JP6018276B2 - 偏光フィルム、粘着剤層付偏光フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

偏光フィルム、粘着剤層付偏光フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、偏光フィルムに関する。また本発明は前記偏光フィルムを用いた粘着剤層付偏光フィルムに関する。前記偏光フィルムまたは粘着剤層付偏光フィルムはこれ単独で、またはこれを積層した光学フィルムとして液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置などの画像表示装置を形成しうる。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光フィルムを配置することが必要不可欠である。偏光フィルムは、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性材料からなる偏光子の片面または両面に、保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤等により貼り合わせたものが用いられている。
また、偏光フィルムは、熱衝撃(例えば、95℃で250時間の高温下試験)の過酷な環境下では偏光子の収縮応力の変化によって、偏光子の吸収軸方向の全体にクラックが生じやすい問題がある。即ち、偏光フィルムは、前記過酷な環境下における熱衝撃による耐クラック性が十分ではなかった。特に、薄型化の観点から、偏光子の片面にのみ保護フィルムを設けた片保護偏光フィルムでは、保護フィルムを設けた側の偏光子の収縮応力と、保護フィルムとは逆側の偏光子の収縮応力の差分によって、偏光子内部に過剰な応力が発生し偏光子の吸収軸方向に数百μmの微小なクラックから、面全体を貫通するような貫通クラックまで様々なクラックが生じやすい問題がある。
前記クラックの発生の抑制のために、例えば、片保護偏光フィルムに引張弾性率100MPa以上の保護層を設け、さらに当該保護層に粘着剤層を設けた粘着剤層付偏光フィルムが提案されている(特許文献1)。また、厚み25μm以下の偏光子の片面に硬化型樹脂組成物の硬化物からなる保護層を有し、偏光子のもう一方の片面に保護フィルムを有し、前記保護層の外側に粘着剤層を有する粘着剤層付偏光フィルムが提案されている(特許文献2)。前記特許文献1、2に記載の粘着剤層付偏光フィルムは、クラックの発生の抑制の点からは有効である。また、クラックの発生を抑制するとともに、薄層化、軽量化の観点から、偏光子の少なくとも片面に水溶性の皮膜形成性組成物(ポリビニルアルコール系樹脂組成物)からなる保護層を設けることが提案されている(特許文献3)。
特開2010−009027号公報 特開2013−160775号公報 特開2005−043858号公報
また、特許文献1乃至3によれば、前記保護層により、前記偏光子の吸収軸方向への収縮をある程度は抑えることができ、前記クラックの発生を抑制することができる。しかし、前記保護層によっても、偏光子の収縮応力による寸法変化を十分に抑えているとは言えなかった。
また、薄型化は偏光子についても行われている。偏光フィルムに用いる偏光子を薄くした場合には、偏光子の収縮応力の変化が小さくなる。しかし、偏光子自体が薄型化したことで、従来よりも弱い力でも偏光子が割れてしまうため、薄型の偏光子によっても耐クラック性は十分ではなかった。
また、偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムの延伸工程を有するため、薄型偏光子であっても、延伸工程において得られた偏光子は内部に残留応力を有する状態で製造されている。また、通常、偏光フィルムでは、偏光子の片面または両面に各種保護フィルム等を貼り合されているが、当該偏光フィルムでは、前記熱衝撃試験では前記各種保護フィルムの残留応力と偏光子の残留応力が組み合わされた形で発現して、偏光フィルムが全体として収縮する挙動を示す。そのため、薄型偏光子であっても、特に偏光子の形成に用いられるポリビニルアルコール樹脂のTg付近およびそれ以上の高温試験(例えば85℃以上)においては、偏光子の収縮応力による寸法変化を十分に抑えることができていなかった。
本発明は、偏光子の少なくとも片面に透明層を有する偏光フィルムであって、85℃以上の高温環境下でのクラックの発生を抑制し、かつ、偏光子の寸法変化が抑止されている偏光フィルムを提供することを目的とする。また本発明は前記偏光フィルムを用いた粘着剤層付偏光フィルムを提供することを目的とする。さらに本発明は、前記偏光フィルムまたは粘着剤層付偏光フィルムを有する画像表示装置に関する。
本願発明者らは、鋭意検討の結果、下記の偏光フィルム等により上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、偏光子の少なくとも片面に透明層を有する偏光フィルムであって、
前記偏光子はポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが15μm以下であって、
前記偏光子における前記透明層の側には、前記透明層との相溶層を有しており、
前記偏光子の厚みAと前記相溶層の厚みBは、一般式:(100×B/A)≧1、を満たすことを特徴とする偏光フィルム、に関する。
前記偏光フィルムにおいて、前記相溶層は、前記偏光子における前記相溶層以外の部分よりもホウ酸濃度が低いことが好ましい。
また本発明は、偏光子の少なくとも片面に透明層を有する偏光フィルムであって、
前記偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが15μm以下であり、
前記偏光子における前記透明層の側には、前記偏光子の他の部分よりもホウ酸濃度が相対的に低いホウ酸低濃度層を有しており、
前記偏光子の厚みAと前記ホウ酸低濃度層の厚みCは、一般式:(100×C/A)≧1、を満たすことを特徴とする偏光フィルム、に関する。
前記偏光フィルムにおいて、前記透明層は、厚みが0.2μm以上であることが好ましい。また、前記透明層は、厚みが6μm以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記透明層は、配向性指数が0.05以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記透明層は、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する形成材の形成物であることが好ましい。前記ポリビニルアルコール系樹脂は、ケン化度が99モル%以上、平均重合度が2000以上であることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記偏光子は、単体透過率T及び偏光度Pによって表される光学特性が、下記式
P>−(100.929T−42.4−1)×100(ただし、T<42.3)、又は、
P≧99.9(ただし、T≧42.3)表される範囲にあることが好ましい。
前記偏光フィルムは、保護フィルムを有することができる。
また本発明は、前記偏光フィルム、および粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付偏光フィルム、に関する。
また本発明は、前記偏光フィルムまたは前記粘着剤層付偏光フィルムを有する画像表示装置、に関する。
本発明の偏光フィルムによれば、偏光子に前記透明層を設けることにより、85℃以上の高温環境下でのクラックの発生を抑制することができる。また本発明の偏光フィルムは、前記偏光子における前記透明層の側には、前記透明層との相溶層を有している。前記相溶層は、透明層を形成する材料の一部が偏光子中に染み込むとともに、偏光子表面近傍の成分が染み出すことで、偏光子表面近傍に形成されている。かかる相溶層は、偏光子中に浸透するような材料を用いて偏光子表面に透明層を形成することにより形成することができる。
一般的な偏光子の作製は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂(フィルム)に、延伸工程を施すことにより行われるため、得られる偏光子中の樹脂分子はある程度の規則性を持って配向した状態になっている。それとは対照的に、偏光子の表面に形成される透明層は、例えば、塗布することにより形成される。そのため、透明層には延伸工程が施されることはなく、透明層を形成する分子は規則的に配向していない。本発明の相溶層は、上記のように、透明層の形成成分が偏光子中に染み込むにより形成される。透明層を形成した際に、偏光子に染み込んだ透明層の成分は、偏光子中の分子の配向性を一部緩和する働きがある。この働きが、偏光子の残留応力の緩和につながって、偏光子の寸法変化を抑止しているものと推定される。なお、本発明は、この推定メカニズムによって限定されるものではない。
また、本発明の偏光フィルムは、厚み15μm以下の薄型の偏光子を用いている。薄型の偏光子は、偏光子の収縮応力の変化が小さくなるが、偏光子自体が薄型化したことで、耐クラック性が十分ではなかった。本発明の偏光フィルムによれば、薄型の偏光子を用いるにも拘わらず、透明層を有することから耐クラック性を向上することができる。
本発明の偏光フィルムの概略断面図の一例である。 本発明の偏光フィルムの概略断面図の一例である。 相溶層の測定に係るグラフである。
以下に本発明の偏光フィルム10、11を、図1、図2を参照しながら説明する。偏光フィルム10、11は、偏光子1、透明層2を有する。また、本発明の偏光フィルム10、11は、図1、図2に示すように、前記偏光子1における前記透明層2の側には、前記透明層2との相溶層Xを有している。図1(A)では、偏光子1、相溶層X、透明層2のみが示されているが、図1(B)に示すように、図1(A)における、偏光子1の側には、樹脂基材3が設けられていてもよい。樹脂基材3としては、例えば、薄型の偏光子1を製造する際に用いられる樹脂基材が挙げられる。
また、図2の偏光フィルム11では、図1(A)の偏光フィルム10に保護フィルム4が設けられている。保護フィルム4は、図1(A)の偏光フィルム10の偏光フィルムの片面または両面に設けることができる。図2(A)では、保護フィルム4が偏光子1の側にのみ設けられているが、保護フィルム4は透明層2の側にのみ設けることもできる。図2(B)では、図1(A)の偏光フィルム10の両側に保護フィルム4が設けられている。また、保護フィルム4は、2枚以上を積層して用いることもできる。図2(C)では、偏光子1の片側に、保護フィルム4が2枚積層されている場合である。なお、図2では図示していないが、偏光子1または透明層2と保護フィルム4とは接着剤層、粘着剤層、下塗り層(プライマー層)などの介在層を介して積層されている。また図示していないが、保護フィルム4に易接着層を設けたり活性化処理を施したりして、当該易接着層と接着剤層を積層することができる。
また、図示していないが、本発明の偏光フィルム10、11には、粘着剤層を設けることができる。さらには、粘着剤層にはセパレータを設けることができる。また本発明の偏光フィルム10、11(特に、保護フィルム4を有する場合)には、表面保護フィルムを設けることができる。
本発明の偏光フィルム10、11において、相溶層Xは、透明層2の形成成分が、偏光子1の表面から内部に染み込むことにより形成される層であり、相溶層Xによって、偏光子1の残留応力を緩和することができる。その結果、偏光子の寸法変化を抑制することができる。かかる観点から、本発明では前記偏光子1の厚みAと前記相溶層の厚みBが、一般式:(100×B/A)≧1、を満たすように調整されている。相溶層Xの厚みBは、偏光子1の厚みAとの関係で調整される。前記(100×B/A)の値は、偏光子の残留応力を緩和する観点からは2以上であるが好ましく、さらには2.5以上、さらには3以上、さらには4以上、さらには5以上であるのが好ましい。一方、前記(100×B/A)の値が大きすぎる場合には、偏光子1の厚みAにおける相溶層Xの割合が大きくなりすぎて光学特性を損なうおそれがある。かかる観点から前記(100×B/A)の値は10以下であるのが好ましく、さらには7以下であるのが好ましい。
前記相溶層Xの厚みBは、実施例に記載の方法によって測定することができる。
<偏光子>
偏光子は、特に限定されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いし、ヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液や水浴中でも延伸することができる。
前記偏光子としては、厚み15μm以下の薄型の偏光子を用いる。偏光子の厚みは薄型化および熱衝撃によるクラック耐性の観点から12μmであるのが好ましく、さらには10μm以下、さらには8μm以下、さらには7μm以下、さらには6μm以下であるのが好ましい。一方、偏光子の厚みは2μm以上、さらには3μm以上であるのが好ましい。このような薄型の偏光子は、厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため熱衝撃に対する耐久性に優れる。
偏光子はホウ酸を含有していることが延伸安定性や光学耐久性の点から好ましい。また、偏光子に含まれるホウ酸含有量は、貫通クラック等のクラックの発生抑制の観点から、偏光子全量に対して25重量%以下であるのが好ましく、さらには20重量%以下であるのが好ましく、さらには18重量%以下、さらには16重量%以下であることが好ましい。偏光子に含まれるホウ酸含有量が20重量%を超える場合には、偏光子の厚みを10μm以下に制御した場合であっても偏光子の収縮応力が高まり貫通クラック等のクラックが発生しやすくなるため好ましくない。一方、偏光子の延伸安定性や光学耐久性の観点から、偏光子全量に対するホウ酸含有量は10重量%以上であることが好ましく、さらには12重量%以上であることが好ましい。
厚み15μm以下の薄型の偏光子としては、代表的には、
特許第4751486号明細書、
特許第4751481号明細書、
特許第4815544号明細書、
特許第5048120号明細書、
特許第5587517号明細書、
国際公開第2014/077599号パンフレット、
国際公開第2014/077636号パンフレット、
等に記載されている薄型偏光子またはこれらに記載の製造方法から得られる薄型偏光子を挙げることができる。
前記偏光子は、単体透過率T及び偏光度Pによって表される光学特性が、次式
P>−(100.929T−42.4−1)×100(ただし、T<42.3)、又は、
P≧99.9(ただし、T≧42.3)の条件を満足するように構成されたことが好ましい。前記条件を満足するように構成された偏光子は、一義的には、大型表示素子を用いた液晶テレビ用のディスプレイとして求められる性能を有する。具体的にはコントラスト比1000:1以上かつ最大輝度500cd/m以上である。他の用途としては、例えば有機EL表示装置の視認側に貼り合される。
前記薄型偏光子としては、積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法の中でも、高倍率に延伸できて偏光性能を向上させることのできる点で、特許第4751486号明細書、特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるようなホウ酸水溶液中で延伸する工程を含む製法で得られるものが好ましく、特に特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるホウ酸水溶液中で延伸する前に補助的に空中延伸する工程を含む製法により得られるものが好ましい。これら薄型偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法による得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されていることにより延伸による破断などの不具合なく延伸することが可能となる。
<樹脂基材>
なお、図1(B)に示した樹脂基材(延伸用樹脂基材)は、前記薄型偏光子の製造に適用されたものを用いることができる。樹脂基材の形成材料としては、各種の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリアミドレオ樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合樹脂等が挙げられる。これらのなかでも製造のしやすさ及びコスト軽減の点から、エステル系樹脂が好ましい。エステル系熱可塑性樹脂基材は、非晶性エステル系熱可塑性樹脂基材または結晶性エステル系熱可塑性樹脂基材を用いることができる。
<保護フィルム>
前記保護フィルムを構成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または上記ポリマーのブレンド物なども上記保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。
なお、保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などがあげられる。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
前記保護フィルムとしては、位相差フィルム、輝度向上フィルム、拡散フィルム等も用いることができる。位相差フィルムとしては、正面位相差が40nm以上および/または、厚み方向位相差が80nm以上の位相差を有するものが挙げられる。正面位相差は、通常、40〜200nmの範囲に、厚み方向位相差は、通常、80〜300nmの範囲に制御される。保護フィルムとして位相差フィルムを用いる場合には、当該位相差フィルムが偏光子保護フィルムとしても機能するため、薄型化を図ることができる。
位相差フィルムとしては、熱可塑性樹脂フィルムを一軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルムが挙げられる。上記延伸の温度、延伸倍率等は、位相差値、フィルムの材料、厚みにより適宜に設定される。
保護フィルムの厚みは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、さらには、5〜150μm、特に、20〜100μmの薄型の場合に特に好適である。
前記保護フィルムの偏光子を接着させない面(特に、図1の態様)には、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層ないしアンチグレア層などの機能層を設けることができる。なお、上記ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層などの機能層は、保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途、保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
<介在層>
前記保護フィルムと偏光子は接着剤層、粘着剤層、下塗り層(プライマー層)などの介在層を介して積層される。この際、介在層により両者を空気間隙なく積層することが望ましい。
接着剤層は接着剤により形成される。接着剤の種類は特に制限されず、種々のものを用いることができる。前記接着剤層は光学的に透明であれば特に制限されず、接着剤としては、水系、溶剤系、ホットメルト系、活性エネルギー線硬化型等の各種形態のものが用いられるが、水系接着剤または活性エネルギー線硬化型接着剤が好適である。
水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。水系接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常、0.5〜60重量%の固形分を含有してなる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線、紫外線(ラジカル硬化型、カチオン硬化型)等の活性エネルギー線により硬化が進行する接着剤であり、例えば、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。活性エネルギー線硬化型接着剤は、例えば、光ラジカル硬化型接着剤を用いることができる。光ラジカル硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤を、紫外線硬化型として用いる場合には、当該接着剤は、ラジカル重合性化合物および光重合開始剤を含有する。
接着剤の塗工方式は、接着剤の粘度や目的とする厚みによって適宜に選択される。塗工方式の例として、例えば、リバースコーター、グラビアコーター(ダイレクト,リバースやオフセット)、バーリバースコーター、ロールコーター、ダイコーター、バーコーター、ロッドコーター等が挙げられる。その他、塗工には、デイッピング方式などの方式を適宜に使用することができる。
また、前記接着剤の塗工は、水系接着剤等を用いる場合には、最終的に形成される接着剤層の厚みが30〜300nmになるように行うのが好ましい。前記接着剤層の厚みは、さらに好ましくは60〜250nmである。一方、活性エネルギー線硬化型接着剤を用いる場合には、前記接着剤層の厚みは、0.1〜200μmになるよう行うのが好ましい。より好ましくは、0.5〜50μm、さらに好ましくは0.5〜10μmである。
なお、偏光子と保護フィルムの積層にあたって、保護フィルムと接着剤層の間には、易接着層を設けることができる。易接着層は、例えば、ポリエステル骨格、ポリエーテル骨格、ポリカーボネート骨格、ポリウレタン骨格、シリコーン系、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリビニルアルコール骨格などを有する各種樹脂により形成することができる。これらポリマー樹脂は1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また易接着層の形成には他の添加剤を加えてもよい。具体的にはさらには粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤などを用いてもよい。
易接着層は、通常、保護フィルムに予め設けておき、当該保護フィルムの易接着層側と偏光子とを接着剤層により積層する。易接着層の形成は、易接着層の形成材を保護フィルム上に、公知の技術により塗工、乾燥することにより行われる。易接着層の形成材は、乾燥後の厚み、塗工の円滑性などを考慮して適当な濃度に希釈した溶液として、通常調整される。易接着層は乾燥後の厚みは、好ましくは0.01〜5μm、さらに好ましくは0.02〜2μm、さらに好ましくは0.05〜1μmである。なお、易接着層は複数層設けることができるが、この場合にも、易接着層の総厚みは上記範囲になるようにするのが好ましい。
粘着剤層は、粘着剤から形成される。粘着剤としては各種の粘着剤を用いることができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などが挙げられる。前記粘着剤の種類に応じて粘着性のベースポリマーが選択される。前記粘着剤のなかでも、光学的透明性に優れ、適宜な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れる点から、アクリル系粘着剤が好ましく使用される。
下塗り層(プライマー層)は、偏光子と保護フィルムとの密着性を向上させるために形成される。プライマー層を構成する材料としては、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との両方にある程度強い密着力を発揮する材料であれば特に限定されない。たとえば、透明性、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂などが用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、又はそれらの混合物が挙げられる。
<透明層>
透明層は、各種の形成材から形成することができる。透明層の形成材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、PVA系樹脂、アクリル系樹脂等を挙げることができる。これら樹脂材料は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、これらの中でもポリウレタン系樹脂、PVA系樹脂からなる群から選択される1種以上が好ましく、PVA系樹脂がより好ましい。また、前記樹脂の形態は、水系、溶剤系のいずれでもよい。前記樹脂の形態は、水系樹脂が好ましく、PVA系樹脂が好ましい。また、水系樹脂としては、アクリル樹脂水溶液やウレタン樹脂水溶液を用いることができる。
透明層の厚みは0.2μm以上であることが好ましい。当該厚みの透明層により、クラックの発生を抑制することができる。前記透明層の厚みは0.5μm以上であるのが好ましく、さらには0.7μm以上であるのが好ましい。一方、透明層の厚くなりすぎると光学信頼性と耐水性が低下するため、透明層の厚みは、一般的には8μm以下であるが、6μm以下であるのが好ましく、さらには5μm以下であるのが好ましく、さらには3μm以下であるのが好ましい。なお、透明層の厚みは、前記相溶層上において形成されている厚みである。
前記透明層は、配向性指数を小さくすることが、耐クラック性の点で好ましい。前記配向性指数は、0.05以下になるように制御することが好ましく、さらには、0.02以下、さらには無配向(配向性指数が0.01以下)であることが最も好ましい。透明層の配向性指数は、実施例に記載の方法により測定することができる。
透明層を形成する材料は、偏光子に浸透するものが好ましく用いられる。透明層を形成する材料としては、例えば、水溶性のポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする形成材が好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールが挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。また、ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のケン化物が挙げられる。前記共重合性を有する単量体がエチレンの場合には、エチレン−ビニルアルコール共重合体が得られる。また、前記共重合性を有する単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸およびそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は一種を単独で又は二種以上を併用することができる。耐湿熱性や耐水性を満足させる観点から、ポリ酢酸ビニルをケン化して得られたポリビニルアルコールが好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、例えば、95モル%以上のものを用いることができるが、耐湿熱性や耐水性を満足させる観点からは、ケン化度は99モル%以上が好ましく、さらには99.7モル%以上が好ましい。ケン化度は、ケン化によりビニルアルコール単位に変換され得る単位の中で、実際にビニルアルコール単位にケン化されている単位の割合を表したものであり、残基はビニルエステル単位である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、例えば、500以上のものを用いることができるが、耐湿熱性や耐水性を満足させる観点からは、平均重合度は、1000以上が好ましく、さらには1500以上が好ましく、さらには2000以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度はJIS−K6726に準じて測定される。
また前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、前記ポリビニルアルコールまたはその共重合体の側鎖に親水性の官能基を有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を用いることができる。前記親水性の官能基としては、例えば、アセトアセチル基、カルボニル基等が挙げられる。その他、ポリビニルアルコール系樹脂をアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコールを用いることができる。
透明層は、硬化性成分を含有しない形成材から形成することができる。例えば前記ポリビニルアルコール系樹脂(PVA系樹脂)を主成分として含有する形成材から形成することができる。透明層を形成するポリビニルアルコール系樹脂は、「ポリビニルアルコール系樹脂」である限り、偏光子が含有するポリビニルアルコール系樹脂と同一でも異なってもいてもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂を主成分として含有する形成材には、硬化性成分(架橋剤)等を含有することができる。透明層または形成材(固形分)中のポリビニルアルコール系樹脂の割合は、80重量%以上であるのが好ましく、さらには90重量%以上、さらには95重量%以上であるのが好ましい。但し、前記形成材には、硬化性成分(架橋剤)を含有しないことが好ましい。
架橋剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物を使用できる。たとえば、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレン基とアミノ基を2個有するアルキレンジアミン類;トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのケトオキシムブロック物またはフェノールブロック物等のイソシアネート類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジまたはトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等のエポキシ類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物等のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂;アジピン酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどのジカルボン酸ジヒドラジド;エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジンなどの水溶性ジヒドラジン;更にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、ニッケル等の二価金属、又は三価金属の塩及びその酸化物があげられる。これらのなかでもアミノ−ホルムアルデヒド樹脂や水溶性ジヒドラジンが好ましい。アミノ−ホルムアルデヒド樹脂としてはメチロール基を有する化合物が好まし。なかでもメチロール基を有する化合物である、メチロールメラミンが特に好適である。
前記硬化性成分(架橋剤)は、耐水性向上の観点から用いることができるが、その割合は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、20重量部以下、10重量部以下、5重量部以下であるのが好ましい。
前記形成材は、前記ポリビニルアルコール系樹脂を溶媒に溶解させた溶液として調整される。溶媒としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドN−メチルピロリドン、各種グリコール類、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等のアミン類が挙げられる。これらは単独で、または、二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、溶剤として水を用いた水溶液として用いるのが好ましい。前記形成材(例えば水溶液)における、前記ポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、特に制限はないが、塗工性や放置安定性等を考慮すれば、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。
なお、前記形成材(例えば水溶液)には、適宜、添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、界面活性剤等が挙げられる。可塑剤としては、例えば、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールが挙げられる。界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤が挙げられる。さらにシランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、各種粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を配合することもできる。
前記透明層は、前記形成材を、偏光子の他の片面(保護フィルムを有しない面)に、塗布して乾燥することにより形成することができる。前記形成材の塗布は、乾燥後の厚みが0.2μm以上になるように行なうのが好ましい。塗布操作は特に制限されず、任意の適切な方法を採用することができる。例えば、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ナイフコート法(コンマコート法等)等各種手段を採用できる。乾燥温度は、通常、60〜120℃であるのが好ましく、さらには70〜100℃であるのが好ましい。乾燥時間は10〜300秒間であるのが好ましく、さらには20〜120秒間であるのが好ましい。
<粘着剤層>
前記偏光フィルムには粘着剤層を設けて、粘着剤層付偏光フィルムとして用いることができる。粘着剤層は、偏光フィルムの透明層または偏光子の側に、また、保護フィルムを有する場合には保護フィルムに設けることができる。粘着剤層付偏光フィルムの粘着剤層にはセパレータを設けることができる。
粘着剤層の形成には、適宜な粘着剤を用いることができ、その種類について特に制限はない。粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などがあげられる。
これら粘着剤のなかでも、光学的透明性に優れ、適宜な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく使用される。このような特徴を示すものとしてアクリル系粘着剤が好ましく使用される。
粘着剤層を形成する方法としては、例えば、前記粘着剤を剥離処理したセパレータなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を形成した後に、図2(A)、(B)の態様では透明層または保護フィルム(または図2(C)の態様では保護フィルム)に転写する方法、または図2(A)、(B)の態様では透明層または保護フィルム(または図2(C)の態様では保護フィルム)に前記粘着剤を塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を偏光子に形成する方法などにより作製される。なお、粘着剤の塗布にあたっては、適宜に、重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に本発明の粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を過熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、好ましくは5秒〜20分、さらに好ましくは5秒〜10分、特に好ましくは、10秒〜5分である。
粘着剤層の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法があげられる。
粘着剤層の厚みは、特に制限されず、例えば、1〜100μm程度である。好ましくは、2〜50μm、より好ましくは2〜40μmであり、さらに好ましくは、5〜35μmである。
前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレータ)で粘着剤層を保護してもよい。
セパレータの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などをあげることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのプラスチックフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
前記セパレータの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレータには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレータの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜おこなうことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
<表面保護フィルム>
偏光フィルムには、表面保護フィルムを設けることができる。表面保護フィルムは、通常、基材フィルムおよび粘着剤層を有し、当該粘着剤層を介して偏光子を保護する。
表面保護フィルムの基材フィルムとしては、検査性や管理性などの観点から、等方性を有する又は等方性に近いフィルム材料が選択される。そのフィルム材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂のような透明なポリマーがあげられる。これらのなかでもポリエステル系樹脂が好ましい。基材フィルムは、1種または2種以上のフィルム材料のラミネート体として用いることもでき、また前記フィルムの延伸物を用いることもできる。基材フィルムの厚みは、一般的には、500μm以下、好ましくは10〜200μmである。
表面保護フィルムの粘着剤層を形成する粘着剤としては、(メタ)アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとする粘着剤を適宜に選択して用いることができる。透明性、耐候性、耐熱性などの観点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。粘着剤層の厚み(乾燥膜厚)は、必要とされる粘着力に応じて決定される。通常1〜100μm程度、好ましくは5〜50μmである。
なお、表面保護フィルムには、基材フィルムにおける粘着剤層を設けた面の反対面に、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの低接着性材料により、剥離処理層を設けることができる。
<他の光学層>
本発明の偏光フィルムは、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4などの波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置などの形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光フィルムに更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光フィルムまたは半透過型偏光フィルム、偏光フィルムに更に位相差板が積層されてなる楕円偏光フィルムまたは円偏光フィルム、偏光フィルムに更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光フィルム、あるいは偏光フィルムに更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光フィルムが好ましい。
偏光フィルムに上記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置などの製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業などに優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着剤層などの適宜な接着手段を用いうる。上記の偏光フィルムやその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明の偏光フィルムまたは光学フィルムは液晶表示装置などの各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光フィルムまたは光学フィルム、及び必要に応じての照明システムなどの構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による、偏光フィルムまたは光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばIPS型、VA型などの任意なタイプのものを用いうるが、特にIPS型に好適である。
液晶セルの片側又は両側に偏光フィルムまたは光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光フィルムまたは光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光フィルムまたは光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は以下に示した実施例に制限されるものではない。なお、各例中の部および%はいずれも重量基準である。以下に特に規定のない室温放置条件は全て23℃65%RHである。
<光学フィルム積層体A0の作製>
吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.0重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
以上により、厚み5μmの偏光子を含む光学フィルム積層体A0を得た。
<光学フィルム積層体A1の作製>
光学フィルム積層体A0の作製において、水中延伸処理におけるホウ酸水溶液に配合したホウ酸を3.5重量部に変えたこと以外は光学フィルム積層体A0の作製方法と同様にして光学フィルム積層体A1を得た。得られた偏光子の厚みは5μmであった。
<光学フィルム積層体A2の作製>
光学フィルム積層体A0の作製において、水中延伸処理におけるホウ酸水溶液に配合したホウ酸を4.5重量部に変えたこと以外は光学フィルム積層体A0の作製方法と同様にして光学フィルム積層体A2を得た。得られた偏光子の厚みは5μmであった。
<光学フィルム積層体Dの作製>
光学フィルム積層体A0の作製において、厚み15μmのPVA系樹脂層を形成したこと以外は光学フィルム積層体A0の作製方法と同様にして光学フィルム積層体Dを得た。得られた偏光子の厚みは7μmであった。
<偏光子Eの作製>
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%の厚み30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、総延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、PVA系偏光子Eを得た。得られた偏光子の厚みは12μmであった。
<偏光子Fの作製>
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%の厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、総延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、PVA系偏光子Fを得た。得られた偏光子の厚みは23μmであった。
(保護フィルムの作製)
保護フィルム:厚み40μmのラクトン環構造を有する(メタ)アクリル樹脂フィルムの易接着処理面にコロナ処理を施して用いた。
(保護フィルムに適用する接着剤の作製)
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(HEAA)40重量部とアクリロイルモルホリン(ACMO)60重量部と光開始剤「IRGACURE 819」(BASF社製)3重量部を混合し、紫外線硬化型接着剤を調製した。
(ポリビニルアルコール系形成材A)
重合度2500、ケン化度99.0モル%のポリビニルアルコール樹脂を純水に溶解し、固形分濃度4重量%の水溶液を調製した。
(ポリビニルアルコール系形成材B)
重合度500、ケン化度99.0モル%のポリビニルアルコール樹脂を純水に溶解し、固形分濃度4重量%の水溶液を調製した。
(ポリビニルアルコール系形成材C)
重合度2500、ケン化度89.0モル%のポリビニルアルコール樹脂を純水に溶解し、固形分濃度4重量%の水溶液を調製した。
(ポリビニルアルコール系形成材D)
重合度2500、ケン化度99.7モル%のポリビニルアルコール樹脂を純水に溶解し、固形分濃度4重量%の水溶液を調製した。
(ポリビニルアルコール系形成材E)
重合度2500、ケン化度99.7モル%のポリビニルアルコール樹脂100部と、添加剤としてメチロールメラミン(DIC社製、商品名「ウォーターゾル:S−695」)5部とを純水に溶解し、固形分濃度4重量%の水溶液を調製した。
(アクリル系形成材Aの組成)
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド(興人社製、商品名「HEAA」) 20部
ウレタンアクリレート(日本合成化学社製、商品名「UV−1700B」) 80部
光ラジカル重合開始剤(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、BASF社製、商品名「IRGACURE907」) 3部
光増感剤(ジエチルチオキサントン、日本化薬社製、商品名「KAYACURE DETX−S」) 2部
(活性エネルギー線硬化型形成材の調製)
上記アクリル系形成材を混合して50℃で1時間撹拌して、各種の活性エネルギー線硬化型形成材を調製した。
(活性エネルギー線照射)
活性エネルギー線として、可視光線(ガリウム封入メタルハライドランプ) 照射装置:Fusion UV Systems,Inc社製Light HAMMER10 バルブ:Vバルブ ピーク照度:1600mW/cm、積算照射量1000/mJ/cm(波長380〜440nm)を使用した。なお、可視光線の照度は、Solatell社製Sola−Checkシステムを使用して測定した。
参考例1
<片保護偏光フィルムAの作製>
上記光学フィルム積層体A0の偏光子の表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せたのち、活性エネルギー線を照射し、接着剤を硬化させた。次いで、非晶性PET基材を剥離し、薄型偏光子を用いた片保護偏光フィルムA0を作製した。得られた片保護偏光フィルムA0の光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
参考例2〜4
<片保護偏光フィルムA1、A2、Dの作製>
参考例1において、光学フィルム積層体A0の代わりに、光学フィルム積層体A1、A2またはDを用いたこと以外は、片保護偏光フィルムA0の作製方法と同様にして片保護偏光フィルムA1、A2またはDを得た。得られた片保護偏光フィルムA1、A2またはDの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
参考例5
<片保護偏光フィルムEの作製>
偏光子Eの片側表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せたのち、活性エネルギー線を照射し、接着剤を硬化させ片保護偏光フィルムEを得た。得られた片保護偏光フィルムEの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
参考例6
<片保護偏光フィルムFの作製>
参考例5において、偏光子Eの代わりに、偏光子Fを用いたこと以外は参考例5と同様にして、片保護偏光フィルムFを得た。得られた片保護偏光フィルムFの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
実施例1
<透明層付の片保護偏光フィルムA0の作製:図2(A)に対応>
参考例1で得られた、上記片保護偏光フィルムA0の偏光子の面(保護フィルムが設けられていない偏光子面)に、25℃に調整した上記ポリビニルアルコール系形成材Aをワイヤーバーコーターで乾燥後の厚み(相溶層を含まない)が0.8μmになるように塗布した後、80℃で30秒間熱風乾燥して、透明層付の片保護偏光フィルムA0を作製した。
実施例2〜10、比較例2、3
実施例1において、透明層の形成材の種類、透明層の厚みを表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、透明層付の片保護偏光フィルムA0、A1またはA2を作製した。
なお、比較例2における透明層は下記のとおりである。
上記活性エネルギー線硬化型形成材(アクリル系形成材A)をワイヤーバーコーターを用いて、厚み1μmになるように塗工した後、窒素雰囲気下で活性エネルギー線を照射することで、透明層付の片保護偏光フィルムA0を作製した。得られた透明層付の片保護偏光フィルムA0の光学特性は、いずれも透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
実施例11、12、比較例4、5
<透明層付の片保護偏光フィルムD乃至Fの作製>
実施例1において、片保護偏光フィルムの種類、透明層の形成材の種類、透明層の厚みを表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、透明層付の片保護偏光フィルムD乃至Fを作製した。得られた透明層付の片保護偏光フィルムD乃至Fの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
比較例1
(水系接着剤の作製)
アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂(平均重合度:1200,ケン化度:98.5モル%,アセトアセチル化度:5モル%)100部に対し、メチロールメラミン50部を、30℃の温度条件下に、純水に溶解し、固形分濃度3.7%に調整した水溶液を調製した。前記水溶液100部に対し、アルミナコロイド水溶液(平均粒子径15nm,固形分濃度10%,正電荷)18部を加えて水系接着剤を調製した。
(偏光フィルムの作製)
吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度2500,ケン化度99.0モル%)を含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み1μmのPVA樹脂層を形成し、積層体を作製した。次いで片保護偏光フィルムA0の偏光子の面(保護フィルムが設けられていない偏光子面)に上記水系接着剤を膜厚が0.1μmとなるように塗工し、上記積層体のPVA樹脂層面に貼り合せた後、60℃で1分間乾燥した。その後、基材のPETフィルムを剥離することで、透明層付の片保護偏光フィルムを作製した。
参考例7
<片保護偏光フィルム(積層)Bの作製>
上記光学フィルム積層体A0の偏光子の表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せた。さらに、前記保護フィルムの表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せた後、活性エネルギー線として、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。
次いで、非晶性PET基材を剥離し、薄型偏光子を用いた片保護偏光フィルム(積層)Bを作製した。得られた片保護偏光フィルム(積層)Bの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
実施例13
<透明層付の片保護偏光フィルム(積層)を作製:図2(B)に対応>
参考例7で得られた、上記片保護偏光フィルム(積層)Bの偏光子の面(保護フィルムが設けられていない偏光子面)に、25℃に調整した上記ポリビニルアルコール系形成材Aをワイヤーバーコーターで乾燥後の厚みが0.7μmになるように塗布した後、60℃で1分間熱風乾燥して、透明層付の片保護偏光フィルム(積層)Bを作製した。得られた透明層付の片保護偏光フィルム(積層)Bの光学特性は、いずれも透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
実施例14
<透明層付の両保護偏光フィルムCの作製:図2(C)に対応>
参考例1で得られた、上記片保護偏光フィルムA0の偏光子の面(保護フィルムが設けられていない偏光子面)に、25℃に調整した上記ポリビニルアルコール系形成材Aをワイヤーバーコーターで乾燥後の厚みが0.7μmになるように塗布した後、60℃で1分間熱風乾燥して、透明層付の片保護偏光フィルムA0を作製した。
上記透明層付の片保護偏光フィルムA0の透明層の表面に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せ後、活性エネルギー線として、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。得られた透明層付の両保護偏光フィルムCの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
参考例8
<両保護偏光フィルムCの作製>
参考例1で得られた、上記片保護偏光フィルムA0の偏光子の面(保護フィルムが設けられていない偏光子面)に、上記紫外線硬化型接着剤を硬化後の接着剤層の厚みが0.5μmとなるように塗布しながら、上記保護フィルムを貼合せ後、活性エネルギー線として、紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。得られた両保護偏光フィルムCの光学特性は、透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
上記実施例および比較例で得られた偏光フィルムについて下記評価を行った。結果を表1に示す。評価は下記に従って作成した粘着剤層付偏光フィルムについて行った。
<偏光子中のホウ酸含有量の測定>
実施例および比較例で得られた偏光子について、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)(Perkin Elmer社製、商品名「SPECTRUM2000」)を用いて、偏光を測定光とする全反射減衰分光(ATR)測定によりホウ酸ピーク(665cm−1)の強度および参照ピーク(2941cm−1)の強度を測定した。得られたホウ酸ピーク強度および参照ピーク強度からホウ酸量指数を下記式により算出し、さらに、算出したホウ酸量指数から下記式によりホウ酸含有量(重量%)を決定した。
(ホウ酸量指数)=(ホウ酸ピーク665cm−1の強度)/(参照ピーク2941cm−1の強度)
(ホウ酸含有量(重量%))=(ホウ酸量指数)×5.54+4.1
<アクリル系ポリマーの調製>
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート99部およびアクリル酸4−ヒドロキシブチル1部を含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、前記モノマー混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチルと共に仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を60℃付近に保って7時間重合反応を行った。その後、得られた反応液に、酢酸エチルを加えて、固形分濃度30%に調整した、重量平均分子量140万のアクリル系ポリマーの溶液を調製した。
(粘着剤組成物の調製)
上記アクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、トリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート(三井化学社製:タケネートD110N)0.1部と、ジベンゾイルパーオキサイド0.3部と、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製:KBM−403)0.075部を配合して、アクリル系粘着剤溶液を調製した。
(粘着剤層の形成)
次いで、上記アクリル系粘着剤溶液を、シリコーン系剥離剤で処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セパレータフィルム)の表面に、ファウンテンコータで均一に塗工し、155℃の空気循環式恒温オーブンで2分間乾燥し、セパレータフィルムの表面に厚さ20μmの粘着剤層を形成した。
<粘着剤層付偏光フィルムの作製>
次いで、各例で得られた偏光フィルムの透明層(但し、参考例1〜7では偏光子側、参考例8では一方の保護フィルム)に、上記離型シート(セパレータ)の剥離処理面に形成した粘着剤層を貼り合わせて、粘着剤層付偏光フィルムを作製した。
<相溶層の厚みの確認>
相溶層の厚みは、ガスクラスターイオン銃搭載のTOF−SIMSによって測定した。偏光フィルム(サンプル)の透明層(相溶層を含まない)の膜厚は予め走査型電子顕微鏡で正確な膜厚を算出した数値を使用した。偏光フィルム(サンプル)の透明層側から偏光子側に向かってアルゴンクラスターでエッチングしながらデプスプロファイルを観察し、偏光子由来の「BO イオン」(イオン強度)を抽出した。透明層側からの深さ(nm)と「BO イオン」(イオン強度)について、図3に示すようなグラフを作成した。電子顕微鏡から得られた透明層の膜厚を「B」、偏光子側から透明層側に向かって「BO イオン」が減少し始めるところを「A」とし、「A−B間距離」を相溶層の厚みとした。実施例1に関して走査型電子顕微鏡にて膜厚を計測したところ、偏光子の厚みが5.0μmであるのに対して透明層の厚みは0.8μmであった。また、TOF−SIMSによって透明層側からエッチングしながらイオン強度を測定した結果、図3に示すようなグラフが得られた。図3の透明層中の「BO イオン」強度は0.8であったのに対して、偏光子中の「BO イオン」強度は3.5であった。また図3に示すようにA−B間には「BO イオン」強度の勾配が出来ていた。「A−B間距離」をアルゴンクラスターのエッチングレートから換算すると、相溶層の厚みは0.12μmであった。また、透明層側の「BO イオン」強度0.8の部分を実施例に記載のFTIRを用いたホウ酸含有量測定を行うと、ホウ酸含有量は4%であった。一方で、TOF−SIMSにおける「BO イオン」強度が3.5であった偏光子中のホウ酸含有量は、透明層を形成する前にFTIRによって求められ、ホウ酸含有量は16%であった。このことから、偏光子中の相溶層ではホウ酸が勾配を持って存在していること(相溶層が偏光子の他の部分よりもホウ酸濃度が相対的に低いホウ酸低濃度層に該当すること)が示された。
<透明層の配向性指数>
測定装置は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)(Perkin Elmer社製、商品名:「SPECTRUM2000」)を用いた。偏光を測定光として、全反射減衰分光(ATR:attenuated total reflection)測定により、透明層表面の評価を行った。配向関数の算出は以下の手順で行った。測定偏光を偏光子の延伸方向に対して0°と90°にした状態で測定を実施した。得られたスペクトルの2941cm−1の強度を用いて、以下に記した(式)に従い算出した。また、下記強度Iは3330cm−1を参照ピークとして、2941cm−1/3330cm−1の値を用いた。なお、f=1のとき完全配向、f=0のときランダムとなる。また、2941cm−1のピークは、「−CH−」の振動起因の吸収といわれている。透明層に使用している材料の主鎖中に、「−CH−」が無い場合には、主鎖の振動起因のスペクトルに置き換えて評価することができる。
(式)f=(3<cosθ>−1)/2
=(1−D)/[c(2D+1)]
但し、
c=(3cosβ−1)/2
β=90deg⇒f=−2×(1−D)/(2D+1)
θ:分子鎖・延伸方向
β:分子鎖・遷移双極子モーメント
D=(I)/(I//
(PVAが配向するほどDの値が大きくなる。)
:偏光を延伸方向と垂直方向に入射して測定したときの強度
//:偏光を延伸方向と平行方向に入射して測定したときの強度
<寸法変化率>
得られた粘着剤層付偏光フィルムの吸収軸方向を縦とし、縦100mm×100mmの大きさにカットし、厚み1.3mmの無アルカリガラスに貼りつけた後、85℃の環境下に500時間投入した。その後、偏光フィルムの大きさを測定した。得られた結果から、吸収軸方向の寸法変化率%を下記式により算出した。
{(投入後の長さ)−(投入前の長さ)}/(投入前の長さ)×100(%)
寸法変化率は、透明層を設けていない場合(参考例1〜8)を基準として、同じ構成の偏光フィルムにおいて、寸法変化率が減少している割合を以下に示す基準により判断した。寸法変化抑制効果は、下記式により算出した。
100―{(寸法変化率)/(基準の寸法変化率)×100}(%)
基準に対して
×:寸法変化の抑制効果が10%未満である。
△:寸法変化の抑制効果が10%以上15%未満である。
○:寸法変化の抑制効果が15%以上20%未満である。
◎:寸法変化の抑制効果が20%以上である。
<耐クラック性>
得られた粘着剤層付偏光フィルムを、縦400mm×横708mmのサイズ(吸収軸方向が400mm)と縦708mm×横400mmのサイズ(吸収軸方向が708mm)に裁断し、縦402mm×横710mm×厚み1.3mmの無アルカリガラスの両面にクロスニコルの方向に貼り合せてサンプルを作成した。当該サンプルを、95℃のオーブンに250時間投入した後に、取り出して粘着剤層付偏光フィルムにクラックが発生しているか否かを目視にて確認した。この試験を1サンプルにつき10枚行い、クラックが発生したサンプルの枚数をカウントし、以下の判断基準で判断を行った。
×:クラック発生枚数が6枚以上。
△:クラック発生枚数が3〜5枚。
○:クラック発生枚数が1〜2枚。
◎:クラック発生無し。
<耐湿熱性:偏光度の変化率(光学信頼性試験)>
得られた粘着剤層付偏光フィルムを25mm×50mmのサイズ(吸収軸方向が50mm)に裁断した。当該片保護偏光フィルム(サンプル)を、85℃/85%RHの恒温恒湿機に150時間投入した。投入前と投入後の片保護偏光フィルムの偏光度を、積分球付き分光透過率測定器(村上色彩技術研究所のDot−3c)を用いて測定し、
偏光度の変化率(%)=(1−(投入後の偏光度/投入前の偏光度))、を求めた。
なお、偏光度Pは、2枚の同じ偏光フィルムを両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:Tp)および、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:Tc)を以下の式に適用することにより求められるものである。偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
各透過率は、グランテラープリズム偏光子を通して得られた完全偏光を100%として、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値で示したものである。
表1には、偏光度の変化率を記載するとともに、当該変化率を下記の基準で判断した。
〇:偏光度の変化率が0.5%以下。
△:偏光度の変化率が0.5%超5.0%以下。
×:偏光度の変化率が5.0%超。
Figure 0006018276
表1中、WSは、メチロールメラミン:ウォーターゾール S−695 (DIC社製))、を示す。
1 偏光子
2 透明層
3 樹脂基材
4 保護フィルム
10 偏光フィルム
11 偏光フィルム
X 相溶層
A 偏光子の厚み
B 相溶層の厚み

Claims (12)

  1. 偏光子の少なくとも片面に透明層を有する偏光フィルムであって、
    前記偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが15μm以下であり、
    前記偏光子における前記透明層の側には、前記透明層との相溶層を有しており、
    前記偏光子の厚みAと前記相溶層の厚みBは、一般式:(100×B/A)≧1、を満たすことを特徴とする偏光フィルム。
  2. 前記相溶層は、前記偏光子における前記相溶層以外の部分よりもホウ酸濃度が低いことを特徴とする請求項1記載の偏光フィルム。
  3. 偏光子の少なくとも片面に透明層を有する偏光フィルムであって、
    前記偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、厚みが15μm以下であり、
    前記偏光子における前記透明層の側には、前記偏光子の他の部分よりもホウ酸濃度が相対的に低いホウ酸低濃度層を有しており、
    前記偏光子の厚みAと前記ホウ酸低濃度層の厚みCは、一般式:(100×C/A)≧1、を満たすことを特徴とする偏光フィルム。
  4. 前記透明層は、厚みが0.2μm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光フィルム。
  5. 前記透明層は、厚みが6μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光フィルム。
  6. 前記透明層は、配向性指数が0.05以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光フィルム。
  7. 前記透明層は、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する形成材の形成物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光フィルム。
  8. 前記ポリビニルアルコール系樹脂は、ケン化度が99モル%以上、平均重合度が2000以上であることを特徴とする請求項7記載の偏光フィルム。
  9. 前記偏光子は、単体透過率T及び偏光度Pによって表される光学特性が、下記式
    P>−(100.929T−42.4−1)×100(ただし、T<42.3)、又は、
    P≧99.9(ただし、T≧42.3)の条件を満足するように構成されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の偏光フィルム。
  10. 保護フィルムを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の偏光フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の偏光フィルム、および粘着剤層を有することを特徴とする粘着剤層付偏光フィルム。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の偏光フィルムまたは請求項11記載の粘着剤層付偏光フィルムを有する画像表示装置。
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