JP6045270B2 - リフィルを備えたボールペン - Google Patents

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Description

本発明は、インクを収容するリフィル及びリフィルを軸筒内に収容したボールペンに関する。
従来、管状のリフィルを軸筒内に収容したボールペンとして、様々なものが提供されている。このリフィルには、内部にインクが収容されている。従って、筆記に伴い中のインクが減るので、その分だけ中に空気を導入する必要がある。そのため、このリフィルは、内部に加圧ガスを密閉したいわゆる加圧式ボールペンの場合を除き、何らかの手段で外部に向け開放した構造を有する必要がある。
例えば、インクの粘度が低くて流動性の高いインクを使用する場合には、リフィルの後端部は閉鎖しつつ先端側に空気孔を設け、この空気孔とリフィルの内部とで、外部との気圧差を緩衝するいわゆるコレクターを介して空気の流通を図ることが行われている。一方、油性インクやいわゆるゲルインク等の粘度が比較的高くて流動性の低いインクを使用する場合には、リフィルの後端部に何ら栓のようなものを装着しないで開放させたままにすることが行われている。
また、このようなリフィルは、軸筒内に収容されるに際し、内部で動いたりすると筆記先端が揺れるなどして筆記に悪影響を及ぼすため、軸筒の内部で固定される必要がある。その固定の方法としては、リフィルの先端側で固定する方法と、リフィルの後端側で固定する方法とがある。
リフィルの先端側で軸筒に固定する方法としては、例えば、リフィルの先端付近にフランジを設け、軸筒の先端に口金を螺着する際に、この軸筒の先端と口金とでそのフランジを挟持させることが行われている。一方、リフィルの後端側で軸筒に固定する方法としては、リフィルの後端部を軸筒の後端部付近の内壁に当接させることが行われている。
例えば、特許文献1に記載の発明では、リフィルの後端部に後軸内壁に当接する弾性変形部が設けられている。しかしながら、この弾性変形部は環状突起であり、均一の肉厚であるため、リフィルの後端部に空気孔を形成するタイプの場合は、この環状突起の全周が後軸に当接してしまうため、リフィルの後端部に空気を十分に供給できず、かすれなどの筆記不良を生じるおそれがある。
上記問題を解決するため、特許文献2には異なるタイプの弾性変形部の発明が開示されている。すなわち、この弾性変形部は、径方向に弾性変形可能な複数の独立した突片より構成されていることによって、これら突片間の間隙から、空気の流通が可能となっている。また、リフィルを軸筒内に挿入する際に、この弾性変形部が軸筒内壁に押圧されることで、径方向内側に弾性変形する。この弾性変形に対する復元力によって、リフィルの後端部が軸筒内壁を押圧することで、リフィルの固定が実現されている。さらに、この弾性変形によって、リフィル製造時に生ずる軸方向の寸法ばらつきを吸収することも可能となっている。
しかしながら、この弾性変形は、各突片ごとに独立して生ずるため、弾性変形部が一体となっている場合に比べ、各突片に加わる加重は結果として大きくなることになる。従って、長期間この加重が加わることで、各突片が弾性疲労をきたし、復元力による軸筒への固定が不十分となると共に軸方向の寸法ばらつきの吸収が十分に行われないおそれがある。
上記問題を解決するため、特許文献3にはさらに異なるタイプの弾性変形部の発明が開示されている。すなわち、この弾性変形部は、リフィルの後端部に装着され且つその中心軸線に沿った空気孔を有するリフィル栓に設けられ、複数本の厚肉部と厚肉部の間を連結し且つ厚肉部より肉薄な薄肉部とを備え、軸筒後端部付近の内壁と当接するように構成されている。中心軸線に沿って設けられた空気孔及び厚肉部間の間隙から、空気の流通が可能となっている。また、リフィルを軸筒内に挿入する際に、この弾性変形部が軸筒内壁に押圧されることで、径方向内側に弾性変形する。この弾性変形に対する復元力によって、リフィルの後端部が軸筒内壁を押圧することで、リフィルの固定が実現されている。さらに、この弾性変形によって、リフィル製造時に生ずる軸方向の寸法ばらつきを吸収することも可能となっている。さらに、厚肉部間を連結する薄肉部を有することによって、特許文献2に記載のような、弾性疲労の発生も抑制できる。
実公昭61−42851号公報 特開2002−283784号公報 特開2005−74922号公報
しかしながら、特許文献3に記載の弾性変形部では、リフィルを軸筒内に挿入する際の径方向の弾性変形によって、中心軸線に沿って設けられた空気孔の形状が変化してしまう。その結果、特に、リフィルの軸方向の寸法が規定寸法より若干大きい場合には径方向の弾性変形がより大きくなり、リフィルの内部と外部との間の空気流通路を十分に確保できなくなる可能性がある。
本発明は、一態様において、リフィルの内部と外部との間の空気流通路を確保するリフィル及びリフィルを備えたボールペンを提供する。
請求項1に記載の発明によれば、軸筒と、先端部と、後端部と、前記先端部に設けられた筆記部と、前記後端部に装着されたリフィル栓とを具備し、前記軸筒内に収容された管状のリフィルであって、当該リフィルの内部及び外部間を連通する空気流通路を具備し、前記リフィル栓が、当該リフィルを前記軸筒内へ収容した際に該軸筒の後端部内壁に当接し、当該リフィルの外部から該空気流通路内へ続く開口部が、前記リフィル栓の側面部に設けられ、前記リフィル栓の側面部において中心軸線方向に通気溝が設けられ、前記リフィル栓の装着時に前記通気溝と前記後端部の内壁とで前記空気流通路を形成し、前記リフィル栓が、径方向に肉厚な複数の厚肉部と、該厚肉部の間を周方向に連結し且つ該厚肉部よりも径方向に肉薄な薄肉部とを備えた弾性変形部を有し、当該リフィルを前記軸筒内に挿入する際に、前記弾性変形部が前記軸筒内壁に押圧されるように構成されているリフィルと、を具備することを特徴とするボールペンが提供される。
また、請求項に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記空気流通路が前記リフィルの中心軸線に対し放射状に複数等配されていることを特徴とするボールペンが提供される。
各請求項に記載の発明によれば、リフィルの内部及び外部間を連通する空気流通路内へ続く外部の開口部を、後端部の側面部又はリフィル栓の側面部に設けたことによって、リフィル栓の後端部の変形に拘わらず、リフィルの内部と外部との間の空気流通を確実にすることができる。すなわち、各請求項に記載の発明によれば、リフィルの内部と外部との間の空気流通路を確保するという共通の効果を奏する。
本発明の一態様によるリフィルを備えたボールペンを示す縦断面図である。 図1に示されたボールペンの別の縦断面図である。 本発明の第1実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 図3に示されたリフィル栓の別の斜視図である。 図3に示されたリフィル栓の平面図である。 図3に示されたリフィル栓の図5の線A−Aにおける縦断面図である。 図1に示されたボールペンの後端部を拡大した拡大縦断面図である。 本発明の第2実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 本発明の第3実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 図9に示されたリフィル栓の縦断面図である。 本発明の第4実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 図11に示されたリフィル栓の平面図である。 図11に示されたリフィル栓の図12の線B−Bにおける縦断面図である。 本発明の第5実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 図14に示されたリフィル栓の縦断面図である。 本発明の第5実施形態によるリフィルの側面図である。 図16に示されたリフィルの線C−Cにおける縦断面図である。 本発明の第6実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓の斜視図である。 図18に示されたリフィル栓の側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は、本発明の一態様によるリフィル10を備えたボールペン1を示す縦断面図であり、図2は、図1に示されたボールペンの別の縦断面図である。ボールペン1は、リフィル10と、筒状に延びる軸筒11と、キャップ12とを有する。軸筒11は、筒状の先軸13と、先軸13の後端部にその前端部が螺合する後軸14とを有する。先軸13及び後軸14は、例えばポリカーボネート樹脂といった樹脂材料から形成される。先軸13の前端には、後述のリフィル10の筆記先端部17を突出させるための孔13aが形成される。なお、本明細書中では、ボールペンの軸線方向において、筆記先端部側を「前」側と規定し、筆記先端部とは反対側を「後」側と規定する。また、「中心軸線」とは、ボールペン又はリフィルの中心軸線を意味する。
リフィル10は、筒状のリフィル本体15と、継ぎ手部材16と、筆記先端部17と、リフィル栓30とを有する。リフィル本体15は、例えばポリプロピレンといった樹脂材料又は金属材料から形成され、インクを収容するように構成される。継ぎ手部材16は、例えばポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンといった樹脂材料又は金属材料から形成され、リフィル本体15の前端部内にその後端部が圧入される。また、継ぎ手部材16の前端部内には筆記先端部17の後端部が装着される。リフィル10は、軸筒11内に収容され、筆記先端部17の一部は、軸筒11内に収容された状態において、上述の先軸13の孔13aを介して露出される。筆記部となる筆記先端部17は、先端にボールを包持し、筆記時のボールの回転に応じて、リフィル本体15部分に収容されたインクが継ぎ手部材17内を介して吐出される。リフィル本体15の後端部には、リフィル栓30が圧入され、この圧入による嵌合によって装着されている。リフィル栓30については後述する。
キャップ12は、クリップ部材18と、キャップ本体19とを有する。クリップ部材18は、環状に形成された環状部18a及び環状部18aの外側面に一体的に形成された挟持部18bからなる。挟持部18bは、キャップ本体19との間に書類や衣類等の物品を、挟持することができるような弾性を有するように構成されている。クリップ部材18を形成する材料として、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン等の合成樹脂が挙げられる。しかしながら、挟持部18bの屈曲時等における破断防止のため、エラストマー等のゴム弾性材料、特に以下に示すキャップ本体と同じ弾性材料を用いて形成してもよい。
キャップ本体19は、ボールペン1の筆記先端部17を保護するように、一端が閉鎖された弾性体からなる筒状の部材であり、その側面に取付穴19aが形成されている。キャップ本体19内にクリップ部材18の環状部18aが配置され、クリップ部材18の挟持部18bが取付穴19aを介してキャップ本体19の外に延びるように設けられている。すなわち、キャップ本体19は、クリップ部材18の環状部18aの前側の開口を閉鎖すると共に後側の開口から所定長さだけ円筒状に延び、リフィル10を収容した軸筒11が挿入される開口を形成している。
キャップ本体19を形成する材料として、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物が挙げられる。
図3は、本発明の第1実施形態によるリフィル10に用いられるリフィル栓30の斜視図であり、図4は、図3に示されたリフィル栓30の別の斜視図であり、図5は、図3に示されたリフィル栓30の平面図であり、図6は、図3に示されたリフィル栓30の図5の線A−Aにおける縦断面図である。なお、リフィル栓30は、仮にリフィル本体15に装着した場合に、筆記先端部17の方向を「前」とし、その反対側を「後」とする。
リフィル栓30は、リフィル本体15の後端部から露出して後軸14の内壁と当接する当接部31と、リフィル本体15に圧入される部分である圧入部32とから構成される。当接部31の前端面31aは、リフィル本体15の後端面15aと当接するように構成されている。また、当接部31は、弾性変形部33を有する。弾性変形部33は、後方へ向かって延びる、径方向に肉厚な複数の厚肉部33aと、厚肉部33aよりも径方向に肉薄な薄肉部33bとを有する。厚肉部33aは、中心軸線に対する垂直断面が略扇状を呈すると共に中心軸線に対して120度で等配されている。薄肉部33bは、この厚肉部33aの各々を中心軸線寄りの部分で周方向に連結し、中心軸線に対する垂直断面が略円弧状を呈する。すなわち、厚肉部33aと薄肉部33bとが交互に配置されている。各厚肉部33aと、それらの間にある薄肉部33bとによって、溝状の空気流通溝33cが形成されている。また、弾性変形部33の後端には、中心軸線近傍において、厚肉部33a又は薄肉部33bによって、弾性変形部33の弾性変形を可能にするための遊びの空間である孔33dが形成される。
圧入部32は、当接部31よりも径の小さい略円柱形状から構成される。圧入部32は、周方向に形成された嵌合突起32aを複数有している。リフィル本体15の後端部への圧入の際に、この嵌合突起32aが径方向内側に僅かに弾性変形し、リフィル本体15の内壁とより確実な嵌合を実現している。また、圧入部32には、前端面32bから中心軸線に対して平行に後方に向かって延びる3本の通気溝32cがその側面部に形成されている。この通気溝32cは、中心軸線に対して120度で等配されている。中心軸線に対して垂直な面における通気溝32cの断面形状は、略矩形となっている。すなわち、通気溝32cは、周方向に沿って中心軸線方向に延びる底面32cと、径方向に沿って中心軸線方向に延びる側面32dとから形成される。また、通気溝32cは、圧入部32を越えて、すなわち当接部31の前端面31aを越えてさらに後方へ延びている。例えば、図3に示されたリフィル栓30の場合には、圧入部32の通気溝32cの径方向深さと同じ長さだけ、当接部31の前端面31aから後方へ延びている。
リフィル栓30をリフィル本体15の後端部に嵌合させると、通気溝32cとリフィル本体15の後端部内壁及びリフィル本体15の後端面15aとが協働して空気流通路35を形成する。空気流通路35は、リフィル栓30をリフィル本体15に装着した状態で、リフィル本体15の内部及び外部間を連通する。すなわち、リフィル栓30の前端面又はリフィル栓30の側面部に、空気流通路35の出入口となる開口部36が形成されている。
図7は、図1に示されたボールペン1の後端部を拡大した拡大縦断面図である。図7に示されるように、後軸14の後端部内壁には、軸方向に走る5本の突条20が形成されている。この突条20の先端部分には、先端方向への傾斜面20aが形成されており、この傾斜面20aにリフィル栓30の後端部分が当接する。すなわち、リフィル10を軸筒11内に収容すると、リフィル栓30の弾性変形部33の厚肉部33aの後端部が、後軸14の後端部内壁の突条20の傾斜面20aに圧接される。これにより、厚肉部33aは中心軸線に向かって、すなわち径方向内側に弾性変形する。これと同時に、各厚肉部33a間の薄肉部33bも、周方向に収縮するように弾性変形する。これらの弾性変形により、厚肉部33aが軸筒内壁を押圧して係合し、リフィル10の固定が実現される。さらにこれらの弾性変形によって、主にリフィル本体15に起因するリフィル10の製造時に生ずる軸方向の寸法ばらつきを吸収することも可能となる。また、厚肉部33aに直接かかる荷重が、薄肉部33bによっても支えられるため、全体としてリフィル栓30への荷重が弾性変形部33全体へ分散されることとなる。また、厚肉部33aの間を薄肉部33bが連結することによって、厚肉部33aの弾性疲労の発生も抑制できる。
リフィル栓30は、上述のように、後軸14の後端部内壁と当接して弾性変形するため、軸筒11、すなわち後軸14よりも軟質な材料で形成されることが望ましい。例えば、軸筒11がポリカーボネートやABSで形成されている場合には、リフィル栓30は、それらよりも軟質なポリプロピレン、ポリアセタールや熱可塑性エラストマー等で形成される。
本発明によるリフィル10は、上述のようにリフィル栓30の側面部に空気流通路35の出入口となる開口部36を有する。従って、リフィル栓30の中心軸線に空気孔が設けられた特許文献3に記載された発明のように、空気流通路が変形するようなこともない。そのため、本発明によるリフィル10によれば、リフィル10の内部と外部との間の空気流通路を十分に確保することが可能となる。
また、特許文献1乃至3に記載の発明の場合は、リフィル栓がリフィル本体に圧入によって嵌合しているため、リフィル本体の嵌合部とその近傍は、リフィル栓の弾性力によって径方向外側に向かって常に力が加わっている。その結果、リフィル本体に割れが発生し、リフィル栓との嵌合が不十分となり、リフィル栓が脱落してしまう場合がある。しかしながら、本発明のリフィル10によれば、リフィル栓30の圧入部32に通気溝32cが設けられている。このため、圧入によって径方向内側に収縮した嵌合突起32aは、その収縮に応じて通気溝32cの部分において周方向に膨張する。それによって、リフィル本体に割れを生じさせるような径方向外側に作用する力が緩和される。従って、本発明のリフィル10によれば、リフィル本体15とリフィル栓30との間に十分な嵌合力を維持しつつ、リフィル本体15の割れの発生を抑えることが可能となる。
薄肉部33bの形状としては、厚肉部33a間の円弧状とするのが望ましいが、これに限られず、正方形、長方形、楕円なども採用することができる。また、上記弾性変形部33は、リフィル本体15と一体に形成することも可能である。弾性変形部33がリフィル本体15と一体に形成された場合には、空気流通路は、単に側面部に設けられた孔であってもよい。なお、等配される厚肉部33aの個数には特に限定はない。また、通気溝32cの形状、及び、その本数、すなわち空気流通路35の数も任意である。
図8は、本発明の第2実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓40の斜視図である。リフィル栓40以外の構成は、第1実施形態と同様である。図8に示されたリフィル栓40は、図3に示された本発明の第1実施形態によるリフィル10に用いられるリフィル栓30と比較して、通気溝の本数のみが異なる。すなわち、図8に示されたリフィル栓40は、圧入部42において中心軸線に対して90度で等配された4本の通気溝42cを有する。
図9は、本発明の第3実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓50の斜視図であり、図10は、図9に示されたリフィル栓50の縦断面図である。リフィル栓50以外の構成は、第1実施形態と同様である。図9に示されたリフィル栓50は、当接部51と圧入部32とから構成される。当接部51は、略均一な厚さを有して後方へ向かって延びる環状の弾性変形部53を有している。圧入部32及び通気溝32cは、第1実施形態と同様である。従って、図9に示されたリフィル栓50もその側面部に空気流通路の出入口の開口部を有している。このため、特許文献1に記載のリフィル栓と異なり、弾性変形部の後軸との当接による変形にも拘わらず、リフィルの内部と外部との間の空気流通路を十分に確保することが可能となる。また、第1実施形態で用いられるリフィル栓30に比べて弾性変形部を厚くすることによって、より弾性疲労に強い弾性変形部を実現することが可能となる。
図11は、本発明の第4実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓60の斜視図であり、図12は、図11に示されたリフィル栓60の平面図であり、図13は、図11に示されたリフィル栓60の図12の線B−Bにおける縦断面図である。リフィル栓60以外の構成は、第1実施形態と同様である。図11に示されたリフィル栓60は、当接部61と圧入部62とから構成される。当接部61は、厚肉部63aと薄肉部63bとを備えた弾性変形部63を有している。図11に示されたリフィル栓60は、中心軸線に対する厚肉部63aの垂直断面形状が第1実施形態と異なる。すなわち、厚肉部63aは、中心軸線寄りの部分の周方向長さが、外側部分の周方向長さよりも長い形状となっている。
図11に示されたリフィル栓60の空気流通路65は、圧入部62内に中心軸線に沿って設けられた縦孔62bが、当接部61内に中心軸線に対して垂直に設けられた横孔61bに連通し、リフィル栓60の側面部に設けられた開口部66を介して外部へと続いている。横孔61bは、当接部61において中心軸線から径方向外方へ放射状に複数設けてもよい。
図14は、本発明の第5実施形態によるリフィル70に用いられるリフィル栓80の斜視図であり、図15は、図14に示されたリフィル栓80の縦断面図である。図14に示されたリフィル栓80は、当接部81と圧入部82とから構成される。
圧入部82には、前端面82bから中心軸線に対して平行に後方に向かって延びる2本の通気溝82cがその側面部に形成されている。この通気溝82cは、中心軸線に対して180度で等配されている。中心軸線に対して垂直な面における通気溝の断面形状は、第1実施形態の通気溝32cと同様に、略矩形となっている。第5実施形態で用いられるリフィル栓80は、通気溝82cが圧入部82のみに設けられている点において、第1実施形態で用いられるリフィル栓30と相違する。すなわち、第5実施形態で用いられるリフィル栓80において、通気溝82cは、当接部81部分には設けられていない。
図16は、本発明の第5実施形態によるリフィル70の側面図であり、図17は、図16に示されたリフィル70の線C−Cにおける縦断面図である。第5実施形態によるリフィル70のリフィル本体75の後端部には、後端面75aから中心軸線に対して平行に前方に向かって延びる2つの矩形の切り欠き部75bが形成されている。切り欠き部75bは、中心軸線に対して180度で等配されている。リフィル栓80の通気溝82cとリフィル本体75の切り欠き部75bとが一致するようにリフィル栓80をリフィル本体75の後端部に嵌合させると、通気溝82cとリフィル本体75の後端部内壁とが協働して空気流通路85を形成する。その結果、リフィル栓80の前端面又はリフィル本体75の後端部の側面部に、空気流通路85の出入口となる開口部86が形成される。
なお、通気溝82cの形状、及び、本数、すなわち空気流通路85の数は任意である。当然のことながら通気溝82cの数及び配置に対応して、リフィル本体75の切り欠き部75bの数及び配置も決定される。
図18は、本発明の第6実施形態によるリフィルに用いられるリフィル栓90の斜視図であり、図19は、図18に示されたリフィル栓90の側面図である。リフィル栓90以外の構成は、第1実施形態と同様である。図18に示されたリフィル栓90は、図3に示された本発明の第1実施形態によるリフィル10に用いられるリフィル栓30と比較して、圧入部の周方向に形成された複数の嵌合突起の形状のみが異なる。すなわち、リフィル栓90の圧入部92は、周方向に形成された嵌合突起92aを複数有している。図3に示されたリフィル栓30の嵌合突起32aは、軸方向の長さ(幅)が等しく形成されているのに対し、図18及び図19に示されたリフィル栓90の嵌合突起92aは、軸方向の長さ(幅)が異なるように形成されている。
本実施形態において、圧入部92の前端面92b側に配置される嵌合突起92aの方が、それより後方に配置される嵌合突起92aよりも軸方向の長さ(幅)が長くなるように形成されているが、これに限定されない。軸方向の長さ(幅)が長い嵌合突起92aを配置する位置や、嵌合突起92aの数等は任意に選択することが可能である。嵌合突起32aの軸方向の長さ(幅)を長く形成することによって、リフィル本体15の後端部への圧入の際に、リフィル本体15の内壁との嵌合力を向上させることができるため、より確実な嵌合を実現することが可能となる。
以上、いくつかの実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明によれば、軸筒への収容時におけるリフィルの固定をすると共にリフィル製造時に生ずる軸方向の寸法ばらつきを吸収し、且つ、リフィルの内部と外部との間の空気流通路を十分に確保することが可能となるという共通の効果を奏する。
1 ボールペン
10 リフィル
11 軸筒
12 キャップ
30 リフィル栓
35 空気流通路
36 開口部

Claims (2)

  1. 軸筒と、
    先端部と、後端部と、前記先端部に設けられた筆記部と、前記後端部に装着されたリフィル栓とを具備し、前記軸筒内に収容された管状のリフィルであって、当該リフィルの内部及び外部間を連通する空気流通路を具備し、前記リフィル栓が、当該リフィルを前記軸筒内へ収容した際に該軸筒の後端部内壁に当接し、当該リフィルの外部から該空気流通路内へ続く開口部が、前記リフィル栓の側面部に設けられ、前記リフィル栓の側面部において中心軸線方向に通気溝が設けられ、前記リフィル栓の装着時に前記通気溝と前記後端部の内壁とで前記空気流通路を形成し、前記リフィル栓が、径方向に肉厚な複数の厚肉部と、該厚肉部の間を周方向に連結し且つ該厚肉部よりも径方向に肉薄な薄肉部とを備えた弾性変形部を有し、当該リフィルを前記軸筒内に挿入する際に、前記弾性変形部が前記軸筒内壁に押圧されるように構成されているリフィルと、
    を具備することを特徴とするボールペン
  2. 前記空気流通路が前記リフィルの中心軸線に対し放射状に複数等配されていることを特徴とする請求項に記載のボールペン
JP2012211181A 2012-09-25 2012-09-25 リフィルを備えたボールペン Active JP6045270B2 (ja)

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