JP6023563B2 - ロール成形方法およびロール成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼帯のロール成形方法およびロール成形装置に関する。
例えば車両用ドアの補強部品(ドアリインフォースメント)は、亜鉛メッキされた鋼帯をロール成形し、所定の長さに切断した後に、所望の強度を得るため熱処理される。したがって、車両用ドアの補強部品は、ロール成形工程とその後の熱処理工程とを経て製造される。
特許文献1は、金属鋼板をロール成形した後に、ロール成形品を曲げ成形する成形装置を開示する。特許文献1に記載の成形装置によれば、ロール成形品を曲げ成形すると同時に加熱し、直後に急冷することで、熱処理されたロール成形品が製造される。
特開2007−83304号公報
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に記載の成形装置によれば、ロール成形が完了した後に熱処理が行われる。ロール成形の完了後に熱処理した場合、加熱による断面変形が起こる。このためロール成形完了時の断面形状と熱処理後の断面形状が異なる。熱処理後の断面形状が目的とする断面形状に一致するようにロール成形完了時の断面形状を定めておくことも可能ではあるが、断面変形量を予測することは難しく、それ故、加熱による断面変形を見越してロール成形完了時の断面形状を予め定めることは難しい。
本発明は、熱処理による断面変形が抑えられたロール成形品を得ることができるロール成形方法およびロール成形装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、長手方向に沿って送られる鋼帯を成形用ロール型に通過させることにより鋼帯の断面形状を所定の断面形状に成形する断面成形工程と、前記成形用ロール型を通過した鋼帯をオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する加熱工程と、前記加熱工程で前記第1温度に加熱された鋼帯をオーステナイト化温度未満でありマルテンサイ変態点以上の第2温度まで冷却する予備冷却工程と、前記予備冷却工程で前記第2温度まで冷却された鋼帯を矯正用ロール型に通過させることにより、前記加熱工程で前記第1温度に加熱されることにより断面形状が前記断面成形工程で成形された前記所定の断面形状から変化した鋼帯の断面形状を矯正する断面矯正工程と、前記矯正用ロール型を通過した鋼帯をマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する本冷却工程と、を含む、ロール成形方法を提供する。
また、本発明は、長手方向に沿って送られる鋼帯の断面形状を所定の断面形状に成形するための成形用ロール型と、前記成形用ロール型を通過した鋼帯をオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された鋼帯をオーステナイト化温度未満でありマルテンサイ変態点以上の第2温度まで冷却する予備冷却装置と、前記予備冷却装置により前記第2温度まで冷却された鋼帯を通過させることにより、前記加熱装置で前記第1温度に加熱されることにより断面形状が前記成形用ロールにより成形された前記所定の断面形状から変化した鋼帯の断面形状を矯正するための矯正用ロール型と、前記矯正用ロール型を通過した鋼帯をマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する本冷却装置と、を備えるロール成形装置を提供する。
本発明によれば、成形用ロール型を通過した鋼帯をオーステナイト化温度以上の温度に加熱する際に、鋼帯の断面形状が熱により変形する。この変形は、矯正用ロール型に鋼帯を通過させることで矯正される。この矯正により鋼帯のロール成形が完了する。矯正用ロール型を通過するときの鋼帯の温度はマルテンサイト変態点以上であるため、断面形状の矯正時には、鋼帯は加熱されているものの、焼き入れによる硬化が開始されていない。このため矯正用ロール型によって確実に鋼帯の断面形状を矯正することができる。そして、断面形状を矯正した後に、鋼帯の温度をマルテンサイト変態点未満にまで低下させて鋼帯を硬化させる。
このように、本発明によれば、鋼帯のロール成形が完了した後に熱処理を施すのではなく、熱処理の途中、特に熱処理が開始された後であって熱処理によって鋼帯の硬化が開始される前に、鋼帯の断面形状を矯正してロール成形を完了させる。そして、その後に熱処理を完了させる。したがって、矯正用ロール型で断面形状を矯正する時点では鋼帯の焼き入れによる硬化が起こっていない。よって、矯正工程で所望の断面形状を得ることができ、加えてその後の本冷却工程で成形品を硬化させることができる。その結果、熱処理による断面変形が抑えられたロール成形品を得ることができる。
本発明において、「鋼帯」とは、ロール成形で用いられる金属板が製品としての所望の長さに切断されていない状態の金属鋼板を意味する。したがって、本発明によれば、例えばアンコイラから送り出される鋼帯を所望の長さに切断する前に断面形状の成形と焼き入れによる硬化を行うことができる。
前記本冷却工程は、前記矯正用ロール型を通過した直後の鋼帯を冷却する工程であるのがよい。この場合において、前記本冷却工程は、鋼帯の送り方向を上流から下流に向かう方向と定義した場合における前記矯正用ロール型よりも下流側から前記矯正用ロール型に向けて冷却媒体を噴出させることにより、前記矯正用ロール型から排出された直後の鋼帯を冷却する工程であるのがよい。また、前記本冷却装置は、鋼帯の送り方向を上流から下流に向かう方向と定義した場合における前記矯正用ロール型よりも下流側から前記矯正用ロール型に向けて冷却媒体を噴出させることにより、前記矯正用ロール型から排出された直後の鋼帯を冷却するように構成されているのがよい。例えば、本冷却装置が冷却水を噴出するノズルを備えている場合、ノズルが矯正用ロール型の下流側に配置され、ノズルの向きが矯正用ロール型の出口(矯正用ロール型から鋼帯が排出される部分)に向いているように構成されるとよい。これによれば、矯正用ロール型から排出された直後の鋼帯が冷却されるので、鋼帯は、その断面形状が矯正されながら冷却されるような状態とされる。断面形状の矯正時はロール駒により鋼帯の断面が拘束されている。すなわち、鋼帯の断面形状が拘束されながら鋼帯が冷却(焼き入れ)されることになる。これにより、高い生産性を有するロールクエンチ工法が確立される。
前記加熱工程および前記予備冷却工程は、前記成形用ロール型を通過した鋼帯が前記矯正用ロール型に送り込まれるまでの間に行われるのがよい。すなわち、ロール成形装置内の成形用ロール型と矯正用ロール型との間に形成されるパスラインに沿って送られている鋼帯に対して加熱工程および予備冷却工程が施されるとよい。
前記予備冷却工程は、鋼帯の送り方向に向かって流れる冷却媒体を、前記加熱工程で加熱された鋼帯に接触させる工程であるのがよい。また、前記予備冷却装置は、鋼帯の送り方向に向かって流れる冷却媒体を、前記加熱装置で加熱された鋼帯に接触させるように構成されているのがよい。この場合において、前記予備冷却工程で用いられる冷却媒体は気体(例えばエアー)であるのがよく、前記予備冷却装置で冷却媒体として気体(例えばエアー)が用いられるのがよい。
これによれば、予備冷却工程で用いられる冷却媒体が鋼帯の送り方向に向かって(すなわち上流から下流に向かって)流れるので、この流れによって、予備冷却工程および本冷却工程で用いられる冷却媒体が鋼帯の送り方向と反対方向(上流側)に向かって流れることが阻止される。このため、予備冷却工程および本冷却工程で用いられる冷却媒体が鋼帯の送り方向と反対方向に(上流側)流れて鋼帯の加熱に悪影響をおよぼすことが防止される。
前記加熱工程は、前記成形用ロール型を通過した鋼帯を誘導加熱する工程であるのがよい。また、前記加熱装置は、前記成形用ロール型を通過した鋼帯の周りに配された誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルへの通電を制御する通電制御装置とを有する誘導加熱器であるのがよい。これによれば、成形用ロール型を通過した鋼帯を瞬時に加熱することができる。加えて、誘導加熱コイルへの通電を制御することで、鋼帯に加熱部位と非加熱部位とを形成することができる。非加熱部位は加熱部位に比べて焼き入れされない分だけ柔らかい。したがって、非加熱部位を切断することで、所望の長さのロール成形品を容易に製造することができる。
本実施形態に係るロール成形装置の概略側面図である。 成形用ロールスタンドの正面図である。 ロールクエンチユニットを示す概略側面図である。 成形工程から本冷却工程までの鋼帯Hの温度変化を示すグラフである。 本実施形態に示した方法によりロール成形した成形品の引張強さの測定点および測定点での引張強さを示す図である。 本実施形態に示した方法によりロール成形した成形品の加熱(焼き入れ)による断面変形量を示す図である。 断面成形した後に矯正工程を経ずして焼き入れした場合における、成形品の加熱(焼き入れ)による断面変形量を示す図である。 成形用ロール型を通過した直後であり誘導加熱コイルを通過する前(すなわち焼き入れ前)の鋼帯Hの断面の拡大写真である。 冷却水供給装置で冷却された後(すなわち焼き入れ後)の鋼帯Hの断面の拡大写真である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るロール成形装置の概略側面図である。図1に示すように、本実施形態に係るロール成形装置1は、アンコイラ10と、成形用ロール型(駒)20と、ロールクエンチユニット30と、切断装置40とを備える。これらの各装置は、ロール成形装置1のパスラインに沿って上記した順に整列配置する。アンコイラ10側(上流側)から切断装置40側(下流側)に向かって鋼帯Hが送られる。ここで、図1に示すように、鋼帯Hの送り方向を、上流から下流に向かう方向と定義する。本実施形態では、鋼帯として亜鉛メッキ鋼板が用いられる。
アンコイラ10は、鋼帯Hがコイル状に巻き付けられたコイル部と、コイル部を回転させる回転装置とを備え、鋼帯Hが一定速度で引き出される。
成形用ロール型20は、複数の成形用ロールスタンド21を備える。図2は、成形用ロールスタンド21の正面図である。図2に示すように、成形用ロールスタンド21は、上ロール駒211と下ロール駒212とを備える。上ロール駒211の回転中心には上側ロールシャフト215が一体回転可能に取付けられ、下ロール駒212の回転中心には下側ロールシャフト216が一体回転可能に取付けられる。上側ロールシャフト215は下側ロールシャフト216の上方に配設される。両ロールシャフト215,216の両端はそれぞれスタンドフレーム217に回転可能に支持される。両ロールシャフト215,216は互いに平行に配置される。下側ロールシャフト216は、その一方端にて図示しない駆動装置に接続され、駆動装置からの駆動力を受けることによって回転するように構成される。下側ロールシャフト216の回転に伴い、下ロール駒212が回転し、鋼帯Hが送り出される。上ロール駒211は、送り出される鋼帯Hとの摩擦力により回転する。このため上ロール駒211と下ロール駒212は、互いに反対方向に同一速度で回転する。このような形状を有する複数の成形用ロールスタンド21が、鋼帯Hの送り方向に沿って一直線状に配列される。アンコイラ10から送り出された鋼帯Hは成形用ロール型20に導入される。鋼帯Hはこの成形用ロール型20で断面を所定の形状にロール成形された後に、成形用ロール型20の下流側に送り出される。図2には、この成形用ロールスタンド21で成形される成形品Rの断面形状が示されている。
図3は、ロールクエンチユニット30を示す概略側面図である。ロールクエンチユニット30は成形用ロール型20の下流側に配置されている。ロールクエンチユニット30は、誘導加熱器31と、エアーブロー装置(予備冷却装置)32と、矯正用ロールスタンド(矯正用ロール型)33と、冷却水供給装置(本冷却装置)34とを備え、鋼帯Hの送り方向に沿ってこの順に配設される。
誘導加熱器31は、成形用ロール型20に対して鋼帯Hの送り方向の下流側に配置される。誘導加熱器31は、最も下流に位置する成形用ロールスタンド21を通過した鋼帯Hの外周を取り巻くように配置された誘導加熱コイル311と、誘導加熱コイル311への通電を制御する通電制御装置312とを備える。通電制御装置312が誘導加熱コイル311に通電することによって、誘導加熱コイル311の内部を通過する鋼帯Hが瞬時に加熱される。また、通電制御装置312による誘導加熱コイル311への通電・非通電(あるいは通電量)の制御により、鋼帯Hに加熱部分と非加熱部分を形成することができる。
エアーブロー装置32は、誘導加熱器31に対して鋼帯Hの送り方向の下流側に配置される。エアーブロー装置32は、誘導加熱器31を通過した鋼帯Hに冷却用の空気を噴出するように構成される。本実施形態では、エアーブロー装置32は、圧縮エアー供給源321と、圧縮エアー供給源321に接続された供給配管322と、供給配管322の先端に取り付けられたエアーノズル323とを備える。圧縮エアー供給源321内の圧縮エアーが供給配管322を通ってエアーノズル323に供給される。そして、エアーノズル323の噴出口から圧縮エアーが噴出される。圧縮エアー供給源321として、例えば工場エアーが用いられる。
矯正用ロールスタンド33は、エアーブロー装置32(エアーノズル323)に対して鋼帯Hの送り方向の下流側に配置される。矯正用ロールスタンド33は成形用ロールスタンド21と同様に、上ロール駒331と下ロール駒332とを備える。上ロール駒331の回転中心には上側ロールシャフト335が一体回転可能に取付けられ、下ロール駒332の回転中心には下側ロールシャフト336が一体回転可能に取付けられる。上側ロールシャフト335は下側ロールシャフト336の上方に配設される。両ロールシャフト335,336の両端はそれぞれ矯正用スタンドフレーム337に回転可能に支持される。両ロールシャフト335,336は互いに平行に配置される。下側ロールシャフト336は、図示しない駆動装置に接続され、駆動装置からの駆動力を受けることによって回転するように構成される。下側ロールシャフト336の回転に伴い、下ロール駒332が回転し、鋼帯Hが送り出される。上ロール駒331は、送り出される鋼帯Hとの摩擦力により回転する。このため上ロール駒331と下ロール駒332は、互いに反対方向に同一速度で回転する。成形用ロール型20を通過した鋼帯Hはこの矯正用ロールスタンド33に送り込まれる。
ここで、図3からわかるように、エアーノズル323の噴出口が、それよりも下流側に位置する矯正用ロールスタンド33の入口部分(鋼帯Hが導入される部分)に向けられている。したがって、矯正用ロールスタンド33よりも上流側から矯正用ロールスタンド33に向かって圧縮エアーがエアーノズル323から噴出される。すなわち、エアーノズル323から鋼帯Hの送り方向に向かって圧縮エアーが噴出される。鋼帯Hの送り方向に向かって流れる圧縮エアーは、矯正用ロールスタンド33に送り込まれる直前の鋼帯Hに吹きつけられる。
冷却水供給装置34は、冷却水供給源341と、冷却水供給源341に接続された供給配管342と、供給配管342の先端に取り付けられた冷却水噴出ノズル343とを備える。冷却水供給源341内の冷却水が供給配管342を通って冷却水噴出ノズル343に供給される。そして、冷却水噴出ノズル343から冷却水が噴出される。この冷却水が矯正用ロールスタンド33を通過した鋼帯Hに吹き付けられる。
ここで、図3からわかるように、冷却水噴出ノズル343の噴出口が、それよりも上流側に位置する矯正用ロールスタンド33の出口部分(鋼帯Hが排出される部分)に向けられている。したがって、矯正用ロールスタンド33よりも下流側から矯正用ロールスタンド33に向かって冷却水が冷却水噴出ノズル343から噴出される。すなわち冷却水噴出ノズル343から鋼帯Hの送り方向とは反対方向に向かって冷却水が噴出される。鋼帯Hの送り方向とは反対方向に向かって流れる冷却水は、矯正用ロールスタンド33から排出された直後の鋼帯Hに吹き付けられる。
図1に示すように、ロールクエンチユニット30の下流に切断装置40が配置される。切断装置40は、ロールクエンチユニット30を通過した鋼帯Hを所望の長さに切断する。
上記構成のロール成形装置1の作動について、以下に説明する。アンコイラ10から送出された鋼帯Hはまず成形用ロール型20に送り込まれる。鋼帯Hは、複数の成形用ロールスタンド21の上ロール駒211と下ロール駒212との間を通過するごとに塑性変形されて、所定の断面形状にロール成形される(断面成形工程)。
成形用ロール型20を通過した鋼帯Hは成形用ロール型20から下流側に送り出され、誘導加熱コイル311内を通過する。このとき誘導加熱コイル311に通電されることによって、誘導加熱コイル311内を通過する鋼帯Hが加熱される(加熱工程)。本実施形態では、鋼帯Hが、その鋼帯Hのオーステナイト化温度以上であり、且つ、表面に形成された亜鉛メッキの蒸発温度以下の温度(第1温度)に加熱されるように、加熱温度が調節される。ここで、加熱によって断面成形工程で成形した鋼帯Hの断面形状が変形する。
誘導加熱器31で第1温度まで加熱された鋼帯Hは、誘導加熱コイル311の下流に位置する矯正用ロールスタンド33に送り込まれるが、その直前に、エアーノズル323から噴出される圧縮エアーが吹き付けられることによって冷却される(予備冷却工程)。本実施形態では、鋼帯Hが、その鋼帯Hのオーステナイト化温度未満でありマルテンサイト変態点以上の温度(第2温度)まで冷却されるように、鋼帯Hに吹き付けられる圧縮エアーの流量が調節される。
圧縮エアーが吹き付けられて第2温度まで冷却された鋼帯Hは矯正用ロールスタンド33に送り込まれる。鋼帯Hは矯正用ロールスタンド33の上ロール駒331と下ロール駒332との間に挟まれて塑性変形させられることにより、加熱により変形した断面形状が矯正される(断面矯正工程)。この場合において、矯正用ロールスタンド33に送り込まれる鋼帯Hの温度(第2温度)は、上述のようにオーステナイト化温度未満でありマルテンサイ変態点以上の温度である。金属鋼板の焼き入れによる硬化は、その金属鋼板をオーステナイト化温度以上に加熱した後にマルテンサイト変態点未満の温度まで急冷させることにより開始される。本実施形態の断面矯正工程時には、鋼帯Hの温度は未だマルテンサイト変態点以上の温度であるため、焼き入れによる硬化は未だ開始されておらず、比較的柔らかい。そのため、加熱工程での加熱で変形した鋼帯Hの断面形状は、矯正用ロールスタンド33を通過することによって容易に矯正される。
なお、本実施形態では、矯正用ロールスタンド33の上ロール駒331および下ロール駒332の表面形状は、成形用ロールスタンド21のうち最も下流側の成形用ロールスタンド21の上ロール駒211および下ロール駒212の表面形状と同一である。しかしながら、上ロール駒331および下ロール駒332の表面形状は、余熱によるその後の変形分を加味して、最も下流側の成形用ロールスタンド21の上ロール駒211および下ロール駒212の表面形状と異なるように形成してもよい。
矯正用ロールスタンド33を通過した直後の鋼帯Hに、冷却水供給装置34の冷却水噴出ノズル343から噴出される冷却水が吹き付けられる(接触される)。これにより鋼帯Hが、マルテンサイト変態点未満の温度(第3温度)、例えば常温まで急冷される(本冷却工程)。この急冷により鋼帯Hが硬化する。この場合において、冷却水噴出ノズル343から噴出される冷却水により冷却された鋼帯Hの冷熱や冷却水自体の冷熱は、矯正用ロールスタンド33で矯正されている部分にも伝わる。すなわち、鋼帯Hは、矯正用ロールスタンド33でその断面形状が矯正されながら(すなわち断面形状が拘束されながら)急冷される。
その後、鋼帯Hは切断装置40に送り込まれる。この切断装置40で鋼帯Hが所望の長さに切断される(切断工程)。以上の工程を経て、所望の断面形状を有するロール成形品が製造される。
図4は、断面成形工程から本冷却工程までの鋼帯Hの温度変化を示すグラフであり、横軸が時間、縦軸が温度である。図4に示すように、断面成形工程時には、鋼帯Hの温度はほぼ常温に近い。また、加熱工程では、成形用ロール型20を通過した鋼帯Hが誘導加熱器31で加熱されることにより鋼帯Hの温度が急上昇する。本実施形態では最終的に鋼帯Hが約830℃(第1温度)まで加熱される。ここで、本実施形態で用いた鋼帯Hのオーステナイト化温度は820℃である。よって、加熱工程にて、鋼帯がオーステナイト化温度以上に加熱されたことになる。また、加熱工程で加熱された鋼帯Hの温度は、亜鉛メッキの蒸発温度である920℃よりも低い。したがって、加熱工程での加熱によって、鋼帯Hの表面の亜鉛メッキが蒸発して剥がれ落ちることもない。
また、予備冷却工程で鋼帯Hが冷却されて、その温度が約580℃(第2温度)まで低下する。ここで、本実施形態で用いた鋼帯Hのマルテンサイト変態点は420℃である。よって、予備冷却工程の終了時点では、焼き入れによる鋼帯Hの硬化は未だ開始されていない。また、予備冷却工程で冷却された鋼帯Hの温度は、ロール駒への亜鉛メッキの付着温度である650℃よりも低い。したがって、その後の断面矯正工程で矯正用ロールスタンド33の上ロール駒331および下ロール駒332に鋼帯Hの表面の亜鉛メッキが付着して、亜鉛メッキが鋼帯Hから剥がれ落ちることもない。
また、加熱工程で鋼帯Hが加熱されることによって、断面成形工程で成形した鋼帯Hの断面形状が変形するが、この変形は断面矯正工程にて矯正される。ここで、上述のように、断面矯正工程時における鋼帯Hの温度は焼き入れによる硬化の開始温度であるマルテンサイト変態点(420℃)よりも高く、矯正用ロールスタンド33に送り込まれる鋼帯Hは未だ焼き入れによる硬化を起こしていない。よって、矯正用ロールスタンド33によって、変形した断面形状が確実に矯正される。
本冷却工程では、鋼帯Hの表面に液冷媒(冷却水)が吹き付けられることによって、その温度が一気にマルテンサイト化温度以下の温度(第3温度)、例えば常温まで急冷される。このため焼き入れによる硬化が開始され、鋼帯Hが硬化される。なお、図4からわかるように、鋼帯Hの温度がオーステナイト化温度以上に上昇してからマルテンサイト変態点未満に冷却されるまでに約4秒程度かかっている。このような冷却速度であっても焼き入れすることができる材料が、既に開発されている。
このように、本実施形態によれば、断面矯正工程以前の鋼帯Hの温度が焼き入れによる硬化の開始温度(マルテンサイト変態点)よりも高いため、断面矯正時には鋼帯Hが硬化しておらず、そのため断面矯正工程時に加熱による断面変形を容易に矯正できる。そして、その後に鋼帯Hの温度を硬化の開始温度(マルテンサイト変態点)以下に低下させることで、鋼帯Hを硬化させることができる。さらに、断面矯正工程および焼き入れ工程(加熱工程、予備冷却工程、本冷却工程)を、ロール成形装置1内で、すなわちインラインで実現することによって、ロール成形しながらロール成形品を焼き入れすることができ、生産性を向上させることができる。
本実施形態に示した方法によりロール成形した成形品の引張強さを確認した。図5は、成形品の引張強さの測定点び測定点での引張強さを示す図であり、図5(a)が成形品の引張強さの測定点を示す図、図5(b)が測定点における引張強さを示すグラフである。なお、図5(a)における測定点16においてのみ引張試験を行うとともに、全ての測定点でのロックウェル硬度を測定した。そして、測定したロックウェル硬度から、測定点16以外の各測定点における引張強さを推定した。図5(b)からわかるように、全ての測定点において引張強さは1500MPa以上である。本成形品の引張強さの目標値(下限値)が1500MPaである場合、全ての測定点において目標値を上回ることになる。
また、本実施形態に示した方法によりロール成形した成形品の加熱(焼き入れ)による断面変形量を測定した。図6は、成形品の加熱(焼き入れ)による断面変形量を示す図であり、図6(a)が成形品の断面変形量の測定点を示す図、図6(b)が測定点における加熱前の基準位置からのずれ量と加熱後の基準位置からのずれ量を表すグラフ、図6(c)が測定点における加熱前後のずれ量の差(断面変形量)を表すグラフである。ここで、図6(a)において、測定点aおよびiを基準(断面変形量=0)とした。また、図6(b)においては、測定点aおよびiを基準としたときの各測定点の正規の位置を基準位置とし、その基準位置からのずれ量を測定した。図6(b)において、丸で示した測定結果は、成形用ロール型20を通過した直後であって誘導加熱コイル311を通過する前(すなわち焼き入れ前)における鋼帯Hの断面形状の基準位置からのずれ量の測定結果を示し、四角で示した測定結果は、冷却水供給装置34で冷却された後(すなわち焼き入れ後)における鋼帯Hの断面形状の基準位置からのずれ量の測定結果を示す。また、図6(c)は、図6(b)中の四角で示した測定結果から丸で示した測定結果を差し引いた値、すなわち焼き入れによる断面変形量の計算結果を示す。図6(c)からわかるように、本実施形態に示す方法で鋼帯Hをロール成形した場合、焼き入れ前後の断面変形量が0.3mm以下に抑えられる。
図7は、断面成形した後に断面矯正工程を経ずして焼き入れした場合における、成形品の加熱(焼き入れ)による断面変形量を示す図である。図7(b)が図6(b)に対応し、図7(c)が図6(c)に対応する。図7(c)からわかるように、焼き入れ後の断面変形量が最大で1.3mmである。このことから、本実施形態に示す方法で鋼帯Hをロール成形した場合、断面矯正工程で確実に変形した鋼帯Hの断面が矯正され、それにより焼き入れ前後の断面変形量を大幅に小さくすることができることがわかる。
図8は、成形用ロール型20を通過した直後であり誘導加熱コイル311を通過する前(すなわち焼き入れ前)の鋼帯Hの断面の拡大写真であり、図8(a)が100倍の拡大写真、図8(b)が500倍の拡大写真である。一方、図9は、冷却水供給装置34で冷却された後(すなわち焼き入れ後)の鋼帯Hの断面の拡大写真であり、図9(a)が100倍の拡大写真、図9(b)が500倍の拡大写真である。図8と図9とを比較してわかるように、焼き入れによる組織変化が確認された。これにより、本実施形態で示す方法で鋼帯Hをロール成形した場合、鋼帯Hが十分に焼き入れされて硬化されたことがわかる。
以上のように、本実施形態で示すロール成形方法は、アンコイラ10から長手方向に沿って送られる鋼帯Hを成形用ロール型20に通過させることにより鋼帯Hの断面形状を所定の断面形状に成形する断面成形工程と、成形用ロール型20を通過した鋼帯Hをオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する加熱工程と、加熱工程で第1温度に加熱された鋼帯Hをオーステナイト化温度未満でありマルテンサイ変態点以上の第2温度まで冷却する予備冷却工程と、予備冷却工程で第2温度まで冷却された鋼帯Hを矯正用ロールスタンド33に通過させることにより鋼帯Hの断面形状を矯正する断面矯正工程と、矯正用ロールスタンド33を通過した鋼帯Hをマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する本冷却工程と、を含む。
また、本実施形態で示すロール成形装置1は、長手方向に沿って送られる鋼帯Hの断面形状を所定の断面形状に成形するための成形用ロール型20と、成形用ロール型20を通過した鋼帯Hをオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する誘導加熱器31と、誘導加熱器31で加熱された鋼帯Hをオーステナイト化温度未満でありマルテンサイ変態点以上の第2温度まで冷却するエアーブロー装置32と、エアーブロー装置32により第2温度まで冷却された鋼帯Hの断面形状を矯正するための矯正用ロールスタンド33と、矯正用ロールスタンド33を通過した鋼帯Hをマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する冷却水供給装置34と、を備える。
本実施形態によれば、鋼帯Hのロール成形が完了した後に熱処理を施すのではなく、熱処理の途中、特に熱処理が開始された後であって熱処理によって鋼帯Hの硬化が開始される前に、鋼帯Hの断面形状を矯正用ロールスタンド33で矯正してロール成形を完了させる。そして、その後に冷却水供給装置34により鋼帯Hを冷却して熱処理を完了させる。矯正用ロールスタンド33で断面形状を矯正する時点では鋼帯Hの温度はマルテンサイト変態点以上に維持されるので、焼き入れによる硬化が起こっていない。よって、断面矯正工程で所望の断面形状を得ることができ、加えてその後の本冷却工程で成形品を硬化させることができる。その結果、熱処理による断面変形が抑えられたロール成形品を得ることができる。
また、加熱工程および予備冷却工程は、成形用ロール型20を通過した鋼帯Hが矯正用ロールスタンド33に送り込まれるまでの間に行われる。すなわち、ロール成形装置1内の成形用ロール型20と矯正用ロールスタンド33との間に形成されるパスラインに沿って送られている鋼帯Hに対して加熱工程および予備冷却工程が施される。つまり、ロール成形ライン1内(すなわちインライン)で、鋼帯Hの加熱および予備冷却が行われるので、生産性が向上する。また、本冷却工程は、ロール成形装置1内の矯正用ロールスタンド33を通過した鋼帯に対して行われる。したがって、ロール成形ライン内で、鋼帯Hの断面形状の成形および焼き入れが完了するので、より生産性が向上する。
また、本冷却工程では、矯正用ロールスタンド33を通過した直後の鋼帯Hが冷却される。具体的には、本冷却装置34は、矯正用ロールスタンド33よりも下流側から矯正用ロールスタンド33に向けて冷却水を噴出させることにより、矯正用ロールスタンド33から排出された直後の鋼帯Hが冷却されるように構成されている。したがって、鋼帯Hはその断面形状が矯正されながら冷却されるような状態とされる。断面形状の矯正時はロール駒により鋼帯Hの断面が拘束されている。したがって、本実施形態においては、鋼帯Hの断面形状が拘束されながら鋼帯Hが冷却(焼き入れ)されていることになる。これにより、高い生産性を有するロールクエンチ工法が確立される。
また、エアーブロー装置32は、鋼帯Hの送り方向に向かって流れる圧縮エアーを加熱された鋼帯Hに吹き付ける(接触させる)ように構成されている。具体的には、エアーブロー装置32は、矯正用ロールスタンド33よりも上流側から矯正用ロールスタンド33に向けて圧縮エアーを噴出させることにより、矯正用ロールスタンド33に送り込まれる直前の鋼帯Hを冷却するように構成されている。これによれば、鋼帯Hに吹き付けられるエアーが、冷却水供給装置34から鋼帯Hに噴出される冷却水の上流側への移動を阻止する。その結果、冷却水が鋼帯Hの送り方向と反対方向に流れて誘導加熱コイル311内に進入し、鋼帯Hの加熱に悪影響をおよぼすことが防止される。
また、鋼帯Hの加熱に誘導加熱器31を用いているので、瞬時に鋼帯Hを加熱することができる。また、誘導加熱コイル311への通電を制御することで、鋼帯Hに加熱部位と非加熱部位とを形成することができる。非加熱部位は加熱部位に比べて焼き入れされない分だけ柔らかい。したがって、鋼帯Hの所望の長さごとに非加熱部位を形成し、この非加熱部位を切断装置40で切断することにより、所望の長さのロール成形品を容易に製造することができる。
また、エアーノズル323の噴出口が、それよりも下流側に位置する矯正用ロールスタンド33の入口部分(鋼帯Hが導入される部分)に向けられているため、エアーノズル323から噴出される圧縮エアーによって矯正用ロールスタンド33の上ロール駒331および下ロール駒332も冷却される。さらに、冷却水噴出ノズル343の噴出口が、それよりも上流側に位置する矯正用ロールスタンド33の出口部分(鋼帯Hが排出される部分)に向けられているため、冷却水噴出ノズル343から噴出される冷却水によって矯正用ロールスタンド33の上ロール駒331および下ロール駒332も冷却される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば上記実施形態では鋼帯Hとして亜鉛メッキ鋼板を用いた例を示したが、それ以外の金属鋼板を用いることができる。また、上記実施形態では予備冷却装置としてエアーブロー装置32を用いたが、それ以外の冷却装置、例えばミスト状の気液混合冷媒を噴出するような冷却装置でもよい。さらに、上記実施形態では本冷却工程で鋼帯Hを水冷する例を示したが、油冷でもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…ロール成形装置、10…アンコイラ、20…成形用ロール型、21…成形用ロールスタンド、30…ロールクエンチユニット、31…誘導加熱器(加熱装置)、311…誘導加熱コイル、312…通電装置、32…エアーブロー装置(予備冷却装置)、321…圧縮エアー供給源、322…供給配管、323…エアーノズル、33…矯正用ロールスタンド、矯正用ロール型、331…上ロール駒、332…下ロール駒、335…上側ロールシャフト、336…下側ロールシャフト、337…矯正用スタンドフレーム、34…冷却水供給装置(本冷却装置)、341…冷却水供給源、342…供給配管、343…冷却水噴出ノズル、40…切断装置、H…鋼帯

Claims (8)

  1. 長手方向に沿って送られる鋼帯を成形用ロール型に通過させることにより鋼帯の断面形状を所定の断面形状に成形する断面成形工程と、
    前記成形用ロール型を通過した鋼帯をオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程で前記第1温度に加熱された鋼帯をオーステナイト化温度未満でありマルテンサイト変態点以上の第2温度まで冷却する予備冷却工程と、
    前記予備冷却工程で前記第2温度まで冷却された鋼帯を矯正用ロール型に通過させることにより、前記加熱工程で前記第1温度に加熱されることにより断面形状が前記断面成形工程で成形された前記所定の断面形状から変化した鋼帯の断面形状を矯正する断面矯正工程と、
    前記矯正用ロール型を通過した鋼帯をマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する本冷却工程と、
    を含む、ロール成形方法。
  2. 請求項1に記載のロール成形方法において、
    前記本冷却工程は、鋼帯の送り方向を上流から下流に向かう方向と定義した場合における前記矯正用ロール型よりも下流側から前記矯正用ロール型に向けて冷却媒体を噴出させることにより、前記矯正用ロール型から排出された直後の鋼帯を冷却する工程である、ロール成形方法。
  3. 請求項1または2に記載のロール成形方法において、
    前記予備冷却工程は、鋼帯の送り方向に向かって流れる冷却媒体を前記加熱工程で加熱された鋼帯に接触させる工程である、ロール成形方法
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロール成形方法において、
    前記鋼帯は亜鉛メッキ鋼板である、ロール成形方法。
  5. 長手方向に沿って送られる鋼帯の断面形状を所定の断面形状に成形するための成形用ロール型と、
    前記成形用ロール型を通過した鋼帯をオーステナイト化温度以上の第1温度に加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置で加熱された鋼帯をオーステナイト化温度未満でありマルテンサイト変態点以上の第2温度まで冷却する予備冷却装置と、
    前記予備冷却装置により前記第2温度まで冷却された鋼帯を通過させることにより、前記加熱装置で前記第1温度に加熱されることにより断面形状が前記成形用ロールにより成形された前記所定の断面形状から変化した鋼帯の断面形状を矯正するための矯正用ロール型と、
    前記矯正用ロール型を通過した鋼帯をマルテンサイト変態点未満の第3温度まで冷却する本冷却装置と、
    を備えるロール成形装置。
  6. 請求項5に記載のロール成形装置において、
    前記本冷却装置は、鋼帯の送り方向を上流から下流に向かう方向と定義した場合における前記矯正用ロール型よりも下流側から前記矯正用ロール型に向けて冷却媒体を噴出させることにより、前記矯正用ロール型から排出された直後の鋼帯を冷却するように構成されている、ロール成形装置。
  7. 請求項5または6に記載のロール成形装置において、
    前記予備冷却装置は、鋼帯の送り方向に向かって流れる冷却媒体を、前記加熱装置で加熱された鋼帯に接触させるように構成されている、ロール成形装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載のロール成形装置において、
    前記加熱装置は、前記成形用ロール型を通過した鋼帯の周りに配された誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルへの通電を制御する通電制御装置とを有する誘導加熱器である、ロール成形装置。
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