JP6050971B2 - 引戸用施錠装置および引戸構造 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸の施錠性を向上させるための引戸用施錠装置および引戸構造に関する。
引戸は、戸板が直線的に作動する扉である。このため、戸板が円運動をする開き戸と比較すると、扉の周囲のスペースが小さい場合にも容易に設置できる。その反面、引戸は、戸板と支持枠(敷居および鴨居)との間に大きな摩擦力が働き易い。このため、特に戸板の重量が大きい場合には、引戸は、その開閉に開き戸よりも大きな力を要する場合がある。
そこで、従来、戸板の重量が大きい場合にも引戸の開閉を容易にするために、ハンガーレールやV字レールを使用した引戸が採用されている。特に、ハンガーレールは、下枠(敷居)を省略することが可能であり、床から段差を排除できる点で、居住空間のバリアフリー化を容易にする。
また、従来、引戸の施錠装置としては、鎌錠(例えば、特許文献1および2参照)が一般的に使用されている。鎌錠は、代表的には、施錠位置と解錠位置との間で回動可能に設けられた鎌形のフック(係合部材)と、開口を有する受け具とを有する。そのような鎌錠においては、戸を閉めた状態でフックを施錠位置に回動させ、これによりフックを受け具に差し込んで、フックと受け具とを係合させる。
通常、フックを含む鎌錠本体は引戸の戸先に取り付けられ、フックが係合する受け具は、引戸の戸先と当接する縦枠に取り付けられる。鎌錠は、一般的に使われている錠であるために市販品のバリエーションも豊富であり、鎌錠を施錠装置に使用することで、低コストで施錠装置を実現することができる。
特開2008−127743号公報 特開2010−229718号公報
ところが、例えば、上記のハンガーレールを使用した引戸において、敷居により引戸の下部を支えていないような場合には、引戸が、作動方向(左右方向)と垂直な水平方向(前後方向)に揺動しやすくなる。このため、引戸の施錠装置に鎌錠を使用すると、戸板の戸先に設けられた、フックを含む鎌錠本体の位置と、縦枠に設けられた受け具の位置とが、前後方向でずれてしまい、施錠がスムーズに行えないことがある。
また、介護施設等では、要介護者の安全を確保するために、鎌錠からなる施錠装置をオートロックとすることが望まれる。そして、そのようなオートロックの施錠装置を上述の引戸に適用すると、引戸を勢いよく閉めたような場合に引戸がバウンドして、フックと受け具とがうまく係合しないままにフックが施錠位置に回動されてしまうことがある。そのような場合には、扉が施錠されないままに放置されることとなり、安全の確保に困難を生じる。
さらに、例えば、使用者が、引戸を手前に引いたり、奥に押したりしながら引戸を閉めた場合にも、鎌錠本体と受け具との間に位置ずれが発生する。また、部屋の中で換気扇を使用している場合などにも、引戸が部屋の内部側に引き込まれるように移動することで、鎌錠本体と、受け具との間に位置ずれが生じる。以上のように、様々な原因で、オートロック方式の施錠装置では、扉が施錠されないままに放置されてしまうことが起こりえる。
そこで、本発明は、鎌錠を含む施錠装置について、鎌錠本体と受け具との位置決めが自動的に行われるようにして、容易かつ確実に施錠することができる引戸用施錠装置および引戸構造を提供することを目的としている。
本発明の一局面は、第1の錠および第2の錠を備え、
前記第1の錠が鎌錠であり、前記第2の錠がマグネットロックであり、
前記鎌錠は、引戸の戸先および前記戸先が当接する縦枠のいずれか一方に設けられた、係合部材を含む鎌錠本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記係合部材と係合する受け具とを含み、
前記係合部材は、前記受け具と係合する施錠位置と、前記受け具と係合しない解錠位置との間で回動し、
前記マグネットロックは、前記戸先および前記縦枠のいずれか一方に設けられた、電磁石を含むマグネットロック本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記電磁石に吸着するロックプレートとを含む、引戸用施錠装置に関する。
本発明の他の一局面は、引戸と、前記引戸の戸先が当接する縦枠と、前記引戸を施錠する施錠装置とを備えた引戸構造であって、
前記施錠装置が、第1の錠および第2の錠を有し、
前記第1の錠が鎌錠であり、前記第2の錠がマグネットロックであり、
前記鎌錠は、前記引戸の戸先および前記戸先が当接する縦枠のいずれか一方に設けられた、係合部材を含む鎌錠本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記係合部材と係合する受け具とを含み、
前記係合部材は、前記受け具と係合する施錠位置と、前記受け具と係合しない解錠位置との間で回動し、
前記マグネットロックは、前記戸先および前記縦枠のいずれか一方に設けられた、電磁石を含むマグネットロック本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記電磁石に吸着するロックプレートとを含む、引戸構造に関する。
本発明によれば、引戸を閉めたときに、鎌錠本体と受け具との位置決めが自動的に行われるので、鎌錠の施錠が容易かつ確実になる。また、引戸のバウンドも防止されるので、例えば鎌錠をオートロックとした場合に、施錠不良を生じることなく、鎌錠を確実に施錠することができる。
本発明の一実施形態に係る引戸用施錠装置が適用された引戸構造の概略構成を示す正面図である。 引戸構造の斜視図である。 引戸構造に使用されるレール係合具(ハンガーレール複車)の斜視図である。 引戸構造に使用されるハンガーレールの斜視図である。 施錠装置に使用される鎌錠本体の設置状態を示す、引戸の正面図(b)および側面図(a)である。 施錠装置に使用される鎌錠の受け具の設置状態を示す、縦枠の正面図(a)および側面図(b)である。 施錠装置に使用されるマグネットロック本体の設置状態を示す、引戸の正面図(b)および側面図(a)である。 施錠装置に使用されるマグネットロックのロックプレートの設置状態を示す、縦枠の正面図(a)および側面図(b)である。
本発明の引戸用施錠装置は、第1の錠および第2の錠を備える。ここで、第1の錠は鎌錠であり、第2の錠はマグネットロックである。なお、錠の数は、2つに限らず、3以上とすることができる。例えばマグネットロックを2以上設けたり、鎌錠を2以上設けたりすることができる。あるいは、鎌錠およびマグネットロック以外の方式の錠を鎌錠およびマグネットロックに追加して設けることもできる。
鎌錠は、例えば引戸の戸先に設けられた、鎌形の係合部材(以下、フックという)を含む鎌錠本体と、戸先が当接する縦枠に設けられた、フックと係合する受け具とを含む。引戸の方に受け具を設け、縦枠の方に鎌錠本体を設けることもできる。フックは、受け具と係合する施錠位置と、受け具と係合しない解錠位置との間で回動する。
一方、マグネットロックは、例えば引戸の戸先に設けられた、電磁石を含むマグネットロック本体と、縦枠に設けられた、電磁石に吸着するロックプレートとを含む。引戸の方にロックプレートを設け、縦枠の方にマグネットロック本体を設けることもできる。
上記の構成によれば、引戸を閉めるときに、マグネットロックの電磁石とロックプレートとの間の吸引力によって、戸先が縦枠に対して自動的に位置決めされる。これにより、鎌錠本体と受け具との間の位置ずれが自動的に解消される。その結果、鎌錠を施錠することが容易となる。
つまり、マグネットロックは、通常、常時通電されており、このため、引戸を閉めるときにマグネットロックの電磁石とロックプレートとが接近すると、それらの間に大きな吸引力が働く。その結果、使用者が、たとえ引戸を手前に引いたり、奥に押したりした状態で引戸を閉めたとしても、マグネットロックの吸引力により、鎌錠本体と受け具との間の位置ずれが自動的に解消されて、引戸が閉まる。このように、引戸の戸先が自動的に位置決めされるので、鎌錠を容易に施錠することが可能となる。
さらに、マグネットロックと鎌錠とを組み合わせることで、例えば停電時にも施錠装置の施錠状態を鎌錠により維持することができる。したがって、そのような場合にも、施錠装置が解錠されてしまうことがないので、戸締まりを確実にして、安全性を向上させることができる。また、扉をマグネットロックだけで施錠する場合には、大きな力を掛けるとマグネットロックが解錠されてしまうことも考えられる。鎌錠とマグネットロックとを併用することで、そのような事態を防止することが可能となる。そして、例えば、鎌錠とマグネットロックとを5cm以上離して設置することで、施錠状態で、作動平面(図2のYZ平面)内の引戸の回転および上下動を抑えることができる。これにより、例えば、下枠(敷居)を設けずに引戸の上下動が容易となっている引戸構造においても、引戸を上下方向に操作することによる不正な解錠を防止することができる。
さらに、上記の構成によれば、マグネットロックの吸着力により、引戸が縦枠に当接した後にバウンドすることも防止される。したがって、例えば鎌錠をオートロック方式とした場合にも、引戸のバウンドにより、フックが受け具と係合しないままに施錠位置まで回動して固定される、施錠不良を防止することができる。したがって、施錠を確実に行うことができ、居住者等の安全を確保することができる。
本発明の施錠装置には、引戸と縦枠との近接を検知する検知機構と、引戸と縦枠との近接が検知されたときに、電磁石に自動的に通電して、マグネットロックを自動的に施錠する自動施錠機構とを備えさせることもできる。これにより、開放されている時間が長い戸の場合に、マグネットロックに常時通電することによる電力のロスを防止することができる。
なお、鎌錠およびマグネットロックの少なくとも一方を、電磁気的情報を使用して解錠する解錠機構を引戸用施錠装置に含ませることで、例えば、それらの錠をオートロック方式とした場合にも、簡易に施錠装置を解錠することが可能となる。より具体的には、解錠のための電磁気的情報を磁気ストライプカードに記録して、「鍵」として使用することで、施錠装置の解錠が容易となる。また、磁気ストライプカードは安価であるので、そのような鍵の再発行も容易となる。よって、介護施設等で鍵の使用者が頻繁に入れ替わるような場合にも新たな使用者に低コストで鍵を供給することができる。また、解錠のための電磁気的情報を更新するだけで鍵が更新されるので、セキュリティの確保も容易となる。なお、そのような解錠機構は、電磁気的情報を使用するものに限らず、ICカード等を使用するような、電気的情報を使用する解錠機構とすることもできる。
さらに、鎌錠とマグネットロックとを、所定距離(例えば、5cm以上)をおいて設ける場合には、例えば、鎌錠を操作のし易い高さの位置に設け、マグネットロックを、5cm以上離して、鎌錠の上方、あるいは下方に設けることができる。または、鎌錠を間に挟んで、上方および下方にマグネットロックを1つずつ設けることもできる。
本発明においては、引戸はハンガーレールによりスライド自在に支持させるとともに、そのハンガーレールを、引戸を縦枠に向かって付勢するように傾斜させることができる。
引戸をハンガーレールによりスライド自在に支持することで、引戸の重量が大きい場合にも引戸の開閉が容易となる。さらに、ハンガーレールを、引戸を縦枠に向かって付勢するように傾斜させることで、引戸を自動的に閉めることも可能となる。これにより、扉が開放されたまま放置されるのを防止することができる。あるいは、ハンガーレールの傾斜が、引戸が自動的に閉まらない程度の傾斜であっても、付勢力により助けられて、引戸を閉めることが容易になる。
さらに、施錠装置をオートロックとした場合には、引戸が、傾斜により自動的に閉まることで、扉が自動的に施錠される。これにより、扉を基本的に施錠状態とすることができる。したがって、介護施設等において、要介護者の安全を確保することも容易となる。あるいは、引戸が自動的に閉まらない程度の傾斜であっても、引戸を閉めるのが容易になることで、オートロックによる施錠が容易となる。
なお、引戸を閉める方向にハンガーレールが傾斜している引戸構造においては、引戸が閉めやすくなる反面、閉めるときの勢いもつきやすい。その結果、戸先と縦枠とが衝突した後の引戸のバウンドも大きくなる。その点、本発明によれば、マグネットロックの吸着力により、戸先と縦枠とが激しく衝突したような場合にも引戸のバウンドを防止することができる。したがって、オートロックである鎌錠も確実に施錠することができる。
一方、本発明の引戸構造は、引戸と、引戸の戸先が当接する縦枠と、引戸を施錠する上記の施錠装置とを備える。または、本発明の引戸構造は、引戸と、引戸の戸先が当接する縦枠と、引戸をスライド自在に支持するハンガーレールと、引戸を施錠する上記の施錠装置とを備える。
ここで、引戸構造には、戸先と当接する、縦枠の当接面に、戸先が填まる溝を形成することができる。このとき、鎌錠の受け具や、マグネットロックのロックプレート等は、溝の内部に形成される。そのような構造に依れば、例えばバール等を縦枠と戸先との間に差し入れることが困難となる。よって、施錠装置の不正な解錠を防止することができる。そして、そのような溝を形成した場合にも、マグネットロックの吸引力により、戸先を溝に填めるように自動的に位置決めすることもできる。したがって、施錠の確実性と、施錠後の安全性とを両立させることも可能である。
さらに、本発明の引戸構造には、引戸と縦枠との衝突を緩衝するダンパーを備えさせることもできる。これにより、引戸を閉める方向にハンガーレールが傾斜しているような場合にも、引戸が縦枠と当接するときの勢いを小さくすることができる。これにより、マグネットロックの吸引力による戸先の位置決めをより確実にするとともに、バウンド等も抑えられるので、施錠をより確実に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1に、本発明の一実施形態に係る施錠装置が適用された引戸構造を正面図により示す。図2に、引戸構造を斜視図により示す。図3に、レール係合具であるハンガー複車を斜視図により示す。図4に、ハンガーレールを斜視図により示す。
図示例の引戸構造10は、引戸(戸板)1と、引戸1をスライド自在に支持するハンガーレール(以下、単にレールという)2と、引戸1を収納する戸袋3と、引戸1の戸先1aが一側面(当接面4a)に当接する縦枠4と、引戸1を縦枠4に対して係止して施錠する施錠装置5と、を備えている。縦枠4は角柱状であり、下端は床7と接合され、上端は水平に配置された上枠(鴨居)6と接合されている。縦枠4の当接面4aの反対側の面は壁8と接合されている。
戸袋3の開口3aの下部には、一対のガイド3bが取り付けられている。これにより、引戸1の作動方向(左右方向、Y軸方向)と垂直な水平方向(前後方向、X軸方向)の揺動が抑えられている。引戸構造10においては、下枠(敷居)を省略することができる。これにより、居住空間のバリアフリー化が容易となる。その反面、引戸1の下部の前後方向の変位はガイド3bだけで抑えられており、敷居にレールを設けて引戸1を支持する場合と比較すると、引戸1は前後方向に揺れやすくなる場合がある。
レール2は、水平方向に対して角度θ(例えば1〜30°)だけ傾くように上枠6に取り付けられている。レール2の傾きの方向は、レール2により支持された引戸1が縦枠4の方に付勢される方向である。つまり、レール2は、縦枠4に近づくにつれて低くなるように、上枠6に取り付けられている。角度θは、引戸1が自動的に閉まる角度に設定することもできるし、引戸1が自動的には閉まらずに、引戸1を閉める動作を補助する程度の角度に設定することもできる。
引戸1の上部には、図3に示すようなレール係合具12が所定の間隔で取り付けられている。レール係合具12は、レール2の長手方向に並ぶ一対の滑車12aと、この一対の滑車12aと平行に並ぶ他の一対の滑車12aとの、合計4個の滑車12aを含んでいる。これらの4個の滑車12aは、軸状の支持部材12bに固定された図示しない軸支部により回転自在に支持されている。取付具12bの下部12cは外周にネジ溝が形成されている。下部12cを、例えば引戸1の上端部に取り付けられる図示しない板状の取り付け用金具の貫通孔に差し込み、その状態で、2つのナット12dにより取り付け用金具を挟み付けることで、レール係合具12を引戸1の上端部に取り付けることができる。
図4に示すように、レール2は、下面が直線状に開口する、概略コの字形(Cの字形)の横断面形状を有している。レール2の直線状の開口2aに沿って、開口2aの両側に、それぞれ、滑車12aの外周面が当接する滑車当接部2bが形成されている。各滑車当接部2bと開口2aとの境界には、突条2cが上に向かって突出するように形成されている。
そして、レール2には、引戸1と縦枠4との衝突を緩衝するためのダンパー16を設けることができる。ダンパー16は、シリンダ16aと、図示しないピストンに連結された可動軸16bとから構成することができる。レール2の側面に一定の長さの貫通溝を設けるとともに、可動軸16bの先端に、レール係合具12と係合する係合部16cを設ける。そして、引戸1が閉まるときに、完全に閉まる手前の位置(例えば図1の位置)で係合部16cとレール係合具12とが係合を開始するようにシリンダ16aを設置する。これにより、引戸1が縦枠4と当接するときのスピードを、引戸1が完全に閉まる手前の位置(例えば図1の位置)から減速することができる。
施錠装置5は、鎌錠20とマグネットロック30とを含んでいる。
図5および図6に、鎌錠の詳細を示す。鎌錠20は、引戸1の戸先1aに取り付けられた鎌錠本体21と、縦枠4に取り付けられた受け具22とを含んでいる。鎌錠本体21を縦枠4に取り付け、受け具22を戸先1aに取り付けることもできる。以下、鎌錠本体21が引戸1の戸先1aに取り付けられ、受け具22が縦枠4に取り付けられている場合を例に説明する。
鎌錠本体21は、施錠位置(図5に実線で示している)と解錠位置(図5に二点鎖線で示している)との間で回動する、鎌形の係合部材23を含んでいる。このとき、係合部材23は、図示しない電動機により回動させることができる。すなわち、鎌錠20は、電動式鎌錠とすることができる。これにより、遠隔操作で鎌錠20の施錠および解錠を行うことができる。
さらに、鎌錠20は、引戸1と縦枠4との当接を検知して、自動的に施錠が行えるオートロック方式とすることができる。そのような検知機構としては、一例として、引戸1と縦枠4とが当接したときに鎌錠本体21の内部に押し込まれるように、導体からなる当接片24を配置することが考えられる。そして、対向配置された2つの接点を有する図示しないスイッチを、当接片24が鎌錠本体21の内部に移動したときに、2つの接点の間に当接片24が挟まるように配置する。これにより、上記のスイッチの2つの接点が当接片24を介して互いに導通される。
上記のようなスイッチを介して係合部材23を回動させる電動機を電源と接続することで、引戸1と縦枠4とが当接したときに、引戸1と縦枠4との当接を検知することができるとともに、当接片24により上記のスイッチを導通状態とすることで、係合部材23を電動機により自動的に施錠位置まで回動させることもできる。さらに、鎌錠本体21には、鎌錠20を手動で施錠および解錠するためのサムターン25を設けることができる。
受け具22は、鎌錠20を施錠するときに係合部材23が回動して差し込まれる係合孔22aと、施錠位置にある係合部材23と係合して、引戸1を縦枠4に対して係止する係止板22bとを含む。係合孔22aは、係止板22bに開口している。係止板22bには、受け具22を縦枠4にネジ止めするためのネジの差し込み孔等を設けることができる。そして、受け具22は、縦枠4の戸先1aと当接する当接面4aに取り付けられる。当接面4aには、溝4bを設けることができる。このとき、受け具22は、溝4bの内部に設けることができる。
そして、鎌錠20を施錠するときには、戸先1aを、縦枠4の当接面4a(ないしは溝4bの内部)の戸先当接領域AR(図6(b)参照)に当接させる。その状態で、係合部材23を電動機またはサムターン25の操作により施錠位置に回動させ、これにより係合部材23が係合孔22aに差し込まれて、鎌錠20が施錠される。
図7および図8に、マグネットロックを示す。マグネットロック30は、引戸1の戸先1aに取り付けられた、電磁石31aを含むマグネットロック本体31と、縦枠4に取り付けられたロックプレート32とを含んでいる。ロックプレート32は、取付具32aにより縦枠4の当接面4a(ないしは溝4bの内部)に取り付けられている。マグネットロック本体31を縦枠4に取り付け、ロックプレート32を戸先1aに取り付けることもできる。以下、マグネットロック本体31が引戸1の戸先1aに取り付けられ、ロックプレート32が縦枠4に取り付けられている場合を例に説明する。
マグネットロック本体31と、ロックプレート32との位置関係は、電磁石31aがロックプレート32に吸着したときに、戸先1aが当接面4aの戸先当接領域ARと当接するように設定されている。そして、マグネットロック30は、電磁石31aに常時通電することで、引戸1が閉められたときに自動的に施錠されるオートロック方式とすることができる。
上記のように、マグネットロック30をオートロック方式とすることで、引戸1を閉めるときに、電磁石31aとロックプレート32との間に吸着力が作用する。その結果、戸先1aを、容易に当接面4a(ないしは溝4bの内部)の戸先当接領域ARと当接させることができる。
なお、施錠装置5の施錠性が鎌錠20により担保されることを考えれば、マグネットロック30の選定は、マグネットロック30の戸先1aの位置決め機能だけを重視して行うこともできる。例えば、マグネットロック30に、施錠強度が60Kgf(約588N)以下であるような、比較的小さい施錠強度のマグネットロックを使用することができる。これにより、マグネットロック30の消費電力を小さくすることができ、施錠装置5のランニングコストを小さくすることができる。逆に、マグネットロック30の施錠性も重視する場合には、150kgf(約1471N)以上の比較的大きな施錠強度のマグネットロックを使用することもできる。
また、マグネットロック30に常時通電せずに、引戸が閉められるときにだけ通電することも考えられる。例えば、戸先と縦枠との近接を検知する検知機構を設け、戸先と縦枠との近接が検知されたときに、マグネットロック30への通電を開始するようにしてもよい。これにより、施錠装置5のランニングコストをさらに小さくすることができる。そのような検知機構の一例としては、ロックプレート32に、通電状態の電磁石31aと引き付け合うような磁極の配置で永久磁石を取り付けることが考えられる。そして、通電されていない電磁石31aに発生する誘導電流を検出する電流センサを引戸構造10に設けることで、電磁石31aとロックプレート32との近接を検知することができる。あるいは、電磁石31aに常時通電することで、簡易に、マグネットロック30をオートロックとすることもできる。
なお、マグネットロック30をオートロックとせずに、施錠のためのスイッチ操作等が行われた場合にだけ電磁石31aへの通電を開始することも可能である。その場合にも、施錠装置5が、鎌錠20とマグネットロック30の2重の錠を備えることで、安全性が向上する。そして、停電の際にも鎌錠により施錠状態が維持されるので、居住者等の安全を確保することができる。
また、図1に示すように、引戸構造10には、電磁気的情報を使用した解錠装置28を備えさせることができる。解錠装置28には、所定の電磁気的情報を記憶するメモリ26と、電磁気的情報が記録された磁気ストライプカード等から電磁気的情報を読み取る読み取り装置27とを含ませることができる。このとき、読み取り装置27には、磁気ストライプカードを差し込むための図示しないスロットや、磁気ストライプを通過させる溝を備えさせることができる。
上記のような解錠装置28により鎌錠20およびマグネットロック30(または、鎌錠20およびマグネットロック30の少なくとも一方)を解錠し得る構成とすることで、それらの錠をオートロック方式とした場合にも、簡易に、それらの錠を解錠することが可能となる。また、「鍵」である磁気ストライプカードは安価であるために再発行も容易である。よって、鍵の使用者が頻繁に入れ替わる環境であっても、新たな使用者に低コストで鍵を供給することができる。また、解錠のための電磁気的情報を更新するだけで鍵が更新されるので、セキュリティの確保も容易となる。
なお、そのような解錠装置は磁気ストライプカードを使用する装置に限られず、例えばICカードを使用する装置とすることもできる。つまり、解錠装置は電気的情報を使用した解錠機構とすることもできる。この場合にも、解錠装置には、電気的情報を記憶するメモリと、電気的情報を読み取る読み取り装置とを備えさせることができる。これにより、単にカードを読み取り装置にかざすだけで、鎌錠20およびマグネットロック30(または、鎌錠20およびマグネットロック30の少なくとも一方)を解錠することが可能となる。
以下、鎌錠20およびマグネットロック30の両方がオートロック方式である場合を例に、施錠装置5の動作を説明する。
引戸1が開いている状態(例えば図1の状態)で、操作者が引戸1の取っ手14に手を掛け、引戸1を縦枠4の方に押す。これにより、引戸1は、レール2の傾斜にも助けられて、縦枠4に向かって動き出す。あるいは、上記の角度θをより大きな角度に設定して、引戸1が縦枠4に向かって自動的に動き出すようにすることもできる。
引戸1の戸先1aが縦枠4に接近すると、既に通電されているマグネットロック30の電磁石31aとロックプレート32との間の吸着力が大きくなる。このとき、戸先1aと、戸先当接領域ARとの間に前後方向(X軸方向)のずれがあると、その吸着力が、引戸1に対して、左右方向のみならず前後方向にも作用する。その結果、上記のずれが解消されて、戸先1aと戸先当接領域ARとが当接し、鎌錠本体21と受け具22とが正対する。また、縦枠4の当接面4aに溝4bが形成されている場合にも、戸先1aが溝4bに自動的に填まる。さらに、電磁石31aとロックプレート32との間の吸着力により、引戸1のバウンドも防止される。
戸先1aが縦枠4(戸先当接領域AR)と当接すると、当接片24が係止板22bと当接し、当接片24が鎌錠本体21の内部に移動する。これにより、鎌錠20の検知機構が、引戸1が閉まったことを検知し、その結果、電動機が通電されて、係合部材23が施錠位置に回動される。これにより、係合部材23と係止板22bとが係合し、引戸1が縦枠4に係止されて、鎌錠20が施錠状態となる。
以上のように、本実施形態の施錠装置5によれば、引戸1を閉めるときに、マグネットロック30が発生する吸着により、引戸1が縦枠4に対して自動的に位置決めされるので、鎌錠20を確実に施錠状態とすることができる。その結果、施錠装置5の施錠性を向上させることができる。そして、戸先1aが溝4bに填まっていることで、バール等により引戸1をこじ開けることも困難となり、安全性が向上する。
一方、引戸1を開けるときには、例えば鍵としての磁気ストライプカードを解錠装置28の図示しないデータ読み取り用の溝等に通過させて、鎌錠20およびマグネットロック30を解錠する。または、例えば鍵としてのICカードを、それに対応した解錠装置の読み取り装置にかざす等して、鎌錠20およびマグネットロック30を解錠する。または、サムターン25の操作により係合部材23を解錠位置まで回動させて、鎌錠20を解錠するとともに、図示しないスイッチの操作によりマグネットロック30の電磁石31aへの通電を停止して、マグネットロック30を解錠する。以上のような状態で、操作者が取っ手14に手を掛けて、引戸1を戸袋3の方に押す。これにより、引戸1が開けられる。
本発明の施錠装置および引戸構造は、堅牢な構造の引戸を容易且つ確実に施錠できる。このため、本発明は、例えば、介護施設に好適に適用することができる。
1…引戸、1a…戸先、2…レール、3…戸袋、4…縦枠、4a…当接面、5…施錠装置、6…上枠(鴨居)、10…引戸構造、12…レール係合具、20…鎌錠、21…鎌錠本体、22…受け具、22a…係合孔、22b…係止板、23…係合部材、24…当接片、25…サムターン、28…解錠装置、30…マグネットロック、31…マグネットロック本体、31a…電磁石、32…ロックプレート、AR…戸先当接領域

Claims (5)

  1. 第1の錠および第2の錠を備え、
    前記第1の錠が鎌錠であり、前記第2の錠がマグネットロックであり、
    前記鎌錠は、引戸の戸先および前記戸先が当接する縦枠のいずれか一方に設けられた、係合部材を含む鎌錠本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記係合部材と係合する受け具とを含み、
    前記係合部材は、前記受け具と係合する施錠位置と、前記受け具と係合しない解錠位置との間で回動し、
    前記マグネットロックは、前記戸先および前記縦枠のいずれか一方に設けられた、電磁石を含むマグネットロック本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記電磁石に吸着するロックプレートとを含む、引戸用施錠装置。
  2. 前記引戸と前記縦枠との近接を検知する検知機構と、
    前記引戸と前記縦枠との近接が検知されたときに、前記係合部材を自動的に前記施錠位置に回動させる自動施錠機構とをさらに備える、請求項1記載の引戸用施錠装置。
  3. 前記引戸がハンガーレールによりスライド自在に支持されており、
    前記ハンガーレールが、前記引戸を前記縦枠に向かって付勢するように傾斜している、請求項1または2記載の引戸用施錠装置。
  4. 引戸と、前記引戸の戸先が当接する縦枠と、前記引戸を施錠する施錠装置とを備えた引戸構造であって、
    前記施錠装置が、第1の錠および第2の錠を有し、
    前記第1の錠が鎌錠であり、前記第2の錠がマグネットロックであり、
    前記鎌錠は、前記引戸の戸先および前記戸先が当接する縦枠のいずれか一方に設けられた、係合部材を含む鎌錠本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記係合部材と係合する受け具とを含み、
    前記係合部材は、前記受け具と係合する施錠位置と、前記受け具と係合しない解錠位置との間で回動し、
    前記マグネットロックは、前記戸先および前記縦枠のいずれか一方に設けられた、電磁石を含むマグネットロック本体と、前記戸先および前記縦枠の他方に設けられた、前記電磁石に吸着するロックプレートとを含む、引戸構造。
  5. 前記縦枠の前記戸先と当接する当接面に、前記戸先が填まる溝が形成されている、請求項4記載の引戸構造。
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