JP6048866B2 - 円錐形ペン先及びこれを用いた筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、円錐形ペン先及びこれを用いた筆記具、特に耐磨耗性に優れた円錐形ペン先及びこれを用いた筆記具に関する。
この種の円錐形ペン先を備えた筆記具が特許文献1に記載されている。この文献1の筆記具において、ペン先は、ペン先基本体と、収束部材とを備える。ペン先基本体は、円筒形の基部と、その一端側に連続して断面円弧状に突出され、軸心の円周上に等間隔に相互の間にスリット状の溝を設けて形成され、先端に半球分割部が形成された5本乃至8本の櫛歯状片とにより構成される。収束部材はペン先基本体の外周上に嵌合可能な金属パイプからなり、これをペン先基本体上に嵌め込むことにより、各櫛歯状片がその先端方向に向けて漸次縮径する円錐形に収束されて、その先端に半球状の筆端部が形成されるとともに、各櫛歯状片間にインク導出路が形成される。そして、ペン先(ペン先基本体)の中空内にその先端まで毛管力を有するインク中継芯が挿着されて、これがペン軸の先端に一体的に固定され、ペン軸内部でインク中継芯がインクタンクに接続される。このようにして構成されたペン先は、紙面に対し多方向へ筆記でき、ペン軸を中心に回動しても、どの位置、どの角度からでも書けるのに加え、筆記圧の強弱に応じ、太線、細線など線の幅を変えて種々な態様の文字を筆記することができる。なお近年は櫛歯状片としてプラスチック材料を射出成形により形成したものを用い、加工性の向上、大量生産という要求に応えるものが多くなっている。
特開平9−156279号公報
しかしながら、この種のプラスチック製の円錐形ペン先を採用する筆記具では、ペン先の耐摩耗性が低く、金属製やセラミック製のペン先に比べて磨耗し易いという問題がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、プラスチック製のであっても、耐磨耗性に優れた円錐形ペン先及びこれを用いた筆記具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、インクタンクを有するペン軸の先端に固定され、毛管力を有するインク中継芯を介して前記インクタンクに接続されるペン先であって、前記ペン先は、筒形形状に形成される保持部材と、当該保持部材の一端側に設けられ、先端が略半球状に、且つ全体が先端方向に向けて漸次略円錐形に収束される複数の櫛歯状片とを有し、先端に筆端部、各櫛歯状片間にインク導出路を有する円錐形状に形成され、また、ペン先はプラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により形成されるとともに、エンジニアリング・プラスチックには着色剤から成る添加剤が加えられ、ペン先に演色性の機能を向上させていることを要旨とする。また、上述の添加剤に加えて、ガラス、炭酸カルシウム、珪藻土、シリカ、アルミナ、パラフィン、タルクの中の少なくともいずれか一つから成る添加剤が用いられてもよい。
本発明の筆記具は、上記の構成により、ペン先がプラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により形成されているため、耐磨耗性に優れ、ペン先、或いは筆記具の寿命を延ばすことができる。また、材料の硬度が高いにも拘らず弾性に優れるため、筆記時の止め、跳ね、はらい等の筆圧の強弱によって、筆記線の幅に細い、太い、の変化を持たせることが可能である等の優れた効果を有する。
本発明の第1の実施の形態における筆記具の要部を示す一部省略拡大断面図 同筆記具に採用されるペン先を示す拡大斜視図 同筆記具に採用されるインク中継芯を示す一部省略拡大平面図 同筆記具に採用される芯カバーを示す拡大平面図 本発明の第2の実施の形態における円錐形円錐形ペン先の斜視図 (a)同ペン先の各櫛歯状片を示す平面図 (b)同ペン先の各櫛歯状片を示す一部断面側面図 (c)同ペン先の各櫛歯状片を示す断面図(図6(a)におけるI−I線断面図) (d)同ペン先の各櫛歯状片を示す断面図(図6(a)におけるII−II線断面図) (e)同ペン先の各櫛歯状片を示す断面図(図6(a)におけるIII−III線断面図) 同ペン先の各櫛歯状片の要部を示す一部省略拡大側面断面図 同ペン先の保持部材を示す端面図 同ペン先に用いる別の実施の形態による保持部材を示す斜視図 同ペン先の複数の櫛歯状片が保持部材に固定され、収束部材が取り付けられる前の状態を示す斜視図 同ペン先の複数の櫛歯状片が保持部材に固定され、収束部材が取り付けられた後の状態を示す斜視図 同ペン先の先端筆端部の斜視図 同ペン先の先端筆端部の断面図 同ペン先を利用した筆記具の一部省略斜視図 同ペン先の筆端部を紙面に押し当てた状態を示す部分斜視図 同ペン先の筆端部の動作を示す先端面図 同ペン先の筆端部の動作を示す先端面図 同ペン先の異なる本数の櫛歯状片から構成された筆端部の動作を示す先端面図 同ペン先の異なる本数の櫛歯状片から構成された筆端部の動作を示す先端面図
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1を用いて、また必要に応じて図2乃至図4を参照しながら説明する。図1に筆記具の要部を示している。図1に示すように、筆記具Pはペン軸10と円錐形のペン先1とを備え、ペン先1は毛管力を有するインク中継芯39によりペン軸10内部に収納されたインクに接続される。ペン軸10は、プラスチック材により円筒形などの筒形形状に形成され、先端にマウスピース(ペン先1を固定するための(円)筒形形状の口)20が装着され、後端を封止された軸筒19と、軸筒19内部に一体に形成されたインクタンク(図示省略、以下同じ。)とを有する。このペン軸10の場合、軸筒19先端のマウスピース20にペン先1が挿着され、軸筒19内部の先端側にインク中継芯39が挿入配置されるので、インクタンクはその後部側所定の範囲に設けられる。このインクタンクには、インクが直接充填される形式、又はインクが合成繊維収束体などのインク貯蔵部材に保持される形式が採用されて、インクが収納される。なお、この軸筒19の先端側にはペン先1の上からキャップ(図示省略)が被着されるようになっている。この場合、キャップは、プラスチック材により後端に開口を有し、先端を封止された円筒形などの筒形形状に形成され、この筒形形状の内部にペン先を気密に包囲する筒形形状の密閉部材が一体的に付設された、2重の筒構造にしてある。
ペン先1は、図2に示すように、複数の櫛歯状片2,2,…と、保持部材3と、収束部材4とを備え、複数の櫛歯状片2が保持部材3及び収束部材4により組み立てられる。この実施の形態において、ペン先1の櫛歯状片2は、プラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により作製される。また、複数の櫛歯状片2の1片、1片は、互いにばらばらの、別体構造に形成される。一方、保持部材3は複数の櫛歯状片2と別体に、プラスチック材料又は金属材料又はこれらの組み合わせにより形成され、全体が円筒形に形成される。収束部材4は金属材料又は樹脂材料又はこれらの組み合わせにより形成される。もちろん、保持部材3と収束部材4も上記プラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により形成されてもよい。つまり、本実施の形態においては、櫛歯状片2はエンジニアリング・プラスチックにより作製されるのに対して、保持部材3と収束部材4は使用する材料に櫛歯状片2ほどには限定はないことになる。
ペン先1の各部をエンジニアリング・プラスチックにより作製する場合、その製造方法としては主として射出成形が用いられる。エンジニアリング・プラスチックには、機能を増加又は付加するために、添加剤を加えることができる。添加剤は、ペン先1、中でも櫛歯状片2耐摩耗性、機能的強度、硬度、可撓性、演色性等の機能を向上させるためで、他の用途で使用される場合と同じである。これらの添加剤には、ガラス、炭素、炭酸カルシウム、珪藻土、シリカ、アルミナ、パラフィン、タルク等の粉状や繊維状の、混合可能な如何なるものでもよいが、特に炭素、着色剤等が優れ、通常のコンパウンドの技術で実施できる。なお上述のようにエンジニアリング・プラスチックと通常のプラスチックを混合させてもよいし、或いはエンジニアリング・プラスチック単体で櫛歯状片2などを製作してもよい。このエンジニアリング・プラスチックにより成形された櫛歯状片2は、紙面に筆記させたときの耐磨耗性が、他の、通常のプラスチックのみからなる櫛歯状片に比べて格段に向上し、場合によっては金属製のペン先にイリジウムを付加処理してなる通常製品の筆記具のペン先やセラミックにより成形されたペン先と同等かそれ以上の耐磨耗性を示す。ここで、上記「通常のプラスチック」とは、エンジニアリング・プラスチックに対する(すなわち、エンジニアリング・プラスチック以外の)プラスチック材料を表現するものであり、射出成形温度が100〜150℃であり、一般の樹脂成形物を作製するのに用いられるプラスチックをいう。これに該当するプラスチックとしては、塩化ビニール、エボナイトなどが含まれる。本発明で用いられるエンジニアリング・プラスチックはプラスチックの特性をも保有しているから、エンジニアリング・プラスチックにより成形された櫛歯状片2の製作に当たっては加工性に優れており、射出成形などの型加工を行う場合、或いは切断や切削加工を行う場合においては加工がし易いという特徴を有している。この点において、金属製或いはセラミック製のペン先が製作時に加工が難しく、精度などを出し難く歩留まりが悪いのと大きく異なる。
本発明において、エンジニアリング・プラスチックには通常のプラスチックより機能の高い、いわゆる汎用エンジニアリング・プラスチックと、さらに高い機能を有するスーパーエンジニアリング・プラスチックが含まれる。前者は加工性、経済性で有利で、後者は機能面で有利である。エンジニアリング・プラスチックに含まれるプラスチック材料には高温に強いプラスチックが該当し、200℃〜350℃の高温の下でもプラスチックを溶融して成形することが可能である。ペン先の材料として好適なエンジニアリング・プラスチックに該当するプラスチックとしては、ポリオキシメチレン(POM)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリカーボネート(PC)、ポリブタジエンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)、或いはこれらに類するプラスチック材料がある。高機能が重視される場合は、スーパーエンジニアリング・プラスチックとして、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリレート(PAR)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)等が用いられる。これらのプラスチック材料は熱可塑性の高耐熱高分子樹脂であり、本発明のペン先を製造するのに適した材料である。そして、発明者が、上記各種エンジニアリング・プラスチックを用いた各種ペン先1について、耐久性、操作性、コストなどの実験を行ったところ、POMを使ったペン先がきわめて良好であることが分かった。なお、先に説明したペン軸10などのペン先1以外の部品についても上記エンジニアリング・プラスチックを用いてもなんら不都合はない。
さらに、エンジニアリング・プラスチックにより作製された櫛歯状片2は、当該櫛歯状片2から紙面へ導かれるインクの保持性を良くするために表面が粗い面になるように(すなわち、粗化)処理、或いは加工されている。この表面の粗化は射出成形により櫛歯状片2が成形された後にサンドブラスト加工などの表面処理方法により行われる。また別の方法としては、射出成形するときの金型内面を予め粗い面に成形しておき、この金型を使用して櫛歯状片2の射出成形を行ってもよい。また、薬品などの化学物質により化学変化を起こさせて櫛歯状片2の表面を粗化してもよい。この方法としては、例えば射出成形された後の櫛歯状片2の表面にフッ素ガスや塩素ガスを当てて粗化するなどの方法がある。粗化される櫛歯状片2の表面は、特に櫛歯状片2の裏面、即ち筆記具として組み立てられたときに櫛歯状片2の内側となる面である。その他の面にも追加的に粗化処理が行われてもよい。櫛歯状片2の表面に対する粗化の程度は、筆記具により書記するときに、インク溜りからペン先1の先端に到達したインクが櫛歯状片2の表面に保持され、インクのボタ落ちが発生しない程度である。
複数の櫛歯状片2,2,…の形成に際しては、先端が略半球状に、且つ全体が先端方向に向けて漸次略円錐形に収束可能に、各櫛歯状片2が略剣形に、且つ幅方向を断面円弧状に湾曲されて形成され、さらに、その先端部には所定の大きさの半球分割部21が形成される。なお、各櫛歯状片2の先端部側には、当該先端部から(ペン先1の軸方向に沿って)基端部方向に延びる切込み25が設けられることが好ましい。この切込み25は1つでもよく、また2つ以上(複数)でもよく、各櫛歯状片2の先端部を切り込み始点として直線状に筆端部5の範囲内(又は範囲外)の所定の長さに形成される。各櫛歯状片2の基端部は、保持部材3に固定可能な被固定部になっていて、フランジ部と先端部側よりも幅広の拡幅部が設けられる。フランジ部は保持部材3に挿入する際に押込み治具にて押込む力点部分として、フランジ部前側を使い、治具により当接しながら押込む力を受ける役目を果たし、フランジ部後側は保持部材3の固定部前端につき当てその位置にて固定する役目を果たす。この時、フランジ部後側と櫛歯状片2の先端までの長さを各櫛歯状片2とも精度良く一定の長さに揃えて保てば、必要枚数の櫛歯状片2を円周上に保持部材3に挿入した場合、櫛歯状片2の先端は円錐形のペン先形状に揃った形とすることができる。このようにして各独立分離した櫛歯状片2を使用するにも拘らず組み立てた際に精度よく筆端部5先端が可及的に半球状に揃い、先端部側全体が漸次、可及的に円錐形に収束される形状を得ることができる。なお、複数の櫛歯状片2,2,…は3本乃至8本の櫛歯状片で構成されることが好ましい。
保持部材3は、上述したように、複数の櫛歯状片2と別体に、プラスチック材料又は金属材料又はこれらの組み合わせにより形成され、全体が円筒形に形成されて、その一端面に各櫛歯状片2基端部の被固定部が(保持部材3の)軸方向に向けて嵌挿可能な溝形の固定部が設けられる。このようにして複数の櫛歯状片2,2,…が基端部を保持部材3の各固定部に差し込まれて、(保持部材3の一端面の)円周上に配列可能に構成される。
収束部材4もまた、上述したように、金属材料又は樹脂材料又はこれらの組み合わせにより形成され、略円柱形の収束部41と、円錐台形の絞り部42とを具備する。収束部41は、保持部材3により円周上に配列された複数の櫛歯状片2,2,…の外周上に嵌合可能に円筒状に形成され、保持部材3の外径と略同じ外径を有し、複数の櫛歯状片2,2,…の基端部側中間部を外側から内側に向けて加圧して略円柱形に収束可能な内径を有する。絞り部42は収束部41の外径及び内径が徐々に縮径され、複数の櫛歯状片2,2,…の先端部側中間部を外側から内側に向けて加圧してこれら櫛歯状片2,2,…を略円錐形に、且つ各半球分割部21を略半球状に収束可能な内径を有する。なお、この収束部材4はペン先1をペン軸10の軸筒19に装着するマウスピースと一体化して形成することもできる。
このようにして複数の櫛歯状片2,2,…が基端部を保持部材3の各固定部に差し込まれて、(保持部材3の一端面の)円周上に配列され、これらの櫛歯状片2,2,…が収束部材4により円錐形に収束されて、先端に筆端部5、各櫛歯状片2間にインク導出路36を有する円錐形のペン先形状に形成される。なお、櫛歯状片2の先端部側に当該先端部から基端部方向に延びる切込み25が1つ又は複数設けられ、各櫛歯状片2の先端部側がさらに分割されて、先端部を半球状に、且つ全体を先端部方向に向けて漸次円錐形に形成されることで、複数の櫛歯状片2が少ない本数でも、複数の櫛歯状片2,2,…の先端部が可及的に半球状に、且つ先端部側全体が可及的に円錐形に形成される。
そして、ペン先1の中空30内にインク中継芯39が挿着され、このペン先1がペン軸10の先端に装着される。この場合、インク中継芯39の外周には芯カバー49が装着される。ここで使用されるインク中継芯39はポリエステル等の繊維芯(繊維集合体)で、ペン先1及びペン軸10の内部に配置可能な適宜の長さを有し、図3に示すように、先端がペン先1の筆端部5及びその近接周辺部の中空先端30Тに嵌合可能に略円錐形に形成され、その後部が丸棒状に形成される。なお、後部は段付きの丸棒形状になっていて、先端の略円錐形状部40に連続する前部丸棒形状部43とこの丸棒形状部43に外径を拡大して連続する後部丸棒形状部44とを有する。また、後部の後端部は後端面に向けて漸次縮径されたテーパ状に形成される。芯カバー49は、ペン先1とインク中継芯39との間で、インク中継芯39の外周に装着され、少なくともペン先1の先端側でペン先1の内周に密着する外形を有している。この場合、芯カバー49は、図4に示すように、特に弾性を有する樹脂材料により形成され、インク中継芯39の先端側(特に前部丸棒形状部43)を保持可能な小径の円錐台形状部(又は円柱形状部)50と、インク中継芯39の中間(特に後部丸棒形状部44の前部側)を保持可能な大径の円柱形状部52とを有し、これら形状部50、52間に段差53が付けられて、小径の円錐台形状部50の先端外周縁50Eと大径の円柱形状部52の前部外周縁52Eが、ペン先1の内周に圧縮されて各櫛歯状片2の内面に押圧される密着部54と各櫛歯状片2間の溝(インク導出路36)に押し出される膨出部55になっている。このようにしてインク中継芯39が芯カバー49の軸芯上に挿通され、インク中継芯39の円錐形の先端が芯カバー49から突出されて、インク中継芯39の先端側外周面上に芯カバー49が装着される。そして、このインク中継芯39はペン先1の基部側から中空30内にその先端まで挿入配置され、インク中継芯39の先端が中空30内の先端、すなわち筆端部5及びその近接周辺部の中空先端30Т内に嵌合され、芯カバー49の円錐台形の先端縁部と円柱形の前端縁部がペン先1の内周に密着されて、ペン先1の先端側でペン先1とインク中継芯39との間の空間に充填され、また、ペン先1とインク中継芯39との間で、インク中継芯39の外周は芯カバー49により包囲される。このようにしてペン先1は基端側がペン軸10の先端にマウスピース20を介して固定され、ペン軸10(軸筒19)内部でインク中継芯39がインクタンクに接続される。
このようにペン先1は、複数の櫛歯状片2の先端部を可及的に半球状に、且つ先端部側全体を可及的に円錐形に形成されて、先端に片ずれのない半球形の筆端部5が形成されるとともに、各櫛歯状片2間に一定のインク導出路36が形成される。このペン先1の構造により、半球形状の筆端部5を軸心に対し斜めに紙面に押し当てたときに、各櫛歯状片2先端の半球分割部21が互いにずれ合って弾性変形し、先端半球部の外径を拡大する動作を行い、紙面に押し当てる動作を除いたときに先端部が弾性により元の半球形状に復するので、紙面に対してどの方向へも書記することができ、ペン軸10を中心に回動してもどの位置からでもどの角度からでも書けるのに加え、筆圧を強弱加減することにより線の幅を太くあるいは細く変えることができ、毛筆のような線の幅が変化する種々の態様の文字を筆記することができる。その際、筆圧の強弱に応じて櫛歯状片2が撓んで筆圧を吸収し、このクッション性によりペンタッチの柔らかい感触を筆記者の手指に与え、長時間筆記をしても疲れにくいという利点がある。このクッション性はまた、筆圧の大きい場合のペン先端の変形、磨耗を軽減し、筆記部分の耐久性を向上させることができる。また、長時間にわたりペンを放置していても、あるいはペン先端表面より水分が蒸発しインクが乾いてペン先2の先端細隙をふさいでも、再度筆記動作を行なえば、筆端部5が動いてその半球形状を変形し細隙を動かすため、乾涸したインクの膜或いは固まりが破れてインクを容易に導出することができる。さらに、各櫛歯状片2の先端側に切込み25が設けられたことで、この切込み25によっても筆端部5に弾性変形作用があり、またこの切込み25に、インク導出路36と同様のインク導出作用があり、上記の筆記性能を可及的に高めることができる。
そして、この筆記具Pでは、特に、芯カバー49がペン先1とインク中継芯39との間で、インク中継芯39の外周に装着され、少なくともペン先1の先端側でペン先1の内周に密着されて、ペン先1とインク中継芯39との間の空間に充填されるので、インクタンクにインクが入っている状態で、ペン先1を下向きの状態に放置しておいても、ペン先1とインク中継芯39との間の空間にインクが溜まるのを防いで、インク洩れを確実に防止することができる。また、ペン先1とインク中継芯39との間で、インク中継芯39の外周が芯カバー49で包囲されるので、ペン先1の露出部分が多いにも拘わらず、キャップオフ時のペン先1(インク中継芯39)のドライアップを確実に防止することができる。
なおこの実施の形態では、ペン先1はエンジニアリング・プラスチックにより作製される各櫛歯状片2と、比較的自由に材料が選択される保持部材3が別体に形成され、各櫛歯状片2が保持部材3に組み付けられて、収束部材4により円錐形に収束されるようになっている。このような櫛歯状片−基部別体構造のペン先1を作製する場合においては、エンジニアリング・プラスチックにより作製される各櫛歯状片2に対して保持部材3はエンジニアリング・プラスチック以外のプラスチック材料を成形してなるのがよい。このような構成を採ると、エンジニアリング・プラスチックからなる櫛歯状片2が、その性質上硬度が高く、筆記時における柔軟性に欠ける場合、その根元部分に当たる保持部材3を通常の、エンジニアリング・プラスチックよりも硬度が低いプラスチック材料で形成することにより、櫛歯状片2は弾性に富む保持部材3により支持されることになり、櫛歯状片2の部分の弾性変形をより可能にする。
また、この実施の形態の変形例として、例えば各櫛歯状片と基部が一体に形成されてもよく、また、各櫛歯状片が(円錐形に)収束された状態に加工されて、収束部材が省略されてもよい。この場合、櫛歯状片−基部一体構造物はエンジニアリング・プラスチックから形成される。この種のペン先で、ペン先の中空内にインク中継芯が挿着される形式において、インク中継芯に芯カバーを同様に装着することで、同様の作用効果を得ることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。この第2の実施の形態は、上述の第1の実施の形態における櫛歯状片−基部別体構造になるペン先の構成をより詳細に説明するものである。
図5は本発明の第2の実施の形態に係る円錐形ペン先の斜視図である。図5において、1は円錐形ペン先(以下、単にペン先という。)であり、複数の櫛歯状片2,2,…と、保持部材3と、収束部材4とを備え、複数の櫛歯状片2が保持部材3及び収束部材4により組み立てられて、先端に筆端部5、各櫛歯状片2間にインキ導出路6を有する円錐形のペン先形状に形成されている。この実施の形態における櫛歯状片2は第1の実施の形態における櫛歯状片2と同様にエンジニアリング・プラスチックから形成される。また保持部材3およびその他の部材は、金属材料又は樹脂材料又はこれらの組み合わせにより形成されてもよいし、上記エンジニアリング・プラスチックにより形成されてもよい。櫛歯状片2に用いられる材料、その成形方法および粗化処理については上述の第1の実施の形態において説明したのと同じである。
複数の櫛歯状片2,2,…は先端が略半球状に、且つ全体が先端方向に向けて漸次略円錐形に収束可能に、各櫛歯状片2は、図6(a)に示すように全体が略剣形に、且つ図6(b)及び(c)〜(e)に示すように幅方向を断面円弧状に湾曲されて形成され、さらに図7に示すように、その先端部には所定の大きさの半球分割部21が形成されている。また、図6(a)に示すように、その基端部22は保持部材3に固定可能な被固定部になっていて、フランジ部23と先端側よりも幅広の拡幅部24が設けられている。フランジ部23は保持部材3に挿入する際に押込み治具にて押込む力点部分として、フランジ部前側23−1を使い、治具により当接しながら押込む力を受ける役目を果たし、フランジ部後側23−2は保持部材3の固定部前端につき当てその位置にて固定する役目を果たす。この時、フランジ部後側23−2と櫛歯状片2の先端までの長さを各櫛歯状片2共精度良く一定の長さに揃えて保てば、図10に示すように、必要枚数の櫛歯状片2を円周上に保持部材3に挿入した場合、櫛歯状片2の先端は円錐形のペン先形状に揃った形とすることができ、各独立分離した櫛歯状片2を使用するにも拘らず組み立てた際に精度よく筆端部5先端が揃った形状を得ることができる。なお、複数の櫛歯状片2,2,…は5本乃至8本の櫛歯状片で構成されることが好ましい。
保持部材3は、図8に示すように、全体が円筒形に形成されて、その一端面に各櫛歯状片2基端部の被固定部22が(保持部材3の)軸方向に向けて嵌挿可能な溝形の固定部3−1が設けられている。このようにして複数の櫛歯状片2,2,…が基端部22を保持部材3の各固定部3−1に差し込まれて、(保持部材3の一端面の)円周上に配列可能に構成されている。なお、この保持部材3は金属材料又は樹脂材料又はこれらの組み合わせにより形成される。
この保持部材3の変更例を図9に示している。この保持部材3では、円筒形に形成された部材を二層に分けている。内層の円筒体3−2は樹脂材料を使用し型にて射出成型される。この成型部材の外周には複数の突起3−3を等間隔に成型部材である円筒体3−2と略同じ長さに設け、この突起3−3の外径に、外層に相当する金属パイプ3−4を圧入固定し、保持部材3の構成品とする。このパイプ3−4と突起3−3との間にできた間隙を櫛歯状片2の基端部22を挿入固定する固定部3−1として構成する。このようにすることにより複数の櫛歯状片2を円筒体3−2の周囲、且つ外層パイプ3−4の内側に円筒状に配列でき、しかも外層パイプ3−4は金属で形成できるので、この櫛歯状片2の基端部22は間隙の固定部3−1に、且つ突起3−3に案内されて左右にブレを生ずることなく強固に固定可能となり、外層パイプ3−4の肉厚が充分薄くでき、櫛歯状片2の配列円より段差を最少にし、しかも外側への変形等は起さず全体をコンパクトに形成できる。なお、この円筒体3−2は突起3−3がついたままの樹脂による押し出し成形、又は金属材料による押し出し成型でも形成でき、必要長さに切断した形状としてさらに生産性よく作成できる。
収束部材4は、図5及び図10、図11に示すように、保持部材3により円周上に配列された複数の櫛歯状片2,2,…の外周上に嵌合可能に円筒状に形成され、保持部材3の外径と略同じ外径を有し、複数の櫛歯状片2,2,…の基端部側中間部を外側から内側に向けて加圧して略円柱形に収束可能な内径を有する略円柱形の収束部41と、収束部41の外径及び内径が徐々に縮径され、複数の櫛歯状片2,2,…の先端部側中間部を外側から内側に向けて加圧してこれら櫛歯状片2,2,…を略円錐形に、且つ各半球分割部21を略半球状に収束可能な内径を有する円錐台形の絞り部42とを具備する。なお、この収束部材4は金属材料又は樹脂材料又はこれらの組み合わせにより形成される。またこの収束部材4はペン先1をペン軸体の胴部に装着するマウスピースとして形成することもできる。
ここでペン先1の製造方法について簡単に説明する。このペン先1を製造するには、ペン先1の構成部品、すなわち複数の櫛歯状片2、保持部材3、収束部材4を作成する成形工程と、複数の櫛歯状片2の基端部22を保持部材3の固定部3−1に差し込み、円周上に固定する工程(図10参照)と複数の櫛歯状片2の外周に収束部材4を嵌め込み、これら櫛歯状片2を収束する工程(図11参照)とを有する組立工程とを採ることになる。この時、複数の櫛歯状片2を保持部材3の固定部3−1に差し込む場合、櫛歯状片2のフランジ部前側23−1の段を押して、固定部3−1にフランジ部後側23−2の段が保持部(図9の場合、突起3−3)に突き当るまで押し込む動作を行う。
成形工程では、ペン先1が3種類の構成部品で形成され、これら部品の中で櫛歯状片2の形状が単純化されたことから、部品の成型で使用される金型は著しく簡素化される。特に各櫛歯状片2については全体が先端に向けて徐々に幅狭の先細に、且つ先端に向けて徐々に軸心に近接する方向に傾斜し、且つ断面が円弧状に形成され、先端の半球分割部21は櫛歯状片2の数によって半球状の1/5〜1/8の分割形状に形成される等の必要形状の寸法精度を確実化する必要があるが、各櫛歯状片2はそれぞれ分離され個別に作成されるために、寸法精度の確認が容易となり、不良品の発生を未然に防ぐことができる。さらに各半球分割部21の外面角部、すなわち半球分割部21の外面とその側面との間に形成された角はブラスト掛け、バレル研磨、バフ磨き等により研磨され、各半球分割部21が紙面に接した時に角が引っ掛らないような丸み(R面)が付けられる。この場合、複数の櫛歯状片2は組付け前にはそれぞれ個別な状態であるから上記の面取り操作も容易である。
組立工程では、各部品の形状が単純化されているから各部品をパーツフィーダー等の自動供給装置に載せて組み立てることができ、ここでは特に複数の櫛歯状片2,2,…を保持部材3の固定部31に差し込む単純な動作と、複数の櫛歯状片2,2,…の外周上に収束部材4を嵌め込む単純な動作で済むので、組立ラインの自動化が容易である。5本乃至8本の櫛歯状片2,2,…を保持部材3の固定部31に差し込む動作では、これらの櫛歯状片2,2,…が軸心の円周上に沿って等間隔に配列され、相互の間にはスリット状の溝が形成される。これらの櫛歯状片2,2,…は保持部材3の一端面に接続されて、その基端部側半部が保持部材3の一端面からほぼ直線的に延出され、その先端側半部が先端に向けて徐々に軸心に近接する方向に傾斜されて、鳥のくちばし状をなす。したがって各櫛歯状片2は断面形状が円錐形に分割され湾曲した形状をもちつつ保持部材3に接続されるから、この形態により、各櫛歯状片2は保持部材3の固定部31に固定された一端を固定端とする三角状の片持板、言い換えれば一端固定の片持梁と同じ構成になっている。これら櫛歯状片2,2,…と保持部材3との組み立てに続いて、これら櫛歯状片2,2,…の外周上に収束部材4を嵌め込む動作が行われる。この場合、収束部材4は収束部41の端面周縁部が保持部材3の一端面周縁部に衝接するまで嵌め込まれる。この収束部材4の収束部41により、5本乃至8本の櫛歯状片2,2,…の基端部側が外周方向から軸心に向けて押圧されて内方へ窄められ、その基端部側中間部がほぼ円柱形状に収束されるとともに、この収束部材4の絞り部42により、これら櫛歯状片2,2,…の先端部側中間部が外周方向から軸心に向けて押圧されて内方へ窄められ、これら櫛歯状片2,2,…の中間部から先端部にかけて円錐形状に収束され、さらに各櫛歯状片2先端の半球分割部21が半球形状に収束される。この収束部材3の平均した圧力により、5本乃至8本の櫛歯状片2,2,…の基端部側が歪みのない円柱形状に収束されるとともに、その先端側が漸次縮径する歪みのない円錐形状に収束され、併せてこれら櫛歯状片2,2,…同士の弾性的な接触により、図12、図13に示すように、その先端の半球分割部21が収束されてそこに凹凸のない滑らかな半球形状の筆端部5が構成される。その頂部51は、櫛歯状片2の先端が複数個円形にまとめられ、断面花びら状に形成されて、その外周部が筆記時において紙面に押接されて文字を書くための筆記部分になる。また、櫛歯状片2の両サイドの合わせ部、すなわち隣合う櫛歯状片2の間に毛細管的隙間をなすインキ導出路6が構成される。
次に、このペン先1を利用した筆記具による筆記動作について図14から図19を用いて説明する。図14にこのペン先1を利用した筆記具7を示す。この筆記具7では、ペン先1の各櫛歯状片2が円錐形を構成する分割片であり、それぞれ先端が独立した形になっている。すなわち、複数の櫛歯状片2の一片は先端に半球状の形状を複数に分割されたうちの1つの成形形状をもち、また櫛歯として円筒形の保持部材3(図5参照)に接続するまでの途中の断面形状が、円錐形の分割され湾曲した形状をもちつつ保持部材3に固定され、この保持部材3に固定された一端を固定端とする三角状の片持板、言い換えれば一端固定の片持梁と同じ構成になっている。したがって、筆記具7によって筆記する場合、ペン先1に筆圧がかかることにより櫛歯状片2の先端に押し上げ力(たわみ力)が働けば、櫛歯状片2が収束部材4で固定された部位を支点に撓み変形し、また、この押し上げ力がなくなれば元の形状に復帰する。
このような櫛歯状片2が円錐形状に集合し、先端部が集まって半球状の筆端部5を構成するペン先1の頂部51を立体的にみると、この頂部51は、図15、あるいは図16(a)や図18(a)になっている。ここで、図15は、円錐形の部分が6枚の櫛歯状片2で構成されたペン先1の頂部51が紙面に接した状態を表す部分斜視図である。なお、図15中、71はインキ誘導芯である。
図15に示すように、この筆記具7による筆記を行なうために、ペン先1を紙に対し通常45°〜60°程度の実用範囲で当てると、紙面との当接面側に対応するペン先1の頂部51の接合隙間、すなわちインキ導出部6の先端部分内側まで達しているインキは紙面と頂部51の接触面に生じる毛細管現象によって吸い出され、紙面にインキが伝えられて線を書くことができる。このときの筆記の圧力による半球形状の筆端部5の弾性変形作用(或いは弾性変形動作)が図16乃至図19に示されている。
図16、図17は円錐形の部分が6枚の櫛歯状片2で構成されたペン先1の筆端部5の、筆記動作にともなう形状変化を表す端面図であり、図18、図19は円錐形の部分が5枚の櫛歯状片2で構成されたペン先1の筆端部5の、筆記動作にともなう形状変化を表す端面図である。図16において、(a)はペン先1の先端において櫛歯状片2の1つが真下にくるようにペンが紙面に向けられている状態の下で、ペン先1の頂部51がまだ紙面に接していないか、或いは軽く接していて圧力が加わっていないときの、当該頂部51の状態を示す。この場合は、櫛歯状片2のいずれにも撓み力が加わらないため、各櫛歯状片2は互いに弾性的に接触している。次に、筆記者が文字等を書くために力を加えると、この筆記を行なうときの圧力により、頂部51は櫛歯状片2の収束部材3に固定された部位を支点に櫛歯状片2の先端として撓み、上側に移動するが、櫛歯状片2の材料の剛性により抵抗力が生じ、通常の筆記をするときの圧力では先端部は所定の寸法の移動、すなわち変位に止どまる。この変位は例えば0.1〜0.5ミリメートル(mm)である。このとき、半球状の頂部51を正面からみると、図16(・・b)に示すように、この頂部51を構成している複数の櫛歯状片2,2,…のうちペンの下側に位置する1つの櫛歯状片2の先端が押し上げられ、対向位置にある櫛歯状片2を押し上げるとともに両側位置にある櫛歯状片2を左右に押し広げることによって半球形状が変形し、全体として筆端部5がずれる。
これにより、総体的にみて、半球部分の外径および紙面に接する面積が大きくなり、図16(b)中、斜線で表わされたペン先が紙面に接触する領域Aは拡大するが、この拡大の度合はペン先1を紙面に押しつける圧力、すなわち筆圧が大きいほど高くなる。一方、書記されるときの線の太さは、頂部51の外径に依存し、その半球形状が拡大する程度に応じて拡大するから、筆圧の大小により線の幅が太い、または細いものとして筆記される。しかも、筆記圧の強弱に応じて、櫛歯状片2全体が撓み、筆圧が大きくてもその力を櫛歯状片2全体が吸収するクッション作用を生ずる。
図17は、図16(a)および(b)の場合と異なり、ペン先1の先端において2つの櫛歯状片2の境界に当たる部位のインキ導出路6の1つが真下にくるようにペンが紙面に向けられている状態の下で、ペン先1の頂部51に圧力が加わったときの、当該頂部51の変形状態を示す。この場合は、半球状の筆端部5を正面からみると、筆記を行なうときの圧力により、頂部51を構成している複数の櫛歯状片2,2,…のうちペンの下側に位置している2つの櫛歯状片2,2の先端が押し上げられ、他の櫛歯状片2を押し広げることによって半球形状の頂部51が弾性変形する。その他の作用或いは挙動については図16(a)および・・(b)の場合と同じである。なお、図16(a)および(b)、あるいは図17以外の筆記状態、すなわちペン軸を中心としてどのような回転角度位置をとっても、ペン先1の頂部51が紙面に対して斜めに接した場合には、筆端部5が弾性変形によって微拡大し、前記の場合と同様な作用或いは挙動を行う。
図18においても、図16を参照して説明したのと同様の筆記動作時の変形が生じる。すなわち、図18において、(a)はペン先1の先端において櫛歯状片2の1つが真下にくるようにペンが紙面に向けられている状態の下で、ペン先1の頂部51がまだ紙面に接していないか、或いは接していても圧力が加わっていないときの、当該頂部51の状態を示す。この場合は、櫛歯状片2,2,…のいずれにも撓み力が加わらないため、各櫛歯状片2は互いに弾性的に接触している。次に、筆記者が文字等を書くために力を加えると、この筆記を行なうときの圧力により、頂部51は保持部材3に固定された櫛歯状片2の先端として撓み、上側に移動する。この場合において、通常の筆記をするときの圧力では先端部は、図16に関連して前述したのと同様、例えば0.1〜0.5ミリメートル(mm)の変位を生じる。このとき、半球状の筆端部5を正面からみると、この場合はペン先1の円錐形の部分が5枚の櫛歯状片2で構成されているから、図18(b)に示すように、この頂部51を構成している複数の櫛歯状片2,2,…のうちペンの下側に位置する1つの櫛歯状片2は先端が押し上げられ、両側位置にある他の櫛歯状片2を左右に押し広げることによって半球形状が変形する。
そして、図19は、図18(a)および(b)の場合と異なり、ペン先1の先端において2つの櫛歯状片2,2の境界に当たる部位のインキ導出路6の1つが真下にくるようにペンが紙面に向けられている状態の下で、ペン先1の頂部51に圧力が加わったときの、筆端部5の変形状態を示す。この場合、半球状の頂部51を正面からみると、書記を行なうときの圧力により、頂部51を構成している複数の櫛歯状片2,2,…のうちペンの下側に位置している2つの櫛歯状片2の先端が押し上げられ、この2つの櫛歯状片2が協働して対向位置にある1つの櫛歯状片2を押し上げるとともに、両側位置にある櫛歯状片2,2を左右に押し広げることによって半球形状が変形する。その他の作用或いは挙動についてはすでに述べたのと同じである。なお、図19においては、図17中斜線で表わされたペン先が紙面に接触する領域Aは示してないが、図19の場合も図17の場合と同様筆記に際しての接触領域Aが現れる。
このように上記第2の実施の形態によれば、ペン先1を、複数の分離された櫛歯状片2,2,…を別体の保持部材3及び収束部材4により組み立てて形成するので、これらの部品形状を単純化することができ、これによって、その製造工程において、寸法精度や位置精度にばらつきがなく、歩留りの高い量産加工を行なうことができ、その加工工程において、先端外面各部の面取り作業を容易に行うことができ、安価な製品を大量に供給することができる。
また、5本乃至8本の櫛歯状片2,2,…の一端を保持部材3に固定してこれら櫛歯状片2,2,…上に収束部材4を嵌め込むことにより、この収束部材4の平均した圧力によって5本乃至8本の櫛歯状片2,2,…を歪むことのない円錐形に形成し、その先端に片ずれのない半球形の筆端部5を形成するとともに、各櫛歯状片2間に一定のインキ導出路6を形成し、半球形状の筆端部5を軸心に対し斜めに紙面に押し当てたときに、各櫛歯状片2先端の半球分割部21が互いにずれ合って弾性変形し、先端半球部の外径を拡大する動作を行い、紙面に押し当てる動作を除いたときに先端部が弾性により元の半球形状に復するようにしているので、紙面に対してどの方向へも書記することができ、ペン軸を中心に回動してもどの位置からでもどの角度からでも書けるのに加え、筆圧を強弱加減することにより線の幅を太くあるいは細く変えることができ、毛筆のような線の幅が変化する種々の態様の文字を筆記することができる。その際、筆圧の強弱に応じて櫛歯状片22が撓んで筆圧を吸収し、このクッション性によりペンタッチの柔らかい感触を筆記者の手指に与え、長時間筆記をしても疲れにくいという利点がある。このクッション性はまた、筆圧の大きい場合のペン先端の変形、磨耗を軽減し、筆記部分の耐久性を向上することができる。また、長時間にわたりペンを放置していても、あるいはペン先端表面より水分が蒸発しインキが乾いてペン先1の先端細隙をふさいでも、再度筆記動作を行なえば、筆端部26が動いてその半球形状を変形し細隙を動かすため、乾涸したインキの膜或いは固まりが破れてインキを容易に導出することができる。
なお、この第2の実施の形態において、ペン先の円錐形部分を5〜8本の櫛歯状片に代えて、例えば4本以下の櫛歯状片2で構成し、先端半球状の筆端部5の分割数を少なくした場合、インキ導出路6となる各櫛歯状片2の合わせ部分の各間隔が先端の外径に比して大きくなり、ペン先1を紙面に接した時に、その角度によって紙面と溝との間隔が広がる場合が生じ、インキを毛管的に導出する部分が紙面から離れ、インキ出が円滑にならないことが考えられる。この場合、ペン先の紙面に対する角度をある程度制限する必要がある。本件のペン先の狙いの一つとして、軸芯上どの方向でも、また紙面との角度もできるだけ限定することなく、幅広い筆記角度、例えば90°から45°などの範囲で円滑に自由な筆記感をもつことであるが、これを若干制限したペン先とすれば、円錐形の分割数を4本以下あるいは3本に設定しても、同様な構造を取り、先端半球部がずれ合い、筆圧の大小によって半球部が微拡大する限り、同様な作用効果を奏することができる。
また、この第2の実施の形態においても、エンジニアリング・プラスチックにより作製される各櫛歯
状片2に対して保持部材3は通常のプラスチック材料を成形してなるのがよい。これにより、エンジニアリング・プラスチックからなる櫛歯状片2が、その性質上硬度が高く、筆記時における柔軟性に欠ける場合、その根元部分に当たる保持部材3を通常の、エンジニアリング・プラスチックよりも硬度が低いプラスチック材料で形成することにより、櫛歯状片2は弾性に富む保持部材3により支持されることになり、櫛歯状片2の部分の弾性変形をより可能にする。
P 筆記具
1 ペン先
2 櫛歯状片
3 基部
4 収束部材
5 筆端部
10 ペン軸
19 軸筒
20 マウスピース
21 半球分割部
25 切り込み
30 中空
30Т 中空先端
36 インク導出路
39 インク中継芯
40 略円錐形状部
41 収束部
42 絞り部
43 前部丸棒形状部
44 後部丸棒形状部
49 芯カバー
50 小径の円錐台形状部(又は円柱形状部)
50E 先端外周縁
52 大径の円柱形状部
52E 前部外周縁

Claims (4)

  1. インクタンクを有するペン軸の先端に固定され、毛管力を有するインク中継芯を介して前記インクタンクに接続されるペン先であって、前記ペン先は、筒形形状に形成される保持部材と、当該保持部材の一端側に設けられ、先端が略半球状に、且つ全体が先端方向に向けて漸次略円錐形に収束される複数の櫛歯状片とを有し、先端に筆端部、各櫛歯状片間にインク導出路を有する円錐形状に形成され、また、
    ペン先はプラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により形成されるとともに、
    エンジニアリング・プラスチックには着色剤から成る添加剤が加えられ、
    ペン先に演色性の機能を向上させていることを特徴とする円錐形ペン先。
  2. エンジニアリング・プラスチックに加えられる添加剤には前記着色剤に加えて、ガラス、炭酸カルシウム、珪藻土、シリカ、アルミナ、パラフィン、タルクの中の少なくともいずれか一つから成る添加剤が用いられることを特徴とする請求項1に記載の円錐形ペン先。
  3. 記櫛歯状片が筆記具として組み立てられたときの当該櫛歯状片の内側となる面は、前記筆記具により書記するときに、インク溜りからペン先の先端に到達したインクが前記櫛歯状片の内側表面に保持され、インクのボタ落ちが発生しない程度に粗化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の円錐形ペン先。
  4. インクを収納するインクタンクを有するペン軸と、前記ペン軸の先端に固定され、毛管力を有するインク中継芯を介して前記インクタンクに接続されるペン先とを備え、前記ペン先は、筒形形状に形成される保持部材と、当該保持部材の一端側に設けられ、先端が略半球状に、且つ全体が先端方向に向けて漸次略円錐形に収束される複数の櫛歯状片とを有し、先端に筆端部、各櫛歯状片間にインク導出路を有する円錐形のペン先形状に形成され、前記ペン先の中空内に前記インク中継芯が挿着される形式の筆記具において、
    ペン先はプラスチックの中でエンジニアリング・プラスチックを用いた合成樹脂材料により形成されるとともに、
    エンジニアリング・プラスチックには着色剤から成る添加剤が加えられ、
    ペン先に演色性の機能を向上させていることを特徴とする筆記具。
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