JP5978692B2 - 半導体発光装置、半導体発光装置用部品、半導体発光装置用反射体、半導体発光装置用反射体組成物、半導体発光装置用反射体の製造方法 - Google Patents

半導体発光装置、半導体発光装置用部品、半導体発光装置用反射体、半導体発光装置用反射体組成物、半導体発光装置用反射体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光装置、半導体発光装置用部品、半導体発光装置用反射体、半導体発光装置用反射体組成物、半導体発光装置用反射体の製造方法に関する。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO2排出抑制の取り組みが行われており、小型で長寿命であるとともに、省電力性に優れることで、CO2削減に大いに寄与することができる発光ダイオード(以下、「LED」と記載する。)素子等の半導体発光素子が、表示灯等の光源として広く利用されている。
光源として半導体発光素子を用いる場合、高い照度を得るために通常、基板に単数または複数の半導体発光素子を配置し、半導体発光素子の周りに、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させる反射体を配置する方式が用いられている。このとき、半導体発光素子は発光時に発熱を伴うことから、半導体発光素子の周りに配設される反射体には、良好な反射性および良好な耐熱性が要求される。
そこで、たとえば、特許文献1には、熱硬化性オルガノポリシロキサン、白色顔料、無機充填剤(但し、白色顔料を除く)、縮合触媒、所定のカップリング剤を含有する白色熱硬化性シリコーン樹脂組成物で反射体を構成する光半導体ケースが提案されている。また、特許文献2には、特定の熱硬化樹脂及び無機部材を含有するコーティング部材を所定部にコーティングして光の反射を高めるパッケージ成型体が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1に提案がされているシリコーン樹脂組成物は反射体を成型する際の流動性が高く、また粘度調整が困難なため、この樹脂組成物によって得られる反射体には多くのバリが発生するおそれがある。反射体に発生するバリは電気的な不良につながることから除去する必要があるものの、バリの除去時には反射体の表面を傷つけてしまう場合も多く反射率の低下を引き起こす。また、バリの除去にかかるコストは高く、コスト面からもバリの発生は好ましくない。
また、近時、半導体発光素子から紫外光を発光させて、この紫外光を様々な色の蛍光体と組み合わせて照明やテレビ等の演色性を高めることや、この紫外光を殺菌や消臭効果に利用すること等の検討がなされている。紫外光を発光する半導体発光素子を用いる場合、これらの半導体発光素子の周りに配置される反射体には、紫外光に対する反射性も要求される。
特開2009−221393号公報 特開2005−136378号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、半導体発光素子から発光される光の反射性に優れ、かつ電気的な不良の発生や、反射性の低下を長期にわたって防止できる半導体発光装置を提供すること、また、この半導体発光装置に用いられる半導体発光装置用部品や半導体発光装置用反射体を提供すること、及びこの半導体発光装置用反射体を得ることができる半導体発光装置用反射体組成物や半導体発光装置用反射体の製造方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、基板と、半導体発光素子と、該半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体と、を含む半導体発光装置であって、前記反射体は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、基板と、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体と、を含む半導体発光装置用部品であって、前記反射体は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための半導体発光装置用反射体であって、前記半導体発光装置用反射体は、ポリメチルペンテンと、無機粒子とを含み、前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体に用いられる半導体発光装置用反射体組成物であって、前記半導体発光装置用反射体組成物は、ポリメチルペンテンと、無機粒子とを含み、前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための半導体発光装置用反射体の製造方法であって、(1)ポリメチルペンテンと、(2)六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムと、を含む半導体発光装置用反射体組成物を用いて半導体発光装置用反射体を製造することを特徴とする。
本発明の半導体発光装置によれば、半導体発光素子から発光される光の反射性に優れ、かつ電気的な不良の発生や、反射性の低下を長期にわたって防止できる。また、本発明の半導体発光装置用部品、半導体発光装置用反射体によれば、上記効果を奏する半導体発光装置を得ることができる。また、本発明の半導体発光装置用反射体組成物や、半導体発光装置用反射体の製造方法によれば、上記の効果を奏する半導体発光装置を得るための半導体発光装置用反射体を得ることができる。
本発明の半導体発光装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の半導体発光装置の一例を示す概略断面図である。 実施例1と参考例1の反射体の光反射率と波長との関係を示す図である。
「半導体発光装置」
図1に示すように、本発明の一実施形態の半導体発光装置100は、表面実装(Surface Mounted Device:SMD)型の半導体発光装置100であり、必須の構成である基板14と、半導体発光素子10と、該半導体発光素子10から発光される光を所定方向に反射させるための反射体12と、から構成されている。以下、本発明の半導体発光装置100の必須の構成である基板14、反射体12、半導体発光素子10を中心に具体的に説明する。なお、本発明の半導体発光装置は、種々の形態をとることができ、以下の実施形態によって何ら限定されるものではない。たとえば、基板14と、半導体発光素子10と、反射体12とを含むものであれば、砲弾型の半導体発光装置であってもよく、COB(Chip On Board)型の半導体発光装置であってもよい。以下、半導体発光装置100として、表面実装型の半導体発光装置を中心に説明する。
図1に示す形態の半導体発光装置は、半導体発光素子10と、半導体発光素子10の周りに設けられ、半導体発光素子10から発光される光を所定方向に反射させる反射体12とを基板14上に有する。
(基板)
本発明の半導体発光装置100を構成する基板14について特に限定はなく、半導体発光装置の分野で用いられるものあればいかなるものであっても使用可能である。基板14の材料としては、たとえば、アルミナや、窒化アルミ、ムライト、ガラス等の焼結体から構成されるセラミック等を挙げることができる。これ以外にも、ポリイミド樹脂等のフレキシブル性を有する樹脂材料等を挙げることができる。
基板14の厚みについて特に限定はなく、半導体発光装置の形態等に応じて適宜設定することができ、その厚みについていかなる限定もされない。
(反射体)
図1に示すように、基板14上には、反射体12が設けられている。反射体12は、本発明の半導体発光装置における必須の構成であり、半導体発光素子10から発光される光を所定方向、すなわち出光部側へ反射させる役割を果たす。
<ポリメチルペンテン>
反射体12には、バインダーとしてのポリメチルペンテンが含まれる。ポリメチルペンテンは、耐熱性に優れることから、半導体発光素子からの発熱による反射体12の変色を防止でき、長期にわたって反射体12の性能を維持することができる。また、ポリメチルペンテンは成型性に優れることから、バリの発生なく反射体12を成型可能である。これにより、バリによって生じ得る半導体発光装置の電気的な不良の発生を長期にわたって防止することができる。さらに、ポリメチルペンテンは、可視域から紫外域までの波長の光線透過率に優れる。したがって、六方晶構造の無機粒子として、紫外光に対する反射性能を有するものを用いた場合には、ポリメチルペンテンとの相乗効果によって、紫外光を発光する半導体発光素子10を用いた場合に、殺菌効果および消臭効果、また演色性などの点で、特に有利な効果を奏し得る。なお、本願明細書において、紫外光とは230nm〜400nmの波長の光を意味する。
ポリメチルペンテンとしては、たとえば、4−メチルペンテン−1の単独重合体や、4−メチルペンテン−1と他のオレフィンとの共重合体等を挙げることができる。4−メチルペンテン−1と他のオレフィンとの共重合体としては、4−メチルペンテン−1と、α−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン等の炭素数2ないし20のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができる。4−メチルペンテン−1と他のオレフィンとの共重合体を用いる場合には、該共重合体は、4−メチル−1−ペンテンを90モル%以上含んでいることが好ましい。
本発明では、上記に例示したポリメチルペンテンの中でも、4−メチルペンテン−1の単独重合体を好ましく使用可能である。なかでも、重合平均分子量(Mw)が1000以上、特には、5000以上の4−メチルペンテン−1の単独重合体が好ましい。これらのポリメチルペンテンによれば、反射体12の耐熱性を更に向上させることができる。なお、4−メチルペンテン−1の単独重合体の分子量はゲルパーミッションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
ポリメチルペンテンは市販品を用いることもでき、市販品としては、例えば、三井化学(株)製のTPX(登録商標)等を挙げることができる。
また、ポリメチルペンテンは、三次元網目構造のポリメチルペンテンであることが好ましい。三次元網目構造のポリメチルペンテンを含む反射体12によれば、耐熱性や、反射性能の更なる向上が見込まれる。また、反射体12から後述する六方晶構造の無機粒子が脱落することを防止することができる。三次元網目構造のポリメチルペンテンは、例えば、紫外線硬化剤や電子線硬化剤とポリメチルペンテンとを反応させて、ポリメチルペンテンの分子間を架橋させることで得ることができる。これ以外にも、ポリメチルペンテンと、紫外線硬化剤や電子線硬化剤のモノマーを共重合せしめた共重合体を用いて三次元網目構造のポリメチルペンテンを得ることもできる。
<六方晶構造の無機粒子>
反射体12には、六方晶構造の無機粒子が含まれる。六方晶構造の無機粒子を含む反射体12によれば、該反射体12に高い反射性を付与することができる。さらに、六方晶構造の無機粒子は、光触媒作用によりポリメチルペンテンの劣化を起こすことがないことから、反射体12の劣化を防止でき、半導体発光装置100の長寿命化に貢献し得る。なお、六方晶構造とは、JCPDSカード28−0124の結晶相を示すものである。
六方晶構造の無機粒子について特に限定はなく、六方晶構造の窒化ホウ素(BN)、六方晶構造のランタンシリケート(La9.33(SiO4)62、六方晶構造の緑柱石(Be3Al2Si618)、六方晶構造のマグネシウム(Mg)、六方晶構造の水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、六方晶構造の水酸化マンガン(Mn(OH)2)、六方晶構造の硝酸ナトリウム(NaNO3)、六方晶構造の炭酸マグネシウム(MgCO3)、六方晶構造の炭酸亜鉛(ZnCO3)、六方晶構造の炭酸鉄(FeCO3)、六方晶構造の炭酸カルシウム(CaCO3)、六方晶構造のドロマイト(CaMg(CO3)2)、六方晶構造の針ニッケル鉱(NiS)、六方晶構造のウルツ鉱(ZnS)、六方晶構造のRMnO3(R=Y,Yb,Lu)、六方晶構造のチタン酸バリウム(BaTiO3)、六方晶構造のイリドスミン、六方晶構造のヒ素(As)、六方晶構造のビスマス(Bi)、六方晶構造のテルル(Te)、六方晶構造のカスミ石(KNa3(AlSiO4)4)、六方晶構造のミメット鉱(Pb5(AsO43Cl))、六方晶構造の緑鉛鉱(Pb5((PO43Cl))、六方晶構造の鉄ミョウバン石(KFe3(SO42(OH)6)、六方晶構造のミョウバン石(KAl3(OH)6(SO42)等を挙げることができる。
反射性のさらなる向上の点からは、六方晶構造の無機粒子は、白色、或いは白色に近いものを用いることが好ましい。また、これとともに、耐熱性に優れるものを用いることが好ましい。本発明では、上記に例示した六方晶構造の無機粒子のなかでも、六方晶構造の窒化ホウ素(BN)や、六方晶構造のチタン酸バリウム(BaTiO3)が好ましい。これらの無機粒子は、白色を呈するとともに、耐熱性にすぐれ、かつ、波長が230nm〜400nmの紫外光に対する反射性にも優れる。したがって、上述した紫外光を殆ど吸収しないポリメチルペンテンと、六方晶構造の窒化ホウ素(BN)又は、六方晶構造のチタン酸バリウム(BaTiO3)とを含む反射体12によれば、紫外光を発光する半導体発光素子10を用いる場合に特に有利な効果を奏し得る。なお、六方晶構造の窒化ホウ素(BN)や、六方晶構造のチタン酸バリウム(BaTiO3)以外にも、六方晶構造を有し、紫外光に対する反射性を有するものであれば、いずれのものであっても、紫外光を発光する半導体素子10を含む半導体発光装置100に使用可能である。
六方晶構造の無機粒子の粒径について特に限定はないが、体積平均粒径が、0.1μm未満である場合には、無機粒子同士が凝集し加工性が落ちる傾向にあり、300μmを超えると、ポリメチルペンテンとの混練が不良となり、反射性が低下する傾向にある。したがって、この点を考慮すると、六方晶構造の無機粒子は、体積平均粒径が0.1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましい。より好ましくは、0.1μm以上12μm以下の範囲内であり、さらに好ましくは1μm以上2μm以下の範囲内である。なお、体積平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50として求めた粒径である。
六方晶構造の無機粒子の形状についても特に限定はなく、たとえば、鱗片形状、偏平形状、紡錘形状、球形状、円錐形状、楕円形状のものを例示することができる。なかでも、反射性のさらなる向上の点からは、球形状のものを好ましく用いることができる。
六方晶構造の無機粒子は疎水化処理が施されたものであってもよい。疎水化処理が施された六方晶構造の無機粒子を用いることで、反射体12中に六方晶構造の無機微粒子を均一に分散させることができ、反射性の更なる向上が見込まれる。疎水化処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリコーンオイル、脂肪酸、及び脂肪酸金属塩等を挙げることができる。これらの中でも、分散性を向上させる効果が高いことから、シランカップリング剤、及びシリコーンオイルが好ましく用いられる。
ポリメチルペンテン、及び六方晶構造の無機粒子の含有量について特に限定はないが、ポリメチルペンテン100質量部に対し、六方晶構造の無機粒子の含有量が10質量部未満である場合には、反射性が低下する傾向にあり、300質量部を超えると、成型性が低下する傾向にある。したがって、この点を考慮すると、六方晶構造の無機粒子は、ポリメチルペンテン100質量部に対し、10質量部以上300質量部以下の範囲内で含有されていることが好ましい。より好ましくは、15質量部以上200質量部以下の範囲内であり、さらに好ましくは、20質量部以上200質量部の範囲内である。なお、成型性の低下を生じさせない場合には、300質量部をこえて含有されていてもよい。
また、反射体12は、上記必須の構成であるポリメチルペンテン、六方晶構造の無機粒子のほかに、本発明の趣旨を妨げない範囲内で、各種の添加剤が含有されていてもよい。これらの成分としては、難燃剤、異形断面ガラス繊維、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等の基板密着助剤、酸化防止剤、光安定化材等を挙げることができる。
反射体12に含まれる六方晶構造の無機粒子が、紫外光に対する反射性能を有する無機粒子である場合には、該反射体12は、酸化チタン粒子を実質的に含有していないことが好ましい。酸化チタン粒子を含まない反射体12とすることで、400nm以下の紫外光に対する反射性を良好な状態とすることができる。また、酸化チタンの触媒作用により生じ得るポリメチルペンテンの劣化を未然に防ぐことができる。なお、酸化チタンは、ルチル結晶で411nm付近、アナターゼ結晶で波長387nm付近にて光の吸収が起こることから、反射体12に酸化チタン粒子が含まれる場合には、紫外光に対する反射性能が著しく低下する。ここで、酸化チタン粒子を実質的に含有しないとは、反射体12中の酸化チタン粒子の含有量が0質量%であることを意味する。なお、このことは、反射体12に酸化チタン粒子が含有されることを禁止するものではなく、本発明の趣旨を妨げない範囲内で含有されていてもよい。
反射体12に酸化チタン粒子が含まれているか否かは、X線光電子分光法(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)によって反射体12を組成分析することで判定可能である。具体的には、チタン元素が検出されなかった場合には、反射体12に酸化チタン粒子が実質的に含有されていないものと判定することができる。さらに具体的には、(株)島津製作所製 X線光電子分光分析装置 ESCA−3400を用い、狭域スキャン測定:450〜470eV範囲で、測定元素名を「Ti 2p」としてスキャンした場合、459eV付近にTi 2p3/2のピークがなく、スペクトル強度と感度定数から自動計算される相対原子%でも、Ti 0.1%以下であれば、反射体12に酸化チタン粒子が実質的に含有されていないものと判定することができる。
反射体12の形状は、レンズ18の端部、すなわち接合部の形状に準じており特に限定はない。通常は、通常、角形、円形、楕円形等の筒状又は輪状である。図1に示す形態では、反射体12は、筒状体、換言すれば輪状体であり、反射体12のすべての端面が基板14の表面に接触、固定されている。
反射体12の内面は、図示するように半導体発光素子10から発光される光の指向性を高めるために、テーパー状に上方に広げられていることが好ましい。また、反射体12は、レンズ18側の端部を、当該レンズ18の形状に応じた形に加工された場合には、レンズホルダーとしても機能させることができる。
反射体12は、これ以外の種々の態様をとることができ、たとえば、図2に示すように上記で説明した反射体12の必須の成分を含む反射層12aが部材12bの光反射面側に設けられた反射体12を用いることもできる。図1に示す反射体と、図2に示す反射体とは、図1に示す形態の反射体12が、反射体12の全体が上記で説明した反射体12の必須の成分を含む材料から構成されているのに対し、図2に示す形態の反射体12が、上記で説明した反射体12の必須の成分を含まない部材12bと、反射体12の必須の成分を含む反射層12aとが組み合わされた構成である点で相違する。図2に示す形態では、部材12bの光反射面側にのみ反射層12aが形成された構成をとる反射体12となっているが、部材12bの全面に反射層12aが形成された構成をとっていてもよい。反射層12aの厚さは、熱抵抗を低くする等の観点から、500μm以下とすることが好ましく、300μm以下とすることがより好ましい。
図1に示す形態では、反射体12上にはレンズ18が設けられている。レンズ18は従来公知のものを適宜選択して用いることができる。なお、レンズ18は通常、樹脂から構成され、着色されることもある。
基板14と反射体12とレンズ18とで形成される空間部は、透明なシリコーン樹脂等が充填された透明封止部であってもよく、空隙部であってもよい。
(半導体発光素子)
基板14上には、光を発光する半導体発光素子10が設けられている。半導体発光素子について特に限定はなく、例えば、AlGaAs、AlGaInP、GaP又はGaNからなる活性層を、n型及びp型のクラッド層により挟んだダブルヘテロ構造を有し、一辺の長さが0.5mm程度の六面体の形状のLEDチップ等を用いることができる。
半導体発光素子10が白色のLEDチップである場合には、紫外光又は青色が発光される。発光色についても特に限定はなく、白色光であってもよく、所望の発光色の半導体発光素子を用いることもできる。白色光を発色させるためには、赤色系の発光波長が610nm〜700nm、緑色系の発光波長が495nm〜565nm、青色系の発光波長が430nm〜490nmの3原色を発光するLEDチップを1個の発光素子内に内蔵して混色することにより白色光にしてもよいし、発光波長が400nm〜530nmの青色光を発光するLEDチップの表面に黄色に変換する発光色変換部材を設けてもよく、発光波長が400nmより短い紫外光を発光するLEDチップの表面にそれぞれ赤、緑、青に変換する発光色変換部材を設けてそれぞれの色に変換した光を混合することによっても白色光にすることもできる。
また、本発明において、反射体12に含まれる六方晶構造の無機粒子が、紫外光に対する反射性能を有する無機粒子である場合には、紫外光を発光する半導体発光素子10を用いた場合に極めて有効である。紫外光を発光する半導体発光素子10を備える半導体発光装置100によれば、様々な色の蛍光体と組合せて演色性を高めることや、消臭効果および殺菌効果を得ること等ができる。
「半導体発光装置用部品」
本発明の半導体発光装置用部品は、基板14と、半導体発光素子10から発光される光を所定方向に反射させるための反射体12とを含み、該反射体が、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含むことを特徴とする。
基板14、反射体12は、上記本発明の半導体発光装置100で説明したものをそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。本発明の半導体発光装置用部品によれば、この部品を用いて、半導体発光素子から発光される光の反射性に優れ、かつ電気的な不良の発生や、反射性の低下を長期にわたって防止できる半導体発光装置を得ることができる。また、本発明の半導体発光装置用部品に含まれる反射体12が、紫外光に対する反射性を有する六方晶の無機粒子を含有する場合には、この部品を用いて得られる半導体発光装置に、上記の効果に加え、様々な色の蛍光体と組合せて演色性を高めることや、消臭効果および殺菌効果等を付与することができる。
「半導体発光装置用反射体」
本発明の半導体発光装置用反射体は、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための半導体発光装置用反射体であって、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含むことを特徴とする。
本発明の半導体発光装置用反射体は、上記で説明した半導体発光装置の反射体12として説明したものをそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。配合比等の好ましい範囲についても同様である。本発明の半導体発光装置用反射体によれば、この反射体を用いて、半導体発光素子から発光される光の反射性に優れ、かつ電気的な不良の発生や、反射性の低下を長期にわたって防止できる半導体発光装置を得ることができる。また、本発明の半導体発光装置用反射体が、紫外光に対する反射性を有する六方晶の無機粒子を含有する場合には、この反射体を用いて得られる半導体発光装置に、上記の効果に加え、様々な色の蛍光体と組合せて演色性を高めることや、消臭効果および殺菌効果等を付与することができる。
「半導体発光装置用反射体組成物」
本は追銘の半導体発光装置用反射体組成物は、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体に用いられる半導体発光装置用反射体組成物であって、該半導体発光装置用反射体組成物は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含むことを特徴とする。
本発明の半導体発光装置用反射体組成物に含まれるポリメチルペンテン、六方晶構造の無機粒子は、上記本発明の半導体発光装置の反射体12で説明したポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子をそのまま用いることができここでの詳細な説明は省略する。本発明の半導体発光装置用反射体組成物によれば、この組成物を用いて、半導体発光素子から発光される光の反射性に優れ、かつ電気的な不良の発生や、反射性の低下を長期にわたって防止できる半導体発光装置を構成する反射体を得ることができる。また、本発明の半導体発光装置用反射体組成物が、紫外光に対する反射性を有する六方晶の無機粒子を含有する場合には、上記の効果に加え、様々な色の蛍光体と組合せて演色性を高めることや、消臭効果および殺菌効果等が付与された半導体発光装置を構成する反射体を得ることができる。
また、本発明の半導体発光装置用反射体組成物には、本発明の趣旨を妨げない範囲内で、各種の添加剤が含有されていてもよい。これらの成分としては、上記で説明した半導体発光装置の反射体12として説明したものをそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。
「半導体発光装置の製造方法」
次に、図1に示す一実施形態の半導体発光装置100の製造方法の一例について説明する。所定形状のキャビティ空間を備える金型を用いたトランスファー成型、圧縮成型、射出成型等により、上記本発明の半導体反射装置用反射体組成物から所定形状の反射体12を成型する。その後、別途、準備した半導体発光素子10、電極及びリード線16を、接着剤又は接合部材により基板14に固定し、さらに反射体12に基板14上に固定する。次いで、基板14及び反射体12により形成された凹部に、シリコーン樹脂等を含む透明封止剤組成物を注入し、加熱、乾燥等により硬化させて透明封止部とする。その後、透明封止部上にレンズ18を配設することで、図1に示す半導体発光装置が得られる。なお、透明封止剤組成物が未硬化の状態でレンズ18を載置してから、透明封止剤組成物を硬化させてもよい。
「半導体発光装置用反射体の製造方法」
次に、本発明の半導体発光装置用反射体の製造方法について説明する。本発明の製造方法は、半導体発光装置用反射体の製造方法であって、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含む半導体発光装置用反射体組成物を用いて半導体発光装置用反射体を製造する点を特徴とするものである。
半導体発光装置用反射体組成物は、上記本発明の半導体発光装置用反射体組成物で説明したものをそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。また、該組成物を用いて製造される半導体発光装置用反射体が、三次元網目構造のポリメチルペンテンを含むことが好ましい点についても同様である。三次元網目構造のポリメチルペンテンを得るための方法についても上記で説明した通りであり、半導体発光装置用反射体組成物に、ポリメチルペンテンと、紫外線硬化剤や電子線硬化剤の双方を含ませてもよく、ポリメチルペンテンと、紫外線硬化剤や電子線硬化剤のモノマーを共重合せしめた共重合体を含ませてもよい。この場合、該半導体発光装置用反射体組成物に紫外線や電子線を照射することで、三次元網目構造のポリメチルペンテンを含む半導体発光装置用反射体を得ることができる。
本発明の半導体発光装置用反射体の製造方法は、上記で説明した半導体発光装置用反射体組成物を用いる点に特徴を有し、これ以外の要件についていかなる限定もされることはなく、従来公知の製造方法、たとえば射出成型法等を用いて半導体発光装置用反射体を製造することができる。
射出成型法では、半導体発光装置用反射体組成物をシリンダーに投入し、該組成物に含まれるポリメチルペンテンを溶融させる。次いで、スクリューを回転させて、所定の射出圧で上記組成物を、金型に嵌められた基板上に射出する。そして、保圧・背圧をかけて保持した後に、金型から半導体発光装置用反射体を取出すことで半導体発光装置用反射体を得ることができる。このときの各種条件についても特に限定はないが、シリンダー温度;250℃〜300℃、金型温度;40℃〜100℃、射出成型圧;10MPa〜200MPaの条件下で製造を行うことが好ましい。この条件下で製造することにより、成型性の特に高い半導体発光装置用反射体を製造することができる。射出成型装置としては、例えば、(株)ソディックプラステック製の射出成型装置(LA40 最大型締力 392kN)等を用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明を説明する。なお、文中の「部」は特に断りの内限り質量基準である。
(実施例1)
下記配合比で各種成分を配合し、ロールで混練を行うことで得られた反射体組成物1を、(株)ソディックプラステック製の射出成型装置(LA40 最大型締力 392kN)により、シリンダー温度280℃で溶融状態にし、金型(温度:80℃)に、射出圧力 110MPaで注入。50mm×55mmのメタル基板上に、40mm×50mm×0.3mmサイズに半導体発光装置用反射体を射出成形し、実施例1の反射体を成形した。
(反射体組成物1)
・ポリメチルペンテン(A) 100部
(TPX−RT−18 三井化学(株)製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
(実施例2)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物2に変更し、電子線照射を、加速電圧を250kVとし、吸収線量を所定の値として行った以外は全て実施例1と同様にして実施例2の反射体を成型した。
(反射体組成物2)
・ポリメチルペンテン(A) 100部
(TPX−RT−18 三井化学(株)製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
・電子線架橋処理剤(トリアリルイソシアヌレート) 2部
(TAIC 日本化成(株)製)
(実施例3)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物3に変更した以外は全て実施例1と同様にして実施例3の反射体を成型した。
(反射体組成物3)
・ポリメチルペンテン(A) 100部
(TPX−RT−18 三井化学(株)製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
・メラミンシアヌレート(平均粒径2.0μm) 10部
(MC−6000(日産化学(株)製)
(実施例4)
反射体組成物1における、ポリメチルペンテン(A)にかえて、ポリメチルペンテン(B)(TPX RT−31 三井化学(株)製)を100部配合した反射体組成物4を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例4の反射体を成型した。
(実施例5)
反射体組成物1における、ポリメチルペンテン(A)にかえて、ポリメチルペンテン(B):(TPX RT−31 三井化学(株)製)を100部配合し、六方晶構造の窒化ホウ素(A)にかえて、六方晶構造の窒化ホウ素(B):(UHP−EX(昭和電工(株)製 顆粒状の六方晶構造、体積平均粒径50μm))を45部配合した反射体組成物5を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例5の反射体を成型した。
(実施例6)
反射体組成物1における、六方晶構造の窒化ホウ素(A)にかえて、六方晶構造の窒化ホウ素(C):(UHP−S1(昭和電工(株)製 鱗片状の六方晶構造、体積平均粒径1.5μm))を45部配合した反射体組成物6を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例6の反射体を成型した。
(実施例7)
反射体組成物1における、六方晶構造のホウ素(A)の配合量を20部に変更した反射体組成物7を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例7の反射体を成型した。
(実施例8)
反射体組成物1における、六方晶構造のホウ素(A)の配合量を60部に変更した反射体組成物8を使用した以外は、全て実施例1と同様にして実施例8の反射体を成型した。
(比較例1)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Aに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例1の反射体を成型した。
(反射体組成物A)
・シリコーン樹脂 100部
OE−6336A及びOE−6336Bを質量比1:1で混合したもの(いずれも東レ・ダウコーニング(株)製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
(比較例2)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Bに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例2の反射体を成型した。
(反射体組成物B)
・半芳香族ポリアミド樹脂(融点305℃ ガラス転移温度125℃) 100部
(ザイテル HTN501(デュポン社製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
(比較例3)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Cに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例3の反射体を成型した。
(反射体組成物C)
・半芳香族ポリアミド樹脂(融点305℃ ガラス転移温度125℃) 100部
(ザイテル HTN501 デュポン社製)
・チタン酸カリウム(平均繊維長10〜20μm 繊維径0.2〜0.6μm) 45部
(ティスモ D−102 大塚化学(株)製)
(比較例4)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Dに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例4の反射体を成型した。
(反射体組成物D)
・半芳香族ポリアミド樹脂(融点305℃ ガラス転移温度125℃) 100部
(ザイテル HTN501 デュポン社製)
・チタン酸カリウム(平均繊維長10〜20μm 繊維径0.2〜0.6μm) 45部
(ティスモ N−102 大塚化学(株)製)
(比較例5)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Eに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例5の反射体を成型した。
(反射体組成物E)
・ポリメチルペンテン(A) 100部
(TPX−RT−18 三井化学(株)製)
・チタン酸カリウム(平均繊維長10〜20μm 繊維径0.2〜0.6μm) 45部
(ティスモ D−102 大塚化学(株)製)
(比較例6)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物Fに変更した以外は全て実施例1と同様にして比較例6の反射体を成型した。
(反射体組成物F)
・変性ポリアミド 100部
(T「アーレンAE4200」 三井化学(株)製)
・六方晶構造の窒化ホウ素(A)(鱗片状 体積平均粒径11.8μm) 45部
(UHP−2 昭和電工(株)製)
(参考例1)
反射体組成物1を、下記に示す反射体組成物A1に変更した以外は全て実施例1と同様にして参考例1の反射体を成型した。
(反射体組成物A1)
・ポリメチルペンテン(A) 100部
(TPX−RT−18 三井化学(株)製)
・酸化チタン(ルチル型構造 平均粒径0.25μm) 45部
(PFC−107 石原産業(株)製)
(耐熱性評価)
各実施例、比較例、及び参考例の反射体を、150℃で500時間放置する前と放置した後で、表面の色の変化を目視で観察した。放置前後で白色を維持しているものを○、それ以外を×とした。評価結果を色と併せて表1に示す。なお、放置前の白色を保っていれば良好な耐熱性を有することになる。
(反射率の測定1)
各実施例、比較例、及び参考例の反射体を、150℃で500時間放置する前と放置した後で、波長230〜780nmにおける光反射率を分光光度計UV−2550(島津製作所製)を使用して測定した。表1に、波長380nm、450nmにおける光反射率の測定結果を示す。また、図3に、実施例1及び参考例1の反射体の光反射率と波長との関係を示す(いずれも「150℃で500時間放置」する前)。
(反射率の測定2)
各実施例、比較例、及び参考例の反射体を150℃のホットプレートの上で、露光機により光(400nm以上カットしたもの)を24時間照射後、380nmにおける光反射率を分光光度計UV−2550(島津製作所製)を使用して測定した。表1には、波長380nmの場合の結果を示す。
(成型性評価)
各実施例、比較例、及び参考例の反射体のエッジ状態を目視で観察した。良好なエッジ状態を保っているものをOK、バリ等が発生し、エッジに欠け等があるものをNGとした。評価結果を表1に併せて示す。なお、良好なエッジ状態を保っていれば成型性を有することになる。一方、バリ等が発生し、エッジに欠け等がある場合は、成型性不良とする。
Figure 0005978692
表1からも明らかなように、本発明の反射体組成物の要件を全て充足する反射体組成物を用いて形成された実施例1〜8の反射体によれば、バリの発生がなく、耐熱性や、反射性にも優れる。また、六方晶構造の無機粒子として六方晶構造の窒化ホウ素を含む実施例では、紫外光に対する優れた反射性が確認された。一方、本発明の反射体組成物の要件の一部、もしくは全てを満たさない比較例の反射体によれば、成型性、耐熱性、反射性のいずれか、あるいは全てを満足させることができていない。具体的には、比較例2〜6の反射体では、耐熱性が不十分であり、比較例1の反射体では、成型性が低い。また、参考例1の反射体では、耐熱性や450nmの波長領域における反射性は実施例の反射体と同等の性能を得ることができているが、紫外光に対する反射性は著しく低くなっていることがわかる。このことから、本発明の反射体組成物を用いて得られる本発明の反射体の優位性が明らかである。また、この反射体を用いた半導体発光装置用部品や、半導体発光装置においても上記の効果が発揮されることは明らかである。
10・・・半導体発光素子
12・・・反射体
14・・・基板
16・・・リード線
18・・・レンズ

Claims (5)

  1. 基板と、半導体発光素子と、該半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体と、を含む半導体発光装置であって、
    前記反射体は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、
    前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 基板と、半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体と、を含む半導体発光装置用部品であって、
    前記反射体は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、
    前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする半導体発光装置用部品。
  3. 半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための半導体発光装置用反射体であって、
    前記半導体発光装置用反射体は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、
    前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする半導体発光装置用反射体。
  4. 半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための反射体に用いられる半導体発光装置用反射体組成物であって、
    前記半導体発光装置用反射体組成物は、ポリメチルペンテンと、六方晶構造の無機粒子とを含み、
    前記六方晶構造の無機粒子が、六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムであることを特徴とする半導体発光装置用反射体組成物。
  5. 半導体発光素子から発光される光を所定方向に反射させるための半導体発光装置用反射体の製造方法であって、
    (1)ポリメチルペンテンと、
    (2)六方晶構造の窒化ホウ素、又は六方晶構造のチタン酸バリウムと、
    を含む半導体発光装置用反射体組成物を用いて半導体発光装置用反射体を製造することを特徴とする半導体発光装置用反射体の製造方法。
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