JP5992906B2 - 金属ホスホネート難燃剤およびその製造方法 - Google Patents

金属ホスホネート難燃剤およびその製造方法 Download PDF

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Description

本特許は、触媒の存在下でジメチルメチルホスホネートを水酸化アルミニウムと反応させることによって得られる微結晶性のアルミニウムメチルメチルホスホネートに関する。
アルミニウムメチルメチルホスホネート(AMMP)は、種々のポリマーに対して使用されてきた難燃性添加剤である。
AMMPは加工中に融解しないため、ポリマー中でのAMMPの良好な分散を成し遂げることが非常に重要である。良好な分散は、狭い粒径分布を有する微粉末を用いて成し遂げられるということは当該技術分野で周知である。均等に分布した難燃剤粒子を有するポリマー複合材料は、より良好な難燃特性およびより良好な物理的特性を有する。その粒子が小さい(すなわち、5ミクロン(5μm)未満の平均粒径)場合、半透明のまたは透明なポリマー複合材料を得ることができる。
AMMPを調製するための数少ない公知の方法のうちで、最も頻繁に遭遇する方法は、ジメチルメチルホスホネート(DMMP)を出発物質として使用することに基づく方法である。1つの公知の方法では、DMMPは、強塩基、例えばKOHまたはNaOHの水溶液と反応し、メチルホスホン酸メチルの水溶性のアルカリ塩を形成する。同じ塩は、無水DMMPをアルカリ金属と反応させることによっても調製することができる。そのようにして得られるメチルホスホン酸メチルのアルカリ塩は、水溶性のアルミニウム塩(例えば、AlClまたはAl(SO)とさらに反応して、水不溶性のAMMPを沈殿させる。このプロセスは、塩化ナトリウムまたは硫酸ナトリウムを除去するために、AMMPの水洗を必要とする。この洗浄および濾過は、高純度を成し遂げるためには、4〜5回繰り返される必要がある。このことは、収率の約15〜20%減少を生じる。さらには、乾燥したAMMPは高密度の固形状物を形成し、この固形状物は、難燃剤として有用であるためには、粉化される必要がある。
AMMPは、DMMPと、無水塩化アルミニウムまたはアルミニウムアルコキシド、例えばアルミニウムiso−プロポキシドとの反応によっても調製される。しかしながら、これらの調製は、塩化メチル、メチルアルキルエーテル、一酸化炭素、メタンなどの望ましくなく有害な副生成物を生じる。さらには、アルミニウムアルコキシドは比較的高価であり、取り扱いが難しい。
AMMPを作製するための別のアプローチは、アルミニウム箔の形態の、アルミニウム金属とDMMPとの直接の反応を伴う。この反応は、還流状態での長期の加熱(48時間)、および共反応物質としてのマグネシウムの連続的添加を必要とする。得られるAMMPには、マグネシウムメチルメチルホスホネートが混入している。
他のプロセスは、DMMPと微粉化された形態の水酸化アルミニウム(ATH)との反応によって、良好な収率でAMMPを生成することができる。これらのプロセスによれば、ATHとDMMPとの反応をより効率的なものにするために、ATHの平均粒径は、2ミクロン(2μm)未満である必要があるが、それでも反応時間はまだ望ましくないほどに長い。さらには、このような反応は、そのような小さい粒径のATHを用いたときでさえ、妥当な時間内には完結しない。未反応のATHがこのAMMPの中に残留し、それゆえAMMPの応用を制限する(ATHの熱安定性がより低いためである)。このような微細な粒子からなるこのようなATHは、様々な他のもっと粗い、しかしはるかに安価な等級のこの製品と比べて、はるかに費用がかかる。
別のプロセスは、大量の商業的に入手できないメチルホスホン酸またはメチルホスホン酸メチルの存在下での、DMMPと2ミクロン(2μm)未満の平均粒径を有する水酸化アルミニウムとの反応を含む。メチルホスホン酸メチルは、極性の有機溶媒の中でのATHとの反応によりAMMPを製造するための唯一の出発物質としても使用される。
上記に鑑みると、非常に微細な均一な結晶性のAMMPを求めるニーズが存在するということを理解することができる。
上述の短所を回避し、比較的短い反応時間内で進行し、安価で市販されている原料に基づき、かつ高収率および高純度の最終AMMPを与える新しい経路が、微細な、均一な、結晶性のAMMPの調製のために必要とされる、ということもわかる。加えて、400℃未満で融解しないAMMPを生じるAMMPを製造するためのプロセスを手にすることは、好都合であると考えられる。
本発明者らは、予想もしなかったことであるが、本発明で、効率的な触媒を使用することにより、DMMPと化学的に活性ではない水酸化アルミニウムとの反応の時間を著しく短縮することができ、定量的収率でかつ非常に高い純度で微細な均一な結晶性のAMMPを与えることができるということを見出した。
本発明では、1つの実施形態で、結晶形態にあるアルミニウムメチルメチルホスホネートであって、このアルミニウムメチルメチルホスホネート粒子のうちの90%は10ミクロン(10μm)未満の粒径を有し、このアルミニウムメチルメチルホスホネートは、触媒の存在下で水酸化アルミニウムをジメチルメチルホスホネートと反応させるプロセスによって得られるアルミニウムメチルメチルホスホネート、が提供される。
本発明では、別の実施形態で、触媒の存在下で水酸化アルミニウムをジメチルメチルホスホネートと反応させることを含むプロセスが提供される。
水酸化アルミニウム(ATH)のXRDを示す。 ATHのTGAを示す 比較例1の最終生成物のTGAを示す。 比較例1の最終生成物のXRDを示す。 実施例2の最終生成物のTGAを示す。 実施例2(上側)および実施例3(下側)の最終生成物のXRDを示す。 実施例2で得たAMMPのSEM写真を示す。 実施例3の最終生成物のTGAを示す。 実施例4の最終生成物のTGAを示す。 比較例5で得たAMMPのSEM写真を示す。
本発明では、触媒の有効量の存在下でDMMPをATHと反応させることを含む新しいプロセスによって調製される、微細な、均一な、結晶性のAMMPが提供される。本発明のプロセスによって生成されるAMMPは、望ましくは、微細な粒径を有し、例えば、このAMMP粒子のうちの90重量%は、10ミクロン(10μm)未満の粒径を有し、かつ/または、当該AMMPは、触媒の不存在下で行われる同等のプロセスよりも短い時間で生成される。
ATHとDMMPとの間の反応についての典型的な反応温度は、約150〜約181℃、好ましくは約170〜約181℃である。より高い温度が所望される場合、当該反応は、加圧下で実施することができる。本発明の好ましい実施形態によれば、当該反応は、過剰のDMMP(沸点181℃)をATHおよびAMMPについての反応溶媒および分散媒として使用して、還流下で実施することができる。あるいは、当該プロセス条件下で不活性な好適な高沸点溶媒を用いることができ、その限定を意図しない例はジクロロベンゼン類、メシチレンおよび高沸点の石油エーテルである。この反応についてのDMMP/ATHのモル比は、3〜15の範囲、より好ましくは5〜10の範囲にある。15を超えるモル比を使用することは、より大量のDMMPを蒸留およびリサイクルする必要性のため、得策ではない。DMMP/水酸化アルミニウムのモル比が5未満であるときは、AMMPが未反応の水酸化アルミニウムの表面上に外被を形成して、完結するかなり前に当該反応を停止するということに起因して、水酸化アルミニウムの完全変換を成し遂げることが困難になり、これにより満足できない収率しかもたらさない。さらには、5倍モル過剰よりも少ない量のDMMPを含有する反応媒体の撹拌は、この反応の終わりに近づくにつれて厄介になる。なぜなら、AMMPの濃厚な分散液が形成されるからである。
驚くべきことに、本発明のプロセスは有害な副生成物をまったく生成しない。未反応のDMMPは当該プロセスへとリサイクルされてもよく、形成されるメタノールは容易に除去されうる。
1つの限定を意図しない実施形態では、当該触媒は、相間移動触媒(PTC)、約140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定な第三級アミンおよび約140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定なホスフィンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本発明の1つの別の実施形態では、当該PTCは、次式によって記述される第四級ホスホニウム塩である:
Figure 0005992906
式中、各R、R、RおよびRは、独立に、1〜約16個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルまたは不活性に置換されたヒドロカルビルラジカルであり、Yはアニオンであり、mは、そのアニオンの価数である。1つの実施形態では、Yは、臭化物アニオン、フッ化物アニオン、塩化物アニオン、ヨウ化物アニオン、酢酸アニオン、酢酸アニオン複合体、酢酸アニオン/酢酸複合体、リン酸アニオン、リン酸アニオン複合体、硫酸水素アニオンおよび水酸化物アニオンからなる群から選択されるアニオンである。1つの実施形態では、mは1、2または3であることができる。
好ましい第四級ホスホニウム塩は、米国特許第5,208,317号明細書、米国特許第5,109,099号明細書および米国特許第4,981,926号明細書(これらの特許文献の各々の内容は、本開示の一部として本願明細書に添付され、参照によりその全体を本願明細書に援用したものとする)に記載されているように、例えば、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウムヨウ化物、テトラブチルホスホニウム酢酸塩複合体、テトラフェニルホスホニウム塩化物、テトラフェニルホスホニウム臭化物、テトラフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム塩化物、エチルトリフェニルホスホニウム臭化物、エチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩複合体、エチルトリフェニルホスホニウムリン酸塩複合体、n−プロピルトリフェニルホスホニウム塩化物、n−プロピルトリフェニルホスホニウム臭化物、プロピルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、ブチルトリフェニルホスホニウム塩化物、ブチルトリフェニルホスホニウム臭化物、ブチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリ−p−トリルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム臭化物、またはこれらの組み合わせ、などからなる群から選択される、が、これらに限定されない。
本発明のさらに別の実施形態では、当該PTCは第四級アンモニウム塩である。第四級アンモニウム塩の中で好ましい触媒は、例えば、テトラエチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩化物、ベンジルトリエチルアンモニウム塩化物およびこれらの組み合わせからなる群から選択されるが、これらに限定されない。
本発明のプロセスの条件下で熱的に安定であり、かつ約140℃よりも高い沸点を有する第三級アミン触媒は、例えば、2−または4−(ジメチルアミノ)ピリジンおよびこれらの組み合わせなどの第三級アミン触媒である。
本発明の別の実施形態では、当該第三級アミン触媒は、以下の一般式によって表されるイミダゾールタイプの化合物である:
Figure 0005992906
式中、各R、R、RおよびRは、独立に、水素、または1〜約16個の炭素原子、好ましくは1〜約6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルもしくは不活性に置換されたヒドロカルビルラジカルである。
好ましいイミダゾールタイプの触媒は、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ペンチルイミダゾール、2−ヘキシルイミダゾール、2−シクロヘキシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ノニル−イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−エチル−2−メチルベンゾイミダゾール、2−メチル−5,6−ベンゾイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−アリル−2−メチルイミダゾール、2−シアノイミダゾール、2−クロロイミダゾール、2−ブロモイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジメチロールイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−クロロメチルベンゾイミダゾール,2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−シクロヘキシル−4−メチルイミダゾール、4−ブチル−5−エチルイミダゾール、2−ブトキシ−4−アリルイミダゾール、2−カルボエトキシ−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−オクチル−4−ヘキシルイミダゾール、2−メチル−5−エチルイミダゾール、2−エチル−4−(2−エチルアミノ)イミダゾール、2−メチル−4−メルカプトエチルイミダゾール、2,5−クロロ−4−エチルイミダゾール、およびこれらの混合物の群から選択されるが、これらに限定されない。好ましいものは、アルキル置換イミダゾール、2,5−クロロ−4−エチルイミダゾールおよびこれらの混合物である。
本発明のプロセスの条件下で熱的に安定であり、かつ約140℃よりも高い沸点を有するホスフィン触媒は、トリアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、トリアルキルホスフィンからなる群から選択されるホスフィン触媒であることができ、ここでこのアリールは置換もしくは非置換のフェニルであり、このアルキルは、直鎖状、分枝状または環状のC〜C16ヒドロカルビルラジカル、およびこれらの組み合わせである。ホスフィン触媒の1つの特定の実施形態は、トリフェニルホスフィンである。
他の好適な触媒は、当業者には容易に認識されるであろう。とりわけ好適な触媒は、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム臭化物などの相間移動触媒、ならびに4−(ジメチルアミノ)ピリジン、トリフェニルホスフィンおよび2−メチルイミダゾールなどの触媒である。
この触媒の濃度は、当業者が、特定の反応条件に対して、選択することができる。触媒の例示的な、しかし限定を意図しない濃度は、最初の量の水酸化アルミニウムに対して約0.1〜約5重量%(重量パーセント)の範囲にある。当該触媒の好ましい濃度は、最初の量の水酸化アルミニウムに対して0.4〜2重量%の範囲にある。
本願明細書に記載されるATHとDMMPとの間の反応の典型的な反応時間は、約3〜約20時間、好ましくは約5〜約15時間である。
本発明のプロセスで使用される水酸化アルミニウムは、約50ミクロン(50μm)未満、好ましくは12ミクロン(12μm)未満の平均粒径を持ついずれの市販の水酸化アルミニウムであることができる。使用される触媒の強力な触媒的効果のため、妥当な時間以内に反応を終了させるために、2ミクロン(2μm)未満の平均粒径を持つ先行技術の高価な、微粉化された水酸化アルミニウムを用いるという必要はない。
1つの実施形態では、本願明細書に記載される量のDMMPおよび水酸化アルミニウムが混合され、形成される懸濁液が所望の反応温度で加熱される。1つの実施形態では、所望の温度に到達する前に、または所望の温度に到達した後に、触媒が、DMMP中の水酸化アルミニウムの懸濁液に加えられてもよい。この触媒は、DMMP中の水酸化アルミニウムの懸濁液の加熱の間に供給されてもよい。反応が終わった後、最終のスラリーは、好ましくは真空下で、乾固するまで蒸発される。本発明の好ましい実施形態によれば、このプロセスでは、濾過または洗浄は使用されない。任意に、あらゆる残留触媒を取り除くために、洗浄、例えば水洗浄または溶媒洗浄、が所望される場合、洗浄が実施されてもよく、その後で濾過されてもよく、従って、任意に本発明のプロセスの一部である。
本発明で製造されるAMMPは、約1〜約10ミクロン(約1〜約10μm)、好ましくは約2〜約5ミクロン(約2〜約5μm)の平均粒径を有し、かつ/またはAMMPの粒子の90%が約15ミクロン(15μm)未満、好ましくは約10ミクロン(10μm)未満の粒径を有する。粉末AMMPの取り扱いを回避することが望まれるときには、製造されるAMMPは、顆粒形態でポリマーの中へと組み込まれてもよい。本発明の好ましい実施形態によれば、顆粒のAMMPは、約200〜約3000ミクロン(約200〜約3000μm)、特定すれば200〜約2000ミクロン(200〜約2000μm)の平均粒径を有することができる。本発明の1つの実施形態では、本発明で製造されるAMMPは、走査型電子顕微鏡法によって針状結晶として見えることがある。本発明の特定の実施形態では、本発明で製造されるAMMPの針状結晶は、本願明細書に提示される図7のSEM写真に示されるようなものであることができる。
本発明に係るプロセスは、良好な収率で、かつ高純度でAMMPを与える。本願明細書に記載される本発明のプロセスは、ATHに基づいて約90%を超える、好ましくは約97%を超える収率でAMMPを製造する。AMMPは、90%を超える、好ましくは95%を超える純度で製造される。
本発明のAMMPは、そのTGAによって証明されるとおり、熱的に非常に安定である。当該AMMP生成物は、280℃を超える、好ましくは約280〜約315℃、より好ましくは約290℃〜約315℃の範囲内の、2%重量減少についてのTGA温度を有する。TGAによれば、当該AMMP生成物は、約300℃を超える、好ましくは約305℃〜約325℃の範囲内の温度で、その初期重量の5%を失う。本発明のAMMPの特徴である高TGA温度は、生成物の高い純度に起因すると考えられる。本発明のプロセスにおけるこのような完全なまたはほとんど完全な水酸化アルミニウムの変換は、本願明細書に記載される相間移動触媒の使用から直接生じる。
本発明では、1つのさらなる実施形態で、本願明細書に記載されるようにして生成されたAMMPを顆粒状AMMP、好ましくは、自由流動性物質である顆粒状AMMPへとローラー圧縮することを含むプロセスが提供される。
少なくとも1つの熱可塑性ポリマーおよび本願明細書に記載されるようにして生成されたアルミニウムメチルメチルホスホネートをブレンドすることを含む、難燃化された熱可塑性ポリマーを製造する方法も本願明細書に提示される。このような方法によって生成されたAMMPを含有する、難燃化された熱可塑性ポリマーも提供される。1つの限定を意図しない実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、本願明細書に記載されるようにして生成されたAMMPの添加に先立って、少なくとも1つの難燃剤、例えば、ヒドロキノンビス−(ジフェニルホスフェート)およびメラミンシアヌレートをすでに含有していてもよい。別の実施形態では、本願明細書に記載されるプロセスによって製造される難燃化された熱可塑性ポリマーは、半透明のまたは透明なポリマーであることができる。熱可塑性ポリマーとブレンドするこのような方法で使用されるAMMPの量は、当業者によって決定される難燃剤として有効な量であることができるが、1つの限定を意図しない実施形態では、約3〜約30重量パーセント、好ましくは約10〜約30重量パーセント(これらの重量パーセントは、当該ポリマーの重量に基づく)であることができる。1つの限定を意図しない実施形態では、この熱可塑性ポリマーは、熱可塑性ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネートおよびそのブレンド、ポリスチレンおよびそのコポリマー、ポリエチレンおよびそのコポリマー、ポリプロピレンおよびそのコポリマーならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。本願明細書に記載される本発明のAMMPは、加工温度が樹脂の分解温度を超えない、いずれの熱可塑性樹脂においても使用することができる。例えば、本発明のAMMPは、とりわけ、熱硬化した樹脂において、テキスタイルにおいて、およびコーティング用途において難燃性添加剤として使用することができる。
本発明のいくつかの例示的で非限定的な実施形態が、これより、下記の実施例を参照して、記載される。
分析方法
本発明の生成物の熱的挙動を試験するために熱重量分析(TGA)を使用した。TGA値は、ティーエー・インスツルメンツ(TA Instruments) Thermogravimetric Analyzerを使用して得た。各試料を、Ptパン上で、25℃から450℃まで10℃/分で、50ml/分で窒素を流しながら加熱した。
結晶性生成物の融解温度を測定するために、示差走査熱量測定(DSC)を使用した。DSC測定値は、ティーエー・インスツルメンツ(TA Instruments) DCSを使用することにより得た。5〜10mgの試料をアルミニウムパンの中に封入し、25℃から450℃まで10℃/分で、50ml/分で窒素を流しながら加熱した。
粒径分布は、サターン(Saturn) DigiSizer 5200 V1.11を使用して測定した。AMMPは、超音波分散機を使用して30秒間、ミネラルスピリット(CAS 8052−41−3)中に分散させた。
生成物の結晶の形状を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真は、Scanning Electron Microscope Geol 5400によって撮影した。
X線回折(XRD)「フィンガープリント」は、X線回折計リガク(Rigaku) Ultima+を使用して得た。XRDは、本発明の生成物の結晶構造および純度を確認するために使用した。
ATHは、図1に示すようなそれ自身のXRD「フィンガープリント」を生成する。従って、生成物のXRD上でのこれらのATH「フィンガープリント」の存在または不存在は、ATHの転化の程度を示すことになる。
水酸化アルミニウムのTGA
図2は、水酸化アルミニウム(ATH)のTGAを示す。ATHは、約220℃で分解し始め、228℃で2%重量減少を示す。ATHは、約280℃で、約30%の重量減少を伴って、その主な分解を止める。ATHはAMMPよりも比較的低い温度で分解するので、熱重量分析を、DMMPとATHとの反応の完結をモニターするために選択した。
リトルフォード反応器(Littleford reactor)の設定
リトルフォード・デイ(Littleford Day)製の、1つの、4インチ(約10.2cm)のマルチブレードチョッパー(multi−blade chopper)を具えた横型プラウミキサー(horizontal plow mixer)、モデルDVT−22またはモデルDVT−130に、その排気口に縦型の還流冷却器を取り付けた。この冷却器に、その熱媒/冷媒として大気圧のスチームを供給した。一列になって、しかし還流冷却器のあとに、回収用冷却器を取り付け、これに、ミキサーの容器からの何らかの蒸気を凝縮させるための冷水を供給した。ミキサーからの排気ラインを、この排気ラインが真空ライン(これにより、DMMPの迅速な除去が可能になる)へと簡単に切り替えることができるように、設定した。
比較例1
14.76Kg(118.96mol)のDMMPおよび1.157Kg(14.83mol)のAl(OH)をDVT−22容器に投入し、それを密封した。この横型プラウミキサーを、165rpmの速度に設定した。チョッパーを3600rpmの速度に設定した。1.5標準リットル毎分(standard liters per minute、slpm)のNパージをこの容器の内部に対して施し、この容器の内部を還流温度まで加熱した。凝縮物の最初の液滴は、177℃の温度で回収用冷却器ののぞき窓に現れた。反応器ジャケットの中の油温度は27時間の間、210℃であった。このとき、真空をかけ、過剰のDMMPを除去した。冷却後、3.56kg(63.90%収率)の微細な、白色粉末をこの容器から回収した。図3は、最終生成物のTGAを示す。この2段階分解パターンは、かなりの量のATHがAMMPへと変換されなかったということを示す。この未反応のATHは、最終生成物の低い熱安定性の原因となる。
未反応のATHの存在は、図4に示す生成物のXRDで見ることができる。
実施例2
比較例1と同じ物理的構成、混合速度およびNパージを使用した。94.6kg(762.9mol)のDMMPおよび7.41Kg(95mol)のAl(OH)をDVT−130の容器に加えた。さらに、55.6gの相間移動触媒、テトラ−n−ブチルホスホニウム臭化物、を加えた。この容器を密封し、還流温度まで加熱した。凝縮物の最初の液滴は、174℃の温度で回収用冷却器ののぞき窓に現れた。この反応を、還流温度に維持して9時間実施した。この反応器ジャケットの中の油温度は210℃であった。この反応の最後に、真空をかけ、DMMPを除去した。合計で32.1kg(95.5%収率)の生成物をこの容器から取り出した。最終生成物の熱重量分析を図5に示す。この最終生成物は非常に良好な熱安定性を有し、290℃で2%重量減少を示す。この生成物は一段の重量減少を有し、これは、良好な転化を示す。AMMP生成物のXRDスペクトル(図6)は、ATHの痕跡を示さない。この実施例で得たAMMPの走査型電子顕微鏡写真を図7に示す。この方法により調製したAMMPは、典型的な針状結晶を有するということがわかる。このAMMPに対して粒径分布分析を実施した。メジアン粒径を2.8ミクロン(2.8μm)で測定し、この粒子の90%が、7.9ミクロン(7.9μm)未満の粒径を有していた。
この最終生成物に対して示差走査熱量測定を実施した。熱分解の前に、融解吸熱は検出されなかった。373℃で最小値をもつ吸熱だけが、熱分解または揮発に起因するとされた。
実施例3
比較例1と同じ物理的構成、混合速度およびNパージを使用した。94.6kg(762.9mol)のDMMPおよび7.41Kg(95mol)のAl(OH)をDVT−130の容器に加えた。さらに、111.2gの相間移動触媒、テトラ−n−ブチルホスホニウム臭化物、を加えた。この容器を密封し、還流温度まで加熱した。この反応を、還流温度に維持して7時間実施した。この反応器ジャケットの中の油温度は210℃であった。この反応の最後に、真空をかけ、DMMPを除去した。合計で32.4kg(96.3%収率)の生成物をこの容器から取り出した。この最終生成物を水で2回洗浄した。最終生成物のTGAを図8に示す。この生成物は一段の重量減少を有し、これは、良好な転化を示す。この生成物は非常に良好な熱安定性を有し、298℃で2%重量減少を示す。この実施例で得たAMMPの走査型電子顕微鏡写真は、実施例2と同じ針状結晶を示した。
図6は、実施例3のAMMPのXRDスペクトルは実施例2のXRDスペクトルと同様であるということを示す。洗浄が、当該AMMPの結晶構造に影響を及ぼさないことは明らかである。
実施例4
2リットルのステンレス鋼製の、ジャケット付きの反応器に、縦型の還流冷却器を取り付けた。この還流冷却器に、冷媒/熱媒としての56℃の熱水を供給した。ドライアイスの、コールドフィンガーを、この還流冷却器のあとに一列に置き、反応器からの何らかの上記を凝縮させた。600g(4.84mol)のDMMPおよび63g(0.81mol)のAl(OH)を、1.26g(0.004mol)のテトラ−n−ブチルホスホニウム臭化物(Al(OH)に基づいて2重量%)とともに、反応器に仕込んだ。加えて、8個の直径1cmのセラミック混合ボールをこの反応器に加え、この反応器を閉めた。ミキサーのスイッチを入れ、500rpmに設定した。わずかのNパージを反応器に与え、熱い油をジャケットに通した。凝縮物の最初の液滴は、165℃の反応器温度で還流冷却器の後ろで観察された。油温度は210℃であった。この反応器を還流状態で12時間維持し、次いで冷却した。得られた生成物は、濃厚な、灰色の懸濁液であった。少量のこの懸濁液を70℃のオーブン中に、真空下で一晩置き、DMMPを除去した。得られた固体残渣をメタノールで洗浄し、次いで真空下で、70℃で一晩乾燥した。この最終生成物の熱重量分析を図9に示す。わかるとおり、AMMPの熱安定性は高く、310℃で2%重量減少を示す。
比較例5
1.5Kg(12.10mol)のDMMPを3リットルの反応容器に投入し、60℃に加熱した。484g(12.10mol)の水酸化ナトリウムを、別の容器の中で1000gの脱イオン水に溶解し、反応容器の上部に取り付けた滴下ロートへと投入した。この水酸化ナトリウム溶液をDMMPにゆっくりと加え、温度を75℃〜90℃に維持した。発生したメタノールを冷却器に集めた。水酸化ナトリウムの添加が完了した後に、この反応を70℃でさらに1時間続けた。
この反応混合物を10リットルのフラスコへと移し、3.5リットルの脱イオン水で希釈した。この溶液のpHを、HCl溶液を用いて6.9〜7に調整した。965g(4.00mol)の塩化アルミニウム六水和物を、別の10リットルの容器の中で2.2リットルの脱イオン水に溶解した。工程1(すなわち、DMMPへの水酸化ナトリウムの添加、およびその後の上記の工程)で調製した反応混合物を、連続的に撹拌しながら、上記塩化アルミニウム水溶液へとゆっくり添加した。得られた乳状の水性懸濁液を濾過した。得られた固形状物を500mlの水で洗浄し、再度濾過した。この洗浄手順を5回繰り返した。
最終の物質を真空オーブンの中で70℃で乾燥した。乾燥した物質を機械的にすり潰し、100メッシュのふるいを通してふるい分けした。図10は、比較例5で得たAMMPのSEM写真を示す。わかるとおり、このAMMPは、本発明の方法によって調製したAMMP(図7)とは非常に異なるモルホロジーを有していた。このAMMPに対して粒径分布分析を実施した。平均粒径は11.3ミクロン(11.3μm)と測定され、これらの粒子のうちの90%が29ミクロン(29μm)未満の粒径を有していた。
実施例6
ローラー圧縮を使用する粉末AMMPの乾式造粒
800gの実施例2の粉末生成物を、ダブルロールプレス(フット(Hutt)、ドイツ)を使用して圧縮した。このロールの直径は22cmであり、その長さは6cmであった。このロール圧縮機は、「カーテン」状の物体を生成した。加えられた力は6トン/cmであり、回転速度は6rpmであった。この圧縮体の強度を増すために、この物質を圧縮機の中で6回リサイクルした。圧縮した物質を、次にすり潰し、1mmおよび0.5mmのふるいに通して分級した。0.5〜1mmの範囲のサイズを有する顆粒の画分を分離した(400g)。微細粉(0.5mm未満、400g)を400gの新しい粉末と混合し、上述の圧縮/すり潰し/分級の手順を数回繰り返し、顆粒状AMMPを得た。この顆粒状生成物は、0.55〜0.6g/cmのかさ密度を有していた。この顆粒は、レーザー回折によって求めたところ、2.3ミクロン(2.3μm)の平均サイズを有する微粒子から構成されており、粒径分布は以下のとおりであった:d50 0.3ミクロン(0.3μm)、d90 5.6ミクロン(5.6μm)。
このAMMPは、結合剤を使用しなくとも、良好な圧縮能を示した。最終の圧縮したAMMPは、自由流動性物質の特徴を呈し、それゆえこの圧縮したAMMPは押出機への一定の供給にとって有益であろう。
実施例7
本発明を説明するために、以下のポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)熱可塑性複合材料を調製した(表1)。
Figure 0005992906
コンパウンディングの前に、PBTペレットを、ヘレウス・インスツルメンツ(Heraeus Instruments)製の空気循環オーブン中、120℃で4時間乾燥した。PBTおよびIrganox 1010熱安定剤を、プラスチックの袋の中で、手作業により予備混合した。この混合物を、K−トロン(K−Tron)製のK−SFS 24重量式供給システムのポリマー供給装置を介して、押出機の主供給口へと供給した。実施例2で調製したAMMP、HDPおよびFR−6120を、上記プラスチックの袋の中で、等しい重量割合1:1:1で予備混合した。このようにして得られた難燃剤の混合物を、K−トロン(K−Tron)製の重量式供給システムの粉末供給装置を介して、押出機の主供給口へと供給した。ガラス繊維を、この重量式供給システムの側方の繊維供給装置を介して、5番目のゾーンへと供給した。ベルストルフ(Berstorff)製の、L/D=32を有する二軸共回転押出機ZE25の中でコンパウンディングを実施した。コンパウンディング温度を、250〜270℃に設定した。スクリュー速度は350rpmであり、ポリマー(PBT)の供給速度は15kg/時間であった。押出されたストランドを、アクラパック・システムズ・リミテッド(Accrapak Systems Ltd)製のペレタイザー750/3でペレットにした。得られたペレットを、ヘレウス・インスツルメンツ(Heraeus Instruments)製の空気循環オーブンの中で、120℃で4時間乾燥した。標準的な試験片を、アルブルク(Arburg)製のAllrounder 500−150での射出成形によって調製した。この射出成形は、230〜270℃で、90℃の型温度で実施した。試験片は、試験前に、23℃で168時間、状態を整えた。これらの複合材料の燃焼試験の結果および物理的特性を表2に提示する。
Figure 0005992906
特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は、種々の変更がなされうること、および記載された実施形態の要素の代わりに、本発明の範囲から逸脱せずに、均等物を用いてもよいということを理解するであろう。加えて、本発明の教示の本質的範囲から逸脱せずに特定の状況または物質を本発明の教示に合わせるために、多くの改変がなされてもよい。それゆえ、本発明が、本発明のプロセスを実施するために企図される最良の態様として開示された特定の実施形態に限定されることは意図されておらず、本発明が、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれるすべての実施形態を包含することが意図されている。

Claims (38)

  1. 針状結晶の形態にあるアルミニウムメチルメチルホスホネートであって、前記アルミニウムメチルメチルホスホネート粒子のうちの90%は、10ミクロン(10μm)未満の粒径を有し、前記アルミニウムメチルメチルホスホネートは、140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定な第三級アミン;140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定なホスフィン;および第四級ホスホニウム塩および第四級アンモニウム塩およびこれらの組み合わせからなる群から選択される相間移動触媒;の群から選択される一つの触媒の存在下における水酸化アルミニウムジメチルメチルホスホネートと反応生成物であり、2%重量減少についてのTGA温度が280℃〜315℃の範囲内にある、アルミニウムメチルメチルホスホネート。
  2. 前記触媒は、第四級ホスホニウム塩、第四級アンモニウム塩およびこれらの組み合わせからなる群から選択される相間移動触媒である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  3. 前記相間移動触媒は、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウムヨウ化物、テトラブチルホスホニウム酢酸塩複合体、テトラフェニルホスホニウム塩化物、テトラフェニルホスホニウム臭化物、テトラフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム塩化物、エチルトリフェニルホスホニウム臭化物、エチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩複合体、エチルトリフェニルホスホニウムリン酸塩複合体、n−プロピルトリフェニルホスホニウム塩化物、n−プロピルトリフェニルホスホニウム臭化物、プロピルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、ブチルトリフェニルホスホニウム塩化物、ブチルトリフェニルホスホニウム臭化物、ブチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリ−p−トリルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム臭化物およびこれらの組み合わせからなる群から選択される第四級ホスホニウム塩である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  4. 前記相間移動触媒は、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウムヨウ化物、およびヘキサデシルトリブチルホスホニウム臭化物から選択される第四級ホスホニウム塩である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  5. 前記相間移動触媒は、テトラエチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩化物、ベンジルトリエチルアンモニウム塩化物およびこれらの組み合わせからなる群から選択される第四級アンモニウム塩である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  6. 前記相間移動触媒は、テトラエチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物、およびメチルトリオクチルアンモニウム塩化物から選択される第四級アンモニウム塩である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  7. 前記相間移動触媒はテトラブチルホスホニウム臭化物である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  8. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定な第三級アミンは、2−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  9. 40℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定な第三級アミンは、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ペンチルイミダゾール、2−ヘキシルイミダゾール、2−シクロヘキシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ノニル−イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−エチル−2−メチルベンゾイミダゾール、2−メチル−5,6−ベンゾイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−アリル−2−メチルイミダゾール、2−シアノイミダゾール、2−クロロイミダゾール、2−ブロモイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジメチロールイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−クロロメチルベンゾイミダゾール,2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−シクロヘキシル−4−メチルイミダゾール、4−ブチル−5−エチルイミダゾール、2−ブトキシ−4−アリルイミダゾール、2−カルボエトキシ−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−オクチル−4−ヘキシルイミダゾール、2−メチル−5−エチルイミダゾール、2−エチル−4−(2−エチルアミノ)イミダゾール、2−メチル−4−メルカプトエチルイミダゾール、2,5−クロロ−4−エチルイミダゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  10. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定なホスフィンは、トリアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、トリアルキルホスフィンからなる群から選択され、ここで前記アリールは置換もしくは非置換のフェニルであり、前記アルキルは直鎖状もしくは分枝状のまたは環状のC〜C16ヒドロカルビルラジカル、およびこれらの組み合わせである、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  11. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定なホスフィンはトリフェニルホスフィンである、請求項10に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  12. 2〜5ミクロン(2〜5μm)の平均粒径を有する、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  13. 水酸化アルミニウムに対するジメチルメチルホスホネートのモル比は3〜15の範囲にある、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  14. 水酸化アルミニウムに対するジメチルメチルホスホネートのモル比は5〜10の範囲にある、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  15. 前記触媒の濃度は、前記水酸化アルミニウムに対して0.1〜5重量%の範囲にある、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  16. 前記反応温度は、150〜181℃である、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  17. 2%重量減少についてのTGA温度は290℃〜315℃の範囲内にある、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  18. 5%重量減少についてのTGA温度は300℃〜335℃の範囲内にある、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  19. 前記アルミニウムメチルメチルホスホネートは、400℃未満で融解しない、請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネート。
  20. 請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネートを顆粒状アルミニウムメチルメチルホスホネートへとローラー圧縮することを含む、プロセス。
  21. 前記顆粒状アルミニウムメチルメチルホスホネートは自由流動性物質である、請求項20に記載のプロセス。
  22. 熱可塑性ポリマーおよび請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネートをブレンドすることを含む、難燃化された熱可塑性ポリマーを製造するプロセス。
  23. 熱可塑性ポリマーおよび請求項1に記載のアルミニウムメチルメチルホスホネートのブレンド物からなる、難燃化された熱可塑性ポリマー。
  24. 140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定な第三級アミン;140℃よりも高い沸点を有する熱的に安定なホスフィン;および第四級ホスホニウム塩および第四級アンモニウム塩およびこれらの組み合わせからなる群から選択される相間移動触媒;の群から選択される一つの触媒の存在下で水酸化アルミニウムをジメチルメチルホスホネートと反応させることを含むプロセス。
  25. 前記触媒は、第四級ホスホニウム塩、第四級アンモニウム塩およびこれらの組み合わせからなる群から選択される相間移動触媒である、請求項23に記載のプロセス。
  26. 前記相間移動触媒は、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウムヨウ化物、テトラブチルホスホニウム酢酸塩複合体、テトラフェニルホスホニウム塩化物、テトラフェニルホスホニウム臭化物、テトラフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム塩化物、エチルトリフェニルホスホニウム臭化物、エチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩複合体、エチルトリフェニルホスホニウムリン酸塩複合体、n−プロピルトリフェニルホスホニウム塩化物、n−プロピルトリフェニルホスホニウム臭化物、プロピルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、ブチルトリフェニルホスホニウム塩化物、ブチルトリフェニルホスホニウム臭化物、ブチルトリフェニルホスホニウムヨウ化物、エチルトリ−p−トリルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、エチルトリフェニルホスホニウム酢酸塩/酢酸複合体、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム臭化物およびこれらの組み合わせからなる群から選択される第四級ホスホニウム塩である、請求項25に記載のプロセス。
  27. 前記相間移動触媒は、テトラブチルホスホニウム塩化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、テトラブチルホスホニウムヨウ化物、およびヘキサデシルトリブチルホスホニウム臭化物から選択される第四級ホスホニウム塩である、請求項24に記載のプロセス。
  28. 前記相間移動触媒は、テトラエチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩およびメチルトリオクチルアンモニウム塩化物、ベンジルトリエチルアンモニウム塩化物ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択される第四級アンモニウム塩である、請求項24に記載のプロセス。
  29. 前記相間移動触媒は、テトラエチルアンモニウム臭化物、テトラブチルアンモニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物、およびメチルトリオクチルアンモニウム塩化物から選択される第四級アンモニウム塩である、請求項24に記載のプロセス。
  30. 前記相間移動触媒はテトラブチルホスホニウム臭化物である、請求項24に記載のプロセス。
  31. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定な第三級アミンは、2−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24に記載のプロセス。
  32. 40℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定な第三級アミンは、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、2−ペンチルイミダゾール、2−ヘキシルイミダゾール、2−シクロヘキシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ノニル−イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1−エチル−2−メチルベンゾイミダゾール、2−メチル−5,6−ベンゾイミダゾール、1−ビニルイミダゾール、1−アリル−2−メチルイミダゾール、2−シアノイミダゾール、2−クロロイミダゾール、2−ブロモイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジメチロールイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−クロロメチルベンゾイミダゾール,2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−シクロヘキシル−4−メチルイミダゾール、4−ブチル−5−エチルイミダゾール、2−ブトキシ−4−アリルイミダゾール、2−カルボエトキシ−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−オクチル−4−ヘキシルイミダゾール、2−メチル−5−エチルイミダゾール、2−エチル−4−(2−エチルアミノ)イミダゾール、2−メチル−4−メルカプトエチルイミダゾール、2,5−クロロ−4−エチルイミダゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項24に記載のプロセス。
  33. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定なホスフィンは、トリアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、トリアルキルホスフィンからなる群から選択され、ここで前記アリールは置換もしくは非置換のフェニルであり、前記アルキルは、直鎖状もしくは分枝状のまたは環状のC〜C16ヒドロカルビルラジカル、およびこれらの組み合わせである、請求項24に記載のプロセス。
  34. 140℃よりも高い沸点を有する前記熱的に安定なホスフィンはトリフェニルホスフィンである、請求項32に記載のプロセス。
  35. 水酸化アルミニウムに対するジメチルメチルホスホネートのモル比は3〜15の範囲にある、請求項24に記載のプロセス。
  36. 水酸化アルミニウムに対する前記ジメチルメチルホスホネートのモル比は5〜10の範囲にある、請求項24に記載のプロセス。
  37. 前記相間移動触媒の濃度は、前記水酸化アルミニウムに対して0.1〜5重量%の範囲にある、請求項24に記載のプロセス。
  38. 前記反応温度は150〜181℃である、請求項24に記載のプロセス。
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