JP6040799B2 - 昇圧コンバータ及び昇圧コンバータの制御方法 - Google Patents

昇圧コンバータ及び昇圧コンバータの制御方法 Download PDF

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本発明は、互いに直列接続された高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子と、リアクトルと、デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する基本操作部と、前記リアクトルに流れる電流がその指令値を超えたタイミングで前記低電位側スイッチング素子をオフ操作するオフ操作部と、を備える昇圧コンバータ並びに昇圧コンバータの制御方法に関する。
この種の昇圧コンバータとしては、下記特許文献1に記載されているように、互いに直列接続された高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子、これらスイッチング素子の接続点に一端が接続されたリアクトル、並びに平滑コンデンサを備える電流モード制御方式の昇圧コンバータが知られている。詳しくは、この昇圧コンバータは、低電位側スイッチング素子がオン操作される場合においてリアクトルの両端のうち上記接続点とは反対側から上記接続点へと向かう方向にリアクトル電流が流れる力行時のみならず、リアクトルの両端のうち上記接続点から上記接続点とは反対側へと向かう方向にリアクトル電流が流れる回生時においてもリアクトル電流を検出可能な回路を備えている。
こうした構成を採用することで、リアクトル電流制御の応答性の向上を図っている。これにより、負荷電流の急減によって昇圧コンバータの出力電圧が指令電圧を超えて上昇する場合であっても、上昇した出力電圧を指令電圧まで速やかに低下させる。
特開2006−320042号公報
ただし、上記特許文献1に記載された昇圧コンバータでは、回生時においてリアクトル電流制御の応答性の低下を抑制しきれない懸念がある。これは、以下に説明する理由のためである。
回生時においては、低電位側スイッチング素子がオフ操作される場合であっても、低電位側スイッチング素子の両端のうちリアクトルとの接続点とは反対側から上記接続点へと向かう規定方向に低電位側スイッチング素子のボディダイオードを介して電流が流れ続ける。このため、リアクトル電流が指令値を超えることで低電位側スイッチング素子がオフ操作されても、低電位側スイッチング素子がオフ操作されてから高電位側スイッチング素子がオン操作されるまでの期間であるデッドタイムにおいては、低電位側スイッチング素子のボディダイオードを介して電流が流れ続ける。これにより、リアクトル電流が指令値を超えることとなり、リアクトル電流制御の応答性が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、リアクトル電流制御の応答性を好適に向上させることのできる昇圧コンバータ、及び昇圧コンバータの制御方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、発明は、互いに直列接続された高電位側スイッチング素子(10H)及び低電位側スイッチング素子(10L)と、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子の接続点に一端が接続されたリアクトル(12)と、前記低電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう規定方向の電流の流通を許容してかつ、該規定方向とは逆方向の電流の流通を規制する流通規制要素(15L)と、デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する基本操作部(38,40)と、前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう方向に流れる電流の極性を正とした場合、前記基本操作部によって前記低電位側スイッチング素子がオン操作される状況下、前記リアクトルに流れる電流がその指令値を超えたタイミングで前記低電位側スイッチング素子をオフ操作するオフ操作部(34,44)と、を備える。こうした構成を前提として、発明は、前記低電位側スイッチング素子の次回のオンオフ操作1周期における前記リアクトルに流れる電流のピーク値の極性を予測する極性予測部(28b,28c)と、前記極性予測部によって前記ピーク値の極性が負であると予測された場合、前記次回のオンオフ操作1周期において前記オフ操作部による前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早める進角部(28d,28e,28f)と、を備えることを特徴とする。
低電位側スイッチング素子のオンオフ操作1周期においてリアクトルに流れる電流のピーク値の極性が負となる状況は、高電位側スイッチング素子及び低電位側スイッチング素子の双方がオフ操作される期間であるデッドタイムにおいて流通規制要素を介して電流が流れる状況である。こうした状況は、リアクトルに流れる電流が指令値を超える状況である。
ここで、上記発明では、極性予測部を備えることで、低電位側スイッチング素子の次回のオンオフ操作1周期において、リアクトルに流れる電流が指令値を超えるおそれがあるか否かを予測できる。そして、リアクトルに流れる電流が指令値を超えるおそれがあると予測された場合、進角部によって次回のオンオフ操作1周期における低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングをデッドタイムだけ早める。これにより、リアクトルに流れる電流が指令値を大きく超えることを回避することができ、ひいてはリアクトルに流れる電流制御の応答性を好適に向上させることができる。
第1の実施形態にかかる昇圧コンバータの回路図。 力行時の昇圧コンバータの動作を示すタイムチャート。 回生時の昇圧コンバータの動作を示すタイムチャート。 第1の実施形態にかかるオフタイミング進角部の詳細を示す図。 同実施形態にかかるリアクトル電流信号のピーク値の予測手法を示す図。 同実施形態にかかるオフセット電圧の算出手法を示す図。 同実施形態にかかるオフタイミング進角処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる回生時の昇圧コンバータの動作を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる昇圧コンバータの回路図。 同実施形態にかかるオフタイミング生成部の詳細を示す図。 同実施形態にかかるオフタイミング進角処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施形態にかかるリアクトル電流信号へのノイズの重畳態様の一例を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるオフタイミング進角処理の手順を示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる昇圧コンバータ具体化した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、昇圧コンバータCVは、互いに直列接続されたハイサイドスイッチ10H(「高電位側スイッチング素子」に相当)及びローサイドスイッチ10L(「低電位側スイッチング素子」に相当)からなるハーフブリッジ回路、リアクトル12、平滑コンデンサ14、並びに、ハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lをオンオフ操作する制御回路16を備えている。ここで、本実施形態では、ハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lとして、Nチャネル型MOSFETを用いている。なお、図中、ハイサイドスイッチ10Hのゲート信号を「VgH」にて示し、ローサイドスイッチ10Lのゲート信号を「VgL」にて示している。
ハイサイドスイッチ10Hのソースとローサイドスイッチ10Lのドレインとは接続され、ローサイドスイッチ10Lのソースは接地されている。ハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの接続点は、リアクトル12の一端に接続されている。ハイサイドスイッチ10Hの両端のうちローサイドスイッチ10Lとの接続点とは反対側は、平滑コンデンサ14の一端が接続され、平滑コンデンサ14の他端は接地されている。
ハイサイドスイッチ10Hには、ボディダイオード(以下、ハイサイドボディダイオード15H)が形成され、ローサイドスイッチ10Lにも、ボディダイオード(以下、ローサイドボディダイオード15L)が形成されている。ここで、ハイサイドボディダイオード15Hは、ハイサイドスイッチ10Hがオフ操作される場合において、ハイサイドスイッチ10Hの両端のうちローサイドスイッチ10Lとの接続点からこの接続点とは反対側へと向かう方向の電流の流通を許容してかつ、この方向とは逆方向の電流の流通を規制(より具体的には遮断)する。また、ローサイドボディダイオード15Lは、ローサイドスイッチ10Lがオフ操作される場合において、ローサイドスイッチ10Lの両端のうち接地部位からハイサイドスイッチ10Hとの接続点へと向かう規定方向の電流の流通を許容してかつ、規定方向とは逆方向の電流の流通を規制(より具体的には遮断)する「流通規制要素」に相当する。
昇圧コンバータCVは、リアクトル12に流れる電流(以下、リアクトル電流)を検出する電流検出回路18を備えている。電流検出回路18は、カレントトランス18aと、カレントトランス18aに一端が接続されてかつ他端が接地された抵抗体18bとを備えている。ここで、リアクトル電流を「IL」、カレントトランス18aの巻数比を「N」、抵抗体18bの抵抗値を「Rc」とすると、電流検出回路18は、リアクトル電流ILに応じた第1の電圧信号(以下、リアクトル電流信号Vc=Rc/N×IL)を出力する。なお、本実施形態において、電流検出回路18が「第1の電圧出力回路」を構成する。
昇圧コンバータCVは、また、出力電圧検出回路20、入力電圧検出回路22、及びリアクトル12の温度(以下、リアクトル温度)を検出する温度センサ24を備えている。詳しくは、出力電圧検出回路20は、一対の抵抗体20a,20bの直列接続体を備え、昇圧コンバータCVの出力電圧Vout(平滑コンデンサ14の端子間電圧)に応じた第2の電圧信号(以下、出力電圧信号Voutfb)を出力する。より具体的には、出力電圧検出回路20は、昇圧コンバータCVの出力電圧Voutを一対の抵抗体20a,20bで抵抗分圧した値である出力電圧信号Voutfbを出力する。また、入力電圧検出回路22は、一対の抵抗体22a,22bの直列接続体を備え、昇圧コンバータCVの入力電圧Vin(リアクトル12の両端のうちハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの接続点とは反対側の印加電圧)に応じた入力電圧信号Vinfbを出力する。より具体的には、入力電圧検出回路22は、昇圧コンバータCVの入力電圧Vinを一対の抵抗体22a,22bで抵抗分圧した値である入力電圧信号Vinfbを出力する。なお、本実施形態において、出力電圧検出回路20が「第2の電圧出力回路」を構成し、温度センサ24が「温度検出部」を構成する。
制御回路16は、誤差増幅器26(エラーアンプ)、オフタイミング進角部28、第1のADコンバータ30、第2のADコンバータ32、コンパレータ34、クロック信号CKを生成するクロック生成回路36、RSフリップフロップ38、及び相補駆動部40を備えている。詳しくは、誤差増幅器26は、その反転入力端子に出力電圧検出回路20から出力された出力電圧信号Voutfbが入力され、非反転入力端子に基準電圧Vrefが入力される。誤差増幅器26は、出力電圧信号Voutfb及び基準電圧Vrefの偏差を増幅した誤差電圧Veを出力する。なお、基準電圧は、昇圧コンバータCVの出力電圧の指令値(以下、指令電圧)に基づき設定される。また、本実施形態において、誤差増幅器26による誤差電圧Veの算出処理が「誤差増幅ステップ」を構成する。
オフタイミング進角部28は、誤差増幅器26から出力された誤差電圧Ve、リアクトル電流信号Vc、入力電圧信号Vinfb、及び温度センサ24によって検出されたリアクトル温度Tdを入力として、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングを早める(進角させる)機能を有する。なお、リアクトル電流信号Vcは、第1のADコンバータ30を介してオフタイミング進角部28に入力され、入力電圧信号Vinfbは、第2のADコンバータ32を介して、オフタイミング進角部28に入力される。また、オフタイミング進角部28については、後に詳述する。さらに、オフタイミング進角部28の出力信号Ve*(より具体的には、後述するスロープ補償が実施された上記出力信号Ve*)がリアクトル電流の「指令値」に相当する。
コンパレータ34は、その反転入力端子に電流検出回路18から出力されたリアクトル電流信号Vcが入力され、非反転入力端子にオフタイミング進角部28の出力信号Ve*が入力される。ここで、本実施形態において、コンパレータ34には、さらに、リアクトル電流の低調波発振を回避すべく、図示しないスロープ補償回路から補償ランプ波が入力される。なお、本実施形態において、コンパレータ34が、リアクトル電流信号Vcがオフタイミング進角部28の出力信号Ve*を超えた場合、ローサイドスイッチ10Lをオフ操作する旨の信号を出力する「比較器」を構成し、また、「オフ操作部」を構成する。さらに、コンパレータ34による比較処理が「オフ操作ステップ」を構成する。
RSフリップフロップ38は、そのリセット端子にコンパレータ34の出力信号Sr(「所定信号」に相当)が入力され、セット端子にクロック生成回路36から出力されるクロック信号CKが入力される。すなわち、RSフリップフロップ38は、コンパレータ34の出力信号Srによってリセットされ、クロック信号CKによってセットされる「ラッチ回路」である。RSフリップフロップ38は、コンパレータ34の出力信号Sr及びクロック信号CKを入力として、ハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lをオンオフ操作するための基準信号Sigを出力する。なお、本実施形態において、RSフリップフロップ38による基準信号Sigの生成処理が「基準信号生成ステップ」を構成する。
相補駆動部40は、ハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lを相補的にオンオフ操作すべく、RSフリップフロップ38から出力される基準信号Sigに基づき、図2に示すように、ハイサイドスイッチ10H,ローサイドスイッチ10Lのゲートに対してゲート信号VgH,VgLを生成して出力する。ここで、図2は、ローサイドスイッチ10Lがオン操作される場合においてリアクトル12の両端のうちハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの接続点とは反対側から上記接続点へと向かう方向にリアクトル電流が流れる力行時における昇圧コンバータCVの動作を示す。なお、図2(a)は、誤差電圧Ve及びリアクトル電流信号Vcの推移を示し、図2(b)は、クロック信号CKの推移を示し、図2(c)は、基準信号Sigの推移を示し、図2(d)は、コンパレータ34の出力信号Srの推移を示す。また、図2(e)は、ハイサイドスイッチ10Hに対するゲート信号VgHの推移を示し、図2(f)は、ローサイドスイッチ10Lに対するゲート信号VgLの推移を示す。さらに、図中、一点鎖線は、誤差電圧Veに基づき生成された補償ランプ波を示す。
図示されるように、相補駆動部40は、クロック信号CKの入力によって基準信号Sigの論理が「H」に反転されるタイミング(時刻t4)をデッドタイムだけ遅延させたタイミング(時刻t5)から、コンパレータ34の出力信号の論理が「H」に反転されて基準信号Sigの論理が「L」に反転されるタイミング(時刻t6)までをローサイドスイッチ10Lのオン操作期間とする。また、相補駆動部40は、基準信号Sigの論理が「L」に反転されるタイミング(時刻t2)をデッドタイムだけ遅延させたタイミング(時刻t3)から、クロック信号CKの入力によって基準信号Sigの論理が「H」に反転されるタイミング(時刻t4)までをハイサイドスイッチ10Hのオン操作期間とする。なお、本実施形態において、RSフリップフロップ38及び相補駆動部40が「基本操作部」を構成する。また、相補駆動部40によるハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの駆動処理が「相補駆動ステップ」を構成する。さらに、RSフリップフロップ38及び相補駆動部40によって実行される一連の処理が「基本操作ステップ」を構成する。
続いて、図2を用いて、力行時における昇圧コンバータCVの動作について説明する。図示される例では、時刻t1〜t2においてローサイドスイッチ10Lがオン操作されることで、リアクトル電流が流れてリアクトル12に磁気エネルギが蓄積される。そして、ローサイドスイッチ10Lがオフ操作されてデッドタイムとなる時刻t2〜時刻t3において、リアクトル電流がハイサイドボディダイオード15Hを介して平滑コンデンサ14へと流れる。そして、時刻t3〜t4においてハイサイドスイッチ10Hがオン操作されることで、リアクトル電流がハイサイドスイッチ10Hを介して平滑コンデンサ14へと流れる。
ハイサイドスイッチ10Hを同期整流に用いる以上説明した昇圧コンバータCVによれば、昇圧コンバータCVにおける電力変換効率を向上させることができる。
続いて、ローサイドスイッチ10Lがオン操作される場合において、リアクトル12の両端のうちハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの接続点から上記接続点とは反対側へと向かう逆方向にリアクトル電流が流れる回生時における昇圧コンバータCVの動作について説明する。ここで、逆方向にリアクトル電流が流れる状況は、例えば、昇圧コンバータCVの出力側に接続された図示しない電気負荷に流れる電流の急減によって昇圧コンバータCVの出力電圧が指令電圧を超えて上昇する場合に生じ得る。
図3に、回生時における昇圧コンバータCVの動作を示す。詳しくは、図3(a)〜図3(f)は、先の図2(a)〜図2(f)に対応している。
図示されるように、回生時においては、リアクトル電流信号Vcが補償ランプ波を超えることでローサイドスイッチ10Lがオフ操作されても、ローサイドスイッチ10Lがオフ操作されてからハイサイドスイッチ10Hがオン操作されるまでの期間であるデッドタイム(時刻t1〜t2,t3〜t4)において、ローサイドボディダイオード15Lを介して上記規定方向にリアクトル電流が流れ続ける。このため、リアクトル電流信号Vcが補償ランプ波を超えて上昇することとなり、リアクトル電流信号Vcと、理想的なリアクトル信号Vtgtとが大きくずれる。これにより、リアクトル電流制御の応答性が低下する。
こうした問題に対処すべく、本実施形態では、制御回路16に上記オフタイミング進角部28を備えた。以下、図4を用いて、オフタイミング進角部28について詳述する。
図4は、オフタイミング進角部28における各種処理を示すブロック図である。
インダクタンス算出部28aは、温度センサ24によって検出されたリアクトル温度Tdが高いほど、リアクトル12のインダクタンスLを高く算出する。具体的には、リアクトル温度Tdに基づき、リアクトル12のインダクタンス温特マップを参照してリアクトル12のインダクタンスLを補正する。ここで、上記温特マップとは、インダクタンスLがリアクトル温度Tdと関係付けられたマップのことである。また、本実施形態において、上記温特マップが記憶された制御回路16の備えるメモリ(例えば不揮発性メモリ)が「記憶部」を構成する。
ピーク値予測部28bは、ローサイドスイッチ10Lの次回のオンオフ操作1周期におけるリアクトル電流のピーク値Vcpeak(より具体的には、リアクトル電流信号Vcのピーク値)を予測する。ここで、本実施形態では、リアクトル電流信号Vc(より具体的には、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられたタイミングのリアクトル電流信号Vc)、入力電圧検出回路22から出力された入力電圧信号Vinfb、誤差電圧Ve、及びインダクタンス算出部28aにおいて算出されたインダクタンスLに基づき、ピーク値Vcpeakを予測する。また、本実施形態では、リアクトル12の両端のうちハイサイドスイッチ10H及びローサイドスイッチ10Lの接続点とは反対側から上記接続点へと向かう方向に流れるリアクトル電流の極性を正とする。以下、図5を用いて、これらパラメータに基づくピーク値Vcpeakの予測手法について説明する。
図5は、リアクトル電流信号Vc及び補償ランプ波の推移を示す図である。図5を参照すると、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから、所定時間T1が経過するタイミングにおいて補償ランプ波とリアクトル電流信号Vcとが同一の値になるとの条件から、下式(eq1)が導かれる。
Figure 0006040799
上式(eq1)において、「m2」は補償ランプ波のスロープ係数(<0)を示し、「Vα」は、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられるタイミングのリアクトル電流信号Vcを示す。以下、「Vα」を電流信号初期値と称すこととする。一方、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから所定時間T1が経過するタイミングにおいて、リアクトル電流信号Vcが電流信号初期値Vαからピーク値Vcpeakまで上昇するとの条件から、下式(eq2)が導かれる。
Figure 0006040799
上式(eq1),(eq2)から下式(eq3)が導かれる。
Figure 0006040799
こうして導かれた上式(eq3)に基づき、ピーク値Vcpeakを予測できる。なお、上式(eq3)で用いる昇圧コンバータCVの入力電圧Vinは、抵抗体22a,22bの抵抗値に基づき入力電圧信号Vinfbを換算することで算出すればよい。
先の図4の説明に戻り、コンパレータ28cは、ピーク値予測部28bにおいて予測されたピーク値Vcpeakを入力として、ローサイドスイッチ10Lの次回のオンオフ操作1周期におけるピーク値Vcpeakの極性が負であるか否かを予測する。なお、本実施形態において、ピーク値予測部28b及びコンパレータ28cが、「極性予測部」を構成する。
オフセット電圧算出部28dは、入力電圧信号Vinfb及びインダクタンスLを入力として、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングをデッドタイムDTだけ早めるためのオフセット電圧Voffsetを算出する。以下、図6を用いて、これらパラメータに基づくオフセット電圧Voffsetの算出手法について説明する。
図6は、ゲート信号VgH,VgL、リアクトル電流信号Vc及び補償ランプ波の推移を示す図である。図6を参照すると、オフセット電圧Voffsetは、デッドタイムDTにおけるリアクトル電流信号Vcの増加分V1と、補償ランプ波の低下分V2の絶対値との加算値である。すなわち、オフセット電圧Voffsetは、デッドタイムDTにおけるリアクトル電流の増加分に応じた電圧信号である。このことから、下式(eq4)が導かれる。
Figure 0006040799
ここで、リアクトル電流信号Vcの増加分V1と、補償ランプ波の低下分V2とは、下式(eq5),(eq6)で表される。
Figure 0006040799
Figure 0006040799
上式(eq4)〜(eq6)より、下式(eq7)が導かれる。
Figure 0006040799
こうして導かれた上式(eq7)に基づき、オフセット電圧Voffsetを算出することができる。なお、上式(eq7)で用いる入力電圧Vinは、先ほどと同様に、抵抗体22a,22bの抵抗値に基づき入力電圧信号Vinfbを換算することで算出すればよい。
先の図4の説明に戻り、偏差算出部28eは、誤差電圧Veからオフセット電圧Voffsetを減算した値を算出する。
選択部28fは、コンパレータ28cの出力信号に基づき、コンパレータ34の非反転入力端子に対して出力する誤差電圧を切り替える。詳しくは、コンパレータ28cの出力信号の論理が「H」である(ピーク値Vcpeakの極性が正である)場合、コンパレータ34の非反転入力端子に対して誤差電圧Veを出力する。一方、コンパレータ28cの出力信号の論理が「L」である(ピーク値Vcpeakの極性が負である)場合、コンパレータ34の非反転入力端子に対して誤差電圧Veからオフセット電圧Voffsetを減算した値を出力する。これにより、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングをデッドタイムDTだけ早めることができる。なお、本実施形態において、偏差算出部28e及び選択部28fが「進角部」を構成する。
図7に、本実施形態にかかるローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングの進角処理の手順を示す。この処理は、制御回路16によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、ローサイドスイッチ10Lがオフ操作からオン操作に切り替えられるタイミングであるか否かを判断する。
ステップS10において肯定判断された場合には、ステップS12に進み、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられるタイミングのリアクトル電流信号Vcである電流信号初期値Vαを取得する。
続くステップS14では、温度センサ24によって検出されたリアクトル温度Tdに基づき、上述したリアクトル12のインダクタンス温特マップを参照してリアクトル12のインダクタンスLを補正する。なお、本実施形態において、本ステップが「温度検出ステップ」を構成する。
続くステップS16では、入力電圧Vin、インダクタンスL、スロープ係数m2及びデッドタイムDTに基づき、オフセット電圧Voffsetを算出する。なお、本実施形態において、本ステップが「オフセット電圧算出ステップ」を構成する。
続くステップS18では、電流信号初期値Vα、入力電圧Vin、誤差電圧Ve、インダクタンスL及びスロープ係数m2に基づき、ローサイドスイッチ10Lの次回のオンオフ操作1周期におけるピーク値Vcpeakを予測する。なお、本実施形態では、上記ステップS16、S18の処理で用いる入力電圧Vinを、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられるタイミングで取得することとする。また、本実施形態において、ステップS18の処理が「ピーク値予測ステップ」を構成する。
続くステップS20では、ピーク値Vcpeakの極性が負であるか否かを判断する。そして、ステップS20において否定判断された場合には、ステップS22に進み、コンパレータ34に対して出力する誤差電圧Ve*として、誤差増幅器26から出力された誤差電圧Veをそのまま用いる。一方、上記ステップS20において肯定判断された場合には、ステップS24に進み、コンパレータ34に対して出力する誤差電圧Ve*として、誤差電圧Veからオフセット電圧Voffsetを減算した値を用いる。
ちなみに、本実施形態において、ステップS20の処理が「極性予測ステップ」を構成し、ステップS24の処理が「進角ステップ」を構成する。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS22、S24の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図8を用いて、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミング進角処理の効果について説明する。ここで、図8(a)〜図8(f)は、先の図3(a)〜図3(f)に対応している。
オフ操作タイミングの進角処理によれば、図中2点鎖線にて示すように、補償ランプ波をオフセット電圧Voffsetだけ低下させることができる。このため、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングをデッドタイムDT(時刻t1〜t2,t3〜t4)だけ早めることができ、ひいてはリアクトル電流信号Vcが理想的なリアクトル信号Vtgtからずれることを回避できる。したがって、リアクトル電流制御の応答性を好適に向上させることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ローサイドスイッチ10Lの次回のオンオフ操作1周期におけるリアクトル電流信号Vcのピーク値Vcpeakの極性が負であると予測された場合、誤差増幅器26から出力された誤差電圧Veからオフセット電圧算出部28dによって算出されたオフセット電圧Voffsetを減算した。これにより、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングをデッドタイムDTだけ早めることができ、リアクトル電流信号Vcが補償ランプ波を大きく超えることを回避することができる。したがって、リアクトル電流制御の応答性を好適に向上させることができ、負荷電流の急減によって上昇した昇圧コンバータCVの出力電圧を指令電圧まで速やかに低下させることができる。
(2)リアクトル温度Tdに基づき算出されたリアクトル12のインダクタンスLを、オフセット電圧Voffsetの算出に用いた。このため、オフセット電圧Voffsetの算出精度を向上させることができ、ひいてはローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングの設定精度を向上させることができる。
(3)リアクトル温度Tdに基づき算出されたリアクトル12のインダクタンスLを、ピーク値Vcpeakの予測に用いた。このため、ピーク値Vcpeakの予測精度を向上させることができ、ひいてはローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングが誤って早められる事態の発生を回避することなどができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、制御回路16においてローサイドスイッチ10Lをオフ操作する回路構成を変更する。
図9に、本実施形態にかかる昇圧コンバータCVの回路図を示す。なお、図9において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態にかかる制御回路16は、コンパレータ34に代えて、オフタイミング生成部44を備えている。本実施形態において、オフタイミング生成部44には、オフタイミング進角部28において算出された誤差電圧Ve*及びインダクタンスLと、入力電圧信号Vinfbとが入力される。
また、本実施形態にかかる昇圧コンバータCVは、電流検出回路42を備えている。電流検出回路42は、ローサイドスイッチ10Lがオン操作される場合におけるローサイドスイッチ10Lの端子間電圧を、リアクトル電流ILに応じた第1の電圧信号(以下、素子電流信号Vdとして検出する。電流検出回路42から出力された素子電流信号Vdは、オフタイミング生成部44に入力される。なお、本実施形態において、電流検出回路42が「第1の電圧出力回路」を構成する。
図10に、オフタイミング生成部44のブロック図を示す。
操作時間算出部44aは、ピーク値Vcpeak、インダクタンスL、入力電圧信号Vinfbから算出される昇圧コンバータCVの入力電圧Vin、及び素子電流信号Vdから算出される電流信号初期値Vαを入力として、ローサイドスイッチ10Lのオン操作時間Tpeak(具体的には、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから、素子電流信号Vdが補償ランプ波に到達するまでに想定される時間)を算出する。ここで、本実施形態では、スロープ補償が実施されていることから、オン操作時間Tpeakを下式(eq8)を用いて算出する。ここで、下式(eq8)は、上式(eq2)を「T1」について解いたものである。
Figure 0006040799
上式(eq8)のピーク値Vcpeakは、上式(eq3)において「Ve」を「Ve*」に置き換えることで予測すればよい。つまり、ピーク値Vcpeakは、誤差電圧Ve*、入力電圧Vin、電流信号初期値Vα、インダクタンスL及びスロープ係数m2に基づき予測すればよい。
カウントダウンタイマ44bは、ローサイドスイッチ10Lがオン操作されてから操作時間算出部44aによって算出されたオン操作時間Tpeakが経過したタイミングにおいて論理「H」のパルス信号を出力する。そして、コンパレータ44cは、論理「H」のパルス信号の入力により、ローサイドスイッチ10Lをオフ操作する旨を指示する論理「H」のパルス信号Sr(「所定信号」に相当)を出力する。なお、本実施形態において、カウントダウンタイマ44b及びコンパレータ44cが「判断部」を構成する。
図11に、本実施形態にかかるローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングの進角処理の手順を示す。この処理は、制御回路16によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図11において、先の図7に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS16の処理の完了後、ステップS18aにおいて、電流信号初期値Vα、入力電圧Vin、誤差電圧Ve*、インダクタンスL及びスロープ係数m2に基づき、ピーク値Vcpeakを予測する。その後、ステップS20を経由してステップS22、S24の処理が完了した場合、ステップS26に進み、ピーク値Vcpeak、電流信号初期値Vα、入力電圧Vin及びインダクタンスLに基づき、オン操作時間Tpeakを算出する。
続くステップS28では、ローサイドスイッチ10Lがオン操作が開始されたタイミングを基準としてカウントダウンを開始する。そして、ステップS30では、カウントダウンが開始されてからオン操作時間Tpeakが経過するまで待機する。そして、ステップS32では、パルス信号Srを出力する。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS32の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1の実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、リアクトル電流ILを素子電流信号Vdとして検出する電流検出回路42を備える昇圧コンバータCVにおいて、ローサイドスイッチ10Lがオン操作される期間であってかつローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから規定時間TBL(時刻t1〜t2)経過前の素子電流信号Vdの使用を禁止する。これは、図12に示すように、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられた直後において、素子電流信号Vdにノイズが重畳するおそれがあることに鑑みたものである。なお、図12(a)〜図12(c)は、先の図8(e),(f),(a)に対応している。
図13に、本実施形態にかかるローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングの進角処理の手順を示す。この処理は、制御回路16によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図13において、先の図11に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10において肯定判断された場合、ステップS34において、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから規定時間TBL経過したか否かを判断する。この処理は、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから規定時間TBL経過前の素子電流信号Vdが、オフ操作タイミング進角処理で使用されることを禁止するための処理である。この処理により、本実施形態にかかる電流信号初期値Vαは、ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから規定時間TBL経過したタイミングの素子電流信号Vdとなる。ちなみに、ステップS34において規定時間TBL経過したと判断された場合、ステップS12に進む。また、本実施形態において、ステップS34の処理が「禁止手段」を構成する。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS32の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第2の実施形態で得られる効果に加えて、以下の効果が得られる。
(4)ローサイドスイッチ10Lがオン操作に切り替えられてから規定時間TBL経過前の素子電流信号Vdの使用を禁止した。このため、オフセット電圧Voffsetの算出等にノイズが重畳していない素子電流信号Vdを用いることができる。これにより、オフセット電圧Voffsetの算出精度や、ピーク値Vcpeakの予測精度をいっそう高めることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記各実施形態において、スロープ補償が行われない構成を採用してもよい。この場合、上記第1の実施形態のピーク値予測部28b及びオフセット電圧算出部28dにおいて、スロープ係数m2を「0」とすればよい。また、この場合、上記第2の実施形態において、オン操作時間Tpeakは、上式(eq8)の「Vcpeak」を「Ve*」に置き換えて算出すればよい。
・上記第1の実施形態において、上記第2の実施形態で説明した電流検出回路42を用いてもよい。この場合、ノイズが重畳した素子電流信号Vdの利用を回避すべく、上記第3の実施形態で説明した手法を採用すればよい。
・「進角部」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、誤差電圧Veからオフセット電圧Voffsetを減算することに代えて、電流検出回路18から出力されたリアクトル電流信号Vcにオフセット電圧Voffsetを加算することで、ローサイドスイッチ10Lのオフ操作タイミングをデッドタイムDTだけ早めてもよい。
・「ピーク値予測部」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、ピーク値Vcpeakの予測に用いるリアクトル12のインダクタンスLを固定値としてもよい。この場合であっても、ピーク値Vcpeakを予測することはできる。なお、「オフセット電圧算出部」によるオフセット電圧Voffsetの算出や、上記第2の実施形態の「操作時間算出部」によるオン操作時間Tpeakの算出においても、インダクタンスLの固定値を用いてもよい。
・「高電位側スイッチング素子」及び「低電位側スイッチング素子」としては、電界効果トランジスタに限らず、例えばIGBTであってもよい。この場合、「流通規制要素」は、例えば、IGBTに逆並列に接続されたフリーホイールダイオードとすればよい。
10H…ハイサイドスイッチ、10L…ローサイドスイッチ、12…リアクトル、15L…ローサイドボディダイオード、34…コンパレータ、28b…ピーク値予測部、28c…コンパレータ、28e…偏差算出部、28f…選択部、38…RSフリップフロップ、40…相補駆動部。

Claims (10)

  1. 互いに直列接続された高電位側スイッチング素子(10H)及び低電位側スイッチング素子(10L)と、
    前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子の接続点に一端が接続されたリアクトル(12)と、
    前記低電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう規定方向の電流の流通を許容してかつ、該規定方向とは逆方向の電流の流通を規制する流通規制要素(15L)と、
    前記高電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側に一端が接続された平滑コンデンサ(14)と、を備える昇圧コンバータ(CV)において、
    前記低電位側スイッチング素子がオン操作される場合における該低電位側スイッチング素子の端子間電圧を、前記リアクトルに流れる電流に応じた第1の電圧信号として出力する第1の電圧出力回路(42)と、
    前記平滑コンデンサの端子間電圧に応じた第2の電圧信号を出力する第2の電圧出力回路(20)と、
    前記第2の電圧出力回路から出力された前記第2の電圧信号及び基準電圧の偏差を増幅した誤差電圧を出力する誤差増幅器(26)と、
    所定信号及びクロック信号を入力として、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子をオンオフ操作するための基準信号を出力するラッチ回路(38)と、
    前記ラッチ回路から出力された前記基準信号を入力として、デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する相補駆動部(40)と、
    前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう方向に流れる電流の極性を正とした場合、前記相補駆動部によって前記低電位側スイッチング素子がオン操作される状況下、前記リアクトルに流れる電流がその指令値を超えたタイミングで前記低電位側スイッチング素子をオフ操作するオフ操作部(34)と、
    前記低電位側スイッチング素子の次回のオンオフ操作1周期における前記リアクトルに流れる電流のピーク値の極性を予測する極性予測部(28b,28c)と、
    前記極性予測部によって前記ピーク値の極性が負であると予測された場合、前記次回のオンオフ操作1周期において前記オフ操作部による前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早める進角部(28e,28f)と、
    を備え
    前記オフ操作部は、前記誤差増幅器から出力された前記誤差電圧、及び前記第1の電圧出力回路から出力された前記第1の電圧信号の大小比較結果を前記所定信号として前記ラッチ回路に出力する比較器(34)を有し、
    前記比較器は、前記第1の電圧信号が前記指令値としての前記誤差電圧を超えた場合、前記低電位側スイッチング素子をオフ操作する旨を前記所定信号として出力し、
    前記極性予測部は、前記第1の電圧信号、前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側の印加電圧、前記リアクトルのインダクタンス及び前記誤差電圧に基づき、前記ピーク値を予測するピーク値予測部(28b)を有し、前記ピーク値予測部によって予測された前記ピーク値の極性を予測することを特徴とする昇圧コンバータ
  2. 互いに直列接続された高電位側スイッチング素子(10H)及び低電位側スイッチング素子(10L)と、
    前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子の接続点に一端が接続されたリアクトル(12)と、
    前記低電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう規定方向の電流の流通を許容してかつ、該規定方向とは逆方向の電流の流通を規制する流通規制要素(15L)と、
    記高電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側に一端が接続された平滑コンデンサ(14)と、を備える昇圧コンバータ(CV)において、
    前記低電位側スイッチング素子がオン操作される場合における該低電位側スイッチング素子の端子間電圧を、前記リアクトルに流れる電流に応じた第1の電圧信号として出力する第1の電圧出力回路(18)と、
    前記平滑コンデンサの端子間電圧に応じた第2の電圧信号を出力する第2の電圧出力回路(20)と、
    前記第2の電圧出力回路から出力された前記第2の電圧信号及び基準電圧の偏差を増幅した誤差電圧を出力する誤差増幅器(26)と、
    定信号及びクロック信号を入力として、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子をオンオフ操作するための基準信号を出力するラッチ回路(38)と、
    前記ラッチ回路から出力された前記基準信号を入力として、デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する相補駆動部(40)と、
    前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう方向に流れる電流の極性を正とした場合、前記相補駆動部によって前記低電位側スイッチング素子がオン操作される状況下、前記リアクトルに流れる電流がその指令値を超えたタイミングで前記低電位側スイッチング素子をオフ操作するオフ操作部(44)と、
    前記低電位側スイッチング素子の次回のオンオフ操作1周期における前記リアクトルに流れる電流のピーク値の極性を予測する極性予測部(28b,28c)と、
    前記極性予測部によって前記ピーク値の極性が負であると予測された場合、前記次回のオンオフ操作1周期において前記オフ操作部による前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早める進角部(28e,28f)と、
    を備え、
    前記オフ操作部は、
    前記誤差増幅器から出力された前記誤差電圧及び前記第1の電圧出力回路から出力された前記第1の電圧信号に基づき、前記低電位側スイッチング素子のオン操作時間を算出する操作時間算出部(44a)と、
    前記相補駆動部によって前記低電位側スイッチング素子がオン操作されてから、前記操作時間算出部によって算出された前記オン操作時間が経過したか否かを判断する判断部(44c)と、
    有し
    前記判断部は、前記オン操作時間が経過したと判断した場合、前記低電位側スイッチング素子をオフ操作する旨を前記所定信号として出力し、
    前記極性予測部は、前記第1の電圧信号、前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側の印加電圧、前記リアクトルのインダクタンス及び前記誤差電圧に基づき、前記ピーク値を予測するピーク値予測部(28b)を有し、前記ピーク値予測部によって予測された前記ピーク値の極性を予測することを特徴とする昇圧コンバータ。
  3. 前記進角部は、
    前記デッドタイムにおける前記リアクトルに流れる電流の増加分に応じた電圧信号であるオフセット電圧を算出するオフセット電圧算出部(28d)を有し
    前記誤差増幅器から出力された前記誤差電圧から前記オフセット電圧算出部によって算出された前記オフセット電圧を減算することで、前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早めることを特徴とする請求項1又は2記載の昇圧コンバータ
  4. 前記オフセット電圧算出部は、前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側の印加電圧及び前記第1の電圧信号に基づき、前記オフセット電圧を算出することを特徴とする請求項記載の昇圧コンバータ
  5. 前記リアクトルの温度を検出する温度検出部(24)と、
    前記リアクトルの温度と関係付けられて前記インダクタンスが記憶された記憶部(28a)と、
    を更に備え、
    前記オフセット電圧算出部は、前記温度検出部によって検出された温度に対応した前記記憶部に記憶された前記インダクタンスを前記オフセット電圧の算出に用いることを特徴とする請求項記載の昇圧コンバータ
  6. 前記リアクトルの温度を検出する温度検出部(24)と、
    前記リアクトルの温度と関係付けられて前記インダクタンスが記憶された記憶部(28a)と、
    を更に備え、
    前記ピーク値予測部は、前記温度検出部によって検出された温度に応じた前記記憶部に記憶された前記インダクタンスを前記ピーク値の予測に用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の昇圧コンバータ
  7. 前記低電位側スイッチング素子がオン操作される期間であってかつ該低電位側スイッチング素子がオン操作に切り替えられてから規定時間経過前の前記第1の電圧信号の使用を禁止する禁止手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の昇圧コンバータ
  8. 前記低電位側スイッチング素子は、電界効果トランジスタであり、
    前記流通規制要素は、前記低電位側スイッチング素子のボディダイオードであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の昇圧コンバータ
  9. 互いに直列接続された高電位側スイッチング素子(10H)及び低電位側スイッチング素子(10L)と、
    前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子の接続点に一端が接続されたリアクトル(12)と、
    前記低電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう規定方向の電流の流通を許容してかつ、該規定方向とは逆方向の電流の流通を規制する流通規制要素(15L)と、
    前記高電位側スイッチング素子の両端のうち前記接続点とは反対側に一端が接続された平滑コンデンサ(14)と、を備える昇圧コンバータ(CV)に適用され、
    デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する基本操作ステップと、
    前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側から該接続点へと向かう方向に流れる電流の極性を正とした場合、前記基本操作ステップによって前記低電位側スイッチング素子がオン操作される状況下、前記リアクトルに流れる電流がその指令値を超えたタイミングで前記低電位側スイッチング素子をオフ操作するオフ操作ステップと、
    前記低電位側スイッチング素子の次回のオンオフ操作1周期における前記リアクトルに流れる電流のピーク値の極性を予測する極性予測ステップと、
    前記極性予測ステップによって前記ピーク値の極性が負であると予測された場合、前記次回のオンオフ操作1周期において前記オフ操作ステップによる前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早める進角ステップと、
    前記平滑コンデンサの端子間電圧に応じた第2の電圧信号、及び基準電圧の偏差を増幅した誤差電圧を算出する誤差増幅ステップと、
    前記デッドタイムにおける前記リアクトルに流れる電流の増加分に応じた電圧信号であるオフセット電圧を算出するオフセット電圧算出ステップと、
    を備え
    前記低電位側スイッチング素子がオン操作される場合における該低電位側スイッチング素子の端子間電圧が、前記リアクトルに流れる電流に応じた第1の電圧信号とされており、
    前記オフ操作ステップは、前記第1の電圧信号が、前記誤差増幅ステップによって算出された前記誤差電圧を超えたと判断された場合、前記低電位側スイッチング素子をオフ操作する旨の信号を生成し、
    前記基本操作ステップは、
    前記オフ操作ステップによって生成された前記オフ操作する旨の信号及びクロック信号を入力として、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子をオンオフ操作するための基準信号を生成する基準信号生成ステップと、
    前記基準信号生成ステップによって生成された前記基準信号を入力として、前記デッドタイムを付与しつつ、前記高電位側スイッチング素子及び前記低電位側スイッチング素子を相補的にオンオフ操作する相補駆動ステップと、
    を有し、
    前記進角ステップは、前記誤差増幅ステップによって算出された前記誤差電圧から前記オフセット電圧算出ステップによって算出された前記オフセット電圧を減算することで、前記低電位側スイッチング素子のオフ操作タイミングを前記デッドタイムだけ早め、
    前記極性予測ステップは、前記第1の電圧信号、前記リアクトルの両端のうち前記接続点とは反対側の印加電圧、前記リアクトルのインダクタンス、及び前記誤差電圧に基づき前記ピーク値を予測するピーク値予測ステップを有し、該ピーク値予測ステップによって予測された前記ピーク値の極性を予測することを特徴とする昇圧コンバータの制御方法。
  10. 前記リアクトルの温度を検出する温度検出ステップを更に備え、
    前記ピーク値予測ステップは、前記温度検出ステップによって検出された温度に基づき、前記ピーク値の予測に用いる前記リアクトルのインダクタンスを可変設定することを特徴とする請求項記載の昇圧コンバータの制御方法。
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