JP5984360B2 - グランドパッキン - Google Patents

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本発明は、グランドパッキンに関する。
従来、グランドパッキンとして、所定長さの紐状パッキン基材を、環状にした状態で、プレスにより加圧成型したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、従来のグランドパッキンにおける編み糸90の編み方の一例を示す説明図である。この図に示すように、8本(又は4本)の編み糸を八編み(八打ち)によって編み組することによって、紐状パッキン基材89が製造され、その断面形状は、ほぼ正方形となる。そして、編み組されたこの紐状パッキン基材89を所定長さに切断し、切断面同士を突き合わせて環状とし、これを金型により加圧成型し、環状のグランドパッキンが製造される。
上記のとおり製造されたグランドパッキンは、例えばポンプ、バルブなどに用いられるシール装置として用いられ、その利用形態を図10に示している。ポンプなどのハウジング91内に軸92が配置されており、これらの間に形成された環状空間Aに、複数の(図例では3つの)グランドパッキン93が軸方向に並べて設置されている。これらグランドパッキン93は、ハウジング91の内周側段部95と、大気側に設けられている筒状の締め付け部材94との間に軸方向から挟まれた状態にある。
そして、締め付け部材94がボルト96によって流体99側(軸方向内部側)へ締め付けられると、グランドパッキン93は軸方向に圧縮され、さらに、グランドパッキン93は圧縮されるにつれてハウジング91の内周面91a及び軸92の外周面92aに密着する。これにより、ハウジング91内の流体99が大気側へ漏れるのを防止することができる。
特開2007−138316号公報(図3参照)
上記のように、8本の編み糸90(図9参照)を八編みした紐状パッキン基材89からなるグランドパッキンは、一般的に硬いものとなるが、特に圧力の高い流体を密封するために、締め付け部材94(図10参照)による締め付け力(軸方向圧縮力)を大きくすると、グランドパッキン93が異常変形する場合がある。すなわち、締め付け力を大きくすると、グランドパッキン93の一部(軸方向両側の一部)93aが、ハウジング91と軸92との隙間97、及び、締め付け部材94と軸92との隙間98に、はみ出るおそれがある。
このように、グランドパッキン93の一部93aが、本来グランドパッキン93が存在すべき領域からはみ出ると、グランドパッキン93をさらに締め付けても、その密度はさほど高まらず、所望の密封性能を得ることができない場合がある。
そこで、本発明の目的は、軸方向に締め付けられた際に、異常変形し難いグランドパッキンを提供することである。
本発明のグランドパッキンは、複数本の編み糸を単一の軌道に沿って動かしながら編んで帯状とした平打組物からなる所定長さの帯状パッキン基材を有し、前記帯状パッキン基材は、渦巻き状に重ね巻きされた状態で、径方向及び軸方向から圧縮されていることを特徴とする。
本発明のグランドパッキンの製造方法は、複数本の編み糸を単一の軌道に沿って動かしながら、各編み糸が、他の編み糸に対して上下交互に編まれ、これが繰り返されることにより、帯状とした平打組物からなる所定長さの帯状パッキン基材を、その幅方向が渦巻きの中心線と平行となるようにして渦巻き状に重ね巻きし、前記帯状パッキン基材を、渦巻き状に重ね巻きした状態で、前記中心線と直交する径方向及び前記中心線と平行する軸方向から圧縮成形することを特徴とする。
また、前記編み糸は、膨張黒鉛材料と、当該膨張黒鉛材料の外周を被覆している補強材と、を有し、前記補強材は、細糸が網状に編まれた編組体からなる。
この場合、細糸が網状に編まれた編組体からなる補強材によって膨張黒鉛材料の外周が被覆され、この膨張黒鉛材料を編み糸として平打組物が構成される。そして、この平打組物からなる帯状パッキン基材が渦巻き状に複数重ね巻きされる。したがって、渦巻き状となって重なっている帯状パッキン基材間では、編組体からなる補強材が密な状態となり、グランドパッキンの剛性をより一層高めることができる。
本発明によれば、パッキン基材の編み糸が半径方向及び軸方向に密に並んだ状態となり、剛性を高めることができるため、軸方向の締め付け力を大きくしても、従来に比べて異常変形し難いグランドパッキンとすることができる。
本発明のグランドパッキンがシール装置として用いられている流体機器の一部の断面図である。 平打組物からなる帯状パッキン基材の説明図である。 グランドパッキンを軸方向から見た図である。 グランドパッキンの斜視図であり、一部を断面として示している。 (A)は、編み機の一部と、この編み機によって編まれている平打組物の説明図であり、(B)は、平打組物の横断面を示す図である。 編み糸の説明図である。 実施例と従来例との性能比較として、圧縮復元特性について説明する説明図である。 実施例と従来例との性能比較として、締め付け圧の伝達特性及び変換特性について説明する説明図である。 従来のグランドパッキンにおける編み糸の編み方の一例を示す説明図であり、8本の編み糸によって八編み(八打ち)する場合の図である。 従来のグランドパッキンがシール装置として用いられている流体機器の一部の断面図である。
図1は、本発明のグランドパッキンがシール装置として用いられている流体機器の一部の断面図である。この流体機器は、バルブ又はポンプなどであり、ハウジング1と、このハウジング1の内部空間に設けられている軸2とを備えている。
そして、ハウジング1と軸2との間に形成されている環状空間Aに、グランドパッキン3が軸方向に並べて配置されている。本実施形態では3つのグランドパッキン3が並べて配置されている。なお、軸2は、軸2の中心線回りに回転したり、軸方向に往復移動したりする。
環状空間Aの大気側(軸方向外部側)に、筒状でありフランジ部4a付きの締め付け部材4が設けられている。グランドパッキン3は、この締め付け部材4とハウジング1の内周側の段部5との間に軸方向から挟まれた状態にある。ハウジング1の段部5及び内周面1aと、軸2の外周面2aとによって、パッキンボックスが構成され、このパッキンボックス内が上記環状空間Aであり、このパッキンボックス内にグランドパッキン3が設置されている。
ボルト6によって締め付け部材4を流体9側(軸方向内部側)へ締め付けると、グランドパッキン3は、軸方向に圧縮され(潰され)、さらに、圧縮されるにつれてハウジング1の内周面1a及び軸2の外周面2aに密着する。これにより、軸2が回転したり軸方向に往復移動したりしても、ハウジング1内の流体9が外部(大気側)へ漏れるのを防ぐことができる。ハウジング1、軸2、締め付け部材4及びボルト6は、金属製である。
3つのグランドパッキン3は全て同じものである。これらグランドパッキン3それぞれは、所定長さの帯状パッキン基材を有している。図2は、帯状パッキン基材7の説明図である。また、図3は、この帯状パッキン基材7を有するグランドパッキン3を軸方向から見た図である。図4は、このグランドパッキン3の斜視図であり、一部を断面として示している。
図2において、帯状パッキン基材7は、複数本の編み糸8を編んで帯状とした平打組物(平織組物)20からなる。平打組物20は、後にも説明するが、複数本の編み糸8を単一の軌道に沿って動かしながら編んだ編物である。
そして、グランドパッキン3は、この平打組物20からなる帯状パッキン基材7を、図3と図4とに示すように、渦巻き状に複数重ね巻きした状態で、径方向及び軸方向から圧縮して断面角形としたものである。本実施形態のグランドパッキン3は、1本の長い帯状パッキン基材7を渦巻き状にほぼ4周巻き、4重に重ね巻きしたものである。そして、これを加圧成型して断面矩形としている。加圧成型は、プレス及び金型により行われる。つまり、金型に、渦巻き状に重ね巻きしたパッキン基材7を設置し、これをプレスが金型内で圧縮成型する。
〔平打組物20及び編み糸8について〕
図2において、平打組物20は、複数本の編み糸8を単一の軌道(経路)に沿って動かしながら編んで構成されている。図5(A)は、編み機の一部と、この編み機によって編まれている平打組物20の説明図である。編み機は、編み糸8と同数(本実施形態では四つ)の組錘27を有している。組錘27は、単一の編み糸8を保持しつつ当該編み糸8を繰り出す機能を有している。各組錘27は、波状の軌道Kに沿って導かれて移動することができ、四つの組錘27が交互に交差することにより、各組錘27から繰り出された編み糸8は編まれる。四つの組錘27の軌道Kは1本であり、編み糸8それぞれは、この単一の軌道Kに沿って動きながら編まれることとなる。図5(A)の破線が、軌道Kを示しており、この軌道Kに沿って付されている矢印が、各組錘27(各編み糸8)の移動経路を示している。
以上より、各編み糸8が、他の編み糸8に対して上下交互に編まれ、これが繰り返されることにより、平打組物20が得られ、この平打組物20は、複数本の編み糸8が一つの面に沿って(平面に沿って)編まれた編物となる。図5(B)に示すように、平打組物20は、横断面で編み糸8が平面的に配置され、一重の編組が成されたものとなり、薄い帯状となる。なお、図5では、説明を容易とするために、編み糸8数を少なくして説明しているが、編み糸8の数は、平打組物20の必要な幅に応じて変更される。
この平打組物20によれば、編み糸8は、平打組物20の長手方向及び幅方向に対して傾斜した構成となる。図2(A)では、幅方向の直線Lに対して、編み糸8の直線部分が角度θで傾斜している。
なお、平打組物20は、編み糸をニット編みしたニット編物とは異なる。ニット編みは、一本の糸で一つの輪を作り、この輪に次に作った輪を入れてすくいだし、これを連続させる編み方である。このニット編みの編物によってグランドパッキンを構成した場合、編物内において編み糸が複雑に屈曲及び交差するために、編み糸の適用材料に制限がある。また、編み糸が複雑に屈曲及び交差するため、変形し易い特徴を備える。また、編み糸間に隙間が発生しやすく密封性能を高めることが困難となる。
編み糸8について説明する。図6は、編み糸8の説明図である。編み糸8は、膨張黒鉛材料11と、この膨張黒鉛材料11の外周を被覆している補強材12とを有する。膨張黒鉛材料11の一例としては、上記特許文献1(特開2007−138316号公報)に記載された従来のグランドパッキンに用いられているものを採用することができる。そして、この膨張黒鉛材料11の外周が、補強材12によって編組補強されている。本実施形態の補強材12は、細糸(細線)12aが網状に編まれた編組体からなる。
細糸12aは金属糸であり、例えば、ステンレス線、インコネル糸又はモネル糸などがある。なお、細糸12aを非金属糸とすることもでき、この場合、化学繊維とすることができ、有機繊維(木綿、レーヨン、フエノール、アラミド、PBO、PBI、PTFE、PPS、PEEKなど)又は無機繊維(炭素繊維、セラミック繊維など)がある。
〔グランドパッキン3の機能について〕
以上の構成を備えたグランドパッキン3は、編み糸8を平編みすることによって得られた平打組物20からなる帯状パッキン基材7を、渦巻き状に重ね巻きし、径方向及び軸方向から加圧成型してなるものであるため、図4に示すように、編み糸8が径方向及び軸方向に重なるようにして配置され、編み糸8が半径方向及び軸方向に整列して密に並んだ状態となり、剛性の高いグランドパッキン3となる。このため、図1に示している締め付け部材4及びボルト6によって、このグランドパッキン3への軸方向の締め付け力を大きくしても、従来と比べて異常変形し難い。
特に本実施形態では、編み糸8が、膨張黒鉛材料11と、この膨張黒鉛材料11の外周を被覆するように配置した補強材12とを有しており、補強材12は、金属製などの細糸12aが網状に編まれた編組体からなる。このような、補強材12によって補強されている膨張黒鉛材料11を、編み糸として平打組物20が構成され、この平打組物20からなる帯状パッキン基材7が、渦巻き状に重ね巻きされている。なお、この膨張黒鉛材料11は、特許文献1に記載されている様に、互いに位置をずらして配置された矩形の膨張黒鉛の集合体から構成されている。したがって、渦巻き状となって重なっている帯状パッキン基材7間では、編組体からなる補強材12(細糸12a)が密な状態となり、グランドパッキン3の径方向及び軸方向の剛性をより一層高めることができる。
この結果、従来のように(図10参照)グランドパッキン93の一部93aが、本来グランドパッキン93が存在すべき領域(パッキンボックス)から、はみ出すというような不具合の発生を、本実施形態のグランドパッキン3によれば防ぐことができ、このグランドパッキン3によれば、軸方向の締め付け力に応じてグランドパッキン3の密度は高まり、所望のシール性能を維持することが可能となる。
また、従来のように(図9参照)八編みにより編み組された紐状パッキン基材を所定長さに切断し、切断面同士を突き合わせて環状としたグランドパッキンでは、その突き合わせ面において、隙間が発生し、流体の漏れが生じる可能性があるが、本実施形態に係るグランドパッキン3は、帯状パッキン基材7を渦巻き状として環状としていることから、従来のような突き合わせ面は存在せず、高いシール性能が得られる。
また、帯状パッキン基材7は、N本(ただし、Nは3以上の整数)の編み糸8を有し、本実施形態では、4本の編み糸8を有している。この編み糸8の数を増加させることで、編み方を変えることなく、幅方向に広い帯状パッキン基材7が得られる。
このように、帯状パッキン基材7が平打組物20からなることにより、編み糸8の数を変更することによって帯状パッキン基材7の幅を変更することができる。この結果、帯状パッキン基材7の幅方向が渦巻きの中心線と平行となるようにして、パッキン基材7は渦巻き状に巻かれることから、編み糸8の数を変更することによって、グランドパッキン3の軸方向寸法A(図4参照)を容易に変更することができる。
そして、この帯状パッキン基材7の巻数を変更することで、グランドパッキン3の径方向寸法B(図4参照)を容易に変更することができる。つまり、巻数を増やすと、径方向寸法Bを大きくすることができ、巻数を減らすと、径方向寸法Bを小さくすることができる。
このように、本発明のグランドパッキン3によれば、軸方向寸法A及び径方向寸法Bを容易に変更可能であることから、グランドパッキン3の断面形状のアスペクト比を様々な値(例えば2以上の大きな値)に設定することが可能となる。
なお、従来のグランドパッキンでは、図8に示しているように断面形状がほぼ正方形となるように作製しているため、このようなアスペクト比の変更には限界がある。
以上より、製造可能なグランドパッキン3の寸法範囲が、従来よりも広くなり、グランドパッキン3を様々な機器に適用可能となる。
〔実施例〕
実施例として、厚み0.38mm、幅1mm、長さ200mmの矩形状の膨張黒鉛材料11を、その端部を互いにずらしながら、補強材12として金属製細糸12a(線径0.1mmのインコネル糸)からなるニット編筒状部に挿入し、膨張黒鉛材料11と金属製細糸の重量比が7:3となる編み糸8を製作した。この編み糸8を用いて、図2のように平編みして平打組物20からなる帯状パッキン基材7とし、このパッキン基材7を図3に示すように渦巻き状に重ね巻きし、径方向及び軸方向から加圧成型して断面矩形のグランドパッキン3を製造した。加圧成型前の帯状パッキン基材7の厚さは4.5mmであり、幅が13mmである。このパッキン基材7を加圧成型した後の密度は、1.95g/cmである。
これに対して、従来例として、膨張黒鉛材料及び補強材として金属製細糸(インコネル糸)からなる編み糸を、図8のように八編みして断面ほぼ正方形のパッキン基材とし、このパッキン基材を所定長さに切断し、切断面を突き合わせて一つの環状とし、径方向及び軸方向から加圧成型して断面矩形のグランドパッキンを製造した。加圧成型前のパッキン基材の高さは9mmであり、幅が7mmである。そして、加圧成型した後の密度は、実施例と同じ1.95g/cmである。なお、パッキン基材を加圧成型する際の成型面圧は、実施例と従来例とを同じである。
実施例と従来例との性能比較のために試験を行った。圧縮復元特性について図7により説明する。実施例と従来例とのグランドパッキンそれぞれを、図1に示しているように、ハウジング1と軸2との間の環状空間に設置し、締め付け部材4により各グランドパッキンを圧縮した。なお、グランドパッキンは一つとしている。
試験は、無負荷状態から58.8N/mmの面圧で締め付け、その後、無負荷状態とした際の、各グランドパッキン(実施例及び従来例)の圧縮率と復元率とを測定した。
なお、圧縮率とは、圧縮前のグランドパッキンの軸方向寸法A(図4参照)をA0とし、前記面圧で締め付けた状態での軸方向寸法をA1とした場合、図7に記載の式により求められる。復元率は、前記面圧で締め付けた後、無負荷状態とした際の軸方向寸法をA2とすると、図7に記載の式により求められる。
圧縮率に関して、実施例は19.1%であるのに対して、従来例は22.3%である。復元率に関して、実施例は3.7%であるのに対して、従来例は11.8%である。すなわち、実施例は従来例に比べると圧縮率が低いことから、実施例は変形し難い特性を有している。つまり、実施例のグランドパッキンは比較例よりも強固であり剛性が高い。
このため、実施例のグランドパッキンによれば、その一部が、本来グランドパッキンが存在すべき領域から、はみ出すのを防ぐことができ、グランドパッキンの締め付け力に応じてグランドパッキンの密度は高まり、所望のシール性を確保することが可能となる。
図8は、締め付け圧の伝達特性及び変換特性についての試験結果を示している。締め付け圧の伝達特性(伝達率)は、グランドパッキンの軸方向一方側の側面を締め付け部材4によって締め付けた際の面圧をFとし、この面圧Fによってグランドパッキンの軸方向他方側の側面において発生した面圧をfとした場合、これら面圧の比(f/F)である。面圧Fと面圧fとは方向が一致している。
締め付け圧の変換特性(変換率)は、グランドパッキンの軸方向一方側の側面を締め付け部材4によって締め付けた際の面圧をFとし、この面圧Fによってグランドパッキンの内周面に発生する面圧をPとした場合、これら面圧の比(P/F)である。面圧Fと面圧Pとは方向が直交しており、締め付け圧の変換特性は、軸方向の締め付け力が、どの程度、軸2に対する径方向の締め付け力として生じることができるかを示す指標である。
締め付け圧の伝達特性に関して、実施例は85.5%であるのに対して、従来例は89.3%である。締め付け圧の変換特性に関して、実施例は68.1%であるのに対して、従来例は55.3%である。この結果によれば、軸方向の締め付け力が、径方向の締め付け力へと変換される割合が、従来例と比べて実施例の方が高いことがわかる。
つまり、軸方向の締め付け力が従来例と実施例とで同じであっても、実施例では、従来品に比べて軸2に対する面圧(シール面圧)を高くすることが可能となる。
以上、図7と図8との性能比較の結果によれば、平打組物20からなる帯状パッキン基材7を渦巻き状とした実施例のグランドパッキン3は、八編みした紐状パッキン基材を環状とした従来例のグランドパッキンよりも、剛性が高く、異常変形を防ぐことができると共に、軸方向から受ける締め付け力を、その内周側の軸2に対する締め付け力(径方向力)へと、効率良く変換することができ、高いシール性能を有することが可能となる。
本発明のグランドパッキンは、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。前記実施形態では、帯状パッキン基材7を4層巻きとしたが、帯状パッキン基材7を多層巻きとすればよく、4周巻き以外であってもよい。
3:グランドパッキン 7:帯状パッキン基材 8:編み糸 11:膨張黒鉛材料 12:補強材 12a:細糸 20:平打組物 K:軌道

Claims (2)

  1. 複数本の編み糸を単一の軌道に沿って動かしながら、各編み糸が、他の編み糸に対して上下交互に編まれ、これが繰り返されることにより、帯状とした平打組物からなる所定長さの帯状パッキン基材を、その幅方向が渦巻きの中心線と平行となるようにして渦巻き状に重ね巻きし、
    前記帯状パッキン基材を、渦巻き状に重ね巻きした状態で、前記中心線と直交する径方向及び前記中心線と平行する軸方向から圧縮成形することを特徴とするグランドパッキンの製造方法。
  2. 前記編み糸は、膨張黒鉛材料と、当該膨張黒鉛材料の外周を被覆している補強材と、を有し、前記補強材は、細糸が網状に編まれた編組体からなる請求項1に記載のグランドパッキンの製造方法
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