JP6073279B2 - 車体側部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体側部構造に関するものである。
従来、センタピラーのインナパネルを上下二分割構造としたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この構造では、上側のピラーアッパの下端部と下側のピラーロアの上端部が車幅方向で重ね合わされて溶接等で固定されており、ピラーアッパ及びピラーロアのうち車内側に位置する方の端部が分割線として車内側に現れている。
特開2003−226225号公報
特許文献1に記載された発明では、ピラーアッパ及びピラーロアの車内側の面が略平坦面であるため、シートベルトの着脱操作時に、分割線を成すピラーアッパ又はピラーロアの端部とシートベルトが擦れ合って、シートベルトを損耗させる虞がある。この対処方法としては、シール材等によって分割線を隠す方法が考えられるが、コスト増や生産性の悪化に繋がってしまう。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、簡易にシートベルトの損耗を防止することができる車体側部構造を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、本発明は、車体側部で上下方向に延びるとともに、上側のピラーアッパと下側のピラーロアとに分割されて構成されたセンタピラーと、前記センタピラーの車内側に配置されたシートベルトと、を備えた車体側部構造であって、前記センタピラーは、前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアの端部同士を車幅方向で重ね合わせて形成される車内側分割線と、前記車内側分割線を含む前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアの所定領域において、前記シートベルトから離間する方向へ膨出する膨出部と、を備えており、前記ピラーアッパは、車体前後方向に所定幅を有するアッパ側壁と、前記アッパ側壁の前端部から車内側へ延出するアッパ前壁と、前記アッパ側壁の後端部から車内側へ延出するアッパ後壁と、前記アッパ前壁の延出端から前方へ延出するアッパ前フランジと、前記アッパ後壁の延出端から後方へ延出するアッパ後フランジと、を有しており、前記ピラーロアは、車体前後方向に所定幅を有するロア側壁と、前記ロア側壁の前端部から車内側へ延出するロア前壁と、前記ロア側壁の後端部から車内側へ延出するロア後壁と、前記ロア前壁の延出端から前方へ延出するロア前フランジと、前記ロア後壁の延出端から後方へ延出するロア後フランジと、を有しており、前記膨出部は、前記アッパ側壁及び前記ロア側壁の一部を車外側へ膨出させて形成された第1膨出部を含んでおり、前記シートベルトは、前記第1膨出部と車幅方向で対応する位置に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、膨出部によって車内側分割線をシートベルトから離間させることができるため、車内側分割線を成すピラーアッパ又はピラーロアの端部とシートベルトが擦れ合うのを回避して、シートベルトの損耗を防止することができる。これにより、シール材等によって車内側分割線を隠す必要がないため、コストダウンや生産性向上を図ることができる。
また、本発明によれば、アッパ側壁及びロア側壁によって第1膨出部が形成されるため、各フランジには平坦面を連続させることが可能となる。これにより、各フランジによって荷重伝達効率を高めることができるため、下方からセンタピラーに入力される走行荷重を好適に分散し、第1膨出部への荷重集中を回避することができる。したがって、第1膨出部を設けたことによる剛性・強度低下を軽減し、局所的な変形を抑制することができる。
また、前記膨出部は、前記アッパ前壁及び前記ロア前壁の一部を車外側へ膨出させて形成された第2膨出部を含むことが好ましい。
かかる構成によれば、第2膨出部によってアッパ前壁とロア前壁との間の車内側分割線をシートベルトから離間させることができるため、シートベルトが前方移動したときに、アッパ前壁又はロア前壁の端部とシートベルトが擦れ合うのを回避して、シートベルトの損耗を防止することができる。
また、前記アッパ前壁と前記アッパ前フランジとの間には、所定の曲率で湾曲形成された稜線部が形成されており、前記稜線部の曲率は、前記第2膨出部へ向かうにつれて小さくなるように形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、湾曲形成されて高剛性部位となる稜線部によって、下方からセンタピラーに入力される走行荷重をセンタピラーの上下方向に沿ってスムーズに伝達することができる。
また、稜線部の曲率が第2膨出部へ向かうにつれて小さくなるため(曲げが緩やかになるため)、荷重が集中しやすい第2膨出部に対して、荷重を分散しつつ伝達することができる。これにより、第2膨出部への荷重集中を回避して、センタピラーの剛性・強度を高めることができる。
また、前記膨出部には、前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアを相互に接合する接合部が設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、ピラーアッパ及びピラーロアにそれぞれ形成された膨出部を相互に接合するため、シートベルトに接近する方向への膨出部の移動や変形を防止することができる。
本発明の車体側部構造によれば、簡易にシートベルトの損耗を防止することができる。
実施形態に係る車体側部構造が適用された車両の左側部を車内側から見た側面図である。 車内側分割線付近を示す図1の要部拡大図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 (a)は図2のIVa−IVa線に沿った断面図であり、(b)は図2のIVb−IVb線に沿った断面図である。 (a)は図2のVa−Va線に沿った断面図であり、(b)は図2のVb−Vb線に沿った断面図である。 図3のVI−VI線に沿った断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、各図中に矢印で示される「前後」は、車体前後方向を示し、「上下」は、車体上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。また、車両Vの左右側部は、左右対称となっているため、以下の説明においては左側のみを説明し、右側の説明は省略することとする。
図1に示すように、本発明の車体側部構造が適用された車両Vは、車体側部で上下方向に延びるセンタピラー1と、センタピラー1の車内側に配置されたシートベルト装置4と、を備えている。センタピラー1の上端部は、車体上部に配置され車体前後方向に延びるルーフサイドレール5に連結されている。センタピラー1の前後両側には、図示しないドアによって開閉可能に覆われるフロントドア開口部6及びリアドア開口部7がそれぞれ形成されている。なお、各図では、説明の便宜上、センタピラー1のピラーインナのみを図示しており、ピラーインナの車外側に配置されるピラーアウタやピラースティフナと車内側に配置されるピラーガーニッシュ等を省略して描いている。
<センタピラー>
図1、図2に示すように、センタピラー1は、上側に配置されたピラーアッパ2と、下側に配置されたピラーロア3の2部材に分割されて構成されている。ピラーアッパ2の下端部2Aとピラーロア3の上端部3Aは、車幅方向で重ね合わされて溶接で接合されており、本実施形態では車内側に位置するピラーロア3の上端部3Aが車内側分割線1Aとして現れている。
ピラーアッパ2は、ルーフ側に固定される板状の鋼製部材である。ピラーアッパ2の下端部2Aは、ピラーロア3の上端部3Aの車外側に重ね合わされて溶接される部位(重合部)となっている。
図1、図3に示すように、ピラーアッパ2は、上下方向の略全長に亘って、水平断面視ハット断面形状を呈している。ピラーアッパ2は、車体前後方向に所定幅を有するアッパ側壁21と、アッパ側壁21の前端部から車内側へ延出するアッパ前壁22と、アッパ側壁21の後端部から車内側へ延出するアッパ後壁23と、アッパ前壁22の延出端から前方へ延出するアッパ前フランジ24と、アッパ後壁23の延出端から後方へ延出するアッパ後フランジ25と、を有している。
図3、図4(a)に示すように、アッパ側壁21は、シートベルト41(二点鎖線参照)の車外側に位置する部位である。アッパ側壁21は、車外側へ膨出するアッパ第1膨出部21aを有している。アッパ第1膨出部21aは、アッパ側壁21の一部(車内側分割線1Aに隣接する部位)を一般面部21bよりも車外側へ膨出させて形成されている。アッパ第1膨出部21aの中央付近には、ピラーロア3との接合部になるアッパ段差部21cが車内側へ突出形成されている。
図3、図6に示すように、アッパ前壁22は、車内側へ向かうにつれて前方に位置するように傾斜する部位である。アッパ前壁22は、車外側かつ前方へ膨出するアッパ第2膨出部22aを有している。アッパ第2膨出部22aは、アッパ前壁22の一部(車内側分割線1Aに隣接する部位)を一般面部22bよりも車外側かつ前方へ膨出させて形成されている。
アッパ後壁23は、車内側へ向かうにつれて後方に位置するように傾斜する部位である。アッパ前壁22とアッパ後壁23は、車内側へ向かうにつれて相互に遠ざかるように傾斜するテーパ面となっている。すなわち、アッパ前壁22とアッパ後壁23の間隔は、車内側へ向かうにつれて広がっている。
図3、図4(b)に示すように、アッパ前フランジ24は、車体前後方向に所定幅を有する部位である。アッパ前フランジ24は、上下方向に沿って連続する略平坦面となっている。
アッパ後フランジ25は、車体前後方向に所定幅を有する部位である。アッパ後フランジ25は、上下方向に沿って連続する略平坦面となっている。
図5(a)(b)に示すように、アッパ前壁22とアッパ前フランジ24との間には、上下方向に沿って稜線部26が形成されている。稜線部26は、所定の曲率で湾曲形成されており、車内側に凸となっている。図5(a)の水平断面における稜線部26は、所定の曲率半径R1で湾曲しており、その曲率が1/R1に設定されている。図5(b)の水平断面における稜線部26は、曲率半径R1よりも大きい曲率半径R2で湾曲しており、その曲率が1/R2に設定されている。曲率1/R2は、曲率1/R1よりも小さくなっている(1/R2<1/R1)。すなわち、稜線部26の曲率(水平断面における曲率)は、第2膨出部1C(図2参照)へ向かうにつれて小さくなるように形成されている。換言すると、アッパ前フランジ24に対するアッパ前壁22の角度θは、第2膨出部1Cへ向かうにつれて小さくなっている。
図1に示すように、ピラーロア3は、フロア側に固定される板状の鋼製部材である。ピラーロア3は、ピラーアッパ2の板厚よりも厚く形成されている。ピラーロア3の上端部3Aは、ピラーアッパ2の下端部2Aの車内側に重ね合わされて溶接される部位(重合部)となっている。ピラーロア3の下端側には、リトラクタ42を収納するための収納開口部3Bが板厚方向に貫通している。収納開口部3Bは、上下方向に長い矩形状を呈している。
図1、図3に示すように、ピラーロア3は、上端部3Aから収納開口部3B付近に亘って、水平断面視ハット断面形状を呈している。ピラーロア3は、車体前後方向に所定幅を有するロア側壁31と、ロア側壁31の前端部から車内側へ延出するロア前壁32と、ロア側壁31の後端部から車内側へ延出するロア後壁33と、ロア前壁32の延出端から前方へ延出するロア前フランジ34と、ロア後壁33の延出端から後方へ延出するロア後フランジ35と、を有している。
図3、図4(a)に示すように、ロア側壁31は、シートベルト41の車外側に位置する部位である。ロア側壁31は、車外側へ膨出するロア第1膨出部31aを有している。ロア第1膨出部31aは、ロア側壁31の一部(車内側分割線1Aに隣接する部位)を一般面部31bよりも車外側へ膨出させて形成されている。ロア第1膨出部31aの中央付近には、ピラーアッパ2との接合部になるロア段差部31cが車外側へ突出形成されている。
アッパ第1膨出部21a及びロア第1膨出部31aの膨出形状は、略同一に形成されている。アッパ第1膨出部21aとロア第1膨出部31aは、車幅方向でオーバーラップ(重畳)しており、シートベルト41から離間する方向へ膨出する第1膨出部1Bを構成している。第1膨出部1Bは、車内側分割線1Aを含むピラーアッパ2及びピラーロア3の所定領域に形成されている。詳細に説明すると、第1膨出部1Bの前後領域は、シートベルト41の幅寸法と略同等になるように(シートベルト41の幅寸法よりも若干大きくなるように)延在している。第1膨出部1Bの上下領域は、アッパ側壁21とロア側壁31が重ね合わされる重合部とこの重合部に隣接する部位とに亘って延在している。
この第1膨出部1Bを形成することによって、ロア側壁31とシートベルト41との間には、所定のクリアランスC1が形成され、クリアランスC1が一般面部21b,31bとシートベルト41との間のクリアランスC2よりも大きくなっている(C1>C2)。このため、車内側分割線1Aとシートベルト41は、クリアランスC1を介して車幅方向で非接触状態となっている。なお、第1膨出部1Bの膨出量、前後領域及び上下領域は、車内側分割線1Aとシートベルト41との接触を回避できる範囲で適宜変更してよい。
図3、図6に示すように、ロア前壁32は、車内側へ向かうにつれて前方に位置するように傾斜する部位である。ロア前壁32は、車外側かつ前方へ膨出するロア第2膨出部32aを有している。ロア第2膨出部32aは、ロア前壁32の一部(車内側分割線1Aに隣接する部位)を一般面部32bよりも車外側かつ前方へ膨出させて形成されている。
アッパ第2膨出部22a及びロア第2膨出部32aの膨出形状は、略同一に形成されている。アッパ第2膨出部22aとロア第2膨出部32aは、車幅方向でオーバーラップ(重畳)しており、シートベルト41から離間する方向へ膨出する第2膨出部1Cを構成している。第2膨出部1Cは、車内側分割線1Aを含むピラーアッパ2及びピラーロア3の所定領域に形成されている。詳細に説明すると、第2膨出部1Cの前後領域は、アッパ前壁22及びロア前壁32の幅方向の全長に亘って延在している。第2膨出部1Cの上下領域は、アッパ前壁22とロア前壁32が重ね合わされる重合部とこの重合部に隣接する部位とに亘って延在している。なお、第2膨出部1Cの膨出量、幅寸法及び高さ寸法は、車内側分割線1Aとシートベルト41との接触を回避できる範囲で適宜変更してよい。
ロア後壁33は、車内側へ向かうにつれて後方に位置するように傾斜する部位である。ロア前壁32とロア後壁33は、車内側へ向かうにつれて相互に遠ざかるように傾斜するテーパ面となっている。すなわち、ロア前壁32とロア後壁33の間隔は、車内側へ向かうにつれて広がっている。
図3、図4(b)に示すように、ロア前フランジ34は、車体前後方向に所定幅を有する部位である。ロア前フランジ34は、上下方向に沿って連続する略平坦面となっている。
ロア後フランジ35は、車体前後方向に所定幅を有する部位である。ロア後フランジ35は、上下方向に沿って連続する略平坦面となっている。
ここで、図2、図3を参照して、ピラーアッパ2とピラーロア3の接合状態について詳細に説明する。図2のX印に示すように、ピラーアッパ2の下端部2Aとピラーロア3の上端部3Aは、車幅方向に重ね合わされた状態で、スポット溶接によって5箇所を接合されている。スポット溶接による溶接部P1〜P5は、車内側分割線1Aの近傍部位(直下)に形成されており、車内側分割線1Aに沿って車体前後方向に相互に離隔配置されている。
図3に示すように、溶接部P1は、アッパ側壁21(アッパ段差部21c)とロア側壁31(ロア段差部31c)との間に形成されている。溶接部P2は、アッパ前壁22とロア前壁32との間に形成されている。溶接部P3は、アッパ前フランジ24とロア前フランジ34との間に形成されている。溶接部P4,P5は、アッパ後フランジ25とロア後フランジ35との間に形成されている。
溶接部P1は、第1膨出部1Bに対応する位置に形成されており、アッパ第1膨出部21aとロア第1膨出部31aとの間を相互に接合している。溶接部P2は、第2膨出部1Cに対応する位置に形成されており、アッパ第2膨出部22aとロア第2膨出部32aとの間を相互に接合している。溶接部P1,P2は、特許請求の範囲における接合部に相当するものである。
アッパ段差部21c及びロア段差部31cを挟んで前後両側には、第1閉断面1D及び第2閉断面1Eがそれぞれ形成されている。第1閉断面1Dは、溶接部P1と溶接部P2との間に形成されており、アッパ側壁21、アッパ前壁22及びロア側壁31に囲われて形成されている。第2閉断面1Eは、溶接部P1と溶接部P4との間に形成されており、アッパ側壁21、アッパ後壁23、ロア側壁31及びロア後壁33に囲われて形成されている。この第1閉断面1D及び第2閉断面1Eを形成することによって、第1膨出部1B及び第2膨出部1C近傍のセンタピラー1の剛性・強度を高めることができる。
<シートベルト装置>
図1に示すように、シートベルト装置4は、上下方向に延びる帯状のシートベルト41と、シートベルト41を巻取可能なリトラクタ42と、シートベルト41を吊設するDリング43とで主に構成されており、乗員の身体を着座位置に拘束するための安全装置である。
リトラクタ42は、収納開口部3Bを介してセンタピラー1の下端側内部に収納されている。Dリング43は、センタピラー1の上端側にボルトBで固定されている。シートベルト41は、リトラクタ42から上方に引き出されるとともに、Dリング43で室内側に折り返されてリトラクタ42付近まで延びている。
図3に示すように、シートベルト41は、第1膨出部1Bと車幅方向で対応する位置に配置されている。詳細に説明すると、シートベルト41は、ロア前壁32とロア後壁33との間及びアッパ前壁22とアッパ後壁23との間であって、かつ、ロア側壁31及びアッパ側壁21の車内側に配置されている。
本実施形態に係る車体側部構造が適用された車両Vは、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
本実施形態によれば、第1膨出部1Bによって車内側分割線1Aをシートベルト41から離間させることができるため、車内側分割線1Aを成すピラーロア3の上端部3Aとシートベルト41が擦れ合うのを回避して、シートベルト41の損耗を防止することができる。これにより、シール材等によって車内側分割線1Aを隠す必要がないため、コストダウンや生産性向上を図ることができる。
ところで、シートベルト41の装着時には、シートベルト41の折り返された車内側部位が後方に引っ張られるため、その反動でシートベルト41の車外側部位が前方移動する。このとき、本実施形態によれば、第2膨出部1Cによってアッパ前壁22とロア前壁32との間の車内側分割線1Aをシートベルト41から離間させることができるため、ロア前壁32の上端部とシートベルト41が擦れ合うのを回避して、シートベルト41の損耗を防止することができる。
また、本実施形態によれば、センタピラー1が上下二分割構造であるため、ピラーアッパ2とピラーロア3を異なる板厚や材質に適宜変更することができる。これにより、例えば、側突時に高い耐衝撃性能が要求されるピラーロア3を厚板や高強度材等で形成して、剛性・強度を高めることができる一方、高い耐衝撃性能が要求されないピラーアッパ2を薄板で形成して、車体の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、上下方向に沿って連続する略平坦面となる各フランジ24,25,34,35によって荷重伝達効率を高めることができるため、下方からセンタピラー1に入力される走行荷重を好適に分散し、第1膨出部1B及び第2膨出部1Cへの荷重集中を回避することができる。したがって、第1膨出部1B及び第2膨出部1Cを設けたことによる剛性・強度低下を軽減し、局所的な変形を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、湾曲形成されて高剛性部位となる稜線部26によって、下方からセンタピラー1に入力される走行荷重をセンタピラー1の上下方向に沿ってスムーズに伝達することができる。
さらに、稜線部26の曲率が第2膨出部1Cへ向かうにつれて小さくなるため(曲げが緩やかになるため)、荷重が集中しやすい第2膨出部1Cに対して、荷重を分散しつつ伝達することができる。これにより、第2膨出部1Cへの荷重集中を回避して、センタピラー1の剛性・強度を高めることができる。
また、本実施形態によれば、アッパ第1膨出部21aとロア第1膨出部31aとの間を相互に接合するとともに、アッパ第2膨出部22aとロア第2膨出部32aとの間を相互に接合するため、シートベルト41に接近する方向への第1膨出部1B及び第2膨出部1Cの移動や変形を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、車内側に位置するピラーロア3の上端部3Aが車内側分割線1Aとして現れているが、ピラーアッパ2の下端部2Aをピラーロア3の上端部3Aよりも車内側に位置させて、下端部2Aが車内側分割線1Aとして現れる構成にしてもよい。
V 車両(車体側部構造)
1 センタピラー
1A 車内側分割線
1B 第1膨出部(膨出部)
21a アッパ第1膨出部
31a ロア第1膨出部
1C 第2膨出部(膨出部)
22a アッパ第2膨出部
32a ロア第2膨出部
2 ピラーアッパ
2A 下端部
21 アッパ側壁
22 アッパ前壁
23 アッパ後壁
24 アッパ前フランジ
25 アッパ後フランジ
26 稜線部
3 ピラーロア
3A 上端部
31 ロア側壁
32 ロア前壁
33 ロア後壁
34 ロア前フランジ
35 ロア後フランジ
41 シートベルト
P1〜P5 溶接部(接合部)

Claims (4)

  1. 車体側部で上下方向に延びるとともに、上側のピラーアッパと下側のピラーロアとに分割されて構成されたセンタピラーと、
    前記センタピラーの車内側に配置されたシートベルトと、を備えた車体側部構造であって、
    前記センタピラーは、
    前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアの端部同士を車幅方向で重ね合わせて形成される車内側分割線と、
    前記車内側分割線を含む前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアの所定領域において、前記シートベルトから離間する方向へ膨出する膨出部と、を備えており、
    前記ピラーアッパは、
    車体前後方向に所定幅を有するアッパ側壁と、前記アッパ側壁の前端部から車内側へ延出するアッパ前壁と、前記アッパ側壁の後端部から車内側へ延出するアッパ後壁と、前記アッパ前壁の延出端から前方へ延出するアッパ前フランジと、前記アッパ後壁の延出端から後方へ延出するアッパ後フランジと、を有しており、
    前記ピラーロアは、
    車体前後方向に所定幅を有するロア側壁と、前記ロア側壁の前端部から車内側へ延出するロア前壁と、前記ロア側壁の後端部から車内側へ延出するロア後壁と、前記ロア前壁の延出端から前方へ延出するロア前フランジと、前記ロア後壁の延出端から後方へ延出するロア後フランジと、を有しており、
    前記膨出部は、前記アッパ側壁及び前記ロア側壁の一部を車外側へ膨出させて形成された第1膨出部を含んでおり、
    前記シートベルトは、前記第1膨出部と車幅方向で対応する位置に配置されていることを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記膨出部は、前記アッパ前壁及び前記ロア前壁の一部を車外側へ膨出させて形成された第2膨出部を含むことを特徴とする請求項に記載の車体側部構造。
  3. 前記アッパ前壁と前記アッパ前フランジとの間には、所定の曲率で湾曲形成された稜線部が形成されており、
    前記稜線部の曲率は、前記第2膨出部へ向かうにつれて小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項に記載の車体側部構造。
  4. 前記膨出部には、前記ピラーアッパ及び前記ピラーロアを相互に接合する接合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の車体側部構造。
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