JP6056872B2 - イミダゾピリジン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)活性化作用を有し、環状グアノシン一リン酸(cGMP)シグナルの改善に基づく、種々の心血管疾患の治療又は予防用医薬組成物の有効成分として有用なイミダゾ[1,2-a]ピリジン化合物に関する。
cGMPは、重要な細胞内メッセンジャーであり、cGMP依存性プロテインキナーゼ、ホスホジエステラーゼ及びイオンチャンネルの調節を介して、平滑筋細胞の弛緩及び増殖、血小板凝集及び接着、並びに神経細胞のシグナル伝達といった種々の生理現象の制御に関与することが知られている。このcGMPは、種々の細胞外及び細胞内刺激への応答として、グアノシン三リン酸(GTP)より、グアニル酸シクラーゼによって触媒生成される。グアニル酸シクラーゼは現在までに二つのグループが報告されている。すなわち、ペプチド性メッセンジャー(例えば、心房ナトリウム利尿ペプチド又は脳ナトリウム利尿ペプチドなど)によって刺激される膜結合性グアニル酸シクラーゼ、及び一酸化窒素(NO)によって刺激されるsGCである。
sGCについては、以下のことが知られている。すなわち、sGCは生体の恒常性維持に非常に重要な役割を果たしている情報伝達物質であるNOの最も重要な標的分子の一つであり、NO/sGC/cGMP系を形成している。本酵素は二つのサブユニットからなり、ヘテロダイマー一個につきヘム一個を含有することが報告されており、ヘムは活性化メカニズムにとって中心的役割を果たす。NOが、ヘムの鉄原子に結合することで、酵素が活性コンフォメーションに変化すると考えられている。したがって、ヘム不含の酵素調製物では、NOによって刺激され得ない。一酸化炭素(CO)も、ヘムの中心鉄原子に結合できるが、COによる刺激はNOによる刺激より顕著に低い。
sGCはα及びβサブユニットからなり、配列、組織特異的分布、及び異なる成長段階での発現に関してお互いに異なるいくつかのサブユニットのサブタイプが報告されてきた。それぞれのサブユニットの分布がヒトも含めた哺乳類で研究されたが、α1及びβ1サブユニットがほとんどの臓器で発現しており、これらのα1β1の形が機能的に働いているヘテロダイマーのパターンであることは広く知られている。α1β1と比較すると少数の臓器においてではあるが、α2サブユニットが確認されている。α2サブユニットは、脳、肺、大腸、心臓、脾臓、子宮及び胎盤においては、α1より多く発現していることが報告されている。α3及びβ3と呼ばれるサブユニットは、ヒト脳から単離されたが、α1及びβ1と相同である。さらに最近の研究によれば、触媒性ドメイン中に挿入を含むα2iサブユニットが示されている。これらすべてのサブユニットは、触媒性ドメイン領域において、高いホモロジーを示す。
高血糖、脂質異常、高血圧等の病的条件下において、フリーラジカルの発生増加等の原因のため、NO等のsGC活性化因子の生成の抑制、もしくは分解の促進が引き起こされることが報告されている。sGC活性化因子の減少に伴い、NO/sGC/cGMPシグナルが減弱し、例えば、血圧上昇、血小板活性化、又は細胞増殖及び細胞接着の増加を引き起こす。結果として、種々の心血管疾患、すなわち、高血圧症(肺高血圧症を含む)、アテローム性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症、末梢動脈疾患、間歇性跛行、重症下肢虚血、安定もしくは不安定狭心症、心不全、血栓症、脳卒中、性機能不全等が起こる。したがって、sGCの活性化を機序とする新規薬剤は、cGMP産生を正常化することにより、かかる疾患の治療又は予防に有用であることが期待される。
sGC活性化剤としては、例えば後述のNO供与体等のヘム基に依存してsGCを活性化する「ヘム依存性活性化剤」と、ヘム基に依存しない「ヘム非依存性活性化剤」が知られている(非特許文献1)。
sGC活性化のため、有機硝酸塩のようなNO供与体と呼ばれる一群の化合物が、これまで広く用いられてきた。これらの化合物は、体内で代謝されることによりNOを産生し、そのNOがヘムの中心鉄原子に結合することによりsGCを活性化するヘム依存性活性化剤である。しかし、NO供与体は副作用に加え、耐性が発現する、効果が減少する等の重大な欠点を持ち、これらの欠点を有さない新たなsGC活性化剤が望まれている。
sGC活性化作用を有する化合物としては、例えば、以下の式(a)〜(c)の化合物が報告されている(特許文献1)。
Figure 0006056872
(式(a)の化合物はピラゾロ[3,4]縮合二環性化合物であり、式(b)及び(c)の化合物はイミダゾ[1,5]縮合二環性化合物である。また、式(a)〜(c)の何れにおいてもQは置換ヘテロ環を意味する。詳細は当該文献を参照。)
当該文献は、イミダゾ[1,2-a]ピリジン骨格を有する化合物を開示又は示唆するものではない。
他にもsGCを活性化する化合物として、ピラゾール誘導体やピラゾロ[3,4-b]ピリジン誘導体が、国際公開公報WO2000/06569、WO2000/21954、WO2001/83490、WO2003/004503、WO2003/095451、WO2003/086407、WO2003/097063、WO2007/124854、WO2007/128454、WO2008/031513、WO2008/061657、WO2010/078900、WO2010/079120、WO2011/147809、WO2012/004258、WO2012/004259、WO2012/010576、WO2012/010577、WO2012/010578、WO2012/028647、WO2012/059548、WO2012/059549、WO2012/143510、WO2012/152629、WO2012/152630、WO2013/004785、WO2013/030288、WO2013/104597、WO2013/104598及びWO2013/104703に開示されている。しかしながらこれらの文献は、何れもイミダゾ[1,2-a]ピリジン骨格を有する化合物を開示又は示唆をするものではない。
更に、sGC活性化剤として、下記式(d)の化合物が報告されている(特許文献2)。
Figure 0006056872
(式中、ZはO、S又はN(R7)であり、R7はH又はアルキルであり、R6はアリール、アリールアルケニル、ヘテロ環、-(アルケニル)-(ヘテロ環)、又はヘテロシクロアルキルである。詳細は当該文献を参照。)
しかしながら当該文献はイミダゾ[1,2-a]ピリジン骨格を有する化合物を開示又は示唆するものではない。
その他、sGC活性化剤としては、1H-ピラゾール-5-カルボン酸誘導体(特許文献3)、ビアリール誘導体(特許文献4)、及びベンジルインダゾール誘導体(非特許文献2)が報告されている。
また、イミダゾ[1,2-a]ピリジン骨格を有する化合物としては、例えば、H+/K+-ATPase阻害剤として、消化管潰瘍の治療に有用な下記式(e)の化合物が報告されている(非特許文献3)。
Figure 0006056872
(式中、Rは置換アルコキシ基、R'はH又はフェネチル、R2はH又は低級アルキル、R3は置換アルキル等を意味する。詳細は当該文献を参照。)
当該文献は、sGC活性化剤を開示又は示唆するものではなく、式(e)の化合物のR3にアミノカルボニルは含まれない。
また、ブラジキニン拮抗剤として、アレルギー、炎症、疼痛等の治療に有用な下記式(f)の化合物が報告されている(特許文献5)。
Figure 0006056872
(式中、R1〜R3はそれぞれ水素又は低級アルキル等、R4は適当な置換基を有していてもよいアリール基等、QはO又はNH等、X1はN又はC-R5、Y1及びY2はそれぞれ単結合又は低級アルキレン基、環Aは6員環の種々の含窒素ヘテロ環を意味する。詳細は当該文献を参照。)
当該文献は、sGC活性化剤を開示又は示唆するものではなく、また式(f)の化合物のR1にアミノカルボニルは含まれない。
また、H+/K+-ATPase阻害活性を有し、胃酸分泌抑制に有用な下記式(g)の化合物が報告されている(特許文献6)。
Figure 0006056872
(式中、R1はCH3又はCH2OHであり、R2及びR3はそれぞれ低級アルキルであり、R4はH又はハロゲンであり、R5はH、ハロゲン又は低級アルキルであり、XはNH又はOである。詳細は当該文献を参照。)
当該文献はsGC活性化剤を開示又は示唆するものではなく、また式(g)の化合物のR1にアミノカルボニルは含まれない。
また、心イオンチャネル調整剤及び抗不整脈剤として下記式(h)の化合物が報告されている(特許文献7)。
Figure 0006056872
(式中、R2、R15、R16及びR18はBr、Cl、F、カルボキシ、H、-OH、ヒドロキシメチル等であり、R1はH、C1-6アルキル、アリール、ベンジル等である。詳細は当該文献を参照)
当該文献はsGC活性化剤を開示又は示唆するものではなく、また式(h)の化合物のR16にアミノカルボニル基は含まれない。
また、細菌感染症、特に結核治療薬として有用な下記式(i)の化合物が報告されている(特許文献8)。
Figure 0006056872
(式中、X、Y及びZはCH等であり、nは0〜3であり、mは0〜4であり、R1は-C(O)N(R4)2等であり、R2はC1-10アルキル等であり、R3は-OR6等であり、R6は置換されていてもよいC1-10アルキル等である。詳細は当該文献を参照)
当該文献は、X、Y及びZがCHであり、nが0であり、R1が-C(O)N(R4)2であり、R2がC1-10アルキルであり、mが1であり、R3が-OR6であり、かつR6がH、メチル又はジフルオロメチルである化合物を具体的に開示する。しかしながら当該文献はsGC活性化剤を開示又は示唆するものではない。
また、sGC活性を有し、心血管疾患、殊に末梢動脈疾患に伴う間欠性跛行及び重症下肢虚血、並びに高血圧症等に対して有用な下記式(j)の化合物が報告されている(特許文献9)。
Figure 0006056872
(式中、A1は置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいアリール等であり、R1はH等であり、R2はR0等であり、R0は低級アルキルであり、R3はH等であり、R4は-Y-A2等であり、Yは置換されていてもよいC1-10アルキレン等であり、A2は置換されていてもよいヘテロアリールである。詳細は当該文献を参照)
国際公開第2008/031513号パンフレット 国際公開第2003/076408号パンフレット 国際公開第2000/027394号パンフレット 国際公開第2001/032604号パンフレット 特開平7-242666号公報 国際公開第1998/37080号パンフレット 国際公開第2001/096335号パンフレット 国際公開第2011/113606号パンフレット 国際公開第2012/165399号パンフレット
ジャーナル・オブ・カルディオバスキュラー・ファーマコロジー誌(Journal of Cardiovascular Pharmacology)、2010年、56巻、229頁 ブラッド誌(Blood)、1994年、84巻、4226頁 ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー誌(Journal of Medicinal Chemistry)、1985年、28巻、876頁
sGC活性化作用を有し、cGMPシグナルの改善に基づく、種々の心血管疾患の治療又は予防用医薬組成物の有効成分として有用なイミダゾ[1,2-a]ピリジン化合物を含有する医薬組成物を提供する。
本発明者らは、sGC活性化作用を有する化合物について鋭意検討した結果、3位にカルバモイル基を有し8位にメチレンオキシ基を介して結合する特定の環基を有するイミダゾ[1,2-a]ピリジン化合物又はその塩が、sGC活性化作用を有し、sGCが関与する種々の心血管疾患、特に末梢動脈疾患、間歇性跛行、重症下肢虚血、高血圧症及び肺高血圧症の治療又は予防用医薬組成物の有効成分として有用であることを見い出し、本発明を完成した。
なお、本発明の式(I)で示される化合物はその置換基A1が環基である点において、上記特許文献8に開示される具体的化合物とは構造を異にする。
また、本出願における優先権主張の基礎とする出願は、上記特許文献9の公開前に行われたものである。
即ち、本発明は、式(I)の化合物又はその塩、並びに、式(I)の化合物又はその塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物に関する。
Figure 0006056872
(式中、A1は、シクロヘキシル、1〜3個のFで置換されたフェニル又は3-フルオロピリジン-2-イルであり、
Rは、下記式(i)〜(vii)の何れかで示される基であり、
Figure 0006056872
R1は、無置換若しくはD群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換された、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する5乃至6員ヘテロアリールであり、但し、無置換のピリジンであることはなく、
D群は、OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル;-O-(OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル);R0;OH;OR0;COOH;COOR0;CONH2;CONHR0;CON(R0)2;NH2;NHR0;N(R0)2;CN;炭素数3〜8のシクロアルキル;ハロゲン及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群であり、
R0は、同一又は異なって、低級アルキルであり、
R2は、OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル;-O-(OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基で置換された低級アルキル);OH;OR0;COOR0;CONH2;CONHR0;CON(R0)2;NH2;NHR0;N(R0)2;CN;炭素数3〜8のシクロアルキル;ハロゲン又はテトラゾリルであり、
R3は、無置換若しくはD群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換された、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する5乃至6員ヘテロアリールであり、但し、無置換のピリジル、フリル、チエニル及び4,6-ジアミノ-1,3,5-トリアジン-2-イルであることはなく、
R4は、無置換若しくはD群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換された、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する5乃至6員ヘテロアリール;又は、
OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル;-O-(OH、OR0、COOH、COOR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、NH2、NHR0、N(R0)2、CN、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル);OH;OR0;COOR0;CONH2;CONHR0;CON(R0)2;NH2;NHR0;N(R0)2;CN;炭素数3〜8のシクロアルキル;ハロゲン及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換されたフェニルであり、但し、R4は無置換のピリジルであることはなく、
R5は、H又はR0であり、
Bはベンゼン環又はピリジン環であり、
R6は、無置換若しくはD群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換された、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する5乃至6員ヘテロアリールであり、そして、
Meはメチルである。)
なお、特に記載がない限り、本明細書中にある化学式中の記号が他の化学式においても用いられる場合、同一の記号は同一の意味を示す。
また、本発明は、式(I)の化合物又はその塩を含有するsGCが関与する心血管疾患治療又は予防用医薬組成物に関する。なお、当該医薬組成物は、式(I)の化合物又はその塩を含有するsGCが関与する心血管疾患治療又は予防剤を包含する。
また、本発明は、sGCが関与する心血管疾患の治療又は予防用医薬組成物の製造のための式(I)の化合物又はその塩の使用、sGCが関与する心血管疾患治療又は予防のための式(I)の化合物又はその塩の使用、sGCが関与する心血管疾患治療又は予防のための式(I)の化合物又はその塩、及び、式(I)の化合物又はその塩の有効量を対象に投与することからなるsGCが関与する心血管疾患の治療又は予防方法に関する。なお、「対象」とは、その治療又は予防を必要とするヒト又はその他の動物であり、ある態様としては、その治療又は予防を必要とするヒトである。
式(I)の化合物又はその塩は、sGC活性化作用を有し、sGCが関与する心血管疾患、例えば高血圧症、アテローム性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症、末梢動脈疾患、間歇性跛行、重症下肢虚血、安定若しくは不安定狭心症、心不全、血栓症、脳卒中、性機能不全、肺高血圧症等の、治療又は予防用医薬組成物の有効成分として使用できる。
図1は、実施例113の化合物の粉末X線回折パターンを示す。 図2は、実施例115の化合物の粉末X線回折パターンを示す。 図3は、実施例116の化合物の粉末X線回折パターンを示す。 図4は、実施例117の化合物の粉末X線回折パターンを示す。 図5は、実施例118の化合物の粉末X線回折パターンを示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、「心血管疾患」とは、心臓および血管など循環器の変調に基づく疾患である。これらのうち、「sGCが関与する心血管疾患」とは、NO/sGC/cGMP系が関与することが知られ、sGC活性化によって治療又は予防しうる心血管疾患であり、例えば、高血圧症、肺高血圧症、アテローム性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症、末梢動脈疾患、間歇性跛行、重症下肢虚血、安定もしくは不安定狭心症、心不全、血栓症、脳卒中、性機能不全等である。ここに、末梢動脈疾患としては、閉塞性血栓性血管炎、末梢動脈閉塞症、レイノー病又はレイノー症候群が挙げられる。
「末梢動脈疾患」とは、動脈硬化、血栓形成等の原因により動脈が狭窄・閉塞し、末梢、特に下肢が阻血状態に陥り、冷感、間歇性跛行、疼痛、重症下肢虚血(下肢の潰瘍・壊死)などの症状を呈する疾患である。末梢動脈疾患の診断と治療のガイドラインについて、下記文献を参照することができる。
・Eur. J. Vasc. Endovasc. Surg., 2007, 33(1), S1
「間歇性跛行」のある態様としては、末梢動脈疾患に伴う間歇性跛行であり、別の態様としては末梢動脈閉塞症に伴う間歇性跛行である。
「重症下肢虚血」のある態様としては、末梢動脈疾患に伴う重症下肢虚血であり、別の態様としては末梢動脈閉塞症に伴う重症下肢虚血である。
また、「sGCが関与する心血管疾患」の別の態様としては高血圧症又は肺高血圧症である。
上記の「高血圧症」のある態様としては、本態性高血圧症、血圧日内変動異常、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症、原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色脂肪腫、又は内分泌疾患に伴う高血圧症である。
上記「肺高血圧症」のある態様としては、肺動脈性肺高血圧症、心疾患に伴う肺高血圧症、慢性閉塞性肺疾患若しくは間質性肺疾患等肺疾患に伴う肺高血圧症、慢性血栓性若しくは閉塞性疾患に伴う肺高血圧症である。
本発明医薬組成物の用途としては、閉塞性血栓性血管炎、末梢動脈閉塞症、間歇性跛行、重症下肢虚血、レイノー病、レイノー症候群、高血圧症又は肺高血圧症であり、別の態様としては末梢動脈疾患に伴う間歇性跛行又は重症下肢虚血であり、また別の態様としては末梢動脈疾患に伴う間歇性跛行であり、また別の態様としては末梢動脈疾患に伴う重症下肢虚血である。
「低級アルキル」とは、直鎖又は分枝状の、炭素数が1から6(以後、C1-6と略す)の飽和炭化水素から任意の水素原子を1個除いた一価基であり、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル等である。別の態様としては、C1-4アルキルであり、更に別の態様としては、メチル、エチル、n-プロピル又はイソプロピルである。
「炭素数3〜8のシクロアルキル」とは、3乃至8員の単環飽和炭化水素環基であり、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられ、ある態様としては、炭素数3〜6のシクロアルキルであり、別の態様としては、シクロプロピルである。
「ハロゲン」とは、F、Cl、Br、又はIであり、ある態様としてはF又はClであり、別の態様としてはFである。
「ハロゲノ低級アルキル」とは、1個以上のハロゲンで置換された、C1-6アルキルである。別の態様としては、1〜5個のハロゲンで置換された低級アルキルであり、さらに別の態様としては、トリフルオロメチルであり、またさらに別の態様としては、ジフルオロメチルである。
「酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子を1〜4個含有する5乃至6員ヘテロアリール」とは、具体的には、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、チエニル、フリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル及び1,3,4-オキサジアゾリル等である。別の態様としては、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル及び1,3,4-オキサジアゾリルである。更に別の態様としては、チアゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル及びテトラゾリルである。更に別の態様としては、テトラゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル及び1,3,4-チアジアゾリルである。また更に別の態様としては、テトラゾリルである。また更に別の態様としては、1,3,4-オキサジアゾリルである。また更に別の態様としては、1,3,4-チアジアゾリルである。
A1における、「1〜3個のFで置換されたフェニル」としては、例えば、2-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニル、2,3,6-トリフルオロフェニル等である。ある態様としては、2-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニルであり、別の態様としては、2,3-ジフルオロフェニル、更に別の態様としては、2,6-ジフルオロフェニルである。
本発明の式(I)の化合物又はその塩における、ある態様を以下に示す。
(1)A1が、シクロヘキシル、2-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニル又は3-フルオロピリジン-2-イルである化合物又はその塩。別の態様としては、A1が、シクロヘキシル又は2,6-ジフルオロフェニルである化合物又はその塩。更に別の態様としては、A1が2,6-ジフルオロフェニルである化合物又はその塩。
(2)Rが(i)、(ii)又は(iv)の何れかで示される基である化合物又はその塩。別の態様としては、Rが(i)、(iii)又は(iv)の何れかで示される基である化合物又はその塩。更に別の態様としては、Rが(i)又は(iv)で示される基である化合物又はその塩。また更に別の態様としては、Rが(iv)で示される基である化合物又はその塩。
(3)R1が、R0、OR0、ハロゲノ低級アルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。別の態様としては、R1が、メチル、エチル、メトキシ、シクロプロピル、ジフルオロメチル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。更に別の態様としては、R1が、メチル、ジフルオロメチル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル又はテトラゾリルである化合物又はその塩。また更に別の態様としては、R1が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルである化合物又はその塩。
(4)R2が、F、CH2OH、CONHMe又はCON(Me)2である化合物又はその塩。別の態様としては、R2が、F又はCH2OHである化合物又はその塩。更に別の態様としては、R2が、Fである化合物又はその塩。
(5)R3が、OH、OR0及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル、R0及びOR0から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル又はテトラゾリルである化合物又はその塩。別の態様としては、R3が、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、ジフルオロメチル、メトキシ、ヒドロキシエチル及びメトキシエチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル又はテトラゾリルである化合物又はその塩。更に別の態様としては、R3が、エチル又はジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルである化合物又はその塩。
(6)R4が、無置換若しくはD1群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;
D1群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換されたピリジル;又は
OH、NH2及びN(R0)2からなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、-O-(OHで置換された低級アルキル)、OR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、CN、ハロゲン及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換されたフェニルであり、ここで、
D1群が、OH、OR0及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、R0及び炭素数3〜6のシクロアルキルからなる群である化合物又はその塩。
別の態様としては、R4が、それぞれ無置換である、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;
メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル、メトキシエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル及びシクロプロピルメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は
CN、CH2OH、CONH2、F及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基で置換されたフェニルである化合物又はその塩。
更に別の態様としては、R4が、それぞれ無置換である、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は
メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル、メトキシエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル及びシクロプロピルメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は
1〜2個のFで置換されたフェニルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、メチル、エチル及びジフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、チアゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、メチル又はジフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基で置換された、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、メチルで置換された1,3,4-チアジアゾリルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、メチルで置換された1,3,4-オキサジアゾリルである化合物又はその塩。
また更に別の態様としては、R4が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルである化合物又はその塩。
(7)R5が、H又はメチルであり、Bが、ベンゼン環又はピリジン環である化合物又はその塩。
(8)R6が、無置換若しくは同一又は異なった1〜2個のR0でそれぞれ置換された、ピリジル又はチアゾリルである化合物又はその塩。別の態様としては、R6が、無置換若しくは1〜2個のメチルでそれぞれ置換された、ピリジル又はチアゾリルである化合物又はその塩。
(9)上記(1)〜(8)に記載の基のうち二以上の組み合わせである化合物又はその塩。
本発明には上記(9)に記載したような、上記(1)〜(8)に記載の態様のうち任意の二以上の組み合わせである化合物又はその塩が包含されるが、その具体例として以下の態様も挙げられる。
(10)A1が、シクロヘキシル、2-フルオロフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,6-ジフルオロフェニル又は3-フルオロピリジン-2-イルであり、
R1が、R0、OR0、ハロゲノ低級アルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルであり、
R2が、F、CH2OH、CONHMe又はCON(Me)2であり、
R3が、OH、OR0及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、炭素数3〜8のシクロアルキル、R0及びOR0からなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル又はテトラゾリルであり、
R4が、無置換若しくはD1群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリミジニル、ピラジニル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;
D1群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換されたピリジル;又は
OH、NH2及びN(R0)2からなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、-O-(OHで置換された低級アルキル)、OR0、CONH2、CONHR0、CON(R0)2、CN、ハロゲン及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群から選択される同一又は異なった1〜4個の置換基で置換されたフェニルであり、
D1群が、OH、OR0及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基で置換された低級アルキル、R0及び炭素数3〜6のシクロアルキルであり、
R5が、H又はメチルであり、
R6が、無置換若しくは同一又は異なった1〜2個のR0でそれぞれ置換された、ピリジル又はチアゾリルである、式(I)に記載の化合物又はその塩。
(11)R1が、メチル、エチル、メトキシ、シクロプロピル、ジフルオロメチル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルであり、
R2が、F又はCH2OHであり、
R3が、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、ジフルオロメチル、メトキシ、ヒドロキシエチル及びメトキシエチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜3個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル、ピラゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル又はテトラゾリルであり、
R4が、それぞれ無置換である、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;
メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル、メトキシエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル及びシクロプロピルメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は
CN、CH2OH、CONH2、F及び(無置換若しくは低級アルキルで置換されたテトラゾリル)からなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基で置換されたフェニルであり、
R6が、無置換若しくは1〜2個のメチルでそれぞれ置換された、ピリジル又はチアゾリルである、(10)に記載の化合物又はその塩。
(12)Rが式(iv)で示される基であり、
R4が、それぞれ無置換である、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は、
メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル、メトキシエチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、シクロプロピル及びシクロプロピルメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである、(11)に記載の化合物又はその塩。
(13)A1が、2,6-ジフルオロフェニルであり、
Rが、式(i)、(iii)又は(iv)の何れかで示される基であり、
R1が、メチル、ジフルオロメチル及びハロゲンからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、ピリジル、チアゾリル又はテトラゾリルであり、
R3が、エチル又はジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルであり、
R4が、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、テトラゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリル;又は
1〜2個のFで置換されたフェニルである、(11)に記載の化合物又はその塩。
(14)A1が、2,6-ジフルオロフェニルであり、
Rが、式(i)、(ii)又は(iv)の何れかで示される基であり、
R1が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルであり、
R2が、Fであり、
R4が、メチル、エチル及びジフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、チアゾリル、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである、(11)に記載の化合物又はその塩。
(15)A1が、2,6-ジフルオロフェニルであり、
Rが、式(i)又は(iv)の何れかで示される基であり、
R1が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルであり、
R4が、メチル又はジフルオロメチルからなる群から選択される同一又は異なった1〜2個の置換基でそれぞれ置換された、テトラゾリル、1,3,4-チアジアゾリル又は1,3,4-オキサジアゾリルである、(11)に記載の化合物又はその塩。
(16)Rが、式(i)で示される基であり、
R1が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルである、(15)に記載の化合物又はその塩。
(17)Rが、式(iv)で示される基であり、
R4が、メチルで置換された1,3,4-チアジアゾリルである、(15)に記載の化合物又はその塩。
(18)Rが、式(iv)で示される基であり、
R4が、メチルで置換された1,3,4-オキサジアゾリルである、(15)に記載の化合物又はその塩。
(19)Rが、式(iv)で示される基であり、
R4が、ジフルオロメチルで置換されたテトラゾリルである、(15)に記載の化合物又はその塩。
式(I)の化合物には、置換基の種類によって、互変異性体や幾何異性体が存在しうる。本明細書中、式(I)の化合物が異性体の一形態のみで記載されることがあるが、本発明は、それ以外の異性体も包含し、異性体の分離されたもの、あるいはそれらの混合物も包含する。
また、式(I)の化合物は、不斉炭素を有するものがあり、当該不斉炭素に基づく光学異性体が存在する。他にも置換基の種類によっては不斉炭素原子や軸不斉を有する場合があり、これに基づく光学異性体が存在しうる。本発明は、式(I)の化合物の各光学異性体を分離したもの、あるいはラセミ体を含むそれらの任意の比率の混合物も包含する。ここに、ラセミ体とは光学活性体及びそのエナンチオマー(鏡像異性体)の1:1の混合物であり、光学不活性の化合物を意味する。尚、本文中、化学名の先頭に「rac-」が付与してある化合物は、ラセミ体であることを示す。
本発明の異なる態様を以下に示す。
ある態様としては、下記群から選択される化合物又はそれらの塩が挙げられる。
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2S)-1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{1-ヒドロキシ-2-[5-(トリフルオロメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]プロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、及び
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2R)-1-ヒドロキシ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド。
別の態様としては、下記群から選択される化合物又はそれらの塩が挙げられる。
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(2-エチル-2H-テトラゾール-5-イル)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、及び
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(4-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド。
更に別の態様としては、下記群から選択される化合物又はそれらの塩が挙げられる。
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2S)-1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド、及び
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2S)-1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド。
更に、本発明は、式(I)の化合物の製薬学的に許容されるプロドラッグも包含する。製薬学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下で、アミノ基、水酸基、カルボキシル基等に変換されうる基を有する化合物である。プロドラッグを形成する基としては、例えば、Prog. Med., 5, 2157-2161 (1985)や、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻 分子設計163-198に記載の基が挙げられる。
また、式(I)の化合物の塩とは、式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩であり、置換基の種類によって、酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合がある。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リシン、オルニチン等の有機塩基との塩、アセチルロイシン等の各種アミノ酸及びアミノ酸誘導体との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。
更に、本発明は、式(I)の化合物及びその塩の各種の水和物や溶媒和物、共結晶及び結晶多形の物質も包含する。また、本発明は、種々の放射性又は非放射性同位体でラベルされた化合物も包含する。
(製造法)
式(I)の化合物及びその塩は、その基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴を利用し、種々の公知の合成法を適用して製造することができる。その際、官能基の種類によっては、当該官能基を原料乃至中間体の段階で適当な保護基(容易に当該官能基に転化可能な基)に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。このような官能基としては例えば、ウッツ(P. G. M. Wuts)及びグリーン(T. W. Greene)著、「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis (第4版、2006年)」に記載の保護基等を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜選択して用いればよい。このような方法では、当該保護基を導入して反応を行ったあと、必要に応じて保護基を除去することにより、所望の化合物を得ることができる。
また、式(I)の化合物のプロドラッグは、上記保護基と同様、原料から中間体へ至る段階で特定の基を導入、あるいは得られた式(I)の化合物を用いてさらに反応を行うことで製造できる。反応は通常のエステル化、アミド化、脱水等、当業者により公知の方法を適用することにより行うことができる。
以下、式(I)の化合物の代表的な製造法を説明する。各製法は、当該説明に付した参考文献を参照して行うこともできる。なお、本発明の製造法は以下に示した例には限定されない。
(一般製法)
(第1製法)
Figure 0006056872
式(I)の化合物は、カルボン酸化合物(II)とアミン化合物(III)との反応により製造することができる。なお、本製法において、化合物(II)及び(III)は所望により官能基が保護基で保護されていてもよく、反応後に脱保護反応、及び/又は当業者に公知の基の修飾反応に付して、式(I)の化合物を製造してもよい。
本製法では、式(II)の化合物と式(III)の化合物とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、縮合剤の存在下、反応に不活性な溶媒中、冷却下から加熱下、好ましくは-20℃〜60℃において、通常0.1時間〜5日間攪拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ベンゼン、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン若しくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル、アセトニトリル又は水、及びこれらの混合物が挙げられる。縮合剤の例としては、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(WSC)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,1’-カルボニルジイミダゾール(CDI)、ジフェニルリン酸アジド(DPPA)、オキシ塩化リンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。添加剤(例えば1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)(HOBt)を用いることが反応に好ましい場合がある。トリエチルアミン(TEA)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、4-ジメチルアミノピリジン若しくはN-メチルモルホリン(NMM)等の有機塩基、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム若しくは水酸化カリウム等の無機塩基の存在下で反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
また、式(II)の化合物を反応性誘導体へ変換した後に式(III)の化合物と反応させる方法も用いることができる。式(II)の化合物の反応性誘導体の例としては、オキシ塩化リン、塩化チオニル、塩化オキサリル等のハロゲン化剤と反応して得られる酸ハロゲン化物、クロロギ酸イソブチル等と反応して得られる混合酸無水物、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール等と縮合して得られる活性エステル等が挙げられる。これらの反応性誘導体と式(III)の化合物との反応は、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類等の反応に不活性な溶媒中、冷却下〜加熱下、好ましくは、-20℃〜60℃で行うことができる。本反応の参考文献としては、例えば、以下を参照することができる。
・S. R. Sandler及びW. Karo著、「Organic Functional Group Preparations」、第2版、第1巻、Academic Press Inc.、1991年
・日本化学会編「実験化学講座(第5版)」16巻(2005年)(丸善)
また、本製法で製造した式(I)の化合物を原料とし、公知又は当業者に自明な官能基の修飾反応に付すことにより、更なる式(I)の化合物を製造することができる。
(第2製法)
Figure 0006056872
(式中、Lは脱離基を示し、例えばハロゲンである。)
また、式(I)の化合物は、式(IV)の化合物、及び式(Va)の化合物或いは式(Vb)の化合物との反応により製造することができる。
式(Va)の化合物を用いる場合、試薬として公知のアゾジカルボン酸エステル類又はアゾジカルボン酸アミド類を公知のホスフィン類とともに用いる方法、或いは(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(角田試薬)等を用いる方法といった、いわゆる光延反応又はその変法を用いることができ、これらは当業者によく知られた反応である。
本反応では、式(IV)の化合物と式(Va)の化合物を等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、冷却下から加熱還流下、好ましくは0℃から150℃において、通常0.1時間〜5日間攪拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、芳香族炭化水素類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセトニトリル及びこれらの混合物が挙げられる。
本反応の参考文献としては、例えば以下を参照することができる。
・Mitsunobu, O.; Synthesis (1981), 1
・Tsunoda, T. et al., Tetrahedron Letters (1995) 36, 2529, ibid, (1996) 37, 2463
一方で、式(Vb)の化合物を用いる製法では、式(IV)の化合物と式(Vb)の化合物とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、塩基の存在下、反応に不活性な溶媒中、冷却下から加熱還流下、好ましくは0℃から80℃において、通常0.1時間〜5日間攪拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、芳香族炭化水素類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、DMF、DMSO、酢酸エチル、アセトニトリル及びこれらの混合物が挙げられる。塩基の例には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、n-ブチルリチウム等の有機塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、カリウムtert-ブトキシド等の無機塩基が含まれる。塩化テトラ-n-ブチルアンモニウム等の相間移動触媒の存在下で反応を行うことが有利な場合がある。
本反応の参考文献としては、例えば以下を参照することができる。
・S. R. Sandler及びW. Karo著、「Organic Functional Group Preparations」、第2版、第1巻、Academic Press Inc.、1991年
・日本化学会編「実験化学講座(第5版)」14巻(2005年)(丸善)
上記製造法における原料化合物は、例えば、下記の方法、後述の製造例に記載の方法、公知の方法、或いはそれらの変法を用いて製造することができる。
(原料合成1)
Figure 0006056872
(式中、R'は低級アルキル等であり、例えばメチル又はエチルである)
原料である式(II)の化合物は、式(VI)の化合物と式(VII)の化合物の反応により式(VIII)の化合物を製造し、次いで加水分解を行なうことにより製造することができる。
式(VIII)の化合物を製造する反応は、式(VI)の化合物と式(VII)の化合物とを等量若しくは一方を過剰量用い、これらの混合物を、反応に不活性な溶媒中、室温から加熱下、好ましくは60℃〜150℃において、通常0.1時間〜5日間攪拌する。ここで用いられる溶媒の例としては、特に限定はされないが、ベンゼン、トルエン若しくはキシレン等の芳香族炭化水素類、1,2-ジクロロエタン若しくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、アセトニトリル又は水、及びこれらの混合物が挙げられる。また、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、ピリジン、2,6-ルジチン若しくはN-メチルモルホリン(NMM)等の有機塩基、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム若しくは水酸化カリウム等の無機塩基の存在下で反応を行うことが、反応を円滑に進行させる上で有利な場合がある。
式(VIII)の化合物から式(II)の化合物を製造する加水分解反応は公知又は当業者に自明な方法によって行うことができる。
(原料合成2)
Figure 0006056872
(式中、Pは保護基であり、例えばベンジルである)
原料化合物(IV)は、化合物(IX)及び化合物(III)の反応によって化合物(X)を製造し、次いで脱保護を行うことにより製造することができる。化合物(IX)及び化合物(III)の反応は前述の第1製法と同様にして行うことができる。また、脱保護は公知又は当業者に自明な方法によって行うことができる。
式(I)の化合物は、遊離化合物、その塩、水和物、溶媒和物、或いは結晶多形の物質として単離され、精製される。式(I)の化合物の塩は、常法により製造することができる。
単離、精製は、抽出、分別結晶化、分画クロマトグラフィー等、通常の化学操作を適用して行われる。
式(I)の化合物は置換基の種類によっては不斉炭素に基づく光学異性体を有する場合がある。本発明の各種の異性体は、適当な原料化合物を選択することにより製造でき、或いは異性体間の物理化学的性質の差を利用して分離することができる。例えば、光学異性体はラセミ体の一般的な光学分割法(例えば、光学活性な塩基又は酸とのジアステレオマー塩に導く分別結晶化やキラルカラム等を用いたクロマトグラフィー等)により得られ、また、適当な光学活性な原料化合物から製造することもできる。
(試験例)
式(I)の化合物の薬理活性は、以下の試験により確認した。
なお、便宜上、濃度mol/lをMとして表す。例えば、1M水酸化ナトリウム水溶液は1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液であることを意味する。
試験例1:sGC活性化試験
sGCの活性を、精製ヒトsGCにより産生されるcGMP量を測定することにより評価した。
sGCα1遺伝子(NCBI accession No. BC028384.2)及びsGCβ1遺伝子(NCBI accession No. BC047620.1)を用いて、N末端FLAGタグ融合sGCα1、及びsGCβ1発現バキュロウイルスを作製した。これらのウイルスを昆虫細胞Sf9(カタログ番号11496-015、 ギブコ社)に感染させて蛋白質を発現させた。昆虫細胞のセルライゼートから、N末端FLAGタグ融合sGCα1とsGCβ1のヘテロダイマーをM2アフィニティーゲル(シグマ社)を用いて精製し、ヒトsGCを得た。
実施例化合物をDMSOに溶解し、超純水で20倍に希釈した。希釈された実施例化合物溶液(最大100μM)2 μl、基質溶液[0.5μM トリエタノールアミン緩衝液、 0.03μM ジチオスレイトール、 0.01μM GTP、 0.04μM 塩化マグネシウム、 0.03μM ニトロプルシドナトリウム]2 μl及びヒト酵素懸濁液6 μlを384ウェルプレート(Greiner bio-one社製)に添加し、室温で1時間インキュベーションした。cGMP量の測定は、HTRF試薬(シスビオ社)を用いて行った。
実施例化合物のsGC活性化作用は、製造例200に示す化合物である8-(シクロヘキシルメトキシ)-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 塩酸塩(最大100μM)を添加した時の最大活性を100%に設定し、その50%活性を与える実施例化合物濃度(EC50)として算出した。なお、8-(シクロヘキシルメトキシ)-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 塩酸塩添加時のsGCの最大活性は、化合物非添加時のsGC活性に比べて10倍以上であり、良好なsGC活性化作用を有することが認められている。また、公知のsGC活性化剤YC-1(lificiguat、 [5-(1-ベンジル-1H-インダゾール-3-イル)-2-フリル]メタノール)添加時の最大活性は、8-(シクロヘキシルメトキシ)-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 塩酸塩を添加した時の最大活性の52%であり、YC-1のEC50値は、50 μMであった。本発明の式(I)の化合物である幾つかの実施例化合物の試験結果を以下に示す。なお、表中、Ex.は実施例番号を示す。
Figure 0006056872
Figure 0006056872
試験例2:in vivo血流増加作用
ペントバルビタール麻酔ラットにおける後肢血流増加作用は、以下の試験方法により確認した。
Wistar系雄性ラット11―14週齢(日本エスエルシー株式会社)を用いた。実施例化合物にN,N-ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール 400、ツイーン80、0.5%メチルセルロース水溶液、0.5M炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1M塩酸を化合物に応じて適宜加え溶解して投与液を調製した。調製した投与液を経口投与し、その2時間後、ペントバルビタール 60 mg/kgを腹腔内投与し麻酔を施した後、後肢血流増加作用の評価を行った。後肢血流はレーザー血流画像化装置(PIM II、 インテグラル社)を用いて測定した。溶媒投与群の平均血流量を100%として、化合物投与により血流量が130%以上あった場合に有効性を示したと判断した。
本発明の、実施例2、7a、8、31、40、52、54、67、69、76及び107aの化合物は、3 mg/kgの用量で血流増加作用を示した。また、実施例1、11、18、19、36、37、38、39、70、72、81、83及び118の化合物は、1 mg/kgの用量で血流増加作用を示した。さらに、実施例9、35、41、77、91、96及び108aの化合物は、0.3 mg/kgの用量で血流増加作用を示した。またさらに、実施例6及び117の化合物は0.1mg/kgの用量で血流増加作用を示し、実施例114の化合物は、0.03 mg/kgの用量で血流増加作用を示した。
試験例3:in vivoにおける降圧作用の測定
動物はWistar系雄性ラット13―18週齢(日本エスエルシー株式会社)を用いた。薬物投与3日前にペントバルビタール60 mg/kg の腹腔内投与により麻酔を施した後、総頚動脈よりヘパリン生理食塩水(200 U/mL、味の素ファルマ株式会社)を充填したカニューレ(PE-50、日本ベクトンディッキンソン株式会社)を挿入、留置した。カニューレ他端は皮下を通して、頚背部に露出した。回復期間後、留置カニューレを圧トランスデューサー(ライフキットDTS DX-100、日本光電株式会社)に接続し、アンプ(AP-641G、日本光電株式会社)、PowerLab(ML870 PowerLab8/30、エー・ディー・インスツルメンツ・ジャパン)を介して、血圧波形を記録した。心拍数は心拍計(AT-601G、日本光電)を用いて算出した。血圧の安定後,薬物を単回経口投与し、血圧および心拍数を経時的に測定した。被験化合物はN,N-ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール 400、ツイーン80、0.5%メチルセルロース水溶液、0.5M炭酸水素ナトリウム水溶液、0.1M塩酸を化合物に応じて適宜加え溶解して投与した。
評価結果を以下に示す。なお、表中投与用量は、経口投与時の投与用量を示し、例えば、3の場合は3 mg/kgであることを意味する。また、血圧低下は平均血圧の投与前値からの最大変化値を示し、例えば、-63は63 mmHgの低下を示す。
Figure 0006056872
上記試験例1の結果より、本発明化合物のsGC活性化作用が確認された。また、いくつかの化合物について血流増加作用を確認したところ、試験例2に示すような増加作用を示した。血流改善作用が末梢動脈疾患の治療に有効であることから、式(I)の化合物は、sGCが関与する心血管疾患、特に末梢動脈疾患並びにこれに伴う間歇性跛行及び重症下肢虚血の治療等に使用できることが期待される。
また、いくつかの化合物について降圧作用を確認したところ、上記試験例3に示すように、本発明の複数の実施例化合物が降圧作用を有することが確認された。したがって、式(I)の化合物は、高血圧症の治療等に使用できることが期待される。
式(I)の化合物又はその塩の1種又は2種以上を有効成分として含有する医薬組成物は、当分野において通常用いられている賦形剤、即ち、薬剤用賦形剤や薬剤用担体等を用いて、通常使用されている方法によって調製することができる。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、1種又は2種以上の有効成分を、少なくとも1種の不活性な賦形剤と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えば滑沢剤や崩壊剤、安定化剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤又はエリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水又はエタノールを含む。当該液体組成物は不活性な希釈剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤は、無菌の水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤又は乳濁剤を含有する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水又は生理食塩液が含まれる。非水溶性の溶剤としては、例えばエタノールのようなアルコール類がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、又は溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解又は懸濁して使用することもできる。
外用剤としては、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等を包含する。一般に用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有する。
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体又は半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば公知の賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。投与は、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、もしくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有カプセルを利用することができる。あるいは、適当な駆出剤、例えば、クロロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルカン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
通常経口投与の場合、1日の投与量は、体重当たり約0.001〜100 mg/kg、好ましくは0.1〜30 mg/kg、更に好ましくは0.1〜10 mg/kgが適当であり、これを1回であるいは2〜4回に分けて投与する。静脈内投与される場合は、1日の投与量は、体重当たり約0.0001〜10 mg/kgが適当で、1日1回〜複数回に分けて投与する。また、経粘膜剤としては、体重当たり約0.001〜100 mg/kgを1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
投与経路、剤形、投与部位、賦形剤や添加剤の種類によって異なるが、本発明の医薬組成物は0.01〜100重量%、ある態様としては0.01〜50重量%の有効成分である1種又はそれ以上の式(I)の化合物又はその塩を含有する。
式(I)の化合物は、前述の式(I)の化合物が有効性を示すと考えられる疾患の種々の治療剤又は予防剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
以下、実施例に基づき、式(I)の化合物の製造法をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、下記実施例に記載の化合物に限定にされるものではない。また、原料化合物の製法を製造例に示す。式(I)の化合物は、以下に示される実施例記載の製法の他、これらの製造法の組み合わせ、あるいは当業者に自明である方法を用いて製造される。
実施例、製造例及び後記表中において、以下の略号を用いることがある。
PEx:製造例番号、Ex:実施例番号、No.:化合物番号、Str:構造式、DATA:物理化学的データ(ESI+: ESI-MS[M+H]+又はESI-MS[M]+;ESI-:ESI-MS[M-H]-;CI+:CI-MS[M+H]+; EI:EI[M]+; APCI/ESI+:APCI/ESI-MS[M+H]+又はAPCI/ESI-MS[M]+(APCI/ESIはAPCIとESIの同時測定を意味する); NMR: 1H-NMRにおけるピークのδ(ppm)、特に記載がない限りは400 MHz)、Me:メチル、Et:エチル、tBu:tert-ブチル、cPr:シクロプロピル、iPr:イソプロピル、cHex:シクロへキシル、Ph:フェニル、Bn:ベンジル、Ac:アセチル、Boc:tert-ブトキシカルボニル、Z:ベンジルオキシカルボニル、TMS:トリメチルシリル、TBS:tert-ブチルジメチルシリル、TBDPS:tert-ブチルジフェニルシリル、Syn:製造方法(Syn欄の番号は、当該化合物が、その番号を製造例化合物番号又は実施例化合物番号として有する化合物と同様の方法により、対応する原料を用いて製造したことを示す。例えばSyn欄がEx2である化合物は実施例2の化合物と同様の方法で製造し、Syn欄がPEx2である化合物は製造例2の化合物と同様の方法で製造し、Syn欄がPEx1,PEx16である化合物は製造例1の化合物と同様の製造方法に次いで、製造例16の化合物と同様の製造方法により製造したことを意味する)、(rac):化合物がラセミ体であることを示す。
また、1つの実施例化合物又は製造例化合物について2つの構造式で示される化合物を併記している場合において、構造式に加えてandと記載しているものは、それらの構造式で示される化合物の混合物として得られたことを示し、構造式に加えてorと記載しているものは、それらの構造式で示される化合物のうちいずれか一方が得られたことを示す。また、後記実施例107a及び107bは、それぞれ2つの構造式のいずれかのうち1の構造であることを示す。同様に、後記実施例108a及び108bはそれぞれ2つの構造式のいずれかのうち1の構造であることを示す。さらに、構造式中で二重結合が交差している化合物は、その二重結合のE体及びZ体の混合物であることを示す。さらに、構造式中のHClは、その化合物が塩酸塩であることを示し、構造式中のTFAは、その化合物がトリフルオロ酢酸塩であることを示し、構造式中のPhSO3Hは、その化合物はベンゼンスルホン酸塩であることを示し、構造式中のHBrは、その化合物が臭化水素酸塩であることを示す。
さらに、本明細書の本文中において、不斉点を有する化合物について当該不斉点に結合する置換基の立体配置に関して何も説明表記がない場合は、当該置換基の立体配置については言及していないことを意味するが、後記の化合物表の構造式においては、不斉点に結合する置換基が平面構造で描かれ、かつ当該置換基の立体配置に関して何も説明表記がない場合は、当該化合物はラセミ体であることを意味する。
光学異性体の分取および分析については、Waters社製超臨界流体クロマトグラフィー装置を用い、以下の条件で行う場合があり、下記表中Rtは化合物の保持時間を示す。
(分取条件A)カラム: ダイセル社 CHIRALPAK IA, 5μm, 10 mm x 250mm; 移動相: 二酸化炭素 65%/メタノール 35%; 流速: 10 ml/min; 圧力: 100bar; 検出波長: 220-300 nm; 温度: 40℃; Inject Volume; 50 μl; サンプル濃度 10 mg/ml(メタノール:アセトニトリル=3:2)
(分析条件A、以下AC-Aとする)カラム : ダイセル社 CHIRALPAK IA, 5μm, 4.6 mm x 250mm; 移動相: 二酸化炭素 65%/メタノール 35%; 流速: 3 ml/min; 圧力: 100 bar; 検出波長: 220-300 nm; 温度:40℃
(分取条件B)カラム: ダイセル社 CHIRALCEL OD-H, 5 μm, 10 mm x 250mm; 移動相: 二酸化炭素 75%/メタノール 25%; 流速: 15 ml/min; 圧力: 100 bar; 検出波長: 220-300 nm; 温度: 40℃; Inject Volume; 170 μl; サンプル濃度 10 mg/ml(メタノール:アセトニトリル=3:2)
(分析条件B、以下AC-Bとする)カラム: ダイセル社 CHIRALCEL OD-H, 5 μm, 4.6 mm x 250mm; 移動相: 二酸化炭素 70%/メタノール 30%; 流速: 3 ml/min; 圧力: 100 bar; 検出波長: 220-300 nm; 温度: 40℃
比旋光度[α]Dは、堀場製作所製 SEPA-300を用い、溶媒 : メタノール、光路長 : 50 mmの条件で測定した。後記表における、濃度cの単位はg / 100 mlである。
また、粉末X線回折は,RINT-TTRIIを用い,管球:Cu,管電流:300 mA,管電圧:50 kV,サンプリング幅:0.020°,走査速度:4°/min,波長:1.54056Å,測定回折角範囲(2θ):2.5〜40°の条件で測定した。
なお、粉末X線回折スペクトルはデータの性質上、結晶の同一性認定においては、結晶格子間隔や全体的なパターンが重要であり、回折角及び回折強度は結晶成長の方向、粒子の大きさ、測定条件によって多少変わりうるものであるから、厳密に解されるべきではない。
また、製造例61〜78、81〜199、201〜213、215〜262、268〜287、290及び308〜310の化合物は、後記製造例1〜60、79、80、200、214、263〜267、288及び289に記載の方法、並びに後記実施例1、3、及び6〜8と同様にして製造したため、後記表にのみ記載する。
製造例1
エチル 8-ヒドロキシ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート 500 mg、2,3-ジフルオロベンジルブロミド 0.35 ml、炭酸カリウム 650 mg のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF) 8.6 ml懸濁液を60℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、水を加え生じた固体をろ取し、水で洗浄した。固体をジイソプロピルエーテルで洗浄し、エチル 8-[(2,3-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート 650 mg を得た。
製造例2
3-(シクロヘキシルメトキシ)ピリジン-2-アミン 5.8 g のトルエン100 ml溶液にエチル 2-クロロ-3-オキソブタノアート 4.3 ml 及びトリエチルアミン 4.3 mlを加え、加熱還流下終夜攪拌した。反応混合物にエチル 2-クロロ-3-オキソブタノアート 1 ml 及びトリエチルアミン 1 ml を加え、加熱還流下6.5時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた精製物に酢酸エチル及びヘキサンを加えて加熱攪拌後、氷冷下で攪拌した。生じた固体をろ取して、エチル 8-(シクロヘキシルメトキシ)-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート 4.0 g を得た。
製造例3
エチル 8-ヒドロキシ-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート 2 g、(3-フルオロピリジン-2-イル)メタノール 2 g、(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル 4 g、トルエン 40 mlの混合物を110℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、水を加え、析出した固体をろ取した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 8-[(3-フルオロピリジン-2-イル)メトキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキシラート 2.15 g を得た。
製造例4
エチル N-(ジフェニルメチレン)グリシナート 2.54 g のトルエン 15 ml 溶液に、4-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール 1.52 g、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0) 522 mg、リン酸三カリウム 6 g を加え、100℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、セライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル [(ジフェニルメチレン)アミノ](1-メチル-1H-ピラゾール4-イル)アセタート 328 mg を得た。
製造例5
tert-ブチル (2-ブロモベンジル)カルバマート 1.50 g、リン酸三カリウム 3.90 g、ジシクロヘキシル(2',6'-ジメトキシビフェニル-2-イル)ホスフィン 348 mg、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) 195 mg、(1Z)-プロパ-1-エン-1-イルボロン酸 905 mg 、1,4-ジオキサン 30 ml 及び水 7.5 ml の混合液を90℃で15 時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、セライトろ過した。ろ液を減圧下濃縮した後、反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル {2-[(1Z)-プロパ-1-エン-1-イル]ベンジル}カルバマート 1.36 g を得た。
製造例6
メチル 4-ブロモベンゾアート 2.0 g、ニトロエタン 1.3 ml、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0) 172 mg、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-2'-メチルビフェニル 232 mg、炭酸セシウム 3.33 g 及び1,2-ジメトキシエタン(DME) 44 ml の混合物を60℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル 4-(1-ニトロエチル)ベンゾアート 1.44 g を得た。
製造例7
エチル [(ジフェニルメチレン)アミノ](1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセタート 228 mgの1,4-ジオキサン 2.8 ml 溶液に、1M 塩酸 1.9 ml を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し、水層に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、エチル アミノ(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセタート 91 mg を得た。
製造例8
(R)-N-[(1S)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-1-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 184 mg のメタノール 2 ml 溶液に対し、4M 塩化水素 / 1,4-ジオキサン溶液 2 mlを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、1M 塩酸を加え、酢酸エチルで洗浄した。水層を減圧下濃縮し、(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)エタノール 塩酸塩 112 mg を得た。
製造例9
tert-ブチル {(1R)-2-(ベンジルオキシ)-1-[1-(2-シアノエチル)-1H-テトラゾール-5-イル]エチル}カルバマート 400 mg のジクロロメタン 10 ml 溶液に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン 0.9 mlを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を氷及び1M 塩酸の混合物に加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去することにより、tert-ブチル [(1R)-2-(ベンジルオキシ)-1-(2H-テトラゾール-5-イル)エチル]カルバマート 343 mg を得た。
製造例10
tert-ブチル [(1R)-2-(ベンジルオキシ)-1-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)エチル]カルバマート 166 mg、10%パラジウム-炭素(含水物) 40 mg、エタノール 8 ml の混合物を、4気圧の水素雰囲気下室温で18時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、tert-ブチル [(1R)-2-ヒドロキシ-1-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)エチル]カルバマート 106 mgを得た。
製造例11
tert-ブチル [(1R)-2-ヒドロキシ-1-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)エチル]カルバマート 106 mg のメタノール 3 ml 溶液に4M 塩化水素 / 1,4-ジオキサン溶液 1.5 mlを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、(2R)-2-アミノ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)エタノール 塩酸塩 78 mg を得た。
製造例12
N-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 2.19 g、メタノール22 mlの混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 5.0 mlを加え、50 ℃で24時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下濃縮し、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し1-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)フェニル]メタンアミン 1.52 g を得た。
製造例13
(S)-N-[(2S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 254 mgのテトラヒドロフラン(THF)6.9 ml 溶液に、4M 塩化水素 / 1,4-ジオキサン溶液 1.1 ml を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物にトリエチルアミン 0.62 ml を加えた後に、水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をろ別した。ろ液を減圧下濃縮し、(2S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)プロパン-2-アミン 185 mg を得た。
製造例14
tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 84 mg のジクロロメタン 1.5 ml 溶液にトリフルオロ酢酸 500 μl を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、メタノールを加え再度溶媒を留去し、2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 76 mg を得た。
製造例15
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 167 mg、ジクロロメタン 1.5 mlの混合物に、氷冷下で1-クロロ-N,N,2-トリメチルプロパ-1-エン-1-アミン 90 μl を加えた後、室温で30分間攪拌した。氷冷下でエチル 2-アミノ-2-(ピリミジン-5-イル)プロパノアート 93 mg のジクロロメタン 1.5 ml 溶液及びトリエチルアミン 0.15 ml を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 2-[({8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル}カルボニル)アミノ]-2-(ピリミジン-5-イル)プロパノアート 56 mg を得た。
製造例16
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 200 mg、ジクロロメタン 6 ml、DMF 1滴 の混合物に、氷冷下オキサリル クロリド 110 μl を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣に氷冷下THF 10 ml、ジイソプロピルエチルアミン 300 μl、1-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)フェニル]メタンアミン 170 mg のTHF 5 ml 溶液を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)ベンジル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 278 mg を得た。
製造例17
5-メチル-1,3-チアゾール 330 mg のTHF 3.4 ml溶液に対し、-78℃で2.69M n-ブチルリチウム / ヘキサン溶液 1.2 ml を加え、45分間攪拌した。反応混合物に(R)-N-[(1E)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド 509 mgのトルエン 3.4 ml 溶液を滴下し、0℃に昇温して2時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、低極性化合物 (R)-N-[(1S)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-1-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 584 mg 及び、高極性化合物 (R)-N-[(1R)-2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-1-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)エチル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 130 mg をそれぞれ得た。
この製造例化合物及びこの製造例を参照して合成した化合物の絶対立体配置は、文献J. Org. Chem., (2001) 66, 8772-8778 に従い1H-NMRの化学シフト値、薄層クロマトグラフィーのRf値、反応の主生成物/副生成物収量の情報から推定した。
製造例18
(S)-N-[(2E)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 398 mgのトルエン 5.4 ml 溶液に、-78℃で2.0M トリメチルアルミニウム / トルエン溶液 0.77 ml を加え、30分間撹拌した。この反応混合物に-78℃で1M フェニルリチウム / シクロヘキサン-ジエチルエーテル溶液 2 ml を加え、1時間攪拌後、0℃まで昇温し1時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、高極性化合物 (S)-N-[(2R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-フェニルプロパン-2-イル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 191 mg 及び低極性化合物 (S)-N-[(2S)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-フェニルプロパン-2-イル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 88 mg を得た。絶対立体配置は文献J. Org. Chem., (2001) 66, 8772-8778 記載の光学異性体との1H-NMRの比較により決定した。
また、この製造例を参照して合成した化合物の絶対立体配置は、上記文献を参考に1H-NMRの化学シフト値、薄層クロマトグラフィーのRf値、反応の主生成物/副生成物収量の情報から推定した。
製造例19
(S)-N-[(2R)-2-(3-ブロモフェニル)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 403 mg のTHF 4 ml 溶液に対し、-78℃で1.63 M n-ブチルリチウム / ヘキサン溶液 1.4 ml を加え、30分間攪拌した後、クロロギ酸メチル 283 μlを滴下し、1時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル 3-[(6R,8S)-2,2,3,3,6,9,9-ヘプタメチル-8-オキソ-4-オキサ-8λ4-チア-7-アザ-3-シラデカン-6-イル]ベンゾアート 280 mg を得た。
製造例20
2-メチル-1,3-チアゾール 1.5 g のTHF 20 ml 溶液に対し、-78℃で2.76M n-ブチルリチウム / ヘキサン溶液 5.5 ml を加え、30分間攪拌した。その反応混合物にエチル 2-オキソプロパノアート 2 mlのTHF 10 ml 溶液を滴下し、-78℃で1時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製しエチル 2-ヒドロキシ-2-(2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)プロパノアート 1.05 g を得た。
製造例21
2-ブロモ-4-メチルピリジン 2.01 g のTHF 10 ml 溶液に、-78℃で2.69M n-ブチルリチウム / ヘキサン溶液 4.3 ml を加え、30分間攪拌した。その反応混合物に2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-オン 1 g のTHF 5 ml 溶液を滴下し、-78℃で2時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2,2-ジメチル-5-(4-メチルピリジン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-オール 700 mg を得た。
製造例22
1-フェニルシクロペンタ-3-エン-1-アミン 226 mg のジクロロメタン 10 ml 溶液に対し、トリエチルアミン 0.4 ml 及びジ-tert-ブチル ジカルボナート 620 mg を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル (1-フェニルシクロペンタ-3-エン-1-イル)カルバマート 52 mg を得た。
製造例23
1,3-チアゾール-5-イルメタノール 2.12 g のジクロロメタン 48 ml 溶液に、0℃でtert-ブチル(クロロ)ジフェニルシラン 5.2 ml 及びイミダゾール 2.5 g を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物に水を加え、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、5-({[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}メチル)-1,3-チアゾール 6.47 g を得た。
製造例24
エチル 2,2-ジメチル-5-ニトロ-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 5.0 g の 酢酸 50 ml 溶液に室温下、亜鉛粉末 7 g を4回に分けて加え、45℃で4時間攪拌した。反応混合物の不溶物をろ別し、クロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した。これにクロロホルム 100 ml を加えた混合物に、0℃で炭酸水素ナトリウム 2.7 g 及びクロロギ酸ベンジル 3.7 ml を加え、室温で2時間攪拌した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 5-{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 6.6 g を得た。
製造例25
ナトリウム 2,2-ジメチル-5-(5-メチルピリジン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 1.18 g、1,4-ジオキサン 12 ml、水 2.4 mlの混合物に、氷冷下炭酸水素ナトリウム 730 mg、クロロギ酸イソブチル 0.85 ml を加え、1時間攪拌した。1,4-ジオキサン 12 ml、水 2.4 ml を追加し、室温に昇温して1時間攪拌した。反応混合物を再度氷冷し、炭酸水素ナトリウム 730 mg、クロロギ酸イソブチル 0.85 mlを加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に氷冷下アジ化ナトリウム 2.82 g の水 9.6 ml 溶液を加え、その温度で10分間、室温で30分間攪拌した。反応混合物に氷冷下、水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣にトルエン 12 ml を加え、100℃で20分間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、ベンジルアルコール 2.3 ml を加え、再び100℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ベンジル [2,2-ジメチル-5-(5-メチルピリジン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル]カルバマート 1.19 g を得た。
製造例26
ナトリウム 5-(5-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 398 mg、1,4-ジオキサン 7.7 ml、水 1.6 ml の混合物に、氷冷下炭酸水素ナトリウム 462 mg、クロロギ酸イソブチル 0.54 ml を加え、2時間攪拌した。反応混合物に氷冷下アジ化ナトリウム 893 mg の水 3.4 ml 溶液を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に氷冷下、水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣にトルエン 3.4 ml を加え、100℃で1時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、2-(トリメチルシリル)エタノール 1 ml を加え、再び100℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2-(トリメチルシリル)エチル [5-(5-クロロピリジン-2-イル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル]カルバマート 156 mg を得た。
製造例27
水素化リチウムアルミニウム 4 mg、THF 0.2 mlの混合物に0℃でエチル 2-アミノ-2-(ピリミジン-2-イル)プロパノアート 20 mg のTHF 0.2 ml 溶液を滴下し、同温で7時間攪拌した。水素化リチウムアルミニウム2.5 mg を加え、0℃で1時間攪拌した。0℃で水 32 μl 、15%水酸化ナトリウム水溶液32 μl、水 96 μlを順次加えた。反応混合物の不溶物をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2-アミノ-2-(ピリミジン-2-イル)プロパン-1-オール 7 mg を得た。
製造例28
5-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチル-5-ニトロ-1,3-ジオキサン 490 mg の酢酸 7.4 ml 溶液に、亜鉛粉末 628 mg を加え、室温で2時間攪拌した。不溶物をろ別し、クロロホルムで洗浄後、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣に1M 水酸化ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、5-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-アミン 325 mg を得た。
製造例29
エチル 2-アジド-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアート 250 mg、パラジウム-炭素-エチレンジアミン錯体 50 mg、エタノール 2.5 ml の混合物を、1気圧の水素雰囲気下、16時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、減圧下ろ液を濃縮した。得られた残渣にエタノール 2.5 ml、パラジウム-炭素-エチレンジアミン錯体 50 mg を加え、1気圧の水素雰囲気下、4時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 2-アミノ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアート 95 mg を得た。
製造例30
アルゴン雰囲気下、メチル 3-(2,2-ジメチル-5-ニトロ-1,3-ジオキサン-5-イル)ベンゾアート 2.18 g のエタノール 26 ml及びTHF 7 ml 溶液に、ラネーニッケル(Aldrich社製、1.2 ml 懸濁液を水とエタノールで洗浄した)のエタノール 5 ml 懸濁液を加え、4気圧の水素雰囲気下、室温で7時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、減圧下ろ液を濃縮した。得られた残渣のエタノール 26 ml及びTHF 7 ml 溶液に、アルゴン雰囲気下、ラネーニッケル (Aldrich社製、1.2 ml 懸濁液を水とエタノールで洗浄した)のエタノール 5 ml 懸濁液を加え、4気圧の水素雰囲気下、室温で16時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、メチル 3-(5-アミノ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)ベンゾアート 2.09 g を得た。
製造例31
エチル [(ジフェニルメチレン)アミノ](ピリミジン-5-イル)アセタート 456 mg のDMF 4.5 ml 溶液に、氷冷下、水素化ナトリウム(55%ミネラルオイル含有物) 69 mg を加え、30分間攪拌した。反応混合物にヨウ化メチル 0.1 ml を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 2-[(ジフェニルメチレン)アミノ]-2-(ピリミジン-5-イル)プロパノアート 224 mg を得た。
製造例32
メチル 4-(1-ニトロエチル)ベンゾアート 1.44 g、DMF 29 ml の混合物に、パラホルムアルデヒド 612 mg、ナトリウムメトキシド 150 mg を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル 4-(1-ヒドロキシ-2-ニトロプロパン-2-イル)ベンゾアート 730 mg を得た。
製造例33
メチル (5-メチルピリジン-2-イル)アセタート 575 mg、DMF 11.5 ml の混合物に氷冷下パラホルムアルデヒド 314 mg、ナトリウムメトキシド 38 mg を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を氷冷し、酢酸 50 μl を加え、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル 3-ヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)-2-(5-メチルピリジン-2-イル)プロパノアート 462 mg を得た。
製造例34
アルゴン雰囲気下、ドライアイス-アセトン浴で冷却したエチル (1-メチル-1H-ピラゾール4-イル)(オキソ)アセタート 500 mg のTHF 7.5 ml 溶液に3.0 Mメチルマグネシウムブロミド / ジエチルエーテル溶液 1.56 ml を加え、1時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 2-ヒドロキシ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール4-イル)プロパノアート 302 mg を得た。
製造例35
ジ-tert-ブチル イミドジカルボナート 1.73 g のDMF 16 ml 溶液に、氷冷下カリウム tert-ブトキシド 894 mg を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に氷冷下で3-ブロモ-4-(クロロメチル)ピリジン 1.37 g のDMF 3 ml 溶液を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジ-tert-ブチル [(3-ブロモピリジン-4-イル)メチル]イミドジカルボナート 2.32 g を得た。
製造例36
フェノキシジフェニルホスフィン 724 mgのトルエン 3.5 ml 溶液に、トリメチルシリルメチル アジド 0.39 ml を加え、80℃で20分攪拌した。次にエチル 2-ヒドロキシ-2-(1-メチル-1H-ピラゾール4-イル)プロパノアート 172 mg のトルエン 3.5 ml 溶液及びアジド(トリメチル)シラン 0.35 ml を加え、室温で24時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、エチル 2-アジド-2-(1-メチル-1H-ピラゾール4-イル)プロパノアート 250 mg を不純物との混合物として得た。
製造例37
亜硝酸銀 4.16 g 及びジエチルエーテル 22 ml の混合物に、氷冷下メチル 3-(ブロモメチル)ベンゾアート 4.06 g のジエチルエーテル 15 ml 溶液を30分間かけて滴下し、3時間攪拌した。不溶物をろ別し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル 3-(ニトロメチル)ベンゾアート 2.58 g を得た。
製造例38
6-メトキシニコチンアルデヒド 5 g のエタノール 100 ml 溶液に、炭酸カリウム 10 g 及びヒドロキシルアミン 塩酸塩 4.0 g を加え、加熱還流下、3時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。得られた残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、N-ヒドロキシ-1-(6-メトキシピリジン-3-イル)メタンイミン 5.42 g を得た。
製造例39
N-ヒドロキシ-1-(6-メトキシピリジン-3-イル)メタンイミン 2 g、アセトニトリル 50 ml 及びリン酸緩衝水溶液(pH 6.9) 50 ml の混合物に、室温でぺルオキシ一硫酸カリウム(Oxone : 2KHSO5・KHSO4・K2SO4) 20 g の水 50 ml 及びアセトン 50 ml 混合液を加え、45℃で4時間攪拌した。不溶物をろ別し、ジエチルエーテルで洗浄した。有機層を飽和亜硫酸ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2-メトキシ-5-(ニトロメチル)ピリジン 251 mg を得た。
製造例40
tert-ブチル (1-フェニルシクロペンタ-3-エン-1-イル)カルバマート 610 mg のジクロロメタン 18 ml 溶液に対し、氷冷下炭酸水素ナトリウム 398 mg 及びm-クロロ過安息香酸(含水物) 812 mg を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル [(1R,3r,5S)-3-フェニル-6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]カルバマート又はtert-ブチル [(1R,3s,5S)-3-フェニル-6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]カルバマート393 mg を得た。
製造例41
tert-ブチル [(1R,3r,5S)-3-フェニル-6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]カルバマート又はtert-ブチル [(1R,3s,5S)-3-フェニル-6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサ-3-イル]カルバマート 130 mg のTHF 0.65 ml 及び水 0.65 ml 溶液に、硫酸水素テトラ‐n‐ブチルアンモニウム 32.5 mg を加え、70℃で2日間攪拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル rac-[(3R,4R)-3,4-ジヒドロキシ-1-フェニルシクロペンチル]カルバマート 31 mg を得た。
製造例42
1,3-ジメチル-1H-ピラゾール及び1,5-ジメチル-1H-ピラゾールの混合物 4.98 g 及びエチル クロロ(オキソ)アセタート17.3 ml の混合物を、90℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、酢酸エチルで希釈し、氷水をゆっくりと加えた。この反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。得られた混合物を、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、エチル (1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)(オキソ)アセタート及びエチル (1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)(オキソ)アセタート の混合物3.74 g を得た。
製造例43
rac-(1R,2R,5R)-5-フェニル-6-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-オール 370 mg のアセトニトリル 22 ml 溶液に過塩素酸リチウム 1.34 g、アジ化ナトリウム 410 mg を加え、65℃で3時間、続いて80℃に昇温し、18時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣にアセトニトリル 15 ml、過塩素酸リチウム 1.34 g、アジ化ナトリウム 410 mg を加え、80℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、rac-(1R,2S,3S)-3-アジド-3-フェニルシクロペンタン-1,2-ジオール 460 mg を得た。
製造例44
2,2,2-トリフルオロ-N-(2-ビニルベンジル)アセトアミド 1.7 g、4-メチルモルホリン4-オキシド 1.31 g、THF 43 ml、水 17 ml の混合物に、2.5%テトラオキソオスミウム水溶液 1.85 ml を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、室温で攪拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで洗浄後、減圧下溶媒を留去し、N-[2-(1,2-ジヒドロキシエチル)ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 1.94 g を得た。
製造例45
AD mix-α 3.30 g、メタンスルホンアミド 200 mg、tert-ブチルアルコール 12.5 ml 及び水 12.5 ml の混合物に、tert-ブチル {2-[(1Z)-プロパ-1-エン-1-イル]ベンジル}カルバマート 500 mg のtert-ブチルアルコール 5ml 溶液を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウムを加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製しtert-ブチル {2-[(1S,2R)-1,2-ジヒドロキシプロピル]ベンジル}カルバマート 449 mg を得た。
得られた化合物及び上記の製造例を参照して合成した化合物の絶対立体配置は文献 Chem.Rev., (1994) volume 94, issue 8, 2483に従い推定した。
製造例46
tert-ブチル {(2S)-3-(ベンジルオキシ)-1-[(2-シアノエチル)アミノ]-1-オキソプロパン-2-イル}カルバマート 410 mg、トリフェニルホスフィン 400 mg 及びアセトニトリル 10 ml の混合物に、氷冷下にてジイソプロピル アゾジカルボキシラート 310 μl 及びトリメチルシリルアジド 210 μl を加え、室温で22時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル {(1R)-2-(ベンジルオキシ)-1-[1-(2-シアノエチル)-1H-テトラゾール-5-イル]エチル}カルバマート 280 mg を得た。
製造例47
N-(1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-シアノプロパン-2-イル)-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 60 mgのDMF 2 ml 溶液にアジ化ナトリウム 70 mg 及び塩化アンモニウム 60 mgを加え、120℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ取し、減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 19 mgを得た。
製造例48
アルゴン雰囲気下、ベンジル [2,2-ジメチル-5-(プロパ-2-イン-1-イルカルバモイル)-1,3-ジオキサン-5-イル]カルバマート 400 mg のジクロロメタン 4 ml 溶液に塩化金(III) 104 mg を加え、室温で3日間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ベンジル [2,2-ジメチル-5-(5-メチル-1,3-オキサゾール-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル]カルバマート 35 mg を得た。
製造例49
tert-ブチル 4-[(2-アセチルヒドラジノ)カルボニル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 320 mgのジクロロエタン 10 ml 溶液に、Burgess試薬((メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウム ヒドロキシド 分子内塩) 358 mgを加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 84 mg を得た。
製造例50
N-[2-(1,2-ジヒドロキシエチル)ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 1.93 g、アセトン 20 ml の混合物に、氷冷下2-メトキシプロパ-1-エン 1.1 ml、4-メチルベンゼンスルホン酸 一水和物 140 mg を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に氷冷下、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)ベンジル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 2.2 g を得た。
製造例51
ベンジル [2,2-ジメチル-5-(5-メチル-1,3-オキサゾール-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル]カルバマート 35 mg のエタノール 2 ml溶液に10%パラジウム-炭素(含水物) 10 mgを加え、1気圧の水素雰囲気下室温で4時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、2,2-ジメチル-5-(5-メチル-1,3-オキサゾール-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-アミン 21.4 mg を得た。
製造例52
N-(1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-シアノプロパン-2-イル)-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 300 mg のトルエン 6 ml 溶液に、トリメチルスズ アジド 240 mg を加え、加熱還流下4時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、メタノール 10 ml及び1M 塩酸 10 mlを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に1M 水酸化ナトリウムを加え中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 292 mg を得た。
製造例53
tert-ブチル 4-[(2-アセチルヒドラジノ)カルボニル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 420 mgのトルエン 13 ml 溶液に2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド 309 mg を加え、110℃で5時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 228 mg を得た。
製造例54
3-(tert-ブトキシカルボニル)-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-4-カルボン酸 430 mg の DMF 4 ml 溶液に 1,1'-カルボニルジイミダゾール 296 mg を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物にN-ヒドロキシアセトアミジン 146 mg を加え、室温で1時間攪拌し、110℃で2時間攪拌後、更に130℃で終夜攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 390 mg を得た。
製造例55
酢酸銅(II) 137 mg、2,2'-ビピリジン 121 mg 及びジクロロエタン 10 ml の混合物を内温70℃に加熱し、この混合物にN-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 501 mg、シクロプロピルボロン酸 135 mg、 炭酸ナトリウム 182 mg 及びジクロロエタン 10 ml の混合物を加え、70℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和塩化アンモニウム水溶液及び水を加え、水層をクロロホルムで抽出後、有機層を合わせ、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2-シクロプロピル-2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 280 mg を得た。
製造例56
tert-ブチル 4-カルバモチオイル-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 244 mg、1-ブロモアセトン 0.1 ml のエタノール 10 ml 溶液を75℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(4-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 102 mg を得た。
製造例57
tert-ブチル 4-(N'-ヒドロキシカルバムイミドイル)-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 146 mg のジクロロメタン 4 ml 溶液に、無水酢酸 55 μl を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣にDMF 4 mlを加え、110℃で15時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 113 mg を得た。
製造例58
(S)-1-(2-ブロモフェニル)エチルアミン 2 g、ジクロロメタン 20 ml の混合物に、氷冷下トリエチルアミン 2.1 ml、トリフルオロ酢酸無水物 1.7 mlを加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に氷冷下、10%クエン酸水溶液を加え、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-[(1S)-1-(2-ブロモフェニル)エチル]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 2.84 g を得た。
製造例59
メチル 2,2-ジメチル-5-(5-メチルピリジン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 1.17 g、THF 14 ml、メタノール 14 ml の混合物に1M 水酸化ナトリウム水溶液 4.7 mlを加え、50 ℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下溶媒を留去しナトリウム 2,2-ジメチル-5-(5-メチルピリジン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-カルボキシラート 1.19 g を得た。
製造例60
2-(5-アジド-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)-5-メチル-1,3-チアゾール 1.03 g の酢酸 20 ml 溶液に、水浴下亜鉛粉末 1.33 g を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物の不溶物をろ別し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムで精製し、2,2-ジメチル-5-(5-メチル-1,3-チアゾール-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-アミン 232 mgを得た。
製造例79
製造例25の化合物を用いて、上述の製造例10と同様の方法で製造した。
製造例80
製造例121の化合物を用いて、上述の製造例10と同様の方法で製造した。
製造例200
後述する実施例1と同様の方法で製造した、8-(シクロヘキシルメトキシ)-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 1.28 g の酢酸エチル 30 ml 懸濁液に4M 塩化水素 / 酢酸エチル溶液 1.2 ml を加え、室温で攪拌した。不溶物をろ取し、減圧下乾燥することにより、8-(シクロヘキシルメトキシ)-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 塩酸塩 1.41 g を得た。
製造例214
製造例26の化合物を用いて、後述する実施例8と同様の方法で製造した。
製造例263
tert-ブチル 4-シアノ-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート317 mg、トリメチルシリル アジド 307 mg、ジブチルスズ オキシド 67 mg 及びトルエン 10 ml の混合物を加熱還流下8時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート168 mg を得た。
製造例264
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2,2-ジメチル-5-[1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル]-1,3-ジオキサン-5-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 75 mg のメタノール 0.4 ml 及び、水 0.4 ml 溶液に、4M 塩化水素 / 1,4-ジオキサン溶液 1.6 ml を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1,3-ジヒドロキシ-2-(1H-ピラゾール-4-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 塩酸塩 74 mg を得た。
製造例265
4-(ニトロメチル)-1H-ピラゾール 430 mg の酢酸エチル 4.3 ml 溶液に、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン 0.62 ml 及び4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物 129 mg を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4-(ニトロメチル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール 213 mg を得た。
製造例266
エチル 2-アジド-2-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアート及びエチル 2-アジド-2-(1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアートの混合物 1.31 g の酢酸エチル 20 ml 溶液に10%パラジウム-炭素 (含水物) 130 mg を加え、1気圧の水素雰囲気下室温で18時間攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、エチル 2-アミノ-2-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアート及びエチル 2-アミノ-2-(1,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)プロパノアートの混合物 1.13 g を得た。
製造例267
tert-ブチル 4-(ヒドラジノカルボニル)-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 458 mg のジクロロメタン 20 ml 溶液に、0℃でトリエチルアミン 0.7 ml 及びトリフルオロ酢酸無水物 0.5 ml を加え、室温まで昇温し、1時間攪拌後、加熱還流下2時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、減圧下溶媒を留去し、ジクロロエタン 15 ml、トリエチルアミン 1.0 ml、及びトリフルオロ酢酸無水物 0.5 ml を加え、加熱還流下1時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert-ブチル 2,2,4-トリメチル-4-[5-(トリフルオロメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-1,3-オキサゾリジン-3-カルボキシラート 392 mg を得た。
製造例288
1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトン 761 mg のTHF 20 ml 溶液にオルトチタン酸テトラエチル 2.1 ml 及び(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド 490 mg を加え、70℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、飽和塩化ナトリウム水溶液を加え攪拌し、セライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(S)-N-[(2E)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イリデン]-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドを得た。
製造例289
アルゴン雰囲気下、N-(2-ブロモベンジル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミド 2.47 g 及びトルエン 25 ml の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 1.02 g、トリブチルビニルスズ 3.10 g を加え、130℃で17時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、酢酸エチル及び10% フッ化カリウム水溶液を加え、攪拌した。反応混合物をセライトろ過し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2,2,2-トリフルオロ-N-(2-ビニルベンジル)アセトアミド 1.71 g を得た。
製造例291
窒素雰囲気下、3-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]ピリジン-2-アミン 5.0 g、2-クロロアセト酢酸 エチル 4.1 ml、2,6-ジメチルピリジン 3.5 ml 及びトルエン50 mlの混合物を130℃で24時間攪拌した。室温まで放冷後、反応混合物を水、1M 水酸化ナトリウム水溶液、10% クエン酸水溶液及び、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を減圧下濃縮し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 エチル 5.47g を得た。
製造例292
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 エチル 5.41 g のエタノール 32 ml懸濁液に5M 水酸化ナトリウム水溶液 6.2 ml を滴下し、60℃で1.5時間攪拌した。反応混合物に50℃で2M 塩酸 15.8 ml 滴下後、再度2M 塩酸 1.5 ml を加えた。不溶物をろ取し、固体をエタノール/水 = 1:1 で洗浄し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 3.46 g を得た。
製造例293
アルゴン気流下、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 32.5 g のジクロロメタン 807 ml懸濁液に、氷冷下、DMF 190 μl 及び塩化オキサリル 17.2 ml を加え、室温で80分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボニル 塩酸塩 38.0 g を得た。
製造例294
アルゴン気流下、5-アミノ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-カルボニトリル 10.4 g 、トリエチルアミン 27.8 ml 及びジクロロエタン 280 ml の混合物に、室温で塩化 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボニル 塩酸塩 27.2 g 及びジクロロエタン 12 ml を加え、70℃で2時間攪拌した。室温まで放冷後、不溶物をろ別し、ジクロロエタンで洗浄した。ろ液を10%クエン酸水溶液で3回洗浄し、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせて、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチルで2回共沸した。得られた残渣にTHFを加え、不溶物をろ別し、THFで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-(5-シアノ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 27.7 gを得た。
製造例295
窒素気流下、N-(5-シアノ-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル)-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 27.7 g のDMF 280 ml 溶液に、室温で塩化アンモニウム 10.0 g 及びアジ化ナトリウム 12.0 g を加え、120℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、不溶物をろ別し、DMFで洗浄した。ろ液を水に加え、室温で2日間攪拌した。生じた不溶物をろ別し、水で洗浄した。得られた残渣を減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2,2-ジメチル-5-(2H-テトラゾール-5-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド を 29.2 g 得た。
製造例296
窒素気流下、炭酸カリウム 1.1 g とDMF 13 ml の混合物に、108℃で8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2,2-ジメチル-5-(2H-テトラゾール-5-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 1.92 g、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム 1.2 g 及び DMF 11 mlの混合物を滴下し、同温で10分間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に、エタノール 12 ml を加え、70℃で30分間攪拌後、室温で3日間攪拌した。不溶物をろ取し、エタノールで洗浄した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{5-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド及び8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{5-[1-(ジフルオロメチル)-1H-テトラゾール-5-イル]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの混合物(約2:1)を 1.51 g得た。
製造例297
窒素気流下、(4S)-4-カルバモイル-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 11.0 g、THF 170 ml の混合物に、氷冷下、トリエチルアミン 11.0 ml及びトリフルオロ酢酸無水物 8.0 ml を滴下し、室温に昇温し、30分間攪拌した。反応混合物を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を10% クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、(4R)-4-シアノ-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 8.22 g を得た。
製造例298
(4R)-4-シアノ-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 6.96 g、トリエチルアミン塩酸塩 12.5 g、トルエン 105 ml の混合物に、アジ化ナトリウム 5.84 g を加え、103℃で3時間攪拌した。不溶物をろ別し、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで2回精製することにより、(4R)-2,2,4-トリメチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 7.65 g を得た。
製造例299
窒素気流下、(4R)-2,2,4-トリメチル-4-(2H-テトラゾール-5-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 9.89 g、炭酸カリウム 11 g、アセトニトリル 200 ml の混合物に、氷冷下、2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸 7.5 ml を滴下し、室温に昇温して1時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4R)-4-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 7.59 g を得た。
製造例300
(4R)-4-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 8.76 g のジクロロメタン 40 ml 溶液に、トリフルオロ酢酸 20 ml を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をトルエンで3回共沸した。得られた残渣のDMF 80 ml 溶液に、1H-イミダゾール 9.05 g 及び、tert-ブチルジメチルクロロシラン 6.10 g を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(2R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]プロパン-2-アミン 7.84 g を得た。
製造例301
窒素雰囲気下、 (2R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]プロパン-2-アミン5.55 g、トリエチルアミン 7.5 ml、4-ジメチルアミノピリジン 220 mg、1,2-ジクロロエタン 110 mlの混合物に、塩化 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボニル 塩酸塩 8.88 g を加え、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、水及び酢酸エチルの混合物に加えた。不溶物をろ別し、酢酸エチルで洗浄し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N-{(2R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]プロパン-2-イル}-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 8.70 g を得た。
製造例302
(4S)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-4-カルボン酸 1.00 g , アセトヒドラジド 400 mg、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール 850 mg、ジイソプロピルエチルアミン 2.0 ml 及び、DMF 20 mlの混合物に、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N'-エチルカルボジイミド 塩酸塩 1.2 g を加え、室温で5時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4S)-4-[(2-アセチルヒドラジノ)カルボニル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 1.11 g を得た。
製造例303
(4S)-4-[(2-アセチルヒドラジノ)カルボニル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 1.11g のジクロロエタン 25 ml 溶液に、Burgess試薬((メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウム ヒドロキシド 分子内塩) 1.0 g を加え、80℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4S)-2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 845 mg を得た。
製造例304
(4S)-2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 220 mg のジクロロメタン 3.0 ml 溶液に、トリフルオロ酢酸 1.5 ml を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をメタノールで共沸することにより、(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 266 mg を粗生成物として得た。これ以上の精製をすることなく次の反応に用いた。
製造例305
(4S)-4-[(2-アセチルヒドラジノ)カルボニル]-2,2,4-トリメチル-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 3.36 g のトルエン 100 ml 溶液に2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド 2.8 g を加え、110℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4S)-2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 2.39 g を得た。
製造例306
(4S)-2,2,4-トリメチル-4-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-1,3-オキサゾリジン-3-カルボン酸 tert-ブチル 1.2 g のジクロロメタン 12 ml溶液に、トリフルオロ酢酸 4 ml を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をメタノールで共沸することにより、(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 1.59 g を粗生成物として得た。
製造例307
(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 803 mg をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(山善 Hi-Flash Column(商標登録) Amino 40μm, 36 g)で精製し、(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール 330 mg を得た。
以下、本発明の式(I)の化合物の製造法を実施例として示す。なお、実施例9〜104、106、109〜111の化合物は、後記実施例1〜8、105、107及び108に記載の方法、並びに前記製造例8、11、16、及び47と同様にして製造したため、後記表にのみ記載する。
実施例1
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 165 mg、2-アミノ-2-(5-エチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 160 mg、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール 90 mg、ジイソプロピルエチルアミン 0.35 ml及びDMF 4 ml の混合物にN-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N'-エチルカルボジイミド 塩酸塩 130 mgを加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチル及びジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取し、減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(5-エチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 59 mg を得た。
実施例2
エチル 2-[({8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル}カルボニル)アミノ]-2-(2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)プロパノアート 110 mg のエタノール 3.3 ml及びテトラヒドロフラン 0.66 ml 溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム 40 mg を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2-メチル-1,3-チアゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 80 mg を得た。
実施例3
メチル 3-[(2R)-2-({[8-(シクロヘキシルメトキシ)-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル]カルボニル}アミノ)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]ベンゾアート 86 mg、メタノール 1.9 ml、THF 1.9 ml の混合物に、1M 水酸化ナトリウム水溶液 0.36 mlを加え、40℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷後、1M 塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3-[(2R)-2-({[8-(シクロヘキシルメトキシ)-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル]カルボニル}アミノ)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]安息香酸 52 mg を得た。
実施例4
メチル 4-{2-[({8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-イル}カルボニル)アミノ]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}ベンゾアート 35 mg のTHF 1.4 ml 溶液に、-78℃で1M 水素化ジイソブチルアルミニウム / トルエン溶液 0.17 ml を滴下し、0℃で3時間攪拌した。反応混合物に0℃で1M 水素化ジイソブチルアルミニウム / トルエン溶液0.14 ml を加え、1時間攪拌した。反応混合物に飽和ロッシェル塩水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{1-ヒドロキシ-2-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 20 mg を得た。
実施例5
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)ベンジル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 273 mg 、ジオキサン 3 ml、メタノール 3 ml の混合物に、氷冷下1M 塩酸 6 ml を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を氷冷後、炭酸水素ナトリウム 0.6 g を少量ずつ加え弱塩基性とした。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(1,2-ジヒドロキシエチル)ベンジル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 236 mg を得た。
実施例6
炭酸カリウム 153 mg とDMF 5 mlの混合物に、内温95℃でN-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 346 mg 及びナトリウム クロロ(ジフルオロ)アセタート 158 mg のDMF 3 ml 溶液を滴下し、同温度で1時間攪拌した。室温まで放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチル及びジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 98 mg を得た。
実施例7
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 245 mg のDMF 5 ml 溶液に、炭酸カリウム 200 mg 、ヨウ化メチル 50 μl を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物にイソプロピルアルコール及びジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取し、減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 73 mg (Ex7a) を得た。また、別の粗精製物にジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 27 mg (Ex7b) を得た。
実施例8
N-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2-エチル-2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 137 mg のTHF 3 ml 溶液に 1M テトラブチルアンモニウム フルオリド / THF溶液0.3 ml を加え室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[2-(2-エチル-2H-テトラゾール-5-イル)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 75 mg を得た。
実施例105
N-[1-{[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシ}-2-(2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 180 mg のDMF 3 ml 溶液に炭酸カリウム 100 mg 及び2,2-ジメチルオキシラン 50 μl を加え、60℃で4時間攪拌後、100℃で終夜攪拌した。反応混合物に炭酸カリウム 100 mg及び2,2-ジメチルオキシラン 50 μl を加え、マイクロ波照射条件下140℃で1時間攪拌した。反応混合物に2,2-ジメチルオキシラン 50 μl を加え、マイクロ波照射条件下150℃で1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチル及びジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{1-ヒドロキシ-2-[2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-2H-テトラゾール-5-イル]プロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 42 mg を得た。
実施例107
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{1-ヒドロキシ-2-[4-(ヒドロキシメチル)フェニル]プロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 106 mg をWaters社製超臨界流体クロマトグラフィー装置を用い、分取条件Aで分取し、光学異性体 41 mg (Ex107a) 及び 39 mg (Ex107b)をそれぞれ得た。
実施例108
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[1-ヒドロキシ-2-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 370 mg をWaters社製超臨界流体クロマトグラフィー装置を用い、分取条件Bで分取した。それぞれの光学異性体に酢酸エチル及びジイソプロピルエーテルを加え、不溶物をろ取した。減圧下乾燥することにより、140 mg (Ex108a) 及び 136 mg (Ex108b) をそれぞれ得た。
実施例112
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{5-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 及び8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{5-[1-(ジフルオロメチル)-1H-テトラゾール-5-イル]-2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-5-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの混合物 23.6 g、メタノール 220 ml、1M 塩酸 220 ml の混合物を室温で14時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム/メタノール=9:1で抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、粗精製物 15.1 g を得た。この粗精製物に酢酸エチル 30 ml及び、ジイソプロピルエーテル 150 ml を加え室温で1時間攪拌した。不溶物をろ別し、固体をジイソプロピルエーテル 100 ml で洗浄した。減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 12.9 g を得た。
実施例113
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 459 mgのエタノール 1.85 ml 溶液に47% 臭化水素酸 105 μl を滴下し、室温で4日間攪拌した。不溶物をろ取し、エタノール460μl で洗浄した。減圧乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 臭化水素酸塩の結晶443 mgを得た。
実施例113で得られた結晶は、粉末X線回折で2θ(°) 7.9、8.8、10.2、11.1、13.1、13.5、13.7、14.4、14.7、及び15.8付近にピークを有するものである。
実施例114
N-{(2R)-1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]プロパン-2-イル}-8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 463 mg のTHF 8 ml 溶液に、1M テトラブチルアンモニウムフルオリド / THF溶液 1 mlを加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粗精製物に酢酸エチルを加え、さらにジイソプロピルエーテルを加えた。その混合物を85℃の油浴中で1時間攪拌し、室温まで放冷し、一晩攪拌した。不溶物をろ取し、固体をジイソプロピルエーテルで洗浄し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 260 mg を得た。
実施例115
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 94.1 mg 及びエタノール 750 μl の混合物に、50℃で47%臭化水素酸 21 μl を滴下した。室温まで放冷し、一晩攪拌した。不溶物をろ別し、固体をエタノール 100 μl で洗浄し、減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 臭化水素酸塩の結晶 45 mg を得た。
実施例115で得られた結晶は、粉末X線回折で2θ(°) 5.6、9.9、10.2、11.2、12.2、12.4、13.1、14.7、14.9、及び15.6付近にピークを有するものである。
実施例116
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 400 mg 及びエタノール 3.2 ml の混合物に55℃でベンゼンスルホン酸 1水和物 300 mg を加えた。反応混合物に40-50℃で酢酸エチル 6.4 ml を滴下し、室温まで放冷しながら、一晩攪拌した。不溶物をろ別し、固体を酢酸エチルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド ベンゼンスルホン酸塩の結晶503 mgを得た。
実施例116で得られた結晶は、粉末X線回折で2θ(°)5.7、9.6、10.2、11.0、12.4、14.2 、16.3、17.2、18.8、及び19.1付近にピークを有するものである。
実施例117
(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール トリフルオロ酢酸塩 102 mg及びジクロロメタン 6 ml の混合物に、氷冷下、トリエチルアミン 500 μl 及び塩化 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボニル 塩酸塩 422 mg を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物に水及びクロロホルムを加え、水層をクロロホルムで抽出した。有機層を合わせ、減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2S)-1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの結晶124 mgを得た。
実施例117で得られた結晶は、粉末X線回折で2θ(°) 10.6、11.3、13.7、14.5、15.2、16.4、17.1、17.7、18.8、及び19.3付近にピークを有するものである。
実施例118
8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボン酸 750 mg、(2S)-2-アミノ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-1-オール 325 mg、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール 400 mg、ジイソプロピルエチルアミン 1.5 ml 及び、DMF 18 mlの混合物に、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N'-エチルカルボジイミド 塩酸塩 550 mg を加え、室温で一晩攪拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、水及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-[(2S)-1-ヒドロキシ-2-(5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)プロパン-2-イル]-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミドの結晶 184 mg を得た。
実施例118で得られた結晶は、粉末X線回折で2θ(°) 8.3、10.9、11.4、12.1、12.9、13.9、14.6、15.1、16.6、及び17.1付近にピークを有するものである。
製造例化合物の構造を後記表4〜表39に、物理化学的データ及び製造法を後記表40〜51にそれぞれ示す。
実施例化合物の構造を後記表52〜表73に、物理化学的データ及び製造法を後記表74〜83にそれぞれ示す。
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また、表84〜表90に、式(I)の化合物の別の化合物の構造を示す。これらは、上記の製造法や実施例に記載の方法、及び当業者にとって自明である方法、又はこれらの変法を用いることにより、容易に製造することができる。
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式(I)の化合物は、sGC活性化作用を有し、sGCが関与する心血管疾患、例えば高血圧症、アテローム性動脈硬化症、腰部脊柱管狭窄症、末梢動脈疾患並びにこれに伴う間歇性跛行及び重症下肢虚血、安定若しくは不安定狭心症、心不全、血栓症、脳卒中、性機能不全又は肺高血圧症の予防又は治療用医薬組成物の有効成分として使用できる。

Claims (9)

  1. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド又はその塩。
  2. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド又はその塩。
  3. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 臭化水素酸塩である請求項2に記載の化合物の塩。
  4. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{(2R)-2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1-ヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド ベンゼンスルホン酸塩である請求項2に記載の化合物の塩。
  5. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド又はその塩。
  6. 8-[(2,6-ジフルオロベンジル)オキシ]-N-{2-[2-(ジフルオロメチル)-2H-テトラゾール-5-イル]-1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル}-2-メチルイミダゾ[1,2-a]ピリジン-3-カルボキサミド 臭化水素酸塩である請求項5に記載の化合物の塩
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の化合物又はその塩、及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物。
  8. 可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化剤である、請求項に記載の医薬組成物。
  9. 閉塞性血栓性血管炎、末梢動脈閉塞症、間歇性跛行、重症下肢虚血、レイノー病、レイノー症候群、高血圧症又は肺高血圧症の予防用若しくは治療用医薬組成物である請求項に記載の医薬組成物
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