JP5846389B2 - 結晶性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は結晶性樹脂組成物に関し、詳細には、アミノ酸金属塩を結晶核剤として用いた結晶性樹脂組成物に関する。また本発明は結晶性樹脂に用いる結晶核剤並びに前記アミノ酸金属塩の製造方法にも関する。
結晶性樹脂、中でも生分解性ポリエステル樹脂であるポリ乳酸樹脂は、容器、フィルム等の包装材料、衣料、フロアマット、自動車用内装材等の繊維材料、電気、電子製品の筐体や部品等の成形材料用として期待されている。またポリオレフィン樹脂は、生活資材、自動車内外装部品等の各種工業部品等に幅広く使用されており、特に、バンパー、インストルメントパネル、ドアトリム、ピラー等の自動車内外装部品としてその使用範囲を拡大してきている。
こうしたポリ乳酸樹脂やポリオレフィン樹脂をはじめとする結晶性樹脂の成形加工性や耐熱性を改善するにあたり、該樹脂の結晶化速度及び結晶化度を高める試みがなされており、その方法の一つとして、例えば結晶核剤を添加する方法が知られている。結晶核剤とは、結晶性高分子の一次結晶核となり結晶成長を促進し、その結果、結晶サイズを微細化すると共に、結晶化速度を高める働きをする。
ポリ乳酸樹脂の結晶核剤としては、特定粒径以下のタルク及び/又は窒化ホウ素からなる無機粒子、特定式で示されるアミド化合物、特定式で示されるソルビトール誘導体、リン酸エステル金属塩及び塩基性無機アルミニウム化合物、ホスホン酸金属塩等が開示されている。また特許文献1では、特定のアミノ酸がポリ乳酸樹脂の核剤として有効であるとされている。
さらにポリオレフィン用の結晶核剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、4−tert−ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸ナトリウムなどのカルボン酸金属塩;ナトリウムビス(4−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ナトリウム2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートなどのリン酸エステル金属塩;ジベンジリデンソルビトール、ビス(メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(ジメチルベンジリデン)ソルビトールなどの多価アルコール化合物;芳香族ホスホン酸や芳香族亜ホスホン酸など及びその金属塩等が提案されている。
特開2006−282940号公報
上述したように結晶核剤を用いた方法は、結晶化速度を速め成形品の結晶化度を高めることが可能であるが、近年より高い成形加工性や耐熱性を実現するために、さらに有効な結晶核剤の開発が望まれている。
特に、生分解性、生物由来といったポリ乳酸樹脂の特徴をより生かすためにも、さらに自然環境保護の見地からも、結晶核剤は天然由来の材料であることが望まれている。
しかしながら、これまでに天然由来の材料からなる結晶核剤の提案は殆どなされておらず、また前述の引用文献1に記載の発明ではアミノ酸に由来するカルボキシル基がポリエステル樹脂の加水分解を引き起こす虞があった。
従って本発明は、ポリ乳酸樹脂やポリオレフィン樹脂をはじめとする結晶性樹脂の成形加工性や耐熱性を改善するために、結晶性樹脂の結晶化を促進するのに好適であり、かつ天然物由来である結晶核剤、及び当該結晶核剤を添加した結晶性樹脂組成物を提供することを目的とする。また本発明は、前記結晶核剤に用いるアミノ酸の金属塩の好適な製造方法を提供することも目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決する為に鋭意検討を進めた結果、結晶核剤としてアミノ酸の金属塩を採用することにより、結晶化速度に優れるだけでなく、環境負荷の低い結晶核剤並びに該核剤を含有する結晶性樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
また本発明者らは、前記アミノ酸の金属塩を製造するにあたり、アミノ酸とそのカルボキシル基当量を超える量の金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物とを反応させることにより、得られる金属塩が結晶核剤として活性をより高め得ることを見出した。
すなわち、本発明は、第1観点として、結晶性樹脂とアミノ酸金属塩とを含む、結晶性樹脂組成物に関する。
第2観点として、前記アミノ酸金属塩が芳香族基を有するアミノ酸の金属塩である、第1観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第3観点として、前記アミノ酸金属塩がα−アミノ酸の金属塩である、第1観点又は第2観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第4観点として、前記アミノ酸金属塩がトリプトファン金属塩である、第2観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第5観点として、前記アミノ酸金属塩の金属種が、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、マンガン、鉄、コバルト、銅、ニッケル、亜鉛、銀及びスズからなる群から選択される少なくとも一種である、第1観点乃至第4観点のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第6観点として、前記アミノ酸金属塩の金属種が亜鉛である、第5観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第7観点として、前記結晶性樹脂がポリエステル樹脂である、第1観点乃至第6観点のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第8観点として、前記結晶性樹脂がポリ乳酸樹脂である、第7観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第9観点として、前記結晶性樹脂がポリオレフィン樹脂である、第1観点乃至第6観点のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第10観点として、前記結晶性樹脂がポリプロピレン樹脂である、第9観点に記載の結晶性樹脂組成物に関する。
第11観点として、アミノ酸金属塩からなる結晶性樹脂の結晶核剤に関する。
第12観点として、前記アミノ酸金属塩が芳香族基を有するアミノ酸の金属塩である、第11観点に記載の結晶核剤に関する。
第13観点として、前記アミノ酸金属塩がα−アミノ酸の金属塩である、第11観点又は第12観点に記載の結晶核剤に関する。
第14観点として、前記アミノ酸金属塩がトリプトファン金属塩である、第12観点に記載の結晶核剤に関する。
第15観点として、前記アミノ酸金属塩の金属種が、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、マンガン、鉄、コバルト、銅、ニッケル、亜鉛、銀及びスズからなる群から選択される少なくとも一種である、第11観点乃至第14観点のうち何れか一項に記載の結晶核剤に関する。
第16観点として、前記アミノ酸金属塩の金属種が亜鉛である、第15観点に記載の結晶核剤に関する。
第17観点として、アミノ酸(a)と、該アミノ酸のカルボキシル基当量を超える量の金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)とを反応させることを特徴とする、アミノ酸金属塩の製造方法に関する。
第18観点として、前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)に対し難溶性である溶媒中で前記アミノ酸(a)と前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)とを反応させることを特徴とする、第17観点に記載の製造方法に関する。
第19観点として、反応原料の前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)とアミノ酸(a)をモル当量比で100:0.01乃至100:90にて反応させることを特徴とする、第17観点又は第18観点に記載の製造方法に関する。
第20観点として、前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)の金属種が亜鉛である、第17観点乃至第19観点のうち何れか一項に記載の製造方法に関する。
第21観点として、前記金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(b)が酸化亜鉛である、第20観点に記載の製造方法に関する。
第22観点として、第17観点乃至第21観点のうち何れか一項に記載の製造方法により生成された、アミノ酸金属塩及び余剰金属塩、余剰金属酸化物又は余剰金属水酸化物を含む、アミノ酸金属塩組成物に関する。
本発明によれば、結晶性樹脂に結晶核剤としてアミノ酸金属塩を添加することにより、結晶性樹脂の結晶化速度並びに結晶化度を高めることができるだけでなく、耐熱性、成形加工性に優れた結晶性樹脂組成物を提供することができる。
また、アミノ酸はタンパク質の構成単位であり生分解性を有している。すなわち、本発明に用いられるアミノ酸金属塩は生分解性の結晶核剤であり、ポリ乳酸樹脂等の生分解性樹脂に添加した本発明の結晶性樹脂組成物は、樹脂のみならず核剤までもが生分解性となり、環境負荷の低い樹脂組成物となる。
さらに、本発明の結晶核剤は、ポリエステル樹脂を加工する際に加水分解の原因となり得るフリーのカルボキシル基が金属塩となっているため、加水分解の問題が解消されるだけでなく、結晶核剤としての性能も向上している。
また本発明によれば、アミノ酸と、該アミノ酸のカルボキシル基当量を超える量の金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物(以下、金属化合物とも称する)とを反応させることにより、特に、前記金属化合物に対し難溶性である溶媒中で上記反応をなすことによってアミノ酸金属塩を製造することにより、結晶核剤として格段に優れた活性を有するアミノ酸金属塩を得ることができる。
特に本発明の製造方法によれば、使用するアミノ酸のカルボキシル基当量のほぼ当量モルの金属化合物とを反応させる従来の製造法によって得られるアミノ酸金属塩と同等あるいはそれ以上の結晶核剤としての活性を得ることができる。
そして本発明の製造方法によって生成されたアミノ酸金属塩は、該アミノ酸金属塩をポリ乳酸樹脂等のポリエステル樹脂や結晶性のポリオレフィン樹脂等の結晶性樹脂の製造時に結晶核剤として用いると、これら樹脂の結晶化促進効果のさらなる向上が期待でき、ひいては、耐熱性、成形加工性に優れた結晶性樹脂組成物を提供することができる。
本発明の結晶性樹脂組成物は、結晶性樹脂と結晶核剤としてアミノ酸金属塩を含有する点を特徴とする。また、該アミノ酸金属塩からなる結晶核剤も本発明の対象である。
さらに本発明は、前記アミノ酸金属塩の製造方法をも対象とする。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
<アミノ酸金属塩:結晶核剤>
本発明において使用されるアミノ酸金属塩のアミノ酸としては、公知のものを使用できる。アミノ酸には種々の光学異性体があり、カルボキシル基、アミノ基の結合位置によっても分類される。単にアミノ酸と言った場合、一般的にはL体のα−アミノ酸を指すが、本発明におけるアミノ酸はD体、L体、DL体(ラセミ体)の何れを用いても良く、また、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸等、α−アミノ酸以外の各種アミノ酸を用いてもよい。
代表的なアミノ酸としては、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、スレオニン(トレオニン)、セリン、チロシン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、フェニルアラニン、プロリン、メチオニン、リジン、ロイシン等が挙げられる。また、これらの他にもアミノ酸の基本構造であるアミノ基とカルボキシル基を有する基本骨格に、種々の元素や官能基が導入されたものも用いることができる。
これらの中でも芳香族基が導入されたアミノ酸が好ましく、該芳香族基は複素環であってもよく、また芳香族基に種々の置換基が導入されていてもよい。具体的にはトリプトファン、フェニルアラニン等が挙げられる。
本発明に用いられるアミノ酸金属塩の金属種としては、原子価が1価、2価及び3価の金属を使用することが出来る。これらの金属塩は、2種以上の金属を混合して使用することもできる。金属の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、マンガン、鉄、コバルト、銅、ニッケル、亜鉛、銀、スズ等が挙げられる。中でもコバルト、銅、亜鉛が好ましく、亜鉛がより好ましい。
<アミノ酸金属塩:製造方法>
本発明に用いられるアミノ酸金属塩の製造方法は、通常、アミノ酸と金属化合物を適当な溶媒(媒体)中で混合反応させ、その後、用いた溶媒を濾過若しくは留去により除去し、乾燥することにより、アミノ酸金属塩を結晶性粉末として得ることができる。
特に好ましくは、アミノ酸(a)とその当量を超える量の金属化合物(金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物)(b)とを、反応させること、特に、前記金属化合物(b)に対し難溶性である溶媒中で上記反応をなすことにより製造するものであり、本製造方法は本発明の対象である。
金属化合物としては上述の金属種の酸化物、水酸化物、並びに金属塩として上述の金属種の塩化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、有機塩等が挙げられる。これらの化合物は、市販されている場合には市販品を使用することができる。
上述の金属種との組み合わせとして、金属化合物の具体例としては、酸化亜鉛、塩化亜鉛、塩化コバルト及び塩化銅が好ましく、特に酸化亜鉛が好ましい。
また上記混合反応で使用する溶媒(媒体)としては、特に限定されないが、反応効率の面から原料であるアミノ酸が可溶であり、また、最終的な生成物を回収することを考慮すると、原料となる金属化合物及びアミノ酸金属塩が難溶である溶媒が好ましい。
このような溶媒としては、例えば水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどのアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類等を挙げることができる。これら溶媒は、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも水、アルコール類が好ましく、取扱いの容易さや経済性を考慮すると水を使用することがより好ましい。
上記反応において、前記溶媒の総仕込み量は、前記アミノ酸(a)及び前記金属化合物(b)の総仕込み質量に対し、0.001乃至1,000倍量であることが好ましい。溶媒の総仕込み量の下限としてより好ましくは、前記アミノ酸(a)及び前記金属化合物(b)の総仕込み質量に対し0.002倍量であり、特に好ましくは0.01倍量である。また、溶媒の総仕込み量の上限としてより好ましくは、前記アミノ酸(a)及び前記金属化合物(b)の総仕込み質量に対し200倍量であり、特に好ましくは100倍量であり、さらに好ましくは50倍量である。
なお、溶媒(媒体)を使用せずに、前記アミノ酸(a)及び前記金属化合物(b)を混合することも可能であるが、その場合、反応の進行が極端に遅くなり工業的に不利となる。一方、使用する溶媒量が多すぎる場合には容積効率が悪くなり、やはり工業的に不利となる。
アミノ酸金属塩を調製する際、アミノ酸と金属化合物の仕込みモル比は、一般には通常アミノ酸のカルボキシル基1モルに対してほぼ当量モルからおよそ2当量モル量の金属化合物(例えば原子価が2価の金属化合物であればおよそ0.5〜1モル)を使用して得ることができる。使用するアミノ酸のモル比が多すぎると、アミノ酸金属塩の生成量が増えるわけではない上に、余剰のアミノ酸によるポリエステル樹脂の加水分解を招く虞があり、成形品の着色や物性低下を引き起こす可能性がある。
なお本発明においては、前記アミノ酸と前記金属化合物の仕込み量をモル当量比(=金属化合物(b)のモル当量:アミノ酸(a)のカルボキシル基のモル当量)で100:0.01乃至100:90にて使用すること、すなわち、金属化合物をアミノ酸のカルボキシル基のモル当量よりも過剰となるモル量にて使用することが好ましい。特に好ましくは、アミノ酸(a)の仕込み量の上限として、モル当量比で、前記金属化合物(b):アミノ酸(a)=100:80であり、より好ましくは(b):(a)=100:70である。また、アミノ酸(a)の仕込み量の下限としてより好ましくは、モル当量比で、前記金属化合物(b):アミノ酸(a)=100:0.1であり、特に好ましくは(b):(a)=100:1であり、最も好ましくは(b):(a)=100:2である。
上記混合反応の実際の手順としては、例えば原料となるアミノ酸と金属化合物を前出の溶媒に添加し、撹拌する。具体的には、例えば原料となる上記金属化合物を含むスラリーに前記アミノ酸の溶液を添加する方法、上記金属化合物に前記アミノ酸の溶液を添加する方法、上記金属化合物及び前記アミノ酸の混合物に溶媒を添加する方法、などによって行われる。ここでスラリー又はアミノ酸の溶液に使用する溶媒、及び添加する溶媒としては前出の溶媒が挙げられる。また、金属化合物として酸性を呈する塩化物、硫酸塩、硝酸塩等を使用する場合には、塩基性化合物を添加して系の液性を中性乃至アルカリ性とすることが好ましい。
また、反応装置としては、撹拌翼を装備した反応槽の他、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサーなどの各種混合機、ボールミル、ビーズミル、アルティマイザーなどの各種粉砕機等、反応系を十分に流動させられる装置であれば特に限定されず使用することができる。中でも粉体の混合能力に優れ、かつ混合、加熱等が同時又は順次に行える混合機、例えばヘンシェルミキサーやレーディゲミキサー等を使用した場合、反応に使用する媒体量を大幅に削減することが可能となり、容積効率の向上が図れるだけでなく、反応及び後述の乾燥を同一装置で行え、工業的に有利となる。
なお、金属化合物を過剰に使用してアミノ酸金属塩を製造する場合、生成したアミノ酸金属塩が、余剰となった原料の金属化合物に均一に分散した粉末(後述参照)を得るためには、前記スラリー、前記金属化合物又は前記混合物を撹拌翼などで撹拌しながら、前記溶液又は前記溶媒を滴下又は一括で添加するのが好ましい。
上記混合反応の反応温度は、使用するアミノ酸と金属化合物によるが、通常0℃から使用媒体の沸点までの範囲から適宜選択される。反応温度の下限としてより好ましくは40℃又は50℃であり、反応温度の上限温度としてより好ましくは80℃又は70℃である。また反応時間は、使用原料、使用媒体、反応温度によるが、通常0.5〜24時間である。
上記反応終了後、媒体を濾過若しくは留去により除去し、乾燥する。ここで、金属化合物を過剰に使用してアミノ酸金属塩を製造した場合、アミノ酸金属塩及びこれらの周囲に集合する余剰金属塩、余剰金属酸化物又は余剰金属水酸化物を含む謂わば“複合体”の形態にて生成物を得ることができる。なおここで前記“複合体”は、原料となる金属化合物の粒子群の中にアミノ酸金属塩の粒子が分散した形状、すなわちアミノ酸金属塩が分散した金属塩、金属酸化物又は金属水酸化物の結晶性粉末の形状を有し得、また、金属化合物粒子の表面の全部又は一部にアミノ酸金属塩が付着した複合物も含まれ得る。
このときの乾燥温度としては、媒体の種類によって適宜選択でき、また、減圧条件を適用してもよい。
媒体として水を用いた場合、乾燥温度は常圧では100乃至500℃であることが好ましく、より好ましくは100乃至200℃である。
本発明に用いるアミノ酸金属塩の平均粒子径は、50μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは10μm以下である。ここで平均粒子径(μm)は、Mie理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定して得られる50%体積径(メジアン径)である。平均粒子径は小さいほど、結晶化速度は速くなる傾向があり好ましい。
なお、上述の一般的な方法で得られたアミノ酸金属塩、並びに金属化合物を過剰に使用して得られたアミノ酸金属塩は、その粒径を微細化するために、必要に応じて、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等の剪断力を有する混合機や、ボールミル、ピンディスクミル、パルベライザー、イノマイザー、カウンタージェットミル等の粉砕機でさらに微粉末にすることができる。
<結晶性樹脂>
本発明における結晶性樹脂とは、いわゆる融点が観測される樹脂であり、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンコポリマー、ポリブチレン、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリオレフィン樹脂;ポリ乳酸、3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の共重合体(PHBH:ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂(PA);ポリアセタール樹脂(POM);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS);ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が挙げられる。中でも、ポリオレフィン樹脂及びポリエステル樹脂が好ましく、より好ましくは、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂が挙げられる。
上記ポリ乳酸樹脂には、乳酸のホモポリマー又はコポリマーを含む。ポリ乳酸樹脂がコポリマーの場合、コポリマーの配列様式はランダムコポリマー、交互コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーの何れであっても良い。また、乳酸のホモポリマー又はコポリマーを主体とした、他樹脂とのブレンドポリマーであっても良い。他樹脂とは、後述するポリ乳酸樹脂以外の生分解性樹脂、汎用の熱可塑性樹脂、汎用の熱可塑性エンジニアリングプラスチック等が挙げられる。
ポリ乳酸樹脂としては特に限定されるものではないが、例えばラクチドを開環重合させたものや、乳酸のD体、L体、ラセミ体等を直接重縮合させたものが挙げられる。ポリ乳酸樹脂の数平均分子量は、一般に10,000から500,000程度である。またポリ乳酸樹脂を熱、光、放射線等を利用して架橋剤で架橋させたものも使用できる。
上述のポリ乳酸樹脂以外の生分解性樹脂の例としては、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の共重合体(PHBH)などのポリヒドロキシアルカン酸類;ポリカプロラクトン;ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート、ポリブチレンサクシネート/カーボネート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート/アジペートなどのグリコールエステル類;ポリビニルアルコール;ポリグリコール酸;変性でんぷん;酢酸セルロース;キチン、キトサン;リグニン等が挙げられる。
上述の汎用の熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンコポリマー、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンコポリマー、ポリブチレン(PB)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)又はポリ(4−メチル−1−ペンテン)などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン(PS)、高衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)又はアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)などのポリスチレン系樹脂;塩化ビニル樹脂;ポリウレタン樹脂;フェノール樹脂;エポキシ樹脂;アミノ樹脂;不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。
上述の汎用のエンジニアリングプラスチックの例としては、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
<結晶性樹脂組成物>
本発明の結晶性樹脂組成物におけるアミノ酸金属塩(結晶核剤)の配合量は、結晶性樹脂100質量部に対して、0.01〜10.0質量部であることが好ましい。なお、ここで用いるアミノ酸金属塩とは、従来のアミノ酸のカルボキシル基当量とほぼ当量モルの金属化合物を反応させて得られるアミノ酸金属塩と、本発明の製造方法である過剰量の金属塩化合物を用いて得られるアミノ酸金属塩(アミノ酸金属塩及び余剰金属塩、余剰金属酸化物又は余剰金属水酸化物を含むアミノ酸金属塩の複合体の形態にある)の双方の意味を含むものである。
より好ましくは0.02〜5.0質量部、さらに好ましくは0.03〜2.0質量部である。前記アミノ酸金属塩の配合量が0.01質量部未満では結晶性樹脂の結晶化速度を十分に高めることが困難になる。また10質量部を超えても結晶化速度の速い結晶性樹脂が得られるが、それ以上結晶化速度が速くなるわけではない。
本発明において、結晶性樹脂にアミノ酸金属塩を配合する方法は、特に制限されることなく公知の方法によって行うことができる。例えば結晶性樹脂と各成分をそれぞれ各種ミキサーで混合し、単軸あるいは二軸押出機等を用いて混練すればよい。混練は通常150〜220℃程度の温度で行われる。また、アミノ酸金属塩を高濃度で含有するマスターバッチを生成し、これを結晶性樹脂に添加する方法も可能である。また結晶性樹脂の重合段階で、アミノ酸金属塩を添加することもできる。
本発明の結晶性樹脂組成物は、結晶化の促進効果を更に高めるために、上述のアミノ酸金属塩に加えて公知の結晶核剤を併用して使用することができる。具体的には、例えば、タルク、窒化ホウ素などの無機粒子;エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)、トリメシン酸トリシクロヘキシルトリアミドなどのアミド類;ジベンジリデンソルビトールなどのソルビトール類;アルミニウムビス(2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート)ヒドロキシドなどのリン酸エステル金属塩;水酸化アルミニウムなどの塩基性無機アルミニウム化合物;フェニルホスホン酸亜鉛、フェニルホスホン酸カルシウムなどのホスホン酸金属塩等が挙げられる。
本発明の結晶性樹脂組成物は、公知の無機充填剤を使用することができる。例えばガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、クレー、ウオラストナイト、ガラスビーズ、ガラスフレーク、チタン酸カリウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。これらの無機充填剤の形状は、繊維状、粒状、板状、針状、球状、粉末の何れでもよい。これらの無機充填剤は、結晶性樹脂100質量部に対して、300質量部以内で使用できる。また有機充填材としてセルロース等公知の有機繊維を使用することが出来る。
また、本発明の結晶性樹脂組成物は、公知の難燃剤を使用することができる。例えば臭素系や塩素系などのハロゲン系難燃剤;三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどのアンチモン系難燃剤;水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム、シリコーン系化合物などの無機系難燃剤;赤リン、リン酸エステル類、ポリリン酸アンモニウム、フォスファゼンなどのリン系難燃剤;メラミン、メラム、メレム、メロン、メラミンシアヌレート、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩、アルキルホスホン酸メラミン、フェニルホスホン酸メラミン、硫酸メラミン、メタンスルホン酸メラムなどのメラミン系難燃剤;PTFEなどのフッ素樹脂等が挙げられる。これらの難燃剤は、結晶性樹脂100質量部に対して、200質量部以内で使用できる。
さらに、結晶性樹脂がポリ乳酸樹脂等の加水分解しやすい樹脂の場合には、公知の加水分解防止剤を用いることができる。加水分解防止剤としてはカルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、オキサゾリン系化合物等が挙げられ、これらのうち一種類又は複数を用いることが出来る。加水分解防止剤の添加量としては、結晶性樹脂100質量部に対して10質量部以内で使用でき、好ましくは5質量部以内、更に好ましくは1質量部以内が好ましい。
また上記の成分以外に、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、衝撃改良剤、帯電防止剤、顔料、着色剤、離型剤、滑剤、可塑剤、相溶化剤、発泡剤、香料、抗菌抗カビ剤、シラン系、チタン系、アルミニウム系などの各種カップリング剤、その他の各種充填剤、その他の結晶核剤等、一般的な合成樹脂の製造時に通常使用される各種添加剤と併用することができる。
本発明の結晶性樹脂組成物を成形する際は、一般の射出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形等の成形を行うことができ、各種の成形品を容易に得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に記載するが、本発明は以下の記述によって限定されるものではない。
なお、実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下の通りである。
(1)溶融混練
装置:(株)東洋精機製作所製、ラボプラストミル マイクロ KF6V
(2)示差走査熱量測定(DSC)
装置:パーキンエルマー社製、Diamond DSC
また、略記号は以下の意味を表す。
L−Phe:L−フェニルアラニン[関東化学(株)製]
L−Trp:L−トリプトファン[関東化学(株)製]
D−Trp:D−トリプトファン[関東化学(株)製]
PLA:ポリ乳酸樹脂[NatureWorks LLC製、Ingeo 3001D]
PHBH:ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘキサノエート)樹脂[(株)カネカ製]
PP:ポリプロピレン樹脂[日本ポリプロ(株)製、ノバテック(登録商標)PP MA3]
EBS:エチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)[日本化成(株)製、スリパックス(登録商標)H]
[合成例1]<L−Phe−Znの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Phe 8.26g(50mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]2.03g(25mmol)を加え、60℃で1時間反応させた。その後室温(およそ25℃)まで冷却し、析出している固体を濾取した。得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするL−フェニルアラニン亜鉛(L−Phe−Zn)粉末6.81gを得た。
[合成例2]<L−Trp−Znの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Trp 2.04g(10mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.45g(5.5mmol)を加え、60℃で3時間反応させた。その後室温(およそ25℃)まで冷却し、析出している固体を濾取した。得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn)粉末2.23gを得た。
[合成例3]<L−Trp−Znの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Trp 2.04g(10mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに水酸化ナトリウム0.40g(10mmol)を加え均一な溶液とした。ここへ、塩化亜鉛[和光純薬工業(株)製]0.68g(5mmol)を水10gに溶解させた水溶液を加え、室温(およそ25℃)で1時間反応させた。反応後、析出している固体を濾取し、得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn)粉末1.82gを得た。
[合成例4]<D−Trp−Znの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、D−Trp 2.04g(10mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.45g(5.5mmol)を加え、60℃で3時間反応させた。その後室温(およそ25℃)まで冷却し、析出している固体を濾取した。得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするD−トリプトファン亜鉛(D−Trp−Zn)粉末2.01gを得た。
[合成例5]<L−Trp−Coの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Trp 2.04g(10mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに水酸化ナトリウム0.40g(10mmol)を加え均一な溶液とした。ここへ、塩化コバルト六水和物[和光純薬工業(株)製]1.20g(5mmol)を水10gに溶解させた水溶液を加え、室温(およそ25℃)で1時間反応させた。反応後、析出している固体を濾取し、得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするL−トリプトファンコバルト(L−Trp−Co)粉末1.54gを得た。
[合成例6]<L−Trp−Cuの調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Trp 2.04g(10mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに水酸化ナトリウム0.40g(10mmol)を加え均一な溶液とした。ここへ、塩化銅[和光純薬工業(株)製]0.67g(5mmol)を水10gに溶解させた水溶液を加え、室温(およそ25℃)で1時間反応させた。反応後、析出している固体を濾取し、得られた固体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とするL−トリプトファン銅(L−Trp−Cu)粉末2.15gを得た。
[実施例1]
PLA 100質量部に対し、結晶核剤として合成例1で得られたL−Phe−Zn 1質量部を加え、185℃で5分間溶融混練した。得られたPLA樹脂組成物から約5mgを切り出し、DSCを用いて結晶化挙動を評価した。評価は、サンプルをDSC装置内で200℃の溶融状態から10℃/分で冷却したときに観察される、結晶化による発熱ピークの温度(Tc)、及びピークの面積から得られる発熱量(ΔH)を用いて評価した。なお、Tc値が高いほど結晶化速度が速いことを示し、ΔH値は最終的な結晶化度の目安となる。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、結晶核剤として合成例3で得られたL−Trp−Znを使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[実施例3]
実施例1において、結晶核剤として合成例4で得られたD−Trp−Znを使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[実施例4]
実施例1において、結晶核剤として合成例5で得られたL−Trp−Coを使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[実施例5]
実施例1において、結晶核剤として合成例6で得られたL−Trp−Cuを使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[実施例30]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 1質量部とEBS 0.5質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に併せて示す。
[実施例31]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 0.5質量部とEBS 0.5質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に併せて示す。
[比較例1]
実施例1において、結晶核剤としてL−Trpを使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[比較例2]
実施例1において、結晶核剤を添加しないこと以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に合わせて示す。
[比較例5]
実施例1において、結晶核剤として、EBS 0.5質量部を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表1に併せて示す。
Figure 0005846389
表1の結果より、結晶核剤としてアミノ酸金属塩を用いたもの(実施例1乃至5)は、アミノ酸を結晶核剤として加えたもの(比較例1)、結晶核剤を加えないもの(比較例2)及び公知の結晶核剤であるEBSを加えたもの(比較例5)と比較して高いTcとΔHを示し、結晶化促進効果を有することを示した。また、結晶核剤としてアミノ酸金属塩とEBSを併用したもの(実施例30及び31)についても、高い結晶化促進効果を有することが確認された。
[実施例6]<L−Trp−Zn−M0.7の調製>
撹拌機を備えた100mLのガラス容器に、L−Trp 1.43g(7mmol)及び水50gを仕込み、撹拌した。この混合物へ、さらに酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.41g(5mmol)を加え、60℃で3時間反応させた。その後室温(およそ25℃)まで冷却し、析出している固体を濾取した。得られた個体を水100mLに分散し濾取する洗浄工程を2回繰り返した。得られた湿品を110℃で6時間乾燥し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.7)の粉末1.70gを得た。
[実施例7]<L−Trp−Zn−M0.5の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を1.02g(5mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.5)の粉末1.31gを得た。
[実施例8]<L−Trp−Zn−M0.3の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.61g(3mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.3)の粉末0.94gを得た。
[実施例9]<L−Trp−Zn−M0.2の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.41g(2mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.2)の粉末0.74gを得た。
[実施例10]<L−Trp−Zn−M0.1の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.20g(1mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.1)の粉末0.57gを得た。
[実施例11]<L−Trp−Zn−M0.07の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.14g(0.7mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.07)の粉末0.47gを得た。
[実施例12]<L−Trp−Zn−M0.05の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.10g(0.5mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.05)の粉末0.45gを得た。
[実施例13]<L−Trp−Zn−M0.03の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.06g(0.3mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.03)の粉末0.43gを得た。
[実施例14]<L−Trp−Zn−M0.01の調製>
実施例6において、L−Trpの使用量を0.02g(0.1mmol)とした以外は実施例6と同様に操作し、目的とする酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛(L−Trp−Zn−M0.01)の粉末0.39gを得た。
[実施例15]
実施例1において、結晶核剤として実施例6で得られたL−Trp−Zn−M0.7を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に示す。
[実施例16]
実施例1において、結晶核剤として実施例7で得られたL−Trp−Zn−M0.5を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例17]
実施例1において、結晶核剤として実施例8で得られたL−Trp−Zn−M0.3を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例18]
実施例1において、結晶核剤として実施例9で得られたL−Trp−Zn−M0.2を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例19]
実施例1において、結晶核剤として実施例10で得られたL−Trp−Zn−M0.1を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例20]
実施例1において、結晶核剤として実施例11で得られたL−Trp−Zn−M0.07を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例21]
実施例1において、結晶核剤として実施例12で得られたL−Trp−Zn−M0.05を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例22]
実施例1において、結晶核剤として実施例13で得られたL−Trp−Zn−M0.03を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例23]
実施例1において、結晶核剤として実施例14で得られたL−Trp−Zn−M0.01を使用した以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例24]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 0.93質量部と酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.07質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例25]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 0.85質量部と酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.15質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例26]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 0.71質量部と酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.29質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
[実施例27]
実施例1において、結晶核剤として、合成例2で得られたL−Trp−Zn 0.39質量部と酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、2種]0.61質量部とを混合した粉末を用いた以外は実施例1と同様に操作し、評価した。結果を表2に併せて示す。
Figure 0005846389
表2に示す通り、金属酸化物(酸化亜鉛)をアミノ酸(L−トリプトファン)のカルボキシル当量に比べて過剰量を用いて製造した実施例6乃至実施例14で得られた酸化亜鉛を含むL−トリプトファン亜鉛を結晶核剤として用いたPLA樹脂組成物(実施例15乃至実施例23)においても、結晶核剤を加えないもの(比較例2)と比較して高いTcとΔHを示し、結晶化促進効果を有することを示した。
特に、実施例15乃至実施例19においては、金属酸化物とアミノ酸を当量モルずつ用いて製造した合成例3のL−トリプトファン亜鉛を結晶核剤として用いた実施例2のPLA樹脂組成物に比べて、高いTcを示した。
また、金属酸化物とアミノ酸をほぼ当量モルずつ用いて製造した合成例2のL−トリプトファン亜鉛と、酸化亜鉛とを混合して添加した実施例24乃至実施例27のPLA樹脂組成物においても、結晶核剤を加えないもの(比較例2)と比較して高いTcとΔHを示し、また、合成例3のL−トリプトファン亜鉛を結晶核剤として用いた実施例2のPLA樹脂組成物と同程度のTcを示すとする結果を得た。
なお、金属酸化物(酸化亜鉛)を過剰量用いて製造したL−トリプトファン亜鉛を用いた実施例15乃至実施例19と、L−トリプトファン亜鉛と酸化亜鉛を混合して用いた実施例24乃至実施例27を比較すると、前者のL−トリプトファン亜鉛(本発明の製造方法で得られたL−トリプトファン亜鉛を含む金属酸化物)がより高いTc及びΔHを示すとする結果が得られた。この結果の理由は定かではないが、その理由の一つとして、L−トリプトファン亜鉛と酸化亜鉛を混合した系(実施例24乃至実施例27)に比べて、本発明の製造方法によって得られるL−トリプトファン亜鉛(実施例15乃至実施例19)を用いた系においては、余剰に存在する酸化亜鉛中におけるL−トリプトファン亜鉛の分散性が優れたものとなり、結果として高いTc及びΔHにつながったものと考えられる。
以上、これら実施例に用いたアミノ酸亜鉛塩を含む酸化亜鉛は、結晶核剤として従来のアミノ酸とその当量の金属酸化物と反応させて得られた化合物と比べて優れた性能を持つとする結果が得られた。
[実施例28]
PHBH100質量部に対し、結晶核剤として合成例2で得られたL−Trp−Zn 1質量部を加え、140℃で5分間溶融混練した。得られたPHBH樹脂組成物から約5mgを切り出し、DSCを用いて結晶化挙動を評価した。評価は、サンプルをDSC装置内で150℃の溶融状態から10℃/分で冷却したときに観察される、結晶化による発熱ピークの温度(Tc)、及びピークの面積から得られる発熱量(ΔH)を用いて評価した。なお、Tc値が高いほど結晶化速度が速いことを示し、ΔH値は最終的な結晶化度の目安となる。結果を表3に示す。
[比較例3]
実施例28において、結晶核剤を添加しないこと以外は実施例28と同様に操作し、評価した。結果を表3に併せて示す。
Figure 0005846389
表3の結果より、結晶性樹脂としてポリ乳酸樹脂に代えてポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘキサノエート)樹脂を用いた場合においても、結晶核剤としてアミノ酸金属塩を用いたもの(実施例28)は、結晶核剤を加えないもの(比較例3)と比較して高いTcとΔHを示し、結晶化促進効果を有することを示した。
[実施例29]
PP100質量部に対し、結晶核剤として合成例2で得られたL−Trp−Zn 1質量部を加え、185℃で5分間溶融混練した。得られたPP樹脂組成物から約5mgを切り出し、DSCを用いて結晶化挙動を評価した。評価は、サンプルをDSC装置内で200℃の溶融状態から10℃/分で冷却したときに観察される、結晶化による発熱ピークの温度(Tc)、及びピークの面積から得られる発熱量(ΔH)を用いて評価した。なお、Tc値が高いほど結晶化速度が速いことを示し、ΔH値は最終的な結晶化度の目安となる。結果を表4に示す。
[比較例4]
実施例29において、結晶核剤を添加しないこと以外は実施例29と同様に操作し、評価した。結果を表4に併せて示す。
Figure 0005846389
表4の結果より、結晶性樹脂としてポリ乳酸樹脂に代えてポリプロピレン樹脂を用いた場合においても、結晶核剤としてアミノ酸金属塩を用いたもの(実施例29)は、結晶核剤を加えないもの(比較例4)と比較して高いTcとΔHを示し、結晶化促進効果を有することを示した。

Claims (12)

  1. 結晶性樹脂とアミノ酸金属塩とを含み、
    該アミノ酸金属塩が芳香族基を有するアミノ酸の金属塩であり、かつ、
    該アミノ酸金属塩の金属種が、コバルト、銅及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一種である、
    結晶性樹脂組成物。
  2. 前記アミノ酸金属塩がα−アミノ酸の金属塩である、請求項1に記載の結晶性樹脂組成物。
  3. 前記アミノ酸金属塩がトリプトファン金属塩である、請求項1に記載の結晶性樹脂組成物。
  4. 前記アミノ酸金属塩の金属種が亜鉛である、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物。
  5. 前記結晶性樹脂がポリエステル樹脂である、請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物。
  6. 前記結晶性樹脂がポリ乳酸樹脂である、請求項5に記載の結晶性樹脂組成物。
  7. 前記結晶性樹脂がポリオレフィン樹脂である、請求項1乃至請求項4のうち何れか一項に記載の結晶性樹脂組成物。
  8. 前記結晶性樹脂がポリプロピレン樹脂である、請求項7に記載の結晶性樹脂組成物。
  9. アミノ酸金属塩からなり、
    該アミノ酸金属塩が芳香族基を有するアミノ酸の金属塩であり、かつ、
    該アミノ酸金属塩の金属種が、コバルト、銅及び亜鉛からなる群から選択される少なくとも一種である、
    結晶性樹脂の結晶核剤。
  10. 前記アミノ酸金属塩がα−アミノ酸の金属塩である、請求項9に記載の結晶核剤。
  11. 前記アミノ酸金属塩がトリプトファン金属塩である、請求項9に記載の結晶核剤。
  12. 前記アミノ酸金属塩の金属種が亜鉛である、請求項9乃至請求項11のうち何れか一項に記載の結晶核剤。
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