JP5375070B2 - 穴加工装置の工具装置 - Google Patents

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Description

本発明は、穴加工装置の工具装置に関し、例えば穴加工装置の主軸に対し直交または傾斜方向に沿って回転する工具を有し、主軸側の駆動力を受けて工具を回転駆動する駆動伝達機構を備える工具装置に適用して好適なものである。
例えば被加工対象物に穴加工する工作装置の工具装置であって、工作装置の主軸または非回転支承部内の主回転軸に対し直交または傾斜方向に位置する被加工対象を穴明け加工する工具を有するものがある。この種の工具装置は、主軸または主回転軸の長手方向と異なる方向に、工具の回転軸の角度を変化させつつ、主軸または主回転軸側に発生する駆動力を工具に伝達する駆動伝達機構を備えている。
このような工具装置の一種として特許文献1に開示する装置では、駆動力伝達機構として、空気などの作動流体の圧力を工具の回転駆動力に変換するタービンを有する回転機を設けている。この技術では、主軸または主回転軸においてその軸を工具が設置されている位置まで長手方向に伸ばす必要がないので、主軸または非回転支承部の堅牢化が可能となる。
駆動力伝達方向の角度を変換する方法として、上記駆動力伝達機構は、駆動歯車と従動歯車とを有する歯車機構を有し、かつ従動歯車をベベルギヤといった傘歯車とする構成としている。
なお、ここで、主軸または主回転軸の長手方向と異なる方向に、工具の回転軸の角度を変換させ、上記軸の長手方向と異なる方向の内壁面を加工することを、アングル加工という。
特開2006−68855号公報
アングル加工の加工対象として、被加工対象物の内部に設けられた主穴部などの空間部がより狭いものとなっており、狭い空間部位での内壁面加工が要求されている。また、加工条件の一つとして工具回転が所定回転速度に設定されることになるが、設定可能な回転範囲で常に高い回転トルクが発生することが望まれている。
しかしながら、特許文献1による従来技術では、作動流体が空気などの圧縮性流体であるため、低速回転領域にて高い回転トルクを発生しがたいのである。低速回転領域の回転トルクを高めようとすると、上記回転機のタービンの大型化を招くことになるので、小型化への制約を受けることになる。
また、この従来技術の駆動伝達機構の歯車機構では、駆動歯車に対し従動歯車である傘歯車を重ねるようにオフセット配置することになるので、小型化への制約を受けることになる。傘歯車のモジュールを小さくすることで小型化は可能となるが、傘歯車の強度並びに回転トルクの伝達力が小さくなるため、被加工対象物への高トルクによる加工(以下、高トルク加工)の実現が困難となる。
故に、そのような従来技術では、小型化と、高トルク加工の実現とが両立しないのである。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、比較的狭い空間部位での内壁面加工に対し、小型化と、高トルク加工の実施を可能とすることとが両立する穴加工装置の工具装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至11に記載の発明では、被加工対象物の内部に形成された空間部の内壁面を加工する工具を有する穴加工装置の工具装置であって、穴加工装置の主軸または内部に主回転軸を有する非回転支承部の長手方向に対し異なる方向に、工具の工具回転軸を設定し、かつ主軸または非回転支承部側の駆動力を工具の回転力に角度変換する駆動伝達機構を備える穴加工装置の工具装置において、
駆動伝達機構は、少なくとも三つの歯車を有し、歯車が長手方向に並ぶと共に、長手方向に隣接する歯車同士が噛み合う歯車機構であって、これらの歯車の少なくともいずれかに工具を設け、かつ歯車の軸に工具を取り付ける歯車機構を備え、歯車機構は、長手方向に配列される複数の歯車のうちの隣接する歯車同士であって、軸同士が長手方向に対し直交する直交方向にずれて設けられている歯車同士を有していることを特徴とする。
これによると、駆動伝達機構は、少なくとも三つの歯車を有し、歯車が長手方向に並ぶと共に、長手方向に隣接する歯車同士が噛み合う歯車機構を有する構成とするので、少なくとも三つの歯車を有する歯車機構が長手方向に延びるように、各歯車の軸が長手方向に対し直交する方向に配置されることになる。歯車機構は、これらの歯車の少なくともいずれかに工具を設け、かつ歯車の軸に工具を取り付ける構成としている。
以上の構成により、駆動伝達機構は、主軸または非回転支承部側の駆動力を、長手方向に延びる歯車機構の機械的な噛み合いにより、長手方向側に設置される工具へ伝達できるので、空気などの流体エネルギーを利用した回転機を介さず、工具への駆動力伝達が実現できる。言い換えると、駆動力の伝達効率は、工具の回転速度に関係なく、一定に保持されるので、工具の回転範囲に係わらず、高トルク加工が可能となる。
上記歯車機構の歯車群は、長手方向に延びるように隣接する歯車同士が噛み合うので、歯車同士の軸は概ね平行にされ、従って隣接する軸同士の交差を回避することができる。言い換えると、歯車同士において一方の歯車に対し他方の歯車が、例えば長手方向に対し直交する方向に重ねるようにオフセット配置されることはないので、従来技術のようにオフセット配置による小型化への制約を、受けることはない。
以上の請求項1によれば、小型化と、高トルク加工の実施を可能とすることとが両立する穴加工装置の工具装置を得ることができる。
駆動伝達機構が伝達可能な駆動力を高める場合において、モジュール並びに基準円直径などの歯車の設計要素の大きさを拡大することで、各歯車の伝達可能な駆動力を拡大することが可能となる。しかしかしながら、上記拡大された歯車が長手方向に沿って直線状に配列される構成では、駆動伝達機構の長手方向のサイズによって歯車の相互間隔、言い換えると歯車の軸の相互間隔が制約を受けることになる。このような制限は、駆動伝達機構の伝達駆動力の拡大を図る上でネックとなるので改善が望まれる。
これに対し請求項に記載の発明によれば、長手方向に沿って配列され複数の歯車のうち隣接する歯車同士については、軸同士が長手方向の直交方向にずれることで、軸の相互間隔の拡大が可能となる。こうした歯車軸の相互間隔の拡大作用によれば、駆動伝達機構の伝達駆動力に関し、その伝達駆動力の拡大を図ると共に、駆動伝達機構の長手方向のサイズの制約を受けることなく歯車を配列することができる。
また、請求項に記載の発明では、歯車機構は、歯車が、平歯車、はすば歯車、及び傘歯車のいずれかで構成され、かつ歯車の各軸が長手方向に対し直交する直交方向に配置されていることを特徴とする。
これによると、複数の歯車が、平歯車、はすば歯車、及び傘歯車のいずれかで構成される歯車機構は、これらの歯車の各軸が長手方向の直交方向に配置されるので、歯車が、平歯車、はすば歯車、及び傘歯車のいずれかで構成される場合であっても、隣接する歯車同士において一方の歯車に対し他方の歯車が、長手方向の直交方向に重ねるようにオフセット配置されることはない。
また、請求項に記載の発明では、工具は、歯車の軸と共用する回転軸を一体的に有し、歯車の内壁面に対し回転軸が嵌合またはねじ締結される構成としたことを特徴とする。
これによると、工具の回転軸が歯車に直接的に嵌合またはねじ締結することになるので、工具の回転軸を歯車の軸位置に精度よく組付け固定することができ、従って工具への回転駆動力の伝達ロスを低減することが可能となる。
また、請求項に記載の発明では、駆動伝達機構は、歯車を回転可能に軸支するころがり軸受け要素であって、工具に直接的に嵌合するころがり軸受け要素を有していることを特徴とする。
これによると、歯車を回転可能に軸支するころがり軸受け要素を有するので、歯車並びに工具をスムースに回転させ、工具への回転駆動力の伝達ロスを低減することができる。さらに、ころがり軸受け要素が工具に直接的に嵌合する構成とするので、被加工対象物への比較的狭い空間部位の内壁面加工を実施する際に、工具の回転軸の軸振れをころがり軸受け要素により抑制することで、内壁面への穴加工を精度よく実現することができる。
また、請求項乃至に記載の発明では、駆動伝達機構を収容するハウジングであって、歯車の並ぶ長手方向に沿って複数に区分けされるハウジング区分を有するハウジングを備え、ハウジング区分には、ハウジング区分同士を嵌合により連結する連結要素が設けられていることを特徴とする。
歯車の並ぶ長手方向に沿って複数に区分けされるハウジング区分を有するハウジングを備える構成とする場合には、駆動伝達機構を構成する歯車などの構成要素を内部に収容すると共に、ハウジング区分を着脱することが可能となる。このようなハウジング区分を有するハウジングは、例えばハウジング区分同士をねじ締結要素で均一な締付け力により締結固定されることが好ましい。しかしながら、比較的狭い空間部位の内壁面を被加工対象とすると、狭い空間内に侵入し易いようにハウジングの体格が制限されるので、ねじ締結要素も発生する締付け力が比較的小さいものに制限されることになる。それ故に、万が一駆動力を受けてハウジング区分が過度に変形する場合には、締付け力の低下を招いてハウジング区分同士が分離し易いという懸念がある。
これに対し請求項に記載の発明によれば、ハウジング区分同士を嵌合により連結する連結要素を有するので、ハウジング区分が変形したとしても、連結要素によるハウジング区分同士を連結する連結力が低下することはない。こうした連結要素の連結作用によれば、万が一駆動力を受けてハウジング区分が変形する場合があったとしても、ハウジング区分同士の分離を阻止することができる。
また、請求項記載の発明では、連結要素は、ハウジング区分同士の少なくとも一方に設けられた嵌合穴と、嵌合穴に嵌合する嵌合部とを有していることを特徴とする。
これによると、ハウジング区分同士の分離を阻止する連結要素を、ハウジング区分同士の少なくとも一方に設けられた嵌合穴と、嵌合穴に嵌合する嵌合部とを有するという簡素な構成で実現できる。
また、請求項記載の発明では、連結要素は、少なくとも二組から構成され、長手方向に沿って離散して配置されていることを特徴とする。
かかる発明では、駆動伝達機構を構成する歯車などの構成要素が工具へ回転駆動力を伝達可能に、ハウジングの内部に収容されるように、ハウジング区分同士を、精度よく重ね合わせて組付ける必要がある。
これに対し請求項に記載の発明によれば、少なくとも二組からなる連結要素を、長手方向に沿って離散して配置する構成とするので、連結要素によってハウジング区分同士を、精度よく重ね合わせて組付けることができる。
また、請求項に記載の発明では、ハウジングは、前記ハウジング区分をねじ締結するねじ締結要素を有していることを特徴とする。
これによると、ねじ締結要素によりハウジング区分同士が均一な締付け力により締結固定されることで、駆動伝達機構を内部に収容するハウジングが概ね筒状体に形成される。こうした筒状体を呈するハウジングは、駆動力などの外力に対し変形しにくくする、たわみ剛性を確保することができる。
また、請求項に記載の発明では、ハウジング区分は、歯車の並ぶ長手方向に延びる溝部であって、少なくとも歯車を収容する溝区分を有し、溝区分が連通する溝部を備えていることを特徴とする。
これによると、ハウジング区分同士の組付けにより組合せられる溝部同士は、長手方向に並ぶ歯車に対応する各溝区分に、潤滑液を溜めることが可能となる。溝区分に内部に溜められる潤滑液は、隣接する歯車同士の回転により歯車の噛み合い部位を潤滑する。言い換えると、こうした溝部に溜められた潤滑液を、歯車などの構成要素へ給油することで、外部から潤滑油を導入することなく、内部給油することが可能となる。
また、請求項10に記載の発明では、溝部内に加工液を供給する供給手段であって、加工液を霧化する霧化手段を有する供給手段を備えていることを特徴とする。
こうした構成の工具装置によれば、溝部内に、例えばクーラントといった加工液を供給する供給手段を有するので、溝部の内部の潤滑液中に異物を混入したまま滞留するのを抑制することができる。さらに、供給手段は、当該加工液を霧化する霧化手段を有するので、霧化された加工液を歯車などの構成要素間の空間を流通させ、潤滑液中に含まれる異物を、工具が設置された歯車のうちの少なくとも工具の周辺部分から、霧化された加工液と共に外部へ排出することが可能となる。
なお、加工液は、工具と被加工対象である内壁面との切削部位にオイルミスト状に噴霧されることで、冷却並びに潤滑を行なうものであるから、潤滑液を加工液で兼ねる構成とすることが可能である。
また、請求項11に記載の発明では、ハウジングを穴加工装置側に固定する筐体部であって、前記歯車のうち、駆動力が入力される駆動側歯車を回転駆動する駆動歯車を有する駆動装置を、内部に収容する筐体部を備え、筐体部は、供給手段に常時連通し、加工液を内部に導入する導入部を有していることを特徴とする。
これによると、溝部の内部へ潤滑油を供給する供給回路と、溝部の内部へ加工液を導入する回路とを別回路に設けることなく、潤滑油を加工液で併用して溝部の内部へ導入することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符合を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1〜5、及び7は、本発明の実施形態による穴加工装置の工具装置(以下、工具装置という)を示している。図1は、工具装置を適用した穴加工装置の一例を示しており、図2〜5は工具装置の特徴的構成を示すものである。図7は、図4中の歯車機構の特徴的構成を説明するものである。
本発明の工具装置2は、例えば工作装置としての穴加工装置1に装着され、図6に示すような被加工対象物(以下、ワーク)9に形成された「空間部」としての主穴部91の内壁面91aに対し穴明けを行なうものである。
この工具装置2が取り扱う穴明けの被加工対象は、主穴部91内の空間が比較的狭いものに対し、その主穴部91の長手方向に延在する内壁面91aに対し穴明けを実施する。なお、上記被加工対象は、このような比較的狭い空間部である主穴部91の内壁面91aに限らず、比較的狭い空間を有するものの、その空間の長手方向長が比較的短い空間部、あるいは比較的広い空間部の内壁面のいずれであってもよい。
穴加工装置1は、図1に示すように、工具装置2と、非回転支承部3と、穴加工装置本体4とを備えている。
穴加工装置本体4は、図示しないモータによって回転する主軸4aを有している。穴加工装置本体4は、非回転支承部3の工具装置側とは反対の端部を回転不能に支持しており、主軸4aは、非回転支承部3内の「主回転軸」としての回転体324を駆動する。
非回転支承部3は、筐体部31と、駆動力出力部32とを有しており、筐体部31は、工具装置2側に向けて長手方向に延在しており、内部に駆動力出力部32を収容する。この筐体部31の上記反対の端部には、主軸4aを内部に挿入可能な開口部が設けられている。駆動力出力部32は、交差軸の関係にある二つの傘歯車321、322と、回転体324と、「駆動歯車」としての駆動平歯車323とを備えている。第1傘歯車321は主軸4aの軸端部に相対回転不能に一体的に装着されており、即ち主軸4aと一体回転可能に構成されている。第2傘歯車322は、回転体324を外側から回転不能に軸支している。それ故に、第2傘歯車322は、交差軸の関係にある第1傘歯車321により回転されることで、主軸4aに対し直交する方向に、回転体324の回転を角度変換する。
回転体324は、所定の軸方向位置に駆動平歯車323が一体的に装着されている。回転体324は、両軸端部にベアリング33、34で回転自在に軸支されており、駆動平歯車323を内側から一体回転可能に軸支するように構成されている。駆動平歯車323は、主軸4aの回転対し回転角度変換された駆動力を、駆動ロスなく、工具装置2の駆動伝達機構21へ出力する。
なお、本実施形態では、主軸4aと第1傘歯車321、第2傘歯車322と回転体324、及び回転体324と駆動平歯車323との各相対回転不能に一体的に装着される構造は、各キー36、37、38を介在させて回転方向に対し係止させている。なお、上記構造は、キー36、37、38に限らず、回転方向に対し係止させる回転係止手段であればいずれでもよい。
以上、穴加工装置1の基本構成について説明した。以下、工具装置2の構成について説明する。
図1に示すように、工具装置2は、駆動伝達機構21と、工具25と、ハウジング27とを備えている。ハウジング27は、ハウジング本体27aと、フランジ部27bとを備えており、ハウジング本体27aは、駆動伝達機構21の構成要素、及び工具25の一部を内部に収容する。工具25のうちの工具本体251がハウジング本体27aから突出する。
フランジ部27bは、非回転支承部3の筐体部31の工具装置側端部に設置され、非回転支承部3側の駆動平歯車323と、駆動伝達機構21側の駆動側平歯車23との噛み合い部分が一致するように、取り付けられている。具体的には、フランジ部27bは、ハウジング本体27aの外壁から径方向外側に延びて、円板状に形成されている。フランジ部27bは、筐体部31の段付き状の支持穴部311に同心的、かつ周方向の所定位置に配置される。周方向の所定位置の配置は、フランジ部27b及び筐体部31に形成される係止穴27b1、312と、両係止穴27b1、312に嵌合される係止ピン39とで規定されている。
ハウジング本体27aは、非回転支承部3の長手方向(図1中の左右方向)に延びており、概ね筒状体を呈している。非回転支承部3及び工具装置2のハウジング本体27aは、図1に示すように上記長手方向に延びるように構成されている。ここで、図1及び図2の左右方向を、長手方向Lとし、また上下方向である、長手方向Lに対して直交する方向を、直交方向O1とする。また、図3において紙面に対して垂直な方向が長手方向Lであり、図3中の左右方向である、長手方向L並びに直交方向O1に対して直交する方向を、直交方向O2とする。
なお、ハウジング本体27aの詳細については後述する。
駆動伝達機構21は、図1及び図2に示すように、少なくとも三つ(本実施例では15個)の平歯車22、23を有する歯車機構21aを備えている。各平歯車22、23の軸は概ね平行に配置されており、軸同士が交差しないように構成されている。
図2に示すように、歯車機構21aは、一つの駆動側平歯車22、及び複数の従動側平歯車23を有している。これらの平歯車22、23は上記長手方向に並ぶと共に、隣接する平歯車22、23同士が常時噛み合うように配置されている。複数の従動側平歯車23のうち、上記長手方向の先端側の歯車(以下、第1従動側平歯車)231の軸には工具25が取り付けられている。なお、第1従動側平歯車231は、長手方向の先端側の歯車に限定するものではなく、複数の従動側平歯車23のうちのいずれかであってもよい。
これによると、駆動伝達機構21は、駆動力出力部32側の駆動力を、長手方向に延びる歯車機構21aの各平歯車22、23の機械的な噛み合いにより、長手方向側に設置される第1従動側平歯車231の工具25へ伝達できる。こうした構成の駆動伝達機構21は、空気などの流体エネルギーを利用した回転機を介さず、工具25への駆動力伝達が実現できる。言い換えると、駆動力の伝達効率は、工具25の回転速度に関係なく、一定に保持されるので、工具25の回転範囲に係わらず、高トルク加工が可能となる。
さらに、上記歯車機構21aの平歯車22、23群は、長手方向に延びるように隣接する平歯車22、23同士が噛み合うので、平歯車22、23同士の軸は概ね平行にされ、従って隣接する軸同士が交差する関係となる構成を回避することができる。言い換えると、平歯車22、23同士において一方の平歯車に対し他方の平歯車が、長手方向の直交方向に重ねるようにオフセット配置されることはない(図7(a)参照)ので、従来技術のように歯車同士が交差軸の関係にあることでオフセット配置による小型化への制約を、受けることはない。
ここで、駆動伝達機構21が伝達可能な駆動力を高める場合において、モジュール並びに基準円直径などの歯車の設計要素の大きさを拡大する方法が考えられる。これにより、各平歯車22、23の伝達可能な駆動力を拡大することが可能となる。しかしながら、「上記拡大された平歯車22、23が、例えば長手方向Lに平行な中心軸L0、L2、L3のいずれか直線状に配列される」という構成(以下、第1比較例構成という)では、駆動伝達機構21の長手方向Lのサイズが拡大されることになる。それ故に、駆動伝達機構21の長手方向Lの要求されるサイズによって平歯車22、23の相互間隔、言い換えると平歯車22、23の軸の相互間隔が制約を受けることになる。このような制限は、駆動伝達機構21の伝達駆動力の拡大を図る上でネックとなるので改善が望まれる。
これに対し本実施形態による歯車機構21aの上記従動側平歯車23は、第1従動側平歯車231に加えて、長手方向Lに対して以下のように配置される、第2従動側平歯車232及び第3従動側平歯車233を有している。即ち、第2従動側平歯車232及び第3従動側平歯車233の各軸は、長手方向Lに対し直交方向O2にずれているように設置されている。
具体的には、図4において長手方向Lに対して平行な中心軸L0に対し、第2中心軸L2が直交方向O2の上方側にずれて配置され、また第3中心軸L3が直交方向O2の下方側にずれて配置されている。この第2中心軸L2上に、第2従動側平歯車232の各軸が設定され、また第3中心軸L3上に、第3従動側平歯車233の各軸が設定されるように構成されている。
ここで、図7の模式図に示されるように、歯車機構21aの平歯車22、23群の各平歯車22、231、232、233は、同じ設計要素の大きさを有することを前提とすると、平歯車22、23の軸の相対間隔は、いずれも論理間隔PL0となる。上記第1比較例構成の場合は、平歯車の個数Kに対し相対間隔の総和である、(K−1)×PL0が、長手方向Lのサイズを規定する。
一方、本実施例を模式的に示す図7(b)の歯車配列に示されるような駆動側平歯車22と第2従動側平歯車232、第2従動側平歯車232と第3従動側平歯車233の各軸の長手方向Lの間隔は、論理間隔PL0より短い第1間隔PL1、第2間隔PL2となる。このように軸同士が長手方向の直交方向にずれて設けられる平歯車同士を有する構成とする本実施形態では、長手方向Lの間隔の総和PLSを、第1比較例構成での(K−1)×PL0よりも短くすることができる。言い換えると、所定の長手方向Lの要求サイズに対し、論理間隔PL0で規定される平歯車22、23の軸の相対間隔の拡大が可能となる。
こうした本実施形態による平歯車22、23の軸の相互間隔の拡大作用によれば、駆動伝達機構21の伝達駆動力に関し、その伝達駆動力の拡大を図ると共に、駆動伝達機構21の長手方向のサイズの制約を受けることなく平歯車22、23を配列することができる。
なお、上記配列による平歯車22、23群であっても、図7(a)に示すように平歯車22、231、232、233同士が長手方向の直交方向に重ねるようにオフセット配置されることはないのである。
また、平歯車22、231、232、233において上記軸は、図2に示すように、工具25の回転軸252または歯車軸部26で構成され、回転軸252及び歯車軸部26は、「ころがり軸受け要素」としてのベアリング24で両軸端部が回転自在に軸支されている。
具体的には、第1従動側平歯車231の軸は、工具25の回転軸252で併用されている。回転軸252は、工具25の工具本体251に一体的に設けられており、第1軸部252aと、第1軸部252aより小径の第2軸部252bと、第1軸部252a及び第2軸部252bの間を繋ぐねじ部252cとを有している。第1軸部252a及び第2軸部252bは、それぞれ、ベアリング24である第1ベアリング241、第2ベアリング242で直接的に軸支されている。
工具25のねじ部252cは、第1従動側平歯車231の内壁に形成されたねじ部231aにねじ締結される。これによると、工具25の回転軸252が第1従動側平歯車231に直接的にねじ締結することになるので、工具25の回転軸252を第1従動側平歯車231の軸位置に精度よく組付け固定することができ、従って工具25への回転駆動力の伝達ロスを低減することが可能となる。
また、駆動側平歯車22、第2従動側平歯車232、及び第3従動側平歯車233の軸は、歯車軸部26で併用されている。歯車軸部26は、平歯車22、232、233の内壁面に嵌合により一体的に取り付けられている。歯車軸部26の両軸端部は、それぞれ、ベアリング24である第1ベアリング241、第2ベアリング242で直接的に軸支されていることが好ましい。これによると、軸を工具25の回転軸252で併用する第1従動側平歯車231と、第1従動側平歯車231以外の他の平歯車22、232、233とを同じベアリング24で共用することができる。
なお、平歯車22、231、232、233に対し同じベアリング24の仕様を共通使用するものに限らず、第1従動側平歯車231と、他の平歯車22、232、233とで別のベアリングの仕様を用いる構成としてもよい。
上記工具25の回転軸252は、ベアリング24の第1ベアリング241、及び第2ベアリング242に対し直接的に嵌合されることで、第1ベアリング241、及び第2ベアリング242の内輪と一体回転可能に軸支されている。これによると、第1ベアリング241及び第2ベアリング242の各内輪、つまりベアリング24が工具25に直接的に嵌合する構成とするので、ワーク9の主穴部91の空間が比較的狭い場合での内壁面91aへ穴明けを実施する際に、工具25の回転軸252の軸振れをベアリング24により抑制されることになるので、内壁面91aへの穴加工を精度よく実現することができる。
また、図2、図4及び図5に示すように、ハウジング27は、長手方向Lに沿って複数(本実施例では二つ)の区分けされるハウジング区分271、272を備えている。ハウジング区分271、272は、双方を重ね合わせることで、筒状のハウジング27が形成される。こうした構成のハウジング27では、駆動伝達機構21を構成する構成要素22、23、24を内部に収容すると共に、ハウジング区分271、272を着脱することが可能となる。そのようなハウジング27は、図4及び図5に示すように、ハウジング区分271、272同士を「ねじ締結要素」としてのボルト28で均一な締付け力により締結固定されることが好ましい。具体的には、第1ハウジング区分271及び第2ハウジング区分272の一方に、ボルト28をねじ締めするねじ穴274が設けられており、ハウジング区分271、272同士をボルト28とねじ穴274を挟み込むことで締結固定が実施される。
ここで、被加工対象に関し、ワーク9の上記主穴部91における内壁面91aを被加工対象とする場合には、主穴部91内の狭い空間に侵入し易いようにハウジング27の体格が制限されるので、ボルト28及びねじ穴274のスペース確保が難しくなるおそれがある。そのため、ねじ締結要素274、28の発生する締付け力が比較的小さいものに制限されることになる。それ故に、万が一駆動力を受けてハウジング区分271、272が過度に変形する場合には、締付け力の低下を招いてハウジング区分271、272同士が分離し易いという懸念があるのである。
これに対し本実施形態では、ハウジング区分271、272同士を嵌合により連結する連結要素275、29が設けられている。連結要素275、29は、嵌合穴275と、「嵌合部」としての嵌合ピンとを有する簡素な構成としている。嵌合穴275は、第1ハウジング区分271及び第2ハウジング区分272の双方に設けられている。重ね合わせたハウジング区分271、272同士の嵌合穴275に、嵌合ピン29を嵌合することで、ハウジング区分271、272同士が確実に連結される。
これにより、ハウジング区分271、272が変形したとしても、連結要素275、29によるハウジング区分271、272同士を連結する連結力が低下することはない。こうした連結要素275、29の連結作用によれば、万が一駆動力を受けてハウジング区分が過度に変形する場合があったとしても、ハウジング区分271、272同士の分離を阻止することができる。
ここで、駆動伝達機構21の構成要素22、23、24が工具25へ回転駆動力を伝達可能に、ハウジング27の内部の収容部273に収容されるように、ハウジング区分271、272同士を、精度よく重ね合わせて組付ける必要がある。
これに対し本実施形態では、上記連結要素275、29が、少なくとも二組(本実施例では二組)から構成され、長手方向Lに沿って離散して配置されている。こうした構成の連結要素275、29により、ハウジング区分271、272同士を、精度よく重ね合わせて組付けることができる。
また、ハウジング27の上記収容部273は、以下の構成を有するハウジング区分271、272の双方で形成されている。即ち、図5に示すように、ハウジング区分271、272は、平歯車22、231、232、233の並ぶ長手方向に延びる溝部273aを有している。溝部273aは、これらの平歯車及びベアリング24を収容する溝区分273bを有し、溝区分273bが連通するように構成されている。
これによると、溝部273a同士が、ハウジング区分271、272同士の組付けにより組合せられることで、収容部273が形成される。この収容部273のうち、長手方向に並ぶ歯車に対応する各溝区分273b内には、潤滑液を溜めることが可能となる。溝区分273bに溜められる潤滑液は、隣接する平歯車同士の回転により平歯車の噛み合い部位を潤滑する。言い換えると、こうした溝部273aに溜められた潤滑液を、平歯車などの構成要素22、23、24へ給油することで、外部から潤滑油を導入することなく、内部給油することが可能となる。
また、本実施形態では、歯車機構21aの構成要素22、23のうち、第2従動側平歯車232の軸と第3従動側平歯車233の軸との配列が、第1中心軸L0に対し、直交方向O2の相反するずれ方向に配置されている。これによると、図4及び図5に示すように、ハウジング27の直交方向O2の外周部に、ねじ締結要素274、28、並びに連結要素275、29のスペースの確保が容易となる。
さらに、ねじ締結要素274、28、並びに連結要素275、29を、筒状のハウジング27の延在範囲に対し、概ね対称に配置することを可能にしている。これにより、例えばねじ締結要素274、28による均一な締付けが更に確実になる。
また、連結要素275、29を二組の構成だけで、ハウジング区分271、272同士の高精度な組付けができる。ハウジング区分271、272の着脱に関し、再組付けによる復元時の組合せ再現性を高めることができる。
また、以上の構成のハウジング27は、内部に収容部273が形成される筒状体を呈するので、駆動力などの外力に対し変形しにくくする、たわみ剛性を確保することができる。
なお、外力は、駆動力以外に、意図しない振動や他の装置との干渉や衝突等によっても生じる場合がある。このような意図しない異常負荷や偏荷重に対しても信頼性の低下を抑制することができる。
以上説明した本実施形態では、小型化と、高トルク加工の実施を可能とすることとが両立する工具装置2を得ることができる。特に、図3に示すように工具装置2の断面形状に関し、工具本体251の加工スローク方向である直交方向O1の体格が、直交方向O2の体格に比べて薄肉化されるように小型化できるので、主穴部91内の狭い空間に侵入し易い、ハウジング27の体格形状を得ることができる。なお、工具25の加工スロークは、図6に示す主穴部91と副穴部93の壁の肉厚などで規定されている。
また、以上説明した本実施形態では、空気などの流体エネルギーを利用した回転機を介さず、工具25への駆動力伝達が実現できることを説明した。このような本実施形態による工具装置2では、空気などの流体エネルギー伝達ロスによって生じる、工具25の回転制御時において制御不能に至る可能性のある回転変動、いわゆる脱調現象が防止され、駆動力出力部32からの回転駆動力を、工具25の正確な回転速度に回転伝達することができる。
これにより、穴加工装置本体4側の駆動力出力部32の駆動源であるモータを制御する制御装置を有するものにおいて、駆動力出力部32の回転速度または工具装置2の駆動側平歯車22の回転速度を入力側回転速度とし、その入力側回転速度を常時監視することで、出力側の工具25の回転速度を把握することができる。
また、上記制御装置は、駆動力出力部32もしくはモータの発生トルクに基づいて入力側の負荷を把握することが可能であるので、入力側の負荷を常時監視することで、出力側の工具25の被加工抵抗を把握することができる。これによると、制御装置は、工具25の被加工抵抗を把握することによって、工具25を適正使用するように、工具の回転速度並びに穴明けトルクを調整することができる。
また、以上説明した本実施形態では、工具装置2に取り付けられる工具25は、主穴部91の内壁面91aなどの被加工対象に対し、垂直な穴92の加工を実現することができる(図6参照)。
ここで、図15は第2比較例の構成を示している。図15に示す第2比較例では、ガンドリル902を、主穴部91内に挿入し、内壁面91aに対して傾斜した穴992の加工を実現するものである。傾斜した穴992の両端部(エッジ部)は、鋭角形状になり易いため、ばり等が発生し易い。また、穴992明けのための加工ストロークが増加するため、加工時間の増加を招く。また、ガンドリル902が軸振し易くなるので、穴明けの品質低下を招くおそれもある。
これに対し、本実施形態による工具装置2では、第2比較例の如き構成に比べて、ばり等の発生抑制、加工時間の短縮、並びに穴明けの品質向上が図れる。
(第2実施形態)
第2実施形態を図8に示す。第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態では、工具装置2のハウジング27の収容部273内に加工液を供給する供給手段5を設けた一例を示すものである。図8は、本実施形態に係わる工具装置2を示している。
図8に示すように、供給手段5は、非回転支承部3の筐体部31に形成された導入部319に、クーラントといった加工液を供給する。供給手段5は、供給手段5と導入部319との間に加工液を流通させる加工液通路51を有しており、加工液通路51が導入部319に接続されている。これによると、工具装置2のハウジング27において、収容部273とは別の、加工液を導入する穴部を設ける必要がない。
即ち、供給手段5から供給される加工液は、導入部319より筐体部31の内部へ流入する。その加工液は、駆動力出力部32の各要素321、322、323、324を潤滑する。そして、加工液は、駆動平歯車323に噛合う駆動側平歯車22側へ流入するので、収容部273の駆動側平歯車22側の開口部から、収容部273内の各溝区分273bへ加工液を内部流入させることができるのである。
こうした構成の工具装置によれば、収容部273の各溝区分273bの内部の潤滑液中に異物を混入したまま滞留するのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、供給手段5は、加工液を霧化する霧化手段を有している。加工液の霧化作用によれば、霧化された加工液を、歯車機構21aの各平歯車22、23間の空間を流通する。そして、潤滑液中に含まれる異物を、工具25が設置された第1従動側平歯車231のうちの少なくとも工具25の周辺部分から、図9に示すように、霧化された加工液と共に外部へ排出することが可能となる。
また、上記加工液は、工具25と被加工対象である内壁面91aとの切削部位にオイルミスト状に噴霧されることで、冷却並びに潤滑を行なうものであるから、潤滑液を加工液で兼ねる構成とすることが可能となる。
以上の構成によると、収容部273の内部へ潤滑油を供給する供給回路と、収容部273の内部へ加工液を導入する回路とを別回路に設けることなく、潤滑油を加工液で併用して溝部の内部へ導入することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
(1)以上説明した本実施形態では、駆動伝達機構21の歯車機構21aの駆動側平歯車22及び従動側平歯車23にうち、一つの第1従動側平歯車231に工具25を取り付ける構成とした。これに限らず、図10に示すように従動側平歯車23のうちの隣接する4つの平歯車を、第1従動側平歯車231とし、各第1従動側平歯車231に工具25を取り付ける構成としてもよい。また、図11に示すように従動側平歯車23のうちのいずれか2つの平歯車を、第1従動側平歯車231とし、各第1従動側平歯車231に工具25を取り付ける構成としてもよく、歯車機構の平歯車22、23のうち少なくともいずれかに工具25を設け、平歯車の軸に工具を取り付ける構成であれば、いずれでよい。
また、図12(a)及び(b)に示すように、直交方向O2に工具25を取り付ける構成としてもよい。この場合、第1従動側平歯車231と他の従動側平歯車232、233との速度伝達比を変更し、第1従動側平歯車231の設計要素の大きさを他の従動側平歯車232、233より小さくすることで、配置可能となる。
(2)以上説明した本実施形態では、歯車機構21aを平歯車22、23で構成した。これに限らず、図13及び図14の各他の実施形態に示すように、傘歯車123で構成してもよい。
図13に示す他の実施形態の一例では、隣接する傘歯車123同士を長手方向Lに並べつつ、当該隣接する傘歯車123の軸が平行になるように噛合い部分を配列する。さらに、ハウジング本体251の先端側においては、上記噛合い部分の配列を換えることで、隣接する傘歯車123の軸を若干交差する方向に変化させる。このように噛合い部分を配列した傘歯車123群であっても、隣接する傘歯車123の一方の傘歯車に対し他方の傘歯車が重ねるようにオフセット配置されることはない。これにより、非回転支承部3の長手方向Lに対し、異なる方向である、斜め方向に角度変換された工具25の回転軸251を実現することが可能となる。
また、図14に示す他の実施形態の別一例では、上記隣接する傘歯車123の軸が交差する度合いを、図13の他の実施形態の一例に比べて大きくしたものである。
上記他の実施形態の一例のいずれも、被加工対象の内壁面91aに対し垂直な穴92明けが実施できる。図13及び図14中の矢印方向が、工具25の加工ストローク方向を示している。
(3)以上説明した本実施形態において、歯車機構21aの平歯車22、23を、はすば歯車にかえてよい。いずれの構成であっても、隣接する当該歯車の軸は平行に配置されることになるからである。
本発明の第1実施形態による工具装置を適用した穴加工装置の構成を示す模式的断面図である。 図1中の工具装置の特徴的構成を示す断面図である。 図1中の工具の周辺構成を示す図であって、図2中のIII−III線断面図である。 図3中のVI方向からみた矢視図である。 図4中のハウジングの構造を説明する図であって、図3中のV−V線断面図である。 本発明の第1実施形態による工具装置の特徴を説明するための図であって、ワークへの加工過程を示す模式図である。 本発明の第1実施形態による工具装置の駆動伝達機構を説明する模式図である。 第2実施形態に係わる工具装置を示す模式的断面図である。 第2実施形態による工具装置の特徴を説明するための図であって、ワークへの加工過程を示す模式図である。 他の実施形態による工具装置の一例を示す模式的断面図である。 他の実施形態による工具装置の一例を示す模式的断面図である。 他の実施形態による工具装置の一例を示す図であって、図12(a)は正面図、図12(b)は側面図である。 他の実施形態による工具装置の一例を示す図であって、ワークへの加工過程を示す模式図である。 他の実施形態による工具装置の一例を示す図であって、ワークへの加工過程を示す模式図である。 比較例による工具装置を説明するための図であって、ワークへの加工過程を示す模式図である。
符号の説明
1 穴加工装置
2 工具装置
21 駆動伝達機構
21a 歯車機構
22 駆動側平歯車(駆動側歯車、平歯車)
23 従動側平歯車(従動側歯車、平歯車)
231 第1従動側平歯車
231a ねじ部
232 第2従動側平歯車
233 第3従動側平歯車
24 ベアリング(ころがり軸受け要素)
241 第1ベアリング
242 第2ベアリング
25 工具
251 工具本体
252 回転軸
252a 第1軸部
252b 第2軸部
252c ねじ部
26 歯車軸部
27 ハウジング
27a ハウジング本体
27b フランジ部
27b1 係止穴
271 第1ハウジング区分
272 第2ハウジング区分
273 収容部
273a 溝部
273b 溝区分
274 ねじ穴(ねじ締結要素)
275 嵌合穴(連結要素)
28 ボルト(ねじ締結要素)
29 嵌合ピン(連結要素、嵌合部)
3 非回転支承部
31 筐体部
311 支持穴部
312 係止穴
32 駆動力出力部
321 傘歯車
322 傘歯車
323 駆動平歯車(駆動歯車)
324 回転体
33、34 ベアリング
36、37、38 キー
39 係止ピン
4 穴加工装置本体
4a 主軸
9 ワーク(被加工対象物)
91 主穴部(空間部)
91a 内壁面(被加工対象)
92 連通穴
93 副穴部

Claims (11)

  1. 被加工対象物の内部に形成された空間部の内壁面を加工する工具を有する穴加工装置の工具装置であって、前記穴加工装置の主軸または内部に主回転軸を有する非回転支承部の長手方向に対し異なる方向に、前記工具の工具回転軸を設定し、かつ前記主軸または前記非回転支承部側の駆動力を前記工具の回転力に変換する駆動伝達機構を備える穴加工装置の工具装置において、
    前記駆動伝達機構は、少なくとも三つの歯車を有し、前記歯車が前記長手方向に並ぶと共に、前記長手方向に隣接する前記歯車同士が噛み合う歯車機構であって、これらの前記歯車の少なくともいずれかに前記工具を設け、かつ前記歯車の軸に前記工具を取り付ける歯車機構を備え
    前記歯車機構は、前記長手方向に配列される複数の前記歯車のうちの隣接する前記歯車同士であって、前記軸同士が前記長手方向に対し直交する直交方向にずれて設けられている前記歯車同士を有していることを特徴とする穴加工装置の工具装置。
  2. 前記歯車機構は、前記歯車が、平歯車、はすば歯車、及び傘歯車のいずれかで構成され、かつ前記歯車の各前記軸が前記長手方向に対し直交する直交方向に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の穴加工装置の工具装置。
  3. 前記工具は、前記歯車の前記軸と共用する回転軸を一体的に有し、前記歯車の内壁面に対し前記回転軸が嵌合またはねじ締結される構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の穴加工装置の工具装置。
  4. 前記駆動伝達機構は、前記歯車を回転可能に軸支するころがり軸受け要素であって、前記工具に直接的に嵌合するころがり軸受け要素を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の穴加工装置の工具装置。
  5. 前記駆動伝達機構を収容するハウジングであって、前記歯車の並ぶ長手方向に沿って複数に区分けされるハウジング区分を有するハウジングを備え、
    前記ハウジング区分には、前記ハウジング区分同士を嵌合により連結する連結要素が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の穴加工装置の工具装置。
  6. 前記連結要素は、前記ハウジング区分同士の少なくとも一方に設けられた嵌合穴と、前記嵌合穴に嵌合する嵌合部とを有していることを特徴とする請求項に記載の穴加工装置の工具装置。
  7. 前記連結要素は、少なくとも二組から構成され、前記長手方向に沿って離散して配置されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の穴加工装置の工具装置。
  8. 前記ハウジングは、前記ハウジング区分をねじ締結するねじ締結要素を有していることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の穴加工装置の工具装置。
  9. 前記ハウジング区分は、前記歯車の並ぶ長手方向に延びる溝部であって、少なくとも前記歯車を収容する溝区分を有し、前記溝区分が連通する溝部を備えていることを特徴とする請求項から請求項8のいずれか一項に記載の穴加工装置の工具装置。
  10. 前記溝部内に、加工液を供給する供給手段であって、前記加工液を霧化する霧化手段を有する供給手段を備えていることを特徴とする請求項9に記載の穴加工装置の工具装置。
  11. 前記ハウジングを前記穴加工装置側に固定する筐体部であって、前記歯車のうち、駆動力が入力される駆動側歯車を回転駆動する駆動歯車を有する駆動装置を、内部に収容する筐体部を備え、
    前記筐体部は、前記供給手段に常時連通し、前記加工液を内部に導入する導入部を有していることを特徴とする請求項10に記載の穴加工装置の工具装置
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