JP6050680B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続して、ケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるためのコネクタに関する。特に、長期間の導通接続が可能であり、蓄電デバイスとコネクタに繋がるケーブルとの間の送電中にインレットからの不測の抜脱を防止できるコネクタに関する。
近年、環境意識の高まりから、蓄電池(バッテリー)を搭載し、その電力でモータを駆動して走行する電動車両(代表的には、電気自動車やプラグインハイブリッドカー)の普及が進められており、電気自動車のインフラ整備として充電器の拡充が図られている。また、電気自動車の普及に向け、電気自動車用急速充電器の規格化が進められている(例、日本電動車両規格(JEVS:Japan Electric Vehicle Standard))。
充電器の充電コネクタに関する技術が、例えば特許文献1に記載されている。この充電コネクタは、その先端部を車両側インレットに差し込むことで、車両側インレットの内周面に設けられた凹部に係合するフックを備える。また、充電コネクタと車両側インレットとを係合状態にロックする解除レバーと、その解除レバーのロック状態を保持する所謂ソレノイド(電磁コイルとプランジャとコイルスプリングとを有する機構部品)とを備える。上記係合状態において、電磁コイルが励磁されると、プランジャがのびて解除レバーに形成されたロック孔内に進入することで解除レバーがロックされる。充電コネクタを車両側インレットから取り外すときは、充電終了と同時に電磁コイルが消磁され、プランジャがコイルスプリングの弾発力により瞬間的に後退して解除レバーのロックが解除される。次いで、解除レバーを操作して、上記凹部に係合するフックを引っ込め、係合を解除した状態で、充電コネクタを車両側インレットから引き抜く。
特開平7−192802号公報
近年、上述した蓄電デバイスに充電された電力を、電気自動車等の電動装置に対してではなく、外部の装置(例えば、家庭用電化製品や医療用機器等)に対して利用することが検討されている。例えば、夜間時間帯は電気料金が安いという電力配給形態を利用して、夜間に蓄電デバイスに充電を行い、昼間にその夜間に蓄電した電力を外部の装置に放電して使うことが考えられる。電気自動車の急速充電にかかる時間は30分程度、電気自動車やプラグインハイブリッドカーの普通充電にかかる時間は6〜8時間程度であり、装置側のインレットとコネクタとの導通時間は比較的短い。一方、上述したような外部の装置に対して蓄電デバイスの放電を利用する場合、数日以上の長期間に亘って、装置側のインレットとコネクタとを導通する場合があると考えられる。しかし、装置側のインレットとコネクタとを長期間接続して送電すると、コネクタ内部の電装部品等の導通される部材が過熱されたり、その寿命が短くなる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、装置側のインレットとコネクタとの長期間に亘る導通接続が可能であり、送電中にインレットからの不測の抜脱を防止できるコネクタを提供することにある。
本発明のコネクタは、ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで当該ケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるものであり、ロック機構と、ロック解除機構と、ロック保持機構とを備える。ロック機構は、コネクタをインレットに差し込んだ際、当該コネクタと当該インレットとを係合させて、当該インレットから当該コネクタが外れないようにロックする。ロック解除機構は、コネクタとインレットとが外れるように上記ロック機構のロックを解除する。ロック保持機構は、コイルと、そのコイルの励磁により進退される可動鉄芯とを有するソレノイドを用いて、コイルの励磁によりコネクタとインレットとをロック状態とした後、当該コイルの電圧を上記励磁時の電圧未満(ゼロを含む)としても、上記ロック機構のロック状態を保持する。
この構成によれば、ロック保持機構において、コネクタとインレットとがロック状態となれば、その後コイルの電圧は、ロック状態としたときの電圧に維持する必要がない。よって、ソレノイドやその周辺部材の通電に伴う温度の上昇を抑制でき、ソレノイドの発熱や部材の寿命の低減を阻止できる。また、コイルの励磁にかかる電力消費を抑制することができ、省電力化が図れる。また、コイルの電圧が上記励磁時の電圧未満(ゼロを含む)であっても、ロック状態を保持できるため、蓄電デバイスとケーブルとの間で送電中のとき、いたずら等によるインレットからコネクタの不測の抜脱を防止でき、安全性にも優れる。
本発明のコネクタの一形態として、ロック保持機構は、上記コイルの電圧を徐々に下げる電圧制御手段により制御されることが挙げられる。
この構成によれば、コイルの電圧を徐々に下げることで、コイルの励磁時の磁束が保持される。この磁束による保持力(残留保持力)によって、上記ロック状態を保持できる。
本発明のコネクタの一形態として、ソレノイドは、上記コイルを消磁しても、上記ロック状態を保持する永久磁石を有する形態が挙げられる。
この構成によれば、ソレノイドが永久磁石を有するため、コイルが消磁状態であっても、上記ロック状態を保持できる。
本発明のコネクタの一形態として、上記ケーブル側を後方とし、ロック機構とロック解除機構とロック保持機構とを有する本体部と、この本体部の前方に設けられ、上記インレットに差し込まれる挿入部とを備える。ロック機構は、揺動アームと、アームばねとを備える。揺動アームは、本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する部材である。インレットに挿入部を差し込んだ状態において、この揺動アームは上記揺動により上記抜け止めフックを挿入部の外周面から出没させることで、抜け止めフックがインレットと係脱される。アームばねは、上記抜け止めフックが挿入部の外周面から出状態となるように上記揺動アームを付勢する。ロック解除機構は、解除レバーと、解除ばねとを備える。解除レバーは、本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、レバー中間部よりも前方で上記アーム後方部と対向されるレバー前方部と、レバー中間部よりも後方のレバー後方部と、レバー後方部を所定の揺動位置に保持するための揺動阻止部とを有する部材である。この解除レバーは、ユーザによる上記レバー後方部の揺動により上記レバー前方部で上記アーム後方部を連動させる。解除ばねは、上記レバー前方部を上記アーム後方部から離反する方向に上記解除レバーを付勢する。ロック保持機構は、ソレノイドスライダを備える。ソレノイドスライダは、上記可動鉄芯と連動してスライドされる部材であって、その所定のスライド位置で上記揺動阻止部に対応することで、上記レバー後方部を所定の揺動位置に保持させる阻止部受けを有する。
上記レバー前方部が上記アーム後方部から最も離反した状態(解除ばねによる付勢方向への揺動限)におけるレバー後方部の位置を開放位置、その開放位置における上記解除レバーの揺動阻止部に上記阻止部受けを対応させたときの可動鉄芯の位置を阻止位置と定義する。ロック保持機構は、上記可動鉄芯を上記阻止位置に保持することで、上記レバー後方部を上記開放位置に保持する。
この構成によれば、コイルの励磁中に最大電圧がかかるのは、可動鉄芯を阻止位置に進退させるときのみであり、可動鉄芯が阻止位置に固定されたら、コイルの電圧を上記励磁時の電圧未満としても、可動鉄芯を阻止位置に保持できる。よって、インレットとコネクタとの長期間に亘る導通接続状態において、可動鉄芯を阻止位置に保持できるので、それに伴い、解除レバーを開放位置に保持することができる。インレットとコネクタとの導通状態のとき、阻止部受けによって揺動阻止部の揺動を抑制するので、ユーザは、解除レバーのレバー後方部を揺動させることができず、抜け止めフックが挿入部の外周面から没状態となることを確実に防止することができる。
本発明のコネクタの一形態として、ロック解除機構は、上記コネクタと上記インレットとを接続した状態において、ユーザが二段階の操作を行い、一段階目の操作により上記コネクタと上記インレットとの係合を解除することなく上記ケーブルと上記蓄電デバイスとの間を遮断状態にし、二段階目の操作により上記コネクタと上記インレットとが外れるように上記ロック機構のロックを解除する二段階ロック解除機構であることが挙げられる。
この構成によれば、コネクタが異常事態により可動鉄芯を阻止位置に保持できなくなっても、ユーザによる二段階の操作で、ケーブル−蓄電デバイス間の送電を遮断してからコネクタとインレットとが外れるため、安全にインレットからコネクタを抜脱できる。よって、インレットからコネクタを抜脱するときに、両者の接点間での放電等を防止でき、安全性及び接点の長寿命性に優れる。
本発明のコネクタの一形態として、さらに、ロック機構はロックスライダを備え、ロック解除機構はスライダばねを備え、本体部はスイッチを備えることが挙げられる。ロックスライダは、本体部の前後方向に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される部材で、上記後退限で上記抜け止めフックの出没を許容し、上記後退限よりも前方で上記抜け止めフックを上記出状態に保持する。スライダばねは、上記ロックスライダを後方に付勢する。スイッチは、上記ロックスライダのスライド動作に応じて開閉されることで、上記ケーブルと蓄電デバイスとの間を導通・遮断状態とする。
上記レバー前方部で上記アーム後方部を揺動させて上記抜け止めフックを没状態に動作させたときの上記レバー後方部の位置を解除位置、上記開放位置と解除位置との間における上記レバー後方部の所定位置を途中揺動位置、上記ロックスライダの前進限と後退限との間における所定位置を途中スライド位置と定義する。
上記解除レバーと上記ロックスライダは、相互に係合する係合機構として、挿入位置用係合機構と、揺動規制用係合機構と、スライド規制用係合機構と、抜き位置用係合機構とを有する。上記挿入位置用係合機構は、ロックスライダが前進限に位置して、上記レバー後方部が開放位置に位置する状態において、スライダばねの付勢力に抗してロックスライダを前進限に保持する。上記揺動規制用係合機構は、上記ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、上記レバー後方部を上記途中揺動位置に規制して、上記レバー前方部による上記アーム後方部の揺動範囲を規制する。上記スライド規制用係合機構は、上記ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、上記レバー後方部の途中揺動位置までの揺動に伴い上記挿入位置用係合機構を係合解除させてスライダばねによるロックスライダの後退を上記途中スライド位置まで許容すると共に、上記レバー後方部を開放位置に復帰させることで上記途中スライド位置からスライダばねによるロックスライダのさらなる後退を許容する。上記抜き位置用係合機構は、ロックスライダが後退限に位置する状態において、上記レバー後方部の開放位置から解除位置までの揺動を許容する。
上記ロックスライダは、上記前進限で、ケーブルと蓄電デバイスとの間で導通するように上記スイッチを開閉させ、上記前進限より後方位置で、ケーブルと蓄電デバイスとを遮断状態とするように上記スイッチを開閉させるスイッチ操作部を有する。
この構成によれば、コネクタが、異常事態により、可動鉄芯を阻止位置に保持できなくなっても、解除レバーとロックスライダが相互に係合する係合機構を有することで、送電中のままインレットからコネクタを抜脱することを防止できる。揺動規制用係合機構によって、解除レバーを解除位置にすることはできないが、ケーブル−蓄電デバイス間の送電が遮断されるので、スライド規制用係合機構によって、解除レバーが解除位置に揺動した際に、安全にインレットからコネクタを抜脱できる。よって、インレットからコネクタを抜脱するときに、両者の接点間での放電等を防止でき、安全性及び接点の長寿命性に優れる。
本発明のコネクタの一形態としては、挿入位置用係合機構は、解除レバーのレバー前方部と、ロックスライダに設けられ、開放位置におけるレバー前方部に当て止めされる当止突起部とを備えることが挙げられる。
この構成によれば、レバー前方部と当止突起部とでロックスライダを前進限に保持でき、抜け止めフックを挿入部の外周面から出状態に保持できる。
本発明のコネクタの一形態としては、揺動規制用係合機構は、解除レバーのレバー後方部に、当該レバー後方部からロックスライダ側に突出する後端突起部と、レバー後方部の途中揺動位置において、後端突起部に当接するロックスライダの基準当接面とを備えることが挙げられる。
この構成によれば、解除レバーのレバー後方部を開放位置と解除位置との間に規制するので、解除レバーを開放位置まで動作させて抜け止めフックを挿入部の外周面から没状態に動作することを防止できる。
本発明のコネクタの一形態としては、スライド規制用係合機構は、解除レバーの後端突起部と、ロックスライダの基準当接面と、その基準当接面よりも解除レバー側に突出して後端突起部に掛止される掛止突起部とを備えることが挙げられる。
この構成によれば、ユーザによる一回目の解除レバーの揺動作業では、解除レバーを解除位置にすることはできないが、ケーブルと蓄電デバイスとの間の送電は遮断される。よって、解除レバーが解除位置に揺動された際に、両者の接点間での放電等を防止でき、安全にインレットからコネクタを抜脱できる。
本発明のコネクタの一形態としては、抜き位置用係合機構は、解除レバーの後端突起部と、ロックスライダの基準当接面よりも解除レバーから離反する方向に窪んで後端突起部が嵌合されるスライダ凹部とを備えることが挙げられる。
この構成によれば、ケーブルと蓄電デバイスとの導通が遮断された状態になってから、ユーザによる二回目の解除レバーの揺動動作によって、解除レバーが解除位置に位置するため、安全にインレットからコネクタを抜脱できる。
本発明のコネクタの一形態としては、ロックスライダと揺動アームは、後退限で抜け止めフックを没状態とし、それよりも前方で抜け止めフックを出状態に保持するように互いに嵌脱するアーム用嵌合機構を備えることが挙げられる。
この構成によれば、ロックスライダが後退限より前方に位置するとき、抜け止めフックを挿入部の外周面から出状態に保持できる。
本発明のコネクタの一形態としては、スイッチは、その開閉を行う開閉ボタンを備え、スイッチ操作部は、ロックスライダの前進限で上記開閉ボタンを押圧し、途中スライド位置で開閉ボタンの押圧を解除するボタン用突起部を備えることが挙げられる。
この構成によれば、ロックスライダのスライドに伴って開閉ボタンが開閉されるため、ロックスライダが前進限に位置する以外は必ず開閉ボタンを開状態又は閉状態にできる。よって、解除レバーが解除位置に位置するときには、開閉ボタンの開閉状態に応じて、ケーブルと蓄電デバイスとの導通が遮断された状態とできる。
本発明のコネクタは、ロック保持機構において、コネクタとインレットとがロック状態となれば、その後コイルの電圧は、ロック状態としたときの電圧未満としても、解除レバーのロックを維持できる。よって、ソレノイドやその周辺部材の導通に伴う温度の上昇を抑制でき、ソレノイドの発熱や部材の寿命の低減を阻止できる。また、インレットとコネクタとの長期間に亘る導通接続状態において、解除レバーのレバー後方部を揺動させることができないため、抜け止めフックが挿入部の外周面から没状態となることを確実に防止することができ、インレットからコネクタの不測の抜脱を防止でき、安全性にも優れる。
コネクタを模式的に示す右後方斜視図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左前方斜視図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右前方斜視図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左後方部分分解斜視図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右後方部分分解斜視図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左側面図である。 コネクタのソレノイド近傍を模式的に示す要部拡大右前方斜視図である。 ソレノイドに用いている自己保持型ソレノイドの断面図である。 コネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右側面図である。 コネクタの挿入時における内部機構の一状態を模式的に示す右側面図である。 コネクタの挿入完了時における内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 コネクタの異常時の場合の抜脱時における内部機構の一状態を模式的に示す右側面図である。 コネクタの異常時の場合の抜脱時における内部機構の別の状態を模式的に示す右側面図である。 コネクタの異常時の場合の抜脱時における内部機構のさらに別の状態を模式的に示す右側面図である。
本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。ここでは、蓄電デバイスとして蓄電池を備える電気自動車のインレットに接続することで、蓄電池への充電又は蓄電池からの放電を行うためのコネクタを例として説明する。また、図中、同一符号は同一部分を示す。
〔コネクタの概要〕
図1に示すコネクタ100は、図示しない家庭用電源に差し込まれるプラグ(充電プラグ)から延びるケーブルCの先端部に設けられ、図示しない電気自動車のインレット(車両側インレット)に接続して、電気自動車の蓄電池とケーブルCとの間で送電させるために利用される。ケーブルの家庭側先端には、電源制御装置(例えば、パワーコンディショナーやパワーコントローラなど)が接続される。この電源制御装置は、操作パネルを備え、AC/DC変換、送電の制御、異常時におけるコネクタの動作制御等を行う。
このコネクタ100は、ケーブルCの先端につながる本体部1と、本体部1の前方に設けられた挿入部2を備える。本体部1は、ロック機構とロック解除機構とロック保持機構とを有する。挿入部2の外周面には、揺動アーム10の先端部を構成する抜け止めフック12が露出され、本体部1の上部には揺動アーム10を連動する解除レバー20が露出される。解除レバー20の下部には、本体の前後にスライドされるロックスライダ30が設けられている。コネクタ100をインレットに差し込む際、挿入部2を車両側インレットに挿入し、抜け止めフック12をインレットに係合させて、その係合状態をロックスライダ30の前方へのスライドにより保持する。一方、コネクタ100をインレットから引き抜く際は、解除レバー20を押し下げ、ロックスライダ30を後退させることで抜け止めフック12とインレットとの係合を解除する。
また、コネクタ100は、抜け止めフック12のインレットからの係合解除を規制するために、解除レバー20の揺動を阻止するソレノイド50を備える。この解除レバーの揺動の阻止には、ソレノイド50に連動してスライドするソレノイドスライダ60が用いられる。このコネクタ100の特徴の一つは、ソレノイド50を用いてロック機構のロック状態を保持するにあたり、コイル51(図8参照)の励磁によりコネクタ100とインレットとをロック状態とした後、コイル51の電圧を上記励磁時の電圧未満(ゼロを含む)とすることにある。以下、その構成を備えるコネクタ100の構造を詳細に説明する。
[外部構造]
コネクタ100の外部構造を、主に図1を用いて説明する。本体部1は、コネクタ100の機械部品や機構部品が格納される部分であり、筒状の前端部の上部に、上方へ膨出する膨出部4を備える。この膨出部4内の箱状の空間に後述する揺動アーム10及び解除レバー20の軸支箇所が収納される。
挿入部2は、インレットに差し込まれる部分であり、抜け止めフック12を挿入部の上方に露出させる切欠81と、インレットの内周面に嵌合するガイド突条とを有している。この挿入部2は、本体部1と別部材で構成している。
本体部1の後方にユーザが握るハンドル部3を備える。ここでは、断面が矩形の角筒状に形成されている。このハンドル部3の後端からケーブルCが導入されている。このハンドル部3の上部の開口部5には、解除レバー20及びロックスライダ30の一部が本体部1から平行に突出して露出するように配置されている。
本体部1及びハンドル部3を構成する半割れ式のケースL,Rの構成材料は、プラスチック、具体的には、ポリブチレンテレフタラートやポリカーボネート、又は繊維強化プラスチックなどが挙げられる。
[内部構造]
コネクタ100の内部構造を、主に図2〜図7を用いて説明する。図2、図4、図6は左ケースを、図3、図5は右ケースをそれぞれ取り外した状態であり、いずれの図もコネクタ100をインレットに差し込んで嵌合させる前の状態(初期状態)を示している。なお、説明の便宜上、図3では、ソレノイドブラケット70(図5)を外して示し、図6では、ロックスライダ30を断面で示している。
図2〜図6に示すように、本体部1内には、ケーブルC(図1)が配設されると共に、後述する機構部品が格納されている。また、挿入部2には、端子(図示せず)が格納されており、端子は端子ケース90に収納されている。以下、コネクタ100におけるインレットに嵌合させるための嵌合機構を説明する。なお、端子は、例えばCHAdeMOの仕様に準拠した端子配列となっており、ここでは説明を省略する。
(揺動アームとアームばね)
揺動アーム10は、インレットに挿入部2を差し込んだ状態において、揺動により抜け止めフック12を挿入部2の外周面から出没させることで抜け止めフック12をインレットと係脱させる部材である。アームばね15は、抜け止めフック12が挿入部2の外周面から出状態となるように揺動アーム10を付勢する。
揺動アーム10は、本体部1に揺動自在に支持されるアーム中間部11と、アーム中間部11よりも前方に設けられる抜け止めフック12と、アーム中間部11の後方のアーム後方部13とを有する。ここでは、本体部1側から挿入部2側に亘って延設される平板部材を揺動アーム10としている。その長手方向の途中にアーム中間部11が設けられ、このアーム中間部11は、膨出部4に揺動自在に支持される。具体的には、アーム中間部11は、円孔を有する円筒状の軸受部11oで構成され、膨出部4の軸穴部82(図4,図5)に軸支される丸棒状の軸11iが挿通される。揺動アーム10は、この軸受部11oを中心に揺動する。なお、アーム中間部11は、揺動自在であればよく、軸11iと軸受部11oとが一体の部材でもよい。
抜け止めフック12は、揺動アーム10の揺動により挿入部2に形成された切欠81(図1)から出没し、インレットに設けられる凹部(図示略)と係脱する。この抜け止めフック12は、揺動アーム10の先端部に設けられている。抜け止めフック12の形状は、揺動アーム10の先端側ほど厚みが薄くなるように傾斜する傾斜面を有するくさび状である。抜け止めフック12の配置箇所は、挿入部2がインレットに確実に差し込まれたとき、インレットの内周面に設けられた凹部に対応する位置とされる。
アーム後方部13は、次述する解除レバー20により揺動される部分である。このアーム後方部13は、軸受部11o(アーム中間部11)から本体部1の後方で本体部1の内部側に向かって傾斜するように設けられている。
アームばね15は、捻じりばねを利用している。具体的には、捻じりばねを軸受部11o(軸11i)に同心状に配置し、捻じりばねの一端をアーム後方部13の上面に押し付け、他端を本体部1に固定する。そして、抜け止めフック12が挿入部2から出状態となるように、揺動アーム10を揺動(回動)させる方向に付勢する。揺動アーム10のアームばね15による揺動は、揺動アーム10の前方部分が本体部1の内周面に当接するまで許容される。この状態が揺動アーム10の初期状態である。
また、揺動アーム10は、その前方部分の中央部に設けられる貫通部14を有する。この貫通部14は、ロックスライダ30が後述する後退限に位置する状態において揺動アーム10を揺動させた際、ロックスライダ30のフック止部32(後述:図2,図3)と嵌合して、抜け止めフック12を没状態にするための部分である(アーム用嵌合機構)。この貫通部14は、ここでは矩形の貫通孔である。なお、貫通部14は、貫通孔の他、例えば、揺動アーム10の前方部分の一部を切欠いた切欠であってもよい。ここでいう後退限とは、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により最も後退した状態を言う。
この揺動アーム10及びアームばね15と、後述のロックスライダ30とで、コネクタ100をインレットに差し込んだ際、インレットからコネクタ100が外れないようにロックするロック機構を構成する。ロック機構の詳細は、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作説明として後述する。
(解除レバーと解除ばね)
解除レバー20は、ユーザによる揺動により揺動アーム10を揺動させて抜け止めフック12を没状態にさせる部材である。解除ばね24は、次述するレバー前方部22をアーム後方部13から離反する方向に解除レバー20を付勢する。
解除レバー20は、本体部1に揺動自在に支持されるレバー中間部21と、レバー中間部21よりも前方でアーム後方部13と対向されるレバー前方部22と、レバー中間部21よりも後方のレバー後方部23とを有する。ここでは、揺動アーム10の後方に本体部1の前後方向に沿って解除レバー20が設けられている。レバー中間部21は、本体部1の膨出部4に揺動自在に支持される。具体的には、レバー中間部21は、円柱状の軸台部21oと、その軸台部21oの両側に突出して膨出部4の内部の軸穴部83(図4,図5)に軸支される軸棒21iとが一体に形成されている。なお、レバー中間部21は、上記アーム中間部11のように軸と別部材、即ち、軸穴部83に軸支される軸が挿通される円孔を有する円筒状の軸受部で構成されていてもよい。
レバー前方部22は、解除レバー20の揺動によりアーム後方部13を揺動させる部分で、ここでは、アーム後方部13の下方に位置している。また、レバー前方部22は、後述のロックスライダ30と互いに係合してロックスライダ30を前方の所定位置に保持する挿入位置用係合機構を構成する部分である。このように解除レバー20(レバー前方部22)と係合したロックスライダ30の位置(図11)をロックスライダ30の前進限とする。この挿入位置用係合機構は、ロックスライダ30と併せて後述する。レバー前方部22は、アーム後方部13と対向する側(略上側)のアーム押圧部22fと、その反対側(略下側)の突起乗越部22oと、アーム押圧部22fと突起乗越部22oとを繋ぐ連結部とを有する。
アーム押圧部22fは、アーム後方部13に対面する部位で、ここでは、アーム後方部13側に突出する湾曲面を備える。解除レバー20の揺動によりこの湾曲面の一部がアーム後方部13を直接押圧することで、アーム後方部13を揺動させる。突起乗越部22oは、ロックスライダ30を前進限に前進させて、レバー前方部22がロックスライダ30の上面部に形成される当止突起部34(後述:図2,図3)を乗り越える際に接する部位である。突起乗越部22oは、当止突起部34の前面に略沿った形状であることが好ましい。そうすれば、レバー前方部22が当止突起部34を乗り越え易い。ここでは、解除レバー20の先端側がその厚み方向に広がるように傾斜する傾斜面を備えている。上記連結部(レバー前方部22の端面)は、レバー前方部22が当止突起部34を乗り越えた後、当止突起部34の背面に当接され、ロックスライダ30を前進限に保持する部位である。このレバー前方部22の端面は、当止突起部34の背面に略沿っていることが好ましい。そうすれば、当止突起部34に当て止めし易い。ここでは、上記連結部を平面で構成している。
レバー後方部23は、コネクタ100のユーザにより直接操作される部分で、その操作により、レバー前方部22でアーム後方部13を揺動させる。このレバー後方部23は、解除レバー20の後端で本体部1の開口部5からコネクタ外部に露出するように設けられている。レバー後方部23の形状は、略ブロック状である。
レバー後方部23の表面(上面)は、その幅方向に平行な複数の突起が、本体部1の前後方向に等間隔に並列して形成されている。この突起により、ユーザの解除レバー20の操作(押圧)の際に滑り難くできる。
解除ばね24は、捻じりばねを利用している。具体的には、捻じりばねを軸棒21i(軸台部21o)に同心状に配置し、捻じりばねの一端を解除レバー20の前方側の上面に押し付け、他端を本体部1に固定する。それにより、レバー前方部22がアーム後方部13から離反する方向に解除レバー20が付勢される。解除レバー20の解除ばね24による揺動は、レバー前方部22がアーム後方部13から最も離反した状態、即ち、レバー前方部22の突起乗越部22oがロックスライダ30の当止突起部34以外の上面に当接するまで許容される。このときのレバー後方部23の位置が開放位置である。一方、レバー後方部23を解除ばね24の付勢に抗って揺動させ、レバー前方部22が揺動アーム10を揺動させて抜け止めフック12を没状態に動作させたときのレバー後方部23の位置を解除位置とする。なお、上記開放位置と解除位置との間におけるレバー後方部23の所定位置を途中揺動位置とする。
また、解除レバー20は、レバー後方部23の後端下部からロックスライダ30側(略下方)に突出する後端突起部23pを有する。後端突起部23pの形状は、後端突起部23pの先端側に向かって細くなるくさび状である。この後端突起部23pは、ロックスライダ30と互いに係合する係合機構として、揺動規制用係合機構、スライド規制用係合機構、及び抜き位置用係合機構を構成する。これら各係合機構は、ロックスライダ30と併せて後述する。
さらに、解除レバー20は、レバー後方部23に、レバー後方部23を所定の揺動位置(上記開放位置)に保持するための揺動阻止部23bを有する。この揺動阻止部23bは、後述するソレノイド50における可動鉄芯52の進退方向に対して略直交する方向に突設されることが好ましい。ここでは、レバー後方部23の前方下部で、ロックスライダ30側に先細る台形板状の部材である。
この解除レバー20及び解除ばね24と、後述のスライダばね39とで、二段階の操作によりコネクタ100とインレットとが外れるように上記ロック機構のロックを解除するロック解除機構を構成する。ロック解除機構の詳細は、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作として後述する。
(ロックスライダとスライダばね)
ロックスライダ30は、抜け止めフック12を出状態に保持させることを主たる機能とする部材で、本体部1の前後方向に実質的に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される。このロックスライダ30は、スライダばね39で後方に付勢される。
ここでは、ロックスライダ30は、本体部1の開口部5から一部が露出されている略直方体状のスライダ後方部30bと、そのスライダ後方部30bの前端面上部から前方側に向かって階段状に延びる平板状のスライダ前方部30fとを有する。このロックスライダ30は、スライダ後方部30bの左右ケースL,R側に突出して設けられる一対のスライドフィン31が本体部1に設けられたガイド溝84(図4,図5)に嵌合してスライド自在に支持される。スライダ後方部30bの前端面には、突起状のばね固定部35を有し、その固定部35にスライダばね39が固定されている。
スライダばね39は、圧縮ばねを利用している。具体的には、圧縮ばねの一端をばね固定部35(図6)に固定し、他端を本体部1(左ケースL)に設けられたばね止部85(図3,図5)に固定する。ばね固定部35は、圧縮ばねの一端に挿入される突起で、本例ではスライダ後方部30bの前端面から突出する十字状の突起で構成している。この圧縮ばねの取り付けにより、ロックスライダ30を後退方向、即ち挿入部2側とは反対側方向に付勢する。
ロックスライダ30は、前進限に位置する状態において、抜け止めフック12を出状態に保持し、後退限に位置する状態において、抜け止めフック12の出没を許容する部材である。具体的には、ロックスライダ30の前端部に棒状のフック止部32を有する(アーム用嵌合機構)。このフック止部32は、前進限の状態において、揺動アーム10の抜け止めフック12の突出側と反対の面に当接し、後退限の状態において、揺動アーム10の貫通部14に臨み、抜け止めフック12が没状態とされたとき、貫通部14に遊嵌される。即ち、このフック止部32と貫通部14とで上記アーム用嵌合機構を構成する。一方、抜け止めフック12が挿入部2から突出した状態で、ロックスライダ30を後退限よりも前進させると、フック止部32は、貫通部14から前方に位置ずれすると共に、端子ケース90に形成されるガイド溝91(図2,図3)に挿通される。これにより、揺動アーム10の前方部分と端子ケース90との間にフック止部32が介在される。揺動アーム10の前方部分がフック止部32に下支えされることで、揺動アーム10の揺動が規制され、抜け止めフック12が挿入部2から突出した出状態に維持される。
また、ロックスライダ30は、スライド動作に応じて後述するスイッチ40を開閉する部材である。ロックスライダ30は、スイッチ40を開閉するスイッチ操作部として、ボタン用突起部33を有する。ボタン用突起部33は、ロックスライダ30を前進限に位置させた際、スイッチ40を開閉する位置に設けられる。ここでは、スライダ後方部30bの前端部に、下方に向かって突出するようにボタン用突起部33が設けられている。
さらに、ロックスライダ30は、上述の解除レバー20と相互に係合する機構として、挿入位置用係合機構を有する部材である。挿入位置用係合機構は、ロックスライダ30が前進限に位置して、レバー後方部23が開放位置に位置する状態において、スライダばね39の付勢力に抗してロックスライダ30を前進限に保持する機構である。ここでは、スライダ前方部30fの上面において、レバー中間部21とレバー前方部22との間で解除レバー20側に突出するように当止突起部34が形成されている。ロックスライダ30を前進限に前進させた際、この当止突起部34がレバー前方部22に当て止めされて上記挿入位置用係合機構を構成する。この当止突起部34の前面は、ロックスライダ30を前進する際、レバー前方部22(突起乗越部22o)が当止突起部34を乗り越え易いように前方が低い傾斜面で構成されている。一方、当止突起部34の背面は、レバー前方部22と当接し易いように略垂直な平面で構成されている。
そして、ロックスライダ30は、上述の解除レバー20と相互に係合する機構として、揺動規制用係合機構、スライド規制用係合機構、及び抜き位置用係合機構を有する部材である。揺動規制用係合機構は、ロックスライダ30が後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23を上述の途中揺動位置に規制して、レバー前方部22によるアーム後方部13の連動を規制する機構である。スライド規制用係合機構は、ロックスライダ30が後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23の途中揺動位置までの揺動に伴い挿入位置用係合機構を係合解除させてスライダばね39によるロックスライダ30の後退を途中スライド位置まで許容すると共に、レバー後方部23を開放位置に復帰させることで途中スライド位置からスライダばね39によるロックスライダ30のさらなる後退を許容する機構である。ここでいう途中スライド位置とは、ロックスライダ30の上記前進限と後退限との間における所定位置をいう。この所定位置は、突起乗越部22oが当止突起部34を乗り越えることは許容するが、後退限までのロックスライダ30の後退は許容しない位置である。抜き位置用係合機構は、ロックスライダ30が後退限に位置する状態において、レバー後方部23の開放位置から解除位置までの揺動を許容する機構である。
ここでは、これらの係合機構を構成する部分は、スライダ後方部30bに設けられ、解除レバー20のレバー後方部23を収納する収納部36内に形成されている。具体的には、収納部36における後方側から順に、揺動規制用係合機構を構成する基準当接面36bと、スライド規制用係合機構を構成する掛止突起部36pと、抜き位置用係合機構を構成するスライダ凹部36cとを有する(図6)。
基準当接面36bは、レバー後方部23を上記解除位置まで揺動させない、即ち、レバー後方部23の揺動により揺動アーム10を揺動させない程度までレバー後方部23の揺動範囲を規制するための部分である。ここでは、収納部36内の底面の一部で、その底面の後端から前方に広がる平面を基準当接面36bとしている。この基準当接面36bは、収納部36内でスライダ後方部30bの高さ(厚さ)を略二等分する位置に設けられている。ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23を下方に揺動させた際、基準当接面36bに上述のレバー後方部23の後端突起部23pが当接される。この基準当接面36bと後端突起部23pが、上述の揺動規制用係合機構を構成する。
掛止突起部36pは、基準当接面36bの前端部に連続して形成される突起状の部分である。掛止突起部36pは、ロックスライダ30が前進限に位置する状態において、解除レバー20を揺動させた際に、後端突起部23pが基準当接面36bに当接される。また、上述の挿入位置用係合機構の係合が解除されてロックスライダ30がスライダばね39の付勢により後退した際、この掛止突起部36pは後端突起部23pと掛止される。それにより、ロックスライダ30が後退限まで後退することなく途中スライド位置に保持される。このように、基準当接面36b、掛止突起部36p、及び後端突起部23pが、上記スライド規制用係合機構を構成する。
スライダ凹部36cは、ロックスライダ30が後退限に位置する状態において、レバー後方部23を解除位置まで揺動させるための部分である。ここでは、掛止突起部36pの前面に連続して形成される谷状の貫通孔で構成されている。このスライダ凹部36cと後端突起部23pが上記抜き位置用係合機構を構成する。
収納部36は、スライダ凹部36cよりも前方側に、上述した解除レバー20の揺動阻止部23bを挿通させる挿通孔36hを有する(図6)。この挿通孔36hにより、揺動阻止部23bと後述する阻止部受け63とを対応させることができる。
ロックスライダ30の後端面38は、半球状の窪みが形成されている。この窪みにより、ユーザがロックスライダ30を前進させる際、ロックスライダ30を指先で押し易い。
(スイッチ)
スイッチ40は、ロックスライダ30のスライド動作に応じて開閉されることでケーブルC-蓄電池間を導通・遮断状態とする。ここでは、スイッチ40は、ロックスライダ30の下方で、ロックスライダ30が前進限に位置するとき、ロックスライダ30のスイッチ操作部(ボタン用突起部33)がスイッチを開閉(押圧・離反)する位置に設けられている。即ち、ロックスライダ30が前進限よりも後方に位置する場合は、スイッチ40は押圧(開閉)されない。このスイッチ40の種類は、ロックスライダ30のスライド動作に応じて開閉されるものであれば特に限定されない。ここでは、ヒンジ・レバー形のマイクロスイッチを利用している。具体的には、スイッチ40の開閉を行う開閉ボタン41と、その開閉ボタン41を押圧するスイッチレバー42とを有する。スイッチレバー42の一端は、マイクロスイッチにヒンジで固定され、スイッチレバー42の他端は、開閉ボタン41の上方に位置する。この状態がスイッチ40の初期状態である。
次に説明するソレノイド50及びソレノイドばね54、ソレノイドスライダ60とで、コネクタ100をインレットと接続した状態において、インレットからコネクタ100が外れないようにロックした状態を保持するロック保持機構を構成する。ロック保持機構の詳細は、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作として後述する。
(ソレノイドとソレノイドばね)
ソレノイド50は、後述するソレノイドスライダ60(図5,図7)を動作させることによって、解除レバー20の揺動を阻止して、抜け止めフック12の没状態への動作を規制する。ソレノイド50は、コイル51と、そのコイル51の励磁により進退される可動鉄芯52とを有する(図8参照)。ソレノイドばね54は、コイル51の励磁と併せて可動鉄芯52を元の位置に復帰させるように可動鉄芯52を付勢する圧縮ばねである。
この例では、ソレノイド50は、揺動アーム10の後方で、かつ解除レバー20及びロックスライダ30の下方に配置されている(図2参照)。可動鉄芯52は、解除レバー20の揺動阻止部23bの移動方向(ここでは略上下方向)に対して略垂直となる方向であって、ロックスライダ30のスライド方向(ここでは水平方向)に移動する。初期状態ではコイル51は消磁状態となっている。初期状態においてコイル51が励磁されると、可動鉄芯52は、ロックスライダ30の前進方向に移動する(この状態を入状態と呼ぶ)。この入状態としたときにコイル51にかかる電圧が、コイル51の励磁中における最大電圧となる。
可動鉄芯52が入状態となった後、コイル51の電圧を上記励磁時の最大電圧未満としても、可動鉄芯52の入状態を保持し続ける。この入状態を保持する方法として、例えば、コイル51の電圧を徐々に下げる(ゼロを除く)電圧制御手段により制御することが挙げられる。この電圧制御手段は、電源制御装置で制御することができる。また、コイル51にPWM(Pulse Width Modulation)回路を接続し、パルス信号であるPWM信号を生成し、このPWM信号に基づいて励磁コイルにかける電圧を制御することもできる。これら電圧制御手段やPWM制御を用いた場合は、可動鉄芯52を入状態に保持できる限りコイル51の電圧を下げることが好ましい。可動鉄芯52を入状態から初期状態(出状態)に戻すときは、コイル51の電圧をゼロにし、ソレノイドばね54の付勢によって行うことができる。
また、ソレノイド50には、自己保持型ソレノイドを用いることもできる。自己保持型ソレノイドは、可動鉄芯52が入状態となった後、コイル51を消磁しても、その可動鉄芯52を磁力によって所定の位置に保持する永久磁石53を備える(図8)。可動鉄芯52を入状態から出状態に戻すときは、コイル51の極性を逆にして永久磁石53の磁力に優って励磁する。このとき、可動鉄芯52が出状態に戻るまでコイル51を励磁してもよいし、永久磁石53による磁力を打ち消すようにコイル51を励磁し、その後ソレノイドばね54の付勢によって可動鉄芯52を出状態に戻してもよい。
(ソレノイドスライダ)
ソレノイドスライダ60は、可動鉄芯52に連動してスライドされ、解除レバー20の揺動を阻止する。ソレノイドスライダ60は、可動鉄芯52の先端部分で固定されるために、可動鉄芯52を挟む二対の軸挟持部61と、これら軸挟持部61を連結する連結部62とを備える(図7)。連結部62は略上下方向に沿った平面で、可動鉄芯52の軸方向に延伸しており、可動鉄芯52を固定するためのピン55が挿通されるピン孔65が中央部に形成されている。可動鉄芯52の先端部分は、矩形状の切欠を有して二股に形成されており(図8参照)、この切欠に連結部62を嵌め込み、両者をピン55で固定している。ソレノイドスライダ60は、軸挟持部61の解除レバー20及びロックスライダ30側に、可動鉄芯52の移動方向側に延びる天板部60tと、この天板部60tの上面から上方に突出する阻止部受け63と、天板部60tの先端側に切欠64とを有する。阻止部受け63は、ソレノイドスライダ60の所定のスライド位置で、解除レバー20の揺動阻止部23bに対応する。切欠64は、ソレノイドスライダ60の初期位置において、解除レバー20の揺動に伴う揺動阻止部23bの揺動を干渉しない。
ソレノイド50と、ソレノイドばね54と、ソレノイドスライダ60とはソレノイドブラケット70で外装されている(図5)。ソレノイドブラケット70は、ソレノイド50と固定するためのネジ用挿通孔71と、本体部1(ここでは、左カバーL)と固定するための突起用挿通孔72とを有する二段ステップ状の屈曲板である。ソレノイド50は、ソレノイドブラケット70と固定するためのネジ穴56を有しており、このネジ穴56とネジ用挿通孔71にブラケット用ネジ73を嵌めることで両者は固定される。本体部1の内面は、ソレノイドスライダ60を支持するスライダ支持部86と、ソレノイドブラケット70を固定するためのブラケット用突起87とを有する。ソレノイドスライダ60をスライダ支持部86で支持し、ブラケット用突起87と突起用挿通孔72とを嵌合させることで、ソレノイド50と、ソレノイドばね54と、ソレノイドスライダ60とはソレノイドブラケット70で外装される。
(その他の部材)
その他、コネクタ100は、コネクタ100の故障を抑制するためのヒューズ95を備えることが好ましい。このコネクタ100は、上述したように、電気自動車の蓄電池と家庭用電源との間で送電するために利用される。一般に、蓄電池の方が家庭用電源よりも高電圧であるため、蓄電池から家庭に過電流が流れることを抑制するためにヒューズ95を設けることが好ましい。
[操作手順と内部機構の動作]
次に、コネクタ100におけるインレットへの差し込み操作での嵌合動作について、図9〜図14を用いて詳しく説明する。
挿入部2をインレットに差し込む前の初期状態では、図9に示すように、抜け止めフック12がアームばね15による付勢により挿入部2の切欠81から出状態である。解除レバー20は、解除ばね24の付勢により開放位置に位置している。ロックスライダ30は、スライダばね39の付勢により後退限に位置している。また、スイッチ40の開閉ボタン41は押圧されていない。ソレノイド50は、コイルが消磁状態であるため、可動鉄芯52が出状態であり、ソレノイドスライダ60の阻止部受け63は、解除レバー20の揺動阻止部23bとは対応しておらず、切欠64(図7)によって、解除レバー20の揺動に伴う揺動阻止部23bの揺動は干渉されていない。
〈差し込み操作〉
挿入部2をインレットに差し込むと、まず、抜け止めフック12がインレットの内周面に当接し、アームばね15による付勢に抗って、抜け止めフック12が押し込まれる。抜け止めフック12は傾斜面を有するので、挿入部2から突出していても、インレットに挿入し易い。このとき揺動アーム10の貫通部14がロックスライダ30のフック止部32に遊嵌されて抜け止めフック12が没状態となる。押し込まれた抜け止めフック12がインレットの内周面に設けられた凹部に対応する位置に位置すると、アームばね15の付勢により挿入部2から突出する。これにより、抜け止めフック12がインレットの凹部に正常に係合して係止されることから、コネクタ100とインレットとが完全に嵌合した状態となる。
その状態で、ロックスライダ30を前進限まで前進させる。その前進途中で、解除レバー20は、図10に示すように、解除ばね24による付勢に抗って、レバー前方部22がロックスライダ30の当止突起部34を乗り越え、乗り越えると、解除ばね24に付勢され再び解除位置に位置する。図11に示すように、ロックスライダ30が前進限に位置すると、フック止部32が揺動アーム10のアーム前方部分の下方と端子ケース90との間であって揺動アーム10の貫通部14からずれた位置に進出する。これにより、抜け止めフック12が挿入部2から出状態で、揺動アーム10の揺動が規制される。
ロックスライダ30が前進限に前進したとき、ロックスライダ30のボタン用突起部33がスイッチ40のスイッチレバー42を押し下げて開閉ボタン41を押圧する。開閉ボタン41が押圧されると、電源制御装置がソレノイド50を通電駆動する。この通電によってコイル51が励磁され、可動鉄芯52が移動して入状態となる。可動鉄芯52に連動してソレノイドスライダ60がスライドし、ソレノイドスライダ60の阻止部受け63が、解除レバー20の揺動阻止部23bに対応する。揺動阻止部23bと阻止部受け63とは、嵌合、当接、両者間に僅かのギャップ(遊び)を有しての対向のいずれの状態であってもよい。揺動阻止部23bと阻止部受け63とが対応して位置すれば、可動鉄芯52が入状態を保持できる限り、電圧制御手段によりコイル51の電圧を徐々に下げる。これにより、解除レバー20のレバー後方部23は開放位置に位置するが、解除レバー20の揺動を阻止し、揺動アーム10の揺動を阻止する。以上により、コネクタ100のインレットへの差し込み操作が完了し、インレットとコネクタ100とが電気的に接続され、送電可能状態となる。その後、電源制御装置からの操作により、蓄電池の充電等を行う。
この構成によれば、コイルの電圧が可動鉄芯52を入状態としたときの最大電圧未満であっても、解除レバー20の揺動阻止部23bとソレノイドスライダ60の阻止部受け63とが対応した位置を保持できるので、コイル51に最大電圧を印加し続けなくても、解除レバー20の阻止を維持できる。よって、インレットとコネクタ100との接続中にコイル51を上記最大電圧に維持する必要がないため、ソレノイド50(コイル51)の温度上昇によるヒューズ95等の周辺部材への熱影響を低減でき、ソレノイド50や部材の寿命の低減を阻止できる。また、コイルの励磁にかかる電力消費を抑制することができ、電源制御装置等の省電力化が図れる。
また、インレットとコネクタとの長期間に亘る導通接続状態において、コイル51が低電圧駆動であっても、可動鉄芯52を阻止位置に保持できるので、それに伴い解除レバー20を開放位置に保持することができる。この導通状態のとき、阻止部受け63によって揺動阻止部23bの揺動を抑制するので、ユーザは、解除レバー20のレバー後方部23を揺動させることができず、抜け止めフック12が挿入部2の外周面から没状態となることを確実に防止することができる。よって、導通状態のとき、インレットからコネクタのいたずら等による不測の抜脱を防止でき、安全性にも優れる。
本発明のコネクタ100は、数日以上の長期間に亘る接続を行うものであっても、その期間、可動鉄芯52を阻止位置に保持し続ける。異常事態によって、可動鉄芯52を阻止位置に保持できなくなっても、本発明のコネクタ100は、インレットからコネクタ100を引き抜く際には、両者の送電を確実に遮断した状態とできるため、送電状態のままコネクタ100を引き抜くということは防止できる。以下、この異常時におけるコネクタの引き抜き操作について説明する。
〈引き抜き操作〉
ソレノイド50において可動鉄芯52の入状態への保持ができない異常時の場合、可動鉄芯52が出状態であるため、それに伴いソレノイドスライダ60も後退しているため、解除レバー20の揺動阻止部23bとソレノイドスライダ60の阻止部受け63とは対応していない(図12)。よって、解除レバー20のレバー後方部23を揺動可能である。
まず、ユーザによってレバー後方部23を揺動させる。このとき、図13に示すように、解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30の基準当接面36bに当接することで、解除レバー20のレバー後方部23(後端突起部23p)を途中揺動位置に規制する。そのため、解除レバー20のレバー前方部22(アーム押圧部22f)がアーム後方部13と当接しない。そして、解除レバー20のレバー前方部22とロックスライダ30の当止突起部34との当止が解除されると共に、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により前進限から後退する。解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30の掛止突起部36pと掛止されることで、ロックスライダ30の後退が止まる。つまり、ロックスライダ30は後退限まで後退せず、上記途中スライダ位置に保持される。
上記解除レバー20の揺動動作によりロックスライダ30が前進限からスライド途中位置まで後退すると共に、ロックスライダ30のボタン用突起部33がマイクロスイッチ40の開閉ボタン41の押圧を解除する。この押圧解除に伴う電源制御装置からの指令によりコネクタ100とインレットとの電気的接続が解除される。
解除レバー20の揺動を解除すると、解除ばね24による付勢により再び解除レバー20は開放位置に戻る。その際、図14に示すように、解除レバー20の後端突起部23pとロックスライダ30の掛止突起部36pとの掛止が解除されると共に、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により後退限まで後退する。これにより、解除レバー20を解除位置まで揺動可能となる。また、ロックスライダ30の後退に連動してロックスライダ30のフック止部32が揺動アーム10の貫通部14に臨む位置に後退し、抜け止めフック12のロックが解除される。
ロックスライダ30が後退限まで後退したら、解除レバー20を解除位置まで揺動させる。解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30のスライダ凹部36cに嵌合されると共に、解除レバー20のレバー前方部22がアーム後方部13に当接して揺動アーム10が揺動する。この揺動により抜け止めフック12が没状態となり、抜け止めフック12(コネクタ100)とインレットの凹部との係合状態が解除される。
この状態で、コネクタ100をインレットから引き抜くことで、コネクタ100のインレットからの引き抜き操作が完了する。引き抜き操作完了後、解除レバー20は、解除ばね24の付勢により開放位置に戻ると共に、抜け止めフック12が出状態に戻り、コネクタ100の初期状態の位置に戻る。
この構成によれば、可動鉄芯52を阻止位置に保持できなくなっても、解除レバー20とロックスライダ30が相互に係合する係合機構を有することで、送電中のままインレットからコネクタ100を抜脱することを防止できる。揺動規制用係合機構によって、解除レバー20を解除位置にすることはできないが、コネクタ100とインレット側との間の送電が遮断されているので、スライド規制用係合機構によって、解除レバーが解除位置に揺動した際に、安全にインレットからコネクタを抜脱できる。よって、インレットからコネクタを抜脱するときに、両者の接点間での放電等を防止でき、安全性及び接点の耐久性に優れる。
インレットとコネクタとの長期間に亘る接続中に、ソレノイド50において可動鉄芯52を阻止位置に保持し続けた場合(正常時)、送電終了に伴ってインレットからコネクタ100を引き抜く際は、電源制御装置の操作によって送電を遮断状態にする。電源制御装置の操作によって送電を遮断すると同時に、ソレノイド50のコイル51は電圧をゼロとする。そうすると、ソレノイドばね54の付勢によって可動鉄芯52が出状態となり、それに伴いソレノイドスライダ60もスライドし、ソレノイドスライダの阻止部受け63と解除レバー20の揺動阻止部23bとの対応状態は解除される。よって、ユーザによって、解除レバー20のレバー後方部23の揺動が可能となる。その後のコネクタ100の動作は、上述した引き抜き操作と同様である。
なお、上述した実施の形態では、本発明のコネクタを車両用コネクタに適用し、インレットに接続して車両の蓄電池に給電する場合を例に説明した。この他、例えば、車両以外の船舶や潜水艇、航空機などの移動体に搭載された蓄電装置のインレットや、家庭やビル・工場などに設置された蓄電装置のインレットが上記したインレットと同様の形状、即ち、インレットの内周面に凹部を有するような場合にも、本発明を適用可能である。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、揺動アーム、解除レバー及びロックスライダの形態を適宜変更することが可能である。アームばね、解除ばね、及びスライドばねとしては、ばねの種類は、目的に応じて適宜変更するとよい。
本発明は、蓄電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで蓄電デバイスとケーブルとの間で送電するためのコネクタに利用でき、例えば、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの充電器に好適に利用可能である。
100 コネクタ C ケーブル
L 左ケース R 右ケース
1 本体部 2 挿入部 3 ハンドル部 4 膨出部 5 開口部
10 揺動アーム
11 アーム中間部 11i 軸 11o 軸受部
12 抜け止めフック 13 アーム後方部 14 貫通部
15 アームばね(捻じりばね)
20 解除レバー
21 レバー中間部 21i 軸棒 21o 軸台部
22 レバー前方部 22f アーム押圧部 22o 突起乗越部
23 レバー後方部 23p 後端突起部 23b 揺動阻止部
24 解除ばね(捻じりばね)
30 ロックスライダ 30f スライダ前方部 30b スライダ後方部
31 スライドフィン 32 フック止部
33 ボタン用突起部(スイッチ操作部) 34 当止突起部 35 ばね固定部
36 収納部
36b 基準当接面 36p 掛止突起部 36c スライダ凹部 36h 挿通孔
38 後端面
39 スライダばね(圧縮ばね)
40 スイッチ(マイクロスイッチ(ヒンジ・レバー形))
41 開閉ボタン 42 スイッチレバー
50 ソレノイド
51 コイル 52 可動鉄芯 53 永久磁石
54 ソレノイドばね(圧縮ばね)
55ピン 56 ネジ穴
60 ソレノイドスライダ
60t 天板部 61 軸挟持部 62 連結部 63 阻止部受け 64 切欠
65 ピン孔
70 ソレノイドブラケット
71 ネジ用挿通孔 72 突起用挿通孔 73 ブラケット用ネジ
81 切欠 82、83 軸穴部 84 ガイド溝 85 ばね止部
86 スライダ支持部 87 ブラケット用突起
90 端子ケース 91 ガイド溝
95 ヒューズ

Claims (12)

  1. ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間で送電させるコネクタであって、
    前記コネクタを前記インレットに差し込んだ際、前記コネクタと前記インレットとを係合させて、前記インレットから前記コネクタが外れないようにロックするロック機構と、
    前記コネクタと前記インレットとが外れるように前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と、
    コイルと、前記コイルの励磁により進退される可動鉄芯とを有するソレノイドを用いて、前記コイルの励磁により前記コネクタと前記インレットとをロック状態とした後、前記コイルの電圧を前記励磁時の電圧未満(ゼロを含む)としても、前記ロック機構のロック状態を保持するロック保持機構と
    前記ケーブル側を後方とし、前記ロック機構と前記ロック解除機構と前記ロック保持機構とを有する本体部と、
    前記本体部の前方に設けられ、前記インレットに差し込まれる挿入部とを備え、
    前記ロック機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、前記アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、前記アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する部材で、前記インレットに前記挿入部を差し込んだ状態において、前記揺動により前記抜け止めフックを前記挿入部の外周面から出没させることで前記抜け止めフックが前記インレットと係脱される揺動アームと、
    前記抜け止めフックが前記挿入部の外周面から出状態となるように前記揺動アームを付勢するアームばねとを備え、
    前記ロック解除機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、前記レバー中間部よりも前方で前記アーム後方部と対向されるレバー前方部と、前記レバー中間部よりも後方のレバー後方部と、前記レバー後方部を所定の揺動位置に保持するための揺動阻止部とを有する部材で、ユーザによる前記レバー後方部の揺動により前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させる解除レバーと、
    前記レバー前方部を前記アーム後方部から離反する方向に前記解除レバーを付勢する解除ばねとを備え、
    前記ロック保持機構は、
    前記可動鉄芯と連動してスライドされる部材で、その所定のスライド位置で前記揺動阻止部に対応することで、前記レバー後方部を所定の揺動位置に保持させる阻止部受けを有するソレノイドスライダを備え、
    前記レバー前方部が前記アーム後方部から最も離反した状態における前記レバー後方部の位置を開放位置、
    前記開放位置における前記解除レバーの揺動阻止部に前記阻止部受けを対応させたときの前記可動鉄芯の位置を阻止位置とするとき、
    前記ロック保持機構は、前記可動鉄芯を前記阻止位置に保持することで、前記レバー後方部を前記開放位置に保持するコネクタ。
  2. ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間で送電させるコネクタであって、
    前記コネクタを前記インレットに差し込んだ際、前記コネクタと前記インレットとを係合させて、前記インレットから前記コネクタが外れないようにロックするロック機構と、
    前記コネクタと前記インレットとが外れるように前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と、
    コイルと、前記コイルの励磁により進退される可動鉄芯とを有するソレノイドを用いて、前記コイルの励磁により前記コネクタと前記インレットとをロック状態とした後、前記コイルの電圧を前記励磁時の電圧未満(ゼロを含む)としても、前記ロック機構のロック状態を保持するロック保持機構とを備え
    前記ロック解除機構は、前記コネクタと前記インレットとを接続した状態において、ユーザが二段階の操作を行い、一段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとの係合を解除することなく前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を遮断状態にし、二段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとが外れるように前記ロック機構のロックを解除する二段階ロック解除機構であるコネクタ。
  3. 前記ケーブル側を後方とし、前記ロック機構と前記ロック解除機構と前記ロック保持機構とを有する本体部と、
    前記本体部の前方に設けられ、前記インレットに差し込まれる挿入部とを備え、
    前記ロック機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、前記アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、前記アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する部材で、前記インレットに前記挿入部を差し込んだ状態において、前記揺動により前記抜け止めフックを前記挿入部の外周面から出没させることで前記抜け止めフックが前記インレットと係脱される揺動アームと、
    前記抜け止めフックが前記挿入部の外周面から出状態となるように前記揺動アームを付勢するアームばねとを備え、
    前記ロック解除機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、前記レバー中間部よりも前方で前記アーム後方部と対向されるレバー前方部と、前記レバー中間部よりも後方のレバー後方部と、前記レバー後方部を所定の揺動位置に保持するための揺動阻止部とを有する部材で、ユーザによる前記レバー後方部の揺動により前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させる解除レバーと、
    前記レバー前方部を前記アーム後方部から離反する方向に前記解除レバーを付勢する解除ばねとを備え、
    前記ロック保持機構は、
    前記可動鉄芯と連動してスライドされる部材で、その所定のスライド位置で前記揺動阻止部に対応することで、前記レバー後方部を所定の揺動位置に保持させる阻止部受けを有するソレノイドスライダを備え、
    前記レバー前方部が前記アーム後方部から最も離反した状態における前記レバー後方部の位置を開放位置、
    前記開放位置における前記解除レバーの揺動阻止部に前記阻止部受けを対応させたときの前記可動鉄芯の位置を阻止位置とするとき、
    前記ロック保持機構は、前記可動鉄芯を前記阻止位置に保持することで、前記レバー後方部を前記開放位置に保持する請求項に記載のコネクタ。
  4. さらに、前記ロック機構は、前記本体部の前後方向に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される部材で、前記後退限で前記抜け止めフックの出没を許容し、前記後退限よりも前方で前記抜け止めフックを前記出状態に保持するロックスライダを備え、
    前記ロック解除機構は、前記ロックスライダを後方に付勢するスライダばねを備え、
    前記本体部は、前記ロックスライダのスライド動作に応じて開閉されることで、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を導通・遮断状態とするスイッチを備え、
    前記レバー前方部で前記アーム後方部を揺動させて前記抜け止めフックを没状態に動作させたときの前記レバー後方部の位置を解除位置、
    前記開放位置と前記解除位置との間における前記レバー後方部の所定位置を途中揺動位置、
    前記ロックスライダの前進限と後退限との間における所定位置を途中スライド位置とするとき、
    前記解除レバーと前記ロックスライダは、相互に係合する係合機構として、
    前記ロックスライダが前進限に位置して、前記レバー後方部が前記開放位置に位置する状態において、前記スライダばねの付勢力に抗してロックスライダを前進限に保持する挿入位置用係合機構と、
    前記ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、
    前記レバー後方部を前記途中揺動位置に規制して、前記レバー前方部による前記アーム後方部の揺動範囲を規制する揺動規制用係合機構と、
    前記レバー後方部の前記途中揺動位置までの揺動に伴い前記挿入位置用係合機構を係合解除させて前記スライダばねによる前記ロックスライダの後退を前記途中スライド位置まで許容すると共に、前記レバー後方部を前記開放位置に復帰させることで前記途中スライド位置から前記スライダばねによる前記ロックスライダのさらなる後退を許容するスライド規制用係合機構と、
    前記ロックスライダが後退限に位置する状態において、前記レバー後方部の前記開放位置から前記解除位置までの揺動を許容する抜き位置用係合機構とを有し、
    前記ロックスライダは、
    前記前進限で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間で導通するように前記スイッチを開閉させ、
    前記前進限より後方位置で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとを遮断状態とするように前記スイッチを開閉させるスイッチ操作部を有する請求項に記載のコネクタ。
  5. 前記挿入位置用係合機構は、
    前記解除レバーのレバー前方部と、
    前記ロックスライダに設けられ、前記開放位置における前記レバー前方部に当て止めされる当止突起部とを備える請求項に記載のコネクタ。
  6. 前記揺動規制用係合機構は、
    前記レバー後方部に、前記レバー後方部から前記ロックスライダ側に突出する後端突起部と、
    前記レバー後方部の前記途中揺動位置において、前記後端突起部に当接する前記ロックスライダの基準当接面とを備える請求項又は請求項5に記載のコネクタ。
  7. 前記スライド規制用係合機構は、
    記後端突起部と、前記基準当接面と、前記基準当接面よりも前記解除レバー側に突出して前記後端突起部に掛止される掛止突起部とを備える請求項に記載のコネクタ。
  8. 前記抜き位置用係合機構は、
    記後端突起部と、
    記基準当接面よりも前記解除レバーから離反する方向に窪んで前記後端突起部が嵌合されるスライダ凹部とを備える請求項又は請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記ロックスライダと前記揺動アームは、
    前記後退限で前記抜け止めフックを前記没状態とし、それよりも前方で前記抜け止めフックを前記出状態に保持するように互いに嵌脱するアーム用嵌合機構を備える請求項4から請求項8のいずれか1項に記載のコネクタ。
  10. 前記スイッチは、その開閉を行う開閉ボタンを備え、
    前記スイッチ操作部は、前記ロックスライダの前記前進限で前記開閉ボタンを押圧し、前記途中スライド位置で前記開閉ボタンの押圧を解除するボタン用突起部を備える請求項4から請求項9のいずれか1項に記載のコネクタ。
  11. 前記ロック保持機構は、前記コイルの電圧を徐々に下げる電圧制御手段により制御される請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のコネクタ。
  12. 前記ソレノイドは、前記コイルを消磁しても、前記ロック状態を保持する永久磁石を有する請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のコネクタ。
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