JP6038287B2 - スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents

スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6038287B2
JP6038287B2 JP2015508311A JP2015508311A JP6038287B2 JP 6038287 B2 JP6038287 B2 JP 6038287B2 JP 2015508311 A JP2015508311 A JP 2015508311A JP 2015508311 A JP2015508311 A JP 2015508311A JP 6038287 B2 JP6038287 B2 JP 6038287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
scroll
scroll compressor
compression chamber
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015508311A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014156743A1 (ja
Inventor
角田 昌之
昌之 角田
昌晃 須川
昌晃 須川
石園 文彦
文彦 石園
政則 伊藤
政則 伊藤
修平 小山
修平 小山
浩平 達脇
浩平 達脇
哲仁 ▲高▼井
哲仁 ▲高▼井
増本 浩二
浩二 増本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6038287B2 publication Critical patent/JP6038287B2/ja
Publication of JPWO2014156743A1 publication Critical patent/JPWO2014156743A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0215Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/02Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
    • F04C18/0207Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
    • F04C18/0246Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
    • F04C18/0253Details concerning the base
    • F04C18/0261Details of the ports, e.g. location, number, geometry
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C23/00Combinations of two or more pumps, each being of rotary-piston or oscillating-piston type, specially adapted for elastic fluids; Pumping installations specially adapted for elastic fluids; Multi-stage pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C23/008Hermetic pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/04Heating; Cooling; Heat insulation
    • F04C29/042Heating; Cooling; Heat insulation by injecting a fluid

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置に関するものである。
冷媒として地球温暖化係数GWPの低いR32を冷凍サイクル装置の冷媒回路に封入した場合には、従来のR22、R410Aなどを用いた場合と比較すると、圧縮機の吐出ガス温度が、たとえば20deg前後高くなる。これにより、密閉型圧縮機に用いられている電動機の絶縁材及び冷凍機油などの劣化を招くという問題が生じる場合がある。ここで、R32以外の地球温暖化係数GWPが低い冷媒としては、HFO−1123とR32との混合冷媒、又はHFO−1123とHFO−1234yfとの混合冷媒などがある。しかし、HFO−1123は、環境負荷が小さいなどの性質を有するが、高温及び高圧下で急速分解反応を起こす可能性がある(不均化反応)。このため、上述した混合冷媒を用いる場合には、圧縮機の吐出ガス温度を抑制する必要がある。
また、R32冷媒は可燃性があるため、漏洩して引火することを防止するため冷凍サイクルを構成する回路への冷媒充填量を抑える必要があり、圧縮機の運転中の密閉容器内の圧力が低圧となる低圧シェル方式の圧縮機を用いる方が望ましい。
ここで、圧縮機、凝縮器、主減圧手段及び蒸発器を有し、これらが冷媒配管で接続されて構成した冷凍サイクルを有する冷凍装置であって、凝縮器と主減圧手段との間に設けられた過冷却熱交換器と、過冷却熱交換器の上流側に設けられた過冷却用の減圧手段と、過冷却熱交換器で冷却された冷媒を蒸発器をバイパスして圧縮機に供給するバイパス配管とを有するものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、R32冷媒を含む冷媒を用いながら圧縮機から吐出されるガス冷媒温度を抑制するため、凝縮器で凝縮した後に主減圧手段で減圧されて蒸発器を通過したガス冷媒と、過冷却熱交換器で冷却した冷媒とをバイパス配管を介して合流させてから圧縮機の吸入側に供給するように構成したものである。
特開2001−227823号公報(たとえば、図1参照)
特許文献1に記載の技術が、R32冷媒の可燃性の観点から低圧シェル方式の圧縮機を用いているとしたとき、バイパス配管から供給されるバイパス冷媒は蒸発器から流出した冷媒と合流することにより、二相状態まで冷媒の比エンタルピを低下させている。そして、比エンタルピの低下した冷媒は、圧縮機の密閉容器内に吸入された後に、冷媒を圧縮する圧縮機構部に取り込まれ、冷媒の圧縮が行なわれる。
すなわち、特許文献1に記載の技術では、圧縮機から吐出されるガス冷媒の温度を抑制することができるが、バイパス配管を流れてきて合流したバイパス冷媒が圧縮機構部に流れ込むため、圧縮機構部に冷媒が供給される前の段階で冷媒が希釈化されてしまうという課題があった。なお、圧縮機構部に冷媒が供給される前の段階で冷媒が希釈されてしまうと、冷媒中の冷凍機油も希釈化してしまう。これにより、たとえば、揺動スクロールとこれを摺動自在に支持するフレームとの摺動部などの摩擦を低減しにくくなり、圧縮機の破損などにつながる可能性がある。
そこで、冷媒が圧縮機構部に供給される前の段階で希釈化されないように、圧縮機構部に冷媒が取り込まれた後にバイパス冷媒を合流(インジェクション)する方法が考えられる。すなわち、バイパス冷媒を供給するバイパス配管(インジェクション配管)を圧縮機構部に接続し、上述の摺動部を過ぎた後の冷媒にバイパス冷媒を合流させるということである。
しかし、この方法であっても、密閉容器外から圧縮室に至る間に、密閉容器内に設けられている電動機及び上述の摺動部などの発熱要素から、インジェクション配管に熱が伝達されてしまい、バイパス冷媒の冷却効果が低減し、圧縮機から吐出されるガス冷媒の温度を下げにくくなってしまうという課題がある。
また、冷媒としてHFO−1123とR32との混合冷媒、又はHFO−1123とHFO−1234yfとの混合冷媒などを採用した場合には、圧縮機から吐出されるガス冷媒の温度が下げにくいと、その分、不均化反応が起こってしまう可能性が高くなってしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、圧縮機から吐出される冷媒温度が下がりにくくなることを抑制するスクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、密閉容器と、密閉容器に収容され、第1渦巻体が形成されている揺動スクロールと、密閉容器の内周面に固定され、第1渦巻体とともに冷媒を圧縮する第2渦巻体が形成され、揺動スクロールとの間に圧縮室を形成する固定スクロールと、密閉容器の内外に渡って設けられ、圧縮室に冷媒を供給するのに利用されるインジェクション配管と、固定スクロールの上端面に当接して設けられ、インジェクション配管が接続された吐出管接続部と、密閉容器に収容され、一方の端部が揺動スクロールのうちの固定スクロールが設けられている側とは反対側に接続され、揺動スクロールを揺動運動させる回転軸と、密閉容器に収容され、回転軸の他方が接続され、回転軸を回転させる動力機構と、密閉容器の内外に渡って設けられ、一方が圧縮室側に連通し、他方がインジェクション配管側に連通する中間冷却管と、を有し、インジェクション配管は、密閉容器内の部分が、揺動スクロール及び固定スクロールを境にして、動力機構が設けられている側とは反対側に位置するように設けられ固定スクロールは、一方がインジェクション配管と連通し、他方が圧縮室と連通するインジェクションポートと、固定スクロールの中央部に形成され、圧縮室で圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートと、圧縮室に開口する第1開口部が、固定スクロールの径方向における吐出ポートとインジェクションポートとの間に形成され、中間冷却管と連通するサブ吐出ポートとを有する
本発明に係るスクロール圧縮機によれば、上記構成を有しているので、圧縮機から吐出される冷媒温度が下がりにくくなることを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の概略縦断面図である。 図1に示す固定渦巻体及び揺動渦巻体と、吐出ポート及びインジェクションポートの説明図である。 図1に示すスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置の構成例図及びこの冷凍サイクル装置のモリエル線図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の概略縦断面図である。 図1に示す固定渦巻体及び揺動渦巻体と、吐出ポート、インジェクションポート及びサブ吐出ポートの説明図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の中間冷却運転時の動作を説明する模式図である。 図4に示すスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置の構成例図及びこの冷凍サイクル装置のモリエル線図である。 図7(c)のモリエル線図を圧縮過程の説明のために簡略化したものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るスクロール圧縮機1の概略縦断面図である。図2は、図1に示す固定渦巻体11b及び揺動渦巻体12bと、吐出ポート11c及びインジェクションポート11eの説明図である。図1及び図2を参照してスクロール圧縮機1の構成について説明する。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒温度が下がりにくくなることを抑制する改良が加えられたものである。
[スクロール圧縮機1の構成]
スクロール圧縮機1は、外郭を構成する密閉容器21と、密閉容器21に冷媒を導く吸入管23及び圧縮された冷媒を吐出する吐出管24と、密閉容器21内に冷却した冷媒を供給するのに利用されるインジェクション配管27と、密閉容器21内の空間を区画するサブフレーム110と、冷凍機油が貯留される底部油溜22と、冷媒を圧縮するための固定渦巻体11bが形成された固定スクロール11と、固定スクロール11の上端面に設けられ、吐出管24が接続される吐出管接続部50とを有している。
また、スクロール圧縮機1は、冷媒を圧縮するのに利用される揺動渦巻体12bが形成された揺動スクロール12と、揺動スクロール12を収容するフレーム14と、揺動スクロール12を回転させる軸15と、冷凍機油を引き上げるオイルポンプ91と、軸15を回転させる電動機139と、揺動スクロール12を揺動運動させるオルダムリング13とを有している。
さらに、スクロール圧縮機1は、固定スクロール11の固定渦巻体11b及び揺動スクロール12の揺動渦巻体12bによって形成される圧縮室Aと、フレーム14の内側面、固定スクロール11及び揺動スクロール12によって形成され、圧縮室Aに連通する吸入室Bとを有している。
(密閉容器21)
密閉容器21は、スクロール圧縮機1の外郭を構成するものである。密閉容器21内には、固定スクロール11、揺動スクロール12、フレーム14、軸15、電動機139、及びオルダムリング13などが設けられている。
また、密閉容器21の側面には密閉容器21内と連通する吸入管23が接続されている。さらに、密閉容器21の上部には最内室の圧縮室Aと連通する吐出管24及び圧縮室Aに冷媒を供給するのに利用されるインジェクション配管27が接続されている。
(吸入管23及び吐出管24)
吸入管23は、スクロール圧縮機1に流入する冷媒を、密閉容器21内に導くための配管である。吸入管23は、密閉容器21内と連通するように、密閉容器21の側面に設けられている。
吐出管24は、スクロール圧縮機1で圧縮された冷媒を吐出させるための配管である。吐出管24は、密閉容器21を貫通して、一方の端部側が吐出管接続部50に接続されているものである。すなわち、吐出管24は、密閉容器21の内外に渡って設けられ、一方の端部側が吐出管接続部50に接続されて圧縮室Aと連通しているものである。
吐出管24のうちの密閉容器21内に設けられている部分は、図1に示すように、インジェクション配管27と同様に、上下方向に平行に延びるように設けられている。
(インジェクション配管27)
インジェクション配管27は、密閉容器21内に設けられた固定スクロール11と揺動スクロール12との間に形成される圧縮過程の中間の圧縮室Aに冷媒を供給するのに利用される配管である。インジェクション配管27は、密閉容器21を貫通して、一方の端部側が吐出管接続部50に接続されているものである。すなわち、インジェクション配管27は、密閉容器21の内外に渡って設けられ、一方の端部側が吐出管接続部50に接続されて圧縮室Aと連通しているものである。
インジェクション配管27のうちの密閉容器21内に設けられている部分は、図1に示すように、上下方向に平行に延びるように設けられている。すなわち、インジェクション配管27は、密閉容器21内の部分が、揺動スクロール12及び固定スクロール11を境にして、動力機構である電動機139が設けられている側とは反対側に位置するように設けられている。このため、揺動スクロール12とフレーム14との摺動面で発生する摩擦熱及び電動機139に供給される電流によって生じる熱などが、インジェクション配管27に伝達されにくくなっており、インジェクション配管27を流れる冷媒が加温されてしまうことを抑制することができるようになっている。
(サブフレーム110)
サブフレーム110は、密閉容器21内の空間を区画するように設けられ、軸15の下端側を回転自在に支持する副軸受20が設けられているものである。サブフレーム110の下側には、底部油溜22が設けられており、サブフレーム110の上側には、電動機139が設けられている。
(底部油溜22)
底部油溜22は、冷凍機油を貯留するものである。この底部油溜22は、サブフレーム110の下側に設けられているものである。
なお、底部油溜22に貯留されている冷凍機油は、軸15の下側端部に設けられたオイルポンプ91によって、軸15に形成される冷凍機油通路(図示省略)を通って揺動スクロール12側に引き上げられるようになっている。
(固定スクロール11)
固定スクロール11は、揺動スクロール12とともに冷媒を圧縮するものである。固定スクロール11は、揺動スクロール12に対して対向配置されている。固定スクロール11は、水平面に対して略平行な台板11aと、台板11aの下面から下側に突出して形成された固定渦巻体11bとを有している。
台板11aは、固定渦巻体11b、揺動スクロール12及びフレーム14とともに、圧縮室A及び吸入室Bを構成するものである。台板11aは、水平面に対して略平行であって、その外周面が密閉容器21の内周面に対向するとともに、台板11aの下端面のうちの外側がフレーム14の上部と対向するように、密閉容器21内で固定されているものである。
台板11aは、平板形状の部材であり、その中央部に、圧縮室Aで圧縮された冷媒が吐出される吐出ポート11cと、この吐出ポート11cと連通する凹状部11dと、圧縮室Aに冷媒を供給するインジェクションポート11eが形成されている。なお、台板11aの中央部とは、台板11aを水平断面視したときにおける径方向の中央部に対応するものである。
吐出ポート11cは、一方が圧縮室Aと連通し、他方が凹状部11dと連通するように台板11aの上下方向に延びるように形成されているものである。なお、吐出ポート11cの径は凹状部11dの径よりも小さくなっており、吐出ポート11cの他方は、予め設定された圧力以上となると吐出ポート11cを開放する吐出弁11fによって閉塞されている。
凹状部11dは、上側から下側に向かって凹状となるように形成されているものであり、吐出ポート11cとの接続位置に、吐出弁11fが設けられている。凹状部11dは、一方が吐出ポート11cと連通し、他方が後述する吐出管接続部50の凹状部50aと連通するように台板11aに形成されているものである。
吐出弁11fは、予め設定された圧力より小さいと吐出ポート11cを閉塞し、圧縮室A側から吐出管24側に冷媒が流れることを規制するが、予め設定された圧力以上となると吐出ポート11cを開放するものである。
インジェクションポート11eは、圧縮室A内の冷媒の温度を低下させることができるように、比エンタルピを低くした冷媒を、インジェクション配管27を介して圧縮室A内に供給するのに利用されるものである。
インジェクションポート11eは、台板11aを水平断面視したときにおける径方向において吐出ポート11c及び凹状部11dよりも外側に形成されている。
インジェクションポート11eは、一方が圧縮室Aと連通し、他方が後述する吐出管接続部50の凹状部50bと連通するように台板11aに形成されているものである。
インジェクションポート11eは、図2に示すように、吐出ポート11cを境にして、2つ形成されている。一方のインジェクションポート11eの形成位置は、後述する第1圧縮室Aaであり、他方のインジェクションポート11eの形成位置は、後述する第2圧縮室Abである。
インジェクションポート11eは、固定スクロール11の上下に平行に延びるように設けられている。仮に、インジェクションポート11eがフレーム14に形成されていると、その分、揺動スクロール12とフレーム14との摺動面に近くなる上に、インジェクションポート11eと摺動面とが同一部材に形成されることとなる。
しかし、本実施の形態1においてインジェクションポート11eは、固定スクロール11に形成されているため、その分、この摺動面から遠くなるとともに、摺動面が形成されるフレーム14とは別部材である分、摺動面で発生する摩擦熱がインジェクションポート11eを流れる冷媒に伝達されにくくなっている。
また、インジェクションポート11eは、揺動スクロール12を境にして、動力機構である電動機139が設けられている側とは反対側に位置するように設けられている。このため、電動機139に供給される電流によって生じる熱などが、インジェクションポート11eに伝達されにくくなっており、インジェクションポート11eを流れる冷媒が加温されてしまうことを抑制することができるようになっている。
なお、本実施の形態1では、吐出ポート11c、凹状部11d及びインジェクションポート11eは、上下方向に平行に形成されているものとして説明するが、完全に平行に形成されている必要はなく、上下方向から多少ずれて形成されていてもよい。
また、本実施の形態1では、吐出ポート11c、凹状部11d及びインジェクションポート11eの水平断面形状は、円形であるものとして説明するが、それに限定されるものではなく、楕円形状であってもよいし、多角形であってもよい。
さらに、本実施の形態1では、インジェクションポート11eが2つ形成されているものとして説明したが、2つに限定されるものではなく、1つでも、3つ以上でもよい。なお、後述する第1圧縮室Aaに形成する個数及び第2圧縮室Abに形成する個数が等しくなるようにすると、第1圧縮室Aaの冷媒及び第2圧縮室Abの冷媒の両方の温度を均一に低減することができ、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を効率的に低減することができる。
固定渦巻体11bは、揺動スクロール12の揺動渦巻体12bとともに、揺動スクロール12の揺動により容積が変化する圧縮室Aを形成するものである。また、固定渦巻体11bは、フレーム14及び揺動スクロール12とともに吸入室Bを構成するものである。この固定渦巻体11bは、水平断面が渦巻形状、すなわちインボリュート曲線形状をしているものである(図2参照)。
(吐出管接続部50)
吐出管接続部50は、固定スクロール11の上端面に当接して設けられているものであり、吐出管24及びインジェクション配管27が接続されている。吐出管接続部50は、水平断面視したときの径方向の中央側に凹状部50aが形成され、凹状部50aの形成位置の外側に凹状部50bが形成されているものである。
凹状部50a及び凹状部50bは、下側から上側に向かって凹状となるように形成されているものである。凹状部50aの上端側は開口しており、吐出管24が接続されて吐出管24と連通している。
また、凹状部50bは、水平断面形状が、たとえばドーナツ状の凹部である。そして、凹状部50bの上端側は開口しており、インジェクション配管27が接続されてインジェクション配管27と連通している。すなわち、インジェクション配管27から供給された冷媒は、図1の紙面左側のインジェクションポート11eに流れるとともに、凹状部50bを回り込んで図1の紙面右側のインジェクションポート11eにも流れ込む。
このように、圧縮室Aと吐出管24とは吐出ポート11c、凹状部11d及び凹状部50aを介して連通している。
また、インジェクション配管27と圧縮室Aとは凹状部50b及びインジェクションポート11eを介して連通している。
(揺動スクロール12)
揺動スクロール12は、固定スクロール11とともに冷媒を圧縮するものである。揺動スクロール12は、固定スクロール11に対して対向配置されている。揺動スクロール12は、水平面に対して平行な台板12aと、台板12aの上面から上側に突出して形成された揺動渦巻体12bと、台板12aの下側に形成されたボス部12cとを有している。
台板12aは、揺動渦巻体12b、固定スクロール11及びフレーム14とともに、圧縮室A及び吸入室Bを構成するものである。台板12aは、円板形状の部材であり、軸15の回転によってフレーム14内で揺動運動するものである。
台板12aは、フレーム14上で揺動するようにフレーム14に支持されて設けられているものである。そして、台板12aは、軸15が回転することによってフレーム14上で揺動運動する。
揺動渦巻体12bは、固定スクロール11の固定渦巻体11bとともに冷媒を圧縮するものである。また、揺動渦巻体12bは、台板12a及び固定スクロール11とともに圧縮室Aを構成し、フレーム14及び固定スクロール11とともに吸入室Bを構成するものである。この揺動渦巻体12bは、固定渦巻体11bと対応するように、水平断面が渦巻形状、すなわちインボリュート曲線形状をしているものである(図2参照)。
ボス部12cは、台板12aの下側に形成された中空円筒形状の部材である。ボス部12cには、軸15の上端側が接続される。すなわち、ボス部12cに接続されている軸15が回転することで揺動スクロール12が回転するということである。
(フレーム14)
フレーム14は、揺動スクロール12が摺動可能なように、揺動スクロール12を収容するものである。すなわち、フレーム14の上面と揺動スクロール12の台板12aの下面とによって、摺動面が形成されている。
フレーム14は、上部及び下部が開放された形状をしている。そして、フレーム14は、フレーム14の上部は固定スクロール11の台板11aが設けられて閉塞されているとともに、フレーム14の下部には軸15が挿入されている。
フレーム14は、その外周面が密閉容器21の内周面に対向するとともに、自身の外側上部と固定スクロール11の台板11aの下端面のうちの外側とが対向するように、密閉容器21内で固定されているものである。
(軸15)
軸15は、軸15の上側端部に揺動スクロール12のボス部12cに接続される偏心部15aと、揺動スクロール12の揺動運動のバランスをとる第1バランサ15bが設けられている。また、軸15の内部には、底部油溜22から揺動スクロール12側に冷凍機油を導く冷凍機油通路(図示省略)が形成されている。
偏心部15aは、軸15の中心軸に対して水平方向に予め設定された寸法をずらして形成されている部分である。
第1バランサ15bは、軸15のうちの電動機139の上側であってフレーム14の下側に設けられているものである。第1バランサ15bは、揺動スクロール12及びオルダムリング13の運動に伴うアンバランスを抑制するのに利用される。
(オイルポンプ91)
オイルポンプ91は、底部油溜22から冷凍機油を引き上げるものである。オイルポンプ91は、軸15の下側端部に設けられている。このオイルポンプ91は、たとえば遠心ポンプあるいは容積型ポンプなどのように、軸15の回転によってポンプ作用(差圧の利用)が生じるものを採用するとよい。
(電動機139)
電動機139は、軸15を回転させるものである。この電動機139は、密閉容器21に固着支持されたステータ19と、ステータ19と組み合わされることでトルクを発生するロータ18とから構成されている。
電動機139は、揺動スクロール12、及び固定スクロール11などが設けられる上部空間と、底部油溜22が設けられる下部空間とを区画するように設けられている。
ステータ19は、たとえば、積層鉄心に複数相の巻線を装着して構成されている。
ロータ18は、たとえば、内部に図示省略の永久磁石を有し、ステータ19の内周面との間に、予め設定された空隙が形成されるように軸15に支持されているものである。そして、ロータ18は、ステータ19への通電がなされると回転駆動し、軸15を回転させるものである。なお、ロータ18には、揺動スクロール12とオルダムリング13の運動に伴うアンバランスを抑制するのに利用される第2バランサ18aが設けられている。
(オルダムリング13)
オルダムリング13は、揺動スクロール12の台板12aの下面の下側に配設され、揺動スクロール12の揺動運動中における自転運動を阻止するのに利用されるものである。 すなわち、オルダムリング13は、揺動スクロール12の自転運動を阻止し、揺動スクロール12を揺動させる機能を果たしているものである。
(圧縮室A)
圧縮室Aは、台板11aの下面及び固定渦巻体11bと、台板12aの上面及び揺動渦巻体12bとによって形成されている。圧縮室Aは、吸入室Bと連通している。また、圧縮室Aは、第1圧縮室Aa及び第2圧縮室Abから構成されている。
より詳細には、第1圧縮室Aaは、固定渦巻体内側面11A、揺動渦巻体外側面12A、台板11aの下面及び台板12aの上面によって形成されている。
この第1圧縮室Aaには、インジェクションポート11eの一方が形成されている。ここで、第1圧縮室Aaのうちの吐出ポート11c側を最内室と定義し、第1圧縮室Aaのうちの吸入室B側を第1最外室と定義し、最内室と第1最外室との間を第1中間室と定義する。すなわち、図2に示す状態において、第1圧縮室Aaは、外側から第1最外室、第1中間室及び最内室を有しているということである。
このとき、図2に示す状態においては、一方のインジェクションポート11eが、第1最外室に位置していることが分かる。つまり、固定スクロール11のインボリュートの巻き終わりから内向面側に沿って約1周した位置に、一方のインジェクションポート11eが設けられている。
また、第2圧縮室Abは、固定渦巻体外側面11B、揺動渦巻体内側面12B、台板11aの下面及び台板12aの上面によって形成されている。この第2圧縮室Abには、インジェクションポート11eの他方が形成されている。ここで、第2圧縮室Abのうちの吐出ポート11c側を第1圧縮室Aaと共通の最内室と定義し、第2圧縮室Abのうちの吸入室B側を第2最外室と定義し、最内室と第2最外室との間を第2中間室と定義する。すなわち、図2に示す状態において、第2圧縮室Abは、外側から第2最外室、第2中間室及び最内室を有しているということである。
このとき、図2に示す状態においては、他方のインジェクションポート11eが、第2最外室に位置していることが分かる。つまり、揺動スクロール12のインボリュートの巻き終わりから内向面側に沿って約1周した位置に、他方のインジェクションポート11eが設けられている。
なお、インジェクションポート11eの形成位置は、第1圧縮室Aaの第1最外室及び第2圧縮室Abの第2最外室に限定されるものではなく、たとえば、固定渦巻体11b及び揺動渦巻体12bの巻き数などに応じて設定してもよい。
(吸入室B)
吸入室Bは、フレーム14の内側面、台板12aの外周部、固定渦巻体外側面11B、及び揺動渦巻体外側面12Aによって形成されている。吸入室Bは、圧縮室Aと連通している。このため、密閉容器21のうちのフレーム14の下側の空間から、フレーム14に供給された冷媒が吸入室Bに流れ込み、さらに、この吸入室Bに流れ込んだ冷媒が圧縮室Aに流れ込むこととなる。
[スクロール圧縮機1の動作説明]
ここで、スクロール圧縮機1の動作について簡単に説明する。
図1において、ステータ19に電力が供給されると、ロータ18がトルクを発生し、フレーム14の主軸受部と副軸受20とで支持された軸15が回転する。
揺動スクロール12は、ボス部12cを介して軸15の偏心部15aに接続されているため、軸15が回転すると揺動スクロール12も回転することとなる。なお、揺動スクロール12の自転運転はオルダムリング13によって規制されるため、揺動スクロール12は揺動運動することとなる。
このように、揺動スクロール12が揺動運転することで、圧縮室Aの容積が変化する。
揺動スクロール12の揺動運動に伴い、吸入管23から密閉容器21内にガス冷媒が吸入される。そして、この吸入されたガス冷媒は、吸入室Bを介して圧縮室Aに供給されて圧縮され、固定スクロール11に設けられている吐出ポート11cに送り込まれる。そして、この吐出ポート11cに送り込まれた冷媒の圧力が予め設定された圧力を超えると、吐出ポート11cの冷媒が吐出弁11fを上側に押しやることで吐出弁11fを通過して吐出管24に送り込まれる。
[冷凍サイクル装置100、101について]
図3は、図1に示すスクロール圧縮機1を備えた冷凍サイクル装置100、101の構成例図及びこの冷凍サイクル装置100、101のモリエル線図である。
なお、図3(a1)は、中間圧まで減圧したバイパス冷媒をスクロール圧縮機1にインジェクションする場合の冷凍サイクル装置100の一例である。また、図3(b1)は、中間圧まで減圧したバイパス冷媒を、残りの主流冷媒と熱交換させることにより、主流冷媒の膨張弁前での過冷却度を大きくしてから、スクロール圧縮機1にインジェクションする場合の冷凍サイクル装置101の一例である。また、図3(a2)は図3(a1)における冷凍サイクル装置100のモリエル線図であり、図3(b2)は図3(b1)における冷凍サイクル装置101のモリエル線図である。
図3(a1)に示すように、冷凍サイクル装置100は、スクロール圧縮機1の冷媒吐出側に接続され、スクロール圧縮機1から流出する冷媒を凝縮させる凝縮器2と、一方が凝縮器2に接続され、凝縮器2から流出する冷媒を減圧させる第1膨張弁3と、一方が第1膨張弁3に接続され、他方がスクロール圧縮機1の冷媒吸入側に接続され、第1膨張弁3から流出する冷媒を蒸発させる蒸発器4と、スクロール圧縮機1のインジェクション配管27に接続される第2膨張弁28とを有している。
なお、インジェクション配管27は、スクロール圧縮機1が接続されている側とは反対側が、凝縮器2と第1膨張弁3との間に接続され、凝縮器2から流出する冷媒の一部を第2膨張弁28を介して圧縮室Aに供給する。
図3(a1)の冷凍サイクル装置100では、凝縮器2出口で、インジェクション配管27に流入する冷媒とそうでない冷媒に分かれる。インジェクション配管27に流入した冷媒は、第2膨張弁28で中間圧まで減圧される。そして、この中間圧まで減圧された冷媒は、圧縮室A内へ供給される。
一方、インジェクション配管27に流入しない主流冷媒は、第1膨張弁3によって低圧まで減圧される。そして、主流冷媒は、蒸発器4を経てスクロール圧縮機1に吸入管23から吸入され、圧縮室A内で合流する。
ここで、図3(a2)に示すように、縦軸を圧力、横軸を比エンタルピとしたモリエル線図で冷凍サイクル装置100について説明する。
高圧Pdである凝縮器2から流出した冷媒は、点expに対応しているが、この凝縮器2から流出した冷媒は、インジェクション配管27に流入するインジェクション分Yinjと、第1膨張弁3に流入する主流分(1−Yinj)に分かれる。
主流分(1−Yinj)は、第1膨張弁3によって低圧Psまで減圧され、インジェクション分Yinjは、第2膨張弁28で中間圧Pmまで減圧される。
中間圧Pmは、インジェクションポート11eの位置に応じて決まるものである。すなわち、インジェクションポート11eが開口している圧縮室Aの容積は、揺動スクロール12が一回転する間に変化するが、この中間圧Pmはその一回転する間における平均値となっている。また、中間圧Pmは、圧縮室Aへの吸入が完了した時からの圧縮比で決まる。
主流分(1−Yinj)は、蒸発器4で加熱されて比エンタルピが増大する。これが、点sに対応する。そして、蒸発器4からスクロール圧縮機1に吸入された冷媒は、固定スクロール11及び揺動スクロール12によって圧縮されることとなるが、ある一定圧力まで圧縮されたところで、すなわち点sから点d1まで圧縮されたところで、インジェクションポート11eからインジェクション分Yinjの冷媒がインジェクションされる。
このとき、「点d1に対応する比エンタルピの冷媒(主流分(1−Yinj))」と、「Yinjに対応する比エンタルピの冷媒(インジェクション分Yinj)」とが混合することにより「点s2に対応する比エンタルピの冷媒」となる。
そして、「点s2に対応する比エンタルピの冷媒」は、圧縮室Aで圧縮されていき吐出ポート11cから吐出される。これが、点d2に対応している。
なお、図3(b2)に示すように、仮にインジェクションがなされないと、冷媒が圧縮されて点sから点dに移行することが分かる。すなわち、インジェクションを行った場合には、行わない場合よりも、比エンタルピを低くでき、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を低下させることができることが分かる。
また、図3(b1)に示すように、冷凍サイクル装置101は、冷凍サイクル装置100と異なる点として、2つの冷媒流路を有する内部熱交換器29が設けられている点である。内部熱交換器29は、凝縮器2と第1膨張弁3との間に接続される第1流路と、インジェクション配管27のうちの第2膨張弁28よりも下流側に接続される第2流路とを有し、第1流路を流れる冷媒と第2流路を流れる冷媒とを熱交換させることができる熱交換器である。
冷凍サイクル装置101は、第2膨張弁28を通過した冷媒と、第1膨張弁3に流入する前の主流冷媒とを熱交換させる内部熱交換器29が設けられているため、主流側の過冷却度を大きくすることができるようになっている。
モリエル線図上では、図3(b2)に示すように、インジェクション分Yinjは、高圧Pdの点expから第2膨張弁28で減圧されて中間圧Pmの冷媒となる。
一方、主流冷媒は、この減圧された中間圧Pmのインジェクション分Yinjと、内部熱交換器29で熱交換して過冷却がされ、高圧Pdの点expから高圧Pdの点exp2に移行する。
主流冷媒は、蒸発器4に流入して比エンタルピが増大した後に、スクロール圧縮機1に吸入されて固定スクロール11及び揺動スクロール12によって圧縮されることとなるが、ある一定圧力まで圧縮されたところで、すなわち点sから点d1まで圧縮されたところで、インジェクションポート11eからインジェクション分Yinjの冷媒がインジェクションされる。
このとき、「点d1に対応する比エンタルピの冷媒(主流分(1−Yinj))」と、「Yinjに対応する比エンタルピの冷媒(インジェクション分Yinj)」とが混合することにより「点s2に対応する比エンタルピの冷媒」となる。その後、「点s2に対応する比エンタルピの冷媒」は、圧縮室Aで圧縮され点d2に対応する冷媒となる。
このように、冷凍サイクル装置101も、インジェクションを行った場合には、行わない場合よりも、比エンタルピを低くでき、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を低下させることができることが分かる。
ここで、図3(a2)及び図3(b2)共に、インジェクションがされた後に圧縮を開始するときの点s2における比エンタルピは、次の式(1)で定まる。ただし、図3(a2)及び図3(b2)における各点における比エンタルピをhとする。たとえば、点s2における比エンタルピはhs2と表記している。
s2 =(1−Yinj)・hd1+Yinj・hinj …(1)
なお、図3(a2)の場合は、次の関係(2)が成立している。
inj =hexp …(2)
また、図3(b2)の場合は、次の関係(3)が成立している。
inj =hexp +(1−Yinj)/Yinj・(hexp −hexp2) …(3)
したがって、運転条件Pd(点exp)及びPs(点s)からインジェクションポート11eの位置で中間圧Pm(点d1)が与えられ、許容できる吐出温度から点d2→点s2がわかる。こうして、hs2 から図3(a2)では一義に、図3(b2)ではhexp2 に応じてYinjが定まる。
このように、第1膨張弁3及び第2膨張弁28の開度を制御して、インジェクション分Yinjと主流分(1−Yinj)との大小を変える、すなわち分流比を変えることにより、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を調整することができる。
[実施の形態1に係るスクロール圧縮機の有する効果]
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、インジェクションポート11eが固定スクロール11に設けられ、また、インジェクション配管27のうちの密閉容器21内の部分が、揺動スクロール12及び固定スクロール11を境にして、動力機構である電動機139が設けられている側とは反対側に位置するように設けられている。
このため、揺動スクロール12とフレーム14との摺動面で発生する摩擦熱及び電動機139に供給される電流によって生じる熱などによってインジェクション配管27を流れる冷媒が加温されてしまうことを抑制することができ、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を低下させにくくなることを抑制することができる。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1は、圧縮室Aの途中に接続されているインジェクションポート11eを有しており、フレーム14、固定スクロール11及び揺動スクロール12などといった摺動する部材に冷媒が供給される前の段階で冷媒が合流しないように構成されている。このため、摺動する部材に供給される前の冷媒が希釈されてしまうことを抑制することができる分、この冷媒に含まれる冷凍機油が希釈されてしまうことを抑制し、スクロール圧縮機1の破損を抑制することができる。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1を備えた冷凍サイクル装置100、101は、スクロール圧縮機1を備えているため、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を低下させにくくなることを抑制することができる。
そして、冷凍サイクル装置100、101にR32冷媒が採用されている場合においても、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を低下させにくくなることを抑制することができ、装置の信頼性を高めることができる。
また、冷凍サイクル装置100、101は、上述のようにスクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を、低下させにくくなることを抑制することができるため、HFO−1123とR32との混合冷媒、又はHFO−1123とHFO−1234yfとの混合冷媒が採用されている場合においても不均化反応が発生することを抑制することができる。すなわち、冷凍サイクル装置100、101は、HFO−1123をR32、或いはHFO−1234yfを混合して用いることで、HFO−1123の割合が減る分、不均化反応を抑制することができるだけでなく、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を、低下させにくくなることを抑制できるため、より一層不均化反応を抑制することができる。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機1Aの概略縦断面図である。図5は、図1に示す固定渦巻体11b及び揺動渦巻体12bと、吐出ポート11c、インジェクションポート11e及びサブ吐出ポート11gの説明図である。なお、本実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号とし、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
(中間冷却管9及びサブ吐出ポート11gなど)
スクロール圧縮機1Aは、密閉容器21の内外に渡って設けられ、一方が圧縮室A側に連通し、他方がインジェクション配管27側に連通する中間冷却管9を有している。この中間冷却管9は、密閉容器21内の固定スクロール11内の流路(後述の第1通路11k及び第2通路11l)と連通するように、密閉容器21の側面に接続されている。
スクロール圧縮機1Aは、固定スクロール11が、固定スクロール11の中央部に形成され、圧縮室Aで圧縮された冷媒を吐出する吐出ポート11cに加えて、次の構成を有している。すなわち、固定スクロール11は、圧縮室Aに開口する第1開口部11iが、固定スクロール11の径方向における吐出ポート11cとインジェクションポート11eとの間に形成され、中間冷却管9と連通するサブ吐出ポート11gを有している。
サブ吐出ポート11gは、固定スクロール11の上下方向に延びるように形成され、第1開口部11iと、吐出ポート11cの吐出側の空間を有している凹状部50aに開口する第2開口部11jとを連通する第1通路11kを有している。
なお、サブ吐出ポート11gは、インジェクションポート11eと同様に2つ設けられている。一方のサブ吐出ポート11gは、第1圧縮室Aaの第1中間室に設けられている。他方のサブ吐出ポート11gは、第2圧縮室Abの第2中間室に設けられている。
このとき、図5に示す状態においては、一方のインジェクションポート11eは、固定スクロール11のインボリュートの巻き終わりから内向面側に沿って約1周半した位置に設けられている。また、他方のインジェクションポート11eは、揺動スクロール12のインボリュートの巻き終わりから内向面側に沿って約1周半した位置に設けられている。
サブ吐出ポート11gは、固定スクロール11の径方向に延びるように形成され、一方が第1通路11kに連通し、他方が中間冷却管9に連通する第2通路11lを有している。また、サブ吐出ポート11gには、第1通路11kを閉塞するように設けられた逆止弁11hが設けられている。
逆止弁11hは、第2開口部11jに設けられ、第1通路11kの冷媒が予め設定された圧力よりも大きくなると、第1通路11k側から吐出ポート11cの吐出側の空間である凹状部50a側に冷媒を流す機能を有するものである。
このように、スクロール圧縮機1Aは、インジェクションポート11eよりも高圧側の位置にサブ吐出ポート11gが設けられており、高圧縮比の運転条件では圧縮室A内の一部冷媒を中間冷却管9を介して、密閉容器21外へ抽出できるように構成している。
すなわち、高圧縮比の運転条件では、スクロール圧縮機1Aから吐出される冷媒の温度が上昇してしまうので、抽出された冷媒を冷却し、インジェクション配管27を介してインジェクションポート11eから圧縮室A内に戻し、圧縮室A内の冷媒の比エンタルピを下げる。これにより、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を抑制することができる。
また、サブ吐出ポート11gは、逆止弁11hを介して吐出弁11f後の高圧側にも通じている。すなわち、サブ吐出ポート11gは、凹状部50aに連通している。このため、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度が上昇しない低圧縮比の運転条件では、逆止弁11hを介して高圧側へバイパス吐出することにより、過圧縮損失の低減をすることができる。
(冷凍サイクル装置102、103について)
図6は、実施の形態2に係るスクロール圧縮機1Aの中間冷却運転時の動作を説明する模式図である。図7は、図4に示すスクロール圧縮機1Aを備えた冷凍サイクル装置102、103の構成例図及びこの冷凍サイクル装置102、103のモリエル線図である。
なお、図7(a)に示す冷凍サイクル装置102及び図7(b)に示す冷凍サイクル装置103は共に、サイクル的には同じことで図7(c)に示すモリエル線図となる。
ここで、図6(a)は、サブ吐出ポート11gが第2中間室、インジェクションポート11eが第2最外室に開口しているタイミングの状態を示している。また、図6(b)は、第2最内室と第2中間室との間をシールする揺動渦巻体12bの上端側が、サブ吐出ポート11gの対向位置にきているタイミングの状態を示している。さらに、図6(c)は、サブ吐出ポート11g及びインジェクションポート11eが共に第2中間室に開口しているタイミングの状態を示している。
ここで、図6(a)と図6(b)との間で第2最内室と第2中間室が連通して、最内室となる。また、それまで第2最外室であったものが第2中間室となる。そして、図6(c)の後であって図6(a)の前では、揺動渦巻体12bの巻終わりがシール点となって、新たに第2最外室を形成する。
図7(a)及び図7(b)に示すように、冷凍サイクル装置102は、一方がスクロール圧縮機1の冷媒吐出側に接続され、スクロール圧縮機1Aから流出する冷媒を凝縮させる凝縮器2と、一方が凝縮器2に接続され、凝縮器2から流出する冷媒を減圧させる第1膨張弁3と、一方が第1膨張弁3に接続され、他方がスクロール圧縮機1の冷媒吸入側に接続され、第1膨張弁3から流出する冷媒を蒸発させる蒸発器4と、スクロール圧縮機1の中間冷却管9に接続される中間冷却流量調整弁7とを有している。
そして、図7(a)の冷凍サイクル装置102では、蒸発器4は、第1膨張弁3とスクロール圧縮機1の冷媒吸入側との間に接続される第3流路と、一方が中間冷却管9に接続され、他方がインジェクション配管27に接続される第4流路及び第5流路とを有し、第3流路を流れる冷媒と第4流路を流れる冷媒とを熱交換させる熱交換器である。
なお、図7(b)の冷凍サイクル装置103では、蒸発器4は、第5流路が設けられていない。
インジェクション配管27は、中間冷却管9及び第4流路を介して供給された冷媒を圧縮室Aに供給することができるようになっている。
このように、蒸発器4は、第1膨張弁3に接続される第3流路を流れる冷媒と、スクロール圧縮機1の中間冷却管9に接続される第4流路(或いは第4流路及び第5流路)を流れる冷媒と、を熱交換させて第4流路(或いは第4流路及び第5流路)を流れる冷媒を冷却する機能を有するものである。
ここで、第4流路(或いは第4流路及び第5流路)に対応する構成は、以下の説明において、中間冷却器10とも称するものとする。
中間冷却流量調整弁7は、サブ吐出ポート11gとインジェクションポート11eとの差圧を保持し、中間冷却管9から抽出される冷媒、蒸発器4で冷却される冷媒、及びインジェクション配管27からインジェクションされる冷媒の冷媒量を調整するのに利用されるものである。中間冷却流量調整弁7は、図7(a)ではインジェクション配管27に1つずつ設けられ、図7(b)ではインジェクション配管27のうちの分岐する前の部分に接続されている。
なお、図7(a)では、双方の中間冷却管9から流出した冷媒を合流させないで蒸発器4を介してインジェクション配管27に供給するようにしており、図7(b)では、双方の中間冷却管9から流出した冷媒を合流させて蒸発器4を介してインジェクション配管27に供給し、インジェクション配管27で分流させるようにしている。
図6(a)及び図6(b)において、サブ吐出ポート11gはインジェクションポート11eよりも圧力の高い圧縮室Aに開口している。このため、サブ吐出ポート11gが開口している圧縮室Aの冷媒を抽出し、インジェクションポート11eが開口している圧縮室Aの冷媒に混合させることができる。
サブ吐出ポート11gからインジェクションポート11eの途中に設けた中間冷却器10で冷却することにより、インジェクションポート11eが開口している圧縮室Aの比エンタルピを下げることができる。
図6(c)の状態では、サブ吐出ポート11gとインジェクションポート11eが同じ圧縮室Aに開口することになるので、両ポート間は均圧状態で中間冷却は行なわれない。
すなわち、「中間冷却管9からの冷媒の抽出」、「中間冷却器10での冷媒の冷却」及び「インジェクション配管27により圧縮室Aへのインジェクション」の動作は間欠的となる。これにより、サブ吐出ポート11gからインジェクションポート11e間の「差圧状態と均圧状態との時間的比率」及び「差圧の大きさ」は、サブ吐出ポート11g及びインジェクションポート11eの形成位置に依存する。
したがって、ポート形成位置の設定と、中間冷却流量調整弁7の開度制御により、中間冷却量を増減し、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度を調整することができるということである。
図7(a)及び図7(b)のサイクルの動作を図7(c)のモリエル線図で見ていくと、スクロール圧縮機1から吐出された冷媒は、凝縮器2で熱交換して凝縮した後(点exp)、第1膨張弁3で減圧され蒸発器4で熱交換して吸熱する。なお、蒸発器4における熱交換量の一部は、中間冷却器10から吸熱している。
蒸発器4を出てスクロール圧縮機1に吸入(点s)された冷媒は、インジェクションポート11eに対応する中間圧Pmsまで圧縮されると、サブ吐出ポート11gに対応する中間圧Pmdで圧縮室Aから抽出(点md2)される。
そして、中間冷却管9を介して圧縮室Aから抽出された冷媒は、中間冷却器10に供給され、蒸発器4を通過する冷媒によって冷却される(点md1)。この冷却された冷媒がインジェクション配管27を介して圧縮室Aに戻されて混合することにより、比エンタルピが減少する(点s2)。
このため、中間冷却しなかった場合(点d)よりも、比エンタルピが低い、すなわちスクロール圧縮機1から吐出される冷媒の温度が低い状態で吐出することができる(点d2)。
図8は、図7(c)のモリエル線図を圧縮過程の説明のために簡略化したものである。図8において、高圧Pdと低圧Ps、吸入(点s)の比エンタルピhは、運転条件から与えられ、中間圧はポート位置に依存する。
中間圧Pmsはインジェクションポート11e(IJP)が、中間圧Pmdはサブ吐出ポート11g(SP)が、それぞれ開口している圧縮室Aの一回転中の平均容積までの圧縮による昇圧量で決まる。
このとき、スクロール圧縮機1から吐出される冷媒(点d2)の温度が、予め設定された値となるような、中間圧Pmsにおけるインジェクション後(点s2)の状態量は一義に決まる。
点s2から点d2への圧縮過程中の中間圧PmdでSPからの抽出量をサイクル全体の循環量1に対する分流比Ybpとし、分流比Ybp分の冷媒の中間冷却器出口(点md1)での比エンタルピをhmd1 とすると、IJPでのインジェクション後の状態量が、点d2で予め設定された吐出温度となるような点s2となるという制約条件に対して、比エンタルピhmd1 を与えれば分流比Ybpが決定される。
比エンタルピhd1で1の冷媒と比エンタルピhmd1 で分流比Ybpの冷媒が混合して、比エンタルピhs2となることから、
(1+Ybp)・hs2 = hd1 + Ybp・hmd1 …(4)
すなわち
d1 − hs2 = Ybp・(hs2 − hmd1 ) …(5)
を満たすために、与えられた比エンタルピhs2と比エンタルピhd1に対して比エンタルピhmd1 が大きい(中間冷却量が小さい)場合は分流比Ybpを大きく、比エンタルピhmd1 が小さい(中間冷却量が大きい)場合は分流比Ybpを小さく、することになる。
このとき、圧縮機での圧縮仕事に対応するエンタルピ差△hは、
△h=1・(hd1 − h)+(1 + Ybp)(hmd2 − hs2)+1・(hd2 −hmd2
=(hd1 − h)+(hd2 − hs2)+Ybp・(hmd2 − hs2)…(6)
蒸発器4での冷凍能力に対応するエンタルピ差△hは(図7(c)の点expも参照して)
△h = 1・(h − hexp )− Ybp・(hmd2 − hmd1 )…(7)
となり、△h/△hがサイクルC.O.P.に相当する。
比エンタルピhmd1 は分子のみに影響するのに対して、分流比Ybpが大きくなると分母、分子ともに影響しC.O.P.が低下するので、効率面からは中間冷却器10でのエンタルピ差を大きくして分流比Ybpを低く抑える方が望ましい。
圧縮過程中の比エンタルピを減ずる目的で、圧縮室Aからの抽出、圧縮室Aへのインジェクションといった、スクロール圧縮機1からの冷媒の出入りがある場合、出入りの途中で伝熱により冷媒が加熱されると冷却効果が目減りすることになる。すなわち、予め設定された吐出温度に抑えるためには、加熱による影響に見合う分流比Ybp増が必要となり、性能の低下につながる。
[実施の形態2に係るスクロール圧縮機1A等の有する効果]
本実施の形態2に係るスクロール圧縮機1A及びそれを備えた冷凍サイクル装置102、103は、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機1及びそれを備えた冷凍サイクル装置100、101と同様の効果を奏する。
1、1A スクロール圧縮機、2 凝縮器、3 第1膨張弁、4 蒸発器、6 逆止弁、7 中間冷却流量調整弁、9 中間冷却管、10 中間冷却器、11 固定スクロール、11A 固定渦巻体内側面、11B 固定渦巻体外側面、11a 台板、11b 固定渦巻体、11c 吐出ポート、11d 凹状部、11e インジェクションポート、11f 吐出弁、11g サブ吐出ポート、11h 逆止弁、11i 第1開口部、11j 第2開口部、11k 第1通路、11l 第2通路、12 揺動スクロール、12A 揺動渦巻体外側面、12B 揺動渦巻体内側面、12a 台板、12b 揺動渦巻体、12c ボス部、13 オルダムリング、14 フレーム、15 軸、15a 偏心部、15b 第1バランサ、18 ロータ、18a 第2バランサ、19 ステータ、20 副軸受、21 密閉容器、22 底部油溜、23 吸入管、24 吐出管、25 吐出弁、27 インジェクション配管、28 第2膨張弁、29 内部熱交換器、50 吐出管接続部、50a 凹状部、50b 凹状部、91 オイルポンプ、100〜103 冷凍サイクル装置、110 サブフレーム、139 電動機、A 圧縮室、Aa 第1圧縮室、Ab 第2圧縮室、B 吸入室。

Claims (8)

  1. 密閉容器と、
    前記密閉容器に収容され、第1渦巻体が形成されている揺動スクロールと、
    前記密閉容器の内周面に固定され、前記第1渦巻体とともに冷媒を圧縮する第2渦巻体が形成され、前記揺動スクロールとの間に圧縮室を形成する固定スクロールと、
    前記密閉容器の内外に渡って設けられ、前記圧縮室に冷媒を供給するのに利用されるインジェクション配管と、
    前記固定スクロールの上端面に当接して設けられ、前記インジェクション配管が接続された吐出管接続部と、
    前記密閉容器に収容され、一方の端部が前記揺動スクロールのうちの前記固定スクロールが設けられている側とは反対側に接続され、前記揺動スクロールを揺動運動させる回転軸と、
    前記密閉容器に収容され、前記回転軸の他方が接続され、前記回転軸を回転させる動力機構と、
    前記密閉容器の内外に渡って設けられ、一方が前記圧縮室側に連通し、他方が前記インジェクション配管側に連通する中間冷却管と、
    を有し、
    前記インジェクション配管は、
    前記密閉容器内の部分が、前記揺動スクロール及び前記固定スクロールを境にして、前記動力機構が設けられている側とは反対側に位置するように設けられ、
    記固定スクロールは、
    一方が前記インジェクション配管と連通し、他方が前記圧縮室と連通するインジェクションポートと、
    前記固定スクロールの中央部に形成され、前記圧縮室で圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートと、
    前記圧縮室に開口する第1開口部が、前記固定スクロールの径方向における前記吐出ポートと前記インジェクションポートとの間に形成され、前記中間冷却管と連通するサブ吐出ポートとを有するスクロール圧縮機。
  2. 前記サブ吐出ポートは、
    前記固定スクロールの上下方向に延びるように形成され、前記第1開口部と前記吐出ポートの吐出側の空間に開口する第2開口部とを連通する第1通路と、
    前記固定スクロールの径方向に延びるように形成され、一方が前記第1通路に連通し、他方が前記中間冷却管に連通する第2通路とを有する請求項に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記第2開口部に設けられ、前記第1通路の冷媒が予め設定された圧力よりも大きくなると、前記第1通路側から前記吐出ポートの吐出側の空間側に冷媒を流す逆止弁を有する請求項に記載のスクロール圧縮機。
  4. 請求項1に記載のスクロール圧縮機と、
    前記スクロール圧縮機の冷媒吐出側に接続され、前記スクロール圧縮機から流出する冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    一方が前記凝縮器に接続され、前記凝縮器から流出する冷媒を減圧させる第1膨張弁と、
    一方が前記第1膨張弁に接続され、他方が前記スクロール圧縮機の冷媒吸入側に接続され、前記第1膨張弁から流出する冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記スクロール圧縮機の前記インジェクション配管に接続される第2膨張弁と、
    を有し、
    前記インジェクション配管は、
    前記スクロール圧縮機が接続されている側とは反対側が、前記凝縮器と前記第1膨張弁との間に接続され、前記凝縮器から流出する冷媒の一部を前記第2膨張弁を介して圧縮室に供給する冷凍サイクル装置。
  5. 前記凝縮器は、
    前記凝縮器と前記第1膨張弁との間に接続される第1流路と、
    前記インジェクション配管のうちの前記第2膨張弁よりも下流側に接続される第2流路とを有し、前記第1流路を流れる冷媒と前記第2流路を流れる冷媒とを熱交換させる熱交換器である請求項に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 請求項のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機と、
    一方が前記スクロール圧縮機の冷媒吐出側に接続され、前記スクロール圧縮機から流出する冷媒を凝縮させる凝縮器と、
    一方が前記凝縮器に接続され、前記凝縮器から流出する冷媒を減圧させる第1膨張弁と、
    一方が前記第1膨張弁に接続され、他方が前記スクロール圧縮機の冷媒吸入側に接続され、前記第1膨張弁から流出する冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記スクロール圧縮機の前記中間冷却管に接続される第2膨張弁と、
    を有し、
    前記蒸発器は、
    前記第1膨張弁と前記スクロール圧縮機の冷媒吸入側との間に接続される第3流路と、
    一方が前記中間冷却管に接続され、他方が前記インジェクション配管に接続される第4流路とを有し、前記第3流路を流れる冷媒と前記第4流路を流れる冷媒とを熱交換させる熱交換器であり、
    前記インジェクション配管は、
    前記中間冷却管及び前記第4流路を介して供給された冷媒を圧縮室に供給する冷凍サイクル装置。
  7. 前記冷凍サイクル装置を循環する冷媒をR32冷媒、HFO−1123とR32との混合冷媒、又はHFO−1123とHFO−1234yfとの混合冷媒としている請求項のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記スクロール圧縮機は、
    前記密閉容器に接続され、前記密閉容器内に冷媒を供給する吸入管を有し、
    前記スクロール圧縮機の前記圧縮室は、
    前記密閉容器内のガス冷媒が供給され、ガス冷媒を圧縮する請求項のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
JP2015508311A 2013-03-28 2014-03-17 スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置 Active JP6038287B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013069198 2013-03-28
JP2013069198 2013-03-28
PCT/JP2014/057035 WO2014156743A1 (ja) 2013-03-28 2014-03-17 スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6038287B2 true JP6038287B2 (ja) 2016-12-07
JPWO2014156743A1 JPWO2014156743A1 (ja) 2017-02-16

Family

ID=51623724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015508311A Active JP6038287B2 (ja) 2013-03-28 2014-03-17 スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6038287B2 (ja)
CN (1) CN105121855B (ja)
WO (1) WO2014156743A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018078787A1 (ja) * 2016-10-28 2018-05-03 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機、冷凍サイクル装置およびシェル

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10227984B2 (en) * 2014-09-19 2019-03-12 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor
US10082322B2 (en) 2014-10-07 2018-09-25 Mitsubishi Electric Corporation Heat exchanger and air-conditioning apparatus
CN107076466B (zh) * 2014-10-16 2020-02-07 三菱电机株式会社 制冷循环装置
WO2016059698A1 (ja) * 2014-10-16 2016-04-21 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
EP3406990B1 (en) * 2016-01-20 2022-01-26 Mitsubishi Electric Corporation Refrigeration cycle device
CN108700344A (zh) * 2016-02-22 2018-10-23 Agc株式会社 热交换单元
EP3460244B1 (en) * 2016-05-18 2020-03-11 Mitsubishi Electric Corporation Compressor unit
CN110475972B (zh) * 2017-03-31 2021-03-02 阿耐思特岩田株式会社 涡旋流体机械
US11236745B2 (en) * 2018-01-30 2022-02-01 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor having injection passage including first and second outlet passage sections
JP7154773B2 (ja) * 2018-02-21 2022-10-18 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 スクロール流体機械
JP6775542B2 (ja) * 2018-04-03 2020-10-28 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
WO2021024380A1 (ja) * 2019-08-06 2021-02-11 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
US20230067007A1 (en) * 2020-04-07 2023-03-02 Mitsubishi Electric Corporation Refrigeration cycle device
JP7462163B2 (ja) * 2020-06-24 2024-04-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 スクロール圧縮機
US11898558B2 (en) * 2021-02-19 2024-02-13 Hanon Systems Scroll compressor

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06147181A (ja) * 1992-11-13 1994-05-27 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍装置
JPH11159479A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2006177183A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2006342755A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Hitachi Ltd スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2012505296A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパノール、2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ酢酸プロピルまたは(2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロポキシ)塩化亜鉛を含む組成物
WO2012157764A1 (ja) * 2011-05-19 2012-11-22 旭硝子株式会社 作動媒体および熱サイクルシステム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61169691A (ja) * 1985-01-23 1986-07-31 Hitachi Ltd 冷凍装置用密閉形スクロ−ル圧縮機
JP2011047382A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Sanyo Electric Co Ltd スクロール圧縮機
JP5709503B2 (ja) * 2010-12-14 2015-04-30 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機及びそのスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置
CN102953992A (zh) * 2012-11-27 2013-03-06 大连三洋压缩机有限公司 具有喷射通道的涡旋式压缩机

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06147181A (ja) * 1992-11-13 1994-05-27 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍装置
JPH11159479A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2006177183A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Mitsubishi Electric Corp スクロール圧縮機
JP2006342755A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Hitachi Ltd スクロール圧縮機及び冷凍装置
JP2012505296A (ja) * 2008-10-10 2012-03-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパノール、2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロ酢酸プロピルまたは(2−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロポキシ)塩化亜鉛を含む組成物
WO2012157764A1 (ja) * 2011-05-19 2012-11-22 旭硝子株式会社 作動媒体および熱サイクルシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018078787A1 (ja) * 2016-10-28 2018-05-03 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機、冷凍サイクル装置およびシェル
JPWO2018078787A1 (ja) * 2016-10-28 2019-06-24 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機、冷凍サイクル装置およびシェル
US11143184B2 (en) 2016-10-28 2021-10-12 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor, refrigeration cycle apparatus, and shell

Also Published As

Publication number Publication date
CN105121855A (zh) 2015-12-02
CN105121855B (zh) 2017-07-18
WO2014156743A1 (ja) 2014-10-02
JPWO2014156743A1 (ja) 2017-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6038287B2 (ja) スクロール圧縮機及びそれを備えた冷凍サイクル装置
US9239053B2 (en) Hermetically sealed scroll compressor
JP2008163894A (ja) 多段圧縮機
CN110741164B (zh) 涡旋式压缩机及具备其的空气调节器
EP3309399B1 (en) Scroll compressor and refrigeration cycle device
JP2008101559A (ja) スクロール圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル
JP6253278B2 (ja) 冷凍サイクル
JP6395846B2 (ja) スクロール圧縮機
JP6444540B2 (ja) スクロール圧縮機および冷凍サイクル装置
JP2007285680A (ja) 冷凍装置
JP2015113817A (ja) スクロール型圧縮機
JP5709503B2 (ja) スクロール圧縮機及びそのスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置
JP2012127565A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2007154726A (ja) 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2017194064A (ja) 冷凍サイクル
JP2010150926A (ja) スクロール膨張機及びそれを備えた冷凍空調装置
JP5523629B2 (ja) スクロール膨張機及び冷凍サイクル装置
WO2021140566A1 (ja) 冷凍サイクル装置
WO2011083510A1 (ja) 冷凍サイクル装置及びそれに搭載される膨張機
JP2019002611A (ja) 冷凍サイクル装置
WO2023079667A1 (ja) スクロール圧縮機およびこのスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置
WO2012104934A1 (ja) スクロール膨張機及びこのスクロール膨張機を備えた冷凍サイクル装置
WO2022157967A1 (ja) スクロール圧縮機およびスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置
JP5321055B2 (ja) 冷凍装置
JP2010084954A (ja) 冷凍サイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6038287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250