JP5709503B2 - スクロール圧縮機及びそのスクロール圧縮機を備えた冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施の形態1によるスクロール圧縮機の構造を示す概略断面図である。図1及び後述の各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
スクロール圧縮機1は、密閉容器10内にモータ20と圧縮機構30とが配置されており、このモータ20と圧縮機構30とは、モータ20の発生する回転力を圧縮機構30に伝達する軸40によって連結されている。
図3(a)は、最外室が形成された吸入完了の位置を示している。そして、揺動渦巻歯41bが自転せずに固定渦巻歯31bと噛み合って揺動運動することにより、一対の圧縮室のそれぞれが、(a)→(b)→(c)→(d)→(e)→(f)→(a)のように、吸入口に通じる外周側から吐出口32に通じる内周側に移動しながら内部の容積を縮小していき、内部のガスを圧縮する。
固定スクロール31の固定渦巻歯31bは、上述したようにインボリュート曲線を有する渦巻であり、この例では、外向面側の伸開始点角≒0.56π〜内向面側の伸開終点角≒6.44πの約2.94巻で構成されている。共用ポート35aは、固定渦巻歯31bの外向面側の伸開始点P1から伸開角略2πの位置に設けられており、外向面側圧縮室Aに開口する。共用ポート35bは固定渦巻歯31bの内向面側の伸開始点P2から伸開角略2πの位置に設けられており、内向面側圧縮室Bに開口する。このように、外向面側及び内向面側のどちらも、伸開始点から伸開角略2πの位置に共用ポート35a、35bが設けられている。
図3(a)の時点では、第2室61に共用ポート35が開口している。(b)の時点でも第2室61に共用ポート35が開口している。そして、(c)の時点では共用ポート35が閉じられ始め、(d)では完全に閉じられる。(d)の時点では、今までの第2室61は第1室60に合流して第1室60となる一方、今までの第3室62が第2室61となる。また、(d)の時点で今までの第3室62が第2室61となり、新たな第2室61に対して共用ポート35が開始し始める。つまり、第2室61において(d)の時点から共用ポート35が開口し始め、(e)→(f)→(a)→(b)→(c)の間、第2室61に開口し続け、(d)の時点、つまり1回転が終了し、第2室61が第1室60に合流して吐出連通する時点で共用ポート35が閉じられる。これと同時に(すなわち今までの第2室61に対して共用ポート35が閉じると同時に)、新たな第2室61に対して共用ポート35の開口が開始されることになる。
吸入完了角(図3(a))における第3室62の容積(外向面側圧縮室Aの第3室62と内向面側圧縮室Bの第3室62の合計=行程容積)と吐出連通角(図3(d))における第2室61の容積(外向面側圧縮室Aの第2室61と内向面側圧縮室Bの第2室61の合計)が内部容積比で、前述の如く冷凍条件など高圧縮比の定格条件のときに適正圧縮となるように設定されている。したがって、この渦巻構造を用いて冷蔵条件など低圧縮比の定格条件で運転した場合、図5に示すように何れの巻数の場合でも、吐出連通前に過圧縮となる。言い換えれば、図3(d)で第1室60に第2室61が合流して吐出連通する前に、第2室61の圧力が吐出圧を超えることになる。しかし、本例では第2室61が吐出連通する前の1回転の間、第2室61に共用ポート35が開口しているため、第2室61で圧力が吐出圧力Pを超えた場合には、第2室61内の冷媒ガスが共用ポート35から吐出されることになる。すなわち、図5(a)〜(c)のそれぞれにおいて(1)で示すように、ポート開口範囲中で後半部分で第2室61で圧力が吐出圧力Pを超え、共用ポート35が吐出バイパスポートとして使用される。
高圧縮比の運転条件では渦巻の組込容積比が適正であるため、何れの巻数の場合でも、図5に示すように過圧縮は生じないが、圧縮比が高いため吐出温度が上昇する。吐出温度が上昇したとき、図2のインジェクション量調整弁5を開いて液相の冷媒をインジェクション配管7及び共用管13を介して第2室61内にインジェクションすることにより、吐出温度の上昇を抑えることができる。ここで、第2室61内は、軸40の回転が進むとその分、内部の圧力が高くなるため、図5(a)〜(c)のそれぞれにおいて(2)に示すようにポート開口範囲中の前半部分で共用ポート35が液インジェクションポートとして使用される。
実施の形態2は、共用ポート35の形状を実施の形態1と異ならせたものであり、共用ポート35の形成位置や、その他の点は実施の形態1と同様である。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
圧縮室内の圧力変化とポート開口範囲との関係は、理論的には図5に示したとおりであるが、実機では共用ポート位置をシール点が通過するタイミング(共用ポート位置が伸開始点から伸開角2πの場合は吐出連通時)前後に揺動スクロール41の揺動渦巻歯41bの歯厚分が共用ポート35と干渉して開口面積が減少し、実質的な開口範囲が狭められる。また、共用ポート35は、上述したように吐出バイパスポートとしては1回転中の開口範囲の後半に比重が置かれ、インジェクションポートとしては1回転中の開口範囲の前半に比重が置かれ、インジェクションの方が流量を流す必要がある。
Claims (4)
- インボリュート曲線に基づいた固定渦巻歯を台板上に立設してなる固定スクロールと、
インボリュート曲線に基づいた揺動渦巻歯を台板上に立設してなり、前記固定スクロールと噛み合わされて圧縮室を形成する揺動スクロールと、
前記固定スクロール及び前記揺動スクロールを内部に収容する密閉容器とを備え、
前記圧縮室は高圧縮比の定格条件のときに適正となる内部容積比に設定され、
前記固定渦巻歯及び前記揺動渦巻歯のそれぞれを2.5巻以上の巻数で構成し、前記固定スクロールの前記台板において、前記固定渦巻歯の外向面側の伸開始点から伸開角略2πの位置と、前記固定渦巻歯の内向面側の伸開始点から伸開角略2πの位置とのそれぞれに共用ポートを設けると共に、前記密閉容器を外部から貫通して前記共用ポートに接続される共用管を設け、
前記共用ポートを、高圧縮比条件の運転時には、前記圧縮室内に液冷媒を注入する液インジェクション用として使用し、低圧縮比条件の運転時には、前記圧縮室内の過圧縮冷媒を前記圧縮室から放出する吐出バイパス用として使用することを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記固定渦巻歯及び前記揺動渦巻歯のそれぞれは、2.5巻以上、3.23巻以下の巻数であることを特徴とする請求項1記載のスクロール圧縮機。
- 前記共用ポートは、前記固定渦巻歯の外向面の輪郭線に一致する輪郭部分を有する長孔で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクロール圧縮機。
- 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のスクロール圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とを備え、これらが順次配管で接続されて冷媒が循環するように構成され、
前記共用管は、インジェクション量調整弁を有するインジェクション配管を介して前記凝縮器と前記膨張弁との間に接続されると共に、前記圧縮室内が過圧縮の場合のみ過圧縮冷媒を流通させる逆止弁を有する吐出バイパス配管を介して前記スクロール圧縮機と前記凝縮器との間に接続されていることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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