JP6035177B2 - 内燃機関用のスパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の内燃機関に用いられるスパークプラグに関する。
従来、自動車等の内燃機関の着火手段として、中心電極と、該中心電極との間に火花放電ギャップを設けた接地電極とを備えたスパークプラグが用いられている。スパークプラグは、中心電極と接地電極との間に設けられた火花放電ギャップに火花放電を発生させることにより、混合気(空気と燃料とが混合されたもの)を着火させる。
また、スパークプラグには、着火性等の性能を高めるために中心電極や接地電極に電極チップを設けたものがある。
近年、内燃機関の高性能化等により、燃焼室の温度が高くなる傾向にあるため、電極チップに優れた耐消耗性が要求されるようになっている。ここで、電極チップの消耗の原因としては、火花放電によって電極チップが瞬間的に溶融することによる火花消耗と、高温環境下での使用によって電極チップが酸化揮発することによる酸化消耗とがある。
例えば、特許文献1では、電極チップを構成する材料として、高融点で耐火花消耗性に優れたIr(イリジウム)を主成分として用いている。また、さらに、耐酸化性を高めるため、Irに耐酸化性に優れたPt(白金)やRh(ロジウム)を添加している。
特開平9−298083号公報
しかしながら、上記特許文献1のスパークプラグでは、電極チップの主成分として貴金属であるIrを用いており、さらに添加するPtやRhも貴金属である。そのため、スパークプラグの製造コストが高くなるという問題が生じる。
よって、耐火花消耗性及び耐酸化性を十分に確保した上で、安価に製造することができるスパークプラグが望まれている。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、耐火花消耗性及び耐酸化性に優れた長寿命で安価な内燃機関用のスパークプラグを提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、中心電極と
該中心電極との間に火花放電ギャップを設けた接地電極とを備え、
上記中心電極及び上記接地電極の少なくとも一方には、電極チップが設けられており、
該電極チップは、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグにある(請求項1)。
上記スパークプラグにおいて、中心電極及び接地電極の少なくとも一方には、電極チップが設けられている。そして、該電極チップは、Al(アルミニウム)を40〜60mol%含有し、残部がIr(イリジウム)からなる。すなわち、電極チップは、IrとAlとの合金(Ir−Al合金)により構成され、Alの含有量を上記特定の範囲としている。そのため、電極チップを構成するIr−Al合金中には、IrとAlとの金属間化合物(Ir−Al金属間化合物)が主相として存在することとなる。
ここで、電極チップを構成するIr−Al合金において主相となるIr−Al金属間化合物は、高融点であり、かつ耐酸化性に優れている。つまり、Ir−Al金属間化合物は、高融点であるIrの優れた耐火花消耗性とAlの優れた耐酸化性とを兼ね備えている。これにより、電極チップの耐火花消耗性と耐酸化性との両方を十分に確保することができ、スパークプラグの長寿命化を図ることができる。
また、電極チップは、非貴金属であって安価なAlを40〜60mol%含有している。そのため、電極チップの製造コストを低減することができる。例えば、従来のように、貴金属であるIrに同じく貴金属であるPtやRhを添加した材料等を用いた場合に比べて、電極チップの製造コストを大幅に低減することができる。これにより、スパークプラグの製造コストを低減することができる。
このように、耐火花消耗性及び耐酸化性に優れた長寿命で安価な内燃機関用のスパークプラグを提供することができる。
実施例1における、スパークプラグを示す一部断面説明図。 実施例1における、スパークプラグの火花放電ギャップ周辺を示す説明図。 実施例3における、スパークプラグ(試験体S3)の電極チップの切断面を示す写真。 実施例3における、スパークプラグ(試験体S8)の電極チップの切断面を示す写真。 実施例4における、高温酸化試験での電極チップ(試験体S31〜S39)の保持時間と質量変化との関係を示すグラフ。
上記スパークプラグにおいて、上記電極チップは、上記のごとく、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなる。なお、電極チップには、Ir、Alの他に、例えば0.5mol%程度以下のSi、Zn等の不純物が不可避的に含まれていてもよい。
ここで、Irの融点は約2447℃と高いが、Alの融点は約660℃であり、Irに比べて低い。そのため、Alの含有量により、融点(耐火花消耗性)が変化する。また、耐酸化性も変化する。
例えば、上記電極チップにおけるAlの含有量が40mol%未満の場合には、Al添加による融点の低下を抑制することができるが、耐酸化性を十分に確保することができないおそれがある。一方、Alの含有量が60mol%を超える場合には、耐酸化性を向上させることができるが、Al添加による融点の低下を招き、耐火花消耗性を十分に確保することができないおそれがある。
また、上記電極チップにおけるAlの含有量が40mol%未満の場合及び60mol%を超える場合には、Ir−Al合金中におけるIr−Al金属間化合物の割合が低下するおそれがある。すなわち、Ir−Al金属間化合物以外の相、例えばIrとAlとの固溶体等の割合が高くなるおそれがある。そのため、電極チップの耐火花消耗性と耐酸化性との両方を十分に確保することができないおそれがある。
また、上記電極チップを構成するIr−Al合金には、Ir−Al金属間化合物が主相として存在する。また、Ir−Al金属間化合物以外の相、例えばIrとAlとの固溶体等が含まれていることもある。
また、上記電極チップを構成するIr−Al合金におけるIr−Al金属間化合物の割合は、例えば、電極チップの切断面を光学顕微鏡、電子顕微鏡等によって写真撮影し、全体の面積に対してIr−Al金属間化合物の相が占める面積の割合(面積率)を算出することによって求めることができる。
また、上記電極チップは、Irの一部に代えて、Ni、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上を1〜20mol%含有していてもよい(請求項2)。
この場合には、電極チップは、結晶構造が体心立方構造であるIr−Al合金のIrの一部をNi、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上の元素(以下、適宜、元素Mという)で置換した合金(Ir−Al−M合金)により構成される。そして、電極チップを構成する合金には、IrとAlと元素Mとの金属間化合物(Ir−Al−M金属間化合物)が主相として存在することとなる。そのため、電極チップを構成する合金中における金属間化合物以外の相、例えば固溶体等の生成を抑制することができる。これにより、電極チップを構成する合金中の金属間化合物の割合をより高め、電極チップの耐火花消耗性及び耐酸化性を向上させることができる。
また、上記電極チップにおいて、Irの一部に代えて含有する上記元素Mの含有量が1mol%未満の場合には、電極チップを構成する合金中における固溶体等の生成を抑制し、金属間化合物の割合を高めるという上述の効果を十分に得ることができないおそれがある。一方、20mol%を超える場合には、Irの含有量が少なくなるため、融点の低下を招き、耐火花消耗性を十分に確保することができないおそれがある。
また、上記電極チップは、Irの一部に代えて、Ni及びRhの少なくとも一方を含有していてもよい(請求項3)。
この場合には、電極チップを構成する合金中の金属間化合物の割合を高め、電極チップの耐火花消耗性及び耐酸化性を向上させるという効果をより一層十分に得ることができる。
(実施例1)
内燃機関用のスパークプラグにかかる実施例について、図を用いて説明する。
本例のスパークプラグ1は、図1、図2に示すごとく、中心電極2と、中心電極2との間に火花放電ギャップGを設けた接地電極3とを備えている。中心電極2及び接地電極3には、電極チップ4が設けられている。電極チップ4は、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなる。
以下、これを詳説する。
図1に示すごとく、スパークプラグ1は、中心電極2及び接地電極3の他に、絶縁碍子5及びハウジング6を備えている。
筒状のハウジング6の外周には、取付用ネジ部61が設けられている。スパークプラグ1は、ハウジング6の取付用ネジ部61をエンジンの燃焼室の壁部に設けられたネジ孔(図示略)に螺合させることによって装着される。
ハウジング6の内側には、筒状の絶縁碍子5が保持されている。絶縁碍子5の内側には、絶縁碍子5の先端から突出して中心電極2が保持されている。
ハウジング6の先端面60には、接地電極3が接合されている。接地電極3は、ハウジング6の先端面60から中心電極2に沿って延び、途中で内側に折り曲げられ、中心電極2に対して軸方向に対向するように形成されている。
図2に示すごとく、中心電極2において、中心電極母材21の先端部211には、電極チップ4が溶接により接合されている。また、接地電極3において、接地電極母材31における中心電極2と対向する対向部311には、電極チップ4が溶接により接合されている。
中心電極2及び接地電極3の電極チップ4は、それぞれ略円柱形状を呈している。また、電極チップ4間には、火花放電ギャップGが設けられている。
また、中心電極2の中心電極母材21及び接地電極3の接地電極母材31は、いずれもNi合金からなる。
また、中心電極2及び接地電極3の電極チップ4は、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなる。すなわち、電極チップ4は、IrとAlとの合金(Ir−Al合金)により構成されている。なお、電極チップ4には、Ir、Alの他に、例えば0.5mol%程度以下のSi、Zn等の不純物が不可避的に含まれていてもよい。
次に、本例のスパークプラグ1における作用効果について説明する。
本例のスパークプラグ1において、中心電極2及び接地電極3には、電極チップ4が設けられている。そして、電極チップ4は、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなる。すなわち、電極チップ4は、IrとAlとの合金(Ir−Al合金)により構成され、Alの含有量を上記特定の範囲としている。そのため、電極チップ4を構成するIr−Al合金中には、IrとAlとの金属間化合物(Ir−Al金属間化合物)が主相として存在することとなる。
ここで、電極チップ4を構成するIr−Al合金において主相となるIr−Al金属間化合物は、高融点であり、かつ耐酸化性に優れている。つまり、Ir−Al金属間化合物は、高融点であるIrの優れた耐火花消耗性とAlの優れた耐酸化性とを兼ね備えている。これにより、電極チップ4の耐火花消耗性と耐酸化性との両方を十分に確保することができ、スパークプラグ1の長寿命化を図ることができる。
また、電極チップ4は、非貴金属であって安価なAlを40〜60mol%含有している。そのため、電極チップ4の製造コストを低減することができる。例えば、従来のように、貴金属であるIrに同じく貴金属であるPtやRhを添加した材料等を用いた場合に比べて、電極チップ4の製造コストを大幅に低減することができる。これにより、スパークプラグ1の製造コストを低減することができる。
このように、本例によれば、耐火花消耗性及び耐酸化性に優れた長寿命で安価な内燃機関用のスパークプラグ1を提供することができる。
(実施例2)
本例は、実施例1のスパークプラグ1において、中心電極2及び接地電極3の電極チップ4(図1、図2参照)を構成する材料を変更した例である。
本例において、電極チップ4は、Irの一部に代えて、Ni、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上を1〜20mol%含有する。すなわち、電極チップ4は、Alを40〜60mol%含有し、Ni、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上を1〜20mol%含有し、残部がIrからなる。
その他の基本的な構成は、実施例1と同様である。また、実施例1と同様の構成については、同様の符号を付し、その説明を省略している。
本例の場合には、電極チップ4は、結晶構造が体心立方構造であるIr−Al合金のIrの一部をNi、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上の元素(元素M)で置換した合金(Ir−Al−M合金)により構成される。そして、電極チップ4を構成する合金中には、IrとAlと元素Mとの金属間化合物(Ir−Al−M金属間化合物)が主相として存在することとなる。そのため、電極チップ4を構成する合金中における金属間化合物以外の相、例えば固溶体等の生成を抑制することができる。これにより、電極チップ4を構成する合金中の金属間化合物の割合をより高め、電極チップ4の耐火花消耗性及び耐酸化性を向上させることができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例3)
本例は、スパークプラグの耐消耗性を評価した例である。ここでの耐消耗性の評価とは、耐火花消耗性及び耐酸化性の複合評価である。
本例では、表1に示すごとく、材料の組成が異なる複数の電極チップを準備した。そして、各電極チップを用いたスパークプラグ(試験体S1〜S21)に対して耐久試験を行い、耐消耗性について評価した。
なお、各試験体の電極チップの組成、電極チップの金属間化合物面積率は、同表に示すとおりである。同表では、不可避的不純物の含有量の表示を省略している。
ここで、各試験体の電極チップについて説明する。
試験体S2〜S4の電極チップは、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなる。すなわち、上述した実施例1のスパークプラグの電極チップである。
これに対して、試験体S1の電極チップは、Alの含有量が60mol%を超えるものである。また、試験体S5の電極チップは、Alの含有量が40mol%未満のものである。
試験体S6〜S8、S10〜S21の電極チップは、Irの一部に代えて、Ni、Fe、Co、Pt及びRhのいずれか1種の元素(元素M)を1〜20mol%含有してなる。すなわち、上述した実施例2のスパークプラグの電極チップである。
これに対して、試験体S9の電極チップは、Irの一部に代えてNiを含有し、その含有量が20mol%を超えるものである。
次に、各試験体の電極チップの作製方法について説明する。
電極チップを作製するに当たっては、まず、各元素粉末(Ir粉末、Al粉末、Ni粉末、Fe粉末、Co粉末、Pt粉末、Rh粉末)を所定の割合で混合し、電極チップの原料を作製する。次いで、原料をアーク溶解法(最大出力:7.5kW、溶融時間:10分)により溶解し、インゴットを作製する。なお、各元素粉末において、Ir粉末、Pt粉末及びRh粉末は純度99.95%以上、Al粉末は純度95%以上、Ni粉末は純度99.8%である。
次いで、作製したインゴットに対して、Ar雰囲気中で熱処理(温度:1400℃、時間:72時間)を行う。次いで、放電加工によってインゴットから所定の大きさ(直径:0.55mm、軸方向長さ:0.8mm)の円柱形状の電極チップを切り出す。
以上により、電極チップを作製する。
次に、各試験体の電極チップの金属間化合物面積率の求め方について説明する。
まず、電極チップを切断し、その切断面をバフ研磨する。次いで、光学顕微鏡又は電子顕微鏡により写真撮影(画像データ化)を行う。そして、相の違いによってコントラストに差が出るため、画像解析ソフトを用いて金属間化合物の相(金属間化合物相)と固溶体の相(固溶相)とを二値化し、視野に占める金属間化合物相の面積率を算出する。この面積率を金属間化合物面積率とする。
ここで、図3、図4に、それぞれ試験体S3、S8の電極チップの切断面の写真を示す。図3、図4の写真における灰色部分は、金属間化合物相(図中の400)であり、白色部分は、固溶相(図中の401)である。なお、図4では、固溶相がほとんどなく、ほぼすべてが金属間化合物相である。
次に、耐久試験について説明する。
まず、スパークプラグの中心電極及び接地電極に各電極チップをレーザ溶接する。次いで、直列6気筒、排気量2500ccのエンジンに各スパークプラグを設置する。次いで、エンジンを毎分5600回転(全負荷)にて100時間運転する。そして、運転前後における電極チップ間の火花放電ギャップのギャップ長L(図2)の拡大量を測定する。
耐消耗性の評価判定は、ギャップ拡大量が0.03mm未満の場合を「A」、0.03mm以上0.09mm未満の場合を「B」、0.09mm以上の場合を「C」とする。



次に、表1に示すごとく、耐消耗性の評価結果について説明する。
同表からわかるように、Alの含有量が40〜60mol%の範囲内である試験体S2〜S4のスパークプラグは、電極チップの金属間化合物面積率が60%以上であった。また、耐消耗性の評価判定が「B」であった。
一方、Alの含有量が40〜60mol%の範囲外である試験体S1、S5のスパークプラグは、電極チップの金属間化合物面積率が60%未満であった。また、耐消耗性の評価判定が「C」であった。
また、Irの一部に代えて含有する元素Mの含有量が1〜20mol%の範囲内である試験体S6〜S8、S10〜S21のスパークプラグは、電極チップの金属間化合物面積率が100%であった。すなわち、電極チップを構成する合金中に固溶相がほとんどなく、ほぼすべてが金属間化合物相であった。また、耐消耗性の評価判定が「A」又は「B」であった。特に、Irの一部に代えてNiを含有する試験体S6〜S8、Rhを含有する試験体S13〜S15、Ni及びRhを含有する試験体S19のスパークプラグは、耐消耗性の評価判定が「A」であった。
一方、Irの一部に代えて含有する元素Mの含有量が1〜20mol%の範囲外である試験体S9のスパークプラグは、電極チップの金属間化合物面積率が100%であったが、耐消耗性の評価判定が「C」であった。
以上の結果から、上述した実施例1のスパークプラグ(試験体S2〜S4)は、電極チップの金属間化合物面積率が高く(60%以上)、優れた耐消耗性(耐火花消耗性及び耐酸化性)を有することがわかった。
また、上述した実施例2のスパークプラグ(試験体S6〜S8、S10〜S21)は、電極チップの金属間化合物面積率が非常に高く(100%)、より優れた耐消耗性(耐火花消耗性及び耐酸化性)を有することがわかった。特に、Irの一部に代えてNi及びRhの一方又は両方を含有することにより、より一層優れた耐消耗性(耐火花消耗性及び耐酸化性)を有することがわかった。また、Irの一部に代えて含有する元素Mの含有量を20mol%以下とすることが好ましいことがかわった。
(実施例4)
本例は、スパークプラグの耐酸化性を評価した例である。
本例では、材料の組成が異なる複数の電極チップ(試験体S31〜S39)を準備した。そして、各電極チップに対して高温酸化試験を行い、耐酸化性について評価した。
なお、試験体S31の電極チップは、上述した実施例1のスパークプラグの電極チップであり、実施例3の試験体S3のスパークプラグの電極チップと同様の組成(表1参照)である。すなわち、電極チップの組成は、Ir:残部、Al:50mol%である。後述する図5では、これをIr−50Alのように表記する。
また、試験体S32、S33、S34、S35、S36、S37、S38の電極チップは、上述した実施例2のスパークプラグの電極チップであり、それぞれ実施例3の試験体S7、S8、S16、S17、S11、S14、S19のスパークプラグの電極チップと同様の組成(表1参照)である。
また、試験体S39の電極チップは、比較としての電極チップであり、その組成がIr:残部、Rh:17mol%である。
次に、高温酸化試験について説明する。
まず、電気炉内に電極チップをセットし、大気雰囲気中、1200℃の条件で50時間保持する。そして、時間経過ごと(20時間、50時間)に電極チップの質量を測定し、その質量変化を算出する。
なお、質量変化c(mg/mm2)は、電極チップの試験前の質量をa1(mg)、試験後の質量をa2(mg)、電極チップの試験前の表面積をb(mm2)とし、c=(a2−a1)/bの式から求める。また、電極チップの表面積b(mm2)は、電極チップの寸法から算出する。
次に、耐酸化性の評価結果を図5に示す。同図は、電極チップの保持時間(時間)と質量変化(mg/mm2)との関係を示したものである。
同図からわかるように、試験体S31〜S38の電極チップは、試験体S39に比べて質量変化が小さいものであった。特に、試験体S32〜S38の電極チップは、試験体S39に比べて質量変化がより小さいものであった。
以上の結果から、上述した実施例1のスパークプラグの電極チップ(試験体S31)は、優れた耐酸化性を有することがわかった。
また、上述した実施例2のスパークプラグの電極チップ(試験体S32〜S39)は、より一層優れた耐酸化性を有することがわかった。
1 スパークプラグ
2 中心電極
3 接地電極
4 電極チップ
G 火花放電ギャップ

Claims (6)

  1. 中心電極(2)と
    該中心電極(2)との間に火花放電ギャップ(G)を設けた接地電極(3)とを備え、
    上記中心電極(2)及び上記接地電極(3)の少なくとも一方には、電極チップ(4)が設けられており、
    該電極チップ(4)は、Alを40〜60mol%含有し、残部がIrからなることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグ(1)において、上記電極チップ(4)は、Irの一部に代えて、Ni、Fe、Co、Pt及びRhの少なくとも一種以上を1〜20mol%含有することを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  3. 請求項2に記載のスパークプラグ(1)において、上記電極チップ(4)は、Irの一部に代えて、Ni及びRhの少なくとも一方を含有することを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  4. 請求項3に記載のスパークプラグ(1)において、上記電極チップ(4)は、Alを40〜60mol%含有し、Niを1〜20mol%含有し、残部がIrからなることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパークプラグ(1)において、上記電極チップ(4)の金属間化合物面積率は60%以上であり、上記金属間化合物面積率は、上記電極チップ(4)を切断した際に得られる切断面に現れる、金属間化合物相の面積割合であることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のスパークプラグ(1)において、上記中心電極(2)及び上記接地電極(3)の双方に、上記電極チップ(4)が設けられていることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)
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