本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1を参照しながら、実施形態に係る通信システムの例について説明する。図1は、通信システムの例を示す図である。図1に示す通信システムは、携帯電話機10〜12と、保管装置20と、メールサーバ30とを含む。携帯電話機10〜12と、保管装置20と、メールサーバ30とは、ネットワーク40を介して他の装置と通信することができるように構成される。ネットワーク40は、無線回線及び有線回線を組み合わせて構成される。
携帯電話機10〜12は、電子メール機能を有する。携帯電話機11は、「bbb@example.com」というメールアドレスを割り当てられている。携帯電話機12は、「zzz@example.com」というメールアドレスを割り当てられている。
携帯電話機10は、アドレス帳データ104aを記憶している。アドレス帳データ104aには、携帯電話機10の利用者の知人の電話番号、メールアドレス等の個人情報が格納される。図1に示す例では、アドレス帳データ104aには、「aaa@example.com」、「bbb@example.com」、「ccc@example.com」というメールアドレスが登録されている。
アドレス帳データ104aは、迷惑メール対策にも利用される。具体的には、携帯電話機10は、受信した電子メールの送信元アドレスがアドレス帳データ104aに登録されていない場合、その電子メールを廃棄する。電子メールを廃棄することには、例えば、電子メールを削除すること、及び電子メールを廃棄用のフォルダに移動することが含まれる。この機能により、携帯電話機10の利用者は、予め許可されている者以外からの電子メールを目にすることはない。
保管装置20は、他の装置に記憶されているアドレス帳データの複製を保管する。図1に示す例では、保管装置20は、アドレス帳データ104aの複製を含むアドレス帳データ202aを記憶している。アドレス帳データ202aに含まれる複製は、例えば、何らかの障害によって携帯電話機10のアドレス帳データ104aが失われた場合に、アドレス帳データ104aを復旧するために利用される。
メールサーバ30は、電子メールの送受信を仲介する。携帯電話機10宛の電子メールは、メールサーバ30によって一旦受信され、メールサーバ30から携帯電話機10へ配送される。メールサーバ30は、迷惑メール対策のためのフィルタリング機能を有する。具体的には、メールサーバ30は、保管装置20への問い合わせにより、受信した電子メールの送信元アドレスが、電子メールの送信先の装置のアドレス帳データ104aの複製に含まれるかを確認する。そして、複製に送信元アドレスが含まれない場合、メールサーバ30は、受信した電子メールを配送せずに廃棄する。この機能により、携帯電話機10には、予め許可されている者以外からの電子メールは配送されない。
例えば、携帯電話機11に割り当てられている「bbb@example.com」というメールアドレスは、アドレス帳データ104aに登録されており、さらに、アドレス帳データ202aに含まれるアドレス帳データ104aの複製にも登録されている。このため、携帯電話機11から携帯電話機10へ送信された電子メールは、廃棄されることなく、携帯電話機10へ配送される。
一方、携帯電話機12に割り当てられている「zzz@example.com」というメールアドレスは、アドレス帳データ104aに登録されておらず、さらに、アドレス帳データ202aに含まれるアドレス帳データ104aの複製にも登録されていない。このため、携帯電話機12から携帯電話機10へ送信された電子メールは、メールサーバ30よって廃棄される。仮に設定等によりメールサーバ30のフィルタリング機能が無効化されていても、携帯電話機12から携帯電話機10へ送信された電子メールは、受信時に携帯電話機10によって廃棄される。
このように、図1に示す通信システムでは、メールサーバ30及び携帯電話機10による2重の迷惑メール対策が施されている。メールサーバ30による迷惑メール対策により、予め登録されている者以外からの電子メールは、携帯電話機10に配送されない。このため、迷惑メールによって、携帯電話機10の通信帯域及び記憶領域が圧迫される可能性を低くすることができる。さらに、携帯電話機10自身による迷惑メール対策により、何らかの理由によりメールサーバ30による迷惑メール対策が機能しなかった場合でも、携帯電話機10の利用者が迷惑メールを目にする可能性を低減できる。
携帯電話機10は、このような2重の迷惑メール対策が施されているため、例えば、児童のように見知らぬ者からのメールを読ませることが好ましくない利用者、又は老人のように情報電子機器の扱いに不慣れな利用者によって利用されてもよい。
図2から図7を参照しながら、図1に示した通信システムに含まれる機器の構成について説明する。図2は、携帯電話機10のブロック図である。図2に示すように、携帯電話機10は、表示部101と、操作部102と、通信部103と、記憶部104と、制御部105とを含む。
表示部101は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELパネルディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELパネルディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。表示部101は、文字、画像、記号、及び図形等を含む画面を表示する。
操作部102は、利用者の操作を受け付ける。操作部102は、操作を受け付けるために、ボタン、キー、タッチスクリーン等の入力デバイスを備える。操作部102は、タッチスクリーンディスプレイのように、表示部101と一体に形成されていてもよい。
通信部103は、無線により通信する。通信部103、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信をサポートする。通信部103は、複数の通信方式をサポートしてもよい。通信部103は、通話、保管装置20へのアドレス帳データ104aの保管、メールサーバ30を介する電子メールの送受信等の各種の用途に利用される。
記憶部104は、プログラム及びデータを記憶する。記憶部104は、制御部105の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部104は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部104は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部104は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の非一過的な記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部104は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部104に記憶されるデータは、アドレス帳データ104aと、フィルタリングフラグ104bとを含む。アドレス帳データ104aには、携帯電話機10の利用者の知人の電話番号、メールアドレス等の個人情報が格納される。アドレス帳データ104aの例を図3に示す。図3に示す例において、アドレス帳データ104aは、名前、電話番号、メールアドレスといった項目を有し、知人毎にデータが登録される。アドレス帳データ104aの複製は、保管装置20に保管される。
アドレス帳データ104aは、例えば、電話の発信先の選択、電子メールの送信先の選択等に用いられる。さらに、アドレス帳データ104aは、迷惑メール対策にも用いられる。具体的には、携帯電話機10は、電子メールが着信すると、その電子メールの送信元アドレスがアドレス帳データ104aに登録されているかを判定する。送信元アドレスがアドレス帳データ104aに登録されていない場合、携帯電話機10は、電子メールを廃棄する。このように、予め登録されてない送信元アドレスをもつ電子メールを廃棄することにより、利用者が迷惑メールを目にする可能性を低くすることができる。
フィルタリングフラグ104bは、メールサーバ30におけるフィルタリング処理の状態を示す。メールサーバ30は、迷惑メールの配送を行わないためのメールフィルタリング機能(以下、単に「フィルタリング機能」ということがある)を有し、このフィルタリング機能を、電子メールの配送先毎に有効化又は無効化できるように構成される。フィルタリングフラグ104bは、携帯電話機10に配送される電子メールがメールサーバ30においてフィルタリングされるように設定されているか否かを示す。
制御部105は、携帯電話機10を統括的に制御する。制御部105は、携帯電話機10がその機能を発揮するための各種制御を行う。制御部105は、記憶部104に記憶されているプログラムを演算処理装置が実行することによって各種の制御を行うように構成されてもよい。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、又はFPGA(Field−Programmable Gate Array)である。
制御部105は、フィルタリング部105aと、設定部105bと、設定反映部105cとを含む。フィルタリング部105a、設定部105b、及び設定反映部105cは、演算処理装置がプログラムを実行するときに実現されてもよい。
フィルタリング部105aは、携帯電話機10におけるフィルタリング処理を行う。具体的には、フィルタリング部105aは、着信した電子メールの送信元アドレスがアドレス帳データ104aに登録されているかを判定する。送信元アドレスがアドレス帳データ104aに登録されていない場合、フィルタリング部105aは、電子メールを廃棄する。
設定部105bは、携帯電話機10の動作に関連する各種のデータを設定する。設定部105bは、例えば、設定を変更するための設定画面を表示部101に表示し、設定画面の表示中に操作部102で受け付けられた操作に応じて、設定に関するデータを更新する。設定部105bの機能には、アドレス帳データ104aを編集する機能が含まれる。アドレス帳データ104aを編集することには、アドレス帳データ104aにデータを追加すること、アドレス帳データ104aからデータを削除すること、及びアドレス帳データ104aのデータを変更することが含まれる。
設定反映部105cは、設定部105bの機能によってアドレス帳データ104aが編集された場合に、編集結果を保管装置20に反映させる。例えば、アドレス帳データ104aから1件のデータが削除された場合、設定反映部105cは、保管装置20に保管されているアドレス帳データ104aの複製から、対応するデータを削除する。アドレス帳データ104aに1件のデータが追加された場合、設定反映部105cは、保管装置20に保管されているアドレス帳データ104aの複製に、対応するデータを追加する。アドレス帳データ104aの1件のデータが変更された場合、設定反映部105cは、保管装置20に保管されているアドレス帳データ104aの複製内の対応するデータを同様に変更する。
さらに、設定反映部105cは、ネットワーク40を介して、メールサーバ30におけるフィルタリング機能を有効化又は無効化する。具体的には、設定反映部105cは、アドレス帳データ104aが編集された場合に、メールサーバ30におけるフィルタリング機能を有効化するか無効化するかを利用者に問い合わせる。そして、設定反映部105cは、問い合わせへの応答に応じて、携帯電話機10に配送される電子メールをフィルタリングするか否かをメールサーバ30に設定する。
図4は、保管装置20のブロック図である。図4に示すように、保管装置20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203とを含む。
通信部201は、有線又は無線により通信する。通信部201は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のプロトコルに基づいて、他の装置との間で、要求、応答、データ等の情報をやりとりする。
記憶部202は、プログラム及びデータを記憶する。記憶部202は、制御部203の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部202は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部202は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部202は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の非一過的な記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部202は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部202に記憶されるデータは、アドレス帳データ202aを含む。アドレス帳データ202aには、携帯電話機10等の携帯電話機に記憶されているアドレス帳データの複製が格納される。アドレス帳データ202aの例を図5に示す。図5に示す例において、アドレス帳データ202aは、識別番号、名前、電話番号、メールアドレスといった項目を有する。
識別番号の項目には、アドレス帳データの複製元の携帯電話機を識別するための番号が設定される。図5に示す例においては、識別番号の項目には携帯電話機10を識別するための「XX001」という番号が設定され、他の項目には、図3に示したアドレス帳データ104aの項目と同じ値が設定されている。すなわち、図5に示す例において、アドレス帳データ202aは、アドレス帳データ104aの複製を格納している。
制御部203は、保管装置20を統括的に制御する。制御部203は、保管装置20がその機能を発揮するための各種制御を行う。制御部203は、記憶部202に記憶されているプログラムを演算処理装置が実行することによって各種の制御を行うように構成されてもよい。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
例えば、制御部203は、通信部201によって受信された要求に応じて、通信部201によって受信されたアドレス帳データを、要求元の携帯電話機に対応する識別番号と対応付けてアドレス帳データ202aに追加又は上書きする。制御部203は、通信部201によって受信された要求に応じて、要求元の携帯電話機に対応する識別番号と対応付けてアドレス帳データ202aに登録されているデータを削除する。
さらに、制御部203は、通信部201によって受信された要求に応じて、要求に含まれる検索条件を満たすデータをアドレス帳データ202aから検索し、検索結果を要求元へ応答する。このような検索要求は、例えば、フィルタリング処理のためにメールサーバ30から送信される。
図6は、メールサーバ30のブロック図である。図6に示すように、メールサーバ30は、通信部301と、記憶部302と、制御部303とを含む。
通信部301は、有線又は無線により通信する。通信部301は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)、IMAP(Internet Message Access Protocol)等のプロトコルに基づいて、電子メールの送受信を行う。さらに、通信部301は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のプロトコルに基づいて、他の装置との間で、要求、応答、データ等の情報をやりとりする。
記憶部302は、プログラム及びデータを記憶する。記憶部302は、制御部303の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部302は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部302は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部302は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の非一過的な記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部302は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部302に記憶されるデータは、フィルタリング設定データ302aを含む。フィルタリング設定データ302aには、電子メールのフィルタリング処理を行うか否かを示す値が、配送先の携帯電話機毎に設定される。フィルタリング設定データ302aの例を図7に示す。図7に示す例において、フィルタリング設定データ302aは、識別番号、フィルタリングといった項目を有する。
識別番号の項目には、電子メールの配送先の携帯電話機を識別するための番号が設定される。図7に示す例において、フィルタリング設定データ302aの識別番号は、アドレス帳データ202aの識別番号と対応する。フィルタリングの項目には、フィルタリング処理を行うか否かを示す値が設定される。例えば、対応する携帯電話機宛の電子メールに対してフィルタリング処理を行う場合には、フィルタリングの項目に「ON」が設定され、対応する携帯電話機宛の電子メールに対してフィルタリング処理を行わない場合には、フィルタリングの項目に「OFF」が設定される。
制御部303は、メールサーバ30を統括的に制御する。制御部303は、メールサーバ30がその機能を発揮するための各種制御を行う。制御部303は、記憶部302に記憶されているプログラムを演算処理装置が実行することによって各種の制御を行うように構成されてもよい。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。
例えば、制御部303は、携帯電話機10宛の電子メールを受信すると、その電子メールを記憶部302に記憶させる。そして、制御部303は、フィルタリング設定データ302aを参照して、携帯電話機10宛の電子メールに対してフィルタリング処理を行うように設定されているかを判定する。フィルタリング処理を行うように設定されている場合、制御部303は、保管装置20に記憶されている携帯電話機10のアドレス帳データ104aの複製に、電子メールの送信元アドレスが含まれるかを判定する。送信元アドレスが含まれない場合、制御部303は、電子メールを廃棄する。
図8を参照しながら、図1に示した通信システムにおける電子メールの配送処理について説明する。図8は、電子メールの配送処理の例を示すシーケンス図である。図8は、携帯電話機10宛の電子メールをメールサーバ30が受信した場合の配送処理の例を示している。
メールサーバ30は、ステップS11として、携帯電話機10宛の電子メールを受信する。すると、メールサーバ30は、ステップS12として、フィルタリング設定データ302aを参照して、携帯電話機10宛の電子メールに対してフィルタリング処理を行うように設定されているかを判定する。
フィルタリング処理を行うように設定されていない場合(ステップS12,No)、メールサーバ30は、ステップS18に進む。
フィルタリング処理を行うように設定されている場合(ステップS12,Yes)、メールサーバ30は、ステップS13に進む。メールサーバ30は、ステップS13として、携帯電話機10のアドレス帳データ104aの複製に、電子メールの送信元アドレスが登録されているか否かを判定するための検索の要求を保管装置20へ送信する。ステップS13で送信される要求には、電子メールの送信元アドレスと、携帯電話機10を識別するための情報とが含まれる。携帯電話機10を識別するための情報は、携帯電話機10のメールアドレスであってもよいし、携帯電話機10の識別番号であってもよいし、他の情報であってもよい。
保管装置20は、ステップS14として、受信した要求に応じて検索処理を実行し、ステップS15として、検索結果をメールサーバ30へ応答する。
メールサーバ30は、ステップS16として、応答された検索結果に基づいて、携帯電話機10のアドレス帳データ104aの複製に電子メールの送信元アドレスが登録されているか否かを判定する。送信元アドレスが登録されていない場合(ステップS16,No)、メールサーバ30は、ステップS17に進む。メールサーバ30は、ステップS17として、電子メールを廃棄する。送信元アドレスが登録されている場合(ステップS16,Yes)、メールサーバ30は、ステップS18に進む。
このように、メールサーバ30は、フィルタリング設定データ302aの設定に応じて、フィルタリング処理を行う。アドレス帳データ104aの複製に登録されていない送信元アドレスをもつ電子メールをメールサーバ30が廃棄することにより、携帯電話機10の負荷を軽減するとともに、電子メールを携帯電話機10に配送するための帯域及び通信料を節約することができる。
メールサーバ30は、ステップS18として、電子メールを携帯電話機10へ送信する。電子メールは、メールサーバ30が携帯電話機10にプッシュする方式で送信されてもよいし、携帯電話機10からメールサーバ30への要求に応じて送信されてもよい。
携帯電話機10は、ステップS19として、電子メールを受信すると、アドレス帳データ104aに基づくフィルタリング処理を行う。具体的には、携帯電話機10は、ステップS20として、アドレス帳データ104aを参照して、電子メールの送信元アドレスが登録されているかを判定する。送信元アドレスが登録されていない場合(ステップS21,No)、携帯電話機10は、ステップS22に進む。携帯電話機10は、ステップS22として、電子メールを廃棄する。送信元アドレスが登録されている場合(ステップS21,Yes)、携帯電話機10は、ステップS23に進む。携帯電話機10は、ステップS23として、電子メールの着信を利用者に通知する。
携帯電話機10による、アドレス帳データ104aに基づくフィルタリング処理は、メールサーバ30のフィルタリング設定データ302aの設定に関わらず実行される。このため、携帯電話機10は、保管装置20及びメールサーバ30の状態に関わりなく、アドレス帳データ104aの複製に登録されていない送信元アドレスをもつ電子メールが利用者の目に触れないようにすることができる。例えば、保管装置20及びメールサーバ30がWEBブラウザ経由での更新要求を受け付けるように構成されている場合、第三者によって、アドレス帳データ202aが書き換えられたり、メールサーバ30によるフィルタリング処理が無効化されたりする可能性がある。第三者による更新要求によって保管装置20又はメールサーバ30が変更されても、携帯電話機10によるフィルタリング処理が、最新のアドレス帳データ104aに基づいて、迷惑メールを廃棄する。
図9から図12を参照しながら、携帯電話機10が電子メールのフィルタリング処理のための設定を保管装置20及びメールサーバ30に対して行う手順について説明する。図9は、フィルタリング処理のための設定を保管装置20及びメールサーバ30に対して行う手順を示すフローチャートである。図9に示す手順は、携帯電話機10の初期設定又は設定変更のために設定メニューが表示部101に表示されるときに実行される。
携帯電話機10の制御部105は、ステップS101として表示部101に設定メニューを表示する。そして、制御部105は、ステップS102として、操作部102が受け付けた操作に応じて、各種の設定処理を行う。設定処理には、設定メニューで選択された項目に対応する設定画面を表示する処理、設定画面の表示中に操作部102が受け付けた操作に応じて設定を変更する処理等が含まれる。
設定処理の完了後、制御部105は、ステップS103として、アドレス帳データ104aが編集されたかを判定する。制御部105は、アドレス帳データ104aに含まれるメールアドレスに追加、変更、又は削除が行われた場合にのみアドレス帳データ104aが編集されたと判定してもよいし、他の項目の値に追加、変更、又は削除が行われた場合にもアドレス帳データ104aが編集されたと判定してもよい。
アドレス帳データ104aが編集されていない場合(ステップS103,No)、制御部105は、ステップS109に進む。
アドレス帳データ104aが編集されている場合(ステップS103,Yes)、制御部105は、ステップS104に進む。制御部105は、ステップS104として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にするか否かを利用者に問い合わせる。利用者への問い合わせは、例えば、表示部101に問い合わせ用の画面を表示し、操作部102に対して応答のための操作が行われるのを待つことによって行われる。
制御部105は、ステップS105として、問い合わせが中断されたかを判定する。例えば、制御部105は、処理の中断が割り当てられた操作部102のボタン(例えば、キャンセルボタン、又は電源ボタン)が利用者によって押下された場合に、問い合わせが中断されたと判定する。問い合わせが中断された場合(ステップS105,Yes)、制御部105は、ステップS104に戻る。すなわち、制御部105は、問い合わせの中断を許さずに、再度問い合わせを行う。このように制御することにより、携帯電話機10は、フィルタリング処理を有効にするか否かについて、利用者から明確な回答を得ることができる。
問い合わせが中断されなかった場合(ステップS105,No)、制御部105は、ステップS106に進む。制御部105は、ステップS106として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にすると利用者が選択したかを判定する。フィルタリング処理を有効にすると利用者が選択した場合(ステップS106,Yes)、制御部105は、ステップS107に進む。制御部105は、ステップS107として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にするためにメールフィルタ設定処理を実行する。フィルタリング処理を有効にしないと利用者が選択した場合(ステップS106,No)、制御部105は、ステップS108に進む。制御部105は、ステップS108として、メールサーバ30のフィルタリング処理を無効にするためにメールフィルタ解除処理を実行する。
メールフィルタ設定処理及びメールフィルタ解除処理において、何らかの理由で設定が完全に保管装置20及びメールサーバ30に対して行われなかった場合、制御部105は、不整合を利用者に通知するためのポップアップ表示を設定する。メールフィルタ設定処理及びメールフィルタ解除処理の詳細については、後述する。
制御部105は、ステップS109として、全ての設定処理が完了したかを判定する。例えば、初期設定においては、制御部105は、設定すべき項目が全て設定された場合に、全ての設定処理が完了したと判定する。設定変更においては、制御部105は、設定完了を示す設定メニューの項目を選択する操作が操作部102において受け付けられた場合に、全ての設定処理が完了したと判定する。
全ての設定処理が完了していない場合(ステップS109,No)、制御部105は、ステップS102に戻る。全ての設定処理が完了した場合(ステップS109,Yes)、制御部105は、ステップS110に進む。制御部105は、ステップS110として、設定メニューを閉じる。そして、制御部105は、ステップS111として、ポップアップ表示が設定されているかを判定する。
ポップアップ表示が設定されている場合(ステップS111,Yes)、制御部105は、不整合を利用者に通知するために、ステップS112として、表示部101に、設定に応じたポップアップ表示を行わせる。ポップアップ表示が設定されていない場合(ステップS111,No)、ポップアップ表示は行われない。
図10は、図9のステップS108のメールフィルタ解除処理の詳細を示すフローチャートである。制御部105は、ステップS201として、メールサーバ30で携帯電話機10宛の電子メールに対するフィルタリング処理が有効になっているか否かを判定するために、フィルタリングフラグ104bを参照する。フィルタリングフラグ104bがONでない場合、すなわち、メールサーバ30でフィルタリング処理が既に無効になっている場合(ステップS202,No)、制御部105は、特に処理を行わない。
フィルタリングフラグ104bがONである場合、すなわち、メールサーバ30でフィルタリング処理が有効になっている場合(ステップS202,Yes)、制御部105は、ステップS203に進む。制御部105は、ステップS203として、メールサーバ30に、フィルタリング処理の無効化の要求を送信し、応答を待つ。
無効化の成功を示す応答が受信された場合(ステップS204,Yes)、制御部105は、ステップS205に進む。制御部105は、ステップS205として、メールサーバ30におけるフィルタリング処理の状態を反映させるために、フィルタリングフラグ104bをOFFに設定する。
無効化の成功を示す応答が受信されない場合(ステップS204,No)、制御部105は、ステップS206に進む。無効化の成功を示す応答が受信されない場合には、無効化の失敗を示す応答が受信された場合と、所定時間内に何ら応答が受信されない場合とが含まれる。
制御部105は、ステップS206として、無効化をリトライするかを判定する。例えば、制御部105は、リトライを行うか否かを利用者に問い合わせる画面を表示部101に表示し、リトライを指示する操作が操作部102によって受け付けられた場合にリトライすると判定する。あるいは、制御部105は、リトライの回数が所定の回数よりも少ない場合に、リトライすると判定する。
リトライする場合(ステップS206,Yes)、制御部105は、ステップS203に戻る。リトライしない場合(ステップS206,No)、制御部105は、ステップS207に進む。制御部105は、ステップS207として、利用者の選択とメールサーバ30の設定とが整合していないことを示すために、ポップアップ表示を設定する。
図11は、図9のステップS107のメールフィルタ設定処理の詳細を示すフローチャートである。制御部105は、ステップS301として、保管装置20にアドレス帳データ104aを保管するための処理を行う。保管装置20にアドレス帳データ104aを保管するための携帯電話機10と保管装置20との間のやりとりは、例えば、データの同期のための公知の技術に基づいて行われる。制御部105は、ステップS302として、保管装置20へのアドレス帳データ104aの保管が成功したかを判定する。
保管が成功しなかった場合(ステップS302,No)、制御部105は、ステップS303に進む。制御部105は、ステップS303として、保管をリトライするかを判定する。例えば、制御部105は、リトライを行うか否かを利用者に問い合わせる画面を表示部101に表示し、リトライを指示する操作が操作部102によって受け付けられた場合にリトライすると判定する。あるいは、制御部105は、リトライの回数が所定の回数よりも少ない場合に、リトライすると判定する。
リトライする場合(ステップS303,Yes)、制御部105は、ステップS301に戻る。リトライしない場合(ステップS303,No)、制御部105は、ステップS304に進む。制御部105は、ステップS304として、アドレス帳データ104aとアドレス帳データ202a内の複製とが整合していないことを示すために、ポップアップ表示を設定する。
保管装置20へのアドレス帳データ104aの保管が成功した場合(ステップS302,Yes)、制御部105は、ステップS305に進む。制御部105は、ステップS305として、メールサーバ30に、フィルタリング処理の有効化の要求を送信し、応答を待つ。
有効化の成功を示す応答が受信された場合(ステップS306,Yes)、制御部105は、ステップS307に進む。制御部105は、ステップS307として、メールサーバ30におけるフィルタリング処理の状態を反映させるために、フィルタリングフラグ104bをONに設定する。
有効化の成功を示す応答が受信されない場合(ステップS306,No)、制御部105は、ステップS308に進む。有効化の成功を示す応答が受信されない場合には、有効化の失敗を示す応答が受信された場合と、所定時間内に何ら応答が受信されない場合とが含まれる。
制御部105は、ステップS308として、有効化をリトライするかを判定する。例えば、制御部105は、リトライを行うか否かを利用者に問い合わせる画面を表示部101に表示し、リトライを指示する操作が操作部102によって受け付けられた場合にリトライすると判定する。あるいは、制御部105は、リトライの回数が所定の回数よりも少ない場合に、リトライすると判定する。
リトライする場合(ステップS308,Yes)、制御部105は、ステップS305に戻る。リトライしない場合(ステップS308,No)、制御部105は、ステップS309に進む。制御部105は、ステップS309として、利用者の選択とメールサーバ30の設定とが整合していないことを示すために、ポップアップ表示を設定する。
図11に示す例では、制御部105は、フィルタリングフラグ104bの値に関わらずメールサーバ30にフィルタリング処理の有効化を要求する。しかしながら、制御部105は、フィルタリングフラグ104bが、既にフィルタリング処理が有効になっていることを示している場合には、メールサーバ30にフィルタリング処理の有効化を要求しなくてもよい。このようにフィルタリングフラグ104bの値に応じて、フィルタリング処理の有効化を要求するか否かを切り替えることにより、既にフィルタリング処理が有効になっている場合に処理に要する時間を短縮できる。一方、フィルタリングフラグ104bの値に関わらずフィルタリング処理の有効化を要求する場合には、何らかの理由によりフィルタリングフラグ104bが誤っている場合にも、フィルタリング処理を有効化することができる。
図12は、図9に示した手順において携帯電話機10の表示部101に表示される画面の遷移の例を示す図である。図9のステップS103でアドレス帳データ104aが編集されていると判定した場合、制御部105は、メールサーバ30でのフィルタリング処理を有効にするか否かを問い合わせる画面SC01を表示する。画面SC01の表示中に処理を中断するための操作が行われても、制御部105は、画面SC01を再度表示する。
画面SC01の表示中にフィルタリング処理の有効化を選択する操作が行われた場合、制御部105は、図11に示すメールフィルタ設定処理を実行する。メールフィルタ設定処理の実行中、制御部105は、その進捗状況を画面SC02〜SC04のように表示する。そして、メールフィルタ設定処理が正常に完了すると、制御部105は、設定メニューの一部である画面SC05を表示する。
メールフィルタ設定処理中に失敗が生じた場合、又はメールフィルタ設定処理中に処理を中断するための操作が行われた場合、制御部105は、リトライが必要であることを知らせる画面SC06を表示する。そして、制御部105は、リトライを行うか否かを問い合わせる画面SC07を表示する。
画面SC07の表示中にリトライの実行を選択する操作が行われた場合、制御部105は、失敗した処理をリトライし、メールフィルタ設定処理の進捗状況を画面SC02〜SC04のように表示する。
画面SC07の表示中にリトライを実行しないことを選択する操作が行われた場合、制御部105は、ポップアップ表示を設定した後、設定メニューの一部である画面SC05を表示する。
画面SC01の表示中にフィルタリング処理の有効化をしないことを選択する操作が行われた場合、制御部105は、図10に示すメールフィルタ解除処理を実行する。メールフィルタ解除処理において、制御部105は、フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が既に無効になっているか否かに応じて、遷移する画面を変更する。
フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が既に無効になっていることを示している場合、制御部105は、設定メニューの一部である画面SC05を表示する。
フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が有効になっていることを示している場合、制御部105は、フィルタリング処理を無効にしてよいかを確認するための画面SC08を表示する。画面SC08の表示中に、無効化を許可することを選択する操作が行われた場合、制御部105は、フィルタリング処理を無効にするための処理を実行し、その進捗状況を画面SC04のように表示する。画面SC04を表示した後の画面遷移は、上記のメールフィルタ設定処理の場合と同様である。
画面SC08の表示中に、無効化を許可しないことを選択する操作が行われた場合、又は処理を中断するための操作が行われた場合、制御部105は、ポップアップ表示を設定した後、設定メニューの一部である画面SC05を表示する。
画面SC05等の設定メニューの画面の表示中に設定メニューを閉じるための操作が行われると、制御部105は、ポップアップ表示が設定されているかを判定する。ポップアップ表示が設定されている場合、制御部105は、設定に従って、ポップアップが付加された待受画面SC09を表示する。待受画面は、アイドル画面、ホーム画面、デスクトップ等とも呼ばれることがある画面である。
待受画面SC09上に表示されるポップアップは、失敗した、又は中断された処理を示すメッセージを含む。待受画面SC09上に表示されるポップアップは、メールアドレスの1つを保管装置20に正常に保管できなかったことと、フィルタリング処理が無効のままになっていることとを示している。ポップアップの表示中に所定の操作が行われると、制御部105は、失敗した、又は中断された処理を再実行する。所定の操作とは、例えば、ポップアップを選択状態にして実行キーを押下する操作である。
ポップアップが表示される場合であっても、制御部105によって、アドレス帳データ104aに基づくフィルタリング処理は行われる。このため、最新のアドレス帳データ104aに登録されていない送信元アドレスを有する電子メールは、利用者の目に触れることなく廃棄される。ただし、この場合でも、最新のアドレス帳データ104aの複製が保管装置20に保管されていないために、廃棄しなくてもよい電子メールがメールサーバ30によるフィルタリング処理で廃棄される恐れがある。このため、ポップアップを表示し、失敗した、又は中断された処理の再実行を利用者に促すことが好ましい。
図13及び図14を参照しながら、携帯電話機10が電子メールのフィルタリング処理のための設定を保管装置20及びメールサーバ30に対して行う手順の変形例について説明する。図13は、フィルタリング処理のための設定を保管装置20及びメールサーバ30に対して行う他の手順を示すフローチャートである。図13に示す手順は、携帯電話機10の初期設定又は設定変更のために設定メニューが表示部101に表示されるときに実行される。以下では、既にした説明と重複する説明を省略することがある。
携帯電話機10の制御部105は、ステップS401として表示部101に設定メニューを表示する。そして、制御部105は、ステップS402として、操作部102が受け付けた操作に応じて、各種の設定処理を行う。続いて、制御部105は、ステップS403として、全ての設定処理が完了したかを判定する。
全ての設定処理が完了していない場合(ステップS403,No)、制御部105は、ステップS402に戻る。全ての設定処理が完了した場合(ステップS403,Yes)、制御部105は、ステップS404に進む。制御部105は、ステップS404として、設定メニューを閉じる。
設定メニューを閉じた後、制御部105は、ステップS405として、アドレス帳データ104aが編集されたかを判定する。アドレス帳データ104aが編集されていない場合(ステップS405,No)、制御部105は、ステップS411に進む。
アドレス帳データ104aが編集されている場合(ステップS405,Yes)、制御部105は、ステップS406に進む。制御部105は、ステップS406として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にするか否かを利用者に問い合わせる。
制御部105は、ステップS407として、問い合わせが中断されたかを判定する。問い合わせが中断された場合(ステップS407,Yes)、制御部105は、ステップS406に戻る。すなわち、制御部105は、問い合わせの中断を許さずに、再度問い合わせを行う。
問い合わせが中断されなかった場合(ステップS407,No)、制御部105は、ステップS408に進む。制御部105は、ステップS408として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にすると利用者が選択したかを判定する。フィルタリング処理を有効にすると利用者が選択した場合(ステップS408,Yes)、制御部105は、ステップS409に進む。制御部105は、ステップS409として、メールサーバ30のフィルタリング処理を有効にするためにメールフィルタ設定処理を実行する。フィルタリング処理を有効にしないと利用者が選択した場合(ステップS408,No)、制御部105は、ステップS410に進む。制御部105は、ステップS410として、メールサーバ30のフィルタリング処理を無効にするためにメールフィルタ解除処理を実行する。
メールフィルタ設定処理及びメールフィルタ解除処理において、何らかの理由で設定が完全に保管装置20及びメールサーバ30に対して行われなかった場合、制御部105は、不整合を利用者に通知するためのポップアップ表示を設定する。
その後、制御部105は、ステップS411として、ポップアップ表示が設定されているかを判定する。ポップアップ表示が設定されている場合(ステップS411,Yes)、制御部105は、不整合を利用者に通知するために、ステップS412として、表示部101に、設定に応じたポップアップ表示を行わせる。ポップアップ表示が設定されていない場合(ステップS411,No)、ポップアップ表示は行われない。
図14は、図13に示した手順において携帯電話機10の表示部101に表示される画面の遷移の例を示す図である。設定メニューを閉じた後に、図13のステップS405でアドレス帳データ104aが編集されていると判定した場合、制御部105は、メールサーバ30でのフィルタリング処理を有効にするか否かを問い合わせる画面SC21を表示する。
画面SC21の表示中にフィルタリング処理の有効化を選択する操作が行われた場合、制御部105は、図11に示すメールフィルタ設定処理を実行する。メールフィルタ設定処理の実行中、制御部105は、その進捗状況を画面SC22〜SC24のように表示する。そして、メールフィルタ設定処理が正常に完了すると、制御部105は、待受画面SC25を表示する。
画面SC21の表示中に処理を中断するための操作が行われた場合、制御部105は、画面SC21を再度表示する。この場合、制御部105は、ポップアップ表示を設定した後に待受画面SC26を表示してもよい。待受画面SC26上には、失敗した、又は中断された処理があることを示すポップアップが表示されている。ポップアップの表示中に所定の操作が行われると、制御部105は、失敗した、又は中断された処理を再実行する。
メールフィルタ設定処理中に失敗が生じた場合、又はメールフィルタ設定処理中に処理を中断するための操作が行われた場合、制御部105は、リトライが必要であることを知らせる画面SC27を表示する。そして、制御部105は、リトライを行うか否かを問い合わせる画面SC28を表示する。
画面SC28の表示中にリトライの実行を選択する操作が行われた場合、制御部105は、失敗した処理をリトライし、メールフィルタ設定処理の進捗状況を画面SC22〜SC24のように表示する。
画面SC28の表示中にリトライを実行しないことを選択する操作が行われた場合、制御部105は、ポップアップ表示を設定した後、待受画面SC29を表示する。待受画面SC29上には、失敗した、又は中断された処理があることを示すポップアップが表示されている。ポップアップの表示中に所定の操作が行われると、制御部105は、失敗した、又は中断された処理を再実行する。
画面SC21の表示中にフィルタリング処理の有効化をしないことを選択する操作が行われた場合、制御部105は、図10に示すメールフィルタ解除処理を実行する。メールフィルタ解除処理において、制御部105は、フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が既に無効になっているか否かに応じて、遷移する画面を変更する。
フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が既に無効になっていることを示している場合、制御部105は、待受画面SC25を表示する。待受画面SC25上には、ポップアップは表示されない。
フィルタリングフラグ104bが、フィルタリング処理が有効になっていることを示している場合、制御部105は、フィルタリング処理を無効にしてよいかを確認するための画面SC30を表示する。画面SC30の表示中に、無効化を許可することを選択する操作が行われた場合、制御部105は、フィルタリング処理を無効にするための処理を実行し、その進捗状況を画面SC24のように表示する。画面SC24を表示した後の画面遷移は、上記のメールフィルタ設定処理の場合と同様である。
画面SC30の表示中に、無効化を許可しないことを選択する操作が行われた場合、又は処理を中断するための操作が行われた場合、制御部105は、ポップアップ表示を設定した後、待受画面SC31を表示する。待受画面SC31上には、失敗した、又は中断された処理があることを示すポップアップが表示されている。ポップアップの表示中に所定の操作が行われると、制御部105は、失敗した、又は中断された処理を再実行する。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨および範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態およびその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。例えば、上記の実施形態において説明した装置およびプログラムの構成は、適宜、分散または集約してもよい。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例および代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。