクチュエータ72(図3参照)と、インナクラッチ板8bをアウタクラッチ板8aと反対側に付勢する復帰ばね(図示せず)などを備えている。
したがって、第2クラッチ・アクチュエータ72の動作は、ECU2から出力される制御信号に応じて制御され、それにより、第2クラッチ8の接続/遮断と接続時の締結力が制御される。第2クラッチ8の接続状態では、エンジン3の動力は、クランク軸3aから第2クラッチ8を介して第2入力軸12に伝達される。
また、第1及び第2クラッチ・アクチュエータ71、72には、第1及び第2油圧センサ89、90がそれぞれ設けられている(図3参照)。第1及び第2油圧センサ89、90は、第1及び第2クラッチ・アクチュエータ71、72の油圧回路内の油圧PCL1、PCL2をそれぞれ検出し、その検出信号をECU2に出力する。ECU2は、これらの油圧PCL1、PCL2に基づき、第1及び第2クラッチ7、8の接続/遮断状態を判定するとともに、それぞれの締結トルクTRQCL1、TRQCL2を算出する。
前述した第1入力軸11は、ミッションケース10に回転自在に支持されており、その一端部には、第1クラッチ7のインナクラッチ板7bが同軸状に一体に設けられ、他端部には、後述する遊星歯車機構9のサンギヤ9aが同軸状に一体に設けられている。
第1入力軸11上には、エンジン3側からモータ4側に向かって、入力ギヤ11a、3速駆動ギヤ13、3速シンクロ機構16、7速駆動ギヤ15、5−7速シンクロ機構17、5速駆動ギヤ14、中空軸19、遊星歯車機構9及び1速シンクロ機構18が設けられている。これらの要素7、11a、13〜19は、第1入力軸11と同軸状に配置されており、入力ギヤ11aは、後述するリバースギヤ42と噛み合っている。
一方、第2入力軸12は、第1入力軸11の外側に同軸状に配置された中空のものであり、第1入力軸11に対して回転自在であるとともに、ミッションケース8に回転自在に支持されている。また、第2入力軸12の一端部には、前述した第2クラッチ8のインナクラッチ板8bが同軸状に設けられ、他端部には、ギヤ12aが一体に設けられている。このギヤ12aは、アイドラギヤ44に噛み合っている。
3速駆動ギヤ13は、第1入力軸11に回転自在に設けられ、出力軸30の後述する2−3速従動ギヤ31に噛み合っており、これらのギヤ13、31によって3速段が構成されている。また、3速シンクロ機構16は、本出願人が例えば特許第4242189号で提案したシンクロ機構と同様に構成されており、3速シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73(図3参照)に連結されている。
このギヤ・アクチュエータ73は、ECU2に電気的に接続された電動機とギヤ機構などを組み合わせたものであり、ECU2の制御により、3速シフトフォークを介して、3速シンクロ機構16を駆動する。それにより、3速駆動ギヤ13が第1入力軸11に連結され、又はその連結が解除されることによって、3速段がインギヤ状態とニュートラル状態の間で切り換えられる。
また、7速駆動ギヤ15は、第1入力軸11に回転自在に設けられ、出力軸30の後述する6−7速従動ギヤ33に噛み合っており、これらのギヤ15、33によって、7速段が構成されている。さらに、5速駆動ギヤ14は、中空軸19のエンジン3側の端部に一体に設けられ、出力軸30の後述する4−5速従動ギヤ32に噛み合っており、これらのギヤ14、32によって5速段が構成されている。
5−7速シンクロ機構17は、前述した3速シンクロ機構16と同様に構成されており、5−7速シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73に連結されている。ギヤ・アクチュエータ73によって、5−7速シンクロ機構17が駆動されることにより、5速段及び7速段がインギヤ状態とニュートラル状態の間で切り換えられる。
遊星歯車機構9は、シングルプラネタリ式のものであり、サンギヤ9aと、回転自在のリングギヤ9bと、両ギヤ9a、9bに噛み合う複数(例えば3つ)のプラネタリギヤ9c(2つのみ図示)と、プラネタリギヤ9cを回転自在に支持する回転自在のキャリア9dを有している。
サンギヤ9aは、モータ4の回転軸4aに一体に設けられており、この回転軸4aは、第1入力軸11と同軸状かつ一体に設けられている。以上の構成により、回転軸4a、サンギヤ9a及び第1入力軸11は、互いに一体に回転する。また、キャリア9dは、中空軸19に一体に設けられており、リングギヤ9bには、前述した1速シンクロ機構18が設けられている。
この1速シンクロ機構18は、3速シンクロ機構16と同様に構成されており、1速シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73に連結されている。1速段をインギヤ状態にするときには、ギヤ・アクチュエータ73によって、1速シンクロ機構18が駆動されることにより、リングギヤ9bがミッションケース10に連結され、それにより、リングギヤ9bが回転不能に保持される。また、1速段をニュートラル状態にするときには、1速シンクロ機構18によって、リングギヤ9bとミッションケース10との連結が解除され、それにより、リングギヤ9bの回転が許容される。
以上の構成により、この自動変速装置5では、1速段がインギヤされ、1速段で走行する際には、エンジン3の動力は、第1クラッチ7、第1入力軸11、遊星歯車機構9、中空軸19、5速駆動ギヤ14、4−5速従動ギヤ32、出力軸30、出力ギヤ34及び終減速装置FGを介して、前輪WFに伝達される。
一方、前述した副軸20は、ミッションケース10に回転自在に支持されている。この副軸20上には、エンジン3側からモータ4側に向かって順に、入力ギヤ24、2速駆動ギヤ21、2速シンクロ機構25、6速駆動ギヤ23、4−6速シンクロ機構26及び4速駆動ギヤ22が設けられている。
入力ギヤ24は、アイドラギヤ44と噛み合っており、このアイドラギヤ44は、前述したように、第2入力軸12のギヤ12aに噛み合っている。それにより、副軸20は、これらのギヤ12a、44、24を介して、第2入力軸12に連結されている。
また、2速駆動ギヤ21は、副軸20に回転自在に設けられ、出力軸30の2−3速従動ギヤ31に噛み合っており、これらのギヤ21、31によって2速段が構成されている。さらに、2速シンクロ機構25は、2速シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73に連結されている。ギヤ・アクチュエータ73によって、2速シンクロ機構25が駆動されることにより、2速段がインギヤ状態とニュートラル状態の間で切り換えられる。
6速駆動ギヤ23は、副軸20に回転自在に設けられ、出力軸30の6−7速従動ギヤ33に噛み合っており、これらのギヤ23、33によって6速段が構成されている。4速駆動ギヤ22もまた、副軸20に回転自在に設けられ、上述した4−5速従動ギヤ32に噛み合っており、これらのギヤ22、32によって4速段が構成されている。
また、4−6速シンクロ機構26は、4−6速シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73に連結されている。ギヤ・アクチュエータ73によって、4−6速シンクロ機構26が駆動されることにより、4速段及び6速段がインギヤ状態とニュートラル状態の間で切り換えられる。
さらに、出力軸30は、ミッションケース10に回転自在に支持されている。この出力軸30には、エンジン3側からモータ4側に向かって順に、出力ギヤ34、2−3速従動ギヤ31、6−7速従動ギヤ33及び4−5速従動ギヤ32が、それぞれ一体に設けられている。
一方、前述したように、2−3速従動ギヤ31は2速駆動ギヤ21及び3速駆動ギヤ13に、6−7速従動ギヤ33は6速駆動ギヤ23及び7速駆動ギヤ15に、4−5速従動ギヤ32は4速駆動ギヤ22及び5速駆動ギヤ14にそれぞれ噛み合っている。さらに、出力ギヤ34は、終減速装置FGに噛み合っており、それにより、出力軸30の回転は、終減速装置FGを介して、駆動輪DWに伝達される。
一方、リバース軸40上には、エンジン3側からモータ4側に向かって、リバース・入力ギヤ41、リバースギヤ42及びリバース・シンクロ機構43が設けられている。リバース・入力ギヤ41は、リバース軸40に一体に設けられ、前述したアイドラギヤ44と噛み合っている。また、リバースギヤ42は、リバース軸40に回転自在に設けられ、第1入力軸11の前述した入力ギヤ11aと噛み合っている。
さらに、リバース・シンクロ機構43は、3速シンクロ機構16と同様に構成されており、リバース・シフトフォーク(図示せず)を介して、ギヤ・アクチュエータ73に連結されている。後進走行のために後進段をインギヤ状態にする際には、ギヤ・アクチュエータ73によってリバース・シンクロ機構43が駆動されることにより、リバースギヤ42がリバース軸40に連結される。また、後進段をニュートラル状態にするときには、リバース・シンクロ機構43によって、リバースギヤ42とリバース軸40の連結が解除される。
図2に示すように、制動装置6は、作動油などのブレーキ液を用いた液圧式のものであり、ブレーキペダル51と、マスターシリンダ52及び液圧回路53などを有する液圧発生装置54と、液圧回路53に設けられた液圧ポンプ55と、液圧ポンプ55に連結された電動の液圧モータ56と、左右の前輪WF及び後輪WRにそれぞれ設けられたディスクブレーキ(図示せず)などで構成されている。
マスターシリンダ52は、例えば、各2つの液圧室及びピストン(いずれも図示せず)を有するタンデム型のものであり、各液圧室にはリザーバ57からブレーキ液が供給され、一方のピストンはブレーキペダル51に連結されている。また、ブレーキペダル51とマスターシリンダ52の間には、吸気管(図示せず)内の負圧を利用して、ブレーキペダル51の操作力をアシストするためのブレーキブースタ58が設けられている。
ブレーキペダル51が踏み込まれると、2つのピストンが移動し、各液圧室内のブレーキ液を加圧することによって、ブレーキブースタ58でアシストされたブレーキペダル51の踏込み力に応じたブレーキ液圧が発生し、各液圧室に連通する2つの出力ポート59、59から第1液路60、60を介して液圧回路53に供給される。
液圧回路53は、第1液路60に連通する複数の第2液路と、各第2液路に設けられた電磁弁などから成る制御弁(いずれも図示せず)を有しており、第1液路60を介して供給されたブレーキ液圧を、制御弁で制御した後、第3液路61を介して、前輪WF及び後輪WRの各ホイールシリンダ63に供給する。それにより、ディスクブレーキのブレーキパッド(図示せず)が駆動されることによって、車両Vが制動される。
液圧ポンプ55は、液圧モータ56などとともに、ブレーキペダル51の操作状態とは独立して車両Vを制動する第2ブレーキ装置70を構成するものである。液圧モータ56は、ECU2からの駆動信号によって作動し、液圧ポンプ55を駆動する。この液圧ポンプ55の運転によって昇圧されたブレーキ液圧が各ホイールシリンダ63に供給されることによって、車両Vが制動される。
図3に示すように、ECU2には、エンジン回転数センサ81、第1クラッチ回転数センサ82、第2クラッチ回転数センサ83、及び出力回転数センサ84から、クランク軸3aの回転数(以下「エンジン回転数」という)NE、第1入力軸11の回転数(以下「第1クラッチ回転数」)NCL1、第2入力軸12の回転数(以下「第2クラッチ回転数」)NCL2、及び出力軸30の回転数(以下「出力回転数」)NOUTを表す検出信号が、それぞれ入力される。ECU2は、入力された出力回転数NOUTに基づき、車両Vの速度である車速VPを算出する。
また、ECU2には、第1及び第2クラッチ温度センサ85、86から、第1クラッチ7の温度(以下「第1クラッチ温度」という)TCL1、及び第2クラッチ8の温度(以下「第2クラッチ温度」)TCL2を表す検出信号が入力される。ECU2にはさらに、アクセル開度センサ87から、車両Vのアクセルペダル(図示せず)の開度(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が、ホイールシリンダ圧センサ88から、ホイールシリンダ63に供給されたブレーキ液圧(以下「ホイールシリンダ圧」)PWCを表す検出信号が、それぞれ入力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。ECU2は、上述した各種のセンサ81〜88の検出信号などに応じて、車両V及びエンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、各種の制御処理を実行する。
本実施形態では、ECU2が、目標駆動トルク設定手段、締結トルク制御手段、ストール状態判定手段、負荷パラメータ検出手段、ブレーキ協調制御手段、差分トルク算出手段、第1所定時間設定手段、第1タイマ、及び第2タイマに相当する。
図4は、ECU2で実行される停車時制御処理を示す。この停車時制御は、車両Vが停車状態のときに実行されるものであり、特に、車両Vが上り坂に停車している場合、車両Vの後退を防止するとともに、滑り状態にある第1クラッチ7又は第2クラッチ8の過熱を防止するために、ブレーキ協調制御を行うものである。本処理は、所定時間ごとに繰り返し実行される。
本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDを算出する。この場合、目標駆動トルクTRQVCMDは、検出されたアクセル開度AP及び車速VPに応じ、アクセル開度APが大きいほど、より大きくなるように算出される。
次に、ブレーキ協調制御フラグF_CONBが「1」であるか否かを判別する(ステップ2)。後述するように、このブレーキ協調制御フラグF_CONBは、ブレーキ協調制御の実行中に「1」にセットされるものである。
このステップ2の答がNOで、ブレーキ協調制御の実行中でないときには、ステップ1で算出された車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDが0よりも大きいか否かを判別する(ステップ3)とともに、車速VPがほぼ0であるか否かを判別する(ステップ4)。この場合の車速VPが「ほぼ0」とは、車両Vが若干、前進又は後退している状態を含み、α1、α2を0に近い正の所定値としたときに、−α1≦VP≦α2が成立する状態と定義される。
上記ステップ3又は4の答がNOのときには、車両Vがストール状態にないと判定し、そのことを表すためにストールフラグF_STLを「0」にセットする(ステップ5)とともに、ストール状態と判定された後の経過時間をアップカウント式に計時するストールタイマ(第1タイマ)の値(以下「ストールタイマ値」という)TM_STLを0にリセットする(ステップ6)。
次に、第1及び第2クラッチ7、8と制動装置6の通常制御を実行し(ステップ7)、本処理を終了する。この通常制御では、車両Vの運転状態に応じて、自動変速装置5の変速段を決定し、第1及び第2クラッチ7、8のうち、決定された変速段に対応するものを選択するとともに、選択された第1又は第2クラッチ8の締結トルクが目標駆動トルクTRQVCMDになるように、第1又は第2クラッチ・アクチュエータ71、72を制御する。また、第2ブレーキ装置70は原則として停止され、制動装置6は、ブレーキペダル51の操作状態に応じた制動を行う。
一方、前記ステップ3及び4の答がいずれもYESで、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDが0よりも大きく、かつ車速VPがほぼ0のときには、車両Vがストール状態にあると判定する。次に、ストールフラグF_STLが「1」であるか否かを判別する(ステップ8)。この答がNOで、今回の処理サイクルがストール状態と判定された直後に相当するときには、ストールフラグF_STLを「1」にセットする(ステップ9)とともに、第1所定時間TMREF1を算出する(ステップ10)。後述するように、この第1所定時間TMREF1は、車両Vがストール状態にあると判定された後、ブレーキ協調制御を開始するまでの待機時間に相当する。
図5は、第1所定時間TMREF1の算出処理のサブルーチンを示す。本処理では、まずステップ31において、クラッチ出力トルクTRQOUTを算出する。このクラッチ出力トルクTRQOUTは、接続中の第1又は第2クラッチ7、8から出力されているトルクであり、第1クラッチ7が接続されているときには、検出された第1クラッチ回転数NCL1に基づいて算出され、第2クラッチ8が接続されているときには、検出された第2クラッチ回転数NCL2に基づいて算出される。
次に、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDとクラッチ出力トルクTRQOUTとの差分を、クラッチ差分トルクΔTRQCLとして算出する(ステップ32)。次に、算出されたクラッチ差分トルクΔTRQCLに応じ、図6に示すマップを検索することによって、第1所定時間TMREF1の基本値TMBASEを算出する(ステップ33)。このマップでは、基本値TMBASEは、差分トルクΔTRQCLが大きいほど、クラッチの負荷が大きいことで、クラッチの滑りや発熱の度合が高い状態にあると推定されるため、より小さな値に設定されている。
次に、クラッチ温度TCLに応じ、図7に示すマップを検索することによって、クラッチ温度補正項ΔTMCLを算出する(ステップ34)。このクラッチ温度TCLとして、第1クラッチ7が接続されているときには、検出された第1クラッチ温度TCL1が用いられ、第2クラッチ8が接続されているときには、検出された第2クラッチ温度TCL2が用いられる。上記のマップでは、クラッチ温度補正項ΔTMCLは、クラッチ温度TCLが高いほど、クラッチの上限温度までの余裕度合が低く、クラッチが過熱に至りやすい状態にあると推定されるため、より小さな値に設定されている。
次に、車速VPに応じ、図8に示すマップを検索することによって、車速補正項ΔTMVPを算出する(ステップ35)。このマップでは、車速補正項ΔTMVPは、車速VPが低いほど、エンジン3と前輪WFとの差回転が大きく、クラッチの滑りや発熱の度合が高い状態にあると推定されるため、より小さな値に設定されている。
最後に、上記のように算出された基本値TMBASEに、クラッチ温度補正項ΔTMCLと車速補正項ΔTMVPを加算することによって、第1所定時間TMREF1を算出し(ステップ36)、本処理を終了する。
図4に戻り、上記ステップ10において第1所定時間TMREF1を算出した後、又は前記ステップ8の答がYESで、車両Vがすでにストール状態にあると判定されているときには、ステップ11に進み、ストールタイマ値TM_STLが第1所定時間TMREF1以上であるか否かを判別する。この答がNOで、車両Vのストール状態への移行後、第1所定時間TMREF1が経過していないときには、前記ステップ7に進み、通常制御を継続し、本処理を終了する。
一方、上記ステップ11の答がYESで、ストール状態への移行後、第1所定時間TMREF1が経過したときには、ブレーキ協調制御を実行するものとし、そのことを表すために、ブレーキ協調制御フラグF_CONBを「1」にセットする(ステップ12)。また、そのときの目標駆動トルクTRQVCMDを、ブレーキ協調制御の開始時の初期値TRQV0として設定・記憶する(ステップ13)とともに、第2所定時間TMREF2を算出する(ステップ14)。
この第2所定時間TMREF2は、ブレーキ協調制御の最大実行時間に相当するものであり、クラッチ温度TCL及びエンジン回転数NEに応じ、図9に示すマップを検索することによって算出される。このマップは、エンジン回転数NEの第1及び第2所定値NEREFL、NEREFH(>NEREFL)に対して設定された2つのマップで構成されている。
このマップでは、第2所定時間TMREF2は、クラッチ温度TCLが高いほど、またエンジン回転数NEが低いほど、クラッチの温度が十分に低下するまでにより長い時間を要するため、より大きな値に設定されている。なお、検出されたエンジン回転数NEが第1及び第2所定値NEREFL、NEREFHのいずれにも一致しないときには、第2所定時間TMREF2は、補間演算によって算出される。
次に、ブレーキ協調制御の開始時からの経過時間をアップカウント式に計時するブレーキ協調制御タイマ(第2タイマ)の値(以下「ブレーキ協調制御タイマ値」という)TM_CONBを0にリセットした(ステップ15)後、ブレーキ協調制御を実行し(ステップ16)、本処理を終了する。このブレーキ協調制御は、第2ブレーキ装置70によって車両Vを制動するとともに、接続されていた第1又は第2クラッチ7、8を遮断するものであり、その詳細については後述する。
このようにブレーキ協調制御が開始されると、前記ステップ2の答がYESになり、その場合には、そのときの車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDと前記ステップ13で記憶された初期値TRQV0との差(=TRQVCMD−TRQV0)を、ブレーキ協調制御中の目標駆動トルク変化量ΔTRQVとして算出する(ステップ17)。
次に、算出された目標駆動トルク変化量ΔTRQVが、第1所定量TRQREF1以上であるか否かを判別する(ステップ18)。この答がYESのとき、すなわち、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルがより踏み込まれるのに応じて、目標駆動トルクTRQVCMDが増加し、その増加量が第1所定量TRQREF1に達したときには、運転者が発進を意図していると判定して、ブレーキ協調制御を終了するものとし、ブレーキ協調制御フラグF_CONBを「0」にセットする(ステップ19)。また、ブレーキ協調解除制御を実行し(ステップ20)、本処理を終了する。このブレーキ協調解除制御の詳細については後述する。
一方、前記ステップ18の答がNOのときには、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが、第2所定量TRQREF2以下であるか否かを判別する(ステップ21)。この第2所定量TRQREF2は負値であり、その絶対値は第1所定量TRQREF1よりも大きな値に設定されている。このステップ21の答がYESのとき、すなわち、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルが踏み戻されるのに応じて、目標駆動トルクTRQVCMDが減少し、その減少量が第2所定量TRQREF2に達したときには、ブレーキ協調制御を終了するものとし、前記ステップ19及び20に進み、ブレーキ協調制御フラグF_CONBを「0」にセットするとともに、ブレーキ協調解除制御を実行する。
また、前記ステップ21の答がNOのときには、ブレーキ協調制御タイマ値TM_CONBが、前記ステップ14で算出された第2所定時間TMREF2以上であるか否かを判別する(ステップ22)。この答がNOのときには、前記ステップ16に進み、ブレーキ協調制御を継続する。一方、ステップ22の答がYESで、ブレーキ協調制御の開始後、第2所定時間TMREF2が経過したときには、ブレーキ協調制御を終了するものとし、前記ステップ19及び20に進み、ブレーキ協調解除制御を実行する。
次に、図10及び図11を参照しながら、これまでに説明した停車時制御処理によって得られる動作を、ブレーキ協調制御及びブレーキ協調解除制御の内容を含めて詳細に説明する。図10は、車両Vの停車中、ブレーキ協調制御が実行されるとともに、ブレーキ協調制御中に、車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDが増加し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第1所定量TRQREF1に達したことを原因として、ブレーキ協調制御が終了する動作例を示す。
なお、図10及び図11に示すように、基本的な動作として、車両Vの目標駆動トルク(以下、単に「目標駆動トルク」という)TRQVCMD(両図の点線)は、アクセル開度APに比例するように設定され、エンジン3の目標駆動トルク(以下「目標エンジン駆動トルク」という)TRQECMD(実線)は、目標駆動トルクTRQVCMDに等しい値に設定されるとともに、第1又は第2クラッチ7、8の締結トルクTRQCL1、TRQCL2(以下、まとめて「クラッチ締結トルクTRQCL」という)は、目標エンジン駆動トルクTRQECMDに一致するように制御される。
図10において、ブレーキペダル51がオフされるとともに、アクセル開度APが0よりも大きな状態で、車速VPがほぼ0になると(t1)、車両Vがストール状態になったと判定される(図4のステップ3、4:YES)とともに、ストールタイマによる計時が開始され、ストールタイマ値TM_STLが増加する。
その後、ストールタイマ値TM_STLが第1所定時間TMREF1に達すると(t2)、ブレーキ協調制御フラグF_CONBが「1」にセットされ、ブレーキ協調制御が開始される。このブレーキ協調制御では、その開始と同時に第2ブレーキ装置70を作動させることによって、ブレーキトルクTRQBR(破線)を目標エンジン駆動トルクTRQECMDまで増大させる。
その後、ブレーキトルクTRQBRの増大が完了した時点(t3)から、目標エンジン駆動トルクTRQECMDをアイドル運転状態に相当する値0まで減少させるとともに、それに一致するようにクラッチ締結トルクTRQCLを減少させる。そして、目標エンジン駆動トルクTRQECMDが0になったときに(t4)、クラッチ締結トルクTRQCLも0になり、接続されていた第1又は第2クラッチ7、8が完全に遮断される。
なお、このブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏戻しによるアクセル開度APの減少に伴い、目標駆動トルクTRQVCMDが若干、減少しても(t5〜t6)、目標駆動トルクTRQVCMDが第2所定量TRQREF2に達しない限り、目標エンジン駆動トルクTRQECMDは0に維持され、第1又は第2クラッチ7、8も遮断状態に維持される。
その後、アクセルペダルの踏込みによるアクセル開度APの増加に伴い、目標駆動トルクTRQVCMDが増加し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第1所定量TRQREF1に達すると(t7)、ブレーキ協調制御フラグF_CONBが「0」にリセットされ、ブレーキ協調制御が終了するとともに、ブレーキ協調解除制御に移行する。
このブレーキ協調解除制御では、その開始時から、目標エンジン駆動トルクTRQECMDを増加させるとともに、それに応じてクラッチ締結トルクTRQCLを増加させる。その後、クラッチ締結トルクTRQCLが目標駆動トルクTRQVCMDまで増加した時点(t8)で、第2ブレーキ装置70を停止させる。これにより、ブレーキトルクTRQBRが0まで減少し、ブレーキ協調解除制御が終了する。
図11は、車両Vの停車中、ブレーキ協調制御が実行されるとともに、ブレーキ協調制御中に、目標駆動トルクTRQVCMDが減少し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第2所定量TRQREF2に達したことを原因として、ブレーキ協調制御が終了する動作例である。
この例では、時点t11〜t15において、ブレーキ協調制御が実行されており、その動作は、図10の場合と同様である。このブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏戻しによるアクセル開度APの減少に伴い、目標駆動トルクTRQVCMDが減少し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第2所定量TRQREF2に達すると(t15)、ブレーキ協調制御フラグF_CONBが「0」にリセットされ、ブレーキ協調制御が終了するとともに、ブレーキ協調解除制御に移行する。
また、この例では、アクセル開度APの減少に伴い、ブレーキ協調制御の終了時(t16)において、車速VPが負値になり、車両Vが後退している。この場合には、ブレーキ協調解除制御として、その開始時から、第2ブレーキ装置70を停止させ、ブレーキトルクTRQBRを減少させるとともに、後退している車両Vを停止させるために、モータ4を回生モードに制御し、それによるモータ制動トルクTRQMBRを車両Vに作用させる。このモータ4による制動によって、後退していた車両Vが減速し、車速VPが0に近づく。
このようなモータ4による制動を行う理由は、車両Vの後退時には、エンジン3と前輪WFとの差回転が大きくなるため、車両Vの制動を、クラッチを接続し、エンジンの駆動トルクを増大させることによって行うと、クラッチの負荷が増大するので、それを回避するためである。
その後、アクセル開度APの増加に伴い、目標駆動トルクTRQVCMDが増加し、例えば目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第1所定量TRQREF1に達したときに(t16)、目標エンジン駆動トルクTRQECMD及びクラッチ締結トルクTRQCLを0から増加させる。その後、時点t17において、車速Vが再びストール状態に移行したと判定されることによって、ストールタイマによる計時が開始される。この場合には、ストールタイマ値TM_STLが第1所定時間TMREF1に達する前の時点t18において、アクセル開度APがさらに増加したため、ブレーキ協調制御を行うことなく、発進動作に移行している。
なお、図10及び図11には示されていないが、ブレーキ協調制御の開始後、第2所定時間TMREF2が経過したときには、図4のステップ22の答がYESになることによって、ブレーキ協調制御が終了される。
以上のように、本実施形態によれば、目標駆動トルクTRQVCMDが0よりも大きく、かつ車速Vがほぼ0であるときに、車両Vがストール状態(上り坂において、アクセルペダルが軽く踏み込まれ、車両がほぼ停止していて、第1クラッチ7又は第2クラッチ8に滑りが生じている状態)にあると判定する。そして、車両Vがストール状態にあると判定されたときに、ブレーキ協調制御を実行するので、第2ブレーキ装置70による制動によって、車両Vの後退を防止するとともに、接続されていた第1又は第2クラッチ7、8(以下、単に「クラッチ」という)の遮断によって、クラッチの滑りによる発熱とそれに起因する劣化を抑制することで、クラッチを適切に保護することができる。
また、車両Vがストール状態にあると判定されたときに、ブレーキ協調制御を直ちに実行するのではなく、その判定の後、クラッチの負荷を表す負荷パラメータに応じて設定された第1所定時間TMREF1が経過したときに、ブレーキ協調制御を開始する。これにより、クラッチの負荷による滑りや発熱の度合に応じて、ブレーキ協調制御を適度に実行でき、車両Vの発進性能を確保することができる。
さらに、上記の負荷パラメータとして、クラッチ差分トルクΔTRQCL、クラッチ温度TCL及び車速VPを用い、第1所定時間TMREF1を、クラッチ差分トルクΔTRQCLが大きいほど、クラッチ温度TCLが高いほど、また車速VPが小さいほど、より小さな値に設定する。これにより、クラッチの負荷による滑り及び発熱の度合やクラッチの実際の温度に見合った適切なタイミングで、ブレーキ協調制御を開始することができる。
また、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏込み量が増加するのに応じて車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDが増加し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第1所定量TRQREF1に達したときに、ブレーキ協調制御を終了するので、運転者の発進要求に応じて、発進動作に速やかに移行することができる。
あるいは、ブレーキ協調制御中、アクセルペダルの踏戻しに応じて車両Vの目標駆動トルクTRQVCMDが減少し、目標駆動トルク変化量ΔTRQVが第2所定量TRQREF2に達したときに、ブレーキ協調制御を終了するので、アクセルペダルの踏戻しに続くと予測される発進動作に円滑に移行することができる。
また、ブレーキ協調制御が開始された後、第2所定時間TMREF2が経過したときに、ブレーキ協調制御を終了する。これにより、ブレーキ協調制御によってクラッチの温度が十分に低下した適切なタイミングで、ブレーキ協調制御を終了し、その後の発進動作に円滑に移行することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、第1所定時間TMREF1を設定するためのクラッチの負荷パラメータとして、クラッチ差分トルクΔTRQCL、クラッチ温度TCL及び車速VPを用いているが、これらのいずれか1つ又は2つを用いてもよく、あるいは、それらに代えて又は加えて、クラッチの負荷や滑り及び発熱の度合を表す他の適当なパラメータを用いてもよい。
また、実施形態に示した制御処理の具体的な手法は、あくまで例示であり、他の適当な手法を採用してもよいことはもちろんである。例えば、実施形態では、クラッチ差分トルクΔTRQCLに応じて、第1所定時間TMREF1の基本値TMBASE1を算出し、クラッチ温度TCL及び車速VPに応じて、クラッチ温度補正項ΔTMCL及び車速補正項ΔTMVPを算出し、これらを加算することによって、第1所定時間TMREF1を算出しているが、これらの3つのパラメータとの関係をあらかじめ規定したマップを用いて、第1所定時間TMREF1を算出してもよい。
また、実施形態は、本発明を、動力源としてエンジン3及びモータ4を有し、それらの動力を第1及び第2入力軸11、12を介して入力し、変速する2系統の変速機構を有するハイブリッド車両に適用した例である。本発明は、これに限らず、動力源としてエンジン3又はモータ4のみを有する車両や、単一の変速機構を有する車両にも、もちろん適用することができる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
2 ECU(目標駆動トルク設定手段、締結トルク制御手段、ストール状態判定手段、 負荷パラメータ検出手段、ブレーキ協調制御手段、差分トルク算出手段、第1所定 時間設定手段、第1タイマ、第2タイマ)
3 内燃機関(動力源)
7 第1クラッチ(クラッチ)
8 第2クラッチ(クラッチ)
51 フットブレーキ
70 第2ブレーキ装置(ブレーキ装置)
71 第1クラッチ・アクチュエータ(締結トルク制御手段)
72 第2クラッチ・アクチュエータ(締結トルク制御手段)
82 第1クラッチ回転数センサ(負荷パラメータ検出手段)
83 第2クラッチ回転数センサ(負荷パラメータ検出手段)
84 出力回転数センサ(車速検出手段、負荷パラメータ検出手段)
85 第1クラッチ温度センサ(負荷パラメータ検出手段、クラッチ温度検出手段)
86 第2クラッチ温度センサ(負荷パラメータ検出手段、クラッチ温度検出手段)
87 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)
V 車両
WF 前輪(駆動輪)
AP アクセル開度(アクセルペダルの開度)
VP 車速(車両の速度、負荷パラメータ)
TRQVCMD 車両の目標駆動トルク
TRQCL1 第1クラッチの締結トルク(クラッチの締結トルク)
TRQCL2 第2クラッチの締結トルク(クラッチの締結トルク)
TRQCL クラッチ締結トルク(クラッチの締結トルク)
ΔTRQCL クラッチ差分トルク(負荷パラメータ)
TCL1 第1クラッチ温度(負荷パラメータ、クラッチの温度)
TCL2 第2クラッチ温度(負荷パラメータ、クラッチの温度)
TCL クラッチ温度(負荷パラメータ)
TRQOUT クラッチ出力トルク(クラッチの出力トルク)
TM_STL ストールタイマ値(第1タイマで計時された経過時間)
TM_COMB ブレーキ協調制御タイマ値(第2タイマで計時された経過時間)
TMREF1 第1所定時間
TMREF2 第2所定時間
ΔTRQV 目標駆動トルク変化量(目標駆動トルクの増加量、減少量)
TRQREF1 第1所定量
TRQREF2 第2所定量

Claims (9)

  1. 動力源の動力を接続/遮断可能なクラッチを介して駆動輪に伝達するとともに、フットブレーキの操作と独立して前記駆動輪を制動することが可能なブレーキ装置を有する車両の制御装置であって、
    前記車両のアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    当該検出されたアクセルペダルの開度に基づいて、前記車両の目標駆動トルクを設定する目標駆動トルク設定手段と、
    当該設定された目標駆動トルクに基づいて、前記クラッチの締結トルクを制御する締結トルク制御手段と、
    前記車両の速度を検出する車速検出手段と、
    前記目標駆動トルクが0よりも大きく、かつ前記検出された車両の速度がほぼ0であるときに、前記車両がストール状態にあると判定するストール状態判定手段と、
    前記車両が前記ストール状態にあると判定されたときに、前記クラッチの負荷を表す負荷パラメータを検出する負荷パラメータ検出手段と、
    当該検出された負荷パラメータに基づいて、前記駆動輪を前記ブレーキ装置で制動するとともに前記クラッチを遮断するブレーキ協調制御を実行するブレーキ協調制御手段と、を備え
    前記負荷パラメータは、前記目標駆動トルクと前記クラッチの出力トルクとの差分である差分トルク、前記クラッチの温度、及び前記車両の速度の少なくとも1つであることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記車両が前記ストール状態に移行したときの前記差分トルクを算出する差分トルク算出手段と、
    当該算出された差分トルクに応じて第1所定時間を設定する第1所定時間設定手段と、
    前記車両が前記ストール状態に移行した後の経過時間を計時する第1タイマと、をさらに備え、
    前記ブレーキ協調制御手段は、前記第1タイマで計時された経過時間が前記第1所定時間に達したときに、前記ブレーキ協調制御を開始することを特徴とする、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段をさらに備え、
    前記第1所定時間設定手段は、前記検出されたクラッチの温度及び前記車両の速度にさらに応じて、前記第1所定時間を設定することを特徴とする、請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 動力源の動力を接続/遮断可能なクラッチを介して駆動輪に伝達するとともに、フットブレーキの操作と独立して前記駆動輪を制動することが可能なブレーキ装置を有する車両の制御装置であって、
    前記車両のアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    当該検出されたアクセルペダルの開度に基づいて、前記車両の目標駆動トルクを設定する目標駆動トルク設定手段と、
    当該設定された目標駆動トルクに基づいて、前記クラッチの締結トルクを制御する締結トルク制御手段と、
    前記車両の速度を検出する車速検出手段と、
    前記目標駆動トルクが0よりも大きく、かつ前記検出された車両の速度がほぼ0であるときに、前記車両がストール状態にあると判定するストール状態判定手段と、
    前記車両が前記ストール状態にあると判定されたときに、前記クラッチの負荷を表す負荷パラメータを検出する負荷パラメータ検出手段と、
    当該検出された負荷パラメータに基づいて、前記駆動輪を前記ブレーキ装置で制動するとともに前記クラッチを遮断するブレーキ協調制御を実行するブレーキ協調制御手段と、を備え、
    前記負荷パラメータは、前記クラッチの温度及び前記車両の速度の少なくとも1つであることを特徴とする車両の制御装置。
  5. 前記クラッチの温度を検出するクラッチ温度検出手段と、
    前記検出されたクラッチの温度及び前記車両の速度に応じて、第1所定時間を設定する第1所定時間設定手段と、
    前記車両が前記ストール状態に移行した後の経過時間を計時する第1タイマと、をさらに備え、
    前記ブレーキ協調制御手段は、前記第1タイマで計時された経過時間が前記第1所定時間に達したときに、前記ブレーキ協調制御を開始することを特徴とする、請求項に記載の車両の制御装置。
  6. 前記車両が前記ストール状態に移行したときの、前記目標駆動トルクと前記クラッチの出力トルクとの差分である差分トルクを算出する差分トルク算出手段をさらに備え、
    前記第1所定時間設定手段は、前記算出された差分トルクにさらに応じて、前記第1所定時間を設定することを特徴とする、請求項に記載の車両の制御装置。
  7. 前記ブレーキ協調制御手段は、前記ブレーキ協調制御中に、前記目標駆動トルクの増加量が第1所定量に達したときに、前記ブレーキ協調制御を終了することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両の制御装置。
  8. 前記ブレーキ協調制御手段は、前記ブレーキ協調制御中に、前記目標駆動トルクの減少量が、前記第1所定量よりも大きな第2所定量に達したときに、前記ブレーキ協調制御を終了することを特徴とする、請求項7に記載の車両の制御装置。
  9. 前記ブレーキ協調制御が開始された後の経過時間を計時する第2タイマをさらに備え、
    前記ブレーキ協調制御手段は、前記第2タイマで計時された経過時間が第2所定時間に達したときに、前記ブレーキ協調制御を終了することを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の車両の制御装置。
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