JP6029126B1 - 移乗装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子に座っている被介護者を安全にかつ被介護者に大きな負担をかけることなく容易に移乗させることができる移乗装置を提供する。【解決手段】着座している被介護者を移乗する移乗装置は、フレーム本体と、フレーム本体に対して移動可能に連結され、蝶番状に開閉可能な座面を有する座受け部と、座受け部の開閉を操作する操作手段と、座受け部が閉じた状態で、座受け部を被介護者の下腿部前方から両膝間を通し、下腿部後部まで前進移動させる第1移動手段と、被介護者の下腿部後部に移動した前記座受け部を操作手段により開いた状態としてから、座受け部を上昇移動させて被介護者の大腿部後部を支持して持ち上げる第2移動手段とを備える。【選択図】図1A

Description

本発明は、自立歩行が困難なため生活に車椅子を使用している者が、車椅子からベッドやトイレなどへの乗り移り動作行う場合のその乗り移り動作を支援する移乗装置に関する。
自立歩行が困難なため車椅子を使用した生活を余儀なくされている被介護者は、車椅子から椅子やベッド、またトイレなどに乗り移る動作を自力で行うことは容易ではなく、被介護者による手助けを必要とする。しかし、この移乗の手助けは、被介護者の体重を支えながら、被介護者を移動させるものであり、介護者にとって肉体的に大きな負担となっている。
そのため、車椅子から椅子やベッド、トイレ、車座席などへの被介護者の移乗を支援する移乗手段として、例えば、以下の方法が提案されている。
特許文献1(特開平09-140746号公報)にて開示される方法は、スリングシートを座部と臀部の間に敷いて、被介護者をスリングシートに包み込んだ状態でリフト機構により吊り上げて移乗する方法である。
特許文献2(特開2011-92324号公報)にて開示される方法は、移動可能な台車上に設けられた身体保持具により被介護者の上半身を保持することによって、被介護者の姿勢を前屈み状態で支えて移乗する方法である。
特許文献3(特開2001-17485号公報)にて開示される方法は、座っている状態の被介護者の大腿部下方に座部を差し込み、背受部により被介護者の背部を支持しながら、座部の昇降機能により大腿部を持ち上げて移乗する方法である。
特開平09−140746号公報 特開2011−92324号公報 特開2001−17485号公報
特許文献1に開示される方法は、スリングなどのシートを被介護者の臀部の下に敷く必要があり、被介護者の位置を一旦移動させる必要がある。また、車椅子対応では、あらかじめ座面にスリングなどのシートを設置しておく必要があり、介護者が行う移乗のための事前準備に多くの手間と時間を要する。スリングなどのシート対応は釣りベルトのフックのかけ忘れや劣化による破損などの事故も報告されている。
特許文献2に開示される方法は、被介護者を前屈み姿勢で支えながら移動する装置を利用するものであり、車椅子からの移乗の際、まずその装置に移乗する必要があり、その移乗の際に、膝や足首に負荷が加わるため、その負荷に耐えられない被介護者には適用できない。また、膝や足首への負荷状態が事前に分からないことが多く、不測の事態が発生する場合がある。さらに、体勢保持のために両腕でバー等に掴まる必要があるため疲労の点からも移動時間に制約がある。
特許文献3に開示される方法は、大腿部を支持するために、大腿部後部に座部を挿入する必要があるが、特許文献3の構成では、大腿部の両側から座部を挿入する構成であるため、ベッドなど周囲にある程度空間がある場合には側方から座部を挿入することが可能であるが、車椅子に座っている被介護者の両側にほぼ隙間なく車椅子の側面部がある場合は、座部を側方から挿入する実際上不可能であり、車椅子の被介護者に対応できない。
そこで、本発明の目的は、車椅子に座っている被介護者を安全にかつ被介護者に大きな負担をかけることなく容易に移乗させることができる移乗装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の移乗装置の第1の構成は、着座している被介護者を移乗する移乗装置であって、フレーム本体と、フレーム本体に対して移動可能に連結され、蝶番状に開閉可能な座面を有する座受け部と、座受け部の開閉を操作する操作手段と、座受け部が閉じた状態で、座受け部を被介護者の下腿部前方から両膝間を通し、下腿部後部まで前進移動させる第1移動手段と、被介護者の下腿部後部に移動した座受け部を操作手段により開いた状態としてから、座受け部を上昇移動させて被介護者の大腿部後部を支持して持ち上げる第2移動手段とを備えることを特徴とする。
本発明の移乗装置の第2の構成は、上記第1の構成において、座受け部は、蝶番状に開閉可能に連結して座面を形成する2枚のプレートと、各プレートの端部に取り付けられる回転可能な円筒状ローラとを備えることを特徴とする。
本発明の移乗装置の第3の構成は、上記第1又は第2の構成において、第1移動手段は、フレーム本体に取り付けられる車輪であり、該車輪の回転移動により、座受け部が前進移動することを特徴とする。
本発明の移乗装置の第4の構成は、上記第1乃至第3の構成のいずれかにおいて、第2移動手段は、被介護者の下腿部後部に移動した座受け部を操作手段により開いた状態としてから、座受け部を上昇移動させて被介護者の下腿部を持ち上げる動作と、被介護者の下腿部を持ち上げた状態で、座受け部を被介護者の大腿部後部に沿って臀部方向にスライド移動させる動作と、被介護者の大腿部後部を移動した座受け部の座受け部の座面を被介護者の大腿部後部に当接させた状態で、座受け部を上昇移動させる動作とにより、被介護者の大腿部後部を支持して持ち上げることを特徴とする。
本発明の移乗装置の第5の構成は、上記第1乃至第4の構成のいずれかにおいて、第2移動手段は、座受け部がフレーム本体に対して上下動するようにフレーム本体に回転可能に取り付けられるアームであり、アームの回転移動により、アームの先端部に取り付けられた座受け部が上昇移動し、アームは、さらに、フレーム本体に対して前後方向にスライド可能に取り付けられ、アームのスライド移動により、アームの先端部に取り付けられた座受け部がスライド移動し、アームは、さらに、フレーム本体に対して昇降可能に取り付けられ、アームの上昇移動により、アームの先端部に取り付けられた座受け部が上昇移動することを特徴とする。
本発明の移乗装置の第6の構成は、上記第1乃至第5の構成のいずれかにおいて、被介護者の上半身を保持するホルダを備え、ホルダは、フレーム本体に対して昇降可能に取り付けられることを特徴とする。
本発明の移乗装置の第7の構成は、上記第6の構成において、ホルダに、被介護者の肘を置くための肘置き部が設けられることを特徴とする。
本発明の移乗装置によれば、閉じた状態の座受け部を下腿部前方から両膝間を通し、被介護者の膝裏(下腿部後部)で開いてから、座受け部で太腿裏側(大腿部後部)を支持させ、座受け部を上昇させる新機構により、車椅子に着座している被介護者を安全かつ容易に移乗することができる。
本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す正面図である。 本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す側面図である。 本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す背面図である。 本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す上面図である。 本発明の実施の形態における移乗装置を正面から見てその左半分の断面斜視図である。 移乗装置の別の状態を示す斜視図である。 移乗装置の別の状態を示す斜視図である。 座受け部の構成を示す図である。 本発明の移乗装置のアーム28及び座受け部34の動作を示す図である。 座受け部34の開閉動作を示す斜視図である。 座受け部34の開閉動作を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1A、図1B、図2、図3、図4、図5及び図6は、本発明の実施の形態における移乗装置の構成例を示す図である。具体的には、図1A及び図1Bは、本発明の移乗装置の構成を示す斜視図であり、図1Bは図1Aと異なる角度から見た3Dモデル斜視図である。図2は本発明の移乗装置の構成を示す正面図、図3は側面図、図4は背面図、図5は上面図、さらに図6は、移乗装置を正面から見てその左半分の側断面図である(図2のA−A線断面図)。また、図7及び図8は、それぞれ移乗装置の別の状態を示す側面図である。
移乗装置は、下部フレーム10、車輪12、車輪ロックペダル14、昇降ペダル16、支柱フレーム18、上部フレーム20、ホルダ22、肘置き部24、昇降アシスト装置(ガススプリング)26、アーム28、アーム固定バー30、アームレバー32、座受け部34及び座受け部開閉レバー36を備えて構成される。
下部フレーム10は、移乗装置の土台となる水平面に平行なフレーム構造体である。下部フレーム10の4隅には、床面に接地する車輪12が取り付けられ、車輪12の回転により、移乗装置全体の床面移動を可能にする。車輪12は、その回転移動により、移乗装置の構成要素である後述する座受け部34を前進移動させる移動手段として機能する。車椅子に座っている被介護者に移乗装置を接近させる際、車椅子が下部フレーム10の内側に入り込むように、下部フレーム10の左右の車輪幅は、車椅子の幅よりも広くなるように寸法決めされる。また、下部フレーム10には、車輪ロックペダル14及び後述する昇降ペダル16が取り付けられており、車輪ロックペダル14の操作により、車輪12の回転をロック及びロック解除することができる。
支柱フレーム18は、下部フレーム10の左右側からそれぞれ垂直上方に延びる支柱フレーム部位18aを含むフレーム構造体であって、下部フレーム10とともに移乗装置の基礎骨格である本体フレームを形成する。この支柱フレーム18、上記下部フレーム10、及び以下に説明する上部フレーム20は、好ましくは金属管、例えば鋼製管で形成され、又は、必要な強度が得られる他の材料で形成されてもよい。
上部フレーム20は、支柱フレーム18の左右それぞれ立設する支柱フレーム部位18aに対して昇降可能に取り付けられるフレーム構造体であり、左右それぞれの支柱フレーム部位18aから前方に延びる側方フレーム部位20a、2つの側方フレーム部位をつなぐ横フレーム部位20b及び昇降用取手20cを有して形成される。左右それぞれの側方フレーム部位20aの前方先端部分には、被介護者の上半身を保持するためのホルダ22が取り付けられる。
ホルダ22は、例えばコの字状に形成されるクッション体であって、上部フレーム20の側方フレーム20aを軸として回転可能に取り付けられる。ホルダ22が上部フレーム20に対して外側に倒され、コの字の開口部分が上を向いたホルダ22の非保持状態(図7に示すホルダ22の位置・向き)から、コの字の開口部を対向する位置(図1A及び図1Bに示すホルダ22の位置・向き)に回転させることで、被介護者の上半身を周囲から保持する。ホルダ22による保持作用により、被介護者の上半身の前後の揺動を防止し、また、被介護者の左右の腋下部がホルダ22に当接することで上半身を安定的に保持することができる。
さらに、ホルダ22には、それによって上半身を保持された被介護者の肘を置く台としての肘置き部24が設けられる。肘置き部24は、好ましくはホルダ22と一体となって構成される。また、上部フレーム20には、介護者が上部フレーム20を昇降させる際に持つ昇降用取手20cが設けられる。
ガススプリング26は、下部フレーム10に対して上部フレーム20を支持するように取り付けられ、ガススプリング26のガス反力により、上部フレーム20の昇降を補助する昇降アシスト装置として機能する。昇降ペダル16を踏むことで、ガススプリング26のガス反力が作用し、昇降用取手20cを持って上部フレーム20を持ち上げる力を補助する。
前後方向に延びるアーム28は、その長手方向の途中位置において、上部フレーム20の横フレーム部位20bに取り付けられ、横フレーム部位20bを軸として、アーム28の先端が上下するように回転可能に設けられる。アーム28の前方先端には、座受け部34が回転可能に取り付けられている。図8は、横フレーム部位20bを軸としたアーム28の回転により、アーム28の前方先端に取り付けられた座受け部34の位置が上下した状態を示し、図8(a)は座受け部34の上昇前の状態、図8(b)は座受け部34の上昇後の状態を示す。
また、アーム28の回転位置は、アーム固定バー30によって固定可能である。アーム固定バー30は、アーム28の回転位置に応じて長さ可変に構成され、アーム28を下部フレーム10に対して支持するように配置される。
また、アーム28は、上部フレーム20を介して支柱フレーム18に対して昇降可能に取り付けられており、上部フレーム20の昇降に伴って昇降可能である。
さらに、アーム28は、前後方向にスライド可能に横フレーム部位20bに取り付けられ、アーム28の後端部にはアームレバー32が取り付けられている。介護者はアームレバー32を握り、前方に押し込むことで、アーム28を前方にスライドさせることができる。アームレバー32はアーム28のスライドロック機構であり、アームレバー32を回動させることで、アーム28のスライド動作のロック及びロック解除を行うことができる。
アーム28の前方先端部には、蝶番状に開閉可能な座受け部34が取り付けられている。上述したアーム28の回転移動、スライド移動、上昇移動の動作により座受け部34は移動し、アーム28は、座受け部34の移動手段として機能する。
図9は、座受け部の構成を示す図である。座受け部34は、後述する介護者の大腿部後部を受ける座面を形成する2枚のプレート34aを備えて構成され、2枚のプレート34aは蝶番状に開閉可能に結合し、各プレート34aの上端部及び下端部には、それぞれ円筒状のローラ34bがその長手方向軸を中心に回転可能に取り付けられている。座受け部34が閉じた状態(図7に示す状態)では、2枚のプレート34aが重なり合い、開いた状態(図1A及び図1Bに示す状態)では、2枚のプレート34aがそれぞれ90°開き、座受け部34が180°に開いて座面を形成する。
プレート34aの端部にローラ34bを取り付けることで、後述するように、介護者の大腿部に沿った座面のスライド動作をスムーズにし、また、介護者の膝裏に当接する部位が円筒形の緩やかな曲面となるため、膝裏での持ち上げ動作において、被介護者の負担を軽減できる。また、座受け部34は、その座面の向きが上下方向に可動に、アーム28の先端部に対して回転可能に取り付けられており、座受け部34にかかる荷重によって、座面の傾斜・向きが上下方向に変化する(図8参照)。
アームレバー32に隣接して座受け部開閉レバー36が設けられ、座受け部開閉レバー36は、バネで引張されたワイヤを介して座受け部34と連結し、操作者(介護者)による座受け部開閉レバー36の操作により座受け部34の開閉操作を可能とし、座受け部34の開閉を操作する操作手段として機能する。
本発明の移乗装置は、上述の構成において、被介護者の両膝の間から、閉じた状態の座受け部34を挿入し、膝裏に到達した後に座受け部を開き、開いた状態の座受け部34を大腿部後部へスライドさせて差し込み、大腿部後部を持ち上げる動作により、被介護者の移乗を実現する。以下、本発明の移乗装置の動作について説明する。
図10は、本発明の移乗装置のアーム28及び座受け部34の動作を示す図である。図10(a)、(b)に示すように、車椅子に座っている被介護者の前方から移乗装置を被介護者に接近させ(図10(a))、座受け部開閉レバー36を閉じて、被介護者の下腿部前方から閉じた状態の座受け部34を両下腿部の間に通し、座受け部開閉レバー36を開いて、下腿部後部(ふくらはぎ、膝裏)で開いて、下腿部後部に当接させる(図10(b))。この開閉動作の詳細が図11及び図12に示される。図11は斜視図であり、図12は上面図である。
図11及び図12に示されるように、介護者は、座受け部開閉レバー36を操作して、被介護者の下腿部前方から閉じた状態の座受け部34を両下腿部の間に通し、下腿部後部(ふくらはぎ)で開いて、下腿部後部に当接させる。
座受け部34を開いて下腿部後部に当接させた後、図10(c)に示すように、下腿部後部に当接した座受け部34に連結するアーム28を支点A(横フレーム部位20bに対応)で回転させることで(矢印a)、座受け部34ともに膝裏を持ち上げる。このとき、アーム28の回転位置は、アーム固定バー30により固定される。そして、図10(d)に示すように、介護者はアームレバー32を使ってアーム28を押し込むこと(矢印b)で、図10(e)に示すように、座受け部34は大腿部後部に沿って臀部方向にスライドする。所定位置まで押し込んだ後、図10(f)に示すように、座受け部34が大腿部後部を支持している状態で、座受け部34と連結しているアーム28をガススプリング26のアシストを利用して支柱18aに沿って上昇させる(矢印c)。これにより、車椅子の被介護者を持ち上げ、移乗させることができる。
座受け部34で被介護者を持ち上げる際、被介護者の上半身は、左右のホルダ22により保持される。ホルダ22は、図1A及び図1B乃至図8に示されているとおり、左右それぞれコの字状に形成され、被介護者の上半身を両側から支持する。ホルダ22は、支柱18aに対して昇降可能に連結している上部フレーム20に取り付けられており、上部フレーム20の上昇に応じて座受け部34とともに上昇する。非保持状態では、図7に示されるように、ホルダ22が外側に倒された状態に置かれ、保持状態では、例えば図8に示されるように、上半身を両側から抱えるようにホルダ22を非保持状態から回転させ、コの字形状により図示されない上半身を両側から保持する。ホルダ22により、上半身の前後の揺動を防止し、また、被介護者の左右の腋下部がホルダ22に当接することで上半身を安定的に保持する。ホルダ22には、肘置き部24が設けられ、被介護者の肘部も支持される。これにより、被介護者を、大腿部後部、腋下部、肘部で支えることができ、安定した移乗が可能となり、また、荷重分散により被介護者にかかる負担も分散される。
本発明の移乗装置により、座受け部を下腿部前方から両膝間を通し、被介護者の膝裏(下腿部後部)から太腿裏側(大腿部後部)にスライドさせ、さらに上昇させる新機構により、車椅子に着座している被介護者を確実に支持して移乗することができる。
被介護者の両腋、両肘、両大腿部後部を支える構成から、体重を支える箇所の荷重分散が行われ、移乗時の負担が小さい。
臀部の下にシートなどを敷く必要がなく、介護者が被介護者に手を触れることなく被介護者を保持、リフティングできるため、移乗のための準備作業・段取りが大幅に改善される。
車椅子から洋式トイレへの移乗が容易となり、特に、手摺等がない一般家庭のトイレでも、洋式トイレであれば利用ができるため、被介護者の日常の行動範囲が拡大される。東日本大震災の被災地では、被介護者がトイレ事情の要因で飲食を控え、健康を害していたことが報告されている。本移乗装置と大腿部後部(又は臀部)を支える簡易トイレを用意することで、この課題を解決できる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る各種変形、修正を含む要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
例えば、座受け部を下腿部前方から両膝間を通すために、移乗装置自体を車輪の回転移動により移乗装置を前進移動させる構成の別態様として、移乗装置を停止させた状態において、閉じた状態のアーム28のスライド動作により、座受け部を下腿部前方から下腿部後部に移動させる構成であってもよい。
また、座受け部34は、プレート34aとローラ34bとによる構成に限らず、例えば、プレート34aを用いずに、ローラ34bを並列に複数並べて座面を形成する構成であってもよい。
本発明の移乗装置は、車椅子に着座している被介護者の移乗に限らず、椅子など他の家具類に座っている被介護者を移乗する際にも適用可能である。
10:下部フレーム、12:車輪、14:車輪ロックペダル、16:昇降ペダル、18:支柱フレーム、18a:支柱フレーム部位、20:上部フレーム、20a:側方フレーム部位、20b:横フレーム部位、20c:昇降用取手、22:ホルダ、24:肘置き部、26:ガススプリング、28:アーム、30:アーム固定バー、32:アームレバー、34:座受け部、34a:プレート、34b:ローラ、36:座受け部開閉レバー

Claims (7)

  1. 着座している被介護者を移乗する移乗装置において、
    フレーム本体と、
    前記フレーム本体に対して移動可能に連結され、蝶番状に開閉可能な座面を有する座受け部と、
    前記座受け部の開閉を操作する操作手段と、
    前記座受け部が閉じた状態で、前記座受け部を被介護者の下腿部前方から両膝間を通し、下腿部後部まで前進移動させる第1移動手段と、
    被介護者の下腿部後部に移動した前記座受け部を前記操作手段により開いた状態としてから、前記座受け部を上昇移動させて被介護者の大腿部後部を支持して持ち上げる第2移動手段とを備えることを特徴とする移乗装置。
  2. 前記座受け部は、蝶番状に開閉可能に連結して座面を形成する2枚のプレートと、各プレートの端部に取り付けられる回転可能な円筒状ローラとを備えることを特徴とする請求項1に記載の移乗装置。
  3. 前記第1移動手段は、前記フレーム本体に取り付けられる車輪であり、該車輪の回転移動により、前記座受け部が前進移動することを特徴とする請求項1又は2に記載の移乗装置。
  4. 前記第2移動手段は、被介護者の下腿部後部に移動した前記座受け部を前記操作手段により開いた状態としてから、前記座受け部を上昇移動させて被介護者の下腿部を持ち上げる動作と、
    被介護者の下腿部を持ち上げた状態で、前記座受け部を被介護者の大腿部後部に沿って臀部方向にスライド移動させる動作と、
    被介護者の大腿部後部を移動した前記座受け部の前記座受け部の座面を被介護者の大腿部後部に当接させた状態で、前記座受け部を上昇移動させる動作とにより、被介護者の大腿部後部を支持して持ち上げることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の移乗装置。
  5. 前記第2移動手段は、前記座受け部が前記フレーム本体に対して上下動するように前記フレーム本体に回転可能に取り付けられるアームであり、前記アームの回転移動により、前記アームの先端部に取り付けられた前記座受け部が上昇移動し、
    前記アームは、さらに、前記フレーム本体に対して前後方向にスライド可能に取り付けられ、前記アームのスライド移動により、前記アームの先端部に取り付けられた前記座受け部がスライド移動し、
    前記アームは、さらに、前記フレーム本体に対して昇降可能に取り付けられ、前記アームの上昇移動により、前記アームの先端部に取り付けられた前記座受け部が上昇移動することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の移乗装置。
  6. 被介護者の上半身を保持するホルダを備え、前記ホルダは、前記フレーム本体に対して昇降可能に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の移乗装置。
  7. 前記ホルダに、被介護者の肘を置くための肘置き部が設けられることを特徴とする請求項6に記載の移乗装置。
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