JP6062932B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続して、ケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるためのコネクタに関する。特に、送電中にインレットからコネクタを抜脱しようとしても、送電を遮断した後にインレットから抜脱できるコネクタに関する。
近年、環境意識の高まりから、蓄電池(バッテリー)を搭載し、その電力でモータを駆動して走行する電動車両(代表的には、電気自動車やプラグインハイブリッドカー)の普及が進められており、電気自動車のインフラ整備として充電器の拡充が図られている。また、電気自動車の普及に向け、電気自動車用急速充電器の規格化が進められている(例、日本電動車両規格(JEVS:Japan Electric Vehicle Standard))。
この充電器の充電コネクタに関する技術として、例えば特許文献1の充電コネクタがある。この充電コネクタは、本体部の先端に設けられる挿入部を、車両側インレットに差し込むことで、挿入部の外周面から突出して車両側インレットの凹部に係合するフックを備える。また、充電コネクタを車両側インレットから引き抜く際に、回動させることで上記フックをコネクタ内部に収納して車両側インレットとの係合を解除する解除レバーを備える。さらに、解除レバーをロックする所謂ソレノイド(コイルとプランジャ(可動鉄芯)とバネとを備える電磁部品)を備える。このソレノイドの通電駆動によりプランジャが解除レバーの回動を制限するように突出して解除レバーをロックする。そうすることで、充電中に誤って解除レバーが操作されることを防止する。このコネクタを車両側インレットから取り外すときは、充電終了により、ソレノイドへの通電が停止され解除レバーのロックが解除される。次いで、解除レバーを操作して、車両側インレットの内周面の凹部に係合するフックを引っ込め、係合を解除した状態で、充電コネクタを車両側インレットから引き抜く。
特開平7−192802号公報
充電コネクタは、インレットからの抜脱時に放電が生じないことが望まれる。しかし、上記した特許文献1に記載されるような従来の充電コネクタは、次のような課題がある。
充電開始の際にソレノイドが適正に動作せず、解除レバーをロックできないまま充電が行われた場合など充電中にコネクタが引き抜き可能な状態になったとき、充電中にユーザの不注意などによりコネクタが抜かれることが起こり得る。その状況でコネクタが抜かれると、コネクタとインレットとの間では送電中であるため、コネクタとインレットとの接点同士の隔離により両接点間で放電が起こり、接点が損傷(溶損)する虞がある。よって、放電が生じることなく抜脱作業が可能なコネクタが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、送電中にインレットからコネクタを抜脱しようとしても、送電を遮断した後にインレットから抜脱できるコネクタを提供することにある。
本発明のコネクタは、ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することでケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるものであり、ロック機構とロック解除機構とを備える。ロック機構は、コネクタをインレットに差し込んだ際、コネクタとインレットとを係合させて、インレットからコネクタが外れないようにロックする。ロック解除機構は、コネクタとインレットとを接続した状態において、ユーザが二段階の操作を行い、一段階目の操作によりコネクタとインレットとの係合を解除することなくケーブルと蓄電デバイスとの間を遮断状態にし、二段階目の操作によりコネクタとインレットとが外れるようにロック機構のロックを解除する。
本発明のコネクタは、送電を遮断した後にインレットから抜脱できる。このコネクタは、コネクタをインレットに挿入して抜脱する場合、一段階目の操作ではコネクタのロックを解除できず、二段階目の操作でコネクタのロックを解除してインレットとの係合を解除できる。そして、蓄電デバイスとケーブルとの間で送電中である場合、上記一段階目の操作では、その送電を強制的に遮断できる。そのため、送電中に誤ってコネクタを抜脱しようと上記一段階目の操作をしても、コネクタが抜脱されない上に先に送電が遮断されるので、その後に引き抜く際には送電は確実に遮断されている。
上述のように送電を遮断した後に抜脱できるコネクタは、電気自動車などの蓄電デバイスを家庭用の電源に使用する場合などにも好適に利用できる。このように蓄電デバイスを家庭用の電源に使用する場合、コネクタを抜脱せず、長期間インレットに差し込んだままとすることが考えられる。つまり、夜間に家庭から蓄電デバイスに送電して蓄電デバイスを充電し、昼間に蓄電デバイスから家庭に送電することが考えられる。昨今、東日本大震災などで原子力発電の是非が問われており、電力需要量に電力会社の供給量が追い付かず、節電のために計画停電などが計画され、実際に行われている地域もある。その場合、例えば、家庭に医療機器を持ち込んで使用している人などは、停電によりその医療機器が使用できなくなる虞がある。また、そのような事情がなくても、長期間インレットに差し込んだまま蓄電デバイスを家庭用の電源として使用するケースが考えられつつあるからである。その場合、例えば、不測の事態などでコネクタがロックされないまま送電が開始されたり、送電中にコネクタのロックが外れたりして送電中にコネクタが抜脱可能な状態になり、送電中にもかかわらずユーザの不注意や他人のいたずらなどでコネクタが抜脱される可能性がある。送電中にコネクタが抜脱されると、インレットとの接点間で放電が起こり、接点が損傷する虞があったが、上述のように本発明のコネクタによれば、抜脱する際は、一段階目の操作により送電中の場合は強制的に送電が遮断され、二段階目の操作によりコネクタをインレットから抜脱するときには既に送電が遮断されている。つまり、本発明のコネクタは、送電中にはコネクタを抜脱できないため、上述のように、蓄電デバイスを家庭用の電源として使用する場合にも好適に利用できる。
本発明のコネクタの一形態としては、ケーブル側を後方とし、ロック機構及びロック解除機構を有する本体部と、本体部の前方に設けられ、インレットに差し込まれる挿入部とを備える形態が挙げられる。ロック機構は、揺動アームと、アームばねと、ロックスライダとを備え、ロック解除機構は、解除レバーと、解除ばねと、スライダばねとを備える。揺動アームは、本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する。この揺動アームは、インレットに挿入部を差し込んだ状態において、揺動により抜け止めフックを挿入部の外周面から出没させることで、抜け止めフックがインレットと係脱される。アームばねは、抜け止めフックが挿入部の外周面から出状態となるように揺動アームを付勢する。ロックスライダは、本体部の前後方向に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される。このロックスライダは、後退限で抜け止めフックの出没を許容し、後退限よりも前方で抜け止めフックを出状態に保持する。解除レバーは、本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、レバー中間部よりも前方でアーム後方部と対向されるレバー前方部と、レバー中間部よりも後方に設けられるレバー後方部とを具える。この解除レバーは、ユーザによるレバー後方部の揺動によりレバー前方部でアーム後方部を連動させる。解除ばねは、レバー前方部をアーム後方部から離反する方向に解除レバーを付勢する。スライダばねは、ロックスライダを後方に付勢する。本体部は更に、ロックスライダのスライド動作に応じて開閉されることで、ケーブルと蓄電デバイスとの間を導通・遮断状態とするスイッチを備える。
このコネクタでは、レバー前方部がアーム後方部から最も離反した状態(解除ばねによる付勢方向への揺動限)におけるレバー後方部の位置を開放位置、レバー前方部でアーム後方部を揺動させて抜け止めフックを没状態に動作させたときのレバー後方部の位置を解除位置、開放位置と解除位置との間におけるレバー後方部の所定位置を途中揺動位置、ロックスライダの前進限と後退限との間における所定位置を途中スライド位置とする。
ロックスライダの前方への移動により前記抜け止めフックと前記インレットとの係合を保持した状態において、ユーザが行う二段階の操作として、ロックスライダが途中スライド位置に一旦保持されるキープタイプ(以下Kタイプ)と、ロックスライダが途中スライド位置に保持されないノンストップタイプ(以下NSタイプ)とがある。
(Kタイプ)
一段階目の操作により、レバー後方部が開放位置から途中揺動位置まで揺動されることで、レバー前方部でアーム後方部を連動させることなくロックスライダを前進限から途中スライド位置に移動させて保持させると共にスイッチを開閉させ、その後、レバー後方部が途中揺動位置から開放位置へ復帰されることで、ロックスライダを途中スライド位置から後退限まで移動させる。そして、二段階目の操作により、レバー後方部が開放位置から解除位置まで揺動されることで、レバー前方部によるアーム後方部の連動に伴い抜け止めフックを没状態にして、抜け止めフックとインレットとの係合を解除する。
(NSタイプ)
一段階目の操作により、レバー後方部が開放位置から途中揺動位置まで揺動されることで、レバー前方部でアーム後方部を連動させることなくロックスライダを前進限から途中スライド位置に保持せず後退限まで後退させると共にスイッチを開閉する。そして、二段階目の操作により、レバー後方部が途中揺動位置から解除位置まで揺動されることで、レバー前方部によるアーム後方部の連動に伴い抜け止めフックを没状態にして、抜け止めフックとインレットとの係合を解除する。
Kタイプ及びNSタイプの両タイプのコネクタによれば、ケーブルと蓄電デバイスとの間を確実に遮断状態とした後に、インレットから抜脱できる。Kタイプのコネクタは、コネクタをインレットに挿入して抜脱する場合、解除レバーの一度目の揺動動作では抜け止めフックを没状態にできず、一旦開放位置に戻してから二度目の揺動動作により抜け止めフックを没状態とすることができて、インレットとの係合を解除できる。そして、蓄電デバイスとケーブルとの間で送電中である場合、上記一度目の揺動動作では、ロックスライダのスライド動作によりスイッチが開閉されてケーブルと蓄電デバイスとの間の送電を強制的に遮断できる。そのため、送電中に誤ってコネクタを抜脱しようと解除レバーを揺動しても、抜脱されない上に送電が遮断されるので、その後に引き抜く際には送電は確実に遮断されている。一方、NSタイプのコネクタは、Kタイプと比べて、コネクタをインレットに挿入して抜脱する場合、解除レバーの一度目の揺動動作後、一旦開放位置に戻さなくても、二度目の揺動動作を行うことができる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプのそれぞれにおいて、解除レバーとロックスライダは、相互に係合する係合機構として、以下の機構を有することが挙げられる。上記Kタイプは、挿入位置用係合機構と、揺動規制用係合機構と、スライド規制用係合機構と、抜き位置用係合機構とを有する。上記NSタイプは、挿入位置用係合機構と、揺動規制用係合機構と、抜き位置用係合機構とを有する。
挿入位置用係合機構:ロックスライダが前進限に位置して、レバー後方部が開放位置に位置する状態において、スライダばねの付勢力に抗してロックスライダを前方に保持する。
揺動規制用係合機構:ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部を途中揺動位置に規制して、レバー前方部によるアーム後方部の揺動を規制する。
スライド規制用係合機構:ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部の途中揺動位置までの揺動に伴い挿入位置用係合機構を係合解除させてスライダばねによるロックスライダの後退を途中スライド位置まで許容すると共に、レバー後方部を開放位置に復帰させることで途中スライド位置からスライダばねによるロックスライダのさらなる後退を許容する。
抜き位置用係合機構:ロックスライダが後退限に位置するとき、レバー後方部の開放位置から解除位置までの揺動を許容する。
そして、上記両タイプのそれぞれのロックスライダは、前進限で、ケーブルと蓄電デバイスとの間で導通するようにスイッチを開閉させ、前進限より後方位置で、ケーブルと蓄電デバイスとを遮断状態とするようにスイッチを開閉させるスイッチ操作部を有する。
上記の構成によれば、ケーブルと蓄電デバイスとの間を確実に遮断状態とした後に、コネクタをインレットから抜脱できる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプはそれぞれ、上述の係合機構を備え、そのうち、挿入位置用係合機構は、解除レバーのレバー前方部と、ロックスライダに設けられ、開放位置におけるレバー前方部に当て止めされる当止突起部とを備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、レバー前方部と当止突起部とでロックスライダを前進限に保持できる。そのため、ロックスライダで揺動アームを出状態に保持できる。また、その保持状態を解除レバーの揺動により解除できる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプはそれぞれ、上述の係合機構を備え、そのうち、揺動規制用係合機構は、解除レバー後方部に、解除レバーのレバー後方部からロックスライダ側に突出する後端突起部と、レバー後方部の途中揺動位置において、後端突起部に当接するロックスライダの基準当接面とを備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、ロックスライダが後退限よりも前方に位置する状態において、解除レバーの揺動を規制できる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記Kタイプにおいて、揺動規制用係合機構が上記解除レバーの後端突起部と、上記ロックスライダの基準当接面とを備え、更に、スライド規制用係合機構は、解除レバーの後端突起部と、ロックスライダの基準当接面と、その基準当接面よりも解除レバー側に突出して後端突起部に掛止される掛止突起部とを備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、一度目の解除レバーの揺動動作では、ロックスライダを後退限まで後退できなくすることができる。そのため、コネクタの抜脱に解除レバーの複数回の揺動動作が必要となり、送電を遮断した状態でコネクタを抜脱できる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプはそれぞれ、揺動規制用係合機構が上記解除レバーの後端突起部と、上記ロックスライダの基準当接面とを備え、更に、抜き位置用係合機構は、解除レバーの後端突起部と、スライダ凹部とを備えることが挙げられる。上記Kタイプの場合、上記スライダ凹部は、ロックスライダの基準当接面よりも解除レバーから離反する方向に窪んで後端突起部が嵌合される。一方、上記NSタイプの場合、上記スライダ凹部は、ロックスライダの基準当接面に連続して設けられ、基準当接面よりも解除レバーから離反する方向に窪んで後端突起部が嵌合される。
上記の構成によれば、基準当接面と、スライダ凹部とを備えることで、解除レバーの揺動動作を二段階にすることができる。そのため、解除レバーの一度目の揺動で揺動アームを揺動させず送電中であればスイッチの開閉を介して送電を遮断し、二度目の揺動で揺動アームを揺動させてインレットと抜け止めフックの係合を解除するように、一度目の揺動と二度目の揺動とで役割を異ならせることができる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプはそれぞれ、上述の係合機構を備え、そのうち、ロックスライダと揺動アームは、後退限で抜け止めフックを没状態とし、それよりも前方で抜け止めフックを出状態に保持するように互いに嵌脱するアーム用嵌合機構を備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、ロックスライダを後退限よりも前方に前進させた状態では抜け止めフックをロックできて挿入部から確実に出状態とすることができるため、車両側インレットと抜け止めフックとの係合が外れることを確実に防止できる。また、後退限では、抜け止めフックを没状態にできるため、インレットからコネクタを引き抜く際は、確実に引き抜くことができる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプはそれぞれ、上述の係合機構を備え、スイッチは、その開閉を行う開閉ボタンを備え、スイッチ操作部は、ロックスライダの前進限で上記開閉ボタンを押圧し、途中スライド位置で開閉ボタンの押圧を解除するボタン用突起を備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、ロックスライダのスライド動作によりスイッチの開閉を行うことで、解除レバーによりロックスライダを後退させると共にスイッチを開閉できるので、解除レバーの一度目の揺動動作により確実にスイッチを開閉できる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプのそれぞれのロックスライダは、その前進限で解除レバーを開放位置に保持するための施錠部材を設ける設置孔を備えることが挙げられる。
上記の構成によれば、充電中に誤って抜け止めフックとインレットとの係合が解除されるのを防止できる。施錠部材を設置孔に設置することで、解除レバーそのものの動作を制限して解除レバーを開放位置に保持できるので、解除レバーの開放位置から解除位置までの動作を防止できるからである。従って、解除レバー自体の揺動を制限できるので、上述のように蓄電デバイスを家庭用の電源とする場合にコネクタを引き抜かれる虞がなくなる。
本発明のコネクタの一形態としては、ロックスライダが施錠部材を設ける設置孔を備える場合、施錠部材が南京錠であることが挙げられる。
施錠部材を南京錠とすることで、施錠部材自体を外され難くでき、不注意やいたずらなどで充電中に解除レバーが操作されることを確実に防ぐことができる。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプのいずれも、緊急時に、抜け止めフックとインレットとの係合を解除する緊急解除機構を備えることが挙げられる。緊急時とは、ロックスライダの前方への移動により抜け止めフックとインレットとの係合が保持された状態で、上記一段階目の操作によりロックスライダを後退できず、抜け止めフックの没状態を許容できない場合である。上記緊急解除機構は、本体部に形成される軸穴部と、軸穴部の後方側に設けられる切欠と、本体部の内周面のうち軸穴部の後方側に対向する面と軸穴部との間の移動代とを有する。軸穴部は、解除レバーのレバー中間部を支持する。切欠は、上記緊急時に解除レバーが後方側へ引かれた際、軸穴部の後方側を損壊し易くする。移動代は、解除レバーが後方側へ引かれて軸穴部の後方側が損壊されると共にレバー中間部が軸穴部から外れたとき、レバー中間部が後方側に移動可能にする。そして、この移動代は、レバー中間部の移動に伴って、抜け止めフックの没状態を許容するまでロックスライダを後退できる長さである。
上記の構成によれば、上記緊急時でも、抜け止めフックとインレットとの係合を解除して、コネクタをインレットから抜脱できる。上記切欠を設けることで、レバー中間部を軸穴部から外し易くできる。また、上記移動代を有することで、レバー中間部を軸穴部から外して後方側へ移動させることができ、それに伴い、ロックスライダを、抜け止めフックの没状態を許容するまで後退できる。それにより、本体部とインレットとの境界から別の部材を差し込むことで、抜け止めフックを没状態にできて、コネクタをインレットから引き抜くことができるからである。
本発明のコネクタの一形態としては、上記両タイプのいずれも、本体部の側面と挿入部の側面との境界部が、実質的に面一であることが挙げられる。
上記の構成によれば、両タイプのコネクタはいずれも、上記境界部に過度な圧力がかかっても、上記境界部が圧壊され難い。コネクタは、屋外で利用されることが多く、例えば、水平な地面などに置かれると、一方の側面が地面と対向し、他方の側面が地面と反対側に向くことが多い。その際、コネクタが踏まれるなどして上記境界部に過度な圧力がかかる虞がある。このコネクタの上記境界部は実質的に面一であり境界部に実質的に段差がないため、境界部の圧壊を抑制できるからである。
本発明のコネクタは、送電中に不用意にコネクタを抜脱した際でも、コネクタの抜脱前に確実に送電を遮断できる。
実施形態1に係るコネクタを模式的に示す右後方斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左前方斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右前方斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左後方部分分解斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右後方部分分解斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左側面図である。 実施形態1に係るコネクタのソレノイド近傍を模式的に示す要部拡大右前方斜視図である。 実施形態1に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右側面図である。 実施形態1に係るコネクタの挿入時における内部機構の一状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態1に係るコネクタの挿入完了時における内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態1に係るコネクタの異常時又は抜脱時における内部機構の一状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態1に係るコネクタの抜脱時における一段階目の操作時の内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態1に係るコネクタの抜脱時における二段階目の操作時の内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態2に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右側面図である。 実施形態2に係るコネクタの挿入完了時における内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態2に係るコネクタの抜脱時における一段階目の操作時の内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態2に係るコネクタの抜脱時における二段階目の操作時の内部機構の状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態3に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す左後方部分分解斜視図である。 実施形態3に係るコネクタの初期状態における内部構造を模式的に示す右後方部分分解斜視図である。 実施形態3に係るコネクタの緊急解除における内部機構の一状態を模式的に示す右側面図である。 実施形態3に係るコネクタの緊急解除における内部機構を模式的に示す右側面図である。 実施形態3に係るコネクタを模式的に示す上面図である。
本発明の実施の形態を、図を用いて説明する。ここでは、蓄電デバイスとして蓄電池を備える電気自動車のインレットに接続することで、蓄電池への充電又は蓄電池からの放電を行うためのコネクタを例として説明する。また、図中、同一符号は同一部分を示す。
《実施形態1》
〔コネクタの概要〕
図1に示すコネクタ100は、家庭用電源から電源制御装置(例えば、パワーコンディショナーやパワーコントローラなど)を介して延びるケーブルCの先端部に設けられ、ロック機構及びロック解除機構を有する本体部1と、本体部1の前方に設けられる挿入部2とを備える。この電源制御装置は、操作パネルを備え、AC/DC変換、送電の制御、異常時におけるコネクタの動作制御等を行う。挿入部2の外周面には、揺動アーム10の先端を構成する抜け止めフック12が露出され、本体部1の上部には揺動アーム10を揺動させる解除レバー20が露出される。解除レバー20の下部には、本体部1の前後にスライドされるロックスライダ30が設けられている。コネクタ100をインレットへ挿入する際、挿入部2をインレットに挿入して抜け止めフック12をインレットに係合させ、ロックスライダ30によりその係合状態を保持する。コネクタ100をインレットから抜脱する際は、解除レバー20を押し下げてロックスライダ30を後退させることで上記係合状態を解除する。このコネクタ100の特徴とするところは、コネクタ100の抜脱時、ユーザによる二段階の操作を行うことでコネクタを抜脱する構成とした点にある。具体的には、解除レバー20を二度押しさせる機構を備え、一度目の押し動作でケーブルC‐蓄電池間の送電を遮断し、二度目の押し動作で抜け止めフック12とインレットとの係合を解除するように構成した点にある。以下、その構成を備えるコネクタ100として、本例では、解除レバー20の一段階目の操作でロックスライダ30の後退を途中で一旦保持するKタイプの構造を詳細に説明する。その説明にあたり、外部構造、内部構造の順に説明する。その後、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作を説明する。
[外部構造]
コネクタ100の外部構造を、主に図1を用いて説明する。本体部1は、コネクタ100の機械部品や機構部品が格納される部分であり、筒状の前端部の上部に、上方へ膨出する膨出部4を備える。この膨出部4内の箱状の空間に後述する揺動アーム10及び解除レバー20の軸支箇所が収納される。
挿入部2は、インレットに差し込まれる部分であり、抜け止めフック12を挿入部2の上方に露出させる切欠81と、インレットの内周面に嵌合するガイド突条とを有している。この挿入部2は、本体部1と別部材で構成している。
本体部1の後方にユーザが握るハンドル部3を備える。ここでは、断面が矩形の角筒状に形成されている。このハンドル部3の後端からケーブルCが導入されている。このハンドル部3の上部の開口部5には、解除レバー20及びロックスライダ30の一部が本体部1から平行に突出して露出するように配置されている。
本体部1及びハンドル部3を構成する半割れ式のケースL,Rの構成材料は、プラスチック、具体的には、ポリブチレンテレフタラートやポリカーボネート、又は繊維強化プラスチックなどが挙げられる。
[内部構造]
コネクタ100の内部構造を、主に図2〜7を用いて説明する。図2、4、6は左ケースを、図3、5は右ケースをそれぞれ取り外した状態であり、いずれの図もコネクタ100をインレットに差し込んで嵌合させる前の状態(初期状態)を示している。なお、説明の便宜上、図3では、ソレノイドブラケット70(図5)を外して示し、図6では、ロックスライダ30を断面で示している。
図2〜6に示すように、本体部1内には、ケーブルC(図1)が配設されると共に、後述する機構部品が格納されている。挿入部2には、端子(図示せず)が格納されており、端子は端子ケース90に収納されている。以下、コネクタ100におけるインレットに嵌合させるための嵌合機構を説明する。なお、端子は、例えば、CHAdeMOの仕様に準拠した端子配列となっており、ここでは説明を省略する。
(揺動アームとアームばね)
揺動アーム10は、インレットに挿入部2を差し込んだ状態において、揺動により抜け止めフック12を挿入部2の外周面から出没させることで抜け止めフック12をインレットと係脱させる部材である。アームばね15は、抜け止めフック12が挿入部2の外周面から出状態となるように揺動アーム10を付勢する。
揺動アーム10は、本体部1に揺動自在に支持されるアーム中間部11と、アーム中間部11よりも前方に設けられる抜け止めフック12と、アーム中間部11の後方のアーム後方部13とを有する。ここでは、本体部1側から挿入部2側に亘って延設される平板部材を揺動アーム10としている。その長手方向の途中にアーム中間部11が設けられ、このアーム中間部11は、膨出部4に揺動自在に支持される。具体的には、アーム中間部11は、円孔を有する円筒状の軸受部11oで構成され、膨出部4の軸穴部82(図4,図5)に軸支される丸棒状の軸11iが挿通される。揺動アーム10は、この軸受部11oを中心に揺動する。なお、アーム中間部11は、揺動自在であればよく、軸11iと軸受部11oとが一体の部材でもよい。
抜け止めフック12は、揺動アーム10の揺動により挿入部2に形成された切欠81(図1)から出没し、インレットに設けられる凹部(図示略)と係脱する。この抜け止めフック12は、揺動アーム10の先端部に設けられている。抜け止めフック12の形状は、揺動アーム10の先端側ほど厚みが薄くなるように傾斜する傾斜面を有するくさび状である。抜け止めフック12の配置箇所は、挿入部2がインレットに確実に差し込まれたとき、インレットの内周面に設けられた凹部に対応する位置とされる。
アーム後方部13は、次述する解除レバー20により揺動される部分である。このアーム後方部13は、軸受部11o(アーム中間部11)から本体部1の後方で本体部1の内部側に向かって傾斜するように設けられている。
アームばね15は、捻じりばねを利用している。具体的には、捻じりばねを軸受部11o(軸11i)に同心状に配置し、捻じりばねの一端をアーム後方部13の上面に押し付け、他端を本体部1に固定する。そして、抜け止めフック11が挿入部2から出状態となるように、揺動アーム10を揺動(回動)させる方向に付勢する。揺動アーム10のアームばね15による揺動は、揺動アーム10の前方部分が本体部1の内周面に当接するまで許容される。この状態が揺動アーム10の初期状態である。
また、揺動アーム10は、その前方部分の中央部に設けられる貫通部14を有する。この貫通部14は、ロックスライダ30が後述する後退限に位置する状態において揺動アーム10を揺動させた際、ロックスライダ30のフック止部32(後述:図2,図3)と嵌合して、抜け止めフック12を没状態にするための部分である(アーム用嵌合機構)。この貫通部14は、ここでは矩形の貫通孔である。なお、貫通部14は、貫通孔の他、例えば、揺動アーム10の前方部分の一部を切欠いた切欠であってもよい。ここでいう後退限とは、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により最も後退した位置をいう。
この揺動アーム10及びアームばね15と、後述のロックスライダ30とで、コネクタ100をインレットに差し込んだ際、インレットからコネクタ100が外れないようにロックするロック機構を構成する。ロック機構の詳細は、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作説明として後述する。
(解除レバーと解除ばね)
解除レバー20は、ユーザによる揺動により揺動アーム10を揺動させて抜け止めフック12を没状態にさせる部材である。解除ばね24は、次述するレバー前方部22をアーム後方部13から離反する方向に解除レバー20を付勢する。
解除レバー20は、本体部1に揺動自在に支持されるレバー中間部21と、レバー中間部21よりも前方でアーム後方部13と対向されるレバー前方部22と、レバー中間部21よりも後方のレバー後方部23とを有する。ここでは、揺動アーム10の後方に本体部1の前後方向に沿って解除レバー20が設けられている。レバー中間部21は、本体部1の膨出部4に揺動自在に支持される。具体的には、レバー中間部21は、円柱状の軸台部21oと、その軸台部21oの両側に突出して膨出部4の内部の軸穴部83(図4,5)に軸支される軸棒21iとが一体に形成されている。なお、レバー中間部21は、上記アーム中間部11のように軸と別部材、即ち、軸穴部83に軸支される軸が挿通される円孔を有する円筒状の軸受部で構成されていてもよい。
レバー前方部22は、解除レバー20の揺動によりアーム後方部13を連動させる部分で、ここでは、アーム後方部13の下方に位置している。また、レバー前方部22は、後述のロックスライダ30と互いに係合してロックスライダ30を前方の所定位置に保持する挿入位置用係合機構を構成する部分である。このように解除レバー20(レバー前方部22)と係合したロックスライダ30の位置(図10)をロックスライダ30の前進限とする。この挿入位置用係合機構は、ロックスライダ30と併せて後述する。レバー前方部22は、アーム後方部13と対向する側(略上側)のアーム押圧部22fと、その反対側(略下側)の突起乗越部22oと、アーム押圧部22fと突起乗越部22oとを繋ぐ連結部とを有する。
アーム押圧部22fは、アーム後方部13に対面する部位で、ここでは、アーム後方部13側に突出する湾曲面を備える。解除レバー20の揺動によりこの湾曲面の一部がアーム後方部13を直接押圧することで、アーム後方部13を連動させる。突起乗越部22oは、ロックスライダ30を前進限に前進させて、レバー前方部22がロックスライダ30の上面部に形成される当止突起部34(後述:図2,図3)を乗り越える際に接する部位である。突起乗越部22oは、当止突起部34の前面に略沿った形状であることが好ましい。そうすれば、レバー前方部22が当止突起部34を乗り越え易い。ここでは、解除レバー20の先端側がその厚み方向に広がるように傾斜する傾斜面を備えている。上記連結部(レバー前方部22の端面)は、レバー前方部22が当止突起部34を乗り越えた後、当止突起部34の背面に当接され、ロックスライダ30を前進限に保持する部位である。このレバー前方部22の端面は、当止突起部34の背面に略沿っていることが好ましい。そうすれば、当止突起部34に当て止めし易い。ここでは、上記連結部を平面で構成している。
レバー後方部23は、コネクタ100のユーザにより直接操作される部分で、その操作により、レバー前方部22でアーム後方部13を揺動させる。このレバー後方部23は、解除レバー20の後端で本体部1の開口部5からコネクタ外部に露出するように設けられている。レバー後方部23の形状は、略ブロック状である。
レバー後方部23の表面(上面)は、その幅方向に平行な複数の突起が、本体部1の前後方向に等間隔に並列して形成されている。この突起により、ユーザの解除レバー20の操作(押圧)の際に滑り難くできる。
解除ばね24は、捻じりばねを利用している。具体的には、捻じりばねを軸棒21i(軸台部21o)に同心状に配置し、捻じりばねの一端を解除レバー20の前方側の上面に押し付け、他端を本体部1に固定する。それにより、レバー前方部22がアーム後方部13から離反する方向に解除レバー20が付勢される。解除レバー20の解除ばね24による揺動は、レバー前方部22がアーム後方部13から最も離反した状態、即ち、レバー前方部22の突起乗越部22oがロックスライダ30の当止突起部34以外の上面に当接するまで許容される。このときのレバー後方部23の位置が開放位置である。一方、レバー後方部23を解除ばね24の付勢に抗って揺動させ、レバー前方部22が揺動アーム10を揺動させて抜け止めフック12を没状態に動作させたときのレバー後方部23の位置を解除位置とする。なお、上記開放位置と解除位置との間におけるレバー後方部23の所定位置を途中揺動位置とする。
また、解除レバー20は、レバー後方部23の後端下部からロックスライダ30側(略下方)に突出する後端突起部23p(図6)を有する。後端突起部23pの形状は、後端突起部23pの先端側に向かって細くなるくさび状である。この後端突起部23pは、ロックスライダ30と互いに係合する係合機構として、揺動規制用係合機構、スライド規制用係合機構、及び抜き位置用係合機構を構成する。これら各係合機構は、ロックスライダ30と併せて後述する。
さらに、解除レバー20は、レバー後方部23に、レバー後方部23を所定の揺動位置(上記開放位置)に保持するための揺動阻止部23b(図6)を有する。この揺動阻止部23bは、後述するソレノイド50における可動鉄芯52の進退方向に対して略直交する方向に突設されることが好ましい。ここでは、レバー後方部23の前方下部で、ロックスライダ30側に先細る台形板状の部材である。揺動阻止部23bの形成位置は、ソレノイド50に内蔵されたコイル(図示せず)を励磁して、可動鉄芯52を一方向に移動させた状態において、ソレノイドスライダ60に設けられる阻止部受け63に対応する位置である。ここで対応するとは、揺動阻止部23bと阻止部受け63とが、僅かにギャップ(遊び)を有して対向していてもよいし、嵌合していてもよいし、当接していてもよい。ここでは、ギャップを有して対向している。
この解除レバー20及び解除ばね24と、後述のスライダばね39とで、二段階の操作によりコネクタ100とインレットとが外れるように上記ロック機構のロックを解除するロック解除機構を構成する。ロック解除機構の詳細は、コネクタ100の操作手順及び操作時における内部機構の動作として後述する。
(ロックスライダとスライダばね)
ロックスライダ30は、抜け止めフック12を出状態に保持させることを主たる機能とする部材で、本体部1の前後方向に実質的に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される。このロックスライダ30は、スライダばね39で後方に付勢されている。
ここでは、ロックスライダ30は、本体部1の開口部5から一部が露出されている略直方体状のスライダ後方部30bと、そのスライダ後方部30bの前端面上部から前方側に向かって階段状に延びる平板状のスライダ前方部30fとを有する。このロックスライダ30は、スライダ後方部30bの左右ケースL,R側に突出して設けられる一対のスライドフィン31が本体部1に設けられたガイド溝84(図4,図5)に嵌合してスライド自在に支持される。スライダ後方部30bの前端面には、突起状のばね固定部35(図3,6)を有し、そのばね固定部35にスライダばね39が固定されている。
スライダばね39は、圧縮ばねを利用している。具体的には、圧縮ばねの一端をばね固定部35(図6)に固定し、他端を本体部1(左ケースL)に設けられたばね止部85(図3、図5)に固定する。ばね固定部35は、圧縮ばねの一端に挿入される突起で、本例ではスライダ後方部30bの前端面から突出する十字状の突起で構成している。この圧縮ばねの取り付けにより、ロックスライダ30を後退方向、即ち挿入部2側とは反対側方向に付勢する。
ロックスライダ30は、前進限に位置する状態において、抜け止めフック12を出状態に保持し、後退限に位置する状態において、抜け止めフック12の出没を許容する部材である。具体的には、ロックスライダ30の前端部に棒状のフック止部32を有する(アーム用嵌合機構)。このフック止部32は、前進限の状態において、揺動アーム10の抜け止めフック12の突出側と反対の面に当接し、後退限の状態において、揺動アーム10の貫通部14に臨み、抜け止めフック12が没状態とされたとき、貫通部14に遊嵌される。即ち、このフック止部32と貫通部14とで上記アーム用嵌合機構を構成する。一方、抜け止めフック12が挿入部2から突出した状態で、ロックスライダ30を後退限よりも前進させると、フック止部32は、貫通部14から前方に位置ずれすると共に、端子ケース90に形成されるガイド溝91(図2,図3)に挿通される。これにより、揺動アーム10の前方部分と端子ケース90との間にフック止部32が介在される。揺動アーム10の前方部分がフック止部32に下支えされることで、揺動アーム10の揺動が規制され、抜け止めフック12が挿入部2から突出した出状態に維持される。
また、ロックスライダ30は、スライド動作に応じて後述するスイッチ40を開閉する部材である。ロックスライダ30は、スイッチ40を開閉するスイッチ操作部として、ボタン用突起部33を有する。ボタン用突起部33は、ロックスライダ30を前進限に位置させた際、スイッチ40を開閉する位置に設けられる。ここでは、スライダ後方部30bの前端部に、下方に向かって突出するようにボタン用突起部33が設けられている。
さらに、ロックスライダ30は、上述の解除レバー20と相互に係合する機構として、挿入位置用係合機構を有する部材である。挿入位置用係合機構は、ロックスライダ30が前進限に位置して、レバー後方部23が開放位置に位置する状態において、スライダばね39の付勢力に抗してロックスライダ30を前進限に保持する機構である。ここでは、スライダ前方部30fの上面において、レバー中間部21とレバー前方部22との間で解除レバー20側に突出するように当止突起部34が形成されている。ロックスライダ30を前進限に前進させた際、この当止突起部34がレバー前方部22に当て止めされて上記挿入位置用係合機構を構成する。この当止突起部34の前面は、ロックスライダ30を前進する際、レバー前方部22(突起乗越部22o)が当止突起部34を乗り越え易いように前方が低い傾斜面で構成されている。一方、当止突起部34の背面は、レバー前方部22と当接し易いように略垂直な平面で構成されている。
そして、ロックスライダ30は、上述の解除レバー20と相互に係合する機構として、揺動規制用係合機構、スライド規制用係合機構、及び抜き位置用係合機構を有する部材である。揺動規制用係合機構は、ロックスライダ30が後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23を上述の途中揺動位置に規制して、レバー前方部22によるアーム後方部13の連動を規制する機構である。スライド規制用係合機構は、ロックスライダ30が後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23の途中揺動位置までの揺動に伴い挿入位置用係合機構を係合解除させてスライダばね39によるロックスライダ30の後退を途中スライド位置まで許容すると共に、レバー後方部23を開放位置に復帰させることで途中スライド位置からスライダばね39によるロックスライダ30のさらなる後退を許容する機構である。ここでいう途中スライド位置とは、ロックスライダ30の上記前進限と後退限と間における所定位置をいう。この所定位置は、突起乗越部22oが当止突起部34を乗り越えることは許容するが、後退限までのロックスライダ30の後退は許容しない位置である。抜き位置用係合機構は、ロックスライダ30が後退限に位置する状態において、レバー後方部23の開放位置から解除位置までの揺動を許容する機構である。
ここでは、これらの係合機構を構成する部分は、スライダ後方部30bに設けられ、解除レバー20のレバー後方部23を収納する収納部36内に形成されている。具体的には、収納部36における後方側から順に、揺動規制用係合機構を構成する基準当接面36bと、スライド規制用係合機構を構成する掛止突起部36pと、抜き位置用係合機構を構成するスライダ凹部36cとを有する(図6)。
基準当接面36bは、レバー後方部23を上記解除位置まで揺動させない、即ち、レバー後方部23の揺動により揺動アーム10を揺動させない程度までレバー後方部23の揺動範囲を規制するための部分である。ここでは、収納部36内の底面の一部で、その底面の後端から前方に広がる平面を基準当接面36bとしている。この基準当接面36bは、収納部36内でスライダ後方部30bの高さ(厚さ)を略二等分する位置に設けられている。ロックスライダ30が後退限よりも前方に位置する状態において、レバー後方部23を下方に揺動させた際、基準当接面36bに上述のレバー後方部23の後端突起部23pが当接される。この基準当接面36bと後端突起部23pが、上述の揺動規制用係合機構を構成する。
掛止突起部36pは、基準当接面36bの前端部に連続して形成される突起状の部分である。掛止突起部36pは、ロックスライダ30が前進限に位置する状態において、解除レバー20を揺動させた際に、後端突起部23pが基準当接面36bに当接される。また、上述の挿入位置用係合機構の係合が解除されてロックスライダ30がスライダばね39の付勢により後退した際、この掛止突起部36pは後端突起部23pと掛止される。それにより、ロックスライダ30が後退限まで後退することなく途中スライド位置に保持される。このように、基準当接面36b、掛止突起部36p、及び後端突起部23pが、上記スライド規制用係合機構を構成する。
スライダ凹部36cは、ロックスライダ30が後退限に位置する状態において、レバー後方部23を解除位置まで揺動させるための部分である。ここでは、掛止突起部36pの前面に連続して形成される谷状の貫通孔で構成されている。このスライダ凹部36cと後端突起部23pが上記抜き位置用係合機構を構成する。
収納部36は、スライダ凹部36cよりも前方側に、上述した解除レバー20の揺動阻止部23bを挿通させる挿通孔36hを有する(図6)。この挿通孔36hにより、揺動阻止部23bと後述する阻止部受け63とを対応させることができる。
ロックスライダ30は、解除レバー20を開放位置に保持するための施錠部材(後述)を設ける設置孔37を備えることが好ましい。そうすれば、解除レバー20の揺動動作自体を規制できる。この設置孔37は、スライダ後方部30bにおける開放位置に位置する解除レバー20の下方で、ロックスライダ30の軸方向(前後方向)に直交するように設けられる。
ロックスライダ30の後端面38は、半球状の窪みが形成されている。この窪みにより、ユーザがロックスライダ30を前進させる際、ロックスライダ30を指先で押し易い。
(スイッチ)
コネクタ100は、ロックスライダ30のスライド動作に応じて開閉されることでケーブルC‐蓄電池間を導通・遮断状態とするスイッチ40を備える。ここでは、スイッチ40は、ロックスライダ30の下方で、ロックスライダ30が前進限に位置するとき、ロックスライダ30のスイッチ操作部(ボタン用突起部33)がスイッチを開閉(押圧・離反)する位置に設けられている。即ち、ロックスライダ30が前進限よりも後方に位置する場合は、スイッチ40は押圧(開閉)されない。このスイッチ40の種類は、ロックスライダ30のスライド動作に応じて開閉されるものであれば特に限定されない。ここでは、ヒンジ・レバー形のマイクロスイッチを利用している。具体的には、スイッチ40の開閉を行う開閉ボタン41と、その開閉ボタン41を押圧するスイッチレバー42とを有する。スイッチレバー42の一端は、マイクロスイッチにヒンジで固定され、スイッチレバー42の他端は、開閉ボタン41の上方に位置する。この状態がスイッチ40の初期状態である。
(ロック保持機構)
コネクタ100は、ロックスライダ30を前進限に保持することで、抜け止めフック12を出状態に保持すると共に、解除レバー20の揺動自体を阻止してレバー後方部23を確実に開放位置に保持させることで、抜け止めフック12を出状態に保持するロック保持機構を備えることが好ましい。このロック保持機構により、解除レバー20の揺動動作自体を規制することで、上記ロック機構のロック状態を保持してコネクタ100をインレットから容易に抜脱されないようにできる。そのため、ユーザの不注意やいたずらなどによりインレットからコネクタ100が抜脱されることを防止できる。
ロック保持機構として、例えば、ソレノイドを利用することが挙げられる。具体的には、ロック保持機構は、ソレノイド50と、ソレノイドばね54と、ソレノイドスライダ60とを備えることが挙げられる。ソレノイド50は、内蔵されるコイル(図示せず)と、そのコイル(図示せず)を励磁することで進退する可動鉄芯52とを有する。ここでは、コイルの励磁により可動鉄芯52がロックスライダ30の前進方向に移動する(この状態を入状態と呼ぶ)一方向移動型のソレノイド50を利用する。可動鉄芯52を入状態から元の位置に復帰(この状態を出状態)させるには、後述するソレノイドばね54を利用する。このソレノイド50は、可動鉄芯52の移動に連動するソレノイドスライダ60に具わる阻止部受け63(後述)を解除レバー20の揺動阻止部23bと対応させることで、解除レバー20の揺動を規制する。ソレノイド50は、スイッチ40の開閉に伴う上記電源制御装置からの制御又はユーザの操作に伴う電源制御装置自体からの制御により駆動(コイルに通電)される。具体的には、後述する操作手順で説明する。
ソレノイド50は、ロックスライダ30の下方(本体部1の内部側)でソレノイドブラケット70により位置決めされている。このソレノイドブラケット70は、L字が二つ連続するように折れ曲がった階段状の板材で形成されている。このソレノイドブラケット70のソレノイド50との対向面に形成されるネジ用挿通孔71にブラケット用ネジ73を挿通させ、ソレノイド50の側面に形成されるネジ穴56にネジ留めすることでソレノイド50をソレノイドブラケット70に固定している。一方、ソレノイドブラケット70の上記対向面の上方に形成される矩形状の突起用挿通孔72と、上記対向面の下方でかつこの対向面に平行な面に形成される円形状の突起用挿通孔72のそれぞれに、本体部1(左ケースL)に形成されるブラケット用突起87(図3、図5)が挿通される。それにより、ブラケット70が左ケースLに固定され、ソレノイド50が本体部1内で位置決めされる。
可動鉄芯52は、解除レバー20の揺動阻止部23bの移動方向(ここでは略上下方向)に対して直交する方向であって、ロックスライダ30のスライド方向と平行に移動する。この可動鉄芯52の先端部は、切欠を有する二股部と、この二股部を可動鉄芯52の径方向に貫通する貫通孔とを備える。この貫通孔にピン55を挿通させて、可動鉄芯52を後述するソレノイドスライダ60の連結部62(図7)に固定している。
ソレノイドばね54は、ソレノイドスライダ60を付勢して、コイルが消磁された際に可動鉄芯52を位置決めする。ここでは、ソレノイドばね54は、可動鉄芯52を出状態にする圧縮ばねを利用している。この圧縮ばねの一端をソレノイド50における可動鉄芯52が突出している側の面に、他端をソレノイドスライダ60に固定して、ソレノイドスライダ60を本体部1後方側に付勢する。この状態がソレノイド50の初期状態である。
ソレノイドスライダ60は、可動鉄芯52に連動して前後するスライドする部材で、本例ではロックスライダ30の下方に配置される。このソレノイドスライダ60は、ロックスライダ30に沿って延設される長尺平板状の天板部60tと、天板部60tの後方下部に、天板部60tと平行な一対の板片状の軸挟持部61と、軸挟持部61同士を上下に連結する連結部62とを備える。天板部60tの上面前方には、ロックスライダ30側に突出する阻止部受け63を有する。この阻止部受け63は、ソレノイドスライダ60のスライド動作により、解除レバー20の揺動阻止部23bに臨む位置に形成される。ここでは、ソレノイドスライダ60が可動鉄芯52により最も前進した際に、揺動阻止部23bに臨む位置とする。連結部62は、前記二股部に挟まれて可動鉄芯52を連結する箇所で、可動鉄芯52を固定するためのピン55が挿通されるピン孔65(図7)が中央部に形成されている。また、天板部60tには、阻止部受け63の前方に切欠64が形成されている。この切欠64により、ソレノイドスライダ60の初期状態において、解除レバー20を解除位置まで揺動した際に揺動阻止部23bとソレノイドスライダ60とが互いに干渉しないようにしている。
ソレノイドスライダ60は、本体部1(左ケースL)の内面に、ソレノイドスライダ60の外周面を囲うように形成されるJ字状のスライダ支持部86(図5)にスライド自在に嵌め合わせて固定されている。
上述のソレノイドは、コイルの電圧を、可動鉄芯52を入状態とするためのコイルの励磁に必要な電圧未満(ゼロを含む)としても、可動鉄芯52がソレノイドばね54により出状態とならず、入状態が保持される形態とすることもできる。具体的には、上記電源制御装置で、コイルの電圧を徐々に下げる電圧制御手段を用いたり、PWM制御を用いたりすることが挙げられる。そうすれば、上述のソレノイドのように、可動鉄芯52の移動後の状態を維持するために、可動鉄芯52の移動後も可動鉄芯52を移動させる際と同様の電圧を印加し続ける必要がなく、省電力化できることに加えて、コイルの温度上昇によるヒューズ95への熱影響を低減できる。
また、上述のソレノイドは、コイルを励磁して可動鉄芯52を移動させた後にコイルを消磁しても、可動鉄芯52がソレノイドばね54により元の位置に復帰しない自己保持型ソレノイドとすることもできる。自己保持型ソレノイドと上述のソレノイドとの違いは、永久磁石を有する点と、可動鉄芯がコイルの励磁により進退する点にある。
自己保持型ソレノイドでは、初期状態ではコイルは消磁状態となっている。初期状態においてコイルが励磁されると、可動鉄芯は、ロックスライダ30の前進方向に移動する(入状態となる)。可動鉄芯が入状態となると、コイルを消磁し、可動鉄芯は永久磁石によって入状態を保持し続ける。つまり、コイルを常時励磁しておく必要がない。そのため、コネクタ100をインレットに長期間接続する場合、コイルの熱が高くなり過ぎない。また、コイルの温度上昇によるヒューズ95への熱影響を低減できる。可動鉄芯を入状態から初期状態(出状態)に戻すときは、コイルの極性を逆にして永久磁石の磁界を打ち消す。このとき、可動鉄芯が出状態に戻るまでコイルを励磁してもよいし、永久磁石の磁界を打ち消すと共に、消磁してソレノイドばねの付勢によって可動鉄芯を出状態に戻してもよい。
(施錠部材)
ロックスライダ30の設置孔37に挿通され、解除レバー20を上記開放位置に保持するための施錠部材(図示せず)を備えることが好ましい。そうすれば、解除レバー20の揺動動作を規制できるため、いたずらなどでコネクタ100がインレットから抜脱されることを抑制できる。この施錠部材としては、例えば、開閉に別途鍵が不要なダイヤル式や別途鍵が必要な鍵式の南京錠、或いはダイヤル式と鍵式を兼ね備える南京錠などが挙げられる。
(その他の部材)
その他、コネクタ100は、コネクタ100の故障を抑制するためのヒューズ95を備えることが好ましい。電気自動車の蓄電池の電圧は、一般に家庭用電源の電圧よりも高圧であるため、ヒューズ95により蓄電池から家庭用電源への過電流を遮断するためである。
[操作手順と内部機構の動作]
次に、コネクタ100の操作手順、及びインレットへの差し込み操作、及びインレットからの引き抜き操作での内部機構の動作について、主に図8〜13を用いて詳しく説明する。
挿入部2をインレットに差し込む前の初期状態では、図8に示すように、抜け止めフック12がアームばね15による付勢により挿入部2の切欠81から出状態である。解除レバー20のレバー後方部23は、解除ばね24の付勢により上記開放位置に位置している。ロックスライダ30は、スライダばね39の付勢により後退限に位置している。そのため、スイッチ40の開閉ボタン41は押圧されていない。ソレノイド50の可動鉄芯52は進出した状態であり、ソレノイドスライダ60の阻止部受け63は、解除レバー20の揺動阻止部23bと対向せず、揺動阻止部23bの後方に位置している。
〈差し込み操作〉
挿入部2をインレットに差し込むと、まず、抜け止めフック12がインレットの内周面に当接し、アームばね15による付勢に抗って、抜け止めフック12が押し込まれる。抜け止めフック12は傾斜面を有するので、挿入部2から突出していても、インレットに挿入し易い。このとき揺動アーム10の貫通部14がロックスライダ30のフック止部32に遊嵌されて抜け止めフック12が没状態となる。押し込まれた抜け止めフック12がインレットの内周面に設けられた凹部に対向すると、アームばね15の付勢により挿入部2から突出する。これにより、抜け止めフック12がインレットの凹部に正常に係合して係止されることから、コネクタ100とインレットとが完全に嵌合した状態となる。
その状態で、ロックスライダ30を前進限まで前進させる。その前進途中で、図9に示すように、ロックスライダ30の掛止突起部36pが解除レバー20の後端突起部23pの後方から前方に移動される。それと共に、解除レバー20のレバー前方部22(突起乗越部22o)がロックスライダ30の当止突起部34を乗り越える。当止突起部34を乗り越えたレバー前方部22は、解除ばね24に付勢されてロックスライダ30の上面に当接する。ロックスライダ30が前進限まで前進すると、図10に示すように、当止突起部34がレバー前方部22に当て止めされ、ロックスライダ30がスライダばね39による付勢力に抗してレバー前方部22により前進限で保持される。ロックスライダ30のスライドにより、ロックスライダ30のフック止部32が揺動アーム10のアーム前方部分の下方であって揺動アーム10の貫通部14からずれた位置に進出する。これにより、揺動アーム10の前方部分がフック止部32に当接することから、抜け止めフック12が挿入部2から突出した状態で、揺動アーム10の揺動が規制される。つまり、抜け止めフック12がロックされた状態となる。そのため、抜け止めフック12が挿入部2から没状態となることがなく、抜け止めフック12とインレットの凹部との係合が外れることを確実に防止できる。
ロックスライダ30が前進限に位置されたとき、ロックスライダ30のボタン用突起部33がマイクロスイッチ40のスイッチレバー42を押し下げて開閉ボタン41を押圧する。それにより、インレットとコネクタ100との電気的接続が電源制御装置で認識され、送電スタンバイ状態となる。開閉ボタン41が押圧されると、上記電源制御装置がソレノイド50を通電駆動(コイルを励磁)して可動鉄芯52を後退させる。可動鉄芯52の後退に連動してソレノイドスライダ60が前進し、阻止部受け63が解除レバー20の揺動阻止部23bと対向する。こうして、解除レバー20の揺動を阻止(ロック)し、揺動レバー10の揺動を阻止する。このとき、解除レバー20のロック状態を維持するためにソレノイド50のコイルを励磁し続ける。
一方、このソレノイド50に上述の自己保持型ソレノイドを利用する場合は、上述と同様にコイルを励磁して可動鉄芯を後退させて上記ロック状態となったら、コイルを消磁する。このとき、可動鉄芯は、自己保持型ソレノイドに具わる永久磁石により保持されるので、元の位置には復帰しない。また、上記電源制御装置側からソレノイドに常時通電しなくてもよい。従って、ソレノイドの寿命を長くできる。
以上により、コネクタ100のインレットへの差し込み操作が完了する。コネクタ100の差し込み操作が完了したら、例えば、電源制御装置で送電開始ボタンを操作して、送電を開始する。
〈異常時における引き抜き操作〉
通常であれば、上述したように解除レバー20はロック状態にあるが、ソレノイド50(自己保持型ソレノイド)が通常に動作しないなどにより、可動鉄芯52が後退せず上記ロック状態にできない虞がある(図11)。また、ソレノイド50(自己保持型ソレノイド)は正常に動作したが、ソレノイド50において、コイルへの通電が遮断された場合などや、自己保持型ソレノイドにおいて、永久磁石による可動鉄芯の保持が外れた場合などで、可動鉄芯52が元の位置に復帰したりする虞もある(図11)。そうすれば、解除レバー20は揺動可能な状態であるため、送電中であってもいたずらなどやユーザの不注意により解除レバー20が操作され得る。その場合、具体的な内部機構の動作は次のようになる。
図12に示すように、解除レバー20を揺動させる(一度目)。このとき、解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30の基準当接面36bに当接することで、解除レバー20のレバー後方部23(後端突起部23p)を上記途中揺動位置に規制する。そのため、解除レバー20のレバー前方部22(アーム押圧部22f)がアーム後方部13と当接しない。そして、解除レバー20のレバー前方部22とロックスライダ30の当止突起部34との当止状態が解除されると共に、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により前進限から後退する。解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30の掛止突起部36pと掛止されることで、ロックスライダ30の後退が止まる。つまり、ロックスライダ30は後退限まで後退せず、上記途中スライド位置に保持される。
途中スライド位置のロックスライダ30は、ボタン用突起部33によるマイクロスイッチ40の開閉ボタン41の押圧を解除する。これにより、コネクタ100とインレット間での送電スタンバイ状態が解除されたことを電源制御装置が認識する。送電中であれば、このとき開閉ボタン41の押圧の解除により電源制御装置からの制御で送電を強制的に遮断する。
解除レバー20の揺動を解除すると、図12の破線に示すように、解除ばね24による付勢により再び解除レバー20は開放位置に戻る。その際、解除レバー20の後端突起部23pとロックスライダ30の掛止突起部36pとの掛止が解除されると共に、ロックスライダ30がスライダばね39の付勢により後退限まで後退する。これにより、解除レバー20を上記解除位置まで揺動可能となる。また、ロックスライダ30の後退に連動してロックスライダ30のフック止部32が揺動アーム10の貫通部14に臨む位置に後退し、抜け止めフック12のロックが解除される。
ロックスライダ30が後退限まで後退したら、図13に示すように、解除レバー20のレバー後方部23を上記解除位置まで揺動させる(二度目)。解除レバー20の後端突起部23pがロックスライダ30のスライダ凹部36cに嵌合されると共に、解除レバー20のレバー前方部22がアーム後方部13に当接して揺動アーム10が揺動する。この揺動により抜け止めフック12が没状態となり、抜け止めフック12(コネクタ100)とインレットの凹部との係合状態が解除される。
この状態で、コネクタ100をインレットから引き抜くことで、コネクタ100のインレットからの引き抜き操作が完了する。引き抜き操作完了後、解除レバー20は、解除ばね24の付勢により上記開放位置に戻ると共に、抜け止めフック12が出状態に戻り、コネクタ100の初期状態の位置に戻る。
〈通常時における引き抜き操作〉
コネクタ100を抜脱する際、上述したようにソレノイド50が上記ロック状態を維持している通常時の場合は、次のように引き抜き操作を行う。
まず、蓄電池とケーブルCとの間の送電を遮断する。この遮断は、例えば、電源制御装置で設定した送電時間の経過や、ユーザによる電源制御装置からの送電停止操作などにより行なわれることが挙げられる。
通常のソレノイド50の場合は、送電の遮断により、上記電源制御装置がソレノイド50への通電を停止して、図11に示すように、可動鉄芯52を前進させる。それに連動してソレノイドスライダ60が元の位置に復帰し、揺動阻止部23bの下方から阻止部受け63の位置がずれるため、解除レバー20のロック状態が解除される。
一方、ソレノイド50が自己保持型ソレノイドの場合は、送電の遮断により、上記電源制御装置から差し込み時と逆極性となるように自己保持型ソレノイドのコイルを励磁する。それにより、可動鉄芯52の永久磁石による保持が解除されると共に、ソレノイドばね54により元の位置に復帰する。可動鉄芯52の元の位置への復帰に連動して、ソレノイドスライダ60も元の位置に復帰し、揺動阻止部23bと阻止部受け63とが位置ずれし、揺動阻止部23b(解除レバー20)のロックが解除される。
その後、上述した解除レバー20の二度押しにより抜け止めフック12とインレットとの係合を解除して、コネクタ100をインレットから引き抜く。
〈ソレノイドを備えない場合における引き抜き操作〉
なお、上述したコネクタ100は、ソレノイド50、ソレノイドばね54、及びソレノイドスライダ60を備えていなくてもよい。その場合、蓄電池とケーブルCとの間で送電中か遮断中かに関わらず、常に解除レバー20はロックされず、解除レバー20が開放位置から解除位置まで動作可能である。その場合であっても、上述と同様の解除レバー20の二度押しにより、送電中にコネクタ100が抜脱されようとしても送電を確実に遮断した後に抜脱できる。
〔作用効果〕
以上説明したコネクタ100は、送電中に不用意にコネクタ100を抜脱した際でも、コネクタ100の抜脱前に、蓄電池とケーブルCとの間での送電を確実に遮断した後にインレットから抜脱できる。コネクタ100は、コネクタ100をインレットに挿入して抜脱する場合、解除レバー20の一度目の揺動動作では抜け止めフック12を没状態にできず、一端開放位置に戻してから二度目の揺動動作により抜け止めフック12を没状態とすることができて、インレットとの係合を解除できる。万一、ソレノイド50が正常に動作しないなど解除レバー20のロックが不可能な異常事態により解除レバー20が揺動可能になって、送電中に過誤などにより解除レバー20が動作したとしても、解除レバー20の一度目の揺動動作では、ロックスライダ30のスライド動作によりスイッチ40が開閉されて電源制御装置からの制御によりケーブルCと蓄電池との間の送電を強制的に遮断する。そのため、送電中に誤ってコネクタ100を抜脱しようと解除レバー20を揺動しても、抜脱されない上に送電が遮断されるので、その後に引き抜く際には送電は遮断されている。また、ソレノイド50に自己保持型ソレノイドを使用して、送電中に不測の事態により永久磁石による可動鉄芯の位置の保持が解除されて、いたずらやユーザの不注意などでコネクタ100が抜脱されようとしても、送電を遮断した後にコネクタ100を抜脱できる。
《実施形態2》
実施形態1では、解除レバー20の一段階目の操作によりロックスライダ30を途中スライド位置に一旦保持するKタイプのコネクタ100を説明した。実施形態2では、図14〜17を参照して、解除レバー20の一段階目の操作によりロックスライダ30を途中スライド位置に保持しないNSタイプのコネクタ200を説明する。
本例のコネクタ200は、スライド規制用係合機構を備えない点が実施形態1と相違する。その他の構成は、実施形態1のコネクタ100と同様である。即ち、コネクタ200は、コネクタ200の抜脱時、解除レバー20を二度押しさせる機構を具え、一度目の押し動作でケーブルC‐蓄電池間の送電を遮断し、二度目の押し動作で抜け止めフック12とインレットとの係合を解除する点は実施形態1と同様である。以下の説明は、実施形態1との相違点を中心に行う。実施形態1と同様の構成及び効果の説明は省略する。
図14に示すように、基準当接面36bは、収納部36内の後端から前方のスライダ凹部36cにまで亘る平面で構成されている。即ち、抜き位置用係合機構を構成するスライダ凹部36cは、基準当接面36bに連続して設けられている。
〈引き抜き操作〉
実施形態1と同様にしてコネクタ200のインレットへの差し込み操作を完了させ、その状態(図15)からコネクタ200を抜脱する際、次のように引き抜き操作を行う。
解除レバー20を、図16に示すように揺動させる。後端突起部23pが基準当接面36bに当接して、レバー後方部23が上記途中揺動位置に規制される。それと共に、アーム押圧部22fがアーム後方部13と当接せず、レバー前方部22と当止突起部34との当止状態が解除される。ロックスライダ30は、スライダ凹部36cが基準当接面36bに連続して設けられているため、後退の途中で保持されることなく、スライダばね39の付勢により前進限から後退限まで後退する(図17)。このとき、後端突起部23pの位置は、図17の破線に示すように、スライダ凹部36cに臨む位置である。次に、解除レバー20を図17の実線に示すように、レバー後方部23を上記途中揺動位置から上記解除位置まで更に揺動させる(二度目)。後端突起部23pがスライダ凹部36cに嵌合されると共に、レバー前方部22がアーム後方部13に当接して揺動アーム10が揺動する。この揺動により抜け止めフック12が没状態となり、抜け止めフック12(コネクタ200)とインレットの凹部との係合状態が解除される。この状態で、コネクタ200をインレットから引き抜くことで、コネクタ200のインレットからの引き抜き操作が完了する。
なお、解除レバー20は、開放位置に一旦復帰させることなく途中揺動位置から解除位置まで揺動させたが、勿論、開放位置に一旦復帰させてから解除位置に揺動することもできる。
〔作用効果〕
以上説明したコネクタ200は、コネクタ200をインレットに挿入して抜脱する場合、解除レバー20の一度目の揺動動作後、上述のコネクタ100のように解除レバー20を一旦開放位置に戻さなくても、二度目の揺動動作を行うことができて抜け止めフック12を没状態とすることができる。
《実施形態3》
実施形態3では、図18〜図22を参照して、実施形態1のコネクタ100や実施形態2のコネクタ200において、インレットへの差し込み操作が完了した状態から上述の引き抜き操作ではインレットとの係合状態を解除できなくなった場合でも、その係合の解除を可能にする緊急解除機構を備えるコネクタ300を説明する。
実施形態1、2のコネクタ100,200は、当止突起部34にレバー前方部22が当て止めされてロックスライダ30が前進限に保持された状態(図10、11、15)で、解除レバー20の揺動動作が不良になる虞がある。例えば、異物の噛み込みなどにより、ロックスライダ30を前進限から後退させることができず、フック止部32により揺動アーム10の下支えされた状態が維持されて、抜け止めフック12を没状態にできなくなることがある。このような緊急時の場合でも、本例のコネクタ300は、インレットから抜脱できる構成とした点が、実施形態1のコネクタ100との主たる相違点である。以下、この主たる相違点を中心に説明し、操作手順及び操作時における内部機構の動作を説明する。その際、緊急時の引き抜き操作でもコネクタ300をインレットから抜脱できない非常事態が生じた場合の対処手順も併せて説明する。その後、実施形態1とのその他の相違点を説明する。なお、説明の便宜上、図18,19では、挿入部2の一部を断面で示し、図20,21では、スライダ後方部30b(収納部36)と、挿入部2の一部を断面で示している。
解除レバー20のレバー中間部21は、円孔を有する円筒状の軸受部21bと、軸受部21bに挿通される丸棒状の軸21sとで構成される。この軸21sが膨出部4の軸穴部83に軸支されることで、解除レバー20は、この軸受部21bを中心に揺動する。
軸穴部83は、図18及び図19の破線円に示すように、ケースL,Rの内周面に一体に形成され、常時は軸21sの外周全周を覆う。この軸穴部83の後方側には、解除レバー20の揺動動作では損壊されることがなく、詳しくは後述するが、緊急時に解除レバー20が後方へ引かれた際に損壊させ易くするための溝状の切欠83nが軸穴部83の軸方向に沿って形成されている。この切欠83nにより軸穴部83の周方向の一部に薄肉部が形成されるため、解除レバー20が後方へ引かれた際、軸21sで軸穴部83の後方側を損壊し易い。
切欠83nを設ける箇所は、軸穴部83の後方側の内周面と外周面のいずれでもよい。切欠83nを設ける箇所を外周面とすれば、常時には軸21sと軸穴部83の内周面との間に局所的に大きな隙間が形成されないため軸21sを安定して軸支し易い。緊急時には解除レバー20を後方へ引いた際に軸穴部83の薄肉部に負荷をかけ易く、この薄肉部を損壊させ易い。ここでは、切欠83nの設ける箇所を軸穴部83の後方側の外周面としている。
切欠83nの形状としては、V字状やU字状などが挙げられる。ここでは切欠83nの形状をU字状としている。そうすれば、上記薄肉部が多いため損壊させ易い。切欠83nの数は、複数とすることが好ましい。ここでは、切欠83nの数を2本としている。切欠83nを複数設ける場合、切欠83n同士の間隔は、軸穴部83の周面における最も離れた切欠83n同士の中心間距離が軸21sの外径と同等以上となるようにすることが好ましい。そうすれば、軸穴部83を損壊させた際、軸21sを軸穴部83から外し易くできる。
軸穴部83の先端には、軸21sの支えを補助する軸添部83fが一体に形成されている。この軸添部83fは、本例では複数の円弧状片で構成され、軸21sの前後方向側が開口している。この軸添部83fにより、軸穴部83の軸方向の長さを短くしても、常時は軸21sをケースL,Rに確実に軸支できる。その上、軸穴部83の軸方向の長さを短くできるので、緊急時には軸21sで軸穴部83の後方側を損壊し易い。
左ケースL側の軸添部83f(図19)の外周には、解除ばね24が配置される。軸添部83fの一部が開口していることで、解除ばね24と軸添部83fとの凍結領域が少ない。そのため、仮に凍結しても解除レバー20の適宜な揺動により解除ばね24を動かして凍結箇所を溶かし易いので、解除ばね24が凍結によって完全に動作不良に陥ることを抑制し易い。
ケースL(R)は、図20(その他図18、19も併せて参照)に示すように、膨出部4の内周面のうちレバー中間部21(軸穴部83)の後方側と対向する面と、レバー中間部21(軸穴部83)との間に、後述するように軸21sを軸穴部83から外した際、レバー中間部21を軸穴部83よりも後方へ移動可能な移動代を有する。この移動代は、レバー前方部22と当止突起部34とが当て止めされた状態から、少なくともフック止部32による抜け止めフック12の出状態を解除して、抜け止めフック12の没状態が許容されるまでロックスライダ30を後退できる長さである。ここでは、移動代の長さは、ロックスライダ30のスライド範囲と同程度である。
(緊急時における引き抜き操作)
実施形態1と同様にしてコネクタ300のインレットへの差し込み操作を完了させ、その状態からコネクタ300を抜脱する際、実施形態1で説明したように引き抜き操作を行ってロックスライダ30を前進限から後退できない緊急事態が生じた場合の対処手順と各部の動作を説明する。この緊急事態には、例えば、ソレノイド50が正常に動作せず、揺動阻止部23bと阻止部受け63とが対応が解除されなかったり、ソレノイド50が正常に動作して揺動阻止部23bと阻止部受け63との対応は解除されたが(図20)、異物が噛み込んだりするなどにより、解除レバー20の揺動が規制されて、レバー前方部22と当止突起部34との当止状態が解除されない場合がある。
まず、ロックスライダ30の設置孔37にロックスライダ30の幅よりも長さが十分に長い棒状体(図示略)、例えばドライバを差し込み、棒状体と共にロックスライダ30をコネクタ300の後方側へ引く。このとき、レバー前方部22が当止突起部34に当て止めされているため、解除レバー20も併せて後方側へ引かれる。それにより、レバー中間部21の軸21sでケースL,Rの軸穴部83の後方側に負荷をかけて損壊させる。軸穴部83に形成される切欠83nにより、軸穴部83に薄肉部が形成されるため軸穴部83の後方側を損壊させ易い。更に上記棒状体を後方へ引くと、軸21sが軸穴部83から外れて、ロックスライダ30が前進限から後退すると共にレバー中間部21が後方へ移動する。軸穴部83の軸添部83fは後方側が開口しているため、軸穴部83の後方側を損壊させれば軸21s軸穴部83からを外し易い。このとき、左ケースL側の軸添部83fの外周に配置される解除ばね24は、軸21sにより後方側へ引っ張られて伸びる。
ロックスライダ30を、図21に示すように後退限まで後退させる。膨出部4の内周面とレバー中間部21との間に上記移動代を有するため、ロックスライダ30を後退限まで後退できる。それにより、フック止部32が、揺動アーム10の貫通部14に臨む位置に移動して、フック止部32による揺動アーム10の下支えが解除され、揺動アーム10は揺動自在になる。このとき、同図に示すように、レバー前方部22と当止突起部34との当止状態は解除されず維持されたままである。そして、本体部1とインレットとの境界から厚さの薄い部材(図示せず)、例えばマイナスドライバの先端を差し込んで、図21の破線に示すように揺動アーム10の前方部分押し下げて、抜け止めフック12とインレットの凹部との係合状態を解除する。この状態で、コネクタ300をインレットから引き抜くことで、コネクタ300のインレットからの引き抜き操作が完了する。
(非常時における引き抜き操作)
なお、極稀には、上述の緊急時の引き抜き操作でもコネクタ300をインレットから抜脱できない非常事態が生じる虞もある。この非常事態としては、例えば、ロックスライダ30を後退限まで後退させても、異物の噛み込みなどにより、抜け止めフック12を没状態にできない場合などがある。その場合、左ケースLと右ケースRとを互いが離れるように左右に分離させて、揺動アーム10を取り外すことで、コネクタ300をインレットから抜脱することができる。このケースL,Rの分離は、例えば、左ケースLと右ケースRとの境界に適宜な工具を差し込むなどしてケースL,Rを破壊することで行う。上述したように、本体部1と挿入部2とが別部材で構成されている、即ち、本体部1と挿入部2とが一体のケースで覆われていないため、挿入部2がインレットに挿入された状態でも、本体部1のケースL,Rを左右に分離できるからである。
〔作用効果〕
以上説明したコネクタ300は、解除レバー20が動作不良になり、レバー前方部22と当止突起部34との当て止め状態を解除できずロックスライダ30を前進限から後退できない場合でも、コネクタ300をインレットから抜脱できる。また、揺動アーム10が動作不良になり、抜け止めフック12とインレットの凹部との係合状態を解除できない場合でも、コネクタ300をインレットから抜脱できる。
〔その他の相違点〕
その他、図18〜22に示す実施形態3のコネクタ300において、図1〜13に示す実施形態1のコネクタ100との相違点として、コネクタ300内部の構成部材が凍結により完全に動作しなくなることを抑制する構成を備える点と、本体部1と挿入部2との境界部が外圧により圧壊され難い構成を備える点とが挙げられる。具体的な構成を順に説明する。
(凍結による動作不良を抑制する構成)
ケースL,Rの内周面と摺接する領域を有する部材において、ケースL,Rの内周面との接触面積を低減する構成とする。具体的には、ロックスライダ30のスライダ後方部30bの下面、及びソレノイドスライダ60の天板部60tの上下面のうち、ケースL,Rの内周面と摺接する領域と、ロックスライダ30のスライドフィン31の上下面とは、複数の凹凸が連続してなる波形であり、連続する凹凸からなる曲面で構成されている。このように、ケースL,Rの内周面との接触面を波形として面接触ではなく線接触とすることで、ケースL,Rの内周面との接触面積、並びに凍結箇所を低減できる。コネクタ300は屋外で利用されることが多く、環境によってはコネクタ300の内部が凍結して、コネクタ300内部の構成部材が動かなくなる虞がある。しかし、凍結しても凍結領域が少ないため、これらの部材を適宜動かすことで凍結領域の氷を破壊し易く、完全に動作しなくなることを抑制できる。その上、接触面積が少なく、ケースL,Rの内周面との摩擦抵抗を低減できるため、摺動動作をスムーズに行い易い。
(ケースの圧壊を抑制する構成)
本体部1の側面と挿入部2の側面との境界部Bが、図22に示すように、実質的に面一である。境界部Bは、本体部1の側面と挿入部2の側面との境界を含むその近傍である。実質的に面一とは、両側面同士の段差が1mm以下を言う。コネクタ300は、上述したように屋外で利用されることが多く、例えば、水平な地面に配置されると、一方の側面が地面に対向し、他方の側面が地面と反対側に向くことが多い。その際、境界部Bに大きな段差があるコネクタが人に踏まれたり、車両に轢かれたりすれば、境界部Bを構成する本体部1と挿入部2の各側面のうち、コネクタの側方に突出する部材に過度な圧力がかかる虞がある。本例のように本体部1の側面と挿入部2の側面との境界に実質的に段差がなければ、コネクタ300が踏まれても本体部1と挿入部2の境界部Bの圧壊を抑制できる。
なお、上述した実施形態では、本発明のコネクタを車両用コネクタに適用し、インレットに接続して車両の蓄電池に給電する場合を例に説明した。この他、例えば、車両以外の船舶や潜水艇、航空機などの移動体に搭載された蓄電装置のインレットや、家庭やビル・工場などに設置された蓄電装置のインレットが上記したインレットと同様の形状、即ち、インレットの内周面に凹部を有するような場合にも、本発明を適用可能である。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、揺動アーム、解除レバー及びロックスライダの形態を適宜変更することが可能である。アームばね、解除ばね、スライダばね及びソレノイドばねの種類は、目的に応じて適宜変更するとよい。
本発明は、蓄電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで蓄電デバイスとケーブルとの間で送電するためのコネクタに利用でき、例えば、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの充電器に好適に利用可能である。
100,200,300 コネクタ C ケーブル
L 左ケース R 右ケース
1 本体部 2 挿入部 3 ハンドル部 4 膨出部 5 開口部
10 揺動アーム
11 アーム中間部 11i 軸 11o 軸受部
12 抜け止めフック 13 アーム後方部 14 貫通部
15 アームばね(捻じりばね)
20 解除レバー
21 レバー中間部 21i 軸棒 21o 軸台部 21s 軸 21b 軸受部
22 レバー前方部 22f アーム押圧部 22o 突起乗越部
23 レバー後方部 23p 後端突起部 23b 揺動阻止部
24 解除ばね(捻じりばね)
30 ロックスライダ 30f スライダ前方部 30b スライダ後方部
31 スライドフィン 32 フック止部
33 ボタン用突起部(スイッチ操作部) 34 当止突起部
35 ばね固定部
36 収納部
36b 基準当接面 36p 掛止突起部 36c スライダ凹部
36h 挿通孔
37 設置孔(施錠孔) 38 後端面
39 スライダばね(圧縮ばね)
40 スイッチ(マイクロスイッチ(ヒンジ・レバー形))
41 開閉ボタン 42 スイッチレバー
50 ソレノイド
52 可動鉄芯 54 ソレノイドばね(圧縮ばね)
55 ピン 56 ネジ穴
60 ソレノイドスライダ
60t 天板部 61 軸挟持部 62 連結部 63 阻止部受け 64 切欠
65 ピン孔
70 ソレノイドブラケット
71 ネジ用挿通孔 72 突起用挿通孔 73 ブラケット用ネジ
81 切欠 82、83 軸穴部 83n 切欠 83f 軸添部
84 ガイド溝 85 ばね止部
86 スライダ支持部 87 ブラケット用突起
90 端子ケース 91 ガイド溝
95 ヒューズ
B 境界部

Claims (17)

  1. ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで当該ケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるコネクタであって、
    前記コネクタを前記インレットに差し込んだ際、当該コネクタと当該インレットとを係合させて、当該インレットから当該コネクタが外れないようにロックするロック機構と、
    前記コネクタと前記インレットとを接続した状態において、ユーザが二段階の操作を行い、一段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとの係合を解除することなく前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を遮断状態にし、二段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとが外れるように前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と
    前記ケーブル側を後方とし、前記ロック機構及び前記ロック解除機構を有する本体部と、
    前記本体部の前方に設けられ、前記インレットに差し込まれる挿入部とを備え、
    前記ロック機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、当該アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、当該アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する部材で、前記インレットに前記挿入部を差し込んだ状態において、前記揺動により前記抜け止めフックを当該挿入部の外周面から出没させることで当該抜け止めフックが当該インレットと係脱される揺動アームと、
    前記抜け止めフックが前記挿入部の外周面から出状態となるように前記揺動アームを付勢するアームばねと、
    前記本体部の前後方向に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される部材で、前記後退限で前記抜け止めフックの出没を許容し、前記後退限よりも前方で前記抜け止めフックを前記出状態に保持するロックスライダとを備え、
    前記ロック解除機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、当該レバー中間部よりも前方で前記アーム後方部と対向されるレバー前方部と、当該レバー中間部よりも後方のレバー後方部とを有する部材で、ユーザによる前記レバー後方部の揺動により前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させる解除レバーと、
    前記レバー前方部を前記アーム後方部から離反する方向に前記解除レバーを付勢する解除ばねと、
    前記ロックスライダを後方に付勢するスライダばねとを備え、
    更に、前記本体部は、前記ロックスライダのスライド動作に応じて開閉されることで、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を導通・遮断状態とするスイッチを備え、
    前記レバー前方部が前記アーム後方部から最も離反した状態における前記レバー後方部の位置を開放位置、
    前記レバー前方部で前記アーム後方部を揺動させて前記抜け止めフックを没状態に動作させたときの前記レバー後方部の位置を解除位置、
    前記開放位置と前記解除位置との間における前記レバー後方部の所定位置を途中揺動位置、
    前記ロックスライダの前記前進限と前記後退限との間における所定位置を途中スライド位置とするとき、
    前記ロックスライダの前方への移動により前記抜け止めフックと前記インレットとの係合を保持した状態において、
    前記一段階目の操作により、前記レバー後方部が前記開放位置から前記途中揺動位置まで揺動されることで、前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させることなく前記ロックスライダを前記前進限から前記途中スライド位置に移動させて保持させると共に前記スイッチを開閉させ、その後、前記レバー後方部が前記途中揺動位置から前記開放位置へ復帰されることで、前記ロックスライダを前記途中スライド位置から前記後退限まで移動させ、
    前記二段階目の操作により、前記レバー後方部が前記開放位置から前記解除位置まで揺動されることで、前記レバー前方部による前記アーム後方部の連動に伴い前記抜け止めフックを没状態にして、当該抜け止めフックと前記インレットとの係合を解除するコネクタ。
  2. ケーブルの先端部に設けられると共に、蓄電デバイスを電源とする電動装置のインレットに接続することで当該ケーブルと蓄電デバイスとの間で送電させるコネクタであって、
    前記コネクタを前記インレットに差し込んだ際、当該コネクタと当該インレットとを係合させて、当該インレットから当該コネクタが外れないようにロックするロック機構と、
    前記コネクタと前記インレットとを接続した状態において、ユーザが二段階の操作を行い、一段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとの係合を解除することなく前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を遮断状態にし、二段階目の操作により前記コネクタと前記インレットとが外れるように前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構と
    前記ケーブル側を後方とし、前記ロック機構及び前記ロック解除機構を有する本体部と、
    前記本体部の前方に設けられ、前記インレットに差し込まれる挿入部とを備え、
    前記ロック機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるアーム中間部と、当該アーム中間部よりも前方に設けられる抜け止めフックと、当該アーム中間部よりも後方のアーム後方部とを有する部材で、前記インレットに前記挿入部を差し込んだ状態において、前記揺動により前記抜け止めフックを当該挿入部の外周面から出没させることで当該抜け止めフックが当該インレットと係脱される揺動アームと、
    前記抜け止めフックが前記挿入部の外周面から出状態となるように前記揺動アームを付勢するアームばねと、
    前記本体部の前後方向に前進限と後退限の範囲内でスライド自在に配置される部材で、前記後退限で前記抜け止めフックの出没を許容し、前記後退限よりも前方で前記抜け止めフックを前記出状態に保持するロックスライダとを備え、
    前記ロック解除機構は、
    前記本体部に揺動自在に支持されるレバー中間部と、当該レバー中間部よりも前方で前記アーム後方部と対向されるレバー前方部と、当該レバー中間部よりも後方のレバー後方部とを有する部材で、ユーザによる前記レバー後方部の揺動により前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させる解除レバーと、
    前記レバー前方部を前記アーム後方部から離反する方向に前記解除レバーを付勢する解除ばねと、
    前記ロックスライダを後方に付勢するスライダばねとを備え、
    更に、前記本体部は、前記ロックスライダのスライド動作に応じて開閉されることで、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間を導通・遮断状態とするスイッチを備え、
    前記レバー前方部が前記アーム後方部から最も離反した状態における前記レバー後方部の位置を開放位置、
    前記レバー前方部で前記アーム後方部を揺動させて前記抜け止めフックを没状態に動作させたときの前記レバー後方部の位置を解除位置、
    前記開放位置と前記解除位置との間における前記レバー後方部の所定位置を途中揺動位置、
    前記ロックスライダの前記前進限と前記後退限との間における所定位置を途中スライド位置とするとき、
    前記ロックスライダの前方への移動により前記抜け止めフックと前記インレットとの係合を保持した状態において、
    前記一段階目の操作により、前記レバー後方部が前記開放位置から前記途中揺動位置まで揺動されることで、前記レバー前方部で前記アーム後方部を連動させることなく前記ロックスライダを前記前進限から前記途中スライド位置に保持せず前記後退限まで後退させると共に前記スイッチを開閉し、
    前記二段階目の操作により、前記レバー後方部が前記途中揺動位置から前記解除位置まで揺動されることで、前記レバー前方部による前記アーム後方部の連動に伴い前記抜け止めフックを没状態にして、当該抜け止めフックと前記インレットとの係合を解除するコネクタ。
  3. 前記解除レバーと前記ロックスライダは、相互に係合する係合機構として、
    前記ロックスライダが前記前進限に位置して、前記レバー後方部が前記開放位置に位置する状態において、前記スライダばねの付勢力に抗して前記ロックスライダを前記前進限に保持する挿入位置用係合機構と、
    前記ロックスライダが前記後退限よりも前方に位置する状態において、
    前記レバー後方部を前記途中揺動位置に規制して、前記レバー前方部による前記アーム後方部の揺動範囲を規制する揺動規制用係合機構と、
    前記レバー後方部の前記途中揺動位置までの揺動に伴い前記挿入位置用係合機構を係合解除させて前記スライダばねによる前記ロックスライダの後退を前記途中スライド位置まで許容すると共に、前記レバー後方部を前記開放位置に復帰させることで前記途中スライド位置から前記スライダばねによる前記ロックスライダのさらなる後退を許容するスライド規制用係合機構と、
    前記ロックスライダが前記後退限に位置する状態において、前記レバー後方部の前記開放位置から前記解除位置までの揺動を許容する抜き位置用係合機構とを有し、
    前記ロックスライダは、
    前記前進限で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間で導通するように前記スイッチを開閉させ、
    前記前進限より後方位置で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとを遮断状態とするように前記スイッチを開閉させるスイッチ操作部を有する請求項に記載のコネクタ。
  4. 前記解除レバーと前記ロックスライダは、相互に係合する係合機構として、
    前記ロックスライダが前記前進限に位置して、前記レバー後方部が前記開放位置に位置する状態において、前記スライダばねの付勢力に抗して前記ロックスライダを前記前進限に保持する挿入位置用係合機構と、
    前記ロックスライダが前記後退限よりも前方に位置する状態において、
    前記レバー後方部を前記途中揺動位置に規制して、前記レバー前方部による前記アーム後方部の揺動範囲を規制する揺動規制用係合機構と、
    前記ロックスライダが前記後退限に位置する状態において、前記レバー後方部の前記開放位置から前記解除位置までの揺動を許容する抜き位置用係合機構とを有し、
    前記ロックスライダは、
    前記前進限で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとの間で導通するように前記スイッチを開閉させ、
    前記前進限より後方位置で、前記ケーブルと前記蓄電デバイスとを遮断状態とするように前記スイッチを開閉させるスイッチ操作部を有する請求項に記載のコネクタ。
  5. 前記挿入位置用係合機構は、
    前記解除レバーの前記レバー前方部と、
    前記ロックスライダに設けられ、前記開放位置における前記レバー前方部に当て止めされる当止突起部とを備える請求項に記載のコネクタ。
  6. 前記揺動規制用係合機構は、
    前記レバー後方部に、当該レバー後方部から前記ロックスライダ側に突出する後端突起部と、
    前記レバー後方部の前記途中揺動位置において、前記後端突起部に当接する前記ロックスライダの基準当接面とを備える請求項又は請求項5に記載のコネクタ。
  7. 前記スライド規制用係合機構は、
    前記解除レバーの前記後端突起部と、
    前記ロックスライダの前記基準当接面と、その基準当接面よりも前記解除レバー側に突出して前記後端突起部に掛止される掛止突起部とを備える請求項に記載のコネクタ。
  8. 前記抜き位置用係合機構は、
    前記解除レバーの前記後端突起部と、
    前記ロックスライダの前記基準当接面よりも前記解除レバーから離反する方向に窪んで前記後端突起部が嵌合されるスライダ凹部とを備える請求項6又は請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記挿入位置用係合機構は、
    前記解除レバーの前記レバー前方部と、
    前記ロックスライダに設けられ、前記開放位置における前記レバー前方部に当て止めされる当止突起部とを備える請求項に記載のコネクタ。
  10. 前記揺動規制用係合機構は、
    前記レバー後方部に、当該レバー後方部から前記ロックスライダ側に突出する後端突起部と、
    前記レバー後方部の前記途中揺動位置において、前記後端突起部に当接する前記ロックスライダの基準当接面とを備える請求項又は請求項9に記載のコネクタ。
  11. 前記抜き位置用係合機構は、
    前記解除レバーの前記後端突起部と、
    前記ロックスライダの前記基準当接面に連続して設けられ、前記基準当接面よりも前記解除レバーから離反する方向に窪んで前記後端突起部が嵌合されるスライダ凹部とを備える請求項10に記載のコネクタ。
  12. 前記ロックスライダと前記揺動アームは、
    前記後退限で前記抜け止めフックを前記没状態とし、それよりも前方で前記抜け止めフックを前記出状態に保持するように互いに嵌脱するアーム用嵌合機構を備える請求項3から請求項11のいずれか1項に記載のコネクタ。
  13. 前記スイッチは、その開閉を行う開閉ボタンを備え、
    前記スイッチ操作部は、前記ロックスライダの前記前進限で前記開閉ボタンを押圧し、前記途中スライド位置で前記開閉ボタンの押圧を解除するボタン用突起部を備える請求項3から請求項12のいずれか1項に記載のコネクタ。
  14. 前記ロックスライダは、前記前進限で前記解除レバーを前記開放位置に保持するための施錠部材を設ける設置孔を備える請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のコネクタ。
  15. 前記施錠部材が南京錠である請求項14に記載のコネクタ。
  16. 前記ロックスライダの前方への移動により前記抜け止めフックと前記インレットとの係合が保持された状態で、前記一段階目の操作により前記ロックスライダを後退できず、前記抜け止めフックの没状態を許容できない緊急時に、前記抜け止めフックと前記インレットとの係合を解除する緊急解除機構を備え、
    前記緊急解除機構は、
    前記本体部に形成され、前記解除レバーの前記レバー中間部を支持するための軸穴部と、
    前記軸穴部の後方側に設けられ、前記緊急時に前記解除レバーが後方側へ引かれた際、当該軸穴部の後方側を損壊し易くする切欠と、
    前記本体部の内周面のうち前記軸穴部の後方側に対向する面と前記軸穴部との間に、前記解除レバーが後方側へ引かれて前記軸穴部の後方側が損壊されると共に前記レバー中間部が前記軸穴部から外れたとき、前記レバー中間部が後方側に移動可能な移動代とを有し、
    前記移動代は、前記レバー中間部の移動に伴って、前記抜け止めフックの没状態を許容するまで前記ロックスライダを後退できる長さである請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のコネクタ。
  17. 前記本体部の側面と前記挿入部の側面との境界部が、実質的に面一である請求項1から請求項16のいずれか1項に記載のコネクタ。
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