JP6071924B2 - 切削回転工具 - Google Patents

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本発明は、工作機械で使用される切削回転工具に係り、特に切刃を複数段備えて、被切削物に複数の段形状を同時に形成する切削回転工具に関する。
切削工具には、切刃の形状を異ならせて切削抵抗を低減させるものが特許文献1に開示されている。また、被切削物に複数の段形状を加工する切削回転工具には、被切削物における加工すべき複数の段に対応して複数の段部を設け、これらの段部に切刃を取り付け、これらの切刃により被切削物に、一度の加工で複数の段形状を切削加工するものが特許文献2に開示されている。更に、中心ドリルと、この中心ドリルを同心状態で取り囲む外周ドリルとが、それぞれ独立して回転可能に設けられた複合ドリルが特許文献3に開示されている。
特開2005−319558号公報 国際公開第WO2010/023761A1号パンフレット 特開2000−24814号公報
ところが、特許文献1に記載の切削工具では、切削抵抗は低減できるものの、被切削物に加工による切削抵抗が一方向に作用するので、被切削物に一方向の変形が生ずる恐れがある。
また、特許文献2に記載の切削回転工具では、各段部が異なる外径であるが、各段部の回転速度が同一であるため、それぞれの段部の外周に取り付けられた切刃が異なる周速度で被切削物を切削加工することになる。このため、被切削物の加工面の表面状態や、切削工具の各段部における切刃の摩耗状態が不均一になる不具合が生ずる恐れがある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、多段形状の被切削物の各段を均一に加工できると共に、切刃の摩耗状態も均一化できる切削回転工具を提供することにある。
本発明に係る切削回転工具は、工作機械の主軸の回転が伝達される駆動軸と、この駆動軸の端部に設置され、外周部に切刃を備える駆動軸回転体と、前記駆動軸を内包すると共に前記駆動軸と同軸に配置された回転軸と、この回転軸に設置され、外周部に切刃を備えると共に、この切刃の外径が前記駆動軸回転部の前記切刃の外径と異なる回転軸回転体と、前記駆動軸の回転を前記回転軸に回転数を変更して伝達することで、前記駆動軸回転体の前記切刃の刃先と前記回転軸回転体の前記切刃の刃先とのそれぞれの周速度を同一に設定する回転伝達機構と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、同軸に配置された駆動軸回転体と回転軸回転体とのそれぞれの切刃における刃先の周速度が回転伝達機構により同一に設定されたので、多段形状の被切削物の各段をそれぞれの切刃により均一に加工できると共に、切刃の摩耗状態も均一化できる。
本発明に係る切削回転工具の第1実施形態を示す断面図。 図1の切削回転工具における変形形態を示す断面図。 本発明に係る切削回転工具の第2実施形態を示す断面図。 図3の切削回転工具における変形形態を示す断面図。 本発明に係る切削回転工具の第4実施形態を示す断面図。 本発明に係る切削回転工具の第5実施形態を示す断面図。 図6の切削回転工具により切削される被切削物を示す部分断面図。 本発明に係る切削回転工具の第6実施形態を示す断面図。 本発明に係る切削回転工具の第7実施形態を示す断面図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1、図2)
図1は、本発明に係る切削回転工具の第1実施形態を示す断面図である。この図1に示す切削回転工具10は、多段形状の被切削物の各段を同時に切削加工するものであり、駆動軸11、回転軸12、駆動軸回転体13、回転軸回転体14及び回転伝達機構15を有して構成され、回転伝達機構15がギアボックス16内に収容される。
駆動軸11は、工作機械17の主軸としてのツーリング18に連結されて、このツーリング18の回転が伝達される。また、回転軸12は筒形状(例えば円筒形状)であり、駆動軸11を内包すると共に、この駆動軸11と同軸に配置される。これらの駆動軸11及び回転軸12はギアボックス16を貫通し、駆動軸11が軸受19を介して、また回転軸12が軸受20を介して、それぞれギアボックス16に回転自在に支持される。
駆動軸回転体13は、駆動軸11の端部に回転一体に設置され、外周部に第1切刃21Aを備える。駆動軸11の端部先端にストッパ22が設置される。このストッパ22は、駆動軸回転体13を支持することで、この駆動軸回転体13が駆動軸11から抜け落ちることを防止する。
回転軸回転体14は、回転軸12の端部外周に回転一体に設置され、外周部に第2切刃21Bを備える。この第2切刃21Bは、駆動軸回転体13の第1切刃21Aの上方に配置され、第2切刃21Bの外径は第1切刃21Aの外径と異なり、第1切刃21Aの外径よりも大きく設定される。これらの第1切刃21A及び第2切刃21Bにより、被切削物に2つの段形状が切削加工される。
駆動軸回転体13と回転軸回転体14との間には位置決め用のストッパ23が、回転軸12の下端部に設置される。また、回転軸12には回転軸回転体14の上方に、この回転軸回転体14が上方へ外れることを防止するストッパ24が設置される。
回転伝達機構15は、駆動軸11の回転を回転軸12に、同一回転方向で回転数を変更して伝達するものであり、駆動軸11に回転一体に設置された第1ギア25と、回転軸12に回転一体に設置された第2ギア26と、アイドル軸29に回転一体に設置された第1アイドルギア27及び第2アイドルギア28と、を有して構成される。
これらの第1ギア25、第2ギア26、第1アイドルギア27、第2アイドルギア28及びアイドル軸29がギアボックス16内に収容される。このうち、アイドル軸29は、軸受30を介してギアボックス16に回転自在に支持される。また、ギアボックス16は、位置決めブロック31を用いて工作機械17に固定される。この位置決めブロック31は、駆動軸11の回転によりギアボックス16が回転(連れ回り)することを防止するものであり、これにより、第1ギア25、第2ギア26、第1アイドルギア27及び第2アイドルギア28が正確に回転する。
第1ギア25と第1アイドルギア27とが噛み合い、第1アイドルギア27は、第1ギア25よりも小径で且つ歯数が少なく形成される。従って、第1アイドルギア27が設置されたアイドル軸29は、駆動軸11に対し相対する方向(逆方向)の回転となり、且つ駆動軸11の回転数よりも高い回転数になる。また、第2ギア26と第2アイドルギア28とが噛み合い、第2ギア26は、第2アイドルギア28よりも大径で且つ歯数が多く形成される。従って、第2ギア26が設置された回転軸12は、アイドル軸29に対し相対する方向(逆方向)の回転、即ち駆動軸11に対しては同一方向の回転となり、且つアイドル軸29の回転数よりも低い回転数になる。
従って、駆動軸11に設置された駆動軸回転体13の第1切刃21Aと、回転軸12に設置された回転軸回転体14の第2切刃21Bとのそれぞれの刃先の外径を比較して、第1ギア25、第2ギア26、第1アイドルギア27及び第2アイドルギア28の歯数を調整することにより、駆動軸回転体13の第1切刃21Aと回転軸回転体14の第2切刃21Bとを同一方向に回転させ、更に回転軸回転体14の回転数を駆動軸回転体13の回転数よりも低く設定することで、第1切刃21Aと第2切刃21Bとのそれぞれの刃先の周速度を同一に設定することが可能になる。
尚、外周部に切刃を備えた回転体を3以上複数設置し、全ての回転体が同一方向に回転し、各回転体の切刃により被切削物に3以上の複数の段形状を形成してもよい。
例えば図2に示すように、回転軸12の外周に、この回転軸12を内包し且つ駆動軸11と同軸に他の回転軸32が配置される。この回転軸32には、下端部に他の回転軸回転体33が、上端部に第3ギア34がそれぞれ固定して設置される。この回転軸回転体33の外周部の外径は、回転軸回転体14の外周部の外径よりも例えば大径に形成されると共に、この回転軸回転体33の外周に第3切刃21Cが取り付けられる。また、第3ギア34は、アイドル軸29に回転一体に設置された第3アイドルギア35に噛み合うと共に、この第3アイドルギア35及び第2ギア26よりも大径で且つ歯数が多く形成される。
従って、第3ギア34が設置された回転軸32は、アイドル軸29に対して相対する方向(逆方向)の回転、即ち駆動軸11及び回転軸12に対しては同一方向の回転になり、且つアイドル軸29及び回転軸12よりも低い回転数となる。
この結果、回転軸32に設置された回転軸回転体33の第3切刃21Cは、駆動軸回転体13の第1切刃21A及び回転軸回転体14の第2切刃21Bと同一の回転方向になる。更に、第1切刃21A、第2切刃21B及び第3切刃21Cのそれぞれの刃先の外径を比較して、第1ギア25、第2ギア26、第1アイドルギア27、第2アイドルギア28、第3ギア34及び第3アイドルギア35の歯数を調整することで、駆動軸回転体13の回転数を最も高く且つ回転軸回転体14、33の回転数を順次低く設定して、第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cのそれぞれの刃先の周速度を同一に設定することが可能になる。ここで、図2中の符号36は、回転軸回転体33が上方へ外れることを防止するストッパである。
以上のことから、本実施形態によれば、次の効果(1)を奏する。
(1)同軸に配置された駆動軸回転体13と回転軸回転体14、33とのそれぞれの切刃(第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21C)における刃先の周速度が回転伝達機構15により同一に設定されたので、これらの第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cの回転速度を適切に設定することで、他段形状の被切削物の各段をそれぞれの切刃21A、21B、21Cにより均一に加工できると共に、第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cの摩耗状態も均一化できる。
[B]第2実施形態(図3、図4)
図3は、本発明に係る切削回転工具の第2実施形態を示す断面図である。この第2実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態の切削回転工具40が第1実施形態と異なる点は、回転伝達機構41が駆動軸11の回転を回転軸12に、相対する方向(逆方向)に回転数を異ならせて伝達する点であり、これにより、駆動軸回転体13の第1切刃21Aの刃先と回転軸回転体14の第2切刃21Bの刃先は、相対する方向(逆方向)に同一の周速度で回転する。
つまり、回転伝達機構41は、駆動軸11に回転一体に設置された第1ギア25と、回転軸12に回転一体に設置された第2ギア42と、アイドル軸29に回転一体に設置された第1アイドルギア27及び第2アイドルギア44と、逆転用アイドル軸45に回転一体に設置された逆転用第1アイドルギア46及び逆転用第2アイドルギア47と、がギアボックス16内に収容されて構成される。逆転用アイドル軸45が軸受48により回転自在に支持される。
第1ギア25と第1アイドルギア27とが噛み合い、第1アイドルギア27は第1ギア25よりも小径で且つ歯数が少なく形成される。従って、第1アイドルギア27が設置されたアイドル軸29は、駆動軸11に対し相対する方向(逆方向)の回転となり、且つ駆動軸11の回転数よりも高い回転数になる。また、第2アイドルギア44と逆転用第1アイドルギア46とが噛み合い、逆転用第1アイドルギア46は、第2アイドルギア44よりも大径で且つ歯数が多く形成される。従って、逆転用第1アイドルギア46が設置された逆転用アイドル軸45は、アイドル軸29に対し相対する方向(逆方向)の回転、即ち駆動軸11に対して同一方向の回転となり、且つアイドル軸29の回転数よりも低い回転数となる。
また、逆転用第2アイドルギア47と第2ギア42とが噛み合い、第2ギア42は、逆転用第2アイドルギア47よりも大径で且つ歯数が多く形成される。従って、第2ギア42が設置された回転軸12は、逆転用アイドル軸45に対し相対する方向(逆方向)の回転、即ち駆動軸11に対しても相対する方向(逆方向)の回転となり、且つ逆転用アイドル軸45の回転数よりも低い回転数になる。
従って、駆動軸11に設置された駆動軸回転体13の第1切刃21Aと、回転軸12に設置された回転軸回転体14の第2切刃21Bとのそれぞれの刃先の外径を比較して、第1ギア25、第1アイドルギア27、第2アイドルギア44、逆転用第1アイドルギア46、逆転用第2アイドルギア47及び第2ギア42の歯数を調整することにより、回転軸回転体13の第1切刃21Aと回転軸回転体14の第2切刃21Bとを相対する方向(逆方向)に回転させ、更に回転軸回転体14の回転数を駆動軸回転体13の回転数よりも低く設定することで、第1切刃21Aと第2切刃21Bとのそれぞれの刃先の周速度を同一に設定することが可能になる。
尚、本第2実施形態においても、外周に切刃を備えた回転体を3以上の複数設置し、隣接配置された回転体が互いに相対する方向(逆方向)に回転し、各回転体の切刃により被切削物に3以上の複数の段形状を形成してもよい。
例えば、図4に示すように、回転軸12の外周に、この回転軸12を内包し且つ駆動軸11と同軸に他の回転軸32が配置される。この回転軸32には、下端部に他の回転軸回転体33が、上端部に第3ギア49がそれぞれ固定して設置される。回転軸回転体33の外周部の外径は、回転軸回転体14の外周部の外径よりも例えば大径に形成される共に、この回転軸回転体33の外周に第3切刃21Cが取り付けられる。また、第3ギア49は、アイドル軸29に回転一体に設置された第3アイドルギア50に噛み合うと共に、この第3アイドルギア50よりも大径で且つ歯数が多く形成される。
従って、第3ギア49が設置された回転軸32は、アイドル軸29に対し相対する方向(逆方向)の回転、即ち駆動軸11に対しては同一方向、回転軸12に対しては相対する方向(逆方向)の回転となり、且つアイドル軸29よりも低い回転数となる。
この結果、回転軸32に設置された回転軸回転体33の第3切刃21Cは、駆動軸回転体13の第1切刃21Aとは同一方向、回転軸回転体14の第2切刃21Bとは相対する方向(逆方向)の回転となる。更に、第1切刃21A、第2切刃21B及び第3切刃21Cのそれぞれの刃先の外径を比較して、第1ギア25、第2ギア42、第3ギア49、第1アイドルギア27、第2アイドルギア44、第3アイドルギア50、逆転用第1アイドルギア46、逆転用第2アイドルギア47の歯数を調整することで、駆動軸回転体13の回転数を最も高く且つ回転軸回転体14、33の回転数を順次低く設定して、第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cのそれぞれの刃先の周速度を同一に設定することが可能になる。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態においても、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(2)を奏する。
(2)隣接配置された駆動軸回転体13、回転軸回転体14、回転軸回転体33にそれぞれ取り付けられた第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cの回転方向が互いに相対する方向(逆方向)に設定され、且つこれらの第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21Cのそれぞれの刃先の周速度が同一に設定されている。このため、切削回転工具40の切削時に被切削物に生ずる力は、第1切刃21A、第2切刃21B、第3切刃21C毎に相反する方向になるので相殺され、従って、被切削物に生ずる切削による変形を抑制できる。
[C]第3実施形態(図1、図2)
この第3実施形態において、第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第3実施形態が第1及び第2実施形態と異なる点は、駆動軸回転体13が駆動軸11に、回転軸回転体14が回転軸12に、それぞれ着脱(交換)可能に構成された点である。
つまり、駆動軸11、回転軸12には、外周に締結部材としての雄ねじ(不図示)が形成される。また、駆動軸回転体13には駆動軸11と接する内周に、回転軸回転体14には回転軸12と接する内周に、それぞれ締結部材としての雌ねじ(不図示)が形成されている。従って、駆動軸11の雄ねじと駆動軸回転体13の雌ねじとを螺合することにより、また、回転軸12の雄ねじと回転軸回転体14の雌ねじとを螺合することにより、駆動軸回転体13、回転軸回転体14を駆動軸11、回転軸12のそれぞれに取り付けまたは取り外し(着脱)可能に構成する。
上述のように構成されたことから、本第3実施形態においても、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)を奏するほか、次の効果(3)を奏する。
(3)駆動軸回転体13が駆動軸11に、回転軸回転体14が回転軸12に、それぞれ雄ねじ及び雌ねじを用いて着脱可能に取り付けられたので、被切削物の仕上がり形状に合わせた様々な形状の駆動軸回転体13、回転軸回転体14に変更することができる。また、駆動軸回転体13、回転軸回転体14のそれぞれの第1切刃21A、第2切刃21Bが摩耗して交換しなければならないときには、駆動軸11、回転軸12を取り外す必要がなく、駆動軸回転体13、回転軸回転体14を交換すれば足りるので、駆動軸11、回転軸12を取り外す段取替えが不要になる。
[D]第4実施形態(図5)
図5は、本発明に係る切削回転工具の第4実施形態を示す断面図である。この第4実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第4実施形態の切削回転工具55が第1及び第2実施形態と異なる点は、第1切刃21A、第2切刃21Bが着脱(交換)可能に構成された点である。
つまり、本第4実施形態の切削回転工具55では、第1切刃21Aが駆動軸回転体13に、第2切刃21Bが回転軸回転体14に、それぞれ連結部材としての取付ねじ56を用いて着脱自在に取り付けられる。第1切刃21A、第2切刃21Bの交換は、取付ねじ56を外して不適切な第1切刃21A、第2切刃21Bを取り外し、取付ねじ56を用いて適切な第1切刃21A、第2切刃21Bを取り付ける。
上述のように構成されたことから、本第4実施形態においても、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(4)を奏する。
(4)第1切刃21Aが駆動軸回転体13に、第2切刃21Bが回転軸回転体14に、それぞれ取付ねじ56を用いて着脱可能に取り付けられたことから、第1切刃21A、第2切刃21Bが摩耗して交換しなければならないときには、これらの第1切刃21A、第2切刃21Bのみを適切なものに交換すれば足りるので、駆動軸11、回転軸12、駆動軸回転体13、回転軸回転体14を取り外す段取替えを行う必要がない。
[E]第5実施形態(図6、図7)
図6は、本発明に係る切削回転工具の第5実施形態を示す断面図である。また、図7は、図6の切削回転工具により切削される被切削物を示す部分断面図である。この第5実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第5実施形態の切削回転工具60が第1及び第2実施形態と異なる点は、第1切刃21A、第2切刃21Bのそれぞれの刃先形状が、被切削物61の目標加工形状62に適合して形成された点である。
従って、本第4実施形態によれば、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(5)を奏する。
(5)第1切刃21A及び第2切刃21Bのそれぞれの刃先が被切削物61の目標加工形状62に適合して形成されているので、一度の切削加工で被切削物61を目標の段形状に形成できる。このため、切削加工時間を短縮できると共に、被切削物61に施される目標加工形状62の加工精度を向上させることができる。
[F]第6実施形態(図8)
図8は、本発明に係る切削回転工具の第6実施形態を示す断面図である。この第6実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第6実施形態の切削回転工具70が第1及び第2実施形態と異なる点は、回転伝達機構71が第1遊星歯車機構72A及び第2遊星歯車機構72Bを有して構成された点である。
つまり、第1遊星歯車機構72Aは、駆動軸11に回転一体に設置された第1太陽歯車73と、この第1太陽歯車73に噛み合う複数個の第2遊星歯車74と、これらの第1遊星歯車74が噛み合う内歯車75と、第1遊星歯車74を案内する遊星キャリア76及び77と、を有して構成される。内歯車75は2段構造に構成され、上段に第1遊星歯車74が噛み合う。また、遊星キャリア76の下面と遊星キャリア77の上面には環形状のガイド溝79が形成され、このガイド溝79に複数の第1遊星歯車74の軸80が嵌合する。第1遊星歯車74は、その軸80が遊星キャリア76及び77のガイド溝79に案内されることで、第1太陽歯車73の周りを公転する。
第2遊星歯車機構72Bは、回転軸12に回転一体に設置された第2太陽歯車81と、この第2太陽歯車81に噛み合う複数個の第2遊星歯車82と、これらの第2遊星歯車82が噛み合う内歯車75と、第2遊星歯車82を案内する遊星キャリア77及び78と、を有して構成される。第2遊星歯車82は内歯車75の下段に噛み合う。また、遊星キャリア77の下面と遊星キャリア78の上面には環形状のガイド溝83が形成され、このガイド溝83に複数の第2遊星歯車82の軸84が嵌合する。第2遊星歯車82は、その軸84が遊星キャリア77及び78のガイド溝83に案内されることで、第2太陽歯車81の周りを公転する。尚、遊星キャリア76及び78はギアボックス26に固定して設置される。
工作機械17のツーリング18の回転により駆動軸11が回転すると、第1遊星歯車機構72Aの第1太陽歯車73が回転し、第1遊星歯車74が自転しながら第1太陽歯車73周りを公転して、内歯車75を、例えば駆動軸11に対し相対する方向(逆方向)に回転させる。この内歯車75の回転により、第2遊星歯車機構72Bの第2遊星歯車82が自転しながら第2太陽歯車81周りを公転して、この第2太陽歯車81を、例えば内歯車75に対し相対する方向(逆方向)、即ち駆動軸11に対し同一方向に回転させる。この第2太陽歯車81の回転により、回転軸12が第2太陽歯車81と同一方向に同一回転数で回転する。駆動軸11の回転により、第1切刃21Aを備えた駆動軸回転体13が回転し、回転軸12の回転により、第2切刃21Bを備えた回転軸回転体14が回転する。
ここで、第1太陽歯車73、第1遊星歯車74、内歯車75、第2太陽歯車81及び第2遊星歯車82の歯数を調整することで、駆動軸回転体13の第1切刃21Aと回転軸回転体14の第2切刃21Bとのそれぞれの刃先の周速度を同一に設定することが可能になる。同様に、第1太陽歯車73、第1遊星歯車74、内歯車75、第2太陽歯車81及び第2遊星歯車82の歯数を調整することで、回転軸12の回転方向も、駆動軸11に対し相対する方向(逆方向)に設定することが可能になる。
以上のように構成されたことから、本第6実施形態においても、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(6)及び(7)を奏する。
(6)回転伝達機構71が第1遊星歯車機構72A及び第2遊星歯車機構72Bを有して構成されたので、第1実施形態の回転伝達機構15及び第2実施形態の回転伝達機構41に比べて大型の軸(アイドル軸29、逆転用アイドル軸45)を省略でき、回転伝達機構71を小型化できる。
(7)遊星歯車機構の特徴として、太陽歯車(第1太陽歯車73、第2太陽歯車81)の周囲に複数の遊星歯車(第1遊星歯車74、第2遊星歯車82)を均等に配置するので、これらの太陽歯車(第1太陽歯車73、第2太陽歯車81)、遊星歯車(第1遊星歯車74、第2遊星歯車82)及び内歯車75に作用する力が均等に分散される。このため、これらの歯車(第1太陽歯車73、第2太陽歯車81、第1遊星歯車74、第2遊星歯車82、内歯車75)に作用する負荷を低減できる。
[G]第7実施形態(図9)
図9は、本発明に係る切削回転工具の第7実施形態を示す断面図である。この第7実施形態において、第1及び第2実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
本第7実施形態の切削回転工具90が第1及び第2実施形態と異なる点は、駆動軸11と回転軸12との隙間Aに切削油が充填された点である。
つまり、工作機械17のツーリング18と駆動軸11は中空形状に構成され、駆動軸回転体13の第1切刃21A及び回転軸回転体14の第2切刃21B付近に供給される切削油が、別ルートでツーリング18及び駆動軸11内を充填して流れる。駆動軸11には、回転軸12に内包される箇所に複数の排出口91が貫通して形成される。駆動軸11内を充填して流れた切削油は排出口91から排出されて、駆動軸11と回転軸12との隙間Aへ供給され、この隙間Aに充填されて回転軸12の下端部から流出する。ここで、回転軸12の上端部内周にはシール部材92が配置され、このシール部材92により、隙間A内の切削油が回転軸12の上端部から漏出することが防止される。
以上のように構成されたことから、本第7実施形態においても、第1及び第2実施形態の効果(1)及び(2)と同様な効果を奏するほか、次の効果(8)を奏する。
(8)駆動軸11と回転軸12との隙間Aに切削油が充填して流れるように構成されたので、駆動軸11と回転軸12との摺動箇所の摩耗を低減できると共に、駆動軸11及び回転軸12の温度を低下させて熱膨張を抑制できる。この駆動軸11及び回転軸12の熱膨張を抑制することで、切削回転工具90による被切削物の加工精度を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 切削回転工具
11 駆動軸
12、32 回転軸
13 駆動軸回転体
14、33 回転軸回転体
15 回転伝達機構
17 工作機械
18 ツーリング(主軸)
21A 第1切刃
21B 第2切刃
21C 第3切刃
40 切削回転工具
41 回転伝達機構
55 切削回転工具
56 取付ねじ(連結部材)
60 切削回転工具
61 被切削物
62 目標加工形状
70 切削回転工具
71 回転伝達機構
72A 第1遊星歯車機構
72B 第2遊星歯車機構
90 切削回転工具
91 排出口
A 隙間

Claims (8)

  1. 工作機械の主軸の回転が伝達される駆動軸と、
    この駆動軸の端部に設置され、外周部に切刃を備える駆動軸回転体と、
    前記駆動軸を内包すると共に前記駆動軸と同軸に配置された回転軸と、
    この回転軸に設置され、外周部に切刃を備えると共に、この切刃の外径が前記駆動軸回転部の前記切刃の外径と異なる回転軸回転体と、
    前記駆動軸の回転を前記回転軸に回転数を変更して伝達することで、前記駆動軸回転体の前記切刃の刃先と前記回転軸回転体の前記切刃の刃先とのそれぞれの周速度を同一に設定する回転伝達機構と、を有することを特徴とする切削回転工具。
  2. 前記回転伝達機構は、駆動軸の回転を回転軸に同一方向または逆方向に伝達することで、駆動軸回転体の切刃と回転軸回転体の切刃とを同一方向または逆方向に回転させるよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の切削回転工具。
  3. 前記回転軸は駆動軸と同軸に複数設置され、各回転軸のそれぞれに、外周部の外径が異なり且つこの外周部に切刃を備えた回転軸回転体が設けられ、
    回転伝達機構は、前記各回転軸に同一方向または逆方向の回転を、回転数を異ならせて伝達することで、前記各回転軸回転体のそれぞれにおける前記切刃の刃先を同一方向または逆方向に同一の周速度で回転させるよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の切削回転工具。
  4. 前記駆動軸回転体が駆動軸に、前記回転軸回転体が回転軸に、それぞれ締結部材により着脱可能に設置されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の切削回転工具。
  5. 前記切刃は、駆動軸回転体、回転軸回転体のそれぞれに連結部材により着脱可能に取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の切削回転工具。
  6. 前記切刃は、刃先形状が被切削物の目標加工形状に形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の切削回転工具。
  7. 前記回転伝達機構は、互いに噛み合う太陽歯車、遊星歯車及び内歯車を有する遊星歯車機構にて構成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の切削回転工具。
  8. 前記駆動軸の内部に切削油が充填され、この駆動軸に排出口が形成され、前記駆動軸と回転軸との隙間に、前記排出口から排出された前記切削油が充填されるよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の切削回転工具。
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