JP6035354B2 - 車両のシート支持部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のシート支持部構造に関するものである。
車両用シートの多くは車体フロアに対して剛的に支持されている。車両では様々な周波数領域の振動が発生するが、車両用シートの固有振動数に近いエンジンのアイドリング振動や走行振動等の振動が車体のフロア部に入力されると、シートが振動する原因となり易い。
このため、これに対処する車両用シートの支持部構造として、車室内のフロア部とシート本体の間にゴム状弾性部材を含む振動吸収体を介装したものが案出されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシート支持部構造は、車室内の固定レールに前後スライド可能に保持された可動レール側部材に、シート本体側部材が振動吸収体を介して取り付けられている。振動吸収体は、内筒と外筒の間に柱状のゴム状弾性部材が取り付けられ、外筒がシート本体側部材の取付孔に嵌合固定されるとともに、内筒が可動レール側部材に締結部材であるボルト及びナットによって固定されている。
内筒は、軸方向の一方側の端面を可動レール側部材に当接させた状態で、軸方向の他端側の端面からボルトの軸部が挿入される。可動レール側部材を貫通したボルトの軸部にはナットが締め込まれる。このとき、ボルトの頭部側に設けられたフランジ部が内筒の軸方向の他端側の端面とゴム状弾性部材の軸方向の他端側の端部に当接し、内筒の軸方向の一方側の端面とゴム状弾性部材の軸方向の一端側の端部とが可動レール側部材に当接する。
特許文献1に記載のシート支持部構造の場合、車両振動を受けて可動レール側部材が振動すると、振動吸収体の内筒と外筒の間に介装されたゴム状弾性部材が入力振動に応じて弾性変形し、それによってシート本体側に伝達される振動を吸収する。また、振動吸収体のゴム状弾性部材の軸方向の各端部は、可動レール側部材の端面とボルトの頭部側のフランジ部とに当接しており、シート本体側部材の大きな上下変動(上下方向の衝撃荷重)を弾性的に吸収できるようになっている。
国際公開第2014/007011号
しかし、上記従来のシート支持部構造においては、ゴム状弾性部材の軸方向の両側の端部が可動レール側部材の端面とボルトの頭部のフランジ部とに当接しているため、ゴム状弾性部材の軸方向のばね定数を充分に下げることが難しい。このため、ゴム状弾性部材の軸方向のばね定数をより小さく設定し、シートの振動吸収性能を高めることが望まれている。
そこでこの発明は、シートの振動吸収性能をより高めることができる車両のシート支持部構造を提供しようとするものである。
この発明に係る車両のシート支持部構造は、上記課題を解決するために、車室内のフロア部(例えば、実施形態のフロア部3)に固定設置される固定レール(例えば、実施形態の固定レール15)と、前記固定レールにスライド可能に保持される可動レール側部材(例えば、実施形態の下フレームブロック13L)と、前記可動レール側部材に取り付けられるシート本体側部材(例えば、実施形態の上フレームブロック13U)と、前記可動レール側部材と前記シート本体側部材の間に介装される振動吸収体(例えば、実施形態の防振ブロック14)と、を備えた車両のシート支持部構造であって、前記振動吸収体は、前記可動レール側部材と前記シート本体側部材のいずれか一方の部材である第1の部材(例えば、実施形態の上フレームブロック13U)に軸方向の端面を突き当てて取り付けられる内筒(例えば、実施形態の内筒24,変位規制フランジ30)と、外周部が、前記可動レール側部材と前記シート本体側部材のいずれか他方の部材である第2の部材(例えば、実施形態の下フレームブロック13L)に取り付けられるとともに、内周部が前記内筒に固定されるゴム状弾性部材(例えば、実施形態のゴム状弾性部材25)と、を備え、前記第1の部材は、前記内筒を貫通して当該内筒を前記第1の部材の本体部に取り付ける締結部材(例えば、実施形態のボルト27,ウェルドナット29,変位規制フランジ30)を含み、前記締結部材は、前記内筒の前記第1の部材の本体部と逆側の端面に当接し、前記シート本体側部材の前記可動レール側部材から離反する方向の変位に応じて前記可動レール側部材に近接するフランジ部(例えば、実施形態の変位規制フランジ30)を有し、前記ゴム状弾性部材の軸方向両側の端部は、前記第1の部材の前記本体部と前記フランジ部に対して、当接可能な軸方向の隙間(例えば、実施形態の隙間d1,d2)をもって対峙し、前記ゴム状弾性部材の軸方向両側の前記端部は、当該ゴム状弾性部材の軸方向の端面の他の部分に対して軸方向外側に突出する突部(例えば、実施形態の突部31,31A)によって構成され、前記ゴム状弾性部材の前記フランジ部に当接する前記突部は、前記ゴム状弾性部材の前記第1の部材の前記本体部に当接する前記突部よりも径方向外側に配置され、かつ、前記第1の部材の前記本体部に当接する前記突部よりも大容積に形成されるようにした。
これにより、車両振動を受けて可動レール側部材が振動すると、内筒と第2の部材の間に介装されたゴム状弾性部材が弾性変形し、シート本体側部材に伝達される振動が吸収される。このとき、ゴム弾性部材は、主に軸方向に沿うようにせん断荷重を受けて振動を吸収することになるが、ゴム状弾性部材の軸方向両側の端部が第1の部材に対して隙間をもって対峙しているため、ゴム状弾性部材の軸方向のばね定数は充分に小さくなっている。このため、シートの振動を充分に吸収することができる。また、衝撃の入力によってシート本体側部材が可動フレーム側部材に対して大きく変位しようとすると、ゴム状弾性部材の軸方向の端部が第1の部材に当接する。このとき、ゴム状弾性部材の端部が軸方向で弾性変形し、荷重を吸収しつつ第1の部材と第2の部材の過大な相対変位を規制するようになる。
また、衝撃の入力時には、ゴム状弾性部材の第1の部材の本体部と逆側の軸方向の端部がフランジ部と当接することにより、第1の部材と第2の部材の過大な相対変位が弾性的に規制されるようになる。
また、衝撃の入力時には、ゴム状弾性部材の軸方向の端部に設けられた突部が第1の部材に当接するため、第1の部材に対するゴム状弾性部材の軸方向の端部の接触面積が小さくなる。このため、ゴム状弾性部材の軸方向の端部が第1の部材に当接する際の衝撃が緩和される。
前記内筒の端面が突き当てられる前記第1の部材の面(例えば、実施形態の下面13U−a,上面30a)は、前記ゴム状弾性部材の軸方向の端部が対峙する面と連続した平面であり、前記ゴム状弾性部材の軸方向の端部は、前記内筒の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されるようにしても良い。
この場合、通常の車両振動の入力時には、ゴム状弾性部材の軸方向の端部が、対峙する第1の部材の平面に対して非接触状態となるため、ゴム状弾性部材のばね定数が充分に小さくなり、シートの振動が充分に吸収される。一方、衝撃の入力時には、内筒の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されていたゴム状弾性部材の軸方向の端部が、第1の部材の平面に当接し、それによって第1の部材と第2の部材の過大な相対変位が弾性的に規制される。
前記振動吸収体は、前記ゴム状弾性部材の外周部を保持し、かつ前記第2の部材に固定される外筒(例えば、実施形態の外筒23)を有し、前記外筒は、前記ゴム状弾性部材の前記第1の部材に対して当接可能な前記突部よりも軸方向内側領域を支持するように設けられるようにしても良い。
この場合、ゴム状弾性部材の突部の軸方向内側領域が外筒の一部によって支持されるため、衝撃の入力時に、ゴム状弾性部材の突部が第1の部材と当接する際のゴム状弾性部材の軸方向の安定した変形と、第1の部材と第2の部材の相対変位の確実な規制を実現することができる。
この発明によれば、ゴム状弾性部材の軸方向両側の端部が、第1の部材に対して当接可能な軸方向の隙間をもって対峙していることから、通常の車両振動に対しては、ゴム状弾性部材の小さいばね定数によって振動を充分に吸収することができ、しかも、衝撃の入力時にはゴム状弾性部材の軸方向の端部が第1の部材に当接することにより、第1の部材と第2の部材の過大な相対変位を弾性的に規制することができる。したがって、この発明によれば、シートの振動吸収性能をより高めることができる。
この発明の一実施形態に係る車両の車室内を示す斜視図である。 この発明の一実施形態に係るシート支持部の縦断面図である。 この発明の一実施形態に係るシート支持部の図2のIII部の拡大図である。 この発明の一実施形態に係る振動吸収体(防振ブロック)の斜視図である。 この発明の一実施形態に係る振動吸収体(防振ブロック)の斜視図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において、矢印FRは車両1の前方を指し、矢印UPは車両1の上方を、矢印LHは車両1の左側方をそれぞれ指すものとする。また、以下の説明においては、特別に断らない限り、前,後や上,下、左,右については、車両1に対しての前,後や上,下、左,右を意味するものとする。
図1は、車室1a内に設置された車両用シート10(以下「シート10」と呼ぶ。)とその支持部を示す図である。
この実施形態に係る車両1は、車室1a内のフロア部3上に前後方向に複数列のシートを備えたミニバンタイプの車両である。図1では、二列目のシート10のみを示している。また、二列目のシート10は、車幅方向の右側と左側に所定距離離間してフロア部3上に設置されている。フロア部3上の一対のシート10,10の車幅方向内側の端部間には乗員が通り抜け可能な通路50が設けられている。
一対のシート10,10は、車体左右について対称に形成されているが、基本構造はいずれも同様とされている。したがって、以下では、右側のシート10とその支持構造について詳述し、左側のシート10とその支持構造については詳細な説明を省略するものとする。
図2は、シート10とその支持部の縦断面を示す図である。
シート10は、乗員の臀部及び腿部を支持するシートクッション11の後端部に、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック12が傾動可能に連結されている。シートクッション11は、車体前後方向に沿って延出する左右一対の側部フレーム部13,13を有している。
側部フレーム部13は、図示しないシートパンやシートバック12を支持する上フレームブロック13Uと、上フレームブロック13Uの下方に位置される下フレームブロック13Lと、を有し、上フレームブロック13Uと下フレームブロック13Lの間が前後一対の防振ブロック14,14(振動吸収体)を介して相互に連結されている。
この実施形態においては、シート10のうちの上フレームブロック13Uと、それよりも上方側に位置されている部材がシート本体10−aを構成している。上フレームブロック13Uはシート本体側部材を構成し、下フレームブロック13Lは可動レール側部材を構成している。
また、車室1a内のフロア部3上には、車体前後方向に沿う一対の固定レール15,15が固定設置されている。固定レール15には、車体前後方向に沿い上方側に開口するガイド溝16が形成され、そのガイド溝16に可動レール17が車体前後方向に摺動可能にかつ、上下に抜け止めされた状態で保持されている。
可動レール17は、対応する固定レール15の内側に配置されて固定レール15の内部に摺動自在に係合されるレール本体部17aと、レール本体部17aからガイド溝16を通して固定レール15の上方に突出する台座部17bと、を有している。なお、ここでは詳細な説明は省略するが、レール本体部17aと、対応する固定レール15の間には、シート10(シート本体10−a)の前後操作位置をロックするための図示しないスライドロック機構が設けられている。
各可動レール17の台座部17bの上部には、シート本体10−aの左右の側部フレーム部13の下端が締結固定されている。具体的には、各可動レール17の台座部17bには、対応する側部フレーム部13の下フレームブロック13Lがそれぞれ重ねられ、その各下フレームブロック13Lの前後が可動レール17に対してボルト18によって締結されている。
図3は、図2のIII部を拡大して示した図であり、図4,図5は、防振ブロック14の斜視図である。図4は、防振ブロック14を上方側から見た斜視図であり、図5は、防振ブロック14を下方側から見た斜視図である。
防振ブロック14は、図3に示すように、下フレームブロック13Lの上壁の取付孔26に嵌合固定される金属製の外筒23と、上フレームブロック13Uの下壁に固定される金属製の内筒24と、外周部が外筒23に加硫接着されるとともに内周部が内筒24に加硫接着される円環状のゴム状弾性部材25と、を有している。
内筒24は、下方側からその内部にボルト27の軸部27aが挿通され、そのボルト27によって上フレームブロック13Uの下壁に締結固定される。より具体的には、上フレームブロック13Uの下壁には、ボルト27の軸部27aの挿通される取付孔28と、ボルト27の軸部27aが螺合されるウェルドナット29が設けられており、下方側から内筒24内に挿通されたボルト27の軸部27aの先端が取付孔28を貫通してウェルドナット29に締め込まれる。また、ボルト27の軸部27aには、予め円板状の変位規制フランジ30(フランジ部)が外嵌され、内筒24をボルト27によって上フレームブロック13Uの下壁に取り付けるときに、変位規制フランジ30がボルト27の頭部27bと内筒24の端面の間に挟み込まれるようになっている。したがって、ボルト27の締め込みにより、内筒24の軸方向の一方の端面は上フレームブロック13Uの下面13U−aに当接し、内筒24の軸方向の他方の端面は変位規制フランジ30の上面30aに当接する。
この実施形態においては、ボルト27とウェルドナット29と変位規制フランジ30とが締結部材を構成している。なお、変位規制フランジ30はボルト27の頭部27bに一体に形成するようにしても良い。また、この実施形態においては、上フレームブロック13Uと、当該上フレームブロック13Uと一体に変位する部材が第1の部材を構成し、下フレームブロック13Lと、当該下フレームブロック13Lと一体に変位する部材が第2の部材を構成している。
ゴム状弾性部材25の軸方向の一方の端部(防振ブロック14が設置された状態で上側となる側の端部)には、正面視が略長方形状の4つ突部31が円周方向に等間隔に離間して設けられている。突部31は、ゴム状弾性部材25の軸方向の端面の他の部位25aに対して軸方向外側に突出し、かつ、内筒24の同側の軸方向の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されている。したがって、内筒24が上フレームブロック13Uにボルト27によって取り付けられた状態では、突部31は、上フレームブロック13Uの下面13U−aに対して、当接可能な軸方向の隙間d1をもって対峙する。
ただし、突部31は、シート10をフロア部3に設置した状態において、シート本体10−aの自重によって上フレームブロック13Uの下面13U−aに僅かに接するように設定しても良い。
また、ゴム状弾性部材25の軸方向の他方の端部(防振ブロック14が設置された状態で下側となる側の端部)には、正面視が略長方形状の4つ突部31Aが円周方向に等間隔に離間して設けられている。突部31Aは、ゴム状弾性部材25の軸方向の端面の他の部位25bに対して軸方向外側に突出し、かつ、内筒24の同側の軸方向の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されている。突部31Aは、変位規制フランジ30の上面30aに対峙するように配置されている。したがって、内筒24が上フレームブロック13Uにボルト27によって取り付けられた状態では、突部31Aは、変位規制フランジ30の上面30aに対して、当接可能な軸方向の隙間d2をもって対峙する。
外筒23は、軸方向の一端側に円環状の内向きフランジ23aが延設されるとともに、軸方向の他端側に円環状の外向きフランジ23bが延設されている。内向きフランジ23aは、ゴム状弾性部材25の軸方向の一端寄りに埋設され、ゴム状弾性部材25の突部31よりも軸方向内側領域を支持するようになっている。また、外向きフランジ23bは、ゴム状弾性部材25の軸方向の他端寄りに配置され、ゴム状弾性部材25の突部31Aの背部側に加硫接着されている。外向きフランジ23bは、ゴム状弾性部材25の突部31Aよりも軸方向内側領域を支持する。
ゴム状弾性部材25の軸方向の他端側の突部31Aは、ゴム状弾性部材25の軸方向の一端側の突部31よりも径方向外側に配置され、かつ、軸方向の一端側の突部31よりも大容積に形成されている。ただし、軸方向の一端側の突部31と他端側の突部31Aは、円周方向のほぼ同位置に配置されている。
ゴム状弾性部材25は、上フレームブロック13Uと下フレームブロック13Lの間に介装され、車室1a内のフロア部3に入力される所定周波数域の振動を低減する。この実施形態の場合、フロア部3に入力される振動のうち、エンジンのアイドリング振動(20〜25Hzの振動周波数領域の振動)や走行振動(15〜20Hzの振動周波数領域の振動)等を低減対象としてゴム状弾性部材25の振動吸収特性がチューニングされている。
この実施形態に係るシート支持構造を採用した車両において、エンジン振動や走行振動等の振動が可動レール17を介してシート10の下フレームブロック13Lに入力されると、下フレームブロック13Lと上フレームブロック13Uの間に介装された防振ブロック14のゴム状弾性部材25が入力振動に応じて弾性変形し、上フレームブロック13U側に伝達される振動を吸収する。
このとき、ゴム状弾性部材25は上下方向の振動成分を受けて主に軸方向に沿ってせん断変形するが、この実施形態に係るシート支持構造においては、ゴム状弾性部材25の軸方向の端部(突部31,31A)が、上フレームブロック13Uと変位規制フランジ30に対して、軸方向の隙間d1,d2をもって対峙しているため、ゴム状弾性部材25の軸方向のばね定数は充分に小さくなっている。なお、ゴム状弾性部材25の軸方向の一方の端部(突部31)が、シート10の設置状態で上フレームブロック13Uの下面13U−aに僅かに接する設定である場合においても、ゴム状弾性部材25の軸方向の他方の端部(突部31A)が、変位規制フランジ30の上面30aに対して、軸方向の隙間をもって対峙しているため、ゴム状弾性部材25の軸方向のばね定数は充分に小さくなる。したがって、通常の車両振動は、ゴム状弾性部材25によって充分に吸収することができる。
また、走行時に路面上の突部に乗り上げる等して車両1に大きな衝撃が入力された場合に、シート本体10−aが下フレームブロック13Lに対して大きく上下に変位しようとすると、ゴム状弾性部材25の突部31,31Aが、上フレームブロック13Uの下面13U−aや変位規制フランジ30の上面30aに当接し、このときシート本体10−aの上下方向の過大な変位が弾性的に規制される。
また、この実施形態に係るシート支持部構造においては、内筒24の軸方向の各端面が突き当てられる上フレームブロック13Uの下面13U−aと変位規制フランジ30の上面30aとが、ゴム状弾性部材25の突部31,31Aが対峙する面と連続とした平面とされ、ゴム状弾性部材25の突部31,31Aが内筒24の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されている。このため、上フレームブロック13Uや変位規制フランジ30を屈曲変形させて、ゴム状弾性部材25の突部31,31Aを対峙する面から離間させる場合と異なり、製造の容易な簡単な構造によって上記の効果を得ることができる。
また、ゴム状弾性部材25の軸方向の端部には必ずしも突部31,31Aを設ける必要はないが、この実施形態に係るシート支持部構造のように、ゴム状弾性部材25の軸方向の端部に突部31,31Aを設け、突部31,31Aを対峙する面から所定の隙間d1,d2をもって離間させるようにした場合には、衝撃の入力時における対峙する面との接触面積を小さくすることができる。このため、衝撃の入力時にゴム状弾性部材25の軸方向の端部が対峙する面に当接する際の衝撃を緩和することができる。
さらに、この実施形態に係るシート支持部構造においては、内筒24の締結固定時に内筒24の上フレームブロック13U側と逆側の端面に当接する変位規制フランジ30が設けられ、ゴム状弾性部材25の突部31Aが変位規制フランジ30の上面30aに対して、当接可能な軸方向の隙間d2をもって対峙する構成とされている。このため、衝撃の入力時に変位規制フランジ30の上面30aがゴム状弾性部材25の突部31Aに当接することにより、上方に跳ね上がろうとするシート本体10−aの変位を弾性的に規制することができる。
また、この実施形態に係るシート支持部構造では、ゴム状弾性部材25の外周部を保持する外筒23が設けられ、外筒23の内向きフランジ23aと外向きフランジ23bが突部31,31Aよりも軸方向内側領域を支持するようにゴム状弾性部材25に加硫接着されている。このため、衝撃の入力時に、上フレームブロック13Uの下面13U−aや変位規制フランジ30の上面30aが突部31,31Aに当接する際に、突部31,31Aを軸方向に安定的に変形させることができるとともに、下フレームブロック13Lに対する上フレームブロック13Uや変位規制フランジ30の相対変位を確実に規制することができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、可動レール側部材(下フレームブロック13L)にゴム状弾性部材25の外周部が固定され、シート本体側部材(上フレームブロック13U)にゴム状弾性部材25の内側の内筒24が固定されているが、ゴム状弾性部材25の外周部をシート本体側部材に固定し、ゴム状弾性部材25の内側の内筒24を可動レール側部材に固定するようにしても良い。また、振動吸収体(防振ブロック14)の設置部位も、上フレームブロック13Uと下フレームブロック13Lの間に限らず、例えば、下フレームブロック13Lと可動レール17の間に介装するようにしても良い。
また、上記の実施形態においては、車両の二列目のシートを例に説明したが、支持部構造を適用するシートは三列目のシートや一列目のシートであっても良い。
3…フロア部
10…シート
10−a…シート本体
13U…上フレームブロック(シート本体側部材,第1の部材)
13L…下フレームブロック(可動レール側部材,第2の部材)
14…防振ブロック(振動吸収体)
15…固定レール
17…可動レール
23…外筒
24…内筒
25…ゴム状弾性部材
27…ボルト(締結部材)
29…ウェルドナット(締結部材)
30…変位規制フランジ(フランジ部,締結部材,第1の部材)
31,31A…突部
d1,d2…隙間

Claims (3)

  1. 車室内のフロア部に固定設置される固定レールと、
    前記固定レールにスライド可能に保持される可動レール側部材と、
    前記可動レール側部材に取り付けられるシート本体側部材と、
    前記可動レール側部材と前記シート本体側部材の間に介装される振動吸収体と、を備えた車両のシート支持部構造であって、
    前記振動吸収体は、
    前記可動レール側部材と前記シート本体側部材のいずれか一方の部材である第1の部材に軸方向の端面を突き当てて取り付けられる内筒と、
    外周部が、前記可動レール側部材と前記シート本体側部材のいずれか他方の部材である第2の部材に取り付けられるとともに、内周部が前記内筒に固定されるゴム状弾性部材と、を備え、
    前記第1の部材は、前記内筒を貫通して当該内筒を前記第1の部材の本体部に取り付ける締結部材を含み、
    前記締結部材は、前記内筒の前記第1の部材の本体部と逆側の端面に当接し、前記シート本体側部材の前記可動レール側部材から離反する方向の変位に応じて前記可動レール側部材に近接するフランジ部を有し、
    前記ゴム状弾性部材の軸方向両側の端部は、前記第1の部材の前記本体部と前記フランジ部に対して、当接可能な軸方向の隙間をもって対峙し、
    前記ゴム状弾性部材の軸方向両側の前記端部は、当該ゴム状弾性部材の軸方向の端面の他の部分に対して軸方向外側に突出する突部によって構成され、
    前記ゴム状弾性部材の前記フランジ部に当接する前記突部は、前記ゴム状弾性部材の前記第1の部材の前記本体部に当接する前記突部よりも径方向外側に配置され、かつ、前記第1の部材の前記本体部に当接する前記突部よりも大容積に形成されていることを特徴とする車両のシート支持部構造。
  2. 前記内筒の端面が突き当てられる前記第1の部材の面は、前記ゴム状弾性部材の軸方向の端部が対峙する面と連続した平面であり、前記ゴム状弾性部材の軸方向の端部は、前記内筒の端面に対して軸方向に窪んだ位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシート支持部構造。
  3. 前記振動吸収体は、前記ゴム状弾性部材の外周部を保持し、かつ前記第2の部材に固定される外筒を有し、
    前記外筒は、前記ゴム状弾性部材の前記第1の部材に対して当接可能な前記突部よりも軸方向内側領域を支持するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシート支持部構造。
JP2015004261A 2015-01-13 2015-01-13 車両のシート支持部構造 Active JP6035354B2 (ja)

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