JP6008422B2 - 車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造 - Google Patents

車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造に関する。
かゝる車両用座席シート装置において、ヘッドレストにダイナミックダンパが直接取り付けられているものは、既に公知である(下記特許文献1参照)。
特開平10−226255号公報
ところで、車両用座席シート装置のダイナミックダンパ取付構造では、
(1) ダイナミックダンパによる振動抑制効果を高めて、座席シートに加わる振動を効果的に吸収して、優れた制振効果を発揮でき、しかもその取付構造を簡素化すると共にその取付作業性を向上させること。
(2) 座席シートに座乗する乗員へのダイナミックダンパによる違和感を抑制すること。
(3) ヘッドレストに設けられるダイナミックダンパを構成するウエイトの設定自由度を高めること。
(4) ヘッドレストフレームに対してダイナミックダンパが位置ズレしないように取り付けられること。
が要求される。
ところが、前記特許文献1に示される、車両用座席シート装置のダイナミックダンパ取付構造では
前記、(1) 、(2) 、(3) および(4) の要求に対する技術的な対策がなされていない。
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、ヘッドレストに設けられるダイナミックダンパの取付構造を大幅に簡素化して、その取付作業性の向上を図り、ダイナミックダンパによる違和感を抑制し、またダイナミックダンパを構成するウエイトの設定自由度を高め、さらにダイナミックダンパがヘッドレストフレームに対して位置ズレしないように取り付けられるようにした、新規な車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパの取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ヘッドレストフレームには、前記ダイナミックダンパを位置決めして取り付けるための、位置決め取付部が設けられることを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ヘッドレストフレームは、互いに左右方向に狭められた幅狭部を有し、該幅狭部に前記ダイナミックダンパを構成するウエイトが配置されていることを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ダイナミックダンパを構成するウエイト、ヘッドレストフレームの、シートクッション上の乗員に最も近い部位よりも後方に配置されていることを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ダイナミックダンパを構成するウエイト、前記ヘッドレストフレームの左右一対の杆部に一体に連結される左右一対の前縁部分の間に設けられることを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ヘッドレストフレームは、左右一対の杆部と、それらの杆部の間を一体に連結する連結部を備え、その連結部に前記ダイナミックダンパを構成するウエイトが設けられ、このウエイトの上方と下方の何れか一方には、前記左右一対の杆部を連結しない開放部が形成されていることを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項に係る本発明は、車両の床に設置されるシートクッション、このシートクッションの後端部に連結されるシートバックおよびシートバックの上端部に装着されるヘッドレストを備え、前記ヘッドレストにダイナミックダンパを付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
前記ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付け、前記ヘッドレストフレームは、シートバックフレームに支持される左右一対の杆部と、これらの杆部に一体に連結されてシートバックフレームよりも前方に延出される連結部とを備え、前記シートバックフレームから離隔した前記連結部の前部に、前記ダイナミックダンパを構成するウエイトを配置したことを第の特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項7に係る本発明は、前記第2、3、4、5または6の特徴に加えて、前記ヘッドレストフレームには、前記ダイナミックダンパを位置決めして取り付けるための、位置決め取付部が設けられることを第7の特徴としている。
本発明の第1の特徴によれば、ダイナミックダンパをヘッドレストの骨格を構成するヘッドレストフレームにバンド部材を介して取り付けたので、ダイナミックダンパ取付構造の大幅な簡素化を図ると共にその取付作業性を向上させることができる。
また、ヘッドレストフレームには、ダイナミックダンパを位置決めして取り付けるための、位置決め取付部が設けられるので、ヘッドレストフレームに対してダイナミックダンパを、所定の位置に確実に位置決めして取り付けることができ、常に、ダイナミックダンパによる良好な振動抑制効果を達成できる。
さらに、本発明の第の特徴によれば、ヘッドレストフレームは、互いに左右方向に狭められた幅狭部を有し、該幅狭部にウエイトが配置されるので、ダイナミックダンパを設けたヘッドレストの一層のコンパクト化が可能になる。
さらにまた、本発明の第の特徴によれば、ウエイトは、ヘッドレストフレームの、シートクッション上の乗員に最も近い部位よりも後方に配置されているので、ウエイトによる乗員を違和感を抑制することができる。
さらにまた、本発明の第の特徴によれば、ウエイトは、ヘッドレストフレームの左右一対の杆部に一体に連結される左右一対の前縁部分の間に設けられるので、ダイナミックダンパを設けたヘッドレストの一層のコンパクト化が可能になる。
さらにまた、本発明の第の特徴によれば、ヘッドレストフレームは、左右一対の杆部と、それらの杆部の間を一体に連結する連結部を備え、その連結部にウエイトが設けられ、このウエイトの上方と下方の何れか一方には、前記左右一対の杆部を連結しない開放部が形成されているので、前記開放部からウエイトの設定を自由に行なうことができ、ウエイトの設定自由度を向上させることができる。
さらにまた、本発明の第の特徴によれば、ヘッドレストフレームは、シートバックフレームに支持される左右一対の杆部と、これらの杆部に一体に連結されてシートバックフレームよりも前方に延出される連結部とを備え、前記シートバックフレームから離隔した前記連結部の前部にウエイトを配置したので、ウエイトをシートバック支持部から遠ざけた分だけダイナミックダンパの振動抑制効果を大きくすることができ、これにより、ウエイトの小型化を達成することができる。
さらにまた、本発明の第7の特徴によれば、ヘッドレストフレームには、ダイナミックダンパを位置決めして取り付けるための、位置決め取付部が設けられるので、ヘッドレストフレームに対してダイナミックダンパを、所定の位置に確実に位置決めして取り付けることができ、常に、ダイナミックダンパによる良好な振動抑制効果を達成できる。
本発明ダイナミックダンパ取付構造を備えた車両用座席シート装置の側面図(第1実施態様)。 ダイナミックダンパを設けたヘッドレストフレームの斜視図(第1実施態様)。 図1の3矢視仮想線囲い部分の拡大断面図(第1実施態様)。 図3の4−4線に沿う断面図(第1実施態様)。 ダイナミックダンパの一部破断斜視図(第1実施態様)。 図2に対応するヘッドレストフレームの斜視図(第2実施態様)。 図3に対応するダイナミックダンパの断面図(第3実施態様)。
まず、図1〜5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
以下の説明において、座席シートの設置される車両の前後を「前後」、その左右を「左右」、その上下を「上下」という。
図1に示すように、車両用座席シート1は、シートクッション2、シートバック3およびヘッドレスト4とを備える。
シートクッション2は、下部に複数の支持脚7、7を設けた、シートクッションフレーム6を有しており、その支持脚7、7が車両の床fに固着される。
シートクッションフレーム6の後端部には上方に突出する左右一対のブラケット8が連設され、これらブラケット8に、シートバック3の骨格を構成するシートバックフレーム10が、従来公知のリクライニング機構(図示せず)を介して枢軸9まわりにリクライニング可能に連結される。
また、シートバックフレーム10の上端部には、左右一対の支持筒11、11が固設されており、これら支持筒11、11によってヘッドレスト4が、従来公知の支持装置(図示せず)によって昇降および固定可能に支持される。
図2〜4に示すように、ヘッドレスト4は、ヘッドレストフレーム12と、それに支持される発泡ウレタン製のクッション部材13と、その表面を被覆する表皮14とより構成されると共に、クッション部材13内に、後に詳述するダイナミックダンパDが埋設されている。
図1、3、および4に示すように、ヘッドレスト4は、シートバック3の上端部と前後方向に重なり合って、シートバック3の前面に沿って下方に延びる前部4fと、シートバックの上面を覆う後部4rとよりなり、正面視矩形状、側面視逆L字に形成されている。そして、ヘッドレスト4の下降時には、図1に示すように、その前部4fは、シートバック3の上端部前面に着座され、その後部4rは、シートバック3の上面に着座される。
図1,2,4に示すように、ヘッドレスト4の骨格を構成するヘッドレストフレーム12は、前記一対の支持筒11、11に昇降可能に支持されて、上下方向に延長される互いに平行な左右一対の杆部15、15と、これら杆部15、15の上端間を一体に連結する連結部16とよりなる。前記左右一対の杆部15、15は、支持筒11、11に支持されて下方に延びるフレーム下部15a,15aと、このフレーム下部15a,15aの上端から上方に延びて連結部16に至るフレーム上部15b,15bとで構成される。また、前記連結部16は、前記フレーム上部15bの上端より屈曲されて前後方向に延びる左右一対の上縁部分16a,16aと、それらの上縁部分16a,16aの前部より下向きに屈曲されてそれらを一体に連結して上下方向に延びる左右一対の前縁部分16b,16bと、左右一対の前縁部分16b,16bの下端同士を一体に結合する左右方向のクロス部材16cとよりなる。そして、左右フレーム上部15b,15bと、左右上縁部分16a,16aとの間には、上下および前後方向に開放された開放部O(図2参照)が形成されており、この開放部Oを通して後述するダイナミックダンパDの設置が可能であり、その設置自由度が向上する。
なお、左右一対の前縁部分16b,16bの上端端同士を、左右方向に延びるクロス部材16cにより一体に結合して、後述するダイナミックダンパDの下方に開放部Oを形成するようにしてもよい。
また、図2、4に示すように、左右一対の前縁部分16b,16bの上下方向の中間部には、ダイナミックダンパDを位置決めして取り付けるための位置決め取付部18としての凹部が形成されている。
なお、この凹部18は、図2(A)に示すように、前縁部分16b,16bの一部に形成してもよく、また、図2(B)に示すように、それの全周に亘り環状に形成してもよい。
また、前記位置決め取付部18は、凹部に変えて凸部であってもよい。
図1に示すように、前記上縁部分16a,16aの前半部は、シートバック3の上面より前方に延出し、また前記前縁部分16b,16bは、シートバック3の上端部と前後方向に重なり合っている。
そして、ヘッドレストフレーム12は、前記クッション部材13に埋設されてクッション部材13を支持し、ヘッドレスト4の前部4f内に、座席シート1の振動を抑えるダイナミックダンパDが内蔵される。
つぎに、図2〜5を参照して、このダイナミックダンパDの構造およびヘッドレストフレーム12への取付構造について説明する。
このダイナミックダンパDは、ウエイト20と、このウエイト20を、その振動方向へのスライドを許容するように包覆する弾性部材22とを備えている。
ウエイト20は、鉄などの金属製であって、振動方向、すなわちスライド方向(左右方向)Sに中心軸線L−Lをもつ円筒状に形成され、また、弾性部材22は、前記クッション部材13よりも軟質のゴム、またはエラストマ製であり、ウエイト20を包み込んで包覆できるように板状に形成されている。
ダイナミックダンパDは、その振動方向S(左右方向)へのスライドが許容されるように、ヘッドレストフレーム12の、左右前縁部分16b,16b間に張架、連結される。すなわち、図4に示すように、ウエイト20の中央部には、その中心軸線L−Lに沿ってその両端に開口する貫通孔よりなるスライド孔21が穿設されており、このスライド孔21は、前記前縁部分16bの左右に、左右方向に沿って張架される、ワイヤー、糸などの線条部材24に挿通され、ウエイト20は、この線条部材24に案内されて左右方向へのスライドが許容される。
左右前縁部分16b,16b間に張架、連結されるウエイト20の前面を、シートクッション2上の乗員側へ向けて凸状に湾曲されるヘッドレスト4の前面形状に沿わせる形状とすることで、ウエイト20のコンパクト化が可能になる。
図5に最も明瞭に示すように、前記線条部材24の両自由端24a,24aは、ループ状に形成されており、ヘッドレストフレーム12の、前縁部分16b,16bの位置決め取付部、すなわち凹部18に、それぞれ巻き付けて位置決め固定されるバンド部材(帯状部材)25,25に連結されて、位置ズレしないように緊張状態に張架、連結される。
なお、前記バンド部材(帯状部材)25は、無端の環状に形成してヘッドレストフレーム12に、その端部から挿入して位置決め取付部18に取り付けてもよく、また、有端の環状に形成して、その一端と他端に係脱可能な係合部、(たとえば一端に雌部、他端に雄部)を形成し、前記位置決め取付部18に環状に巻き付けて取り付けるようにしてもよい。
また、バンド部材25は、金属、合成樹脂、あるいは弾性部材により形成され、金属の場合は剛性向上、合成樹脂の場合は、軽量化、弾性部材に場合は、取り付けの容易性の向上を図ることができる。
また、図2、4、5に示すように、バンド部材25は、線条体24の自由端24aが取り付けられる箇所に、ダイナミックダンパD側に向けて空間部を有する凸部25aが形成されており、線条部材14を取り付け易くしている。
図4、5に示すように、線条部材24のループ状両端部24a,24aの内側部分には、スライド幅規制部材28,28が結着されている。そのスライド幅規制部材28,28とウエイト20の左右両端面20a,20aとの間に、スライド間隙d,dが形成されている。ウエイト20の振動方向、すなわちスライド方向Sのスライドによれば、スライド幅規制部材28,28は、ウエイト20の左右両端面20a,20aと衝合して、ウエイト20の左右方向へのスライド量を規制するようにしており、前記スライド間隙d,dが、ウエイト20の左右方向へのスライド量に相当する。
図4、5に示すように、前記ウエイト20は、板状の弾性部材22により包み込まれて包覆される。ウエイト20を包覆した弾性部材22の左右両端部22a,22aは、ウエイト20の両端面20a,20aに沿うように湾曲されるが、ウエイト20のスライドを妨げることはない。
弾性部材22は、ウエイト20に加わる振動方向側が、他の側よりも軟質性が高く、ウエイト20の、スライド方向以外の振動を抑制して制振機能に方向性をもたせるようにしている。
前記弾性部材22の外表面は、前記スライド幅規制部材28,28と共に合成樹脂製のフィルム部材30により被覆される。これにより、ヘッドレスト4の成形時において、弾性部材22を、ウレタン発泡剤よりなるクッション部材13により埋設すべく、弾性部材22の周囲にウレタン発泡剤を流し込む際に、流し込んだウレタン発泡剤が、弾性部材22に含浸するのを抑制する。
そして、図5に示すように、ウエイト20を弾性部材22により包覆してなるダイナミックダンパDは、紡錘形状に形成されて、クッション部材13内に埋設され、その弾性部材22とヘッドレストフレーム12との間にクッション部材13の一部を介在させるように配置される。また、ダイナミックダンパDは、クッションフレーム12との間に干渉回避間隙をあけて配置されており、座席シート1の振動時にも、ダイナミックダンパDの、ヘッドレストフレーム12との干渉による異音の発生を抑制するようにしており、またダイナミックダンパDは、クッション材13の最も薄くなるところを避けて一対の前縁部分16b,16b間に配置されて、乗員のウエイト20による違和感を抑制する。
線条部材24の両端部をヘッドレストフレーム12の前縁部分16b,16bに、前述のように位置決めして固定されるバンド部材25,25は、ヘッドレスト4の成形後はクッション部材13により保持されて固定されるので、線条部材24の位置がずれることがない。また、弾性部材22は、線条部材24に取り付けられ、さらに、フィルム部材30により線条部材24に取り付けられており、弾性部材22を安定保持できると共に弾性部材22を取付けるための取付手段を別途に必要としない。
つぎに、図1〜5に示す第1実施形態の作用について説明する。
車両の走行中、振動が、車両の床fから座席シート1に伝達したとき、ダイナミックダンパDのウエイト20は、共振振動してその振動方向に沿い、スライド間隙d,d間を左右方向にスライドする。これにより、座席シート1の振動系に伝わる振動に対する振動抑制効率が高められ、弾性部材22の弾性振動にも助成されて前記振動系の振動エネルギを効果的に代替吸収し、振動系、すなわちシートクッション2、シートバック3およびヘッドレスト4を制振することができる。
ダイナミックダンパDは、ヘッドレスト4の骨格を構成するヘッドレストフレーム12に直接取り付けたことにより、ダイナミックダンパDをヘッドレストフレーム12に取り付けるための部品点数が削減されてダイナミックダンパの取付構造の大幅な簡素化が図られる。
ヘッドレストフレーム12には、ダイナミックダンパDを位置決めして取り付けるための、位置決め取付部18が設けられるので、ダイナミックダンパDはヘッドレストフレーム12に対して位置ズレすることがなく、常にダイナミックダンパDによる、良好な振動抑制効果を達成することができる。
ウエイト20は、ヘッドレストフレーム12の、シートクッション2上の乗員に最も近い部位よりも後方に配置されているので、ウエイト20による乗員を違和感を抑制することができる。
ウエイトは、ヘッドレストフレームの左右一対の杆部に一体に連結される左右一対の前縁部分の間に設けられるので、ダイナミックダンパを設けたヘッドレストの一層のコンパクト化が可能になる。
ヘッドレストフレーム12は、左右一対の杆部15,15と、それらの杆部15,15の間を一体に連結する連結部16を備え、その連結部16にウエイト20が設けられ、このウエイト20の上方には、図2に示すように、前記左右一対の杆部15,15を連結しない開放部Oが形成されるので、この開放部Oからウエイト20の設定を自由に行なうことができ、ウエイト20の設定自由度を高めることができる。
ヘッドレストフレーム12は、シートバックフレーム10に支持筒11を介して支持される左右一対の杆部15,15と、これらの杆部15,15に一体に連結されてシートバックフレーム10よりも前方に延出される連結部16とを備え、支持筒11から離れた連結部16の前部、すなわち前縁部分16b,16bに、ウエイト20を配置したので、ウエイト20をシートバック支持部から遠ざけた分だけダイナミックダンパDの振動抑制効果を大きくすることができ、これにより、ウエイト20を小型化しても所期の振動抑制効果が達成され、これにより、ダイナミックダンパDの取付構造の簡素化とコンパクト化を図ることができる。
ヘッドレストフレーム12の前縁部分16b,16bの少なくとも一部は、シートバック3の上端部と前後方向で重なり合っており、その前縁部分に前記ダイナミックダンパDを構成するウエイト20が設けられることから、ヘッドレスト4にダイナミックダンパDを設けてもヘッドレスト4の高さ方向の大型化を抑制することができ、これにより、座席シート1の全高が高くなるのを抑制することができる。
ウエイト20は、線条部材24に案内されてスライド可能であることから、その振動方向への抵抗の少ないスムーズな移動が保障され、座席シートに伝わる振動に対する振動抑制効率を一層高めることができる。
線条部材24は、ウエイト20の中央部を貫通するので、その線条部材24が、ウエイ20の振動軌跡よりも外側に出張ることがなく、ウエイト20の円滑なスライドが保障されると共にそのスライド構造の簡素化を図ることができる。
ウエイト20のスライド孔21の軸線方向L−Lの両側にスライド幅規制部材28,28が設けられるので、ウエイト20のスライド幅の設定が容易になる。
ウエイト20を包覆する弾性部材22は、ウエイト20の加わる振動方向側が、他の方向側よりも柔軟性が高くなるので、ウエイト20のスライド方向以外の振動が抑制されて、制振機能に方向性を持たせることが可能になる。
ダイナミックダンパDは、ヘッドレスト4のクッション部材13内に埋設される、該クッション部材13よりも軟質のゴム材よりなる弾性部材22と、この弾性部材22に埋設されるウエイト20とで構成されるので、ウエイト20を埋設した弾性部材22をクッション部材13内に埋設して、ヘッドレスト4にダイナミックダンパDを簡単に取り付けることができる。
ダイナミックダンパDは、その弾性部材22とヘッドレストフレーム12との間にクッション部材13の一部を介在させるように配置されるので、弾性部材22のヘッドレストフレーム12への接触を防ぎ、ダイナミックダンパ20に良好な制振機能を発揮させることができる。
ダイナミックダンパDは、ヘッドレストフレーム12との間に干渉回避間隙をあけて配置されるので、座席シート1の振動時にも、ダイナミックダンパDは、ヘッドレストフレーム12と干渉することがなく異音の発生を抑制することができ、またダイナミックダンパDは、クッション材13の最も薄くなるところを避けて一対の前縁部分16b,16b間に配置されて、乗員のウエイト20による違和感を抑制する。
つぎに、図6を参照して本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態において、前記第1実施形態と同じものには、同じ参照符合が付される。
この第2実施形態は、ヘッドレストフレーム12の上端部、すなわち左右杆部15,15のフレーム上部15b、15b、左右上縁部分16a,16aおよび左右前縁部分16b,16bの左右方向の間隔L1は、ヘッドレストフレーム12の他の部分の左右方向の間隔L2よりも幅狭に形成されており、幅狭になった幅狭部Nにおいて、前記第1実施態様と同じく左右前縁部分16b,16b間にダイナミックダンパDが張架、連結される。
そして、この第2実施態様によれば、ダイナミックダンパDのヘッドレストフレーム12への取付構造が一層簡素化され、ヘッドレスト4の一層のコンパクト化が可能になる。
つぎに、図7を参照して本発明の第3実施形態について説明する。
この第3実施形態において、前記第1実施形態と同じものには、同じ参照符合が付される。
この第3実施形態は、ヘッドレストフレーム12の左右前縁部分16b,16bよりも後退した、その上縁部分16a,16aに、前記第1実施態様と同じ要領で、ダイナミックダンパDが張架、連結される。
そして、この第3実施態様によれば、シートクッション2上の乗員に近い左右前縁部分16b,16bよりも後方に離隔した上縁部分16a,16aにウエイト20が設けられることにより、ウエイト20による乗員の違和感が一層抑制される。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。たとえば、前記第1、第2実施態様において、ダイナミックダンパDの下方で、左右前縁部分16b,16bの下端同士をクロス部材16cで一体に連結しているが、ダイナミックダンパDの上方で、左右前縁部分16b,16bの上端同士をクロス部材16cで一体に連結していもよい。
2・・・・シートクッション
3・・・・シートバック
4・・・・ヘッドレスト
10・・・・ヘッドレストフレーム
12・・・・ヘッドレストフレーム
13・・・・クッション部材
15・・・・杆部
16・・・・連結部
18・・・・位置決め取付部(凹部)
20・・・・・ウエイト
25・・・・・バンド部材
F・・・・・・床
N・・・・・・幅狭部
O・・・・・・開放部

Claims (7)

  1. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け
    前記ヘッドレストフレーム(12)には、前記ダイナミックダンパ(D)を位置決めして取り付けるための、位置決め取付部(18)が設けられることを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  2. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け、
    前記ヘッドレストフレーム(12)は、互いに左右方向に狭められた幅狭部(N)を有し、該幅狭部(N)に前記ダイナミックダンパ(D)を構成するウエイト(20)が配置されていることを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  3. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け、
    前記ダイナミックダンパ(D)を構成するウエイト(20)前記ヘッドレストフレーム(12)の、シートクッション(2)上の乗員に最も近い部位よりも後方に配置されていることを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  4. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け、
    前記ダイナミックダンパ(D)を構成するウエイト(20)、前記ヘッドレストフレーム(12)の左右一対の杆部(15)に一体に連結される左右一対の前縁部分(16b)の間に設けられることを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  5. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け、
    前記ヘッドレストフレーム(12)は、左右一対の杆部(15)と、それらの杆部(15)の間を一体に連結する連結部(16)を備え、その連結部(16)に前記ダイナミックダンパ(D)を構成するウエイト(20)が設けられ、このウエイト(20)の上方と下方の何れか一方には、前記左右一対の杆部(15)を連結しない開放部(O)が形成されていることを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  6. 車両の床(F)に設置されるシートクッション(2)、このシートクッション(2)の後端部に連結されるシートバック(3)およびシートバック(3)の上端部に装着されるヘッドレスト(4)を備え、前記ヘッドレスト(4)にダイナミックダンパ(D)を付設してなる、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造において、
    前記ダイナミックダンパ(D)をヘッドレスト(4)の骨格を構成するヘッドレストフレーム(12)にバンド部材(25)を介して取り付け、
    前記ヘッドレストフレーム(12)は、シートバックフレーム(10)に支持される左右一対の杆部(15)と、これらの杆部(15)に一体に連結されてシートバックフレーム(10)よりも前方に延出される連結部(16)とを備え、前記シートバックフレーム(10)から離隔した前記連結部(16)の前部に、前記ダイナミックダンパ(D)を構成するウエイト(20)を配置したことを特徴とする、車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
  7. 前記ヘッドレストフレーム(12)には、前記ダイナミックダンパ(D)を位置決めして取り付けるための、位置決め取付部(18)が設けられることを特徴とする、前記請求項2、3、4、5または6に記載の車両用座席シート装置におけるダイナミックダンパ取付構造。
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