JP6054696B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、半導体ウェハの固定、半導体ウェハの平面度の矯正、半導体ウェハの搬送などに用いられる静電チャックに関するものである。
従来より、半導体製造装置では、半導体ウェハ(例えばシリコンウェハ)に対して、ドライエッチング(例えばプラズマエッチング)等の処理が行われている。このドライエッチングの精度を高めるためには、半導体ウェハを確実に固定しておく必要があるので、半導体ウェハを固定する固定手段として、静電引力によって半導体ウェハを固定する静電チャックが提案されている(例えば特許文献1参照)。
具体的には、特許文献1に記載の静電チャックでは、セラミック絶縁板の内部に吸着用電極を有しており、その吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて、半導体ウェハをセラミック絶縁板の上面(吸着面)に吸着させるようになっている。
また、この種の静電チャックとしては、セラミック絶縁板の下面(接合面)に、例えば樹脂材料や金属材料からなる接着剤層(ボンディング層)を介して、クーリングプレートとして機能する金属ベースが接合されたものが知られている。
この接着剤層としては、セラミック絶縁板の熱膨張係数と金属ベースの熱膨張係数との差が大きいため、通常、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能な樹脂材料、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料が用いられている。
特開2008−205510号公報
しかしながら、セラミック絶縁板に吸着された半導体ウェハに対して加工を行う場合、例えばプラズマエッチング加工を行う場合には、ハロゲンガス等の腐食性ガスが使用されるので、この腐食性ガスによってセラミック絶縁板と金属ベースとの間の接着剤層が腐食すること(損なわれること)があった。そのため、静電チャックの耐久性が低下し、その寿命が短くなることがあった。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、セラミック絶縁板と金属ベースとの間の接着剤層の腐食を防止し、静電チャックの耐久性を高めることができる静電チャックを提供することにある。
(1)本発明は、第1態様として、第1主面及び第2主面を有するとともに、吸着用電極を有するセラミック絶縁板と、前記セラミック絶縁板の前記第2主面側に接着剤層を介して接合された金属ベースとを備え、前記吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて被吸着物を前記第1主面に吸着させる静電チャックにおいて、前記接着剤層の厚み方向と垂直の平面方向にて、該接着剤層より外側には、前記セラミック絶縁板と前記金属ベースとに挟まれた外周空間を備え、更に、前記セラミック絶縁板又は前記金属ベースには、前記外周空間に対して前記静電チャックの周囲の空間のガスの圧力より高圧の作動ガスを供給するガス供給路を備え、前記外周空間のうち前記ガス供給路が開口する空間と前記周囲の空間との間に連通路を有し、前記ガス供給路が開口する空間よりも外周側に位置する前記連通路には、前記作動ガスが前記ガス供給路を介して前記外周空間に供給されることにより、前記周囲の空間から前記外周空間への前記周囲の空間のガスの侵入を防止するガス規制部を備えることを特徴とする。
本第1態様では、接着剤層の厚み方向と垂直の平面方向において、その接着剤層より外側(外周側)には、セラミック絶縁板と金属ベースとに挟まれた外周空間を備えるとともに、セラミック絶縁板又は金属ベースには、外周空間に対して静電チャックの周囲の空間のガスの圧力より高圧の作動ガスを供給するガス供給路を備えている。
つまり、本第1態様では、ガス供給路を介して外周空間に供給される作動ガスの圧力は、静電チャックの周囲の空間のガスの圧力より高圧であるので、その作動ガスを外周空間に供給することによって、周囲の空間から外周空間内へのガス(外部ガス)の侵入を防止することができる。
従って、セラミック絶縁板に吸着された被吸着物(例えば半導体ウェハ)に対して加工を行う場合、例えばプラズマエッチング加工を行う場合には、通常、ハロゲンガス等の腐食性ガスが使用されるが、この様な加工の際に、ガス供給路を介して外周空間に作動ガス(例えば冷却用ガス)を供給することにより、腐食性ガスがセラミック絶縁板と金属ベースとの間の接着剤層に到達することを防止できる。
これにより、腐食ガスによって接着剤層が腐食すること(損なわれること)を防止できるので、静電チャックの耐久性が向上し、その寿命が長くなるという顕著な効果を奏する。
また、本第1態様では、前記外周空間のうち前記ガス供給路が開口する空間と前記周囲の空間との間に連通路を有し、前記ガス供給路が開口する空間よりも外周側に位置する前記連通路には、前記作動ガスが前記ガス供給路を介して前記外周空間に供給されることにより、前記周囲の空間から前記外周空間への前記周囲の空間のガスの侵入を防止するガス規制部を備えている
なお、ここで連通路とは、外周空間の作動ガスが供給される空間と周囲の空間との間の連通部分を示している。
このように、本第態様では、外周空間(詳しくは、ガス供給路が開口する部分を含む空間)と周囲の空間との間の連通路(詳しくは、ガス供給路が開口する空間よりも外周側に位置する連通路)に、ガス規制部を備えている。このガス規制部は、作動ガスがガス供給路を介して外周空間に供給されることにより、周囲の空間から外周空間への周囲の空間のガスの侵入を防止するものである。
つまり、外周空間と周囲の空間との間の連通路(詳しくは、ガス供給路が開口する空間よりも外周側に位置する連通路)に、ガス規制部を備えることにより、一層効果的に、周囲のガスが外周空間に侵入することを防止することができる。
)本発明では、第態様として、 前記ガス規制部は、前記外周空間に供給される
作動ガスの圧力によって変形して前記連通路を閉鎖又は狭くする弾性部材であることを特徴とする。
本第態様は、ガス規制部の好ましい態様を例示したものである。
本第態様に用いられるガス規制部は、弾性部材であり、作動ガスの圧力によって変形して連通路を閉鎖又は狭くする。よって、より一層効果的に、周囲のガスが外周空間に侵入することを防止することができる。なお、連通路は、狭くするよりは閉鎖する方が好ましい。
)本発明では、第態様として、前記ガス規制部は、前記セラミック絶縁板又は前記金属ベースに固定される環状の固定部と、該固定部に前記連通路を閉塞するように立設された弾性を有する環状の膜部と、を備えたことを特徴とする。
本第態様は、弾性部材であるガス規制部の好ましい構成を例示したものである。
本第態様では、環状の固定部によってガス規制部自身を固定でき、その固定部に立設された弾性を有する環状の膜部によって、効果的に連通路を遮断することができる。
)本発明では、第態様として、前記ガス規制部は、前記外周空間に供給される前記作動ガスの一部が、自身の多孔質の構造を通して前記周囲の空間に流出可能な多孔質部材であることを特徴とする。
本第態様は、ガス規制部の好ましい態様を例示したものである。
本第態様で用いられるガス規制部は、多孔質部材であるので、外周空間に供給される作動ガスの一部が、ガス規制部自身を通過して周囲の空間に流出する。これにより、周囲空間からのガスが外周空間内に侵入することを防止できる。
)本発明では、第態様として、前記作動ガスは、前記セラミック絶縁板に吸着された被吸着物を冷却する冷却用ガスであることを特徴とする。
本第態様は、作動ガスの好ましい態様を例示したものである。
本第態様では、作動ガスとして、静電チャックを用いる際に通常使用される冷却用ガスを利用できるので、別途作動ガスを準備する必要がなく、製造工程等を簡易化することができる。
なお、以下に、上述した本発明の各構成について説明する。
・セラミック絶縁板としては、複数のセラミック層を積層した構成を採用でき、この構成の場合は、内部に各種の構造を容易に形成できるので好適である。
また、セラミック絶縁板の内部の構成としては、セラミック絶縁板を加熱するヒータや、(被吸着物を冷却する)冷却用ガスが流れる冷却用ガス流路を設けることが好ましい。
・セラミック絶縁板(複数のセラミック層からなる場合には、各セラミック層)を構成する材料としては、アルミナ、イットリア(酸化イットリウム)、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックを主成分とする焼結体などが挙げられる。また、用途に応じて、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよいし、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体セラミックを主成分とする焼結体を選択してもよい。
なお、半導体製造におけるドライエッチングなどの各処理においては、プラズマを用いた技術が種々採用され、プラズマを用いた処理においては、ハロゲンガスなどの腐食性ガスが多用されている。このため、腐食性ガスやプラズマに晒される静電チャックには、高い耐食性が要求される。従って、前記セラミック絶縁板は、腐食性ガスやプラズマに対する耐食性がある材料、例えば、アルミナやイットリアを主成分とする材料からなることが好ましい。
・吸着用電極、ヒータを構成する導体の材料としては特に限定されないが、同時焼成法によってこれらの導体及びセラミック絶縁板を形成する場合、導体中の金属粉末は、セラミック絶縁板の焼成温度よりも高融点である必要がある。例えば、セラミック絶縁板がいわゆる高温焼成セラミック(例えばアルミナ等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)等やそれらの合金が選択可能である。セラミック絶縁板がいわゆる低温焼成セラミック(例えばガラスセラミック等)からなる場合には、導体中の金属粉末として、銅(Cu)ま
たは銀(Ag)等やそれらの合金が選択可能である。また、セラミック絶縁板が高誘電率セラミック(例えばチタン酸バリウム等)からなる場合には、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等やそれらの合金が選択可能である。
なお、吸着用電極、ヒータは、金属粉末を含む導体ペーストを用い、従来周知の手法、例えば印刷法等により塗布された後、焼成することで形成される。
・冷却用ガスとしては、ヘリウムガスや窒素ガスなどの不活性ガスを挙げることができる。
・金属ベースの材料としては、銅、アルミニウム、鉄、チタンなどを挙げることができる。
・接着剤層を形成する材料は、セラミック絶縁板と金属ベースとを接合させる力が大きい材料であることが好ましく、例えばインジウム、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの樹脂材料を選択することができる。しかし、セラミック絶縁板の熱膨張係数と金属ベースの熱膨張係数との差が大きいため、接着剤層は、緩衝材としての機能を有する弾性変形可能な樹脂材料からなることが特に好ましい。
実施例1の静電チャックを一部破断して示す斜視図である。 実施例1の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して示す説明図である。 (a)は 実施例1の静電チャックに用いられるガス規制部を示す平面図、(b)は(a)のA−A断面及びその周辺の構成を示す説明図である。 実施例2の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して示す説明図である。 実施例3の静電チャックを厚み方向に破断した一部を拡大して示す説明図である。 その他の静電チャックを厚み方向に破断し、その要部を示す説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態(実施例)について説明する。
ここでは、例えば半導体ウェハを吸着保持できる静電チャックを例に挙げる。
a)まず、本実施例の静電チャックの構造について説明する。
図1に示す様に、本実施例の静電チャック1は、図1の上側にて半導体ウェハ3を吸着する装置であり、第1主面(吸着面)5及び第2主面7を有する(例えば直径300mm×厚み3mmの)円盤状のセラミック絶縁板9と、(例えば直径340mm×厚み20mmの)円盤状の金属ベース(クーリングプレート)11とを、例えばシリコーン樹脂からなる接着剤層13を介して接合したものである。
特に、本実施例では、接着剤層13の厚み方向と垂直の平面方向において、その接着剤層13より外側(外周側)に、セラミック絶縁板9と金属ベース11とに挟まれた外周空間15を備えるとともに、セラミック絶縁板9には、外周空間15に対して静電チャック1の周囲の空間のガスの圧力より高圧の作動ガスを供給するガス供給路17を備えている。
以下、各構成について説明する。
前記セラミック絶縁板9は、後述する複数のセラミック層が積層されたものであり、アルミナを主成分とするアルミナ質焼結体である。このセラミック絶縁板9の内部には、半導体ウェハ3を冷却するヘリウム等の冷却用ガスを供給するトンネルである冷却用ガス供給路21が設けられ、その吸着面5には、冷却用ガス供給路21が開口する複数の冷却用開口部23や、冷却用開口部23から供給された冷却用ガスが吸着面5全体に広がるように設けられた環状の冷却用溝25が設けられている。
一方、前記金属ベース11は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属製であり、その内部には、セラミック絶縁板9を冷却する冷却用液体(例えば水)が充填される冷却用空間27が設けられている。
更に、図2に詳細に示すように、前記セラミック絶縁板9においては、9層の第1〜第9セラミック層31、32、33、34、35、36、37、38、39が積層されている。詳しくは、セラミック絶縁板9の中心部分41は、第1〜第8セラミック層31〜38が積層されているが、その中心部分41の(第2主面7側の)外周部分43、即ち中心部分41よりも外側に環状に張り出している部分は、第6〜第8セラミック層36〜38からなり、更に、第8セラミック層38の金属ベース11側の外縁部には、環状の第9セラミック層39が積層されている。
前記セラミック絶縁板9の中心部分41の構成は、基本的に従来とほぼ同様であり、その内部において、吸着面5の(同図)下方には、例えば平面形状が半円状の一対の吸着用電極45、47(図1参照)が形成されている。ここでは、第2、第3セラミック層32、33の間に吸着用電極45、47が形成されている。
この吸着用電極45、47とは、静電チャック1を使用する場合には、両吸着用電極45、47の間に、直流高電圧を印加し、これにより、半導体ウェハ3を吸着する静電引力(吸着力)を発生させ、この吸着力を用いて半導体ウェハ3を吸着して固定するものである。
また、吸着用電極45、47の(同図)下方には、従来と同様に、例えば同一平面にて軸中心を回るように螺旋状に巻き回されたヒータ(発熱体)49が形成されている。ここでは、第5、第6セラミック層35、36の間にヒータ49が形成されている。
特に、本実施例では、上述のように、接着剤層13より外周側に、セラミック絶縁板9と金属ベース11とに挟まれた環状の外周空間15を備えるとともに、外周空間15に対して外部より(作動ガスとして)前記冷却用ガスを供給するために、セラミック絶縁板9中に設けられた前記ガス供給路17と、金属ベース11を厚み方向に貫通して前記ガス供給路17と連通する貫通孔51とを備えている。
つまり、ガス供給路17の先端の開口部53は、外周空間15に開口しているので、冷却用ガスを、貫通孔51からガス供給路17を介して外周空間15内に供給することができる。
また、静電チャック1は、外周空間15のうちガス供給路17が開口する空間と前記周囲の空間との間に連通路55を有しており、この連通路55(詳しくは連通路55の外周空間15側)には、冷却用ガスがガス供給路17を介して外周空間15に供給されることにより、周囲の空間から外周空間15への周囲の空間のガスの侵入を防止するガス規制部57を備えている。なお、ガス規制部57の下流側(同図右側)における連通路55の厚みは、接着剤層13(従って外周空間15)の厚みよりは小さく設定されている。
このガス規制部57は、図3に示すように、外周空間15に供給される冷却用ガスの圧力によって変形して連通路55を閉鎖する例えばフッ素ゴムからなる弾性部材である。
詳しくは、ガス規制部57は、(A−A断面が)逆T字状の環状の部材であり、金属ベース11に固定される環状の固定部59と、固定部59の厚み方向の一方の表面から連通路55を閉塞するように立設された環状の膜部61とからなる。この膜部61は、図3(b)の矢印方向に変形して傾斜することが可能であり、外周空間15に冷却用ガスが供給されると、矢印方向に傾いて、連通路55を遮断する。
なお、固定部59は、金属ベース11の外周空間15側に表面に設けられた凹部63に嵌め込まれて固定されるが、接着剤等によって移動しないように固定することが望ましい。
b)次に、本実施例の静電チャック1の製造方法について、簡単に説明する。
(1)図示しないが、原料としては、主成分であるAl23:92重量%、MgO:1重量%、CaO:1重量%、SiO2:6重量%の各粉末を混合して、ボールミルで、50〜80時間湿式粉砕した後、脱水乾燥する。
(2)次に、この粉末に、メタクリル酸イソブチルエステル:3重量%、ブチルエステル:3重量%、ニトロセルロース:1重量%、ジオクチルフタレート:0.5重量%を加え、更に溶剤として、トリクロール−エチレン、n−ブタノールを加え、ボールミルで混合して、流動性のあるスラリーとする。
(3)次に、このスラリーを、減圧脱泡後平板状に流し出して徐冷し、溶剤を発散させて、厚さ0.8mmの(第1〜第9セラミック層31〜39に対応する)第1〜第9アルミナグリーンシートを形成する。
そして、この第1〜第9アルミナグリーンシートに対して、冷却用ガス供給路21やガス供給路17など冷却ガスの流路となる空間や貫通孔、更には(図示しない)ビアとなるスルーホールを、必要箇所に開ける。
(4)また、前記アルミナグリーンシート用の原料粉末中にタングステン粉末を混ぜて、前記と同様な方法によりスラリー状にして、メタライズインクとする。
(5)そして、吸着用電極45、47、ヒータ49、(図示しない)内部導電層を形成するために、前記メタライズインクを用いて、吸着用電極45、47、ヒータ49などの形成箇所に対応したアルミナグリーンシート上に、通常のスクリーン印刷法により、各パターンを印刷する。なお、ビアを形成するために、スルーホールに対して、メタライズインクを充填する。
(6)次に、前記第1〜第9アルミナグリーンシートを、冷却用ガスの流路などが形成されるように位置合わせして、熱圧着し、積層シートを形成する。
(7)次に、熱圧着した積層シートを、所定の円板形状(例えば8インチサイズの円板形状)にカットする。
(8)次に、カットしたシートを、還元雰囲気にて、1400〜1600℃の範囲(例えば1950℃)にて5時間焼成(本焼成)し、アルミナ質焼結体を作製する。
(9)そして、焼成後に、アルミナ焼結体に対して研磨等を行って、セラミック絶縁板9を作成する。
(10)次に、セラミック絶縁板9に、図示しないメタライズ層や内部接続端子を設ける。
(11)次に、(冷却用ガスの流路となる貫通孔51等を設けた)金属ベース11の凹部6
3に、ガス規制部57の固定部59を嵌め込んで固定する。
(12)次に、セラミック絶縁板9と金属ベース11とを組み合わせる際に、セラミック絶縁板9と金属ベース11との間の外周空間15内を形成するとともに、その外周空間15内にガス規制部57が収容されるようにして、例えばシリコーン樹脂を用いて、セラミック絶縁板9と金属ベース11とを接合して一体化する。これにより、静電チャック1が完成する。
c)次に、本実施例の効果について説明する。
本実施例では、外周空間15と周囲の空間との間に連通路55を有しており、その連通路55に弾性部材であるガス規制部57を備えている。このガス規制部57は、連通路55におけるガスの流路を小さくするとともに、ガス供給路17を介して外周空間15に供給される冷却用ガスにより、周囲の空間から外周空間15へのガス(外部ガス)の侵入を防止することができる。
つまり、ガス規制部57の膜部61は、外周空間15に供給される冷却用ガスの圧力によって変形して、詳しくは、膜部61が外周側に倒れて第9セラミック層39の内周面に接触することにより、連通路55を閉鎖する。
従って、セラミック絶縁板9に吸着された半導体ウェハ3に対して加工を行う場合、例えばプラズマエッチング加工を行う場合には、ハロゲンガス等の腐食性ガスが使用されるが、この様な加工の際に、ガス供給路17を介して外周空間15に冷却用ガスを供給することにより、連通路55を閉じることができるので、腐食性ガスによってセラミック絶縁板9と金属ベース11との間の接着剤層13が腐食すること(損なわれること)を防止できる。
そのため、静電チャック1の耐久性が向上し、その寿命が長くなるという顕著な効果を奏する。
なお、ガス規制部57によって、完全に連通路55を閉じてもよいが、若干の隙間があって、外周空間15から僅かに冷却用ガスが外部に漏出するようにしてもよい。
なお、外周空間15の圧力と外部の空間との圧力の差は、外周空間15の方が外部の空間より、例えば10torr以上高圧にすれば、十分な腐食防止の効果が得られる。
次に、実施例2について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図4に示すように、本実施例の静電チャック71は、前記実施例1と同様に、図4の上方の吸着面73側にて半導体ウェハ3を吸着するものであり、円盤状のセラミック絶縁板75と、円盤状の金属ベース77とを、接着剤層79を介して接合したものである。
本実施例2においても、接着剤層79の外周側に、セラミック絶縁板75と金属ベース77とに挟まれた外周空間81を備えるとともに、外周空間81内において、連通路83のガスの流れを規制する(前記実施例1と同様な形状の弾性部材である)ガス規制部85を備えている。
特に、本実施例2では、外周空間81に冷却用ガスを供給するガス供給路87として、金属ベース77を厚み方向に貫通して、外周空間81に開口する貫通孔87が設けられている。
本実施例2においても、前記実施例1と同様な効果を奏する。
次に、実施例3について説明するが、前記実施例1と同様な箇所の説明は省略する。
図5に示すように、本実施例の静電チャック91は、前記実施例1と同様に、図5の上方の吸着面93側にて半導体ウェハ3を吸着するものであり、円盤状のセラミック絶縁板95と、円盤状の金属ベース97とを、接着剤層99を介して接合したものである。
本実施例3においても、接着剤層99の外周側に、セラミック絶縁板95と金属ベース97とに挟まれた外周空間101を備えるとともに、外周空間101に連通するように、(セラミック絶縁板95内に設けられた)ガス供給路103と(金属ベース97を貫通する)貫通孔105とを備えている。
特に、本実施例3では、外周空間101の連通路107に、連通路107を遮るように配置された多孔質の環状のガス規制部109を備えている。
なお、このガス規制部109は、ガス供給路103の下流側にて、ガス供給路103の開口部111を塞がないように、金属ベース97の凹部113に嵌め込まれるとともに、セラミック絶縁板95と金属ベース97とに挟まれることによって、がたつかないように固定されている。
本実施例では、半導体ウェハ3の例えばエッチング加工を行う際に、ガス供給路103から外周空間101に冷却用ガスを供給すると、冷却用ガスは多孔質のガス規制部109の内部を通って僅かに外部に漏出するので、外部から腐食性ガスが外周空間101内に侵入することがない。
よって、前記実施例1と同様な効果を奏する。
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば前記実施例1では、セラミック絶縁体の内部に(冷却用ガスを供給する)ガス供給路を設け、一方、前記実施例2では、金属ベースにガス供給路を設けたが、両方にガス供給路を設けてもよい。
(2)また、例えば図6に示すように、前記実施例1と同様にガス供給路121や外周空間123を設けるが、その際に、実施例1の様なガス規制部を配置せずに、外周空間123に対して十分に流路の小さな連通路125を設けるようにしてもよい。例えば外周空間123(従ってシリコーン樹脂の接着剤層127)の厚みの1/10以下の連通路125を設けてもよい。この場合にも、外周空間123に供給される冷却用ガスは連通路125から吹き出すように動作するので、腐食性ガスの侵入を防止することができる。
1、71、91…静電チャック
3…半導体ウェハ
5、73、93…第1主面(吸着面)
7…第2主面
9、75、95…セラミック絶縁板
11、77、97…金属ベース
13、79、99、127…接着剤層
15、81、101、123…外周空間
17、87、103、121…ガス供給路
45、47…吸着用電極
55、83、107、125…連通路
57、85、109…ガス規制部

Claims (5)

  1. 第1主面及び第2主面を有するとともに、吸着用電極を有するセラミック絶縁板と、前記セラミック絶縁板の前記第2主面側に接着剤層を介して接合された金属ベースとを備え、前記吸着用電極に電圧を印加させた際に生じる静電引力を用いて被吸着物を前記第1主面に吸着させる静電チャックにおいて、
    前記接着剤層の厚み方向と垂直の平面方向にて、該接着剤層より外側には、前記セラミック絶縁板と前記金属ベースとに挟まれた外周空間を備え、
    更に、前記セラミック絶縁板又は前記金属ベースには、前記外周空間に対して前記静電チャックの周囲の空間のガスの圧力より高圧の作動ガスを供給するガス供給路を備え
    前記外周空間のうち前記ガス供給路が開口する空間と前記周囲の空間との間に連通路を有し、
    前記ガス供給路が開口する空間よりも外周側に位置する前記連通路には、前記作動ガスが前記ガス供給路を介して前記外周空間に供給されることにより、前記周囲の空間から前記外周空間への前記周囲の空間のガスの侵入を防止するガス規制部を備えることを特徴とする静電チャック。
  2. 前記ガス規制部は、前記外周空間に供給される作動ガスの圧力によって変形して前記連通路を閉鎖又は狭くする弾性部材であることを特徴とする請求項に記載の静電チャック。
  3. 前記ガス規制部は、前記セラミック絶縁板又は前記金属ベースに固定される環状の固定部と、該固定部に前記連通路を閉塞するように立設された弾性を有する環状の膜部と、を備えたことを特徴とする請求項に記載の静電チャック。
  4. 前記ガス規制部は、前記外周空間に供給される前記作動ガスの一部が、自身の多孔質の構造を通して前記周囲の空間に流出可能な多孔質部材であることを特徴とする請求項に記載の静電チャック。
  5. 前記作動ガスは、前記セラミック絶縁板に吸着された被吸着物を冷却する冷却用ガスであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の静電チャック。
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