JP5993042B2 - 光伝送システム及び伝送路補償方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光伝送システム及びこのような光伝送システムの特性補償に用いられる伝送路補償方法に関する。
近年マルチメディアサービスの普及と情報通信技術(Information and Communication Technology: ICT)サービスの利用拡大に伴い、基幹ネットワークを流れるインターネットトラフィックは年々増加の一途をたどっている。増加し続けるトラフィックを牽引する次世代の光通信技術としてデジタルコヒーレント信号処理技術が近年注目を浴びている。
すでに商用化されている100Gbps波長多重(Wavelength Division Multiplexing: WDM)システムでは、伝送路中に発生する光信号の歪みを補正するため、デジタル領域において信号処理による補償が広く行われている。補償される光信号の歪としては、光ファイバ以外のハードウェア、例えばデジタル・アナログ変換器(Digital Analog Converter: DAC)、IQ変調器(IQ modulator: IQM)、光フィルタ、波長選択スイッチ(Wavelength Selective Switch: WSS)、アナログデジタル変換器(Analog Digital Converter: ADC)など、において生じる伝達関数の振幅歪みがあげられる。また、光ファイバを伝送することにより負荷される波長分散(Chromatic Dispersion: CD)などがある。
伝送に伴う波形歪を送信端で補償することにより、受信端のみで補償する場合に比べてシステム特性を改善できることが知られている。非特許文献1によれば、伝送時に通過する光フィルタの伝達関数を予めネットワーク・アナライザで測定し、取得した係数を送信端で補償することで、フィルタリングペナルティを低減している。また、非特許文献2によれば、D/A変換回路やA/D変換回路などの送受信器の伝達関数の振幅特性を、非伝送時に受信部で信号処理により取得して、得られた係数を送信端に適用して伝送特性の改善を行っている。
しかしながら、これらの方法は実際の伝送システムで実行するためには煩雑であり実装は難しい。非特許文献1を実行するためには、伝送路で通過するデバイスの伝達関数を事前にネットワーク・アナライザですべて測定する必要がある。しかしながら、伝送路中のハードウェアの数は膨大になり、伝送路で通過する全てのデバイスの伝達関数を事前に求めるのは困難である。また、非特許文献2を実行するためには、送受信装置が実際の伝送システムに組み込まれる前に、非伝送状態において伝達関数を推定し、送信部に適用する必要がある。しかしながら、方路が途中で切り替わる可能性を考えると、送受信の組となる可能性のある送受信器すべてにおいてあらかじめ伝達関数の推定を行なうことは現実的ではない。また、非特許文献2の方法では、受信部で推定した係数を伝送路とは別の経路を物理的に使用して送信端にフィードバックしている。しかしながら、現実の伝送システムでは補償係数の伝達用に新たに伝送チャネルを設けることは難しい。そのため、あらかじめデバイスの伝達関数を測定する過程を経ず、かつ伝送システム構成を変えずに簡易に受信部で伝達関数を推定し、伝送チャネルをあらたに設けることなく送信部に情報を伝えて、送信部で補償をおこなうシステムが必要となる。
上述の課題を鑑み、本発明は、複雑な処理を行わずに伝送路の伝達関数が推定できると共に、特別な伝送チャネルを使わずに、送信端での特性補償を行えるようにした光伝送システム及び伝送路補償方法を提供することを目的とする。
本発明は、光信号を送受信する第1の送受信器及び第2の送受信器と、前記第1の送受信器及び第2の送受信器との間の光伝送路とを備える光伝送システムであって、前記第1の送受信器及び第2の送受信器は、既知信号系列をデータ信号系列に時間多重する信号多重回路と、送信信号の特性補償を行う特性補償回路とを有する送信部と、受信信号から既知信号を抽出する既知信号抽出回路と、受信した既知信号系列から伝達関数を推定する伝達関数情報生成回路とを有する受信部とを備え、前記第1の送受信器は、前記信号多重回路によりデータ信号系列と既知信号系列とを時間多重して前記第2の送受信器に転送し、前記第2の送受信器は、前記伝達関数情報生成回路により受信した既知信号系列から伝達関数を推定し、推定した伝達関数を既知信号を用いて前記第1の送受信器に返送し、前記第1の送受信器は、前記特性補償回路により前記返送されてきた伝達関数を使って送信端で特性補償を行うことを特徴とする。
本発明は、前記第2の送受信器は、既知信号系列である交番信号系列の偏波を前記推定した伝達関数で変調して、前記第1の送受信器に返送することを特徴とする。
本発明は、前記第1の送受信器は、伝達関数の振幅特性推定用の既知信号系列と分散推定用の既知信号系列を交互にデータ信号系列に時間多重することを特徴とする。
本発明は、前記伝達関数の振幅特性の推定用の既知信号系列として、擬似ランダム系列を使用することを特徴とする。
本発明は、前記伝達関数の振幅特性の推定用の既知信号系列として、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation )系列を使用することを特徴とする。
本発明は、光信号を送受信する第1の送受信器及び第2の送受信器と、前記第1の送受信器及び第2の送受信器との間の光伝送路とを備える光伝送システムの伝送路補償方法であって、前記第1の送受信器は、データ信号系列と既知信号系列とを時間多重して前記第2の送受信器に転送し、前記第2の送受信器は、受信した既知信号系列から伝達関数を推定し、推定した伝達関数を既知信号を用いて前記第1の送受信器に返送し、前記第1の送受信器は、前記返送されてきた伝達関数を使って送信端で特性補償を行うことを特徴とする。
本発明によれば、複雑な処理を行わずに伝送路の伝達関数が推定できると共に、特別な伝送チャネルを使わずに、送信端での特性補償を行うことができるという効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムの概要を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける送信部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける受信部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける送信フレームの一例の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける送信フレームの他の例の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける送信フレームの更に他の例の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光送受信システムにおける既知信号の変調方式の一例の説明図である。 本発明の第1の実施形態における光送受信システムの特性補償処理を示すフローチャートである。 送信端での特性補償の前後の受信スペクトルの測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る光送受信システム1の概要を示すものである。図1に示すように、本発明が適用できる光送受信システム1は、送受信器10及び20と、送受信器10と送受信器20との間の伝送路30及び40とから構成される。
送受信器10は、送信部11及び受信部12を有している。送受信器20は、送信部21及び受信部22を有している。伝送路30は、送受信器10側から送受信器20側へ伝送される信号の伝送路である。伝送路40は、送受信器20側から送受信器10側へ伝送される信号の伝送路である。伝送路30及び40は、光ファイバの伝送路である。
本実施形態では、送受信器10から送受信器20にデータ信号を伝送する際、送信部11で、既知信号系列が送信フレームに時間多重される。そして、送信部11で、この送信フレームの信号が光信号に変換され、伝送路30を介して、送受信器20に向けて送信される。
伝送路30を介して伝送されてきた光信号は、送受信器20の受信部22により受信される。前述したように、送受信器10から送受信器20に転送される信号には、既知信号系列が時間多重されている。本実施形態では、受信部22は、送受信器10からの信号を受信すると、送信フレームから既知信号系列を抽出し、この既知信号系列を用いて、送受信器10から送受信器20への伝送経路の伝達関数を推定する。この推定された伝達関数は、受信部22から送信部21に送られる。
送信部21は、この推定された伝達関数の情報を送受信器10に返信する。このとき、本実施形態では、推定された伝達関数の情報を、既知信号系列を用いて、送受信器10に転送する。
すなわち、送受信器10から送受信器20にデータ信号を伝送する際と同様に、送受信器20から送受信器10にデータ信号を伝送する信号には、既知信号系列が時間多重される。本実施形態では、この送受信器20から送受信器10に送る既知信号系列に、受信部22で推定された送受信器10から送受信器20への伝送経路の伝達関数の情報が変調される。この送信フレームの信号が光信号に変換され、伝送路40を介して、送受信器10に向けて送信される。
伝送路40を介して伝送されてきた光信号は、送受信器10の受信部12により受信される。このとき、本実施形態では、送信フレーム中から、既知信号系列の部分が抽出される。前述したように、この既知信号系列には、送受信器10から送受信器20への伝送経路の伝達関数の情報が変調されている。この伝達関数の情報は受信部12で復調され、受信部12から送信部11に送られる。
送信部11は、伝達関数の情報を受け取ると、この伝達関数の逆関数を送信信号系列に適用する。これにより、送受信器10から送受信器20へ送信される信号は、その送信端において、特性補償される。
このように、本発明の第1の実施形態では、送信端での特性補償が行われる。特性補償としては、特に波長分散と伝達関数の振幅特性の補償が行われる。波長分散を送信端で補償することにより、信号が時間スロット方向に広がり各シンボルの振幅が平滑化された状態で伝送されるため、瞬時電力に比例して生じる非線形位相回転の効果を低減し、伝送特性の改善が図れる。
図2は、送信部11及び21の構成を示すブロック図である。図2に示すように、送信部11及び21は、データ信号系列生成回路51a及び51bと、既知信号系列生成回路52a及び52bと、信号多重回路53a及び53bと、伝達関数情報取得回路54a及び54bと、特性補償回路55a及び55bと、D/A変換器56a及び56bと、電気/光変換回路57a及び57bと、偏波多重回路58とから構成される。
データ信号系列生成回路51a及び51bは、X偏波及びY偏波のデータ信号系列を生成する。既知信号系列生成回路52a及び52bは、伝達関数を推定するための既知信号系列を生成する。信号多重回路53a及び53bは、データ信号系列と既知信号系列を時間多重して、送信フレームを生成する。伝達関数情報取得回路54a及び54bは、受信部から帰還されてきた信号より伝達関数情報を取得する。特性補償回路55a及び55bは、取得した伝達関数の逆関数を送信信号系列に適用して、送信信号の特性補償を行う。D/A変換器56a及び56bは、送信信号系列をデジタル信号からアナログ信号に変換する。電気/光変換回路57a及び57bは、送信アナログ信号系列を光信号に変換する。偏波多重回路58は、直交関係にあるX偏波とY偏波を多重し、光ファイバ伝送路に伝送する。
図3は、受信部12及び22の構成を示すブロック図である。図3に示すように、受信部12及び22は、偏波分離回路71と、光/電気変換回路72a及び72bと、A/D変換回路73a及び73bと、主信号復調回路74a及び74bと、既知信号抽出回路75a及び75bと、差動復号回路76と、伝達関数情報生成回路77とから構成される。
偏波分離回路71は、光ファイバ伝送路を介して受信された光信号から、直交するX偏波とY偏波を分離する。光/電気変換回路72a及び72bは、光信号を電気信号に変換する。A/D変換回路73a及び73bは、アナログ信号からデジタル信号に変換する。主信号復調回路74a及び74bは、主信号となるデータ信号系列を復調する。既知信号抽出回路75a及び75bは、デジタル信号系列から伝達関数を推定するための既知信号系列を抽出する。差動復号回路76は、抽出した既知信号系列の差動復号を行う。伝達関数情報生成回路77は、差動復号された信号より伝達関数の情報を生成する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る光送受信システム1において用いられる送信フレームの一例を示すものである。図4に示すように、送信フレームは、既知信号系列81と、データ信号系列82とを備える。既知信号系列81は、伝送経路の伝達関数を求めるために用いられる。伝達関数の歪みを発生させる要因としては、D/A変換器及びA/D変換器、IQ変調器、帯域狭窄化フィルタ、波長分散、偏波モード分散、非線形光学効果などがある。既知信号系列81としては、これらの要因を伝達関数として推定できるものが望まれる。
図5は、送信フレームの他の例を示すものである。この例では、送信フレームに時間多重する既知信号系列として、1フレーム目に分散推定用の既知信号系列81aが付加され、2フレーム目に伝達関数振幅特性推定用の既知信号系列81bが付加される。このように、この例では、分散推定用の既知信号系列81aと伝達関数振幅特性推定用の既知信号系列81bとがフレーム毎に交互に付加される。
図6は、送信フレームの更に他の例を示すものである。この例では、各フレームに、分散推定用の既知信号系列81cと伝達関数振幅特性推定用の既知信号系列81dとが付加される。
送信フレームに付加される分散推定用の既知信号系列としては、複素信号Sとして(S、S、−S、−S)や、(S、−S、S、−S)などを繰り返す交番パタンを使用することができる。また、周期の違う交番パタンやXとYで同一ではないパタンも使用することができる。伝達関数の振幅特性推定用の既知信号系列としては、自己相関のピークが高く、スペクトルが広帯域に広がる系列が好ましい。例えば、擬似雑音系列として用いられる最大周期シフトレジスタ(Maximum length shift register)系列や拡散符号として用いられる嵩符号などがあげられる。また、すべての時刻で振幅が一定で自己相関がデルタ関数となるConstant Amplitude Zero Auto-Correlation (CAZAC)系列であるZadaoff-Chu系列などを用いることができる。これらに限らず、データ信号成分と同等の帯域のスペクトルを有する信号系列であれば使用することが可能である。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る光送受信システム1において、送信端に伝達関数の情報を返信する際に用いることができる既知信号の変調方式の一例である。この例では、分散推定に使用する既知信号系列である交番信号系列の偏波を変調することで、特別なチャンネルを用いずに、伝達関数の推定情報を送信側にフィードバックできるようにしている。このパタンの場合、直交偏波状態を生成するためにはY偏波の交番信号系列の位相を180度ずらす。この時、前後のフレームで差動復調を行なうことで、平行偏波状態(図7(A))では符号「1」、直交偏波状態では(図7(B))符号「0」の1ビットの情報を伝送することができる。
図8は、本発明の第1の実施形態における光送受信システム1の特性補償処理を示すフローチャートである。ここでは、送受信器10から送受信器20にデータを転送する際の特性補償を行うものとする。
図8に示すように、送受信器10の送信部11は、データ信号系列に既知信号系列を時間多重して送信する。すなわち、送信信号の1フレームに、図4〜図6に示したような既知信号系列81が付加される。このように、既知信号系列が時間多重された信号が送受信器10から送受信器20に向けて、伝送路30を介して伝送される(ステップS1)。
伝送路30を介して伝送されてきた信号は、送受信器20の受信部22で受信される。受信部22は、この信号から既知信号系列を抽出し、この既知信号系列を用いて、送受信器10から送受信器20への伝送路の伝達関数を推定する(ステップS2)。
この送受信器10から送受信器20への伝送路の伝達関数の情報は、受信部22から送信部21に送られる。送信部21は、この送受信器10から送受信器20への伝送路の伝達関数の情報を用いて、既知信号系列を変調し、送受信器10に返送する。すなわち、図7に示した変調方式を用いて、既知信号系列に、伝達関数の情報を含め、伝送路40を介して、送受信器10に転送する(ステップS3)。
伝送路40を介して伝送されてきた信号は、送受信器10の受信部12で受信される。受信部12は、この信号から既知信号系列を抽出する。そして、この既知信号系列から、送受信器10から送受信器20への伝送路の伝達関数の情報を取得して復調する。すなわち、図7に示した変調方式を用いて、既知信号系列に伝達関数の情報を含めて転送した場合、前後のフレームで差動復調を行なうことで、伝達関数の情報が復調できる。この送受信器10から送受信器20への伝送路の伝達関数の情報は、受信部12から送信部11に送られる(ステップS4)。
送信部11は、受信部12から取得された伝達関数情報に基づいて、送信するデータ信号系列の特性補償を行う。すなわち、送信部11は、取得された伝達関数の逆関数を送信信号系列に適用することで、送信端での特性補償を行う(ステップS5)。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態では、送受信器10でデータ信号系列と既知信号系列とを時間多重して送受信器20に転送し、送受信器20で受信した既知信号系列から伝達関数を推定している。そして、送受信器20は、推定した伝達関数を既知信号を用いて送受信器10に返送し、送受信器10で、返送されてきた伝達関数を使って、送信端での特性補償を行っている。これにより、複雑な機器を用いずに、送信端で特性を補償を行える。
図9は、送信端での特性補償を行った場合と、特性補償を行わない場合とで受信スペクトルを比較したものである。図9(A)は送信端での特性補償を行う前の受信スペクトルであり、図9(B)は、送信端での特性補償を行った後の受信スペクトルである。図9において、横軸は周波数を示し、縦軸はパワーを示す。
特性補償を行わない場合、伝送時に通過するデバイスの伝達関数により、高周波数になるほど通過特性が劣化する。そのため、送信端補償を行う前の受信スペクトルは、自9(a)に示すように、直流付近が盛り上がり、周波数が高くなるほど電力が低減するスペクトル形状となる。
これに対して、本発明の第1の実施形態で示すように、伝達関数の逆特性を使用して送信端補償を行った場合には、図9(b)に示すように、受信スペクトル形状は、高周波数側の電力が増大されて平坦な周波数特性となる。受信部で伝達関数を補償して高周波帯域を持ち上げると、信号成分のみでなく雑音成分まで持ち上げることになるので特性が劣化する。しかし、送信端で補償を行なうことにより、雑音強調効果を伴わずに伝達関数を補償することができる。
なお、上述の実施形態では、送信端に伝達関数を返信する際、推定された伝達関数の情報で既知信号系列を変調することで、既知信号系列に伝達関数の情報を含めるようにしている。これに限らず、送受信器間の伝送路とは別にチャネルを設けて、伝達関数の情報を伝送するようにしても良い。例としては、別の専用の伝送路を設けたり、電話で伝えたりすることができる。また、送受信器間で使用している伝送路をそのまま使用することもできる。例えば、伝達関数の情報をデータ信号系列に対して時分割多重や、周波数多重して伝送したり、OFDM信号のサブキャリアを使用して伝送したりすることができる。さらに、振幅変調、位相変調、直交振幅変調、偏波変調などを使用して伝送することができる。
以上説明したように、受信部で既知信号を受信して伝達関数を推定し、この伝達関数を既知信号を用いて送信部に返送し、送信端での特性補償を行っている。これにより、複雑な機器を用いずに、送信端で特性の補償を行える。送信端補償としては、波長分散を送信端で補償することにより、信号が時間スロット方向に広がり各シンボルの振幅が平滑化された状態で伝送されるため、瞬時電力に比例して生じる非線形位相回転の効果を低減し、伝送特性が改善できる。また、受信部で行なう信号処理を送信部で行なうことにより受信部における消費電力の増大を抑えて送受で平均化することができる。送信端で予め特性補償を行なうことにより、受信部のみで補償した時に生じる雑音強調効果を避けることが可能となり、伝送特性が改善できる。また、送信部で補償を行うことにより受信部の信号処理の負荷を低減することができる。また、既知信号を用いて送信部に伝達関数の推定情報を送り返すことで、伝達関数の推定情報をフィードバックするための特別なチャネルが不要となる。
なお、光送受信システム1の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1:光送受信システム
10,20:送受信器
11,21:送信部
12,22:受信部
30,40:光ファイバ伝送路
51a,51b:データ信号系列生成回路
52a,52b:既知信号系列生成回路
53a,53b:信号多重回路
54a,54b:伝達関数情報取得回路
55a,55b:特性補償回路
56a,56b:D/A変換器
57a,57b:電気/光変換回路
58:偏波多重回路
71:偏波分離回路
72a,72b:光/電気変換回路
73a,72b:A/D変換回路
74a,74b:主信号復調回路
75a,75b:既知信号抽出回路
76:差動復号回路
77:伝達関数情報生成回路

Claims (4)

  1. 光信号を送受信する第1の送受信器及び第2の送受信器と、前記第1の送受信器及び第2の送受信器との間の光伝送路とを備える光伝送システムであって、
    前記第1の送受信器及び第2の送受信器は、
    既知信号系列をデータ信号系列に時間多重する信号多重回路と、送信信号の特性補償を行う特性補償回路とを有する送信部と、
    受信信号から既知信号を抽出する既知信号抽出回路と、受信した既知信号系列から伝達関数を推定する伝達関数情報生成回路とを有する受信部とを備え、
    前記第1の送受信器は、前記信号多重回路によりデータ信号系列と既知信号系列とを時間多重して前記第2の送受信器に転送し、前記第2の送受信器は、前記伝達関数情報生成回路により受信した既知信号系列から伝達関数を推定し、推定した伝達関数を既知信号を用いて前記第1の送受信器に返送し、前記第1の送受信器は、前記特性補償回路により前記返送されてきた伝達関数を使って送信端で特性補償を行い、
    前記第1の送受信器は、伝達関数の振幅特性推定用の既知信号系列と分散推定用の既知信号系列を交互にデータ信号系列に時間多重する
    ことを特徴とする光伝送システム。
  2. 前記伝達関数の振幅特性の推定用の既知信号系列として、擬似ランダム系列を使用する
    ことを特徴とする請求項に記載の光伝送システム。
  3. 前記伝達関数の振幅特性の推定用の既知信号系列として、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto-Correlation)系列を使用する
    ことを特徴とする請求項に記載の光伝送システム。
  4. 光信号を送受信する第1の送受信器及び第2の送受信器と、前記第1の送受信器及び第2の送受信器との間の光伝送路とを備える光伝送システムの伝送路補償方法であって、
    前記第1の送受信器は、データ信号系列と既知信号系列とを時間多重して前記第2の送受信器に転送し、
    前記第2の送受信器は、受信した既知信号系列から伝達関数を推定し、推定した伝達関数を既知信号を用いて前記第1の送受信器に返送し、
    前記第1の送受信器は、前記返送されてきた伝達関数を使って送信端で特性補償を行い、
    前記第1の送受信器は、伝達関数の振幅特性推定用の既知信号系列と分散推定用の既知信号系列を交互にデータ信号系列に時間多重する
    ことを特徴とする伝送路補償方法。
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