JP6023537B2 - 炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法 - Google Patents

炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法に関する。
潤滑油用基油の製造では、例えば、減圧蒸留工程、溶剤抽出工程、水素化脱硫工程、異性化脱蝋工程(水素化異性化工程)、水素化仕上げ工程、及び精製工程等をこの順序で実施する。減圧蒸留によって得られる減圧軽油等の炭化水素油には、潤滑油用基油の酸化安定性を損なう芳香族炭化水素が含まれる。この芳香族炭化水素をフェノール、N−メチル−2−ピロリジノン、テトラヒドロフラン、フルフラール等の溶剤により抽出して炭化水素油から除去する。水素化脱硫では、異性化脱蝋用触媒の触媒毒である硫黄等を炭化水素油から除去する。異性化脱蝋により、炭化水素油中のワックス成分(ノルマルパラフィン)をイソパラフィン等へ転化して、炭化水素油の低温流動性を向上させる。水素化仕上げにより炭化水素油の色相、酸化安定性等の品質を向上させる(例えば、下記特許文献1参照。)。
特表2010−529280号公報
潤滑油用基油の量産では、沸点又は炭素数分布等の性状が異なる複数種の炭化水素油の水素化を、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて実施しなければならないことがある。この場合、各原料油の性状及び目的とする潤滑油の規格に応じた異なる反応温度で、各原料油を個別に同一の水素化処理用触媒に接触させなければならない。
しかしながら、複数種の炭化水素油の水素化を、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて、異なる反応温度で個別に実施すると、水素化処理用触媒(特に異性化脱蝋触媒)が劣化し易い、という問題を本発明者らは見出した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、水素化処理用触媒の劣化を抑制することができる炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る炭化水素油の水素化処理方法の一態様は、第1の炭化水素油を、水素が存在する反応器内で水素化処理用触媒に接触させて、第1の炭化水素油の水素化処理を行う第1工程と、第1の炭化水素油よりも動粘度が高い第2の炭化水素油を、水素が存在する反応器内で水素化処理用触媒に接触させて、第2の炭化水素油の水素化処理を行う第2工程と、を備え、第2工程における水素化処理の反応温度Tが、第1工程における水素化処理の反応温度Tと略等しく、第2工程における反応器内の水素の分圧Pが、第1工程における反応器内の水素の分圧Pと略等しく、第2工程における第2の炭化水素油の水素化処理触媒に対する液空間速度LHSVが、第1工程における前記第1の炭化水素油の前記水素化処理触媒に対する液空間速度LHSVよりも小さく、第1工程で得られる第1の被処理油の流動点がPP であり、第2工程で得られる第2の被処理油の流動点がPP であり、第1工程で得られる第1の被処理油の粘度指数がVI であり、第2工程で得られる第2の被処理油の粘度指数がVI であるとき、不等式PP >PP 又は不等式VI >VI の少なくとも一方が成り立つように、LHSV 及びLHSV を予め選定する工程を備える。なお、第1工程及び第2工程の順序は限定されない。第1工程後に第2工程を実施してもよい。第2工程後に第1工程を実施してもよい。
本発明に係る潤滑油用基油の製造方法の一態様では、上記の炭化水素油の水素化処理方法を行う。
本発明によれば、水素化処理用触媒の劣化を抑制することができる炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
[炭化水素油の水素化処理方法の概要]
本実施形態における水素化処理は、水素化脱硫、水素化精製、水素化異性化(異性化脱蝋)、水素化仕上げ及び水素化分解等の水素化を含意する。換言すれば、本発明における水素化処理用触媒は、水素化脱硫触媒、水素化精製触媒、水素化異性化触媒(異性化脱蝋触媒)、水素化仕上げ触媒及び水素化分解触媒等を含意する。
本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法は、以下の第1工程及び第2工程を具備する。第1工程では、第1の炭化水素油のみを、反応器内において、水素の存在下で水素化処理用触媒に接触させて、第1の炭化水素油の水素化処理を行う。第2工程では、第1の炭化水素油よりも動粘度が高い第2の炭化水素油のみを、反応器内において、水素の存在下で水素化処理用触媒に接触させて、第2の炭化水素油の水素化処理を行う。なお、第1の炭化水素油の動粘度(Vis(1))及び第2の炭化水素油の動粘度(Vis(2))は、同一の温度(例えば100℃)における動粘度である。
第2工程における水素化処理の反応温度Tは、第1工程における水素化処理の反応温度Tと略等しい。第2工程における反応器内の水素の分圧Pは、第1工程における反応器内の水素の分圧Pと略等しい。第2工程における第2の炭化水素油の水素化処理触媒(触媒層)の体積に対する液空間速度LHSVは、第1工程における第1の炭化水素油の水素化処理触媒(触媒層)の体積に対する液空間速度LHSVよりも小さい。
本実施形態では、炭化水素油は、第1の炭化水素油及び第2の炭化水素油の2つに限定されない。換言すれば、本実施形態が具備する工程は、第1工程及び第2工程の2つの工程に限定されない。
例えば、Nが2以上(又は3以上)の任意の自然数であるとき、本実施形態では、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて動粘度が互いに異なるN種類の炭化水素油の水素化処理を個別に行ってもよい。L及びMは、1以上N以下である任意の自然数であって、互いに異なる自然数であり、炭化水素油L及び炭化水素油Mは、動粘度が互いに異なる炭化水素油であり、炭化水素油Lの動粘度がVis(L)であり、炭化水素油Mの動粘度がVis(M)であるとき、本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法は以下のように規定される。
本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法は、炭化水素油Lのみを、水素が存在する反応器内で水素化処理用触媒に接触させて、炭化水素油Lの水素化処理を行う第L工程と、炭化水素油Mのみを、水素が存在する反応器内で水素化処理用触媒に接触させて、炭化水素油Mの水素化処理を行う第M工程と、を備える。第L工程で用いる反応器と第M工程で用いる反応器とは同一であり、第L工程で用いる水素化処理用触媒と第M工程で用いる水素化処理用触媒とは同一である。Vis(M)はVis(L)よりも大きい。第M工程における水素化処理の反応温度Tは、第L工程における水素化処理の反応温度Tと略等しい。第M工程における反応器内の水素の分圧Pは、第L工程における反応器内の水素の分圧Pと略等しい。第M工程における炭化水素油Mの水素化処理触媒(触媒層)の体積に対する液空間速度LHSVは、第L工程における炭化水素油Lの水素化処理触媒(触媒層)の体積に対する液空間速度LHSVよりも小さい。第L工程後に第M工程を行ってもよく、第M工程後に第L工程を行ってもよく、これらの工程を2回以上繰り返してもよい。
換言すると、本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法は、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて動粘度が互いに異なるN種類(Nは2以上の自然数である。)の炭化水素油の水素化処理を個別に行うN通りの水素化処理工程(第1工程〜第N工程)を備える。第1工程〜第N工程における反応温度及び反応器内の水素分圧は略一定であり、動粘度の高い炭化水素油の水素化処理用触媒に対する液空間速度は、動粘度の低い炭化水素油の水素化処理用触媒に対する液空間速度よりも必ず小さい。
本実施形態における反応温度T、T、T及びTとは、例えば、反応器内(例えば反応塔内)に充填された水素化処理用触媒の重量当たりの平均温度、すなわち触媒重量平均温度(例えばWeight Average Bed Temperature)である。
反応温度TをT=(T±t)[℃](ただし、tは0以上の実数である。)と表すとき、tは小さいほど好ましい。好ましくはtが0以上5未満である。tが0以上2以下であってよい。tが0以上1以下であってよい。T及びTは、特に限定されないが、例えば150〜480℃程度であってよい。
第1工程〜第N工程のN通り(3通り以上)の水素化処理工程(N種類の炭化水素油の水素化処理)の各反応温度のうち、最大値がTであり、最小値がTであり、T=(T+t)[℃]であるとき、tは0以上5未満であることが好ましい。tが0以上2以下であってよい。tが0以上1以下であってよい。t/Tは小さいほど好ましい。t/Tは、0以上(12/150)未満であることが好ましい。t/Tは0以上(10/150)以下であってもよい。t/Tは0以上(5/150)以下であってもよい。t/Tは0以上(2/150)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/150)以下であってもよい。t/Tは、0以上(12/480)未満であってもよい。t/Tは0以上(10/480)以下であってもよい。t/Tは0以上(5/480)以下であってもよい。t/Tは0以上(2/480)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/480)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/480)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/315)以下であってもよい。t/Tは0以上(2/320)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/316)以下であってもよい。t/Tは0以上(1/317)以下であってもよい。なお、t/T又はt/Tの値は、t/Tの値と同じであればよい。
本実施形態では、反応温度(T及びT、又はT及びT)が一定となるように温度の制御(反応温度の変動に応じた反応器内の加熱又は冷却)を行ってもよい。ただし、反応温度の制御は必須ではない。
水素の分圧PをP=(P±p)[MPa](ただし、pは0以上の実数である)と表すとき、pは小さいほど好ましい。好ましくはpが0以上5未満であり、より好ましくはpが0以上3以下である。P及びPは、特に限定されないが、例えば0.1〜20MPa程度であればよい。
第1工程〜第N工程のN通り(3通り以上)の水素化処理工程(N種類の炭化水素油の水素化処理)における水素分圧うち、最大値がPであり、最小値がPであり、P=(P+p)[MPa]であるとき、pは小さいほど好ましい。好ましくはpが0以上5未満であり、より好ましくはpが0以上3以下である。p/Pは小さいほど好ましい。p/Pは0以上2/20未満であることが好ましく、0以上1/20以下であることがより好ましい。なお、p/P又はp/Pの値は、p/Pの値と同じであればよい。
本実施形態では、水素の分圧(P及びP、又はP及びP)が一定となるように水素の分圧の制御(反応器内の水素分圧の変動に応じた反応器への水素の供給量の調整)を行ってもよい。ただし、水素分圧の制御は必須ではない。
従来の潤滑油用基油の製造方法では、原料である炭化水素油の性状(例えば触媒毒又はワックス成分の含有率、炭素数の分布、沸点範囲、動粘度及び粘度指数等)、又は目的とする基油留分の規格若しくは性状(硫黄分の含有率、沸点範囲、動粘度、粘度指数及び流動点等)に応じて、水素化処理の反応温度を増減させなければならい。したがって、従来は、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて、性状が互いに異なる複数種の炭化水素油の水素化処理を個別に行う場合、炭化水素油の性状に応じて水素化処理の反応温度を増減させる必要があった。しかしながら、このような従来の水素化処理法では、水素化処理用触媒の劣化(失活)の速度が速いことを本発明者らは発見した。水素化処理用触媒の劣化(失活)の原因は、定かではないが、反応温度の急激な増減に伴う水素化処理用触媒自体の組成若しくは微細構造の変化、又は反応温度の上昇に伴うコーキング(コークの生成)等による触媒の被毒にある、と考えられる。
一方、本実施形態では、同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて動粘度が互いに異なる複数種の炭化水素油の水素化処理を個別に行い、各水素化処理の反応温度及び水素分圧を略一定に維持しながら、炭化水素油の動粘度が高いほど炭化水素油をより低い液空間速度で水素化処理用触媒に接触させる。これにより、本実施形態では従来の水素化処理方法に比べて水素化処理用触媒の劣化(失活)を抑制し、触媒の寿命を長くすることができる。換言すれば、本実施形態では、潤滑油用基油の総生産量を従来の製法よりも増加させたとしても、水素化処理用触媒の高い活性を保つことが可能になる。各水素化処理における炭化水素油の液空間速度及び水素分圧を略一定に維持しながら、炭化水素油の動粘度が高いほど炭化水素油を高い反応温度で水素化処理用触媒に接触させる方法では、水素化処理用触媒の劣化を抑制することは困難である。また、各水素化処理における反応温度及び炭化水素油の液空間速度を略一定に維持しながら、炭化水素油の動粘度が高いほど炭化水素油を高い水素分圧で水素化処理用触媒に接触させる方法においても、水素化処理用触媒の劣化を抑制することは困難である。
同一の反応器内で同一の水素化処理用触媒を用いて、炭化水素油の性状に応じて水素化処理の反応温度を増減させる水素化処理法では、反応温度を頻繁に増減させるための操作が必要となる。また、反応温度は、炭化水素油の液空間速度に比べて、正確且つ迅速に制御することは困難である。特に断熱性を有する大規模な反応塔内の温度は変化し難いため、上昇させた反応塔内の温度を低下させることには時間を要する。一方、本実施形態では、反応温度が炭化水素油の動粘度によらず略一定であるため、反応温度を頻繁に増減させるための操作を行う必要がなく、反応器の運転が容易であり、反応温度の調整に要する時間を短縮することができる。
本実施形態は、第1工程で得られる第1の被処理油の流動点がPPであり、第2工程で得られる第2の被処理油の流動点がPPであり、第1工程で得られる第1の被処理油の粘度指数がVIであり、第2工程で得られる第2の被処理油の粘度指数がVIであるとき、不等式PP>PP又は不等式VI>VIの少なくとも一方が成り立つように、第1工程及び第2工程を実施する前に、LHSV及びLHSVを選定する工程を備える。換言すれば、第L工程で得られる被処理油Lの流動点がPPであり、第M工程で得られる被処理油Mの流動点がPPであり、被処理油Lの粘度指数がVIであり、被処理油Mの粘度指数がVIであるとき、不等式PP>PP又は不等式VI>VIの少なくとも一方が成り立つように、第L工程及び第M工程を実施する前に、LHSV及びLHSVを選定する工程を備える。上記のような液空間速度の選定方法によれば、触媒の劣化を抑制し易くなる。
水素分圧P及び液空間速度LHSVが一定である場合、水素化処理の反応温度が高いほど、得られる被処理油の流動点PPは低下する傾向がある。水素化処理の反応温度が高いほど、得られる被処理油の粘度指数VIは低下する傾向がある。水素分圧P及び反応温度Tが一定である場合、目的とする基油留分(被処理油)の沸点、動粘度Vis、粘度指数VI及び流動点PPが高いほど、沸点、動粘度Vis及び粘度指数VIが高い炭化水素油をより低い液空間速度LHSVで水素化処理用触媒に接触させる必要がある。液空間速度が低過ぎる場合、炭化水素油の水素化が過度に進行するため、反応温度は低いほうが好ましい。液空間速度が高過ぎる場合、炭化水素油の水素化が十分に進行し難いため、反応温度は高いほうが好ましい。以上のような、炭化水素油の性状、及び目的とする基油留分の性状と、反応温度T及び液空間速度LHSVとの関係に基づいて、上記不等式が成り立つような液空間速度LHSV及び反応温度Tを実験により選定すればよい。選定された液空間速度LHSVに基づいて、上記第1工程及び第2工程(第L工程及び第M工程)を実施すればよい。
[潤滑油用基油の製造方法]
本実施形態に係る潤滑油用基油の製造方法では、下記の水素化脱硫工程および/または水素化精製工程、水素化異性化工程(異性化脱蝋工程)及び水素化仕上げ工程のうちいずれか一つの工程又は複数の工程として、上記の本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法を行う。本実施形態に係る潤滑油用基油の製造方法では、水素化を行う全ての工程において、上記の本実施形態に係る炭化水素油の水素化処理方法を実施してよい。
潤滑油用基油の原料油は特に限定されない。原料油としては、例えば石油由来炭化水素油を用いればよい。また原料油として、フィッシャー・トロプシュ反応によって合成されるFT合成油を用いてもよい。原料油の具体例としては、減圧軽油(VGO:Vacuum Gas Oil)、減圧残油溶剤脱瀝油、水素化分解塔底油、フルフラールラフィネート(Frufral raffinate)、スラックワックス(Slack wax)及びFTワックス(FT wax)等及びこれらの混合物が挙げられる。
石油由来炭化水素油を原料油に用いる場合、潤滑油用基油の製造方法は、減圧蒸留工程、溶剤抽出工程、水素化脱硫工程、水素化異性化工程及び水素化仕上げ工程を備えればよい。ただし、100℃における動粘度が7.0mm/s以下である潤滑油用基油の製造の場合、又は原料油としてFT合成油を用いる場合、潤滑油用基油の製造方法は、溶剤抽出工程を具備しなくてもよく、減圧蒸留工程、水素化脱硫工程、水素化異性化工程及び水素化仕上げ工程を備えればよい。
(減圧蒸留工程)
減圧蒸留工程では、上記の原料油の分留により、例えば70Pale留分、SAE−10留分、SAE−20留分、SAE−30留分及びブライトストック(Bright stock)留分等の基油の原料となる複数の炭化水素油を調製すればよい。なお、SAEとは、Society of Automotive Engineersを意味する。これらの複数の炭化水素油の水素化脱硫、水素化異性化、水素化異性化及び水素化仕上げのうち少なくとも1つの水素化を、上記の水素化処理方法によって個別に実施すればよい。
複数の炭化水素油の100℃での動粘度Vis(上記のVis(1)及びVis(2)、又はVis(L)及びVis(M))は、特に限定されないが、2.0〜50mm/s程度である。
(溶剤抽出工程)
溶剤抽出工程では、抽出塔を用いて、各炭化水素油中の芳香族炭化水素の一部を溶剤中に抽出して、除去する。溶剤抽出工程により、潤滑油用基油の色相、粘度指数及び酸化安定性を向上させることができる。溶剤としては、抽出すべき成分(被抽出成分)を選択的に溶解し、被抽出成分の溶解度が高く、被抽出成分との分離が容易であり、毒性及び腐食性が少ないものであれば、特に限定されない。溶剤の具体例としては、フルフラール、フェノール、N−メチル−2−ピロリジノン及びテトラヒドロフラン等が挙げられる。
(水素化脱硫、水素化精製工程)
水素化脱硫工程および/または水素化精製工程では、水素の存在下で炭化水素油を水素化脱硫および/または水素化精製触媒に接触させればよい。石油由来原料油を用いる場合は、脱硫及び脱窒素等の反応が進行して、炭化水素油中の触媒毒が除去される。したがって、水素化脱硫工程の実施によって、水素化異性化触媒の寿命が向上し易くなる。水素化脱硫工程では、脱硫及び脱窒等の反応に加えて、石油由来炭化水素油の水素化(例えば、芳香族炭化水素の水素化によるナフテンの生成)、炭化水素油中のワックス成分の水素化分解及び水素化異性化が進行してもよい。硫黄を含まないフィッシャー・トロプシュ合成油が原料油である場合も同様に水素化精製処理が施される。
水素化脱硫および/または水素化精製の反応温度(上記のT及びT、又はT及びT)は、250〜450℃程度であることが好ましく、280〜420℃であることがより好ましく、290〜400℃であることが特に好ましい。反応温度が450℃を越えると、原料油成分の軽質分への分解が進行して中間留分および重質分の収率が減少し、潤滑油基材としての使用が制限される傾向にある。一方、反応温度が150℃を下回ると、水素化脱硫反応および/または水素化精製反応が十分に進行せず、脱硫および脱窒素等の活性が著しく低下する傾向にある。ただし、反応温度が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化脱硫工程および/または水素化精製工程では、反応器内の水素の分圧(上記のP及びP、又はP及びP)が、1〜20MPaであることが好ましく、3〜15MPaであることがより好ましい。水素分圧が1MPa未満の場合には、脱硫活性が低下する傾向にある。一方、水素分圧が20MPaを超える場合、装置建設コストが増大する傾向にある。ただし、水素の分圧が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化脱硫工程および/または水素化精製工程における炭化水素油の水素化脱硫触媒および/または水素化精製触媒の体積に対する液空間速度(上記のLHSV及びLHSV、又はLHSV及びLHSV)は、好ましくは0.1〜4h−1程度であり、より好ましくは0.25〜2h−1である。液空間速度が0.1h−1未満の場合、処理量が低いので生産性が低く、実用的でない。一方、液空間速度が4h−1を超える場合、反応温度を高くせざるを得ず、触媒の劣化を早める傾向がある。ただし、液空間速度が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化脱硫工程および/または水素化精製工程における炭化水素油に対する水素の供給比率(水素/炭化水素油比)は、100〜2000Nm/mであることが好ましく、200〜1000Nm/mであることがより好ましい。水素/炭化水素油比が100Nm/m未満の場合、脱硫活性が著しく減少する傾向にある。一方、水素/炭化水素油比が2000Nm/mを超える場合、脱硫活性に大きな変化が無く、運転コストが増加するだけである。ただし、水素の供給比率が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化脱硫触媒および/または水素化精製触媒の具体例としては、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、ホウ素、チタン及びマグネシウムから選ばれる元素を2種以上含んで構成される多孔性無機酸化物からなる担体に周期表第VIA族(IUPAC 第6族)及び第VIII族(IUPAC 第8族〜第10族)の元素から選ばれる金属を担持した触媒が挙げられる。
水素化脱硫触媒および/または水素化精製触媒の担体としては、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、ホウ素、チタン及びマグネシウムから選ばれる元素を2種以上含んで構成される多孔性の無機酸化物が好適に用いられる。
水素化脱硫触媒の担体は、一般的にはアルミナを含む多孔性無機酸化物であり、その他の担体構成成分としてはシリカ、ジルコニア、ボリア、チタニア、マグネシアなどが挙げられる。望ましくはアルミナとその他構成成分から選ばれる少なくとも1種類以上を含む複合酸化物であり、一例としてシリカ−アルミナ等を例示できる。
アルミナ以外の担体構成成分である、シリカ、ジルコニア、ボリア、チタニア、マグネシアの前駆体となる原料は特に限定されず、一般的なケイ素、ジルコニウム、ボロン、チタン又はマグネシウムを含む溶液を用いることができる。例えば、ケイ素についてはケイ酸、水ガラス、シリカゾルなど、チタンについては硫酸チタン、四塩化チタンや各種アルコキサイド塩など、ジルコニウムについては硫酸ジルコニウム、各種アルコキサイド塩など、ボロンについてはホウ酸などを用いることができる。マグネシウムについては、硝酸マグネシウムなどを用いることができる。リンとしては、リン酸あるいはリン酸のアルカリ金属塩などを用いることができる。
水素化精製触媒の担体構成成分としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、ボリア等の金属酸化物が挙げられる。これら金属酸化物は1種であってもよいし、2種以上の混合物、あるいはシリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−ボリア等の複合金属酸化物であってもよく、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−ボリア等の固体酸性を有する複合金属酸化物であることが好ましい。また、担体構成成分には少量のゼオライトを含んでもよい。さらに担体構成成分として、担体の成型性及び機械的強度の向上を目的として、バインダーが配合されていてもよい。好ましいバインダーとしては、アルミナ、シリカ、マグネシア等が挙げられる。
水素化脱硫触媒および/または水素化精製触媒の活性金属としては、好ましくは周期表第VIA族(IUPAC 第6族)及び第VIII族(IUPAC 第8族〜第10族)から選ばれる少なくとも一種類の金属を含有し、より好ましくは周期表第VIA族(IUPAC 第6族)及び第VIII族(IUPAC 第8族〜第10族)から選択される二種類以上の金属を含有している。また、周期表第VIA族(IUPAC 第6族)から選択される少なくとも一種類の金属と、第VIII族(IUPAC 第8族〜第10族)から選択される少なくとも一種類の金属と、を活性金属として含有する水素化脱硫触媒も好適である。活性金属の組み合わせとしては、例えば、Co−Mo、Ni−Mo、Ni−Co−Mo、Ni−Wなどが挙げられ、水素化脱硫に際しては、これらの金属を硫化物の状態に転換して使用する。水素化精製触媒が含む活性金属としては、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム等の貴金属、あるいはコバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、鉄などが挙げられ、好ましくは、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、モリブデン、タングステンであり、更に好ましくは白金、パラジウムである。また、これらの金属は複数種を組み合わせて用いることも好ましく、その場合の好ましい組み合わせとしては、白金−パラジウム、コバルト−モリブデン、ニッケル−モリブデン、ニッケル−コバルト−モリブデン、ニッケル−タングステン等が挙げられる。
水素化脱硫触媒としては、X線回折分析により測定されるアナターゼ型チタニア(101)面の結晶構造を示す回折ピーク面積及びルチル型チタニア(110)面の結晶構造を示す回折ピーク面積の合計の面積が、γ−アルミナ(400)面に帰属されるアルミニウム結晶構造を示す回折ピーク面積に対して、1/4以下であるシリカ−チタニア−アルミナ担体に、周期表第VIA族及び第VIII族から選ばれる少なくとも1種の金属成分を担持してなる炭化水素油の水素化脱硫触媒であって、(a)比表面積(SA)が150m/g以上、(b)全細孔容積(PVo)が0.30ml/g以上、(c)平均細孔直径(PD)が6〜15nm(60〜150Å)の範囲、および(d)平均細孔径(PD)±30%の細孔直径の細孔容積(PVp)の占める割合が全細孔容積(PVo)の70%以上であることを特徴とする水素化脱硫触媒が特に好ましい。
水素化脱硫工程および/または水素化精製工程後、水素化脱硫および/または水素化精製を行った反応器内の圧力を水素化脱硫時および/または水素化精製時の圧力以下に調整した状態で、より好ましくは水素化脱硫時および/または水素化精製時の圧力よりも1MPa以上低下させた状態で、反応器内の被処理油からガス状物質(硫化水素、アンモニア、スチーム等)を除去することが好ましい。ガス状物質の除去後、水素化異性化工程を実施することが好ましい。
(水素化異性化工程)
水素化脱硫工程において得られた被処理油は、通常、炭素数が10以上であるノルマルパラフィンを含有する。水素化異性化工程では、被処理油を水素化異性化触媒に接触させるにより、ノルマルパラフィンを被処理油の一部又は全部をイソパラフィンに転化させる。
なお、水素化異性化とは、炭化水素の炭素数(分子量)が変化することなく、炭化水素油の分子構造のみが変化する反応をいう。炭化水素油の分解とは、炭化水素油の炭素数(分子量)の低下を伴う反応をいう。水素化異性化触媒を利用した接触脱蝋反応において、異性化だけではなく、炭化水素油及び異性化生成物の分解反応がある程度起きることがある。分解反応の生成物の炭素数(分子量)が、目的とする基油を構成することが許容される所定の範囲内に収まれば問題ない。つまり、分解生成物が基油の構成成分となっていてもよい。
水素化異性化工程の反応条件は以下の通りである。
水素化異性化工程の反応温度(上記のT及びT、又はT及びT)は、200〜450℃であることが好ましく、250〜400℃であることがより好ましい。反応温度が200℃以上である場合、炭化水素油中に含まれるノルマルパラフィンの異性化によるワックス成分の低減、除去が促進される。一方、反応温度が450℃以下である場合、炭化水素油の過度の分解が抑制され、目的とする基油留分の収率が顕著に向上する傾向にある。ただし、反応温度が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化異性化工程では、反応器内の水素の分圧(上記のP及びP、又はP及びP)が0.1〜20MPaであることが好ましく、0.5〜15MPaであることがより好ましい。水素の分圧が0.1MPaを下回る場合、コーク生成による水素化異性化触媒の劣化が早まる傾向にある。一方、水素の分圧が20MPaを超える場合、反応器に耐圧性が要求されるため、反応器の建設のコストが高くなり、経済的なプロセスが実現し難くい傾向にある。ただし、水素の分圧が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化異性化工程における炭化水素油の水素化異性化触媒の体積に対する液空間速度(上記のLHSV及びLHSV、又はLHSV及びLHSV)は、0.1〜10hr−1であることが好ましく、0.5〜5hr−1であることがより好ましい。液空間速度が0.1hr−1以上である場合、原料油の過度の分解が抑制され、目的とする潤滑油用基油の収率が顕著に向上する傾向にある。一方、液空間速度が10hr−1以下である場合、炭化水素油中に含まれるノルマルパラフィンの異性化によるワックス成分の低減、除去が促進される。ただし、液空間速度が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化異性化工程における炭化水素油に対する水素の供給比率(水素/炭化水素油油の比)は、50〜2000Nm/mであることが好ましく、100〜1500Nm/mであることがより好ましい。200〜800Nm/mであることが特に好ましい。供給比率が50Nm/m未満である場合、異性化反応と併発する脱硫、脱窒素、脱酸素反応により発生した硫化水素、アンモニアガス、水が、触媒上の活性金属に吸着して触媒が被毒する傾向がある。また副反応で生成する微量のオレフィン等不純物の水素化が不十分となり、コーキングによる触媒の失活が起きる傾向がる。一方、供給比率が2000Nm/mを超える場合、能力の高い水素供給設備を必要とするため、経済的なプロセスを実現し難い傾向にある。ただし、水素の供給比率が上記範囲を外れた場合であっても、本発明の効果は達成される。
水素化異性化反応によるノルマルパラフィンの転化率は、得られる炭化水素油の用途に応じて反応温度等の反応条件を調整することにより、自在に制御される。
以上の水素化異性化工程によれば、炭化水素油に含まれるノルマルパラフィンの軽質化を十分抑制しつつ、ノルマルパラフィンの異性化(すなわち脱蝋)を進行させて、分岐鎖構造を有する異性体の含有率が高い基油留分を高い収率で得ることができる。
水素化異性化触媒(異性化脱蝋触媒)としては、例えば、担体と、担体に担持された活性金属とを含有する触媒が好ましく、担体が固体酸性質を有する二元機能触媒がより好ましい。担体としては、10員環一次元中細孔径ゼオライトとアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、ボリアから選ばれる少なくとも一種の多孔質無機酸化物又はこれらの混合物等が挙げられる。一次元10員環中細孔径ゼオライトとしては、ZSM−22、ZSM−23及びZSM−48から選ばれる少なくとも一種のゼオライトが好ましい。また、担体に担持される金属としては、白金及び/又はパラジウムが好ましい。
水素化異性化触媒としては、10員環一次元状細孔構造を有するゼオライト、及びバインダーを含む担体と、該担体に担持された白金及び/又はパラジウムと、を含有し、触媒の単位質量当たりのミクロ細孔容積が0.02〜0.12cc/gである水素化異性化触媒であって、上記ゼオライトは、有機テンプレートを含有すると共に10員環一次元状細孔構造を有するゼオライトを、アンモニウムイオン及び/又はプロトンを含む溶液中でイオン交換して得られるイオン交換ゼオライトに由来するものであり、触媒に含有されるゼオライトの単位質量当りのミクロ細孔容積が0.01〜0.11cc/gである、水素化異性化触媒が特に好ましい。
(水素化仕上げ工程)
水素化異性化工程によって得た生成油に対して水素化仕上げ(hydrofinishing)を行ってもよい。水素化仕上げでは、生成油を、金属が担持された水素化触媒に水素の存在下で接触させる。水素化触媒としては、例えば、白金および/またはパラジウムが担持されたアルミナ、シリカアルミナが挙げられる。水素化仕上げにより、水素化異性化工程で得られた反応生成物(生成油)の色相、酸化安定性等が改良され、製品の品質を向上させることができる。水素化異性化工程を行う反応器内に設けられた水素化異性化触媒の触媒層の下流側に水素化仕上げ用の触媒層を設けて、水素化異性化工程に続けて水素化仕上げを行ってもよい。水素化仕上げは、水素化異性化工程とは別の反応設備において実施してもよい。
水素仕上げ工程の反応温度(上記のT及びT、又はT及びT)は、150〜300℃程度であればよい。水素仕上げ工程では、反応器内の水素の分圧(上記のP及びP、又はP及びP)が3〜20MPa程度であればよい。水素化仕上げ工程における炭化水素油の水素化仕上げ触媒の体積に対する液空間速度(上記のLHSV及びLHSV、又はLHSV及びLHSV)は、0.1〜3.0hr−1程度であればよい。
(精製工程)
水素化仕上げ工程によって得た生成油に対して減圧蒸留を行って、基油の精製を行ってもよい。減圧蒸留によって得た重質留分に対して更に減圧蒸留を行ってもよい。例えば、水素化仕上げ工程によって得た生成油を、精製工程により、70Paleの留分、SAE−10の留分と、SAE−20の留分と、SAE−30の留分とに分離してもよい。これらの基油に対して、必要に応じて動粘度が低い軽質油を混合して各留分の動粘度及びVI等の性状を各規格に適合させることにより、所望の潤滑油用基油が調合される。
上記本実施形態によれば、70Pale、SAE−10、SAE−20、SAE−30及びブライトストックそれぞれの規格に適合する潤滑油用基油を製造することが可能である。上記本実施形態によれば、API(American Petroleum Institute)によるグループII(粘度指数80以上120未満、かつ、飽和分含有量90質量%以上、かつ、硫黄分含有量0.03質量%以下)、III(粘度指数120以上、かつ、飽和分含有量90質量%以上、かつ、硫黄分含有量0.03質量%以下)、III+(粘度指数140以上、かつ、飽和分含有量90質量%以上、かつ、硫黄分含有量0.03質量%以下)の規格に適合する潤滑油用基油を製造することが可能である。
上記の水素化脱硫工程、水素化異性化工程又は水素化仕上げ工程を実施するための反応設備は、特に限定されない。各設備として、公知のものを使用することができる。各設備は、連続流通式、回分式、半回分式のいずれであってもよいが、生産性、効率の観点から、連続流通式であることが好ましい。各設備の触媒層は、固定床、流動床、攪拌床のいずれであってもよいが、設備費用等の面から固定床であることが好ましい。反応相は気液混相であることが好ましい。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(水素化異性化触媒の製造)
Si/Al比が45である結晶性アルミノシリケートからなるZSM−22ゼオライト(以下、「ZSM−22」という。)を以下の手順で水熱合成により製造した。
まず、下記の4種類の水溶液を調製した。
溶液A:1.94gの水酸化カリウムを6.75mLのイオン交換水に溶解したもの。
溶液B:1.33gの硫酸アルミニウム18水塩を5mLのイオン交換水に溶解したもの。
溶液C:4.18gの1,6−ヘキサンジアミン(有機テンプレート)を32.5mLのイオン交換水にて希釈したもの。
溶液D:18gのコロイダルシリカ(Grace Davison社製Ludox AS−40)を31mLのイオン交換水にて希釈したもの。
次に、溶液Aを溶液Bに加え、アルミニウム成分が完全に溶解するまで攪拌を行った。この混合溶液に溶液Cを加えた後、室温にて激しく攪拌しながら、溶液A、B、Cの混合物を溶液Dに注入した。別途合成され、合成後に何ら特別な処理が行われていないZSM−22の粉末0.25gを、結晶化を促進する「種結晶」として、溶液A、B、C及びDの混合物へ添加し、ゲル状物を得た。
上記のゲル状物を、内容積120mLのステンレス鋼製オートクレーブ反応器に移し、150℃のオーブン中で60時間、約60rpmの回転速度でオートクレーブ反応器をタンブリング装置上で回転させ、水熱合成反応を行った。反応終了後、反応器を冷却後開放し、60℃の乾燥器中で一夜乾燥して、Si/Al比が45であるZSM−22を得た。
得られたZSM−22について、以下の操作によりアンモニウムイオンを含む水溶液でイオン交換処理を行った。
上記のZSM−22をフラスコ中に取り、ZSM−22ゼオライト1g当り100mLの0.5N−塩化アンモニウム水溶液をZSM−22に加え、この液体を6時間加熱環流した。環流後の液体を室温まで冷却した後、上澄み液を除去し、結晶性アルミノシリケートをイオン交換水で洗浄した。ここに、上記と同量の0.5N−塩化アンモニウム水溶液を再び加え、12時間加熱環流した。
12時間の加熱環流の後、固形分をろ過により採取し、イオン交換水で洗浄し、60℃の乾燥器中で一晩乾燥して、イオン交換されたNH型ZSM−22を得た。このZSM−22は、有機テンプレートを含んだ状態でイオン交換されたものである。
上記のNH型ZSM−22と、バインダーであるアルミナとを、質量比7:3にて混合し、この混合物に少量のイオン交換水を添加して混錬した。得られた粘ちょうな流体を押出成型機に充填して成型し、直径約1.6mm、長さ約10mmの円筒状の成型体を得た。この成型体を、N雰囲気下、300℃にて3時間加熱して、担体前駆体を得た。
テトラアンミンジニトロ白金[Pt(NH](NOを、担体前駆体のあらかじめ測定した吸水量に相当するイオン交換水に溶解して含浸溶液を得た。この溶液を、上記の担体前駆体に初期湿潤法により含浸し、ZSM−22型ゼオライトの質量に対する白金の含有率が0.3質量%となるように、白金をZSM−22型ゼオライトに担持させた。次に、得られた含浸物(触媒前駆体)を60℃の乾燥中で一晩乾燥した後、空気流通下、400℃で3時間焼成して、水素化異性化触媒を得た。
(実施例1)
実施例1では、原料油(フィード源)としてフィッシャー・トロプシュ合成油(FT合成油)を用いた。FT合成油の減圧蒸留により、実施例1の炭化水素油1〜4(異性化脱蝋の原料油)を得た。実施例1の炭化水素油1〜4の性状(沸点範囲、硫黄分の含有率、窒素分の含有率、100℃での動粘度)を表1に示す。
なお、表1に示す実施例1の炭化水素油1〜4のうち、炭化水素油に付した番号が大きいものほど、高い動粘度を有する。他の実施例及び比較例についても同様である。
炭化水素油1、2、3、4の順に、各炭化水素油の水素化異性化(異性化脱蝋)を個別に行った。各炭化水素油の水素化異性化では、水素が存在する反応器内で炭化水素油を上記の水素化処理用触媒に接触させた。全ての炭化水素油の水素化異性化は、同一の反応器を用いて行った。各炭化水素油の水素化異性化には、同一の水素化異性化触媒を用いた。つまり、炭化水素油1の水素化異性化の開始時点から炭化水素油4の水素化異性化の終了時点まで、水素化異性化触媒を交換しなかった。
各炭化水素油の水素化異性化では、反応器内の水素分圧P、炭化水素油の水素化異性化触媒の体積に対する液空間速度LHSV、及び反応温度Tを表1に示す値に設定した。これらの値は、表1に示す性状の生成油を得るために水素化異性化を行う前に選定した値である。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油(潤滑油用基油)の収率Y、流動点及び粘度指数を表1に示す。なお、収率Y(単位:質量%)は、下記式によって算出した。
Y=(V/V)×100
式(A)中、Vは、水素化異性化によって得た生成油のうち、沸点の範囲が水素化異性化前の炭化水素油と同じである留分(潤滑油用基油)の質量である。Vは、水素化異性化前の炭化水素油の質量である。
炭化水素油1の水素化異性化の開始時点から炭化水素油4の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を求めた。劣化度を表1に示す。なお、劣化度の詳細は以下のとおりである。
<水素化異性化触媒の劣化度>
一般的に、同一の炭化水素油(原料油)の水素化異性化によって目標の流動点及び粘度指数を達するために必要な反応温度は、水素化異性化触媒の活性の劣化に伴って高める必要がある。換言すれば、水素化異性化工程では、時間の経過に伴い水素化異性化触媒が劣化して原料油の分解率が低下する傾向があるので、得られる基油の流動点及び粘度指数等(又は分解率)が目標値に維持されるように、反応温度を初期反応温度から段階的に上昇させ続けて、低下する触媒活性を補う必要がある。実施例1では、1日当たりの触媒劣化に伴う反応温度の補償分(1日当たりの反応温度の上昇幅)を測定した。以下では、1日当たりの反応温度の上昇幅を「劣化度」と記す。実施例1の劣化度を表1に示す。小さい劣化度は、水素化処理用触媒の劣化が抑制されていることを意味する。
(実施例2)
実施例2では、原料油として溶剤抽出ラフィネート(フルフラールラフィネート)を用いた。フルフラールラフィネートの減圧蒸留により、表1に示す実施例2の炭化水素油5〜8を得た。
炭化水素油5〜8の順に、各炭化水素油の水素化異性化(異性化脱蝋)を個別に行った。各炭化水素油の水素化異性化では、水素が存在する反応器内で、炭化水素油を上記の水素化処理用触媒に接触させた。全ての炭化水素油の水素化異性化は、同一の反応器を用いて行った。各炭化水素油の水素化異性化には、同一の水素化異性化触媒を用いた。つまり、炭化水素油5の水素化異性化の開始時点から炭化水素油8の水素化異性化の終了時点まで、水素化異性化触媒を交換しなかった。
各炭化水素油の水素化異性化では、反応器内の水素分圧P、炭化水素油の水素化異性化触媒の体積に対する液空間速度LHSV、及び反応温度Tを表1に示す値に設定した。これらの値は、表1に示す性状の生成油を得るために水素化処理前に選定した値である。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油5の水素化異性化の開始時点から炭化水素油8の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を求めた。劣化度を表1に示す。
(実施例3)
実施例3では、原料油として水素化分解塔底油を用いた。水素化分解塔底油の減圧蒸留により、表1に示す実施例3の炭化水素油9〜12を得た。
炭化水素油9〜12の順に、各炭化水素油の水素化異性化(異性化脱蝋)を個別に行った。各炭化水素油の水素化異性化では、水素が存在する反応器内で、炭化水素油を上記の水素化処理用触媒に接触させた。全ての炭化水素油の水素化異性化は、同一の反応器を用いて行った。各炭化水素油の水素化異性化には、同一の水素化異性化触媒を用いた。つまり、炭化水素油9の水素化異性化の開始時点から炭化水素油12の水素化異性化の終了時点まで、水素化異性化触媒を交換しなかった。
各炭化水素油の水素化異性化では、反応器内の水素分圧P、炭化水素油の水素化異性化触媒の体積に対する液空間速度LHSV、及び反応温度Tを表1に示す値に設定した。これらの値は、表1に示す性状の生成油を得るために水素化処理前に選定した値である。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油9の水素化異性化の開始時点から炭化水素油12の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を求めた。劣化度を表1に示す。
(実施例4)
実施例4では、原料油として溶剤精製ワックス(スラックワックス)を用いた。スラックワックスの減圧蒸留により、表1に示す実施例4の炭化水素油13〜15を得た。
炭化水素油13〜15の順に、各炭化水素油の水素化異性化(異性化脱蝋)を個別に行った。各炭化水素油の水素化異性化では、水素が存在する反応器内において、炭化水素油を上記の水素化処理用触媒に接触させた。全ての炭化水素油の水素化異性化は、同一の反応器を用いて行った。各炭化水素油の水素化異性化には、同一の水素化異性化触媒を用いた。つまり、炭化水素油13の水素化異性化の開始時点から炭化水素油15の水素化異性化の終了時点まで、水素化異性化触媒を交換しなかった。
各炭化水素油の水素化異性化では、反応器内の水素分圧P、炭化水素油の水素化異性化触媒の体積に対する液空間速度LHSV、及び反応温度Tを表1に示す値に設定した。これらの値は、表1に示す性状の生成油を得るために水素化処理前に選定した値である。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油13の水素化異性化の開始時点から炭化水素油15の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を求めた。劣化度を表1に示す。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同様に、炭化水素油1〜4を用いた。比較例1では、炭化水素油1〜4の液空間速度を常に1h−1に維持した。比較例1では、各炭化水素油の水素化異性化の反応温度を表1に示す値に設定した。これらの事項を除いて、実施例1の同様の方法で、比較例1の炭化水素油1〜4の水素化異性化を個別に行った。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油1の水素化異性化の開始時点から炭化水素油4の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を表1に示す。
(比較例2)
比較例2では、実施例2と同様に、炭化水素油5〜8を用いた。比較例2では、炭化水素油5〜8の液空間速度を常に1h−1に維持した。比較例2では、各炭化水素油の水素化異性化の反応温度を表1に示す値に設定した。これらの事項を除いて、実施例2の同様の方法で、比較例2の炭化水素油5〜8の水素化異性化を個別に行った。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油5の水素化異性化の開始時点から炭化水素油8の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を表1に示す。
(比較例3)
比較例3では、実施例3と同様に、炭化水素油9〜12を用いた。比較例3では、炭化水素油9〜12の液空間速度を常に1h−1に維持した。比較例3では、各炭化水素油の水素化異性化の反応温度を表1に示す値に設定した。これらの事項を除いて、実施例3の同様の方法で、比較例3の炭化水素油9〜12の水素化異性化を個別に行った。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油9の水素化異性化の開始時点から炭化水素油12の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を表1に示す。
(比較例4)
比較例4では、実施例4と同様に、炭化水素油13〜15を用いた。比較例4では、炭化水素油13〜15の液空間速度を常に1h−1に維持した。比較例4では、各炭化水素油の水素化異性化の反応温度を表1に示す値に設定した。これらの事項を除いて、実施例4の同様の方法で、比較例4の炭化水素油13〜15の水素化異性化を個別に行った。
各炭化水素油の水素化異性化によって得られた生成油の収率、流動点及び粘度指数を表1に示す。
炭化水素油13の水素化異性化の開始時点から炭化水素油15の水素化異性化の終了時点までの水素化異性化触媒の劣化度を表1に示す。
Figure 0006023537
実施例1及び比較例1、実施例2及び比較例2、実施例3及び比較例3、並びに実施例4及び比較例4の比較から、実施例の水素化異性化では、比較例に比べて、水素化異性化触媒の劣化が抑制されたことが確認された。
本発明に係る炭化水素油の水素化処理方法及び潤滑油用基油の製造方法により得られる潤滑油用基油は、様々な潤滑油の基油として好適に用いることができる。潤滑油基油の用途としては、具体的には、乗用車用ガソリンエンジン、二輪車用ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ガスヒートポンプ用エンジン、船舶用エンジン、発電エンジンなどの内燃機関に用いられる潤滑油(内燃機関用潤滑油)、自動変速機、手動変速機、無断変速機、終減速機などの駆動伝達装置に用いられる潤滑油(駆動伝達装置用油)、緩衝器、建設機械等の油圧装置に用いられる油圧作動油、圧縮機油、タービン油、ギヤ油、冷凍機油、金属加工用油剤などが挙げられる。

Claims (2)

  1. 第1の炭化水素油を、水素が存在する反応器内で水素化処理用触媒に接触させて、前記第1の炭化水素油の水素化処理を行う第1工程と、
    前記第1の炭化水素油よりも動粘度が高い第2の炭化水素油を、水素が存在する前記反応器内で前記水素化処理用触媒に接触させて、前記第2の炭化水素油の水素化処理を行う第2工程と、
    を備え、
    前記第2工程における前記水素化処理の反応温度Tが、前記第1工程における前記水素化処理の反応温度Tと略等しく、
    前記第2工程における前記反応器内の前記水素の分圧Pが、前記第1工程における前記反応器内の前記水素の分圧Pと略等しく、
    前記第2工程における前記第2の炭化水素油の前記水素化処理触媒に対する液空間速度LHSVが、前記第1工程における前記第1の炭化水素油の前記水素化処理触媒に対する液空間速度LHSVよりも小さく、
    前記第1工程で得られる第1の被処理油の流動点がPP であり、
    前記第2工程で得られる第2の被処理油の流動点がPP であり、
    前記第1工程で得られる第1の被処理油の粘度指数がVI であり、
    前記第2工程で得られる第2の被処理油の粘度指数がVI であるとき、
    不等式PP >PP 又は不等式VI >VI の少なくとも一方が成り立つように、前記LHSV 及び前記LHSV を予め選定する工程を備える、
    炭化水素油の水素化処理方法。
  2. 請求項1に記載の炭化水素油の水素化処理方法を行う潤滑油用基油の製造方法。
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