JP6051148B2 - 減塩調味料 - Google Patents

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Description

本発明は、減塩調味料に関し、より詳細には、塩化カリウムで塩化ナトリウムの一部が代替された減塩調味料に関する。
食塩摂取量は、高血圧、脳卒中、癌などの様々な疾病のリスクと強く関連しており、これら疾病の予防の観点からWHOは一日の食塩摂取量を5g未満にすることを推奨している。日本は、醤油、味噌等の食塩を多く含む調味料を日常的に使用する食文化を有し、WHO推奨食塩摂取量を直ちに導入すると混乱を招く可能性もあるため、厚生労働省は一日の目標食塩摂取量を男性9.0g未満、女性7.5g未満としている。日本においても健康志向の高まりとともに食塩摂取量は年々減少傾向にあるものの、未だ一日の平均食塩摂取量は10.6g(男性:11.4g、女性:9.8g)であり、約70%の人は目標量以上の食塩を摂取しているのが現状である(2010年)。このため、さらなる減塩(本明細書では、調味料中の塩化ナトリウム含有量を低減することを意味する)が必要である。
減塩達成手段としては、塩化カリウムで塩化ナトリウムを代替することが古くから知られている。しかしながら、塩化カリウムは、塩化ナトリウムにはない特有のえぐ味、渋味及び苦味(以下では、総称して「異味」という)を有し、これが減塩手段としての利用を妨げている。このような異味を軽減する手段としては、例えば、塩化カリウムと共にグルタミン酸ナトリウム及びアスパラギン酸ナトリウムを含有する調味料(特許文献1〜3)、塩化カリウムと共に特定の範囲でグルタミン酸又はアスパラギン酸を含有する調味料(特許文献7)、および塩化カリウムと共にγ―ポリグルタミン酸を含有する調味料(特許文献4及び5)が提案されている。また、クエン酸、酒石酸、フマル酸、乳酸及びそれらの混合物からなる群から選択される酸味料;カリウム塩;カルシウム塩;マグネシウム塩;および米粉を含む減塩調味料組成物が提案されている(特許文献6)。しかしながら、これらの調味料では、塩化カリウムによる異味を軽減するために添加される物質による特有の風味が加わり、自然な風味が損なわれるとの問題がある。
また、塩味を増強すると共に塩化カリウムの異味を低減する添加物として、「ソルトテーストフレーバー」などの食品香料が市販されている(非特許文献)。しかしながら、これらの食品香料も、独特の香りを有しており、香料添加前の調味料が有していた風味を損ねてしまう問題がある。また、塩化カリウムの異味の低減効果は、所望の効果は得られず、これら香料による塩化カリウムの異味の抑制は十分とはいえない。
他方、近年、塩化カリウムによる代替とは異なるアプローチから塩化ナトリウムの含有量を低減した調味料に関する研究が行われている。例えば、岩畑らは、酢酸及び乳酸から選ばれる少なくとも1種の酸を添加することにより塩味を補強して塩化ナトリウムの含有量を低減する調味料を提案している(特許文献7)。また、下田は、嗅覚情報が味覚に及ぼす影響を利用して塩化ナトリウムの含有量を低減する調味料を提案し(非特許文献1及び2)、食酢、メチオナール、4-ヒドロキシ-2-(又は5-)エチル-5-(又は2-)メチル-3(2H)-フラノン(以下、HEMFと省略することがある)、及びイソアミルアルコールが塩化ナトリウムの塩味を増強する効果を有することを報告している(非特許文献1から4)。また、東方らや熊沢らはHEMFなどのフラノン類が塩化ナトリウムの塩味を増強する効果を有することを開示している(特許文献8から11)。
しかしながら、これらの物質を添加した従来の減塩調味料では、塩味を増強する効果が必ずしも満足できるものではなく、非減塩調味料と同様の風味を得るには更なる工夫が必要であった。また、これらの文献は、上記香気化合物によって塩化カリウムによる異味の問題を解消しようとするものではない。
特許第4060843号公報 特開2007-89557号公報 特開2007-289083号公報 国際公開WO00/21390 国際公開WO2007/108558 特表2010-521974号公報 国際公開WO2011/040505 特開2012-147769公報 特開2012-224773公報 特開2012-223147公報 国際公開WO2012/144604
香料、No.248、p21-27(2010) 食品と開発、Vol.47、No.12、p4-6(2012) 日本食品科学工学会第59回大会要旨集、p196(2012) 平成24年度日本食品科学工学会西日本支部大会、p7(2012) http://www.ogawa.net/food/perfume_solt.html[2013年10月25日閲覧]
本発明は、上述した従来の減塩調味料に伴う問題を解決すること、すなわち、非減塩調味料に近似する又はそれと同様の風味を有しながらも、大幅に塩化ナトリウムの含有量を低減可能な調味料を提供することを目的とする。
本発明者らは、減塩調味料に関し種々の研究を行う中で、意外にも、本醸造醤油から抽出された特定の香気化合物の組合せが、塩化カリウムによる異味を抑制し得ることを見出した。そこで、塩化カリウムにより塩化ナトリウムを代替して塩化ナトリウムの含有量を低減した調味料に、特定の香気化合物を組合せて添加したところ、塩化カリウムによる異味が顕著に軽減されること、さらに塩化カリウムと協働して口に入れた直後に感じられる風味を増強し、塩化カリウムによって塩化ナトリウムが代替されていない非減塩調味料に近い又は同様の風味を有する減塩調味料を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、塩化ナトリウムと塩化カリウムとを含み、典型的には、塩化ナトリウム濃度が9%(w/v)以下である減塩調味料において、以下の(a)〜(d)の成分の少なくとも2種以上を含有することを特徴とする、減塩調味料を提供する:
(a)酢酸
(b)HEMF
(c)イソアミルアルコール
(d)メチオナール
本発明の調味料では、塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムによって代替するため、塩化ナトリウムの含有量を大幅に低減することができる。一方、塩化カリウムは、調味料に異味をもたらすが、本発明の調味料では、特定の香気化合物の2種以上を組合せて調味料に含有させることで異味が抑制され、さらに口に入れた直後に感じられる塩味を増強するため、塩化カリウムによって塩化ナトリウムが代替されていない非減塩調味料に近似する又はそれと同様の、メリハリがあり、厚み(こく味)のある風味を奏することができる。また、本発明の調味料では、添加される香気化合物によって調味料の元々の風味を損なうこと無く上記の所望の効果を達成でき、その調味料本来の風味を保持することができる。
ここで、本発明により上記効果を奏する機序を、図1を参照しながら説明する。図1は、非減塩調味料、単に塩化ナトリウムを減らした減塩調味料、塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムで代替した減塩調味料、塩化カリウムを添加せずに上述した香気化合物の2種以上を添加した減塩調味料、および塩化カリウムと共に上述した香気化合物の2種以上を添加した減塩調味料の各調味料を摂取した際の風味の感じ方を模式的に示す。図中、縦軸は風味の強さを示し、横軸は調味料を摂取した後の経過時間を示す。
味の感じ方は、感じる味の強度の経時的変化によって全体として異なる風味として感得されるため、摂取後の時間経過によってどのように味の強度が変化するかは全体の風味に対する重要な要素となる。
非減塩調味料を摂取した場合、図1に示す通り、摂取直後に強い味を感じ(先味)、その後急速に味の強度が低下し(中味)、一定時間経過後にはわずかに味を感じるが(後味)、さらに時間が経過すると味を感じなくなる。これにより、非減塩調味料はメリハリがあり厚みのある風味をもたらす。
以下、非減塩調味料との風味の差異を示す。単に塩化ナトリウムを減らした減塩調味料では、摂取直後の味強度が非常に小さく(先味)、その後も低レベルの味強度で平坦なまま推移する(中味、後味)。これにより、単に食塩を減量しただけの薄味の食品は、メリハリや厚み(こく味)のない物足りない風味と感じられてしまう(1)。
次に、減塩調味料に塩化カリウムおよび/又は香気化合物を添加することによる風味の変化を示す。塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムで代替した減塩調味料では、摂取直後に感じる味(先味)の強度は小さく、その後経時的に増大し(中味)、一定時間経過後でも味が残存する(後味)。中味の強い味は塩味として感じられるが、塩化カリウムによる塩味は、本来の塩化ナトリウムによって感じられる塩味とは官能的に異なる。また、後味は、塩化カリウム特有のえぐ味、渋味及び苦味(異味)であり、これが調味料に好ましくない風味をもたらす(2)。
塩化カリウムに代え上述した香気化合物の2種以上を添加し、塩化ナトリウムを減らした調味料では、単に塩化ナトリウムを減らした減塩調味料に比べ、摂取直後の塩味が増強される(先味)。しかし、その強度は、非減塩調味料に比べ非常に低く、物足りない味わいとなる(3)。
これらに対して、塩化カリウムと共に上述した香気化合物の2種以上を添加した調味料では、驚くべきことに、摂取直後の味の強度が非減塩調味料と同じレベルまで増大され(先味)、塩化ナトリウムによる塩味と官能的にも近似した塩味が感じられる。しかも、塩化カリウムによる異味が抑制され、後味についても非減塩調味料及び塩化カリウムを添加しない調味料に非常に近似するか又はそれと同様になる。この結果、本発明による調味料では、非減塩調味料に近似する又はそれと同様の、メリハリがあり、厚み(こく味)のある風味をもたらす(4,5)。
図1は、本発明の減塩調味料によって奏される風味を他の調味料と比較して模式的に示すものである。
本発明による調味料は、塩化ナトリウムの一部が塩化カリウムによって代替されている減塩調味料において、特定の香気化合物の2種以上を含有するものである。
本発明の減塩調味料では、塩化ナトリウムの一部が塩化カリウムで代替されると共に、特定の香気化合物の組合せにより塩味が増強される結果、塩化ナトリウム濃度を大幅に低減することができる。調味料中の塩化ナトリウム濃度は、塩化カリウムと香気化合物との協働による塩化ナトリウム様の塩味を増強する効果が大きい点から、調味料の種類に応じて9%(w/v)以下の濃度から選択することが好ましく、0.5〜9.0%(w/v)から選択することがより好ましく、1.0〜5.0%(w/v)から選択することがさらに好ましい。また、調味料中の塩化カリウム濃度も、効果的な減塩を達成しながら、香気化合物と協働して塩化ナトリウム様の塩味を増強する点から、調味料の種類に応じて0.5〜9.0%(w/v)とすることが好ましく、0.8〜6.0%(w/v)とすることがより好ましく、1.0〜5.0%(w/v)とすることが特に好ましい。
塩化ナトリムと塩化カリウムの重量比も、同様の観点から7:3〜3:7とすることが好ましく、6:4〜4:6とすることがより好ましい。
本発明の調味料に含まれる塩化ナトリウム及び塩化カリウムは、食品用として許容されるものであれば如何なる資源によるものでも如何なる方法で得られるものでもよい。例えば、様々な天然資源から得ることができ、化学的に合成することもできる。また、塩化ナトリウム又は塩化カリウムを含有する食材を通じて調味料に含有させることもできる。また、市販の食塩又はこれら化合物を含有する市販の食品添加物を通じて調味料に含有させてもよい。
本発明の調味料は、上述した塩化ナトリウムの一部が塩化カリウムで代替された減塩調味料において、酢酸、HEMF、イソアミルアルコールおよびメチオナールからなる群から選択される少なくとも2種以上、好ましくはHEMFと、酢酸、イソアミルアルコール及び/又はメチオナールと、任意選択で乳酸とを含有することを特徴とする。驚くべきことに、これら香気化合物を組み合せると塩化カリウムによる異味が抑制されると共に先味としての塩味が増強され、元の非減塩調味料に近い風味を付与することができる。
異味を抑制する効果及び塩味増強効果は、組み合せる化合物が多くなるほど増大し元の非減塩調味料により近い風味を付与するため、上記香気化合物をより多く組み合せることがより好ましく、3種以上組み合せることがより好ましく、4種を組み合せることがさらに好ましい。
好ましい2種の組み合せとしては、酢酸とHEMFとの組み合わせ、HEMFとイソアミルアルコールとの組み合わせ、およびHEMFとメチオナールとの組み合わせを挙げることができ、これらの組み合せの中では、特に酢酸(任意選択で乳酸も)とHEMFとの組み合わせ、およびHEMFとイソアミルアルコールとの組み合わせが好ましい。
好ましい3種の組み合わせとしては、酢酸とHEMFとイソアミルアルコールとの組み合わせ、酢酸とHEMFとメチオナールとの組み合わせ、およびHEMFとイソアミルアルコールとメチオナールとの組み合わせを挙げることができ、これらの組み合せの中では、酢酸とHEMFとイソアミルアルコールとの組み合わせ、および酢酸とHEMFとメチオナールとの組み合わせが総合的な風味に優れる(メリハリ及び厚みがある)点で好ましい。
本発明における特に好ましい組合せは、酢酸とHEMFとイソアミルアルコールとメチオナールとの組み合わせである。これらの香気化合物の組み合わせは、塩化カリウムと協働して最も顕著な塩化ナトリウム様の塩味の増強効果及び異味抑制効果を奏し、非減塩調味料と遜色ない、又は含有量によってはより良い(よりメリハリが有り、厚みがある)風味をもたらす。
これら香気化合物の調味料中の含有量は、十分な塩味増強効果及び異味抑制効果を発揮すると共に、調味料本来の風味に影響しない範囲とすることが好ましく、各成分の特性及び添加される調味料の種類に応じて適宜含有量を調整することが好ましい。具体的には、酢酸の含有量は、1ppm〜2,000ppmとすることが好ましく、20ppm〜1,500ppmとすることがより好ましく、60ppm〜800ppmとすることがさらに好ましい。HEMF含有量は、0.2ppm〜600ppmとすることが好ましく、1ppm〜400ppmとすることがより好ましく、10ppm〜200ppmとすることがさらに好ましい。イソアミルアルコール含有量は、0.1ppm〜50ppmとすることが好ましく、1ppm〜40ppmとすることがより好ましく、2ppm〜30ppmとすることがさらに好ましい。メチオナール含有量は、0.001ppm〜0.5ppmとすることが好ましく、0.01ppm〜0.4ppmとすることがより好ましく、0.02ppm〜0.3ppmとすることがさらに好ましい。
同様の点から、これら香気化合物全体の調味料中の含有量は、1〜3000ppmが好ましく、10〜1000ppmがより好ましい。また、塩化ナトリウム及び塩化カリウムに対する重量比は、できるだけ塩化ナトリウムの含有量を減らしつつ、元の非減塩調味料の塩味を含む風味にできるだけ近づけるために、NaCl:KCl:香味化合物=20〜400:20〜400:1とすることが好ましく、NaCl:KCl:香味化合物=50〜200:50〜200:1とすることが特に好ましい。
また、香気化合物間の重量比は、酢酸を、HEMF1重量部に対して0.1〜20重量部とすることが好ましく、1〜10重量部とすることがより好ましい。また、メチオナールを、同様の点から、HEMF1重量部に対して、0.00001〜5重量部とすることが好ましく、0.0001〜2重量部とすることがより好ましい。また、イソアミルアルコールも、同様の点から、HEMF1重量部に対して、0.001〜5重量であることが好ましく、0.01〜2重量であることがより好ましい。
これらの香気化合物は、食品添加物として市販されている物や、これらを高濃度に含有する食品を使用して調味料に添加することができる。
酢酸としては、工業的に合成された高純度の酢酸を用いてもよく、酢酸を多く含む食酢を用いることもできる。食酢としては、醸造酢、穀物酢、米酢、果実酢、黒酢などの市販の食酢類を使用することができる。また、高酸度食酢は、酢酸濃度が高く添加量を少なくできる点から好ましい食酢の1つである。
HEMFは、4−ヒドロキシ−2−エチル−5−メチル−3(2H)−フラノン、4−ヒドロキシ−5−エチル−2−メチル−3(2H)−フラノン又はこれらの化合物の任意の割合での混合物であるが、これらの化合物は互変異性体であるため、通常、混合物の状態で存在する。HEMFとしては、食品添加物として市販されている物やHEMFが含有されている塩味組成物等を使用して含有させてもよいが、培地を用いて微生物発酵により高濃度で生成されたものや、味噌や醤油などの発酵食品又はこれら発酵食品から抽出した濃縮物を添加して含有させることができる。
イソアミルアルコールは、3-メチル-1-ブタノール又はイソペンチルアルコールとも称され、ラム酒又はウイスキー様の香気を有することが知られている。イソアミルアルコールは、果実、野菜、乳製品、酒類、発酵食品等に含まれているが、化学的方法または生化学的方法により生成されたものや、培地を用いて微生物発酵により高濃度に生成されたものや、HEMFと同様に、味噌や醤油などの発酵食品又はこれら発酵食品から抽出した濃縮物を添加して含有させることができる。
メチオナールは、3−メチルチオプロパナール、3−(メチルチオ)プロパナール、又は3−(メチルチオ)メチオナールプロピオンアルデヒドとも称され、ジャガイモ様の香気を有することが知られている。メチオナールは、芋等に含まれているが、メチオニンと糖によるメイラード反応などの化学合成されたものや、培地を用いて微生物発酵により高濃度に生成されたものや、HEMFやイソアミルアルコールと同様に、味噌や醤油などの発酵食品又はこれら発酵食品から抽出した濃縮物を添加して含有させることができる。
なお、これら香気成分の調味料中の含有量は、食品添加物の添加量だけでなく、原料に使用する食品原料の配合量によっても調整することができる。
本発明の調味料においては、風味が豊かになる点で、上記香気化合物と共に乳酸を含有することが好ましく、酢酸と共に乳酸を含有することが特に好ましい。乳酸を含有させる場合、乳酸の含有量は、0.1g/L(100ppm)〜10g/L(10, 000ppm)の範囲から調味料の酸味・塩味に応じて適宜選定すればよい。また、乳酸としては、工業的に合成された高純度の乳酸を用いてもよく、また乳酸菌を培養して得られた乳酸であってもかまわない。また、食品添加物として市販されているものを使用することもできる。
本発明の減塩調味料は、上述した事項以外は、通常の調味料となんら変わるものではなく、調味料の種類に応じて他の成分を選択・添加してよく、調製方法についても特に制限はなく、従来の調味料の製法に従って調製すればよい。
他の成分としては、例えば、エキス類、タンパク加水分解物などの天然調味料、醤油、味噌、酸味料、香料、香辛料抽出物等が挙げられ、いずれも公知の方法で調製することができ、市販品を使用することもできる。これらの成分は、液体又は固体の何れの形態であってもよく、単独で又は2種以上を組み合せて添加することができる。
エキス類としては、特に限定されないが、例えば、ビーフエキス、ポークエキス、チキンエキス等の畜肉エキス;鰹エキス、牡蠣エキス、昆布エキス等の魚介エキス;オニオンエキス、椎茸エキス等の野菜エキス;酵母エキス等が挙げられる。
タンパク加水分解物としては、特に限定されないが、大豆、小麦、とうもろこし等の植物性タンパク質、または牛、豚、鶏、魚等の動物性タンパク質を、酵素を用いて加水分解した分解物、及び麹を利用して加水分解した分解物が挙げられる。
醤油としては、特に限定されないが、例えば、濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、再仕込醤油、白醤油等の液状の醤油が挙げられる。味噌・麹としては、特に限定されないが、例えば、米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌等、塩麹、米麹、しょうゆ麹が挙げられる。
酸味料としては、特に限定されないが、例えば、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸等が挙げられる。香料としては、例えば、植物性又は動物性の天然香料、合成香料等が挙げられる。
香辛料抽出物としては、例えば、コショウ抽出物、バニラ抽出物、ローレル抽出物、シナモン抽出物など既存添加物名簿収載品目リストに香辛料抽出物として掲載されているもの等が挙げられる。その他にも、乳糖、麦芽糖、デキストリン、澱粉、グラニュー糖、ザラメ糖、白糖等の糖類や、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、有機酸系調味料、無機塩系調味料などの各種調味料も必要により使用可能である。
上記成分以外にも、水、味醂などの調味料、砂糖、ぶどう糖果糖液糖等の糖類、イノシン酸ナトリウムなどのうま味調味料、グルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸、かつお節、昆布などの風味成分又はそのだし汁などを、その目的とする味覚に応じて適宜使用することができる。
本発明は、例えば、麺つゆ類、煮物つゆ類、鍋つゆ類、ぽん酢醤油類、ドレッシング類、焼き肉用調味料類、洋食調味料類、中華調味料類、和食調味料類などの各種調味料の減塩化に適用でき、各調味料に応じて、塩化ナトリウム、塩化カリウム及び上記香気成分の含有量、並びに他の成分及びその含有量を適宜調整して減塩調味料とすることができる。 本発明は、これら調味料の実効性のある減塩化を可能とする。
以下、実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
1.各調味料の調製
表1から5に示す組成のめんつゆ用液体組成物を調製した。各組成物をガラス製サンプル瓶に入れ、アルミ箔で蓋をして、湯煎で加熱(内容物の温度:75℃達温)した。次いで、閉栓し水冷して得られた液体調味料を官能評価の試料とした。

*1醤油は、ヤマサ濃口しょうゆ(ヤマサ醤油)を用いた(以下同様)。
*2だし汁は、鍋に水500部を入れ火にかけ、沸騰したらかつお節27部と昆布2部を加え、5分加熱し、これをクッキングペーパーでろ過し、水冷した後、最初の水の量となるように加水したものを用いた(以下同様)。

2.官能評価
[比較例1]
比較例1の調味料は、減塩していない通常のめんつゆである。口に入れた直後に、醤油の風味、塩味が感じられ、全体的に厚みのある風味であり、めんつゆとして満足するものであった。但し、調味料中の塩化ナトリウムの含有量は、3.6g/lである。
[比較例2]
比較例2の調味料は、比較例1のめんつゆの食塩を約47重量%減らした減塩調味料であり、調味料中の塩化ナトリウムの含有量は、1.9g/lである。また、非減塩調味料から単に食塩を減量すると甘みが過剰に感じられることから、比較例1の調味料の糖類(上白糖及び果糖ぶどう糖液糖)も約35%減量して、比較例1の調味料と同等の甘みが感じられるように調製した。
口に入れた直後、醤油の風味、塩味が殆ど感じられず、抜けたような風味であり、その後も塩味が殆ど感じられずメリハリがなく平坦な味で物足りなさを感じた。
[比較例3及び4]
比較例3及び4の調味料は、比較例2の調味料にそれぞれ0.9g/l及び1.3g/lの塩化カリウムを添加して塩味を補強した減塩調味料である。いずれの調味料でも、口に入れた直後にわずかに塩味を感じたがはっきりした味ではなかった。その後、時間の経過と共に塩味をよりはっきり感じたが、比較例1の調味料で感じられた塩味ではなく、塩化カリウム特有の異味(苦味・えぐみ)であり、この異味が後味として強く残った。このため好ましい風味ではなかった。
[比較例5〜7]
比較例5の調味料は、比較例2の調味料にHEMFを添加した減塩調味料であり、塩化カリウムを含まない。比較例6の調味料は、比較例3の調味料にHEMFを添加した減塩調味料であり、0.9g/lの塩化カリウムを含有する。比較例7の調味料は、比較例4の調味料にHEMFを添加した減塩調味料であり、1.3g/lの塩化カリウムを含有する。
比較例5、6及び7の調味料は、それぞれ比較例2、3及び4の調味料と比較して、口に入れた直後の塩味がわずかではあるがより強く感じられた。しかし、いずれの調味料でも、依然として塩化カリウム特有の異味は感じられた。
[比較例8並びに実施例1及び2]
比較例8の調味料は、比較例2の調味料にHEMF及びイソアミルアルコールを添加した減塩調味料であり、塩化カリウムを含まない。実施例1の調味料は、比較例3の調味料にHEMF及びイソアミルアルコールを添加した減塩調味料であり、0.9g/lの塩化カリウムを含有する。実施例2の調味料は、比較例4の調味料にHEMF及びイソアミルアルコールを添加した減塩調味料であり、1.3g/lの塩化カリウムを含有する。
実施例1及び2の調味料は、それぞれ比較例6及び7の調味料と比較して、口に入れた直後により強く塩味を感じ、メリハリのある風味であった。また、口に入れた後で塩味は増大せず、塩化カリウムによる異味も比較例6及び7の調味料と比較して顕著に改善された。
一方、比較例8の調味料では、比較例5の調味料と比べて、口に入れた直後の塩味及びその後の塩味についてあまり差を感じず、塩味の改善効果は認められなかった。
[比較例9並びに実施例3及び4]
比較例9並びに実施例3及び4の調味料は、比較例8並びに実施例1及び2の調味料が含有するHEMF及びイソアミルアルコールの組み合わせに代えて、HEMF及びメチオナールの組み合わせを含有する点以外は、それぞれ比較例8並びに実施例1及び2の調味料と同じ組成の調味料である。
実施例3及び4の調味料でも、実施例1及び2の調味料と同様の塩味増強効果及び異味抑制効果が認められた。また、比較例9の調味料は、比較例8の調味料と同様に、塩味の改善効果は認められなかった。
[比較例10並びに実施例5及び6]
比較例10の調味料は、比較例2の調味料に酢酸、HEMF及びメチオナールを添加した減塩調味料であり、塩化カリウムを含まない。実施例5の調味料は、比較例3の調味料に酢酸、HEMFおよびメチオナールを添加した減塩調味料であり、0.9g/lの塩化カリウムを含有する。実施例6の調味料は、比較例4の調味料に酢酸、HEMFおよびメチオナールを添加した減塩調味料であり、1.3g/lの塩化カリウムを含有する。
実施例5及び6の調味料は、それぞれ実施例3及び4の調味料と比較して、口に入れた直後により強く塩味を感じ、よりメリハリがあり厚みのある風味であった。また、塩化カリウムによる異味もより抑制された。
一方、比較例10の調味料では、比較例9の調味料と比べて、口に入れた直後の塩味及びその後の塩味についてあまり差を感じず、塩味の改善効果は認められなかった。
[比較例11並びに実施例7及び8]
比較例11並びに実施例7及び8の調味料は、比較例10並びに実施例5及び6の調味料が含有する酢酸、HEMF及びメチオナールの組み合わせに代えて、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールの組み合わせを含有する点以外は、それぞれ比較例10並びに実施例5及び6の調味料と同じ組成の調味料である。
実施例7及び8の調味料でも、実施例5及び6の調味料と同様の塩味増強効果及び異味抑制効果が認められた。また、比較例11の調味料は、比較例10の調味料と同様に、塩味の改善効果は認められなかった。
[比較例12並びに実施例9及び10]
比較例12の調味料は、比較例2の調味料に酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールを添加した減塩調味料であり、塩化カリウムを含まない。実施例9の調味料は、比較例3の調味料に酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールを添加した減塩調味料であり、0.9g/lの塩化カリウムを含有する。実施例10の調味料は、比較例4の調味料に酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールを添加した減塩調味料であり、1.3g/lの塩化カリウムを含有する。
実施例9及び10の調味料は、それぞれ実施例5及び7並びに実施例6及び8の調味料と比較して、口に入れた直後により強く塩味を感じ、よりメリハリのある風味であった。また、塩化カリウムによる異味もより抑制されていた。これらの調味料は、比較例1の非減塩調味料とほとんど同様の風味であった。
一方、比較例12の調味料では、比較例10及び11の調味料と比べて、口に入れた直後の塩味が若干強く感じられたものの、塩味の改善効果は殆ど認められなかった。
[比較例13並びに実施例11及び12]
比較例13並びに実施例11及び12の調味料は、酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールの含有量を2倍にした以外は、それぞれ比較例12並びに実施例9及び10の調味料と同じ組成の調味料である。
実施例11及び12の調味料は、実施例9及び10の調味料に比べ、味のメリハリや厚みがより増強され、異味については全く感じなかったため、比較例1の非減塩調味料と同様又はむしろより良い風味であった。また、実施例11の調味料と実施例12の調味料とを比較すると、実施例12の調味料の方が味のメリハリや厚みをより感じ、塩化カリウムの含有量(塩化カリウムの塩化ナトリウムに対する重量比)が多い方がより風味が良いという結果になった。実施例12の調味料の風味は、比較例1の非減塩調味料よりむしろメリハリや厚みを感じた。
一方、比較例13の調味料では、比較例12の調味料と比べて、塩味の改善は認められず、香気化合物の含有量の増加のみでは塩味の改善や異味を抑制するには不十分であった。
本発明は、例えば、減塩醤油、麺つゆ類、煮物つゆ類、鍋つゆ類、ぽん酢醤油類、ドレッシング類、焼き肉用調味料類、洋食調味料類、中華調味料類、和食調味料類などの各種調味料の減塩化に適用でき、これら調味料の実効性のある減塩化を可能とする。

Claims (5)

  1. 塩化ナトリウムと塩化カリウムとを含有する減塩調味料の製造法において、
    酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールを含有し、メチオナールは、HEMF1重量部に対して、0.00001〜5重量部の重量比で含有し、イソアミルアルコールは、HEMF1重量部に対して、0.001〜5重量部の重量比で含有する組成物を添加すること、および、
    HEMFの減塩調味料に対する添加量が1ppm〜400ppmであり、イソアミルアルコールの減塩調味料に対する添加量が1ppm〜40ppmであり、メチオナールの減塩調味料に対する添加量が0.01〜0.4ppmであることを特徴とする、減塩調味料の製造法
  2. 前記塩化ナトリウムの調味料中の濃度が9%(w/v)以下である、請求項1に記載の調味料の製造法
  3. 塩化ナトリウムと塩化カリウムとの重量比が、7:3〜3:7(NaCl:KCl)である、請求項1又は2記載の調味料の製造法
  4. 前記組成物中にさらに乳酸を含有する、請求項1から3の何れか1項に記載の調味料の製造法
  5. 前記調味料中の塩化ナトリウム及び塩化カリウムの含有量に対する酢酸、HEMF、イソアミルアルコール及びメチオナールの香気化合物全体の添加重量比が、NaCl:KCl:香気化合物=20〜400:20〜400:1である、請求項1から4の何れか1項に記載の調味料の製造法
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