JP6062340B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スーパージャンクション(以下、SJという)構造を有する半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来より、縦型構造のDMOS(Double-Diffused MOSFET)がセル領域に形成された半導体装置では、セル領域の外周を囲む外周領域の耐圧層が低不純物濃度のn-型エピタキシャル層のみで形成されている。このため、DMOSのリカバリ動作時に、注入電荷(注入キャリア)は、n-型エピタキシャル層からp型ボディ層におけるソース電極とのコンタクト部に向かって直線的に排出される。
一方、SJ構造のMOSFETがセル領域に形成された半導体装置では、MOSFETが形成されたセル領域と同様、外周領域の耐圧層もp型カラムとn型カラムが交互に繰り返されたPNカラムで形成されている(例えば、特許文献1参照)。このため、SJ構造のMOSFETのリカバリ動作時には、注入電荷は、PNカラムを通じてp型ボディ層におけるソース電極とのコンタクト部に向かって排出される。
特開2006−278826号公報
上記したように、DMOSでは、リカバリ動作時に、注入電荷は、n-型エピタキシャル層からp型ボディ層におけるソース電極とのコンタクト部に向かって直線的に排出される。このため、注入電荷は比較的集中することなく排出されることになる。
しかしながら、SJ構造のMOSFETでは、リカバリ動作時に、注入電荷は、PNカラムを通じてp型ボディ層におけるソース電極とのコンタクト部に向かって排出されることになるが、p型半導体を好んでドリフトする。このため、図16の矢印で記載したように、n型カラムJ1を跨ぐことなくp型カラムJ2から基板表面側に注入電荷が抜け、外周領域のp型リサーフ層J3を介してp型ボディ層J4におけるソース電極J5とのコンタクト部から排出される。したがって、SJ構造のMOSFETは、DMOSよりも注入電荷が集中しやすく、p型ボディ層J4とソース電極J5との境界位置もしくはゲート配線J6の下方のゲート絶縁膜J7などが破壊されるという問題がある。特に、ソース電極J5のうちのp型ボディ層J4との接触部位における最も外周側の端部において発熱が大きくなり、破壊され易い。
なお、ここではSJ構造のMOSFETを例に挙げて説明したが、縦型のSJ構造のダイオードについても同様の問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、注入電荷の集中を緩和して、素子の破壊を抑制することができるSJ構造の縦型半導体素子を有する半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体基板(3)の表面側に、不純物濃度が1×10 15 cm -3 〜1×10 16 cm -3 に設定された第1導電型カラム(4b)および第2導電型カラム(4a)とが半導体基板の表面と平行に繰り返された繰り返し構造からなるSJ構造(4)を有する縦型半導体素子を備えた半導体装置において、乏化しない1×10 17 cm -3 以上6×10 17 cm -3 以下のピーク不純物濃度で構成されるとともに、半導体層の表面から所定深さの位置から形成され、高不純物層と接すると共にSJ構造と接し、基板法線方向から見て、表面電極における高不純物層(10)と接している部分のうち最も外周側となる第1端部(P1)と高不純物層における外周側の端部との間とオーバーラップして形成された第2導電型のディープ層(18)を備えていることを特徴としている。
このように、高不純物層およびSJ構造に接触し、基板法線方向から見て第1端部から高不純物層の端部の間とオーバーラップさせられ、かつ、第2導電型不純物濃度がSJ構造よりも高いディープ層を備えている。このようなディープ層を備えることにより、リカバリ動作時における注入電荷の集中を緩和して素子の破壊を抑制することが可能となる。
請求項13に記載の発明では、半導体基板の表面側に第1導電型カラムおよび第2導電型カラムとを有するSJ構造を形成する工程と、ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型不純物をイオン注入することにより、SJ構造の表層部に不純物注入層(23)を形成する工程と、不純物注入層を形成したSJ構造の表面に第2導電型層をエピタキシャル成長させると共に、熱処理により不純物注入層内の不純物を熱拡散させてディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、SJ構造の表層部に不純物注入層を形成するようにすれば、高加速イオン注入を行わなくても良いため、スループットを向上でき、製造工程の簡略化を図ることができる。
請求項14に記載の発明では、半導体基板を用意する工程と、半導体基板の表面側に第1導電型カラムおよび第2導電型カラムとを有するSJ構造を形成する工程と、SJ構造の表面に第2導電型の半導体層を形成する工程と、ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型の半導体層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することによりディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、第2導電型層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することもできる。この場合、請求項14のようにイオン注入によって結晶欠陥が生じた表面にエピタキシャル成長することがないため、より結晶性の良い半導体素子を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSJ構造のMOSFETを備えた半導体装置の上面レイアウト図である。 図1に示す半導体装置のII−II’断面図である。 図1に示す半導体装置のIII−III’断面図である。 図1に示す半導体装置のIV−IV’断面図である。 p型ディープ層18の加速電圧、中心深さ、ドーズ量およびピーク濃度とリカバリ耐量との関係を示した図である。 図2に示す断面において端部P1からの突き出し長L1を示した図である。 突き出し長L1に対する端部P1での発熱温度をシミュレーションにより解析した結果を示すグラフである。 図2に示す断面において端部P1からのオーバーラップ長L2を示した図である。 オーバーラップ長L2に対するリカバリ耐量[A/μs]を実験により調べた結果を示すグラフである。 第1実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の製造工程を示した断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウト図である。 本発明の第4実施形態にかかるSJ構造のダイオードを備えた半導体装置の断面図である。 本発明の第5実施形態にかかるSJ構造のMOSFETを備えた半導体装置の上面レイアウト図である。 図14に示す半導体装置のXV−XV’断面図である。 リカバリ動作時に注入電荷が移動する様子を示した半導体装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置について、図1〜図4を参照して説明する。図1〜図4に示す半導体装置は、四角形状のセル領域1に縦型半導体素子としてSJ構造の多数のMOSFETが形成されると共に、セル領域1を囲むように外周領域2が配置された構造とされている。
図2〜図4に示すように、半導体装置は、例えばシリコンからなるn+型基板3の表面にp型カラム4aおよびn型カラム4bを有するSJ構造4を備え、SJ構造4の上にMOSFETなどを構成する各部が形成されることで構成されている。p型カラム4aおよびn型カラム4bはn+型基板3の表面と平行な一方向に所定ピッチおよび所定幅で繰り返された繰り返し構造とされており、n+型基板3の表面全面、つまりセル領域1に加えて外周領域2にも形成されている。これらp型カラム4aおよびn型カラム4bについては、チャージバランスを考慮して不純物濃度や幅およびピッチを設定してあるが、同じ不純物濃度とされる場合には同幅および等ピッチで形成される。これらp型カラム4aおよびn型カラム4bの不純物濃度は、例えば1×1015〜1×1016cm-3に設定されている。
また、SJ構造4の上にエピタキシャル成長により形成されたp型層5が設けられている。このp型層5は、セル領域1から外周領域2にわたって形成されており、外周領域2においてリサーフ層として機能する。例えば、p型層5の不純物濃度は、1×1015〜5×1015cm-3に設定され、本実施形態では3×1015cm-3に設定している。
セル領域1においては、SJ構造4を有するMOSFETの一例として、トレンチゲート型のMOSFETを形成している。このトレンチゲート型のMOSFETの各部は次のように構成されている。すなわち、図3に示すように、セル領域1におけるp型層5の表層部に、n+型ソース領域6が形成されている。このn+型ソース領域6は、基板表面と平行な一方向を長手方向として延設されている。また、n+型ソース領域6および後述するp型高不純物層10を貫通してSJ構造4に達するように、n+型ソース領域6と同方向を長手方向とするトレンチ7が形成されている。このトレンチ7の内壁面には、酸化膜やONO膜などによってゲート絶縁膜8が形成されており、このゲート絶縁膜8の表面においてトレンチ7を埋め込むようにゲート電極9が形成されている。このような構造によってトレンチゲートが構成される。そして、ゲート電極9にゲート電圧が印加されたときには、p型高不純物層10のうちトレンチゲートを構成するトレンチ7の側面に接する部分であって、n+型ソース領域6とn型カラム4bとの間に挟まれた部分にチャネルを形成するようになっている。
図1に示すようにトレンチ7は一方向を長手方向として複数本が等ピッチで平行に並べられた構成とされている。そして、図2〜図4から分かるように、本実施形態では、トレンチ7をSJ構造4におけるp型カラム4aおよびn型カラム4bの長手方向と垂直に並べたレイアウトとしている。
また、セル領域1においては、p型層5の表面から所定深さの位置まで、p型層5に対してp型不純物がイオン注入されることで、p型層5が高濃度化とされたp型高不純物層10が形成されている。p型高不純物層10は、SJ構造4を構成する各カラムよりも高不純物濃度とされている。例えば、p型高不純物層10の不純物濃度は、1×1017〜1×1018cm-3に設定され、本実施形態では4×1017cm-3に設定している。
p型高不純物層10は、p型ボディ層として機能すると共にMOSFETのチャネルを形成するp型チャネル層としても機能している。p型ボディ層とp型チャネル層とは同じイオン注入工程によって形成されていても良いが、別々のイオン注入工程によって形成されていても良い。つまり、閾値調整のために、p型高不純物層10のうちチャネルが形成されるp型チャネル層となる部分をp型ボディ層の部分と別のイオン注入工程で形成し、これらp型チャネル層とp型ボディ層のp型不純物濃度が異なる値とされていても良い。
このp型高不純物層10は、各トレンチ7の間においてセル領域1から外周領域2に向けて設けられている。具体的には、p型高不純物層10は、トレンチ7やn+型ソース領域6の長手方向と同方向を長手方向として延設されていると共にn+型ソース領域6に沿って形成され、外周領域2で終端させられている。そして、本実施形態では、トレンチ7およびp型高不純物層10については、長手方向の両先端位置が外周領域まで張り出すように形成し(図2参照)、n+型ソース領域6についてはセル領域1内にのみ形成されるようにしてある(図3および図4参照)。このため、セル領域1内でのみMOSFETが構成されるようにしてある。
また、ゲート電極9上には、当該ゲート電極9を覆うと共にn+型ソース領域6およびp型高不純物層10の表面を露出させるコンタクトホールが設けられた層間絶縁膜11が形成されている。そして、ソース電極に相当する表面電極12がこの層間絶縁膜11を覆うと共に、層間絶縁膜11のコンタクトホールを介してn+型ソース領域6やp型高不純物層10と接するように形成されている。表面電極12は、セル領域1から外周領域2に入り込むように形成されており、図1に示すように略四角形状でレイアウトされ、四角形の一辺において部分的に凹まされた形状とされている。この表面電極12の外縁部は、後述する保護膜19によって覆われているが、外縁部よりも内側の領域は保護膜19から露出させられており、その露出させられた領域が外部接続用のソースパッドとされる。
さらに、n+型基板3の裏面側、つまりSJ構造4とは反対側の面には、ドレイン電極に相当する裏面電極13が形成されている。このような構造により、セル領域1におけるMOSFETが構成されている。このような構造のMOSFETは、ゲート電極9に対して所定の電圧を印加すると、トレンチ7の側面に位置するp型層5にチャネルを形成し、ソース−ドレイン間に電流を流すという動作を行う。そして、p型層5の下部をSJ構造4としているため、オン抵抗を低減しつつ、耐圧を得ることができる。
一方、外周領域2では、外周領域2のうちのセル領域1側の位置において絶縁膜14を介してゲート配線層15が形成されており、このゲート配線層15がセル領域1に形成された各MOSFETのゲート電極9と電気的に接続されている。また、外周領域2における表面電極12よりも外周側において、p型層5の上にはLOCOS酸化膜などで構成された絶縁膜16が形成されており、絶縁膜14およびゲート配線層15は、外周側では絶縁膜16の上まで延設されている。
また、ゲート配線層15は層間絶縁膜11で覆われており、図2とは別断面において、層間絶縁膜11に形成されたコンタクトホールを介して層間絶縁膜11の上に形成されたゲートパッド17(図1参照)に接続されている。このゲートパッド17は、略四角形状で構成された表面電極12の部分的に凹まされた部分に配置され、表面電極12との間が所定距離離間するように配置されている。
そして、ゲートパッド17の外縁部や層間絶縁膜11を覆うように保護膜19が形成されることで、半導体装置の表面保護が成されている。
このような構造により、外周領域2の基本構造が構成されている。そして、本実施形態では、このような基本構造に加えて、さらに電荷集中を緩和するためのp型ディープ層18を備えている。p型ディープ層18は、図1に示すように、半導体装置の上方(基板法線方向)から見て、表面電極12の外縁部を1周囲むように形成されている。より詳しくは、図2に示すように、p型ディープ層18は、p型高不純物層10とSJ構造4との間において、これらに接するように形成されている。p型ディープ層18のピーク濃度の深さがp型高不純物層10のピーク濃度の深さよりも深いところが特徴である。また、p型ディープ層18は、p型高不純物層10とオーバーラップさせられている(図2参照)。
p型ディープ層18は、p型不純物濃度が少なくともp型層5(より詳しくは、p型層5のうちの外周領域2に位置するリサーフ層として機能する部分)よりも濃く設定されている。このため、p型ディープ層18は、p型層5よりも内部抵抗が小さくなり、MOSFETのリカバリ動作時に、外周領域2におけるp型層5を通じて移動する注入電荷がp型高不純物層10に移動して表面電極12に排出される際の通過経路となる。また、従来ではp型層5の表面側に集中していた電荷をp型ディープ層18の深さ方向の広範囲において取り込めるため、p型層5の表面側への電荷の集中を抑制できる。p型ディープ層18がp型高不純物層10を介さずに表面電極12に接続している場合や、p型ディープ層18が表面から形成された場合は電荷を分散する効果は低減する。またp型ディープ層18は空乏化しないことが望ましい。空乏化しないことにより、電荷を分散する効果が高まるだけでなく、ゲート絶縁膜8の電界が抑制される。したがって、p型層5の表面側、特に表面電極12におけるp型高不純物層10との接触部位のうちの最も外周側の端部P1において発熱を抑制でき、ゲート絶縁膜8や表面電極12とp型高不純物層10との境界位置などの破壊を抑制できる。
また、p型ディープ層18は、p型不純物濃度が少なくともp型カラム4aおよびn型カラム4bで構成されるSJ構造4よりも高不純物濃度とされている。p型ディープ層18を低不純物濃度にすると、p型ディープ層18の不純物濃度よりも注入電荷密度が上回るようになり、注入電荷を分散する効果が低減され、リカバリ耐量を低減させることになる。このため、p型ディープ層18のp型不純物濃度をSJ構造4よりも高不純物濃度にしている。
さらに、p型ディープ層18を所定深さの位置から形成しているが、注入電荷を分散する効果は、p型ディープ層18の深さについても依存性を有している。すなわち、p型ディープ層18の深さが浅いと、注入電荷を深さ方向に分散する効果が低下し、リカバリ耐量を低下させる要因になる。このため、p型ディープ層18を所定深さ以上としている。
具体的に、加速電圧[keV]およびドーズ量[cm-2]を変化させて、p型ディープ層18の中心深さおよびピーク濃度を調整してリカバリ耐量を調べたところ、図5に示す結果が得られた。
この図に示すように、p型ディープ層18の不純物濃度および中心深さに依存してリカバリ耐量が変化している。p型ディープ層18がない場合には、30A/μsであるのに比べて、p型ディープ層18を形成することで、少なくとも200A/μsまでリカバリ耐量を増加させられている。そして、例えばリカバリ耐量300A/μs以上を定格とする場合、p型ディープ層18の不純物濃度を1×1017cm-3以上に設定すれば、定格となるリカバリ耐量以上の耐量を得ることが可能となる。さらに、p型ディープ層18の不純物濃度を1×1017cm-3以上に設定しつつ、中心深さを2.0μm以上にすると1000A/μs以上のリカバリ耐量を見込むことができた。
したがって、本実施形態では、p型ディープ層18の不純物濃度を1×1017cm-3以上に設定しつつ、p型ディープ層18の中心深さを2.0μm以上に設定し、1000A/μs以上のリカバリ耐量が得られるようにしている。
また、p型ディープ層18は、p型不純物濃度がp型高不純物層10よりも薄く設定されていることが望ましい。このため、p型ディープ層18に取り込まれた電荷は、p型層5よりも低抵抗かつp型高不純物層10よりも高抵抗となるp型ディープ層18内を高速ではなく比較的緩やかに移動してp型高不純物層10に辿り着くようにできる。したがって、p型高不純物層10に高速で移動する場合と比較して、よりp型ディープ層18とp型高不純物層10との接続部位で電荷が集中することを緩和でき、当該部位での破壊を抑制できるようにしている。
このように、p型ディープ層18を備えることにより、リカバリ動作時における注入電荷の集中を緩和して素子の破壊を抑制することが可能となる。この効果は、p型ディープ層18を、p型高不純物層10およびSJ構造4に接触させつつ半導体装置の上方から見てp型高不純物層10とオーバーラップさせ、p型不純物濃度がp型層5よりも高く、p型高不純物層10よりも低くすれば得られる。ただし、p型ディープ層18の内外周それぞれの端部の位置に応じて上記効果の高さが変わってくる。このため、後述する実験結果に基づいてp型ディープ層18の内外周それぞれの端部の位置を設定するのが好ましい。
まず、図6および図7を参照して、p型ディープ層18の外周側の端部の位置と発熱との関係について説明する。
リカバリ動作時に最も発熱が生じると考えられる場所は、注入電荷が最も集中すると考えられる端部P1である。このため、図6に示すように、端部P1からp型ディープ層18の外周側の端部までの距離を突き出し長L1[μm]と定義し、p型ディープ層18のドーズ量(つまり不純物濃度)を変えて突き出し長L1と端部P1での発熱温度との関係をシミュレーションにて求めた。図7は、その結果を示したグラフである。この図に示すように、突き出し長L1に応じて端部P1での発熱温度が変化しており、突き出し長L1が大きくなるほど端部P1での発熱温度が低下している。p型ディープ層18のドーズ量を1×1013cm-2と1×1014cm-2とに変更した場合、p型ディープ層18のドーズ量が多い方が発熱温度が低くなったが、いずれのでも同様に、突き出し長L1が大きくなるほど発熱温度が低下するという傾向を示していた。
したがって、p型ディープ層18の外周側の端部については、端部P1からの突き出し長L1が長くなるほど発熱温度を低くでき、より端部P1およびその近傍での破壊を抑制することが可能になる。
ただし、半導体装置の上方から見て、p型ディープ層18の外周側の端部を表面電極12やゲートパッド17、ゲート配線層15における外周側の端部、要はドレイン・ソース間降伏電圧(耐圧)を測定する際に接地電位となる最外部よりも外側にすると、逆に耐圧を低下させることになる。このため、表面電極12やゲートパッド17、ゲート配線層15のうち最も外周側に位置している方における外周側の端部よりもp型ディープ層18の外周側の端部が内側に配置されるようにすることが望ましい。
また、半導体装置の上方から見て、p型ディープ層18の外周側の端部がp型高不純物層10の端部よりも内側に配置されると、p型ディープ層18ではなくp型高不純物層10に注入電荷が引き込まれる。このため、p型ディープ層18の外周側の端部が少なくともp型高不純物層10の端部よりも外側に配置されるようにしている。
次に、図8および図9を参照して、p型ディープ層18の内周側の端部の位置とリカバリ耐量との関係について説明する。
上記したように、p型ディープ層18は、電荷を深さ方向の広範囲で取り込んだのち、比較的緩やかにp型高不純物層10に辿り着くようにしている。このため、所望の内部抵抗となるように、ある程度の濃度および幅であることが必要である。p型ディープ層18の濃度については、p型層5よりも高く、かつ、p型高不純物層10よりも低く設定してあるが、p型ディープ層18の幅についても、リカバリ耐量を考慮して設定するのが好ましい。
そこで、p型ディープ層18の幅とリカバリ耐量との関係について調べた。具体的には、リカバリ耐量を得るためには、半導体装置の上方から見て、p型ディープ層18の内周側の端部が端部P1よりも内側にあることが必要である。このため、図8に示すように、p型ディープ層18の内周側の端部から端部P1までのp型ディープ層18とp型高不純物層10とのオーバーラップ量をオーバーラップ長L2と定義し、リカバリ耐量[A/μs]との関係について実験により求めた。図9は、その結果を示したグラフである。
この図に示すように、オーバーラップ長L2に応じてリカバリ耐量が変化している。オーバーラップ長L2が小さいときにはリカバリ耐量が小さい。これはp型ディープ層18がp型高不純物層10との接続が小さくなり、表面電極12の電位から浮いたフローティング状態となって電荷の拡散効果が弱まったためと考えられる。つまり、オーバーラップ長L2が小さく、表面電極12の電位から浮いたフローティング状態になると、注入電荷がp型ディープ層18に入らずに直接p型高不純物層10から排出され、リカバリ耐量が低下する。一方、オーバーラップ長L2が7〜13μmのときに最もリカバリ耐量が大きくなり、オーバーラップ長L2が更に増加すると抵抗成分が減少するため再びリカバリ耐量が低下していた。このようにオーバーラップ長L2には最適条件がある。この実験は、p型ディープ層18のドーズ量を1×1014cm-2として行ったが、他の濃度についてもオーバーラップ長L2とリカバリ耐量の変化の関係は上記と同様になる。そして、オーバーラップ長L2が所定範囲となるときに高いリカバリ耐量を得られることが分かる。例えば、リカバリ耐量が600A/μs以上を得るのであれば、オーバーラップ長L2を4〜13μmの範囲に設定すればよい。
このように、オーバーラップ長L2を所定範囲、例えば6〜12μmに設定することで、高いリカバリ耐量を得ることが可能となる。なお、図9に示した結果は、p型ディープ層18が表面電極12に直接接触する構造であるとリカバリ耐量を低下させてしまうことを示唆している。このため、p型ディープ層18についてはp型高不純物層10を介して表面電極12に接続されるようにしてあり、これによりリカバリ耐量の低下を抑制している。
続いて、上記のように構成される本実施形態の半導体装置の製造方法について、図10を参照して説明する。なお、本実施形態の半導体装置では、p型カラム4aやn型カラム4bの長手方向とトレンチゲートの長手方向とが垂直とされているが、ここでは製造方法を分かり易くするために、これらを平行にして図示してある。
まず、図10(a)に示すように、表面および裏面を有するn+型基板3を用意したのち、n+型基板3の表面にn型エピタキシャル層20を形成する。続いて、図示しないp型カラム4aの形成予定位置が開口するマスクを用いてn型エピタキシャル層20をエッチングする。これにより、図10(b)に示すようにn型エピタキシャル層20のうちのn型カラム4bの形成位置のみが残され、p型カラム4aの形成予定位置にトレンチ21が形成される。このとき、トレンチ21の深さがn型エピタキシャル層20の厚み分となるようにエッチングしても良いが、n型エピタキシャル層20が所望厚さ残るようにトレンチ21の深さを設定しても良い。
次に、図10(c)に示すように、トレンチ21内を埋め込むようにn型エピタキシャル層20の上にp型エピタキシャル層22を形成する。そして、図10(d)に示すように、平坦化研磨を行うことで、n型エピタキシャル層20およびp型エピタキシャル層22を所定量除去する。これにより、n型エピタキシャル層20によってn型カラム4bが構成され、p型エピタキシャル層22によってp型カラム4aが構成されて、SJ構造4が完成する。
さらに、フォト工程によってp型ディープ層18の形成予定位置が開口する図示しないマスクを配置したのち、そのマスクを用いてp型不純物をイオン注入する。これにより、図10(e)に示すように、p型カラム4aおよびn型カラム4bの表面にp型ディープ層18を形成する為の不純物注入層23が形成される。そして、図10(f)に示すように、p型層5をエピタキシャル成長させたのち、熱処理を行うことで不純物注入層23内のp型不純物を熱拡散させ、p型カラム4aおよびn型カラム4bの表層部からp型層5内に至るp型ディープ層18を形成する。
その後は、従来と同様のMOSFETの製造工程を経て、図10(g)に示すようにSJ構造のトレンチゲート型のMOSFETを備えた半導体装置が完成する。
以上説明したように、p型高不純物層10およびSJ構造4に接触し、半導体装置の上方から見て端部P1からp型高不純物層10の端部の間とオーバーラップさせるようにp型ディープ層18を設けている。また、p型ディープ層18のp型不純物濃度をp型層5よりも高く、かつ、p型高不純物層10よりも低くしている。このようなp型ディープ層18を備えることにより、リカバリ動作時における注入電荷(注入キャリア)の集中を緩和して素子の破壊を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して半導体装置の製造方法を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の製造方法について、図11を参照して説明する。まず、図11(a)〜(d)に示す工程において、第1実施形態で説明した図10(a)〜(d)と同様の工程を行う。そして、図11(e)に示す工程では、p型ディープ層18を形成するためのp型不純物のイオン注入の前に、SJ構造4の上にp型層5をエピタキシャル成長させる。その後、フォト工程によってp型ディープ層18の形成予定位置が開口する図示しないマスクを配置したのち、そのマスクを用いてp型層5の上からp型不純物を高加速イオン注入によって注入する。これにより、図11(f)に示すようにp型ディープ層18が形成される。この後は、従来と同様のMOSFETの製造工程を経て、図11(g)に示すようにSJ構造のトレンチゲート型のMOSFETを備えた半導体装置が完成する。
以上説明したように、p型ディープ層18を形成するためのp型不純物のイオン注入の前に、p型層5をエピタキシャル成長させ、その後、p型ディープ層18を高加速イオン注入によって形成することもできる。このような製造方法の場合、第1実施形態と比較して、高加速イオン注入が行える装置が必要になるため、第1実施形態のような高加速イオン注入が無いことによる製造工程の簡略化を図ることはできない。しかし、第1実施形態のようにインプラによって結晶欠陥が生じた表面にエピタキシャル成長することがないため、より結晶性の良いリサーフ層を得ることができる。
なお、この製造方法の場合、p型ディープ層18をp型層5の表面から形成することもできる。しかしながら、p型ディープ層18をp型層5の表面から形成すると、p型層5の表面まで欠陥が形成されることから、欠陥修復のための熱処理が必要になる。このため、本実施形態の方法によれば、p型ディープ層18を形成する為の熱処理が必要なくなり、熱処理を行うとしてもその処理時間を短くすることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してp型ディープ層18の上面レイアウトを変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の構成について、図12を参照して説明する。この図に示すように、本実施形態では、p型ディープ層18を表面電極12の外縁部を1周囲むように形成しているのに加えて、ゲートパッド17のうち表面電極12と対向していない辺の外縁部にも形成している。つまり、半導体装置の上方から見て、ゲートパッド17の外縁部も囲うようにp型ディープ層18を形成している。
ゲート絶縁膜8や表面電極12とp型高不純物層10との境界位置などの破壊を抑制するには、p型ディープ層18が表面電極12の外縁部を1周囲むように形成されていれば良い。しかしながら、ゲートパッド17の下方にもSJ構造4が構成されており、リカバリ動作時にはそのゲートパッド17の下方に位置するp型カラム4aからも注入電荷が移動してくる。したがって、ゲートパッド17のうち表面電極12と対向していない辺の外縁部にもp型ディープ層18を形成することで、ゲートパッド17の下方に存在する注入電荷を分散することで集中を抑制できリカバリ耐量を向上させることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、セル領域1にMOSFETではなくダイオードを形成する場合について説明する。なお、ダイオードを形成する場合であっても、半導体装置の基本構造は似ているため、第1実施形態に対して変更される部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の構成について、図13を参照して説明する。図13に示すように、本実施形態では、セル領域1におけるp型層5をアノード領域、p型高不純物層10をアノードコンタクトとし、n型カラム4bおよびn+型基板3をカソード領域とするPNダイオードが構成されている。表面電極12は、p型高不純物層10に接触させられたアノード電極として機能し、保護膜19にて外縁部が覆われているが、それよりも内側は露出させられて外部接続用のアノードパッドとして機能する。また、裏面電極13がカソード電極として機能する。その他、MOSFETに備えられていたゲート電極構造やゲート配線層、n+型ソース領域などが無くなっている点が異なっているが、残りの部分は第1実施形態に示す半導体装置と同様である。このようにして、SJ構造4のダイオードを備えた半導体装置が構成されている。
このような構成の半導体装置にも、p型ディープ層18を備えてある。このため、第1実施形態と同様、リカバリ動作時における注入電荷の集中を緩和して素子の破壊を抑制できるという効果が得られる。
なお、本実施形態の場合、p型ディープ層18を端部P1とp型高不純物層10の端部との間とオーバーラップさせるようにすれば、上記効果を得られる。また、p型ディープ層18の突き出し長L1については、第1実施形態と同様、端部P1からp型ディープ層18の外周側の端部までの距離で定義でき、突き出し長L1が長くなるほど端部P1での発熱温度を低下させられ、破壊抑制の効果を高められる。一方、オーバーラップ長L2については、p型ディープ層18の内周側の端部からp型高不純物層10の外周側の端部までのp型ディープ層18とp型高不純物層10のオーバーラップ量で定義できる。そして、オーバーラップ長L2を所望範囲、例えば6〜12μmに設定することで、高いリカバリ耐量を得ることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、セル領域1の中央部にゲートパッド17を配置したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態にかかる半導体装置の構成について、図14および図15を参照して説明する。図14に示すように、本実施形態では、セル領域1における中央位置にゲートパッド17を配置している。このような構造では、ゲートパッド17が形成された位置や、ゲートパッド17に繋がる引出配線部17aにおいて、図14に示すように基板法線方向から見てp型高不純物層10が分断された構造となる。つまり、セル領域1内において、部分的にp型高不純物層10が切り欠かれた構造となる。このため、図14および図15に示すように、p型高不純物層10が分断された箇所にも、p型ディープ層18を形成するようにしている。
このように、p型高不純物層10が分断された構造となる場合に、その分断された箇所にもp型ディープ層18を形成することで、リカバリ耐量の低下を抑制することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、第1〜第3実施形態では、MOSFETとして、トレンチゲート型のものを例に挙げて説明したが、プレーナ型のものであっても良い。その場合、エピタキシャル成長でp型層5を全面に形成するのではなく、n型層をエピタキシャル成長させ、必要な部位にp型不純物をイオン注入することでp型層5を形成すれば良い。具体的には、セル領域1ではチャネルが形成されるボディ領域、外周領域2ではリサーフ層となる領域にp型不純物をイオン注入してp型層5を形成すれば良い。
また、上記第1実施形態において、ソース電極となる表面電極12やゲートパッド17のレイアウトの一例を示したが、他のレイアウトであっても良い。例えば、ゲートパッド17を表面電極12の中央位置に配置し、表面電極12の外周側からゲートパッド17に向けて延設された引出配線が設けられる構造とされる場合がある。この場合、ゲートパッド17からの引出配線の配置スペースを空けて表面電極12がレイアウトされることになるが、このような場合でも、ゲートパッド17や引出配線と表面電極12との境界に沿ってp型ディープ層18を形成すれば良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、トレンチ7の長手方向とp型カラム4aやn型カラム4bの長手方向を垂直にしたが、これらを平行にしても良い。つまり、ゲート電極9とp型カラム4aやn型カラム4bの長手方向を同じにしても良い。この場合、n型カラム4b内にトレンチ7が形成されるようにすれば良い。勿論、プレーナ型のMOSFETとする場合にも、ゲート電極9とp型カラム4aやn型カラム4bの長手方向を同じにしても良い。
また、上記第1〜第3実施形態では、SJ構造4をトレンチエピ方式で形成しているが、積層エピ方式で形成しても構わない。例えば、n型エピタキシャル層22の一部を形成したのち、p型不純物をイオン注入してp型カラム4aの一部を形成するという工程を繰り返すことで、PNカラムを形成しても良い。
また、リサーフ層を構成するp型層5をエピタキシャル成長で形成しているが、イオン注入と拡散により形成してもよい。さらに、リサーフ層を構成するために、SJ構造4の上に半導体層としてp型層5を形成したが、リサーフ層は必須ではないため、p型層5ではなく、半導体層としてn型層を形成することもできる。
また、上記各実施形態において、PNカラムは半導体基板3の表面と平行にp型カラム4aとn型カラム4bとが繰り返された繰り返し構造であれば良く、p型カラム4aをn型カラム4b中にドット状に形成してた構造としても良い。
また、上記実施形態では、p型ディープ層18を表面電極12の外縁部を1周囲んで形成された構造としたが、必ずしも1周囲んでいる必要はない。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1導電型をn型、第2導電型をp型としたnチャネルタイプのMOSFETを備える半導体装置を例に挙げて説明した。しかしながら、各構成要素の導電型を反転させたpチャネルタイプのMOSFETを備える半導体装置に対しても本発明を適用することができる。
さらに、上記第5実施形態では、p型高不純物層10が分断された構造の一例としてゲートパッド17をセル領域1の中央位置に配置する場合を例に挙げたが、他のp型高不純物層10が分断された構造であっても良い。すなわち、基板法線方向から見てp型高不純物層10が分断された構造において、分断された箇所にp型ディープ層18を備えた構造とすることで、他の構造であってもリカバリ耐量の低下を抑制できる。例えば、単にLOCOS酸化膜などによってp型高不純物層10が分断された構造などについて、p型高不純物層10が分断された箇所にp型ディープ層18を備えた構造を適用できる。
1 セル領域
2 外周領域
3 n+型基板(半導体基板)
4 SJ構造
5 p型層
10 p型高不純物層
12 表面電極
13 裏面電極
15 ゲート配線層
18 p型ディープ層

Claims (14)

  1. 表面および裏面を有する第1導電型の半導体基板(3)と、
    前記半導体基板の表面側に、不純物濃度が1×10 15 cm -3 〜1×10 16 cm -3 に設定された第1導電型カラム(4b)および第2導電型カラム(4a)とが前記半導体基板の表面と平行に繰り返された繰り返し構造からなるスーパージャンクション構造(4)と、
    前記半導体基板の外周側を外周領域(2)、該外周領域の内側を縦型半導体素子が形成されるセル領域(1)として、前記セル領域および前記外周領域において前記スーパージャンクション構造の上に形成された第2導電型の半導体層(5)と、
    前記セル領域において前記スーパージャンクション構造の上の前記半導体層に形成され、前記半導体層よりも高不純物濃度とされた第2導電型の高不純物層(10)と、
    前記セル領域から前記外周領域に入り込んで形成され、前記高不純物層に接して形成された表面電極(12)と、
    前記半導体基板の裏面側に電気的に接続された裏面電極(13)と、
    乏化しない1×10 17 cm -3 以上6×10 17 cm -3 以下のピーク不純物濃度で構成されるとともに、前記半導体層の表面から所定深さの位置から形成され、前記高不純物層と接すると共に前記スーパージャンクション構造と接し、基板法線方向から見て、前記表面電極における前記高不純物層と接している部分のうち最も外周側となる第1端部(P1)と前記高不純物層における外周側の端部との間とオーバーラップして形成された第2導電型のディープ層(18)と、を有していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体層は、前記外周領域ではリサーフ層を構成している第2導電型層(5)であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ディープ層は、前記表面電極の外縁部を1周囲んで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記ディープ層は、前記高不純物層よりも低不純物濃度であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 前記ディープ層における前記半導体層の表面からの中心深さが2μm以上であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記縦型半導体素子は、前記表面電極をソース電極、前記裏面電極をドレイン電極とするMOSFETであり、
    第1導電型カラムおよび第2導電型カラムとが前記半導体基板の表面と平行な一方向に繰り返された繰り返し構造からなるスーパージャンクション構造と、
    前記セル領域には、前記半導体基板の表面と平行な一方向を長手方向として延設されたゲート電極(9)が備えられていると共に、前記表面電極に接する第1導電型のソース領域(6)が前記ゲート電極と同方向を長手方向として形成され、
    前記外周領域には、前記第1端部よりも外周側において、前記高不純物層および前記スーパージャンクション構造の上に前記ゲート電極に接続されるゲート配線層(15)が備えられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記ディープ層における外周側の端部は、前記表面電極のうち最も外周側の端部と前記ゲート配線層に接続されるゲートパッド(17)のうち最も外周側の端部とのうち、いずれか最も外周側に位置している方の端部よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  8. 前記表面電極と前記ゲートパッドとは所定間隔離間して配置されており、
    前記ディープ層は、前記基板法線方向から見て、前記表面電極と前記ゲートパッドの境界に沿って形成されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  9. 前記ディープ層は、前記基板法線方向から見て、前記ゲートパッドの外縁部も囲んで形成されていることを特徴とする請求項またはに記載の半導体装置。
  10. 前記縦型半導体素子は、前記表面電極をアノード電極、前記裏面電極をカソード電極とするダイオードであり、
    前記セル領域には、前記高不純物層がアノードコンタクトとして形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  11. 前記ディープ層における周側の端部は、前記第1端部より4μ〜13μm内周側であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
  12. 前記高不純物層が前記半導体基板の平面方向において分断されており、この分断された箇所にも前記ディープ層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置。
  13. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体基板の表面側に前記第1導電型カラムおよび前記第2導電型カラムとを有するスーパージャンクション構造を形成する工程と、
    前記ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて第2導電型不純物をイオン注入することにより、前記スーパージャンクション構造の表層部に不純物注入層(23)を形成する工程と、
    前記不純物注入層を形成した前記スーパージャンクション構造の表面に前記第2導電型層をエピタキシャル成長させると共に、熱処理により前記不純物注入層内の不純物を熱拡散させて前記ディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板を用意する工程と、
    前記半導体基板の表面側に前記第1導電型カラムおよび前記第2導電型カラムとを有するスーパージャンクション構造を形成する工程と、
    前記スーパージャンクション構造の表面に前記第2導電型の半導体層を形成する工程と、
    前記ディープ層の形成予定領域が開口するマスクを用いて前記第2導電型の半導体層の上から第2導電型不純物を高加速イオン注入することにより前記ディープ層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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